JP2017047560A - サーマルプリンタ - Google Patents

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持田 裕彦
Hirohiko Mochida
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Abstract

【課題】部品数削減による省スペース化、省電力化、低コスト化を図ることができるサーマルプリンタを提供する。
【解決手段】記録媒体を搬送するローラを駆動するモータ15の回転を制御するモータドライバ14と、サーマルヘッドの複数の発熱素子の発熱を制御して、搬送される記録媒体に対する印字を行うヘッドコントローラ13と、メモリ10aを内蔵して、モータドライバ14およびヘッドコントローラ13を制御するCPU10と、CPU10に接続され、CPU10で実行する動作プログラムを記憶するフラッシュメモリ11と、を備え、CPU10は、フラッシュメモリ11に記憶された動作プログラムをメモリ10aに展開して実行することによりモータドライバ14およびヘッドコントローラ13を制御する。
【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、サーマルプリンタに関する。
サーマルヘッドの1ライン上に配列された複数の発熱素子を駆動して、サーマルヘッドとプラテンローラに挟持されて搬送される感熱記録媒体に対して熱エネルギーを供給することにより印字するサーマルプリンタがある。
また、近年のサーマルプリンタは、色々な場所で使用されるように小型化されたものが開発されている。具体的には、小型化されたポータブルプリンタは、従来からの店頭や倉庫での使用に加えて、屋外のイベントや野外市場、宅配でのラベルやレシートの発行などの様々な場面で使用されるようになっている。
ところで、このようなサーマルヘッドを使用したポータブルプリンタにおいては、小型軽量化は勿論のこと、コストを削減するとともに、品質向上を図りたいとの要望がある。
本発明が解決しようとする課題は、部品数削減による省スペース化、省電力化、低コスト化を図ることができるサーマルプリンタを提供することである。
実施形態のサーマルプリンタは、記録媒体を搬送するローラを駆動するモータの回転を制御するモータ制御手段と、サーマルヘッドの複数の発熱素子の発熱を制御して、搬送される前記記録媒体に対する印字を行うヘッド制御手段と、メモリを内蔵して、前記モータ制御手段および前記ヘッド制御手段を制御するCPUと、前記CPUに接続され、当該CPUで実行する動作プログラムを記憶するフラッシュメモリと、を備え、前記CPUは、前記フラッシュメモリに記憶された動作プログラムを前記メモリに展開して実行することにより前記モータ制御手段および前記ヘッド制御手段を制御する。
図1は、実施形態にかかるポータブルプリンタの外観を示す斜視図である。 図2は、カバーが開いた状態のポータブルプリンタの外観を示す斜視図である。 図3は、制御基板に搭載された制御系の構成を示すブロック図である。 図4は、熱履歴制御処理にかかる機能を示す機能ブロック図である。 図5は、熱履歴制御の概要を示す図である。 図6は、1ラインの印字時間を示す図である。 図7は、通電時間の決定例を示す図である。
本実施形態では、台紙に複数のラベルが貼付されたラベル用紙を巻き取った用紙ロールを内部に収納し、サーマルヘッドによりバーコードなどの印刷を行う感熱式のポータブルプリンタをサーマルプリンタとして例示する。
実施形態にかかるポータブルプリンタ1の概略構造について図1、図2を参照して説明する。図1は、実施形態にかかるポータブルプリンタ1の外観を示す斜視図である。図2は、カバーが開いた状態のポータブルプリンタ1の外観を示す斜視図である。
ポータブルプリンタ1は、直方体形状の外観形状を有しており、ポータブルプリンタ1の印字機能、用紙送り機能をなす印字機構300(図3参照)および電源となる充電池(図示せず)などをハウジング102内に収納する。
ハウジング102は、台紙に複数の記録媒体であるラベルLが貼付されたラベル用紙PTを巻き取った用紙ロールPRを収納する内部構造を有している。ハウジング102は、用紙ロールPRを内部に導入できるように上面に開口部106が形成されている。開口部106にはカバー107が回動自在に配置されている。開口部106は、カバー107を開閉することにより開状態又は閉状態にされる。
