先ず、本願が開示する技術の第1実施形態について説明する。
図1に示されるように、本実施形態に係る電子機器10は、例えば、ノートブック型パーソナルコンピュータ(以下、「ノートパソコン」という)とされる。なお、各図において、適宜示される矢印UPは、電子機器10の高さ方向(上下方向)の上側を示す。また、矢印FRは、電子機器10の前後方向の前側を示す。さらに、矢印Wは、電子機器10の幅方向(横幅方向)を示す。
電子機器10は、可動ユニット12と、固定ユニット18とを備える。可動ユニット12は、固定ユニット18の一端部に図示しないヒンジ部を介して開閉可能に連結される。この可動ユニット12は、筺体14と、筺体14に収容される液晶パネル等の表示パネル16とを有する。
固定ユニット18は、筺体20を有する。筺体20は、薄型の箱状に形成される。また、筺体20は、当該筺体20の厚み方向(高さ方向)に分割されるロアカバー22及びアッパカバー24を有する。この筺体20には、CPU及びメモリ等の複数の電子部品が実装された図示しないプリント基板(マザーボード)が収容される。
また、筺体20には、キーボード26及びタッチパッド28が設けられる。キーボード26は、筺体20の前後方向の中央部から後端側に亘って配置される。キーボード26は、筺体20の前後方向及び幅方向に配列される複数のキートップ26Aを有する。これらのキートップ26Aは、アッパカバー24の上面から露出される。
タッチパッド28は、筺体20におけるキーボード26の前側(矢印FR側)に配置される。このタッチパッド28は、矩形状のタッチ操作面28Aを有する。このタッチ操作面28Aは、アッパカバー24の上面から露出される。
さらに、筺体20には、クリック装置30が設けられる。クリック装置30は、筺体20におけるタッチパッド28の前側に配置される。このクリック装置30は、図2に示されるように、ボタン部材32と、スイッチユニット50と、調整ダイヤル70とを有する。なお、クリック装置30と固定ユニット18とは、筺体20を共有する。また、クリック装置30は、情報入力装置の一例である。また、調整ダイヤル70は、調整部材の一例である。
ボタン部材32は、一対のクリックボタン34と、支持フレーム36とを有する。一対のクリックボタン34及び支持フレーム36は、例えば、樹脂によって一体に形成される。また、一対のクリックボタン34は、筺体20の幅方向(矢印W方向)に並んで配置される。各クリックボタン34は、筺体20の幅方向を長手方向とした矩形状に形成される。
一対のクリックボタン34は、アッパカバー24の上面に形成された開口38内に配置され、アッパカバー24の上面から露出される。また、一対のクリックボタン34の各々の下面(スイッチユニット50側の面)の中央部には、後述する一対のスイッチ54を押下する突起部34A(図3参照)がそれぞれ形成される。なお、クリックボタン34は、操作ボタンの一例である。
支持フレーム36は、アッパカバー24に対して一対のクリックボタン34を支持する。この支持フレーム36は、一対のクリックボタン34と後述するスイッチユニット50との対向方向(矢印UP方向)に弾性変形する。そして、支持フレーム36の弾性変形に伴って、一対のクリックボタン34がスイッチユニット50に対して接離する。
支持フレーム36は、一対のフロントフレーム部36Aと、一対のサイドフレーム部36Bとを有する。一対のフロントフレーム部36Aは、一対のクリックボタン34の各々から前側へ延出する。また、一対のフロントフレーム部36Aは、一対のクリックボタン34の境界の周辺部で互いに接続される。これにより、一対のフロントフレーム部36Aを介して一対のクリックボタン34が連結される。また、各フロントフレーム部36Aには、複数の取付孔40が形成される。
一対のサイドフレーム部36Bは、L字状に形成される。この一対のサイドフレーム部36Bは、一対のクリックボタン34から幅方向の両側へアーム状に延出する。また、各サイドフレーム部36Bの先端部には、取付孔42が形成される。
ここで、図3及び図4に示されるように、フロントフレーム部36A及び一対のサイドフレーム部36Bの取付孔40には、アッパカバー24の内面(下面)から突出する溶着突起44がそれぞれ挿入される。この状態で、溶着突起44は、図示しない溶着機によってフロントフレーム部36A又は一対のサイドフレーム部36Bに溶着される。これにより、支持フレーム36がアッパカバー24に固定される。
図2に示されるように、スイッチユニット50は、筺体20内に配置される。また、スイッチユニット50は、一対のクリックボタン34と筺体20の高さ方向に対向して配置される。このスイッチユニット50は、スイッチ基板52と、一対のスイッチ54とを有する。スイッチ基板52は、一対のクリックボタン34の隣接方向(矢印W方向)を長手方向とした長方形状に形成される。
スイッチ基板52は、一対のクリックボタン34の各々と対向する一対のボタン対向部52Aを有する。この一対のボタン対向部52Aには、一対のスイッチ54が実装される。図3に示されるように、一対のスイッチ54は、一対のクリックボタン34の突起部34Aとそれぞれ対向される。そして、各スイッチ54は、操作者によるクリックボタン34の押下操作に伴って、突起部34Aによって押下される。
