JP2017050965A - 回転電機の回転子構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】トルク低下を抑制しつつ、鉄損を低減し、且つ、ロータコアの強度の観点からも満足できる回転子構造を提供する。【解決手段】電磁鋼板を積層して構成されるロータコアと、ロータコアにおける一磁極を構成する少なくとも一つの永久磁石と、該永久磁石を埋設するための磁石挿入孔と、を備えた回転子構造であって、ロータコアは、磁石挿入孔において、一磁極が構成するd軸と電気的に直交するq軸側の端部に設けられたフラックスバリアを有しており、該フラックスバリアは、ロータコアの外周に最も近い部分が、永久磁石の端部からd軸へ向かって該ロータコアの外周と略平行に延在する突出部を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、回転電機の回転子構造に関する。
従来、2枚の永久磁石をV字状に配置して一磁極を構成する埋め込み磁石型モータにおいて、該永久磁石のロータ外周側の端部にフラックスバリアを設け、該フラックスバリアの一部が該永久磁石の傾斜方向に沿って延在するように切り欠き形成されたロータ構造が知られている(特許文献1参照)。このように形成されたフラックスバリアは、永久磁石から出る磁石磁束を直接的に抑制し、ステータに鎖交する磁束密度を低減させるので、結果として鉄損が抑制される。
特許第5479978号公報
ところが、上記のようなフラックスバリアの形状では、永久磁石から出る磁石磁束が直接的に抑制されるため、マグネットトルクも低下する。ここで、特許文献1に開示されたような突極性を有する埋め込み磁石型モータは、その突極性を利用したリラクタンストルクも活用することができるため、高電流域においては、マグネットトルクに加えてリラクタンストルクも利用することで、モータ全体としてのトルク低下を抑制することができる。
しかしながら、マグネットトルクが支配的となる低電流域においては、トルク低下を回避するためにより大きなステータ電流が必要となるため、銅損が増加する。このため、上記フラックスバリアの形状によって鉄損が抑制されても、モータ全体の損失低減効果は小さくなる。
また、上記フラックスバリアは、永久磁石の傾斜方向に沿って延在するように切り欠き形成されているため、ロータコアにおいて永久磁石よりも外周側に形成されるブリッジ形状部に対して屈曲するような形状となる。したがって、ロータの高速回転時の遠心力によって該ブリッジ部に応力が集中するため、ロータコアの強度の観点から好ましくない。
本発明は、トルク低下を抑制しつつ、鉄損を低減し、且つ、ロータコアの強度の観点からも満足できる回転子構造を提供することを目的とする。
本発明による回転電機の回転子構造は、電磁鋼板を積層して構成されるロータコアと、ロータコアにおける一磁極を構成する少なくとも一つの永久磁石と、該永久磁石を埋設するための磁石挿入孔と、を備える。ロータコアは、磁石挿入孔において、一磁極が構成するd軸と電気的に直交するq軸側の端部に設けられたフラックスバリアを有しており、該フラックスバリアは、ロータコアの外周に最も近い部分が、永久磁石の端部からd軸へ向かって該ロータコアの外周と略平行に延在する突出部を有する。
本発明によれば、永久磁石の端部からd軸へ向かって該ロータコアの外周と略平行に延在する突出部を有するフラックスバリアが形成されることで、ステータにおける磁束密度の高調波成分が抑制され、鉄損を低減させることができる。また、該突出部が形成されることにより定まるブリッジ部の形状によれば、高速回転時の応力集中を分散させることができるので、ロータコアの強度を向上させることができる。
図1は、第1実施形態の回転子構造を説明するための図である。 図2は、ロータの電気角に対応して測定されたステータ径方向の磁束密度[T]の解析結果を示す図である。 図3は、図2で示すステータ磁束密度の高次成分を表した図である。 図4は、本実施形態の回転子構造による高速回転時の鉄損低減効果を示す図である。 図5は、従来例と本実施形態との応力集中箇所を比較するための図である。 図6は、本実施形態の回転子構造によるブリッジ部の応力低減効果を示す図である。 図7は、トルク及び鉄損と電気角θdとの関係を示す図である。 図8は、WLTC(Worldwide harmonized Light-duty Test Cycle)モードに基づき測定されたモータ総合損失を、従来例と本実施形態とで比較した図である。 図9は、第2実施形態の回転子構造を説明するための図である。 図10は、従来例と第1実施形態とのロータコアにおけるq軸磁束の違いを説明するための図である。 