JP2015198009A - 酸化物超電導線材とその製造方法 - Google Patents

酸化物超電導線材とその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、応力が作用した場合であっても酸化物超電導層に損傷を生じ難い構造を採用した酸化物超電導線材およびその製造方法の提供を目的とする。【解決手段】本発明は、基材の主面上に中間層および酸化物超電導層が形成された酸化物超電導積層体と、前記酸化物超電導積層体の外周に形成された保護層と、前記保護層上に形成された安定化層とを備え、前記保護層が、少なくとも前記酸化物超電導層の主面を覆うように形成されたAgまたはAg合金からなる第1の保護層と、少なくとも前記基材の主面と反対側の裏面を覆うように形成されたAgまたはAg合金からなる第2の保護層とからなり、前記安定化層が、前記第1の保護層と前記第2の保護層の少なくとも一部を覆って設けられ、前記酸化物超電導層と前記中間層の間の剥離強度より、前記基材と前記第2の保護層の間の剥離強度が小さくされたことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、酸化物超電導線材とその製造方法に関する。
RE−123系(REBaCu(7−x):REは希土類元素の1種または2種以上)等の酸化物超電導体は、液体窒素温度(77K)を超える温度(例えば90K前後)で超電導特性を示し、強磁界内でも比較的高い臨界電流密度を維持することができるため、超電導コイルや超電導電力ケーブルなどの応用開発が進められている。
この種の酸化物超電導体を用いた酸化物超電導線材は、ハステロイ(登録商標)などの耐熱合金テープの基材上にイオンビームアシスト法により結晶配向性を揃えた中間層を形成し、その表面に酸化物超電導層を成膜し、更にその表面にAgなどからなる保護層を形成することで製造されている。
酸化物超電導線材の一例として、図5に示すように、基材上に中間層を介し酸化物超電導層と保護層を形成して酸化物超電導積層体100を構成し、酸化物超電導積層体の表裏面にはんだ層101を介しCuの金属箔からなる安定化層102を一体化した酸化物超電導線材103が開示されている(特許文献1参照)。
また、酸化物超電導線材等の高温超電導線材を用いて超電導コイルを作製した場合、磁力によるフープ力や、樹脂含浸するための樹脂と高温超電導線材との間の熱収縮率差により高温超電導線材内部に応力が作用し、高温超電導線材内部にき裂を生じる問題がある。
このため、基材上に中間層を介し酸化物超電導層を形成した図6に示す酸化物超電導積層体100を構成し、この酸化物超電導積層体100の周面をCuの金属箔などの金属テープ105で横断面C字型に覆い、金属テープ105の内面側に設けたはんだ層106により一体化した構造の高温超電導線材107が知られている(特許文献2参照)。
特表2003−505848号公報 特開2011−003494号公報
特許文献1、2に記載の構造によれば、酸化物超電導積層体100とこれを覆う安定化層102との接合、並びに、酸化物超電導積層体100と金属テープ105との接合をいずれもはんだ層101、106により行っている。このため、酸化物超電導層側に設けられている保護層と安定化層との間に微細な隙間が生じていると、超電導線材に力が作用した場合、微細な隙間部分とその周囲に応力が集中し、酸化物超電導層とその周囲の層との界面部分において剥離を生じる問題があった。
基材と中間層との間、あるいは、保護層と安定化層との間において剥離が生じる場合は、直接、酸化物超電導層が損傷する訳ではないので、通電時の事故に直結しないが、酸化物超電導層とそれに接する層との界面において剥離が生じると、超電導体としての通電経路そのものが損傷するおそれがあり、通電時の大きな問題となるおそれがある。
本発明者は、応力が作用して積層構造のいずれかに層間剥離を生じたとしても、酸化物超電導層そのものが損傷しないようにできる構造について種々研究した結果、本願発明に到達した。
本発明は、以上のような従来の実情に鑑みなされたものであり、酸化物超電導層に接している層の部分で層間剥離を生じることがなく、酸化物超電導層から離れた層の部分に剥離を誘導できる構造を採用し、応力が作用した場合であっても酸化物超電導層に損傷を生じ難い構造を採用した酸化物超電導線材およびその製造方法の提供を目的とする。
