JP2017054939A - 有機光電変換素子、及び固体撮像素子 - Google Patents

有機光電変換素子、及び固体撮像素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2017054939A
JP2017054939A JP2015178117A JP2015178117A JP2017054939A JP 2017054939 A JP2017054939 A JP 2017054939A JP 2015178117 A JP2015178117 A JP 2015178117A JP 2015178117 A JP2015178117 A JP 2015178117A JP 2017054939 A JP2017054939 A JP 2017054939A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photoelectric conversion
layer
organic photoelectric
metal oxide
buffer layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015178117A
Other languages
English (en)
Inventor
幸民 水野
Sachitami Mizuno
幸民 水野
勲 高須
Isao Takasu
勲 高須
和田 淳
Atsushi Wada
淳 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2015178117A priority Critical patent/JP2017054939A/ja
Priority to US15/259,536 priority patent/US20170077431A1/en
Publication of JP2017054939A publication Critical patent/JP2017054939A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K30/00Organic devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation
    • H10K30/30Organic devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation comprising bulk heterojunctions, e.g. interpenetrating networks of donor and acceptor material domains
    • H10K30/353Organic devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation comprising bulk heterojunctions, e.g. interpenetrating networks of donor and acceptor material domains comprising blocking layers, e.g. exciton blocking layers
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K39/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic radiation-sensitive element covered by group H10K30/00
    • H10K39/30Devices controlled by radiation
    • H10K39/32Organic image sensors
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/60Organic compounds having low molecular weight
    • H10K85/631Amine compounds having at least two aryl rest on at least one amine-nitrogen atom, e.g. triphenylamine
    • H10K85/636Amine compounds having at least two aryl rest on at least one amine-nitrogen atom, e.g. triphenylamine comprising heteroaromatic hydrocarbons as substituents on the nitrogen atom
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/549Organic PV cells

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Light Receiving Elements (AREA)

