JP2017037188A - 定着装置、定着方法及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置、定着方法及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】クリーニングのための時間的ロスがなく、また大掛かりなクリーニング部材を配置することなく定着装置のローラに固着したトナーを通常の印刷動作で除去する。
【解決手段】外周面が互いに圧接する駆動側と従動側の2つのローラ21、31の間に形成されるニップ部Nにトナー像を保持した転写媒体Pを通過させることでトナー像を転写媒体Pに定着する定着装置である。2つのローラの回転時に定着ニップに作用する剪断力は15N以上で25N以下である。
【選択図】図6A

Description

本発明は、画像を転写媒体に定着させる定着装置及び定着方法と、当該定着装置を備えた画像形成装置に関するものである。
プリンタや複写機等の電子写真方式の画像形成装置においては、トナー像が形成された用紙等の転写媒体を、加圧ローラと定着ローラとの間に形成される定着ニップに通過させることで、トナー像を転写媒体に定着させる定着装置が用いられている。
転写媒体上のトナー(トナー像)は、一方又は双方のローラから与えられる熱によって溶融することで転写媒体上に定着される。しかしながら、熱量の過不足や電気的作用によってトナーの一部がローラの一方又は双方に固着してしまうことがある。
このような固着トナーがあると、図13のように、固着トナー200の部分でトナーの離型性(転写媒体に対するトナーの定着性)が低下し、その後の定着処理で定着ローラ21上のトナー像が周長ピッチで転写媒体P上に転写されるオフセット画像(「黒ポチ画像」ともいう)201が発生する。また、炭酸カルシウム等の填料を多く含む転写媒体を使用すると填料が定着ローラ21へ付着しやすいので当該オフセット画像が発生しやすくなる。
このようなオフセット画像の発生を抑制するため、例えば特許文献1(特開2002−40860号公報)では、転写材が定着ニップに到達する前に、定着部材と加圧部材との表面間で移動速度差をつける方法が提案されている。また特許文献2(特開2009−37078号公報)では、加圧部材の表面の固着トナーを除去するクリーニングウェブ及びクリーニングローラを設置する方法が提案されている。
特許文献1の方法は定着部材と加圧部材との間の移動速度差で固着トナー除去力(剥離力)を発生させるものであるが、この力の大きさは紙粉(トナー填料等)を多く含んだ固着トナーの除去には不十分である。また、固着トナーがローラの一方から他方に乗り移るだけで最終的には除去されない場合もある。さらに、転写材が定着ニップを通過中は固着トナーの除去ができない。
特許文献2の方法はクリーニングウェブ及びクリーニングローラのため装置が大型化してコストアップとなる。さらに、クリーニングローラで回収したトナーが蓄積し凝固することで異音が発生したり、クリーニングローラに所定量以上蓄積されたトナーが溶け出す「トナー落ち」で転写媒体を汚したりする。また特許文献1、2とも、通常の印刷動作とは異なる所定のクリーニングシーケンスを実行する必要があるので時間的ロスが発生する。
本発明は以上に鑑み、クリーニングのための時間的ロスがなく、また大掛かりなクリーニング部材を配置することなく、定着装置のローラに固着したトナーを通常の印刷動作で除去することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明は、外周面が互いに圧接する駆動側と従動側の2つのローラの間に形成される定着ニップに、トナー像を保持した転写媒体を通過させることで前記トナー像を前記転写媒体に定着する定着装置において、前記2つのローラの回転時に前記定着ニップに作用する剪断力は、15N以上で25N以下であることを特徴とする定着装置である。
本発明は前述のように、2つのローラの回転時に定着ニップに作用する剪断力が15N以上で25N以下であるので、通常の印刷動作中にローラの固着トナーを当該剪断力で転写媒体側に除去することができる。
本発明の実施の一形態に係る画像形成装置の概略構成図である。 本発明を適用可能な定着装置の一型式を示す概略断面図である。 本発明の第1実施形態に係る定着装置の概略構成図である。 本発明の第1実施形態に係る定着装置の加圧ローラ用滑り軸受の2つの例を示す軸端面図である。 (a)は第1実施形態の定着装置で使用する滑り軸受の軸端断面図、(b)は当該滑り軸受の初期軸端拡大断面図、(c)は当該滑り軸受の経時軸端拡大断面図である。 (a)は第1実施形態の定着装置で使用する滑り軸受の初期軸端断面図、(b)は滑り軸受の経時軸端断面図である。 (a)は第1実施形態の定着装置で使用する滑り軸受の初期軸端断面図、(b)は滑り軸受の経時軸端断面図である。 定着ローラと加圧ローラとの間に生じる剪断力を示す概略断面図である。 定着ローラの固着トナーが剪断力により除去される様子を示す概略断面図である。 加圧ローラの固着トナーが剪断力により除去される様子を示す概略断面図である。 通紙枚数の増加に伴う剪断力及びオフセット画像発生率の変化を示す図である。 通紙枚数の増加に伴うトルクの変化を示す図である。 トルク測定装置の概略構成を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る定着装置の概略構成図である。 本発明の第3実施形態に係る定着装置の概略構成図である。 本発明の第4実施形態に係る定着装置の概略構成図である。 本発明の第5実施形態に係る定着装置の概略断面図である。 クリーニング手段を設けた実施形態を示す概略構成図である。 固着トナーによるオフセット画像の発生状態を示す図である。