カバー107は、開口部106の一辺をなすハウジング102の奥側辺108に取り付けられている。カバー107を閉じた状態において、カバー107の先端である外側辺111と、開口部106の一辺である手前側辺109との間には、ポータブルプリンタ1の幅方向に印字されたラベル用紙PTを取り出すための細長い隙間部が形成される。この隙間部は、用紙排出口110として機能する。
また、ハウジング102の一側面には、各種のコネクタ(例えばUSB(Universal Serial Bus)コネクタなど)を有する接続コネクタ部103および充電池の着脱を可能とするバッテリ収納部104が配置されている。
ハウジング102の内部には、用紙ロールPRを着脱自在に収納可能な用紙収納部105が形成されている。用紙ロールPRは、ロール軸をポータブルプリンタ1の幅方向に向けた状態で用紙収納部105に収納され、プラテンローラ117によって引き出されて用紙排出口110に向けて搬送される。このプラテンローラ117に対向してラインサーマルヘッド12が配置されている。
ラインサーマルヘッド12は、本実施形態にかかるポータブルプリンタ1がライン型の印刷方式を採用することから、複数の発熱素子12aがライン状に配置されている。ラインサーマルヘッド12は、ヘッド制御手段であるヘッドコントローラ13(図3参照)の制御に基づいて発熱素子12aが発熱することで、ラベル用紙PTのラベルLを加熱し印字を行う。
また、ハウジング102の内部には、駆動ギア119が配置されている。駆動ギア119は、モータ制御手段であるモータドライバ14(図3参照)に制御されて駆動するステッピングモータ15(図3参照)を駆動源として回動する。カバー107が閉じられると、カバー107に取り付けられている従動ギア119aが駆動ギア119と噛合し、従動ギア119aに連結されたプラテンローラ117を回転駆動する。
また、ハウジング102には、外部電源からの直流電力を入力する直流電力入力部210が配置されている。この直流電力入力部210にACアダプタ400のプラグ404が挿し込まれることで、ポータブルプリンタ1には直流電力が供給される。
加えて、ハウジング102には、表示・操作部150が設けられている。
さらに、ハウジング102の内部には、ポータブルプリンタ1全体を制御する制御基板100(図3参照)が配置されている。このような制御基板100は、1枚のプリント基板(PCB)で構成されている。
次に、制御基板100について説明する。ここで、図3は制御基板100に搭載された制御系の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、制御基板100は、表示・操作部150、印字機構300などを制御するCPU(Central Processing Unit)10と、シリアルフラッシュメモリ11とを備えている。また、本実施形態のCPU10は、3MB程度の容量のRAM(キャッシュメモリ)10aを有している。このような内蔵メモリであるRAM10aに使用頻度の高いデータを蓄積しておくことにより、CPU10は、低速なシリアルフラッシュメモリ11へのアクセスを減らすことができ、処理を高速化することができる。このように、実施形態のポータブルプリンタ1によれば、CPU10に内蔵されたRAM10aを従来のSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)に代えて使用することにより、部品点数の低減を図っている。
シリアルフラッシュメモリ11は、CPU10に対してシリアルバス16を介して接続されている。シリアルバス16としては、USB,PCIExpress,シリアルATAなどが適用できる。
シリアルフラッシュメモリ11は、電源を切っても記憶内容を保持することができる不揮発性メモリである。シリアルフラッシュメモリ11は、ポータブルプリンタ1の動作プログラムや各種設定情報を記憶する。CPU10は、シリアルフラッシュメモリ11に記憶された動作プログラムをRAM10aの作業領域に展開して実行することにより各部を制御する。
CPU10に内蔵されるRAM10aの一部の領域は、ラベル用紙PTのラベルLに印刷される印刷データ(画像データ)が展開される印刷バッファとして利用される。印刷データは、外部機器(図示せず)から受信した印刷対象となるデータである。なお、印刷データは、シリアルフラッシュメモリ11に記憶されたものであってもよい。
