JP2017043343A - センサパッチを備えた空気入りタイヤ及びその製造方法{Pneumatic tire comprising sensor patch and method for manufacturing the same} - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明はセンサパッチを備えたタイヤに関するものであって、センサモジュール及びセンサパッチを含む。センサパッチはインナーライナの内周面に加硫して一体に形成され、一領域に収納空間が形成されてセンサモジュールを固定することができる。【解決手段】本発明によれば、インナーライナを損傷させずにセンサパッチをインナーライナに一体化させ、センサパッチを堅く結合することができる。さらに、センサパッチの厚さをインナーライナの厚さより薄く形成することで、インナーライナにセンサパッチを加硫するとき、ブラダの圧力が局部的にばらつくことを防ぐことができる。【選択図】図1
Description
本発明は、センサパッチを備えた空気入りタイヤ及びその製造方法に関するものであり、より詳しくはタイヤの内側にセンサを結合できるセンサ溝が設けられたセンサパッチを備えたタイヤ及びその製造方法に関するものである。
タイヤの状態は車の搭乗者の安全に直結し、通常、タイヤに形成されるトレッドの摩耗状態を見てタイヤの交換時期や状態を判断している。
しかし、トレッドの摩耗状態はタイヤの状態が分かる指標の一つにはなっても、タイヤの状態全般を表す情報としては足りない側面がある。タイヤ内部の空気圧、温度、回転数及び圧力は勿論、走行中にタイヤが軸となす角度に至るまで、車の安全のためにモニタリングすべき情報は多岐にわたり、これらの情報は搭乗者の安全のためにリアルタイムで収集・把握される必要がある。
そのため、車及び航空機用タイヤにセンサを搭載しようとする試みがあったが、高速で回転するタイヤ内にセンサを取り付けるのが容易ではなく、タイヤが回転するときに生じる摩擦熱と震動によって取り付けられたセンサが脱落しやすい問題があった。一部の航空タイヤには薄板のRFIDセンサをタイヤの外周縁とインナーライナとの間に配置してこの問題の解決を試みたが、タイヤを加硫する途中にセンサを挿入するのが容易ではなく、センサが高温に露出して損傷してしまう恐れがあった。
これに対し、特許文献1はタイヤのインナーライナにパッチを加硫してセンサを挿入することで、センサがインナーライナから分離することを防ぐ「電子式モニタ装置の接合用に空気タイヤを製造するための方法」を提案した。しかし、特許文献1はパッチの厚さが大きく形成され、加硫工程時にブラダの圧力がインナーライナに局部的にばらつく可能性があり、この場合、タイヤの偏摩耗を招く恐れがある。また、センサの挿入空間が大きく形成されてセンサが搖れる可能性があり、これはセンサが脱去し得ることを意味する。さらに、ビード側に付着されてタイヤの装着・取り外しの際にセンサが損傷してしまう可能性があり、センサパッチがカバー、未加硫ゴム層、ペーパなどの複数の段階で構成されて構造が複雑であり、熱伝逹が容易ではなく、加硫時間が長くかかったり温度が高まったりしてエネルギ効率が悪くなる可能性がある。
本発明の目的は、インナーライナを損傷させずにセンサパッチをインナーライナに一体化させ、センサモジュールの装着・取り外しが可能なセンサパッチを備えた空気入りタイヤ及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、インナーライナにセンサパッチを加硫する時、ブラダの圧力が局部的にばらつくことを防止し、タイヤの品質を向上させるセンサパッチを備えた空気入りタイヤ及びその製造方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の他の実施例によるセンサパッチを備えたタイヤは、センサモジュール及びセンサパッチを含む。センサモジュールは、タイヤ内部へ伝達されるデータを収集する。センサパッチは、両端がインナーライナと一体に形成され、両端の間にセンサホールが形成され、センサホールとインナーライナとの間にセンサモジュールを収納する収納空間を形成する。センサホールはセンサモジュールが挿入されるときに拡張し、センサモジュールが挿入された後に復元する。
