JP2021016205A - シンクロナスリラクタンスモータ - Google Patents
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Abstract
【課題】 高出力トルクと低トルクリプルを両立することのできるシンクロナスリラクタンスモータを得る。【解決手段】 円環状のステータコア9と、ステータコア9の内周面に沿って等間隔に配列されたS個のスロット14と、各スロット14に格納された巻線と、ステータコア9の内面側に、円筒状で磁極数がPであり、磁極毎に円筒中心に向かって凸となり各頂点がq軸上に位置する円弧状の開口部からなる複数のスリット15が設けられ、開口部における円筒外周面に沿った部位の中心点が隣接スリット15間で円筒中心に対して互いになす角度θは各隣接スリット15間で一定値であり、かつ、角度θは、360°/2S<θ<360°/1.15Sの範囲内であり、d軸に最も近接するスリット15の中心点とd軸とが円筒中心に対してなす角度がθ/2であるロータコア11と、を備える。【選択図】 図3
Description
この発明は、リラクタンストルクを利用するシンクロナスリラクタンスモータに関する。
シンクロナスリラクタンスモータは、鉄道車両、空気調和機、自動車等に用いられている。シンクロナスリラクタンスモータは、ロータにスリットを設けることによって磁気的な突極性が発生し、磁気的な突極性によって生じるリラクタンストルクにより回転する。しかしながら、シンクロナスリラクタンスモータは、ロータに磁石を埋設した永久磁石同期モータと比較して、出力トルクが劣る点、スリット近傍でのパーミアンスの急峻な変化によりトルクリプルが増加する点が課題である。
シンクロナスリラクタンスモータの出力トルクを大きくするためには、ロータに設けるスリット数を増やし、モータの突極比を高める必要がある。さらに、トルクリプルはステータのスロット数に起因する成分が主であるため、トルクリプルを低減するためには、ロータコアに狭い間隔のスリットを設けることにより、ステータのスロットによる高調波成分を抑制する必要がある。そのため、高出力トルクと低トルクリプルを両立するシンクロナスリラクタンスモータが要求される。
上述の課題を鑑みて、特許文献1に記載のリラクタンスモータ用回転子積層鉄心では、積層鉄心に回転軸孔側を凸形状として複数設けられた円弧状スリットの端部を、鉄心偏の全周に亘って等間隔角度に形成した技術が提案されている。
しかしながら、従来技術には以下のような課題がある。
特許文献1には、ロータコアにスリットを等間隔角度に配置し、トルクリプルを低減する方法について記載されているが、トルクリプルの低減のみを吟味しており、出力トルクの大小までは検討されていない。
特許文献1には、ロータコアにスリットを等間隔角度に配置し、トルクリプルを低減する方法について記載されているが、トルクリプルの低減のみを吟味しており、出力トルクの大小までは検討されていない。
また、特許文献1には、誘導電動機の設計理論に基づき、スリットの間隔を選定する手法が記載されている。しかし、誘導電動機ではロータコアにスロットを設け、スロット内に2次導体を挿入するため、2次導体が近接するような多スロットの構成は導体間の絶縁を考慮すると困難である。特許文献1におけるリラクタンスモータのスリット間隔の選定手法では、広い間隔でスリットを構成できるものの、シンクロナスリラクタンスモータのように高周波のトルクリプルが発生するモータに対しては、高出力トルクと低トルクリプルを両立することができない。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、高出力トルクと低トルクリプルを両立することのできるシンクロナスリラクタンスモータを得ることを目的とする。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、高出力トルクと低トルクリプルを両立することのできるシンクロナスリラクタンスモータを得ることを目的とする。
本発明に係るシンクロナスリラクタンスモータによれば、円環状のステータコアと、前記ステータコアの内周面に沿って等間隔に配列されたS個のスロットと、前記各スロットに格納された巻線と、前記ステータコアの内面側に、円筒状で磁極数がPであり、磁極毎に円筒中心に向かって凸となり各頂点がq軸上に位置する円弧状の開口部からなる複数のスリットが設けられ、前記開口部における円筒外周面に沿った部位の中心点が隣接スリット間で前記円筒中心に対して互いになす角度θは各隣接スリット間で一定値であり、かつ、前記角度θは、360°/2S<θ<360°/1.15Sの範囲内であり、d軸に最も近接するスリットの前記中心点とd軸とが円筒中心に対してなす角度がθ/2であるロータコアと、を備える。
本発明に係るシンクロナスリラクタンスモータによれば、最適な間隔でスリットを設けることができるため、ステータのスロットの間隔に起因するトルクリプルの増加を抑制して、さらには高い出力トルクを発生させることができる。
以下、本発明に係るシンクロナスリラクタンスモータの好適な実施の形態につき図面を用いて説明するが、各図において同一、または相当する部分については、同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明を実施するための実施の形態1に係るシンクロナスリラクタンスモータ1を利用する際のシステムを示す構成図である。図1において、シンクロナスリラクタンスモータ1は、電源供給ライン2を介して制御装置3と接続され、制御装置3から供給される電気エネルギーを機械エネルギーに変換する電気機械である。
図1は、本発明を実施するための実施の形態1に係るシンクロナスリラクタンスモータ1を利用する際のシステムを示す構成図である。図1において、シンクロナスリラクタンスモータ1は、電源供給ライン2を介して制御装置3と接続され、制御装置3から供給される電気エネルギーを機械エネルギーに変換する電気機械である。
図2は、実施の形態1に係るシンクロナスリラクタンスモータ1をシャフト4の軸線方向に沿って切断した断面図である。図2に示す破線Bがシャフト4の軸である。図2において、フレーム5に圧入又は焼き嵌め等の方法により挿入されて固定された円環状のステータ6と、円筒状のロータ7とが、軸受8を用いて、機械的な隙間(磁気ギャップ)を介して、相対的に回転自在に配置されている。
ステータ6は、鉄心からなる円環状のステータコア9に巻線10を施して構成される。この巻線10に制御装置3から供給される電気エネルギーを与えることにより、磁気ギャップ中に回転磁界が発生される。また、ロータ7は、鉄心からなる円筒状の磁極数がPのロータコア11の中心に、シャフト4を圧入又は焼き嵌め等の方法により挿入して一体としたものである。
