JP2017043754A - 樹脂組成物およびその成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸水時の寸法安定性、剛性、靭性に優れた成形品を得ることのできる樹脂組成物を提供すること。【解決手段】少なくともポリアミド(A)、および水酸基を末端に有する疎水性グラフト鎖により環状分子が修飾されたポリロタキサン(B)を含有する樹脂組成物であって、前記ポリアミド(A)と前記ポリロタキサン(B)の合計100重量部に対して、前記ポリアミド(A)を80重量部以上99.9重量部以下、前記ポリロタキサン(B)を0.1重量部以上20重量部以下含有し、樹脂組成物中の水酸基価が0.75mgKOH/g〜17mgKOH/gである樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリアミドおよび環状分子が修飾されたポリロタキサンを含有する、吸水時の寸法安定性、剛性、靭性に優れた成形品を得ることのできるポリアミド樹脂組成物およびそれを成形してなる成形品に関するものである。
ポリアミドは、剛性、靭性などの機械的性質や熱的性質に優れるなど、エンジニアリングプラスチックとして好適な性質を有していることから、射出成形用を中心として、各種電気・電子部品、機械部品および自動車部品などの用途に広く使用されている。一方で、ポリアミドは分子内に極性のアミド結合を有しており、非晶部のアミド基に水が配位してしまうため、他の樹脂材料に比べて吸水性が大きく、成形品の吸水時の寸法安定性や機械特性が低下してしまう課題があった。この現象はアミド基濃度が大きいポリアミド、例えばポリカプロアミド(ナイロン6)などにおいて顕著となっている。
ポリアミド樹脂の吸水性を低下させる方法として、フェノール樹脂を配合する方法や、ポリアミドの末端を疎水性の官能基で封鎖する方法が知られている。フェノール樹脂を配合する技術としては、例えば、フェノールノボラックのプレポリマー及び酸変性オレフィンエラストマーを配合したポリアミド組成物(例えば特許文献1)が提案されている。ポリアミドの末端を疎水性の官能基で封鎖する技術としては、例えば、カルボン酸基やカルボン酸誘導体基を有する脂肪族化合物のオリゴマーを配合した低吸水ポリアミド樹脂組成物(例えば特許文献2参照)が提案されている。
一方、ポリロタキサンを用いて樹脂の特性を改良する方法として、例えば、不飽和カルボン酸無水物により変性されたポリオレフィンと、官能基を有するポリロタキサンとを反応して得られる樹脂組成物(例えば、特許文献3参照)、ポリ乳酸からなるグラフト鎖を有する環状分子の開口部が直鎖状分子によって包接されたポリロタキサンと、ポリ乳酸樹脂とを含むポリ乳酸系樹脂組成物(例えば、特許文献4参照)が提案されている。しかし、特許文献3、4に記載の樹脂組成物は、マトリックス樹脂自体の吸水性が低く、吸水性が課題となることはなかった。
特開平11−21448号公報 特開平7−18177号公報 特開2013−209460号公報 特開2014−84414号公報
ポリアミド樹脂組成物を各種用途、特に自動車構造材料に適用する場合には、低吸水性と共に、吸水時の剛性と靭性の両立が必要となる。特許文献1に開示されるように、フェノール樹脂及びオレフィンエラストマーを用いることにより、ポリアミド樹脂の吸水性が低下し、靭性が向上することは知られていたが、これらに開示された樹脂組成物は、ポリアミド単体と比較し剛性が低下する課題があった。また、特許文献2に開示されるように、ポリアミドの末端基封鎖により吸水性を低下させることは知られていたが、剛性及び靭性はポリアミド単体と同程度であり、更なる高靱性化が要求されている。
本発明は、上記背景技術の課題に鑑み、吸水時の寸法安定性、剛性、靭性に優れた成形品を得ることのできる樹脂組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成を有する。
(1)少なくともポリアミド(A)、および水酸基を末端に有する疎水性グラフト鎖により環状分子が修飾されたポリロタキサン(B)を含有する樹脂組成物であって、前記ポリアミド(A)と前記ポリロタキサン(B)の合計100重量部に対して、前記ポリアミド(A)を80重量部以上99.9重量部以下、前記ポリロタキサン(B)を0.1重量部以上20重量部以下含有し、樹脂組成物中の水酸基価が0.75mgKOH/g〜17mgKOH/gである樹脂組成物。
(2)前記樹脂組成物中におけるポリアミド(A)に由来する80℃、85%RHでの飽和吸水率が、ポリアミド(A)単体の飽和吸水率に対し95%以下である(1)に記載の樹脂組成物。
(3)前記樹脂組成物におけるポリアミド(A)の主成分がポリカプロアミド(ナイロン6)である(1)または(2)に記載の樹脂組成物。
(4)(1)〜(3)のいずれかに記載の樹脂組成物からなる成形品。
本発明の樹脂組成物により、吸水時の寸法安定性、剛性、靭性に優れた成形品を得ることができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の樹脂組成物は、ポリアミド(A)と、水酸基を末端に有する疎水性グラフト鎖により環状分子が修飾されたポリロタキサン(B)を含有する。ポリアミド(A)を含有することにより、剛性や耐熱性を向上させることができる。また、ポリロタキサン(B)を含有することにより、強度を維持したまま靱性を向上させることができる。さらに、水酸基を末端に有する疎水性グラフト鎖により環状分子が修飾されたポリロタキサンを含有することにより、ポリアミド(A)非晶部のアミド基がポリロタキサン(B)グラフト鎖末端の水酸基と水素結合を形成するため、樹脂組成物の吸水を低下させることができ、吸水時の寸法安定性を向上させることができる。