Abstract

【課題】光電変換効率を向上することができる有機光電変換素子、及び固体撮像素子を提供する。【解決手段】有機光電変換素子10は、基板11と、負電極12と、正孔ブロック層13と、有機光電変換層14と、バッファ層15と、金属酸化物層16と、正電極17と、が順次積層された構成である。バッファ層15は、有機光電変換層14と金属酸化物層16との間に配置され、ガラス転移温度が415K以上で、かつ励起子ブロック性を有する材料を含む。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、有機光電変換素子、及び固体撮像素子に関する。
有機光電変換素子は、有機光電変換層を有しており、例えば、太陽電池に用いられる。太陽電池を用いた太陽光発電では、光起電力効果を利用した有機光電変換素子を用いて、光エネルギーを直接電力に変換する。
固体撮像素子は、デジタルカメラ、携帯電話(スマホも含む)等の各種モバイル端末や、監視カメラ、インターネットを利用したウェブカメラ等の幅広い分野で使用されている。固体撮像素子の中には、有機光電変換層により光電変換を行う有機光電変換部を備えた素子がある。
上述した有機光電変換素子、及び固体撮像素子では、有機光電変換層における光電変換効率を高めることが重要である。このため、これらの素子の構成や、これらの素子を構成する層の材料の検討等が行われている。
しかしながら、有機光電変換素子、及び固体撮像素子の積層構造によっては、有機光電変換層における光電変換効率を高めることが困難な場合があった。
特開2007−81137号公報 特開2007−88033号公報
Yongbiao Zhao et al.,「Transition metal oxides on organic semiconductors」,Organic Electronics,2014年,15,p.871〜p.877 Seon−Jeong Lim et al.,「Organic−on−silicon complementary metal−oxide−semiconductor colour image sensors」,SCIENTIFIC REPORTS,2014年,5,7708(article number)
本発明が解決しようとする課題は、有機光電変換層の光電変換効率を向上することができる有機光電変換素子、及び固体撮像素子を提供することである。
実施形態の有機光電変換素子は、有機光電変換層と、金属酸化物層と、バッファ層とを持つ。前記金属酸化物層は、金属酸化物を含む。前記バッファ層は、前記有機光電変換層と前記金属酸化物層との間に配置する。前記バッファ層は、ガラス転移温度が415K以上で、かつ励起子ブロック性を有する材料を含む。
第1の実施形態の有機光電変換素子を示す断面図。 第2の実施形態の固体撮像素子の主要部の断面図。 第2の実施形態の固体撮像素子が適用されたCMOSイメージセンサの一例を示す斜視図。 第2の実施形態の固体撮像素子が適用されたCMOSイメージセンサの他の例を示す斜視図。 CMOSイメージセンサが内蔵された撮像装置であるスマートフォンの平面図。 CMOSイメージセンサが内蔵された撮像装置であるタブレット端末の平面図。 車載用カメラ及び画像表示装置が搭載された自動車の一例を示す平面図。 車載用カメラ及び画像表示装置が搭載された自動車の他の例を示す平面図。
以下、実施形態の有機光電変換素子、及び固体撮像素子を、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の有機光電変換素子を示す断面図である。
図1を参照するに、第1の実施形態の有機光電変換素子10は、逆構造素子であり、基板11と、負電極12と、正孔ブロック層13と、有機光電変換層14と、バッファ層15と、金属酸化物層16と、正電極17と、が順次積層された構成とされている。
基板11は、平坦な上面11aを有する。基板11としては、例えば、光透過性を有する基板(例えば、ガラス基板)や光を透過しない基板(例えば、回路を含む多層配線基板)等を用いることができる。
負電極12は、下部電極として機能する電極であり、基板11の上面11aを覆うように設けられている。負電極12は、正孔ブロック層13、有機光電変換層14、バッファ層15、及び金属酸化物層16を介して、正電極17と対向するように配置されている。負電極12は、正孔ブロック層13と接触している。
負電極12の材料は、有機光電変換層14との密着性、エネルギー準位、及び安定性等を考慮して選択することができ、例えば、金属、合金、金属酸化物、電気導電性化合物、またはこれらの混合物等を用いることができるが、これに限定されない。
負電極12の具体的な材料としては、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)、ドーパントを添加したSnO、ZnOにAlをドーパントとして添加したアルミニウム亜鉛酸化物(AZO)、ZnOにGaをドーパントとして添加したガリウム亜鉛酸化物(GZO)、ZnOにInをドーパントとして添加したインジウム亜鉛酸化物(IZO)等を用いることができる。
また、負電極12の材料として、例えば、CdO、TiO、CdIn、InSbO、CdSnO、ZnSnO、MgInO、CaGaO、TiN、ZrN、HfN、LaB等を用いてもよい。
また、負電極12の材料として、例えば、導電性高分子(例えば、PEDOT:PSS、ポリチオフェン化合物、ポリアニリン化合物等)を用いてもよい。
また、負電極12の材料として、例えば、カーボンナノチューブやグラフェン等のナノカーボン系材料、Agナノワイヤなどを用いることができる。
さらに、負電極12が光透過性を有する必要が無い場合には、負電極12の材料として、W、Ti、TiN、Al等の金属材料を用いることができる。
上記負電極12は、周知の手法により形成することができる。
正孔ブロック層13は、負電極12の上面12a(正電極17側に位置する面)を覆うように設けられている。正孔ブロック層13は、負電極12と有機光電変換層14との間に配置されている。正孔ブロック層13は、負電極12の正孔が有機光電変換層14に移動することをブロックするための層である。
このように、負電極12と有機光電変換層14との間に、正孔ブロック層13を設けることで、仕事関数を浅くして、負電極12から有機光電変換層14に正孔が注入されることを抑制することができる。
正孔ブロック層13の材料としては、例えば、Polyethylenimine Ethoxylated(以下、「PEIE」という)、Polyethylenimine(PEI)、Poly(acrylamide)(PAAm)、Poly[(9,9−bis(3’−(N,Ndimethylamino)propyl)−2,7−fluorene)−alt−2,7−(9,9−dioctylfluorene)(PFN)等を用いることができる。
有機光電変換層14は、正孔ブロック層13の上面13a(正電極17側に位置する面)を覆うように設けられている。有機光電変換層14は、有機光電変換素子10の受光面10a(言い換えれば、正電極17の上面17a)を介して、受光した光を光電変換する。
有機光電変換素子10を太陽電池の構成要素として用いる場合、有機光電変換層14としては、例えば、p型半導体単層、n型半導体層単層、p型半導体層とn型半導体層との積層構造体、p型半導体とn型半導体との混合塗布及び共蒸着等によって形成される混合膜等を用いることができる。
p型半導体としては、例えば、p型有機半導体を用いることができる。また、n型半導体としては、例えば、n型有機半導体を用いることができる。
p型有機半導体及びn型有機半導体としては、例えば、アミン誘導体、キナクリドン誘導体、ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、テトラセン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、及びフルオランテン誘導体等を用いることができる。また、フェニレンビニレン、フルオレン、カルバゾール、インドール、ピレン、ピロール、ピコリン、チオフェン、アセチレン、ジアセチレン等の重合体或いはこれらの誘導体を用いることができる。
また、p型有機半導体及びn型有機半導体としては、例えば、ジチオール金属錯体系色素、金属フタロシアニン色素、金属ポルフィリン色素、ルテニウム錯体色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、フェニルキサンテン系色素、トリフェニルメタン系色素、ロダシアニン系色素、キサンテン系色素、大環状アザアヌレン系色素、アズレン系色素、ナフトキノン、アントラキノン系色素、アントラセン、ピレン等の縮合多環芳香族及び芳香環ないし複素環化合物が縮合した鎖状化合物、スクアリリウム基及びクロコニックメチン基を結合鎖として持つキノリン、ベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール等の二つの含窒素複素環、またはスクアリリウム基及びクロコニックメチン基により結合したシアニン系類似の色素等を用いることができる。
さらに、n型半導体として、C60,C70等のフラーレン及びその誘導体を用いることができる。
また、光電変換効率の観点から、有機光電変換層14は、例えば、p型半導体とn型半導体との混合膜であることが好ましい。
この場合、p型半導体としては、例えば、アミン、キナクリドン、チオフェン、カルバゾール等を含む誘導体、或いはこれらの重合体を用いることが好ましい。また、n型半導体としては、例えば、ペリレン誘導体、ナフタレン誘導体、チオフェン誘導体、フラーレン誘導体を用いることが好ましい。
有機光電変換素子10を太陽電池として用いる場合、有機光電変換層14の厚さは、例えば、30nm以上300nm以下の範囲内で適宜設定することができる。
有機光電変換層14の厚さが30nmよりも薄いと、有機光電変換層14での光電変換率を十分に確保することが困難となる可能性がある。一方、有機光電変換層14の厚さが300nmよりも厚いと、有機光電変換層14に印加する電圧を高くする可能性(言い換えれば、低消費電力化に向かない可能性)があるため、低消費電力化に向かない恐れがある。
有機光電変換層14を構成する各層は、例えば、乾式成膜法、或いは湿式成膜法を用いて形成することができる。乾式成膜法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、分子線エピタキシー法(MBE;Molecular Beam Epitaxy)等の物理気相成長法、プラズマ重合等のCVD法を用いることができる。
湿式成膜法としては、例えば、キャスト法、スピンコート法、ディッピング法、LB法等の塗布法を用いることができる。また、有機光電変換層14を構成する各層は、インクジェット印刷やスクリーン印刷等の印刷法、熱転写やレーザー転写等の転写法を用いて形成してもよい。
有機光電変換層14に含まれる有機半導体材料として高分子化合物を用いる場合、容易に作製する観点から、湿式成膜法、印刷法、転写法等の手法を用いることが好ましい。
一方、有機光電変換層14に含まれる有機半導体材料として低分子化合物を用いる場合、乾式成膜法を用いることが好ましく、特に、真空蒸着法が好ましい。
真空蒸着法を用いる場合、均一な蒸着を行う観点から、基板32を回転させながら蒸着を行うことが好ましい。
バッファ層15は、有機光電変換層14の上面14a(正電極17側に位置する面)を覆うように設けられている。バッファ層15は、有機光電変換層14と金属酸化物層16との間に配置されている。バッファ層15は、ガラス転移温度が415K以上で、かつ励起子ブロック性を有する材料を含む。
ここでの「励起子ブロック性」とは、有機光電変換層14の短波長側の蛍光スペクトルの末端波長が励起子ブロック層として機能するバッファ層15の長波長側の末端波長よりも長い特性のことをいう。
バッファ層15の材料となるガラス転移温度が415K以上で、かつ励起子ブロック性を有する材料としては、例えば、トリフェニルアミンを含む誘導体及び重合体が好ましく、具体的には、例えば、4,4’,4’’−Tri(9−carbazoyl)triphenylamine(以下、「TCTA」という)が好ましい。
TCTAは、ガラス転移温度が424K、蒸着成膜時のるつぼ温度が289℃、長波長側の吸収末端波長が420nm、正孔移動度が2×10−4cm/Vs、HOMO準位が5.7eV、LUMO準位が2.4eVとされた材料である。
このように、有機光電変換層14と金属酸化物層16との間に、ガラス転移温度が415K以上で、かつ励起子ブロック性を有する材料を含むバッファ層15を設けることで、有機光電変換層14で生成された励起子が金属酸化物層16に移動することを抑制可能となる。つまり、バッファ層15を励起子ブロック層として機能させることが可能となる。
これにより、有機光電変換層14内において、電子と正孔との再結合によって生じる励起子の失活を抑制することが可能となるので、有機光電変換素子10の光電変換効率を向上させることができる。
ここで、本発明者らが、本発明に至った経緯について説明する。
図1に示す逆構造素子である有機光電変換素子10では、有機光電変換層14の上に金属酸化物層16(例えば、ワイドバンドギャップの材料である酸化モリブデンよりなる酸化モリブデン層)が配置されることが必須の構成となる。
例えば、金属酸化物層16として酸化モリブデンよりなる酸化モリブデン層を用いる場合、通常、有機光電変換層14で生成した励起子は、酸化モリブデン層に移動することはない。
しかし、有機光電変換層14と酸化モリブデン層とが相互作用を起こすと、低い位置にもエネルギー準位が現れる可能性があり、このような場合には、酸化モリブデン層に励起子エネルギーが移動する恐れがある。
そこで、本発明者らは、有機光電変換層14と酸化モリブデン層との間に、バッファ層15を挟むことで、励起エネルギーが酸化モリブデン層に移動しないようにするという考えに至った。
このバッファ層15の材料というのは、有機光電変換層14で生成される励起エネルギーよりも高い位置に励起エネルギー準位を有する材料であることが必要となる。
固体撮像素子の分野では、有機光電変換層14の材料として、可視光を吸収して励起される材料を用いることが前提となる。このため、有機光電変換層14で生成される励起エネルギーは、可視光で生成されるエネルギーの大きさとなる。
したがって、バッファ層15の材料としては、可視光領域において吸収がほとんど無い材料を用いる必要がある。
しかし、本発明者らが行った事前検討の実験から、可視光領域において吸収がほとんど無ければ、バッファ層15の材料として、どのような材料を用いてもよいというわけではないことが判った。
つまり、逆構造素子の有機光電変換素子10において、金属酸化物層16として酸化モリブデン層を用いた場合、バッファ層15の材料によっては、有機光電変換素子10の光電変換効率を向上できない場合があることが判った。
この理由として、本発明者らが考えたのが、バッファ層15の材料ガラス転移温度である。本発明者らは、酸化モリブデン層を形成する際に、そのバッファ層15上に飛来してくる酸化モリブデンが持つ熱エネルギーが、バッファ層15を構成する材料に移り(酸化モリブデンが下地に侵入する場合も考えられる)、バッファ層15の特性を変えているのではないかと推測した。