一対のスイッチ54は、例えば、操作者による押下操作に伴って、当該操作者にクリック感を与えるタクタイルスイッチとされる。具体的には、各スイッチ54は、例えば、反転ばね、固定接点及び可動接点を有する。反転ばねは、操作者による押下操作に伴って反転することで操作者にクリック感を与える。この反転ばねには、可動接点が設けられる。可動接点は、操作者による押下操作に伴って固定接点に接触される。これにより、スイッチ54がオン状態(通電状態)となる。また、可動接点が固定接点から離れると、スイッチ54がオフ状態(非通電状態)となる。これらのスイッチ54は、スイッチ基板52に接続されたケーブル56を介して、例えば、前述したプリント基板(マザーボード)と電気的に接続される。
スイッチ基板52の長手方向の両端部には、取付孔58がそれぞれ形成される。一方、アッパカバー24の内面における開口38の長手方向の両側には、一対のガイドピン(ボス部)60が設けられる。一対のガイドピン60は、一対のクリックボタン34とスイッチユニット50との対向方向に延びる円筒状に形成される。この一対のガイドピン60は、スイッチ基板52の両側の取付孔58にそれぞれ挿入される。これにより、スイッチ基板52が一対のガイドピン60に沿って移動可能とされる。なお、一対のガイドピン60は、一対のガイド部の一例である。
また、一対のガイドピン60の内周面には、雌ネジが形成される。この一対のガイドピン60には、スイッチ基板52の取付孔58に挿入されたビス62が締め込まれる。これにより、スイッチ基板52がアッパカバー24に取り付けられる。なお、ビス62は、取付部材の一例である。
アッパカバー24とスイッチ基板52との間には、スイッチ基板52を後述する調整ダイヤル70側へ付勢する一対のコイルばね64が配置される。一対のコイルばね64は、一対のガイドピン60にそれぞれ取り付けられる。すなわち、一対のコイルばね64の内部に、一対のガイドピン60がそれぞれ挿入される。この一対のコイルばね64は、軸方向に圧縮された状態で、アッパカバー24とスイッチ基板52との間に配置される。なお、コイルばね64は、弾性部材の一例である。
図2に示されるように、調整ダイヤル70は、スイッチユニット50に対する一対のクリックボタン34と反対側に配置される。この調整ダイヤル70は、操作者によって回動操作されることにより、一対のクリックボタン34に対して一対のスイッチ54を接離させ、操作者による一対のクリックボタン34の操作感覚を調整する部材である。この調整ダイヤル70によって、一対のクリックボタン34の操作感覚が3段階(調整レベル1〜3)に調整可能とされる。
調整ダイヤル70は、ダイヤル本体72と、環状リブ80とを有する。ダイヤル本体72は、円盤状に形成される。また、ダイヤル本体72は、一対のクリックボタン34とスイッチユニット50との対向方向に延びる回動軸76を中心として回動される。
具体的には、ダイヤル本体72の中央部には、当該ダイヤル本体72を厚み方向に貫通する貫通孔74が形成される。この貫通孔74には、ロアカバー22からスイッチユニット50側へ突出する回動軸76が回動可能に挿入される。回動軸76は、円筒状に形成されており、一対のクリックボタン34とスイッチユニット50との対向方向を軸方向として配置される。
回動軸76におけるロアカバー22側の部位には、調整ダイヤル70を回動可能に支持する複数の支持リブ78が設けられる。複数の支持リブ78は、回動軸76を中心として当該回動軸76の外周面から径方向外側へ放射状に延出される。これらの支持リブ78上に、調整ダイヤル70が回動可能に載置される。なお、調整ダイヤル70の側周面には、滑り止め用の複数の溝73が形成される。
また、ダイヤル本体72は、スイッチ基板52と対向する対向面72Aを有する。この対向面72Aには、当該対向面72Aからスイッチユニット50側へ突出する環状リブ80が設けられる。環状リブ80は、円筒状に形成されており、ダイヤル本体72と同軸上に配置される。つまり、環状リブ80は、回動軸76の周方向(矢印T方向)に沿った環状を成す。
図5に示されるように、環状リブ80には、調整レベル1〜3にそれぞれ対応する3つのベース突出部82、低押圧部84及び高押圧部86が設けられる。具体的には、環状リブ80には、対向面72Aからの突出高さ(突出量)が異なるとともに、調整ダイヤル70の回動に伴ってスイッチ基板52に接触される3つのベース突出部82、低押圧部84及び高押圧部86が設けられる。
ベース突出部82、低押圧部84及び高押圧部86は、環状リブ80を当該環状リブ80の周方向に3分割(本実施形態では三等分)して形成される。つまり、ベース突出部82、低押圧部84及び高押圧部86は、回動軸76の周方向にずれて配置される。また、図6に示されるように、低押圧部84の突出高さH2は、ベース突出部82の突出高さH1よりも高くされる(H1<H2)。また、高押圧部86の突出高さH3は、低押圧部84の突出高さH2よりも高くされる(H2<H3)。なお、低押圧部84及び高押圧部86は、押圧部の一例である。
また、ベース突出部82の突出高さH1は、ベース突出部82の長手方向の一端部から他端部に亘って一定とされる。これと同様に、低押圧部84の突出高さH2は、低押圧部84の長手方向の一端部から他端部に亘って一定とされる。さらに、高押圧部86の突出高さH3は、高押圧部86の長手方向の一端部から他端部に亘って一定とされる。そして、ベース突出部82、低押圧部84及び高押圧部86の頂部(先端部)には、スイッチ基板52が接触される接触面82A,84A,86Aがそれぞれ形成される。これらの接触面82A,84A,86Aは、平坦面とされる。
