JP7213608B2 - 衣料用補強部材 - Google Patents

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Description

本発明は、ブラジャー、ブラキャミソール、水着、ブラジャー一体型肌着などの衣料に使用される衣料用補強部材に関する。
衣料には、身体の形状を整えるためにワイヤーなどの補強部材が取り付けられたものがある。例えば、乳房受け用カップ部を有する衣料においては、乳房の形を保持するためにカップ部の下側などにワイヤーが挿入されている。
衣料用補強部材として、鋼線、樹脂で覆った被覆鋼線、形状記憶合金、剛性の高い合成樹脂、繊維強化樹脂等からなるものがある。
特開2001-131806号公報 特開2004-183111号公報
しかし、従来の衣料用補強部材は、衣料の洗濯等の際に大きな負荷が加わることで折れたり、あるいは被覆樹脂が摩耗したり、割れたりして鋼線が露出し、この露出した鋼線が生地を突き破って突出するおそれがあった。
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、衣料の洗濯時等において大きな負荷が加わっても折れたりすることがなく、また簡単に製造することができる衣料用補強部材の提供を目的とする。
請求項1の発明は、ポリアミド樹脂を主成分とし、飽和吸水率(水中、ISO62)が4.0%以上の樹脂組成物から成形され、且つ成形品の水分率が飽和吸水率の20~90%である衣料用補強部材。
請求項2の発明は、請求項1において、前記ポリアミド樹脂は、アミド結合間の炭素数が4~11であることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記ポリアミド樹脂は、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610の群から選択されることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1から3の何れか一項において、前記樹脂組成物に熱可塑性エラストマーを含むことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1から4の何れか一項において、前記樹脂組成物に無機充填剤を含むことを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1から5の何れか一項において、耐屈曲性が100回以上であることを特徴とする。
本発明によれば、衣料の洗濯時等において大きな負荷が加わっても折れたりすることがなく、また簡単に製造することができる衣料用補強部材が得られる。
一実施形態の衣料用補強部材を示す正面図である。 各実施例の樹脂組成物の内容、成形品の水分率及び物性値等を示す表である。 各比較例の樹脂組成物の内容、成形品の水分率及び物性値等を示す表である。
図1に示す衣料用補強部材10は、本発明の衣料用補強部材の一実施形態であり、ブラジャーのアンダーワイヤーとして使用されるものである。また、本発明の衣料用補強部材の形状は、ワイヤーに限られず、使用される衣料及び使用箇所に応じた形状からなり、板状等であってもよい。
衣料用補強部材10は、ポリアミド樹脂を主成分とし、飽和吸水率(水中、ISO62)が4.0%以上の樹脂組成物から成形され、且つ、成形品の水分率が飽和吸水率の20%~90%(すなわち水分比率が20~90%)である。なお、成形品の水分率は2~10%である。
樹脂組成物の飽和吸水率(水中、ISO62)は、樹脂組成物を100mm×100mm×t2mmの平板を射出成形し、ISO62 A法に規定されている条件で測定される値である。
成形品の水分率は、前記樹脂組成物を射出成形し、その成形品を乾燥減量法により算出され、次式により求められる。乾燥条件は、110℃×24時間である。
『成形品の水分率=(乾燥前サンプル重量-乾燥後サンプル重量)/乾燥前サンプル重量×100』
