JP2017055712A - 電気的に制御可能な装置を有する魚釣用リール - Google Patents
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Abstract
【課題】 指先での操作以外の釣り人の動作に応じて巻取り駆動装置の出力を制御する。【解決手段】 本発明の一実施形態に係る魚釣用リールは、リール本体に対して回転可能に支持された回転体と、前記釣糸を巻き取るために前記回転体を駆動する電気的に制御可能な巻取り駆動装置と、前記リール本体の加速度、角速度、姿勢角、角加速度の少なくとも一つを検出するモーションセンサと、前記モーションセンサにより検出された検出信号に基づいて前記巻取り駆動装置の出力を制御する制御部と、を備える。【選択図】 図6
Description
本発明は、電気的に制御可能な装置を有する魚釣用リールに関し、特にモーションセンサが検出した物理量に基づいて当該装置を制御可能な魚釣用リールに関する。本発明に係る魚釣用リールが有する電気的に制御可能な装置には、スプール駆動モータ等の巻取り駆動装置、クラッチを切り換えるクラッチ駆動装置、ドラグ装置、及びバックラッシュ防止用のスプール制動装置が含まれる。
モータ等の駆動装置を利用してリール本体に回転可能に支持されたスプールを駆動することにより釣り糸の巻き上げを行う魚釣用の電動リールが知られている。従来の魚釣用電動リールは、スプール駆動用モータの出力を調整するための操作を受け付ける操作部を有している。この操作部は、レバー状(特開平5−153888号公報)やダイヤル状(特開2003−92959号公報)に形成されることが多い。釣り人は、当該操作部を指で回転操作してモータの出力を調整することにより、所望のタイミング及び速度で釣り糸を巻き上げることができる。
しかしながら、従来の魚釣用電動リールにおいては、モータの出力を調整するための調整部が指先での操作を予定した小さな部材であるため、釣り竿を動かしながら当該操作部を操作してモータの出力を調整することは難しい。例えば、アタリがあったときには釣り竿を立てると同時にモータを増速方向に駆動して釣り糸を巻き取る動作を行う必要があるが、釣り竿を立てる動作と指先での操作部の操作を同時にしかも素早く行うことは熟練した釣り人であっても難しいものである。また、釣り人が常に指先で操作部を操作可能とは限らない。例えば、寒冷地で釣りを行う場合には分厚い手袋をつけているため、指先での操作部の操作は困難となる。したがって、操作部を指先で操作しなくともモータ等の巻取り駆動装置の出力を調整できる魚釣用リールが望まれる。また、巻取り駆動装置以外にも、クラッチを切り換えるクラッチ駆動装置、ドラグ装置、及びバックラッシュ防止用のスプール制動装置等の、魚釣用リールに備えられた電気的に制御可能な装置について、その駆動や出力の調整を指先での細かい操作を行わずとも実現できることが望まれる。
本発明は、指先での操作以外の釣り人の動作に応じて巻取り駆動装置の出力を制御できる魚釣用リールを提供することを目的の一つとする。
本発明はまた、電気的に制御可能なクラッチ駆動装置を備える魚釣用リールにおいて、指先での操作以外の釣り人の動作に応じて当該クラッチ駆動装置を制御することができるようにすることを目的の一つとする。
本発明はまた、電気的に制御可能なドラグ装置を備える魚釣用リールにおいて、指先での操作以外の釣り人の動作に応じて制動力が変化するように当該ドラグ装置を制御することができるようにすることを目的の一つとする。
本発明はまた、電気的に制御可能なバックラッシュ防止用のスプール制動装置を備える魚釣用リールにおいて、指先での操作以外の釣り人の動作に応じて制動力が変化するように当該スプール制動装置を制御することができるようにすることを目的の一つとする。
本発明の他の目的は、本明細書全体を参照することにより明らかとなる。
本発明の一実施形態に係る魚釣用リールは、リール本体に対して回転可能に支持された回転体と、前記釣糸を巻き取るために前記回転体を駆動する電気的に制御可能な巻取り駆動装置と、前記リール本体の加速度、角速度、姿勢角、及び角加速度の少なくとも一つを加速度、角速度、姿勢角、角加速度の少なくとも一つを検出するモーションセンサと、前記モーションセンサにより検出された検出信号に基づいて前記巻取り駆動装置の出力を制御する制御部と、を備える。一実施形態において、前記巻取り駆動装置は、その出力が増加したときに前記スプールの釣糸巻き取り方向への回転を増速させるように、前記スプールと連結されている。本発明の一実施形態において、前記魚釣用リールは両軸受型リールであり、この場合、前記回転体は前記リール本体に回転可能に支持されたスプールである。当該両軸受型リールの実施形態においては、巻取り駆動装置によって当該スプールが駆動されることにより、当該スプールの外周面に前記釣糸が巻き取られる。本発明の他の実施形態において、前記魚釣用リールはスピニングリールであり、この場合、前記回転体は前記リール本体に回転可能に支持されたロータである。当該スピニングリールの実施形態においては、巻取り駆動装置によって当該ロータが駆動されることにより、当該スプールの外周面に前記釣糸が巻き取られる。
例えば、前記制御部は、前記検出信号に基づいて前記リール本体の水平方向軸まわりの回転移動またはリール垂直方向の直進移動を検出したときに前記巻取り駆動装置の出力を増加させるように構成される。
当該実施形態に係る魚釣用リールによれば、リール本体を動かすことにより、リール本体に設けられた小さな入力操作部を操作することなく巻取り駆動装置の出力を制御することができる。
説明の便宜上、本明細書における方向軸を以下のように定義する。釣り竿のたわみが無い状態での延伸方向を「釣り竿方向」、釣り竿方向および重力方向と直交する方向を「水平方向」、釣り竿方向および水平方向と直交する方向を「リール垂直方向」とする。図7の仮想線Lが釣り竿方向を示し、仮想線Vが重力方向を示し、仮想線Pがリール垂直方向を示している。
また、本明細書においては、釣り竿の軸方向が重力方向に対してより平行となるように釣り竿の姿勢を変えることを、釣り竿を「立てる」といい、釣り竿の軸方向が重力方向に対してより垂直となるように釣り竿の姿勢を変えること(又は釣り竿の軸方向が水平方向により平行となるように釣り竿の姿勢を変えること)を、釣り竿を「倒す」ということがある。また、釣り竿を立てることにより、当該釣り竿の軸方向が重力方向から所定の角度(例えば30度)以内にある場合の当該釣り竿の姿勢を「釣り竿が立った姿勢」ということがある。
また、本発明の一実施形態で用いるモーションセンサは、角速度センサ、加速度センサ、角加速度センサ、及び姿勢角センサのうちの少なくとも一つを含む。角速度センサ、角加速度センサ、及び/又は姿勢角センサによって、上述したようにリール本体の水平方向軸回りの回転運動を検出することができる。また、加速度センサによって、リール本体のリール垂直方向の直進運動を検出することができる。したがって、モーションセンサからの検出信号に基づいて、釣り竿を立てる動作や倒す動作を検出することができる。本発明の一実施形態におけるモーションセンサは、リール本体を釣り竿に取り付けた状態で釣り竿を立てる動作がなされたときの水平方向軸回りの回転方向を正方向として水平方向軸まわりの回転を検出するように構成されている。また、本発明の一実施形態におけるモーションセンサは、リール本体を釣り竿に取り付けた状態で釣り竿を立てる動作がなされたときのリール垂直方向への移動方向を正方向としてリール垂直方向の直進運動を検出するように構成されている。したがって、本発明の一実施形態におけるモーションセンサは、釣り竿を立てる動作がなされたときに水平方向軸回りの回転運動及びリール垂直方向の直進運動の成分が大きくなる。
本発明の一実施形態において、前記リール本体は釣り竿に取付可能に構成されており、前記制御部は、前記検出信号に基づいて前記釣り竿を立てる動作がなされたことを検出したときに前記巻取り駆動装置の出力を増加させるように構成される。
当該実施形態に係る魚釣用リールによれば、釣り竿を立てる動作を行うだけでスプールを駆動する巻取り駆動装置の出力を増加させてスプールに釣り糸を巻き取ることができる。より具体的には、当該実施形態に係る魚釣用リールによれば、魚が餌に食いついたときに(アタリがあったときに)、当該魚釣用リールを鉛直方向上方へ移動させるだけで巻取り駆動装置の出力を増加させてスプールを増速し、当該スプールに釣り糸を巻き取ることができる。アタリがあったときには、釣り人は釣り竿を立てたり魚釣用リールを手前側に引き寄せたりする動作を行うことが多く、この場合、魚釣用リールが鉛直方向上方へ移動することになる。したがって、上記実施形態に係る魚釣用リールによれば、アタリがあったときに釣り人が自然に取る動作によって釣り糸の巻き取りを行うことができる。これにより、アタリがあったときに針を魚の口に素早く掛ける(アワセを行う)ことができる。魚の種類や釣り方によっては、アタリがあったときに素早くアワセを行わないと魚の口に針を掛けることができない。当該実施形態に係る魚釣用リールは、このような餌をくわえている時間が短い魚の釣りに好適に用いることができる。