ベース突出部82と低押圧部84との間の段差部には、ベース突出部82の接触面82Aと低押圧部84の接触面84Aとを接続する傾斜面88が形成される。具体的には、低押圧部84における回動軸76の周方向の一端部(ベース突出部82側の端部)には、傾斜面88が形成される。傾斜面88は、低押圧部84における回動軸76の周方向の他端側から一端側に向かうに従ってスイッチユニット50と反対側へ傾斜される。換言すると、傾斜面88は、低押圧部84からベース突出部82に向かうに従ってダイヤル本体72側へ傾斜される。
また、低押圧部84と高押圧部86との間の段差部には、低押圧部84の接触面84Aと高押圧部86の接触面86Aとを接続する傾斜面90が形成される。具体的には、高押圧部86における回動軸76の周方向の一端部(低押圧部84側の端部)には、傾斜面90が形成される。傾斜面90は、高押圧部86における回動軸76の周方向の他端側から一端側に向かうに従ってスイッチユニット50と反対側へ傾斜される。換言すると、傾斜面90は、高押圧部86から低押圧部84に向かうに従ってダイヤル本体72側へ傾斜される。
さらに、高押圧部86とベース突出部82との間の段差部には、高押圧部86の接触面86Aとベース突出部82の接触面82Aとを接続する傾斜面92が形成される。具体的には、高押圧部86における回動軸76の周方向の他端部(ベース突出部82側の端部)には、傾斜面92が形成される。傾斜面92は、高押圧部86における回動軸76の周方向の一端側から他端側に向かうに従ってスイッチユニット50と反対側へ傾斜される。換言すると、傾斜面92は、高押圧部86からベース突出部82に向かうに従ってダイヤル本体72側へ傾斜される。
ここで、図7に示されるように、スイッチ基板52は、調整ダイヤル70の回動軸76の軸方向から見て、一対のクリックボタン34を横切るように配置される。そして、調整ダイヤル70は、回動軸76の軸方向から見て、環状リブ80の一部がスイッチ基板52と重なるように配置される。
これにより、調整ダイヤル70の回動に伴って、ベース突出部82、低押圧部84及び高押圧部86の各々が、スイッチ基板52が接触される調整位置と、スイッチ基板52が接触されない退避位置との間を移動する。つまり、調整ダイヤル70の回動に伴って、ベース突出部82、低押圧部84及び高押圧部86の各々が、回動軸76の軸方向から見て、スイッチ基板52と重なる調整位置と、スイッチ基板52から外れた(スイッチ基板52と重ならない)退避位置との間を移動する。
また、回動軸76は、当該回動軸76の軸方向から見て、スイッチ基板52における一対のビス62間(間隔D)の中間部52Mを通り、かつ、当該スイッチ基板52と直交する仮想線V上に配置される。さらに、回動軸76は、当該回動軸76の軸方向から見て、スイッチ基板52から片側(矢印FR側)に外れた位置に配置される。これにより、調整ダイヤル70の回動に伴い、ベース突出部82、低押圧部84及び高押圧部86の各々が、スイッチ基板52の中間部52Mに少なくとも接触される。
さらに、本実施形態では、スイッチ基板52における一対のビス62間の中間部52Mと、スイッチ基板52における一対のスイッチ54間(間隔E)の中間部とが一致される。これにより、本実施形態では、調整ダイヤル70の回動に伴い、ベース突出部82、低押圧部84及び高押圧部86の各々が、スイッチ基板52における一対のスイッチ54間(間隔E)の中間部(中間部52M)に少なくとも接触される。
また、前述したように、ベース突出部82、低押圧部84及び高押圧部86は、環状リブ80を当該環状リブ80の周方向に三等分して形成される。そのため、調整ダイヤル70の1/3の回動毎に、ベース突出部82、低押圧部84及び高押圧部86の何れか1つがスイッチ基板52に接触される。
なお、図5に示されるように、ダイヤル本体72の対向面72Aには、ベース突出部82、低押圧部84及び高押圧部86の各々に対応する3つの目印S1,S2,S3が表示される。3つの目印S1,S2,S3は、対向面72Aの外周部に等間隔で表示され、操作者が視認可能なように筺体20から露出される。
具体的には、筺体20のロアカバー22には、ダイヤル本体72の外周部を露出させる切欠き部94(図2参照)が形成される。そして、3つの目印S1,S2,S3の何れか1つが筺体20の所定位置に合せられることにより、ベース突出部82、低押圧部84及び高押圧部86の何れか1つがスイッチ基板52に接触される。
次に、クリック装置30の動作(作用)及び一対のクリックボタン34の操作感覚の調整方法の一例に説明する。
図8には、スイッチ基板52が調整ダイヤル70のベース突出部82に接触(支持)された状態が示される。この状態では、一対のクリックボタン34と一対のスイッチ54との間隔は、G1とされる。
この状態において、操作者が一対のクリックボタン34の何れかを押下すると、支持フレーム36(図4参照)がスイッチユニット50側へ弾性変形し、クリックボタン34がスイッチユニット50側へ移動する。これにより、クリックボタン34によってスイッチ基板52上のスイッチ54が押下され、スイッチ54がオン状態となる。
次に、操作者がクリックボタン34から手を離すと、弾性変形された支持フレーム36が復元し、クリックボタン34がスイッチユニット50から離れる方向へ移動される。これにより、スイッチ54がオフ状態となる。このようなスイッチ54の動作により、操作者には、クリックボタン34とスイッチ54との間隔G1に応じた操作感覚が付与される。なお、この状態の一対のクリックボタン34の操作感覚を調整レベル1とする。
