JP2006037527A - 軽量盛土およびその施工方法 - Google Patents

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Mitsuharu Tezuka
光晴 手塚
Yasunori Okada
安功 岡田
Iwao Yamano
山野  巌
Sadanori Furuya
禎典 古谷
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Abstract

【課題】 斜面に対峙させて擁壁を構築し且つ擁壁と斜面との間隙に軽量の発泡盛土材料を充填して成る軽量盛土において、施工性をより一層高め得る様に改良された軽量盛土およびその施工方法を提供する。
【解決手段】 軽量盛土は、斜面(1)に対峙させて敷設した擁壁(2)と前記斜面との間隙に発泡盛土材料(4)を充填して構成される。擁壁(2)は、斜面(1)の幅方向に沿って立設された複数の支柱(21)と、当該支柱に対して斜面(1)と反対側に支柱(21)から離れた状態で積み上げられた複数の壁面材(22)と、当該壁面材を支柱(21)に支持させる連結材(27)とから主に構成され、少なくとも支柱(21)よりも斜面(1)側の領域には、発泡盛土材料(4)として発泡樹脂の盛土材料が充填される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、軽量盛土およびその施工方法に関するものであり、詳しくは、盛土材料として発泡樹脂を使用した軽量盛土およびその施工方法に関するものである。
地滑り防止や拡幅の目的で傾斜地に構築される盛土は、垂直またはこれに近い急勾配の擁壁を備えており、斜面に対峙させて構築した擁壁と前記斜面との間隙に盛土材料を充填して構成される。そして、上記の様な盛土においては、施工性を高めるため、盛土材料として軽量な発泡盛土材料を使用する傾向にある。
発泡盛土材料を使用した盛土としては、斜面の幅方向に沿って当該斜面の基部に立設された複数の支柱と、当該支柱に対して斜面と反対側に支柱から離れた状態で積み上げられた複数のパネル状の壁面材と、当該壁面材を前記支柱に支持させるバー状の連結材(アンカーバー)とによって擁壁を構成し、そして、擁壁の壁面材を残存型枠として使用し、壁面材と斜面との間隙に発泡コンクリートを盛土材料として充填した盛土が「気泡コンクリート用残存型枠の枠組方法」として提案されている。上記の盛土は、支柱の間に枠組みされた支持フレームに壁面材を嵌め込んで擁壁を構成する従前の盛土に比べ、予め立設された支柱に支持させながら壁面材を積み上げる点において施工性に優れている。
特開2003−96798号公報
ところで、上記の盛土は、擁壁と斜面の間隙に発泡コンクリートを充填する際、コンクリートの厚さによっては養生時間が長くなるため、高さ方向に複数に分割してコンクリートの打設と養生を繰り返す必要がある。換言すれば、一定高さまで発泡コンクリートを充填して養生する作業の繰り返しにより、所要の高さに構築しなければならず、発泡コンクリートの充填において施工性が損なわれている。
本発明は、上記の実情に鑑みなされたものであり、その目的は、斜面に対峙させて擁壁を構築し且つ擁壁と斜面との間隙に軽量の発泡盛土材料を充填して成る軽量盛土において、施工性をより一層高め得る様に改良された軽量盛土およびその施工方法を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明は、斜面に対峙させて敷設した擁壁と前記斜面との間隙に発泡盛土材料を充填して成る軽量盛土において、斜面の幅方向に沿って立設された複数の支柱と、当該支柱に対して斜面と反対側に支柱から離れた状態で積み上げられた複数の壁面材と、当該壁面材を支柱に支持させる連結材とによって擁壁を構成すると共に、少なくとも支柱よりも斜面側の領域に充填する発泡盛土材料として、発泡樹脂の盛土材料を使用することにより、施工時間を一層短縮する様にした。
