JP2017030543A - フロントピラー骨格構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】オブリーク衝突時におけるフロントピラーからのフロントウィンドシールドガラスの離脱を抑制させる。【解決手段】フロントウィンドシールドガラス12を接合可能とされた第1フランジ24が形成されたサイメンアウタ16と、第1フランジ24と接合された第2第1フランジ24が形成され、第2第1フランジ24の前端部36は車両前側に配置されたピラーアウタ18と、第3第1フランジ24が形成されたピラーインナ20と、第3第1フランジ24の車両前部を構成すると共に第1フランジ24と板厚方向に接合された前側部24と、第3第1フランジ24の車両後部を構成すると共に第2第1フランジ24と接合された後側部24と、第3第1フランジ24の一部を構成すると共に後端部44が第2第1フランジ24の前端部36よりも車両前方に配置された傾斜壁部42と、を有するフロントピラー骨格構造。【選択図】図4

Description

本発明は、フロントピラー骨格構造に関する。
下記特許文献1には、フロントピラー骨格構造が開示されている。具体的には、フロントピラーアウタパネルとフロントピラーインナパネルとを有している。フロントピラーインナパネルには、下部の略中央部位に段付ビードが形成されている。この段付ビードによってフロントピラーインナパネルひいてはフロントピラーの剛性が向上される。
特開2010−13029号公報
しかしながら、特許文献1に開示された構成によると、車両衝突時、特に車両前部に対して斜め前方から衝突(以下、この衝突形態を「オブリーク衝突」という)する場合、衝突荷重がフロントピラーの後端に接合されているルーフレールに衝突荷重が伝達する。この結果、フロントピラーの剛性は向上されていることから、ルーフレールにおけるフロントピラーとセンターピラーとの中間の部位等といったフロントピラー以外の部分が折れ、その折れた部位が車両外側へ変位する可能性がある。ルーフレールにおけるフロントピラーとセンターピラーとの中間の部位で折れた場合では、ルーフレールの変位量が大きくなるため、ルーフレールと一体的に接合されているフロントピラーの変位量も大きくなる。フロントピラーが大きく変位すると、フロントピラーに取り付けられているフロントウィンドシールドガラスがフロントピラーから離脱する可能性がある。したがって、上記先行技術はこの点で改良の余地がある。
本発明は上記問題を考慮し、オブリーク衝突時におけるフロントピラーからのフロントウィンドシールドガラスの離脱を抑制させることを目的とする。
請求項1記載の発明に係るフロントピラー骨格構造は、車両最側部に配置されると共に、車両平面視で車両前後方向を長手方向とする略矩形板状とされかつフロントウィンドシールドガラスが車両上方から接合された第1フランジが形成されたサイドメンバアウタパネルと、前記サイドメンバアウタパネルの車両幅方向内側に設けられると共に、車両平面視で車両前後方向を長手方向とする略矩形板状とされた第2フランジが形成されたフロントピラーアウタパネルと、前記フロントピラーアウタパネルの車両幅方向内側に設けられると共に、車両平面視で車両前後方向を長手方向とする略矩形板状とされた第3フランジが形成されたフロントピラーインナパネルと、を有し、前記第3フランジは、前側部と、当該前側部から段差部を介して車両後方へ延在された後側部と、を備えており、前記第1フランジの下面における車両前方側には前記第3フランジの前側部が板厚方向に接合されると共に、前記第1フランジの下面における車両後方側には前記第2フランジが板厚方向に接合されており、前記第2フランジの下面には、前記第3フランジの後側部が板厚方向に接合されており、前記第2フランジの前端部は、前記第3フランジの段差部よりも車両後方側に離間して配置されている、ことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、サイドメンバアウタパネル(以下、「サイメンアウタ」と称する)とフロントピラーアウタパネル(以下、「ピラーアウタ」と称する)とフロントピラーインナパネル(以下、「ピラーインナ」と称する)とでフロントピラー骨格構造が構成されている。