JP2017050803A - 電子機器及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】予め定められた範囲内で作業を行うユーザの状態を推定することが可能な電子機器及び方法を提供することにある。【解決手段】実施形態によれば、方法は、メガネ型ウェアラブル端末を装着して予め定められた範囲内において作業を行うユーザの生体に関する生体情報を、当該メガネ型ウェアラブル端末から受信することと、当該受信された生体情報に基づいて、ユーザが集中している状態にあると推定することとを具備する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、電子機器及び方法に関する。
近年では、例えばユーザによって装着されて使用されるウェアラブル端末が実用化されている。ウェアラブル端末としては、例えばメガネ型ウェアラブル端末及びリストバンド型ウェアラブル端末等が知られている。
このようなウェアラブル端末はハンズフリーの状態で使用可能であるため、例えば工場のような予め定められた範囲内において作業を行うユーザ(以下、作業員と表記)に対して装着させることが検討されている。
特開平05−211650号公報
ところで、上記した作業員が作業を行う工場においては、当該作業員を管理する管理者が配置されている。管理者は、作業の割り当て、作業内容の確認及び変更等の指示を作業員に対して行うが、例えば工場の敷地面積が広く、作業員の数が多い場合、当該指示は電話(音声通話)で行われることが多い。
しかしながら、例えば作業員が集中して作業等を行っている際に管理者からの着呼(着信)があった場合、作業員は当該着呼に応答しなければならず、作業が中断されることになる。これは、作業員の集中力の低下の原因となり、結果的に作業効率の低下を招く。したがって、作業員が集中しているか否か等の作業員の状態を把握する仕組みが望まれている。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、予め定められた範囲内で作業を行うユーザの状態を推定することが可能な電子機器及び方法を提供することにある。
実施形態によれば、方法は、メガネ型ウェアラブル端末を装着して予め定められた範囲内において作業を行うユーザの生体に関する生体情報を、前記メガネ型ウェアラブル端末から受信することと、前記受信された生体情報に基づいて、前記ユーザが集中している状態にあると推定することとを具備する。
第1の実施形態における管理システムが使用される環境の一例について説明するための図。 作業員が装着して使用する作業員端末の一例を示す概略図。 作業員が装着して使用する作業員端末の一例を示す概略図。 管理システムのネットワーク構成の一例を示す図。 作業員端末のシステム構成の一例を示す図。 管理者端末のシステム構成の一例を示す図。 管理サーバ装置の機能構成の一例を示すブロック図。 状態推定処理の処理手順を示すフローチャート。 発呼不可処理の一例について説明するためのフローチャート。 第2の実施形態における作業員端末のシステム構成の一例を示す図。 管理サーバ装置の機能構成を示すブロック図。 作業員情報格納部に格納されている作業員情報のデータ構造の一例を示す図。 工程情報格納部に格納されている工程情報のデータ構造の一例を示す図。 状態推定処理の処理手順を示すフローチャート。 第3の実施形態における工程情報格納部に格納されている工程情報のデータ構造の一例を示す図。 状態推定処理の処理手順を示すフローチャート。 第4の実施形態における簡易サーバ装置の機能構成を示すブロック図。 装置情報格納部に格納されている装置情報のデータ構造の一例を示す図。 状態推定処理の処理手順を示すフローチャート。
以下、図面を参照して、各実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る管理サーバ装置を備える管理システムが使用される環境の一例について説明するための図である。
本実施形態における管理システムは、例えば予め定められた範囲内(例えば、工場の敷地内等)で作業を行う作業員及び当該範囲内に設置されている装置(例えば、製品を製造する製造装置等)を管理するために用いられる。
図1に示すように、管理システムは、作業員端末10、製造装置20、管理者端末30及び管理サーバ装置40を備える。
作業員端末10は、例えば工場の敷地内等のワークエリア100において作業を行う作業員(ユーザ)によって使用される端末装置(ユーザ端末)である。作業員端末10は、作業員が装着して使用することができる例えばメガネ型ウェアラブル端末を含む。以下においては、作業員端末10がメガネ型ウェアラブル端末であるものとして説明する。
なお、図1に示すように、管理システムにおいては1人の作業員が1つの作業員端末10を装着して使用する。このため、管理システムは、作業員の数に応じた数の作業員端末10を備えている。
製造装置20は、例えば作業員の操作に応じて製品を製造することが可能な装置である。なお、製造装置20は、例えば作業員が製造に必要な部材をセットして準備を完了させることによって自動的に製品を製造するような装置であるものとする。本実施形態においては管理システムが製造装置20を備えるものとして説明するが、例えばワークエリア100に設置される装置であれば管理システムは他の装置を備えていてもよい。
なお、図1においては便宜的に1つの製造装置20が示されているが、ワークエリア100には複数の製造装置20が設置されているものとする。
管理者端末30は、ワークエリア100内の作業員及び製造装置20を管理する管理者によって使用される端末装置である。管理者端末30は、例えばワークエリア100外の監視室等に設置されているパーソナルコンピュータ等を含む。なお、例えば作業員が作業を行っている状況及び製造装置20の稼働状況等を監視するために管理者がワークエリア100の見回りを行うような場合には、上記した作業員端末10と同様のメガネ型ウェアラブル端末が管理者端末30として使用されてもよい。
管理サーバ装置40は、ワークエリア100に設置されている製造装置20による製品の製造工程等を管理するサーバ装置(電子機器)である。なお、詳細について後述するが、管理サーバ装置40は、ワークエリア100において作業を行う作業員の状態を推定する機能を有する。
図1においては省略されているが、ワークエリア100には、作業員端末10が無線通信を実行するための複数のアクセスポイントが設けられているものとする。
図2及び図3は、作業員が装着して使用する作業員端末(メガネ型ウェアラブル端末)10の一例を示す概略図である。
作業員端末10は、投光ユニット1001及びレンズ一体型スクリーン(ディスプレイ)1002等を含む。
投光ユニット1001は、光源部1001a、付加画像表示部1001b、ハーフミラー部1001c、レンズ群1001d、駆動部1001e及び内蔵電池1001f等を含む。投光ユニット1001においては、光源部1001aが出射する光2000により付加画像表示部1001bによって表示される画像及び情報が照明され、その反射光(投影画像)が出力(出射)される。なお、光源部1001aが出射する光2000は、非平行な発散性の光(発散光)である。
光源部1001aは、それぞれの出力光量を独立して変更可能な複数(例えば、3つ)のLED(Light Emitting Diode)を含む調光型白色LED光源であることが好ましい。この場合における3つのLEDは、互いに発光色が異なるものとする。このような調光型白色LED光源を用いた場合には、例えばオレンジ色が主体の照明が用いられることの多いクリーンルーム内で作業員端末10が使用される等の使用環境に応じて発光色を変更することによって、作業員の見やすい表示色を提供(出力)することができる。
付加画像表示部1001bは、例えば反射型のLCD(Liquid Crystal Display)モジュールであり、所定の付加画像を表示する。なお、所定の付加画像には、例えば各種メッセージやマーク等が含まれる。
光源部1001aが出射する光2000は、ハーフミラー部1001cで反射されることにより付加画像表示部1001bが表示する付加画像を照明し、当該付加画像に対応した画像光として再び反射される。
付加画像表示部1001bで反射した光(付加画像光)2000は、ハーフミラー部1001cを通過し、レンズ群1001dにより所定の画像サイズが与えられ、レンズ一体型スクリーン1002に到達する。
駆動部1001eは、付加画像表示部1001bが表示する付加画像に対応して光源部1001aの発光を制御する。
内蔵電源1001fは、例えばボタン電池等によって実現される。作業員端末10は、内蔵電源1001fから供給される電力で動作する。
レンズ一体型スクリーン1002は、フレネルレンズ形ハーフミラー部1002aを有する。
上記したようにレンズ一体型スクリーン1002に到達した光2000の一部は、当該フレネルレンズ形ハーフミラー部1002aで反射し、付加画像表示部1001b上で表示される付加画像に対する虚像を形成する。
