JP2018011037A - 光電変換装置、及び撮像システム - Google Patents
光電変換装置、及び撮像システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018011037A JP2018011037A JP2017037708A JP2017037708A JP2018011037A JP 2018011037 A JP2018011037 A JP 2018011037A JP 2017037708 A JP2017037708 A JP 2017037708A JP 2017037708 A JP2017037708 A JP 2017037708A JP 2018011037 A JP2018011037 A JP 2018011037A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- photoelectric conversion
- layer
- organic compound
- conversion device
- signal output
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
- Y02E10/549—Organic PV cells
Landscapes
- Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)
- Light Receiving Elements (AREA)
- Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
Abstract
【課題】 ノイズを低減することで、高感度な光電変換装置を提供する。
【解決手段】 信号出力部を有する半導体基板と、電極と、前記信号出力部と前記電極との間に配置されている光電変換層と、電荷を転送するゲート電極及び電荷を蓄えるフローティングディフュージョンを少なくとも有する光電変換装置であって、前記信号出力部は、前記有機化合物層と接していることを特徴とする光電変換装置。
【選択図】 図1
【解決手段】 信号出力部を有する半導体基板と、電極と、前記信号出力部と前記電極との間に配置されている光電変換層と、電荷を転送するゲート電極及び電荷を蓄えるフローティングディフュージョンを少なくとも有する光電変換装置であって、前記信号出力部は、前記有機化合物層と接していることを特徴とする光電変換装置。
【選択図】 図1
Description
本発明は、光電変換装置、および、光電変換装置を用いた撮像システムに関する。
光電変換装置は、受けた光のエネルギーを電気エネルギーに変換する装置である。この装置を2次元配列してイメージセンサに用いた撮像装置が知られている。特許文献1には、光電変換層にカルコパライト系の無機材料を用い、光電変換層と電荷蓄積層との間に非カルコパライト系の無機材料を有する暗電流抑制層を配置した撮像装置が記載されている。
特許文献1に記載された撮像装置は、光電変換層がカルコパライト系の結晶状態を形成する無機材料を有し、光電変換効率の高効率化を図っている。しかし、光電変換効率はさらなる向上が求められている。
本発明は、このような課題に鑑み、光電変換層を有する有機化合物層を有し、有機化合物層と信号出力部との間に電極を有さないことで、リセット時に発生する熱雑音(kTCノイズ)が低減され、光電変換効率が高い光電変換装置を提供することを目的とする。
そこで、本発明は、信号出力部を有する半導体基板、光電変換層を有する有機化合物層、電極をこの順で有する光電変換装置であって、前記信号出力部は、前記有機化合物層と接していることを特徴とする光電変換装置を提供する。
本発明によれば、ノイズが低減され、光電変換効率が高い光電変換装置を提供できる。
本発明に係る光電変換装置は、信号出力部を有する半導体基板、光電変換層を有する有機化合物層、電極をこの順で有する光電変換装置である。信号出力部と有機化合物層とが接していることで、ノイズが低減され、光電変換層が有機化合物であることで高い光電変換効率を有する。有機化合物層は、アモルファス状態であることが好ましい。また、有機化合物層は結晶欠陥準位を有さないことが好ましい。結晶欠陥準位を有さないことで、光電変換素子の暗電流を抑制することができる。
図1は、本発明に係る光電変換装置を表わす断面模式図である。光電変換装置1は、信号出力部3を有する半導体基板2、光電変換層を有する有機化合物層4、電極5、保護層6、平坦化層7、波長選択部8、マイクロレンズ9を有している。光電変換装置は、フローティングディフュージョン10(以下FD)、ゲート電極11を含む読み出し回路に接続されてよい。