図3は、実施の形態1に係る6極36スロットのシンクロナスリラクタンスモータ1を、図2のA−A線で切断した断面図である。ステータコア9は、円環状のコアバック12と、コアバック12から径方向内側に突出して等間隔に配列されたティース13で構成される。ステータコア9の径方向内側に設けられたティース13の間には、等間隔にスロット14が設けられており、スロット14には巻線10が収納されている。実施の形態1に係るシンクロナスリラクタンスモータ1において、ティース13とスロット14は、同一の角度で設けられている。
シンクロナスリラクタンスモータ1のスロット数をSとし、ロータコア11の磁極数をPとする。図3では、6極36スロットのシンクロナスリラクタンスモータ1について説明するが、かかる構成は一例であって、スロット数Sと磁極数Pはこれに限定されない。
図4は、実施の形態1に係る6極36スロットのシンクロナスリラクタンスモータ1の1磁極分を示す断面図である。これは、図3の1/6の領域を抽出したモデルであり、6極36スロットのシンクロナスリラクタンスモータ1のステータ6では、1磁極あたり6個のスロット14を備えている。
図5は、実施の形態1に係る6極36スロットのシンクロナスリラクタンスモータ1のロータ7を示す断面図である。ロータコア11の断面上には、磁束を通し易い方向(磁極の中心線方向)にd軸が定義され、磁束を通しにくい方向(磁極間の中心線方向)にq軸が定義されている。なお、d軸とq軸とは、電気的に90度の位相差がある。ロータ7は、突極方向(d軸)と非突極方向(q軸)とのインダクタンスの差に基づいて生じるインダクタンストルクによって回転する。シンクロナスリラクタンスモータ1は、回転方向の磁気抵抗の差異を利用して出力トルクを発生させる。したがって、d軸とq軸とのインダクタンスの差分が大きいほど、高い出力トルクを捻出できる。
図5において、ロータコア11は、ロータコア11の磁極毎にロータコア11の円筒中心(中心O)に向かって凸となり各頂点がq軸上に位置する円弧状の開口部からなる複数のスリット15を有しており、磁性材(例えば、電磁鋼板)で構成されるロータコア11と、非磁性材(例えば、空気)で構成されるスリット15が径方向に交互に設けられている。ここで、スリット15の数は3本に限定されず、別の数であってもよい。また、スリット15の端部が円弧状に面取りされてもよい。円弧は、例えば直線などで近似的に円弧形状を模擬したものも同様の形状とみなす。なお、スリット15は、磁極ごとにq軸対称となるように設けられる。
スリット15の配置方法について、以下に説明する。図5に示すように、ロータコア11の任意のd軸を一つ決定し、ロータコア11の中心Oを通過するd軸に、最も近接するスリット15の円弧状の開口部におけるロータコア11の外周面に沿った端部(部位)の中心点を、中心点Wとする。1磁極内に設けられた各スリット15の中心点Wが隣接スリット間でロータコア11の中心Oに対して互いになす角度θを、隣接するスリット間で等間隔になるように設ける。また、最もd軸に近接したスリットの中心点Wとロータコア11の中心Oとを結ぶ直線と、d軸とがなす角度をθ/2となるように設定する。以下、隣接スリット間の角度θを、スリットの間隔θと称する。
スリットの間隔θの好適な範囲について、以下に説明する。シンクロナスリラクタンスモータ1では、ステータ6とロータ7とのパーミアンスの相対関係により、トルクリプルが発生する。そのため、ステータ6のパーミアンスの変化と、ロータ7のパーミアンスの変化のタイミングが合致すると、出力トルクの脈動が増大し、トルクリプルが顕著となる。トルクリプルは、ステータ6のスロット14の間隔に起因する成分が大きく、ステータ6のスロット数Sに起因する高調波成分と、ステータ6のスロット数Sの2倍の高調波成分とが主である。
トルクリプルを低減するためには、ステータ6のパーミアンスの変化と、ロータ7のパーミアンスの変化が合致しないようにする必要がある。
したがって、スリット15の間隔θは、ステータ6のスロット14の間隔及びステータ6のスロット14の1/2倍の間隔と同一の間隔にならないように決定する必要がある。つまり、θ≠360°/Sであり、かつ、θ≠360°/2Sである必要がある。
また、ステータ6のスロット14の間隔よりも大きい間隔(360°/S<θ)でスリット15を設けると、q軸でのインダクタンスが増加するため、出力トルクが十分に捻出できないおそれがあり、ステータ6のスロット14の1/2倍の間隔よりも小さい間隔(θ<360°/2S)でスリット15を設けると、スリット15の間隔が狭くなるので、ロータコア11の打ち抜きが困難となるため、製造コストが増加してしまうおそれがある。
また、ステータ6のスロット14の間隔よりも大きい間隔(360°/S<θ)でスリット15を設けると、q軸でのインダクタンスが増加するため、出力トルクが十分に捻出できないおそれがあり、ステータ6のスロット14の1/2倍の間隔よりも小さい間隔(θ<360°/2S)でスリット15を設けると、スリット15の間隔が狭くなるので、ロータコア11の打ち抜きが困難となるため、製造コストが増加してしまうおそれがある。
図6と図7は、実施の形態1に係る6極36スロットのシンクロナスリラクタンスモータ1において、スリット15の本数が2本と4本の場合のシンクロナスリラクタンスモータ1の1磁極分を抜き出して示す断面図である。スリット15が4本の場合をモデル101、3本の場合をモデル102、2本の場合をモデル103とする。
図8から図10は、実施の形態1に係る6極54スロットのシンクロナスリラクタンスモータ1において、スリット15の本数がそれぞれ6本、5本、4本の場合のシンクロナスリラクタンスモータ1の1磁極分を抜き出して示す断面図である。スリット15が6本の場合をモデル104、5本の場合をモデル105、4本の場合をモデル106とする。
スリット15の間隔θと出力トルク、スリット15の間隔θとトルクリプルの関係を、有限要素法による電磁界解析を用いて検討する。検討に際しては、図5から図10の6形状のシンクロナスリラクタンスモータ1を用いた。
図11は、実施の形態1に係る6極36スロットのシンクロナスリラクタンスモータ1において、ロータ7の位置に対する出力トルク波形を示す説明図である。スリット数を4本として、スリット15の間隔θの値をθ=6.66°とした場合と、スリット数を2本として、スリット15の間隔θの値をθ=15°とした場合の2ケースのモデルで、ステータ6の巻線10に通電し、電磁界解析にて算出された、電気角度1周期分の出力トルク波形を表す。なお、θ=6.66°は、360°/(1.5S)に相当し、ステータ6のスロット14の間隔の間隔θ=10°(360°/S)と、ステータ6のスロット14の間隔の1/2倍の間隔θ=5°(360°/2S)の間の値である。また、θ=15°(=360°/24)は、先行文献1に記載のスリット15の間隔θの決定方法に基づき、算出した値である。