図11は、第1実施形態の回転子構造において、ステータ鎖交磁束φa、リラクタンストルク、トルク、および、q軸インダクタンスLqと、θdとの関係を示す図である。 図12は、第1実施形態と第2実施形態とのロータコア1を流れるq軸磁束の違いを説明するための図である。 図13は、第1実施形態と第2実施形態のトルクおよび鉄損と、θdとの関係を示す図である。 図14は、比較例と第2実施形態との応力集中箇所を示す図である。 図15は、第2実施形態の回転子構造によるブリッジ部の応力低減効果を数値で示す図である。 図16は、第3実施形態の回転子構造を説明するための図である。 図17は、第2実施形態と第3実施形態のトルクおよび鉄損と、θdとの関係を示す図である。 図18は、溝の位置、及び、幅を規定するための指標を説明するための図である。 図19は、高速回転時における第3実施形態のトルク及び鉄損と、θGpとの関係を示す図である。 図20は、高速回転時における第3実施形態のトルク及び鉄損と、θqに対するθGw[°]の割合(θGw/θq)との関係を示す図である。 図21は、WLTCモードに基づき測定されたモータ総合損失を、従来例と第3実施形態とで比較した図である。 図22は、実施例1の回転子構造を説明するための図である。 図23は、実施例2の回転子構造を説明するための図である。 図24は、一般的なIPMモータの回転子構造を説明するための図である。 図25は、従来の回転子構造を説明するための図である。
−第1実施形態−
図1は、本実施形態の回転子構造を説明するための図である。図で表されるのは、電動機或いは発電機を構成する回転電機が備える回転子(ロータ)6を軸方向に垂直な断面から見た構成図であって、構成全体の一部(一極分)である。本実施形態の回転電機は、ロータ6の内部に永久磁石が埋設されたいわゆるIPM(Interior Permanent Magnet)型の回転電機であり、一極あたり2枚の永久磁石3が、ロータ6の外周側に開口するような略V字形状に配置された回転子構造を有する。
なお、ここでは8極構造のロータを例に挙げるが、極数についてはこれに限定されるものではない。ただし、以下に説明する種々の解析データは、8極構造のロータ6と、スロット数が48であって、且つ、固定子巻線が分布巻きによって巻き回されたステータ(不図示)とで構成された回転電機に本願発明を適用して解析されたことを前提とする。
回転子コア(ロータコア)1は、厚さ数百μmの電磁鋼板を円環状に打ち抜き加工したものを軸方向に積層して形成された、いわゆる積層電磁鋼板構造により円筒形に構成されている。また、電磁鋼板単板には、永久磁石3を埋設するための磁石挿入孔2(以下、単に磁石孔2ともいう)が形成されるとともに、磁石孔2の周方向両端部にはフラックスバリア4、5が形成されている。
磁石孔2は、一極あたり二つの永久磁石3をそれぞれ埋設するために電磁鋼板単板に形成された孔である。磁石孔2は、ロータ6の外周側に開口する略V字形状となるような配置で、一定の機械角毎に形成される。本実施形態のロータ6は8極構造である為、略V字形状に配置された一組の磁石孔2が、機械角45度毎に形成される。図1に示すのはその一極分である。
一極当たり二つの磁石孔2が形成された電磁鋼板が軸方向に積層されることで、ロータコア1には永久磁石3を埋設するための孔部が形成される。そして、永久磁石3は、ロータコア1の孔部内に挿入された状態で固定される。また、永久磁石3は、二枚で一磁極を構成し、ロータ6の周方向に沿って、二つの永久磁石3が構成する磁極が互いに等間隔で、且つ、互いに隣接する磁極の極性が異極性となるように配置される。この二枚の永久磁石3がつくる磁束の方向がd軸であり、d軸に対して電気的磁気的に直交する方向がq軸である。
永久磁石3は、長手方向の幅が磁石孔2よりも小さく形成されており、磁石孔2の周方向両端部分には、空間部分としてのフラックスバリア4、5が形成される。この空間部分は、電磁鋼板よりも透磁率が低く、すなわち磁気抵抗が大きい。したがって、フラックスバリア4、5は、永久磁石3がロータ6に構成する磁気回路において、磁束(フラックス)が通りにくい磁気的障壁として作用する。
本願発明は、永久磁石3の長手方向の両端部分に形成されたフラックスバリア4、5のうち、特にq軸側に設けられたフラックスバリア5の形状に特徴を有する。
ここで、本実施形態の特徴であるフラックスバリア5の詳細を説明する前に、本発明の比較となる従来の回転子構造と、その構造による特性および問題点について、図を参照しながら説明する。
