JP2017048884A - ダンパー - Google Patents

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Abstract

【課題】遠心力によるスプリングシートの貼り付き現象を防止できるダンパーを提供する。
【解決手段】デュアルマスフライホイール1A、1Bは、第1フライホイール2と、第1フライホイール2に回転自在に支持された第2フライホイール3と、第1フライホイール2と第2フライホイール3との間でトルク伝達を行うコイルスプリング4と、第1フライホイール2の反回転方向側においてコイルスプリング4と第1当接部26及び第2当接部36との間に配置される第1スプリングシート51と、第1フライホイール2の回転方向側においてコイルスプリング4と第1当接部26及び第2当接部36との間に配置される第2スプリングシート52と、を備え、遠心力による径方向外方への力の一部を、円周方向におけるコイルスプリング4の戻り方向の力に変換してスプリングシート51、52の内周面21eへの貼り付きを防止する貼付防止手段TFをさらに備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、トルク伝達経路において捩り振動を減衰するダンパーに関する。
エンジンなどのトルクを伝達するトルク伝達経路に介在し、伝達トルクに含まれる捩り振動を減衰するダンパーが知られている。この種のダンパーには、ダンパーとしてのみ機能する単機能のダンパーだけでなく、ダンパー及びクラッチとして機能するクラッチダンパー(例えば、特許文献1参照)、ダンパー及び2つのフライホイールを備えるデュアルマスフライホイール(例えば、特許文献2参照)などが含まれる。
図8〜図11は、従来のデュアルマスフライホイール1Pを示しており、該デュアルマスフライホイール1Pは、第1フライホイール2と、第2フライホイール3と、コイルスプリング4と、スプリングシート5と、を備えている。
第1フライホイール2は、ボルトBを介してエンジンのクランクシャフト(図示せず)に固定される回転部材であり、フライホイール部21、シールプレート22、ハブ23、軸受支持プレート24及びリングギヤ25を備えている。
フライホイール部21は、円板形状の内周側ホイール部21aと、内周側ホイール部21aの外周側に円周方向に沿って形成された2つの第1膨出部21bと、円周方向において2つの第1膨出部21bの間に位置するように内周側ホイール部21aの外周側に形成された2つの第1非膨出部21cと、第1膨出部21b及び第1非膨出部21cの外周縁部から軸方向に延設された筒状部21dと、を有している。第1膨出部21bは、内周側ホイール部21a及び第1非膨出部21cよりも外側方に膨出しており、その内側にコイルスプリング4及びスプリングシート5の収容空間Sが形成される。
シールプレート22は、内周側プレート部22aと、内周側プレート部22aの外周側に円周方向に沿って形成された2つの第2膨出部22bと、円周方向において2つの第2膨出部22bの間に位置するように内周側プレート部22aの外周側に形成された2つの第2非膨出部22cと、第2膨出部22b及び第2非膨出部22cの外周側で筒状部21dの先端に固定される固定部22dと、を有している。第2膨出部22bは、内周側プレート部22a及び第2非膨出部22cよりも外側方に膨出しており、その内側に収容空間Sが形成される。
ハブ23は、フライホイール部21の中心部に固定される円筒形状の部材であり、フライホイール部21とともにボルトBによりクランクシャフトに固定される。また、ハブ23の外周部には、軸受27が嵌め込まれ、この軸受27を介して第2フライホイール3が第1フライホイール2に回転自在に支持される。
なお、軸受支持プレート24は、軸受27の軸方向の移動を規制するための部材であり、フライホイール部21及びハブ23とともにボルトBによりクランクシャフトに固定される。また、リングギヤ25は、筒状部21dの外周部に固定された環形状の歯車部材であり、エンジン始動時にスタータモータの出力ギヤ(図示せず)と噛み合い、第1フライホイール2を介してクランクシャフトにエンジン始動トルクを伝達する。
第1フライホイール2の内部には、円周方向に2つの収容空間Sが形成されている。各収容空間Sは、第1膨出部21b、第2膨出部22b及び筒状部21dにより囲まれた円周方向に沿う空間であり、円周方向の両端位置が第1非膨出部21c及び第2非膨出部22cにより区画されている。また、各収容空間Sの両端には、第1膨出部21bと第1非膨出部21cとを繋ぐ段部と、第2膨出部22bと第2非膨出部22cとを繋ぐ段部と、により形成された第1当接部26が設けられている。