図11に示す解析結果において、スリット15の間隔θの値をθ=6.66°とした場合は、スリット15の間隔θの値をθ=15°とした場合と比較して、高出力トルクかつ低トルクリプルを実現できている。
続いて、他のスリット15の間隔θの場合についても、出力トルクとトルクリプルへの影響について確認を行った。比較のため、平均トルクとトルクリプル率の値を算出し、比較する。平均トルクとは、図11に示すAtであり、電気角度1周期分の出力トルクの平均値を取ったものである。トルクリプル率とは、図11に示すTrであり、出力トルク波形の変化量を表すトルクリプルの両振幅を平均トルクで除したものである。
図12は、実施の形態1に係る6極36スロットのシンクロナスリラクタンスモータ1において、スリット15の間隔θに対する出力トルクの関係を示す説明図である。図12において、破線で示しているスリット15の間隔θ=10°は、ステータ6のスロット14の間隔に相当し、スリット15の間隔θ=5°は、ステータ6のスロット14の1/2倍の間隔に相当する。図12において、スリット15が4本の場合の解析結果を実線、スリット15が3本の場合の解析結果を点線、スリット15が2本の場合の解析結果を一点鎖線で示している。
図13は、実施の形態1に係る6極36スロットのシンクロナスリラクタンスモータ1において、スリット15の間隔θに対するトルクリプル率の関係を示す説明図である。図12と同様に、スリット15が4本の場合の解析結果を実線、スリット15が3本の場合の解析結果を点線、スリット15が2本の場合の解析結果を一点鎖線で示している。図13に示す解析結果において、スリット15の間隔が破線で示しているθ=5°とθ=10°の場合、いずれのモデルにおいてもトルクリプル率の悪化は顕著である。
スリット15の間隔θがθ=5°より小さい範囲において、図13に示すようにトルクリプル率は小さいが、図12に示すように平均トルクは低下する。これは、スリット15の断面が大きくなるため、ロータコア11を通る磁束が減少し、d軸のインダクタンスが減少するためである。さらにスリット15の間隔が狭くなるので、ロータコア11の打ち抜きが困難となるため、製造コストが増加するおそれがある。
図12、図13より、スリット15の間隔θが、図12及び図13に破線で示した5°<θ<8.70°の範囲内の場合、いずれのモデルにおいても最大の平均トルクを発生させ、低トルクリプルを実現できることを見出した。したがって、いずれのモデルにおいても最大の平均トルクを発生させ、低トルクリプルを実現できる範囲は、以下に示す式(1)の範囲であることを見出した。
360°/2S<θ<360°/1.15S ・・・(1)
360°/2S<θ<360°/1.15S ・・・(1)
したがって、スリット15を式(1)に示した範囲内の間隔θで設けることによって、ステータ6のパーミアンスの変化と、ロータ7のパーミアンスの変化が合致せず、さらに、設けられたスリット15によってd軸とq軸とのインダクタンスの差分が増大するため、ステータ6のスロット14の間隔に起因するトルクリプルの増加を抑制して、さらには高い出力トルクを発生させることができる。
つまり、スリット15を式(1)に示した範囲内の間隔θで設けることによって、スリット15の間隔θがより広い構成で、低トルクリプルかつ高出力トルクを実現できる。
つまり、スリット15を式(1)に示した範囲内の間隔θで設けることによって、スリット15の間隔θがより広い構成で、低トルクリプルかつ高出力トルクを実現できる。
図14は、実施の形態1に係る6極54スロットのシンクロナスリラクタンスモータ1において、スリット15の間隔θに対する出力トルクの関係を示す説明図であり、図15は、実施の形態1に係る6極54スロットのシンクロナスリラクタンスモータ1において、スリット15の間隔θに対するトルクリプルの関係を示す説明図である。
図14、15において、スリット15の間隔θ=6.66°は、ステータ6のスロット14の間隔に相当し、スリット15の間隔θ=3.33°は、ステータ6のスロット14の1/2倍の間隔に相当する。
図14、図15において、スリット15の間隔θが、3.33°<θ<5.80°の範囲内の場合、いずれのモデルにおいても最大の平均トルクを発生させ、低トルクリプルを実現できることを見出した。つまり、図12、図13に示した6極36スロットのシンクロナスリラクタンスモータ1の解析結果と同様、スリット15を式(1)に示した範囲内の間隔θで設けることによって、低トルクリプルかつ高出力トルクを実現できる。
図12〜図15に示すスリット15の間隔θに対する出力トルクの関係、スリット15の間隔θに対するトルクリプルの関係より、スリット15の間隔θは、図12、図13では6°≦θ≦7.5°の範囲、図14、図15では、4.14°≦θ≦4.8°の範囲において特に低トルクリプルかつ高出力トルクを実現できることを見出した。
したがって、図12〜図15に示すスリット15の間隔θに対する出力トルクの関係、スリット15の間隔θに対するトルクリプルの関係において特に低トルクリプルかつ高出力トルクを実現できる範囲は、以下の式(2)に示す範囲であることが分かった。式(2)に示す範囲は、スリット数に依らず、同じ傾向である。なお、磁極数Pは、スロット数をSとすると、以下の式(3)に示す関係を満たす。
360°/P×{1.5(S/P)+1}≦θ≦360°/P×{1.5(S/P)−1} ・・・(2)
P≦S/3 ・・・(3)
360°/P×{1.5(S/P)+1}≦θ≦360°/P×{1.5(S/P)−1} ・・・(2)
P≦S/3 ・・・(3)
以上より、磁極数Pとスロット数Sの組み合わせ及びスリット15の本数によらず、スリット15を式(1)に示した範囲の間隔θで設けることによって、ステータ6のパーミアンスの変化と、ロータ7のパーミアンスの変化の合致を回避できるため、ステータ6のスロット14の間隔に起因するトルクリプルの増加を抑制できるとともに、設けられたスリット15によってd軸とq軸とのインダクタンスの差分が増大するため、スリット15の間隔θがより広い構成においても高い出力トルクを発生させることができる。さらに、スリット15を式(2)に示した範囲の間隔θで設けることによって、特に顕著な効果を得ることができる。
実施の形態1に係るシンクロナスリラクタンスモータ1によれば、最適な間隔でスリット15を設けることができるため、ステータ6のスロット14の間隔に起因するトルクリプルの増加を抑制して、さらには高い出力トルクを発生させることができる。
実施の形態2.