複数の磁石挿入孔を設けたロータコアに永久磁石が埋設された構造であるいわゆるIPMモータは、マグネットトルクだけでなく、リラクタンストルクも有効に活用することができ、モータが出力するトルク密度を向上させることができる。そのため、IPMモータは、電動車両の駆動源ならびに発電用のモータ(回転電機)として広く用いられている。図24は、一極あたり二枚の永久磁石を略V字形状に配置したIPMモータの一般的な回転子形状を示している。
IPMモータが備える回転子形状によれば、永久磁石の長手方向両端部分に設けられたフラックスバリアが、永久磁石から出た磁束が該永久磁石の異極側へ漏洩する際の磁気障壁となるため、永久磁石3からの磁石磁束を漏れなくステータ側に鎖交させることができ、トルク性能を向上させる。
一方で、電動車両の航続距離の観点から、IPMモータの高効率化や連続出力性能の向上が求められており、そのためにはIPMモータの損失低減が必要である。特に、電動車両は、日本国内だけでなく世界中で需要が高まっており、米国のLA4モードや日本のJC08モードだけでなく、WLTC(Worldwide harmonized Light-duty Test Cycle)モードのようなモータの高速回転域も含めた運転域における効率や長時間の高速巡航を考慮する必要がある。そのため、モータの損失において高速回転域で支配的となる鉄損を低減させることが特に重要である。
また、高速回転時は、高速回転に伴う遠心力に対して、q軸側のフラックスバリアとロータ外周との間のコア薄肉部(ブリッジ部)の強度が弱点となるため、ロータコアの構造設計において、性能と強度とを両立させることが課題となる。
これに対して、特許5479978号(特許文献1参照)では、図25に示すように、一極あたり二枚の永久磁石をV字状に配置したロータにおいて、永久磁石のq軸側の端部にフラックスバリアを設け、該フラックスバリアのd軸側の一部が永久磁石の傾斜方向(長手方向)に沿って延在するように形成されていることを特徴とする回転子構造が提案されている。この回転子構造は、フラックスバリアの延在部によって永久磁石から出る磁石磁束を直接的に抑制することでステータコアに鎖交する磁束密度を低減し、その結果として鉄損を低減している。
しかしながら、特許文献1の技術では、鉄損を低減する動作点において、リラクタンストルクを活用できる高電流域でのトルク低下は抑制できるものの、マグネットトルクの割合が大きい低電流域では、マグネットトルクの低下分をリラクタンストルクによってカバーすることが困難である。そのため、低電流域において上記延在部によって磁石磁束が低減されると、鉄損を低減する動作点において、同トルクを出力するのに必要な電流が増加する。その結果、銅損が増加してしまうため、モータ全体の損失低減効果は小さくなる。
また、特許文献1に開示されたフラックスバリアは、永久磁石のロータ外周側の端部から、該永久磁石の傾斜方向に沿って延在するように切り欠き形成されている。そのため、フラックスバリアの延在部がブリッジ部に対して屈曲するような形状となり、この屈曲部分に応力が特に集中すると考えられるため、ロータコアの強度の観点から好ましい形状とは言えない。
本願発明は、永久磁石3のロータ外周側(q軸側)の端部に、トルクの低下を抑制しつつ、鉄損を低減することができ、且つ、ロータコア1の強度の観点からも好ましい形状のフラックスバリア5を有する回転子構造を提供することを目的とする。以下、本願発明に係る第1実施形態の回転子構造の詳細について、図を参照しながら説明する。
図1に戻って説明を続ける。上述のとおり、本実施形態の回転子構造は、一極につき二枚の永久磁石がそれぞれ埋設される一組の磁石挿入孔2を備えており、各磁石挿入孔2のq軸側の端部であって、且つ、ロータコア1の外周側の端部に設けられたフラックスバリア5の形状に特徴を有する。
すなわち、本実施形態のフラックスバリア5は、ロータコア1の外周に最も近い部分(最外周部)が、永久磁石3のロータコア1の外周側の端部からd軸側に向かって、ロータコア1の外周と略平行に延在して形成される突出部7を有することを特徴とする。
この突出部7を含むフラックスバリア5の最外周部がロータコア1の外周と略平行に形成されるため、フラックスバリア5とロータ6外周との間のブリッジ部8の磁束密度が一様に飽和し(磁気飽和)、q軸方向に流れようとする磁束が低減する。これにより、永久磁石3から出る磁束密度のうち、突出部7の先端方向(d軸方向)へ流れる磁束の割合が増加し、ロータ磁束が正弦波に近づくため、ステータ鎖交磁束における磁束密度の高調波成分(主に7次)を低減させることができる(図2、3参照)。
図2は、ロータ6の電気角[°]に対応して解析されたステータ径方向の磁束密度[T]の解析結果(ステータ磁束密度波形)を示す図である。また、図3は、図2で示したステータ磁束密度の次数成分を解析した解析結果である。ここで、図2および図3中に示す三つの解析結果(図2では、実線、破線、点線で示す)の差異について、図1を参照して説明する。