以下、添付の図面に基づき、本発明の第1〜第5実施形態を含む実施の形態について説明する。なお、各図面において同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
(画像形成装置としてのカラープリンタの概略構成)
図1に示すように、本実施形態の画像形成装置1はタンデム型カラープリンタである。画像形成装置本体の上方にあるボトル収容部101には、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した4つのトナーボトル102Y、102M、102C、102Kが着脱自在(交換自在)に設置されている。
ボトル収容部101の下方には中間転写ユニット85が配設されている。当該中間転写ユニット85の中間転写ベルト78に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部4Y、4M、4C、4Kが並設されている。各作像部4Y、4M、4C、4Kには、それぞれ、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kが配設されている。
また、各感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの周囲には、それぞれ、帯電部75、現像部76、クリーニング部77、除電部等が配設されている。そして、各感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)が行われて、各感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上に各色の画像が形成される。感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kは、駆動モータによって図1における時計回りに回転駆動される。
そして、帯電部75の位置で、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面が一様に帯電される(帯電工程)。その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、露光部3から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によって各色に対応した静電潜像が形成される(露光工程)。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、現像部76との対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、各色のトナー像が形成される(現像工程)。その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、中間転写ベルト78及び1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上のトナー像が中間転写ベルト78上に転写される(1次転写工程)。
このとき、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上には、僅かながら未転写トナーが残存する。その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、クリーニング部77との対向位置に達する。この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上に残存した未転写トナーがクリーニング部77のクリーニングブレードによって機械的に回収される(クリーニング工程)。
最後に、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上の残留電位が除去される。こうして、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上で行われる一連の作像プロセスが終了する。
その後、現像工程を経て各感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト78上に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト78上にカラー画像が形成される。
ここで、中間転写ユニット85は、中間転写ベルト78、4つの1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79K、2次転写バックアップローラ82、クリーニングバックアップローラ83、テンションローラ84、中間転写クリーニング部80、等で構成される。
中間転写ベルト78は、3つのローラ82〜84によって張架・支持されるとともに、1つのローラ82の回転駆動によって図1における反時計回りに無端移動される。4つの1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kは、それぞれ、中間転写ベルト78を感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kとの間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。