有機化合物層4は、少なくとも光電変換層を有し、電荷輸送層をさらに有してよい。電荷蓄積部と光電変換層との間に第一の電荷輸送層を有し、光電変換層と電極との間に第二の電荷輸送層を有してもよい。
光電変換層、電荷輸送層は、単一の化合物で構成されても、複数の材料で構成されてもよい。例えば、光電変換層に電荷分離材料を含ませてもよい。
有機化合物層4は、アモルファスであることが好ましい。アモルファスを形成しやすくするためには、ガラス転移温度が80℃以上、より好ましくは、100℃以上が好ましい。ガラス転移温度は示差走査熱量分析等、公知の方法で測定することができる。
有機化合物層を構成する各層は、安定なアモルファス層を形成できる層厚が好ましい。電荷輸送層は、具体的には10nm以上設けることが好ましい。一方で駆動電圧を低減するためには層厚は小さい方が好ましい。光電変換層は、入射光を十分吸収できる層厚であることが好ましく、具体的には50nm以上が好ましい。一方で、駆動電圧を低減するためには層厚が小さいことが好ましい。
有機化合物層は、吸収係数が高いことが好ましい。吸収係数が高いことで、同じ感度であっても、光電変換層の層厚を小さくすることができ、その結果駆動電圧を低減できる。
有機化合物層は、真空蒸着法等の蒸着法、スピンコート法等の塗布法を用いて、形成することができる。
電荷輸送層は、光電変換層と信号出力部との間に設けられても、光電変換層と電極との間に設けられてもよい。電荷輸送層は、正孔または電子の輸送性能が高いことが好ましい。電荷のブロック、あるいは半導体層との密着層として機能してもよい。
信号出力部3は、電荷信号を装置の外部へ出力する。信号出力部は、光電変換された電荷をそのまま出力してもよいし、電荷を蓄積して転送してもよい。電荷を蓄積する場合は、電荷蓄積部と呼ばれてもよい。電荷蓄積部に正孔を蓄積する場合、電荷蓄積部と光電変換層との間の電荷輸送層は、LUMO(Lowest Unoccupied Molecular Orbital,最低非占有分子軌道)が低いことが好ましい。具体的には、LUMOが4.5eVより低いことが好ましく、より好ましくは3.5eVより低いことである。このような化合物としては、例えば、アミン化合物、カルバゾール化合物等、これらの誘導体があげられる。
LUMOが低いことが好ましいのは、電荷輸送層に接する層の伝導帯よりもLUMOが低いことが暗電流を抑制するために好ましいためである。これにより、電荷蓄積部から有機化合物層に電子が移動することを抑制でき、その結果、暗電流が抑制できる。この場合の電荷輸送層は電子ブロック層と呼ぶこともある。
また、電荷蓄積部に正孔を蓄積する場合、光電変換層と電極との間の電荷輸送層は、HOMO(Highest occupied Molecular orbital,最高被占有分子軌道)が高いことが好ましい。具体的には、HOMOが5.0eVより高いことが好ましく、5.5eVより高いことがより好ましい。このような化合物としては、例えば、フラーレン化合物、フェナントロリン化合物等、これらの誘導体があげられる。
HOMOが高いことが好ましいのは、電荷輸送層に接する層の価電子帯よりもHOMOが高いことが暗電流を抑制するために好ましいためである。これにより、電極から有機化合物層に正孔が移動することを抑制でき、その結果、暗電流が抑制できる。この場合の電荷輸送層は正孔ブロック層と呼ぶこともある。
一方、電荷蓄積部に電子を蓄積する場合、電荷蓄積部と光電変換層との間の電荷輸送層が正孔ブロック層であり、光電変換層と電極との間の電荷輸送層が電子ブロック層である。
有機化合物のHOMO、あるいは電荷蓄積部の価電子帯準位は紫外光電子分光法や大気中光電子分光法等でイオン化ポテンシャルを測定し求めることができる。
有機化合物のLUMO、あるいは電荷蓄積部の伝導帯準位はHOMO、価電子帯準位と光学バンドギャップとの関係から求めることができる。または逆光電子分光法等で測定することもできる。バンドギャップは吸収スペクトル末端から求めることができる。
なお、HOMO、LUMOが高いとは、絶対値が大きいことを指す。またHOMO,LUMOが高いことは、深いとも表わすことができる。HOMO、LUMOが高いほど、真空準位から遠いことを表わす。
電荷輸送層のHOMO,LUMO,バンドギャップは、電荷輸送層の構成比が最も大きい化合物のHOMO、LUMO、バンドギャップを層の値とすることができる。
有機化合物層は、信号出力部と接する界面において、信号出力部を構成する原子と化学結合を形成してもよい。有機化合物と信号出力部を構成する原子とが化学結合を有することで、信号出力部のダングリングボンドが減少する。その結果、ダングリングボンドに起因するノイズを低減できる。また、有機化合物から信号出力部への電荷注入の促進になると考えられる。