本発明によれば、少なくとも支柱よりも斜面側の領域に対し、発泡盛土材料として発泡樹脂の盛土材料が充填されるため、コンクリートの様な養生時間を必要とせず、一層短時間で発泡盛土材料を充填でき、施工性をより一層向上させることが出来る。
本発明に係る軽量盛土およびその施工方法を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る軽量盛土の構造の一例を擁壁に直交する断面で示す縦断面図である。図2は、本発明に係る軽量盛土の一例の内部構造を示す水平断面図である。図3は、擁壁における支柱と壁面材の連結構造を示す縦断面図である。なお、以下の説明においては、軽量盛土を「盛土」と略記する。
先ず、本発明に係る盛土について説明する。本発明の盛土は、例えば、道路盛土、地滑り地の盛土、拡幅盛土、急傾斜地盛土として、主に傾斜地に構築される盛土であり、図1及び図2に示す様に、斜面(傾斜地)(1)に対峙させて敷設した擁壁(2)と斜面(1)との間隙に発泡盛土材料(4)を充填して構成される。図に例示した盛土は、傾斜地の上部に道路を敷設するための拡幅盛土である。本発明の盛土を適用する場所としては、擁壁(2)を建てた場合に斜面(1)と擁壁(2)との最大間隔が10メートル以下となる様な地山形状の場所が好ましい。
擁壁(2)は、斜面(1)の基部または途中に略垂直に立設されるか、あるいは、斜面(1)と同一方向に幾分傾斜させて立設される。擁壁(2)は、施工性を高めるため、規格化されたパネル状の壁面材(22)を使用し、当該壁面材をその背面側から支柱(21)で支持する構造を備えている。すなわち、擁壁(2)は、斜面(1)の幅方向に沿って立設された複数の支柱(21)と、支柱(21)に対して斜面(1)と反対側に支柱(21)から離れた状態で積み上げられた複数の壁面材(22)と、壁面材(22)を支柱(21)に支持させる連結材(27)とから主に構成される。
支柱(21)は、斜面(1)の例えば基部に打設されたコンクリートの基礎(23)に立設される。支柱(21)は、H型鋼、L型鋼、I型鋼、溝型鋼などの型鋼や各種の押出型材によって構成される。図に例示した支柱(21)は、断面がC型の溝型鋼によって構成された支柱である。通常、支柱(21)の配列ピッチは500〜4000mm程度である。
図1に示す様に、支柱(21)の上部には、壁面材(22)を支持した場合のモーメント荷重および発泡盛土材料(4)の膨張力に対抗して支柱(21)の傾きを防止するため、補強ロッド(24)が付設される。補強ロッド(24)は、支柱(21)の上部から斜面(1)に亙って発泡盛土材料(4)を貫通した状態に略水平に架け渡される。補強ロッド(24)としてはパイプ、鋼線などが使用され、そして、補強ロッド(24)の一端は支柱(21)の上部に固定され、補強ロッド(24)の他端は斜面(1)の上部の受圧コンクリートブロックに埋め込まれる。
図示しないが、上記の補強ロッド(24)は、後述の路面構成材料(5)に埋設されてもよい。更に、補強ロッド(24)は、支柱(21)の曲げ耐力を向上させるため、支柱(21)の中間部に複数設けられてもよい。また、支柱(21)を補強するため、支柱(21)には、当該支柱の下部から基礎(23)に亙って筋交を架設して成るラーメン構造が設けられてもよい。
壁面材(22)は、支柱(21)に対して斜面(1)と反対側に支柱(21)から離れた状態で積み上げられる。壁面材(22)としては、平板状、波形状などの各種形状の板材を使用できるが、圧縮強度が1MPa以上、好ましくは40MPa以上の材料が使用される。通常は、強度、重量およびコストの観点から、PCパネル(押し出し成形セメント板)が使用される。図中に例示した壁面材(22)は、岩石状の不規則な凹凸表面を備えたPCパネルである。
