JP2017052700A - 口腔用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】歯垢形成抑制効果が優れ、また、異味が抑制されて使用感も良い水溶性金属塩含有の口腔用組成物を提供する。
【解決手段】(A)銅塩、亜鉛塩及びスズ塩から選ばれる1種又は2種以上の水溶性金属塩、及び(B)炭酸カルシウムを配合した口腔用組成物に、(C)炭素数5〜10のアルカンジオールを配合してなり、(B)成分/(C)成分が質量比として5〜250であることを特徴とする口腔用組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、歯垢形成抑制効果が優れる水溶性金属塩含有の口腔用組成物に関する。
従来から、銅塩、亜鉛塩、スズ塩のような水溶性金属塩には歯垢抑制効果があるといわれており、口腔用組成物への提案がなされている(特許文献1〜3;国際公開第2010/113688号、特開2007−126421号公報、特開平5−930号公報)。なお、前記水溶性金属塩には金属味等の不快な味があるため、特許文献1では、グルコン酸銅等の銅化合物特有の不快な苦味を抑えて歯周病改善の実効感である収斂感付与効果を付与し、特許文献2では、亜鉛化合物の造粒物を用いることで不快な味を抑えて歯垢形成抑制効果を付与している。また、特許文献3では、フッ化スズの安定性改善によってその活性に由来する優れた効果を付与している。
一方、歯磨剤などの口腔用組成物では、一般的に研磨剤の清掃力によって物理的な歯垢除去が行われ、清掃性、刷掃感が比較的良く使用性に優れる研磨剤としては炭酸カルシウムが知られている。
国際公開第2010/113688号 特開2007−126421号公報 特開平5−930号公報 特開2014−172908号公報 特開2011−105650号公報 特開2010−143846号公報 特開2004−10497号公報
しかしながら、水溶性金属塩を含有する口腔用組成物の歯垢抑制効果は未だ十分とは言い難く改善の余地があるものであり、歯垢抑制効果の更なる向上が望まれた。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、歯垢形成抑制効果が優れる水溶性金属塩含有の口腔用組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、(A)銅塩、亜鉛塩及びスズ塩から選ばれる1種又は2種以上の水溶性金属塩と、(B)炭酸カルシウムとを配合した口腔用組成物に、(C)炭素数5〜10のアルカンジオールを配合することによって、歯垢形成抑制効果が優れ、また、異味が抑制されて使用感も良い口腔用組成物が得られることを知見し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明者が水溶性金属塩の歯垢抑制効果を改善すべく検討したところ、口腔用組成物に銅塩等の水溶性金属塩を配合すると、味は悪くなるものの歯垢形成抑制効果がある程度は得られるにもかかわらず、前記水溶性金属塩と共に研磨剤として炭酸カルシウムを配合すると、水溶性金属塩に由来する歯垢形成抑制効果が低下してほとんど発揮されなくなるという、問題が生じることがわかった。そこで、前記問題を解決するため、本発明者が更に検討を進めた結果、(A)、(B)成分に(C)成分を、(B)成分/(C)成分の配合比率が特定範囲内で組み合わせて配合すると、(A)、(B)成分の併用による歯垢形成抑制効果の低下を生じさせることなく、(A)成分由来の歯垢形成抑制効果を格段に高め、優れた歯垢形成抑制効果を与え、また、異味を抑えて良好な味を保持することもできた。
本発明においては、歯垢形成抑制効果がほとんど認められない上に独特な異味もある(C)成分の炭素数5以上のアルカンジオールが、(B)成分/(C)成分の配合比率が特定範囲内において、特異的に歯垢形成抑制効果を向上し、また、(A)成分に由来する異味を抑制し、後述の実施例、比較例に示すように多価アルコールとしてプロピレングリコールが配合されていても(C)成分を含まない場合には達成し得ない、格別顕著な作用効果を与える。
なお、アルカンジオールは、口腔用組成物の配合成分として公知であり、抗菌剤や防腐剤として用いられることも知られている(特許文献4〜7;特開2014−172908号公報、特開2011−105650号公報、特開2010−143846号公報、特開2004−10497号公報)が、これら特許文献には、水溶性金属塩の歯垢形成抑制にアルカンジオールが寄与することの言及がない。上記特許文献から、特定のアルカンジオールによって水溶性金属塩由来の歯垢形成抑制効果が向上することは予測できない。