ここで、操作者がクリックボタン34の操作感覚を変更する場合には、筺体20から露出する調整ダイヤル70のダイヤル本体72を操作し、回動軸76を中心として調整ダイヤル70を所定方向(図7の矢印R方向)に回動させる。そして、ダイヤル本体72に表示された目印S2を筺体20の所定位置に合わせる。
これにより、図9に示されるように、調整ダイヤル70の低押圧部84が退避位置からスイッチ基板52の下の調整位置へ移動し、当該低押圧部84によってスイッチ基板52が一対のクリックボタン34側へ押圧される。この際、スイッチ基板52は、低押圧部84の一端部に形成された傾斜面88(図5参照)に沿って、ベース突出部82の接触面82Aから低押圧部84の接触面84Aへ移動される。
この結果、スイッチ基板52が一対のガイドピン60に沿って一対のクリックボタン34側へ移動され、一対のコイルばね64がそれぞれ軸方向に圧縮変形される。また、一対のクリックボタン34の突起部34Aと一対のスイッチ54との間隔G2が、調整レベル1の間隔G1よりも狭くなる(G2<G1)。つまり、操作者がクリックボタン34を押下してから、クリックボタン34がスイッチ54を押下するまでの距離が短くなる。
これにより、操作者は、調整レベル1よりも早くスイッチ54をオン状態にすることができる。したがって、操作者によるクリックボタン34の操作感覚が変更される。なお、この状態における一対のクリックボタン34の操作感覚を調整レベル2とする。
次に、操作者がクリックボタン34の操作感覚をさらに変更する場合には、調整ダイヤル70のダイヤル本体72を操作し、回動軸76を中心として調整ダイヤル70を所定方向(図7の矢印R方向)に回動させる。そして、ダイヤル本体72に表示された目印S3を筺体20の所定位置に合わせる。
これにより、図10に示されるように、調整ダイヤル70の高押圧部86が退避位置からスイッチ基板52の下の調整位置へ移動し、当該高押圧部86によってスイッチ基板52が一対のクリックボタン34側へ押圧される。この際、スイッチ基板52は、高押圧部86の一端部に形成された傾斜面90(図5参照)に沿って低押圧部84の接触面84Aから高押圧部86の接触面86Aへ移動される。
この結果、スイッチ基板52が一対のガイドピン60に沿って一対のクリックボタン34側へ移動され、一対のコイルばね64がそれぞれ軸方向に圧縮変形される。また、一対のクリックボタン34の突起部34Aと一対のスイッチ54との間隔が、調整レベル2の間隔G2よりも狭くなる。つまり、操作者がクリックボタン34を押下してから、クリックボタン34がスイッチ54を押下するまでの距離がさらに短くなる。なお、本実施形態では、一対のクリックボタン34の突起部34Aに一対のスイッチ54がそれぞれ接触される。
これにより、操作者は、調整レベル2よりも早くスイッチ54をオン状態にすることができる。したがって、操作者によるクリックボタン34の操作感覚が変更される。なお、この状態における一対のクリックボタン34の操作感覚を調整レベル3とする。
次に、操作者がクリックボタン34の操作感覚を調整レベル1に戻す場合には、調整ダイヤル70のダイヤル本体72を操作し、回動軸76を中心として調整ダイヤル70を所定方向(図7の矢印R方向)に回動させる。そして、ダイヤル本体72に表示された目印S1を筺体20の所定位置に合わせる。
これにより、図8に示されるように、調整ダイヤル70のベース突出部82が退避位置からスイッチ基板52の下の調整位置に移動し、当該ベース突出部82によってスイッチ基板52が支持される。この際、スイッチ基板52は、高押圧部86の他端部に形成された傾斜面92(図5参照)に沿って、高押圧部86の接触面86Aから低押圧部82の接触面82Aへ移動される。
この結果、一対のコイルばね64の付勢力によってスイッチ基板52が一対のガイドピン60に沿って一対の調整ダイヤル70側へ移動されるとともに、一対のコイルばね64が軸方向に伸長する。また、一対のクリックボタン34の突起部34Aと一対のスイッチ54との間隔G1が、調整レベル2,3の間隔よりも広くなる。つまり、操作者がクリックボタン34を押下してから、クリックボタン34がスイッチ54を押下するまでの距離が長くなる。
これにより、操作者は、調整レベル3よりも遅くスイッチ54をオン状態にすることができる。したがって、操作者によるクリックボタン34の操作感覚が変更される。
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態によれば、前述したように、操作者が調整ダイヤル70を回動軸76を中心として回動させることにより、操作者の好みに応じて、クリックボタン34の操作感覚を3段階(調整レベル1〜3)に調整することができる。
また、クリック装置30の組立誤差等によって発生するクリックボタン34の操作感覚の変動を、調整ダイヤル70によって修正することができる。したがって、クリック装置30の組立コスト等を削減することができる。
ここで、操作ボタンの移動方向と直交する方向に延びる回動軸を中心として回動される調整カムによって操作ボタンの操作感覚を調整する場合は、調整カムの径に応じて情報入力装置が操作ボタンの移動方向に大型化する可能性がある。これに対して本実施形態では、調整ダイヤル70は、クリックボタン34の移動方向に延びる回動軸76を中心として回動される。したがって、調整ダイヤル70の径によらずに、筺体20をクリックボタン34の移動方向に薄型化(小型化)することができる。