本発明の実施例によるセンサパッチを備えたタイヤは、センサモジュール、センサパッチを含む。センサモジュールは、タイヤへ伝達されるデータを収集する。センサパッチはインナーライナと一体に形成されてインナーライナの内周面に結合され、一領域にセンサモジュールを収納するセンサ溝を含む。センサ溝は、センサモジュールが挿入されるときに拡張し、センサモジュールが挿入された後に復元する。
ここで、センサ溝はセンサモジュールの挿入方向に沿って、少なくとも1個以上の係止溝を形成し得る。
ここで、センサモジュールは収納空間にインナーライナの面方向に沿って挿入され、センサホールに固定され得る。
ここで、センサパッチはインナーライナ厚さの20〜120%の厚さに形成され得る。
ここで、センサモジュールは接着剤によってセンサホールに固定され得る。
ここで、センサモジュールは接着剤によってセンサ溝に固定され得る。
ここで、センサパッチはインナーライナの内周面に少なくとも1個以上配置され得る。
ここで、センサパッチはインナーライナの内周面の円周方向に沿って複数個が等間隔に配置され、各センサパッチ間の角度は5〜180度に形成され得る。
ここで、センサパッチはインナーライナに隣接する底面に一文字状パッチまたは一文字状パッチが少なくとも2個以上交差して形成され、センサモジュールの密着状態を維持させ得る。
ここで、一文字状パッチは少なくとも2個以上が交差して形成される時、交差する区域が一体に形成され得る。
ここで、センサパッチはインナーライナと同一の材質、天然ゴム、合成ゴム、ポリマ及び天然ゴム、前記の混合物のいずれか一つに形成され得る。
ここで、センサパッチの平面形状は円形、楕円形及び多角形のいずれか一つに形成され得る。
ここで、センサパッチは加硫時、収納空間に設けられた内部空間形成フィルムによってセンサ収納空間の内部が互いに吸着することが防止され、加硫が終わった後、内部空間形成フィルムが除去されてセンサホールにセンサモジュールが挿入され得る。
ここで、センサパッチは加硫時、センサ溝に設けられた内部空間形成フィルムによってセンサ溝の内部が互いに吸着することが防止され、加硫が終わった後、内部空間形成フィルムが除去されてセンサ溝にセンサモジュールが挿入され得る。
ここで、内部空間形成フィルムは、センサ溝から分離するために、センサ溝の逆方向に突き出されるイジェクタを備え得る。
ここで、センサ保護フィルムは加硫温度で溶けない高温ポリマ材質に形成され得る。
本発明の実施例によるセンサパッチを備えた空気入りタイヤの製造方法は、内部空間形成フィルムを備えたセンサパッチを用意し、センサパッチの両端がインナーライナの内周面に少なくとも1個以上加硫するセンサパッチ加硫段階;及び内部空間形成フィルムをセンサパッチから除去して収納空間を形成する収納空間の形成段階;を含む。
ここで、内部空間の形成段階が完了した後、センサモジュールまたは収納空間に臨時固定用或いは永久固定用の接着剤を塗布し、収納空間にセンサモジュールを挿入するセンサモジュールの挿入段階;をさらに含むことができる。
本発明によるセンサパッチを備えた空気入りタイヤは、インナーライナを損傷させずにセンサパッチをインナーライナに一体化させ、センサパッチを堅く結合することができ、センサモジュールを容易且つ簡単に交換することができる。
本発明によるセンサパッチを備えた空気入りタイヤの製造方法は、センサパッチの厚さをインナーライナの厚さより薄く形成することで、インナーライナにセンサパッチを加硫するとき、ブラダの圧力が局部的にばらつくことを防ぎ、タイヤの品質を向上させることができる。
以下、添付図を参考にして本発明の好ましい実施例を詳述する。このとき、添付図における同じ構成要素はできるだけ同じ符号で印していることに留意する。また、本発明の要旨を曖昧にする公知の機能及び構成に関する詳述は省略する。同じ理由により、添付図において一部の構成要素は誇張・省略され、又は概略的に図示されている。
