JP2017050242A - 酸化物超電導線材の接続構造体およびその製造方法 - Google Patents

酸化物超電導線材の接続構造体およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】引張負荷を原因とする超電導特性の不安定化を防ぐことができる酸化物超電導線材の接続構造体およびその製造方法を提供する。
【解決手段】一対の酸化物超電導線材1,2と、第1面接続用超電導線材3と、第2面中継接続体4と、を備えた接続構造体100を提供する。第1面接続用超電導線材3は、安定化層13を酸化物超電導線材1,2の安定化層13,23に向い合せた状態で、酸化物超電導線材1,2に接合されている。第2面中継接続体4は、酸化物超電導線材1,2の基材10,20に向い合せた状態で酸化物超電導線材1,2に接合されている。第2面中継接続体4と酸化物超電導線材1,2との接合部53A,54Aにおける引張強度は、第1面接続用超電導線材3と酸化物超電導線材1,2との接合部51A,52Aにおける引張強度より高い。
【選択図】図1

Description

本発明は、酸化物超電導線材の接続構造体およびその製造方法に関する。
近年、Y系超電導線材(例えばREBaCu7−δ(RE123、RE:Yなどの希土類元素)を使用)、Bi系超電導線材(例えばBiSrCaCu8+δ(Bi2212)、BiSrCaCu10+δ(Bi2223)を使用)などの酸化物超電導線材(高温超電導線材)の開発が進んでいる。
一般に、Y系超電導線材は、テープ状の基材上に、中間層と、超電導層と、Cuなどからなる安定化層とが順次形成されている。安定化層は、何らかの要因で超電導から常電導に転移した際の電流パスとして機能する。
Y系超電導線材は、従来より、Ni合金のような強度の高い材料からなる基材を用いることで、長手方向の引張り強度が与えられている。また、Bi系超電導線材でも、高強度の金属基材を用いることで引張強度を高めることが提案されている。
実際に超電導線材をコイルやケーブルなどに使用する際は、複数の超電導線材どうしを接続させることが必要となる場合がある(例えば、特許文献1〜3を参照)。
超電導線材を用いて超電導コイルを作製する際には、通常、超電導層側の面を内周面側にして接続構造体をコイル状に巻回する。
特許第3717683号公報 特許第4810268号公報 特表2011−529255号公報
例えば、図13(A)に示すように、一対の超電導線材101,102を超電導線材103を介して接続した接続構造体200に、超電導線材101,102の長さ方向の引張力を加える場合、接統部分では引張力の方向と線材の厚さ方向の重心を通る線(破線)の方向とが一致しない。また、接続部分は、線材が重なっているため曲げ剛性が高い。そのため、図13(B)に示すように、引張力が大きいと、接続部分の端部近傍で線材が大きく曲がることがある。
図14(A)は、接続構造体200の具体例を示す断面図である。超電導線材101〜103は、それぞれ、テープ状の基材10,20,30と、中間層11,21,31と、酸化物超電導層12,22,32と、安定化層13,23,33とを備えている。超電導線材101,102と超電導線材103とは、半田層34を介して接合されている。
図14(B)は、超電導線材101と超電導線材103との接続部分(図14(A)において楕円で囲んだ部分)を拡大して示す図であり、接続構造体200に引張負荷をかけたときに接続部分で生じた応力を示す。この図では、応力の大きさが網かけの濃淡で表されており、高い応力ほど濃い色で表されている。この図に示すように、超電導線材101,103の接続部分の端部近傍において、超電導線材101には応力が集中するとともに、曲げが生じている。
このように、接続部分の端部において応力集中とともに曲げが生じることにより、この接続構造体200では、線材自体がもつ強度の7割以下の負荷で超電導特性が低くなるという測定結果が得られている。さらに、接続部分の半田(半田層34)の分布量など微細な構造によっても、超電導特性の引張強度依存性は変化する。そのため、接続構造体200では、安定した超電導特性を得るのが難しい。
特に、接続構造体200を用いて超電導コイルを作製する場合には、接続構造体200に加えられる引張負荷を原因として超電導特性が低下し、不安定になりやすかった。
本発明の一態様は、酸化物超電導線材の接続構造体において、引張負荷を原因とする超電導特性の不安定化を防ぐことができる酸化物超電導線材の接続構造体およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、一対の酸化物超電導線材と、前記一対の酸化物超電導線材を中継接続する第1面接続用超電導線材と、前記一対の酸化物超電導線材を中継接続する第2面中継接続体と、を備え、前記酸化物超電導線材および前記第1面接続用超電導線材は、それぞれ、テープ状の基材に酸化物超電導層と安定化層とが順次積層され、前記一対の酸化物超電導線材は、先端面同士を対向させて配置され、前記第1面接続用超電導線材は、前記安定化層を前記一対の酸化物超電導線材の前記安定化層に向い合せた状態で、前記一対の酸化物超電導線材にそれぞれ接合され、前記第2面中継接続体は、前記一対の酸化物超電導線材の前記基材に向い合せた状態で前記一対の酸化物超電導線材にそれぞれ接合され、前記第2面中継接続体と前記一対の酸化物超電導線材との接合部における引張強度は、前記第1面接続用超電導線材と前記一対の酸化物超電導線材との接合部における引張強度より高い、酸化物超電導線材の接続構造体を提供する。