水分比率は、[水分比率=成形品の水分率/飽和吸水率×100]の式で得られる値である。水分比率が20%未満(成形品の水分率が飽和吸水率の20%未満)の場合には耐屈曲性に劣り、水分比率が90%を超過(成形品の水分率が飽和吸水率の90%を超過)すると剛性が劣ってしまう。
ポリアミド樹脂としては、アミド結合間の炭素数が4~11のものが好ましい。例えば、ポリアミド6(アミド結合間の炭素数5、飽和吸水率(ISO62)10%)、ポリアミド66(アミド結合間の炭素数4及び6、飽和吸水率(ISO62)9%)、ポリアミド610(アミド結合間の炭素数6及び8、飽和吸水率(ISO62)8%)、ポリアミド46(アミド結合間の炭素数4及び4、飽和吸水率(ISO62)12%)が挙げられる。なお、ポリアミド樹脂は、一種類に限られず2種類以上の混合物を使用することができる。
樹脂組成物には、他の配合材として、熱可塑性エラストマーや無機充填剤を挙げることができる。
熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系エラストマーとして、スチレン-ブタジエンブロック共重合体、スチレン-イソプレン共重合体などが挙げられる。オレフィン系エラストマーとしては、ポリエチレン、ポリブテン、ポリペンテンエチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-ビニルアルコール共重合体、エチレン-プロピレンゴム(EPR)、エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)などが挙げられる。オレフィン系エラストマーに無水マレイン酸等の極性基やスチレン、アクリルニトリル等をグラフトしたエラストマーがより適している。
熱可塑性エラストマーは、一種類に限られず複数種類を配合してもよい。熱可塑性エラストマーの配合により、耐屈曲性及び耐衝撃強度を高めることができる。熱可塑性エラストマーを配合する場合の配合量は、ポリアミド樹脂100重量部に対して5~100重量部が好ましい。5重量部より少ない場合には耐屈曲性及び耐衝撃強度増大効果が小さく、逆に100重量部より多い場合には剛性が低下する。
無機充填剤としては、マイカ、タルク、カオリン、シリカ、炭酸カルシウム、層状珪酸塩、硫酸バリウム、ガラスビーズ、ガラスフレーク、クレー、二硫化モリブデン、ワラストナイト、ポリリン酸カルシウム、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、カーボン、カーボンナノチューブ、ガラス繊維、炭素繊維、セルロース繊維、アルミナ繊維等が挙げられる。無機充填材は、カップリング剤やその他の表面処理剤で処理されていてもよい。
無機充填剤のサイズは、マクロサイズ(粒子径100μm~10μm程度)、ミクロサイズ(粒子径10μm~100nm程度)、ナノサイズ(粒子径100nm~10nm程度)の何れのサイズも使用可能であるが、樹脂組成物への耐屈曲性を良好にするためには、無機充填剤がナノサイズで樹脂中に分散にていることが好ましい。無機充填剤の形状は、粒状、針状、繊維状、板状が挙げられ、何れも使用可能であるが、剛性増大効果が高い板状のものが好ましい。好ましい板状のナノサイズで分散可能な無機充填剤としてマイカ、層状ケイ酸塩、ワラストナイト等を挙げることができる。無機充填剤の配合により、剛性を高めることができる。無機充填剤を配合する場合の配合量は、ポリアミド樹脂100重量部に対して0.1~10重量部が好ましい。0.1重量部より少ない場合には剛性増大効果が小さく、逆に10重量部より多い場合には耐屈曲性が劣る。
本発明の衣料用補強部材は、耐屈曲性が100回以上であり、ブラジャーのアンダーワイヤーなどして使用された場合、洗濯時等において大きな負荷が加わっても折れたりすることがない。なお、耐屈曲性は、幅5mm、厚み1.5mm、長さ150mmの短冊状の試験片を用い、片側端部Aと中央部をクランプで固定し、他側の固定されていない端部Bを、固定されている端部Aに触れるまで折り曲げ、その後に元に戻し、この折り曲げと戻すことを繰り返して破断するまでの折り曲げ回数を耐屈曲性の回数とすることで測定した。