本発明の一実施形態において、前記制御部は、モーションセンサからの検出信号に基づいて釣り竿が立った姿勢にあることを検出したときに前記巻取り駆動装置の出力を減少させるかまたは前記巻取り駆動装置を停止させ、一方、前記検出信号に基づいて前記釣り竿を倒す動作がなされたことを検出したときに前記巻取り駆動装置の出力を増加させるように構成される。
当該実施形態によれば、ポンピングと同様のタイミングでの釣り糸の巻き取りを実現することができる。すなわち、魚の泳力が強い場合には、釣り竿を立てる際に釣り糸の巻き取りを中止し、釣り竿を倒すタイミングに合わせて釣り糸を巻き取る、ポンピングと呼ばれるテクニックが用いられるが、上記の実施形態によれば、釣り竿が立った姿勢にあるときに巻取り駆動装置の出力を減少させるかまたは当該巻取り駆動装置を停止させ(よって、スプールが減速又は停止し)、一方、釣り竿を倒すことにより巻取り駆動装置の出力が増大する(スプールが増速する)。このように、釣り糸を巻き取るための操作(ハンドルの回転や電動リールの操作部の操作)を行わなくとも、釣り竿を立てたり倒したりするだけでポンピングと同様のタイミングでの釣り糸の巻き取りを実現することができる。
従来の電動リールでも、ポンピングと同様のタイミングでの巻き取りを、モータの出力に対する操作を行うことなく、実現することができる。魚の泳力が強く、モータの最大出力で巻き取れない場合は、以下のような動作によって魚を釣り上げる。すなわち、電動リールにおいてモータの出力を所定の値(最大値)に固定することにより、釣り竿を立てたときには当該設定された出力で巻き取り可能な最大張力を超える張力が釣り糸に作用してモータの回転を停止してしまうものの、釣り竿を倒したときに釣り糸の張力が減少するので釣り糸を巻き上げることができる。しかしながら、従来の電動リールを用いて上述したポンピングのような巻き取りを行う場合、釣り竿を立ててモータが回転できない状態でも当該モータには一定の電圧が印加されているので、バッテリーを浪費してしまう。また、停止状態のモータには逆起電圧が発生しないため、当該モータには回転時よりも大きな電流が流れて過熱の原因となる。この結果、魚を巻き取る途中で電動リールの過熱を避けるための安全装置が働き、巻取りを中止してしまうことがある。これに対して、上述した本発明により実現されるポンピングでは、リールを倒したときにだけモータを駆動するので、バッテリーの浪費や過熱といった問題が発生しにくい。
本発明の他の実施形態に係る魚釣用リールは、釣糸を巻回するスプールを有するリール本体と、回転駆動源からの駆動力によって前記スプールに前記釣糸を巻回可能なON状態と巻回不能なOFF状態との間で切り換えられる電気的に制御可能なクラッチ機構と、前記リール本体の加速度、角速度、姿勢角、角加速度の少なくとも一つを検出するモーションセンサと、前記モーションセンサにより検出された信号に基づいて前記クラッチ機構をON状態又はOFF状態に切り換えるように制御する制御部と、を備える。当該回転駆動源は、例えば、ハンドルやスプール駆動用のモータである。
当該実施形態によれば、リール本体を動かすだけでリール本体に設けられた小さな入力操作部を操作することなく、クラッチ機構をON状態又はOFF状態に切り換えることができる。
本発明の一実施形態において、前記制御部は、前記検出信号に基づいて前記リール本体の水平方向軸まわりの回転運動またはリール垂直方向の直進運動を算出し、この算出された値が所定値よりも小さくなったことに応じて前記クラッチ機構をON状態に切り換えるように構成される。
当該実施形態によれば、実釣時にリール本体を移動させるたときに(例えば釣り竿を立てる動作を行ったときに)、モーションセンサからの検出信号に基づいてリール本体の水平方向軸まわりの回転運動もしくはリール垂直方向の直進運動、または、リール本体の水平方向軸まわりの角度、角速度、及び角加速度を算出し、この算出した値に基づいて、クラッチ機構をON状態に切り換えることができる。一般に、仕掛けの投入は、クラッチ機構をOFF状態にしてスプールが自由回転できる状態にし、また、釣り竿のガイド部からの摩擦を減らすために釣り竿の穂先を下に向けて釣り竿と繰り出される釣り糸とが一直線となるようにした状態で行われる。釣り人は、このようにして仕掛けを繰り出しているときに仕掛けが着底したと感じると、アタリに備えるために、クラッチ機構をON状態に切り換えるとともに釣り竿を立てるという動作を行う。このような仕掛けの投入から釣り竿を立てる動作を上記実施形態に係る魚釣用リールを用いて行うと、釣り竿を立てる動作を行うだけでクラッチ機構を素早くON状態に切り換えることができる。釣りの種類によっては、仕掛けの着底後すぐにクラッチ機構をON状態に切り換えるとともに釣糸を巻き取るために釣り竿を立てる動作を行う必要があるが、この動作を両方とも素早く行うことは容易ではない。上記実施形態によれば、釣り竿を立てる動作を行うだけで自動的にクラッチ機構がON状態に切り換えられるので、仕掛けの着底後素早く簡単に巻き取りを開始することができる。
本発明の一実施形態において、前記制御部は、前記モーションセンサにより検出された信号に基づいて前記リール本体の水平方向軸まわりの角度、角速度、及び角加速度のうちの少なくとも一つを算出し、この算出された値が所定値よりも大きくなったことに応じて前記クラッチ機構をOFF状態に切り換えるように構成される。
当該実施形態によれば、実釣時にリール本体を移動させるたときに(例えば、釣り竿を倒す動作を行ったときに)、クラッチ機構をOFF状態に切り換えることができる。したがって、仕掛けの投入時にクラッチ機構をOFF状態にするための操作を行わなくとも釣り竿を倒す動作を行うだけでクラッチ機構をOFF状態に切り換えることができる。
本発明の他の実施形態に係る魚釣用リールは、釣糸を巻回するスプールを有するリール本体と、前記スプールの回転を制動するように構成された電気的に制御可能なドラグ装置と、前記リール本体の加速度、角速度、姿勢角、角加速度の少なくとも一つを検出するモーションセンサと、前記モーションセンサにより検出された検出信号に基づいて前記スプールに作用する制動力が変化するように前記ドラグ装置を制御する制御部と、を備える。
本発明の一実施形態において、前記制御部は、前記モーションセンサにより検出された検出信号に基づいて前記リール本体の水平方向軸まわりの回転運動またはリール垂直方向の直進運動を算出し、この算出された値が所定値よりも大きくなったことに応じて前記制動力が変化(例えば増加)するように前記ドラグ装置を制御するように構成される。
これらの実施形態によれば、リール本体を動かすだけで、ドラグ装置がスプールに作用させる制動力を制御することができる。
本発明の一実施形態において、前記制御部は、前記検出信号に基づいて前記釣り竿が倒れた姿勢にあることを検出したときに前記制動力が減少するように前記ドラグ装置を制御するように構成されている。
当該実施形態によれば、釣り竿が倒れた姿勢にあるときにドラグ装置の制動力を弱めることができる。これにより、釣り竿が倒れた姿勢にあるときに魚をフッキングしても、ドラグ装置の制動力が弱められているので、釣り糸に作用している張力が小さくなっていて釣り竿が立てやすくなる。
本発明の一実施形態において、前記制御部は、前記検出信号に基づいて前記釣り竿が立った姿勢にあることを検出したときに前記制動力が増加するように前記ドラグ装置を制御するように構成される。
当該実施形態によれば、釣り竿が立った姿勢にあるときに、ドラグ装置の制動力を強めることができる。したがって、当該実施形態に係る魚釣用リールによれば、釣り竿を立てるだけでドラグ装置の制動力を強めることができるので、釣り竿を立てた後に魚とのやりとりを行いながらドラグ装置の制動力の調整を行う必要がない。
本発明の他の実施形態に係る魚釣用リールは、リール本体に対して回転可能に支持されたスプールと、前記スプールが前記リール本体に対して自由回転する状態において前記スプールを制動する電気的に制御可能なスプール制動装置と、前記スプール制動装置の特性を電気的に変更可能な特性変更手段と、前記リール本体の加速度、角速度、姿勢角、角加速度の少なくとも一つを検出するモーションセンサと、前記モーションセンサにより検出された信号に基づいて前記スプール制動装置の前記スプールに対する制動力の特性を変更する制御部と、を備える。
当該実施形態によれば、釣り竿の振り方に応じて(リール本体の移動の速度や移動の軌跡に応じて)、スプールを制動するための制動力を変化させることができる。
本発明の実施形態によって、指先での操作以外の釣り人の動作に応じて巻取り駆動装置の出力を制御可能な魚釣用リールを提供することができる。また、本発明の実施形態によって、電気的に制御可能なクラッチ駆動装置を備える魚釣用リールにおいて、指先での操作以外の釣り人の動作に応じて当該クラッチ駆動装置を制御することができる。また、本発明の実施形態によって、電気的に制御可能なドラグ装置を備える魚釣用リールにおいて、指先での操作以外の釣り人の動作に応じて制動力が変化するように当該ドラグ装置を制御することができる。さらに、本発明の実施形態によって、電気的に制御可能なバックラッシュ防止用のスプール制動装置を備える魚釣用リールにおいて、指先での操作以外の釣り人の動作に応じて制動力が変化するように当該スプール制動装置を制御することができる。
