JP2017039609A - ドア制御装置およびエレベータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドア開閉速度の検出結果に適切なフィルタ処理を行うことで、滑らかにドアを開閉する。【解決手段】モータで駆動されるベルトに連結されたドアパネルの動作指令を選択して出力する開閉動作選択部13と、ドアパネルの移動速度を制御するようにモータに供給される電流値を出力する速度制御部15と、モータが発生するトルクが変化するように電流値を変化させる押付用電流指令部16と、モータの回転位置からモータの回転速度を演算する速度演算部21と、押付用電流指令部16が出力する電流値の変化量と、モータの回転位置の変化量とを用いて、ベルト剛性を推定するベルト剛性推定部24と、ベルト剛性推定部24が推定したベルト剛性から遮断周波数を決定する遮断周波数決定部23と、回転速度の信号から遮断周波数の周波数成分を除去した信号を出力して、速度制御部15に負帰還させるフィルタ処理部と、を備える。【選択図】 図2

Description

本発明は、エレベータ装置のドアや自動ドアなどのドア制御装置およびこのドア制御装置を備えたエレベータ装置に関する。
エレベータ装置のドアや建造物の自動ドアなどの水平方向にドアが移動して開閉するドア装置は、ドアパネルと、ドアパネルの上部に設けられた2つのプーリと、これらのプーリに巻き掛けられた無端状のベルトと、一方のプーリを回転駆動させるモータとを備えている。モータがプーリを回転駆動させると、モータトルクはベルトにより水平方向の駆動力に変換され、ベルトに取り付けられたドアパネルが開閉される。
従来のドア装置では、モータを駆動制御して開状態のドアを閉状態とする場合に、ドアが閉端部まで移動して制止された後に、モータに対して徐々に増加する電圧を印加してドア駆動力の低下を検出していた。すなわち、モータによって回転されるプーリとベルトとの間に滑りが発生しない場合には、ドアは制止されているからモータは回転しないため、モータには印加した電圧に比例して電流が流れる。しかし、プーリとベルトとの間に滑りが発生する場合には、モータは回転し逆起電力が発生するため、モータに流れる電流は低下する。このようなモータに流れる電流の低下を検出することで、ベルトの伸びや緩みとモータの駆動力の大きさとが相まって発生する滑りを検出し、このような滑りに起因するドア駆動力の低下を検出していた(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−116578号公報
特許文献1に記された従来のドア装置にあっては、環境や経年変化によるベルトの伸びや固定器具の緩みによって発生するプーリとベルトとの間の滑りに起因したドア駆動力の低下は検出することができた。しかし、ベルトの伸びや緩みはベルト剛性やエレベータかごの特性をも変化させるが、これらによりドア開閉時に発生するドアの振動を抑制することができなかった。すなわち、ドア制御装置においてはドア開閉速度の検出結果に適切なフィルタ処理を行わないとドアの振動が増幅され、ドア開閉速度の変化量が過大となることで、ドア制御装置がドアに異常が発生したと判断して開閉動作を停止し、開閉に要する時間が長くなり利便性が損なわれるといった問題点があった。
本発明は、上述のような問題を解決するためになされたもので、ドア開閉速度の検出結果に適切なフィルタ処理を行うことで、滑らかにドアを開閉するドア制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係るドア制御装置は、モータで駆動されるベルトに連結されたドアパネルを開閉移動させるために前記モータを回転させる動作を指示する第1の動作指令と、前記ドアパネルの停止時に前記モータにトルクを発生させる動作を指示する第2の動作指令と、を選択して出力する開閉動作選択部と、前記第1の動作指令に基づき、前記ドアパネルの移動速度を制御するように前記モータに供給される第1の電流値を出力する第1の電流指令部と、前記第2の動作指令に基づき、前記モータが発生するトルクが変化するように前記モータに供給される第2の電流値を変化させる第2の電流指令部と、前記モータに設けられた回転検出器が出力する前記モータの回転位置から前記モータの回転速度を演算する速度演算部と、前記第2の電流値の変化量と、前記モータの回転位置の変化量とを用いて、前記ベルトのベルト剛性を推定するベルト剛性推定部と、前記ベルト剛性推定部が推定したベルト剛性から遮断周波数を決定する遮断周波数決定部と、前記回転速度の信号から前記遮断周波数の周波数成分を除去した信号を出力して、前記第1の電流指令部に負帰還させるフィルタ処理部と、を備える。
本発明に係るドア制御装置によれば、ベルト剛性を推定して負帰還されるモータの回転速度検出結果から除去すべき遮断周波数を決定してフィルタ特性を変更するので、ドアの振動を抑制して滑らかな開閉動作を行うことができる。
本発明の実施の形態1におけるドア装置の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態1におけるドア制御装置の構成を示す制御ブロック図である 本発明の実施の形態1におけるドア装置のベルト剛性とベルト張力を示すモデル図である。 本発明の実施の形態1における戸開動作を行う場合のモータの動作を示す図である。 従来のドア制御装置における戸開動作を行った場合のモータの回転速度変化を示す図である。 本発明の実施の形態2におけるドア制御装置を示す制御ブロック図である。 本発明の実施の形態3におけるドア制御装置を示す制御ブロック図である。 本発明の実施の形態3における戸開動作を行う場合のモータの動作を示す図である。 本発明の実施の形態4におけるドア制御装置を示す制御ブロック図である。 本発明の実施の形態5におけるドア制御装置を示す制御ブロック図である。 本発明の実施の形態5における他のドア制御装置を示す制御部ブロック図である。
実施の形態1.
まず、本発明の実施の形態1におけるドア装置の構成を説明する。図1は、本発明の実施の形態1におけるドア装置の構成を示す全体概略図である。図1は、例えばエレベータ装置のドアとして用いられるドア装置を示したものである。
図1において、ドア装置1は、エレベータかごの出入口を開閉するドアパネル1A、1Bと、ドアパネル1A、1Bの上端に取付けられた吊り手2と、出入口の上縁部に長手方向が水平になるように配置された桁3と、桁3に長手方向が水平になるように配置された案内レール4とを備えている。吊り手2には複数のハンガーローラー5が設けられており、ハンガーローラー5を案内レール4の上に載せて、ハンガーローラー5が案内レール4に沿って移動することで、吊り手2の水平移動、すなわちドアパネル1A、1Bの開閉移動が案内される。
桁3には、プーリ6A、6Bが所定距離(以下、プーリ間距離と称する)互いに離れて設けられており、無端状のベルト7が、プーリ6A、6Bの双方に巻き掛け、張り渡されている。このためベルト7はプーリ6A、6Bの上側に張り渡された上側部分と、プーリ6A、6Bの下側に張り渡された下側部分とを有する。吊り手2には連結具8A、8Bが取付けられており、連結具8Aがベルト7の下側部分に、連結具8Bがベルト7の上側部分に係止されている。なお、連結具8Aがベルト7の上側部分に、連結具8Bがベルト7の下側部分に係止されていてもよい。また、桁3の一端には、プーリ6Aを駆動するためのモータ9が、プーリ6Aと同軸に設けられている。ベルト7は伝導ベルトであり、モータ9からドアパネル1A、1Bに駆動力を伝達するもので、例えば、歯付ベルトあるいはVベルトを用いることができる。プーリ6A、6Bにはベルト形状に応じた溝が設けられており、プーリ間距離を変更することで、無端状のベルト7の初張力を調整することができる。
ドアパネル1Aの吊り手2には、出入口内側(紙面左側)にストッパー10Aが設けられており、出入口外側(紙面右側)にストッパー10Bが設けられている。また、桁3にはストッパー10A、10Bに対応した高さで、出入口内側に固定端11Aが、出入口外側に固定端11Bが設けられている。ストッパー10A、10Bおよび固定端11A、11Bは、ドアパネル1Aの全閉位置と全開位置を決定するために設けられるものである。すなわち、ドアパネル1Aが全閉する場合、ドアパネル1Aは紙面右側から紙面左側に移動するが、全閉位置でストッパー10Aが固定端11Aに接触することでドアパネル1Aの移動は制限され、ドアパネル1Aは全閉位置で停止する。同様に、ドアパネル1Aが全開する場合、ドアパネル1Aは紙面左側から紙面右側に移動するが、全開位置でストッパー10Bが固定端11Bに接触することでドアパネルの移動は制限され、ドアパネル1Aは全開位置で停止する。
なお、ドアパネル1Bも、ドアパネル1Aが連結されたベルト7に連結されているので、ドアパネル1Aに連動して全閉位置あるいは全開位置で停止するが、ドアパネル1Bにもドアパネル1Aと同様にストッパーを設け、ドアパネル1B用の固定端を桁3に設けてもよい。なお、出入口内側のストッパー10Aと固定端11Aとは必ずしも設ける必要はなく、ドアパネル1Aとドアパネル1Bとが接触することで、ドアパネル1A、1Bが全閉位置で停止するようにしてもよい。