また、図3に示すように、作業員端末10は、投光ユニット1001の所定の位置(例えば、底面部)に、スピーカー1001g、(スライド式)スイッチ1001h及び(回転式)つまみ1001i等を有する。スイッチ1001hは、例えば投光ユニット1001が出射する光2000の輝度を調整するために設けられている。つまみ1001iは、例えば投光ユニット1001が出射する光2000の投射角度を調整するために設けられている。このようなスイッチ1001h及びつまみ1001iの各々を操作することによって、作業員(メガネ型ウェアラブル端末のユーザ)は、レンズ一体型スクリーン1002が投影する付加画像を目視しながら、輝度及び投射角度を調整することができる。すなわち、スイッチ1001hが設けられていることにより、作業員の好みに合わせた付加画像の表示輝度及び色調を提供することができる。また、つまみ1001iが設けられていることにより、作業員の頭部の形状及びサイズに応じた最適な位置に付加画像を表示することができる。
更に、作業員端末10には、例えば作業員端末10の周辺の画像を撮影するためのカメラ1003が設けられている。カメラ1003は、例えば図3に示す位置に設けられていることによって、作業員端末10を装着した作業員の視線方向の画像を撮影する。
図4は、管理システムのネットワーク構成を示す。なお、図4においては、管理システムが複数の作業員端末10を備える例が示されている。図4において、複数の作業員端末10は、作業員端末10−1、10−2、…、10−n(nは例えば3以上の整数)を含む。
図4に示すように、本実施形態における管理システムでは、複数の作業員端末10は、ネットワークNTWを介して管理サーバ装置40と通信可能に接続される。これにより、管理サーバ装置40は、複数の作業員端末10から各種情報を受信(取得)することができる。
図5は、作業員端末10のシステム構成の一例を示す。図5に示すように、作業員端末10は、CPU11、ROM12、RAM13、視線検出センサ14、脈波センサ15、眼電位センサ16及び通信モジュール17等を備える。なお、図5においては、上記した図2及び図3等で説明した構成要素については省略されている。
CPU11は、作業員端末10内の各構成要素の動作を制御するプロセッサ(処理回路)である。CPU11は、不揮発性メモリであるROM12からRAM(主メモリ)13にロードされる各種ソフトウェア(作業員端末10用プログラム)を実行する。
本実施形態において、視線検出センサ14、脈波センサ15及び眼電位センサ16は、作業員端末10を装着する作業員の生体に関する生体情報を取得するために用いられる。
視線検出センサ14は、例えばユーザの視線(方向)を検出することが可能なセンサである。視線検出センサ14としては、例えばユーザの眼球運動を撮影することが可能なカメラ等を用いることができる。視線検出センサ14として用いられるカメラには、例えば赤外線を撮影する機能を有する赤外線カメラ及び可視光を撮影する機能を有する可視光カメラ等が含まれる。
視線検出センサ14として赤外線カメラが利用される場合、当該視線検出センサ14は、例えば赤外線LEDから発光される赤外光をユーザの顔(眼)に照射した状態で画像を撮影する。この場合、例えば視線検出センサ14によって撮影された画像上における赤外光によって生じる反射光の角膜上の位置(角膜反射)を基準点、当該画像上における瞳孔を動点とすることにより、視線検出センサ14は、当該基準点に対する当該動点の位置に基づいてユーザの視線方向を検出することができる。
一方、視線検出センサ14として可視光カメラが利用される場合には、例えば視線検出センサ14によって撮影された画像上における目頭を基準点、虹彩を動点とすることにより、視線検出センサ14は、当該基準点に対する等が同点の位置に基づいてユーザの視線方向を検出することができる。
作業員端末10は、このような視線検出センサ14を用いることにより、当該視線検出センサ14によって継続的に検出された作業員の視線方向に基づいて、当該作業員の視線方向の変化量等を取得することができる。
脈波センサ15は、例えば作業員が作業員端末10を装着した状態において当該作業員の身体表面における脈波を計測することが可能なセンサである。
作業員端末10は、このような脈波センサ15を用いることにより、当該脈波センサ15によって継続的に検出された作業員の脈波に基づいて、当該作業員の脈拍数等を取得することができる。なお、この作業員の脈拍数等としては、例えば脈拍数の変動やLF/HF等の指標等が取得されてもよい。
眼電位センサ16は、例えば眼電位センシング技術を用いて作業員の眼電位を計測することが可能なセンサである。眼電位センサ16においては、作業員端末10(眼の周囲)に付けられた複数の電極により、眼球の動きによって変化する、眼球の角膜側と網膜側との間に生じている電位差(電圧の変化)を眼電位として計測する。
作業員端末10は、このような眼電位センサ16を用いることにより、当該眼電位センサ16によって継続的に計測された作業員の眼電位に基づいて、作業員のまばたきの回数等を取得することができる。
通信モジュール17は、ネットワークNTWを介して管理サーバ装置40等と無線通信を実行するように構成されたモジュールである。通信モジュール17は、例えばワークエリア100に設けられているアクセスポイントを介して無線LAN等の無線通信を実行する。
これにより、通信モジュール17は、上記した作業員の視線方向の変化量、脈拍数及びまばたきの回数を含む生体情報(以下、作業員の生体情報と表記)を管理サーバ装置40に送信することができる。
なお、通信モジュール17は、例えばWi−Fi(登録商標)、WiMAX(登録商標)、3G移動通信、4G移動通信及びBluetooth(登録商標)等の規格による無線通信を実行するように構成されていてもよい。
図5には示されていないが、作業員端末10は、マイク等を更に備え、例えばVoIP(Voice over Internet Protocol)と称される技術等によって実現される音声通話機能を有しているものとする。この音声通話機能によれば、作業員は、例えば作業員端末10を介して、管理者と音声通話を行うことができる。
なお、作業員端末10は、例えば各種アラートを作業員に対して通知するためのLEDランプ(図示せず)等を更に備えていてもよい。
図6は、管理者端末30のシステム構成の一例を示す。図6に示すように、管理者端末30は、CPU31、ROM32、RAM33、通信モジュール34及びディスプレイ35等を備える。
CPU31は、管理者端末30内の各構成要素の動作を制御するプロセッサ(処理回路)である。CPU31は、不揮発性メモリであるROM32からRAM(主メモリ)33にロードされる各種ソフトウェア(管理者端末30用プログラム)を実行する。
通信モジュール34は、例えば管理サーバ装置40等と無線通信を実行するように構成されたモジュールである。
ディスプレイ35は、各種情報を表示するための表示装置である。ディスプレイ35は、例えば液晶表示装置(LCD)を含む。
また、図6には示されていないが、管理者端末30は、作業員端末10と同様に、例えば管理者が作業員と音声通話を行うことが可能な音声通話機能を有しているものとする。
図7は、管理サーバ装置40の機能構成を示すブロック図である。本実施形態において、管理サーバ装置40は、上記した作業員の生体情報に基づいて当該作業員の状態を推定する機能を有する。図7においては、作業員の状態を推定する機能に関する機能部について主に説明する。
図7に示すように、管理サーバ装置40は、受信部41、算出部42、推定部43及び通知部44を含む。
本実施形態において、これらの各部41〜44の一部または全ては、例えば管理サーバ装置40に備えられるCPU(図示せず)等のコンピュータにプログラム(管理サーバ装置40用プログラム)を実行させること、すなわち、ソフトウェアによって実現されるものとする。なお、これらの各部41〜44の一部または全ては、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせ構成として実現されてもよい。なお、コンピュータに実行させるプログラムは、例えば管理サーバ装置40に備えられる任意の記憶装置に格納されていればよい。
受信部41は、作業員端末10の各々によって送信される作業員の生体情報を受信する。
算出部42は、受信部41によって受信された作業員の生体情報に基づいて、当該作業員が集中している度合いを示す集中度(以下、作業員の集中度と表記)を算出する。
推定部43は、算出部42によって算出された作業員の集中度に基づいて当該作業員が集中している状態にあると推定する。
通知部44は、推定部43によって作業員が集中している状態にあると推定された場合に、例えば上述した音声通話機能による作業員端末10に対する発呼が不可であることを含む通知を管理者端末30に出力(送信)する。
次に、図8に示すフローチャートを参照して、本実施形態に係る管理サーバ装置40がワークエリア100において作業を行う作業員の状態を推定する処理(以下、状態推定処理と表記)の処理手順について説明する。