以下、本発明の様々な実施形態を適宜図面を参照して説明する。なお、図面における共通する構成要素には同一の参照符号が付されている。
図1から図5に本発明の一実施形態に係る魚釣用リールを示す。図1は本発明の一実施形態に係る魚釣用リールの平面図であり、当該リールの内部機構が部分的に示されている。図2は図1の魚釣用リールのハンドル側から見た側面図、図3は図1の魚釣用リールの後方側から見た後面図、図4は図1の魚釣用リールの内部駆動機構を側方から見た概略図、図5は図1のA−A線に沿う断面図である。以下の説明において、前後方向、左右方向、上下方向は、図1及び図2に記載の方向と定義する。
はじめに、魚釣用リール1の機械的な構成について説明する。図1から図5に示されているように、本発明の一実施形態に係る魚釣用リール1は、左右のフレームに左右カバーを取着して構成される左右側板5A,5Bを具備したリール本体5を有している。左右側板5A,5B間には、釣糸が巻回されるスプール7がスプール軸7aを中心に回転可能に支持されている。この図示された魚釣用リール1は、両軸受型リールと呼ばれる。後述するように、本発明は、両軸受型リール以外の様々な種類のリールに適用することができる。
右側板5Bには、巻取り操作される手動ハンドル6が設けられている。手動ハンドルは、左側板5Aに設けられてもよい。スプール7は、手動ハンドル6の巻取り操作によって回転駆動される。
リール本体の左右側板5A,5B間には駆動モータ8が設けられている。駆動モータ8は、例えば、スプール7の前方側に設けられる。駆動モータ8を回転駆動することにより、この駆動力が動力伝達機構10を介してスプール7に伝達される。スプール7は、この駆動力により釣糸巻取り方向に回転駆動される。駆動モータ8は、スプール7の内部に設置されてもよい。
本発明の一実施形態において、動力伝達機構10は、ハンドル6の回転及び駆動モータ8の回転を減速してスプール7に伝達するように構成される。この動力伝達機構10は、ハンドル6に結合されたハンドル軸116、ハンドル軸116に回転可能に支持されたドライブギヤ118、及びドライブギヤ118に噛合するピニオン120を有する。このハンドル軸116、ドライブギヤ118、及びピニオン120を介してハンドル6の回転がスプールに伝達される。また、動力伝達機構10は、減速機構102及び伝達ベルト100を有する。減速機構102および伝達ベルト100により、駆動モータ8の回転が減速されてスプール7に伝達される。上述のとおり、本発明は、両軸受型リールだけでなく、スピニングリールにも適用可能である。当業者に知られているように、スピニングリールにおいては、スプールはスプール軸に対して回転しないように構成されており、このスプールの周りに回転可能に設けられたロータを回転駆動することによりスプールの外表面に釣糸が巻き取られる。本発明をスピニングリールに適用する場合、駆動モータ8の回転は、このロータに対して伝達される。
本発明の一実施形態において、魚釣用リール1には、魚釣時にスプール7から釣糸が繰り出された際にスプール7の回転を制動するドラグ装置125が備えられる。このドラグ装置125は、スプールの繰り出し方向の回転を制動するように構成されている。ドラグ装置125は、例えば、スプール7のフランジ7fにスプール7と同心に設けられた円板形状の制動板を備える。この制動板は、スプール7のフランジ7fの側面に押圧されるように構成されている。制動板がフランジ7fの側面に押圧されると、制動板とフランジ7fとの間に静止摩擦力が作用する。この静止摩擦力を超える力で魚が釣糸を引き込むと、スプール7と制動板とが滑ってスプール7が回転し、これにより、釣糸にかかる引き出し方向の張力を抑制することができる。
リール本体5とハンドル6との間には、星型のドラグ調整ノブ(スタードラグ)139が設けられている。後述のドラグ制御モードを使用しないときは、このドラグ調整ノブ139をその軸周りで回転させることにより、その回転方向に応じて制動板をスプール7に近接する方向又はスプール7から離間する方向に移動させ、制動板のスプール7に対する押圧力を調整することができる。これにより、スプール7に作用する制動力(ドラグ力)を調整することができる。
また、本発明の一実施形態においては、後述のドラグ制御モードを使用することで、モーションセンサからの入力に応じてスプール7に作用する制動力(ドラグ力)を調整してもよい。本発明の一実施形態において、ドラグ装置125は、スプール7へ作用させる制動力(ドラグ力)を調整するためのドラグ力調整機構185を備えてもよい。このドラグ力調整機構185は、例えば、様々な原動機からの機械的な出力を利用して制動板のスプール7に対する押圧力を調整するように構成される。より具体的には、このドラグ力調整機構185は、駆動モータ8又は駆動モータ8とは別に設けられたサーボモータ等の各種モータ、又は、ソレノイドアクチュエータ等の各種電動アクチュエータを備え、これらのモータ又はアクチュエータによりドラグ装置125の制動板をスプール7に近接する方向又はスプール7から離間する方向に移動させることによりスプール7に作用する制動力を調整することができる。このように、ドラグ装置125は、スプール7への制動力が変化するように電気的に制御される。このようなモータやアクチュエータの機械的出力を利用してドラグ力を調整する機構は公知となっている。例えば、特開昭58−155038号公報には、サーボモータの出力を用いてドラグ機構のドラグ力を調整する例が開示されている。上述したドラグ力調整機構は例示に過ぎない。例えば、本発明に応用可能なドラグ力調整機構は、パウダクラッチ、ヒステリシスブレーキ、及びこれら以外の電流によって(電気的に)ドラグ力を調整可能な任意の機構とすることができる。
本発明の一実施形態において、リール本体5内には、ピニオン120を軸方向に移動させてスプール7を釣糸巻き取り状態(クラッチON状態)とフリー回転状態(クラッチOFF状態)とに切り換えるクラッチ機構17が設けられている。このクラッチ機構17は、動力伝達機構10に介在されて手動ハンドル6および駆動モータ8からの動力伝達を継脱する機能を備えている。クラッチ機構17はクラッチプレート17aを有しており、このクラッチプレート17aには、クラッチOFF切換部材18及びクラッチON切換部材19が係合している。
本発明の一実施形態において、クラッチOFF切換部材18は、スプール7をサミングしながら操作が可能となるように、スプール7の後方側の左右側板5A,5B間に橋設されている。クラッチOFF切換部材18は、振り分け保持バネ400によって、クラッチON位置(図7の位置)とクラッチOFF位置(不図示)との間で振り分け保持される。また、クラッチOFF切換部材18は、リール本体5の後方側に突出した操作部18aを有している。一実施形態において、この操作部18aは、下方に向けて大きく湾曲するように形成される。これにより、図3に示すように、操作部18aを後方から視認すると、その中央18cが最も低くなる。この操作部18aを例えば親指により下方に押し下げ操作することで、これによりクラッチ機構17をON状態(手動ハンドル6および駆動モータ8の動力がスプール7へ伝達される状態)からOFF状態(手動ハンドル6および駆動モータ8の動力がスプール7へ伝達されない状態)へ切り換えることができる。
本発明の一実施形態において、クラッチ機構17には、様々な原動機からの機械的な出力を利用してクラッチ機構17のON状態とOFF状態との切り換えを行うクラッチ駆動機構195が備えられる。このクラッチ駆動機構195は、例えば、駆動モータ8又は駆動モータ8とは別に設けられたサーボモータ等の各種モータ、又は、ソレノイドアクチュエータ等の各種アクチュエータを利用して、クラッチ機構17をON状態とOFF状態との間で切り換えるように構成される。このように、クラッチ機構17は、電気的な制御によるON状態とOFF状態との間で切り換えられる。このようなモータやアクチュエータの機械的出力を利用してクラッチ機構を切り換える機構は公知となっている。例えば、特開平6−335341号公報には、スプールを駆動するためのモータ(図示の実施形態の駆動モータ8に相当)を利用してクラッチ機構の切り換えを行う装置が開示されている。