そして、モータ9を駆動するために電流を供給する電流源となるPWMインバータ(図示せず)と、PWMインバータがモータ9に供給する電流を制御するドア制御装置12が設けられ、ドア装置は構成される。
なお、上記のドア装置の構成は、ドアパネルを出入口の左右両側に備えた両開きタイプのドア装置の構成であるが、ドアパネルを1枚にして吊り手2に設けた連結具をベルト7の上側部分または下側部分のいずれか一方にのみ備えて片開きタイプのドア装置としてもよい。
また、建造物の自動ドアなどのドア装置では上記構成でよいが、エレベータ装置のドア装置の場合は、上記構成はかご側の構成のみを示すものとなり、かご側の構成と乗場側(図示せず)の構成とを合わせてエレベータ装置のドア装置が構成される。
乗場側の構成は図1に示すかご側と同様の構成であるが、モータ9とPWMインバータは設けられていない点がかご側の構成とは異なる。すなわち、乗場側にもかご側のドアパネル1A、1Bに対応して、ドアパネルが設けられており、図1に示した構成と同様に、吊り手、桁、案内レール、ハンガーローラー、プーリ、ベルト、連結具、ストッパー、固定端が設けられている。
かご側のドアパネルと乗場側のドアパネルとには、係合装置(図示せず)がそれぞれ設けられており、互いの係合装置が係合して一体化することで、かご側に設けられたモータ9による開閉方向への駆動力が乗場側ドアのドアパネルにも伝達し、モータ9が設けられていない乗場側ドアも、かご側ドアと連動して開閉が行われる。
さらに、乗場側ドアには、かごが着床していない場合、乗場側ドアが全閉状態を保持し、故意にドアパネルが開かれた場合でも自動的に閉じるようにする戸閉力発生機構(図示せず)が設けられている。戸閉力発生機構は錘やバネにより、ドアパネルに全閉方向の機械的外力を作用させるものである。同様に、かご側ドアにも、乗場側と同様の戸閉力発生機構(図示せず)が設けられており、停電などによりかご内で閉じ込めが発生し、モータ9の駆動力が失われた場合であっても、乗客がかご側ドアパネルをこじ開けることができないようにしている。
また、かご側ドアおよび乗場側ドアが係合装置により係合されて全開状態の場合に、モータ9の駆動力が無くても、あるいは小さな駆動力でも、全開状態を保持できるように、バネによる機械的外力をドアパネルの全開方向に作用させる戸開力発生機構(図示せず)が設けられている。
以上の構成により、エレベータ装置のドア装置は構成される。すなわち、本発明の実施の形態1に係るエレベータ装置のドア装置は、かご側ドアに設けられた、ドアパネル1A、1B、吊り手2、桁3、案内レール4、ハンガーローラー5、プーリ6A、6B、ベルト7、連結具8A、8B、モータ9、ストッパー10A、10B、固定端11A、11B、ドア制御装置12、PWMインバータ、係合装置、戸閉力発生機構および戸開力発生機構と、乗場側ドアに設けられた、ドアパネル、吊り手、桁、案内レール、ハンガーローラー、プーリ、ベルト、連結具、ストッパー、固定端、係合装置、戸閉力発生機構とから構成される。
以上のような構成のエレベータ装置のドア装置において、ドア制御装置12がモータ9の回転を制御することで、エレベータ装置のドア装置は動作する。モータ9が回転すると、モータ9と同軸に設けられたプーリ6Aが回転してベルト7が駆動される。ドアパネル1A、1Bは連結具8A、8Bによってベルト7に連結されているので、ベルト7が駆動されることによってドアパネル1A、1Bが互いに反対方向に移動して、出入口を開閉する。図1に示すドア装置ではドアの開動作ではモータ9とプーリ6Aが反時計回りに回転し、ドアの閉動作ではモータ9とプーリ6Aが時計回りに回転する。
エレベータ装置のドア装置の場合、ドア制御装置12の動作には、ドアパネル1A、1Bを移動させて、全閉状態から全開状態あるいは全開状態から全閉状態にする開閉動作と、全閉状態あるいは全開状態でドアパネル1A、1Bを静止させておく押付動作とがある。開閉動作にはモータ9を制御して、ドアパネル1A、1Bを単に開閉する通常開閉動作と、乗客との戸当たりなどの異常が発生したと判断される場合に、ドアパネルの開閉を一旦停止し、その後、通常開閉動作よりも低い速度でドアパネルを開閉する異常開閉動作とがある。なお、以下では通常開閉動作のうち戸閉時の動作を戸閉動作、戸開時の動作を戸開動作と呼び、異常開閉動作のうち戸閉時の動作を異常戸閉動作、戸開時の動作を異常戸開動作と呼ぶ場合がある。また、押付動作にはモータ9を制御して、全閉状態で静止しているドアパネルをさらに閉じるようなトルクを発生させる全閉時押付動作と、全開状態で静止しているドアパネルをさらに開くようなトルクを発生させる全開時押付動作とがある。
全閉時押付動作は、戸閉力発生機構の戸閉力に加えてモータ9による押付力によりドアパネルの全閉状態を保持するものであり、全開時押付動作は、戸開力発生機構の戸開力に加えてモータ9による押付力によりドアパネルの全開状態を保持するものである。全閉状態や全開状態では、ドアパネル1Aの吊り手2に設けたストッパー10A、10Bが、桁3に設けた固定端11A、11Bに押し付けられているため、ドアパネル1A、1Bは静止している。従って、押付動作時にモータ9を制御して、ドアパネルをさらに閉じるようなトルクやドアパネルをさらに開くようなトルクを発生させても、実際にはドアパネル1A、1Bは静止している。
押付動作時の押付力は、乗客がかご内外に移動したときのかご振動に伴うドアパネル1A、1Bの振動、桁3が取り付けられているエレベータかごやかご枠の傾斜、乗客のいたずら等によって発生するドアパネル1A、1Bへの外乱、あるいは案内レール4とハンガーローラー5との走行ロス変動等が発生してもドアパネル1A、1Bが静止しているように一定もしくは可変に制御される。
ドア制御装置12がモータ9のトルクを制御することにより、エレベータ装置のドア装置はこれらの開閉動作および押付動作を行う。
次に、ドア制御装置について説明する。図2は本発明の実施の形態1におけるドア制御装置の構成を示す制御ブロック図である。図2のドア制御装置は、押付動作中にベルト剛性を推定して、ドアパネルとベルトから成るドアの固有振動の周波数を算出し、ドアパネルの移動速度検出値からドアの固有振動の周波数成分をフィルタ処理により除去することで滑らかなドア開閉を実現する構成である。
図2に示すようにドア制御装置12は、開閉動作選択部13、速度指令部14、速度制御部15、押付用電流指令部16、電流指令切替部17、電流制御部18、電流検出器19、速度演算部21、フィルタ処理部22、遮断周波数決定部23およびベルト剛性推定部24を備えている。また、モータ9には回転検出器20が設けられている。
開閉動作選択部13は、ドア装置からの信号に基づき、ドア装置の開閉動作と押付動作を切替える動作指令を出力する。ドア装置からの信号には、例えば、使用者の意思に基づいて戸開ボタンや戸閉ボタンが押された場合に発生する信号や、ドアパネルが一定時間全開状態であった後に自動的に閉じるために使用者の意思に関わらず発生する信号などがある。開閉動作を行う場合には、速度指令部14に開閉動作の動作指令を出力し、押付動作を行う場合には、押付用電流指令部16に押付動作の動作指令を出力する。
速度指令部14は、開閉動作選択部13から開閉動作の動作指令が出力された場合にドアパネル1A、1Bを開閉するためのモータ9の回転速度指令値を生成して速度制御部15に出力する。回転速度指令値は、ドアパネル1A、1Bの開閉動作の開始時点からの時間やモータ回転位置に基づいて、予め設定された回転速度パターンが出力される。あるいは逐次算出されて出力される。しかし、実際のドアパネルの開閉動作では、ゴミ詰まりなどの走行抵抗、ドアパネルの変形による摩擦ロス、人や物などの物体との接触といった外乱が生じるため、モータ9の実際の回転速度と回転速度指令値との間に速度誤差が生じる。この速度誤差を速度制御部15が補正する。
速度制御部15は、速度指令部14からの回転速度指令値とフィルタ処理部22から負帰還されたモータ9の実際の回転速度との誤差を補正して、開閉動作を行うための電流指令値を電流指令切替部17に出力する。すなわち、速度制御部15はドアパネルを開閉移動させるためにモータ9に供給する第1の電流値を出力するので第1の電流指令部である。
また、速度制御部15は、モータ9の実際の回転速度Vと回転速度指令値Vとの差を入力とし、一定の時間間隔で、目標とする回転速度指令値Vにモータ9の実際の回転速度Vが追随するように電流指令値を制御する。すなわち、速度制御部15は、例えば、伝達関数Cb(s)=Ksp+Ksi/sで示されるフィードバック制御器から構成される。ここで、Kspは比例ゲイン、Ksiは積分ゲイン、sはラプラス演算子である。一般に、比例ゲインKspは、モータ駆動の負荷に相当するドアパネル等のモータ軸換算イナーシャ値J、モータ9のトルク定数KT、目標値に対する出力の誤差補正の性能を指定する制御交差周波数ωCのパラメータからKsp=J×ωC/KTと設計され積分ゲインKsiは、Ksi≦Ksp×ωC/5となるように設計される。