本発明の樹脂組成物におけるポリアミド(A)は、得られるポリアミドのアミド基濃度が大きく、本発明の方法で吸水性を低下させる効果が大きいことから、6−アミノカプロン酸、ε−カプロラクタム、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、アジピン酸を主原料として誘導されるポリアミドが好ましく、ε−カプロラクタムを主原料として誘導されるポリアミドがより好ましい。その他にも、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸などのアミノ酸、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタムなどのラクタム、2−メチルペンタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミンなどの脂肪族ジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミンなどの芳香族ジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジンなどの脂環族ジアミン、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸などを主原料として誘導されるポリアミドが好ましく用いられる。本発明においては、これらの原料から誘導されるポリアミドホモポリマーまたはコポリマーを2種以上含有してもよい。
ポリアミド(A)の具体的な例としては、アミド基濃度が大きく、本発明の方法での吸水特性向上効果が大きいことから、ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリペンタメチレンアジパミド(ナイロン56)が好ましく、ポリカプロアミド(ナイロン6)がより好ましく用いられる。その他にも、ポリテトラメチレンセバカミド(ナイロン410)、ポリペンタメチレンセバカミド(ナイロン510)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリデカメチレンアジパミド(ナイロン106)、ポリデカメチレンセバカミド(ナイロン1010)、ポリデカメチレンドデカミド(ナイロン1012)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリドデカンアミド(ナイロン12)、ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンアジパミドコポリマー(ナイロン6/66)、ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン6/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン6T/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリドデカンアミドコポリマー(ナイロン6T/12)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T/6I)、ポリキシリレンアジパミド(ナイロンXD6)、ポリキシリレンセバカミド(ナイロンXD10)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリペンタメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン6T/5T)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリ−2−メチルペンタメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン6T/M5T)、ポリペンタメチレンテレフタルアミド/ポリデカメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン5T/10T)、ポリノナメチレンテレフタルアミド(ナイロン9T)、ポリデカメチレンテレフタルアミド(ナイロン10T)、ポリドデカメチレンテレフタルアミド(ナイロン12T)およびこれらの共重合体などが好ましく用いられ、これらを2種以上含有してもよい。ここで、「/」は共重合体を示し、以下同じである。なお、本発明におけるポリアミド(A)は、主鎖中に水酸基を実質的に含まないものとする。
ポリアミド(A)の重合度には特に制限がないが、樹脂濃度0.01g/mlの98%濃硫酸溶液中、25℃で測定した相対粘度が1.5〜5.0の範囲であることが好ましい。相対粘度が1.5以上であれば、得られる成形品の靱性、剛性、耐摩耗性、耐疲労特性、耐クリープ性をより向上させることができる。2.0以上がより好ましい。一方、相対粘度が5.0以下であれば、流動性に優れることから成形加工性に優れる。
本発明の樹脂組成物におけるポリアミド(A)は、ポリアミド(A)およびポリロタキサン(B)の合計100重量部に対して、80重量部以上99.9重量部以下である。ポリアミド(A)の含有量が80重量部未満であると、得られる成形品の剛性、耐熱性が低下する。ポリアミド(A)の含有量は90重量部以上が好ましく、93重量部以上がより好ましい。一方、ポリアミド(A)の含有量が99.9重量部を超えると、ポリロタキサン(B)の含有量が相対的に少なくなるため、成形品の吸水性が高くなり、剛性、靱性が低下する。ポリアミド(A)の含有量は99.5重量部以下が好ましい。
本発明の樹脂組成物は、水酸基を末端に有する疎水性グラフト鎖により環状分子が修飾されたポリロタキサン(B)を含有する。ロタキサンとは、例えばHarada, A., Li, J. & Kamachi, M., Nature 356, 325-327に記載の通り、一般的に、ダンベル型の軸分子(両末端に嵩高いブロック基を有する直鎖分子。以下、「直鎖分子」と記載する)に環状の分子が貫通された形状の分子のことを言い、複数の環状分子が一つの直鎖分子に貫通されたものをポリロタキサンと呼ぶ。
ポリロタキサンは、直鎖分子および複数の環状分子からなり、複数の環状分子の開口部に直鎖分子が貫通した構造を有し、かつ、直鎖分子の両末端には、環状分子が直鎖分子から脱離しないように嵩高いブロック基を有する。ポリロタキサンにおいて、環状分子は直鎖分子上を自由に移動することが可能であるが、ブロック基により直鎖分子から抜け出せない構造を有する。すなわち、直鎖分子および環状分子は、化学的な結合でなく、機械的な結合により形態を維持する構造を有する。このようなポリロタキサンは、環状分子の運動性が高いために、外部からの応力や内部に残留した応力を緩和する効果がある。