第2フライホイール3は、トランスミッション(図示せず)に固定される回転部材であり、第1フライホイール2の内部に配置されるドリブンプレート31と、第1フライホイール2の外部に配置されるフライホイール部32と、を有している。ドリブンプレート31とフライホイール部32は、複数のリベット33で一体的に連結され、軸受27を介して第1フライホイール2に回転自在に支持されている。
ドリブンプレート31は、円板部31aと、円板部31aの外周部から径方向外方に延設された2つの延設部31bと、を有している。円板部31aは、第1フライホイール2の内部において収容空間Sよりも内周側に配置されており、その外周部から収容空間S内に向けて2つの延設部31bが延設されている。2つの延設部31bは、円周方向に180°位置をずらして形成されており、各延設部31bの円周方向両端部には、径方向及び軸方向に沿い、且つ円周方向に直交する第2当接部36が形成されている。
コイルスプリング4は、円周方向に沿う姿勢で各収容空間Sに配置され、第1フライホイール2と第2フライホイール3との間でトルク伝達を行う。スプリングシート5は、第1フライホイール2の回転方向両側においてコイルスプリング4と第1当接部26又は第2当接部36との間に配置され、第1フライホイール2と第2フライホイール3との相対回転に応じて筒状部21dの内周面21eを摺動する。
図11に示すように、初期状態におけるデュアルマスフライホイール1Pでは、第1フライホイール2の回転方向両側のスプリングシート5がそれぞれ第1当接部26及び第2当接部36に弾性的に当接している。図12に示すように、車両の減速時には、第1フライホイール2は反時計回りに回転しているものの(図中、矢印参照)、エンジンに接続される第1フライホイール2に対しトランスミッションに接続される第2フライホイール3の相対速度が速いため、コイルスプリング4に対し反回転方向側(図中上方に位置するコイルスプリング4であれば右側)に位置する第2フライホイール3の第2当接部36がスプリングシート5及びコイルスプリング4を介して、回転方向側(図中上方に位置するコイルスプリング4であれば左側)に位置する第1フライホイール2の第1当接部26を押圧することにより、第2フライホイール3から第1フライホイール2にトルクが伝達される。なお、図12、13及び他の図面(図2〜5)においては、第1フライホイール2と第2フライホイール3の相対位置を示している。このとき、コイルスプリング4がトルク変動に応じて伸縮することで、伝達トルクに含まれる捩り振動が減衰される。
特開2009−228736号公報 国際公開第2010/010896号
しかしながら、この種のデュアルマスフライホイール1Pでは、遠心力でスプリングシート5が第1フライホイール2の内周面21eに貼り付く現象が発生する場合がある。車両が減速している図12の状態から車両が加速すると、今度は第2フライホイール3に対し第1フライホイール2が早く回転するようになる。したがって、コイルスプリング4に対し反回転方向側(図中上方に位置するコイルスプリング4であれば右側)に位置する第1フライホイール2の第1当接部26が第2フライホイール3の第2当接部36を追い越し、この第1フライホイール2の第1当接部26がスプリングシート5及びコイルスプリング4を介して、回転方向側(図中上方に位置するコイルスプリング4であれば左側)に位置する第2フライホイール3の第2当接部36を押圧するようになる。
この減速状態から加速状態への移行の際、図13に示すように、スプリングシート5が第1フライホイール2の内周面21eに貼り付くと、反回転方向側端部に位置するスプリングシート5と反回転方向側に位置する第2フライホイール3の第2当接部36との間にクリアランスDができ、このクリアランス解消時の衝撃が異音や振動の発生原因となる虞があった。即ち、図12の減速時から図13の加速への移行の際に、本来であれば、反回転方向側のスプリングシート5が第1フライホイール2の内周面21eを滑って第2フライホイール3の第2当接部36に当接したまま、第1フライホイール2の第1当接部26が第2フライホイール3の第2当接部36を追い越しに伴って第2フライホイール3の第2当接部36に当接して押圧されるはずであるものの、第1フライホイール2の内周面21eに貼り付くことで、第2フライホイール3の第2当接部36に追随せずに(図12中の距離Lが維持され)、第1フライホイール2の第1当接部26が第2フライホイール3の第2当接部36を追い越す際に、第2フライホイール3の第2当接部36との間にクリアランスDが発生してしまう。