上述したように、本発明は、両軸受型リールだけでなく、スピニングリールにも適用可能である。当業者に知られているように、スピニングリールにおいては、ロータに対して釣糸案内装置が釣糸案内姿勢と釣糸放出姿勢との間で回動可能に支持されている。釣糸案内装置にはラインローラが設けられている。当該釣糸案内装置が釣糸案内姿勢にあるときには釣糸が当該ラインロータに案内される。このような構成のスピニングリールにおいては、当該釣糸案内装置が釣糸案内姿勢にあるときにロータを回転駆動することによって釣糸をスプールに巻き取ることができる一方、当該釣糸案内装置が釣糸放出姿勢にあるときには釣糸がラインローラから外れるのでロータを回転駆動してもスプールへ釣糸を巻回することができない。このように、スピニングリールにおける釣糸案内装置は、ロータの回転に応じてスプールへ釣糸を巻回可能な状態と、ロータが回転してもスプールへ釣糸を巻回不能な状態との間で切り替えられるので、クラッチ機構の一種として理解される。本発明の一実施形態において、クラッチ駆動機構195は、サーボモータ等の各種モータやソレノイドアクチュエータ等の各種アクチュエータを用いて、当該釣糸案内装置を回動させることにより、当該釣糸案内装置を釣糸案内姿勢(クラッチON状態に相当する。)と釣糸放出姿勢(クラッチOFF状態に相当する。)との間で切り替えるように構成される。
本発明の一実施形態において、前記リール本体5には、駆動モータ8に対して電力を供給するための給電部20が設けられている。図示の実施形態において、この給電部20は、左側板5Aの前方側の下面領域に形成されている。この給電部20に対しては、着脱可能な携帯バッテリー22を装着することができる。また、給電部20には給電コード22を装着することもできる。
本発明の一実施形態において、リール本体5のスプール7の上方には、駆動モータ8の出力を調整するための操作部材25がリール本体5に対して回転可能に設けられている。後述のスプール駆動モード1やスプール駆動モード2を使用しない際は駆動モータ8の出力は、後述する制御部100の制御により、操作部材25の回転操作量に応じて調整される。例えば、操作部材25が基準位置にあるときに、駆動モータ8の出力が0となり、前方に向けて120°だけ操作部材25が回転操作されると駆動モータ8の出力が最大となるように制御される。すなわち、制御部100は、操作部材25が前方に向けて回転操作されたときに駆動モータ8を増速し、操作部材25が後方に向けて回転操作されたときに駆動モータ8を減速するように、駆動モータ8の出力を制御する。本発明の一実施形態においては、後述のスプール駆動モード1やスプール駆動モード2を使用する際も、モーションセンサからの信号に応じた駆動モータ8の出力制御とともに、操作部材の操作量に応じた駆動モータ8の出力制御を行うことができる。
本発明の一実施形態において、制御ケース15の表面には、各種の情報を表示する表示部16と、操作ボタン16a,16bとが設けられている。操作ボタン16a,16bは、例えば、投入した仕掛けを所望の深さで停止させる深さ情報、駆動モータ8の出力の可変範囲を変更する出力範囲設定情報など、釣り人から各種の情報を受け付ける。表示部16は、例えば、液晶ディスプレイであり、制御部100の制御に応じて様々な情報を表示することができる。表示部16に表示される情報には、例えば、後述のモーションセンサ入力モードの動作可否、繰り出された釣糸の長さ(糸長情報)、及び釣糸に作用している張力が含まれる。
本発明の一実施形態において、魚釣用リール1は、モーションセンサ150が検出したセンサ情報を受信できるように構成される。モーションセンサ150は、魚釣用リール1のリール本体5の加速度、角速度、姿勢角、及び角加速度の少なくとも一つを検知するために設けられる。このため、モーションセンサ150は、リール本体5の任意の場所に取り付けることができる。モーションセンサ150の取付位置は、例えば、左右側板5A,5Bのいずれかの内面、制御ケース15の内部、及びこれら以外のリール本体5の加速度、角速度、姿勢角、及び角加速度の少なくとも一つを検知するのに適した位置である。モーションセンサ150の取付位置は、本明細書で明示した位置に限られず、リール本体5の加速度、角速度、姿勢角、及び角加速度の少なくとも一つを検知し検出した情報を制御部100に送信できる限り、リール本体5の任意の位置に取り付けることができる。
また、モーションセンサ150は、魚釣リール1以外の物品に取り付けることもできる。例えば、図7に示すように、魚釣用リール1を釣り竿Rに取り付けた状態において、釣り竿Rのグリップ及びリールシートRSはリール本体5に対して移動も回転もしない。魚釣用リール1が釣り竿Rに取り付けられた状態において釣り竿Rのうちリール本体5に対して移動も回転もしない位置にモーションセンサ150を取り付けることにより、モーションセンサ150をリール本体5に取り付けなくとも、当該モーションセンサ150によりリール本体5の加速度や角速度を検出することができる。なお、モーションセンサ150を釣り竿Rの穂先に取り付けると、穂先は魚釣用リール1に対して大きく移動するので、この取付位置では魚釣用リール1の加速度や角速度を正しく検出することができない。よって、釣り竿Rの穂先は、モーションセンサ150の取付位置として望ましくない。
モーションセンサ150は、リール本体に加えられた動きを検出するセンサである。モーションセンサ150には、所定の軸まわりの回転速度を検知する角速度センサ、所定の軸方向の直進運動を検知する加速度センサ、重力方向に対する姿勢を検知する姿勢角センサ、所定の軸回りの回転加速度を検知する角加速度センサ、及びこれらの以外のリール本体に加えられた動きを検出する任意のセンサである。これらのセンサは、一つのパッケージ内で一つの軸方向の動きを検知する1軸タイプのセンサであっても良いし、一つのパッケージ内で3つの軸方向の動きを検知する3軸タイプのセンサであっても良い。
当業者に知られているように、加速度センサや角速度センサの検出信号に基づいて、様々な量(情報)を得ることができる。例えば、3軸加速度センサによって重力加速度方向を検知することができるので、3軸加速度センサの検出信号に対して適切な信号処理をすることで、3軸加速度センサを姿勢差センサとして利用することができる。また、加速度センサのそれぞれの軸方向の信号を時間積分することで、速度情報を得ることができる。さらに、速度信号を時間積分することで、変位情報を得ることができる。また、角速度センサのそれぞれの軸方向の信号を時間積分することで、角度情報を得ることができる。さらに、角速度センサのそれぞれの軸方向の信号を時間微分することで、角加速度情報を得ることができる。一方、時間積分や時間微分の処理により、一般的にS/N比の悪化や測定時間の遅れが生じる。これを原因とする不具合を避けるため、角加速度や姿勢角を直接検出するセンサを用いても良い。
魚釣用リール1(又は魚釣用リール1と一体に動く物品)には、複数のモーションセンサ150を設けてもよい。本実施例では、魚釣用リール1に3軸加速度センサ及び3軸角速度センサを設けている。これにより、リール本体の釣り竿方向の直進加速度、釣り竿方向に沿って延びる軸まわりの回転速度、水平方向の直進加速度、水平方向軸まわりの回転速度、リール垂直方向の直進加速度、リール垂直方向軸まわりの回転速度、それぞれに応じた電圧信号を出力することができる。また、3軸加速度センサを利用して、リール本体に対する重力方向を検出することができる。
次に、魚釣用リール1の制御方法について説明する。魚釣用リール1は、以下で説明する制御部100の制御に従って制御される。制御部100は、様々な動作モードに設定することが可能である。制御部100がモーションセンサ入力モードに設定されているときには、上述したモーションセンサ150の検出信号に基づいて魚釣用リール1の構成部品が制御される。このモーションセンサ入力モードは、釣り竿Rを立てる動作に応じて釣り糸を巻き取るためのスプール駆動モード1、ポンピングを行うためのスプール駆動モード2、クラッチをON・OFFするためのクラッチ駆動モード、ドラグ力を調節するためのドラグ制御モード、キャスティングブレーキの制動力を調節するためのキャスティングブレーキ選択モードを有する。このモーションセンサ入力モードは、例えば操作ボタン16a,16bの操作に応じて設定される。2つ以上のモード(例えば、スプール駆動モード1とクラッチ駆動モード)に同時に設定することも可能である。
制御部100の構成について、図6を参照してさらに説明する。図6は、魚釣用リール1に備えられる制御部100の機能を説明するブロック図である。この制御部100は、各種演算を行うCPU110、各種プログラムや設定情報を記憶するROM111、各種データを一時的に記憶するRAM112、表示制御回路160、及びモータ駆動回路170を実装した回路基板100A、100B(マイクロコンピュータ)を備える。制御部100の各作動要素は、図示のように、互いに信号を送受信できるようにI/Oポート115を介して互いに電気的に接続されている。制御部100は、ROM111に格納されている所定のプログラムをCPU110の機能により実行し、これに応じて生成される制御信号をI/Oポート115を介して各作動要素(表示制御回路160、モータ駆動回路170等)に供給することで各作動要素を制御する。
本発明の一実施形態において、I/Oポート115には、制御ケース15上に設けられた操作ボタン16a,16b、操作部材25の操作角度に応じて操作位置信号を出力する角度センサ130、スプール7に巻回されている釣糸の繰り出し量を検知する糸長計測装置140、モーションセンサ150、制御ケース15上に設けられた液晶表示部16に対して各種の情報を表示させる表示制御回路160、駆動モータ8の出力を調整するための制御を行うモータ駆動回路170、ドラグ装置125のドラグ力を調整するための制御を行うドラグ力調整回路180、及びクラッチ機構17をON状態とOFF状態とに切り換える制御を行うクラッチ切替回路190が電気的に接続されている。