そして、1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kに、トナーの極性とは逆の転写バイアスが印加される。そして、中間転写ベルト78は、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト78上に重ねて1次転写される。
その後、各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト78は、2次転写ローラ89との対向位置に達する。この位置では、2次転写バックアップローラ82が、2次転写ローラ89との間に中間転写ベルト78を挟み込んで2次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト78上に形成された4色のトナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送された転写媒体P上に転写される。
このとき、中間転写ベルト78には、転写媒体Pに転写されなかった未転写トナーが残存する。その後、中間転写ベルト78は、中間転写クリーニング部80の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト78上の未転写トナーが回収される。
こうして、中間転写ベルト78上で行われる一連の転写プロセスが終了する。以上が画像形成部の構成及び作用の説明である。ここで、2次転写ニップの位置に搬送された転写媒体Pは、装置本体の下方に配設された給紙部12から、給紙ローラ97やタイミングローラ対98等を経由して搬送されたものである。
詳しくは、給紙部12には、転写紙等の転写媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ97が図1における反時計回りに回転駆動されると、一番上の転写媒体Pがタイミングローラ対98のローラ間に向けて給送される。タイミングローラ対98に搬送された転写媒体Pは、回転駆動を停止したタイミングローラ対98のローラニップの位置で一旦停止する。
そして、中間転写ベルト78上のカラー画像にタイミングを合わせて、タイミングローラ対98が回転駆動されて、転写媒体Pが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、転写媒体P上に、所望のカラー画像が転写される。
その後、2次転写ニップの位置でカラー画像が転写された転写媒体Pは、定着装置20の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ローラ21及び加圧ローラ31による熱と圧力とにより、中間転写ベルト78の表面に転写されたカラー画像が転写媒体P上に定着される。
その後、転写媒体Pは、排紙ローラ対99のローラ間を経て装置外へと排出される。排紙ローラ対99によって装置外に排出された転写媒体Pは、出力画像として、スタック部100上に順次スタックされる。こうして、画像形成装置1における一連の画像形成プロセスが完了する。
(定着装置の基本構成)
次に、前述した定着装置20の一型式であって本発明を適用可能な定着装置の基本構成を図2により説明する。図2の定着装置20は2つのローラ、すなわち、互いに接触して定着ニップとしてのニップ部Nを形成する定着ローラ21と加圧ローラ31を有する。定着ローラ21の内部には、定着ローラ21を加熱する加熱手段としてのハロゲンヒータ24が配設されている。当該加熱手段は、ハロゲンヒータ24に代えて定着ローラ21を外周面側から加熱する外部加熱方式にすることも可能である。また、定着ローラ21と加圧ローラ31は、モータ等の回転駆動手段によって、図の矢印方向に回転可能に構成されている。
定着ローラ21は、熱伝導性基体の周囲を離型性を有する被覆層で被覆された円筒状部材である。熱伝導性基体としては、所要の機械的強度を有し、熱伝導性の良好な炭素鋼材やアルミニウム材が主として用いられる。外側(外周面)の被覆層は、トナーとの離型性を良好とし、熱伝導率が高く耐久性に富む材料で形成される。例えば、フッ素樹脂(PFA)チューブで被覆したものやフッ素樹脂(PFA又はPTFE)塗料を塗布したもの、あるいはシリコーンゴム層やフッ素ゴム層を形成したもの等が被覆層として用いられる。
加圧ローラ31は、芯金と、当該芯金の外側(外周)に形成された弾性層と、当該弾性層を被覆する被覆層とからなる円筒状部材である。芯金として、例えばSTKM等が用いられ、弾性層としては、シリコーンゴムやフッ素ゴム、あるいはこれらの発泡体が用いられる。被覆層は例えば離型性に富むPFA,PTFA等の耐熱性フッ素樹脂のチューブで形成される。
この加圧ローラ31は、バネ等を使用した付勢機構Bにより定着ローラ21に向けて付勢されている。この付勢機構Bは、圧縮バネ28と、支点部29aを中心として左右方向に揺動可能な付勢レバー29とを有する。付勢レバー29の先端部を圧縮バネ28で押圧することで、付勢レバー29の中間部29bを加圧ローラ31の回転軸部31aに向けて押圧する。
ニップ部Nよりも転写媒体搬送方向の下流側(図2の上側)には、先端が尖った爪状の分離部材23が定着ローラ21に対向して配設されている。本実施形態では、分離部材23は定着ローラ21の軸方向に渡って4個配置されている。ただし、分離部材23の個数は複数であればよく、4個に限定されない。