さらに、図5に示されるように、本実施形態では、ベース突出部82と低押圧部84との間の段差部には、傾斜面88が形成される。これにより、調整ダイヤル70の回動に伴って、スイッチ基板52がベース突出部82と低押圧部84との間を移動し易くなる。これと同様に、低押圧部84と高押圧部86との間の段差部には、傾斜面90が形成される。したがって、調整ダイヤル70の回動に伴って、スイッチ基板52が低押圧部84と高押圧部86との間を移動し易くなる。さらに、高押圧部86とベース突出部82との間の段差部には、傾斜面92が形成される。したがって、調整ダイヤル70の回動に伴って、スイッチ基板52が高押圧部86とベース突出部82との間を移動し易くなる。
また、本実施形態では、ベース突出部82、低押圧部84及び高押圧部86が回動軸76の周方向に沿った環状を成す。これにより、調整ダイヤル70の回動に伴って、ベース突出部82、低押圧部84及び高押圧部86の各々がスイッチ基板52の同じ部位に接触される。したがって、本実施形態では、ベース突出部82、低押圧部84及び高押圧部86の各々がスイッチ基板52の異なる部位に接触される場合と比較して、一対のクリックボタン34の突起部34Aと一対のスイッチ54との間隔を調整し易くなる。
さらに、本実施形態では、ベース突出部82、低押圧部84及び高押圧部86の何れかによって、スイッチ基板52における一対のビス62間の中間部52Mがクリックボタン34側へ押圧される。これにより、一対のクリックボタン34のうち、一方のクリックボタン34とスイッチ54との間隔と、他方のクリックボタン34とスイッチ54との間隔の差異が低減される。したがって、一対のクリックボタン34の操作感覚のずれが抑制される。
さらに、本実施形態では、ベース突出部82、低押圧部84及び高押圧部86の各々によって、スイッチ基板52における一対のスイッチ54間の中間部(中間部52M)がクリックボタン34側へ押圧される。したがって、一対のクリックボタン34の操作感覚のずれがさらに抑制される。
次に、第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同じ構成の部材には同符号を付して説明を省略する。
図11に示されるように、第2実施形態における調整ダイヤル100は、一対のクリックボタン34の操作感覚を3段階(調整レベル1〜3)に調整可能とされる。また、この調整ダイヤル100は、一対のクリックボタン34の操作感覚を異なる感覚に調整可能とされる。
具体的には、調整ダイヤル100は、ダイヤル本体72及び環状リブ102を有する。環状リブ102は、円筒状に形成されており、ダイヤル本体72と同軸上に配置される。この環状リブ102は、一対のベース突出部110A,110B、一対の低押圧部112A,112B及び一対の高押圧部114A,114Bを有する。なお、一対の低押圧部112A,112B及び一対の高押圧部114A,114Bは、押圧部の一例である。
一対のベース突出部110A,110B、一対の低押圧部112A,112B及び一対の高押圧部114A,114Bは、環状リブ102を周方向に複数に分割して形成される。つまり、一対のベース突出部110A,110B、一対の低押圧部112A,112B及び一対の高押圧部114A,114Bは、回動軸76の周方向にずれて配置される。
一対のベース突出部110A,110Bは、ダイヤル本体72の対向面72Aからの突出高さH1が同じとされる。これと同様に、一対の低押圧部112A,112Bは、ダイヤル本体72の対向面72Aからの突出高さH2が同じとされる。さらに、一対の高押圧部114A,114Bは、ダイヤル本体72の対向面72Aからの突出高さH3が同じとされる。
隣接するベース突出部110A,110Bと低押圧部112A,112Bとの間には、傾斜面116が形成される。また、隣接する低押圧部112A,112Bと高押圧部114A,114Bとの間には、傾斜面118が形成される。さらに、隣接する高押圧部114A,114Bとベース突出部110A,110Bとの間には、傾斜面120が形成される。
図12に示されるように、一対の低押圧部112A,112Bの突出高さH2は、一対のベース突出部110A,110Bの突出高さH1よりも高くされる(H1<H2)。また、一対の高押圧部114A,114Bの突出高さH3は、一対の低押圧部112A,112Bの突出高さH2よりも高くされる(H2<H3)。
図13に示されるように、一対のベース突出部110A,110B、一対の低押圧部112A,112B及び一対の高押圧部114A,114Bの回動軸76の周方向の長さは、スイッチ基板52の幅Kよりも長くされる。また、調整ダイヤル100の回動軸76は、当該回動軸76の軸方向から見て、スイッチ基板52における一対のビス62間の中間部52Mと重なる。さらに、調整ダイヤル100の回動軸76は、当該回動軸76の軸方向から見て、スイッチ基板52における一対のスイッチ54間の中間部(中間部52M)とも重なる。
図14及び図15に示されるように、一対のベース突出部110A,110Bは、回動軸76の周方向の長さが同じとされており、回動軸76を挟んで互いに対向される。この一対のベース突出部110A,110Bは、調整ダイヤル100の回動に伴って、スイッチ基板52の一対のボタン対向部52Aにそれぞれ接触される。
図16及び図17に示されるように、一対の低押圧部112A,112Bは、回動軸76の周方向の長さが異なっており、一方の低押圧部112Aと他方の低押圧部112Bの一部とが回動軸76を挟んで互いに対向される。この一方の低押圧部112Aと他方の低押圧部112Bの一部とは、調整ダイヤル100の回動に伴って、スイッチ基板52の一対のボタン対向部52Aにそれぞれ接触される。なお、一方の低押圧部112A及び他方の低押圧部112Bの一部は、調整ダイヤル100の回動に伴って一対のボタン対向部52Aをそれぞれ押圧する一対の第1押圧部の一例である。