押付用電流指令部16は、開閉動作選択部13から押付動作の動作指令が出力された場合に、ドアパネル1A、1Bを押付けるための押付用電流指令値を生成して電流指令切替部17に出力する。すなわち、押付用電流指令部16はドアパネル1A、1Bを開閉移動させる前後の押付動作でモータ9に供給する第2の電流値を出力するので第2の電流指令部である。
また、押付用電流指令部16は、全開時押付動作および全閉時押付動作を行うための押付電流指令値を出力するとともに、押付動作時に押付用電流指令値を変化させてモータ9が発生する押付力を変化させるように動作する。本実施の形態1のドア制御装置では、このようなモータ9が発生する押付力の変化に応じたモータ9の回転位置を検出することで、ベルト7の剛性を推定して遮断周波数を決定している。詳細は後述する。
電流指令切替部17は、開閉動作時には速度制御部15からの電流指令値を選択し、押付動作時には押付用電流指令部16からの押付用電流指令値を選択して、いずれか一方の電流指令値を電流制御部18に出力する。
電流制御部18は、電流指令切替部17からの電流指令値に基づいて、PWMインバータからモータ9に供給する電流値Iを制御する。これによりモータ9がドアパネル1A、1Bの開閉動作あるいは押付動作を行うためのトルクτが制御される。モータ9の入力端には電流検出器19が設けられており、電流制御部18は、電流検出器19で検出した電流値を負帰還して、モータ9に供給する電流値が電流指令値にほぼ一致するように制御する。モータ9に供給される電流値をI、モータ9のトルク定数をK、モータ9と同軸に接続されたプーリ6Aのプーリ半径をrとした場合、モータ9によって発生する水平方向の力Fは、F=I×K/rとなる。また、モータ9のトルクτは、τ=I×Kであるから、F=τ/rとなる。上式で表される力Fが、開閉動作では開閉力となり、押付動作では押付力となる。
回転検出器20は、モータ9に設けられており、モータ9の回転位置を出力する。回転検出器20にはモータ9が備えているエンコーダやレゾルバなどで構成される回転検出手段を用いることができる。
速度演算部21は、回転検出器20が出力したモータ9の回転位置を一定時間毎にサンプリングすることで、モータ9の実際の回転速度を演算により求めて出力する。なお、モータ9の回転位置を回転検出器20で検出する代わりに、電流検出器19による検出電流値を用いて回転位置を推測して速度演算部21に入力してもよい。
フィルタ処理部22は、速度演算部21から出力されたモータ9の実際の回転速度から、遮断周波数決定部23が決定した所定の周波数(以下、遮断周波数と称する)の振動成分を除去して、速度制御部15に負帰還する。フィルタ処理部22は、ローパスフィルタやノッチフィルタが構成されたデジタルフィルタであり、フィルタ処理部22の遮断周波数は遮断周波数決定部23の決定に基づき変更される。遮断周波数の変更はデジタルフィルタのメモリのデータ書き換えによって行われ、例えば、フィルタ特性を示すテーブルのデータを書き換えてもよく、フィルタ特性を数式で表した場合には数式を他の数式に書き換えてもよい。遮断周波数は、例えば、3ヶ月から1年単位の保守が行われるタイミングで変更されてもよいし、戸開閉毎、戸開毎または戸閉毎、あるいは開閉動作中に変更されてもよい。
遮断周波数決定部23は、ベルト剛性推定部24が出力するベルト7のベルト剛性の推定結果を基に遮断周波数を決定する。ベルト剛性推定部24は、押付動作時に押付用電流指令部16が出力する押付用電流指令値と、回転検出器20で検出したモータ9の回転位置とから、ベルト7のベルト剛性を推定する。ベルト7のベルト剛性の推定方法および遮断周波数の決定方法は後述する。
以上のようにドア制御装置12は構成される。
図3は本発明の実施の形態1におけるドア装置のベルト剛性とベルト張力を示すモデル図である。図3は図1に示した両開き機構のドア装置を示すモデル図である。ドアパネル1A、1Bはベルト7の各部位における張力差を制御することで開閉される。
図3において、k1、k2、k3、k4はベルト剛性であり、k1は連結具8Aとプーリ6A間のベルト剛性、k2は連結具8Bとプーリ6A間のベルト剛性、k3は連結具8Bとプーリ6B間のベルト剛性、k4は連結具8Aとプーリ6B間のベルト剛性である。なお、以下においてk1、k2、k3、k4のベルト剛性をまとめてki(i=1〜4)と記す場合がある。ベルト剛性ki(i=1〜4)は各部位のベルト長さに依存する。また、T1、T2、T3、T4はベルト張力であり、T1は連結具8Aとプーリ6A間のベルト張力、T2は連結具8Bとプーリ6A間のベルト張力、T3は連結具8Bとプーリ6B間のベルト張力、T4は連結具8Aとプーリ6B間のベルト張力である。なお、以下においてT1、T2、T3、T4のベルト張力をまとめてTi(i=1〜4)と記す場合がある。また、MAは連結具8A、ドアパネル1Aおよびドアパネル1Aに取付けられた吊り手2の総質量であり、MBは連結具8B、ドアパネル1Bおよびドアパネル1Bに取付けられた吊り手2の総質量である。
図3において、プーリ6Aでのモータ9による開閉力Fは、ベルト張力T2とベルト張力T1との差で表され、T2−T1=Fの関係が成り立つ。また、総質量MAを加速度aで移動するための力は、ベルト張力T1とベルト張力T4との差で表され、T1−T4=MA×aの関係が成り立つ。同様に、総質量MBを加速度aで移動するための力は、ベルト張力T3とベルト張力T2との差で表され、T3−T2=MB×aの関係が成り立つ。プーリ6Bにはモータが設けられていないため、ベルト張力T3とベルト張力T4は等しく、T3=T4の関係が成り立つ。
なお、図3は図1に示したようにモータ9がプーリ6Aにのみ設けられた場合を示したモデル図である。モータはプーリ6Aと6Bとの両方に設けてもよく、その場合には、上述のようにプーリ6Bにおいても開閉力が発生し、ベルト張力T3とベルト張力T4との間に開閉力に相当する張力差が発生する。
次に、図3のモデル図を用いてドア装置でドアの固有振動が発生するメカニズムについて説明する。ドアパネル1A、1Bを開閉するための駆動力は各ドアパネルの連結部8A、8Bの両側のベルト7の張力差により生み出される。張力差はモータ9のトルクτが、プーリ6Aによって回転方向から水平方向に変換されることで発生する開閉力Fに起因する。
ドアパネル1A、1Bが静止しておりモータ9がトルクτを発生していない場合、各ベルトの張力Ti(i=1〜4)は一定であり、等しい初張力となっている。一般的には、初張力は保守によって所定の大きさの適正値に保たれるが、環境や経年変化、あるいは不適切な保守によりベルトの初張力が低くなる場合がある。このような初張力が低くなっている場合に、モータ9がトルクτを発生することで、ベルト張力に相当する張力差が生じてベルト張力が0となるベルト部位が生じる場合がある。このようなベルト張力が0となる状態は張力抜けと呼ばれ、このような場合にドアパネルとベルトから成るドアに固有振動が発生する。
例えば、ドアパネル1A、1Bの開閉時にモータ9がトルクτを発生し、ベルト剛性k1のベルト部位における張力T1が0となって張力抜けが発生する場合について説明する。図3において、ベルト剛性k1の部位における張力T1が0となった場合、モータ9のトルクτによる水平方向の開閉力Fは全て、ベルト剛性k2の部位の張力T2となる。モータ9のトルクτは、水平方向の開閉力をF、プーリ半径をrとすると、τ=F×rであるから、ベルト剛性k2の部位における張力T2はT2=τ/rとなる。すなわち、ベルト7の初張力が低くなっている場合には、図3で示したドア装置のモデル図は、モータ9がトルクτを発生する前には、張力T1=張力T2であったモデルが、モータ9がトルクτを発生することで、張力T1=0、張力T2=τ/rとなったモデルに変化する。つまり、非常に大きい総質量MAおよび総質量MBに、極めて小さいモータ9のイナーシャJ0が、ベルト剛性k1とk2とでそれぞれ繋がっているモデルから、張力抜けにより張力T1=0となったために、総質量MBとモータ9のイナーシャJ0とがベルト剛性k2のみで繋がっているモデルに変化する。このように初張力が低くて張力抜けが発生する場合には、張力T1=0となる場合があるので、モータイナーシャJ0とベルト剛性k2のパラメータに依存する固有振動が発生する。
このような固有振動はモータ9の回転速度に付加され、図2の速度演算部21は固有振動を含んだ回転速度の演算結果を出力する。
ドア制御装置12は、乗客の戸当たりなどによりモータ9の回転速度に過大な振動が生じた場合に、異常が発生したと判断し、ドアパネルの開閉を一旦停止し、その後、通常開閉より低速でドアパネルを開閉する異常開閉動作を行う。異常開閉動作は、乗客のより快適な乗降を実現するために必要な動作である。しかし、乗客の戸当たりなどの異常が発生していないにも関わらず、ドア制御装置12が判断を誤り、異常開閉動作を行った場合には、乗客は不快に感じる。上述のようにドア装置の初張力が低くて、ドアの固有振動が発生するような場合には、ドア制御装置12がドアの固有振動を異常発生と判断する場合がある。そこで、図2に示すように、本発明のドア制御装置12は速度演算部21から出力される回転速度の演算結果をフィルタ処理部22に入力して、フィルタ処理部22でドアの固有振動の周波数成分を除去して、速度制御部15に負帰還している。