特に、低トルクから高トルクにわたる広いトルク変動範囲で良好な振動減衰性能を確保するデュアルマスフライホイール1Pでは、各収容空間Sに3つ以上のコイルスプリング4を直列に配置するとともに、円周方向両端に位置するコイルスプリング4のばね定数を他のコイルスプリング4のばね定数よりも小さくしているので、スプリングシート5の貼り付き現象が発生し易かった。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、遠心力によるスプリングシートの貼り付き現象を防止できるダンパーを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、
円板形状のサイドプレート(例えば、後述の実施形態のフライホイール部21)と、該サイドプレートの外周縁部から軸方向に延設された筒状部(例えば、後述の実施形態の筒状部21d)と、円周方向に離間して設けられた第1当接部(例えば、後述の実施形態の第1当接部26)と、を有する第1回転部材(例えば、後述の実施形態の第1フライホイール2)と、
円周方向に離間して設けられた第2当接部(例えば、後述の実施形態の第2当接部36)を有し、該第1回転部材に対して回転可能に配置された第2回転部材(例えば、後述の実施形態の第2フライホイール3)と、
前記第1回転部材と前記第2回転部材との間でトルク伝達を行う少なくとも1つの弾性部材(例えば、後述の実施形態のコイルスプリング4)と、
前記第1回転部材の反回転方向側において前記弾性部材と前記第1当接部及び前記第2当接部との間に配置され、前記第1回転部材と前記第2回転部材との相対回転に応じて前記筒状部の内周面(例えば、後述の実施形態の内周面21e)を摺動する第1シート部材(例えば、後述の実施形態の第1スプリングシート51)と、
前記第1回転部材の回転方向側において前記弾性部材と前記第1当接部及び前記第2当接部との間に配置され、前記第1回転部材と前記第2回転部材との相対回転に応じて前記筒状部の前記内周面を摺動する第2シート部材(例えば、後述の実施形態の第2スプリングシート52)と、を備えるダンパー(例えば、後述の実施形態のデュアルマスフライホイール1A、1B)であって、
遠心力による径方向外方への力の一部を、円周方向における前記弾性部材の戻り方向の力に変換して前記第1シート部材及び第2シート部材の前記内周面への貼り付きを防止する貼付防止手段(例えば、後述の実施形態の貼付防止手段TF)を備える。
請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載のダンパーであって、
前記弾性部材は、円周方向に沿う3つ以上のコイルスプリング(例えば、後述の実施形態の第1〜第4コイルスプリング41〜44)が直列に配置され、
円周方向で隣り合う前記コイルスプリング間には、前記第1回転部材と前記第2回転部材との相対回転に応じて前記筒状部の前記内周面を摺動する第3シート部材(例えば、後述の実施形態の第3〜第5スプリングシート53〜55)が設けられ、
円周方向両端に位置する前記コイルスプリングのばね定数が、他の前記コイルスプリングのばね定数よりも小さい。
請求項3に記載の発明は、
請求項1又は2に記載のダンパーであって、
前記貼付防止手段は、前記筒状部の前記内周面のうち少なくとも前記第1シート部材との摺動する部分が前記回転方向側へ向かって拡径する第1拡径面(例えば、後述の実施形態の第1拡径面21f)と、前記筒状部の前記内周面のうち少なくとも前記第2シート部材との摺動する部分が前記回転方向側へ向かって拡径する第2拡径面(例えば、後述の実施形態の第2拡径面21g)と、から構成される。
請求項4に記載の発明は、
請求項3に記載のダンパーであって、
前記第2拡径面の形成範囲(例えば、後述の実施形態の形成範囲L2)が、前記第1拡径面の形成範囲(例えば、後述の実施形態の形成範囲L1)よりも広い。
請求項5に記載の発明は、
請求項1又は2に記載のダンパーであって、
前記貼付防止手段は、
前記第1シート部材及び前記第2シート部材に形成された傾斜部(例えば、後述の実施形態の傾斜部51c、52c)と、
前記傾斜部と前記弾性部材との間に配置されたガイド部材(例えば、後述の実施形態のガイド部材6)と、を備え、
前記ガイド部材は、前記弾性部材と係合するとともに、前記遠心力により前記傾斜部に沿って径方向外方に摺動可能であり、該摺動によって前記弾性部材の反力を増加させる。
請求項1の発明によれば、遠心力による径方向外方への力の一部を、円周方向における弾性部材の戻り方向の力に変換して第1シート部材及び第2シート部材の内周面への貼り付きを防止する貼付防止手段を備えるので、第1シート部材及び第2シート部材の貼り付きに起因するクリアランスの発生や、該クリアランスに起因する異音や振動の発生を防止できる。