前記直鎖分子は、環状分子の開口部に貫通し、前記ブロック基と反応し得る官能基を有する分子であれば、特に限定されない。好ましく用いられる直鎖分子としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリアルキレングリコール類;ポリブタジエンジオール、ポリイソプレンジオール、ポリイソブチレンジオール、ポリ(アクリロニトリル−ブタジエン)ジオール、水素化ポリブタジエンジオール、ポリエチレンジオール、ポリプロピレンジオールなどの末端水酸基ポリオレフィン類;ポリカプロラクトンジオール、ポリ乳酸、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル類;末端シラノール型ポリジメチルシロキサンなどの末端官能性ポリシロキサン類;末端アミノ基ポリエチレングリコール、末端アミノ基ポリプロピレングリコール、末端アミノ基ポリブタジエンなどの末端アミノ基鎖状ポリマー類;上記官能基を一分子中に3つ以上有する3官能性以上の多官能性鎖状ポリマー類などが挙げられる。中でも、ポリロタキサンの合成が容易である点から、ポリエチレングリコールおよび/または末端アミノ基ポリエチレングリコールが好ましく用いられる。
直鎖分子の数平均分子量は、2,000以上が好ましく、剛性をより向上させることができる。10,000以上がより好ましい。一方、100,000以下が好ましく、ポリアミド(A)との相溶性を向上させることができ、相分離構造を微細化することができるため、吸水性を低下させ、剛性、靱性をより向上させることができる。50,000以下がより好ましい。ここで、直鎖分子の数平均分子量は、ヘキサフルオロイソプロパノールを溶媒とし、Shodex HFIP−806M(2本)+HFIP−LGをカラムとして用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて測定される、ポリメチルメタクリレート換算の値を指す。
前記ブロック基は、直鎖分子の末端官能基と結合し得るものであり、環状分子が直鎖分子から脱離しないために十分に嵩高い基であれば、特に限定されない。好ましく用いられるブロック基としては、ジニトロフェニル基、シクロデキストリン基、アダマンチル基、トリチル基、フルオレセイニル基、ピレニル基、アントラセニル基、数平均分子量1,000〜1,000,000の高分子の主鎖または側鎖等が挙げられる。これらを2種以上有してもよい。
前記環状分子は、開口部に直鎖分子が貫通し得るものであれば、特に限定されない。好ましく用いられる環状分子としては、シクロデキストリン類、クラウンエーテル類、クリプタンド類、大環状アミン類、カリックスアレーン類、シクロファン類などが挙げられる。シクロデキストリン類は、複数のグルコースがα−1,4−結合で環状に連なった化合物である。α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリンがより好ましく用いられる。
本発明におけるポリロタキサン(B)は、前記環状分子が、水酸基を有する疎水性グラフト鎖により修飾されていることを特徴とする。親水性グラフト鎖により修飾されている場合、グラフト鎖自体が吸水してしまうため、樹脂組成物の吸水性は高くなる。疎水性グラフト鎖は、合成の簡便性の点からポリエステルにより構成されることが好ましく、ポリアミド(A)との相溶性および有機溶剤への溶解性の点から、脂肪族ポリエステルがより好ましい。脂肪族ポリエステルとしては、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ3−ヒドロキシブチレート、ポリ4−ヒドロキシブチレート、ポリ(3−ヒドロキシブチレート/3−ヒドロキシバレレート)、ポリ(ε−カプロラクトン)などが挙げられる。中でも、ポリアミド(A)との相溶性の観点から、ポリ(ε−カプロラクトン)がより好ましい。
ポリロタキサン(B)の水酸基価は15mgKOH/g〜170mgKOH/gであることが好ましい。15mgKOH/g以上とすることで、ポリアミド(A)の非晶部のアミド基と水素結合を形成させることができ、樹脂組成物の吸水性は低下する。また、170mgKOH/g以下とすることでポリアミド(A)との相溶性を維持しながらも樹脂組成物の吸水性を低下させる効果を得ることができる。ポリロタキサン(B)の水酸基価は、JIS K0070に準拠し、以下の方法で求めることができる。ポリロタキサン(B)を80℃真空乾燥機を用いて10時間以上乾燥させ、絶乾試料を作製する。絶乾試料2gを5mlの250g/Lの無水酢酸のピリジン溶液に溶解させる。さらに水1mLを加えて無水酢酸を分解させた後、濃度0.5mol/Lの水酸化カリウムのエタノール溶液を用いて滴定することにより、水酸基価を算出することができる。
また、本発明の樹脂組成物に含まれるポリロタキサン(B)は、本発明の目的を損なわない範囲で水酸基以外の官能基を末端に有する疎水性グラフト鎖を有していても良い。本発明の目的を損なわない範囲とは、水酸基以外の官能基が、全側鎖末端のうち10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、1%以下であることが更に好ましい。疎水性グラフト鎖末端の水酸基以外の比率が高くなりすぎると、ポリアミド(A)非晶部のアミド基を水素結合でトラップできず、吸水性が高くなる。
ここで、ポリロタキサン(B)のグラフト鎖末端の水酸基以外の官能基比率は、滴定により求めることができる。例えば、カルボキシル基比率は、以下の方法により求めることができる。80℃真空乾燥機を用いて、ポリロタキサン(B)を10時間以上乾燥させた絶乾試料を作製する。絶乾試料0.2gを25mlのベンジルアルコールに溶解した溶液について、濃度0.02mol/Lの水酸化カリウムのエタノール溶液を用いて滴定することにより、カルボキシル基比率を求めることができる。その他官能基についても、既知の方法により官能基濃度を算出することが可能である。