この構成によれば、前記一対の酸化物超電導線材一方の面および他方の面にそれぞれ第1面接続用超電導線材と第2面中継接続体とが設けられているため、前記一対の酸化物超電導線材の厚さ方向の構造上の偏りが小さくなる。そのため、引張負荷が加えられたときにおいても応力集中および線材の折れ曲がりが小さく、超電導特性の低下を防ぐことができる。
また、この構成によれば、第2面中継接続体の接合部における引張強度が第1面接続用超電導線材の接合部における引張強度より高くされているため、コイル状にした状態で引張負荷が加えられても接続部分での破損が起こらず、超電導特性の低下を防ぐことができる。
前記第2面中継接続体は、前記一対の酸化物超電導線材の長さ方向について前記第1面接続用超電導線材より長く形成され、前記一対の酸化物超電導線材に対する前記第2面中継接続体の接合領域は、前記一対の酸化物超電導線材の長さ方向について、前記一対の酸化物超電導線材に対する前記第1面接続用超電導線材の接合領域を含むことが好ましい。
この構成によれば、酸化物超電導線材に対する第2面中継接続体の接合面積が大きくなるため、第2面中継接続体の接合部における引張強度を第1面接続用超電導線材の接合部における引張強度より確実に高くできる。よって、前述の超電導特性の低下を防ぐ効果が確実に得られる。
前記第2面中継接続体は、テープ状の基材に酸化物超電導層と安定化層とが順次積層された酸化物超電導線材であってよい。
この構成によれば、酸化物超電導線材および第1面接続用超電導線材と同じ構成の酸化物超電導線材を第2面中継接続体として用いることができるため、構成部品の種類を少なくでき、製造が容易となる。
前記第2面中継接続体は、単層構造の金属層であってよい。
この構成によれば、高強度・高剛性かつ薄型の第2面中継接続体を使用することができ、これによって、接続強度を確保しつつ接続構造体を薄型化することができる。
前記一対の酸化物超電導線材の先端面は、隙間をおいて対向させて配置することができる。
この構成によれば、接続構造体に曲げが加えられた時に、前記隙間によって歪を吸収できる。そのため、接続部分に過大な力が作用することがなく、破損を回避することができる。
本発明の一態様は、テープ状の基材に酸化物超電導層と安定化層とが順次積層された一対の酸化物超電導線材と、テープ状の基材に酸化物超電導層と安定化層とが順次積層された第1面接続用超電導線材と、第2面中継接続体とを用意する工程と、前記一対の酸化物超電導線材を、先端面どうしを対向させて配置する工程と、前記第1面接続用超電導線材を、前記安定化層を前記一対の酸化物超電導線材の前記安定化層に向い合せた状態で、前記一対の酸化物超電導線材にそれぞれ接合するとともに、前記第2面中継接続体を、前記一対の酸化物超電導線材の前記基材に向い合せた状態で前記一対の酸化物超電導線材にそれぞれ接合する工程と、を有し、前記第1面接続用超電導線材と前記第2面中継接続体とを前記一対の酸化物超電導線材に接合する工程において、前記第2面中継接続体と前記一対の酸化物超電導線材との接合部における引張強度を、前記第1面接続用超電導線材と前記一対の酸化物超電導線材との接合部における引張強度より高くする、酸化物超電導線材の接続構造体の製造方法を提供する。
この方法によれば、引張負荷が加えられたときにおいても超電導特性の低下を防ぐことができる酸化物超電導線材の接続構造体を容易に製造できる。
本発明の一態様によれば、一対の酸化物超電導線材一方の面および他方の面にそれぞれ第1面接続用超電導線材と第2面中継接続体とが設けられているため、引張負荷が加えられたときにおいても応力集中および線材の折れ曲がりが小さく、超電導特性の低下を防ぐことができる。
また、第2面中継接続体の接合部における引張強度が第1面接続用超電導線材の接合部における引張強度より高くされているため、コイル状にした状態で引張負荷が加えられても接続部分での破損が起こらず、超電導特性の低下を防ぐことができる。
本発明の酸化物超電導線材の接続構造体の第1実施形態を模式的に示す、長さ方向に沿う断面図である。 図1の接続構造体に用いられる酸化物超電導線材の先端部を模式的に示す斜視図である。 図1の接続構造体の製造方法を模式的に示す図である。 (A)図1に示す酸化物超電導線材の接続構造体における厚さ方向の重心の位置を示す図である。(B)従来の酸化物超電導線材の接続構造体の一例における厚さ方向の重心の位置を示す図である。 図1の接続構造体を用いて超電導コイルを作製した場合の接続構造体の形態を模式的に示す図である。 図1の接続構造体の第1変形例を模式的に示す、長さ方向に沿う断面図である。 図1の接続構造体の第2変形例を模式的に示す、長さ方向に沿う断面図である。 図1の接続構造体の第3変形例を模式的に示す、長さ方向に沿う断面図である。 本発明の酸化物超電導線材の接続構造体の第2実施形態を模式的に示す、長さ方向に沿う断面図である。 本発明の接続構造体に使用できる酸化物超電導線材の他の例を模式的に示す、長さ方向に直交する方向に沿う断面図である。 試験結果を示すグラフである。 試験結果を示すグラフである。 (A)接続構造体の一例を示す図である。(B)(A)の接続構造体に引張力を加えたときの接続構造体の形態の変化を示す説明図である。 (A)接続構造体の一例を模式的に示す断面図である。(B)(A)の接続構造体に引張負荷をかけたときの接続部分における応力を示す図である。