図8に示す処理はワークエリア100において作業を行う作業員の各々によって装着されている作業員端末10毎に実行されるが、以下の説明においては、当該処理の対象となる作業員端末10を便宜的に対象作業員端末10と称する。同様に、対象作業員端末10を装着する作業員を便宜的に対象作業員と称する。
まず、ワークエリア100において作業を行う対象作業員によって装着されている対象作業員端末10は、例えば視線検出センサ14、脈波センサ15及び眼電位センサ16を継続的に駆動させることによって、対象作業員を識別するための作業員IDとともに、対象作業員の視線方向の変化量、脈拍数及びまばたきの回数を含む生体情報を定期的に管理サーバ装置40に対して送信する。
これにより、管理サーバ装置40に含まれる受信部41は、対象作業員の生体情報を対象作業員端末10から受信する(ブロックB1)。
ブロックB1の処理が実行されると、算出部42は、ブロックB1において受信された対象作業員の生体情報に基づいて対象作業員の集中度を算出する(ブロックB2)。この場合、算出部42は、例えば対象作業員の生体情報に含まれる視線方向の変化量、脈拍数及びまばたきの回数のそれぞれを基準値(例えば通常時における対象作業員の視線方向の変化量、脈拍数及びまばたきの回数)と比較し、対象作業員が集中している状態にある傾向を数値化することによって集中度を算出する。具体的には、例えば通常時と比較して、対象作業員の視線方向の変化が極端に少ない場合、脈拍数の変動が少ない場合、まばたきの回数が極端に少ない場合には、対象作業員が集中していない状態にあると推測して、低い集中度が算出される。なお、対象作業員の集中度は、対象作業員の生体情報に含まれる視線方向の変化量、脈拍数及びまばたきの回数を予め用意されている関数等に適用することによって算出されても構わない。
次に、推定部43は、ブロックB2において算出された対象作業員の集中度が予め定められた値(以下、閾値と表記)以上であるか否かを判定する(ブロックB3)。
対象作業員の集中度が閾値以上であると判定される場合(ブロックB3のYES)、推定部43は、対象作業員が集中している状態にあると推定する。
このように対象作業員が集中している状態にあると推定された場合、推定部43は、管理サーバ装置40内において対象作業員端末10に対する発呼が不可であること(以下、単に発呼不可と表記)を設定する(ブロックB4)。
一方、対象作業員の集中度が閾値以上でないと判定される場合(ブロックB3のNO)、対象作業員が集中している状態にない(つまり、集中していない状態にある)と推定されて処理は終了される。
このような図8に示す処理が作業員端末10毎に実行されることによって、管理サーバ装置40内では、ワークエリア100において作業を行う作業員の各々の状態(集中している状態にあるか否か)に応じて各作業員端末10に対する発呼不可を設定することができる。図8に示す処理は、上記したように各作業員の生体情報が管理サーバ装置40において受信される度に定期的に実行される。なお、図8には示されていないが、例えば対象作業員端末10に対する発呼不可が設定された後の図8に示す処理において対象作業員が集中している状態にないと推定された場合には、当該対象作業員端末10に対する発呼不可の設定は解除される。
また、図8に示す処理は管理サーバ装置40によって実行されるものとして説明したが、図8に示す処理の一部または全部は例えば作業員端末10によって実行されても構わない。つまり、作業員端末10において作業員が集中している状態にあることが推定されても構わない。
ここで、上記したように作業員端末10に対する発呼不可が設定された場合、管理サーバ装置40においては、当該作業員端末10に対する発呼を不可とするための処理(以下、発呼不可処理と表記)が実行される。以下、図9のフローチャートを参照して、発呼不可処理の一例について説明する。
まず、管理者は、作業員端末10及び管理者端末30(が有する音声通話機能)を利用して、例えば作業の割り当て、作業内容の確認及び変更等の各作業員に対する指示を音声通話(電話)によって行うことができる。この場合、管理者は、この指示の対象となる作業員(が装着する作業員端末10)に対して発呼するための操作(以下、発呼操作と表記)を、管理者端末30に対して行う。なお、発呼操作には、例えば管理者端末30において作業員に対して発呼するための画面を表示する操作、または当該画面上で作業員に対して発呼するためのボタンを押下する操作等が含まれる。以下、図9の説明においては、発呼操作を行うことによって管理者が発呼しようとしている作業員(つまり、発呼先の作業員)を対象作業員と称する。また、対象作業員によって装着される作業員端末10を対象作業員端末10と称する。
このように管理者端末30に対して発呼操作が行われた場合、当該管理者端末30は、管理サーバ装置40に対して問い合わせを送信する。この問い合わせには、対象作業員を識別するための作業員IDが含まれる。
管理サーバ装置40に含まれる受信部41は、管理者端末30によって送信された問い合わせを受信する(ブロックB11)。
次に、通知部44は、ブロックB11において受信された問い合わせに含まれる作業員IDに基づいて、管理サーバ装置40において対象作業員端末10に対する発呼不可が設定されているか否かを判定する(ブロックB12)。
対象作業員端末10に対する発呼不可が設定されていると判定された場合(ブロックB12のNO)、通知部44は、ブロックB11において受信された問い合わせに対する応答として、対象作業員端末10に対する発呼が不可であることを含む通知を管理者端末30に出力する(ブロックB13)。
この場合、管理者端末30のディスプレイ35には、通知部44によって出力された通知が表示される。具体的には、管理者端末30のディスプレイ35には、対象作業員に発呼すべきではない(または対象作業員が着呼に対して応答することができない)ことを表すメッセージ等が表示される。
このようなメッセージが管理者端末30のディスプレイ35に表示された場合には、管理者は対象作業員に対して発呼することを中止し、例えば所定の時間が経過した後に再度発呼操作を行うことが好ましい。
上記したようにブロックB13の処理が実行された場合には管理者による発呼は中止されるが、通知部44は、発呼は中止されたものの発呼操作が管理者によって行われた(発呼操作が管理者端末30に対して行われた)ことを含む通知を作業員端末10に出力する(ブロックB14)。
この場合、作業員端末10のディスプレイ(レンズ一体型スクリーン1002)には、通知部44によって出力された通知が表示される。具体的には、作業員端末10のディスプレイには、管理者によって発呼操作が行われたこと(つまり、管理者が対象作業員に対して発呼しようとしていたこと)を表すメッセージやマーク等が表示される。このメッセージやマーク等は、作業員端末10を装着する対象作業員の視界を確保するために、レンズ一体型スクリーン1002の一部の領域等に表示されるものとする。
なお、本実施形態では、対象作業員が集中している状態にある場合において例えば管理者からの着呼に応答することは当該対象作業員の集中力の低下(集中が切れてしまう)の原因となるという観点に基づいて、対象作業員のが集中している状態にある(つまり、対象作業員端末10に対する発呼不可が設定されている)場合には対象作業員に対する発呼を中止するように管理者に促す。
一方、対象作業員が集中している状態にある場合に作業員端末10のディスプレイにメッセージ等を表示した場合も同様に、対象作業員の集中力の低下の原因となる可能性がある。このため、このようなメッセージ等は、例えば対象作業員が集中している状態が解除された(つまり、対象作業員に対する発呼不可の設定が解除された)ときに表示されるようにしてもよい。
また、管理者によって発呼操作が行われたことは、作業員端末10に備えられるLEDランプを点灯させる等によって作業員に通知されてもよい。
具体的には、例えば対象作業員が集中している状態にある(つまり、対象作業員端末10に対する発呼不可が設定されている)場合にはLEDランプを点灯させ、対象作業員が集中していない状態にある(つまり、対象作業員端末10に対する発呼不可の設定が解除された)後にディスプレイにメッセージを表示するようにしてもよい。
ここでは、発呼操作が管理者によって行われたことを含む通知を作業員端末10に出力する場合について説明したが、他の各種通知(アラート通知等)を作業員端末10に出力する場合においても、作業員が集中している状態にあるか否かに基づいて当該通知の出力先(ディスプレイまたはLEDランプ)が切り替えられるようにしてもよい。
また、本実施形態においては上記したように対象作業員が集中している状態にある場合に管理者による発呼を中止するように促すが、これに反して管理者が対象作業員に対して発呼する場合もあり得る。この場合には、対象作業員の集中力を低下させない(集中が切れない)ように、例えば対象作業員端末10に対する発呼不可が設定された時点で対象作業員端末10における呼出音(着信音)が出力されない(つまり、音が鳴らない)ようにしてもよい。このような構成では、対象作業員は着呼に気づかない場合が多いため、例えば作業員端末10に対する発呼不可の設定が解除された際に、対象作業員端末10における着呼履歴が当該作業員端末10のディスプレイに表示されるようにしてもよい。