請求項2の発明によれば、円周方向に沿う3つ以上のコイルスプリングが直列に配置され、円周方向両端に位置するコイルスプリングのばね定数が、他のコイルスプリングのばね定数よりも小さいので、低トルクから高トルクにわたる広いトルク変動範囲で良好な振動減衰性能が得られる。また、ばね定数を小さくしても、貼付防止手段によってシート部材の貼り付きが抑制されるので、前記クリアランスに起因する異音や振動の発生も防止できる。
請求項3の発明によれば、貼付防止手段は、筒状部の内周面のうち少なくとも第1シート部材との摺動する部分が回転方向側へ向かって拡径する第1拡径面と、筒状部の内周面のうち少なくとも第2シート部材との摺動する部分が回転方向側へ向かって拡径する第2拡径面と、から構成されるので、遠心力による径方向外方への力の一部を、第1拡径面及び第2拡径面によって円周方向における弾性部材の戻り方向の力に変換して第1シート部材及び第2シート部材の内周面への貼り付きを抑制できる。
請求項4の発明によれば、一般的に加速時の最大トルクの方が減速時の最大トルクよりも大きいため、第2拡径面の形成範囲を第1拡径面の形成範囲よりも広くすることで、シート部材の貼付防止効果を向上させることができる。
請求項5の発明によれば、貼付防止手段は、第1シート部材及び第2シート部材に形成された傾斜部と、傾斜部と弾性部材との間に配置されたガイド部材と、を備え、該ガイド部材が、遠心力の一部を弾性部材の反力を増加させる力に変換することにより、第1シート部材及び第2シート部材の内周面への貼り付きを抑制できる。
本発明の第1実施形態に係るデュアルマスフライホイールの初期状態を示す内部正面図である。 本発明の第1実施形態に係るデュアルマスフライホイールの減速時の相対位置を示す内部正面図である。 本発明の第1実施形態に係るデュアルマスフライホイールの減速状態から加速状態への移行時の相対位置を示す内部正面図である。 本発明の第1実施形態に係るデュアルマスフライホイールの加速時の相対位置を示す内部正面図である。 本発明の第1実施形態に係るデュアルマスフライホイールの加速状態から減速状態への移行時の相対位置を示す内部正面図である。 本発明の第2実施形態に係るデュアルマスフライホイールの初期状態を示す内部正面図である。 本発明の第2実施形態に係る力変換手段の作用説明図であり、(a)は遠心力を受ける前の状態を示す要部拡大正面図、(b)は遠心力を受けてガイド部材が径方向外側に摺動した状態を示す要部拡大正面図、(c)は増加したコイルスプリングの反力でスプリングシートが戻り方向に押されている状態を示す要部拡大正面図である。 従来例に係るデュアルマスフライホイールの一部切り欠き正面図である。 図8のX−X断面図である。 図8のY−Y断面図である。 従来例に係るデュアルマスフライホイールの初期状態を示す内部正面図である。 従来例に係るデュアルマスフライホイールの減速時の相対位置を示す内部正面図である。 従来例に係るデュアルマスフライホイールの減速から加速への移行時の相対位置を示す内部正面図である。
以下、本発明のダンパーの各実施形態を、添付図面に基づいて説明する。なお、各実施形態のダンパーは、貼付防止手段を除いて従来例のデュアルマスフライホイール1Pと同様であるので、前記従来例と共通の構成については、前記従来例と同じ符号を付与するとともに、図8及び図9も参照しながら説明する。また、図1〜図6においては、デュアルマスフライホイールの一部の構成を簡略化している。
<第1実施形態>
先ず、本発明の第1実施形態に係るデュアルマスフライホイール1Aについて、図1〜図5、図9及び図10を参照して説明する。
第1実施形態のデュアルマスフライホイール1Aは、図1、図9及び図10に示すように、エンジン(図示せず)のトルク伝達経路に介在し、ダンパー及びフライホイールとして機能する装置であり、第1フライホイール2と、第2フライホイール3と、コイルスプリング4と、スプリングシート5と、を備えている。
第1フライホイール2は、エンジンのクランクシャフト(図示せず)に固定される回転部材であり、その一側面を覆う円板形状のフライホイール部21と、その他側面を覆うシールプレート22と、を有している。なお、以下の説明において、第1フライホイール2の回転方向は、反時計方向とする。フライホイール部21は、その中心部を構成する円板形状の内周側ホイール部21aと、内周側ホイール部21aの外周側に円周方向に沿って形成された2つの第1膨出部21bと、円周方向において2つの第1膨出部21bの間に位置するように内周側ホイール部21aの外周側に形成された2つの第1非膨出部21cと、第1膨出部21b及び第1非膨出部21cの外周縁部から軸方向に延設された筒状部21dと、を有している。第1膨出部21bは、内周側ホイール部21a及び第1非膨出部21cよりも外側方に膨出しており、その内側にコイルスプリング4及びスプリングシート5の収容空間Sが形成される。シールプレート22にも、フライホイール部21の第1膨出部21b及び第1非膨出部21cと対称形状の第2膨出部22b及び第2非膨出部22cが形成されている。