前記課題を解決するため、基材の主面上に中間層および酸化物超電導層が形成された酸化物超電導積層体と、前記酸化物超電導積層体の外周に形成された保護層と、前記保護層上に形成された安定化層と、を備え、前記保護層が、少なくとも前記酸化物超電導層の主面を覆うように形成されたAg又はAg合金からなる第1の保護層と、少なくとも前記基材の主面とは反対側の裏面を覆うように形成されたAgまたはAg合金からなる第2の保護層を含み、前記安定化層が、前記第1の保護層と前記第2の保護層の少なくとも一部を覆って設けられ、前記酸化物超電導層と前記中間層の間の剥離強度より、前記基材と前記第2の保護層の間の剥離強度が小さくされたことを特徴とする。
酸化物超電導層と中間層との間の剥離強度よりも、基材と第2の保護層との間の剥離強度を小さくしたので、超電導コイルあるいは超電導ケーブルなどの用途に利用し、仮に応力が作用したとしても、基材と第2の保護層との界面に層間剥離を誘導することができ、酸化物超電導層とそれに隣接する層との間の層間剥離を抑制できる。このため、応力が作用した場合、基材と第2の保護層との間に層間剥離を誘導し易く、酸化物超電導層と中間層との間に層間剥離を生じ難い、応力付加に強い構造の酸化物超電導線材を提供できる。
本発明において、前記第1の保護層上と前記第2の保護層上に前記安定化層が半田層を介し接合された構造を採用できる。
保護層上に半田層を介し安定化層を接合する構造の場合、半田層がAgまたはAg合金の保護層の一部を溶食するが、第2の保護層の剥離強度を第1の保護層の剥離強度より低く好適な範囲に制御して基材裏面と第2の保護層との界面に剥離を誘起させ、故障に繋がらない構造の酸化物超電導線材を提供できる。
本発明において、前記基板裏面側の前記第2の保護層の厚さが1.5μm以下であることが好ましい。
第2の保護層の厚さが1.5μm以下であれば、第2の保護層と基材の間の剥離強度が酸化物超電導層と中間層の間の剥離強度よりも確実に弱くなる。このため、応力が作用した場合、基材と第2の保護層との間に層間剥離を誘導し易く、酸化物超電導層と中間層との間に層間剥離を生じ難い、酸化物超電導線材を提供できる。
本発明に係る酸化物超電導線材の製造方法は、基材の主面上に中間層および酸化物超電導層を設けた酸化物超電導積層体に対し、前記酸化物超電導層上にAgまたはAg合金からなる第1の保護層を形成した後、酸素アニ−ル処理を施し、その後、前記基材の裏面側にAgまたはAg合金からなる第2の保護層を形成し、この第2の保護層形成後に酸素アニール処理を行うことなく安定化層を接合することを特徴とする。
第2の保護層を形成後に酸素アニール処理を施すことなく安定化層を接合するので、第2の保護層は基材裏面側に対し、剥離強度が弱い状態のまま安定化層で覆われる。第1の保護層を酸化物超電導層上に形成後に行う酸素アニール処理によって、酸化物超電導層には第1の保護層を介し必要な酸素が供給され、酸化物超電導導体の結晶の内部に必要な酸素が供給され、超電導特性が整えられる。第1の保護層は酸素アニール処理を受けるが第2の保護層は酸素アニール処理を受けないので、基材裏面に対する第2の保護層の剥離強度が他の層より低い状態のまま維持される。この結果、酸化物超電導線材に力が作用して酸化物超電導線材を構成する各層に剥離応力が作用した場合、基材裏面と第2の保護層との界面に剥離が誘起される結果、酸化物超電導層とその周囲の層との界面における層間剥離が抑制される。
本発明の製造方法において、前記第2の保護層形成後に酸素アニール処理を施すことなく半田層を介し安定化層を接合することにより、前記酸化物超電導層と前記中間層の間の剥離強度よりも、前記基材と前記第2の保護層の間の剥離強度を低くすることが好ましい。
この結果、酸化物超電導線材に力が作用して酸化物超電導線材を構成する各層に剥離応力が作用した場合、基材裏面と第2の保護層との界面に剥離が誘起される結果、酸化物超電導層とその周囲の層との界面における層間剥離が抑制される。半田層を介し安定化層を接合する場合、半田層がAgまたはAg合金の保護層の一部を溶食するが、第2の保護層の剥離強度を低くしておくことが有効なので、保護層の一部が溶食されたとして、基材裏面と第2の保護層との界面に剥離を誘起できる作用効果を奏する。
本発明の製造方法において、前記第2の保護層の厚さを1.5μm以下とすることができる。