上記の壁面材(22)は、例えば、高さ(縦)が300〜600mm程度、幅(横)が900〜1800mm程度、厚さが20〜50mm程度の長方形の板状に設計され、その背面の各辺に沿った部位には、図3に示す様に、後述の連結材引掛金物(26)を取り付け且つ隣接する壁面材(22)を接続するため、ボルト穴が開口された引掛金物取付片(22c)が突設されている。
壁面材(22)は、図1及び図2に示す様に、連結材(27)で支柱(21)に結合されることにより、支柱(21)から100〜1000mm程度離された状態で支柱(21)によって支持される。連結材(27)としては、支柱(21)から一定距離離間した状態で壁面材(22)を支持し得る部材であれば、種々の構造のものを使用できるが、例えば図2に示す様に、一端がL字状に折り曲げられ且つ他端が雄螺子に形成された金属棒が使用される。斯かる連結材(27)は、一端を連結材引掛金物(26)に引掛け、他端を支柱(21)側の連結材固定金物(25)に固定する様になされている。
すなわち、支柱(21)と壁面材(22)の連結構造は、図3に示す様に、連結材(27)の引掛穴を有し且つ上記の壁面材(22)の背面の引掛金物取付片(22c)にボルトで取り付けられる板状の連結材引掛金物(26)と、連結材(27)の挿通穴を有する受板(25a)が突設され且つUバンド(25b)で支柱(21)に取り付けられる連結材固定金物(25)と、上記の連結材(27)とから構成される。なお、図2に示す様に、上記の連結構造においては、通常、1組の上下の壁面材(22)の連結部分から1本の支柱(21)に2本の連結材(27)が架け渡される。
また、上記の連結材固定金物(25)は、支柱(21)に取り付けられる際、斜面(1)から壁面材(22)までの距離などにより、受板(25a)を斜面(1)側、壁面材(22)側の何れの方向に向けて取り付けられてもよいが、後述する仕切材(3)を使用する場合には、図示する様に、受板(25a)を壁面材(22)側に向けて取り付けられるのが望ましい。受板(25a)が壁面材(22)側に向く状態に取り付けられることにより、仕切材(3)を設置する際に連結材固定金物(25)が邪魔にならず、また、シート状の仕切材(3)を使用する際に当該仕切材の破損を低減できる。
本発明においては、施工性を向上させるため、図1及び図2に示す様に、壁面材(22)と斜面(1)との間隙のうち、少なくとも支柱(21)よりも斜面(1)側の領域(図1において支柱(21)よりも右側の領域、図2において支柱(21)よりも下側の領域)には、発泡盛土材料(4)として発泡樹脂の盛土材料が充填される。支柱(21)と斜面(1)の間の比較的大きな容積の空間に発泡樹脂の盛土材料を充填することにより、養生時間を短縮することが出来る。
具体的には、盛土の内部(壁面材(22)と斜面(1)との間隙)は、支柱(21)よりも斜面(1)側の領域(以下「内側領域」と言う。)と、支柱(21)よりも壁面材(22)側の領域(以下「外側領域」と言う。)とに区画され、内側領域には、内側盛土材料(41)が充填され、外側領域には、外側盛土材料(42)が充填される。そして、発泡盛土材料(4)のうち、少なくとも内側盛土材料(41)は、発泡樹脂の盛土材料とされる。
上記の発泡樹脂の盛土材料としては、通常、現場発泡の硬質ポリウレタン樹脂が使用される。周知の通り、硬質ポリウレタンの現場発泡においては、アミン化合物などの触媒、水やフルオロカーボン等の発泡剤、シリコンオイル等の整泡剤などと共にポリイソシアネートとポリオールを混合することにより、泡化反応と樹脂化反応を同時に進行させてポリウレタンフォームを得る。
また、図示しないが、内側盛土材料(41)、すなわち、発泡樹脂の盛土材料には、発泡スチロールブロックが含まれていてもよい。換言すれば、内側領域の内側盛土材料(41)の充填構造においては、発泡ウレタンの様な現場発泡の樹脂中に発泡スチロールブロックが埋設されていてもよい。一般に、盛土材料として発泡スチロールブロックを積み重ねる工法は、盛土荷重を大幅に低減でき、且つ、優れた耐荷重性を発揮でき、しかも、上載荷重による変形が極めて小さく、擁壁に対する側圧を大幅に低減できるEPS工法(Expanded Polystyrene Construction Method)として公知である。