更に、対象作業員端末10に対する発呼不可が設定されている場合には、例えば管理サーバ装置40による制御のもと、対象作業員端末10における着呼が強制的に拒否されるようにしてもよい。
上記したように本実施形態においては、作業員端末(メガネ型ウェアラブル端末)10を装着してワークエリア100において作業を行う作業員(ユーザ)の生体に関する生体情報を当該作業員端末10から受信し、当該受信された生体情報に基づいて作業員が集中している状態にあると推定する。具体的には、生体情報に基づいて作業員が集中している度合いを示す集中度を算出し、当該算出された集中度が閾値以上であると判定された場合に、作業員が集中している状態にあると推定する。
本実施形態においては、このような構成により、例えば各作業員の状態を管理者が確認する必要がないため、当該管理者の負担を軽減することができる。
また、本実施形態においては、作業員が集中している状態にあると推定された場合、作業員端末10に対する発呼不可が設定される。本実施形態においては、このような構成により、作業員が集中している状態にある(集中して作業を行っている)場合に、例えば管理者からの着呼によって当該集中力が低下してしまう(集中が切れてしまう)ことを防止することができるため、作業員の作業効率及び製造装置20の稼働率等を向上させることができる。
なお、作業員端末10に対する発呼不可が設定されている場合、当該作業員端末10に対して発呼するための操作が管理者端末30において行われた際に、当該作業員端末10に対する発呼が不可であることを含む通知が管理者端末30に出力される。これにより、管理者は、集中して作業を行っている作業員に対する発呼を中止することができる。なお、作業員端末10に対する発呼が不可であることを含む通知は、例えば当該作業員端末10に対する発呼不可が設定された時点で管理者端末30に出力されても構わない。
また、本実施形態においては、発呼操作が管理者端末30に対して行われたこと(つまり、管理者が発呼しようとしていたこと)を含む通知が作業員端末10に出力される。本実施形態においては、このような構成により、例えば作業が終了した後に作業員から管理者に対して発呼する(電話を掛ける)ことができるため、管理者から作業員への指示(連絡)等を効率的に行うことが可能となる。
なお、作業員が集中している状態が解除された(つまり、作業員端末10に対する発呼不可の設定が解除された)場合に、その旨の通知を管理者端末30に出力することによって、管理者に対して当該作業員への発呼を促すようにしてもよい。
更に、実施形態においては、作業員端末10がディスプレイ及びLEDランプ等の複数の表示装置を備えている場合において、作業員が集中している状態にあると推定された場合には各種通知をLEDランプ(第1の表示装置)に出力し、当該作業員が集中している状態にあると推定されない場合には当該各種通知をディスプレイ(第2の表示装置)に出力することができる。このような構成によれば、作業員が集中している場合には、当該作業員の集中力を低下させない態様で通知を表示することができる。
なお、本実施形態において、生体情報は、作業員端末10に備えられる視線検出センサ14を用いて取得される作業員の視線方向の変化量、脈波センサ15を用いて取得される作業員脈拍数及び眼電位センサ16を用いて取得される作業員のまばたきの回数のうちの少なくとも1つを含む。すなわち、本実施形態においては作業員端末10が視線検出センサ14、脈波センサ15及び眼電位センサ16を備えているものとして説明したが、当該作業員端末10は、これらのセンサ14〜16のうちの少なくとも1つを備える構成であればよい。
また、本実施形態においては、作業員端末10としてメガネ型ウェアラブル端末を使用することにより、作業員は、ハンズフリーで作業を行うことが可能である。一方、本実施形態における作業員端末10は、作業員が集中している状態にあることを推定するために必要な作業員の生体情報(例えば、脈拍数等)を取得して、管理サーバ装置40に対して提供(送信)することができるものであればよい。したがって、作業員端末10は、例えばリストバンド型等の他の形状のウェアラブルデバイスであってもよいし、スマートフォンのようなモバイルデバイスであってもよい。
更に、作業員端末(メガネ型ウェアラブル端末)10を装着する作業員がスマートフォン等のモバイルデバイスを所持している場合には、例えば作業員端末10とスマートフォンとを連携させるような構成とすることも可能である。例えば作業員端末10が音声通話機能を有していない構成である場合には、スマートフォンが有する音声通話機能を利用して作業員と管理者との音声通話が行われても構わない。この場合には、作業員端末10とスマートフォンとを例えばBluetooth等により通信可能に接続することによって、作業員端末10が音声通話機能を有している場合と同様に、作業員は、ハンズフリーで管理者と音声通話を行うことができる。
更に、上記した作業員端末10とスマートフォンとを連携させる構成において、作業員端末10に対する発呼不可が設定された場合には、例えば管理サーバ装置40による制御のもと、当該作業員端末10を装着する作業員が所持するスマートフォンをサイレントモードに設定する等の制御を行うようにしてもよい。この場合、作業員端末10に対する発呼不可の設定が解除された場合には、スマートフォンのサイレントモードの設定が解除されるようにすることも可能である。
また、例えば作業員端末10に対する発呼不可の設定が解除された際に、スマートフォンにおける着呼履歴を作業員端末10に送信することによって、当該着呼履歴が作業員端末10のディスプレイに表示されるようにしてもよい。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。本実施形態における管理システムが使用される環境及び当該管理システムのネットワーク構成等については、前述した第1の実施形態と同様であるため、ここではその詳しい説明を省略する。なお、以下においては、適宜、図1〜図4を用いて説明する。本実施形態においては、前述した第1の実施形態と異なる部分について主に説明する。
なお、図4においては省略されているが、本実施形態においては、管理サーバ装置40と複数の製造装置20の各々とがネットワークNTWを介して通信可能に接続されているものとする。このような構成の場合、管理サーバ装置40は、製造装置20の各々の状態を示す情報(以下、製造装置20のステータス情報と表記)を当該製造装置20から受信(収集)することができる。なお、ステータス情報によって示される状態には、例えば製品を製造中の状態、製品を製造する準備が完了している状態及び製品を製造する準備が完了していない状態等が含まれる。また、ステータス情報には、例えば製造装置20が操作されているか否かを示す情報等が含まれていてもよい。
図10は、本実施形態における作業員端末のシステム構成の一例を示す。図5に示すように、作業員端末10は、前述した第の実施形態において説明したCPU11、ROM12、RAM13、視線検出センサ14、脈波センサ15、眼電位センサ16及び通信モジュール17に加えて、加速度センサ18及びGPS(Global Positioning System)センサ19を備える。
加速度センサ18は、作業員端末10(を装着した作業員)に対して生じる加速度を計測することが可能なセンサである。
GPSセンサ19は、GPS衛星との通信を実行することによって作業員端末10(を装着した作業員)の位置を検知することが可能なセンサである。
本実施形態において、通信モジュール17は、前述した第1の実施形態において説明した作業員の生体情報に加えて、加速度センサ18によって計測された加速度を示す情報(以下、作業員の加速度情報と表記)及びGPSセンサ19によって検知された位置を示す情報(以下、作業員の位置情報と表記)を管理サーバ装置40に送信する。
なお、管理者端末30のシステム構成は、前述した第1の実施形態において説明した通りであるため、ここではその詳しい説明を省略する。
図11は、本実施形態に係る管理サーバ装置40の機能構成を示すブロック図である。図7に示すように、管理サーバ装置40は、第1の実施形態において説明した受信部41、算出部42、推定部43及び通知部44に加えて、情報管理部45、作業員情報格納部46及び工程情報格納部47を含む。
本実施形態において、受信部41は、作業員端末10の各々によって送信される作業員の生体情報に加えて、作業員の加速度情報及び位置情報を受信する。
情報管理部45は、作業員情報格納部46及び工程情報格納部47に格納されている各種情報を管理する。
作業員情報格納部46には、ワークエリア100において作業を行う作業員に関する情報(以下、作業員情報と表記)が格納されている。
工程情報格納部47には、製造装置20による製品の製造工程に関する情報(以下、工程情報と表記)が格納されている。