ピラーインナの第3フランジは、前側部と、段差部と、後側部とを含んで構成されており、前側部は第1フランジに接合されていると共に後側部は第2フランジに接合されている。つまり、前側部と後側部との間の段差部は、フランジ面直方向で第2フランジの板厚分の段差が形成されている。したがって、オブリーク衝突時に衝突荷重が車両へ入力されると、この段差部をきっかけとして変形する。この際、第2フランジの前端部は、第3フランジの段差部より車両後方側に離間して配置されていることから、第2フランジの前端部と第3フランジの段差部との間には空間が形成されている。このため、衝突時に車両後方へ圧縮されるように変形するピラーインナの第3フランジは、段差部を中心に空間内をストロークしながらフランジ面直方向下方へ凸となるように変形する。また、第3フランジにおける前側部にはサイメンアウタの第1フランジが接合されていることから、この第1フランジも一緒にフランジ面直方向下方へ凸となるように変形する。つまり、第1フランジがフランジ面直方向下方へと変形することで、第1フランジに接合されたフロントウィンドシールドガラスがフランジ面直方向上方、すなわちフロントウィンドシールドガラスの剥離方向へと変位するのを抑制できる。
また、段差部は、第2フランジの前端部よりも車両前方に配置されている。つまり、オブリーク衝突時、フロントピラーは車両前方側で変形する。したがって、衝突荷重がフロントピラーからルーフレールに伝達してルーフレールにおけるフロントピラーとセンターピラーとの中間の部位で折れるのを避けることができるため、フロントピラーの変形量を抑制することができる。このため、フロントウィンドシールドガラスを保持した状態を維持することができる。
請求項1記載の本発明に係るフロントピラー骨格構造は、オブリーク衝突時におけるフロントウィンドシールドガラスの離脱を抑制させることができるという優れた効果を有する。
第1実施形態に係るフロントピラー骨格構造を備えた車両を示す正面図である。 図1のA−A線に沿って切断した状態を示す拡大断面図である。 第1実施形態に係るフロントピラー骨格構造におけるピラーインナを車両幅方向内側から車両幅方向外側へ向かって見た状態を示す斜視図である。 図3のB−B線に沿って切断した状態を示す拡大断面図である。 図4に対しオブリーク衝突後の状態を示す拡大断面図である。 (A)は対比例に係るフロントピラー骨格構造を車両幅方向に沿って切断した状態を示す拡大断面図であり、(B)は(A)に対しオブリーク衝突後の状態を示す拡大断面図である。 第2実施形態に係るフロントピラー骨格構造を車両幅方向に沿って切断した状態を示す拡大断面図である。
(第1実施形態)
以下、図1〜5を用いて、本発明に係るフロントピラー骨格構造の一実施形態について説明する。なお、これらの図において示される矢印FRは車両前後方向前側、矢印OUTは車両幅方向外側、矢印UPは車両上下方向上側をそれぞれ示す。
図1に示されるように、車両10は、フロントウィンドシールドガラス12と、フロントピラー14と、を有している。フロントウィンドシールドガラス12は、ガラスで構成されており、後述するフロントピラー14及び図示しないルーフレール等に取り付けられている。
図2に示されるように、フロントピラー14は、サイメンアウタ16と、ピラーアウタ18と、ピラーインナ20と、を含んで構成されている。サイメンアウタ16は、フロントピラー14からルーフサイド、センターピラー及びリヤピラー(いずれも不図示)にかけて一体的に車両側部を構成すると共に、車両幅方向に沿って切断した断面形状が車両幅方向内側へ向けて開口した略U字状に形成されている(不図示)。
サイメンアウタ16の上端部22には、第1フランジ24が形成されている。この第1フランジ24は、上端部22から車両幅方向内側へ延設されており、車両平面視で車両前後方向を長手方向とする略矩形板状とされている。この第1フランジ24の車両上側面26には、接着剤28を介してフロントウィンドシールドガラス12が車両上方から接合されている。