信号出力部を構成する原子と、有機化合物層の界面の有機化合物の一部が化学結合する構成であってよい。
信号出力部を構成する原子がSiである場合、上記の化学結合は、例えば、以下のものがあげられる。
Xは有機化合物層に含まれる有機化合物、Siは信号出力部のSi原子を表す。XとSiの化学結合の形式としては例えば共有結合(a−1)、ビニレン基(a−2)、アリール基またはヘテロアリール基(a−3)、酸素原子(a−4)、硫黄原子(a−5)が挙げられる。
a−2やa−3のようなXとSiが共役で結ばれる構造であるため、Siへのキャリア注入性がさらに促進されると考えられる。SiとXの結合はHF等の酸性処理等で結合する。
電荷輸送層の膜厚は特に規定はないが、安定なアモルファス膜を形成できる膜厚が良く、10nm以上設けることが好ましい。一方で膜厚が小さい方が駆動電圧を低減できるので好ましい。
以下に、電子ブロック層を構成する有機化合物の例を挙げるがこれに限られない。
以下に正孔ブロック層を構成する有機化合物の例を挙げるがこれに限られない。
以下に信号出力部のSi原子と結合した場合の有機化合物の例を挙げるがこれに限られない。
光電変換層は、C60誘導体やC70誘導体といったフラーレン化合物、フタロシアニン化合物、カルボン酸ジイミド化合物、金属錯体化合物、スクアリウム化合物、メロシアニン化合物、アゾ化合物、芳香族アミン化合物、縮合多環化合物、ヘテロ縮合多環化合物、ヘテロ環化合物、ポリチオフェン等の高分子化合物等を有してよい。
光電変換層は、これらの化合物を単一の化合物で構成されても、複数の化合物で構成されてもよい。複数の化合物で構成される場合の混合比は適宜設定することができる。
また、複数の層で光電変換層を構成してもよい。複数の層を積層する場合の膜厚比は適宜設定することができる。
光電変換効率が高い光電変換層を得るためには、電子吸引性が高い化合物と電子供与性が高い化合物とを積層あるいは混合して用いること好ましい。電子吸引性が高い化合物を電子吸引化合物と呼び、電子供与性が高い化合物を電子供与化合物と呼ぶことができる。
電子吸引性が高い化合物としては、C60誘導体やC70誘導体といったフラーレン化合物、金属錯体化合物、フタロシアニン化合物、カルボン酸ジイミド化合物等が挙げられ、中でもC60誘導体やC70誘導体といったフラーレン化合物が好ましい。
ここで、誘導体とは、基本構造に置換基を有する化合物を含むものである。例えば、C60誘導体は、C60が置換基を有する化合物であってよい。置換基は、例えば、アルキル基、アリール基、複素環基があげられる。アルキル基の炭素原子は、カルボニル基、カルボキシル基に置き換わってもよい。ただし、連続する炭素原子がいずれもカルボニル基、カルボキシル基に置き換わる構造を除く。アリール基、複素環基は、アルキル基をさらに置換基として有してもよい。
以下に電子吸引性が高い化合物の例を挙げるがこれに限られない。
電子供与性が高い化合物としては、フタロシアニン化合物、金属錯体化合物、スクアリウム化合物、メロシアニン系化合物、アゾ化合物、芳香族アミン化合物、縮合多環化合物、ヘテロ縮合多環化合物、ヘテロ環化合物、ポリチオフェン等の高分子化合物等が挙げられる。以下に電子供与性が高い化合物の例を挙げるがこれに限られない。構造式中のnは重合度を表し、2以上の整数を表す。
半導体基板2は、不純物の注入により電荷蓄積部3、FD10が形成できるものであれば、構成元素は限定されない。例えば、例えば、Si、GaAs、GaP等があげられる。特にSiが好ましい。半導体基板はP型N型P型の順あるいはN型P型Nの順に接合された部分を少なくとも含んでよい。
半導体基板はN型のエピタキシャル層であってよい。その場合、半導体基板にP型ウェル、N型ウェル、P型半導体領域、N型半導体領域が配される。
電荷蓄積部3は、イオン注入によって半導体基板2に形成されたN型半導体領域あるいはP型半導体領域であり、光電変換部で発生した電荷を蓄積する領域である。信号出力部とする場合は、イオン注入を行わなくてもよい。以下では、電荷蓄積部を有する構成を例示する。
電子を蓄積する場合には、半導体基板表面にN型半導体領域が形成してもよいし、あるいは基板表面からPN構造の蓄積用のダイオードを形成してもよい。いずれの場合もN型半導体領域に電子を蓄積することができる。
一方、正孔を蓄積する場合には、半導体基板にP型半導体領域が形成してもよいし、あるいは基板表面からNP構造の蓄積用のダイオードを形成してもよい。いずれの場合もP型半導体領域に電子を蓄積することができる。