第1フライホイール2の内部には、2つの収容空間Sが形成されている。各収容空間Sは、第1膨出部21b、第2膨出部22b及び筒状部21dにより囲まれた円周方向に沿う空間であり、円周方向の両端位置が第1非膨出部21c及び第2非膨出部22cにより区画されている。また、各収容空間Sの両端には、第1膨出部21bから第1非膨出部21cに繋がる段部と、第2膨出部22bから第2非膨出部22cに繋がる段部と、により形成された第1当接部26が設けられている。
フライホイール部21の筒状部21dは、収容空間Sの外周側を覆い、その内周面21eは、収容空間S内に配置されるスプリングシート5を円周方向摺動自在に移動案内する摺動ガイド面として機能している。第1実施形態に係る筒状部21dの内周面21eには、図1に示すように、貼付防止手段TFが設けられている。
貼付防止手段TFには、筒状部21dの内周面21eを収容空間Sの円周方向中心部から第1フライホイール2の反回転方向側へ向かって徐々に拡径するように形成された第1拡径面21fと、筒状部21dの内周面21eを収容空間Sの円周方向中心部から第1フライホイール2の回転方向側へ向かって徐々に拡径するように形成された第2拡径面21gと、が含まれており、本実施形態では、第2拡径面21gの形成範囲L2を第1拡径面21fの形成範囲L1よりも広くしている。なお、図1〜図3において、Cは第1フライホイール2の回転軸心Oを中心とし、且つ内周面21eの最小半径Rminを半径とする仮想基準円であり、該仮想基準円Cとの対比により第1拡径面21fと第2拡径面21gの拡径状態を確認することができる。
図9及び図10に戻って、第2フライホイール3は、第1フライホイール2の内部に配置されるドリブンプレート31と、第1フライホイール2の外部に配置されるフライホイール部32と、を有しており、軸受27を介して第1フライホイール2に回転自在に支持されている。
ドリブンプレート31は、円板部31aと、円板部31aの外周部から径方向外方に延設された2つの延設部31bと、を有している。円板部31aは、第1フライホイール2の内部において収容空間Sよりも内周側に配置されており、その外周部から収容空間S内に向けて2つの延設部31bが延設されている。2つの延設部31bは、円周方向に180°位置をずらして形成されており、その円周方向両端部には、径方向及び軸方向に沿い、且つ円周方向に直交する第2当接部36が形成されている。
コイルスプリング4は、円周方向に沿う姿勢で各収容空間Sに配置され、第1フライホイール2と第2フライホイール3との間でトルク伝達を行う。本実施形態のコイルスプリング4には、図1に示すように、各収容空間Sに円周方向に沿って直列に配置された第1〜第4コイルスプリング41〜44が含まれており、円周方向両端に位置する第1及び第4コイルスプリング41、44は、その内側に位置する第2及び第3コイルスプリング42、43よりもばね定数が小さくなっている。
スプリングシート5は、少なくとも第1フライホイール2の反回転方向側及び回転方向側においてコイルスプリング4と当接部26、36との間に配置され、第1フライホイール2と第2フライホイール3との相対回転に応じて筒状部21dの内周面21eを摺動する。本実施形態のスプリングシート5には、反回転方向側において第1コイルスプリング41と当接部26、36との間に配置される第1スプリングシート51と、回転方向側において第4コイルスプリング44と当接部26、36との間に配置される第2スプリングシート52と、第1コイルスプリング41と第2コイルスプリング42との間に配置される第3スプリングシート53と、第2コイルスプリング42と第3コイルスプリング43との間に配置される第4スプリングシート54と、第3コイルスプリング43と第4コイルスプリング44との間に配置される第5スプリングシート55と、が含まれている。
第1スプリングシート51は、反回転方向側の端面に当接部26、36と当接可能な当接面51aが形成され、回転方向側の端面に第1コイルスプリング41の反回転方向側の端部と嵌合する凹部51bが形成されている。第2スプリングシート52は、反回転方向側の端面に第4コイルスプリング44の回転方向側の端部と嵌合する凹部52bが形成され、回転方向側の端面に当接部26、36と当接可能な当接面52aが形成されている。第3スプリングシート53は、反回転方向側の端面に第1コイルスプリング41の回転方向側の端部と嵌合する凹部53aが形成され、回転方向側の端面に第2コイルスプリング42の反回転方向側の端部と嵌合する凹部53bが形成されている。第4スプリングシート54は、反回転方向側の端面に第2コイルスプリング42の回転方向側の端部と嵌合する凹部54aが形成され、回転方向側の端面に第3コイルスプリング43の反回転方向側の端部と嵌合する凹部54bが形成されている。第5スプリングシート55は、反回転方向側の端面に第3コイルスプリング43の回転方向側の端部と嵌合する凹部55aが形成され、回転方向側の端面に第4コイルスプリング44の反回転方向側の端部と嵌合する凹部55bが形成されている。