なお、明細書全体において、ある部分が一定の構成要素を「含む」こととは、それは特段の反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることをいう。さらに、明細書全体において「〜上に」とは、対象部分の上または下に位置することをいい、必ずしも重力方向を基準にして上側に位置することをいうものではない。
本発明におけるグリーンタイヤとは、ブラダを用いてタイヤを加硫する前の未加硫タイヤをいう。
図1は、本発明の実施例によるセンサパッチを備えたタイヤの断面図であり、図2は本発明の実施例によるセンサパッチから内部空間形成フィルムが除去され、センサモジュールが挿入された状態を表す断面図であり、図3は本発明の実施例によるセンサパッチの多様な平面形状を表す平面図である。
図1〜図3を参考にして説明すれば、本発明の実施例によるセンサパッチを備えたタイヤはセンサモジュール100及びセンサパッチ300を含む。
センサモジュール100は車の走行時に、タイヤ10内部へ伝達されるデータを収集してドライバに路面の状態、タイヤの摩耗具合、タイヤの温度またはタイヤの偏摩耗状態など様々な情報をリアルタイムで提供することに用いられる。車の内部にはセンサモジュール100の収集したデータを受信するためのデータ受信部(図示せず)を備えることができ、車の電子制御装置(ECU)は受信されたデータを分析してドライバに警告メッセージを発することもできる。
センサモジュール100は、センサパッチ300の一領域に形成されたセンサホール310とインナーライナ1との間に形成された収納空間320に配置される。センサモジュール100の外周直径は、センサホール310の直径より大きく形成され、センサモジュール100が外部へ離脱することを防ぐことができる。
ここで、接着剤はセンサモジュール100または収納空間320の露出した面に塗布され得る。接着剤は、接着力の弱い臨時固定用または接着力の強い永久固定用いずれも用いられ得る。センサモジュール100を収納空間320に臨時固定する場合、接着剤の接着力が強い必要はない。一方、センサモジュール100を収納空間320に強く固定しようとする場合、接着力の強い接着剤が塗布され、センサモジュール100を堅く固定することもできる。
センサパッチ300は、インナーライナ1の内周面に両端340が加硫して一体に形成される。すなわち、センサパッチ300をインナーライナ1に一体化させるためにセンサパッチ300を物理的にインナーライナ1に付着して加硫することで、インナーライナ1とセンサパッチ300を熱化学的に一体化させることができる。
このとき、センサパッチ300の両端は一体化し、インナーライナ1に段差なく結合されるか(図1のA)、段差を形成しながら結合され得るものであり、センサパッチ300とインナーライナ1との結合面はこれに制限されない。
センサパッチ300は、両端340の間に、好ましくは中央部にセンサホール310が形成され得る。センサモジュール100は、センサホール310とインナーライナ1との間に形成された収納空間320に配置され、センサモジュール100の突出部がセンサホール310に固定され、堅い締付け力を維持することができる。
センサホール310は、センサモジュール100が挿入されるときに拡張してセンサモジュール100を収納し、その後に復元してセンサモジュール100を固定させることができる。すなわち、センサホール310の直径はセンサモジュール100の最大の外周直径110より大きく形成され、センサモジュール100の離脱を防ぐことができる。
さらに、センサモジュール100はインナーライナ1の面方向に沿って収納空間320に挿入され得る。このように、センサモジュール100をインナーライナ1の面方向に沿って収納空間320に挿入させれば、センサホール310を拡張させるための別の工程を省略することができ、簡単にセンサモジュール100を固定させることができる。
センサパッチ300は、インナーライナ1と同じ材質または天然ゴム、合成ゴム、ポリマまたは前記の天然ゴム、合成ゴム及びポリマの混合物のいずれか1個に形成され得る。すなわち、センサパッチ300は、タイヤの加硫工程時、インナーライナ1と一体に形成することのできる材質であれば、これに限定されない。