分離部材23の素材としては、主にPFAやPEK、PEEK等の離型性や摺動性の良い材料を用いられる。また、分離部材23の表面をPFAやテフロン(登録商標)等の離型性や摺動性の良い材料でコーティングしてもよい。
各分離部材23には当接方向付勢手段が配設されている。当該当接方向付勢手段としては例えば圧縮コイルバネや引張りコイルバネを使用することができるが、設置スペースや製造コストなどの諸条件に応じて、その他の付勢手段を当接方向付勢手段として使用することも可能である。この当接方向付勢手段によって、各分離部材23は定着ローラ21に対して当接させる方向に付勢されている。
また、定着ローラ21の周囲には温度検知手段としてのサーミスタ25や、異常温度防止用のサーモスタット等が配設されている。そして当該サーミスタ25からの検出信号により、定着ローラ21の表面温度が所定の温度域内に維持されるように制御されている。
(第1実施形態)
図3は本発明の第1実施形態に係る定着装置の概略構成図である。図3に示すように、定着ローラ21の一端部に周方向に連続してギア部21aが設けられており、このギア部21aに、モータ等の回転駆動手段40に設けられた駆動ギア41が噛み合って連結されている。そして回転駆動手段40が駆動すると、ギア部21aを介して駆動力が定着ローラ21に付与され、定着ローラ21が回転駆動する。
一方、加圧ローラ31は滑り軸受42によって回転可能に支持されており、定着ローラ21が回転駆動することにより、これと一緒に従動回転する。加圧ローラ31の外周面の幅方向中央部には通紙領域が所定幅で形成され、当該通紙領域の左右両側に幅狭の非通紙領域が存在する。
第1実施形態では、以下に詳述するように、滑り軸受42による加圧ローラ31の回転軸部31aの摩擦を利用して加圧ローラ31に制動力を掛けるようにしている。すなわち、ニップ部Nを所定幅で形成するために定着ローラ21と加圧ローラ31との間には図2のように付勢機構Bにより荷重が掛けられている。このため、当該荷重の反力である定着ローラ21からの押し戻そうとする力が加圧ローラ31の回転軸部31aで受け止められ、当該回転軸部31aとその滑り軸受42との間に軸受摩擦が発生する。
一般的に、定着ローラ21や加圧ローラ31の軸受としては転がり軸受や滑り軸受が使用されるが、本発明の第1実施形態では滑り軸受42を使用する。滑り軸受42は転がり軸受よりも軸受摩擦が大きく回転負荷が生じやすい。この軸受摩擦ないし回転負荷で後述する剪断力の周方向成分(15〜25N)を発生させる。
すなわち、従動側である加圧ローラ31に作用する軸受摩擦ないし回転負荷により、ニップ部Nに、大きさが15N以上で25N以下となる剪断力を付与するのである。当該剪断力に影響を与える因子(パラメータ)は、ニップ幅、ローラ間にかかる荷重、ローラ軸長、ローラ間での摩擦力、ローラの回転負荷(軸受摩擦、ブレーキ)がある。またローラの回転負荷(軸受摩擦)の例としては、後述する滑り軸受42の凸部42a〜42cやスキン層の削れがある。
滑り軸受42は、図4Aの(a)に示すようなU字型の滑り軸受42や、同図(b)に示すような円筒状の滑り軸受42を使用可能である。滑り軸受42の材料としては、例えばTFE{フッ素樹脂(四フッ化エチレン)}、PI(ポリイミド)、PAI(ポリアミドイミド)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等を使用することができる。
滑り軸受42の軸穴摺動面には、図4B〜図4Cに示すように、凸部42a、42b、42cが形成されている。これら凸部42a〜42cはいずれも先端がV字状に尖っていて三角柱状を成し、このV字状に尖った先端は、回転軸部31a(鉄製)との摩擦によって次第に摩耗していき、稼働経時で回転軸部31aが面接触する領域42a1、42b1、42c1が増大する。この接触面積増大や摩耗による摩耗粉発生の影響もあって摩擦係数が稼働経時で増大する。
なお、付勢機構Bの高荷重設定等により凸部42a〜42cの応力集中で回転軸部31aが損傷するのを回避するために、滑り軸受42の初期状態で所定面積で面接触する領域42a1、42b1、42c1を初めから形成しておいてもよい(凸部42a〜42cを三角柱状から台形状に変更)。この場合も当該領域42a1、42b1、42c1の面積が稼働経時で増大することに変わりはない。
詳しくは、図4Bの滑り軸受42では複数の凸部42aが軸穴摺動面の周方向に連続的(ジグザグ状又はギザギザ状)に形成されている。これら凸部42aの先端部が回転軸部31aの外周面に摺接している。各凸部42aは滑り軸受42の軸線方向に所定長さで延びている。
凸部42aの尖った先端が回転軸部31aとの摩擦により、すなわち通紙枚数の増大とともに摩耗していくと、面接触の領域42a1が次第に拡大する。これと共に、滑り軸受42の小さい初期接触面積による軸受初期摩擦が、減少することなく初期摩擦のまま安定保持されるか微小増加傾向を維持し、ひいては定着ローラ21の初期駆動トルクが減少することなく安定保持されるか微小増加傾向を維持する。
図4Cの滑り軸受42では軸穴の軸線方向片側の縁部に寄せて凸部42bが形成されている。当該凸部42bは左右いずれの側に寄せて形成することも可能であるが、図示するように安定支持のため加圧ローラ31側に寄せて形成するのが望ましい。凸部42bは図4C(a)のように軸穴の周方向に連続して形成され、軸線方向反対側はテーパ状に傾斜している。