角度センサ130は、操作部材25の操作角度に応じた信号を生成するように構成される。角度センサ130は、例えば、操作部材25の操作量に応じた抵抗値の変化を出力するポテンショメータを備える。他の実施形態において、角度センサ130は、操作部材25の操作量に応じたパルスを生成するエンコーダを備える。
糸長計測装置140は、例えば、スプール7又はスプール軸7aに装着されたマグネットと磁気センサとを備えており、この磁気センサによってスプール7の回転量や回転方向を検知しその検知信号を生成するように構成される。
モーションセンサ150は、上述したように、魚釣用リール1の加速度、角速度、姿勢角、及び角加速度の少なくとも一つを検出し、その検出信号を制御部100の算出回路155に送信する。算出回路155は、モーションセンサ150の検出信号に基づいてリール本体5の回転量、移動量、及び/またはこれら以外の様々な量を算出することができる。算出回路155によって算出された値は、適宜、モータ駆動回路170、ドラグ力調整回路180、クラッチ切替回路190、及びこれら以外の制御部100の構成要素に対して送信される。
本発明の一実施形態において、モータ駆動回路170は、駆動モータ8を駆動制御する機能を備える。具体的には、CPU110において、駆動電流通電時間率(デューティ比)に対応する制御信号(PWM信号;パルス幅変調信号)が生成され、当該PWM信号がモータ駆動回路170に送信される。モータ駆動回路170は、このPWM信号に基づいて駆動モータに対するデューティ比を調整し、このようにデューティ比が調整された駆動電流を駆動モータ8に供給する。これにより、駆動モータ8の回転速度は、速度0から最大速度まで連続的に調節される。制御部100がスプール駆動モード1またはスプール駆動モード2に設定されている場合には、モータ駆動回路170は、モーションセンサ150の検知信号(または当該検知信号に基づいて算出された算出値)に基づいて駆動モータ8の出力を制御する。一方、制御部100がスプール駆動モード1およびスプール駆動モード2を利用しないモードに設定されている場合には、モータ駆動回路170は、操作部材25の操作量に基づいて、駆動モータ8の出力を制御する。
制御部100がスプール駆動モード1に設定されている場合の制御についてさらに説明する。スプール駆動モード1では、釣り竿Rを立てる動作が行なわれたことを検知した場合に、駆動モータ8の出力を増加させるための制御が行われる。釣り竿Rを立てる動作が行われると、リール本体5は水平方向軸まわりを図7の時計回り方向に回転する。したがって、モーションセンサ150からの検知信号に基づいて、リール本体5の水平方向軸まわりの図7の時計回り方向における角速度が所定値以上になったときに、釣り竿Rを立てる動作が行われたことが検知される。このとき、モータ駆動回路170に与えるデューティ比を増加させ、この増加したデューティ比に対応するPWM信号を生成し、当該PWM信号をモータ駆動回路に送信することができる。モータ駆動回路170は、このPWM信号に基づいて、より高いデューティ比の駆動電流を駆動モータ8に供給する。これにより、リ竿を立てる動作をさせたときに、駆動モータ8の出力を増加させてスプール7を増速させてスプール7に釣り糸を巻き取ることができる。
また、本発明の一実施形態における制御部100は、釣り竿Rを立てる動作をしてリール本体5の水平方向軸まわりの角度が所定角度以上大きくなったときに、駆動モータ8の出力を増加させる制御を行うことができる。具体的な制御は、例えば以下のようにして行う。モーションセンサ150として角速度センサを用いる場合、当該モーションセンサ150が検出したリール本体5の角速度を示す信号を時間積分することにより、リール本体の水平軸まわりの角度変化を得ることができる。そして、CPU110は、リール本体5の水平方向軸まわりの角度が所定角度(例えば、30度)以上大きくなったことを検知したときに、モータ駆動回路170に与えるデューティ比を増加させ、この増加したデューティ比に対応するPWM信号を生成し、当該PWM信号をモータ駆動回路に送信することができる。モータ駆動回路170は、このPWM信号に基づいて、より高いデューティ比の駆動電流を駆動モータ8に供給する。これにより、釣り竿Rを立てる動作をしてリール本体5の水平方向軸まわりの角度が所定角度以上大きくなったときに、駆動モータ8の出力を増加させることができる。
また、本発明の一実施形態における制御部100は、釣り竿方向が重力方向となす角度が所定の方向(例えば、当該角度が小さくなる方向)に変化した際に駆動モータ8の出力が増加させる制御を行うことができる。具体的な制御は、例えば以下のようにして行う。釣り竿Rを立てる動作によって、釣り竿方向と重力方向とのなす角(図7の角度α)が変化するので、モーションセンサ150からの3軸加速度に基づいてリール本体5に対する重力加速度方向を検出することにより釣り竿方向と重力方向との角度を算出する。そして、このようにして算出される釣り竿方向が重力方向となす角度が所定の方向(例えば、当該角度が小さくなる方向)に変化した際に駆動モータ8の出力が増加するようにモータ駆動回路170を制御する。
また、本発明の一実施形態における制御部100は、リール本体5のリール垂直方向の加速度が所定のパターンになったときに釣り竿Rを立てる動作がなされたことを検出し、この検出に応じて駆動モータ8の出力を増加させる制御を行う。具体的な制御は、例えば以下のようにして行う。釣り竿Rを立てる動作によって、リール本体5のリール垂直方向の直進運動成分が変化する。具体的には、リール本体5のリール垂直方向の加速度は、釣り竿Rを立てる動作を行ったときに正の値になり、動作を止める際には負の値になるので、モーションセンサ150からの検出信号に基づいてリール本体5のリール垂直方向の加速度が所定のパターンになったときに釣り竿Rを立てる動作がなされたことを検出することができる。このようにして釣り竿Rを立てる動作がなされたことが検出されたことに応じて駆動モータ8の出力を増加させるようにモータ駆動回路170を制御する。
また、本発明の一実施形態における制御部100は、リール本体5が重力方向上方へ所定距離以上移動したか否かを判断し、かかる移動がなされたと判断したときに、駆動モータ8の出力を増加させる制御を行う。具体的な制御は、例えば以下のようにして行う。加速度センサの信号を2回時間積分することにより変位信号を得ることができるので、モーションセンサ150からの検出信号を2回時間積分することにより、リール本体5の重力方向上方への移動距離を算出することができる。この移動距離の算出は、例えば算出回路155によって行われる。このようにして算出されたリール本体5の重力方向上方への移動距離に基づいて、リール本体5が重力方向上方へ所定距離(例えば、10cm)以上移動したか否かを判断し、かかる移動がなされたと判断したときに、駆動モータ8の出力を増加させる。
以上のように、制御部100は、モーションセンサ150により検出された検出信号(当該検出信号を演算して得られる様々な量や値(例えば、移動距離)も含む。)に基づいて釣り竿Rを立てる動作がなされたことを検出したときに駆動モータ8の出力を増加させることができる。上述したように、釣り竿を立てる動作は、例えば、リール本体5の水平方向軸まわり角速度、リール本体5の水平方向軸まわりの角度の変化、釣り竿方向が重力方向となす角度、リール本体5のリール垂直方向の加速度パターン、及びリール本体5の重力方向上方への移動距離の少なくとも1つに基づいて検知される。このように、上述した各実施態様によれば、釣り竿Rを立てる動作を行うだけで駆動モータ8の出力を増加させてスプール7に釣り糸を巻き取ることができる。
次に、制御部100がポンピングを行うためのスプール駆動モード2(ポンピングモード)に設定されている場合の制御についてさらに説明する。スプール駆動モード2では、釣り竿が立った姿勢にあるときは駆動モータ8の出力を低下せるかまたは駆動モータ8を停止させ、釣り竿を倒す動作を行った場合に駆動モータ8の出力を増加させるための制御が行われる。このスプール駆動モード2(ポンピングモード)とそれ以外のモード(例えば、上述したスプール駆動モード1)とは、例えば操作ボタン16aによる操作に応じて切替可能とされる。