本実施形態において、推定部43は、作業員端末10から受信される加速度情報及び位置情報と、作業員情報格納部46及び工程情報格納部47に格納されている情報とを用いて、ワークエリア100において作業員が作業中であるか否かを判定(推定)する。推定部43は、この判定結果に基づいて、作業員端末10に対する発呼不可を設定する。
以下、図11に示す作業員情報格納部46に格納されている作業員情報及び工程情報格納部47に格納されている工程情報について説明する。
図12は、作業員情報格納部46に格納されている作業員情報のデータ構造の一例を示す。図12に示すように、作業員情報格納部46に格納されている作業員情報には、作業員を識別するための作業員IDに対応づけて当該作業員の位置を示す位置情報及び当該作業員のステータス(状態)が含まれている。
図12に示す例では、作業員情報格納部46には、作業員情報461〜463が格納されている。
作業員情報461には、作業員ID「HO_0001」に対応づけて位置情報「Xu1,Yu1」及びステータス「作業中」が含まれている。この作業員情報461によれば、作業員ID「HO_0001」によって識別される作業員の位置が位置情報「Xu1,Yu1」によって示される位置であり、当該作業員が作業を行っている(つまり、作業中である)ことが示されている。なお、作業員が製造装置20を操作する作業を行っているような場合、ステータスには、当該製造装置20を識別するための識別子が含まれていてもよい。
作業員情報462には、作業員ID「HO_0002」に対応づけて位置情報「Xu2,Yu2」及びステータス「移動中」が含まれている。この作業員情報462によれば、作業員ID「HO_0002」によって識別される作業員の位置が位置情報「Xu2,Yu2」によって示される位置であり、当該作業員が移動している(つまり、移動中である)ことが示されている。
作業員情報463には、作業員ID「HO_0003」に対応づけて位置情報「Xu3,Yu3」及びステータス「待機中」が含まれている。この作業員情報463によれば、作業員ID「HO_0003」によって識別される作業員の位置が位置情報「Xu3,Yu3」によって示される位置であり、当該作業員が待機中であることが示されている。
なお、作業員情報461〜463に含まれる位置情報は、上述した作業員の位置情報を作業員端末10から受信することによって、定期的に更新することができる。作業員情報461〜463に含まれるステータスは、作業員の位置情報及び上記した製造装置20のステータス情報に基づいて定期的に更新することができる。具体的には、例えば位置情報によって示される作業員の位置の近傍にある製造装置20が製品を製造中の状態である場合、ステータスを「作業中(例えば、当該製造装置20を操作している)」に更新することができる。作業員の位置の近傍にある製造装置20は、例えば管理サーバ装置40において予め保持されている当該製造装置20の位置を示す位置情報(以下、製造装置20の位置情報と表記)を用いて特定(検索)することができるものとする。また、定期的に更新される位置情報によって示される作業員の位置が順次移動している場合には、ステータスを「移動中」に更新することができる。更に、位置情報によって示される作業員の位置が所定の位置(例えば、待機場所)等であれば、ステータスを「待機中」に更新することができる。
なお、作業員情報に含まれるステータスは、例えば作業員端末10において作業員によって指定された当該作業員の状態に応じて更新されても構わない。
図12においては、作業員情報461〜463についてのみ説明したが、作業員情報格納部46には、ワークエリア100において作業を行う全ての作業員に関する作業員情報が格納されている。また、ここでは作業員に関する作業員情報について説明したが、例えば管理者がワークエリア100の見回りを行うような場合には、管理者の位置を示す位置情報(管理者に関する管理者情報)が管理サーバ装置40において管理されてもよい。
図13は、工程情報格納部47に格納されている工程情報のデータ構造の一例を示す。図13に示すように、工程情報格納部47に格納されている工程情報には、製造装置20を識別するための装置IDに対応づけて製造開始時刻、作業名及びステータスが含まれている。
製造開始時刻は、当該製造開始時刻に対応づけられている装置IDによって識別される製造装置20による製品の製造工程(以下、製造装置20の製造工程と表記)の開始時刻を示す。作業名は、当該作業名に対応づけられている製造装置IDによって識別される製造装置20の製造工程において作業員が行う作業を示す。ステータスは、当該ステータスに対応づけられている装置IDによって識別される製造装置20の現在の状態を示す。なお、このステータスは、上述した各製品装置20から受信される当該製造装置20のステータス情報に基づいて定期的に更新されるものとする。
図13に示す例では、工程情報格納部47には、工程情報471〜474が格納されている。
工程情報471には、装置ID「M_0001」に対応づけて製造開始時刻「10:00」、作業名「作業A」及びステータス「製造中」が含まれている。この工程情報471によれば、製造装置ID「M_0001」によって識別される製造装置20の製造工程の開始時刻が10:00であり、当該製造工程において作業員が行う作業が作業Aであり、当該製造装置20が製品を製造中の状態であることが示されている。
工程情報472には、装置ID「M_0002」に対応づけて製造開始時刻「10:30」、作業名「作業B」及びステータス「準備完了」が含まれている。この工程情報472によれば、装置ID「M_0002」によって識別される製造装置20の製造工程の開始時刻が10:30であり、当該製造工程において作業員が行う作業が作業Bであり、当該製造装置20が製品を製造する準備が完了している状態である(つまり、当該製造の開始待ちである)ことが示されている。
工程情報473には、装置ID「M_0003」に対応づけて製造開始時刻「11:30」、作業名「作業C」及びステータス「準備未完了」が含まれている。この工程情報473によれば、装置ID「M_0003」によって識別される製造装置20の製造工程の開始時刻が11:30であり、当該製造工程において作業員が行う作業が作業Cであり、当該製造装置20が製品を製造する準備が完了していない状態であることが示されている。
工程情報474には、装置ID「M_0004」に対応づけて製造開始時刻「12:30」、作業名「作業D」及びステータス「準備未完了」が含まれている。この工程情報474によれば、装置ID「M_0004」によって識別される製造装置20の製造工程の開始時刻が12:30であり、当該製造工程において作業員が行う作業が作業Dであり、当該製造装置20が製品を製造する準備が完了していない状態であることが示されている。
図13においては、工程情報471〜474についてのみ説明したが、工程情報格納部47には、ワークエリア100に設置されている全ての製造装置20の製造工程に関する工程情報が格納されている。
次に、図14に示すフローチャートを参照して、本実施形態における状態推定処理の処理手順について説明する。
まず、管理サーバ装置40に含まれる受信部41は、対象作業員の生体情報及び加速度情報を対象作業員端末10から受信する(ブロックB21)。
なお、受信部41は、対象作業員の生体情報及び加速度情報以外に、対象作業員の位置情報及び製造装置20のステータス情報を受信する。受信部41によってこれらの情報が受信された場合、例えば対象作業員の位置情報及び製造装置20のステータス情報等に基づいて上記した作業員情報(に含まれる位置情報及びステータス)及び工程情報(に含まれるステータス)が更新される。
次に、前述した図8に示すブロックB2及びB3の処理に相当するブロックB22及びB23の処理が実行される。
ここで、ブロックB21において受信された対象作業員の加速度情報によって示される加速度(の変化)に基づいて、例えば対象作業員が作業を行っている(つまり、作業中である)か否かを推定することができるものとする。
このため、ブロックB3において対象作業員の集中度が閾値以上であると判定され(ブロックB23のYES)、対象作業員が集中している状態にあると推定された場合、推定部43は、ブロックB21において受信された対象作業員の加速度情報によって示される加速度に基づいて、当該対象作業員が作業中(の状態)であるか否かを判定する(ブロックB24)。
対象作業員が作業中であると判定された場合(ブロックB24のYES)、前述した図8に示すブロックB4の処理に相当するブロックB25の処理が実行される。
一方、対象作業員が作業中であると判定された場合(ブロックB24のNO)、ブロックB25の処理は実行されず、状態推定処理は終了される。
このような図14に示す処理においては、対象作業員が集中して作業を行っている状態にあると推定される場合に、対象作業員端末10に対する発呼不可が設定される。なお、本実施形態において、例えばブロックB23の処理が省略されて、対象作業員が作業中である場合に、対象作業員端末10に対する発呼不可が設定されるような構成とすることも可能である。