本発明に係るドア制御装置12では、ドアの固有振動を除去するための遮断周波数を遮断周波数決定部23で決定して、フィルタ処理部22が遮断周波数を遮断するようにフィルタ特性を変更しているので、速度演算部21から出力されたドアの固有振動を含む回転速度は、フィルタ処理部22で固有振動の周波数成分を除去され、速度制御部15に負帰還される。この結果、ドア制御装置12は異常発生の判断を誤ることなく、異常が発生していない場合には、ドアパネル1A、1Bの開閉動作にドアの固有振動による振動が発生していても通常開閉動作を行うので、乗客の快適性を損ねないようにすることができる。そして、フィルタ処理部22の遮断周波数は、動的に変更されるので、環境あるいは経年変化によりドアの固有振動の周波数が変化しても、異常発生の判断を誤ることなく、異常が発生していない場合には通常開閉動作を行うことができる。
次に、遮断周波数を決定する方法について説明する。遮断周波数はドアの固有振動の周波数を算出することで決定する。本実施の形態1では全開時押付動作を行いながら、モータ9が発生する押付力Fを変化させて、モータ9の回転位置を検出することでベルト剛性を推定し、これを基に遮断すべきドアの固有振動の周波数を求めている。
図4はドア装置が開閉動作の一つである戸開動作を行う場合のモータの動作を示す図である。図4は全閉状態のドア装置が、時間0で戸開動作を開始し、時間t1で戸開動作が終了した後に、時間t2まで全開時押付動作を行う場合を示したものである。図4において、図4(a)は速度演算部21の演算結果であり、フィルタ処理部22に入力されるモータ9の実際の回転速度の変化である。図4(b)はフィルタ処理部22から出力されるモータ9の回転速度の変化であり、図4(a)の実際の回転速度が含んでいるドアの固有振動をフィルタ処理部22が除去するようにフィルタ処理部22の遮断周波数を設定して除去したものである。また、図4(c)はモータトルクの変化であり、図4(d)は回転検出器20から出力されるモータ回転位置である。
図4において時間0から時間t1までの動作は戸開動作であり、時間t1から時間t2までの動作は押付動作である。なお、時間t0は戸開動作中にドアに振動が発生した時間である。
本実施の形態1のドア制御装置は、戸開動作後の押付動作時に、ベルト剛性を推定し、遮断周波数を決定し、フィルタ特性を変更する。そして、変更されたフィルタ特性により、次の戸閉動作および次の戸開動作においてドアの固有振動が発生した場合に、モータ9の実際の回転速度から固有振動の周波数成分が除去されて速度制御部15に負帰還される。
まず、時間t1から時間t2までの押付動作について説明し、ベルト剛性を推定し、遮断周波数を算出する方法について述べ、その後に、時間0から時間t1までの戸開動作について説明する。
時間t1で戸開動作が終了すると、図2で示した開閉動作選択部13が押付動作指令を出力し、押付用電流指令部16が押付用電流指令値を、電流指令切替部17を経由して電流制御部18に出力する。電流制御部18は入力された電流指令値に基づいてPWMインバータからモータ9に供給される電流を制御するので、押付用電流指令部16が出力する押付用電流指令値がモータ9に供給される電流値と同じになる。なお、モータ9のトルクτは、モータ9に供給される電流値をI、トルク定数をKとすると、τ=I×Kで表され、Kは一定値であるから、押付動作時の押付用電流指令部16が出力する押付用電流指令値の変化は、図4(c)の時間t1から時間t2のモータトルクと同様になる。
図4(c)に示すように、時間t1で押付動作を開始した後、押付用電流指令部16が出力する押付用電流指令値を変化させて、モータ9のトルクをτ1から0に変化量τ1変化させる。すると、モータ回転位置が変化量θ1変化する。モータ9のトルク変化量τ1は、上記の通り、押付用電流指令値から計算できるので、押付用電流指令部16の出力がベルト剛性推定部24に入力される。また、モータ9の回転位置変化量θ1は回転検出器20で検出されるので、回転検出器20の出力がベルト剛性推定部24に入力される。
トルク変化量τ1は、押付動作中の押付力の変化量F1となってドアパネル1A、1Bに作用する。トルク変化量τ1と押付力の変化量F1との関係は、F1=τ1/rで表すことができる。なお、rはプーリ6Aのプーリ半径である。押付動作時には、ドアパネル1Aと1Bは静止しているので、押付力の変化量F1とモータ9の回転位置の変化量θ1とには以下の数式(1)の関係が成り立つ。
F1=(k1+k2)×r×θ1 …(1)
図3において連結具8A(総質量MA)からモータ9が接続されたプーリ6Aまでの距離と、連結具8B(総質量MB)からモータ9が接続されたプーリ6Aまでの距離との総和をLとしたとき、ベルト7の単位長さあたりの剛性k0は以下の数式(2)で表される。なお、Lはプーリ間距離にほぼ等しいので、プーリ間距離をLとしてもよい。
k0=F1/(r×θ1)/L …(2)
L1を連結具8Aとプーリ6A間のベルト長、L2を連結具8Bとプーリ6A間のベルト長、L3を連結具8Bとプーリ6B間のベルト長、L4を連結具8Aとプーリ6B間のベルト長とし、各ベルト長L1、L2、L3、L4をまとめてLi(i=1〜4)と記した場合、ベルト剛性ki(i=1〜4)は、各部位のベルト長に反比例するため、各部位のベルト剛性ki(i=1〜4)は以下の数式(3)で算出することができる。なお、数式(3)において、i=1〜4である。
ki=k0/Li …(3)
ベルト剛性推定部24には、プーリ間距離にほぼ等しい値であるLが記憶されており、全開時の各部位のベルト長Li(i=1〜4)も記憶されている。従って、ベルト剛性推定部24に、押付用電流指令部16から出力される押付用電流指令値と、回転検出器20から出力されるモータ9の回転位置が入力されることで、ベルト剛性推定部24は押付用電流指令値から押付力の変化量F1を求め、モータ9の回転位置から回転位置の変化量θ1を求め、数式(2)および数式(3)により、各部位のベルト剛性ki(i=1〜4)を推定する。
なお、連結具8Aおよび8Bにはドアパネル1Aおよび1Bが係止されており、ドアパネル1Aおよび1Bが移動すると連結具8Aおよび8Bは移動することから、ドアパネル1Aおよび1Bの位置に応じてベルト剛性ki(i=1〜4)は変化する。ドアパネル1Aおよび1Bが所定の位置にある場合のベルト剛性ki(i=1〜4)は、ドアパネル1Aおよび1Bの移動量に応じて全開時のベルト長Li(i=1〜4)から求めることができる。
ベルト剛性推定部24が推定した各部位のベルト剛性ki(i=1〜4)は遮断周波数決定部23に入力される。遮断周波数決定部23では、ベルト剛性ki(i=1〜4)とモータ9のイナーシャJ0(モータ9に同軸に接続されたプーリ6Aも含む)の水平方向質量MJ0とを用いて、以下の数式(4)により固有振動の周波数fi(i=1〜4)を計算する。
fi=1/{2π(ki/Mj01/2} …(4)
なお、数式(4)において、Mj0=J0/rであり、rはプーリ半径である。また、i=1〜4である。
ベルト剛性推定部24は、数式(4)で計算した各部位の固有振動の周波数fi(i=1〜4)のうち1つ、あるいは複数の周波数成分の大きさを低減または除去するように遮断周波数を決定する。遮断周波数は、1つの周波数、または複数の周波数、あるいは所定の範囲の周波数帯域であってもよい。このように決定された遮断周波数は、ベルト剛性推定部24からフィルタ処理部22に出力され、フィルタ処理部22のフィルタ特性が遮断周波数の周波数成分を除去するように変更される。フィルタ処理部22のフィルタ特性は、例えば、sをラプラス演算子、fを遮断周波数、ω=2πfを遮断角周波数とした場合、1次のローパスフィルタであれば、s/(s+ω)とすることができる。
上記のように全開時押付動作中にベルト剛性推定部24でベルト剛性を推定し、遮断周波数決定部23で遮断周波数を計算して、フィルタ処理部22のフィルタ特性を変更する動作は、毎戸開後の全開時押付動作毎に行ってもよいが、数回に1回あるいは数か月に1回行ってもよい。また、全開時押付動作中に行うのではなく、全閉時押付動作中に行ってもよい。図4は、毎戸開後の全開時押付動作毎に行う場合を例に示したものである。
再び図4を用いて、ドア装置の戸開動作について説明する。フィルタ処理部22は、これから説明する戸開動作の前の戸開動作後の押付動作において、上記の方法で決定された遮断周波数を除去するようにフィルタ特性が変更されている。