センサパッチ300の厚さは、インナーライナ1厚さの20〜120%厚さに形成されるのが好ましい。16インチ乗用タイヤのインナーライナ1の厚さは、一般的に1.5ミリに形成されるので、センサパッチ300の厚さは0.3ミリ〜1.8ミリに形成され得る。センサパッチ300の厚さが設定された範囲に形成されれば、グリーンタイヤの加硫時、センサパッチ300がインナーライナ1の内周面に局部的な圧力をかけるのを防ぐことができる。よって、タイヤの品質が向上してタイヤの偏摩耗を減らし、センサモジュール100の挿入が容易になる。
仮にセンサパッチ300の厚さが0.3ミリ未満に形成されれば、グリーンタイヤの加硫時にセンサパッチ300がインナーライナ1の内周面に局部的な圧力をかけることを防ぐことができるが、センサパッチ300の厚さが薄く形成されてセンサモジュール100の挿入時にパッチが損傷してしまい、センサモジュール100の挿入が困難な問題がある。さらに、センサパッチ300の厚さが設定された厚さより厚く形成されれば、センサモジュール100を保護する上で有効である。しかし、グリーンタイヤの加硫時にセンサパッチ300の厚さによってインナーライナ1に局部的な圧力をかけてタイヤの品質を低下させ、タイヤに偏摩耗を引き起こす問題が発生し得る。
内部空間形成フィルム330は、センサホール310とインナーライナ1との間に配置される。よって、グリーンタイヤの加硫時に内部空間形成フィルム330はセンサホール310の内部空間形成フィルム330がインナーライナ1と互いに吸着することを防ぐことができる。
内部空間形成フィルム330は、センサパッチ300より高い温度で溶ける高温のポリマ材質に形成されるのが好ましい。これによって、加硫時にセンサパッチ300は先にインナーライナ1に一体化され、センサパッチ300に隣接するインナーライナ1と吸着することを防ぐことができる。内部空間形成フィルム330の厚さは、センサパッチ厚さの20〜50%であるのが好ましい。内部空間形成フィルム330の厚さがセンサパッチ厚さの20%未満であれば、吸着防止効果が小さく、内部空間形成フィルム330の厚さがセンサパッチ厚さの50%を超えれば、加硫時に局部的な圧力のバラつきを招き得る。
内部空間形成フィルム330は、センサパッチ300がインナーライナ1に一体化された後にセンサホール310を拡張させ、またはインナーライナ1の面方向に沿って除去されて収納空間320を形成し得る。内部空間形成フィルム330は、イジェクタ331を更に備えることができる。イジェクタ331を把持して上方向に外力を加えれば、内部空間形成フィルム330はセンサ溝210から分離し得る。
センサパッチ300は、インナーライナ1に隣接する底面に一文字状パッチに形成され、または一文字状パッチが少なくとも2個以上交差して形成され得る。このように、センサパッチ300が交差して形成されることで、センサモジュール100がインナーライナ1に堅く密着するよう固定させ得る。本実施例において、センサパッチ300は「X」状または
に形成されたことを例示したが、その形状はこれに制限されない。
に形成されたことを例示したが、その形状はこれに制限されない。
また、センサパッチ300が互いに交差して形成されるとき、交差される区域が図8(b)及び(d)のように一体に形成されて交差し合う部分の厚さを減らし、タイヤの重量を減少させて燃費を増加させ、センサパッチ300の加硫時にインナーライナ1に局部的な圧力が働くことを防ぐことができる。
図4は、本発明の実施例によるセンサパッチの変形実施例による平面形状を表す平面図である。
センサパッチ300は、平面形状がセンサホール310を中心に凸状に形成されるか(図5a)、凹状(図5b)に形成され得る。また、このように形成されたセンサパッチ300は、図3に示されたように、「X」状または
に交差するよう形成され得るが、その形状はこれに制限されない。
に交差するよう形成され得るが、その形状はこれに制限されない。
図5は、本発明の実施例によるインナーライナの外周面に沿って加硫して結合される方式に関する側面図である。