魚の泳力が強く、駆動モータ8の最大出力でも巻き取れない際は、ポンピングが行なわれる。つまり、釣り竿を立てている状態では魚を巻き取ることはできないが、釣り竿を倒す動作を行なっている際中では竿先が魚の方向へ近づいて一時的に釣糸の張力が下がるため、この張力の低下を利用して糸の巻き取りが可能となる。釣り竿を倒した状態から立てた状態に戻す際には、釣人の腕力や背筋力を利用することができるため、駆動モータ8の最大出力よりも強い力で釣り糸を引くことができる。ポンピングを行う場合には両腕で釣り竿を支えることになるため、ポンピングをしながらリール本体5の操作部材を操作して駆動モータ8の出力を調節することは非常に難しい。したがって、従来の魚釣用リールでは、ポンピングを行う際に駆動モータの出力を最大値に固定することが一般的である。このように、駆動モータの出力を最大値に固定することで、駆動モータの出力を調節することなくポンピングを行うことができるが、釣り竿を立てている間の駆動モータが回転できない状態でも駆動モータには最大電圧が印加されてしまう。駆動モータが回転しない状態では逆起電力が発生しないためモータのコイルに非常に大きな電流が流れバッテリーの消耗およびリールの発熱につながる。この発熱はリールの故障を招いてしまうため、所定温度以上で安全装置を働かせて駆動モータへの通電を抑制することが多いが、いずれにせよ巻き取りが不可能になってしまう。
そこで、本発明におけるリールがポンピングモードで動作する場合には、釣り竿Rが立った姿勢にあることを検出すると駆動モータ8の出力を低下せるかまたは駆動モータ8を停止させ、一方、当該釣り竿Rを倒す動作がなされたことを検出すると駆動モータ8の出力を増加させる。これにより、従来の電動魚釣用リールで駆動モータの出力を最大値に固定してポンピングした場合に生じるバッテリーの消耗およびリールの発熱を避けることができる。
リール本体5がポンピングモードで動作する場合の制御の例を説明する。本発明の一実施形態において、制御部100は、モーションセンサ150からの検出信号に基づいて釣り竿Rが立った姿勢にあること及び釣り竿Rを倒す動作がなされたことを検出し、その検出に応じて駆動モータ8の出力を増減させる。具体的な制御は、例えば以下のようにして行う。竿が立った姿勢にあることは、モーションセンサ150として例えば3軸加速度センサを利用し、当該3軸加速度センサからの検出信号に基づいて重力加速度方向を検出することで検知することができる。また、竿が倒れた姿勢にあることは、モーションセンサ150からの検知信号に基づいて、例えばリール本体5の水平方向軸まわりの角速度が負の方向(図7の反時計回り方向)に一定値以下になったことで検知することができる。そして、竿が立った姿勢にあることを検知した後に竿を倒す動作がなされたことを検知したときにモータ駆動回路170に与えるデューティ比を増加させる。また、竿を倒す動作が終わったことを検知したとき(例えば、リール本体5の水平方向軸まわりの角速度が負からゼロまたは正に変化したことを検知したとき)にモータ駆動回路170に与えるデューティ比を減少させることができる。CPU110は、調整後のデューティ比に対応するPWM信号を生成し、当該PWM信号をモータ駆動回路170に送信する。モータ駆動回路170は、このPWM信号に基づいて、より高い又はより低いデューティ比の駆動電流を駆動モータ8に供給する。これにより、釣り竿Rを倒す動作をしたときに駆動モータ8の出力を増加させ、釣り竿Rを立てる動作をしたときに駆動モータ8の出力を減少させることができる。駆動モータ8に対するこのような制御により、ポンピングと同様のタイミングでの釣り糸の巻き取りを実現することができる。
次に、制御部100がドラグ制御モードに設定されている場合の動作について説明する。本発明の一実施形態において、ドラグ力調整回路180は、リール本体5の加速度、角速度、姿勢角、角加速度の少なくとも一つを示すモーションセンサ150の検知信号に基づいてスプール7に対する制動力が変化するようにドラグ装置125を制御する。具体的には、CPU110は、釣り竿Rが倒れた姿勢にあることを検知すると、スプール7に対する制動力を減少させるようにドラグ力調整機構185を動作させるための制御信号(制動力減少指示信号)をドラグ力調整回路180に対して送信する。また、釣り竿Rが立った姿勢にあることを検知すると、逆にスプール7に対する制動力を増加させるようにドラグ力調整機構185を動作させるための制御信号(制動力増加指示信号)をドラグ力調整回路180に対して送信する。釣り竿Rが倒れた姿勢にあることや釣り竿Rが立った姿勢にあることは、上述のスプール駆動モードの場合と同じように3軸加速度センサからの検出信号に基づいて検知することができる。
ドラグ力調整機構185は、例えば、特開昭58−155038号公報に記載されているように、モータを正転させることによって制動板をスプール7に対して近づく方向に移動させて制動板をスプール7に押圧する押圧力を増加させる一方、モータを逆転させることによって制動板をスプール7から離れる方向に移動させて制動板をスプール7に押圧する押圧力を減少させ、この押圧力の制御を通じてスプール7に対する制動力を制御することができるように構成される。この場合、ドラグ力調整回路180は、CPU110から制動力減少指示信号を受け取ると、ドラグ力調整機構185のモータを逆転駆動するように構成される。これにより、ドラグ力調整機構185のモータは逆転して、制動板がスプール7から離れる方向に移動し、これによりスプール7に対する制動力を減少させることができる。一方、ドラグ力調整回路180は、CPU110から制動力増加指示信号を受け取ると、ドラグ力調整機構185のモータを正転駆動するように構成される。これにより、ドラグ力調整機構185のモータは正転して、制動板がスプール7に近づく方向に移動し、これによりスプール7に対する制動力を増加させることができる。ドラグ力調整機構185は、モータ以外にも様々な種類の電動アクチュエータやその他の原動機を用いて実現することができる。このような電動アクチュエータも、ドラグ力調整回路180の制御により、モーションセンサ150の検知信号に応じてスプール7に対する制動力を変化させるように作動することができる。上述したドラグ力調整機構185の具体例は一例にすぎず、本発明に適用可能なドラグ力調整機構は上述したものに限られない。本発明には、例えば、ヒステリシスブレーキやパウダクラッチ等のコイルに流す電流の強さによってドラグ力を調整可能なドラグ調整機構を用いることができる。これらのコイルに流す電流の強さによってドラグ力を調整可能なドラグ調整機構は、モーションセンサ150の検知信号に基づいてスプール7に対する制動力調節できるように作動することができる。
このように、本発明の一実施形態を採用した魚釣用リールにおいては、モーションセンサ150の検知信号に基づいてドラグ装置125の制動力を調整することができるので、リール本体5を動かすだけでドラグ装置125がスプールに作用させる制動力を制御することができる。
また、本発明の一実施形態を採用した魚釣用リールにおいては、釣り竿Rが倒れた姿勢となってリール本体5の鉛直方向に対する角度が所定角度よりも大きくなったときにドラグ装置125の制動力を弱めることができるので、釣り竿Rが倒れた姿勢にあるときに魚をフッキングしても釣り糸に作用している張力が小さくなっていて釣り竿Rが立てやすくなる。さらに、釣り竿Rを立ててール本体5の鉛直方向に対する角度が所定角度よりも小さくなったときにドラグ装置125の制動力を強めることができるので、釣り竿Rを立てる動作を行うだけでドラグ装置125の制動力を強めることができる。これにより、釣り竿Rを立てた後に魚とのやりとりを行いながらドラグ装置125の制動力の調整を行う必要がない。
次に、制御部100がクラッチ制御モードに設定されている場合の動作ついて説明する。本発明の一実施形態において、クラッチ切替回路190は、リール本体5の加速度、角速度、姿勢角、角加速度の少なくとも一つを示すモーションセンサ150の検知信号に基づいてクラッチ機構17がON状態とOFF状態との間で切り換えられるように、クラッチ駆動機構195を制御する。具体的には、CPU110は、モーションセンサ150の検知信号に基づいて竿を立てる動作がなされたことを検知したときには、クラッチ機構17をON状態に切り換えるための制御信号(ON信号)をクラッチ切替回路190に対して送信し、逆に、竿を倒す動作がなされたことを検知したときには、クラッチ機構17をOFF状態に切り換えるための制御信号(OFF信号)をクラッチ切替回路190に対して送信する。竿を立てる動作および竿を倒す動作は既に述べたのと同様の方法で検知することができる。
クラッチ駆動機構195は、例えば、特開平4−66042号公報に記載されているように、電動アクチュエータを用いてクラッチ機構17をON状態とOFF状態との間で切り換えるように構成される。この場合、クラッチ切替回路190は、クラッチ機構17がクラッチOFF状態にあるときにCPU110からON信号を受け取ると、当該電動アクチュエータを駆動して、この電動アクチュエータの機械的出力によりクラッチ機構17の構成部材をクラッチON位置に移動させる。一方、クラッチ切替回路190は、クラッチ機構17がクラッチON状態にあるときにCPU110からOFF信号を受け取ると、当該電動アクチュエータを駆動して、この電動アクチュエータの機械的出力によりクラッチ機構17の構成部材をクラッチOFF位置に移動させる。クラッチ駆動機構195は、電動アクチュエータ以外にも様々な種類のモータやその他の原動機を用いて実現することができる。このようなモータも、クラッチ切替回路190の制御により、モーションセンサ150の検知信号に応じてクラッチ機構17をON状態とOFF状態との間で切り換えるように作動することができる。