蓄積された電荷は、電荷蓄積部3からFD10へと転送される。この電荷の転送は、ゲート電極11によって、制御してよい。有機化合物層4で生成された電荷は、電荷蓄積部3に蓄積され、電荷蓄積部3に蓄積された電荷はFD10に転送される。その後、後述の増幅トランジスタ14により電流に変換される。
また、電荷蓄積部がPN接合を形成している場合は、上記光電変換部からの漏れ光により光電変換してもよい。
電極5は、上部電極とも称し、透明導電材料からなることが望ましく、例えばITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)、あるいは導電性有機材料からなるものがあげられる。上記以外にも光を透過するものであれば、制限はなく、例えば、銀、マグネシウム、これらの合金を薄膜で形成してもよい。電極は、スパッタ法や蒸着法等の公知の方法で形成することができる。
複数の光電変換素子の光電変換層、機能層、電極は、真空蒸着法、塗布法等により、一括で形成されてもよいし、個別に形成されてもよい。
保護層6は、電極の上部に形成する層であり、絶縁層であることが好ましい。保護層は単一の材料で形成されていても、複数の材料で構成されていてもよい。複数の材料で構成される場合は、複数の層を積層しても、複数の材料が混合された層であってもよい。保護層の構成材料としては、例えば、樹脂等の有機材料、SiNxやSiOx、Al2O3等の無機材料が挙げられる。Xは、元素の比を表す数値である。
平坦化層7は、保護層6の上に設けられる。保護層の表面状態により、波長選択部に影響を与えないために設けられるものである。平坦化層は保護層の表面状態によっては設けなくてもよい。平坦化層は、公知の製造方法、塗布法、真空蒸着法などで形成することができる。必要に応じてCMP等を行って製造してもよい。平坦化層は例えば、樹脂等の有機材料、SiNxやSiOx、Al2O3等の無機材料が挙げられ、有機化合物、またはそれらの混合物で構成されてよい。
波長選択部8は、平坦化層の上に設けられる。平坦化層を有さない場合は、保護層の上に設けられる。波長選択部は、光電変換素子の光入射側に配置されるということもできる。
波長選択部は、例えば、カラーフィルタ、シンチレータ―、プリズム等があげられる。
カラーフィルタは、所定の波長の光を、他の波長の光よりも多く透過させるフィルタである。例えば、RGBの3種類を用いて、可視光の全域に対応することができる。RGBの3種類を用いる場合、カラーフィルタの配置は、ベイヤー配列などを用いてよい。
また、波長選択部は、所定の波長の光のみを分離するプリズムであってもよい。
また、波長選択部は、シンチレータ―のように所定の波長の光を別の波長の光に変換する機能を有していてもよい。
なお、波長選択部8が配される位置は図1に示された位置にかぎらない。波長選択部は被写体あるいは光源から光電変換層4までの光路のいずれかに配されればよい。
マイクロレンズ9は、外部からの光を光電変換層へ集光するための光学部材である。図1においては、半球形状のレンズを例示しているが、形状はこれに限られない。マイクロレンズは、例えば、石英、シリコン、有機樹脂等で構成される。集光の障害にならない限りにおいて、形状、材質は限定されない。
光電変換素子は、電極の上に他の光電変換素子を有してもよい。他の光電変換素子を異なる波長の光を光電変換する光電変換素子とすることで、基板上の同じまたはほぼ同じ面内位置で、異なる波長の光を検出することができる。
また、有機化合物層とは別の波長の光を光電変換する別種の有機化合物層をさらに有し、前記有機化合物層と、前記別種の有機化合物層とが積層されていてもよい。この構成とすることで、光電変換素子を積層する構成と同様に基板上の同じ位置、ほぼ同じ位置で、異なる波長の光を検出することができる。
図2は、本発明に係る光電変換装置を含む画素の回路図である。光電変換装置1は、nodeAで共通配線に接続される。共通配線はグランドに接続されてよい。
画素19は、光電変換素子1と、光電変換部で生じた信号を読み出すための読み出し回路を含んでよい。読み出し回路は、例えば光電変換素子と電気的に接続した転送トランジスタ14、光電変換素子1と電気的に接続されたゲート電極を有する増幅トランジスタ14、情報が読み出される画素を選択する選択トランジスタ15、光電変換素子にリセット電圧を供給するリセットトランジスタ13を含んでよい。
転送トランジスタは、pTXでその転送を制御されてよい。リセットトランジスタは、pRESで電圧の供給を制御されてよい。選択トランジスタはpSELで選択または非選択の状態をとなる。
転送トランジスタ12、増幅トランジスタ14、リセットトランジスタ13は、nodeBで接続されている。構成によっては転送トランジスタを有さなくてもよい。