また、対象作業員の加速度情報によって示される加速度に基づいて対象作業員が作業中であるか否かが判定されるものとして説明したが、作業(内容)によっては作業員端末(メガネ型ウェアラブル端末)10に加速度が生じない場合があり、対象作業員が作業中であることを検知できない場合がある。このため、ブロックB24においては、例えば作業員情報格納部46または工程情報格納部47に格納されている情報(作業員情報及び工程情報)を利用して、対象作業員が作業中であるか否かを判定してもよい。具体的には、例えば対象作業員を識別するための作業員IDに対応づけて作業員情報に含まれるステータスが作業中であることを示している場合に、対象作業員が作業中であると判定してもよい。また、例えば対象作業員の近傍に設置されている製造装置20を識別するための製造装置IDに対応づけて工程情報に含まれているステータスが製造中である(つまり、当該製造装置20が操作されている)ことを示している場合に、対象作業員が作業中であると判定してもよい。なお、対象作業員の近傍に設置されている製造装置20は、例えば対象作業員端末10から受信される対象作業員の位置情報及び管理サーバ装置40において予め保持されている製造装置20の位置情報に基づいて特定される。また、対象作業員の加速度情報、作業員情報及び工程情報に基づいて、対象作業員が作業中であるか否かを判定する構成としてもよい。
なお、本実施形態においては詳細な説明を省略するが、図14に示す処理が実行されることによって作業員端末10に対する発呼不可が設定された後に、管理者が作業員に対する発呼操作を管理者端末30において行う場合には、前述した図9において説明した処理が実行される。
また、前述した第1の実施形態においては、作業員が集中している状態にあるか否かに基づいて作業員端末10における通知の出力先(ディスプレイまたはLEDランプ)が切り替えられることについて説明したが、本実施形態においては、作業員が作業中であるか否かに基づいて当該通知の出力先が切り替えられるようにしてもよい。
上記したように本実施形態においては、作業員が集中している状態にあると推定され、かつ、作業員が作業中であると判定された場合に、作業員端末10に対する発呼が不可であることが設定される。
なお、作業員が作業中であるか否かは、上記したように作業員端末10に備えられる加速度センサ18によって計測された加速度に基づいて判定される。また、作業員が作業中であるか否かは、製造装置20の位置情報(第1の位置情報)、作業員の位置情報(第2の位置情報)及び製造装置20のステータス情報に基づいて判定されてもよい。
本実施形態においては、このような構成により、作業員が作業中でない場合にもかかわらず管理者から作業員への発呼を中止させることを回避することでき、管理者から作業員への指示(連絡)を円滑に行うことができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。本実施形態においては、管理サーバ装置40に含まれる工程情報格納部47に格納されている工程情報のデータ構造が前述した第2の実施形態とは異なる。
図15は、本実施形態における工程情報格納部47に格納されている工程情報のデータ構造の一例を示す。図15に示すように、工程情報格納部47に格納されている工程情報には、装置IDに対応づけて製造開始時刻、作業名、ステータス及び継続フラグが含まれている。装置ID、製造開始時刻、作業名及びステータスについては、前述した図13において説明した通りであるため、その詳しい説明を省略する。
継続フラグは、当該継続フラグに対応づけられている作業名によって示される作業が継続すべき作業であるか否かを示す。なお、継続フラグは、継続すべき作業であることを示す「○」及び継続すべき作業でないことを示す「×」を含み、管理者が継続することを望む作業であるか否かに基づいて予め設定されているものとする。
図15に示す例では、工程情報格納部47には、工程情報471a、472a、473a及び474aが格納されている。なお、工程情報471a、472a、473a及び474aは、前述した図13に示す工程情報471〜474の各々に継続フラグが追加された情報である。このため、以下の工程情報471a、472a、473a及び474aの説明については、工程情報471〜474とは異なる点についてのみ述べる。
工程情報471aには、継続フラグ「○」が含まれている。この工程情報471aによれば、作業名「作業A」によって示される作業(製造装置1D「M_0001」によって識別される製造装置20の製造工程において作業員が行う作業)が継続すべき作業であることが示されている。
工程情報472aには、継続フラグ「○」が含まれている。この工程情報472aによれば、作業名「作業B」によって示される作業(製造装置1D「M_0002」によって識別される製造装置20の製造工程において作業員が行う作業)が継続すべき作業であることが示されている。
工程情報473aには、継続フラグ「×」が含まれている。この工程情報473aによれば、作業名「作業C」によって示される作業(製造装置1D「M_0003」によって識別される製造装置20の製造工程において作業員が行う作業)が継続すべき作業でないことが示されている。
工程情報474aには、継続フラグ「×」が含まれている。この工程情報474aによれば、作業名「作業D」によって示される作業(製造装置1D「M_0004」によって識別される製造装置20の製造工程において作業員が行う作業)が継続すべき作業であることが示されている。
本実施形態において、推定部43は、上記した継続フラグを用いて作業員が行っている作業が継続すべき作業であるか否かを判定(推定)する。推定部43は、この判定結果に基づいて、作業員端末10に対する発呼不可を設定する。
以下、図16に示すフローチャートを参照して、本実施形態における状態推定処理の処理手順について説明する。
まず、前述した図14に示すブロックB21〜B24の処理に相当するブロックB31〜B34の処理が実行される。
ここで、ブロックB34においてはブロックB31において受信された対象作業員の加速度情報によって示される加速度(の変化)に基づいて対象作業員が作業中であるか否かが判定されるが、特定の作業時には特定の振動(加速度)が対象作業員に生じる場合があり、当該加速度に基づいて対象作業員が作業中である作業(内容)を特定(推定)することができる場合がある。なお、各作業において生じる加速度(のパターン)については予め管理サーバ装置40内で保持されているものとする。
このため、ブロックB34において対象作業員が作業中であると判定された場合(ブロックB34のYES)、推定部43は、上記したように特定された作業(以下、対象作業員の作業と表記)を示す作業名に対応づけて工程情報に含まれる継続フラグを取得する。
次に、推定部43は、取得された継続フラグに基づいて、対象作業員の作業が継続すべき作業であるか否かを判定する(ブロックB35)。具体的には、推定部43によって取得された継続フラグが「○」である場合には、対象作業員の作業が継続すべき作業であると判定される。一方、推定部43によって取得された継続フラグが「×」である場合には、対象作業員の作業が継続すべき作業でないと判定される。
対象作業員の作業が継続すべき作業であると判定された場合(ブロックB35のYES)、前述した図14に示すブロックB25に相当するブロックB36の処理が実行される。
一方、対象作業員の作業が継続すべき作業でないと判定された場合(ブロックB35のNO)、ブロックB36の処理は実行されず、状態推定処理は終了される。
このように図16に示す処理においては、対象作業員が集中して継続すべき作業を行っている状態にあると推定される場合に、対象作業員端末10に対する発呼不可が設定される。
なお、ブロックB33〜B35の処理のうちの少なくとも1つの処理が省略されるような構成であってもよい。具体的には、ブロックB33の処理が省略され、対象作業員が継続すべき作業を行っている状態(つまり、作業中)にある場合に、対象作業員端末10に対する発呼不可が設定されても構わない。
また、図16においてはブロックB35の処理の前に加速度情報に基づいて当該対象作業員の作業(内容)を特定するものとして説明したが、当該対象作業員の作業は、例えば作業員情報格納部46または工程情報格納部47に格納されている情報(作業員情報または工程情報)を利用して推定されても構わない。具体的には、対象作業員に関する作業員情報に含まれるステータスが「作業中」である場合であって、例えば対象作業員の近傍に設置されている製造装置20を識別するための装置IDに対応づけて工程情報に含まれるステータスが「製造中」である場合には、当該工程情報に含まれる作業名によって示される作業が対象作業員の作業であると特定(推定)することができる。
また、対象作業員の近傍に設置されている製造装置20から受信されるステータス情報が当該製造装置20に対して行われている操作(内容)を含むものであれば、当該操作等から対象作業員の作業を特定することが可能な場合がある。このため、各製造装置20が、当該製造装置20に対して行われている操作を含むステータス情報を管理サーバ装置40に送信するような構成としてもよい。また、各製造装置20が、当該製造装置20に対して行われている操作や当該製造装置20の稼働状態等に応じて現在行われていると推察される作業名等を含むステータス情報を管理サーバ装置40に送信するような構成としてもよい。