衣料用補強部材10の製造は、公知の樹脂成形法によって衣料用補強部材の形状に成形した後、吸水工程を行い、その後に乾燥を行う。
樹脂成形法は、射出成形に限られず、押出成形、プレス成形等、樹脂成形に使用されている公知の成形方法が使用される。
吸水工程は、成形して得られた成形品を、30~95℃の水又は温水に5~100時間浸漬する、又は23℃、70%湿度で30日間放置することにより行う。
吸水工程後の乾燥は、所定温度状態(80℃以下)で放置したり、エアーを吹き付けたり、布で拭き取るなどして行う。乾燥時間は、特に限定はなく、衣料用補強部材の表面に付着している水分が無くなればよい。
前記吸水工程を行うことによって、衣料用補強部材の水分比率が2~10%であり、飽和吸水率に対する成形品の水分率を20%~90%にすることができる。これにより、洗濯時等の大きな負荷が加わっても折れたりすることがなくなり、衣料用補強部材として適するものとなる。
図2~3に示す各実施例及び各比較例の成形品を作製し、得られた各実施例及び各比較例について物性を測定し、評価した。図2~3におけるポリアミド6樹脂は、品名:ユニチカナイロンA1030JR、ユニチカ株式会社製、ポリアミド610樹脂は、品名:アミランCM2001、東レ株式会社製、ポリアミド66樹脂は、品名:ユニチカナイロンA125、ユニチカ株式会社製、熱可塑性エラストマーは、酸変性エチレン-α-オレフィンコポリマー、品名:タフマーMH7020、三井化学株式会社製であり、無機充填剤は、モンモリロナイト、板状、品名:Nanoclay Nanomer I.34TCN、SIGMA-ALDRICH製である。モンモリロナイトは、樹脂中においてナノサイズで分散されていた。
図3における「POM」は、ポリアセタール樹脂、品名:ジュラコンSF-10、ポリプラスチックス株式会社製であり、「PPS」はポリフェニレンサルファイド樹脂、品名:トレリナA900、東レ株式会社製であり、「PEEK」は、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、品名:Victrex151G、ビクトレックスジャパン株式会社製であり、「オレフィンエラストマー」は、品名:エンゲージ8407、ダウ・ケミカル製である。
各実施例の成形品は、射出成形によってISO20753(ISOタイプA多目的試験片)の試験片を作製した。なお、二種類以上の組成物からなる場合、二軸押出機(神戸製鋼製、KTX30)を用いて、溶融混練させ、ペレット状に加工して用いた。その後に成形品を80℃の水中に5時間浸漬する吸水工程を行った。
一方、各比較例は、各実施例と同様に射出成形によってISO20753(ISOタイプA多目的試験片)の試験片(成形品)を作製し、比較例6を除いてその後の吸水工程を行わなかった。
但し、樹脂組成物の飽和吸水率(水中、ISO62)の測定用には、射出成形によって、100mm×100mm×t2mmの平板状成形品を作製した。
また、耐屈曲性試験用には、射出成形によって、巾5mm、厚み1.5mm、長さ150mmの短冊状成形品を作製した。
物性測定は、飽和吸水率(水中、ISO62)、成形品の水分率、耐屈曲性、熱成形性、曲げ弾性率、引張伸び率、シャルピー衝撃(常温、ノッチ付き)について行い、それらの結果から総合評価を行った。
飽和吸水率(水中、ISO62)は、ISO62 A法に規定されている条件に基づいて測定した。
成形品の水分率は、乾燥減量法『水分率=(乾燥前サンプル重量-乾燥後サンプル重量)/乾燥前サンプル重量×100』に基づいて算出した。乾燥条件は、110℃ x 24時間である。
水分比率は、[水分比率=成形品の水分率/飽和吸水率×100]の式で算出した。
耐屈曲性は、洗濯時等の際の破損し難さを判断するための物性であり、幅5mm、厚み1.5mm、長さ150mmの短冊状の試験片を用い、片側端部Aと中央部をクランプで固定し、他側の固定されていない端部Bを固定されている端部Aに触れるまで折り曲げ、その後に元に戻し、この折り曲げと戻すことを繰り返して破断するまでの折り曲げ回数を耐屈曲性の回数とした。なお、300回を超えても破断にならない場合は、300回を超えた時点で測定を終了し、測定結果を「300回以上」とした。
