JP2017035751A - パッドドレッサー - Google Patents

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Abstract

【課題】研磨パッド表面に作用する砥粒数を増やし、かつパッドドレッサーの外周部の砥粒に過度に圧力がかかるのを防止する。【解決手段】本発明のパッドドレッサー8は、円盤状の基台10と、基台10上に環状にダイヤモンド砥粒12を配置した第1の領域11と、第1の領域11の外側にダイヤモンド砥粒12の高さと略同一高さを有し、第1の領域11を環状に取り囲む第2の領域13とを有するため、基台10の外周部におけるダイヤモンド砥粒12が研磨パッド4に強く押し付けられるのを抑制することができる。そのため、研磨パッドに作用する砥粒数を増やして砥粒1つあたりの圧力を減じて研磨パッドの表面を均一に細かく荒らすことが可能となり、研磨パッドのドレスレートを低く抑えることができる。よって、パッドドレッサー8及び研磨パッド4の寿命が向上するとともに、被加工物の研磨レートも向上する。【選択図】図3

Description

本発明は、ドレッシングに用いられる研磨用のパッドドレッサーに関する。
半導体デバイスのデバイス製造工程において、優れた平坦性を有する表面を形成することができるCMP(Chemical Mechanical Polishing)と呼ばれる化学的機械的研磨が数多く採用されている。CMPにおいては、例えば硬質発泡ウレタン製の研磨パッドの上にスラリーを流しつつ、研磨パッドが貼られた定盤を回転させ、そこにウエーハを保持した研磨ヘッドを回転させながら押し付けることにより、ウエーハの表面を研磨して平坦化することができる。
このとき、研磨パッドの表面は、研磨そのものによって表面状態が変化するため、研磨毎にドレッシングまたはコンディショニングと呼ばれる目立てが行われる。ドレッシングまたはコンディショニングには、ダイヤモンド砥粒を電着したパッドドレッサーまたはコンディショナーと呼ばれるディスクが用いられる。従来のパッドドレッサーとしては、例えば図7及び図8に示すパッドドレッサー20がある。パッドドレッサー20は、円盤状の基台21の上に砥粒23をリング状に分散配置させた砥粒配置領域22を備えており、回転しながら砥粒23を研磨パッドに押し付けることによりドレッシングを行うことができる。これにより、研磨パッドの表面が一定の粗さに回復し、被加工物の研磨レートを安定させることができる。また、下記の特許文献1においては、互いに種類の異なる砥石をドレッシングヘッドの外周に沿って交互に配置させたドレッサーも提案されている。
特開2001−341061号公報
しかし、上記のような従来のパッドドレッサー20は、図9に示すように、基台21の上に分散された砥粒23をランダムに配置して固定しているため、パッドドレッサー20で研磨パッドをドレッシングしても、研磨パッドの表面に作用する砥粒23の砥粒数が安定せず、研磨性能にばらつきが生じていた。一方、基台21において砥粒23を格子状に電着することにより、研磨パッドに作用する砥粒23の砥粒数が安定化することが考えられるが、この場合でも、各砥粒23の高さがばらついているため、全ての砥粒23が研磨パッドに接触することはなく、研磨パッドに対して作用する砥粒数は砥粒全体の数%に過ぎない。
また、図10に示すように、パッドドレッサー20で研磨パッド30をドレッシングするとき、図8に示したパッドドレッサー20の外周部の砥粒23が、研磨パッド30に強く押し付けられるため、その接触部分の砥粒23の消耗が激しく、パッドドレッサー20や研磨パッド30の寿命が短くなるとともに、研磨レートにも悪影響を及ぼしていた。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、研磨パッド表面に作用する砥粒数を増やし、かつパッドドレッサーの外周部の砥粒に過度に圧力がかかるのを防止することを目的とする。