第2の保護層の厚さが1.5μm以下であれば、第2の保護層と基材の間の剥離強度が酸化物超電導層と中間層の間の剥離強度よりも確実に弱くなる。また、半田層を介し安定化層を接合する場合、半田層がAgまたはAg合金の保護層の一部を溶食するとしても、第2の保護層の剥離強度を好適な範囲に制御して基材裏面と第2の保護層との界面に剥離を誘起させ、故障に繋がらない構造の酸化物超電導線材を提供できる。
本発明に係る酸化物超電導線材ならば、超電導コイルあるいは超電導ケーブルなどの応用用途に利用し、外力により、あるいは、熱収縮率の違いにより作用する応力によって酸化物超電導線材に応力が作用した場合、該応力を基材と第2の保護層との界面における層間剥離誘導で解消できる。このため、酸化物超電導層とそれに隣接する層との間の層間剥離を抑制できる。従って、酸化物超電導線材に応力が作用しても、酸化物超電導層とそれに隣接する層との間で層間剥離を生じ難い、応力付加による超電導特性の劣化し難い酸化物超電導線材を提供できる。
本発明に係る酸化物超電導線材の一例を示す横断面斜視図。 実施例で得られた剥離強度と故障率の関係を示すグラフ。 比較例で得られた酸素アニール処理後の剥離強度と故障率の関係を示すグラフ。 実施例で得られた酸素アニール処理なしの場合の剥離強度と故障率の関係を示すグラフ。 従来の酸化物超電導線材の一例を示す横断面図。 従来の酸化物超電導線材の他の例を示す横断面図。
以下、本発明に係る酸化物超電導線材の実施形態について図面に基づいて説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1に本発明に係る第1実施形態の酸化物超電導線材1を示す。
本実施形態の酸化物超電導線材1は、テープ状の基材10の主面10aに中間層11、酸化物超電導層12が積層された酸化物超電導積層体16と、その外周に積層された保護層20と、保護層20の外周の一部分を除いて覆った構成の安定化層18とから構成されている。保護層20は、Ag又はAg合金からなる第1の保護層13と第2の保護層14を有する。以下、図1を基に、酸化物超電導線材1の各構成要素について説明する。
基材10は、ハステロイ(米国ヘインズ社製商品名)に代表されるニッケル合金やステンレス鋼、ニッケル合金に集合組織を導入した配向Ni−W合金等が適用される。基材10の厚さは、目的に応じて適宜調整すれば良く、10〜500μmの範囲とすることができる。
基材10の主面10a上に形成される中間層11は、一例として、基材側から順に拡散防止層とベッド層と配向層とキャップ層の積層構造とすることができるが、拡散防止層とベッド層の一方あるいは両方を略して構成しても良い。
拡散防止層は、Si、Al、GZO(GdZr)等から構成され、例えば厚さ10〜400nmに形成される。ベッド層は、界面反応性を低減し、その上に形成される膜の配向性を得るため層であり、Y、Er、CeO、Dy3、Er、Eu、Ho、La等からなり、その厚さは例えば10〜100nmである。配向層は、その上のキャップ層の結晶配向性を制御するために2軸配向する物質から形成される。配向層の材質としては、GdZr、MgO、ZrO−Y(YSZ)、SrTiO、CeO、Y、Al、Gd、Zr、Ho、Nd等の金属酸化物を例示することができる。
配向層はIBAD(Ion-Beam-Assisted Deposition)法で形成することが好ましい。キャップ層は、上述の配向層の表面に成膜されて結晶粒が面内方向に自己配向し得る材料からなり、具体的には、CeO、Y、Al、Gd、ZrO、YSZ、Ho、Nd、LaMnO等からなる。キャップ層の膜厚は50〜5000nmの範囲に形成できる。
酸化物超電導層12は酸化物超電導体として公知のもので良く、具体的には、RE−123系と呼ばれるREBaCu(REは希土類元素であるSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luのうちの1種又は2種以上を表す)を例示できる。この酸化物超電導層12として、Y123(YBaCu7−X)又はGd123(GdBaCu7−X)などを例示できる。酸化物超電導層12の厚みは、0.5〜5μm程度であって、均一な厚みであることが好ましい。
上述の基材10、中間層11、酸化物超電導層12によって、酸化物超電導積層体16が構成されている。図1に示すように、この酸化物超電導積層体16は、保護層20によって外周を覆われており、酸化物超電導層12の主面上に第1の保護層13の主面部13bが形成され、基材10の裏面10bに第2の保護層14の主面部14bが形成され、前記酸化物超電導積層体16の側面16aに第1の保護層13及び第2の保護層14の側面部13a、14aが形成されて、酸化物超電導導体15が構成されている。