以下、本発明に係る酸化物超電導線材の接続構造体の実施形態について説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、一部の図に、線材の幅方向をX方向、長手方向をY方向、厚み方向をZ方向とするXYZ座標系を記載した。
[酸化物超電導線材]
図2は、本発明に係る酸化物超電導線材の接続構造体の第1実施形態に用いられる酸化物超電導線材1の先端部を模式的に示す斜視図である。酸化物超電導線材1は、テープ状の基材10に中間層11、酸化物超電導層12、安定化層13(金属層)が順に積層された構造を有する。
基材10は、ハステロイ(米国ヘインズ社製商品名)に代表されるニッケル合金;ステンレス鋼;ニッケル合金に集合組織を導入した配向Ni−W合金などが適用される。基材10の厚みは、例えば10〜500μmの範囲とすることができる。
中間層11は、基材10上に形成される。中間層11は、一例として、基材側から順に拡散防止層とベッド層と配向層とキャップ層の積層構造とすることができる。拡散防止層とベッド層の一方あるいは両方を略してもよい。拡散防止層は、Si、Al、GZO(GdZr)等から構成され、例えば厚み10〜400nmに形成される。ベッド層は、界面反応性を低減し、その上に形成される膜の配向性を得るため層であり、Y、Er、CeO、Dy3、Er、Eu、Ho、La等からなり、その厚みは例えば10〜100nmである。配向層は、その上のキャップ層の結晶配向性を制御するために2軸配向する物質から形成される。配向層の材質としては、GdZr、MgO、ZrO−Y(YSZ)、SrTiO、CeO、Y、Al、Gd、Zr、Ho、Nd等の金属酸化物を例示することができる。この配向層はIBAD(Ion-Beam-Assisted Deposition)法で形成することが好ましい。キャップ層は、上述の配向層の表面に成膜されて結晶粒が面内方向に自己配向し得る材料からなり、具体的には、CeO、Y、Al、Gd、ZrO、YSZ、Ho、Nd、LaMnO等からなる。キャップ層の膜厚は50〜5000nmの範囲に形成できる。
酸化物超電導層12は酸化物超電導体として公知のものでよく、具体的には、RE−123系と呼ばれるREBaCu7−X(REは希土類元素であるY、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luのうちの1種または2種以上を表す)を例示できる。酸化物超電導層12の具体例としては、Y123(YBaCu7−X)、Gd123(GdBaCu7−X)などがある。これらの銅酸化物超電導体は、母物質が絶縁体であるが、酸素アニール処理により酸素を取り込むことで結晶構造の整った酸化物超電導体となり、超電導特性を示す性質をもつ。
酸化物超電導層12の厚みは、0.5〜5μm程度であって、均一な厚みであることが好ましい。
安定化層13は、酸化物超電導層12の上面12aに形成される。安定化層13としては、AgまたはAg合金の第1層の上に、CuまたはCu合金(Cu−Zn合金、Cu−Ni合金等)の第2層が積層された構造を例示できる。AgまたはAg合金の第1層は例えばスパッタ法などにより形成される。CuまたはCu合金の第2層は例えばめっき、テープ材などにより形成される。安定化層13は、何らかの要因で超電導から常電導に転移した際の電流パスとして機能する。安定化層13は、例えば、厚み1μm以上100μm以下で形成される。
[第1実施形態の接続構造体]
本発明に係る酸化物超電導線材の接続構造体の第1実施形態である接続構造体100について、図1を参照しつつ説明する。
図1に示すように、接続構造体100は、第1の酸化物超電導線材1と第2の酸化物超電導線材2とを接続した構造体である。詳しくは、接続構造体100は、第1および第2の酸化物超電導線材1,2と、第1面接続用超電導線材3と、第2面接続用超電導線材4(第2面中継接続体)とを有する。
第2の酸化物超電導線材2は、基材20に中間層21、酸化物超電導層22、安定化層23が順に積層された構造を有する。基材20,中間層21、酸化物超電導層22、安定化層23は、それぞれ酸化物超電導線材1の基材10、中間層11、酸化物超電導層12、安定化層13と同様の構成を有するため、その説明を省略する。
なお、酸化物超電導線材1,2の安定化層13,23の表面13a,23aは酸化物超電導線材1,2の第1面であり、基材10,20の表面10a,20aは酸化物超電導線材1,2の第2面である。第2面は、第1面とは反対の面である。
第1および第2の酸化物超電導線材1,2は、先端面1a,2a同士を対向させて配置されている。先端面1aと先端面2aとの間には、隙間5が確保されている。