グラフト鎖末端の官能基は、例えば、グラフト鎖により環状分子が修飾されたポリロタキサンと、所望の官能基を有する、グラフト鎖末端と反応し得る導入化合物とを反応させることにより付与することができる。この場合、グラフト鎖末端の官能基濃度は、例えば、グラフト鎖により環状分子が修飾されたポリロタキサンと導入化合物の仕込み比率を調整することにより、所望の範囲に調整することができる。
水酸基以外の導入する官能基としては、例えば、カルボキシル基、イソシアネート基、グリシジル基、アミノ基、チオール基などが挙げられる。カルボキシル基やグリシジル基は、ポリアミド(A)のアミン末端との反応性が高く、イソシアネート基やチオール基は、ポリアミド(A)のカルボキシル末端との反応性が高い。このため、これらの官能基を末端に有する疎水性グラフト鎖により環状分子が修飾されることにより、ポリロタキサン(B)のポリアミド(A)との相溶性や、有機溶剤への溶解性および反応性が良好になる。その結果、ポリアミド(A)の剛性を維持したまま靱性を向上させることができ、剛性と靱性をバランスよく向上させることができる。
本発明の樹脂組成物におけるポリロタキサン(B)の重量平均分子量は、10万以上が好ましく、剛性および靱性をより向上させることができる。一方、100万以下が好ましく、ポリアミド(A)との相溶性が向上し、吸水性を低下させ、靱性をより向上させることができる。ここで、直鎖分子の重量平均分子量は、ヘキサフルオロイソプロパノールを溶媒とし、Shodex HFIP−806M(2本)+HFIP−LGをカラムとして用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて測定される、ポリメチルメタクリレート換算の値を指す。
本発明の樹脂組成物におけるポリロタキサン(B)の含有量は、ポリアミド(A)およびポリロタキサン(B)の合計100重量部に対して、0.1重量部以上20重量部以下である。ポリロタキサン(B)の含有量が0.1重量部未満であると、ポリロタキサン(B)の応力緩和効果が十分に奏されず、成形品の靱性が低下する。ポリロタキサン(B)の含有量は0.5重量部以上が好ましい。一方、ポリロタキサン(B)の含有量が20重量部を超えると、相対的にポリアミド(A)含有量が少なくなるため、得られる成形品の剛性、耐熱性が低下する。10重量部以下が好ましく、7重量部以下がより好ましい。
本発明の樹脂組成物の水酸基価は0.75mgKOH/g〜17mgKOH/gである。0.75mgKOH/g未満の場合、ポリアミド(A)非晶部のアミド基と水素結合を形成できる水酸基の数が少なくなり、樹脂組成物の吸水性が高くなってしまう。一方、水酸基価が17mgKOH/gを超える場合、ポリアミド(A)の含有量が相対的に少なくなるため、得られる成形品の剛性、耐熱性が低下する。ここで、本発明の樹脂組成物の水酸基価は、例えば、以下の方法で求めることができる。樹脂組成物を粉砕機により、粒径100μm以下に粉砕する。エチルメチルケトンを溶媒として用い、ソックスレー抽出を24時間行い、本粉砕物500gからポリロタキサンまたはノボラックプレポリマー成分を抽出し、抽出成分を80℃真空乾燥機を用いて10時間以上乾燥させ、絶乾試料を作製する。得られた絶乾試料の重量を秤量し、ペレット粉砕物中に樹脂組成物中におけるポリロタキサンまたはノボラックプレポリマー成分の濃度を求める。続いて、絶乾試料2gを5mlの250g/Lの無水酢酸のピリジン溶液に溶解させる。さらに水1mLを加えて無水酢酸を分解させた後、濃度0.5mol/Lの水酸化カリウムのエタノール溶液を用いて滴定することにより、絶乾試料中の水酸基価を算出する。絶乾試料中の水酸基価と、樹脂組成物中におけるポリロタキサンまたはノボラックプレポリマー成分の濃度との積より樹脂組成物中の水酸基価を算出することができる。
本発明の樹脂組成物は、80℃、85%RHでの飽和吸水率がポリアミド(A)単体の飽和吸水率に対して95%以下となることが好ましく、90%以下となることがさらに好ましい。95%以下にすることで、樹脂組成物の非晶部のアミド基への水分子の配位を抑制することができ、吸水時の樹脂組成物の寸法安定性が向上し、吸水時の剛性の低下を抑制することができる。また、樹脂組成物中の分子が動きにくくなるため、吸水時の樹脂組成物の絶縁性の低下を抑制することができる。
その中でも、樹脂組成物中における80℃、85%RHでのポリアミド(A)に由来する飽和吸水率が、ポリアミド(A)単体の飽和吸水率に対して95%以下となることが好ましく、90%以下となることが更に好ましい。樹脂組成物中における80℃、85%RHでのポリアミド(A)に由来する飽和吸水率をポリアミド(A)単体の飽和吸水率に対し95%以下にすることで、樹脂組成物の非晶部のアミド基への水分子の配位をより顕著に抑制することができ、吸水時の樹脂組成物の寸法安定性が向上し、吸水時の剛性の低下を抑制することができる。また、樹脂組成物中の分子が動きにくくなるため、吸水時の樹脂組成物の絶縁性の低下を抑制することができる。ここで、樹脂組成物中におけるポリアミド(A)に由来する飽和吸水率とは、樹脂組成物全体の飽和吸水率の値を、樹脂組成物中のポリアミド濃度で除した値のことである。ポリアミド(A)に由来する飽和吸水率は、例えば、以下の方法で求めることができる。樹脂組成物0.06gをバイアルに秤量し、臭化水素酸水溶液にて、150℃で3時間加熱分解を行う。続いて、水酸化ナトリウム水溶液を加えて系内をアルカリ性とした後、トルエン、クロロギ酸エチルを加え振とう処理する。上澄み液を取り出し、ガスクロマトグラフ(島津GC−14A:島津製作所製、検出器:水素炎イオン化検出器、カラム:DB−1MS(GLサイエンス社製、充填材methyl siloxane100%))にて測定する。ポリアミドを構成する単量体の標品を用いて検量線を作成することで、樹脂組成物中における各ポリアミドを構成する単量体の濃度を求める。樹脂組成物中における各ポリアミドを構成する単量体の濃度の合計を樹脂組成物中におけるポリアミド濃度とし、樹脂組成物全体の飽和吸水率の値を除することで、樹脂組成物中におけるポリアミド(A)に由来する飽和吸水率を算出することができる。