従って、本発明は、下記の口腔用組成物を提供する。
〔1〕
(A)銅塩、亜鉛塩及びスズ塩から選ばれる1種又は2種以上の水溶性金属塩、及び(B)炭酸カルシウムを配合した口腔用組成物に、(C)炭素数5〜10のアルカンジオールを配合してなり、(B)成分/(C)成分が質量比として5〜250であることを特徴とする口腔用組成物。
〔2〕
更に、(A)成分/(C)成分が質量比として0.02〜10である〔1〕記載の口腔用組成物。
〔3〕
(A)成分が、グルコン酸銅、クエン酸銅、クエン酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、塩化亜鉛、フッ化スズ及び塩化スズから選ばれる1種又は2種以上の水溶性金属塩である〔1〕又は〔2〕記載の口腔用組成物。
〔4〕
(A)成分が、水溶性銅塩である〔1〕、〔2〕又は〔3〕記載の口腔用組成物。
〔5〕
(C)成分が、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール及びデシレングリコールから選ばれる1種又は2種以上のアルカンジオールである〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の口腔用組成物。
〔6〕
(A)成分を0.01〜3質量%、(B)成分を10〜55質量%、(C)成分を0.1〜4質量%含有する〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の口腔用組成物。
〔7〕
歯磨剤として調製された〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の口腔用組成物。
本発明によれば、歯垢形成抑制効果が優れ、また、異味が抑制されて使用感も良い水溶性金属塩含有の口腔用組成物を提供できる。
以下、本発明につき更に詳述する。本発明の口腔用組成物は、(A)銅塩、亜鉛塩及びスズ塩から選ばれる1種又は2種以上の水溶性金属塩、(B)炭酸カルシウム、(C)炭素数5〜10のアルカンジオールを含有する。
(A)成分は、銅塩、亜鉛塩、スズ塩から選ばれる1種又は2種以上の水溶性金属塩であり、例えば、グルコン酸銅、クエン酸銅等の銅塩、クエン酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、塩化亜鉛等の亜鉛塩、フッ化スズ、塩化スズ等のスズ塩が挙げられ、中でもグルコン酸銅、クエン酸銅、クエン酸亜鉛、フッ化スズが好適である。これらの水溶性金属塩は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができるが、特に水溶性銅塩が好ましく、グルコン酸銅、クエン酸銅がより好適である。
(A)成分の水溶性金属塩の配合量は、組成物全体の0.01〜3%(質量%、以下同様。)が好ましく、より好ましくは0.03〜2.6%である。0.01%以上配合すると、十分な歯垢形成抑制効果を得ることができる。3%以下であると、異味を十分に抑制できる。
なお、上記配合量の範囲内において、水溶性金属塩として銅塩の配合量は、銅塩として組成物全体の0.01〜3%、特に0.03〜2%が好ましく、亜鉛塩の配合量は、亜鉛塩として組成物全体の0.1〜3%、特に0.5〜2%が好ましく、スズ塩の配合量は、スズ塩として組成物全体の0.1〜1%が好ましい。
(B)炭酸カルシウムは、主に研磨剤として配合され、具体的には軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム等が用いられ、特に重質炭酸カルシウムが好適である。
炭酸カルシウムの平均粒子径は、特に制限されないが、好ましくは1〜15μm、より好ましくは3〜12μmである。
なお、上記平均粒子径は、マイクロトラック粒度分布測定装置(日機装社製 Model17995−10、Type SRA)による測定値で、検体の濁度(dV値)が0.5になるように調整して測定した値である(以下同様。)。
このような炭酸カルシウムとしては、備北粉化工業(株)製の商品名 ソフトン1500や、白石カルシウム(株)製の炭酸カルシウム等の市販品を使用できる。
(B)炭酸カルシウムの含有量は、組成物全体の10〜55%、より好ましくは15〜50%、更に好ましくは20〜45%である。10%以上であると、清掃力、刷掃感と共に歯垢形成抑制効果を十分に得ることができる。55%以下であると、歯垢形成抑制効果の低下を防止し、歯垢形成抑制効果をより向上できる。