凸部42bの先端部が回転軸部31aの外周面に約180°の接触角で摺接し、回転軸部31aとの摩擦(通紙枚数の増大)で凸部42bの先端部が摩耗していくと、図4C(b)のように、面接触の領域42b1が次第に拡大する。これと共に、滑り軸受42の小さい初期接触面積による軸受初期摩擦が、減少することなく初期摩擦のまま安定保持されるか微小増加傾向を維持し、ひいては定着ローラ21の初期駆動トルクが減少することなく安定保持されるか微小増加傾向を維持する。
図4Dの滑り軸受42では軸穴の軸線方向中央部に凸部42cが形成されている。当該凸部42cは図4D(a)のように軸穴の周方向に連続して形成され、軸線方向両側は左右対称でテーパ状に傾斜している。凸部42cが軸線方向中央部に形成されていることで、滑り軸受42の軸線が加圧ローラ31の軸線に対して傾く軸受倒れを抑制することができる。また、滑り軸受42の左右共通部品化により部品点数と部品コストの削減、組み立て確認工数の低減を図れ、組み立てミス防止により品質の安定化を図ることができる。
凸部42cの先端部は、回転軸部31aの外周面に約180°の接触角で摺接している。そして、回転軸部31aとの摩擦(通紙枚数の増大)で凸部42aの先端部が摩耗していくと、図4D(b)のように、面接触の領域42c1が次第に拡大する。これと共に、滑り軸受42の小さい初期接触面積による軸受初期摩擦が、減少することなく初期摩擦のまま安定保持されるか微小増加傾向を維持し、ひいては定着ローラ21の初期駆動トルクが減少することなく安定保持されるか微小増加傾向を維持する。このように、滑り軸受42の軸穴摺動面に形成された凸部42a〜42cは、回転軸部31aの回転により摩耗して回転トルクを維持又は増大させる。
加圧ローラ31は定着ローラ21の回転駆動の結果として従動回転するので、加圧ローラ31に滑り軸受42によって制動力が掛かると、図5のように回転駆動する定着ローラ21と従動回転する加圧ローラ31との間のニップ部Nに矢印に示すような剪断力F1、F2が発生する。F2は共役剪断力であって剪断力F1と等大で逆向きである。
(剪断力による固着トナーの除去作用)
このように剪断力F1、F2が存在するニップ部Nを転写媒体Pが通過すると、図6A及び図6Bに示すように、転写媒体Pと定着ローラ21との間、及び転写媒体Pと加圧ローラ31との間に、剪断力F1、F2が作用する。すなわち図6A(a)に示すように、定着ローラ21の表面に固着トナー203がある場合は、ニップ部Nに転写媒体Pを通過させることで、同図(b)に示すように、固着トナー203が下向き剪断力F2によって転写媒体Pに擦り取られる。
そして、図6A(c)に示すように、転写媒体Pに擦り取られた固着トナー203は転写媒体Pと一緒に装置外へ排出される。なお、転写媒体P上に転移される固着トナーはごく微量であるので、画質を低下させるほどのものとはならない。
また、図6B(a)に示すように、加圧ローラ31の表面に固着トナー203がある場合は、ニップ部Nに転写媒体Pを通過させることで、同図(b)に示すように、固着トナー203が上向き剪断力F1によって転写媒体Pに擦り取られる。そして、図6B(c)に示すように、転写媒体Pに擦り取られた固着トナー203は転写媒体Pと一緒に装置外へ排出される。
(剪断力とトルクの大きさ)
本発明の実施形態では、前記剪断力の周方向(ローラ回転方向)成分の大きさを、15N以上かつ25N以下となるように設定している。また、このような大きさの剪断力を発生させるために、定着ローラ21のトルクを、0.2N・m以上かつ0.3N・m以下に設定する。
ここで、前記剪断力15N〜25Nと前記トルク0.2N・m〜0.3N・mの値は、ニップ部Nを転写媒体Pが通過する前の非通紙時における値である。これは、ニップ部Nを転写媒体Pが通過する通紙時において転写媒体Pに作用する剪断力や定着ローラ21のトルクは、測定することが極めて困難なためである。
本発明の実施形態では、ニップ部Nを転写媒体Pが通過する通紙時に転写媒体Pに作用する剪断力は、転写媒体Pが通過する前の非通紙時にニップ部Nに作用する剪断力よりも常に大きくなるように設定している。したがって、通紙時において少なくとも前記剪断力15N〜25Nが転写媒体Pに確実に作用する。
前記剪断力とトルクは一定の相関関係がある。すなわち、トルクをローラ半径で割った値が剪断力であるから、例えばローラ径を26mm(半径13mm)とすると、剪断力と半径13mmを掛け合わせるとトルクが求まる。
したがって、剪断力15Nの場合は15N×0.013m=0.195N・mのトルクとなり、剪断力25Nの場合は25N×0.013m=0.325N・mのトルクとなる。ローラ径は経時変化せず一定と考えられるので、トルクが上昇すれば剪断力も上昇し、トルクが下降すれば剪断力も下降する関係にある。剪断力とトルクの上限・下限をこのように設定した理由は図7A、図7Bにより次に述べる。
(剪断力の上限・下限)
図7Aは剪断力の周方向成分の大きさと固着トナーに起因するオフセット画像の発生率との関係を調べた試験結果である。この試験はA4サイズ用の2つの定着装置を使用して行った。第1の定着装置は本発明の実施形態の滑り軸受(図10AのU字型・丸型)を使用し、第2の定着装置は従来の滑り軸受(図10AのU字型・丸型)を使用した。なおU字型と丸型で試験結果に有意差は認められなかった。図7Aにおいて、実線A1、A2は、それぞれ定着ローラと加圧ローラとの間で生じる剪断力の周方向成分の大きさを示し、実線A1が第1のプリンタによるもので、実線A2が第2のプリンタによるものである。破線B1、B2は、それぞれ定着ローラにトナーが固着したことに起因するオフセット画像の発生率を示す。