また、制御基板100は、CPU10に駆動制御される各部として、プラテンローラ117を回転駆動するステッピングモータ15を駆動制御するためのモータドライバ14と、ラインサーマルヘッド12にストローブ信号(STB)および印字信号を含む印字制御信号(DTA)を出力するヘッドコントローラ13とを備えている。これらのモータドライバ14及びヘッドコントローラ13は、シリアルバス17,18を介してCPU10に接続されている。
次に、ポータブルプリンタ1のCPU10が動作プログラムに従って動作することにより実行される印字処理の内、熱履歴制御処理について説明する。
ラインサーマルヘッド12を用いたポータブルプリンタ1は、装置の小型化や電池駆動等の理由から電源容量が少なくなっているため、ラインサーマルヘッド12の複数の発熱素子12aを印字率によって一括駆動または分割駆動させている。そこで、本実施形態のポータブルプリンタ1は、印字率が高くなると消費電流が増えることから、印字率が高い場合には分割駆動により印字制御を実行する。
一方、本実施形態のポータブルプリンタ1は、印字率が低い場合には発熱素子12aの一括駆動により印字制御を実行する。ヘッドコントローラ13は、このような一括駆動による印字において、印字速度を速くするために、ストローブを単パルスで入れるようにしている。しかし、印字速度が速いことで、打ち始めのドットが再現しづらいことが懸念される。そこで、本実施形態のポータブルプリンタ1は、発熱素子12aの一括駆動により印字制御を実行する際には、印字の履歴により印加熱量をコントロールする熱履歴制御を実行する。なお、ポータブルプリンタ1は、速度が遅い分割駆動では、熱履歴制御を実行しない。
ここで、図4は熱履歴制御処理にかかる機能を示す機能ブロック図である。図4に示すように、ポータブルプリンタ1で実行される動作プログラムは、熱履歴制御部50を含むモジュール構成となっている。実際のハードウェアとしてはポータブルプリンタ1のCPU10がシリアルフラッシュメモリ11から動作プログラムを読み出して実行することにより上記各部がRAM10a上にロードされ、熱履歴制御部50がRAM10a上に生成されるようになっている。
熱履歴制御部50は、印字の履歴によりラインサーマルヘッド12の複数の発熱素子12aの印加熱量をコントロールする熱履歴制御を実行する。
ここで、図5は熱履歴制御の概要を示す図である。図5に示すように、熱履歴制御部50による熱履歴制御は、現在の印字ライン(注目ドットC)に対して、過去の印字ライン(ドットA(1ライン目)とドットB(2ライン目))の印字情報を反映し、注目ドットの印字通電時間(印字階調)を決定するものである。すなわち、本実施形態の熱履歴制御部50は、熱の印加方法を前回印字および前々回印字による履歴だけを見て決定する熱履歴制御方式を採用する。
熱履歴制御部50による熱履歴制御におけるエネルギーランク(階調)制御について詳述する。ここで、図6は1ラインの印字時間を示す図、図7は通電時間の決定例を示す図である。なお、図7の“●”は印字データが有ることを示し、図7の“○”は印字データが無いことを示す。
熱履歴制御部50は、図6に示す“2”の通電時間については予め定められた時間で制御し、図6に示す“1”の通電時間については“2”の通電時間の30%で制御する。例えば、“2”の通電時間が100μsecの場合、“1”の通電時間は30μsecである。すなわち、本実施形態においては、通電時間の段階を2段階としている。
図7に示すように、熱履歴制御部50は、過去の印字ライン(ドットA(1ライン目)とドットB(2ライン目))の少なくともいずれかに印字データが有ったOR論理値“1”の場合、現在の印字ライン(ドットC)の通電時間を図6に示す“1”の通電時間のみとする。また、図7に示すように、熱履歴制御部50は、過去の印字ライン(ドットA(1ライン目)とドットB(2ライン目))のいずれにも印字データが無かったOR論理値“0”の場合、現在の印字ライン(ドットC)の通電時間を図6に示す“1”と“2”を合計した通電時間とする。なお、図7に示すように、熱履歴制御部50は、ドットCに印字データが無い場合、通電時間は“0”とする。