本発明は、被加工物を研磨する研磨パッドの表面をドレッシングするパッドドレッサーであって、基台と、該基台上に環状にダイヤモンド砥粒を配置した第1の領域と、該第1の領域の外側に該ダイヤモンド砥粒の高さと略同一高さを有し、該第1の領域を環状に取り囲む第2の領域とを有する。
上記ダイヤモンド砥粒は、上記基台上に周期的なパターンに配置されることが望ましい。
上記第2の領域は、その表面がダイヤモンドコートまたはテフロン(登録商標)コートされていることが望ましい。
上記第2の領域の材料は、上記第1の領域の位置に対応する基台の材料と比べて消耗の小さい部材からなることが望ましい。
上記第1の領域は、上記基台において着脱自在であることが望ましい。
上記第1の領域におけるダイヤモンド砥粒の高さ位置と上記第2の領域の高さ位置とを調整する機構を有することが望ましい。
本発明にかかるパッドドレッサーは、基台上に環状にダイヤモンド砥粒を配置した第1の領域と、第1の領域の外側にダイヤモンド砥粒の高さと略同一の高さを有し第1の領域を環状に取り囲む第2の領域とを有するため、例えば研磨パッドに第1の領域を接触させてドレッシングするときに、第2の領域も研磨パッドに接触する。これにより、基台の外周部のダイヤモンド砥粒に過度に圧力がかかるのを抑制することができ、研磨パッドに作用する砥粒数を増やして砥粒1つあたりの圧力を減じて研磨パッドの表面を均一に細かく荒らすことができる。よって、研磨パッドのドレスレートを低く抑えることができ、パッドドレッサー及び研磨パッドの寿命が向上するとともに、ウエーハの研磨レートも向上する。
上記ダイヤモンド砥粒が、周期的なパターンに配置される場合は、例えば研磨パッドに作用するダイヤモンド砥粒の砥粒数が増えることから、各ダイヤモンド砥粒が満遍なく研磨パッドに作用してドレッシングが安定する。
上記第2の領域の表面がダイヤモンドコートまたはテフロン(登録商標)コートされている場合は、第2の領域が例えば研磨パッドに接触しても第2の領域が過度に消耗するのを防ぐことができる。
上記第2の領域の材料が、上記第1の領域の位置に対応する基台の材料と比べて消耗の小さい部材からなる場合は、第2の領域が消耗しにくくなり、パッドドレッサーの寿命がより向上する。
上記第1の領域が着脱自在の構成となっている場合は、ダイヤモンド砥粒が寿命を迎えた後、その部分のみを交換するだけで、それ以外の部分をリサイクル使用することができるため、コストを低減することができる。
上記第1の領域のダイヤモンド砥粒の高さ位置と上記第2の領域の高さ位置とを調整する機構を有する場合は、第1の領域のダイヤモンド砥粒の高さと第2の領域の高さとがずれていても、例えば研磨パッドのドレッシング時に、ダイヤモンド砥粒の高さと第2の領域の高さとが一致するように自動的に調整できるとともに、調整された高さを固定することができる。
研磨装置の構成を示す斜視図である。 パッドドレッサーの構成を示す平面図である。 図2のA−A´線断面の一部拡大図である。 基台においてダイヤモンド砥粒が周期的なパターンに配置された一例を示す説明図である。 第1の領域を着脱可能なパッドドレッサーの構成を示す一部拡大断面図である。 第1の領域の高さと第2の領域の高さとを調整可能なパッドドレッサーの構成を示す一部拡大断面図である。 従来のパッドドレッサーの構成を示す平面図である。 図7のA−A´線断面の一部拡大図である。 基台においてダイヤモンド砥粒がランダム配置された状態を示す説明図である。 従来のパッドドレッサーで研磨パッドをドレッシングする状態を示す側面図である。
図1に示す研磨装置1は、被加工物に対してCMPによる研磨加工を施す研磨装置の一例である。研磨装置1は、円盤状の研磨定盤2と、研磨定盤2を回転させる回転軸3と、研磨定盤2の上に貼られた円盤状の研磨パッド4と、ウエーハWを保持し回転可能なウエーハ保持機構5と、研磨パッド4の表面を研磨する自転可能なパッドドレッサー8と、少なくとも回転軸3とウエーハ保持機構5とパッドドレッサー8とを制御する制御部7とを備える。
