JP2017050443A - ウエーハの加工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、ウエーハWの表面Waに保護テープ1を貼着する表面保護工程と、ウエーハWの裏面Wbを研削し薄化する裏面研削工程と、ウエーハWの内部に改質層100を形成する改質層形成工程と、環状テープ11を環状フレーム12に貼り付けるとともに保護テープ1に貼り付けるテープ貼着工程と、環状テープ11と保護テープ1とを拡張することによりウエーハWに外力を付与して改質層100を分割起点にウエーハWを分割する分割工程とを含むため、ウエーハWの表面Waから保護テープ1を剥離する転写工程を省くことができ、分割後のウエーハWにプラズマエッチングやウェットエッチングを施しても、デバイスDが破壊されることはない。
【選択図】図6
Description
図1に示すウエーハWは、円板状の被加工物であって、その表面Waには、格子状の分割予定ラインSによって区画された領域のそれぞれにデバイスDが形成されている。一方、表面Waと反対側にある裏面Wbは、研削される被研削面となっている。以下では、ウエーハWを加工するウエーハの加工方法について説明する。
図1に示すように、ウエーハWの表面Waに保護テープ1を貼着する。保護テープ1は、円板状の保護部材の一例であって、ウエーハWと同径のサイズで形成されており、ウエーハWの表面Waの全面を覆うことが可能となっている。保護テープ1の材質は、例えば、ポリオレフィン、特殊エラストマー等で構成されている。このように構成される保護テープ1をウエーハWの表面Waに貼着して表面Waの全面を覆うことにより、各デバイスDを保護する。
表面保護工程を実施した後、図2に示すように、ウエーハWの裏面Wbを所定の厚みに至るまで研削する。ウエーハWを研削する際は、ウエーハWの裏面Wbが上向きに露出するように、回転軸20を有する保持手段2に保護テープ1側を載置する。保持手段2には、図示しない吸引源が接続されている。保持手段2の上方には、ウエーハWに研削を施す研削手段3が配設されている。研削手段3は、鉛直方向の軸心を有するスピンドル4と、スピンドル4の下部にマウンタ5を介して装着された研削ホイール6とから構成され、研削ホイール6の下部には環状に固着された研削砥石7を備えている。研削手段3は、研削ホイール6を回転させながら、全体が昇降可能となっている。
裏面研削工程を実施した後、図3に示すように、ウエーハWをレーザー加工装置におけるチャックテーブル8に搬送し、チャックテーブル8の上方に配置されたレーザー照射手段9を用いてウエーハWの内部に改質層を形成する。具体的には、レーザー照射手段9の下方にチャックテーブル8を移動させ、レーザー照射手段9が、ウエーハWの裏面Wb側からウエーハWに対して透過性を有する波長のパルスレーザービーム10を入射させ、ウエーハWの内部にパルスレーザービーム10を集光させることにより、ウエーハWの内部に改質層100を形成する。このようにして、図1に示した全ての分割予定ラインSに沿ってパルスレーザービーム10を照射してウエーハWの内部に改質層100を形成する。
ウエーハWに保護テープ1を貼着したまま、後記の分割工程を実施するために、図4に示す環状テープ11を準備する。環状テープ11の中央部には、図1に示したウエーハWの外径よりも短い直径を有する開口部110を有している。環状テープ11は、保護テープ1よりも薄く、伸縮性の高い材質で構成されることが好ましい。この環状テープ11は、開口部110を有するため、放射方向に伸びやすい。ウエーハの加工方法の第1例で用いられるテープとしては、実施形態に示す環状テープ11の構成に限定されず、開口のないテープを用いてもよい。
環状テープ11を準備したら、図5(a)及び(b)に示すように、環状テープ11の外周側を、中央に開口を有する環状フレーム12に貼り付けるとともに、環状テープ11の内周側を、ウエーハWの表面Waに貼着されている保護テープ1に貼り付け、保護テープ1及びウエーハWによって開口部110を閉じる。こうして、ウエーハWは、環状テープ11を介して環状フレーム12によって支持される。開口のないテープを用いる場合は、該テープを環状フレーム12に貼り付けるとともに保護テープ1の全面に貼着する。