以上のように、本実施形態においては発熱素子12aの一括駆動時にのみ熱履歴制御を実行するとともに、熱履歴制御における通電時間の段階を2段階とし、かつ、前回印字および前々回印字による履歴だけを見て決定する熱履歴制御方式を採用する。このようにラインサーマルヘッド12の熱履歴制御を簡易化することで、従来CPUとは別に設けられていたPLD(Programmable Logic Device)で実現していた熱履歴制御をソフトウェアで制御することができるようになるので、ハードウェアの簡略化により、制御基板100を小型化することができる。
このように、実施形態のポータブルプリンタ1によれば、CPU10に内蔵されたRAM10aを従来のSDRAMに代えて使用することにより、部品点数の低減を図ることができるので、制御基板100を小型化することができる。
また、実施形態のポータブルプリンタ1によれば、CPU10と周辺回路(シリアルフラッシュメモリ11、ヘッドコントローラ13、モータドライバ14)との接続をシリアルバスのみで構成することにより、従来のパラレルバスによる接続に比べて配線数を削減することができる。
さらに、実施形態のポータブルプリンタ1によれば、CPU10およびシリアルフラッシュメモリ11で構成されるシステムブロックと、モータドライバ14及びヘッドコントローラ13とを1ボードに配置することにより、従来のような2ボードに配置していたものに比べて部品点数の低減を図ることができるとともに、基板間接続の振動の回避により落下リスクを低減することで、品質の向上を図ることができる。
さらにまた、実施形態のポータブルプリンタ1によれば、従来CPUとは別に設けられていたPLDで実現していた熱履歴制御をソフトウェアで制御することができるようになるので、ハードウェアの簡略化により、制御基板100を小型化することができる。
以上のように、実施形態のポータブルプリンタ1によれば、部品数削減による省スペース化、省電力化、低コスト化を図ることができる。
なお、本実施形態のポータブルプリンタ1で実行される動作プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、本実施形態のポータブルプリンタ1で実行される動作プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態のポータブルプリンタ1で実行される動作プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 サーマルプリンタ
10a メモリ
10 CPU
11 フラッシュメモリ
12 サーマルヘッド
12a 発熱素子
13 ヘッド制御手段
14 モータ制御手段
15 モータ
50 熱履歴制御部
117 ローラ
L 記録媒体
特開2008−65610号公報

Claims (5)

  1. 記録媒体を搬送するローラを駆動するモータの回転を制御するモータ制御手段と、
    サーマルヘッドの複数の発熱素子の発熱を制御して、搬送される前記記録媒体に対する印字を行うヘッド制御手段と、
    メモリを内蔵して、前記モータ制御手段および前記ヘッド制御手段を制御するCPU(Central Processing Unit)と、
    前記CPUに接続され、当該CPUで実行する動作プログラムを記憶するフラッシュメモリと、
    を備え、
    前記CPUは、前記フラッシュメモリに記憶された動作プログラムを前記メモリに展開して実行することにより前記モータ制御手段および前記ヘッド制御手段を制御する、
    ことを特徴とするサーマルプリンタ。
  2. 前記CPUは、シリアルバスを介して前記フラッシュメモリを接続する、
    ことを特徴とする請求項1記載のサーマルプリンタ。
  3. 前記CPUと、前記フラッシュメモリと、前記モータ制御手段と、前記ヘッド制御手段とは、1ボードに配置される、
    ことを特徴とする請求項1または2記載のサーマルプリンタ。
  4. 前記CPUは、印字の履歴により前記サーマルヘッドの複数の発熱素子の印加熱量をコントロールする熱履歴制御を実行する熱履歴制御部を備える、
    ことを特徴とする請求項1ないし3の何れか一記載のサーマルプリンタ。
  5. 前記熱履歴制御部は、前記発熱素子の一括駆動時にのみ熱履歴制御を実行するとともに、熱履歴制御における通電時間の段階を2段階とし、かつ、前回印字および前々回印字による履歴だけを見て決定する熱履歴制御方式を採用する、
    ことを特徴とする請求項4記載のサーマルプリンタ。
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