リセットトランジスタはnodeBの電位をリセットする電圧を供給するトランジスタである。リセットトランジスタのゲートにpRESを印加することで電圧の供給を制御できる。構成によってはリセットトランジスタを有さなくてもよい。
増幅トランジスタは、nodeBの電位に応じた電流を流すトランジスタである。増幅トランジスタは信号を出力する画素を選択する選択トランジスタ15に接続されている。選択トランジスタは、電流源17、列出力回路18に接続されており、列出力回路は信号処理部に接続されてよい。
選択トランジスタ15は、垂直出力信号線16に接続されている。垂直出力信号線16は、電流源17、列出力回路18に接続されている。列出力回路は、信号処理部に接続されていてよい。
図3は、本発明に係る撮像素子を表す図である。撮像素子20は、複数の画素が2次元に配置されている撮像領域25と、周辺領域26とを有する。撮像領域以外領域は周辺領域である。周辺領域には、垂直走査回路21、読み出し回路22、水平走査回路23、出力アンプ24を有し、出力アンプは信号処理部27に接続されている。信号処理部は、読み出し回路に読みだされた情報により信号処理を行う信号処理部であり、CCD回路、CMOS回路等があげられる。
読み出し回路22は、例えば、列アンプ、CDS回路、加算回路等を含み、垂直走査回路21によって選択された行の画素から垂直信号線を介して読み出された信号に対して増幅、加算等を行う。列アンプ、CDS回路、加算回路等は、例えば、画素列又は複数の画素列毎に配置される。CDS回路は、CDS信号処理を行う回路であり、kTCノイズ低減を行う。水平走査回路23は、読み出し回路22の信号を順番に読み出すための信号を生成する。出力アンプ24は、水平走査回路23によって選択された列の信号を増幅して出力する。
以上の構成は、光電変換装置の一つの構成例に過ぎず、本実施形態は、これに限定されるものではない。読み出し回路22と水平走査回路23と出力アンプ24とは、2系統の出力経路を構成するため、撮像領域25を挟んで上下に1つずつ配置されている。しかし、出力経路は3つ以上設けられていてもよい。各出力アンプから出力された信号は信号処理部で画像信号として合成される。
本発明に係る撮像素子は、基板の面内方向に複数の有機化合物層を有してよい。複数の有機化合物層のそれぞれの間には、層間絶縁層を有してよい。層間絶縁層は絶縁体であればその材質は制限されない。層間絶縁層は、SiO2等の無機物あるいはポリイミド等の有機物であってよい。また絶縁層は基板に対して傾斜して配置されてよい。電極は複数の有機化合物層に連続して形成されてよい。複数の有機化合物層はそれぞれが光電変換素子となる。
図4は、光電変換素子の断面模式図である。図1と共通する部材は同じ符号で表わされている。層間絶縁層28は、光電変換層と、この光電変換層に隣接する光電変換層とを隔てている。層間絶縁層28の内部には、配線30が設けられている。層間絶縁層は、基板に対して傾斜して設けられていてよく、傾斜面29により、入射角が0度でない光も効率よく光電変換することができる。なお、基板に対して垂直な角度の入射角を0度としている。
有機化合物層4の基板の高さは、層間絶縁層の基板からの高さよりも同じか大きくなるように配置されている。光電変換層の基板からの距離が層間絶縁層の基板からの距離以上に設計することで、安定性が高い光電変換素子とすることができる。より具体的には、歩留まりが向上する。それぞれの層の基板からの距離とは、それぞれの層における、基板から最も離れた点で見積もる。光電変換装置においては、断面SEMなどを用いることで見積もることができる。測定の方法は、断面SEMに限られず、公知の方法を用いることができる。
図5は、光電変換素子の断面模式図である。有機化合物層4の基板からの高さが、層間絶縁層の基板からの高さよりも大きいことを除いて、図4と同じである。
有機化合物層4の基板からの高さが、層間絶縁層の基板からの高さよりも大きいことで、斜入射の光電変換効率がさらに高い光電変換素子とすることができる。
本発明に係る撮像素子は、撮像装置に用いられてもよい。実施形態に係る撮像装置は、複数のレンズと、本発明に係る撮像素子とを有する。撮像装置が有する撮像素子は、複数のレンズを通過した光を受光し、受光した光に基づいて信号処理部に転送される情報が生成される。
本発明に係る撮像装置は、外部にデータを送信する送信部、外部からのデータを受信する受信部をさらに有してもよい。受信部または送信部を有する撮像装置は、一点に配置され続ける、ネットワークカメラなどであってよい。
[実施例1]