図5に示されたように、センサパッチ300はタイヤのバランスを考慮してインナーライナの内周面に1個が固定して結合し得る。さらに、センサパッチ300はタイヤ軸を中心に等間隔を成し、インナーライナ1に配置され得る。等間隔に配置されたセンサパッチ300は、タイヤのバランスとタイヤに働く圧力を均一にすることができる。
このとき、等間隔は5〜180度のいずれか1個の等間隔に配置され得る。すなわち、センサパッチ300が180度に配置される場合、センサパッチ300はインナーライナ1の内周面に2個が備えられ、90度間隔で配置される場合、センサパッチ300はインナーライナ1に4個が備えられ得る。すなわち、センサパッチ300の配置間隔はタイヤの大きさまたはタイヤの種類などを考慮し、多様に適用し得る。
図6は、本発明の実施例によるセンサパッチを備えたタイヤの製造順序図である。このとき、図1〜図2を参考にして説明する。
図6に示されたように、本発明の実施例によるセンサパッチを備えた空気入りタイヤの製造方法は、センサパッチ加硫準備段階100、センサパッチ加硫段階S200及び収納空間形成段階S300を含む。
センサパッチ300は、一領域に形成されたセンサホール310に内部空間形成フィルム320を挿入し、グリーンタイヤのインナーライナ1の内周面にセンサパッチ300の両端340が一体化するよう加硫を準備する(S100)。このとき、センサパッチ300はインナーライナ1の外周面に沿って少なくとも1個以上結合され得るほか、タイヤのバランスを維持するよう5〜180度のいずれか1個の等間隔に配置され得る。
センサパッチ300の両端340をインナーライナ1の内周面に加硫し、センサパッチ300の両端340を一体化させる(S200)。このとき、内部空間形成フィルム330は、センサパッチ300とインナーライナ1が互いに吸着することを防ぐためにセンサパッチ300とインナーライナ1との間に配置され、加硫後に除去されて収納空間320を形成する(S300)。
収納空間320にセンサモジュール100を挿入する段階をさらに含むことができる(S400)。センサモジュール100は、収納空間320が形成されたタイヤに出庫前または出庫後に挿入され得る。すなわち、センサモジュール100は、センサパッチ300のセンサホール310を拡張させ、センサモジュール100の直径より大きくして挿入され得る。センサモジュール100の挿入が完了すれば、拡張されたセンサホール310は弾性によって復元し、センサモジュール100を堅く固定することができる。また、センサモジュール100はインナーライナ1の面方向に沿って収納空間320に挿入され得る。
センサモジュール100に接着剤を塗布して付着させるセンサモジュール接着剤の付着段階をさらに含むことができる。接着剤は、センサモジュール100をさらに堅く固定することで、センサモジュールが脱去されることを防ぐことができる。接着剤は、臨時固定用または永久固定用が用いられ得る。
図7は、本発明の他の実施例によるセンサパッチを備えたタイヤの断面図であり、図8aは本発明の他の実施例によるセンサパッチから内部空間形成フィルムが除去され、センサモジュールが挿入された状態を表す断面図であり、図8bは本発明の他実施例によるセンサパッチの変形による内部空間形成フィルムが除去され、センサモジュールが挿入された状態を表す断面図である。
図7及び図8に示されたように、本発明の他の実施例によるセンサパッチを備えたタイヤは、センサモジュール100及びセンサパッチ200を含む。ここで、センサモジュール100の機能的特徴は前述の通りであり、以下に詳しい内容は省略する。
センサモジュール100は、センサパッチ200の一領域に形成されたセンサ溝210に挿入されて配置される。センサモジュール100は、センサパッチ200に形成された係止部211によって外部へ離脱することを防ぐことができる。また、センサモジュール100はセンサパッチ200に当接する面に接着剤で塗布され、センサパッチ200にさらに堅く付着することができる。接着剤は、センサモジュール100またはセンサ溝210の内部に塗布され得るほか、接着力が強くても弱くても用いることができ、前述のとおりなので、以下に詳しい内容は省略する。