[動作]
つぎに、本発明の第1実施形態に係るデュアルマスフライホイール1Aの動作について、図1〜図5を参照して説明する。
図1に示すように、初期状態におけるデュアルマスフライホイール1Aでは、収容空間Sの反回転方向側及び回転方向側の端部に位置する第1及び第2スプリングシート51、52がそれぞれ第1当接部26及び第2当接部36に弾性的に当接している。車両の減速時には、図2に示すように、第1フライホイール2は反時計回りに回転しているが(図中、矢印参照)、エンジンに接続される第1フライホイール2に対しトランスミッションに接続される第2フライホイール3の相対速度が速いため、コイルスプリング4に対し第2フライホイール3の反回転方向側の第2当接部36がスプリングシート5及びコイルスプリング4を介して第1フライホイール2の回転方向側の第1当接部26を押圧することにより、第2フライホイール3から第1フライホイール2にトルクが伝達される。このとき、コイルスプリング4がトルク変動に応じて伸縮することで、伝達トルクに含まれる捩り振動が減衰される。また、各収容空間Sには、ばね定数が異なる2種類のコイルスプリング41〜44が直列に配置されているので、低トルクから高トルクにわたる広いトルク変動範囲で良好な振動減衰性能が得られる。
車両が図2の減速している状態から加速すると、相対的に第2フライホイール3に対し第1フライホイール2が早く回転するようになり、コイルスプリング4に対し第1フライホイール2の反回転方向側の第1当接部26がスプリングシート5及びコイルスプリング4を介して第2フライホイール3の回転方向側の第2当接部36を押圧するようになる。
この減速状態から加速状態への移行の際、収容空間Sの反回転方向側の端部に位置する第1スプリングシート51は、第1フライホイール2の内周面21eを円滑に摺動しつつ、反回転方向側の第2フライホイール3の第2当接部36に追従し、第1当接部26に当接するまで第2当接部36との当接状態を維持することが要求される。このとき第1スプリングシート51には大きな遠心力F1が作用しているため、遠心力F1で第1スプリングシート51が第1フライホイール2の内周面21eに貼り付き、第1スプリングシート51と第1フライホイール2の回転方向側の第1当接部26との間にクリアランスが発生する虞がある。
本発明のデュアルマスフライホイール1Aは、上記したように、遠心力F1による径方向外方への力の一部を、円周方向におけるコイルスプリング4の戻り方向の力F2に変換することで、第1フライホイール2の内周面21eに対するスプリングシート5の貼り付きを防止する貼付防止手段TFを備えている。具体的に説明すると、第1実施形態の貼付防止手段TFは、第1フライホイール2の内周面21eを収容空間Sの円周方向中心部から第1フライホイール2の回転方向両側へ向かって拡径するように形成された拡径面からなり、該拡径面が、スプリングシート5に作用する遠心力F1の一部をコイルスプリング4の戻り方向の力F2に変換することにより、スプリングシート5の貼り付きが防止される。
拡径面には、第1フライホイール2の内周面21eを収容空間Sの円周方向中心部から第1フライホイール2の反回転方向側へ向かって拡径するように形成された第1拡径面21fと、第1フライホイール2の内周面21eを収容空間Sの円周方向中心部から第1フライホイール2の回転方向側へ向かって拡径するように形成された第2拡径面21gと、が含まれており、図3に示すように、減速状態から加速状態に移行した直後では、少なくとも第1拡径面21fの形成範囲L1に位置する第1スプリングシート51及び第3スプリングシート53に作用する遠心力F1の一部を第1拡径面21fによってコイルスプリング4の戻り方向の力F2に変換することで、第1フライホイール2の内周面21eに対する第1スプリングシート51及び第3スプリングシート53の貼り付きを防止する。