研磨パッド4の材質は、例えば、発泡ポリウレタン等の硬質ウレタン素材から構成されている。研磨パッド4の露出した表面が被加工物を研磨する研磨面となっている。ウエーハ保持機構5は、ウエーハWを保持する研磨ヘッドを有しており、例えば、研磨ヘッドの下面にバッキング材を介してウエーハWを貼り付ける構成でもよいし、研磨ヘッドの下面にワックスなどの接着材を介してウエーハWを貼り付ける構成でもよい。また、研磨ヘッドの下面に水膜を形成して液体の表面張力によりウエーハWを保持する構成でもよい。ウエーハ保持機構5には、鉛直方向の軸心を有するスピンドル6が連結されている。そして、スピンドル6が回転することにより、ウエーハ保持機構5を回転させることができる。
パッドドレッサー8には、アーム部9が装着されている。アーム部9は、研磨パッド4の中央と研磨パッド4の外周縁との間で径方向にパッドドレッサー8をスイングさせることができる。また、図示してないが、アーム部9には、昇降手段が接続されており、パッドドレッサー8を上下に移動させることができる。研磨及びドレッシング時には、研磨定盤2、ウエーハ保持機構5及びパッドドレッサー8は、同一の方向に回転する構成が好ましいが、この構成に限定されるものではない。
図2に示すように、パッドドレッサー8は、円盤状の基台10と、基台10上に環状にダイヤモンド砥粒12が配置された第1の領域11と、第1の領域11の外側にダイヤモンド砥粒12の高さと略同一高さを有し環状に取り囲む第2の領域13とを有する。基台10は、図3に示すように、複数のダイヤモンド砥粒12を固着させる台座であり、例えばステンレスで構成されている。基台10の直径は、例えば100mmに形成され、基台10の厚みは、例えば5mmに形成されている。
第1の領域11は、基台10の上に複数のダイヤモンド砥粒12が固着された環状の領域であり、図1に示した研磨パッド4に対してドレッシングを行う領域である。本実施形態においては、図2に示すように、基台10の中心Oから例えば周囲20mmの範囲は、何も形成されておらず基台10が露出しており、第1の領域11は、基台10の中心Oから例えば20mmと中心Oから40mmとの間に、20mmの幅をもってリング状に形成されている。
図4に示すように、ダイヤモンド砥粒12は、基台10において周期的なパターンに配置されることが望ましい。例えば、基台10において、#100(粒径は、約150μm)の各ダイヤモンド砥粒12が、砥粒間のピッチPを例えば500μmに均一に設定して格子状に配置される。これにより、研磨パッド4の表面に作用するダイヤモンド砥粒12の砥粒数が増え、安定してドレッシングを実施することができる。周期的なパターンの他の例としては、各ダイヤモンド砥粒12が基台10において同心円上に複数配置されるようにしてもよい。
ここで、複数のダイヤモンド砥粒12の基台10への接着は、電着によって行われる。具体的には、複数のダイヤモンド砥粒12を、基台10の上に上記した周期的なパターンに配置して仮止めした後、基台10を例えば電解メッキ液の液中で通電させて、基台10の表面にニッケルメッキを施す。その結果、電着層が形成された基台10に各ダイヤモンド砥粒12が強固に固定される。なお、ロー付けによって複数のダイヤモンド砥粒12を基台10に固定してもよい。
第2の領域13は、図2に示すように、基台10に固定されたリング状の突起部14からなり、図1に示した研磨パッド4のドレッシング時に研磨パッド4の表面に突起部14が接触する構成となっている。第2の領域13は、基台10の中心Oから例えば42mmと中心Oから例えば47mmとの間に、5mmの幅をもってリング状に形成され、第1の領域11を取り囲んで配置されている。
第2の領域13を構成する突起部14の高さは、図3に示すように、第1の領域11を構成するダイヤモンド砥粒12の高さと一致している。すなわち、基台10に固定されたダイヤモンド砥粒12とこれを囲繞する突起部14との高さ位置Hが同一の高さで構成されている。これにより、パッドドレッサー8で図1に示した研磨パッド4をドレッシングするときに、突起部14が研磨パッド4に接触して基台10の外周部に圧力負荷が集中しないため、基台10の外周部のダイヤモンド砥粒12が研磨パッド4に強く押し付けられるのを防止することができる。