センサパッチ200は、インナーライナ1の内周面に加硫して一体に結合されて形成され、一領域にセンサ溝210を形成し得る。センサパッチ200の下面213は、上面212より広く形成され得るが、これはセンサモジュール100をセンサ溝210に挿入することで、センサパッチ200にセンサモジュール100を挿入することは困難でも、挿入された後にセンサパッチ200から容易に離脱させないことによる。
すなわち、センサ溝210の入口側幅は内部空間形成フィルム220の縦側幅より狭く形成される。センサ溝210は、センサモジュール100が挿入されるときは拡張し、センサモジュール100が挿入された後は元々の大きさに復元してセンサモジュール100を堅く固定させ得る。好ましくは、センサパッチ200はインナーライナ1と同じ材質または天然ゴム、合成ゴム、ポリマまたは前述の天然ゴム、合成ゴム及びポリマの混合物のいずれか1個に形成され得る。また、復元力の優れたラテックスに形成され得る。すなわちセンサパッチ200は、タイヤの加硫工程時にインナーライナ1と一体に形成され得る材質であれば、これに限定されない。
センサパッチ200は、センサモジュール100の挿入方向に沿って少なくとも1個以上の係止部211を形成し得る。すなわち、センサパッチ200の内部空間は「凸」、凹状または一方向に延長された一字形状に形成され、センサ溝210の内周面に沿って係止部211を形成し得る。
係止部211は、センサモジュール100が挿入されたままセンサモジュール100を固定させ、センサモジュール100の離脱を防ぐことができる。したがって、係止部211とセンサモジュール100は堅い結合力を維持することができ、係止部211とセンサモジュール100は堅い結合力を維持し、タイヤが高速で回転してもセンサモジュール100がセンサ溝210から分離することを防ぐことができる。本発明の実施例には、係止部211が1個形成されることが図示されているが、係止部211はそれ以上に形成され得る。ここで、センサパッチ200の材質及び厚さによる特徴は、前述の通りなので、以下に詳しい内容は省略する。
内部空間の形成フィルム220はセンサ溝210を拡張して挿入され、センサパッチ200の上面212と下面213との間に配置される。したがって、グリーンタイヤの加硫時、内部空間形成フィルム220はセンサパッチ200の上面212と下面213が互いに吸着することを防ぐことができる。このとき、インナーライナ1に一体化されたセンサパッチ200のセンサ溝210を拡張させて内部空間形成フィルム220を除去することで、センサ溝210にセンサモジュール100を固定することができる。
内部空間形成フィルム220は、センサパッチ200より高い温度で溶ける高温のポリマ材質に形成され、センサパッチ200と吸着することを防ぐことができる。
内部空間形成フィルム220は、センサ溝210から脱着するために内部空間形成フィルム220の露出面にイジェクタ221を備え得る。イジェクタ221は前述の通りなので、以下に詳しい内容は省略する。
図9は、本発明の他の実施例によるセンサパッチの多様な平面形状を表す平面図であり、図10は本発明の他の実施例によるセンサパッチを表す写真である。
図9及び図10に示されたように、本発明の実施例によるセンサパッチを備えたタイヤはセンサパッチの形状、インナーライナに配置間隔を多様に適用することができるものであり、図7及び図8を参考にして説明する。
センサパッチ200は、円形、楕円形及び多角形に形成され得る。本発明の実施例において、センサパッチ200の形状は四角形または円形と説明したが、多様な形状が適用されることができ、内部空間形成フィルム220はセンサパッチ200に形成されたセンサ溝210の形状と同一に形成されるのが好ましい。センサパッチ200に備えられるセンサ溝210の形状は、センサモジュール100の形成と同じく形成されるのが好ましい。
センサパッチ200は、タイヤのバランスを考慮して1個をインナーライナの内周面に一体化するよう結合するか、5〜180度のいずれか1個の等間隔で配置することができるものであり、センサパッチ200の配置間隔は前述の通りなので、以下に詳しい内容は省略する。