バッファ層15の特性を変える要因としては、以下の3つの場合が考えられる。
1つ目としては、酸化モリブデンが飛来してきて、熱エネルギーがバッファ層15に移り、ガラス転移温度以上に熱せられて、溶融した状態になり、それが固まる際に、最初にバッファ層15が成膜されたときとは異なる状態、あるいは配列になる場合。
2つ目としては、酸化モリブデンが飛来してきて、熱エネルギーがバッファ層15に移り、ガラス転移温度以上に熱せられて、溶融した状態になったときに、酸化モリブデンが溶け込む場合。
3つ目としては、酸化モリブデンが飛来してきて、熱エネルギーがバッファ層15に移り、ガラス転移温度以上に熱せられて、バッファ層15の材料が熱運動で動かされて、或いはやや昇華のような状態で無くなり、その場所に酸化モリブデンが入る場合。
そこで、本発明者らは、金属酸化物層16の熱エネルギーに耐えられるようなガラス転移温度が415K以上で、かつ励起子ブロック性を有する材料をバッファ層15の材料として選択するという考えに至った。
そして、このような材料でバッファ層15を形成し、実験を行った結果、有機光電変換層14に励起エネルギーを閉じ込めながら、しかも金属酸化物層16の積層蒸着によるダメージも抑制できることを確認した。つまり、プロセス由来の劣化を回避して、有機光電変換素子10の光電変換効率を向上できることが確認できた。
このように、バッファ層15として、ガラス転移温度が415K以上で、かつ励起子ブロック性を有する材料を用いることで、熱安定性が向上し、金属酸化物層16の形成時のエネルギーにより、有機光電変換層14が化学変化を起こしたり、有機光電変換層14と金属酸化物層16とが反応したり(例えば、有機光電変換層14内に金属酸化物層16が侵入したり)することを抑制できる。
バッファ層15は、例えば、有機光電変換層14において発生した正孔を金属酸化物層16とバッファ層15との界面まで運ぶことの可能な正孔輸送性を有することが好ましい。
このように、バッファ層15との界面まで運ぶことの可能な正孔輸送性を有することで、バッファ層15の厚さが厚い場合でも有機光電変換素子10の光電変換効率を向上させることができる。
バッファ層15は、例えば、蒸着法により形成することができる。蒸着法としては、例えば、物理蒸着法(PVD法)の1種である真空蒸着法を用いることができる。
なお、バッファ層15は、蒸着法以外の方法、例えば、塗布法を用いて形成してもよい。
バッファ層15の吸収末端波長は、例えば、380nm未満にしてもよい。このように、バッファ層15の吸収末端波長を380nm未満にすることで、バッファ層15に可視光(波長が380〜780nm)が吸収されて、有機光電変換層15に取り込むべき光が減衰されることを抑制可能となる。これにより、有機光電変換素子10の光電変換効率の低下を抑制できる。
また、バッファ層15内における正孔の移動度は、例えば、有機光電変換層14内における正孔の移動度以上にしてもよい。
このように、バッファ層15内における正孔の移動度を有機光電変換層14内における正孔の移動度以上にすることで、バッファ層15を介して、バッファ層15と金属酸化物層16との界面に、有機光電変換層14で発生した正孔が到達しやすくなるため、有機光電変換素子10の光電変換効率の低下を抑制できる。
バッファ層15の厚さは、例えば、5nm以上200nm以下の範囲内が好ましい。バッファ層15の厚さが5nmよりも薄いと、金属酸化物層16の形成時に有機光電変換層14が受けるダメージの軽減効果が低下する恐れがある。一方、バッファ層15の厚さが200nmよりも厚いと、正孔が移動しにくくなる恐れがあるため、光電変換効率が低下する恐れがある。
したがって、バッファ層15の厚さを5nm以上200nm以下の範囲内とすることで、金属酸化物層16の形成時に有機光電変換層14が損傷することを抑制できるとともに、光電変換効率の低下を抑制できる。
また、バッファ層15の厚さは、例えば、5nm以上100nm以下の範囲内がより好ましい。このように、バッファ層15の厚さを5nm以上100nm以下の範囲内とすることで、光電変換効率の低下をさらに抑制することができる。
なお、バッファ層15は、バッファ層15自体が光電変換を起こしてもよいし、バッファ層15が光電変換を起こさなくてもよい。
金属酸化物層16は、バッファ層15の上面15a(正電極17側に位置する面)を覆うように設けられている。金属酸化物層16は、負電極11と正電極17との間に電圧を印加させた際、正電極17から有機光電変換層14に電子が注入されることを抑制する機能(電子をブロックする機能)を有する。
金属酸化物層16は、金属酸化物を含む層である。金属酸化物層16に含まれる金属酸化物としては、例えば、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化タングステン、酸化ニッケル、酸化レニウムのうち、少なくとも1種を含む金属酸化物を用いることができる。このような金属酸化物を用いることで、正電極17から有機光電変換層14に電子が注入されることを十分に抑制することができる。
また、金属酸化物のコンダクションバンドは、例えば、ガラス転移温度が415K以上で、かつ励起子ブロック性を有する材料(バッファ層15に含まれる材料)のLUMO準位よりも0.5eV以上深いことが好ましい。
ガラス転移温度が415K以上で、かつ励起子ブロック性を有する材料(バッファ層15に含まれる材料)のLUMO準位よりも金属酸化物のコンダクションバンドが0.1eV程度の深さであると、室温の熱エネルギーによって、正電極17の電子がバッファ層15側に暗電流として流れる恐れがある。
したがって、上記のように、金属酸化物のコンダクションバンドを、ガラス転移温度が415K以上で、かつ励起子ブロック性を有する材料(バッファ層15に含まれる材料)のLUMO準位よりも0.5eV以上深くすることで、正電極17の電子がバッファ層15側に暗電流として流れることを抑制できる。
ガラス転移温度が415K以上で、かつ励起子ブロック性を有する材料として、上述したTCTAを用いる場合、TCTAのLUMO準位よりも0.5eV以上深いコンダクションバンドを有する金属酸化物を用いるとよい。このような金属酸化物としては、例えば、酸化モリブデンを例示することができる。
酸化モリブデンのコンダクションバンド(LUMO準位に相当するもの)は、6.7eVであり、TCTAのLUMO準位である2.4eVよりも4.3eV深い金属酸化物である。
バッファ層15に含まれるガラス転移温度が415K以上で、かつ励起子ブロック性を有する材料としてTCTAを用い、金属酸化物として酸化モリブデンを用いる場合、有機光電変換層14に含まれる有機半導体材料としては、例えば、サブフタロシアニン(Sub−PC)を用いることができる。
この場合、TCTAとSub−PC(HOMO準位が5.6eV、LUMO準位が3.6eV)とのHOMO準位の差は、0.1eVとなり、バッファ層15への正孔の取り出しが可能となる。
また、SubPCの正孔移動度は、8.95×10−8cm/Vsであり、TCTAの正孔移動度の方が4桁程度高いため、有機光電変換層14で発生した正孔を留めることなく、金属酸化物層16に導くことができる。
金属酸化物層16は、金属酸化物層16自体が光電変換を起こす層であってもよいし、金属酸化物層16自体が光電変換を起こさない層であってもよい。
また、金属酸化物層16は、正孔を輸送する機能性、或いは電子を輸送する機能を有していることが好ましい。
金属酸化物層16の厚さは、例えば、5nm以上200nm以下の範囲内で適宜設定するとよい。
金属酸化物層16の厚さが5nmよりも薄いと、金属酸化物層16の暗電流を抑制する効果(言い換えれば、電子をブロックする効果)が低下する恐れがある。一方、金属酸化物層16の厚さが200nmよりも厚いと、光電変換効率が低下する恐れがある。
したがって、金属酸化物層16の厚さを、5nm以上200nm以下の範囲内とすることで、暗電流を抑制した上で、光電変換率の低下を抑制することができる。
なお、金属酸化物層16の厚さは、例えば、5nm以上100nm以下の範囲内がより好ましい。この場合、暗電流の発生、並びに光電変換率の低下をさらに抑制することができる。
上記金属酸化物層16は、周知の手法(例えば、真空蒸着法)により形成することができる。
正電極17は、金属酸化物層16の上面16a(正電極17側に位置する面)を覆うように設けられている。正電極17の材料としては、例えば、上述した負電極12の材料と同様なものを用いることができる。
正電極17の厚さは、例えば、5nm以上150nm以下の範囲内で適宜設定することができる。正電極17は、周知の手法により形成することができる。
第1の実施形態の有機光電変換素子は、有機光電変換層14と、金属酸化物を含む金属酸化物層16と、有機光電変換層14と金属酸化物層16との間に配置され、ガラス転移温度が415K以上で、かつ励起子ブロック性を有する材料を含むバッファ層15と、を有する。
これにより、バッファ層15が、有機光電変換層14で生成された励起子が金属酸化物層16に移動することを抑制する励起子ブロック層として機能するため、バッファ層15を有していない従来の有機光電変換素子と比較して、有機光電変換層14における光電変換効率を高めることができる。
また、有機光電変換層14と金属酸化物層16との間にバッファ層15を設けることで、金属酸化物層16の形成時に有機光電変換層14が受けるダメージを低減することが可能となるので、有機光電変換層14における光電変換効率を高めることができる。
なお、第1の実施形態では、有機光電変換素子10の構成要素として、正孔ブロック層13を設けた場合を例に挙げて説明したが、正孔ブロック層13は、必修の構成ではなく、必要に応じて設ければよい。
上述した有機光電変換素子10は、太陽電池に適用することができる。
(第2の実施形態)
図2は、第2の実施形態の固体撮像素子の主要部(撮像部)の断面図である。図2において、図1に示す有機光電変換素子10と同一構成部分には、同一符号を付す。
なお、第2の実施形態の固体撮像素子30は、図1に示す撮像部(主要部)と、撮像部の周囲に配置された周辺回路部と、を有するが、図1では、第2の実施形態での説明に必要な撮像部のみ図示する。
図2を参照するに、第2の実施形態の固体撮像素子30は、複数の画素31がアレイ状に配置)された構成とされており、基板32と、複数の有機光電変換部34と、複数のマイクロレンズ35と、を有する。
なお、第2の実施形態において、画素31とは、マイクロレンズ35の円形とされた面35b(受光面35aの反対側に位置する面)の直径(外径)の値を4つの辺の長さとする平面視四角形の領域のことをいう。
基板32は、基板本体37と、多層配線構造体38と、伝送トランジスタ39と、絶縁膜41,46,53と、カラーフィルタ43,44と、貫通孔51と、コンタクトプラグ55と、を有する。
基板本体37は、半導体基板57と、光電変換部であるフォトダイオード61,62と、SD64(蓄積ダイオード)と、を有する。
半導体基板57は、薄板化された基板であり、平坦な表面57a及び裏面57bを有する。半導体基板57としては、例えば、p型の単結晶シリコン基板を用いることができるが、これに限定されない。以下、一例として、半導体基板57としてp型の単結晶シリコン基板を用いた場合を例に挙げて説明する。
フォトダイオード61は、カラーフィルタ43の下方に位置する半導体基板57に内設されている。フォトダイオード61は、半導体基板57の表面57aに露出された第1の不純物拡散領域(図示せず)と、第1の不純物拡散領域上に接合された第2の不純物拡散領域(図示せず)と、で構成されている。
第1の不純物拡散領域としては、例えば、高濃度p型不純物拡散領域を用いることができる。この場合、第2の不純物拡散領域としては、高濃度n型不純物拡散領域を用いることができる。
フォトダイオード61は、半導体基板57の一部を介して、カラーフィルタ43と対向するように配置されている。例えば、カラーフィルタ43が赤色を透過させるフィルタの場合、フォトダイオード61は、赤色光を受光した際、該赤色光を光電変換し、該赤色光に対応した電荷を生成する。なお、上記赤色光とは、波長域が600nm以上780nm以下の光のことをいう。
フォトダイオード62は、カラーフィルタ44の下方に位置する半導体基板57に内設されている。フォトダイオード62は、先に説明したフォトダイオード61と同様な構成とされている。
フォトダイオード62は、半導体基板57の一部を介して、カラーフィルタ44と対向するように配置されている。例えば、カラーフィルタ44が青色を透過させるフィルタの場合、フォトダイオード62は、青色光を受光した際、該青色光を光電変換し、該青色光に対応した電荷を生成する。なお、上記青色光とは、波長域が400nm以上500nm未満の光のことをいう。
上記説明したフォトダイオード61,62は、X方向及びY方向に対して、交互に配置されている。
SD64は、フォトダイオード61,62間に位置する半導体基板57に配置されている。SD64は、半導体基板57の表面57aから露出されている。
SD64は、コンタクトプラグ55を介して、有機光電変換部34を構成する負電極12と電気的に接続されている。SD64は、有機光電変換層14で生成された電荷を蓄積する機能を有する。
例えば、有機光電変換層14が緑色光を吸収する膜である場合、SD64は、有機光電変換層14が受光した緑色光に対応した電荷を蓄積する。なお、上記緑色光とは、波長域が500nm以上600nm以下の光のことをいう。
SD64としては、例えば、高濃度n型不純物拡散領域を用いることができる。
多層配線構造体38は、ゲート絶縁膜66と、絶縁膜67と、配線68と、ビア69と、を有する。
ゲート絶縁膜66は、半導体基板57の表面57aを覆うように設けられている。ゲート絶縁膜66は、伝送トランジスタ39のゲート絶縁膜として機能する膜である。
絶縁膜67は、ゲート絶縁膜66の面66a(半導体基板57の表面57aと接触する面とは反対側に位置する面)に積層配置されている。絶縁膜67は、基板32の厚さ方向に積層された図示していない複数の絶縁層(例えば、シリコン酸化膜)で構成されている。
配線68は、複数の絶縁層間に配置されている。ビア69は、上下方向に配置された配線68間に位置する絶縁層67を貫通するように設けられている。ビア69は、上下方向に配置された配線68間を電気的に接続している。
伝送トランジスタ39は、半導体基板57と多層配線構造体38との境界付近に位置する半導体基板57及び多層配線構造体38の一部に設けられている。伝送トランジスタ39を構成するゲート電極は、ゲート絶縁膜66の面66aに配置されている。伝送トランジスタ39は、配線68及びビア69と電気的に接続されている。
伝送トランジスタ39は、読み出し用のトランジスタとして機能する。伝送トランジスタ39は、SD64に蓄積された電荷を読み出す機能を有する。
絶縁膜41は、半導体基板57の裏面57bに設けられている。絶縁膜41としては、例えば、波長が380nm〜780nmの範囲内の可視光の光透過率が80%以上の光透過性樹脂を用いることができる。
カラーフィルタ43,44は、画素31に対応する絶縁膜41の上面41aに設けられている。カラーフィルタ43,44は、例えば、アレイ状に交互に配置することができる。