第1面接続用超電導線材3は、基材30に中間層31、酸化物超電導層32、安定化層33が順に積層された構造を有する。基材30,中間層31,酸化物超電導層32,安定化層33は、それぞれ酸化物超電導線材1の基材10,中間層11,酸化物超電導層12,安定化層13と同様の構成を有するため、その説明を省略する。
第1面接続用超電導線材3は、安定化層33を第1および第2の酸化物超電導線材1,2の安定化層13,23に向い合せた状態で酸化物超電導線材1,2にそれぞれ接合されている。これによって、酸化物超電導線材1,2は、第1面(表面13a,23a)において、第1面接続用超電導線材3を介して接続されている。
第1面接続用超電導線材3の一端3aを含む部分(一端部35)の安定化層33は、酸化物超電導線材1の先端1bを含む部分(先端部15)の安定化層13の表面13aに重ね合わされ、半田層34を介して安定化層13に接合されている。
第1面接続用超電導線材3の他端3bを含む部分(他端部36)の安定化層33は、酸化物超電導線材2の先端2bを含む部分(先端部25)の安定化層23の表面23aに重ね合わされ、半田層34を介して安定化層23に接合されている。
第1面接続用超電導線材3の一端部35と酸化物超電導線材1の先端部15とが接合した部分を接合部51Aといい、その領域を第1接合領域51という。第1面接続用超電導線材3の他端部36と酸化物超電導線材2の先端部25とが接合した部分を接合部51Aといい、その領域を第2接合領域52という。接合領域51,52では、第1面接続用超電導線材3は、酸化物超電導線材1,2の全幅にわたって接合されることが好ましい。半田層34は、安定化層33の表面33aの全域に設けてもよいし、接合領域51,52にのみ設けてもよい。
第1面接続用超電導線材3は、一端部35と他端部36とがそれぞれ酸化物超電導線材1,2に接合されることによって、酸化物超電導線材1,2を中継接続する。
第2面接続用超電導線材4は、基材40に中間層41、酸化物超電導層42、安定化層43が順に積層された構造を有する。基材40,中間層41,酸化物超電導層42,安定化層43は、それぞれ酸化物超電導線材1の基材10,中間層11,酸化物超電導層12,安定化層13と同様の構成を有するため、その説明を省略する。
第2面接続用超電導線材4は、安定化層43を第1および第2の酸化物超電導線材1,2の基材10,20に向い合せた状態で、酸化物超電導線材1,2にそれぞれ接合されている。これによって、第1および第2の酸化物超電導線材1,2は、第1面接続用超電導線材3とは反対の面(第2面)において、第2面接続用超電導線材4を介して接続されている。
第2面接続用超電導線材4は、第1の酸化物超電導線材1と同等の構造を有し、基材40に中間層41、酸化物超電導層42、安定化層43が順に積層された構造を有する。第2面接続用超電導線材4は、安定化層43を第1および第2の酸化物超電導線材1,2の基材10,20に向い合せた状態で、酸化物超電導線材1,2にそれぞれ接合されている。これによって、酸化物超電導線材1,2は、第2面(表面10a,20a)において、第2面接続用超電導線材4を介して接続されている。
第2面接続用超電導線材4の一端4aを含む部分(一端部45)の安定化層43は、酸化物超電導線材1の先端1bを含む部分(先端部15)の基材10の表面10aに重ね合わされ、半田層44を介して基材10に接合されている。第2面接続用超電導線材4の他端4bを含む部分(他端部46)の安定化層43は、酸化物超電導線材2の先端2bを含む部分(先端部25)の基材20の表面20aに重ね合わされ、半田層44を介して基材20に接合されている。
第2面接続用超電導線材4の一端部45と酸化物超電導線材1の先端部15とが接合した部分を接合部53Aといい、その領域を第3接合領域53という。第2面接続用超電導線材4の他端部46と酸化物超電導線材2の先端部25とが接合した部分を接合部54Aといい、その領域を第4接合領域54という。
半田層44は、安定化層43の表面43aの全域に設けてもよいし、表面43aのうち接合領域53,54にのみ設けてもよい。
接合領域53,54に相当する酸化物超電導線材1,2の表面領域(基材10,20の表面10a,20aの一部)には、Ag、Cuなどからなる金属層を形成すると、酸化物超電導線材1,2と第2面接続用超電導線材4とを半田層44を介して強固に接合できる。接合領域53,54では、第2面接続用超電導線材4は、酸化物超電導線材1,2の全幅にわたって接合されることが好ましい。
第2面接続用超電導線材4は、一端部45と他端部46とがそれぞれ酸化物超電導線材1,2に接合されることによって、酸化物超電導線材1,2を中継接続する。
第2面接続用超電導線材4と酸化物超電導線材1,2との接合部53A,54Aにおける引張強度は、第1面接続用超電導線材3と酸化物超電導線材1,2との接合部51A,52Aにおける引張強度より高くされている。ここでいう接合部における引張強度とは、第1および第2の酸化物超電導線材1,2の長さ方向(Y方向)の引張強度(例えばJIS Z2241に準拠)である。
第1面接続用超電導線材3と酸化物超電導線材1,2との接合部51A,52Aにおける引張強度と、第2面接続用超電導線材4と酸化物超電導線材1,2との接合部53A,54Aにおける引張強度とを比較するには、例えば次の方法をとることができる。