図11は、本発明の他の実施例によるセンサパッチを備えたタイヤの製造順序図である。
図11に示されたように、本発明の他の実施例によるセンサパッチを備えた空気入りタイヤの製造方法は、センサパッチ加硫準備段階S100、センサパッチ加硫段階S200及び内部空間形成段階S300を含む。このとき、図7及び図8を参考にして説明する。
センサパッチ200の一領域に形成されたセンサ溝210に内部空間形成フィルム220を挿入し、グリーンタイヤのインナーライナ1内周面にセンサパッチ200の加硫を準備する(S100)。このとき、センサパッチ200はインナーライナ1の内周面に少なくとも1個以上結合されることができ、複数で結合される場合には、5〜180度のいずれか1個の等間隔に配置され、タイヤのバランスを維持させるのが好ましい。
準備されたセンサパッチ200を内周面に加硫し、インナーライナ1とセンサパッチを一体化させる(S200)。このとき、センサパッチ200の厚さはインナーライナ1の厚さが20〜120%に形成されるのが好ましい。このように、設定されたセンサパッチはグリーンタイヤの加硫時に圧力のバラつきを防ぎ、タイヤの品質を向上させることができる。このとき、内部空間形成フィルム220はセンサパッチ200が互いに吸着することを防ぎ、センサパッチ200の上面212と下面213との間に配置されている状態を維持している。その後、内部空間形成フィルム220をセンサパッチ200から除去し、センサ溝210が形成されるよう内部空間を形成する(S300)。
センサ溝210にセンサモジュール100を挿入する段階をさらに含むことができる(S400)。センサモジュールの挿入段階S400は、センサ溝210が形成されたタイヤの出庫前または出庫後に挿入され得るものであり、以下の方法で挿入され得る。
センサ溝210を拡張させ、センサ溝210の直径をセンサモジュール100の直径より大きくする。センサ溝210の直径が大きくなった状態で、センサモジュールを挿入する。センサモジュール100の挿入が完了すれば、拡張されたセンサ溝210は弾性によって復元し、センサパッチ200に形成された係止部211がセンサモジュール100を堅く固定することができる。
センサモジュール100に接着剤を塗布して付着させるセンサモジュール接着剤付着段階をさらに含むことができる。接着剤は、係止部211とともにセンサモジュール100をさらに堅く固定することで、センサモジュールが脱去されることを防ぐことができる。接着剤は、臨時固定用または永久固定用が用いられ得る。
一方、本明細書と図に開示された本発明の実施例は、本発明が記述内容をわかりやすく説明し、発明の理解を深めるために特定の例を示したのに過ぎず、本発明の範囲を限定しようとするものではない。ここで開示された実施例以外にも本発明の技術的思想に基づく他の変形例が実施可能であることは、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者にとって明らかである。
100:センサモジュール 200、300:センサパッチ
210:センサ溝 211:係止部
220、330:内部空間形成フィルム 221:イジェクタ
310:センサホール 320:収納空間
210:センサ溝 211:係止部
220、330:内部空間形成フィルム 221:イジェクタ
310:センサホール 320:収納空間
Claims (18)
- タイヤ内部へ伝達されるデータを収集するセンサモジュール;及び
両端がインナーライナと一体に形成され、前記両端の間にセンサホールが形成され、前記センサホールと前記インナーライナとの間に前記センサモジュールを収納する収納空間を形成するセンサパッチ;を含み;
前記センサホールは、前記センサモジュールが挿入されるときに拡張し、前記センサモジュールが挿入された後に復元することを特徴とするセンサパッチを備えた空気入りタイヤ。 - タイヤ内部へ伝達されるデータを収集するセンサモジュール;及び
インナーライナと一体に形成され、前記インナーライナの内周面に結合され、一領域に前記センサモジュールを収納するセンサ溝を含むセンサパッチ;を含み、