第1の保護層13は、酸化物超電導層12の主面12a上に主に形成されるAg又はAg合金からなる層であり、スパッタ法などの成膜法により形成される。第1の保護層13は、主面12aのみならず、酸化物超電導積層体16の側面16a、16a及び裏面16bに形成されていてもよい。特に、スパッタ法により第1の保護層13を形成する場合、スパッタ粒子(Ag粒子)の一部が酸化物超電導積層体16の側面16aにも回り込むため、側面部13aが形成される。なお、酸化物超電導積層体16の裏面側にも一部Agの回り込みが発生するが、図1においては、裏面側に形成される保護層は省略している。
第1の保護層13は、酸化物超電導層12を保護する役割を果たしている。また、通電の際の事故時に発生する過電流をバイパスする機能も有する。加えて、酸化物超電導層12とこの層よりも上面に設ける層との間で起こる化学反応を抑制し、一方の層の元素の一部が他方の層側に侵入して組成がくずれることによる超電導特性の低下を防ぐなどの機能を有する。
第1の保護層13の成膜後に、酸素雰囲気下において300〜500℃、1〜20hの熱処理を行う(酸素アニール処理)。酸化物超電導層12は、成膜後には酸素が不足した結晶構造となっているため、上記の酸素アニール処理を行うことによって、酸化物超電導層12に必要な酸素を供給して結晶構造を整えることができる。
第2の保護層14は、基材10の裏面10b上に形成される主面部14bと、前記酸化物超電導積層体16の側面16a側に形成される側面部14aからなる。
第2の保護層14は、前記第1の保護層13と共に、事故時の過電流をバイパスする機能を有する。第2の保護層14は、Ag又はAg合金からなり、第1の保護層13を形成する場合と同様にスパッタ法などの成膜法により形成される。
第2の保護層14を成膜後、上述の酸素アニール処理を行ない、安定化層18の接合を行うことができる。
安定化層18は、一面側にはんだ層を有する金属テープで保護層20を覆って形成される。金属テープで安定化層18を形成するには、保護層20を備えた酸化物超電導積層体16の周囲を囲むように金属テープを横断面C字型になるように折り曲げ加工しつつ加熱ロールなどの成形装置を用いて半田層を溶融させ、金属テープで保護層20の周囲を囲んだまま常温に冷却して半田層を固化し、図1に示すように半田層19を介し一体化した構造とすることが好ましい。
なお、図1に示す構造では横断面C字型に金属テープを成形したので、第2の保護層14の外面側に安定化層18で覆われていない領域14cが形成されているが、金属テープの幅を調整してこの領域14cも全て安定化層18で覆った構造としても良い。
半田層19に用いる半田は、特に限定されるものではなく従来公知の半田を使用可能である。例えば、Sn、Sn−Ag系合金、Sn−Bi系合金、Sn−Cu系合金、Sn−Zn系合金などのSnを主成分とする合金よりなる鉛フリー半田、Pb−Sn系合金半田、共晶半田、低温半田などが挙げられ、これらの半田を一種又は二種以上組み合わせて使用することができる。これらの中でも、融点が300℃以下の半田を用いることが好ましい。これにより、300℃以下の温度で安定化層18と第1の保護層13又は第2の保護層14を半田付けすることが可能となるので、半田付けの熱によって酸化物超電導層12の特性が劣化することを抑止できる。
図1に示す構造の酸化物超電導線材1を製造する場合、第1の保護層13を成膜後に酸素アニール処理を行い、その後に第2の保護層14を成膜し、酸素アニール処理を施してから半田層19を用いて安定化層18を接合することができる。また、第1の保護層13を成膜後に第2の保護層14を成膜し、酸素アニール処理を施してから半田層19を用いて安定化層18を接合することができる。さらに、第1の保護層13を成膜後に酸素アニール処理を行い、その後に第2の保護層14を成膜し、酸素アニール処理を施すことなく半田層19を用いて安定化層18を接合することもできる。なお、第2の保護層14を成膜後に酸素アニールを行う場合、酸素アニールに替えて酸素を用いない真空雰囲気や不活性ガス中での熱処理を行うと酸化物超電導層12から酸素が抜けて臨界電流値が低下するおそれがある。このため、第2の保護層14の形成後に加熱処理を行う場合は、酸素アニール処理を行うことが好ましい。