Si基板に以下の有機化合物層と電極を真空チャンバー内で抵抗加熱による真空蒸着して電荷蓄積部の上に作成した。電荷蓄積部は電子蓄積型である。
Si基板に以下の有機化合物層と電極を真空チャンバー内で抵抗加熱による真空蒸着して電荷蓄積部の上に作成した。電荷蓄積部は電子蓄積型である。
[素子構成]
電荷蓄積部/第一の電荷輸送層/電荷分離層/第二の電荷輸送層/電極
電荷輸送層1(20nm):例示化合物C−2
光電変換層(400nm):例示化合物A−1(重量濃度50%)
例示化合物B−5(重量濃度50%)
電荷輸送層2(50nm):例示化合物A−1
電荷蓄積部/第一の電荷輸送層/電荷分離層/第二の電荷輸送層/電極
電荷輸送層1(20nm):例示化合物C−2
光電変換層(400nm):例示化合物A−1(重量濃度50%)
例示化合物B−5(重量濃度50%)
電荷輸送層2(50nm):例示化合物A−1
電荷輸送層を真空蒸着した後、ITO電極をスパッタリングで100nm形成後、保護層を形成した。作成した素子について光電変換特性について評価したところ良好な光電変換特性を得た。
[実施例2]
ガラス基板上に実施例1で作製した光電変換層のみを400nm真空蒸着した。大気下で放置しても、良好なアモルファス膜を形成していた。実施例で用いた電荷分離層の例示化合物B−5のガラス転移温度を示差走査熱量分析により測定したところ、93℃であった。
ガラス基板上に実施例1で作製した光電変換層のみを400nm真空蒸着した。大気下で放置しても、良好なアモルファス膜を形成していた。実施例で用いた電荷分離層の例示化合物B−5のガラス転移温度を示差走査熱量分析により測定したところ、93℃であった。
[実施例3]
ガラス基板上に実施例1で作製した光電変換層の例示化合物A−1を20nm真空蒸着した。大気中光電子分光法(AC−3)によりイオン化ポテンシャルを測定したところ、6.5eVであった。この値は電荷蓄積部であるSiの価電子帯準位よりも大きかった。
ガラス基板上に実施例1で作製した光電変換層の例示化合物A−1を20nm真空蒸着した。大気中光電子分光法(AC−3)によりイオン化ポテンシャルを測定したところ、6.5eVであった。この値は電荷蓄積部であるSiの価電子帯準位よりも大きかった。
[実施例4]
実施例1においてSi基板に正孔蓄積型の電荷蓄積部を設け、有機化合物層は以下の構成にした以外は同様にして素子を作製した。
実施例1においてSi基板に正孔蓄積型の電荷蓄積部を設け、有機化合物層は以下の構成にした以外は同様にして素子を作製した。
[素子構成]
電荷蓄積部/電荷輸送層1/光電変換層/電荷輸送層2/電極
電荷輸送層1(20nm):例示化合物A−1
電荷分離層(400nm):例示化合物A−1(重量濃度70%)
例示化合物B−5(重量濃度30%)
電荷輸送層2(50nm):例示化合物C−2
作製した素子について光電変換特性について評価したところ良好な光電変換特性を得た。
電荷蓄積部/電荷輸送層1/光電変換層/電荷輸送層2/電極
電荷輸送層1(20nm):例示化合物A−1
電荷分離層(400nm):例示化合物A−1(重量濃度70%)
例示化合物B−5(重量濃度30%)
電荷輸送層2(50nm):例示化合物C−2
作製した素子について光電変換特性について評価したところ良好な光電変換特性を得た。
[実施例5]
ガラス基板上に実施例1で作成した電荷分離層の例示化合物C−2を20nm真空蒸着した。大気中光電子分光法(AC−3)によりイオン化ポテンシャルを測定した。さらにUV吸収スペクトルの吸収末端から求めた光学バンドギャップを測定し、2つの値を用いてLUMOを算出した。LUMOは2.6eVであり、電荷蓄積部であるSiの伝導帯準位よりも小さかった。
ガラス基板上に実施例1で作成した電荷分離層の例示化合物C−2を20nm真空蒸着した。大気中光電子分光法(AC−3)によりイオン化ポテンシャルを測定した。さらにUV吸収スペクトルの吸収末端から求めた光学バンドギャップを測定し、2つの値を用いてLUMOを算出した。LUMOは2.6eVであり、電荷蓄積部であるSiの伝導帯準位よりも小さかった。
以上のように、本発明は、ノイズを低減することで感度が高い光電変換装置を提供できる。
1 光電変換装置
2 半導体基板
3 電荷蓄積部
4 有機化合物層
5 電極
6 保護層
7 平坦化層
8 波長選択部
9 マイクロレンズ
10 フローティングディフュージョン
11 ゲート電極
2 半導体基板
3 電荷蓄積部
4 有機化合物層
5 電極
6 保護層
7 平坦化層
8 波長選択部
9 マイクロレンズ
10 フローティングディフュージョン
11 ゲート電極
Claims (20)