本発明を実施するための実施の形態2では、高出力トルク化および低トルクリプル化を図るため、スリット15を構成する好適な円弧形状について説明する。
本発明を実施するための実施の形態2では、高出力トルク化および低トルクリプル化を図るため、スリット15を構成する好適な円弧形状について説明する。
図16は、実施の形態2に係る6極36スロットのシンクロナスリラクタンスモータ1のロータ7の断面を示しており、円弧の寸法定義を示す説明図である。実施の形態1では、各スリット15の短手方向の開口幅であるスリット幅21と、各スリット15間に挟まれたロータコア11の部位の幅であるコア幅22とが均一となるスリット構成として、スリット15の配置間隔θによる効果を説明したが、実施の形態2では、円弧形状、つまりスリット15の凸形状とスリット幅21による出力トルクとトルクリプルへの影響を説明する。
高出力トルクと低トルクリプルの効果を得るためには、ステータ6の起磁力によって発生する磁束を通し易い構成にするため、スリット幅21を、全て又は部分的に、コア幅22より狭くする必要がある。
以下、有限要素法による電磁界解析結果を用いて、スリット15の凸形状とスリット幅21による出力トルクとトルクリプルへの影響を説明する。
スリット15の円弧形状の構成に必要な寸法を定義する。
図16に示すmは、磁極毎に設けられたスリット15の番号を示しており、図16に示す磁極毎に設けられたスリット15において、複数のスリット15においてロータコア11の外周面に最も近接するスリット15を1番目のスリットとする場合、1番目のスリットに近いものから順に2番目、3番目・・・m番目のスリットとする。
図16に示すnは、磁極毎に設けられたスリット15の外縁(中心Oから遠い方の縁)及び内縁(中心Oから近い方の縁)の円弧の番号を示しており、例えば、m番目のスリット15の外縁をn=2m−1番目の円弧とし、内縁をn=2m番目の円弧とする。図16で示す円弧は、スリット数が3なので、n=1〜6の値を取りうる。
図16に示すmは、磁極毎に設けられたスリット15の番号を示しており、図16に示す磁極毎に設けられたスリット15において、複数のスリット15においてロータコア11の外周面に最も近接するスリット15を1番目のスリットとする場合、1番目のスリットに近いものから順に2番目、3番目・・・m番目のスリットとする。
図16に示すnは、磁極毎に設けられたスリット15の外縁(中心Oから遠い方の縁)及び内縁(中心Oから近い方の縁)の円弧の番号を示しており、例えば、m番目のスリット15の外縁をn=2m−1番目の円弧とし、内縁をn=2m番目の円弧とする。図16で示す円弧は、スリット数が3なので、n=1〜6の値を取りうる。
各磁極の中で隣接する各スリット15の間隔θは、式(1)又は式(2)の範囲において、適用するモータによって決定される。式(1)又は式(2)の範囲において、スリット15の間隔θが決定し、ロータコア11の一磁極に設けうるスリット15の最大数をmmaxとすると、mmaxの範囲は、以下に示す式(4)にしたがって決定される。なお、ロータコア11の磁極数をPとする。
(2mmax−1)×θ≦360/P ・・・(4)
式(4)にしたがって決定されるmmaxは、式(4)を満たす最大の自然数である。
mmax番目のスリットの内縁を、ロータコア11の一磁極に設けうるスリット15の最大数mmaxに対する円弧の最大数nmaxとするとき、円弧の最大数nmaxは、mmaxの2倍である。つまり、nmax=2mmaxとなる。例えば、図16の構成では、mmax=3となり、nmax=6となる。なお、設けられるスリット15はd軸及びq軸に対して対称の形状である。
(2mmax−1)×θ≦360/P ・・・(4)
式(4)にしたがって決定されるmmaxは、式(4)を満たす最大の自然数である。
mmax番目のスリットの内縁を、ロータコア11の一磁極に設けうるスリット15の最大数mmaxに対する円弧の最大数nmaxとするとき、円弧の最大数nmaxは、mmaxの2倍である。つまり、nmax=2mmaxとなる。例えば、図16の構成では、mmax=3となり、nmax=6となる。なお、設けられるスリット15はd軸及びq軸に対して対称の形状である。
図16に示すように、各円弧は、q軸上かつロータコア11の円筒外周面から距離Dの位置に円弧中心Qを有している。なお、距離Dは、nmax番目の円弧によって決定される定数であるため、距離D(nmax)と規定する。また、円弧中心Qに対するn番目の円弧の半径をR(n)と規定する。ここで、距離D(nmax)とn番目の円弧の半径R(n)との比率をk(n)と規定し、距離D(nmax)と半径R(n)の比率k(n)を以下に示す式(5)ように定義する。
k(n)=D(nmax)/R(n) ・・・(5)
距離D(nmax)は、nmax番目の円弧によって決定される定数であるため、n番目の円弧に対する比率k(n)に伴い、n番目の円弧の半径R(n)が取りうる値が変化する。ただし、比率k(n)は、以下の式(6)の関係を満たす。
k(nmax)<・・・<k(n)<・・・<k(1)<1 ・・・(6)
なお、円弧は、例えば直線などで近似的に円弧形状を模擬したものも同様の形状とみなす。
k(n)=D(nmax)/R(n) ・・・(5)
距離D(nmax)は、nmax番目の円弧によって決定される定数であるため、n番目の円弧に対する比率k(n)に伴い、n番目の円弧の半径R(n)が取りうる値が変化する。ただし、比率k(n)は、以下の式(6)の関係を満たす。
k(nmax)<・・・<k(n)<・・・<k(1)<1 ・・・(6)
なお、円弧は、例えば直線などで近似的に円弧形状を模擬したものも同様の形状とみなす。
距離D(nmax)と半径R(n)と比率k(n)の決定方法について説明する。
図16に示したq軸上のロータ7の半径となる点を点Xとし、nmax番目の円弧がロータコア11の外周面と交わる点を点Y及び点Y´とする。式(4)に基づき、mmaxが決定すると、円弧の取りうる最大の値nmaxを決定することができる。比率k(nmax)は、以下に示す式(7)の範囲において決定される。式(7)の算出方法については、後で詳述する。
0.20≦k(nmax)≦0.37 ・・・(7)
nmax番目の円弧の半径R(nmax)は、点Y、点Y´を通る円であり、q軸上に円弧中心Qを有するため、比率k(nmax)が決定されると式(5)に基づき、nmax番目の円弧の半径R(nmax)と距離D(nmax)が決定する。