前記センサ溝は、前記センサモジュールが挿入されるときに拡張し、前記センサモジュールが挿入された後に復元することを特徴とするセンサパッチを備えた空気入りタイヤ。 - 前記センサモジュールは、
前記収納空間に前記インナーライナの面方向に沿って挿入され、前記センサホールに固定されることを特徴とするセンサパッチを備えた請求項1記載の空気入りタイヤ。 - 前記センサパッチは、
前記インナーライナ厚さが20〜120%の厚さに形成されることを特徴とするセンサパッチを備えた請求項1または請求項2記載の空気入りタイヤ。 - 前記センサモジュールは、
接着剤によって前記センサホールに固定されることを特徴とするセンサパッチを備えた請求項1記載の空気入りタイヤ。 - 前記センサモジュールは、
接着剤によって前記センサ溝に固定されることを特徴とするセンサパッチを備えた請求項2記載の空気入りタイヤ。 - 前記センサパッチは、
前記インナーライナの内周面に少なくとも1個以上配置されることを特徴とするセンサパッチを備えた請求項1または請求項2記載の空気入りタイヤ。 - 前記センサパッチは、
前記インナーライナの内周面の円周方向に沿って複数個が等間隔に配置され、各センサパッチ間の角度は5〜180度であることを特徴とするセンサパッチを備えた請求項1または請求項2記載の空気入りタイヤ。 - 前記センサパッチは、
前記インナーライナに隣接する底面に一文字状パッチまたは前記一文字状パッチが少なくとも2個以上交差して形成され、前記センサモジュールの密着状態を維持させることを特徴とするセンサパッチを備えた請求項1記載の空気入りタイヤ。 - 前記一文字状パッチは、
少なくとも2個以上が交差して形成されるとき、交差される区域が一体に形成されることを特徴とするセンサパッチを備えた請求項9記載の空気入りタイヤ。 - 前記センサパッチは、
前記インナーライナに隣接する底面が円形、楕円形及び多角形のいずれか1個の形状であることを特徴とするセンサパッチを備えた請求項2記載の空気入りタイヤ。 - 前記センサパッチは、
前記インナーライナと同一の材質、天然ゴム、合成ゴム、ポリマまたは、
前記天然ゴム、合成ゴム及びポリマの混合物に形成されることを特徴とするセンサパッチを備えた請求項1または請求項2記載の空気入りタイヤ。 - 前記センサパッチは、
加硫時に前記収納空間に設けられた内部空間形成フィルムによって前記収納空間の内部が互いに吸着されることが防止され、
加硫完了後に、前記内部空間形成フィルムが除去され、前記センサホールに前記センサモジュールが挿入されることを特徴とするセンサパッチを備えた請求項1記載の空気入りタイヤ。 - 前記センサパッチは、
加硫時に前記センサ溝に設けられた内部空間形成フィルムによって前記センサ溝の内部が互いに吸着されることが防止され、
加硫完了後に、前記内部空間形成フィルムが除去され、前記センサ溝に前記センサモジュールが挿入されることを特徴とするセンサパッチを備えた請求項2記載の空気入りタイヤ。 - 前記内部空間形成フィルムは、
前記センサ溝から分離するために前記センサ溝の逆方向へ突き出されるイジェクタ;をさらに含むことを特徴とするセンサパッチを備えた請求項13または請求項14記載の空気入りタイヤ。 - 前記内部空間形成フィルムは、
加硫温度で溶けない高温ポリマ材質であることを特徴とするセンサパッチを備えた請求項13または請求項14記載の空気入りタイヤ。 - 内部空間形成フィルムを備えたセンサパッチを用意し、前記センサパッチの両端がインナラインの内周面に少なくとも1個以上加硫するセンサパッチ加硫段階;及び
前記内部空間形成フィルムを前記センサパッチから除去して収納空間を形成する収納空間形成段階;を含むことを特徴とするセンサパッチを備えた空気入りタイヤの製造方法。 - 前記内部空間形成段階が完了した後、
前記センサモジュールまたは前記収納空間に臨時固定用または永久固定用接着剤を塗布し、前記収納空間に前記センサモジュールを挿入するセンサモジュール挿入段階;をさらに含むことを特徴とするセンサパッチを備えた請求項17記載の空気入りタイヤの製造方法。
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