乗客の操作などにより全閉状態のドアパネル1A、1Bを開く指示が為されると、図2で示した開閉動作選択部13が開閉動作指令を速度指令部14に出力し戸開動作が開始される。図4では戸開動作を開始した時間を0としている。戸開動作が開始されると速度指令部14がモータ9の回転速度指令値を出力し、この出力に基づき速度制御部15がモータ9に供給する電流指令値を出力する。速度制御部15から出力された電流指令値は電流指令切替部17を経由して電流制御部18に出力され、電流制御部18が速度制御部15からの電流指令値に基づきPWMインバータからモータ9に供給される電流値を制御する。モータ9の回転速度は、回転検出器20の検出結果を基に速度演算部21で演算されて、フィルタ処理部22で固有振動の周波数成分が除去された後、速度制御部15に負帰還される。従って、速度制御部15は、速度指令部14からの速度指令値とモータ9の実際の回転速度との誤差を補正するように適切な電流指令値を出力する。
図4(a)に示すように時間t0において、ドアの固有振動による振動がモータ9の回転速度に発生した場合、速度演算部21は発生した振動を含む回転速度の演算結果をフィルタ処理部22に出力する。しかし、フィルタ処理部22はドアの固有振動の周波数成分を除去するように遮断周波数が設定されたフィルタ特性を有しているので、図4(b)に示すように、フィルタ処理部22から出力されるモータ回転速度は、モータ9の実際の回転速度からドアの固有振動による振動成分が除去された滑らかな回転速度となり、速度制御部15に負帰還される。この結果、速度制御部15が過度に回転速度を補正しようとせずに適切な電流指令値を出力するため、滑らかに戸開動作が行われ、時間t1で正常に戸開動作を終了することができる。その後の押付動作では上述の説明通りに、再度、ベルト剛性推定部24がベルト剛性を推定し、ベルト剛性推定結果に基づいて遮断周波数決定部23が遮断周波数を決定し、決定された遮断周波数に基づきフィルタ処理部22のフィルタ特性が変更される。
図5は従来のドア制御装置において、全閉状態のドア装置の戸開動作を行った場合のモータの回転速度変化を示す図である。本発明の実施の形態1に係るドア制御装置によるモータの回転速度変化を示す図4(a)と比較することができる。従来のドア制御装置は、図2の構成において、開閉動作選択部13、押付用電流指令部16、遮断周波数決定部23、ベルト剛性推定部24が存在せず、フィルタ処理部22は存在するがフィルタ特性は固定されており、環境や経年変化によって発生するベルトの伸びや緩みなどに起因するドアの固有振動の周波数成分を除去することができない構成をしている。
図5に示した従来のドア装置は、時間0において戸開動作を開始する。そして、時間t0においてドアの固有振動による振動が発生する。速度演算部で演算したモータの回転速度にはドアパネルおよびベルトに発生した振動の振動成分が含まれるが、フィルタ処理部はこの振動成分を除去することができないので、振動成分を含んだモータの回転速度が速度制御部に負帰還される。速度制御部は、この振動成分を含んだモータの回転速度を、速度指令部から出力された速度指令に合わせようとするため、モータの回転速度がさらに振動する。そして、振動が異常と判断されるレベルに増大すると、速度指令部からの速度指令は0となり戸開動作が停止する。そして、時間t3まで停止した後、通常の戸開動作の速度よりも低速で戸開動作を再開する異常戸開動作に移行し、時間t4で全開状態に到達する。
このように従来のドア制御装置にあっては、フィルタ処理部でモータの回転速度からドアの固有振動の周波数成分を除去せずに速度制御部に負帰還するため、環境や経年変化などによりベルトの初張力が低くなり振動が生じるようになった場合に、異常が発生していないにも関わらず異常と判断して、ドア開閉に時間がかかり乗客の快適性を損なう場合があった。しかし、本発明の実施の形態1に係るドア制御装置にあっては、ベルト剛性推定部24で推定したベルト剛性に基づき、遮断周波数決定部23で遮断すべき遮断周波数を決定し、フィルタ処理部22で遮断周波数が除去されるようにフィルタ処理部22の周波数特性を変更しているので、ベルトの初張力が低くなり振動が生じる場合であっても、誤って異常と判断することはなく、常に滑らかなドア開閉動作を実現することができるといった効果が得られる。
実施の形態2.
図6は、本発明の実施の形態2におけるドア制御装置を示す制御ブロック図である。図6において、図2と同じ符号を付けたものは、同一または対応する構成を示しており、その説明を省略する。図6のドア制御装置は、実施の形態1のドア制御装置と同様、押付動作中にベルト剛性を推定して、ドアの固有振動の周波数を算出し、ドアパネルの移動速度検出値からこの固有振動の周波数成分をフィルタ処理により除去することで滑らかなドア開閉を実現する構成である。本発明の実施の形態1とは、ベルトの初張力値を用いて、より高精度にベルト剛性を推定するようにした構成が相違している。以下では実施の形態1と相違する点について説明し、実施の形態1と同じ点は説明を省略する。
図6において、ベルト初張力測定部25は、予め保守員が測定したベルト初張力またはドア開閉時にモータ9のトルクから測定したベルト初張力を出力する。保守員がベルト初張力を測定する場合は、ドアが静止した状態で、ベルト上部または下部を押し込んだ時の撓み量と押し込み力の大きさとの関係から、ベルト初張力を算出することができる。また、ドア開閉時にモータ9のトルクからベルト初張力を測定する場合は、各ベルト張力Ti(i=1〜4)が0となり、モータ9に設けた回転検出器20の出力から振動を検出したタイミングでモータ9のトルクから推定されるベルト張力変化量からベルト初張力を測定することができる。
ベルト初張力測定部25は、上記の方法により測定したベルト初張力をベルト剛性推定部24に出力する。ベルト剛性推定部24には、実施の形態1で述べたドア制御装置と同様に、押付用電流指令部16から出力される押付動作時にモータ9に供給する電流値となる押付用電流指令値と、回転検出器20から出力されるモータ9の回転位置とが入力され、さらにベルト初張力測定部25からベルト初張力が入力される。なお、以下においてベルト初張力をT0で表す。
本実施の形態2で述べるベルト剛性推定方法は、押付動作中のモータ9が発生するトルクの大きさが、ベルト7が緩む大きさであるときに高精度にベルト剛性を推定するものである。そのために、ベルト剛性推定部24はベルト初張力推定部25が出力したベルト初張力T0を用いて、ベルト剛性推定時のトルクの大きさが、ベルト7が緩む大きさであるか否かを判別する。
まず、図3を用いて本実施の形態2のベルト剛性推定方法の原理について説明する。モータ9のトルクが0で、トルクを発生していない場合、各ベルト部位の張力Ti(i=1〜4)は初張力T0で一定である。そして、モータ9がトルクτ1を発生すると各ベルト部位に張力変化ΔTi(i=1〜4)が生じる。すなわち、モータ9のトルクが0からτ1に変化したことで、各ベルト部位の張力はTi=T0+ΔTi(i=1〜4)となる。
モータ9がトルクを発生して押付動作を行っている場合に、トルクを変化させて押付力を変化させることで、押付力の変化量F1と各ベルト部位のベルト長Li(i=1〜4)とから、各ベルト部位の張力変化量ΔTi(i=1〜4)を求めることができる。押付力の変化量F1は、モータ9のトルク変化量をτ1、プーリ半径をrとすると、F1=τ1/rで表すことができる。モータ9による押付力を変化させて、例えば、ベルト剛性k2の部位における張力変化量ΔT2と初張力T0とが等しくなるようにすれば、T0+ΔT2=0となり、ベルト剛性k2の部位における張力T2を0にすることができる。初張力T0は正の値であるので、張力変化量ΔT2の大きさが初張力T0の大きさを上回り、張力変化量ΔT2が負の値、つまり、ベルトが緩むような張力変化量ΔT2となる場合に、ベルト剛性k2の部位における張力T2を0にすることができる。張力T2が0になるということは、ドアパネル1Aなどからなる総質量MAがベルト剛性k1の部位によってモータ9に接続されているモデルとなるということであるため、これを利用してベルト剛性k1を高精度に推定できる。
次に本実施の形態2のドア制御装置の動作について説明する。本実施の形態2においても実施の形態1と同様に、ベルト剛性推定部24は押付動作中にベルト剛性を推定する。また、押付動作中のモータ9の動作は図4に示す通りである。以下、図4を用いて本実施の形態2のベルト剛性推定方法について説明する。
図4(c)に示すように、押付動作を開始した時間t1にモータ9はトルクτ1を発生し、その後、時間t2にモータ9のトルクを0にする。すなわち押付動作中のモータ9のトルク変化量はτ1である。また、図4(d)に示すように、モータ9のトルク変化量がτ1となることで、モータ回転位置の変化量はθ1となる。トルク変化量τ1とモータ回転位置の変化量θ1は実施の形態1と同様、ベルト剛性推定部24に入力される。なお、トルク変化量τ1とプーリ半径rを用いて、押付力の変化量F1は、F1=τ1/rと表すことができる。