図18及び図19に示されるように、一方の高押圧部114Aの一部と他方の低押圧部112Bの一部とは、回動軸76を挟んで互いに対向される。そして、一方の高押圧部114Aの一部は、調整ダイヤル100の回動に伴って、スイッチ基板52の一方のボタン対向部52Aに接触される。また、他方の低押圧部112Bの一部は、回動軸76の軸方向から見て、他方のボタン対向部52Aと重なるが、図19に示されるように、他方のボタン対向部52Aには接触されない。なお、一方の高押圧部114Aの一部及び他方の低押圧部112Bの一部は、調整ダイヤル100の回動に伴って一方の高押圧部114Aの一部及び他方の低押圧部112Bの一部の一方が一対のボタン対向部52Aの一方を押圧する一対の第2押圧部の一例である。
図20及び図21に示されるように、一対の高押圧部114A,114Bは、回動軸76の周方向の長さが異なっており、一方の高押圧部114Aの一部と他方の高押圧部114Bとが回動軸76を挟んで互いに対向される。この一方の高押圧部114Aの一部と他方の高押圧部114Bとは、調整ダイヤル100の回動に伴って、スイッチ基板52の一対のボタン対向部52Aにそれぞれ接触される。なお、一方の高押圧部114Aの一部及び他方の高押圧部114Bは、調整ダイヤル100の回動に伴って一対のボタン対向部52Aをそれぞれ押圧する一対の第1押圧部の一例である。
次に、一対のクリックボタン34の操作感覚の調整方法の一例について説明する。
図14には、スイッチ基板52が調整ダイヤル100の一対のベース突出部110A,110Bに接触(支持)された状態が示される。この状態では、図15に示されるように、一対のクリックボタン34の突起部34Aと一対のスイッチ54との間隔は、G1とされる。なお、この状態における一対のクリックボタン34の操作感覚を調整レベル1とする。
この状態から、操作者が一対のクリックボタン34の操作感覚を変更する場合には、筺体20から露出する調整ダイヤル100のダイヤル本体72を操作し、回動軸76を中心として調整ダイヤル100を所定方向(図14の矢印Q方向)に回動させる。そして、図16に示されるように、ダイヤル本体72に表示された目印S2を筺体20の所定位置に合わせる。
これにより、一対の低押圧部112A,112Bが退避位置からスイッチ基板52の下の調整位置に移動し、この一対の低押圧部112A,112Bによって一対のボタン対向部52Aが一対のクリックボタン34側へそれぞれ押圧される。
この結果、図17に示されるように、スイッチ基板52が一対のガイドピン60に沿って一対のクリックボタン34側へ移動され、一対のコイルばね64がそれぞれ軸方向に圧縮変形される。また、一対のクリックボタン34の突起部34Aと一対のスイッチ54との間隔G2が、調整レベル1の間隔G1よりも狭くなる(G2<G1)。
これにより、操作者は、調整レベル1よりも早くスイッチ54をオン状態にすることができる。したがって、操作者によるクリックボタン34の操作感覚が変更される。なお、この状態における一対のクリックボタン34の操作感覚を調整レベル2とする。
次に、操作者がクリックボタン34の操作感覚をさらに変更する場合には、図18に示されるように、調整ダイヤル100のダイヤル本体72を操作し、回動軸76を中心として調整ダイヤル100を所定方向(矢印Q方向)に回動させる。そして、ダイヤル本体72に表示された目印S3を筺体20の所定位置に合わせる。
これにより、一方の高押圧部114Aの一部と他方の低押圧部112Bの一部とが退避位置からスイッチ基板52の下の調整位置に移動し、一方の高押圧部114Aの一部によって一方のボタン対向部52Aが一対のクリックボタン34側へ押圧される。
この結果、図19に示されるように、スイッチ基板52が一対のガイドピン60に沿って一対のクリックボタン34側へ移動され、一対のコイルばね64がそれぞれ軸方向に圧縮変形される。また、一対のクリックボタン34の突起部34Aと一対のスイッチ54との間隔が、調整レベル2の間隔G2よりも狭くなる。つまり、操作者が一方のクリックボタン34を押下してから、当該クリックボタン34がスイッチ54を押下するまでの距離がさらに短くなる。なお、本実施形態では、一対のクリックボタン34の突起部34Aに一対のスイッチ54がそれぞれ接触される。
これにより、操作者は、調整レベル2よりも早く一方のスイッチ54(図19の左側のスイッチ54)をオン状態にすることができる。なお、この状態における一方のクリックボタン34の操作感覚を調整レベル3とする。
ここで、他方のボタン対向部52Aの下には、低押圧部112Bの一部が配置されるが、この低押圧部112Bの一部は他方のボタン対向部52Aに接触されない。この状態で、操作者によって他方のクリックボタン34が押圧されると、当該クリックボタン34を介して他方のスイッチ54及びボタン対向部52Aが調整ダイヤル100側へ押圧される。そして、他方のボタン対向部52Aが低押圧部112Bの一部に接触すると、他方のクリックボタン34と他方のボタン対向部52Aとの間で他方のスイッチ54が挟み込まれて当該スイッチ54がオン状態となる。