酸化物超電導線材1,2を第1面接続用超電導線材3を介して接続した第1の接続構造体(図1の接続構造体100から第2面接続用超電導線材4を省いた構造)と、酸化物超電導線材1,2を第2面接続用超電導線材4を介して接続した第2の接続構造体(図1の接続構造体100から第1面接続用超電導線材3を省いた構造)と、を用意する。
第1の接続構造体と第2の接続構造体とを引張試験に供し、第1の接続構造体の接合領域51,52の接合部51A,52Aにおける引張強度(接合領域51の引張強度と接合領域52の引張強度の合計)と、第2の接続構造体の接合領域53,54の接合部53A,54Aにおける引張強度(接合領域53の引張強度と接合領域54の引張強度の合計)とを測定し、これらを比較する。
第2面接続用超電導線材4は、酸化物超電導線材1,2の長さ方向(Y方向)について第1面接続用超電導線材3より長く形成されていることが好ましい。
第2面接続用超電導線材4の接合領域53,54は、酸化物超電導線材1,2の長さ方向(Y方向)について、第1面接続用超電導線材3の接合領域51,52を含むことが好ましい。詳しくは、第1接合領域53は第1接合領域51に比べて長くされ(すなわちY方向の寸法が大きくされ)、長さ方向(Y方向)に関して第1接合領域53は第1接合領域51を含んでいる。第2接合領域54は第2接合領域52に比べて長くされ(すなわちY方向の寸法が大きくされ)、長さ方向(Y方向)に関して第2接合領域54は第2接合領域52を含む。そのため、第2面接続用超電導線材4の一端4aは、第1面接続用超電導線材3の一端3aに比べ、長さ方向(Y方向)の外側の位置(酸化物超電導線材1,2の接続中央線C1から離れた位置)にある。また、第2面接続用超電導線材4の他端4bは、第1面接続用超電導線材3の他端3bに比べ、長さ方向(Y方向)の外側の位置にある。
この構成によれば、酸化物超電導線材1,2に対する第2面中継接続体4の接合面積が大きくなるため、第2面接続用超電導線材4の接合部53A,54Aにおける引張強度を、第1面接続用超電導線材3の接合部51A,52Aにおける引張強度より確実に高くできる。よって、超電導特性の低下を防ぐ効果が確実に得られる。
なお、接続中央線C1は、酸化物超電導線材1,2の先端面1a,2a間の長さ方向(Y方向)の中央を通り、酸化物超電導線材1,2に直交する線である。
第1面接続用超電導線材3と第2面接続用超電導線材4とは、機械的特性、例えば酸化物超電導線材1,2の長さ方向の引張強度(例えばJIS Z2241に準拠する引張強度)が互いに同じであってよい。
[接続構造体の製造方法]
図3に示すように、接続構造体100を製造するには、次の方法をとることができる。
(第1工程)
酸化物超電導線材1,2、第1面接続用超電導線材3および第2面接続用超電導線材4を用意する。
(第2工程)
酸化物超電導線材1,2を、先端面1a,2aどうしを対向させて配置する。
(第3工程)
第1面接続用超電導線材3の安定化層33の表面33aおよび第2面接続用超電導線材4の安定化層43の表面43aに半田層34,44を形成する。接合領域51,52(図1参照)に相当する酸化物超電導線材1,2の表面領域(安定化層13,23の表面13a,23aの一部)には、予備半田層34aを形成するのが好ましい。接合領域53,54(図1参照)に相当する酸化物超電導線材1,2の表面領域(基材10,20の表面10a,20aの一部)には、蒸着等によりAg、Cuなどを付着させてから、予備半田層44aを形成するのが好ましい。
第1面接続用超電導線材3を、酸化物超電導線材1,2にまたがるように第1面(安定化層13,23の表面13a,23a)に重ね合わせて半田層34により安定化層13,23に接合させる。これによって、酸化物超電導線材1,2は第1面接続用超電導線材3により接続される。
第2面接続用超電導線材4を、酸化物超電導線材1,2にまたがるように第2面(基材10,20の表面10a,20a)に重ね合わせて半田層44により基材10,20に接合させる。
なお、酸化物超電導線材1,2に対する第1面接続用超電導線材3の接合と、第2面接続用超電導線材4の接合とは、いずれが先であってもよいし、同時であってもよい。
以上の工程を経て、図1に示す接続構造体100を得る。
接続構造体100では、酸化物超電導線材1,2の一方の面および他方の面にそれぞれ第1面接続用超電導線材3と第2面接続用超電導線材4とが設けられているため、酸化物超電導線材1,2の厚さ方向の構造上の偏りが小さくなる。
図4(A)は、接続構造体100の厚さ方向の重心の位置を示す図である。この図に示すように、接続構造体100では、図4(B)に示す接続構造体200(図13、図14参照)に比べ、接続部分の重心の位置(破線)は厚さ方向の中央に近い。そのため、接続構造体100では、引張負荷が加えられたときにおいても応力集中および線材の折れ曲がりが小さく、超電導特性の低下を防ぐことができる。
前述のように、接続構造体100では、第2面接続用超電導線材4の接合部53A,54Aにおける引張強度が第1面接続用超電導線材3の接合部51A,52Aにおける引張強度より高くされている。
図5に示すように、接続構造体100を用いて超電導コイルを作製する際には、通常、酸化物超電導線材1,2の第1面(第1面接続用超電導線材3が設けられた面)を内周面側にして接続構造体100をコイル状に巻回する。