剪断力がA1の場合はオフセット画像発生率がB1であり、剪断力がA2の場合はオフセット画像発生率がB2である。また、図7Aの横軸は、ニップ部へ転写媒体を通過させた累積枚数(累積通紙枚数)を示している。
図7Aの結果から、剪断力が15N〜25Nの範囲にあるA1の場合は、破線B1に示すように、オフセット画像の発生率が常に0%であることが分かる。剪断力が15N以上であるA1の場合は、十分な固着トナー除去効果が得られた結果、定着ローラへの固着トナーの蓄積が抑えられ、オフセット画像が発生しなかったものと考えられる。また別の試験によると、剪断力が25Nを超えると転写媒体にシワが発生しやすくなることも分かった。
これに対して剪断力が15N未満となったA2の場合は、破線B2に示すように、通紙枚数が増えるにつれてオフセット画像の発生率が増加することが分かる。A2の場合、剪断力が小さいため、十分な固着トナー除去効果が得られず、通紙枚数の増加と共に定着ローラに固着トナーが蓄積し、これが原因でオフセット画像が発生したものと考えられる。このことから、剪断力の周方向成分の大きさを15N〜25Nの範囲に維持することで定着ローラへの固着トナーの蓄積を高度に抑制してオフセット画像を防止し、かつ、転写媒体のシワも防止可能であるとの知見が得られた。
なお、図7Aにおいて、オフセット画像が生じたA2の場合、累積通紙枚数の少ない初期状態(約500枚未満の状態)では、剪断力が15N以上で、オフセット画像の生じなかったA1の場合とほぼ同じであったが、その後、剪断力は急激に低下した。これは、A1の場合とA2の場合とで、加圧ローラを支持する滑り軸受として異なる材質のものを用いていたが、初期状態ではいずれも新品であったため、材質の違いによる回転負荷の特性(剪断力に与える影響)にあまり差が生じなかったからと考えられる。
すなわち、新品状態では滑り軸受の表面がスキン層で覆われていたことで、各滑り軸受の材質の違いによる差が明確に現れず、その後、スキン層が削れて材質自体の特性が現れることで、剪断力に差が生じたものと考えられる。このことからすれば、新品又はそれと同等の滑り軸受を用いた定着装置においては、剪断力が15N以上であるか否かの判断は、初期状態では判別しにくく、少なくとも累積通紙枚数が1000枚以上の状態で判断するのがよい。また、剪断力が25N以下であるか否かの判断は、通紙枚数が1万枚以下の状態で判断するのがよい。
(トルクの上限・下限)
図7Bは累積通紙枚数の増加に伴う定着ローラ21のトルクの変化と、固着トナーの発生との関係を調べた試験結果である。この試験も図7Aの試験で使用したのと同じA4サイズ用の2つの定着装置を使用して行った(定着ローラ21の直径は26mm)。点線が加圧ローラ用軸受として従来の滑り軸受(図4AのU字型・丸型)を使用した第2の定着装置の場合を示し、実線が本発明の実施形態の滑り軸受(図4AのU字型・丸型)を使用した第1の定着装置の場合を示している。なおU字型と丸型で試験結果に有意差は認められなかった。
滑り軸受の初期トルクは点線と実線とも0.25N・mと比較的高いが、従来の滑り軸受では印刷寿命初期(通紙10万枚)でトルクが0.15N・m程度まで減少しそこから安定している。0.15N・m程度までトルクが減少した理由は、初期的に軸穴摺動面の表層が削れ、その削れ粉が回転軸部31aの周辺に付着し、緩衝材・潤滑材の役割を果たすことによるものと考えられる。しかし、トルクが0.2N・mを割り込むと黒ポチ付着のオフセット画像が発生した。
一方、本発明の実施形態で使用した定着ローラ用滑り軸受の形状によれば、印刷寿命初期(通紙10万枚)でトルクが0.25N・mから微小増加した。そして、その後も全体的には緩やかな増加傾向を維持したが、耐久末期(通紙50万枚)でも0.3N・m以下の範囲であった。また別の試験によると、トルクが0.3N・mを超えていくと駆動モータへの負荷が大きくなり、異音や部品の破損原因になることも分かった。
以上の結果から、本発明の実施形態によれば、滑り軸受を削りながら使用してトルクを0.2〜0.3N・mの範囲に保つことで、黒ポチ付着のオフセット画像が発生せず、異音や部品破損もなく安定した動作の画像形成装置が得られることが分かった。
(トルク測定装置)
定着ローラ21に生じるトルクTrは、ニップ部Nを転写媒体Pが通過する前の非通紙時における定着ローラ21に生じる総トルクである。定着ローラ21の総トルクは、例えば、図8に示すようなトルク測定装置50で測定することが可能である。
図8に示すトルク測定装置50は、トルク変換器51と、モータ52と、シグナルコンディショナ53と、コンピュータ54と、固定台55とを備える。固定台55上には、トルク変換器51及びモータ52が設置されており、トルク変換器51には、シグナルコンディショナ53を介してコンピュータ54が接続されている。また、トルク変換器51を挿通するモータ52の回転軸の先端には駆動ギア56が設けられている。
定着ローラ21の総トルクを測定するには、まず、定着ローラ21を定着装置20ごと固定台55に固定し、定着ローラ21の軸方向一端部に設けられたギア部21aを駆動ギア56に連結する。この状態で、モータ52を駆動させて、そのとき定着ローラ21に生じる総トルクをトルク変換器51で測定する。そして、測定データをシグナルコンディショナ53で所定の信号に変換してコンピュータ54に入力し、総トルクを算出する。
このようにして得られた定着ローラ21の総トルクの値Trと定着ローラ21の平均半径の値Rを、Fr=Tr/Rの計算式に代入することで、定着ローラ21と加圧ローラ31との間で生じる剪断力の周方向成分の値Frを算出することが可能である。そして、得られた剪断力の周方向成分の値Frが、15N以上25N以下の範囲となるように、トルクの大きさやローラ半径等を調整すればよい。