第2の領域13を構成する突起部14の表面14aは、ダイヤモンドコートまたはテフロン(登録商標)コートされている。これにより、第2の領域13の耐磨耗性が向上し、研磨パッド4のドレッシングの際に、突起部14が研磨パッド4に接触しても過度に消耗することがない。
さらに、第2の領域13を構成する突起部14は、第1の領域11に対応する位置の基台10を構成する材料と比べて、消耗の小さい部材で構成されている。消耗の小さい部材としては、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂からなる硬質プラスチックやセラミックスなどが挙げられる。このように第2の領域13を消耗しにくい構成とすることで、パッドドレッサー8の寿命が延びて効率よくドレッシングを行うことができる。
次に、研磨装置1を用いて、ウエーハWの研磨と研磨パッド4のドレッシングとを同時に行う加工例について説明する。ウエーハWは、被加工物の一例であって、例えばSiウエーハの上にTEOS膜が成膜されたウエーハである。TEOS膜は、テトラエトキシシラン(Si(OCH)を成膜ガスとしてCVD成膜させたSiO膜のことを意味する。例えば、下記の表1に示す加工条件を研磨装置1に設定して加工を実施する。
[表1] 加工条件
Figure 2017035751
まず、図1に示すように、制御部7の制御によって、回転軸3が回転し、研磨定盤2とともに研磨パッド4を95rpmで例えば矢印A方向に回転させる。制御部7がスピンドル6を回転させ、ウエーハWを保持したウエーハ保持機構5を90rpmで例えば矢印A方向に回転させながら、研磨パッド4の表面に対して35kpaの圧力をかけて、ウエーハWを押圧する。そして、所定の時間研磨パッド4とウエーハWとを相対的に摺動させながら、所望の平坦面に至るまでウエーハWを研磨する。ウエーハWの研磨中は、図示していないが、研磨パッド4とウエーハWとの間に所定のスラリーを供給する。
研磨と並行して、パッドドレッサー8で研磨パッド4の表面をドレッシングする。具体的には、制御部7の制御により、パッドドレッサー8を90rpmで例えば矢印A方向に回転させつつ、アーム部9が旋回し、研磨パッド4の中心から外周縁にむけてパッドドレッサー8を6秒間(片道のスキャン速度の時間)かけてスイングさせながら、研磨パッド4にパッドドレッサー8を5kgの荷重で押し当ててドレッシングする。続いて、パッドドレッサー8を研磨パッド4の外周縁から中心にむけて6秒間かけてスイングさせながら、研磨パッド4をドレッシングする。
パッドドレッサー8で研磨パッド4の表面をドレッシングするとき、図3に示した突起部14が研磨パッド4に接触することから、基台10の外周部側におけるダイヤモンド砥粒12が研磨パッド4に強く押し付けられることがない。そのため、研磨パッド4に作用するダイヤモンド砥粒12の砥粒数が増えて研磨パッド4の表面を均一に細かく荒らすことができる。こうして、第1の領域11におけるダイヤモンド砥粒12が満遍なく研磨パッド4の表面に作用するため、ドレッシングが良好に行われる。
上記の加工例のほか、パッドドレッサー8を用い、ウエーハを研磨しないタイミングで研磨パッド4をドレッシングするインターバルドレスを実施してもよい。この場合、研磨対象となるウエーハとしては、例えばタングステン層を有するウエーハである。インターバルドレスを実施する場合は、上記した加工条件において、例えばドレス時間を12秒に設定して実施する。なお、タングステン層を有するウエーハを研磨する場合においても、研磨パッド4を同時にドレッシングしてもよいが、ウエーハの研磨時に酸化性のスラリーが用いられるため、パッドドレッサーの腐食防止の観点からインターバルドレスを行うことが好ましい。
このように、本発明にかかるパッドドレッサー8は、基台10上に環状にダイヤモンド砥粒12を配置した第1の領域11と、第1の領域11の外側にダイヤモンド砥粒12の高さと略同一の高さを有し第1の領域11を環状に取り囲む第2の領域13とを有し、研磨パッド4のドレッシング時に、第2の領域13を構成する突起部14が研磨パッド4に接触するように構成したため、基台10の外周部におけるダイヤモンド砥粒12が研磨パッド4に強く押し付けられるのを抑制することができる。よって、研磨パッド4のドレスレートを低く抑えることができ、パッドドレッサー8及び研磨パッド4の寿命が向上するとともに、ウエーハの研磨レートも向上する。