図2に示す三つの解析結果それぞれの指標となるθdは、図1に示すd軸と接線Bとの間の電気角θd[°]に対応する。接線Bは、ロータ6(ロータコア1)の回転中心と、突出部7におけるd軸側先端とを通る接線である。すなわち、電気角θdは、突出部7の永久磁石3の外周側端部からの長さを表す指標であり、θdが大きいほど突出部7は短く、θdが小さいほど突出部7が長いことを示す。
したがって、図2のθd=56(実線)は、図25で示すような突出部を有さない従来形状の回転子構造にかかる測定結果を示し、θd=44(破線)、及びθd=28(点線)は、本実施形態に特徴的な突出部7を有する回転子構造の測定結果を示している。なお、θd=44(破線)、及びθd=28(点線)によるそれぞれの効果の違い、すなわち突出部7の長さに応じた効果の違いについては後述する。
図2から、本実施形態の回転子構造に基づくステータ磁束密度波形が、特に、電気角60°〜120°及び240°〜300°付近において差異が分かるように、全体的には正弦波に近づいていることが分かる。
また、図3から、本実施形態の回転子構造に基づくステータ磁束密度波形の、特に7次の高調波成分が従来例と比較して低減されていることが分かる。
ここで、鉄損は、ヒステリシス損と渦電流損の総計である。ヒステリシス損は、ステータ鎖交磁束の周波数に比例し、渦電流損は、ステータ鎖交磁束の周波数の2乗に比例する。したがって、本実施形態の回転子構造により、永久磁石3から出る磁石磁束の高調波成分が抑制されることにより、特にモータの高速回転域における鉄損を低減することができる。したがって、図3で示すとおり、3次の高調波成分が若干増加したとしても、より高次成分である7次の高調波成分が低減されることで、高速回転時の鉄損を大幅に低減することができる(図4参照)。
図4は、本実施形態の回転子構造による、高速回転時の鉄損低減効果を示す図である。横軸は、突出部7の長さを表す電気角θd[°]を示し、縦軸は、従来例に係る鉄損を100[%]とした場合の、従来例と比較した割合[%]を示している。θd=56°の点が従来例の鉄損を示す。図4で示す解析結果から、本実施形態の回転子構造によれば、突出部7がθd=24°となる長さまでは、突出部7が長くなるほど、高速回転時の鉄損低減効果が高まることが分かる。
続いて、本実施形態の回転子構造におけるブリッジ部8の応力低減効果について、図5、図6を参照して説明する。
図5は、図24で示した従来例と本実施形態との応力集中箇所を比較するための図である。図5(a)は、従来例におけるロータコアの応力コンタ図を示す。図5(b)は、本実施形態のロータコア1の応力コンタ図を示す。各図中におけるロータコアは白を基準として描かれており、黒色が濃いほど応力が集中していることを示す。
図5(a)で示す従来例では、丸で囲まれた部分(ブリッジ部)に応力が集中しており、特に最大応力部位(最も黒い部分)を見ると、ブリッジ部の最も薄肉の部分を中心にひずむように応力が作用していることが分かる。
これに対して、図5(b)で示す本実施形態では、ブリッジ部8に応力が集中しているものの、従来例と比べて、その黒色の分布は一様である。これは、突出部7の最外周部がロータコア1の外周と略平行に形成されることで、フラックスバリア5とロータコア1の外周との間に形成されるブリッジ部8のロータ径方向幅が一様であるためと考えられる。また、本実施形態のブリッジ部8には、従来例ほどに大きな応力が集中している部位は無い。これは、突出部7の先端部分を支点とする曲げモーメントを考えた場合に、突出部7を有することでブリッジ部8のロータ周方向長さが長くなり、応力の集中が緩和されるからである。
図6は、本実施形態の回転子構造によるブリッジ部8の応力低減効果を示す図である。図から分かるとおり、本実施形態の回転子構造によれば、図24に示す従来例に比べて、約23%の応力低減効果を得られることが分かる。
ここで、鉄損低減効果によるメリットと、トルク低下に伴う銅損増加のデメリットとのバランスから、本実施形態に係る突出部7の周方向長さの上限を設定することができる。以下、本実施形態の回転子構造が有する突出部7の周方向長さを規定する電気角θd[°]の上限値について、図7、図8を用いて説明する。
図7は、トルク及び鉄損と電気角θdとの関係を示す図である。図から分かるとおり、θd=28°までは、θdが小さくなるほど、すなわち、突出部7の周方向長さが大きくなるほど鉄損は低減するが、θdが28°を下回ったあたりから鉄損低減効果は飽和状態となる。θd=28°の時の高速回転時における鉄損は、従来に対して約19%低減される。一方で、θd=28°の時のトルクは、従来に対して約2.6%低下する。