以上は定着ローラ21が駆動ローラで加圧ローラ31が従動ローラである場合である。これとは反対に加圧ローラ31が駆動ローラで定着ローラ21が従動ローラである場合は、加圧ローラ31の総トルクを同様に算出する。そして当該トルクの値と加圧ローラ31の(ニップ部Nにおける)平均半径を用いて、剪断力の周方向成分の値Frを算出する。
(第2実施形態)
図9は本発明の第2実施形態に係る定着装置の概略構成図である。この第2実施形態では、加圧ローラ31の軸受として前述した図4B〜図4Dの軸受42ではなく、一般的な軸受摩擦が小さい転がり軸受や滑り軸受を使用する。その代わりに、この第2実施形態では、加圧ローラ31の非通紙領域にブレーキパッド32を摺接させている。
当該ブレーキパッド32はブレーキバネ33によって所定圧で非通紙領域に押し付けられている。非通紙領域にブレーキパッド32を押し付けることで、ブレーキパッド32がトナーで汚れるのを防止し、転写媒体Pに汚れが逆流するのを防止することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態を図10により説明する。この第3実施形態は、加圧ローラ31を定着ローラ21に付勢する圧縮バネ28をブレーキバネ(図9のブレーキバネ33)として兼用したものである。
すなわち、付勢レバー29の先端部にブレーキパッド61を取り付け、当該ブレーキパッド61を加圧ローラ31の外周面両端部の非通紙領域に摺接させている。図9のブレーキバネ33を省略し、またブレーキパッド61を付勢レバー29と一体化することで部品点数削減によるコストダウンを図ることができる。なお、ブレーキパッド61による押圧力は加圧ローラ31を介して定着ローラ21にも作用するので、付勢レバー29の中間部29bを必ずしも回転軸部31aに当接させる必要はない。また、圧縮バネ28の押圧力を変更してニップ部Nの圧力を変更する場合でも、ブレーキパッド61の押圧力を所定範囲に維持することが可能である。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態を図11Aにより説明する。この第4実施形態は、ブレーキパッド32による押圧力がニップ部Nの圧力に影響しないようにしたものである。すなわち、図11Aでは加圧ローラ31の軸方向両端面に対して軸方向からブレーキバネ33で付勢したブレーキパッド32を摺接させている。
この場合、ブレーキパッド32を当てるために非通紙領域の一定幅を確保する必要がなく、加圧ローラ31の小型化も可能である。ブレーキパッド32は加圧ローラ31の軸方向一端面にのみ摺接させてもよい。図11Aの第4実施形態により、ブレーキパッド32による押圧力がニップ部Nの圧力に影響するのを回避することができ、ブレーキパッド32による押圧力でニップ部Nの軸線方向の圧力傾斜(左右偏差)が発生するのを防止することができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態を図11Bにより説明する。この第5実施形態も、ブレーキパッド32による押圧力がニップ部Nの圧力に影響しないようにしたものである。すなわち、加圧ローラ31の外周面両端部の非通紙領域に、定着ローラ21と加圧ローラ31の中心間を結ぶ直線に対して垂直方向(定着ニップ部Nの接線方向と平行な方向)からブレーキバネ33で付勢したブレーキパッド32を摺接させている。図11Bの第5実施形態により、ブレーキパッド32による押圧力がニップ部Nの圧力に影響するのを回避することができ、ブレーキパッド32による押圧力でニップ部Nの軸線方向の圧力傾斜(左右偏差)が発生するのを防止することができる。
本発明の実施形態では通紙中に剪断力を作用させるので、非通紙時に剪断力を作用させる場合よりも転写媒体Pの表面の所謂ヤスリ効果でトナー除去作用が大幅に高まる。そして転写媒体Pがニップ部Nを通過するたびに当該トナー除去作用が発揮される。このため、上記特許文献1のようにトナー除去は所定のクリーニングシーケンスで実行して通紙中はトナー除去を行わない構成に比べると時間的ロスがなく、しかもより頻繁に付着物の除去を行うことができ、固着トナー等のローラへの付着物の堆積を効果的に抑制することができる。
特に、上記のような本発明の効果は、炭酸カルシウム等の填料が多く含まれている転写媒体を用いる場合に大きな効果が期待できる。また、シリコーンオイルを含むシリカ粒子が外添されてなるトナーを用いた場合にも大きな効果が期待できる。この種のトナーは、例えば、粉砕トナー又は重合トナー100部に対して、表面にシリコーンオイルを含有又は被覆された疎水シリカRY50(アエロジル製)を2部添加し、20Lヘンシェルミキサーで周速40m/sec、5分間の混合処理を行い、その後、目開き75ミクロンの篩で篩って得られる。
以上、本発明の第1〜第5実施形態を説明したが、本発明は当該実施形態に限定されることなく種々の変形が可能である。例えば前記実施形態では定着ローラ21を駆動側、加圧ローラ31を従動側としたが、これを反対にして加圧ローラ31を駆動側、定着ローラ21を従動側にしてもよい。この場合は従動側の定着ローラ21に回転負荷を掛けることで前述した剪断力をニップ部Nに作用させる。