一方、車両の加速時には、図4に示すように、第1フライホイール2は反時計回りに回転しており(図中、矢印参照)、トランスミッションに接続される第2フライホイール3に対しエンジンに接続される第1フライホイール2の相対速度が速いため、コイルスプリング4に対し第1フライホイール2の反回転方向側の第1当接部26がスプリングシート5及びコイルスプリング4を介して第2フライホイール3の回転方向側の第2当接部36を押圧することにより、第1フライホイール2から第2フライホイール3にトルクが伝達される。このとき、コイルスプリング4がトルク変動に応じて伸縮することで、伝達トルクに含まれる捩り振動が減衰される。また、各収容空間Sには、ばね定数が異なる2種類のコイルスプリング41〜44が直列に配置されているので、低トルクから高トルクにわたる広いトルク変動範囲で良好な振動減衰性能が得られる。
車両が図4の加速している状態から減速すると、相対的に第1フライホイール2に対し第2フライホイール3が早く回転するようになり、コイルスプリング4に対し第2フライホイール3の反回転方向側の第2当接部36がスプリングシート5及びコイルスプリング4を介して第1フライホイール2の回転方向側の第1当接部26を押圧するようになる。
この加速状態から減速状態への移行の際、収容空間Sの回転方向側の端部に位置する第2スプリングシート52は、第1フライホイール2の内周面21eを円滑に摺動しつつ、第2フライホイール3の回転方向側の第2当接部36に追従し、第1当接部26に当接するまで第2当接部36との当接状態を維持することが要求される。このとき第2スプリングシート52には大きな遠心力F1が作用しているため、遠心力F1で第2スプリングシート52が第1フライホイール2の内周面21eに貼り付き、第2スプリングシート52と第2フライホイール3の回転方向側の第2当接部36との間にクリアランスが発生する虞があるが、少なくとも第2拡径面21gの形成範囲L2に位置する第2スプリングシート52及び第5スプリングシート55に作用する遠心力F1の一部を第2拡径面21gによってコイルスプリング4の戻り方向の力F2に変換することで、第1フライホイール2の内周面21eに対する第2スプリングシート52及び第5スプリングシート55の貼り付きを防止する。
以上説明したように、本実施形態のデュアルマスフライホイール1Aによれば、第1フライホイール2の内周面21eを収容空間Sの円周方向中心部から両側へ向かって拡径するように形成された第1拡径面21fと第2拡径面からなる貼付防止手段TFを有するので、該第1拡径面21fと第2拡径面21gによってスプリングシート5に作用する遠心力F1の一部をコイルスプリング4の戻り方向の力F2に変換し、第1フライホイール2の内周面21eに対するスプリングシート5の貼り付きを防止できる。
また、第1拡径面21fと第2拡径面は、スプリングシート5に作用する遠心力F1の一部をコイルスプリング4の戻り方向の力F2に変換することにより、コイルスプリング4の反力を実質的に増加させるので、コイルスプリング4のばね定数を低下させることが可能となり、その結果、共振周波数を低減して共振破損の回避が可能になるとともに、コイルスプリング4の軽量化やコストダウンが図れる。
<第2実施形態>
つぎに、本発明の第2実施形態に係るデュアルマスフライホイール1Bについて、図6及び図7を参照して説明する。ただし、前記実施形態と共通の構成については、前記実施形態と同じ符号を付与することにより、前記実施形態の説明を援用する。
図6及び図7に示すように、本発明の第2実施形態に係るデュアルマスフライホイール1Bは、貼付防止手段TFがコイルスプリング4に作用する遠心力F3の一部をコイルスプリング4の反力を増加させる力F4に変換する点が第1実施形態と相違している。具体的に説明すると、第2実施形態の貼付防止手段TFは、第1スプリングシート51及び第2スプリングシート52に形成された傾斜部51c、52cと、傾斜部51c、52cとコイルスプリング4との間に配置されたガイド部材6と、を備えている。
傾斜部51c、52cは、コイルスプリング4の端部と嵌合する凹部51b、52bの底面部に形成されており、径方向外方側ほど当接面51a、52aから離間する方向に傾斜している。
ガイド部材6は、図7に示すように、コイルスプリング4の端部と係合する係合部61と、傾斜部51c、52cに沿って径方向に摺動可能な傾斜摺動面62と、を有している。例えば、図7に示すように、加速状態から減速状態への移行時のような第2スプリングシート52が第1フライホイール2の内周面21eに貼り付き易い状況では、ガイド部材6が遠心力F3により傾斜部52cに沿って径方向外方側に摺動する(図7(b)参照)。ガイド部材6は、傾斜部52cに沿って径方向外方側に摺動すると、コイルスプリング4を圧縮させる方向に変位し、コイルスプリング4の反力を増加させる(図7(c)参照)。これにより、コイルスプリング4は、増加した反力で第2スプリングシート52を戻り方向に押圧し、第2スプリングシート52の貼り付きを防止する。