本発明の樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、さらに充填材、ポリアミド以外の熱可塑性樹脂、各種添加剤などを配合することができる。
充填材を配合することにより、得られる成形品の強度、剛性をより向上させることができる。充填材としては、有機充填材、無機充填材のいずれでもよいし、繊維状充填材、非繊維状充填材のいずれでもよい。これらを2種以上配合してもよい。
繊維状充填材としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維などが挙げられる。これらは、エチレン/酢酸ビニルなどの熱可塑性樹脂や、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂により、被覆または集束されていてもよい。繊維状充填材の断面形状としては、円形、扁平状、まゆ形、長円形、楕円形、矩形などが挙げられる。
非繊維状充填材としては、例えば、タルク、ワラステナイト、ゼオライト、セリサイト、マイカ、カオリン、クレー、パイロフィライト、ベントナイト、アスベスト、アルミナシリケート、珪酸カルシウムなどの非膨潤性珪酸塩、Li型フッ素テニオライト、Na型フッ素テニオライト、Na型四珪素フッ素雲母、Li型四珪素フッ素雲母の膨潤性雲母などの膨潤性層状珪酸塩、酸化珪素、酸化マグネシウム、アルミナ、シリカ、珪藻土、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化スズ、酸化アンチモンなどの金属酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドロマイト、ハイドロタルサイトなどの金属炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの金属硫酸塩、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウムなどの金属水酸化物、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイトなどのスメクタイト系粘土鉱物やバーミキュライト、ハロイサイト、カネマイト、ケニヤイト、燐酸ジルコニウム、燐酸チタニウムなどの各種粘土鉱物、ガラスビーズ、ガラスフレーク、セラミックビーズ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、炭化珪素、燐酸カルシウム、カーボンブラック、黒鉛などが挙げられる。上記の膨潤性層状珪酸塩は、層間に存在する交換性陽イオンが有機オニウムイオンで交換されていてもよい。有機オニウムイオンとしては、例えば、アンモニウムイオンやホスホニウムイオン、スルホニウムイオンなどが挙げられる。
ポリアミド以外の熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリケトン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリチオエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、四フッ化ポリエチレン樹脂などが挙げられる。これらを2種以上配合してもよい。
各種添加剤の具体例としては、銅化合物以外の熱安定剤、イソシアネート系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネート系化合物、有機ボラン系化合物、エポキシ化合物などのカップリング剤、ポリアルキレンオキサイドオリゴマー系化合物、チオエーテル系化合物、エステル系化合物、有機リン系化合物などの可塑剤、有機リン化合物、ポリエーテルエーテルケトンなどの結晶核剤、モンタン酸ワックス類、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸アルミ等の金属石鹸、エチレンジアミン・ステアリン酸・セバシン酸重縮合物、シリコーン系化合物などの離型剤、次亜リン酸塩などの着色防止剤、滑剤、紫外線防止剤、着色剤、難燃剤、発泡剤などを挙げることができる。これら添加剤を配合する場合、その配合量は、ポリアミドの特徴を十分に活かすため、ポリアミド(A)100重量部に対して10重量部以下が好ましく、1重量部以下がより好ましい。
銅化合物以外の熱安定剤としては、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナミド)、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンなどのフェノール系化合物、リン系化合物、メルカプトベンゾイミダゾール系化合物、ジチオカルバミン酸系化合物、有機チオ酸系化合物などの硫黄系化合物、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミンなどのアミン系化合物などが挙げられる。これらを2種以上配合してもよい。
本発明のポリアミド樹脂組成物の製造方法としては、特に制限はないが、溶融状態で混練する方法や、溶液状態で混合する方法等が挙げられる。生産性の点から、溶融状態で混練する方法が好ましい。溶融状態で混練する溶融混練装置としては、例えば、単軸押出機、二軸押出機、四軸押出機などの多軸押出機、二軸単軸複合押出機などの押出機や、ニーダーなどが挙げられる。生産性の点から、連続的に製造可能な押出機が好ましく、混練性、生産性の向上の点から、二軸押出機がより好ましい。
以下、二軸押出機を用いて本発明の樹脂組成物を製造する場合を例に説明する。ポリロタキサン(B)の熱劣化を抑制し、靱性をより向上させる観点から、最高樹脂温度は、300℃以下が好ましい。一方、最高樹脂温度は、ポリアミド(A)の融点以上が好ましい。ここで、最高樹脂温度とは、押出機の複数ヶ所に均等に設置された樹脂温度計により測定した中で最も高い温度を指す。