熱成形性は、熱成形のし易さを判断するための物性であり、185℃×3分間の熱プレス成形後に、大きな変形や溶融が見られない場合に「OK」、大きな変形や溶融が見られる場合に「NG」とした。
曲げ弾性率は、形状保持性を判断するための物性であり、ISO178に基づいて測定した。
引張伸び率は、洗濯時や使用時等の際の破損し難さを判断するための物性であり、ISO527に基づいて測定した。
シャルピー衝撃(常温、ノッチ付き)は、洗濯時や使用時等の際の破損し難さを判断するための物性であり、ISO179に基づいて測定した。
総合評価は、水分比率が20%以上90%以下(成形品の水分率が飽和吸水率の20%以上90%以下)、耐屈曲性が100回以上、熱成形性が「OK」、引張伸び率が70%より大、シャルピー衝撃(常温、ノッチ付き)が30KJ/m以上の要件を全て満たす場合に「〇」とし、それらの項目の一つでも要件を満たさない場合に「×」とした。
実施例1は、ポリアミド6のみからなる飽和吸水率(水中、ISO62)10%の樹脂組成物を射出成形し、吸水工程を行った例である。実施例1は、成形後の成形品の水分率が3.0%、飽和吸水率に対する成形品の水分率の割合である水分比率が30.0%、耐屈曲性300回以上、熱成形性OK、曲げ弾性率1000MPa、引張伸び率150%、シャルピー衝撃31KJ/mであり、総合評価「〇」であった。
実施例2は、ポリアミド610のみからなる飽和吸水率(水中、ISO62)8%の樹脂組成物を射出成形し、吸水工程を行った例である。実施例2は、成形品の水分率が3.0%、飽和吸水率に対する成形品の水分率の割合である水分比率が37.5%、耐屈曲性300回以上、熱成形性OK、曲げ弾性率900MPa、引張伸び率75%、シャルピー衝撃55KJ/mであり、総合評価「〇」であった。
実施例3は、ポリアミド6の100重量部に熱可塑性エラストマーを15重量部配合した飽和吸水率(水中、ISO62)9%の樹脂組成物を射出成形し、吸水工程を行った例である。実施例3は、成形品の水分率が2.8%、飽和吸水率に対する成形品の水分率の割合である水分比率が31.1%、耐屈曲性300回以上、熱成形性OK、曲げ弾性率800MPa、引張伸び率90%、シャルピー衝撃66KJ/mであり、総合評価「〇」であった。
実施例4は、ポリアミド66の100重量部に熱可塑性エラストマーを15重量部配合した飽和吸水率(水中、ISO62)7%の樹脂組成物を射出成形し、吸水工程を行った例である。実施例4は、成形品の水分率が2.5%、飽和吸水率に対する成形品の水分率の割合である水分比率が35.7%、耐屈曲性300回以上、熱成形性OK、曲げ弾性率1100MPa、引張伸び率100%、シャルピー衝撃40KJ/mであり、総合評価「〇」であった。
実施例5は、ポリアミド6の100重量部に熱可塑性エラストマーを20重量部と無機充填剤2重量部配合した飽和吸水率(水中、ISO62)9%の樹脂組成物を射出成形し、吸水工程を行った例である。実施例5は、成形品の水分率が2.5%、飽和吸水率に対する成形品の水分率の割合である水分比率が27.8%、耐屈曲性300回以上、熱成形性OK、曲げ弾性率1400MPa、引張伸び率100%、シャルピー衝撃が90KJ/mであり、総合評価「〇」であった。実施例5は、無機充填剤を熱可塑性エラストマーと共に配合したことにより、曲げ弾性率が1400MPa、シャルピー衝撃が90KJ/mとなり、実施例1~5の中で最も良好である。
比較例1は、実施例1において吸水工程を行わなかった例である。比較例1は、成形品の水分率が0.2%、飽和吸水率に対する成形品の水分率の割合である水分比率が2.0%、耐屈曲性40回、熱成形性OK、曲げ弾性率2800MPa、引張伸び率30%、シャルピー衝撃4KJ/mであり、総合評価「×」であった。比較例1は、成形品の水分率が0.2%と低く、飽和吸水率に対する成形品の水分率の割合である水分比率が2.0%と低いため、実施例1と比べると、耐屈曲性と引張伸び率及びシャルピー衝撃に劣っている。