- 信号出力部を有する半導体基板と、電極と、前記信号出力部と前記電極との間に配置されている有機化合物層と、電荷を転送するゲート電極及び電荷を蓄えるフローティングディフュージョンを少なくとも有する光電変換装置であって、
前記信号出力部は、前記有機化合物層と接していることを特徴とする光電変換装置。 - 前記半導体基板はP型N型P型の順あるいはN型P型Nの順に接合された部分を少なくとも含むことを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置。
- 前記半導体基板はCDS回路に接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光電変換装置。
- 前記有機化合物層はアモルファスを形成していることを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置。
- 前記有機化合物層が有する有機化合物のガラス転移温度は、80℃以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光電変換装置。
- 前記有機化合物層を構成する化合物は、前記信号出力部との間に結合を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光電変換装置。
- 前記有機化合物層は、光電変換層と、第一の電荷輸送層とを有し、前記第一の電荷輸送層は、前記光電変換層と前記信号出力部との間に配置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光電変換装置。
- 前記第一の電荷輸送層を構成する化合物が、前記信号出力部との間に化学結合を有することを特徴とする請求項7に記載の光電変換装置。
- 前記光電変換層は、電子供与化合物と電子吸引化合物とを有することを特徴とする請求項7または8に記載の光電変換装置。
- 前記電子吸引化合物が、C60誘導体またはC70誘導体であることを特徴とする請求項9に記載の光電変換装置。
- 前記有機化合物層のLUMOが前記信号出力部の伝導帯の準位よりも高いことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の光電変換装置。
- 前記第一の電荷輸送層のLUMOが前記信号出力部の伝導帯の準位よりも高いことを特徴とする請求項7または8に記載の光電変換装置。
- 前記有機化合物層は、光電変換層と、第二の電荷輸送層とを有し、前記第二の電荷輸送層は、前記光電変換層と前記電極との間に配置されていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の光電変換装置。
- 前記有機化合物層のHOMOが前記信号出力部の価電子帯の準位よりも低いことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光電変換装置。
- 前記第二の電荷輸送層のHOMOが前記信号出力部の価電子帯の準位よりも低いことを特徴とする請求項13に記載の光電変換装置。
- 前記半導体基板の面内方向に、複数の前記有機化合物層と、層間絶縁層をさらに有し、前記層間絶縁層は前記複数の有機化合物層の間に配置されており、
前記有機化合物層の前記基板からの高さは、前記層間絶縁層の前記基板からの高さ以上であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載の光電変換装置。 - 前記有機化合物層とは別種の有機化合物層をさらに有し、
前記別種の有機化合物層は、前記有機化合物層が光電変換する光とは異なる波長の光を光電変換する有機化合物層であり、
前記有機化合物層と、前記別種の有機化合物層とが積層されていることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか一項に記載の光電変換装置。 - 請求項1乃至17のいずれか一項に記載の光電変換装置と、前記光電変換装置に接続されている読み出し回路と、前記読み出し回路に接続されている信号処理部と、を有することを特徴とする撮像素子。
- 複数のレンズと、前記レンズを透過した光を受光する撮像素子とを有し、前記撮像素子は、請求項18に記載の撮像素子であることを特徴とする撮像装置。
- 外部に情報を送信する送信部または外部からの情報を受信する受信部をさらに有することを特徴とする請求項19に記載の撮像装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US15/492,904 US20170309684A1 (en) | 2016-04-25 | 2017-04-20 | Photoelectric conversion device and imaging system |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016087316 | 2016-04-25 | ||