また、樹脂組成物の押出量は、ポリアミド(A)およびポリロタキサン(B)の熱劣化をより抑制する観点から、スクリュー回転1rpm当たり0.01kg/h以上が好ましく、0.05kg/h以上がより好ましい。一方、ポリロタキサン(B)の分散性を向上させる観点から、スクリュー回転1rpm当たり1kg/h以下が好ましい。ここで、押出量とは、押出機から1時間あたりに吐出される樹脂組成物の重量(kg)を指す。
このようにして樹脂組成物は、通常公知の方法で成形することができ、シート、フィルムなどの各種成形品を得ることができる。成形方法としては、例えば、射出成形、射出圧縮成形、押出成形、圧縮成形、ブロー成形、プレス成形などが挙げられる。
本発明の樹脂組成物およびその成形品は、その優れた特性を活かし、自動車部品、電気・電子部品、建築部材、各種容器、日用品、生活雑貨および衛生用品など各種用途に利用することができる。とりわけ、靱性および剛性が要求される自動車外装部品や、自動車電装部品、自動車アンダーフード部品、自動車ギア部品、筐体やコネクタ、リフレクタなどの電気、電子部品用途に特に好ましく用いられる。具体的には、エンジンカバー、エアインテークパイプ、タイミングベルトカバー、インテークマニホールド、フィラーキャップ、スロットルボディ、クーリングファンなどの自動車エンジン周辺部品、クーリングファン、ラジエータータンクのトップおよびベース、シリンダーヘッドカバー、オイルパン、ブレーキ配管、燃料配管用チューブ、廃ガス系統部品などの自動車アンダーフード部品、ギア、アクチュエーター、ベアリングリテーナー、ベアリングケージ、チェーンガイド、チェーンテンショナなどの自動車ギア部品、シフトレバーブラケット、ステアリングロックブラケット、キーシリンダー、ドアインナーハンドル、ドアハンドルカウル、室内ミラーブラケット、エアコンスイッチ、インストルメンタルパネル、コンソールボックス、グローブボックス、ステアリングホイール、トリムなどの自動車内装部品、フロントフェンダー、リアフェンダー、フューエルリッド、ドアパネル、シリンダーヘッドカバー、ドアミラーステイ、テールゲートパネル、ライセンスガーニッシュ、ルーフレール、エンジンマウントブラケット、リアガーニッシュ、リアスポイラー、トランクリッド、ロッカーモール、モール、ランプハウジング、フロントグリル、マッドガード、サイドバンパーなどの自動車外装部品、エアインテークマニホールド、インタークーラーインレット、エキゾーストパイプカバー、インナーブッシュ、ベアリングリテーナー、エンジンマウント、エンジンヘッドカバー、リゾネーター、及びスロットルボディなどの吸排気系部品、チェーンカバー、サーモスタットハウジング、アウトレットパイプ、ラジエータータンク、オイルネーター、及びデリバリーパイプなどのエンジン冷却水系部品、コネクタやワイヤーハーネスコネクタ、モーター部品、ランプソケット、センサー車載スイッチ、コンビネーションスイッチなどの自動車電装部品、SMT対応のコネクタ、ソケット、カードコネクタ、ジャック、電源部品、スイッチ、センサー、コンデンサー座板、リレー、抵抗器、ヒューズホルダー、コイルボビン、ICやLED対応ハウジング、リフレクタなどの電気、電子部品を好適に挙げることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。各実施例の樹脂組成物を得るため下記原料を用いた。
<ポリアミド>
(A−1):ナイロン6(参考例1の方法で作製)、η=2.36、融点221℃。
ここで、上記溶液粘度ηは、98%濃硫酸の0.01g/ml溶液、25℃において測定した。また、融点は、示差走査熱量計を用いて、不活性ガス雰囲気下、ポリアミドを溶融状態から20℃/分の降温速度で30℃まで降温した後、20℃/分の昇温速度で融点+40℃まで昇温した場合に現れる吸熱ピークの温度とした。ただし、吸熱ピークが2つ以上検出される場合には、ピーク強度の最も大きい吸熱ピークの温度を融点とした。
<ポリロタキサン>
(B−1):ポリロタキサン(アドバンスト・ソフトマテリアル(株)製“セルム”(登録商標)スーパーポリマーSH3400P)を用いた。JIS K0070に準ずる水酸基価は72mgKOH/g、直鎖分子であるポリエチレングリコールの数平均分子量は3.5万、全体の重量平均分子量は70万である。このポリロタキサンの環状分子を修飾する疎水性グラフト鎖の末端基は、水酸基のみであり、水酸基以外の官能基は実質的に含まれない。
(B−2):ポリロタキサン(アドバンスト・ソフトマテリアル(株)製“セルム”(登録商標)スーパーポリマーSH2400P)を用いた。JIS K0070に準ずる水酸基価は76mgKOH/g、直鎖分子であるポリエチレングリコールの数平均分子量は2万、全体の重量平均分子量は40万である。このポリロタキサンの環状分子を修飾する疎水性グラフト鎖の末端基は、水酸基のみであり、水酸基以外の官能基は実質的に含まれない。
(B−3):ポリロタキサン(アドバンスト・ソフトマテリアル(株)製“セルム”(登録商標)スーパーポリマーSH1310P)を用いた。JIS K0070に準ずる水酸基価は85mgKOH/g、直鎖分子であるポリエチレングリコールの数平均分子量は1.1万、全体の重量平均分子量は18万である。このポリロタキサンの環状分子を修飾する疎水性グラフト鎖の末端基は、水酸基のみであり、水酸基以外の官能基は実質的に含まれない。
(B−1)〜(B−3)および(B−5)〜(B−7)において原料として用いた“セルム(登録商標)”スーパーポリマーはいずれも、環状分子がポリ(ε−カプロラクトン)からなる疎水性グラフト鎖により修飾されたα−シクロデキストリン、直鎖分子がポリエチレングリコール、ブロック基がアダマンタン基であるポリロタキサンである。
(B−4):参考例2に記載の方法でポリロタキサンを作製した。
ここで、ポリロタキサンの重量平均分子量は、ヘキサフルオロイソプロパノールを溶媒とし、Shodex HFIP−806M(2本)+HFIP−LGをカラムとして用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて測定した、ポリメチルメタクリレート換算の値である。
<その他成分>
(C−1):モンタン酸(クラリアント(株)製“リコワックス”(登録商標)S)
(D−1):ノボラック樹脂(ノボラックプレポリマー 融点110℃)