テープ貼着工程を実施した後、図6(a)に示すように、外力付与手段13を用いて環状テープ11と保護テープ1とを拡張することにより、ウエーハWに外力を付与し改質層100を分割起点にしてウエーハWを分割する。外力付与手段13は、ウエーハWを保持する保持テーブル14と、保持テーブル14の外周側に配設され環状フレーム12が載置されるフレーム載置台15と、フレーム載置台15に載置された環状フレーム12をクランプするクランプ部16と、フレーム載置台15の下部に連結されフレーム載置台15を上下方向に昇降させる昇降手段17とを備える。昇降手段17は、シリンダ17aと、シリンダ17aにより昇降駆動されるピストン17bとにより構成され、ピストン17bが上下に移動することにより、フレーム載置台15を昇降させることができる。
分割工程を実施した後、拡張された環状テープ11は、図7(a)に示すように、伸びきって弛んでいるため、例えばヒータ18を用いて環状テープ11を熱収縮させる。具体的には、ヒータ18が、環状テープ11の弛んでいる部分に熱風を当てて環状テープ11を熱収縮させる。図7(b)に示すように、熱風の当てられた部分が縮むと、環状テープ11の全体が弛みなく張った状態に戻る。これにより、各デバイスDの間隔を維持しながら、各デバイスをピックアップするピックアップ工程にウエーハWを移すことができる。
(1)表面保護工程
次に、ウエーハの加工方法の第2例について説明する。ウエーハの加工方法の第1例と同様に、図8に示す保護テープ1をウエーハW1の表面Waに貼着して表面Waの全面を覆うことにより、図1に示したデバイスDを保護する。
表面保護工程を実施した後、図8に示すように、ウエーハW1をレーザー加工装置におけるチャックテーブル8aに搬送し、レーザー照射手段9aを用いてウエーハW1の内部に改質層を形成する。具体的には、レーザー照射手段9aは、ウエーハW1の裏面Wb側からウエーハW1に対して透過性を有する波長のパルスレーザービーム10aを入射させることにより、図1に示したすべての分割予定ラインSに沿ってウエーハW1の内部にパルスレーザービーム10aを集光させ、ウエーハW1の内部に改質層100aを形成する。
改質層形成工程を実施した後、図9に示すように、保持手段2aの上方に配設された研削手段3aを用いてウエーハW1の裏面Wbを所定の厚みに至るまで研削するとともに、改質層100aを分割起点にウエーハW1を分割する。具体的には、図9(a)に示すように、ウエーハW1の裏面Wbが上向きに露出するようにウエーハW1を保持手段2aで吸引保持したら、保持手段2aを例えば矢印A方向に回転させるとともに、研削手段3aは、研削ホイール6を例えば矢印A方向に回転させながら、研削砥石7がウエーハW1の裏面Wbに当接するまで下降させる。続いて、図9(b)に示すように、研削砥石7でウエーハW1の裏面Wbを押圧しながら研削してウエーハW1を所定の厚みに至るまで薄化すると、改質層100aが分割起点となり、ウエーハW1が個々のデバイスDに分割される。
ウエーハW1に保護テープ1を貼着したまま、後記の拡張工程を実施するために、図4で示したのと同様の環状テープ11を準備する。ウエーハの加工方法の第2例においても、環状テープ11のほか、開口のないテープを用いてもよい。
環状テープ11を準備したら、ウエーハの加工方法の第1例と同様に、図10に示す環状テープ11の外周側を環状フレーム12に貼り付けるとともに、環状テープ11の内周側を保護テープ1に貼り付ける。開口のないテープを用いる場合は、該テープを環状フレーム12に貼り付けるとともに保護テープ1の全面に貼着する。