比較例2は、実施例2において吸水工程を行わなかった例である。比較例2は、成形品の水分率が0.2%、飽和吸水率に対する成形品の水分率の割合である水分比率が2.5%、耐屈曲性220回、熱成形性OK、曲げ弾性率2000MPa、引張伸び率60%、シャルピー衝撃40KJ/mであり、総合評価「×」であった。比較例2は、成形品の水分率が0.2%と低く、飽和吸水率に対する成形品の水分率の割合である水分比率が2.5%と低いため、実施例2と比べると、耐屈曲性と引張伸び率及びシャルピー衝撃に劣っている。
比較例3は、実施例3において吸水工程を行わなかった例である。比較例3は、成形品の水分率が0.2%、飽和吸水率に対する成形品の水分率の割合である水分比率が2.2%、耐屈曲性235回、熱成形性OK、曲げ弾性率2000MPa、引張伸び率70%、シャルピー衝撃17KJ/mであり、総合評価「×」であった。比較例3は、成形品の水分率が0.2%と低く、飽和吸水率に対する成形品の水分率の割合である水分比率が2.2%と低いため、実施例3と比べると、耐屈曲性と引張伸び率及びシャルピー衝撃に劣っている。
比較例4は、実施例4において吸水工程を行わなかった例である。比較例4は、成形品の水分率が0.2%、飽和吸水率に対する成形品の水分率の割合である水分比率が2.9%、耐屈曲性245回、熱成形性OK、曲げ弾性率2000MPa、引張伸び率45%、シャルピー衝撃26KJ/mであり、総合評価「×」であった。比較例4は、成形品の水分率が0.2%と低く、飽和吸水率に対する成形品の水分率の割合である水分比率が2.9%と低いため、実施例4と比べると、耐屈曲性と引張伸び率及びシャルピー衝撃に劣っている。
比較例5は、実施例5において吸水工程を行わなかった例である。比較例5は、成形品の水分率が0.2%、飽和吸水率に対する成形品の水分率の割合である水分比率が2.2%、耐屈曲性230回、熱成形性OK、曲げ弾性率2100MPa、引張伸び率70%、シャルピー衝撃60KJ/mであり、総合評価「×」であった。比較例5は、成形品の水分率が0.2%と低く、飽和吸水率に対する成形品の水分率の割合である水分比率が2.2%と低いため、実施例5と比べると、耐屈曲性と引張伸び率及びシャルピー衝撃に劣っている。
比較例6は、ポリアミド12のみからなる飽和吸水率(水中、ISO62)1.5%の樹脂組成物から射出成形し、吸水工程を行なった例である。比較例6は、成形品の水分率が0.2%、飽和吸水率に対する成形品の水分率の割合である水分比率が13.3%、耐屈曲性95回、熱成形性NG、曲げ弾性率1200MPa、引張伸び率50%、シャルピー衝撃7KJ/mであり、総合評価「×」であった。比較例6は、ポリアミド12のみからなり、飽和吸水率(水中、ISO62)が1.5%の樹脂組成物から成形し、成形品の水分率が0.2%と低く、飽和吸水率に対する成形品の水分率の割合である水分比率が13.3%と低いため、耐屈曲性と引張伸び率及びシャルピー衝撃に劣っており、洗濯時や使用時等の際に破損するおそれがある。
比較例7は、耐衝撃性が付与されたPOMからなる飽和吸水率(水中、ISO62)0.3%の樹脂組成物から射出成形し、吸水工程を行なわなかった例である。比較例7は、成形品の水分率が0.05%、飽和吸水率に対する成形品の水分率の割合である水分比率が16.7%、耐屈曲性80回、熱成形性NG、曲げ弾性率1800MPa、引張伸び率60%、シャルピー衝撃12KJ/mであり、総合評価「×」であった。比較例7は、耐衝撃性が付与されたPOMからなり、飽和吸水率(水中、ISO62)が0.3%の樹脂組成物から成形し、成形品の水分率が0.05%と低く、飽和吸水率に対する成形品の水分率の割合である水分比率が16.7%であった。耐屈曲性と引張伸び率及びシャルピー衝撃に劣っており、洗濯時や使用時等の際に破損するおそれがある。