なお、本発明では、(B)炭酸カルシウムに加えて、口腔用組成物用として公知のその他の研磨剤を、本発明の効果を妨げない範囲で含有していてもよい。具体的には、研磨性の無水ケイ酸、ゼオライト、水酸化アルミニウム、リン酸カルシウム等を添加し得る。これら研磨剤は添加しなくてもよいが、添加する場合は、組成物全体の1〜30%、特に2〜20%、とりわけ3〜15%の範囲での添加が好ましい。更に、(B)炭酸カルシウムを含めた研磨剤の組成物全体に対する総含有量が10〜55%、特に15〜45%の範囲内が好ましい。
(C)成分は炭素数5〜10、好ましくは炭素数6〜8のアルカンジオールであり、より好ましくは1、2位に水酸基を有する1,2−アルカンジオールである。
炭素数5〜10のアルカンジオールとしては、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、デシレングリコール等が挙げられ、中でも、歯垢形成抑制効果の点から、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、デシレングリコールが好ましく、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオールがより好ましい。これらアルカンジオールは、1種単独で、又は効果発現の点で2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記アルカンジオールは、公知の方法を使用して製造したものを用いることができるが、市販品、例えばシムライズ(Symrise)(株)製のHydrolite−5 #616751、Hydrolite−6 #841129、Hydrolite−8 #109169、SymDiol 68 #108580、SymClariol #344028等を用いることもできる。
(C)成分のアルカンジオールの配合量は、組成物全体の0.1〜4%が好ましく、より好ましくは0.2〜3%、更に好ましくは0.3〜3%である。0.1%以上であると、十分に歯垢形成抑制効果を向上でき、また、金属味を十分に改善し異味を十分に抑制できる。4%以下であると、それ自身の異味(苦味)が発現するのを防止し、異味を十分に抑制できる。
本発明において、(B)成分/(C)成分の配合比率は、質量比として5〜250であり、好ましくは10〜200、より好ましくは10〜150である。この範囲内であると、歯垢形成抑制効果が優れ、異味も抑制できる。5未満であると、(C)成分のアルカンジオール自身の異味(苦味)が生じて異味のなさが劣る。250を超えると、(B)成分による歯垢形成抑制効果の低下が抑えられず、歯垢形成抑制効果が劣る。
更に、本発明では、(A)成分/(C)成分の配合比率が、質量比として0.02〜10であることが好ましく、より好ましくは0.03〜5である。この範囲内であると、歯垢形成抑制効果がより優れると共に異味をより抑制できる。0.02未満であると、(C)成分のアルカンジオール自身の異味(苦味)が発現して異味のなさが劣る場合がある。10を超えると、(A)成分の金属味が強く発現して異味のなさが劣る場合がある。
本発明の口腔用組成物は、特に練歯磨等の歯磨剤組成物として好適に調製される。この場合、上記成分に加えて、必要に応じて、口腔用組成物に一般的に配合されるその他の公知成分を、本発明の効果を妨げない範囲で配合し得る。例えば、粘結剤、粘稠剤、界面活性剤、更に必要に応じて甘味料、防腐剤、着色料、香料、薬効成分等が挙げられ、これら成分と水とを混合して通常の方法で製造できる。
粘結剤としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラギーナン、キサンタンガムなどの有機粘結剤が挙げられる。粘結剤の配合量は通常、0.5〜2.0%、特に0.8〜1.5%である。
粘稠剤としては、例えばソルビトール等の糖アルコール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコールなどが挙げられる。粘稠剤の配合量は通常、10〜45%、特に20〜35%である。
界面活性剤としては、口腔用組成物に一般的に用いられるアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤等を用いることができる。