そのため、接続構造体100の外周面側となる第2面には、内周面側に比べて大きな引張力が作用する可能性があるが、接続構造体100では、第2面接続用超電導線材4の接合部53A,54Aにおける引張強度が高く設定されているため、コイル状にした状態で引張負荷が加えられても接続部分での破損が起こらず、超電導特性の低下を防ぐことができる。
これに対し、第2面接続用超電導線材の接合部における引張強度が、第1面接続用超電導線材の接合部における引張強度と同じまたはこれより低い場合には、コイル状にした接続構造体に引張負荷が加えられると、外周面側の第2面接続用超電導線材の接合部に大きな力が加えられることにより破損が生じやすくなる。
接続構造体100では、先端面1aと先端面2aとの間に隙間5があるため、接続構造体100に曲げが加えられた時に、隙間5によって歪を吸収できる。そのため、接続部分に過大な力が作用することがなく、破損を回避することができる。
また、接続構造体100では、第2面中継接続体として、第2面接続用超電導線材4が用いられている。第2面接続用超電導線材4としては、酸化物超電導線材1,2および第1面接続用超電導線材3と同じ構成の酸化物超電導線材を用いることができるため、構成部品の種類を少なくでき、製造が容易となる。
前述の接続構造体100の製造方法によれば、引張負荷が加えられたときにおいても応力集中および線材の折れ曲がりが小さく、超電導特性の低下を防ぐことができる接続構造体100を容易に製造できる。
[第1実施形態の接続構造体の第1変形例]
以下、既出の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
図1に示す接続構造体100では、酸化物超電導線材1,2の先端面1aと先端面2aとの間の隙間5には何も充てんされていないが、隙間5には導電性材料を充てんしてもよい。
図6は、接続構造体100の第1変形例である接続構造体100Aを示す図であり、接続構造体100Aは、隙間5に半田等の導電性材料6が充てんされている点で、図1に示す接続構造体100と異なる。
接続構造体100Aは、隙間5に導電性材料6が充てんされているため、図1に示す接続構造体100に比べ、酸化物超電導線材1と酸化物超電導線材2との間の導電性の点で優れている。
[第1実施形態の接続構造体の第2変形例]
図1に示す接続構造体100では、酸化物超電導線材1,2の先端面1aと先端面2aとの間には、隙間5が確保されているが、隙間5はなくてもよい。
図7は、接続構造体100の第2変形例である接続構造体100Bを示す図であり、接続構造体100Bは、先端面1aと先端面2aとが突き合わせされており、先端面1aと先端面2aとの間に隙間はない。
接続構造体100Bは、図1に示す接続構造体100に比べ、酸化物超電導線材1,2と第1面接続用超電導線材3、および、酸化物超電導線材1,2と第2面接続用超電導線材4との接触面積が大きくなるため、接続信頼性の確保の点で有利である。
[第1実施形態の接続構造体の第3変形例]
図8は、接続構造体100の第3変形例である接続構造体100Cを示す図であり、接続構造体100Cは、酸化物超電導線材1,2の基材10,20の表面10a,20aに、それぞれ安定化層14,24が設けられている。安定化層14,24は、例えばCuまたはCu合金(Cu−Zn合金、Cu−Ni合金等)からなる。
第1面接続用超電導線材3および第2面接続用超電導線材4についても、基材30,40の表面30a,40aに、それぞれ安定化層37,47を設けることができる。安定化層37,47は、安定化層14,24と同様の構成を採用することができる。
接続構造体100Cは、酸化物超電導線材1,2に安定化層14,24が設けられているため、酸化物超電導線材1,2と第2面接続用超電導線材4との間の導電性を高めることができる。
[第2実施形態の接続構造体]
本発明に係る酸化物超電導線材の接続構造体の第2実施形態である接続構造体110について、図9を参照しつつ説明する。
図9に示すように、接続構造体110では、第2面接続用超電導線材4に代えて、単層構造の第2面中継接続体6が用いられている。第2面中継接続体6は、金属箔などからなる。第2面中継接続体6の材料としては、例えば、ステンレス鋼、ニッケル合金(ハステロイなど)、チタン合金、銅などを例示できる。
第2面中継接続体6は、半田層54を介して、酸化物超電導線材1,2の基材10,20の表面10a,20aに接合されている。第2面中継接続体6は、第1面接続用超電導線材3より薄くすることができる。例えば、第2面中継接続体6が第1面接続用超電導線材3の基材30と同じ材料(例えばハステロイ)からなる場合には、第2面中継接続体6の厚さを、基材30より厚くかつ第1面接続用超電導線材3より薄い範囲で適切に選択すれば、第2面中継接続体6を、第1面接続用超電導線材3に比べて強度を低下させずに薄くすることができる。
第2面中継接続体6と酸化物超電導線材1,2との接合部53A,54Aにおける引張強度は、第1面接続用超電導線材3と酸化物超電導線材1,2との接合部51A,52Aにおける引張強度より高くされている。