比較例8は、PPSのみからなる飽和吸水率(水中、ISO62)0.05%の樹脂組成物から射出成形し、吸水工程を行なわなかった例である。比較例8は、成形品の水分率が0.02%、飽和吸水率に対する成形品の水分率の割合である水分比率が40.0%、耐屈曲性10回、熱成形性OK、曲げ弾性率3800MPa、引張伸び率12%、シャルピー衝撃4KJ/mであり、総合評価「×」であった。比較例8は、PPSのみからなり、飽和吸水率(水中、ISO62)が0.05%の樹脂組成物から成形し、成形品の水分率が0.02%と低く、飽和吸水率に対する成形品の水分率の割合である水分比率が40.0%であった。耐屈曲性と引張伸び率及びシャルピー衝撃に劣っており、洗濯時や使用時等の際に破損するおそれがある。
比較例9は、PEEKのみからなる飽和吸水率(水中、ISO62)0.4%の樹脂組成物から射出成形し、吸水工程を行なわなかった例である。比較例9は、成形品の水分率が0.02%、飽和吸水率に対する成形品の水分率の割合である水分比率が5.0%、耐屈曲性30回、熱成形性OK、曲げ弾性率:4300MPa、引張伸び率25%以上、シャルピー衝撃4KJ/mであり、総合評価「×」であった。比較例9は、PEEKのみからなり、飽和吸水率(水中、ISO62)が0.4%の樹脂組成物から成形し、成形品の水分率が0.02%と低く、飽和吸水率に対する成形品の水分率の割合である水分比率が5.0%であった。耐屈曲性と引張伸び率及びシャルピー衝撃に劣っており、衣料用補強部材としては適さないものである。
比較例10は、オレフィンエラストマーのみからなる飽和吸水率(水中、ISO62)0.1%の樹脂組成物から射出成形し、吸水工程を行なわなかった例である。比較例9は、成形品の水分率が0.03%、飽和吸水率に対する成形品の水分率の割合である水分比率が30.0%、耐屈曲性300回以上、熱成形性NG、曲げ弾性率:100MPa以下、引張伸び率300%以上、シャルピー衝撃:非破壊であり、総合評価「×」であった。比較例9は、オレフィン系エラストマーのみからなり、飽和吸水率(水中、ISO62)が0.1%の樹脂組成物から成形し、成形品の水分率が0.02%と低く、飽和吸水率に対する成形品の水分率の割合である水分比率が30.0%であった。熱成形性に劣り、かつ曲げ弾性率が100MPa以下と剛性が低く、衣料用補強部材としては適さないものである。
このように、本発明の衣料用補強部材は、耐屈曲性に優れ、引張伸び率及びシャルピー衝撃が良好であり、衣料の洗濯時等において大きな負荷が加わっても折れたりすることがない。また、本発明の衣料用補強部材は、射出成形、押出成形、プレス成形等、樹脂成形に使用されている公知の成形方法を用いて製造することができるため、製造が容易である。
10:衣料用補強部材

Claims (6)

  1. ポリアミド樹脂を主成分とし、飽和吸水率(水中、ISO62)が4.0%以上の樹脂組成物から成形され、且つ成形品の水分率が飽和吸水率の20~90%である衣料用補強部材。
  2. 前記ポリアミド樹脂は、アミド結合間の炭素数が4~11であることを特徴とする請求項1に記載の衣料用補強部材。
  3. 前記ポリアミド樹脂は、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610の群から選択されることを特徴とする請求項1または2に記載の衣料用補強部材。
  4. 前記樹脂組成物に熱可塑性エラストマーを含むことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の衣料用補強部材。
  5. 前記樹脂組成物に無機充填剤を含むことを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の衣料用補強部材。
  6. 耐屈曲性が100回以上であることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の衣料用補強部材。
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