本実施の形態2では、時間t1でモータ9が発生するトルクτ1は、上述のようにベルト剛性k2が0になり、ベルトが緩む大きさに設定されている。ベルト剛性推定部24は、ベルト初張力測定部25から入力されたベルト初張力T0を基に、トルクτ1の大きさが、ベルトが緩む大きさであるか否かを判断する。ベルトが緩む大きさであると判断した場合には以下の動作を行うが、ベルトが緩む大きさではないと判断した場合は実施の形態1と同様の動作を行い、以下の動作は行わない。以下では、ベルト剛性推定部24がトルクτ1は初張力T0の大きさと比較して、ベルトが緩む大きさであると判断した場合について記す。
モータ9がトルクτ1を発生してベルトが緩んでいる場合、上述のように図3のモデルは、モータ9がドアパネル1Aなどからなる総質量MAとのみ繋がっているモデルになる。従って、以下の数式(5)の関係が成り立つ。
F1=k1×r×θ1 …(5)
連結具8Aとプーリ6A間のベルト長であるL1を用いると、ベルト7の単位長さあたりの剛性k0は以下の数式(6)で表される。
k0=F1/(r×θ1)/L1 …(6)
各部位のベルト剛性ki(i=1〜4)は、各部位のベルト長Li(i=1〜4)を用いて、以下の数式(7)で表すことができる。
ki=k0/Li …(7)
ベルト剛性推定部24には、実施の形態1と同様、全開時の各部位のベルト長Li(i=1〜4)が記憶されている。従って、ベルト剛性推定部24に、押付用電流指令部16から出力される押付用電流指令値と、回転検出器20から出力されるモータ9の回転位置が入力されることで、ベルト剛性推定部24は押付用電流指令値から押付力の変化量F1を求め、モータ9の回転位置から回転位置の変化量θ1を求め、数式(6)および数式(7)により、各部位のベルト剛性ki(i=1〜4)を推定し、遮断周波数決定部23に出力する。
ベルト剛性推定部24から各部位のベルト剛性の推定結果を出力された遮断周波数決定部23は、実施の形態1で述べた通りの方法で遮断周波数を決定する。遮断周波数の決定方法は実施の形態1で述べた通りであるのでここでの説明は省略する。
以上のように、本実施の形態2に係るドア制御装置によれば、ベルト初張力測定部からの出力により、総質量MAとモータ9とが1カ所のベルト剛性k1により繋がった状態となっていることを判別するので、高精度にベルト剛性を推定することができ、その結果、ドアの固有振動数の周波数を高精度に算出して遮断周波数を決定し、遮断周波数の振動を除去することでより滑らかなドア開閉を行うことができるといった効果を奏する。
実施の形態3.
図7は、本発明の実施の形態3におけるドア制御装置を示す制御ブロック図である。図7において、図2と同じ符号を付けたものは、同一または対応する構成を示しており、その説明を省略する。図7のドア制御装置は、実施の形態1のドア制御装置とは異なり、開閉動作の開始時にベルト剛性を推定して、ドア特性の固有振動の周波数を算出し、モータの回転速度検出値からこの固有振動の周波数成分をフィルタ処理により除去することで滑らかなドア開閉を実現する構成である。
図7に示すように、本発明の実施の形態3のドア制御装置12は、開閉動作選択部13からの動作指令が入力される電流指令制限部26を備えている。また、押付用電流指令部16の出力がベルト剛性推定部24に入力されず、電流指令制限部26の出力がベルト剛性推定部24に入力される構成となっている。電流指令制限部26は、開閉動作選択部13が戸開または戸閉の動作指令を出力した場合に、開閉動作の開始時から実際にドアパネル1A、1Bが移動し始めるまでの間において、電流指令制限値を電流指令切替部17に出力し、速度制御部15から出力される電流指令値を制限する。すなわち、電流指令制限部26はドアパネルが静止状態である場合に、電流制御部18がモータに供給する電流値の電流指令値を出力するので第2の電流指令部である。また、電流指令制限部26は、速度制御部15から出力される電流値を制限している場合に、速度制御部15の積分ゲインを0にする、あるいは積分ゲインによる積分値を0にリセットし続けるといった速度制御部15の積分処理を停止する機能を有する。
次に図8を用いてドア制御装置12の動作について説明する。図8は本発明の実施の形態3のドア装置が戸開動作を行う場合のモータの動作を示す図である。図8は全閉状態のドア装置が時間taで戸開動作を開始し、時間tbを経過後も戸開動作が継続している場合を示したものである。図8において、図8(a)はモータ回転速度であり、フィルタ処理部22でフィルタ処理される前のモータ回転速度を実線で、フィルタ処理部22でフィルタ処理された後のモータ回転速度を破線で示している。図8(b)はモータトルクの変化であり、図8(d)はモータ回転位置である。
図8において、時間0から時間taまではドア装置は全閉時押付動作を行っている。戸開方向のモータトルクを正とした場合、全閉時押付動作ではモータトルクは0または一定値の負の大きさとなっており、モータ回転位置も一定となっている。
時間taで、開閉動作選択部13が戸開動作の動作指令を出力すると戸開動作が開始される。図8で、時間taからtbまでの間は戸開動作であるが、モータトルクによる戸開力が、戸閉力発生機構による戸閉力を上回っていない期間である。すなわち時間taからtbの間は、ドアパネル1A、1Bは静止しており、全閉状態を維持している。
時間taで開閉動作選択部13が出力する動作指令が、速度指令部14および電流指令制限部26に入力されて戸開動作が開始されると、電流指令制限部26は、時間taからの経過時間に比例して大きくなるように制限された電流指令値を電流指令切替部17に出力する。また、同時に電流指令制限部26は速度制御部15の積分ゲインを0にして積分処理を停止する。電流指令切替部17は、電流指令制限部26から出力された時間taからの経過時間に比例して増加する電流指令値を電流制御部18に出力する。すなわち、時間taから時間tbの間は、モータ9には時間経過に比例して電流値が大きくなる電流が供給される。この結果、モータトルクも経過時間に比例して増大する。そして、時間tbになると、モータ9が発生するトルクτaによる戸開力Faが、戸閉力発生機構の戸閉力と釣り合う。その後、時間tbを経過すると、モータ9による戸開力が戸閉力発生機構の戸閉力を上回り、ドアパネル1A、1Bが戸開方向に移動する。
電流指令制限部26は、時間tbを経過すると速度制御部15から出力される電流指令値の制限を解除し、速度制御部15の積分処理の停止を解除する。この結果、時間tbの前後で電流制御部18に入力される電流指令値が連続になり、滑らかな戸開動作を実現することができる。時間tbを経過すると、速度制御部15から十分な大きさの電流指令値が出力されるので、モータ9には十分な大きさの電流が供給され、ドアパネル1A、1Bを高速に移動させることができる。その後の動作は実施の形態1で述べたのと同様であり、ドアの固有振動による振動が発生しても、フィルタ処理部22に適切な遮断周波数が設定されているので、モータの回転速度に含まれる振動成分を除去して滑らかな戸開動作を行うことができる。
次に本実施の形態3によるベルト剛性推定方法について説明する。ベルト剛性の推定には、時間tbでの戸開力Faと、モータ回転位置の変化量θaを用いる。なお、戸開力Faはモータ9のトルクτaとプーリ半径rを用いて、Fa=τa/rで表される。
時間tbでは戸開力Faと戸閉力発生機構の戸閉力とが釣り合っているので、ドアパネル1A、1Bは静止状態にあり、モータ回転位置の変化量θaはベルト剛性k1とベルト剛性k2とに依存するベルトの伸びとなる。従って、戸開力Faは以下の数式(8)で表すことができる。
Fa=(k1+k2)×r×θa …(8)
ベルト7の単位長さあたりの剛性k0は以下の数式(9)で表される。なお、Lは連結具8Aからモータ9までの距離とモータ9から連結具8Bまでの距離の総和であり、プーリ間距離にほぼ等しい。
k0=Fa/(r×θa)/L …(9)
各部位のベルト剛性ki(i=1〜4)は、各部位のベルト長に反比例するため、各部位のベルト剛性ki(i=1〜4)は以下の数式(10)で表すことができる。なお、数式(10)において、i=1〜4である。
ki=k0/Li …(10)
ベルト剛性推定部24には、実施の形態1と同様、全開時の各部位のベルト長Li(i=1〜4)が記憶されている。従って、ベルト剛性推定部24に、電流指令制限部26から出力される時間tbでの電流指令値と、回転検出器20から出力されるモータ9の回転位置が入力されることで、ベルト剛性推定部24は時間tbでの電流指令値から押付力Faを求め、モータ9の回転位置から回転位置の変化量θaを求め、数式(9)および数式(10)により、各部位のベルト剛性ki(i=1〜4)を推定し、遮断周波数決定部23に出力する。
ベルト剛性推定部24から各部位のベルト剛性の推定結果を出力された遮断周波数決定部23は、実施の形態1で述べた通りの方法で遮断周波数を決定する。遮断周波数の決定方法は実施の形態1で述べた通りであるのでここでの説明は省略する。
以上のように、本実施の形態3に係るドア制御装置によれば、開閉動作中にベルト剛性を推定して、ドアの固有振動数の周波数を算出して遮断周波数を決定し、フィルタ特性を変更して遮断周波数の振動を除去するので、滑らかなドア開閉を行うことができるといった効果を奏する。
実施の形態4.