また図12(a)(b)に示すように、必要に応じて、定着ローラ上又は加圧ローラ上の固着トナーを除去するクリーニング手段を別途設けてもよい。この場合、クリーニング手段を設けても、転写媒体によって固着トナーが除去される分、クリーニング手段によって除去・回収される固着トナーの量を低減することができる。このため、クリーニング手段で回収した固着トナーが凝固することによる異音の発生や、固着トナーがクリーニング手段から溶け出すことによる転写媒体の汚れ等の不具合を生じにくくすることができる。
また前記ブレーキパッドは常時当接させるのではなく、制動対象のローラに対して接離可能(ON−OFF作動可能)に配設し、固着トナー除去時のみON作動するようにしてもよい。その場合、転写媒体Pとして普通紙ではなく固着トナー除去のため所謂ヤスリ効果を高めたクリーニング専用紙を使用してもよい。
また、画像形成装置は、図1に示すようなカラー画像形成装置に限らず、モノクロ画像形成装置であってもよい。また、本発明を適用可能な画像形成装置は、プリンタ、複写機、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等も含まれる。
1:画像形成装置 3:露光部
4Y−4K:作像部 5Y−5K:感光体ドラム
12:給紙部 20:定着装置
21:定着ローラ 21a:ギア部
22:加熱ローラ 23:分離部材
24:ハロゲンヒータ 25:サーミスタ
26:ニップ形成部材 27:定着ベルト
28:圧縮バネ 29:付勢レバー
29a:支点部 29b:中間部
31:加圧ローラ 31a:回転軸部
32:ブレーキパッド 33:ブレーキバネ
40:回転駆動手段 41:駆動ギア
42:滑り軸受 42a、42b、42c:凸部
42a1、42b1、42c1:面接触の領域 50:トルク測定装置
51:トルク変換器 52:モータ
53:シグナルコンディショナ 54:コンピュータ
55:固定台 56:駆動ギア
61:ブレーキパッド 75:帯電部
76:現像部 77:クリーニング部
78:中間転写ベルト 79Y−79K:1次転写バイアスローラ
80:中間転写クリーニング部 82:2次転写バックアップローラ
83:クリーニングバックアップローラ 84:テンションローラ
85:中間転写ユニット 89:2次転写ローラ
97:給紙ローラ 98:タイミングローラ対
99:排紙ローラ対 100:スタック部
101:ボトル収容部 102Y−102K:トナーボトル
200:固着トナー 203:固着トナー
L:レーザ光 N:ニップ部
P:転写媒体
特開2002−40860号公報 特開2009−37078号公報

Claims (14)

  1. 外周面が互いに圧接する駆動側と従動側の2つのローラの間に形成される定着ニップに、トナー像を保持した転写媒体を通過させることで前記トナー像を前記転写媒体に定着する定着装置において、
    前記2つのローラの回転時に前記定着ニップに作用する剪断力は、15N以上で25N以下であることを特徴とする定着装置。
  2. 前記従動側のローラの回転軸部を支える滑り軸受を備えることを特徴とする請求項1の定着装置。
  3. 前記滑り軸受の軸穴摺動面に凸部が形成されていることを特徴とする請求項2の定着装置。
  4. 前記定着ニップに対する前記転写媒体の通紙枚数が1000枚以上で1万枚以下のときに当該定着ニップに生ずる剪断力が15N以上で25N以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項の定着装置。
  5. 前記定着ニップを前記転写媒体が通過する通紙時に前記転写媒体に作用する剪断力が、前記転写媒体が通過する前の非通紙時に前記定着ニップに作用する剪断力よりも大きいことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項の定着装置。
  6. 前記従動側のローラに摺接するブレーキパッドを設け、当該ブレーキパッドによって前記回転負荷を作用させるようにしたことを特徴とする請求項1の定着装置。
  7. 前記ブレーキパッドを前記従動側のローラの外周面の非通紙領域に摺接させるようにしたことを特徴とする請求項6の定着装置。
  8. 前記ブレーキパッドを前記定着ニップの接線方向と平行な方向から前記非通紙領域に摺接させるようにしたことを特徴とする請求項7の定着装置。
  9. 前記ブレーキパッドを前記従動側のローラの軸線方向一端面又は両端面に摺接させるようにしたことを特徴とする請求項6の定着装置。
  10. 請求項1から9のいずれか1項の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  11. 外周面が互いに圧接する駆動側と従動側の2つのローラの間に形成される定着ニップに、トナー像を保持した転写媒体を通過させることで前記トナー像を前記転写媒体に定着する定着方法において、
    前記2つのローラの回転時に前記定着ニップに作用する剪断力は15N以上で25N以下であることを特徴とする定着方法。
  12. 前記定着ニップに対する前記転写媒体の通紙枚数が1000枚以上で1万枚以下のときに当該定着ニップに生ずる剪断力が15N以上で25N以下であることを特徴とする請求項11の定着方法。
  13. 前記定着ニップを前記転写媒体が通過する通紙時に前記転写媒体に作用する剪断力が、前記転写媒体が通過する前の非通紙時に前記定着ニップに作用する剪断力よりも大きいことを特徴とする請求項11の定着方法。
  14. 前記従動側のローラに制動力を掛けることで前記剪断力を付与することを特徴とする請求項11の定着方法。
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