酸化物超電導線材1,2に対する第2面中継接続体6の接合領域53,54は、酸化物超電導線材1,2の長さ方向(Y方向)について、第1面接続用超電導線材3の接合領域51,52を含むことが好ましい。なお、接合領域51,52と接合領域53,54とは長さ方向の範囲が一致していてもよい。
接続構造体110は、単層構造の第2面中継接続体6が用いられているため、高強度・高剛性かつ薄型の第2面中継接続体6を使用することができ、これによって、接続強度を確保しつつ接続構造体100を薄型化することができる。
[酸化物超電導線材の他の例]
図10に示すように、酸化物超電導線材には、安定化層13に加えて、外周面に外周安定化層7を設けた構造を採用してもよい。この場合、安定化層13はAgまたはAg合金の第1層のみとしてもよい。
この図に示す外周安定化層7は、酸化物超電導線材1のほぼ全周を断面C字形に覆って設けられている。外周安定化層7は、例えばCuまたはCu合金(Cu−Zn合金、Cu−Ni合金等)からなる金属テープで構成することができる。金属テープは半田により酸化物超電導線材1の外周面に接合される。金属テープにより覆われていない部分(すなわち、金属テープの側縁部どうしの間)には、溶融半田が埋め込まれることによって半田層8が形成されている。
外周安定化層7は、金属テープを安定化層13側(酸化物超電導層12側)から断面C字形をなすように包み込んで折り曲げ加工することで形成することができる。
なお、外周安定化層は、めっきによって構成してもよい。
以下、実施例を示して本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されない。
(試料の作製)
ハステロイC−276(米国ヘインズ社商品名)からなる幅12mm、厚み0.075mm、長さ5000mmのテープ状の基材の表面に中間層を形成した。
中間層は、イオンビームスパッタ法により形成したAl層(拡散防止層;厚さ100nm)と、イオンビームスパッタ法により形成したY層(ベッド層;厚さ30nm)と、イオンビームアシスト蒸着法(IBAD法)により形成したMgO層(2軸配向層;厚さ5〜10nm)と、パルスレーザー蒸着法(PLD法)により形成したCeO層(キャップ層;厚さ500nm)とからなる。
次いで中間層の表面に、PLD法によりGdBaCu7−x層(酸化物超電導層;厚さ2.0μm)を形成した。
次いで、酸化物超電導層の表面に、DCスパッタ法によるAg層(第1層;厚さ2μm)と、テープ材によるCu層(第2層;厚さ20μm)とからなる安定化層を形成して、試料を得た。安定化層を形成する際には、Ag層形成後に500℃で10時間の酸素アニール処理を行い、その後、Cu層を形成した。
(実施例1)
図1に示す接続構造体100を、次のようにして作製した。
図1に示すように、酸化物超電導線材1,2を、先端面1a,2aどうしを対向させて配置し、第1面接続用超電導線材3を、酸化物超電導線材1,2にまたがるように第1面(安定化層13,23の表面13a,23a)に重ね合わせ、半田層34により安定化層13,23に接合させた。
第2面接続用超電導線材4を、酸化物超電導線材1,2にまたがるように第2面(基材10,20の表面10a,20a)に重ね合わせ、半田層44により基材10,20に接合させた。
酸化物超電導線材1,2、第1面接続用超電導線材3、および第2面接続用超電導線材4としては、前述の試料から得られた酸化物超電導線材を用いた。
以上の工程を経て、図1に示す接続構造体100を得た。
引張試験機を用いて、酸化物超電導線材1,2の端部を把持して接続構造体100に長さ方向(Y方向)の引張力を加え、引張強度を測定した。結果を図11に示す。
(比較例1)
図14(A)に示す接続構造体200を、次のようにして作製した。
酸化物超電導線材101,102を、先端面どうしを対向させて配置し、第1面接続用超電導線材103を、酸化物超電導線材101,102の第1面(安定化層13,23の表面)に積層し、半田層34により安定化層13,23に接合させた。
酸化物超電導線材101,102、および第1面接続用超電導線材103としては、前述の試料から得られた酸化物超電導線材を用いた。
以上の工程を経て、図14(A)に示す接続構造体200を得た。
接続構造体200に長さ方向(Y方向)の引張力を加え、引張強度を測定した。結果を図11に示す。
(比較例2)
比較のため、前述の試料から得られた酸化物超電導線材(接続構造のない酸化物超電導線材)の引張強度を測定した。結果を図11に示す。
図11に示すように、酸化物超電導線材1,2の第2面に第2面接続用超電導線材4を設けた実施例1では、第2面接続用超電導線材4を用いていない比較例1に比べ、高い引張強度が得られた。
実施例1における引張強度は、接続構造のない酸化物超電導線材(比較例2)とほぼ同等であった。
(実施例2)
図1に示す接続構造体100を作製した。第1面接続用超電導線材3の長さ(Y方向の長さ)、および第2面接続用超電導線材4の長さ(Y方向の長さ)は表1のとおりとした。
酸化物超電導線材1,2、第1面接続用超電導線材3、および第2面接続用超電導線材4としては、前述の試料から得られた酸化物超電導線材を用いた。
この接続構造体100のIc劣化歪を測定した。結果を表1および図12に示す。
(参考例1)