図8は、θd=28°に設定された突出部7を有する回転子構造において、WLTC(Worldwide harmonized Light-duty Test Cycle)モードに基づき測定されたモータ総合損失を、従来例と本実施形態とで比較した図である。なお、WLTCとは、銅損が支配的となる低速回転域から鉄損が支配的となる高速回転域まで広範囲にわたる運転域をカバーするように策定された試験サイクルである。また、モータ総合損失とは、鉄損と銅損の合計である。
図8から分かるとおり、本実施形態の回転子構造は、従来と比べて銅損が2%増加してしまうが、トータルとしてのモータ総合損失は4%低減されており、トルク低下を補うために銅損が増加するデメリットよりも、鉄損低減効果のメリットの方が大きい。したがって、突出部7の周方向長さをθd≧28°とすることで、鉄損低減による高速回転域での連続出力の向上が図れるとともに、全速度域の総合的な効率改善を実現することができる。
以上、第1実施形態の回転子構造は、電磁鋼板を積層して構成されるロータコア1と、ロータコア1における一磁極を構成する少なくとも一つの永久磁石3と、永久磁石3を埋設するための磁石挿入孔2と、を備える。ロータコア1は、磁石挿入孔2において、一磁極が構成するd軸と電気的に直交するq軸側の端部に設けられたフラックスバリア5を有しており、フラックスバリア5は、ロータコアの外周に最も近い部分が、永久磁石の端部からd軸へ向かってロータコア1の外周と略平行に延在する突出部7を有する。これにより、ロータ磁束が正弦波に近づくために、ステータにおける磁束密度のうち、主に7次の高調波成分を低減させることができるので、ロータ6の高速回転時における鉄損を大幅に低減することができる。
また、突出部7を設けることにより形成されるブリッジ部8の形状により、高速回転時の遠心力によって発生するブリッジ部8への応力集中を緩和することができるので、高速回転に対するロータコア1の強度を向上させることができる。
また、第1実施形態の回転子構造が備える突出部7は、ロータコア1の回転中心と、突出部7におけるd軸側の先端とを通る直線を接線Bとし、接線Bとd軸との間の電気角をθdとした場合に、θd≧28°を満たすように形成される。これにより、トルク低下による銅損が増加しても、それ以上の鉄損低減効果によりトータルとしてのモータ総合損失を低減させることができるので、鉄損低減による高速回転域での連続出力の向上が図れるとともに、全速度域の総合的な効率改善を実現することができる。
−第2実施形態−
図9は、第2実施形態の回転子構造を説明するための図である。本実施形態の回転子構造は、第1実施形態の回転子構造と、特に、フラックスバリア5のq軸側の形状が異なる。
具体的には、本実施形態の回転子構造におけるフラックスバリア5は、図9に示す接線Aよりもd軸側に収まるように形成される。接線Aは、ロータコア1の回転中心からロータコア1の外周まで引かれた、永久磁石3のq軸側の頂点を通る直線である。以下、フラックスバリア5をこのような形状にする事により得られる効果について説明する。
まず、鉄損低減効果の観点から、第2実施形態が奏する効果の前提となる、従来例と第1実施形態との回転子構造の違いに基づくロータコア1を流れるq軸磁束の違いについて説明する。
第1実施形態の回転子構造は、図10に示す通り、突出部7を有するフラックスバリア5が、ロータコア1の外周側を流れるq軸磁束に対する磁気抵抗となるため、q軸インダクタンスLqが従来例よりも低下する。そのため、第1実施形態の回転子構造では、θdが小さくなるにしたがって、ステータ鎖交磁束φa、リラクタンストルク、トルク(マグネットトルクとリラクタンストルクの合成トルク)、および、q軸インダクタンスLqが低下していく(図11参照)。
図11は、第1実施形態の回転子構造において、θdと、ステータ鎖交磁束φa、リラクタンストルク、トルク、および、q軸インダクタンスLqとの関係を示す図である。前述の通り、第1実施形態に係る回転子構造の効果により、ステータ鎖交磁束φaが増加するため、マグネットトルクは増加する。しかしながら、IPMモータは、q軸インダクタンスLqが、d軸インダクタンスLdよりも大きく、その差(突極比)によってリラクタンストルクを発生させるため、突出部7の周方向長さが大きくなるのに伴ってq軸インダクタンスLqが低下し、突極比が小さくなると、リラクタンストルクが低下する。その結果、マグネットトルクとリラクタンストルクの合成トルクに基づく最大トルクは低下傾向となる。
第1実施形態の回転子構造に係るこのような特性を前提に、第2実施形態の回転子構造により得られる効果について、図12,13を参照して説明する。