本発明においては、現場発泡の樹脂と発泡スチロールブロックを内側盛土材料(41)として併用することにより、施工性を更に高めることが出来、施工コスト及び材料コストを一層低減できる。図示しないが、現場発泡の樹脂と発泡スチロールブロックを併用する場合、樹脂を現場発泡させた際の発泡スチロールブロックの溶解や変形を防止するため、発泡スチロールブロックの表面は、施工に際し、ポリエチレン、ナイロン、塩化ビニル等のフィルム又はシートで被覆される。
また、外側領域の外側盛土材料(42)としては、内側盛土材料(41)と同様の現場発泡の発泡樹脂、または、発泡コンクリートが使用される。施工性の観点から、好ましくは、外側盛土材料(42)として現場発泡の発泡樹脂が使用される。
更に、本発明においては、上記の様に内側盛土材料(41)として現場発泡の発泡樹脂を使用する場合、擁壁(2)の損傷、具体的には壁板(22)のひび割れ等を防止するため、発泡樹脂が発泡する際の膨張力を緩衝するシート状の仕切材(3)が支柱(21)に沿って配置される。上記の内側盛土材料(41)が現場発泡の発泡樹脂の場合、ならびに、内側盛土材料(41)及び外側盛土材料(42)が現場発泡の発泡樹脂の場合、発泡樹脂の使用量が多くなり、発泡によって擁壁(2)の壁面材(22)に直接または間接的に大きな側圧が加わる。そこで、本発明においては、支柱(21)の斜面(1)側に仕切材(3)を貼設することにより、内側盛土材料(41)の膨張力を仕切材(3)で受け止めて支柱(21)に分散させることも出来る。
仕切材(3)としては、擁壁(2)の内側を覆うことの出来るシート状の材料であれば各種の木質板やプラスチック板を使用することが出来るが、施工性およびコストの観点からは、可撓性フィルムが好ましい。本発明において、フィルムはシートを含む概念であり、上記の可撓性フィルムとしては、建築・土木用あるいは農業用として使用されるポリエチレン、ナイロン、塩化ビニル等の各種のフィルム又はシートが挙げられる。可撓性フィルムは、樹脂の現場発泡によって破損しない程度の強度を備えていればよく、その厚さは、通常は0.01〜1mm程度、好ましくは0.05〜0.30mmである。また、可撓性フィルムの引張強度はウレタン硬化時の温度において5MPa以上あればよく、伸長率は10〜200%が好ましい。
仕切材(3)は、図1及び図2に示す様に、擁壁(2)の支柱(21)の内側面、すなわち、斜面(1)に対向する支柱(21)の側面に貼設される。仕切材(3)として可撓性フィルムを使用する場合、可撓性フィルムは、粘着剤、または、両面に粘着剤層を有するいわゆる両面テープによって支柱(21)に固定される。仕切材(3)は、発泡樹脂が発泡する際の膨張力を受け止めるため、内側領域に発泡樹脂を充填する前に略弛みのない状態、換言すれば、支柱(21)に沿って張られた状態に配置される。
なお、上記の盛土においては、内側盛土材料(41)と外側盛土材料(42)を確実に一体化するため、仕切材(3)は施工途中に取り除かれてもよく、また、内側盛土材料(41)と外側盛土材料(42)はアンカー部材などで機械的に連結されてもよい。更に、図示しないが、盛土の内部には、斜面(1)側の水を排水するための排水材や排水管が敷設される。
次に、上記の盛土を構築するための本発明に係る盛土の施工方法について説明する。上記の盛土の施工においては、先ず、図1に示す様に、斜面(1)に対峙させて擁壁(2)を構築する。擁壁(2)の構築においては、最初に、上記の様に、斜面(1)の例えば基部にコンクリートの基礎(23)を打設し、斯かる基礎(23)を利用して斜面(1)の幅方向に沿って所定の間隔で複数の支柱(21)を立てる。次いで、支柱(21)に対して斜面(1)と反対側に壁面材(22)をその面方向が揃う状態に積み上げる。