第2面接続用超電導線材4の長さ(Y方向の長さ)を表1のとおりとしたこと以外は実施例2と同様にして接続構造体を作製した。この接続構造体のIc劣化歪を測定した。結果を表1および図12に示す。
(比較例3)
第2面接続用超電導線材4の長さ(Y方向の長さ)を表1のとおりとしたこと以外は実施例2と同様にして接続構造体を作製した。この接続構造体のIc劣化歪を測定した。結果を表1および図12に示す。
図12に示すように、第2面接続用超電導線材4が第1面接続用超電導線材3より短い比較例3に比べ、第2面接続用超電導線材4が第1面接続用超電導線材3より長い実施例2では、Ic劣化歪について優れた結果が得られた。
図11、表1および図12に示す結果より、第2面接続用超電導線材4が第1面接続用超電導線材3より長い接続構造体100の優位性が確認できた。
以上、本発明の様々な実施形態を説明したが、各実施形態における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
例えば、酸化物超電導線材は、RE−123系の超電導線材に限らず、Bi系の超電導線材であってもよい。
また、接続構造体100では、酸化物超電導線材1,2、第1面接続用超電導線材3および第2面接続用超電導線材4は、中間層11,21,31,41を有するが、中間層は必須の構成ではない。そのため、酸化物超電導線材は、基材上に酸化物超電導層と安定化層とを順次積層した構成であってもよい。また、接続構造体100では、接合領域53,54は平面視において接合領域51,52を含むことが好ましい。
1…第1の酸化物超電導線材、1a…先端面、2…第2の酸化物超電導線材、2a…先端面、3…第1面接続用超電導線材、4…第2面接続用超電導線材(第2面中継接続体)、5…隙間、6…第2面中継接続体、10,20,30,40…基材、12,22,32,42…酸化物超電導層、13,23,33,43…安定化層、51,52,53,54・・・接合領域、51A,52A,53A,54A・・・接合部。

Claims (6)

  1. 一対の酸化物超電導線材と、前記一対の酸化物超電導線材を中継接続する第1面接続用超電導線材と、前記一対の酸化物超電導線材を中継接続する第2面中継接続体と、を備え、
    前記酸化物超電導線材および前記第1面接続用超電導線材は、それぞれ、テープ状の基材に酸化物超電導層と安定化層とが順次積層され、
    前記一対の酸化物超電導線材は、先端面同士を対向させて配置され、
    前記第1面接続用超電導線材は、前記安定化層を前記一対の酸化物超電導線材の前記安定化層に向い合せた状態で、前記一対の酸化物超電導線材にそれぞれ接合され、
    前記第2面中継接続体は、前記一対の酸化物超電導線材の前記基材に向い合せた状態で前記一対の酸化物超電導線材にそれぞれ接合され、
    前記第2面中継接続体と前記一対の酸化物超電導線材との接合部における引張強度は、前記第1面接続用超電導線材と前記一対の酸化物超電導線材との接合部における引張強度より高い、酸化物超電導線材の接続構造体。
  2. 前記第2面中継接続体は、前記一対の酸化物超電導線材の長さ方向について前記第1面接続用超電導線材より長く形成され、
    前記一対の酸化物超電導線材に対する前記第2面中継接続体の接合領域は、前記一対の酸化物超電導線材の長さ方向について、前記一対の酸化物超電導線材に対する前記第1面接続用超電導線材の接合領域を含む、請求項1に記載の酸化物超電導線材の接続構造体。
  3. 前記第2面中継接続体は、テープ状の基材に酸化物超電導層と安定化層とが順次積層された酸化物超電導線材である、請求項1または2に記載の酸化物超電導線材の接続構造体。
  4. 前記第2面中継接続体は、単層構造の金属層である、請求項1または2に記載の酸化物超電導線材の接続構造体。
  5. 前記一対の酸化物超電導線材の先端面は、隙間をおいて対向させて配置されている、請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の酸化物超電導線材の接続構造体。
  6. テープ状の基材に酸化物超電導層と安定化層とが順次積層された一対の酸化物超電導線材と、テープ状の基材に酸化物超電導層と安定化層とが順次積層された第1面接続用超電導線材と、第2面中継接続体とを用意する工程と、
    前記一対の酸化物超電導線材を、先端面どうしを対向させて配置する工程と、
    前記第1面接続用超電導線材を、前記安定化層を前記一対の酸化物超電導線材の前記安定化層に向い合せた状態で、前記一対の酸化物超電導線材にそれぞれ接合するとともに、前記第2面中継接続体を、前記一対の酸化物超電導線材の前記基材に向い合せた状態で前記一対の酸化物超電導線材にそれぞれ接合する工程と、を有し、
    前記第1面接続用超電導線材と前記第2面中継接続体とを前記一対の酸化物超電導線材に接合する工程において、前記第2面中継接続体と前記一対の酸化物超電導線材との接合部における引張強度を、前記第1面接続用超電導線材と前記一対の酸化物超電導線材との接合部における引張強度より高くする、酸化物超電導線材の接続構造体の製造方法。
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