そのため、操作者が他方のクリックボタン34を押下してから、当該クリックボタン34がスイッチ54を押下するまでの距離は、調整レベル2と同等となる。つまり、目印S3を筺体20の所定位置に合わせた状態では、一方のクリックボタン34(左側)の操作感覚が調整レベル3に設定され、他方のクリックボタン34(右側)の操作感覚が調整レベル2に設定される。したがって、操作者は、一方のスイッチ54を他方のスイッチ54よりも早くオン状態にすることができる。
次に、操作者がクリックボタン34の操作感覚をさらに変更する場合には、図20に示されるように、調整ダイヤル100のダイヤル本体72を操作し、回動軸76を中心として調整ダイヤル100を所定方向(矢印Q方向)に回動させる。そして、ダイヤル本体72に表示された目印S4を筺体20の所定位置に合わせる。
これにより、一方の高押圧部114Aの一部と他方の高押圧部114Bとが退避位置からスイッチ基板52の下の調整位置へ移動され、一対の高押圧部114A,114Bによって一対のボタン対向部52Aがそれぞれ接触(支持)される。
この結果、図21に示されるように、一方のクリックボタン34の操作感覚と、他方のクリックボタン34の操作感覚とが調整レベル3に設定される。したがって、操作者は、一対のスイッチ54の両方を調整レベル2よりも早くオン状態にすることができる。
このように本実施形態では、目印S3を筺体20の所定位置に合わせた状態において、一方のクリックボタン34の操作感覚と、他方のクリックボタン34の操作感覚とを異なる感覚に設定することができる。つまり、本実施形態では、例えば、一対のクリックボタン34の使用頻度に応じて、一方のクリックボタン34の操作感覚と、他方のクリックボタン34の操作感覚とを異なる感覚に設定することができる。したがって、一対のクリックボタン34の操作性がさらに向上する。
次に、上記第1,2実施形態の変形例について説明する。なお、以下では、第1実施形態を例に各種の変形例について説明するが、これらの変形例は、第2実施形態にも適宜適用可能である。
上記第1実施形態では、調整ダイヤル70のダイヤル本体72の外周部が、筺体20から凸状に突出されるが、上記第1実施形態はこれに限らない。例えば、図22に示されるように、ダイヤル本体72の外周部は、筺体20に形成された凹部130内に露出されても良い。具体的には、筺体20の外周部には、回動軸76の軸方向から見て、該筺体20の内側へ凹む凹部130が形成される。そして、ダイヤル本体72の外周部は、筺体20の外周部から凸状に突出しないように凹部130内に配置される。これにより、例えば、操作者による調整ダイヤル70の誤操作、及び筺体20の落下等に伴う調整ダイヤル70の破損等が抑制される。
また、上記第1実施形態では、ベース突出部82、低押圧部84及び高押圧部86が環状に形成されるが、上記第1実施形態はこれに限らない。例えば、図23に示されるように、ベース突出部82、低押圧部84及び高押圧部86は、回動軸76の径方向にずれて配置されても良い。なお、ベース突出部82、低押圧部84及び高押圧部86は、回動軸76を中心し、かつ、半径が互いに異なる同心円の円周に沿ってそれぞれ形成されるとともに、回動軸76の周方向にずれて配置される。
また、上記第1実施形態では、ベース突出部82、低押圧部84及び高押圧部86が円筒状に形成されるが、上記第1実施形態はこれに限らない。例えば、図24に示されるように、ベース突出部82、低押圧部84及び高押圧部86は、回動軸76の軸方向から見て、6角形状等の多角形状の環状に形成されても良い。
また、上記第1実施形態では、押圧部の一例として、低押圧部84及び高押圧部86が調整ダイヤル70に設けられるが、上記第1実施形態はこれに限らない。調整ダイヤル70には、少なくとも1つの押圧部を設けることができる。また、ベース突出部82は、省略可能である。
また、上記第1実施形態では、調整ダイヤル70によって一対のクリックボタン34の操作感覚が調整されるが、上記第1実施形態はこれに限らない。調整ダイヤル70は、一対のクリックボタン34の少なくとも一方の操作感覚を調整することができる。
また、上記第1実施形態では、クリック装置30に一対のクリックボタン34が設けられるが、上記第1実施形態はこれに限らない。クリック装置30には、少なくとも1つのクリックボタン34を設けることができる。
また、上記第1実施形態では、スイッチ基板52が一対のガイドピン60に沿って移動可能とされるが、上記第1実施形態はこれに限らない。スイッチ基板52は、例えば、ガイドレールに沿って移動可能とされても良い。また、スイッチ基板52の長手方向の両端部は、筺体20に固定されても良い。この場合、低押圧部84がスイッチ基板52を一対のクリックボタン34側へ押圧したときに、スイッチ基板52が両端部を支点として一対のクリックボタン34側へ凸状に湾曲することで、一対のクリックボタン34と一対のスイッチ54との間隔が変更される。
また、上記第1実施形態では、低押圧部84及び高押圧部86がスイッチ基板52を介して一対のスイッチ54を一対のクリックボタン34側へ押圧するが、上記第1実施形態はこれに限らない。低押圧部84及び高押圧部86は、他の部材を介してスイッチ54を一対のクリックボタン34側へ押圧しても良い。
また、上記第1実施形態では、クリック装置30が、電子機器10としてのノートパソコンに設けられるが、上記第1実施形態はこれに限らない。クリック装置は、例えば、ノートパソコン等に接続されるマウスのクリックボタンに適用されても良い。また、クリック装置30は、クリックボタンに限らず、他のボタンに適用されても良い。
また、上記第1実施形態では、調整部材が円盤状の調整ダイヤル70とされるが、調整部材の形状は適宜変更可能である。