このように、本発明の一実施形態を採用した魚釣用リールにおいては、モーションセンサ150の検知信号に基づいてクラッチ機構17を切り換えることができるので、リール本体5を動かすだけでクラッチ機構17の切り換えを行うことができる。
また、本発明の一実施形態を採用した魚釣用リールにおいては、釣り竿Rを立てる動作を行うだけでクラッチ機構17をON状態に切り換えることができるので、仕掛け投入後に素早く巻き取り動作に移行することができる。さらに、本発明の一実施形態を採用した魚釣用リールにおいては、釣り竿Rを倒す動作を行うことによりクラッチ機構17をOFF状態に切り換えることができるので、仕掛けの投入時に釣り竿Rを倒す動作を行うだけでクラッチ機構17をOFF状態に切り換えることができる。
次に、本発明の一実施形態に係る魚釣用リール1の動作について説明する。まず、仕掛けを投入する際には、クラッチ機構17をOFF状態に切り換えてスプール7を自由回転状態とする。クラッチ機構17のOFF状態への切り換えは、リール本体5を把持している手の親指でクラッチOFF切換部材18の操作部18aを押し下げ操作することで行ってもよい。また、上述のように、魚釣用リール1は、釣り竿Rを倒す動作を行うだけでクラッチ機構17をOFF状態に切り換えることもできる。したがって、釣り人は、操作部18aの操作を行わずに、単に釣り竿Rを倒す動作を行うことにより、クラッチ機構17をOFF状態に切り換えても良い。クラッチ機構17がON状態からOFF状態に切り換えられると、スプール7は自由回転状態となり仕掛けは落下する。
仕掛けが所望の棚まで落下した場合、釣り人は、クラッチON切換部材19の操作部19aを押圧することで、クラッチ機構17をクラッチON状態に切り換えてアタリに備える。上述したように、魚釣用リール1は、釣り竿Rを立てる動作を行うだけでクラッチ機構17をON状態に切り換えることもできる。したがって、釣り人は、操作部18aの操作を行わずに、単に釣り竿Rを立てる動作を行うことにより、クラッチ機構17をON状態に切り換えても良い。
仕掛けの投入後に魚信があった場合には、操作部材25を前方へ回転操作することで、仕掛けを巻き取ることができる。アタリがあったときには、釣り竿Rを立てたり又はリール本体5を持ち上げる動作を行うだけで駆動モータ8が駆動されスプール7が巻き取り方向に回転させることができるので、アワセを素早く行うことができる。魚がフッキングした後には、釣り竿Rを立てたり倒したりするだけでリール本体5の傾きに応じて駆動モータの出力が制御されるので、たとえばスプール駆動モード2に設定している場合は、ポンピングと同様のタイミングでの釣り糸を巻き取ることができる。
次に、制御部100がキャスティングブレーキ選択モードに設定されている場合の制御ついて説明する。上述した例示的な実施形態以外にも、本発明は、キャスティング時のバックラッシュを防止するためにスプールを制動するスプール制動装置(バックラッシュ防止用スプール制動装置)を備えた魚釣用リールにも適用することができる。
バックラッシュ防止用スプール制動装置には、制動力の種類に応じて様々なタイプがある。本発明に適用できるバックラッシュ防止用スプール制動装置は、例えば、電磁ブレーキ、ヒステリシスブレーキ、渦電流ブレーキ、及び摩擦ブレーキの少なくとも一つを用いてスプールを制動するように構成することができる。
本発明の一実施形態に係る魚釣用リールは、電磁ブレーキによりスプールを制動するバックラッシュ防止用スプール制動装置を備える。当該バックラッシュ防止用スプール制動装置は、スプールに設けられた磁石と、リール本体に当該磁石と対向するように設けられたコイルと、を備える。このバックラッシュ防止用スプール制動装置においては、このコイルに電流を流すことにより発生する電磁力がスプールに設けられた磁石に作用することでスプールを制動することができる。電磁ブレーキを利用したスプールの制動は公知であり、その具体的構成は、例えば、特開2004−208630号公報に記載されている。本発明の一実施形態に係るバックラッシュ防止用スプール制動装置は、特開2004−208630号公報に記載されたスプール制動手段と同様に構成することができる。
本発明の他の実施形態に係る魚釣用リールは、ヒステリシスブレーキによりスプールを制動するバックラッシュ防止用スプール制動装置を備える。当該バックラッシュ防止用スプール制動装置においては、スプールを制動することができる任意の公知のヒステリシスブレーキを用いることができる。例えば、当該バックラッシュ防止用スプール制動装置は、スプールに設けられた磁性体部材と、リール本体に設けられ当該磁性体部材と対向するように配置された励磁コイルとを備える。当該磁性体部材は、スプールと別の部材でもよいし、スプールの一部であってもよい。例えば、スプール軸の少なくとも一方の端部を磁性体材料で形成し、当該スプール軸の磁性体材料で形成された部分と対向するように励磁コイルを設けてもよい。ヒステリシスブレーキにおいては、公知のように、励磁コイルに電流を流すことにより、励磁コイルと磁性体部材との間に磁気摩擦を発生させて、この磁気摩擦によりスプールを制動することができる。
本発明の他の実施形態に係る魚釣用リールは、渦電流ブレーキによりスプールを制動するバックラッシュ防止用スプール制動装置を備える。当該バックラッシュ防止用スプール制動装置においては、スプールを制動することができる任意の公知の渦電流ブレーキを用いることができる。例えば、当該バックラッシュ防止用スプール制動装置は、スプールに設けられた導電体と、リール本体に設けられ当該磁性体部材と対向するように配置された磁石とを備える。渦電流ブレーキを用いたバックラッシュ防止用スプール制動装置においては、磁石が導電体に対して回転することにより当該導電体に渦電流を発生させ、当該磁石の磁力と渦電流の磁束との間に作用する磁力によりスプールを制動することができる。当該磁石は、電磁石であってもよい。磁石が電磁石である場合には、この電磁石に流す電流を制御することにより、電磁石が発生させる磁力を制御し、これによりスプールに対して作用させる制動力を調整することができる。また、磁石が永久磁石である場合には、当該永久磁石と導電体との相対的な位置を調整することで、スプールに作用する制動力を調整することができる。具体的には、アクチュエータ等の電気的な制御により機械的出力を行う駆動機構を設けることにより、当該アクチュエータを作動させて永久磁石を導電体に対して接近及び離間する方向に移動させ、これによりスプールに対する制動力を調整することができる。
本発明の他の実施形態に係る魚釣用リールは、摩擦ブレーキによりスプールを制動するバックラッシュ防止用スプール制動装置を備える。当該バックラッシュ防止用スプール制動装置は、リール本体にスプールと対向するように配置されたブレーキシュー又はブレーキパッドを備える。当該ブレーキシュー又はブレーキパッドは、アクチュエータ等の電気的な制御により機械的出力を行う駆動機構により、スプールに対して接近及び離間する方向に移動可能に構成される。このバックラッシュ防止用スプール制動装置においては、アクチュエータを電気的に制御してブレーキシュー又はブレーキパッドをスプールに接触させることにより、ブレーキシュー又はブレーキパッドとスプールとの間に発生する摩擦力によりスプールを制動することができる。ブレーキシュー又はブレーキパッドを利用したスプールの制動は公知であり、その具体的構成は、例えば、特開平10−155398号公報に記載されている。本発明の一実施形態に係るバックラッシュ防止用スプール制動装置は、特開平10−155398号公報に記載されたスプール制動手段と同様に構成することができる。
上述したブレーキはあくまで例示であり、本発明に適用可能なブレーキの方式及び種類は上述したものに限られない。魚釣用リールのスプールを制動することができ、当該スプールに対する制動力を電気的に調整することができる限り、任意の方式(種類)のブレーキを本発明に適用することができる。また、上述のブレーキを適宜組み合わせて利用することもできる。例えば、スプール軸の一端付近に電磁ブレーキを設け、当該スプール軸の他端付近に摩擦ブレーキを設けてもよい。
本発明の一実施形態においては、上述した各種のバックラッシュ防止用スプール制動装置の制動力が、リール本体5の加速度、角速度、姿勢角、角加速度の少なくとも一つを示すモーションセンサ150の検知信号に基づいて、制御部10の制御により制御される。
バックラッシュ防止用スプール制動装置は、キャステンィングの際に、釣糸先端部の錘やルアー等が空気抵抗により減速したときに、スプール上の釣糸がスプールの慣性の影響により減速しないことによる速度差を原因とする、釣糸の絡み(バックラッシュ)の発生を防止するためのものである。スプールの速度に応じて適切な制動力を生じさせることで、スプール上の釣糸の速度が釣糸先端部の速度を超えないようにすることで実現できる。このとき、制動力が弱すぎるとバックラッシュが発生し、制動力が強すぎると仕掛けの飛距離が短くなる。制動力の最適値は、そのときの風の条件や釣糸、錘の形状、重さ等に左右される。このため、バックラッシュ防止用スプール制動装置の制動力においては、回転数に対する制動力の特性として複数の制動力モードが用意され、ダイヤル操作等を行うことで容易された複数の制動力モードのうちの任意のモードを選択できるようにすることが一般的である。例えば、特開2004−208630号公報には、それぞれ異なる制動力特性に対応する8つの制動モードの中から所望の制動モードを切換つまみの操作により選択できることが開示されている。釣人がその使用状態における最適な特性を有する制動力モードを選択するためには、キャスティングとダイヤル操作の繰り返しによる試行錯誤を要する。