図16に示したq軸上のロータ7の半径となる点を点Xとし、nmax番目の円弧がロータコア11の外周面と交わる点を点Y及び点Y´とする。式(4)に基づき、mmaxが決定すると、円弧の取りうる最大の値nmaxを決定することができる。比率k(nmax)は、以下に示す式(7)の範囲において決定される。式(7)の算出方法については、後で詳述する。
0.20≦k(nmax)≦0.37 ・・・(7)
nmax番目の円弧の半径R(nmax)は、点Y、点Y´を通る円であり、q軸上に円弧中心Qを有するため、比率k(nmax)が決定されると式(5)に基づき、nmax番目の円弧の半径R(nmax)と距離D(nmax)が決定する。
続いて、電磁界解析に用いる解析モデルについて説明する。図17から図21は、実施の形態2に係る6極36スロットのシンクロナスリラクタンスモータ1のロータ7の断面図である。ステータ6は、図3に示す実施の形態1に係る6極36スロットのシンクロナスリラクタンスモータ1を用いる。効果を示す一例として、スリット15の間隔θがθ=6.66°のモデルを作成した。なお、モデルではスリット15の本数が3本であるが、これに限定しない。角度sは、1番目のスリット15のロータ外周面端部のスリット幅21の角度であり、1番目のスリット15のロータ外周面端部のスリット幅の角度である。つまり、1番目の円弧がロータ外周面端部と交わる点と中心Oを通る直線と、2番目の円弧がロータ外周面端部と交わる点と中心Oを通る直線とがなす角度である。同様に角度tは、2番目のスリット15のロータ外周面端部のスリット幅21の角度であり、角度uは、3番目のスリット15のロータ外周面端部のスリット幅21の角度である。
図17は、各スリット15のロータコア11の外周面端部のスリット幅21の角度が、s>t>uとなるように設計したモデルを示しており、図18では、各スリット幅21の角度がs=t=uとなるように設計したモデルを示しており、図19では、各スリット幅21の角度がs<t<uとなるように設計したモデルを示している。
図20と図21において、角度vは、1番目のスリット15と2番目のスリットの間のロータ外周面端部のコア幅22の角度であり、つまり、2番目の円弧がロータコア11の外周面と交わる点と中心Oを通る直線と、3番目の円弧がロータコア11の外周面と交わる点と中心Oを通る直線とがなす角度である。同様に角度wは、2番目のスリット15と3番目のスリットの間のロータコア11の外周面のコア幅22の角度である。
図20は、各スリット幅21の角度と各コア幅の角度22とが(s=t=u)<(v=w)となるように設計したモデルを示しており、図21では、各スリット幅21の角度と各コア幅の角度22とが(s=t=u)>(v=w)となるように設計したモデルを示している。
図20は、各スリット幅21の角度と各コア幅の角度22とが(s=t=u)<(v=w)となるように設計したモデルを示しており、図21では、各スリット幅21の角度と各コア幅の角度22とが(s=t=u)>(v=w)となるように設計したモデルを示している。
図22は、実施の形態2に係る6極36スロットのシンクロナスリラクタンスモータ1において、図17から図21における角度寸法の関係を例示する図である。ここで、図17にモデル111を、図18にモデル112を、図19にモデル113を、図20にモデル114を、図21にモデル115を示し、今回の解析に用いる角度s、t、u、v、wの角度寸法を図22の一覧表に示す。
図23は、実施の形態2に係る6極36スロットのシンクロナスリラクタンスモータ1において、比率k(n)の一例を示す説明図である。図23は、モデル111において、式(5)に基づき決定した比率k(n)を示している。また、1番目の円弧での比率k(1)を一定とし、nmax番目の円弧に対する比率k(nmax)に応じて、q軸から数えた2〜(nmax−1)番目までの円弧の比率k(n)を、図22に示すスリット幅21に応じて決定した。図23に示すaは、1〜nmax番目の円弧に対するそれぞれの比率k(n)の値を直線近似した場合の傾きである。
ステータ6の巻線10に通電し、有限要素法による電磁界解析にて比率k(nmax)に対する出力トルクと、比率k(nmax)に対するトルクリプルの関係を検討する。検討に際しては、6極36スロットのシンクロナスリラクタンスモータ1を用いて解析したが、効果の適用範囲は、この磁極数Pとスロット数Sに限定されるものではない。
図24は、実施の形態2に係る6極36スロットのシンクロナスリラクタンスモータ1における、比率k(nmax)に対する出力トルクの関係を示す説明図である。モデル111の解析結果を実線、モデル112の解析結果を点線、モデル113の解析結果を一点鎖線、モデル114の解析結果を二点鎖線、モデル115の解析結果を破線で示している。モデルごとに、比率k(nmax)が0.02≦k(nmax)≦0.5の範囲において、平均トルクが出力トルクの最大値の98%以上となる比率k(nmax)の範囲を求めた。
図25は、実施の形態2に係る6極36スロットのシンクロナスリラクタンスモータ1における、比率k(nmax)に対するトルクリプル率の関係を示す説明図である。図24と同様に、モデル111の解析結果を実線、モデル112の解析結果を点線、モデル113の解析結果を一点鎖線、モデル114の解析結果を二点鎖線、モデル115の解析結果を破線で示している。モデルごとに、比率k(nmax)が0.02≦k(nmax)≦0.5の範囲において、トルクリプル率が最小値から+5%以内になる比率k(nmax)の範囲を求めた。
図24と図25の解析結果より、比率k(nmax)に対する平均トルクと、比率k(nmax)に対するトルクリプル率のそれぞれの制約を満たす範囲は、nmax番目の円弧の場合において式(7)に示す範囲であることを見出した。
nmax番目の円弧に対する比率k(nmax)は、式(7)に示す範囲では、スリット15の凸形状がステータ6の起磁力によって発生する磁束を通し易い構成となるため、d軸とq軸とのインダクタンスの差分が増大し、実施の形態1に係るシンクロナスリラクタンスモータ1よりも更に高出力トルクと低トルクリプルを実現することができる。
図26は、実施の形態2に係る6極36スロットのシンクロナスリラクタンスモータ1において、比率k(1)〜k(nmax)の値を直線近似した場合の傾きaの関係を示す説明図である。図26の横軸は、nmax番目の円弧に対する比率k(nmax)(実施の形態2では、nmax=6)であり、図26の縦軸は、傾きaである。図26に、図24、25と同様に、モデル111の比率k(n)と傾きaの関係を実線、モデル112の比率k(n)と傾きaの関係を点線、モデル113の比率k(n)と傾きaの関係を一点鎖線、モデル114の比率k(n)と傾きaの関係を二点鎖線、モデル115の比率k(n)と傾きaの関係を破線で示している。モデル111〜115において、それぞれ点Y、点Y´を同一としたため、モデル111〜115のそれぞれのnmax番目の円弧に対する比率k(nmax)に対する傾きaは、近似により同一であると考えられる。