なお、本実施形態においては詳細な説明を省略するが、図16に示す処理が実行されることによって作業員端末10に対する発呼不可が設定された後に、管理者が作業員に対する発呼操作を管理者端末30において行う場合には、前述した図9において説明した処理が実行される。
また、本実施形態においては、作業員の作業が継続すべき作業であるか否かに基づいて作業員端末10における通知の出力先(ディスプレイまたはLEDランプ)が切り替えられるようにしてもよい。
上記したように本実施形態においては、前述した第2の実施形態と比較して、作業員の作業が継続すべき作業であると更に判定された場合に、作業員端末10に対する発呼が不可であることが設定される。
なお、作業員の作業(内容)は、作業員端末10に備えられる加速度センサ18によって計測された加速度に基づいて特定される。また、作業員の作業は、製造装置20の位置情報(第1の位置情報)、作業員の位置情報(第2の位置情報)及び製造装置20のステータス情報等に基づいて判定されてもよい。
本実施形態においては、このような構成により、作業員の作業が継続すべき作業でない(つまり、中断してもよい作業である)にもかかわらず管理者から作業員への発呼を中止させることを回避することができ、管理者から作業員への指示(連絡)を円滑に行うことができる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。本実施形態においては、管理サーバ装置40が図17に示すように装置情報格納部48を含む点が前述した第3の実施形態とは異なる。
装置情報格納部48には、ワークエリア100に設置されている製造装置20に関する情報(以下、装置情報と表記)が格納されている。
図18は、図17に示す装置情報格納部48に格納されている装置情報のデータ構造の一例を示す。図18に示すように、装置情報格納部48に格納されている装置情報には、製造装置20を識別するための装置IDに対応づけて当該製造装置20の位置情報及び当該製造装置20に関する危険度(以下、装置危険度と表記)が含まれている。
図18に示す例では、装置情報格納部48には、装置情報481〜483が格納されている。
装置情報481には、装置ID「M_0001」に対応づけて位置情報「Xd1,Yd1」及び装置危険度「5」が含まれている。この装置情報481によれば、装置ID「M_0001」によって識別される製造装置20が位置情報「Xd1,Yd1」によって示される位置に設置されており、当該製造装置20の装置危険度が5であることが示されている。
装置情報482には、装置ID「M_0002」に対応づけて位置情報「Xd2,Yd2」及び装置危険度「4」が含まれているこの装置情報482によれば、装置ID「M_0002」によって識別される製造装置20が位置情報「Xd2,Yd2」によって示される位置に設置されており、当該製造装置20の装置危険度が4であることが示されている。
装置情報483には、装置ID「M_0003」に対応づけて位置情報「Xd3,Yd3」及び装置危険度「1」が含まれている。この装置情報483によれば、装置ID「M_0003」によって識別される製造装置20の装置危険度が1であることが示されている。
なお、装置情報に含まれる装置危険度は、例えば1〜5の数値によって表されるものとする。この場合、例えば装置危険度「1」が最も危険性が低い(つまり、最も安全である)ことを表し、装置危険度「5」が最も危険性が高い(つまり、最も危険である)ことを表す。装置危険度は、製造装置20の動作等における危険度に加えて、当該製造装置20の設置位置(例えば、高い位置に設置されている等)をも考慮して定められているものとする。
図18においては、装置情報481〜483についてのみ説明したが、装置情報格納部48には、ワークエリア100に設置されている全ての製造装置20に関する装置情報が格納されている。
本実施形態において、推定部43は、上記した装置情報を用いて作業員が危険な状態にあるか否かを藩邸(推定)する。推定部43は、この判定結果に基づいて、作業員端末10に対する発呼不可を設定する。
以下、図19のフローチャートを参照して、本実施形態における状態推定処理の処理手順について説明する。
まず、管理サーバ装置40に含まれる受信部41は、対象作業員の生体情報、加速度情報及び位置情報を対象作業員端末10から受信する(ブロックB41)。
なお、対象作業員の生体情報は、前述した第1の実施形態において説明したように、対象作業員端末10に備えられる視線検出センサ14、脈波センサ15及び眼電位センサ16を用いて取得される対象作業員の生体に関する情報である。対象作業員の加速度情報は、前述した第2の実施形態において説明したように、対象作業員端末10に備えられる加速度センサ18によって計測された加速度を示す情報である。対象作業員の位置情報は、前述した第2の実施形態において説明したように、対象作業員端末10に備えられるGPSセンサ19によって検知された対象作業員の位置を示す情報である。
次に、前述した図16に示すブロックB32〜B35の処理に相当するブロックB42〜B45の処理が実行される。
ブロックB45において対象作業員の作業が継続すべき作業であると判定された場合(ブロックB45のYES)、推定部43は、ブロックB1において取得された対象作業員の位置情報及び装置情報格納部48に格納されている装置情報に基づいて、対象作業員が危険な状態にあるか否かを判定する(ブロックB46)。
ここで、ブロックB46の処理について説明する。まず、推定部43は、装置情報格納部48に格納されている装置情報の各々に含まれる位置情報及びブロックB41において受信された対象作業員の位置情報に基づいて対象作業員の近傍に設置されている製造装置20を特定する。
具体的には、推定部43は、装置情報の各々に含まれる位置情報によって示される位置と対象作業員の位置情報によって示される位置との距離を算出し、当該対象作業員との距離が予め定められた値以下である製造装置20を、対象作業員の近傍に設置されている製造装置20として特定する。なお、対象作業員の近傍に設置されている製造装置20が存在しない(つまり、対象作業員との距離が予め定められた値以下である製造装置20が存在しない)場合には、ブロックB46において対象作業員が危険な状態にないと判定される。
以下の説明においては、ここで特定された製造装置(つまり、対象作業員の近傍に設置されている製造装置)20を便宜的に対象製造装置20と称する。
次に、推定部43は、装置情報格納部48に格納されている対象製造装置20に関する装置情報に含まれる装置危険度(対象製造装置20の装置危険度)を取得する。この場合、推定部43は、対象制御装置20を識別するための装置IDに対応づけて装置情報に含まれている装置危険度を取得する。
推定部43は、取得された対象製造装置20の装置危険度が高いか否かを判定する。この場合、推定部43は、対象製造装置20の装置危険度が予め定められた値以上である場合、対象製造装置20の装置危険度が高いと判定する。一方、推定部43は、対象製造装置20の装置危険度が予め定められた値以上でない場合、対象製造装置20の装置危険度が高くないと判定する。
対象製造装置20の装置危険度が高いと判定された場合、推定部43は、ブロックB46において対象作業員が危険な状態にあると判定(推定)する。
対象作業員が危険な状態にあると判定された場合(ブロックB46のYES)、前述した図16に示すブロックB36の処理に相当するブロックB47の処理が実行される。
一方、対象作業員が危険な状態にないと判定された場合(ブロックB46のNO)、ブロックB47の処理は実行されず、状態推定処理は終了される。
このように図19に示す処理においては、対象作業員が集中して継続すべき作業を行っている状態にあり、かつ、対象作業員が危険な状態にあると推定される場合に、対象作業員端末10に対する発呼不可が設定される。
なお、ブロックB43〜B46の処理のうちの少なくとも1つの処理が省略されるような構成であってもよい。具体的には、例えばブロックB43の処理が省略され、対象作業員が継続すべき作業を行っている状態にあり、かつ、対象作業員が危険な状態にある場合に、対象作業員端末10に対する発呼不可が設定されるようにしてもよい。また、例えばブロックB45の処理が省略され、対象作業員が集中して作業を行っている状態にあり、かつ、対象作業員が危険な状態にある場合に、対象作業員端末10に対する発呼不可が設定されているようにしてもよい。
なお、本実施形態においては詳細な説明を省略するが、図19に示す処理が実行されることによって作業員端末10に対する発呼不可が設定された後に、管理者が作業員に対する発呼操作を管理者端末30において行う場合には、前述した図9において説明した処理が実行される。
また、本実施形態においては、作業員が危険な状態にあるか否かに基づいて作業員端末10における通知の出力先(ディスプレイまたはLEDランプ)が切り替えられるようにしてもよい。