テープ貼着工程を実施した後、図10に示すように、外力付与手段13aを用いて環状テープ11と保護テープ1とを拡張することにより、各デバイスDの間の間隔を拡げる。具体的には、図10(a)に示す保持テーブル14に保護テープ1側を載置するとともに、フレーム載置台15に環状フレーム12を載置する。続いて、クランプ部16が環状フレーム12の上部を押さえて固定する。このとき、環状テープ11の全体が弛みなく張った状態となる。次いで、図10(b)に示すように、ピストン17bが下方に移動しフレーム載置台15を下降させ、保持テーブル14に対して相対的にフレーム載置台15を下降させる。これにより、環状テープ11及び保護テープ1が放射状に拡張されることにより、ウエーハW1に放射方向の外力が付与され、各デバイスDの間隔が拡がって隙間19が形成される。この隙間19は、プラズマガスやエッチング液が入り込める程度の幅を有している。環状テープ11を使用することにより、環状テープ11を拡張するときに、その拡張方向の力を保護テープ1に伝えやすくなるため、拡張工程を円滑に行うことができる。
拡張工程を実施した後、ウエーハの加工方法の第1例と同様に、例えば、図示しないヒータによって、環状テープ11の伸びきって弛んだ部分に熱風を当てて熱収縮させる。これにより、環状テープ11の全体が弛みなく張った状態に戻るため、各デバイスDの間隔を維持しながら、各デバイスをピックアップするピックアップ工程にウエーハW1を移すことができる。
4:スピンドル 5:マウンタ 6:研削ホイール 7:研削砥石
8,8a:チャックテーブル 9,9a:レーザー照射手段
10,10a:パルスレーザービーム 100,100a:改質層
11:環状テープ 12:環状フレーム 13,13a:外力付与手段
14:保持テーブル 15:フレーム載置台 16:クランプ部
17:昇降手段 17a:シリンダ 17b:ピストン 18:ヒータ 19:隙間
Claims (4)
- 表面に複数のデバイスが分割予定ラインによって区画されて形成されたウエーハを加工するウエーハの加工方法であって、
ウエーハの表面に保護部材を貼着する表面保護工程と、
該表面保護工程を実施した後、該保護部材側を保持手段で保持し、ウエーハの裏面を研削し所定の厚みまで薄化する裏面研削工程と、
該裏面研削工程を実施した後、ウエーハの裏面からウエーハに対して透過性を有する波長のパルスレーザービームを照射しウエーハの内部に改質層を形成する改質層形成工程と、
テープを環状フレームに貼り付けるとともにウエーハの表面に貼着された該保護部材に貼り付けるテープ貼着工程と、
該テープ貼着工程を実施した後、該テープと該保護部材とを拡張することによりウエーハに外力を付与し該改質層を分割起点にウエーハを該分割予定ラインに沿って分割する分割工程と、を含むことを特徴とするウエーハの加工方法。 - 表面に複数のデバイスが分割予定ラインによって区画されて形成されたウエーハを加工するウエーハの加工方法であって、
ウエーハの表面に保護部材を貼着する表面保護工程と、
該表面保護工程を実施した後、ウエーハの裏面からウエーハに対して透過性を有する波長のパルスレーザービームを照射しウエーハの内部に改質層を形成する改質層形成工程と、
該改質層形成工程を実施した後、該保護部材側を保持手段で保持し、ウエーハの裏面を研削して所定の厚みまで薄化するとともに、ウエーハを個々のデバイスに分割する分割工程と、
テープを環状フレームに貼り付けるとともにウエーハの表面に貼着された該保護部材に貼り付けるテープ貼着工程と、
該テープ貼着工程を実施した後、該テープと該保護部材とを拡張することによりウエーハに外力を付与し個々のデバイスの間隔を拡げる拡張工程と、を含むことを特徴とするウエーハの加工方法。 - 前記テープは、ウエーハの外径よりも直径が短い開口を有する環状テープからなる請求項1または請求項2に記載のウエーハの加工方法。
- 拡張された前記テープを熱収縮させる熱収縮工程をさらに含むことを特徴とする
請求項1,2または3に記載のウエーハの加工方法。
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