以上、本願が開示する技術の一実施形態について説明したが、本願が開示する技術は上記の実施形態に限定されるものでない。また、上記実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本願が開示する技術の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
なお、以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
筺体と、
前記筺体に設けられるスイッチユニットと、
前記筺体に設けられ、前記スイッチユニットと対向するとともに、該スイッチユニットとの対向方向に移動される操作ボタンと、
前記筺体に設けられるとともに前記スイッチユニットに対する前記操作ボタンと反対側に配置され、前記操作ボタンの移動方向に延びる回動軸を中心とした回動に伴って前記操作ボタンに対して前記スイッチユニットを接離させる調整部材と、
を備える情報入力装置。
(付記2)
前記調整部材の一部は、前記筺体から露出される、
付記1に記載の情報入力装置。
(付記3)
前記筺体には、前記回動軸の軸方向から見て、該筺体の内側へ凹む凹部が形成され、
前記調整部材の一部は、前記凹部内に露出される、
付記2に記載の情報入力装置。
(付記4)
前記調整部材は、前記スイッチユニット側へ突出し、前記回動軸を中心とした回動に伴って前記スイッチユニットを前記操作ボタン側へ押圧する押圧部を有する、
付記1〜付記3の何れか1つに記載の情報入力装置。
(付記5)
前記調整部材は、前記回動軸と同軸上に配置される円盤状のダイヤル本体を有し、
前記押圧部は、前記ダイヤル本体から前記スイッチユニット側へ突出する、
付記4に記載の情報入力装置。
(付記6)
前記押圧部は、前記調整部材の回動に伴って、前記スイッチユニットが接触される調整位置と、前記スイッチユニットが接触されない退避位置との間を移動する、
付記4又は付記5に記載の情報入力装置。
(付記7)
前記調整部材は、前記スイッチユニット側への突出高さが異なるとともに前記回動軸の周方向にずれて配置される複数の前記押圧部を有する、
付記4〜付記6の何れか1つに記載の情報入力装置。
(付記8)
複数の前記押圧部の各々は、前記回動軸の周方向に沿って延びる、
付記7に記載の情報入力装置。
(付記9)
前記調整部材は、前記スイッチユニット側へ突出し、該調整部材の回動に伴って前記スイッチユニットに接触されるベース突出部を有し、
複数の前記押圧部は、前記ベース突出部よりも前記スイッチユニット側へ突出するとともに、該ベース突出部とで前記回動軸の周方向に沿った環状を成す、
付記7又は付記8に記載の情報入力装置。
(付記10)
前記押圧部における前記回動軸の周方向の一端部には、該押圧部における前記回動軸の周方向の他端側から一端側に向かうに従って前記スイッチユニット と反対側へ傾斜する傾斜面が形成される、
付記7〜付記9の何れか1つに記載の情報入力装置。
(付記11)
前記スイッチユニットの長手方向の両端部を前記筺体に取り付ける一対の取付部材を備え、
前記押圧部は、前記調整部材の回動に伴って、前記スイッチユニットにおける一対の前記取付部材間の中間部を少なくとも押圧する、
付記7〜付記10の何れか1つに記載の情報入力装置。
(付記12)
前記取付部材は、ビスとされる、
付記11に記載の情報入力装置。
(付記13)
前記筺体には、互いに隣り合う一対の前記操作ボタンが設けられ、
前記スイッチユニットは、
一対の前記操作ボタンと前記調整部材との間に配置されるスイッチ基板と、
前記スイッチ基板に実装され、一対の前記操作ボタンの各々と対向する一対のスイッチと、
を有し、
前記押圧部は、前記調整部材の回動に伴って、前記スイッチ基板における一対の前記スイッチ間の中間部を少なくとも押圧する、
付記7〜付記12の何れか1つに記載の情報入力装置。
(付記14)
前記スイッチ基板は、一対の前記操作ボタンの各々と対向する一対のボタン対向部を有し、
前記調整部材は、前記回動軸を挟んで互いに対向するとともに、該調整部材の回動に伴って少なくとも一方が、一対の前記ボタン対向部を押圧する一対の前記押圧部を有する、
付記13に記載の情報入力装置。
(付記15)
前記調整部材は、
前記スイッチユニット側への突出高さが互いに同じとされる一対の前記押圧部としての一対の第1押圧部と、
前記スイッチユニット側への突出高さが互いに異なるとともに、一対の前記第1突出部と前記回動軸の周方向にずれて配置される一対の前記押圧部としての一対の第2押圧部と、
を有する、
付記14に記載の情報入力装置。
(付記16)
前記スイッチは、タクタイルスイッチとされる、
付記13〜付記15の何れか1つに記載の情報入力装置。
(付記17)
前記筺体に設けられ、前記スイッチユニットを該スイッチユニットと前記操作ボタンとの対向方向に沿って移動させるガイド部と、
前記筺体に設けられ、前記スイッチユニットを前記調整部材側へ付勢する弾性部材と、
を備える、
付記1〜付記16の何れか1つに記載の情報入力装置。
(付記18)
前記スイッチユニットの長手方向の両端部には、取付孔がそれぞれ形成され、
前記ガイド部は、前記スイッチユニットと前記操作ボタンとの対向方向に延びるとともに、前記取付孔にそれぞれ挿入されるガイドピンとされる、
付記17に記載の情報入力装置。
(付記19)
前記弾性部材は、コイルばねとされる、
付記17又は付記18に記載の情報入力装置。
(付記20)
前記操作ボタンは、クリックボタンとされる、
付記1〜付記19の何れか1つに記載の情報入力装置。