(D−2):メタロセン系ポリオレフィンエラストマー(デュポン ダウ エラストマー(株)製“エンゲージ”(登録商標)8200)。
(参考例1)
ε−カプロラクタム700g、ヘキサメチレンジアミン30重量%水溶液18.2g(ε−カプロラクタムに対して0.80mol%)を予熱器に仕込んで密閉し、窒素置換し、120℃で予熱した。予熱された原料を重合缶へ供給し、290℃で加熱した。加熱を開始して、缶内圧力が0.6MPaに到達した後、水分を系外に放出させながら缶内圧力を0.6MPaで1.5時間保持した。その後30分間かけて缶内圧力を常圧に戻し、さらに減圧度60kPa、ヒーター温度290℃で2時間加熱した。その後、重合缶からポリマーをガット状に吐出してペレタイズし、熱水抽出を行い、これを80℃で24時間真空乾燥して、50Pa、200℃で固相重合を行い、η=2.36、融点221℃のナイロン6を得た。
(参考例2)
α−シクロデキストリン1.0gおよび数平均分子量20,000の末端アミノ基ポリエチレングリコール4.0gを、80℃の蒸留水に溶解および撹拌し、水溶液を得た。得られた水溶液を冷蔵庫内で一晩静置した後、凍結乾燥により、得られた白濁溶液から水分を除去し、白色固体を得た。前記白色固体に、ジイソプロピルエチルアミン0.7ml、アダマンタン酢酸0.85g、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール0.6g、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート1.8gおよびジメチルホルムアミド30mlを加え、窒素封入下5℃で24時間反応させた。溶液にメタノール20mlを加え、遠心分離を行った。さらにメタノール:ジメチルホルムアミド=20ml:20mlの混合溶媒で2回、メタノール60mlで2回の洗浄および遠心分離操作を行った後、真空乾燥した。得られた固体をジメチルスルホキシド20mlに溶解し、水200mlに滴下して沈殿を生じせしめ、遠心分離を行い、上澄みを除去した。さらに、水100ml、メタノール100mlでそれぞれ洗浄および遠心分離後、真空乾燥し、両末端をアダマンタン基で封鎖したポリロタキサン(B’−4)を得た。このポリロタキサンは環状分子であるシクロデキストリンが疎水性グラフト鎖により修飾されていない。得られたポリマーを濃度既知の無水酢酸/ピリジン溶液に溶解し、濃度既知の水酸化カリウム溶液により滴定したところ、水酸基価は750mgKOH/gであった。
(参考例3)
50gの“セルム”(登録商標)スーパーポリマーSH2400Pを500mlのトルエン溶液に溶解し、無水コハク酸を0.07g加え、窒素フロー下90℃で6時間加熱した。エポレーターでポリマー濃度が50%程度になるまで濃縮した後、ポリマー溶液を大過剰のメタノール溶液に加え、沈殿物を回収した。得られた沈殿物を真空乾燥機中で80℃8時間乾燥させて、ポリロタキサン(B−5)を得た。得られたポリマーをベンジルアルコールに溶解し、濃度既知の水酸化カリウム溶液により滴定したところ、全グラフト鎖末端のカルボキシル基比率は0.9%であることがわかった。
(参考例4)
50gの“セルム”(登録商標)スーパーポリマーSH2400Pを500mlのトルエン溶液に溶解し、無水コハク酸を0.35g加え、窒素フロー下90℃で6時間加熱した。エバポレーターでポリマー濃度が50%程度になるまで濃縮した後、ポリマー溶液を大過剰のメタノール溶液に加え、沈殿物を回収した。得られた沈殿物を真空乾燥機中で80℃8時間乾燥させて、ポリロタキサン(B−6)を得た。得られたポリマーをベンジルアルコールに溶解し、濃度既知の水酸化カリウム溶液により滴定したところ、グラフト鎖末端のカルボキシル基比率は4.7%であることがわかった。
(参考例5)
50gの“セルム”スーパーポリマーSH2400Pを500mlのトルエン溶液に溶解し、無水コハク酸を1.35g加え、窒素フロー下90℃で6時間加熱した。エバポレーターでポリマー濃度が50%程度になるまで濃縮した後、ポリマー溶液を大過剰のメタノール溶液に加え、沈殿物を回収した。得られた沈殿物を真空乾燥機中で80℃8時間乾燥させて、ポリロタキサン(B−7)を得た。得られたポリマーをベンジルアルコールに溶解し、濃度既知の水酸化カリウム溶液により滴定したところ、グラフト鎖末端のカルボキシル基比率は19.2%であることがわかった。
<評価方法>
各実施例および比較例における評価方法を説明する。評価n数は、特に断らない限り、n=5とし平均値を求めた。
(1)樹脂組成物の水酸基価測定
各実施例及び比較例により得られたペレットを粉砕機により、粒径100μm以下に粉砕した。エチルメチルケトンを溶媒として用い、ソックスレー抽出を24時間行い、本粉砕物500gからポリロタキサンまたはノボラックプレポリマー成分を抽出し、抽出成分を80℃真空乾燥機を用いて10時間以上乾燥させ、絶乾試料を作製した。得られた絶乾試料の重量を秤量し、ペレット粉砕物中に樹脂組成物中におけるポリロタキサンまたはノボラックプレポリマー成分の濃度を求めた。続いて、絶乾試料2gを5mlの250g/Lの無水酢酸のピリジン溶液に溶解させた。さらに水1mLを加えて無水酢酸を分解させた後、濃度0.5mol/Lの水酸化カリウムのエタノール溶液を用いて滴定することにより、絶乾試料中の水酸基価を算出した。絶乾試料中の水酸基価と、樹脂組成物中におけるポリロタキサンまたはノボラックプレポリマー成分の濃度の積より樹脂組成物中の水酸基価を算出した。
(2)吸水特性
各実施例および比較例により得られたペレットを80℃で12時間減圧乾燥し、射出成形機(住友重機社製SG75H−MIV)を用いて、シリンダー温度:240℃、金型温度:80℃の条件で射出成形することにより、縦80mm×横80mm×厚さ3mmの角板成形片を作成した。作成した成形片について、JISK7227に準拠して80℃85%RHの恒温恒湿槽に500時間以上静置し、重量を測定した。吸水試験後の成形片重量と吸水試験前の成形片重量の差を吸水試験前の重量で除することにより、成形片の吸水率を算出した。