比率k(nmax)に対する平均トルクと比率k(nmax)に対するトルクリプル率の制約を満たす式(7)で示す比率k(nmax)の範囲は、図26より、傾きaが−0.154≦a≦−0.119の範囲であると算出できる。
図27は、実施の形態2に係るシンクロナスリラクタンスモータ1において、n番目の円弧に対する比率k(n)の関係を示す説明図である。図27は、nmax番目の円弧に対する比率k(nmax)が同じ値でも傾きaは変化する、つまり、スリット15の本数によって傾きaが変化することを表す。例えば、円弧nの最大値nmaxが6のとき、つまりスリット15を3個設けたときの傾きaは、円弧nの最大値nmaxが8のとき、つまりスリット15を4個設けたときの傾きaの4/3倍となる。傾きaの好適な範囲を一般化させるため、円弧nを用いて次のように表す。
傾きaの好適な範囲は、図26から、(−0.154×n/nmax)≦a≦(−0.119×n/nmax)の範囲、つまり、以下に示す式(8)の範囲と表せる。nは、実施の形態2における円弧の最大値(n=6)であり、円弧nの取りうる最大の値nmaxは、式(4)に基づき決定されるスリット15の数mmaxの2倍である。
(−0.92/nmax)≦a≦(−0.71/nmax) ・・・(8)
(−0.92/nmax)≦a≦(−0.71/nmax) ・・・(8)
実施の形態2に係るシンクロナスリラクタンスモータにおいて、nmax番目の円弧の場合における、点Y、点Y´を通るnmax番目の円弧の半径R(nmax)と、半径R(nmax)の円の円弧中心Qから点Xまでの距離D(nmax)の比率k(nmax)は、式(7)で示す範囲において決定される。n番目の円弧の比率k(n)に対する半径R(n)は、式(5)によって定義されており、比率k(n)は、式(6)の関係を満たし、比率k(1)〜k(nmax)の値を直線近似した場合の傾きaが、式(8)の範囲内となるように決定される。なお、1〜(nmax−1)番目の円弧が一定の傾きaによって設けられる場合は、以下に示す式(9)によって決定される。
k(n)=k(nmax)−{a×(nmax−n)} ・・・(9)
しかし、1〜(nmax−1)番目の円弧は、一定の傾きaとしてnmax番目の円弧から等間隔となるように決定する必要はなく、1〜nmax番目の円弧に対する比率k(n)の傾きaが近似によって、式(8)で示す範囲内となるように決定すればよい。
k(n)=k(nmax)−{a×(nmax−n)} ・・・(9)
しかし、1〜(nmax−1)番目の円弧は、一定の傾きaとしてnmax番目の円弧から等間隔となるように決定する必要はなく、1〜nmax番目の円弧に対する比率k(n)の傾きaが近似によって、式(8)で示す範囲内となるように決定すればよい。
n番目の円弧に対する比率k(n)が決定すると、距離D(nmax)は定数であるため式(5)に基づき、1〜(nmax−1)番目の円弧のそれぞれの比率k(n)に対する半径R(n)が決定する。距離D(nmax)が決定すると円弧中心Qの位置も決定するため、半径R(n)によって1〜nmax番目の円弧のそれぞれの間隔が決定する。したがって、スリット幅21とコア幅22も決定する。
以上より、式(1)又は式(2)の範囲において、スリット15の間隔θが決定すると、1磁極あたりのスリット15の数mmaxが、式(4)にしたがって決定され、mmaxの2倍である円弧の取りうる最大の値nmaxが決定する。nmax番目の円弧に対する比率k(nmax)が式(7)に示す範囲であり、n番目の円弧に対する比率k(n)は、式(6)の関係を満たし、比率k(1)〜k(nmax)の値を直線近似した場合の傾きaが、式(8)の範囲内となるように、1〜n番目の円弧に対するそれぞれの比率k(1)〜k(n)の値を決定することで、高出力トルクと低トルクリプルを両立できる。
図24において、モデル111で、スリット幅21が統一であるモデル112より高い出力トルクを捻出でき、モデル114でも高い出力トルクが捻出できている。これは、傾きaを式(8)で示す範囲で設定し、特に磁束の多く通るd軸に近いスリット15の幅を、コア幅22より狭くすることでd軸近傍の磁気飽和を緩和し、d軸インダクタンスが大きくなったことによる効果である。
図25において、nmax番目の円弧に対する比率k(nmax)が式(7)に示す範囲の場合、トルクリプル率は最小値から+5%以内である。これは、各モデルにおいて、比率k(nmax)によって決定するスリット15の円弧形状に伴うロータ7のパーミアンスの変化のタイミングが、ステータ6のパーミアンスの変化のタイミングと大きく異なることによって、出力トルクの脈動を打ち消すためである。
実施の形態2に係るシンクロナスリラクタンスモータ1によれば、1磁極あたりのスリット15の数mmaxが、式(4)にしたがって決定され、mmaxの2倍である円弧nの取りうる最大の値nmaxが決定する。nmax番目の円弧に対する比率k(nmax)が式(7)に示す範囲であり、n番目の円弧に対する比率k(n)は、式(6)の関係を満たし、比率k(1)〜k(nmax)の値を直線近似した場合の傾きaが、式(8)の範囲内となるように各スリット15が設けられる。
その結果、ロータコア11における磁気飽和を緩和し、d軸インダクタンスが大きくなることによって、実施の形態1に係るシンクロナスリラクタンスモータ1よりさらに高出力トルクを実現することができ、スリット15の円弧形状の変化に伴うロータ7のパーミアンスの変化によって、ステータ6のパーミアンスの変化のタイミングと、ロータ7のパーミアンスの変化のタイミングがさらに合致しなくなるため、出力トルクの脈動を打ち消し、ステータ6のスロット14の間隔に起因するトルクリプルの増加をさらに抑制できる。
その結果、ロータコア11における磁気飽和を緩和し、d軸インダクタンスが大きくなることによって、実施の形態1に係るシンクロナスリラクタンスモータ1よりさらに高出力トルクを実現することができ、スリット15の円弧形状の変化に伴うロータ7のパーミアンスの変化によって、ステータ6のパーミアンスの変化のタイミングと、ロータ7のパーミアンスの変化のタイミングがさらに合致しなくなるため、出力トルクの脈動を打ち消し、ステータ6のスロット14の間隔に起因するトルクリプルの増加をさらに抑制できる。
実施の形態3.
