JP2017031733A - 軽量盛土構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】軽量盛土構造10は、発泡ポリスチレンブロックからなる軽量盛土20と、前記軽量盛土20の外側面に沿って立設される側壁体30と、を備えた軽量盛土構造10であって、前記側壁体30は、基礎上に立設されるリップ溝型鋼で形成された支柱32および前記支柱32の前記軽量盛土側に取り付けられるリップ溝型鋼で形成された横梁でなる自立可能な支持枠体34と、前記支持枠体34の前記支柱32の外側面に取り付けられる両面金属複合パネル35と、が設けられている。
【選択図】図4
Description
例えば特許文献1の軽量盛土用側壁では、合成樹脂発泡板を積み重ねた軽量盛土の側面に沿って支柱を配設し、支柱に連結したアンカーピンを合成樹脂発泡板に保持させて立設する。そして、立設した支柱間に壁パネルを差し込んで取り付けたものを側壁とする。
また、支柱の固定にアンカーピンが用いられ、積み重ねられる合成樹脂発泡板を利用して固定することから、支柱の立設と、積み重ねた合成樹脂発泡板へのアンカーピンの取り付けと、を交互に繰り返す必要があり、側壁体の構築に手間がかかるという問題がある。
また、側壁体には、支柱やアンカーピンなどの専用部品が用いられるため、構築のための準備に時間がかかると共に、コスト高という問題がある。
本発明の軽量盛土構造10は、軽量盛土20となる発泡ポリスチレンブロックと、軽量盛土20の外側面に沿って立設される側壁体30と、を備えている。
側壁体30は、例えば地山1の谷側に道路を拡幅する場合に、地山1の法面(傾斜面)と、これに続く地盤2上に設けた基礎31上に立設される。
これにより、軽量盛土構造10では、側壁体30が軽量盛土20の外側面に沿って基礎31上に立設されて自立した状態となっている。また、側壁体30によって、軽量盛土20の外側が覆われ、紫外線などからの保護と、目隠しとして外観の見栄えを良くするようになっている。
支持枠体34は、リップ溝型鋼を用いた支柱32が、一定の間隔で基礎31上に立設され、例えば650mm程度の間隔とされる。支柱32の内側(軽量盛土20側)にリップ溝型鋼を用いた横梁33が各支柱32を連結するように横方向(左右方向)に配置され、上下方向に一定の間隔で固定され、例えば横梁33の上下方向の間隔が1500mm程度とされる。
支持枠体34は、支柱32と、横梁33とを連結して格子状に枠組されることで、簡易な軽構造でありながら自立性を有している。
このように構成された両面金属複合パネル35は、総厚さが10〜50mmとされ、硬質ウレタンフォームを芯材35dとし、表裏両面が金属鋼板35a、35eの複合パネルとなる。なお、表裏面材35a,35eと芯材35dの材質は、上記のものに限定するものではない。
両面金属複合パネル35は、支持枠体34の外側、すなわち軽量盛土20側とは反対側の支柱32の表面にビスなどで取り付けられ、凸状連結部35bと凹状連結部35cを互いに嵌合連結して所定の高さまで構築される。
両面金属複合パネル35は、支柱32の外側に取り付けられることから、従来の支柱間に挿し込む壁面材のように、その横幅が支柱32間の距離に制約されることがない。両面金属複合パネル35は、例えば横幅が4000mm程度とされ、高さが400mm程度のものが使用されるが、これら寸法に限定するものではない。
また、側壁体30の最上端部は、コ字状もしくはL字状に曲げられた上端プレートが取り付けられる。側壁体30の最側端部にもL字状に曲げられた側面プレートが取り付けられている。
これら側面連結部材や上端プレートおよび側面プレートにより、両面金属複合パネルの芯材35dが露出しないようにしている。
A 側壁体30の構築
1)地盤2に設置したコンクリートの基礎31上にリップ溝型鋼の支柱32を、例えば650mmの間隔で必要な長さに渡って設置する。
2)次に、リップ溝型鋼の支柱32を横に連結するようにリップ溝型鋼の横梁33を、例えば上下に1500mmの間隔で側壁体30の必要な高さまで取り付ける。
これにより、支持枠体34が支柱32と横梁33で格子状に組み立てられて基礎31上に立設した状態となる。
また、地山1の法面の外側を拡幅する場合には、支柱32または横梁33のコンクリート床版4が配置される高さに上下方向に移動可能となるように振れ止めアンカー3を連結し、該振れ止めアンカー3は後述するように最終的にコンクリート床版4に接続する。なお、この振れ止めアンカー3を連結する作業は、発泡ポリスチレンブロックを所定高さに設置後、連結してもよい。
3)次に、支持枠体34の外側である支柱32の表面に、両面金属複合パネル35をビスなどで取り付ける。
両面金属複合パネル35は、上下方向には、凸状連結部35bと凹状連結部35cとを嵌合して連結するとともに、幅方向(横方向)の連結部は、図示しない側面連結部材とクリップで接続する。また、側壁体30では、最側端部に側面プレートを取り付け、上端部に上端プレートを取り付けることで、両面金属複合パネル35の芯材35dが露出しない状態で覆うようにしておく。
なお、両面金属複合パネル35の連結部などに形成される隙間には、水密性を確保するため、例えば変性シリコンシーリング材などのシール材でコーキング処理を行う。
こうして軽量盛土構造10の側壁体30の構築が完成する。
1)支持枠体34の内側(軽量盛土20側)に、図6に示すように、発泡ポリスチレンブロックを設置していき、振れ止めアンカー3が支柱32または横梁33に連結された部位にコンクリート床版4を打設する。
さらに、このように施工された軽量盛土20には、図示省略したが、これまでと同様に、路盤、表層などが形成されて道路の拡幅が完成する。
また、リップ溝型鋼の支柱32の間隔とは、関係なく両面金属複合パネル35の長さを設定することができ、両面金属複合パネル35を連続して取り付けることで、短時間に効率よく施工することができる。
2 地盤
3 振れ止めアンカー
4 コンクリート床板
10 軽量盛土構造
20 軽量盛土(発泡ポリスチレンブロック)
30 側壁体
31 基礎
32 支柱(リップ溝型鋼)
33 横梁(リップ溝型鋼)
34 支持枠体
35 両面金属複合パネル
35a 表面材
35b 凸状連結部
35c 凹状連結部
35d 芯材
35e 裏面材
Claims (1)
- 発泡ポリスチレンブロックからなる軽量盛土と、前記軽量盛土の外側面に沿って立設される側壁体と、を備えた軽量盛土構造であって、
前記側壁体は、基礎上に立設されるリップ溝型鋼で形成された支柱および前記支柱の前記軽量盛土側に取り付けられるリップ溝型鋼で形成された横梁でなる自立可能な支持枠体と、前記支持枠体の前記支柱の外側面に取り付けられる両面金属複合パネルと、が設けられている、
ことを特徴とする軽量盛土構造。
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