スパッタなどの成膜法により形成したAgまたはAg合金の層は、酸素アニール処理時の加熱温度に曝されると、再結晶化が起こるとともに、ハステロイからなる基材10に対する接合強度が向上する。しかし、安定化層を形成する際に、AgまたはAg合金の層と半田層19の接する界面では、半田層19に含まれているSnの影響でAgの溶食が生じ、AgまたはAg合金の層が基材10の裏面側に密着する場合の剥離強度は低下するため、基材10に対する第2の保護層14の剥離強度を酸化物超電導層12の剥離強度よりも低くすることができる。
このような構造を採用することで、酸化物超電導線材1に対し力が作用して積層構造の部分を剥離しようとする応力が作用した場合、基材10の裏面と第2の保護層14との界面に積極的に剥離を誘導することができ、酸化物超電導層12とその周囲の層との界面部分に剥離を生じさせることのない構造を実現できる。
また、この効果は第2の保護層14の膜厚の調整によってより有効に作用させることができる。
第2の保護層14の膜厚(基材10の裏面側に形成された部分の膜厚)を1.5μm以下とすることにより、有効な溶食が生じるため、酸化物超電導層12とその周囲の層との剥離強度よりも、第2の保護層14の剥離強度を確実に低くすることができる。これにより、酸化物超電導線材1に応力が作用しても、第2の保護層14に層間剥離を誘導できる構造を確実に得ることができる。
上述の構造を得る場合、第2の保護層14を形成後、酸素アニール処理を行わないことが好ましい。酸素アニール処理を行わないことにより、基材10と第2の保護層14との接合強度が低くなるため、第2の保護層14の剥離強度はいっそう低くなり、酸化物超電導層12の剥離をより効果的に防止できる。
以下、実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
「試験例1」
(試料の作製)
ハステロイC−276(米国ヘインズ社商品名)からなる幅5mm、厚さ0.1mm、長さ1000mmのテープ状の基材の表面を平均粒径3μmのアルミナ粒子を用いて研磨し、表面を平滑化した。次に、前記基材の表面をアセトンにより脱脂、洗浄した。
この基材の主面上にイオンビームスパッタ法によりAl層(拡散防止層;膜厚100nm)を成膜し、その上に、イオンビームスパッタ法によりY層(ベッド層;膜厚30nm)を成膜した。
次いで、このベッド層上に、イオンビームアシスト蒸着法(IBAD法)によりMgO層(金属酸化物層;膜厚5〜10nm)を形成し、その上にパルスレーザー蒸着法(PLD法)により500nm厚のCeO層(キャップ層)を成膜した。次いでCeO層上にPLD法により2.0μm厚のGdBaCu7−δ層(酸化物超電導層)を形成した。
さらに酸化物超電導層側からスパッタ法により酸化物超電導層上に6μm厚のAgからなる第1の保護層を形成し、500℃で10時間、酸素雰囲気中において酸素アニールし、26時間の炉冷却後に取り出した。
次に、基材の裏面側からスパッタ法により基材上に1μm厚のAgからなる第2の保護層を形成し、酸化物超電導導体を得た。第2の保護層を形成する際、膜厚を1.5μm、2.0μm、2.5μm、3.0μmにそれぞれ変更して複数の酸化物超電導導体を作製し、第2の保護層の膜厚が異なる合計5種類の酸化物超電導導体試料を複数作製した。
これらの酸化物超電導導体に500℃で10時間、酸素雰囲気中において酸素アニールし、26時間の炉冷却後に酸素アニール炉から取り出した。
次いで各酸化物超電導導体に厚さ20μm、幅10mmであり、片面に厚さ2〜4μmのSnめっき層を有する無酸素銅箔を用い、加熱加圧ロールを用いてC字型に折り曲げ成形しながら酸化物超電導導体の周囲を囲んで安定化層を形成し、試験用の5種類の酸化物超電導線材を得た。
得られた各酸化物超電導線材において基材裏面側に被覆された安定化層に対し、外径2.7mmの円柱状のピンを安定化層上にエポキシ系の接着剤で接着後、酸化物超電導層の外側に被着されている安定化層の外面をバッキングプレートにエポキシ系の接着剤で接着し、前記ピンに対し軸方向(酸化物超電導線材の安定化層に対し90゜方向)に引張力を加えて剥離力を測定するスタッドプル法により剥離力を測定した。
スタッドプル法による剥離力の測定結果を図2に示す。図2の剥離強度に対する累積故障率のワイブルプロットを示す。