本発明を実施するための実施の形態3に係るシンクロナスリラクタンスモータ1では、ロータコア11の外周面に切り欠き31を設けたことを特徴としている。
本発明を実施するための実施の形態3に係るシンクロナスリラクタンスモータ1では、ロータコア11の外周面に切り欠き31を設けたことを特徴としている。
図28は、実施の形態3に係るシンクロナスリラクタンスモータ1のロータ7を示す断面図である。実施の形態3に係るシンクロナスリラクタンスモータ1は、q軸と交差するロータコア11の外周面に切り欠き31を施す。例えば、図28のように溝形状の切り欠き31を配置する。切り欠き31を設けることは、q軸上に非磁性体部を設けることになるため、スリット15を設けることと同様の効果を奏する。つまり、この切り欠き31により、q軸インダクタンスが低下するため、出力トルクが向上する。
続いて、切り欠き31を設けることによるトルクリプルへの効果について説明する。例えば、切り欠き31のロータコア11の外周面に沿った両端がロータコア11の中心Oに対してなす角度θs(以下、「切り欠き31の間隔θs」という。)を、スリット15の間隔θよりも広く設定すると、周期の長いパーミアンス変化をロータ7に付与することになるため、スリット15で低減させるステータ6のスロット14の間隔に起因する成分よりも低次の成分のトルクリプルを低減できる。
切り欠き31の間隔θsをスリット15の間隔θと該同一とすると、スリット数を増加させた場合と該等価の磁気回路を形成することができ、スリット15によるトルクリプル低減効果をより大きくできる。
切り欠き31の間隔θsをスリット15の間隔θよりも短く設定すると、周期の短いパーミアンス変化をロータ7に付与することになるため、スリット15で低減させるステータ6のスロット14の間隔に起因する成分よりも高次の成分のトルクリプルを低減できる。
図29は、実施の形態3に係るシンクロナスリラクタンスモータ1の1磁極分を抜き出して示す断面図である。上述のように切り欠き31の間隔θsをスリット15の間隔θよりも広くする場合、切り欠き31の間隔θsは、ティース13を2本以上跨がない幅、つまり、以下に示す式(10)の範囲で設けることが好ましい。ティース13を2本以上跨いでしまうと、ティース13間で磁路短絡が生じてしまい、例えば6次成分、ステータ6のスロット14の間隔に起因するトルクリプル成分を増幅させる要因となる。
θs<2×(360°/S) ・・・(10)
θs<2×(360°/S) ・・・(10)
好ましくは、実施の形態3に記載の切り欠き31の形状は、q軸に対して左右対称の形状にする。切り欠き31の形状をq軸に対して左右対称の形状とすることで、q軸のパーミアンス変化に影響を及ぼさないようにするためである。また、切り欠き31の個数は1つに限定しない。
なお、切り欠き31を施した場合、ロータコア11の外周面が径方向内側に凹むが、本発明における円弧の中心位置の定義は、切り欠き31を施す前の形状で考える。例えば、図28に示す破線部を基準として円弧の中心位置を決定する。
次に、切り欠き31の別例を示す。図30は、実施の形態3に係るシンクロナスリラクタンスモータ1のロータ7を示す断面図である。図30に示すように、q軸と交差するロータコア11の外周面を切断した場合も、切り欠き31と同様の効果を得ることができる。なお、切断面の形状は平らでも曲面でも構わない。つまり、実施の形態3において切り欠き31を設けるとは、q軸と交差するロータコア11の外周面に対して切削、切断等を行い、ロータコア11の体積を減じることである。
実施の形態3に係るシンクロナスリラクタンスモータ1によれば、q軸と交差するロータコア11の外周面に切り欠き31を設けることで、q軸上に非磁性体部を設けることになり、q軸インダクタンスが低下するため、出力トルクが向上する。
また、切り欠き31の幅をスリット15の間隔に応じたパーミアンス変化をロータコア11に付与することができるため、切り欠き31の幅に応じた成分のトルクリプルを低減できる。
また、切り欠き31の幅をスリット15の間隔に応じたパーミアンス変化をロータコア11に付与することができるため、切り欠き31の幅に応じた成分のトルクリプルを低減できる。
実施の形態4.
本発明を実施するための実施の形態4に係るシンクロナスリラクタンスモータ1では、スリット15とロータコア11の外周面の間にブリッジ41を形成したことを特徴としている。
本発明を実施するための実施の形態4に係るシンクロナスリラクタンスモータ1では、スリット15とロータコア11の外周面の間にブリッジ41を形成したことを特徴としている。
図31は、従来のシンクロナスリラクタンスモータ1のロータ7を示す断面図である。高速回転の用途では、耐遠心力強度に優れたロータ7が要求される。
耐遠心力強度低下の対策として、図31のように、スリット15をなす円弧状の開口部におけるロータコア11の外周面に沿った部位の中心点Zに対して左右対称の面取り形状(面取り部401と面取り部402)を施すことにより、ロータコア11の外周面と、スリット15のロータコア11の外周面に対向する直線部分41との間隙部分であるブリッジ42にかかる遠心力に対して、ロータコア11の外周面端部の強度を向上させる手段が一般的に知られている。また、ブリッジ42は、磁路の短絡による電磁気性能の低下を抑制するため、可能な限り薄くすることが望ましいが、薄くすることにより耐遠心力強度の低下を招く。図31に示すブリッジ42の構成では必要な面取り領域が大きいため、スリット15のロータコア11の外周面に対向する直線部分41が短くなり、ブリッジ42の磁気抵抗を低下させてしまう。結果として、ブリッジ42の磁路が短絡しやすくなる。
図32は、実施の形態4に係るシンクロナスリラクタンスモータ1のロータ7を示す断面図である。実施の形態4に係るシンクロナスリラクタンスモータ1では、面取り部401の断面積よりも、面取り部402の断面積を大きいように構成する。つまり、実施の形態4に係るシンクロナスリラクタンスモータ1は、図32に示すように、円弧状のスリット15におけるロータコア11の外周面に沿った部位の中心点Zから径方向に沿ってロータコア11の外周面に至る延長線と、円弧状のスリット15の内縁に沿ってロータコア11の外周面に至る延長線とに挟まれたロータコア11の部位の断面積が、ロータコア11の外周面に沿った部位の中心点Zから径方向に沿ってロータコア11の外周面に至る延長線と円弧状のスリット15の外縁に沿ってロータコア11の外周面に至る延長線に挟まれたロータコア11の部位の断面積より大きいように構成する。
実施の形態4に係るシンクロナスリラクタンスモータ1によれば、スリット15をなす円弧状の開口部におけるロータコア11の外周面に沿った部位の中心点Zに対する面取り部401の断面積よりも、面取り部402の断面積を大きいように構成する。スリット15をなす円弧状の開口部におけるロータコア11の外周面に沿った部位の中心点Zに対する面取り部401の断面積よりも、面取り部402の断面積を大きくすることで、剛性の高いd軸側で遠心力を多く受け持つ構成となる。そのため、スリット15の直線部分41を従来の構成よりも長くすることができ、磁気抵抗の低下を抑制できる。したがって、電磁気性能を低下させることなく、高耐遠心力強度をもったロータコア11のスリット15の端部形状を実現することができる。
実施の形態5.