図12は、第1実施形態と第2実施形態とのロータコア1を流れるq軸磁束の違いを説明するための図である。第2実施形態の回転子構造によれば、フラックスバリア5が接線Aよりもd軸側に収まるように形成されるので、第1実施形態と比べて、ロータコア1の永久磁石3よりも回転中心側(内周側)を流れるq軸磁束の磁路幅が広くなる。これにより、永久磁石3の内周側を流れるq軸磁束に対するq軸インダクタンスLqが増加するため、d軸インダクタンスLdとの差異を大きくすることができる。すなわち、永久磁石3の内周側のq軸磁路幅を広げ、本実施形態の回転子構造における突極比を大きくすることで、第1実施形態に比べて、リラクタンストルクを向上させることができる(図13(a)参照)。
図13は、第1実施形態と第2実施形態のトルクおよび鉄損と、θd[°]との関係を示す図である。図13(a)に示す通り、第2実施形態の回転子構造は、リラクタンストルクを向上させるため、マグネットトルクとの合成トルクを第1実施形態よりも向上させることができる。
また、図13(b)に示す通り、第1実施形態の回転子構造により出力するトルクと同トルクを出力する場合、すなわち、θd=56°に設定した第1実施形態と、同トルクを出力するようにθd=39°に設定した第2実施形態とを比較した場合において、第2実施形態の回転子構造は、第1実施形態に比べて約7%の鉄損低減効果を得ることができる。
次に、第2実施形態の回転子構造により得られる応力低減効果について、図14、図15を参照して説明する。
図14は、比較例と第2実施形態との応力集中箇所を示す図である。図14(a)は、従来例に対して、第2実施形態の特徴を適用した場合のロータコアの応力コンタ図を示す。図5と同様に、図14の各図中におけるロータコアは白を基準として描かれており、黒色が濃いほど応力が集中していることを示す。図14(a)に係るフラックスバリアは、突出部7を有していないが、本実施形態の特徴を適用し、接線Aよりもd軸側に収まるように形成されている。そのため、ブリッジ部の周方向長さが図5(a)で示した従来例よりも更に短くなるため、従来例よりもブリッジ部により応力が集中している。図14(b)は、本実施形態のロータコア1の応力コンタ図を示す。本実施形態の回転子構造によれば、突出部7との関係から、ブリッジ部8の周方向長さを確保出来ているので、本実施形態の回転子構造に起因する応力増加は見られず、比較例と比べて、応力を低減できていることが分かる。
図15は、本実施形態の回転子構造によるブリッジ部8の応力低減効果を数値で示す図である。図15の左側で示す比較例では、第2実施形態に係る特徴を適用したことでブリッジ部8の周方向長さがより短くなるため、従来例よりも応力が7%悪化している。これに対して、本実施形態の回転子構造は、比較例に比べて約30%の大幅な応力低減効果を得られることが分かる。
以上、第2実施形態の回転子構造によれば、ロータコア1の回転中心からロータコア1の外周まで引かれた、永久磁石3のq軸側の頂点を通る線を接線Aとした場合に、フラックスバリア5が、接線Aよりもd軸側に収まるように形成される。これにより、ロータコア1において永久磁石3よりも内周側のq軸磁路幅を広げることができるので、q軸インダクタンスLqが増加し、突極比が大きくなることでリラクタンストルクを向上させることができる。その結果、第1実施形態と比べても、同トルクを出力する際における鉄損をさらに低減することができる。
−第3実施形態−
図16は、第3実施形態の回転子構造を説明するための図である。本実施形態の回転子構造は、第1、第2実施形態の回転子構造と比べて、ロータコア1の外周にロータコア1の軸方向に沿って形成された溝9を有している点が異なる。
溝9は、ロータコア1の回転中心から、永久磁石3のq軸側の頂点を通って引かれた接線Aとq軸との間に形成される。このような溝9を形成する事により、第1実施形態において説明したのと同様にステータに鎖交する磁石磁束の高次成分を抑制することができるので、鉄損を低減させることができる。以下、鉄損低減効果について、図17に示す解析結果を用いて説明する。
図17は、第3実施形態と第2実施形態のトルクおよび鉄損と、θd[°]との関係を示す図である。図17(a)に示す通り、第3実施形態の回転子構造は、溝9を有することでトルクが若干量低下する(0.5%弱)。しかしながら、図17(b)に示す通り、第2実施形態の回転子構造により出力するトルクと同トルクを出力する場合、すなわち、θd=39°に設定した第2実施形態と、同トルクを出力するθd=42°に設定した第3実施形態とを比較した場合において、第3実施形態の回転子構造は、第2実施形態に比べて約8%の鉄損低減効果を得ることができる。また、図13(b)を参照すれば、第3実施形態の回転子構造は、同トルクを出力するθd=56°に設定した第1実施形態に比べて約15%の鉄損低減効果を示す。すなわち、本実施形態の回転子構造は、第1、第2実施形態に対して、同トルクにおける鉄損をより低減させることができる。