図5に示すパッドドレッサー8aは、パッドドレッサーの他の例であって、第1の領域11aが基台10aに対して着脱可能な構成となっている。第1の領域11aは、ダイヤモンド砥粒12が表面に固定された支持台120を有している。基台10aには、第1の領域11aに対応する位置に嵌合溝100が形成されている。嵌合溝100の下方には、第1の領域11aを固定するためのネジ15を挿入させるネジ穴16が形成されている。ネジ15を用いずに、磁力によって基台10aに対して第1の領域11aを固定できるように構成してもよい。
第1の領域11aを基台10aに固定するためには、支持台120を嵌合溝100に嵌めるとともに、ネジ15をネジ穴16から挿入し、支持台120に形成された雌ネジ17でネジ15を螺合させて、第1の領域11aを基台10aに固定する。パッドドレッサー8aにおいても、パッドドレッサー8と同様に、第1の領域11aと第2の領域13とが同じ高さとなっているため、基台10aの外周部におけるダイヤモンド砥粒12が図1に示した研磨パッド4に強く押し付けられるのを抑制することができる。
図6に示すパッドドレッサー8bは、パッドドレッサーの他の例であって、第1の領域11bのダイヤモンド砥粒12の高さ位置と第2の領域13の高さ位置とを調整する機構を有する。第1の領域11bは、パッドドレッサー8aと同様に、ダイヤモンド砥粒12が表面に固定された支持台121を有している。この第1の領域11bを基台10bに固定するために、例えば粘着性を有するシリコンシート18が用いられる。シリコンシート18の厚みは、例えば20〜50μmが好ましい。
第1の領域11bを基台10bに固定するためには、シリコンシート18を基台10bの嵌合溝100に介在させ、支持台121の下部をシリコンシート18で粘着固定する。パッドドレッサー8bでは、例えばダイヤモンド砥粒12が第2の領域13よりも上に突出している場合に特に有用である。すなわち、パッドドレッサー8bが研磨パッド4に接触するときに、シリコンシート18の弾性力によって、第1の領域11bの高さと第2の領域13の高さとが一致するように自動的に高さ調整できるとともに、調整された高さを固定することができる。
なお、図示していないが、第1の領域11a,11bに対応する位置の基台10a,10bまたは第2の領域13に対応する位置の基台10a,10bの内部にネジ穴を形成し、第1の領域11a,11bまたは第2の領域13側からネジのねじ込む量を調整することにより、第1の領域11a,11bと第2の領域13との高さを調整するようにしてもよい。
第1の領域11,11a,11bを構成するダイヤモンド砥粒12の粒度は、例えば#40〜#800の範囲内であればよいが、より好ましくは、#100が好適である。本発明にかかるパッドドレッサー8,8a,8bでは、比較的大きい砥粒を用いることができ、脱粒によるマクロスクラッチ発生のリスクを低減することができる。一方、小さい砥粒によると細かく荒らすことができるが、脱粒によって、研磨中のウエーハWに対してマクロスクラッチが発生するリスクがある。
本発明のパッドドレッサー8と、市販品のパッドドレッサーとをそれぞれ用いて研磨パッドをドレッシングして研磨パッドの厚さの変化を比較評価した。ドレス条件としては、下記の表2に示す。
「表2」 ドレス条件
Figure 2017035751
市販品のパッドドレッサーは、基台の外周部において#100の砥粒が例えば10mmの幅で電着された直径100mmのタイプのもので、パッドドレッサー8の第2の領域13に相当する領域を有していない。研磨パッドの表面には、例えば深さ0.6mm幅3mmの格子状の溝が形成されている。比較評価の仕方は、ドレス荷重を7kgと14kgとに分けて、それぞれ1時間ずつ、本発明のパッドドレッサー8と市販品のパッドドレッサーとをそれぞれ用いて研磨パッドをドレッシングし、研磨パッドの溝の深さを測定して研磨パッドの厚さの変化を確認することによって行った。ドレスレートの評価が確認できる実験結果を表3に示す。