図9は、本発明の実施の形態4におけるドア制御装置を示す制御ブロック図である。図9において、図2、図6あるいは図7と同じ符号を付けたものは、同一または対応する構成を示しており、その説明を省略する。図9のドア制御装置は、実施の形態1〜3のドア制御装置がベルト剛性を推定してドア特性の固有振動の周波数を算出していたのとは異なり、直接的にドアの固有振動の周波数を測定する構成である。以下では実施の形態1〜3と相違する点について説明し、実施の形態1〜3と同じ点は説明を省略する。
図9に示すように、本実施の形態4のドア制御装置は、図7に示した実施の形態3のドア制御装置と比較すると、電流指令制限部26の代わりに加振用電流指令部27が設けられ、ベルト剛性推定部23の代わりに振動特性推定部28が設けられている。
加振用電流指令部27は、開閉動作選択部13が診断動作指令を出力した場合に、診断動作開始からの時間に応じて周波数が変化する電流指令値を電流指令切替部17に出力する。加振電流指令部27が出力する電流指令値は、ドアパネル1A、1Bが移動しない大きさの電流値であり、ドアパネル1A、1Bは静止状態である。すなわち、加振用電流指令部27が第2の電流指令部となる。加振用電流指令部27が出力する電流指令値は、周波数が増加あるいは減少してもよく、振幅が一定あるいは変動してもよく、例えば、周波数が変化する正弦波であってもよい。電流指令切替部17に入力された加振用電流指令部27からの周波数が変化する電流指令値は、電流制御部18に入力され、モータ9には周波数が変化する電流が供給される。
また、加振用電流指令部27の出力は振動特性推定部28に入力されるので、振動特性推定部28はモータ9に供給される電流の周波数および電流値を知ることができる。また、モータ9には周波数が変化する電流が供給されているので、ドアの固有振動に応じて、モータ9の回転位置に変化が生じる。振動特性推定部28には、回転検出器20から出力されたモータの回転位置が入力されているので、振動特性推定部28はモータ9の回転位置を知ることができる。従って、振動特性推定部28は、加振用電流指令部27からの電流指令値と、回転検出器20からのモータ9の回転位置とから、ドアの振動周波数特性を同定し、ドアの固有振動の周波数を求めることができる。なお、ドアの固有振動はドアパネルの位置に応じて変化するため、ドアの振動周波数特性もドアパネルの位置に応じて変化する。
振動特性推定部28で同定されたドアの周波数特性は遮断周波数決定部23に出力され、遮断周波数決定部23は固有振動の周波数を除去するための遮断周波数を決定し、フィルタ処理部22に出力する。フィルタ処理部22では遮断周波数決定部23から入力された遮断周波数を遮断するようにフィルタ特性が変更される。フィルタ処理部22での動作は実施の形態1と同様なのでここでは説明を省略する。
ドアの周波数特性の同定は、ドアパネル1A、1Bが移動しないような小さな電流をモータ9に供給して行うので、診断動作は保守点検時に限らず、通常運転時に行ってもよい。また、通常運転時に頻繁に診断動作を行うことで、エレベータ装置の環境変化などに迅速に対応して遮断周波数を決定することができる。診断動作は、ドアパネル1A、1Bが全閉状態、全開状態、あるいは、全閉位置から全開位置のいずれかの任意の位置にある状態で行ってもよい。
一般に、エレベータ装置のドア装置の桁3は、エレベータ装置のかごまたはかご枠に設置されており、エレベータ装置のかご枠はビルの昇降路内に固定されたレールとガイドで接している。また、かご枠と乗客が乗るかごとは防振ゴムで繋がっている。エレベータかごには乗客が乗り降りするため、乗客の質量がかごの質量に追加される。乗客の質量はかごの最大乗車人数から最大値を見積もることができ、あるいは、かごに設けられたセンサによって乗客の質量を知ることもできる。ガイドや防振ゴムは弾性体であるため、温度や湿度等の環境条件や経年劣化により剛性が変化する。
図3で示したドア装置のモデルは、プーリ6A、プーリ6B、モータ9が設けられている桁3は固定されて静止状態であるとしている。しかし、厳密には桁3は、エレベータかごの質量Mc、エレベータかご枠の質量Mf、かごとかご枠とを繋ぐ防振ゴムの剛性kb、レールとかご枠とを繋ぐガイドの剛性kgによる2慣性系で近似できる固有振動を持つ土台に設置されていることになる。従って、本実施の形態4で示したようにモータ9に周波数が変化する電流を供給してドアの周波数特性を測定することで、上記のような厳密なモデルにおけるドアの固有振動の周波数を求めることができ、遮断周波数を高精度に決定して、より滑らかなドア開閉を行うことができるといった効果が得られる。
実施の形態5.