JP2016087316 | 2016-04-25 | ||
JP2016133394 | 2016-07-05 | ||
JP2016133394 | 2016-07-05 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018011037A true JP2018011037A (ja) | 2018-01-18 |
Family
ID=60995855
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017037708A Pending JP2018011037A (ja) | 2016-04-25 | 2017-02-28 | 光電変換装置、及び撮像システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018011037A (ja) |
-
2017
- 2017-02-28 JP JP2017037708A patent/JP2018011037A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11700733B2 (en) | Photoelectric conversion element and solid-state imaging device | |
US7936035B2 (en) | Photoelectric conversion element, solid-state image pickup device, and manufacturing method of the photoelectric conversion element | |
JP5114541B2 (ja) | 光センサの製造方法 | |
JP6754156B2 (ja) | 固体撮像素子および固体撮像素子の製造方法、光電変換素子、撮像装置、電子機器、並びに光電変換素子。 | |
WO2011141974A1 (ja) | 固体撮像素子及びその製造方法 | |
US10892302B2 (en) | Photoelectric conversion element, imaging element, stacked-type imaging element, and solid-state imaging apparatus | |
KR101873665B1 (ko) | 광전 변환 소자, 광 센서 및 촬상 소자 | |
JP2023126771A (ja) | 撮像素子、積層型撮像素子及び撮像装置 | |
CN105308749A (zh) | 固态图像拾取元件、其制造方法和电子设备 | |
KR20160009404A (ko) | 유기 광전 소자 및 이미지 센서 | |
JP2008218445A (ja) | 光電変換素子及び固体撮像素子 | |
CN106663686B (zh) | 光电转换膜、固态图像传感器和电子设备 | |
JP6047108B2 (ja) | 光電変換素子、撮像素子、光センサ | |
WO2017090438A1 (ja) | 光電変換素子およびその製造方法、固体撮像素子、電子機器、並びに太陽電池 | |
WO2017061176A1 (ja) | 固体撮像素子および固体撮像素子の製造方法 | |
JP5102692B2 (ja) | カラー撮像装置 | |
JP6535093B2 (ja) | 光電変換素子、撮像素子、光センサ、化合物 | |
JP2012191222A (ja) | 光電変換素子の製造方法 | |
WO2017163923A1 (ja) | 光電変換素子およびその測定方法、固体撮像素子、電子機器、並びに太陽電池 | |
JP2018195683A (ja) | 固体撮像素子 | |
JP2017174954A (ja) | 光電変換装置、及び撮像装置 | |
US20170309684A1 (en) | Photoelectric conversion device and imaging system | |
JP5352495B2 (ja) | 光電変換素子、光センサ、及び撮像素子の作製方法 | |
JP2018011037A (ja) | 光電変換装置、及び撮像システム | |
WO2016072119A1 (ja) | 固体撮像装置、および電子機器 |