本実施形態においては、この制動力特性のモードを選択する時間を短縮化することができる。具体的には、キャステンィグブレーキ選択モードにおいて、制御部100は、例えば角速度センサによって釣り竿方向の回転運動を検出し、釣り竿(リール本体)が釣り竿方向に延びる軸まわりに所定の角速度以上で右回転したら制動力を上げるように特性変更を行ない、一方、釣り竿(リール本体)が釣り竿方向軸周りに所定の角速度以上で左回転したらブレーキ力を下げる特性変更を行なう。これによって、両手を使うダイヤル操作を行なわなくても、制動力(キャステンィグブレーキ力)の特性変更を行なうことができるので、制動力モードの変更を短時間で行なうことができるようになる。キャステンィングの動作は、リールを立てる動作とリールを倒す動作の組合せであるため、釣り竿方向軸まわりの回転運動は比較的小さな成分となる。したがって、適切な閾値を設定し、釣り竿方向軸まわりの回転運動が当該閾値を超えた場合にのみ制動力の特性を変更することにより、通常のキャステンィグの操作と制動力の特性を変更するための操作とを区別することができ、キャステンィグの動作によって意図せずに制動力特性が変更されてしまうことを防止できる。なお、加速度センサを用いて、水平方向の直進運動やリール垂直方向軸まわりの回転運動を検知し、当該検知結果に応じて制動力の特性を変更してもよい。これらの方向の運動も、適切な閾値を設定し、検出した運動が当該閾値を超えた場合にのみ制動力の特性を変更することにより、キャステンィグの動作によって意図せずに制動力特性が変更されてしまうことを防止できる。
本発明の実施形態は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で様々な変更が可能である。
1 魚釣用リール
5 リール本体
5A,5B 左右側板
6 手動ハンドル
7 スプール
7a スプール軸
8 駆動モータ
15 制御ケース
17 クラッチ機構
100 制御部
130 角度センサ
150 モーションセンサ
155 算出回路
160 表示制御回路
170 モータ駆動回路
180 ドラグ力調整回路
185 ドラグ力調整機構
190 クラッチ切替回路
195 クラッチ駆動機構
5 リール本体
5A,5B 左右側板
6 手動ハンドル
7 スプール
7a スプール軸
8 駆動モータ
15 制御ケース
17 クラッチ機構
100 制御部
130 角度センサ
150 モーションセンサ
155 算出回路
160 表示制御回路
170 モータ駆動回路
180 ドラグ力調整回路
185 ドラグ力調整機構
190 クラッチ切替回路
195 クラッチ駆動機構
Claims (14)
- リール本体に対して回転可能に支持された回転体と、
前記釣糸を巻き取るために前記回転体を駆動する電気的に制御可能な巻取り駆動装置と、
前記リール本体の加速度、角速度、姿勢角、及び角加速度の少なくとも一つを検出するモーションセンサと、
前記モーションセンサにより検出された検出信号に基づいて前記巻取り駆動装置の出力を制御する制御部と、
を備える魚釣用リール。 - 前記制御部は、前記検出信号に基づいて前記リール本体の水平方向軸まわりの回転移動またはリール垂直方向の直進移動を検出したときに前記巻取り駆動装置の出力を増加させることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。
- 前記リール本体は釣り竿に取付可能に構成されており、
前記制御部は、前記検出信号に基づいて前記釣り竿を立てる動作がなされたことを検出したときに前記巻取り駆動装置の出力を増加させることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。 - 前記リール本体は釣り竿に取付可能に構成されており、
前記制御部は、前記検出信号に基づいて前記釣り竿が立った姿勢にあることを検出したときに前記巻取り駆動装置の出力を減少させるかまたは前記巻取り駆動装置を停止させ、一方、前記検出信号に基づいて前記釣り竿を倒す動作がなされたことを検出したときに前記巻取り駆動装置の出力を増加させることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。 - 釣糸を巻回するスプールを有するリール本体と、
回転駆動源からの駆動力によって前記スプールに前記釣糸を巻回可能なON状態と巻回不能なOFF状態との間で切り換えられる電気的に制御可能なクラッチ機構と、
前記リール本体の加速度、角速度、姿勢角、及び角加速度の少なくとも一つを検出するモーションセンサと、
前記モーションセンサにより検出された検出信号に基づいて前記クラッチ機構をON状態又はOFF状態に切り換えるように制御する制御部と、
を備える魚釣用リール。 - 前記制御部は、前記検出信号に基づいて前記リール本体の水平方向軸まわりの回転運動またはリール垂直方向の直進運動を算出し、この算出された値が所定値よりも小さくなったことに応じて前記クラッチ機構をON状態に切り換えることを特徴とする請求項5に記載の魚釣用リール。
- 前記制御部は、前記検出信号に基づいて前記リール本体の水平方向軸まわりの角度、角速度、及び角加速度のうちの少なくとも一つを算出し、この算出された値が所定値よりも大きくなったことに応じて前記クラッチ機構をOFF状態に切り換えることを特徴とする請求項5に記載の魚釣用リール。
- 釣糸を巻回するスプールを有するリール本体と、
前記スプールの回転を制動するように構成された電気的に制御可能なドラグ装置と、
前記リール本体の加速度、角速度、姿勢角、及び角加速度の少なくとも一つを検出するモーションセンサと、
前記モーションセンサにより検出された検出信号に基づいて前記スプールに作用する制動力が変化するように前記ドラグ装置を制御する制御部と、
を備える魚釣用リール。 - 前記制御部は、前記検出信号に基づいて前記リール本体の水平方向軸まわりの回転運動またはリール垂直方向の直進運動を算出し、この算出された値が所定値よりも大きくなったことに応じて前記制動力が変化増加するように前記ドラグ装置を制御することを特徴とする請求項8に記載の魚釣用リール。
- 前記リール本体は釣り竿に取付可能に構成されており、
前記制御部は、前記検出信号に基づいて前記釣り竿が倒れた姿勢にあることを検出したときに前記制動力が減少するように前記ドラグ装置を制御することを特徴とする請求項8に記載の魚釣用リール。 - 前記リール本体は釣り竿に取付可能に構成されており、
前記制御部は、前記検出信号に基づいて前記釣り竿が立った姿勢にあることを検出したときに前記制動力が増加するように前記ドラグ装置を制御することを特徴とする請求項8に記載の魚釣用リール。 - リール本体に対して回転可能に支持されたスプールと、
前記スプールが前記リール本体に対して自由回転する状態において前記スプールを制動する電気的に制御可能なスプール制動装置と、
前記スプール制動装置の特性を電気的に変更可能な特性変更手段と、
前記リール本体の加速度、角速度、姿勢角、角加速度の少なくとも一つを検出するモーションセンサと、
前記モーションセンサにより検出された信号に基づいて前記スプール制動装置の前記スプールに対する制動力の特性を変更する制御部と、
を備える魚釣用リール。 - 前記スプール制動装置は、電磁ブレーキ、ヒステリシスブレーキ、渦電流ブレーキ、及び摩擦ブレーキの少なくとも一つを用いてスプールを制動するように構成されることを特徴とする請求項12に記載の魚釣用リール。
- 前記制御部は、前記モーションセンサにより検出された信号に基づいてリール本体の釣り竿方向の回転運動または水平方向の直進運動またはリール垂直方向の回転運動を検出したときに、前記スプール制動装置の特性を変更することを特徴とする請求項12に記載の魚釣用リール。
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-
2015
- 2015-09-17 JP JP2015183730A patent/JP2017055712A/ja active Pending
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CN111657238B (zh) * | 2019-03-08 | 2023-07-25 | 株式会社岛野 | 卷线筒驱动控制装置、方法、系统及钓鱼用电动绕线轮 |
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