カラーフィルタ43,44は、赤色光、青色光、及び緑色光のうち、有機光電変換層14が光電変換する光色とは異なる色の光を透過させる。カラーフィルタ44は、赤色光、青色光、及び緑色光のうち、カラーフィルタ43が透過させる色光とは異なる色光を透過させる。
例えば、有機光電変換層14として緑色光を光電変換する有機光電変換層(以下、「緑色光用有機光電変換層」という)を用いる場合、カラーフィルタ43,44としては、赤色光を透過させるカラーフィルタと青色を透過させるカラーフィルタとを用いることができる。
また、有機光電変換層14として赤色光を光電変換する有機光電変換層(以下、「赤色光用有機光電変換層」という)を用いる場合、カラーフィルタ43,44としては、青色光を透過させ透過させるカラーフィルタと緑色光を透過させるカラーフィルタとを用いることができる。
また、有機光電変換層14として青色光を光電変換する有機光電変換層(以下、「青色光用有機光電変換層」という)を用いる場合、カラーフィルタ43,44としては、赤色光を透過させ透過させるカラーフィルタと緑色光を透過させるカラーフィルタとを用いることができる。
ところで、先に説明した緑色光、赤色光、及び青色光の波長域から、緑色光、赤色光、及び青色光のうち、赤色光の波長が最も長く、青色光の波長が最も短く、緑色光の波長が赤色光の波長と青色光の波長の間に位置していることが分かる。
したがって、有機光電変換層14として、緑色光を光電変換する有機光電変換層を用い、有機光電変換層14の下層に赤色光及び青色光のうち一方の光を透過させるカラーフィルタ43,44を配置することで、赤色光と青色光との分離を精度良く行うことができる。
絶縁膜46は、複数のカラーフィルタ43,44を覆うように、絶縁膜41の上面41aに設けられている。絶縁膜46は、平坦な上面46aを有する。絶縁膜46の上面46aは、基板32の上面に相当する面である。
貫通孔51は、SD64上に位置する半導体基板57及び絶縁膜41,46を貫通するように設けられている。貫通孔51は、SD64の上面を露出している。
絶縁膜53は、貫通孔51のうち、半導体基板57に形成された部分の内壁を覆うように配置されている。
コンタクトプラグ55は、絶縁膜53が形成された貫通孔51を充填するように配置されている。これにより、コンタクトプラグ55の下端は、SD64と接続されている。また、コンタクトプラグ55の上端は、絶縁膜46の上面46aから露出されている。コンタクトプラグ55は、例えば、金属バリア層と、タングステン膜と、で構成することができる。
複数の有機光電変換部34は、負電極12と、正孔ブロック層13と、有機光電変換層14と、バッファ層15と、金属酸化物層16と、正電極17と、が順次積層された構成とされており、各画素31に対して1つ設けられている。
負電極12は、各画素31に対応する絶縁膜46の上面46aに設けられている。複数の負電極12は、分離された構成とされている。負電極12は、コンタクトプラグ55と接続されている。これにより、有機光電変換層14で発生した電荷は、コンタクトプラグ55を介して、SD64に蓄積される。
負電極12は、光透過性を有する材料で構成されている。第2の実施形態において、光透過性を有するとは、波長が380nm〜780nmの範囲内の可視光を80%以上透過させることが可能な性質のことをいう。
有機光電変換部34を構成する負電極12の材料としては、例えば、第1の実施形態で説明した有機光電変換素子10を構成する負電極12(図1参照)の材料のうち、光透過性を有する材料(例えば、インジウム錫酸化物(ITO))を用いることができる。
負電極12の厚さは、例えば、10nm以上300nm以下の範囲内が好ましい。負電極12の厚さが10nmよりも薄いと、電気抵抗が高くなる可能性がある。一方、負電極12の厚さが300nmよりも厚いと、負電極12を構成する膜の応力が高くなるためクラックが発生する可能性や、負電極12を透過する光の透過率が低下する可能性がある。
したがって、負電極12の厚さを10nm以上300nm以下の範囲内で設定することで、高抵抗化やクラックの発生を抑制した上で、光の透過率を十分に確保することができる。
正孔ブロック層13は、複数の負電極12を覆うように、絶縁膜46の上面46aに設けられている。正孔ブロック層13は、複数の画素31、及び複数の画素31間に跨るように配置されている。これにより、正孔ブロック層13は、複数の画素31に共通の正孔ブロック層として機能する。
正孔ブロック層13の厚さは、例えば、1nm〜100nmの範囲内で適宜選択することができる。
有機光電変換層14は、正孔ブロック層13の上面を覆うように設けられている。つまり、有機光電変換層14は、複数の画素31、及び複数の画素31間に跨るように配置されている。これにより、有機光電変換層14は、複数の画素31に共通の有機光電変換層として機能する。
有機光電変換層14は、受光した光に含まれる赤色光、青色光、緑色光のうち、いずれか1種の光を光電変換する。
固体撮像素子20を構成する有機光電変換層14としては、例えば、緑色光用有機光電変換層、赤色光用有機光電変換層、及び青色光用有機光電変換層のうち、いずれか1種を用いることができる。
緑色光用有機光電変換層の材料としては、例えば、キナクリドン誘導体、ペリレンビスイミド誘導体、オリゴチオフェン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ローダミン化合物、及びケトシアニン誘導体のうち、少なくとも1種よりなる材料を用いることができる。
赤色光用有機光電変換層の材料としては、例えば、フタロシアニン誘導体、スクアリリウム誘導体、及びサブナフタロシアニン誘導体のうち、少なくとも1種よりなる材料を用いることができる。
青色光用有機光電変換層の材料としては、例えば、ポルフィリンコバルト錯体、クマリン誘導体、フラーレン、フラーレンの誘導体、フルオレン化合物、及びピラゾール誘導体のうち、少なくとも1種よりなる材料を用いることができる。
また、上記説明した緑色光用有機光電変換層の材料に、例えば、フタロシアニン誘導体、スクアリリウム誘導体、及びサブナフタロシアニン誘導体のうち、少なくとも1種の添加剤を添加させてもよい。
これにより、緑色光用有機光電変換層中において、赤色光に相当するエネルギーを吸収することが可能となるので、緑色光用有機光電変換層内で赤色発光が発生することを抑制できる。
また、上記説明した青色光用有機光電変換層の材料に、例えば、キナクリドン誘導体、ペリレンビスイミド誘導体、オリゴチオフェン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ローダミン化合物、及びケトシアニン誘導体のうち、少なくとも1種の添加剤を添加させてもよい。
これにより、青色光用有機光電変換層中において、緑色光に相当するエネルギーを吸収することが可能となるので、青色光用有機光電変換層内で緑色発光が発生することを抑制できる。
固体撮像素子30を構成する有機光電変換層14の厚さは、例えば、30nm以上300nm以下の範囲内で適宜設定するとよい。
有機光電変換層14の厚さが30nmよりも薄いと、有機光電変換層14での光電変換率を十分に確保することが困難となる可能性がある。一方、有機光電変換層14の厚さが300nmよりも厚いと、有機光電変換層14に印加する電圧を高くする可能性(言い換えれば、低消費電力化に向かない可能性)があるため、低消費電力化に向かない恐れがある。
また、有機光電変換層14の厚さが300nmよりも厚いと、有機光電変換層14が吸収する色光(赤色光、青色光、緑色光のうちの1つ)以外の色光の透過率が低下する可能性がある。
したがって、有機光電変換層14の厚さを30nm以上300nm以下の範囲内とすることで、高い電圧を印加することなく、かつ有機光電変換層14が吸収する色光以外の色の光を十分に透過させた上で、有機光電変換層14での光電変換率を十分に確保することができる。
バッファ層15は、有機光電変換層14の上面を覆うように設けられている。バッファ層15は、複数の画素31に共通のバッファ層である。
有機光電変換部34を構成するバッファ層15の材料としては、例えば、第1の実施形態で説明したバッファ層15の材料と同様な材料(例えば、TCTA)を用いることができる。
また、バッファ層15の厚さは、第1の実施形態で説明したように、例えば、5nm以上200nm以下の範囲内が好ましい。
金属酸化物層16は、バッファ層15の上面を覆うように設けられている。金属酸化物層16は、複数の画素31に共通の金属酸化物層である。
有機光電変換部34を構成する金属酸化物層16に含まれる金属酸化物としては、例えば、第1の実施形態で説明した金属酸化物と同様なものを用いることができる。
金属酸化物層16の厚さは、第1の実施形態で説明したように、例えば、5nm以上200nm以下の範囲内で適宜設定するとよい。
正電極17は、金属酸化物層16の上面を覆うように設けられている。正電極17は、複数の画素31及び画素31間に跨るように配置されている。これにより、正電極17は、複数の画素31に共通の電極として機能する。
正電極17は、光透過性を有する電極である。有機光電変換部34を構成する正電極17の材料としては、例えば、第1の実施形態で説明した有機光電変換素子10を構成する正電極17(図1参照)の材料のうち、光透過性を有する材料(例えば、インジウム錫酸化物(ITO))を用いることができる。
正電極17の厚さは、例えば、10nm以上300nm以下の範囲内で適宜設定するとよい。正電極17の厚さが10nmよりも薄いと、電気抵抗が高くなる可能性がある。一方、正電極17の厚さが300nmよりも厚いと、正電極17を構成する膜の応力が高くなるためクラックが発生する可能性がある。
したがって、正電極17の厚さを10nm以上300nm以下の範囲内とすることで、電気抵抗が高くなることやクラックが発生することを抑制できる。
マイクロレンズ35は、集光用のレンズであり、アレイ状に配置された各画素31に対してそれぞれ1つ設けられている。マイクロレンズ35は、所定の間隔で離間した状態でアレイ状に配置されている。これにより、マイクロレンズ35間には、隙間が形成されている。
マイクロレンズ35は、有機光電変換部34及び絶縁膜46を介して、カラーフィルタ43またはカラーフィルタ44と対向するように、正電極17上に配されている。
マイクロレンズ35は、凸状の曲面とされた受光面35aと、受光面35aの反対側に配置された平面である面35bと、を有する。
マイクロレンズ35を構成する膜としては、例えば、負電極12、正孔ブロック層13、有機光電変換層14、及び正電極17の形成工程で使用する温度及び薬品に対して、耐性を有する膜が好ましい。
このような条件を満たすマイクロレンズ35を構成する膜としては、例えば、酸化膜であるTEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)膜を例示することができる。
第2の実施形態の固体撮像素子は、光電変換する有機光電変換層と、金属酸化物を含む金属酸化物層と、有機光電変換層と金属酸化物層との間に配置され、ガラス転移温度が415K以上で、かつ励起子ブロック性を有する材料を含むバッファ層と、を有する。
これにより、バッファ層15が、有機光電変換層14で生成された励起子が金属酸化物層16に移動することを抑制する励起子ブロック層として機能するため、バッファ層15を有していない従来の固体撮像素子と比較して、有機光電変換層14における光電変換効率を高めることができる。
また、有機光電変換層14と金属酸化物層16との間にバッファ層15を設けることで、金属酸化物層16の形成時に有機光電変換層14が受けるダメージを低減することが可能となるので、有機光電変換層14における光電変換効率を高めることができる。
次いで、図2を参照して、第2の実施形態の固体撮像素子30の製造方法を説明する。
初めに、薄板化されていない半導体基板57を準備する。半導体基板57としては、例えば、p型の単結晶シリコン基板を用いることができる。以下、一例として、半導体基板57としてp型の単結晶シリコン基板を用いた場合を例に挙げて説明する。
次いで、周知の手法により、フォトダイオード61,62、及びSD64を形成する。具体的には、フォトダイオード61,62は、例えば、半導体基板57に、p型不純物(例えば、ホウ素)をイオン注入し、次いで、n型不純物(例えば、リン)をイオン注入し、その後、アニール処理を行うことで形成する。
SD64は、半導体基板57に、n型不純物(例えば、リン)をイオン注入し、その後、アニール処理を行うことで形成する。
次いで、周知の手法により、半導体基板57の表面57aに、多層配線構造体38と、伝送トランジスタ39と、を形成する。次いで、周知の手法により、半導体基板57の裏面57b側から半導体基板57を薄板化する。このとき、フォトダイオード61,62が露出されないように薄板化する。
次いで、周知の手法により、絶縁膜41と、カラーフィルタ43,44と、絶縁膜46と、を順次形成する。このとき、カラーフィルタ43,44は、例えば、第1のカラーレジスト(図示せず)を塗布、露光、現像する工程と、第1のカラーレジストとは異なる種類の第2のカラーレジスト(図示せず)を塗布、露光、現像する工程と、を行うことで、異なる色の光を透過させるカラーフィルタ43,44を形成する。
次いで、異方性ドライエッチング法により、SD64上に位置する半導体基板57、絶縁膜41、及び絶縁膜46をエッチングすることで、SD64の上面を露出する貫通孔51を形成する。次いで、周知の手法により、貫通孔51の側壁を覆う絶縁膜53と、コンタクトプラグ55と、を順次形成する。これにより、基板32が形成される。
次いで、周知の手法により、各画素31を構成する絶縁膜46の上面46aに、負電極12を形成する。具体的には、負電極12は、下記手法により形成することができる。
初めに、負電極12の母材となる図示していない光透過性導電膜(例えば、ITO(Indiumu Tin Oxide)膜)を成膜する。
光透過性導電膜としてITO膜を用いる場合、ITO膜は、例えば、電子ビーム法、スパッタ法、抵抗加熱蒸着法、化学反応法(例えば、ゾルゲル法)、酸化インジウムスズの分散物の塗布等の方法で成膜することができる。
次いで、周知のフォトリソグラフィ技術及びドライエッチング技術により、光透過性導電膜を複数に分離することで、光透過性導電膜からなる複数の負電極12が形成される。
負電極12の厚さは、例えば、10nm以上300nm以下の範囲内が好ましい。
次いで、絶縁膜46の上面46aに、複数の負電極12を覆う正孔ブロック層13を形成する。これにより、正孔ブロック層13は、複数の画素31、及び複数の画素31間に跨るように形成される。
このとき、正孔ブロック層13の形成方法としては、例えば、塗布法や真空蒸着法等の方法を用いることができる。
また、正孔ブロック層13の厚さは、例えば、1nm以上100nm以下の範囲内で適宜設定するとよい。
次いで、正孔ブロック層13の上面を覆う有機光電変換層14を形成する。これにより、有機光電変換層14は、複数の画素31、及び複数の画素31間に跨るように形成される。
このとき、有機光電変換層14の形成方法としては、第1の実施形態で説明した有機光電変換層14の形成方法と同様な手法を用いることができる。
有機光電変換層14の厚さは、例えば、30nm以上300nm以下の範囲内で適宜設定するとよい。