ここで、鉄損低減効果によるメリットと、トルク低下に伴う銅損増加のデメリットとのバランスから、本実施形態に係る溝9の位置、及び、幅を規定することができる。なお、溝9の形状は、図で示すようなU字状に限定されるものでは必ずしもなく、V字状など、特に限定されない。
図18は、溝9の位置、及び、幅を規定するための指標を説明するための図である。溝9の位置は、θGp[°]を用いて規定する。θGpは、接線Aと、溝9のd軸側端部との間の電気角[°]である。すなわち、溝9の位置は、フラックスバリア5のq軸側端部からの電気角[°]で表される。溝9の幅は、θGw[°]を用いて規定する。θGwは、溝9のd軸側の端部とq軸側の端部との間の電気角[°]である。また、接線Aとq軸との間の電気角をθq[°]とする。θqは、溝9の幅を、θqとの割合によって規定するために用いられる。詳細は後述する。
まず、溝9の位置の規定について、図19を用いて説明する。なお、図19で示す解析結果は、θd=44°、θq=18°、θGw=4°に設定されたロータコア1のθGpを変化させて解析されたものである。
図19は、高速回転時における第3実施形態のトルク及び鉄損と、θGp[°]との関係を示す図である。横軸には、θGp[°]を示し、縦軸には、本実施形態のトルク及び鉄損を、従来例を100%とした場合の割合[%]で示している(左側:トルク、右側:鉄損)。図で示すとおり、鉄損低減効果は溝9の位置によって違いがあり、溝9の位置が0°≦θGp≦12°において、高速回転時の鉄損を5%以上低減することができる。他方、トルクについては、溝9の位置による違いはないことが分かる。したがって、本実施形態においては、鉄損低減の観点から、溝9の位置を0°≦θGp≦12°と規定する。
これを前提として、次に、溝9の幅の規定について、図20、図21を用いて説明する。なお、図20で示す解析結果は、θd=44°、θq=18°、θGp=0°に設定されたロータコア1のθGwを変化させて解析されたものである。
図20は、高速回転時における第3実施形態のトルク及び鉄損と、θq[°]に対するθGw[°]の割合(θGw/θq)との関係を示す図である。横軸には、θGw/θqを示し、縦軸は、図19と同様に、本実施形態のトルク及び鉄損を、従来例を100%とした場合の割合[%]で示している。
図20から分かるとおり、接線Aとq軸間の幅θqに対する溝9の幅θGwの割合(θGw/θq)が増加するほど、鉄損及びトルクが低下する。しかしながら、特に、θGw/θq≧0.67を満たす場合に、トルク低下の傾きに対する鉄損低下の傾きが顕著に大きくなる。そして、θGw/θq=1では、高速回転時の鉄損を約35%低減することができる。
図21は、WLTC(Worldwide harmonized Light-duty Test Cycle)モードに基づき測定されたモータ総合損失を、従来例と本実施形態とで比較した図である。本実施形態の回転子構造は、θGw/θq=1、θd=44°、θq=18°、θGp=0°に設定されている。
図21で示す解析結果から、本実施形態に係るモータ総合損失は従来技術に対して8%低減されており、トルク低下を補うために銅損が増加するデメリットよりも、鉄損低減効果のメリットの方が大きいことが分かる。したがって、溝9の位置を0°≦θGp≦12°と規定するとともに、溝9の幅をθGw/θq≧0.67を満たすように形成することで、モータ総合損失の観点から、鉄損低減効果によるメリットがトルク低下に伴う銅損増加のデメリットを上回るので、鉄損低減による高速回転域での連続出力の向上が図れるとともに、全速度域の総合的な効率改善を実現することができる。
以上、第3実施形態の回転子構造は、接線Aとq軸との間において、ロータコア1の外周に、ロータコア1の軸方向に沿って形成された溝9を有する。これにより、ステータに鎖交する磁石磁束の高次成分を抑制することができるので、少ないトルク低下で効果的に鉄損を低減することができる。
また、第3実施形態の回転子構造によれば、接線Aから溝9までの電気角をθGpとした場合に、溝9は、0°≦θGp≦12°を満たすように形成される。これにより、高速回転時の鉄損を、従来に対して5%以上低減することができる。
また、第3実施形態の回転子構造によれば、接線Aからq軸までの電気角をθqとし、溝9の両端間の電気角をθGwとした場合に、溝9は、θGw/θq≧0.67を満たすように形成される。これにより、トルク低下による銅損が増加しても、それ以上の鉄損低減効果によりトータルとしてのモータ総合損失を低減させることができるので、鉄損低減による高速回転域での連続出力の向上が図れるとともに、全速度域の総合的な効率改善を実現することができる。