具体的に、アニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、ラウロイルタウリン塩、ラウロイルサルコシン塩、α−オレフィンスルホン酸塩などが挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、糖脂肪酸エステル、糖アルコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、ベタイン型、イミダゾリン型が挙げられる。
界面活性剤の含有量は、組成物全体の0.1〜10%、特に0.5〜8%が好ましい。
甘味料としてはサッカリンナトリウム等、防腐剤としてはパラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウムなどが挙げられる。着色料としては、赤色2号、3号、黄色4号、青色1号等を挙げることができる。
香料としては、ペパーミント油、スペアミント油、アニス油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、クローブ油、タイム油、セージ油、レモン油、オレンジ油、ハッカ油、カルダモン油、コリアンダー油、マンダリン油、ライム油、ラベンダー油、ローズマリー油、ローレル油、カモミル油、キャラウェイ油、マジョラム油、ベイ油、レモングラス油、オリガナム油、パインニードル油、ネロリ油、ローズ油、ジャスミン油、イリスコンクリート、アブソリュートペパーミント、アブソリュートローズ、オレンジフラワー等の天然香料、及び、これらの天然香料の加工処理(前溜部カット、後溜部カット、分留、液液抽出、エッセンス化、粉末香料化等)した香料、及び、メントール、カルボン、アネトール、シネオール、サリチル酸メチル、シンナミックアルデヒド、オイゲノール、3−1−メントキシプロパン−1,2−ジオール、チモール、リナロール、リナリールアセテート、リモネン、メントン、メンチルアセテート、N−置換−パラメンタン−3−カルボキサミド、ピネン、オクチルアセデヒド、シトラール、プレゴン、カルビートアセテート、アニスアルデヒド、エチルアセテート、エチルブチレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、メチルアンスラニレート、エチルメチルフェニルグリシデート、バニリン、ウンデカラクトン、ヘキサナール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブタノール、イソアミルアルコール、ヘキセノール、ジメチルサルファイド、シクロテン、フルフラール、トリメチルピラジン、エチルラクテート、メチルラクテート、エチルチオアセテート等の単品香料、更に、ストロベリーフレーバー、アップルフレーバー、バナナフレーバー、パイナップルフレーバー、グレープフレーバー、マンゴーフレーバー、バターフレーバー、ミルクフレーバー、フルーツミックスフレーバー、トロピカルフルーツフレーバー等の調合香料など、口腔用組成物に用いられる公知の香料素材を使用することができ、実施例の香料に限定されない。
また、配合量も特に限定されないが、上記の香料素材は、製剤組成中に0.000001〜1%使用するのが好ましい。また、上記香料素材を使用した賦香用香料としては、口腔用組成物中に0.1〜2%使用するのが好ましい。
薬効成分としては、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム等のフッ化物、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等のカチオン性殺菌剤、イソプロピルメチルフェノール等の非イオン性殺菌剤、デキストラナーゼ等の酵素、トラネキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸、アラントイン、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸等の抗炎症物質、無機塩類、ビタミン類などが挙げられる。これら有効成分の配合量は、本発明の効果を妨げない範囲で有効量とすることができる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において%は特に断らない限りいずれも質量%を示す。
[実施例、比較例]
表1〜3に示す組成の口腔用組成物(歯磨剤)を常法によって調製し、下記方法で評価した。結果を表に併記した。
〈歯垢形成抑制効果の評価方法〉
(1)24ウェルマルチプレート中に歯磨剤を水で4倍に分散希釈した液を2mLずつ入れ、それぞれに、鏡面研磨したペンタックス社製のハイドロキシアパタイト板(半径0.35cm×高さ0.35cm、以下、HAP板と略す。)3枚を3分間浸漬した。