次いで、有機光電変換層14の上面を覆うバッファ層15を形成する。これにより、バッファ層15は、複数の画素31、及び複数の画素31間に跨るように形成される。
バッファ層15は、例えば、蒸着法により形成する。蒸着法を用いてバッファ層15を形成する場合、蒸着条件としては、第1の実施形態で説明した蒸着条件を用いることができる。バッファ層15の厚さは、例えば、5nm以上200nm以下の範囲内が好ましい。
次いで、周知の手法(例えば、真空蒸着法)により、バッファ層15の上面を覆う金属酸化物層16を形成する。これにより、金属酸化物層16は、複数の画素31、及び複数の画素31間に跨るように形成される。金属酸化物層16の厚さは、例えば、5nm以上200nm以下の範囲内で適宜設定するとよい。
次いで、周知の手法により、複数の画素31、及び複数の画素31間に跨るように、金属酸化物層16の上面を覆う正電極17を形成する。
これにより、負電極12、正孔ブロック層13、有機光電変換層14、バッファ層15、金属酸化物層16、及び正電極17よりなる有機光電変換部34が形成される。
次いで、周知の手法により、各画素31に対応する正電極17の上面に、マイクロレンズ35を形成する。
具体的には、マイクロレンズ35は、例えば、下記手法により形成することができる。
初めに、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、正電極17の上面を覆う酸化膜(例えば、TEOS膜)を成膜する。
次いで、周知の手法により、複数の凸レンズ形状とされた凸部(各画素31に配置される凸部)を有するレジスト膜(図示せず)を形成する。
その後、該レジスト膜をエッチングマスクとする異方性ドライエッチングにより、正電極17の上面が露出するまでエッチングを行うことで、凸状の曲面とされた受光面35aを有する複数のマイクロレンズ35が形成される。
これにより、第2の実施形態の固体撮像素子30が製造される。
図3は、第2の実施形態の固体撮像素子が適用されたCMOSイメージセンサの一例を示す斜視図である。図3において、図2に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
ここで、図2及び図3を参照して、第2の実施形態の固体撮像素子30が適用されたCMOSイメージセンサ70の一例について説明する。
CMOSイメージセンサ70は、Full HD(1080p)タイプのCMOSイメージセンサである。CMOSイメージセンサ70は、固体撮像素子30と、外部接続端子である複数のはんだボール(図示せず)と、封止樹脂71と、を有する。
複数のはんだボール(図示せず)は、受光面35aの反対側に位置する固体撮像素子30の面に設けられている。複数のはんだボール(図示せず)は、多層配線構造体38を構成する配線68及びビア69と電気的に接続されている。
封止樹脂71は、受光面35a、及び複数のはんだボール(図示せず)を露出した状態で、固体撮像素子30を封止している。封止樹脂71としては、例えば、トランスファーモールド法で形成されたモールド樹脂を用いることができる。
第2の実施形態の固体撮像素子30は、CMOSイメージセンサ70の一部として組み込まれた状態で、デジタルカメラ、携帯電話(スマホも含む)等の各種モバイル端末や、監視カメラ、インターネットを利用したウェブカメラ等の撮像装置に使用される。
図4は、第2の実施形態の固体撮像素子が適用されたCMOSイメージセンサの他の例を示す斜視図である。図4において、図3に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
ここで、図2及び図4を参照して、第2の実施形態の固体撮像素子30が適用され、かつ図3に示すCMOSイメージセンサ70とは異なる種類のCMOSイメージセンサ75について説明する。
CMOSイメージセンサ75は、VGAタイプのCMOSイメージセンサである。CMOSイメージセンサ75は、TSV(Through Silicon Via)技術を適用したチップサイズパッケージである。
CMOSイメージセンサ75は、固体撮像素子30と、外部接続端子である複数のはんだボール(図示せず)と、封止樹脂71と、を有する。
第1の実施形態の固体撮像素子30は、CMOSイメージセンサ75の一部として組み込まれた状態で、デジタルカメラ、携帯電話(スマホも含む)等の各種モバイル端末や、監視カメラ、インターネットを利用したウェブカメラ等の幅広い分野で使用される。
図5は、CMOSイメージセンサが内蔵された撮像装置であるスマートフォンの平面図である。
図5を参照するに、スマートフォン80は、撮像装置であり、スマートフォン本体81と、操作画面82(タッチパネル)と、カメラモジュール(図示せず)と、を有する。
カメラモジュール(図示せず)は、レンズ(図示せず)と、CMOSイメージセンサ70(図3参照)或いはCMOSイメージセンサ75(図4参照)と、を有する。
レンズ(図示せず)は、操作画面82の反対側に位置するスマートフォン本体81から露出されている。CMOSイメージセンサ70,75は、該レンズと受光面35a(図3及び図4参照)とが対向するように、スマートフォン本体81に内設されている。
このように、CMOSイメージセンサ70,75は、スマートフォン80に適用することができる。なお、CMOSイメージセンサ70,75は、ガラパゴス携帯のカメラモジュールにも適用可能である。
図6は、CMOSイメージセンサが内蔵された撮像装置であるタブレット端末の平面図である。
図6を参照するに、タブレット端末85は、撮像装置であり、タブレット本体86と、操作画面87(タッチパネル)と、カメラモジュール(図示せず)と、を有する。
カメラモジュール(図示せず)は、レンズ(図示せず)と、CMOSイメージセンサ70(図3参照)或いはCMOSイメージセンサ75(図4参照)と、を有する。
レンズ(図示せず)は、操作画面87の反対側に位置するタブレット本体86から露出されている。CMOSイメージセンサ70,75は、該レンズと受光面35a(図3及び図4参照)とが対向するように、タブレット本体86に内設されている。
このように、CMOSイメージセンサ70,75は、図5に示すスマートフォン80の他に、タブレット端末85にも適用することができる。
図7は、撮像装置である車載用カメラ、及び画像表示装置が搭載された自動車の一例を示す平面図である。
図7を参照するに、車載用カメラ91は、撮像装置であり、自動車90の先端部90Aに設けられている。車載用カメラ91には、CMOSイメージセンサ70(図3参照)或いはCMOSイメージセンサ75(図4参照)が内蔵されている。
車載用カメラ91は、インストルメンタルパネル92のうち、運転手が画面を見ることが可能な位置に固定された画像表示装置93(例えば、ディスプレイ)と電気的に接続されている。
車載用カメラ91は、自動車90の前方の画像を撮像し、画像表示装置93に撮像した画像をリアルタイムで表示させる。これにより、運転手の死角確認や駐車を支援することができる。このように、CMOSイメージセンサ70,75は、車載用カメラ91に適用することができる。
図8は、撮像装置である車載用カメラ、及び画像表示装置が搭載された自動車の他の例を示す平面図である。図8において、図7に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
図8を参照するに、自動車95は、自動車95の後端部95Aに、配線96を介して、画像表示装置93と電気的に接続された車載カメラ91を設けたこと以外は、図7に示す自動車90と同様に構成される。
このように、自動車95の後端部95Aに、画像表示装置93と電気的に接続された車載カメラ91を設けることで、運転手の後方確認を支援することができる。
なお、図7及び図8では、先端部90Aまたは後端部95Aに車載カメラ91を設けた場合を例に挙げて説明したが、車載カメラ91の数及び配設位置は、これに限定されない。例えば、自動車90,95の先端部及び後端部の両方に車載カメラ91を設けてもよい。また、車載カメラ91を自動車90,95の側面部に設けてもよい。
上述した図5に示すスマートフォン80、図5に示すタブレット端末85、並びに図7及び図8に示す自動車90,95は、図3及び図4に示すCMOSイメージセンサ70,75が適用される撮像装置の一例であって、これらの撮像装置に限定されない。
CMOSイメージセンサ70,75は、例えば、デジタルカメラ、携帯電話(スマホも含む)以外の各種モバイル端末や、監視カメラ、インターネットを利用したウェブカメラ等にも適用可能である。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、有機光電変換層14と金属酸化物層16との間に配置され、ガラス転移温度が415K以上で、かつ励起子ブロック性を有する材料を含むバッファ層15を持つことにより、有機光電変換層14における光電変換効率を向上させることができる。
以下に、実施例1について説明する。
実施例1の有機光電変換素子は、第1の実施形態の有機光電変換素子10と同じ積層構造とした。
具体的には、実施例1の有機光電変換素子では、厚さ700μmのガラス基板(基板)/厚さ50nmのITO膜(負電極)/厚さ5nmのPEIE層(正孔ブロック層)/SubPC(HOMO準位が5.6eV)及びF5−SubPC(HOMO準位が5.9eV)よりなる厚さ200nmの有機光電変換層/厚さ10nmのTCTA層(バッファ層)/厚さ10nmの酸化モリブデン層(金属酸化物層)/厚さ6nmのAl層(正電極)とした。
なお、SubPCのHOMO準位に対し、TCTAのHOMO準位は、約0.1eV低く、TCTAのLUMO準位に対して、酸化モリブデンのLUMO準位は4.3eV低い。
実施例1の有機光電変換素子は、下記手法により作製した。まず、ITO付き基板(厚さ700μmのガラス基板/厚さ50nmのITO膜)を準備し、その後、ITO付き基板の表面をUV/O洗浄した。
次いで、大気下において、スピンコート法により、PEIEを塗布することで、ITO膜の上面を覆い、かつ厚さ5nmとされたPEIE層を形成した。
次いで、蒸着装置内の成膜チャンバ内の圧力を10−4Pa程度の真空状態とし、室温において、重量比がSubPC:F5−SubPC=1:1とされた原料を用いた共蒸着により、PEIE層の上面に、厚さ200nmとされた有機光電変換層を形成した。
次いで、るつぼ内に収容されたTCTAを298℃の温度で加熱する蒸着法により、有機光電変換層の上面を覆い、かつ厚さ10nmとされたTCTA層を形成した。
このとき、TCTA層の成膜速度は、0.05nm/secとした。
次いで、蒸着法により、TCTA層の上面を覆い、かつ厚さ10nmとされた三酸化モリブデン層を形成した。このとき、三酸化モリブデン層の成膜速度は、0.031nm/secとした。
次いで、真空蒸着法により、TCTA層の上面を覆い、かつ厚さ6nmとされたAl層を形成した。その後、実施例1の有機光電変換素子を構成するガラス基板に、UV硬化性シール材を用いて、ガラス封止基板を接着させた。
次いで、ガラス封止基板が接着された実施例1の有機光電変換素子の外部量子効率を算出した。ここで、実施例1の有機光電変換素子の外部量子効率の算出方法について説明する。
初めに、波長530nmにおける分光計器株式会社製の分光感度測定装置であるCEP−V25MLの光照射光子数を、1×10−14個/cm・sに設定した。
光電変換領域の面積を4mm(2mm□のエリアの面積)とした場合、光電変換領域に照射される光子数は、4×10−12個/sであった。この時の出力電流A(λ)を測定したところ、2.99×10−7Aであった。
電荷素量を1.6×10−19[c]とすると、単位時間あたりに流れた電子は、1.87×10−12[個/s]であった。照射された光子に対して、流れた電子の量から、実施例1の有機光電変換素子の外部量子効率は、47%であった。
以下に、比較例1について説明する。
比較例1の有機光電変換素子は、バッファ層を有していない点が、実施例1の有機光電変換素子とは異なる。その他の構成(膜種及び厚さ等)は、実施例1の有機光電変換素子と同様とした。
すなわち、比較例1の有機光電変換素子は、厚さ700μmのガラス基板(基板)/厚さ50nmのITO膜(負電極)/厚さ5nmのPEIE層(正孔ブロック層)/SubPC及びF5−SubPCよりなる厚さ200nmの有機光電変換層/厚さ10nmの酸化モリブデン層(金属酸化物層)/厚さ6nmのAl層(正電極)とした。
比較例1の有機光電変換素子は、実施例1の有機光電変換素子の製造方法と同様な手法により作製した。その後、比較例1の有機光電変換素子を構成するガラス基板に、UV硬化性シール材を用いて、ガラス封止基板を接着させた。
次いで、実施例1と同様な条件及び手法により、ガラス封止基板が接着された比較例1の有機光電変換素子の外部量子効率を算出した。
比較例1の有機光電変換素子の外部量子効率は、27.1%であった。
以下に、比較例2について説明する。
比較例2の有機光電変換素子は、バッファ層として、厚さ10nmのTAPC層(ガラス転移温度が415K未満の材料)を有する点が、実施例1の有機光電変換素子とは異なる。その他の構成は、実施例1と同様とした。TAPC層のガラス転移温度は、355Kである。
比較例2の有機光電変換素子は、実施例1の有機光電変換素子の製造方法と同様な手法により作製した。その後、比較例2の有機光電変換素子を構成するガラス基板に、UV硬化性シール材を用いて、ガラス封止基板を接着させた。
次いで、実施例1と同様な条件及び手法により、ガラス封止基板が接着された比較例2の有機光電変換素子の外部量子効率を算出した。
比較例2の有機光電変換素子の外部量子効率は、31.3%であった。
比較例1,2の外部量子効率の結果から、有機光電変換層と金属酸化物層との間にバッファ層が存在すると、外部量子効率が4.2%程度高くなることが判った。
また、実施例1及び比較例1の外部量子効率の結果から、ガラス転移温度が415K以上で、かつ励起子ブロック性を有する材料であるTCTAを用いてバッファ層を形成することで、ガラス転移温度が355KとされたTAPCを用いてバッファ層を形成した場合と比較して、15.3%程度外部量子効率が向上することが確認できた。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…有機光電変換素子、10a,35a…受光面、11…基板、12…負電極、11a,12a,13a,14a,15a,16a,17a,41a,46a…上面、13…正孔ブロック層、14…有機光電変換層、15…バッファ層、16…金属酸化物層、17…正電極、30…固体撮像素子、31…画素、32…基板、34…有機光電変換部、35…マイクロレンズ、35b,66a…面、37…基板本体、38…多層配線構造体、39…伝送トランジスタ、41,46,53,67…絶縁膜、43,44…カラーフィルタ、51…貫通孔、55…コンタクトプラグ、57…半導体基板、57a…表面、57b…裏面、61,62…フォトダイオード、64…SD、66…ゲート絶縁膜、68…配線、69…ビア、70,75…CMOSイメージセンサ、71…封止樹脂、80…スマートフォン、81…スマートフォン本体、82,87…操作画面、85…タブレット端末、86…タブレット本体、90,95…自動車、90A…先端部、91…車載カメラ、92…インストルメンタルパネル、93…画像表示装置、95A…後端部、96…配線