以下では、これまで説明した第3実施形態に係る特徴を備えた回転子構造の実施例、すなわち、突出部7を有するとともに、接線Aよりもd軸側に収まるように形成されたフラックスバリア5と、接線Aとq軸との間のロータコア1外周に形成された溝9とを備えた実施例を、図を参照して説明する。
−実施例1−
図22は、図21で示したモータ総合損失に係る解析結果の解析対象を実施例1として示した図である。本実施例の回転子構造に係るロータコア1は、上述のとおり、θGw/θq=1が成立するような溝9が設けられている。すなわち、溝9は、ロータコア1の外周において、接線Aとq軸との間全てに、隣接する他極の溝9とq軸を跨いで一つながりになるように形成される。
−実施例2−
図23は、実施例2の回転子構造を説明するための図である。本実施例の回転子構造に係るロータコア1には、接線Aとq軸間のロータコア1外周に、溝9が二つ設けられる。このように、接線Aとq軸間のロータコア1外周に設けられる溝9は一つに限らず、二つ、或いは三つ以上設けてもよい。このような回転子構造であっても、上記特徴を備えたフラックスバリア5及び溝9を備える限り、第3実施形態において説明したのと同様の技術的効果を得ることができる。
以上、実施例1、2の態様からも分かるように、第3実施形態に係る回転子構造において、溝9の数、および形状について特に限定されるものではない。また、本願発明に係る回転子構造における1極あたりの永久磁石3の数および配置も、上述したような2枚のV字状に限定されるものではない。例えば、一極あたり一枚の永久磁石をロータ周方向に沿って配置しても良いし、該永久磁石のロータ内周側に更に2枚の永久磁石をV字状に設けて、計三枚の永久磁石3を用いて一磁極を構成してもよい。
本発明は、上述した実施形態および実施例に限定されることはなく、様々な変形や応用が可能である。例えば、上述の説明においては、フラックスバリア4、5は空間部分であると説明したが、必ずしも空間である必要な無く、例えば樹脂材料のような非磁性材料で充填されていてもよい。
1…ロータコア
2…磁石挿入孔
3…永久磁石
4…フラックスバリア
5…フラックスバリア
7…突出部
9…溝

Claims (6)

  1. 電磁鋼板を積層して構成されるロータコアと、前記ロータコアにおける一磁極を構成する少なくとも一つの永久磁石と、前記永久磁石を埋設するための磁石挿入孔と、を備える回転電機の回転子構造において、
    前記ロータコアは、前記磁石挿入孔において、前記一磁極が構成するd軸と電気的に直交するq軸側の端部に設けられたフラックスバリアを有し、
    前記フラックスバリアは、前記ロータコアの外周に最も近い部分が、前記永久磁石の端部から前記d軸へ向かって該ロータコアの外周と略平行に延在する突出部を有する、
    ことを特徴とする回転電機の回転子構造。
  2. 前記ロータコアの回転中心から該ロータコアの外周まで引かれた、前記永久磁石のq軸側の頂点を通る線を接線Aとした場合に、
    前記フラックスバリアは、前記接線Aよりもd軸側に収まるように形成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の回転電機の回転子構造。
  3. 前記ロータコアは、前記接線Aと前記q軸との間において、該ロータコアの外周に、該ロータコアの軸方向に沿って形成された溝を有する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の回転電機の回転子構造。
  4. 前記接線Aから前記溝までの電気角をθGpとした場合に、
    前記溝は、0°≦θGp≦12°を満たすように形成される、
    ことを特徴とする請求項3に記載の回転電機の回転子構造。
  5. 前記接線Aから前記q軸までの電気角をθqとし、前記溝の両端間の電気角をθGwとした場合に、
    前記溝は、θGw/θq≧0.67を満たすように形成される、
    ことを特徴とする請求項4に記載の回転電機の回転子構造。
  6. 前記ロータコアの回転中心と、前記突出部における前記d軸側の先端とを通る線を接線Bとし、前記接線Bと前記d軸との間の電気角をθdとした場合に、
    前記突出部は、θd≧28°を満たすように形成される、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の回転電機の回転子構造。
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