図10は、本発明の実施の形態5におけるドア制御装置を示す制御ブロック図である。図10において、図2、図6、図7あるいは図9と同じ符号を付けたものは、同一または対応する構成を示しており、その説明を省略する。図10のドア制御装置は、実施の形態1のドア制御装置に、異常の発生を判断し、ドア制御装置の外部に異常を発令する機能を付加した構成である。本実施の形態5では、実施の形態1のドア制御装置に異常を発令する機能を付加したドア制御装置について説明するが、実施の形態2〜4のドア制御装置に異常を発令する機能を付加してもよい。以下では実施の形態1〜4と相違する点について説明し、実施の形態1〜4と同じ点は説明を省略する。
図10に示すように、本実施の形態5のドア制御装置は、実施の形態1の図2に示したドア制御装置に、異常判断部29と異常発令部30とを付加した構成をしている。
異常判断部29には、速度演算部21の出力とフィルタ処理部22の出力とが入力される。異常判断部29は、速度演算部21の出力に対するフィルタ処理部22の出力の差を算出する。すなわち、速度演算部21が演算したモータの回転速度の信号と、この回転速度の信号から遮断周波数の周波数成分を除去した信号との差を算出する。そして、算出した差が所定の閾値以上であれば異常と判断して、異常発令部30に異常信号を出力する。異常を判断する閾値は、差が負の場合と正の場合とで異なる閾値としてもよく、差の絶対値に対して閾値を設定してもよい。また、遮断周波数決定部23の出力を異常判断部29に入力し、その入力値に応じて閾値を変化させてもよい。
速度演算部21の出力とフィルタ処理部22との差が所定の閾値を超える状態とは、モータ9に振動が生じていることを回転検出器20が検出している状態であることを意味する。遮断周波数決定部23で算出されたドアの固有振動の周波数に関する情報を速度制御部15に反映すると、振動を抑制するのではなく増幅することになるが、フィルタ処理部22を介することで、ドアパネル1A、1Bの滑らかな開閉を保ち乗客へのサービスを継続することができる。ただし、ドア装置の機械系に関しては保守員による調整が必要となるので、異常判断部29は異常の有無を判断して、異常発令部30に異常信号または正常信号を出力する。
異常発令部30は、異常判断部29から出力された異常信号または正常信号に基づいて、異常が発生した場合には、ドア装置が取り付けらえている部屋もしくは建物の管理者に通知するために、ドア制御装置の外部に異常を発令する。異常発令部29が異常信号を出力し、異常発令部30が異常を発令することで、保守員は、モータ9の取付具合の調整、ベルト7の劣化の確認、プーリ6Aおよび6Bによるベルト7の張り具合の調整、連結具8Aおよび8Bのベルト7との連結状態の調整等を行い、ドア装置の機械系を正常化し、ドア装置の機械系に起因する異常状態の改善を行うことができる。
図11は、本発明の実施の形態5におけるドア制御装置を示す制御ブロック図である。図10に示したドア制御装置は、遮断周波数決定部23の出力を常にフィルタ処理部22に適用してフィルタ処理部22のフィルタ特性を変更する構成をしているが、図11のドア制御装置は、ドアパネルの開閉動作に異常が生じた場合に遮断周波数決定部23の出力をフィルタ処理部22に適用して、フィルタ処理部22のフィルタ特性を変更する構成をしている。
フィルタ処理部22に遮断周波数決定部23の出力を適用してフィルタ処理部22のフィルタ特性を変更しない場合には、図5に示した従来のドア制御装置による開閉動作のように、ベルト7の初張力が変化するなどによりドア開閉の途中で異常を検出した場合にドアパネル1A、1Bの滑らかな開閉動作を行うことが困難となる。本発明の各実施の形態のドア制御装置では、遮断周波数決定部23の出力がフィルタ処理部22に適用されてフィルタ処理部22のフィルタ特性が変更されるので、ドア開閉の途中で異常を検出することなく、ドアパネル1A、1Bの滑らかな開閉動作を継続することができる。
しかし、遮断周波数決定部23の出力を常にあるいは定期的にフィルタ処理部22に適用して、フィルタ処理部22のフィルタ特性を変更する必要はなく、ドアパネル1A、1Bの開閉動作中に異常を検出した場合に、遮断断周波数決定部23が遮断周波数を決定し、遮断周波数決定部23が決定した遮断周波数の周波数成分を除去するように、フィルタ処理部22のフィルタ特性を変更してもよい。この場合、異常を検出した際のドア開閉動作は異常開閉動作となり、図5に示したように動作するが、その後のドア開閉動作ではフィルタ処理部22のフィルタ特性が変更されるので、異常を検出したドア装置の固有振動数の周波数成分をフィルタ処理部22によって除去するのでドアパネル1A、1Bの滑らかな開閉動作を再び行うことができるようになる。
図11のドア制御装置は、このようにドアパネル1A、1Bの開閉動作中に異常を検出した場合に、周波数決定部23の出力がフィルタ処理部22で適用されてフィルタ処理部22のフィルタ特性が変更されるドア制御装置である。フィルタ処理部22のフィルタ特性が変更されるため、滑らかなドアパネル1A、1Bの開閉動作を継続することができるが、ドア開閉動作中に異常を検出したため、保守員により保守点検が行われることが望ましい。このため、遮断周波数決定部23の出力がフィルタ処理部22に適用されてフィルタ特性が変更されると、フィルタ処理部22は異常発令部30に異常信号を出力する。一方、遮断周波数決定部23の出力がフィルタ処理部22で適用されていない場合には、フィルタ処理部22は異常発令部30に正常信号を出力する。
異常発令部30は、フィルタ処理部22から出力された異常信号または正常信号に基づいて、異常が発生した場合には、ドア装置が取り付けられている部屋もしくは建物の管理者に通知するために、ドア制御装置の外部に異常を発令する。異常発令部30が異常を発令することで、保守員は、モータ9の取付具合の調整、ベルト7の劣化の確認、プーリ6Aおよび6Bによるベルト7の張り具合の調整、連結具8Aおよび8Bのベルト7との連結状態の調整等を行い、機械系を正常化し、機械系に起因する異常状態の改善を行うことができる。
なお、保守員は、定期的にドア装置の保守点検を行うので、異常発令部30は必ずしも設けられていなくてもよいが、異常発令部30を設けない場合には、異常が検出されてフィルタ処理部22のフィルタ特性が変更されたことを保守員が保守点検時に把握できるようにするために、ドア制御装置の内部に設けられたLEDランプを点灯するなどの表示を行うことが望ましい。
1A、1B ドアパネル
6A、6B プーリ
7 ベルト
8A、8B 連結具
9 モータ
12 ドア制御装置
13 開閉動作選択部
14 速度指令部
15 速度制御部(第1の電流指令部)
16 押付用電流指令部(第2の電流指令部)
17 電流指令切替部
18 電流制御部
20 回転検出器
21 速度演算部
22 フィルタ処理部
23 遮断周波数決定部
24 ベルト剛性推定部
25 ベルト初張力測定部
26 電流指令制限部(第2の電流指令部)
27 加振用電流指令部(第2の電流指令部)
28 振動特性推定部
29 異常判断部
30 異常発令部

Claims (9)

  1. モータで駆動されるベルトに連結されたドアパネルを開閉移動させるために前記モータを回転させる動作を指示する第1の動作指令と、前記ドアパネルの停止時に前記モータにトルクを発生させる動作を指示する第2の動作指令と、を選択して出力する開閉動作選択部と、
    前記第1の動作指令に基づき、前記ドアパネルの移動速度を制御するように前記モータに供給される第1の電流値を出力する第1の電流指令部と、
    前記第2の動作指令に基づき、前記モータが発生するトルクが変化するように前記モータに供給される第2の電流値を変化させる第2の電流指令部と、
    前記モータに設けられた回転検出器が出力する前記モータの回転位置から前記モータの回転速度を演算する速度演算部と、
    前記第2の電流値の変化量と、前記モータの回転位置の変化量とを用いて、前記ベルトのベルト剛性を推定するベルト剛性推定部と、
    前記ベルト剛性推定部が推定したベルト剛性から遮断周波数を決定する遮断周波数決定部と、
    前記回転速度の信号から前記遮断周波数の周波数成分を除去した信号を出力して、前記第1の電流指令部に負帰還させるフィルタ処理部と、
    を備えるドア制御装置。
  2. 前記第2の電流指令部は、前記ドアパネルの押付動作時に、前記第2の電流値を変化させる請求項1に記載のドア制御装置。
  3. ベルト初張力測定部をさらに備え、前記ベルト剛性推定部は、前記ベルト初張力測定部が出力する前記ベルトの初張力を用いて前記ベルト剛性を推定する請求項2に記載のドア制御装置。
  4. 前記第2の電流指令部は、前記ドアパネルの開閉動作の開始時に、経過時間とともに第2の電流値を増大させる請求項1に記載のドア制御装置。
  5. モータで駆動されるベルトに連結されたドアパネルを開閉移動させるために前記モータを回転させる動作を指示する第1の動作指令と、前記ドアパネルの停止時に前記モータにトルクを発生させる動作を指示する第2の動作指令と、を選択して出力する開閉動作選択部と、
    前記第1の動作指令に基づき、前記ドアパネルの移動速度を制御するように前記モータに供給される第1の電流値を出力する第1の電流指令部と、
    前記第2の動作指令に基づき、前記モータが発生するトルクが周期的に変化するように前記モータに供給される第2の電流値の周波数を変化させる第2の電流指令部と、
    前記モータに設けられた回転検出器が出力する前記モータの回転位置から前記モータの回転速度を演算する速度演算部と、
    前記第2の電流値の周波数の変化と、前記モータの回転位置の変化とを用いて、振動周波数特性を推定する振動特性推定部と、
    前記振動特性推定部が推定した前記振動周波数特性から遮断周波数を決定する遮断周波数決定部と、
    前記回転速度の信号から前記遮断周波数の周波数成分を除去した信号を出力して、前記第1の電流指令部に負帰還させるフィルタ処理部と、
    を備えるドア制御装置。
  6. 前記回転速度の信号から前記遮断周波数の周波数成分を除去した信号と前記回転速度の信号との差を算出し、前記差に基づいて異常を判断する異常判断部と、
    前記異常判断部の判断結果に応じて異常を発令する異常発令部と、
    をさらに備える請求項1から5のいずれか1項に記載のドア制御装置。
  7. 前記遮断周波数決定部は、前記ドアパネルの開閉移動中に異常が検出された場合に前記遮断周波数を決定する請求項1から5のいずれか1項に記載のドア制御装置。
  8. 前記遮断周波数が決定された場合に異常を発令する異常発令部をさらに備える請求項7に記載のドア制御装置。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載のドア制御装置と、
    前記ドア制御装置により制御されて前記ドアパネルを開閉移動させるドア装置と、
    を備えたエレベータ装置。
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