Claims (16)

  1. 有機光電変換層と、
    金属酸化物を含む金属酸化物層と、
    前記有機光電変換層と前記金属酸化物層との間に配置され、ガラス転移温度が415K以上で、かつ励起子ブロック性を有する材料を含むバッファ層と、
    を有することを特徴とする有機光電変換素子。
  2. 前記バッファ層の吸収末端波長は、380nm未満であることを特徴とする請求項1記載の有機光電変換素子。
  3. 前記バッファ層内における正孔の移動度は、前記有機光電変換層内における正孔の移動度以上であることを特徴とする請求項1または2記載の有機光電変換素子。
  4. 前記金属酸化物のコンダクションバンドは、前記ガラス転移温度が415K以上で、かつ励起子ブロック性を有する前記材料のLUMO準位よりも0.5eV以上深いことを特徴とする請求項1ないし3のうち、いずれか1項記載の有機光電変換素子。
  5. 有機光電変換層と、
    金属酸化物を含む金属酸化物層と、
    前記有機光電変換層と前記金属酸化物層との間に配置され、4,4’,4’’−Tri(9−carbazoyl)triphenylamineを含むバッファ層と、
    を有することを特徴とする有機光電変換素子。
  6. 前記バッファ層内における正孔の移動度は、前記有機光電変換層内における正孔の移動度以上であることを特徴とする請求項5記載の有機光電変換素子。
  7. 前記金属酸化物のコンダクションバンドは、前記4,4’,4’’−Tri(9−carbazoyl)triphenylamineのLUMO準位よりも0.5eV以上深いことを特徴とする請求項5または6記載の有機光電変換素子。
  8. 前記金属酸化物は、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化タングステン、酸化ニッケル、酸化レニウムのうち、少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1ないし7のうち、いずれか1項記載の有機光電変換素子。
  9. 有機光電変換層と、
    金属酸化物を含む金属酸化物層と、
    前記有機光電変換層と前記金属酸化物層との間に配置され、ガラス転移温度が415K以上で、かつ励起子ブロック性を有する材料を含むバッファ層と、
    を有することを特徴とする固体撮像素子。
  10. 前記バッファ層の吸収末端波長は、380nm未満であることを特徴とする請求項9記載の固体撮像素子。
  11. 前記バッファ層内における正孔の移動度は、前記有機光電変換層内における正孔の移動度以上であることを特徴とする請求項9または10記載の固体撮像素子。
  12. 前記金属酸化物のコンダクションバンドは、前記ガラス転移温度が415K以上で、かつ励起子ブロック性を有する前記材料のLUMO準位よりも0.5eV以上深いことを特徴とする請求項9ないし11のうち、いずれか1項記載の固体撮像素子。
  13. 有機光電変換層と、
    金属酸化物を含む金属酸化物層と、
    前記有機光電変換層と前記金属酸化物層との間に配置され、4,4’,4’’−Tri(9−carbazoyl)triphenylamineを含むバッファ層と、
    を有することを特徴とする固体撮像素子。
  14. 前記バッファ層内における正孔の移動度は、前記有機光電変換層内における正孔の移動度以上であることを特徴とする請求項13記載の固体撮像素子。
  15. 前記金属酸化物のコンダクションバンドは、前記4,4’,4’’−Tri(9−carbazoyl)triphenylamineのLUMO準位よりも0.5eV以上深いことを特徴とする請求項13または14記載の固体撮像素子。
  16. 前記金属酸化物は、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化タングステン、酸化ニッケル、酸化レニウムのうち、少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項9ないし15のうち、いずれか1項記載の固体撮像素子。
JP2015178117A 2015-09-10 2015-09-10 有機光電変換素子、及び固体撮像素子 Pending JP2017054939A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015178117A JP2017054939A (ja) 2015-09-10 2015-09-10 有機光電変換素子、及び固体撮像素子
US15/259,536 US20170077431A1 (en) 2015-09-10 2016-09-08 Organic photoelectric conversion device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015178117A JP2017054939A (ja) 2015-09-10 2015-09-10 有機光電変換素子、及び固体撮像素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017054939A true JP2017054939A (ja) 2017-03-16