[表3] ドレスレート評価
Figure 2017035751
上記の表3に示すように、ドレス荷重を7kgに設定して、市販品のパッドドレッサーで1時間研磨パッドをドレッシングすると、ドレスレートは1.72μm/minであるのに対し、本発明のパッドドレッサー8で1時間研磨パッドをドレッシングすると、ドレスレートは1.62μm/minであった。そのため、ドレス荷重が7kgの場合では、本発明のパッドドレッサー8と市販品のパッドドレッサーとのドレスレートには僅かな差しかでないことが確認された。
一方、ドレス荷重を14kgに設定して、市販品のパッドドレッサーで1時間研磨パッドをドレッシングすると、ドレスレートが4.79μm/minとなり、ドレス荷重が7kgのときと比較して2倍以上になったが、本発明のパッドドレッサー8で1時間研磨パッドをドレッシングすると、ドレスレートが2.81μm/minとなり、ドレス荷重が7kgのときと比較して1.7倍程度にとどまることが確認された。このように、本発明のパッドドレッサー8の方が、市販品のパッドドレッサーよりもドレスレートを低く抑えられることが確認された。これは、上記第2の領域13の存在により、基台10の外周部側への圧力集中が緩和された結果であるといえる。
次に、本発明にかかるパッドドレッサー8と、市販品のパッドドレッサーとをそれぞれ用いて、ドレス荷重を7kgに設定して30秒間研磨パッドをドレッシングした後、所定の研磨条件下でウエーハを研磨して研磨評価を行った。研磨条件は、下記の表4に示す。研磨対象となるウエーハは、30mmのSiウエーハの上にTEOS膜が2μm成膜してあるものを用いた。
「表4」 研磨条件
Figure 2017035751
ドレス荷重を7kgに設定して、本発明のパッドドレッサー8を用いて30秒間研磨パッドをドレッシングした後、表4の研磨条件でウエーハを研磨した結果、研磨レートが320.3nm/minであった。一方、ドレス荷重を7kgに設定して、市販品のパッドドレッサーを用いて30秒間研磨パッドをドレッシングした後、表4の研磨条件でウエーハを研磨した結果、研磨レートが282.5nm/minであった。このように、本発明のパッドドレッサー8を用いて研磨パッドをドレッシングした方が、ウエーハの研磨レートが高くなることが確認された。
1:研磨装置 2:研磨定盤 3:回転軸 4:研磨パッド
5:ウエーハ保持機構 6:スピンドル 7:制御部
8,8a,8b:パッドドレッサー 9:アーム部
10,10a,10b:基台 11,11a,11b:第1の領域
12:ダイヤモンド砥粒 120,121:支持台 13:第2の領域 14:突起部
14a:表面 15:ネジ 16:ネジ穴 17:雌ネジ 18:シリコンシート
20:パッドドレッサー 21:基台 22:砥粒配置領域 23:砥粒
30:研磨パッド

Claims (6)

  1. 被加工物を研磨する研磨パッドの表面をドレッシングするパッドドレッサーであって、
    基台と、
    該基台上に環状にダイヤモンド砥粒を配置した第1の領域と、
    該第1の領域の外側に該ダイヤモンド砥粒の高さと略同一高さを有し、該第1の領域を環状に取り囲む第2の領域とを有するパッドドレッサー。
  2. 前記ダイヤモンド砥粒は、前記基台上に周期的なパターンに配置される請求項1に記載のパッドドレッサー。
  3. 前記第2の領域は、その表面がダイヤモンドコートまたはテフロン(登録商標)コートされている請求項1または2に記載のパッドドレッサー。
  4. 前記第2の領域の材料は、前記第1の領域の位置に対応する基台の材料と比べて消耗の小さい部材からなる請求項1ないし3のいずれかに記載のパッドドレッサー。
  5. 前記第1の領域が着脱自在である請求項1ないし4のいずれかに記載のパッドドレッサー。
  6. 前記第1の領域におけるダイヤモンド砥粒の高さ位置と前記第2の領域の高さ位置とを調整する機構を有する請求項1ないし5のいずれかに記載のパッドドレッサー。
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