さらに、ポリアミド(A)に由来する飽和吸水率を以下の方法で求めた。樹脂組成物0.06gをバイアルに秤量し、臭化水素酸水溶液にて、150℃で3時間加熱分解を行った。続いて、水酸化ナトリウム水溶液を加えて系内をアルカリ性とした後、トルエン、クロロギ酸エチルを加え振とう処理した。上澄み液を取り出し、ガスクロマトグラフ(島津GC−14A:島津製作所製、検出器:水素炎イオン化検出器、カラム:DB−1MS(GLサイエンス社製、充填材methyl siloxane100%))にて測定し、ポリアミドを構成する単量体の標品を用いて検量線を作成することで、樹脂組成物中における各ポリアミドを構成する単量体の濃度を求めた。樹脂組成物中における各ポリアミドを構成する単量体の濃度の合計を樹脂組成物中におけるポリアミド濃度とし、樹脂組成物全体の飽和吸水率の値を樹脂組成物中のポリアミド濃度で除することで、樹脂組成物中におけるポリアミド(A)に由来する飽和吸水率を算出した。
なお、各実施例および比較例におけるポリアミド(A)単体の飽和吸水率は、比較例1において上記の方法で求めた値をポリアミド(A)単体の飽和吸水率として用いた。
(3)寸法安定性
各実施例および比較例により得られたペレットを80℃で12時間減圧乾燥し、射出成形機(住友重機社製SG75H−MIV)を用いて、シリンダー温度:240℃、金型温度:80℃の条件で射出成形することにより、縦80mm(MD方向)×横80mm(TD方向)×厚さ3mmの角板成形片を作成した。作成した成形片について、JISK7227に準拠して80℃85%RHの恒温恒湿槽に500時間以上静置し、縦(MD方向)、横(TD方向)、厚さの各寸法を測定した。吸水試験後の成形片寸法と吸水試験前の成形片寸法の差を吸水試験前の寸法で除することにより、成形片の寸法変化率を算出した。
(4)靱性(引張破断伸度)
各実施例および比較例により得られたペレットを80℃で12時間減圧乾燥し、射出成形機(住友重機社製SG75H−MIV)を用いて、シリンダー温度:240℃、金型温度:80℃の条件で射出成形することにより、ISO3167に基づいて得られる多目的試験片A型を作製した。この多目的試験片から得られた曲げ試験片について、ISO178(2001)に従い、引張試験機テンシロンUTA2.5T(オリエンテック社製)により、クロスヘッド速度100mm/minおよび1000mm/minで引張試験を行い、引張破断伸度を測定した。
(5)剛性(曲げ弾性率)
各実施例および比較例により得られたペレットを80℃で12時間減圧乾燥し、射出成形機(住友重機社製SG75H−MIV)を用いて、シリンダー温度:240℃、金型温度:80℃の条件で射出成形することにより、ISO3167に基づいて得られる多目的試験片A型を作製した。この多目的試験片から得られた曲げ試験片について、ISO178(2001)に従い、曲げ試験機テンシロンRTA−1T(オリエンテック社製)を用い、クロスヘッド速度2mm/minで曲げ試験を行い、曲げ弾性率を求めた。
(実施例1〜9、比較例1〜2)
ポリアミドとポリロタキサンを、表1および表2に示す組成となるように配合して、プリブレンドし、シリンダー温度:240℃、スクリュー回転数:200rpmに設定した二軸押出機(池貝鉄鋼製PCM−30型)へ供給し溶融混練した。押出されたガットをペレタイズした。得られたペレットを用いて前記方法により評価した結果を表1に示す。
(比較例3)
ナイロン6、フェノールノボラック樹脂のプレポリマー、メタロセン系ポリオレフィンエラストマーを、表2に示す組成となるように配合して、プリブレンドし、シリンダー温度:180℃、スクリュー回転数:200rpmに設定した二軸押出機(池貝鉄鋼製PCM−30型)へ供給し溶融混練した。押出されたガットをペレタイズした。得られたペレットを用いて前記方法により評価した結果を表2に示す。
(比較例4)
ナイロン6とモンタン酸を、表2に示す組成となるように配合して、プリブレンドし、シリンダー温度:190℃、スクリュー回転数:200rpmに設定した二軸押出機(池貝鉄鋼製PCM−30型)へ供給し溶融混練した。押出されたガットをペレタイズした。得られたペレットを用いて前記方法により評価した結果を表2に示す。
Figure 2017043754
Figure 2017043754
Figure 2017043754
実施例1〜9と比較例1〜4の比較から、末端に水酸基を有する疎水性グラフト鎖により環状分子が修飾されたポリロタキサンをポリアミドに特定量含有することにより、剛性を維持したまま、樹脂組成物の寸法安定性、靱性とも向上していることがわかる。一方、環状分子がグラフト鎖で修飾されていないポリロタキサンを含有する場合には寸法安定性が低下しており、フェノールノボラック樹脂のプレポリマーおよびメタロセン系ポリオレフィンエラストマーを配合した場合には樹脂組成物の吸水性、靱性は改善するものの剛性は低下することがわかる。また、モンタン酸を配合した場合には、剛性及び靱性がナイロン6単独の場合と変わらず、向上しないことが分かる。

Claims (4)

  1. 少なくともポリアミド(A)、および水酸基を末端に有する疎水性グラフト鎖により環状分子が修飾されたポリロタキサン(B)を含有する樹脂組成物であって、前記ポリアミド(A)と前記ポリロタキサン(B)の合計100重量部に対して、前記ポリアミド(A)を80重量部以上99.9重量部以下、前記ポリロタキサン(B)を0.1重量部以上20重量部以下含有し、樹脂組成物中の水酸基価が0.75mgKOH/g〜17mgKOH/gである樹脂組成物。
  2. 前記樹脂組成物中におけるポリアミド(A)に由来する80℃、85%RHでの飽和吸水率が、ポリアミド(A)単体の飽和吸水率に対し95%以下である請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記樹脂組成物におけるポリアミド(A)の主成分がポリカプロアミド(ナイロン6)である請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物からなる成形品。
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