Family

ID=58237263

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015178117A Pending JP2017054939A (ja) 2015-09-10 2015-09-10 有機光電変換素子、及び固体撮像素子

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20170077431A1 (ja)
JP (1) JP2017054939A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018110072A1 (ja) * 2016-12-16 2018-06-21 ソニー株式会社 撮像素子、積層型撮像素子及び撮像装置、並びに、撮像素子の製造方法
CN108963086A (zh) * 2017-11-13 2018-12-07 广东聚华印刷显示技术有限公司 量子点发光二极管及其应用
JP2019079907A (ja) * 2017-10-24 2019-05-23 東京エレクトロン株式会社 半導体装置およびcmosトランジスタ
JPWO2018194051A1 (ja) * 2017-04-21 2020-02-27 ソニー株式会社 撮像素子、積層型撮像素子及び固体撮像装置
WO2020158515A1 (ja) * 2019-01-28 2020-08-06 ソニー株式会社 固体撮像素子、電子機器、および固体撮像素子の製造方法
WO2021029223A1 (ja) * 2019-08-09 2021-02-18 ソニー株式会社 撮像素子および撮像装置

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6725231B2 (ja) * 2015-10-06 2020-07-15 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 固体撮像素子、および電子装置
KR20210054902A (ko) * 2019-11-06 2021-05-14 삼성전자주식회사 광전 변환 소자, 센서 및 전자 장치
CN111244285B (zh) * 2020-01-20 2023-04-18 遵义师范学院 一种用于太阳能电池的双层电子传输层及其应用