なお、加速状態から減速状態への移行時のような第1スプリングシート51が第1フライホイール2の内周面21eに貼り付き易い状況では、コイルスプリング4は、増加した反力で第1スプリングシート51を戻り方向に押圧し、第1スプリングシート51の貼り付きを防止する。
以上説明したように、本実施形態のデュアルマスフライホイール1Bによれば、貼付防止手段TFは、第1スプリングシート51及び第2スプリングシート52に形成された傾斜部51c、52cと、該傾斜部51c、52と第1及び第4コイルスプリング41、44との間に配置されたガイド部材6と、を備え、ガイド部材6が、遠心力の一部を第1及び第4コイルスプリング41、44の反力を増加させる力に変換することにより、第1フライホイール2の内周面21eに対する第1スプリングシート51及び第2スプリングシート52の貼り付きを防止できる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、第1フライホイール2に形成される収容空間Sは、1つでもよく、3つ以上あってもよい。
また、各収容空間Sに収容されるコイルスプリング4の数は、4つに限らず、少なくとも1つあればよい。
また、上記実施形態では、ダンパーとしてデュアルマスフライホイールを例示したが、デュアルマスフライホイールに限らず、クラッチダンパー等の他のダンパーに適用することができる。
1A、1B デュアルマスフライホイール(ダンパー)
2 フライホイール(第1回転部材)
21 サイドプレート
21d 筒状部
21e 内周面
21f 第1拡径面
21g 第2拡径面
26 第1当接部
3 ドリブンプレート(第2回転部材)
36 第2当接部
4 コイルスプリング(弾性部材)
41〜44 第1〜第4コイルスプリング
5 スプリングシート(シート部材)
51 第1スプリングシート(第1シート部材)
51c 傾斜部
52 第2スプリングシート(第2シート部材)
52c 傾斜部
53〜55 第3〜第5スプリングシート(第3シート部材)
6 ガイド部材

Claims (5)

  1. 円板形状のサイドプレートと、該サイドプレートの外周縁部から軸方向に延設された筒状部と、円周方向に離間して設けられた第1当接部と、を有する第1回転部材と、
    円周方向に離間して設けられた第2当接部を有し、該第1回転部材に対して回転可能に配置された第2回転部材と、
    前記第1回転部材と前記第2回転部材との間でトルク伝達を行う少なくとも1つの弾性部材と、
    前記第1回転部材の反回転方向側において前記弾性部材と前記第1当接部及び前記第2当接部との間に配置され、前記第1回転部材と前記第2回転部材との相対回転に応じて前記筒状部の内周面を摺動する第1シート部材と、
    前記第1回転部材の回転方向側において前記弾性部材と前記第1当接部及び前記第2当接部との間に配置され、前記第1回転部材と前記第2回転部材との相対回転に応じて前記筒状部の前記内周面を摺動する第2シート部材と、を備えるダンパーであって、
    遠心力による径方向外方への力の一部を、円周方向における前記弾性部材の戻り方向の力に変換して前記第1シート部材及び第2シート部材の前記内周面への貼り付きを防止する貼付防止手段を備える、ダンパー。
  2. 請求項1に記載のダンパーであって、
    前記弾性部材は、円周方向に沿う3つ以上のコイルスプリングが直列に配置され、
    円周方向で隣り合う前記コイルスプリング間には、前記第1回転部材と前記第2回転部材との相対回転に応じて前記筒状部の前記内周面を摺動する第3シート部材が設けられ、
    円周方向両端に位置する前記コイルスプリングのばね定数が、他の前記コイルスプリングのばね定数よりも小さい。
  3. 請求項1又は2に記載のダンパーであって、
    前記貼付防止手段は、前記筒状部の前記内周面のうち少なくとも前記第1シート部材との摺動する部分が前記反回転方向側へ向かって拡径する第1拡径面と、前記筒状部の前記内周面のうち少なくとも前記第2シート部材との摺動する部分が前記回転方向側へ向かって拡径する第2拡径面と、から構成される。
  4. 請求項3に記載のダンパーであって、
    前記第2拡径面の形成範囲が、前記第1拡径面の形成範囲よりも広い。
  5. 請求項1又は2に記載のダンパーであって、
    前記貼付防止手段は、
    前記第1シート部材及び前記第2シート部材に形成された傾斜部と、
    前記傾斜部と前記弾性部材との間に配置されたガイド部材と、を備え、
    前記ガイド部材は、前記弾性部材と係合するとともに、前記遠心力により前記傾斜部に沿って径方向外方に摺動可能であり、該摺動によって前記弾性部材の反力を増加させる。
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