その際、壁面材(22)は、支柱(21)から一定距離離れた状態で配置し、且つ、連結材(27)によって支柱(21)に支持させた状態で積み上げる。すなわち、支柱(21)に壁面材(22)を連結しつつ、壁面材(22)を積み上げていく。具体的には、図3に示す様に、壁面材(22)の背面の引掛金物取付片(22c)に連結材引掛金物(26)をボルトで取り付ける。他方、支柱(21)に対して上下の壁面材(22)の接続部分に略相当する高さの位置に連結材固定金物(25)をUバンド(25b)によって取り付る。そして、連結材(27)の一端を連結材引掛金物(26)の引掛穴に引掛け、連結材(27)の他端を連結材固定金物(25)の受板(25a)の挿通穴に挿通してその前後をナットで締め付けることにより、支柱(21)と壁面材(22)を連結し、支柱(21)によって壁面材(22)を支持する。
また、壁面材(22)を積み上げる際、上下の壁面材(22)の各背面の引掛金物取付片(22c)に連結材引掛金物(26)をボルトで取り付けることにより、上下の壁面材(22)を接続する。なお、図1に示す支柱(21)上部の補強ロッド(24)は、支柱(21)を立てた後に取り付けてもよいし、壁面材(22)を施工した後に取り付けてもよい。
上記の様に擁壁(2)を施工した後、または、擁壁(2)の施工に併せて、すなわち、壁面材(22)の積上げ施工に併せて、図1及び図2に示す様に内側領域に発泡盛土材料(4)を充填する。通常は、壁面材(22)の積上げ施工を行いつつ、発泡盛土材料(4)を充填する。これにより、仮設足場を組むことなく施工できる。
発泡盛土材料(4)を充填するにあたっては、先ず、支柱(21)に沿って前述の仕切材(3)を配置し、盛土内部を内側領域と外側領域に区画する。仕切材(3)として可撓性フィルムを使用する場合、可撓性フィルムは、例えば両面テープを使用することにより、斜面(1)に対向する支柱(21)の側面に弛まない状態で貼り付ける。仕切材(3)を配置した後は、内側領域に内側盛土材料(41)として現場発泡の発泡樹脂を充填して発泡させる。
発泡樹脂の充填においては、圧送ポンプを含む発泡装置により、ポリイソシアネートやポリオール等の発泡原料をホースで移送し、これらを吐出口で混合しながら仕切材(3)と斜面(1)の間隙に充填する。上記の様に、内側領域に発泡樹脂を充填した場合、発泡樹脂の発泡による体積膨張により、仕切材(3)は、図2に示す様に外側(斜面(1)と反対側)に膨出すると共に、発泡樹脂の膨張力を受け止めて支柱(21)に分散させる。
また、図示しないが、内側領域に充填する内側盛土材料(41)として、発泡スチロールブロックを併用することも出来る。発泡スチロールブロックを使用する場合は、内側領域に発泡樹脂を適度な高さまで充填し、その上面を平坦に均し且つ土砂や砕石で基準面層を作成した後、発泡スチロールブロックを積み重ねる。
同一の形状および大きさの発泡スチロールブロックを使用する場合は、水平方向のブロックの継ぎ目が上下のブロックにおいて相互にずれた状態となる様に積み重ねる。また、大きさの異なる発泡スチロールブロックを使用する場合は、レンガ積みで言うところのいわゆるイギリス積みやフランス積みを行う。なお、内側領域において、積み重ねた発泡スチロールブロックの周囲に発泡樹脂を充填する場合は、発泡スチロールブロックの溶解や変形を防止するため、発泡スチロールブロックの表面をフィルム又はシートで被覆する。
内側盛土材料(41)を充填した後は、外側領域に外側盛土材料(42)を充填する。外側盛土材料(42)としては、前述の通り、例えば、内側盛土材料(41)と同様の現場発泡の発泡樹脂を使用する。上記の様な内側盛土材料(41)及び外側盛土材料(42)の充填は、擁壁(2)を施工した後でもよいし、壁面材(22)の積上げ施工に併せて行ってもよい。そして、擁壁(2)を構築し且つ内側盛土材料(41)及び外側盛土材料(42)を充填した後は、図1に示す様に、例えば道路を施工する場合、上部にコンクリート床版や路盤などの路面構成材料(5)を敷設する。