(2)上記24ウェルマルチプレート中に、ストレプトコッカス ミュータンス(Streptococcus mutans)10449株を波長660nmでの濁度が0.35になるように分散させた緩衝液*1を2mL入れ、上記HAP板を3枚ずつ浸漬し、37℃で2時間静置して菌を付着させた。
(3)上記HAP板を取り出し、滅菌水で洗浄後、液体培地*22mLに、洗浄後のHAP板を3枚ずつ37℃で8時間浸漬し、付着菌を培養した。
(4)HAP板を取り出し、蒸留水で洗浄後、再び、歯磨剤を3倍量の水で希釈分散させた液2mLに3分間、各HAP板を浸漬した。
(5)浸漬後のHAP板を蒸留水で洗浄後、歯垢染色液で染色し、色差計でa値を測定した。上記3枚の平均値を算出し、下記の基準に従って評価した。a値の平均値が7.5未満(○又は◎)のものを、歯垢形成抑制効果が優れると判断した。
歯垢形成抑制効果の評価基準:
◎:a値の平均値が5未満
○:a値の平均値が5以上7.5未満
△:a値の平均値が7.5以上10未満
×:a値の平均値が10以上
*1;緩衝液
塩化カリウム(KCl)を3.37g、リン酸2水素カリウム(KH2PO4)を0.14g、塩化カルシウム(CaCl2)を0.11g、塩化マグネシウム(MgCl2)0.02gを800mLの精製水に溶かして、水酸化カリウム(KOH)でpHを7.0にして精製水で全量が1Lになるようにメスアップした。
*2;液体培地
トリプチック ソイ ブロス(Tryptic Soy Broth)3g、スクロース(Sucrose)0.5gに精製水100mLを加えて溶解した。
〈使用後の異味のなさの評価方法〉
歯磨剤0.5gを歯ブラシ(クリニカハブラシ3列、硬さ:ふつう、ライオン(株)製)にのせ、3分間ブラッシングした後、水で口をすすぎ、5分間経過後に口中で感じる異味を、下記の5段階で判定した。10名の平均点を求めて次の基準に従って評価し、◎、○、△、×で表に示した。平均点が4.0以上(○又は◎)のものを、異味が抑えられて味が良いと判断した。
判定基準;
5:異味を感じない
4:異味を僅かに感じる
3:異味を感じる
2:異味を強く感じる
1:異味を非常に強く感じる
評価基準;
◎:平均点4.5点以上
○:平均点4.0点以上4.5点未満
△:平均点3.0点以上4.0点未満
×:平均点1.0点以上3.0点未満
使用原料の詳細を下記に示す。なお、炭酸カルシウムの平均粒子径は、上記と同様にマイクロトラック粒度分布測定装置で測定した。
(A)グルコン酸銅;関東科学(株)製
(A)クエン酸亜鉛;関東科学(株)製
(A)フッ化スズ;和光純薬工業(株)製
(B)炭酸カルシウム;平均粒子径3〜7μmの範囲内、白石カルシウム(株)製
(C)1,2−ペンタンジオール;シムライズ(株)製
(C)1,2−ヘキサンジオール;シムライズ(株)製
(C)1,2−オクタンジオール;シムライズ(株)製
(C)デシレングリコール;シムライズ(株)製
Figure 2017052700
Figure 2017052700
Figure 2017052700

Claims (7)

  1. (A)銅塩、亜鉛塩及びスズ塩から選ばれる1種又は2種以上の水溶性金属塩、及び(B)炭酸カルシウムを配合した口腔用組成物に、(C)炭素数5〜10のアルカンジオールを配合してなり、(B)成分/(C)成分が質量比として5〜250であることを特徴とする口腔用組成物。
  2. 更に、(A)成分/(C)成分が質量比として0.02〜10である請求項1記載の口腔用組成物。
  3. (A)成分が、グルコン酸銅、クエン酸銅、クエン酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、塩化亜鉛、フッ化スズ及び塩化スズから選ばれる1種又は2種以上の水溶性金属塩である請求項1又は2記載の口腔用組成物。
  4. (A)成分が、水溶性銅塩である請求項1、2又は3記載の口腔用組成物。
  5. (C)成分が、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール及びデシレングリコールから選ばれる1種又は2種以上のアルカンジオールである請求項1〜4のいずれか1項記載の口腔用組成物。
  6. (A)成分を0.01〜3質量%、(B)成分を10〜55質量%、(C)成分を0.1〜4質量%含有する請求項1〜5のいずれか1項記載の口腔用組成物。
  7. 歯磨剤として調製された請求項1〜6のいずれか1項記載の口腔用組成物。
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