本発明を実施するための実施の形態5に係るシンクロナスリラクタンスモータ1は、スリット15にリブ51を設けたことを特徴としている。
本発明を実施するための実施の形態5に係るシンクロナスリラクタンスモータ1は、スリット15にリブ51を設けたことを特徴としている。
図33は、実施の形態5に係るシンクロナスリラクタンスモータ1のロータ7を示す断面図である。ロータ7の耐遠心力強度の向上のため、スリット15をなす円弧状の開口部を、複数の部位に分断するように、リブ51を設ける。スリット15にリブ51を設けないロータ7では、コア層22は、ロータ外周面近傍のブリッジ42以外において離間している。スリット15にかかるリブ51を設けることによって、各スリット15において連続する円弧の長さが短くなるため、コア層22に係る曲げモーメントを小さくできる。したがって、ロータコア11の強度向上を実現でき、ブリッジ41に集中する負荷を低減することができるため、耐遠心力強度が向上する。なお、実施の形態5に係るシンクロナスリラクタンスモータ1において、リブ51の数、リブ51の位置は図30に限定しない。
なお、本発明は、実施の形態1から5で説明した形状に限定されるものでなく、発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせることや、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 シンクロナスリラクタンスモータ
2 電源供給ライン
3 制御装置
4 シャフト
5 フレーム
6 ステータ
7 ロータ
8 軸受
9 ステータコア
10 巻線
11 ロータコア
12 コアバック
13 ティース
14 スロット
15 スリット
21 スリット幅
22 コア幅
31 切り欠き
41 直線部分
42 ブリッジ
51 リブ
401、402 面取り部
2 電源供給ライン
3 制御装置
4 シャフト
5 フレーム
6 ステータ
7 ロータ
8 軸受
9 ステータコア
10 巻線
11 ロータコア
12 コアバック
13 ティース
14 スロット
15 スリット
21 スリット幅
22 コア幅
31 切り欠き
41 直線部分
42 ブリッジ
51 リブ
401、402 面取り部
Claims (11)
- 円環状のステータコアと、
前記ステータコアの内周面に沿って等間隔に配列されたS個のスロットと、
前記各スロットに格納された巻線と、
前記ステータコアの内面側に、円筒状で磁極数がPであり、磁極毎に円筒中心に向かって凸となり各頂点がq軸上に位置する円弧状の開口部からなる複数のスリットが設けられ、前記開口部における円筒外周面に沿った部位の中心点が隣接スリット間で前記円筒中心に対して互いになす角度θは各隣接スリット間で一定値であり、かつ、前記角度θは、
360°/2S<θ<360°/1.15S
の範囲内であり、d軸に最も近接するスリットの前記中心点とd軸とが円筒中心に対してなす角度がθ/2であるロータコアと、
を備えるシンクロナスリラクタンスモータ。 - 円環状のステータコアと、
前記ステータコアの内周面に沿って等間隔に配列されたS個のスロットと、
前記スロットに格納された巻線と、
前記ステータコアの内面側に、円筒状で磁極数がPであり、磁極毎に円筒中心に向かって凸となり各頂点がq軸上に位置する円弧状の開口部からなる複数のスリットが設けられ、前記開口部における円筒外周面に沿った部位の中心点が隣接スリット間で前記円筒中心に対して互いになす角度θは各隣接スリット間で一定値であり、かつ、前記角度θは、
360°/P×{1.5(S/P)+1}≦θ≦360°/P×{1.5(S/P)−1}
の範囲内であり、d軸に最も近接するスリットの前記中心点とd軸とが円筒中心に対してなす角度がθ/2であるロータコアと、
を備えるシンクロナスリラクタンスモータ。 - 前記ロータコアの磁極数Pと前記スロット数Sは、
P≦S/3
の関係を満たすことを特徴とする請求項2記載のシンクロナスリラクタンスモータ。 - 前記ロータコアの一極に設けうる前記スリットの最大数mmaxは、
(2mmax−1)×θ≦360/P
の関係を満たす最大の自然数であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のシンクロナスリラクタンスモータ。 - 前記複数のスリットにおいて前記ロータコアの外周面に最も近接する前記スリットを1番目のスリットとし、m番目のスリットは、前記m番目のスリットをなす円弧状の開口部の円筒中心に近い内縁をn=2m番目の円弧、前記内縁に対向する外縁をn=2m−1番目の円弧と規定し、前記円筒中心に最も近接するmmax番目のスリットの内縁の円弧をnmaxと規定する場合に、
前記各円弧は、前記nmax番目の円弧に基づき決定される、q軸上に沿って前記円筒外周面から距離D(nmax)の位置に円弧中心点を有し、前記円弧中心点に対するn番目の円弧の半径をR(n)とする場合に、
前記距離D(nmax)と前記半径R(n)との比率k(n)は、
k(n)=D(nmax)/R(n)
によって規定され、前記nmax番目の円弧に対する比率k(nmax)は、
0.20≦k(nmax)≦0.37
の範囲であり、
前記n番目の円弧に対する比率k(n)は、
k(nmax)<・・・<k(n)<・・・<k(1)<1
の関係を満たし、
前記比率k(1)ないしk(nmax)の各数値を直線近似した場合の傾きaが、
(−0.92/nmax)≦a≦(−0.71/nmax)
の範囲内となるように、前記1ないしn番目の円弧にそれぞれ対応する前記比率k(1)ないしk(n)の値を決定することを特徴とする請求項4に記載のシンクロナスリラクタンスモータ。 - 前記比率k(n)は、
k(n)=k(nmax)−{a×(nmax−n)}
に基づき決定されることを特徴とする請求項5記載のシンクロナスリラクタンスモータ。 - 前記各スリットをなす円弧状の開口部における短手方向の開口幅は、前記円筒中心側から円筒外周面に近づくにつれて狭くなることを特徴とする請求項5記載のシンクロナスリラクタンスモータ。
- 前記各スリットの短手方向の開口幅は、前記各スリット間に挟まれたロータコア部位の幅よりも狭いことを特徴とする請求項5または請求項7に記載のシンクロナスリラクタンスモータ。
- q軸と交差する前記ロータコアの円筒外周面に切り欠きが設けられ、
前記切り欠きの円筒外周面に沿った両端が前記円筒中心に対してなす角度θsは、
θs<2×(360°/S)
の範囲であることを特徴とする請求項5から請求項8のいずれか1項に記載のシンクロナスリラクタンスモータ。 - 前記各スリットをなす円弧状の開口部における円筒外周面に沿った部位の中心点から前記中心点から径方向に沿って円筒外周面に至る延長線と前記円弧状の開口部の内縁に沿って円筒外周面に至る延長線とに挟まれた前記ロータコア部位の断面積が、前記中心点から径方向に沿って円筒外周面に至る延長線と前記円弧状の開口部の外縁に沿って円筒外周面に至る延長線に挟まれた前記ロータコア部位の断面積より大きいことを特徴とする請求項5から請求項9のいずれか1項に記載のシンクロナスリラクタンスモータ。
- 前記スリットをなす円弧状の開口部を、複数の部位に分断すべく設けられたリブを有することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のシンクロナスリラクタンスモータ。
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