上記の様に、本発明によれば、前述の支柱(21)と壁面材(22)の簡単な連結構造を利用して擁壁を構成するため、換言すれば、斜面(1)の幅方向に沿って立設された複数の支柱(21)と、当該支柱に対して斜面(1)と反対側に斜面(1)から離れた状態で積み上げられた複数の壁面材(22)と、当該壁面材を支柱(21)に支持させる連結材(27)とによって擁壁(2)を構成するため、より簡単に擁壁(2)を構築でき、しかも、少なくとも内側領域、すなわち、支柱(21)よりも斜面(1)側の領域に充填する内側盛土材料(41)として、発泡樹脂の盛土材料を使用するため、コンクリートの様な養生時間を必要とせず、一層短時間で発泡盛土材料(4)を充填でき、その結果、施工性をより一層向上させることが出来る。
また、本発明によれば、内側領域に充填された内側盛土材料(41)である発泡樹脂の盛土材料が現場発泡の発泡樹脂を含み、当該発泡樹脂が発泡する際の膨張力を緩衝するシート状の仕切材(3)が支柱(21)に沿って配置されており、仕切材(3)が前記の膨張力を支柱(21)に分散させるため、擁壁(2)の壁面材(22)に加わる側圧を低減でき、壁面材(22)におけるひび割れ等の損傷を防止することが出来る。また、壁面材(22)に加わる側圧を低減できるため、壁面材(22)として、より薄く軽量なものを使用できる。
本発明に係る軽量盛土の構造の一例を擁壁に直交する断面で示す縦断面図である。 本発明に係る軽量盛土の一例の内部構造を示す水平断面図である。 擁壁における支柱と壁面材の連結構造を示す縦断面図である。
符号の説明
1 :斜面
2 :擁壁
21:支柱
22:壁面材
23:基礎
24:補強ロッド
25:連結材固定金物
26:連結材引掛金物
27:連結材
3 :仕切材(可撓性フィルム)
4 :発泡盛土材料
41:内側盛土材料
42:外側盛土材料
5 :路面構成材料

Claims (7)

  1. 斜面に対峙させて敷設した擁壁と前記斜面との間隙に発泡盛土材料を充填して成る軽量盛土であって、前記擁壁は、斜面の幅方向に沿って立設された複数の支柱と、当該支柱に対して斜面と反対側に支柱から離れた状態で積み上げられた複数の壁面材と、当該壁面材を前記支柱に支持させる連結材とから主に構成され、少なくとも前記支柱よりも斜面側の領域には、発泡盛土材料として発泡樹脂の盛土材料が充填されていることを特徴とする軽量盛土。
  2. 支柱よりも斜面側の領域に充填された発泡樹脂の盛土材料には現場発泡の硬質ポリウレタンが含まれている請求項1に記載の軽量盛土。
  3. 支柱よりも斜面側の領域に充填された発泡樹脂の盛土材料には発泡スチロールブロックが含まれている請求項1又は2に記載の軽量盛土。
  4. 支柱よりも斜面側の領域に充填された発泡樹脂の盛土材料が現場発泡の発泡樹脂を含み、当該発泡樹脂が発泡する際の膨張力を緩衝する仕切材が前記支柱に沿って配置されている請求項1〜3の何れかに記載の軽量盛土。
  5. 斜面に対峙させて敷設した擁壁と前記斜面との間隙に発泡盛土材料を充填して成る軽量盛土の施工方法であって、斜面の幅方向に沿って複数の支柱を立設した後、当該支柱に対して斜面と反対側に支柱から離れた状態で且つ連結材によって支柱に支持させた状態で壁面材を積み上げることにより前記擁壁を構成すると共に、前記壁面材と斜面との間隙に発泡盛土材料を充填するにあたり、少なくとも前記支柱よりも斜面側の領域に対し、発泡盛土材料として発泡樹脂の盛土材料を充填することを特徴とする軽量盛土の施工方法。
  6. 発泡盛土材料を充填するにあたり、支柱に沿って仕切材を配置し、最初に前記仕切材と斜面との間隙に現場発泡の発泡樹脂を充填する請求項5に記載の軽量盛土の施工方法。
  7. 仕切材と斜面との間隙に対し、発泡スチロールブロックを配置し且つ現場発泡の発泡樹脂を充填する請求項6に記載の軽量盛土の施工方法。
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