Citations (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007081137A (ja) * 2005-09-14 2007-03-29 Fujifilm Corp 光電変換素子及び固体撮像素子
JP2007088033A (ja) * 2005-09-20 2007-04-05 Fujifilm Corp 有機光電変換素子、および撮像素子
WO2007133633A2 (en) * 2006-05-09 2007-11-22 University Of Washington Crosslinkable hole-transporting materials for organic light-emitting devices
JP2009147364A (ja) * 2001-03-02 2009-07-02 Trustees Of Princeton Univ 二重ドープ層燐光有機発光デバイス
JP2011233692A (ja) * 2010-04-27 2011-11-17 Idemitsu Kosan Co Ltd 光電変換素子、有機太陽電池及びそれらを用いた光電変換装置
US20110309345A1 (en) * 2010-06-17 2011-12-22 E-Ray Optoelectronics Technology Co., Ltd. Compound for organic electroluminescent device and organic electroluminescent device having the same
US20120175598A1 (en) * 2010-12-06 2012-07-12 E-Ray Optoelectronics Technology Co., Ltd. Carbazole derivative and organic electroluminescent devices utilizing the same and fabrication method thereof
JP2012138582A (ja) * 2012-01-27 2012-07-19 Fujifilm Corp 固体撮像素子
US20120313087A1 (en) * 2010-02-24 2012-12-13 Merck Patent Gmbh Fluorine-fluorine associates
JP2014053310A (ja) * 2012-09-10 2014-03-20 Samsung Electronics Co Ltd 透光性電極とこれを備える有機光電素子及び有機発光ダイオード並びにイメージセンサー
JP2014090093A (ja) * 2012-10-30 2014-05-15 Idemitsu Kosan Co Ltd タンデム型有機薄膜太陽電池
JP2014522380A (ja) * 2011-03-29 2014-09-04 デ ジュー エレクトロニック マテリアルズ カンパニー リミテッド ナフタレン誘導体、それを用いた有機材料、及びそれを用いた有機el素子
WO2014169270A2 (en) * 2013-04-12 2014-10-16 The Regents Of The University Of Michigan Organic photosensitive devices with exciton-blocking charge carrier filters
US20150075606A1 (en) * 2012-04-10 2015-03-19 Postech Academy - Industry Foundation Integrated conductive substrate, and electronic device employing same
JP2016535943A (ja) * 2013-10-25 2016-11-17 ユニバーシティ オブ サザン カリフォルニア 励起子阻止電荷キャリアフィルタを含む有機感光性デバイス

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017054916A (ja) * 2015-09-09 2017-03-16 株式会社東芝 有機光電変換素子及び固体撮像素子

Patent Citations (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009147364A (ja) * 2001-03-02 2009-07-02 Trustees Of Princeton Univ 二重ドープ層燐光有機発光デバイス
JP2007081137A (ja) * 2005-09-14 2007-03-29 Fujifilm Corp 光電変換素子及び固体撮像素子
JP2007088033A (ja) * 2005-09-20 2007-04-05 Fujifilm Corp 有機光電変換素子、および撮像素子
WO2007133633A2 (en) * 2006-05-09 2007-11-22 University Of Washington Crosslinkable hole-transporting materials for organic light-emitting devices
JP2009536656A (ja) * 2006-05-09 2009-10-15 ユニバーシティ オブ ワシントン 有機発光装置向けの架橋可能な正孔輸送物質
US20120313087A1 (en) * 2010-02-24 2012-12-13 Merck Patent Gmbh Fluorine-fluorine associates
JP2013520537A (ja) * 2010-02-24 2013-06-06 メルク パテント ゲーエムベーハー フッ素−フッ素会合体
JP2011233692A (ja) * 2010-04-27 2011-11-17 Idemitsu Kosan Co Ltd 光電変換素子、有機太陽電池及びそれらを用いた光電変換装置
US20110309345A1 (en) * 2010-06-17 2011-12-22 E-Ray Optoelectronics Technology Co., Ltd. Compound for organic electroluminescent device and organic electroluminescent device having the same
JP2012036164A (ja) * 2010-06-17 2012-02-23 ▲いく▼▲雷▼光電科技股▲分▼有限公司 有機エレクトロルミネッセンス装置に用いられる化合物及び有機エレクトロルミネッセンス装置
US20120175598A1 (en) * 2010-12-06 2012-07-12 E-Ray Optoelectronics Technology Co., Ltd. Carbazole derivative and organic electroluminescent devices utilizing the same and fabrication method thereof
JP2014522380A (ja) * 2011-03-29 2014-09-04 デ ジュー エレクトロニック マテリアルズ カンパニー リミテッド ナフタレン誘導体、それを用いた有機材料、及びそれを用いた有機el素子
JP2012138582A (ja) * 2012-01-27 2012-07-19 Fujifilm Corp 固体撮像素子
US20150075606A1 (en) * 2012-04-10 2015-03-19 Postech Academy - Industry Foundation Integrated conductive substrate, and electronic device employing same
JP2014053310A (ja) * 2012-09-10 2014-03-20 Samsung Electronics Co Ltd 透光性電極とこれを備える有機光電素子及び有機発光ダイオード並びにイメージセンサー
JP2014090093A (ja) * 2012-10-30 2014-05-15 Idemitsu Kosan Co Ltd タンデム型有機薄膜太陽電池
WO2014169270A2 (en) * 2013-04-12 2014-10-16 The Regents Of The University Of Michigan Organic photosensitive devices with exciton-blocking charge carrier filters
JP2016535943A (ja) * 2013-10-25 2016-11-17 ユニバーシティ オブ サザン カリフォルニア 励起子阻止電荷キャリアフィルタを含む有機感光性デバイス

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
SAKAI, J. ET AL.: "OLIGOTHIOPHENE - FULLERENE BULK HETEROJUNCTION ORGANIC PHOTOVOLTAIC CELLS", 2006 IEEE 4TH WORLD CONFERENCE ON PHOTOVOLTAIC ENERGY CONFERENCE, JPN6019003402, 7 March 2006 (2006-03-07), pages 291 - 294, ISSN: 0003971668 *

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018110072A1 (ja) * 2016-12-16 2018-06-21 ソニー株式会社 撮像素子、積層型撮像素子及び撮像装置、並びに、撮像素子の製造方法
JPWO2018110072A1 (ja) * 2016-12-16 2019-10-31 ソニー株式会社 撮像素子、積層型撮像素子及び撮像装置、並びに、撮像素子の製造方法
JP7033548B2 (ja) 2016-12-16 2022-03-10 ソニーグループ株式会社 撮像素子、積層型撮像素子及び撮像装置
JP2022066292A (ja) * 2016-12-16 2022-04-28 ソニーグループ株式会社 撮像素子、積層型撮像素子及び撮像装置、並びに、撮像素子の製造方法
US11495762B2 (en) 2016-12-16 2022-11-08 Sony Corporation Imaging element, stacked-type imaging element, imaging apparatus, and manufacturing method of imaging element
JP7244692B2 (ja) 2016-12-16 2023-03-22 ソニーグループ株式会社 撮像素子、積層型撮像素子及び撮像装置、並びに、撮像素子の製造方法
JPWO2018194051A1 (ja) * 2017-04-21 2020-02-27 ソニー株式会社 撮像素子、積層型撮像素子及び固体撮像装置
JP7132210B2 (ja) 2017-04-21 2022-09-06 ソニーグループ株式会社 撮像素子、積層型撮像素子及び固体撮像装置
JP2019079907A (ja) * 2017-10-24 2019-05-23 東京エレクトロン株式会社 半導体装置およびcmosトランジスタ
CN108963086A (zh) * 2017-11-13 2018-12-07 广东聚华印刷显示技术有限公司 量子点发光二极管及其应用
WO2020158515A1 (ja) * 2019-01-28 2020-08-06 ソニー株式会社 固体撮像素子、電子機器、および固体撮像素子の製造方法
WO2021029223A1 (ja) * 2019-08-09 2021-02-18 ソニー株式会社 撮像素子および撮像装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20170077431A1 (en) 2017-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2017054939A (ja) 有機光電変換素子、及び固体撮像素子
US20230354627A1 (en) Imaging element, stacked-type imaging element, imaging apparatus and electronic apparatus
JP5114541B2 (ja) 光センサの製造方法
CN110120398B (zh) 图像传感器和电子装置
JP6965967B2 (ja) 撮像素子、積層型撮像素子及び撮像装置
US10580913B2 (en) Semiconductor nanoparticle dispersion, a photoelectric conversion element, and an image pickup device for substantially uniform absorption edge wavelength
US10464935B2 (en) Specific N and P active materials for organic photoelectric conversion layers in organic photodiodes
WO2017115646A1 (ja) 光電変換素子および撮像装置
US11211409B2 (en) Solid-state imaging device to improve photoelectric efficiency
WO2017090438A1 (ja) 光電変換素子およびその製造方法、固体撮像素子、電子機器、並びに太陽電池
JP2016152381A (ja) 固体撮像素子
JP5207251B2 (ja) 有機光電変換膜及びこれを含む電子素子
JP2023106369A (ja) 撮像素子、積層型撮像素子、撮像装置及び電子装置
US9691823B2 (en) Image sensors and electronic devices including the same
JP5352495B2 (ja) 光電変換素子、光センサ、及び撮像素子の作製方法
JP2018019034A (ja) 有機光電変換素子、固体撮像素子及び電子装置
KR101653744B1 (ko) 수광소자 및 이를 포함한 촬상소자
WO2019151530A1 (ja) 半導体膜、光センサ、固体撮像素子及び太陽電池
WO2017208806A1 (ja) 撮像素子および撮像素子の製造方法ならびに撮像装置
JP2018011037A (ja) 光電変換装置、及び撮像システム
KR20120111635A (ko) 이미지 센서

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180206

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190205

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190730