図2に示す通り、Agの保護層の膜厚が減少することに相関し、剥離強度が低下することがわかる。酸化物超電導層の剥離強度は30MPa以上であり、剥離強度30MPaのラインを境界として見ると、膜厚1.5μm以下の保護層では90%以上の試料について、剥離強度が30MPa未満であった。これらの試料はすべて基材表面のAgが剥離していた。
この種の酸化物超電導線材の剥離強度として、キャップ層と酸化物超電導層の界面が一番弱い部分と認識することができるので、図2の結果において剥離強度30MPaを下回る、剥離強度を示すには、Agの保護層の厚さを1μm、あるいは1.5μmとするならば、故障率90%で換算して保護層として好ましい厚さであると判断できる。
即ち、上述の条件で酸化物超電導線材を製造した場合、Agの保護層の厚さを1.5μm以下とするならば、キャップ層と酸化物超電導層の界面が剥離せずに、Agの保護層と基材裏面との界面で剥離を生じる構造を実現できる。
「試験例2」
先の試験例1で行った条件と同等の条件で酸化物超電導導体を作製する際、酸素アニール処理後に基材裏面側に厚さ1μmのAgの第2の保護層を形成し、更に酸素アニール処理を施した試料と酸素アニール処理を施さない試料を作製し、上述の条件と同等条件でスタッドプル法に基づき剥離強度の試験を行った。
それらの結果を図3と図4に示す。
図3に示す結果は、第2の保護層を形成後、酸素アニール処理を行った試料の剥離強度を示し、図4に示す結果は、第2の保護層を形成後、酸素アニール処理を行っていない試料の剥離強度を示す。
図3に示す酸素アニール処理を施した酸化物超電導線材試料の剥離強度試験では、全サンプルにおいて第2の保護層と基材の界面で剥離が起きるよりも先にピンを接着している接着剤の樹脂部分で樹脂破壊を生じた。
図4に示す酸素アニール処理を施していない酸化物超電導線材試料の剥離強度試験では、全てAgの第2の保護層と基材裏面との界面で剥離が生じた。
図3と図4の対比から、酸素アニール処理しない方が剥離強度が低下しているので、酸素アニール処理を行わないことにより、基材裏面と第2の保護層との界面に剥離を誘起できる構造を提供できることがわかった。
1…酸化物超電導線材、10…基材、10a…主面、10b…裏面、11…中間層、12…酸化物超電導層、13…第1の保護層、13a、14a…側面部、13b、14b…主面部、14…第2の保護層、15…酸化物超電導導体、16…酸化物超電導積層体、16a…側面、18…安定化層、19…半田層、20…保護層。

Claims (6)

  1. 基材の主面上に中間層および酸化物超電導層が形成された酸化物超電導積層体と、前記酸化物超電導積層体の外周に形成された保護層と、前記保護層上に形成された安定化層とを備え、
    前記保護層が、少なくとも前記酸化物超電導層の主面を覆うように形成されたAgまたはAg合金からなる第1の保護層と、前記基材の主面とは反対側の裏面を少なくとも覆うように形成されたAgまたはAg合金からなる第2の保護層を含み、
    前記安定化層が、前記第1の保護層と前記第2の保護層の少なくとも一部を覆って設けられ、
    前記酸化物超電導層と前記中間層の間の剥離強度より、前記基材と前記第2の保護層の間の剥離強度が小さくされた酸化物超電導線材。
  2. 前記第1の保護層上と前記第2の保護層上に前記安定化層が半田層を介し接合された請求項1に記載の酸化物超電導線材。
  3. 前記基板裏面側の前記第2の保護層の厚さが1.5μm以下である請求項1または請求項2に記載の酸化物超電導線材。
  4. 基材の主面上に中間層および酸化物超電導層を設けた酸化物超電導積層体に対し、前記酸化物超電導層上にAgまたはAg合金からなる第1の保護層を形成した後、酸素アニ−ル処理を施し、その後、前記基材の裏面側にAgまたはAg合金からなる第2の保護層を形成し、この第2の保護層形成後に酸素アニール処理を施すことなく安定化層を接合することを特徴とする酸化物超電導線材の製造方法。
  5. 前記第2の保護層形成後に酸素アニール処理を施すことなく半田層を介し安定化層を接合することにより、前記酸化物超電導層と前記中間層の間の剥離強度よりも、前記基材と前記第2の保護層の間の剥離強度を低くする請求項4に記載の酸化物超電導線材の製造方法。
  6. 前記第2の保護層の厚さを1.5μm以下とする請求項4または請求項5に記載の酸化物超電導線材の製造方法。
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