上記したように本実施形態においては、前述した第3の実施形態と比較して、作業員が危険な状態にあると更に判定(推定)された場合に、作業員端末10に対する発呼が不可であることが設定される。
すなわち、本実施形態においては、危険な状態(つまり、装置危険度が高い製造装置20の近傍)で集中して継続すべき作業を行っているような場合には当該作業を早期に完了させるために管理者から作業員への発呼を中止させ、このような状態以外の場合には当該発呼を中止せずに管理者から作業員への指示(連絡)を行うことができるような構成とすることができる。
なお、本実施形態においては製造装置20の装置危険度に基づいて作業員が危険な状態にあるか否かが判定されるものとして説明したが、例えば作業員の高さ方向の位置が予め定められた位置(高さ)よりも高い(つまり、作業員が高い位置にいる)場合に、当該作業員が危険な状態にあると判定されてもよい。この場合、作業員端末10は、当該作業員端末10の周辺の気圧を計測することが可能な気圧センサを備えるものとする。このような構成によれば、気圧センサによって計測される気圧(の変化)に基づいて作業員の高さ方向の位置(を示す情報)を得ることができる。また、作業員の高さ方向の位置は、例えばワークエリア100に設けられたカメラによって撮影された作業員を含む画像または作業員端末10に備えられるカメラ1003によって撮影された作業員の周辺の画像に基づいて推定されてもよい。
なお、上記したように作業員が危険な状態にある(例えば、作業員が高い位置にいる)ときに管理者からの着呼があった場合には、例えば作業員が当該着呼に応答しようとして思わぬ事故が生じる可能性がある。このため、作業員が危険な状態にある場合には当該作業員が装着する作業員端末10に対する発呼不可が設定されるようにしてもよい。換言すれば、例えば作業員が集中して継続すべき作業を行っている状態である場合、または当該作業員が危険な状態にある場合に、作業員端末10に対する発呼不可が設定される構成とすることも可能である。
更に、上述したように作業員の加速度情報に基づいて当該作業員が行っている作業(内容)を特定することが可能であるため、作業毎に当該作業に関する危険度を予め管理サーバ装置40内で保持しておくことにより、当該作業員が行っている作業の危険度が高い場合に当該作業員が危険な状態にあると判定されるような構成とすることも可能である。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、予め定められた範囲内において作業を行う作業員(ユーザ)の状態を推定することが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…作業員端末(ユーザ端末)、11…CPU、12…ROM、13…RAM、14…視線検出センサ、15…脈波センサ、16…眼電位センサ、17…通信モジュール、18…加速度センサ、19…GPSセンサ、20…製造装置、30…管理者端末、31…CPU、32…ROM、33…RAM、34…通信モジュール、35…ディスプレイ、40…管理サーバ装置、41…受信部、42…算出部、43…推定部、44…通知部、45…情報管理部、46…作業員情報格納部、47…工程情報格納部、48…装置情報格納部。

Claims (13)

  1. メガネ型ウェアラブル端末を装着して予め定められた範囲内において作業を行うユーザの生体に関する生体情報を、前記メガネ型ウェアラブル端末から受信することと、
    前記受信された生体情報に基づいて、前記ユーザが集中している状態にあると推定することと
    を具備する方法。
  2. 前記メガネ型ウェアラブル端末は、前記ユーザの視線方向を検出する視線検出センサ、前記ユーザの脈波を計測する脈波センサ及び前記ユーザの眼電位を計測する眼電位センサのうちの少なくとも1つを備え、
    前記生体情報は、前記視線検出センサを用いて取得される前記ユーザの視線方向の変化量、前記脈波センサを用いて取得される前記ユーザの脈拍数及び前記眼電位センサを用いて取得される前記ユーザのまばたきの回数のうちの少なくとも1つを含み、
    前記推定することは、
    前記生体情報に基づいて前記ユーザが集中している度合いを示す集中度を算出することと、
    前記算出された集中度が予め定められた値以上であるかを判定することと、
    前記集中度が前記予め定められた値以上であると判定された場合に、前記ユーザが集中している状態にあると推定することと
    を含む
    請求項1記載の方法。
  3. 前記メガネ型ウェアラブル端末は、前記ユーザを管理する管理者が使用する管理者端末を介して、前記ユーザが前記管理者と音声通話を行うことが可能なように構成されており、
    前記ユーザが集中している状態にあると推定された場合、前記メガネ型ウェアラブル端末に対する発呼が不可であることを設定することを具備する
    請求項2記載の方法。
  4. 前記メガネ型ウェアラブル端末に対する発呼が不可であることが設定された場合であって、前記メガネ型ウェアラブル端末に対して発呼するための操作が前記管理者が使用する管理者端末に対して行われた場合、前記メガネ型ウェアラブル端末に対する発呼が不可であることを含む通知を前記管理者端末に出力することを具備する、請求項3記載の方法。
  5. 前記メガネ型ウェアラブル端末に対して発呼するための操作が前記管理者端末に対して行われたことを含む通知を前記メガネ型ウェアラブル端末に出力することを具備する、請求項4記載の方法。
  6. 前記メガネ型ウェアラブル端末に備えられる加速度センサによって計測された加速度を前記メガネ型ウェアラブル端末から受信することと、
    前記受信された加速度に基づいて前記ユーザが作業中であるかを判定することと
    を具備し、
    前記ユーザが集中している状態にあると推定され、かつ、前記ユーザが作業中であると判定された場合、前記メガネ型ウェアラブル端末に対する発呼が不可であることを設定する
    請求項3記載の方法。
  7. 前記ユーザが作業中であると判定された場合、前記受信された加速度に基づいて、当該作業中である作業を特定することと、
    前記特定された作業が予め定められた継続すべき作業であるかを判定することと
    を具備し、
    前記特定された作業が前記継続すべき作業であると更に判定された場合、前記メガネ型ウェアラブル端末に対する発呼が不可であることを設定する
    請求項6記載の方法。
  8. 前記予め定められた範囲内に設置されている装置の状態を示すステータス情報を前記装置から受信することと、
    前記装置の位置を示す第1の位置情報、前記ユーザの位置を示す第2の位置情報及び前記受信されたステータス情報に基づいて、前記ユーザが作業中であるかを判定することと
    を具備し、
    前記ユーザが集中している状態にあると推定され、かつ、前記ユーザが作業中であると判定された場合、前記メガネ型ウェアラブル端末に対する発呼が不可であることを設定する
    請求項3記載の方法。
  9. 前記ユーザが作業中であると判定された場合、前記第1の位置情報、前記第2の位置情報及び前記ステータス情報に基づいて、当該作業中である作業を特定することと、
    前記特定された作業が予め定められた継続すべき作業であるかを判定することと
    を具備し、
    前記特定された作業が前記継続すべき作業であると更に判定された場合、前記メガネ型ウェアラブル端末に対する発呼が不可であることを設定する
    請求項8記載の方法。
  10. 前記メガネ型ウェアラブル端末は、各種通知を表示する第1及び第2の表示手段を備え、
    前記ユーザが集中している状態にあると推定された場合、前記通知を前記第1の表示手段に出力することと、
    前記ユーザが集中している状態にあると推定されない場合、前記通知を前記第2の表示手段に出力することと
    を具備する、請求項1記載の方法。
  11. 予め定められた範囲内において作業を行うユーザの生体に関する生体情報を、当該生体情報を取得可能なユーザ端末から受信することと、
    前記受信された生体情報に基づいて、前記ユーザが集中している状態にあると推定することと
    を具備する方法。
  12. メガネ型ウェアラブル端末と通信可能に接続される電子機器において、
    前記メガネ型ウェアラブル端末を装着して予め定められた範囲内において作業を行うユーザの生体に関する生体情報を、前記メガネ型ウェアラブル端末から受信する受信手段と、
    前記受信された生体情報に基づいて、前記ユーザが集中している状態にあると推定する推定手段と
    を具備する電子機器。
  13. ユーザの生体に関する生体情報を取得可能なユーザ端末と通信可能に接続される電子機器において、
    予め定められた範囲内において作業を行うユーザの生体に関する生体情報を、前記ユーザ端末から受信する受信手段と、
    前記受信された生体情報に基づいて、前記ユーザが集中している状態にあると推定する推定手段と
    を具備する電子機器。
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