ピラーアウタ18は、サイメンアウタ16の車両幅方向内側に配置されていると共に、図示しないルーフサイドレールアウタパネルの前端部から車両前方かつ車両下方へ向けて斜めに延設されている。ピラーアウタ18の前端部30は、車両側面視で車両下方へ向けたR形状に形成されている(図3破線参照)。
ピラーアウタ18の上端部32には、第2フランジ34が形成されている。この第2フランジ34は、上端部32から車両幅方向内側へ延設されており、車両平面視で車両前後方向を長手方向とする略矩形板状とされている。そして、第2フランジ34は、第1フランジ24に板厚方向で接合されている。具体的には、第2フランジ34の車両上側面が第1フランジ24の車両下側面と当接するように溶接によって接合されている。なお、第2フランジ34の前端部36(図3参照)は、ピラーアウタ18の前端部30におけるR形状の終端部(R止まり)の位置に配置されている。
ピラーインナ20は、ピラーアウタ18の車両幅方向内側に配置されていると共に、図示しないルーフサイドレールインナパネルの前端部から車両前方かつ車両下方へ向けて斜めに延設されている。また、ピラーインナ20の上端部38には、第3フランジ40が形成されている。この第3フランジ40は、上端部38から車両幅方向内側へ延設されており、車両平面視で車両前後方向を長手方向とする略矩形板状とされている。また、第3フランジ40は、図4に示されるように、前側部41と、前側部41の後端部から段差部としての傾斜壁部42を介して車両後方へ延在された後側部43とを含んで構成されている。
前側部41は、第3フランジ40における車両前部を構成している。また、後側部43は、第3フランジ40における車両後部を構成している。さらに、傾斜壁部42は、第3フランジ40の一部を構成しており、前側部41と後側部43との間に配置されている。第3フランジ40における第2フランジ34の前端部36と対応した位置には、後側部43が設けられている。また、第3フランジ40における第2フランジ34の前端部36と対応した位置から20mm車両前方には、傾斜壁部42の後端部44が形成されている。つまり、傾斜壁部42と第2フランジ34の前端部36との間には、第2フランジ34等の延設方向に所定のストローク(20mm)を持った空間Sが設けられている。そして、傾斜壁部42の前端部46より車両前方には、前側部41が形成されている。
前側部41は、第1フランジ24に板厚方向で接合されている。具体的には、前側部41の車両上側面が第1フランジ24の車両下側面と当接した状態で溶接によって接合されている。また、後側部43は、第2フランジ34に板厚方向で接合されている。具体的には、後側部43の車両上側面が第2フランジ34の車両下側面と当接した状態で溶接によって接合されている。したがって、前側部41と後側部43とは、フランジ面直方向(略車両上下方向)で第2フランジ34の板厚分の段差が形成される。本実施形態では、前側部41の車両下側面と後側部43の車両下側面とは、フランジ面直方向で1mm離間されている。そして、傾斜壁部42は、第3フランジ40の前側部41と後側部43との間を車両後方に向かうに連れて第1フランジ24と離間するように傾斜されている。
(第1実施形態の作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
ここで、図6に示される対比例を用いながら、本実施形態の作用並びに効果を説明することにする。なお、本実施形態と同一構成部分については同一番号を付してその説明を省略する。
図6(A)に示されるように、フロントピラー100を構成するサイメンアウタ16の第1フランジ24の略車両下方には、第2フランジ102が設けられている。この第2フランジ102は、ピラーアウタ18の上端部32から車両幅方向内側へ延設されており、車両平面視で車両前後方向を長手方向とする略矩形板状とされている。そして、第2フランジ102は、車両上側面が第1フランジ24の車両下側面と当接した状態で溶接によって接合されている。なお、第2フランジ102は第1フランジ24と略全面に亘って当接されている。
第2フランジ102の略車両下方には、第3フランジ104が設けられている。この第3フランジ104は、ピラーインナ20の上端部38から車両幅方向内側へ延設されており、車両平面視で車両前後方向を長手方向とする略矩形板状とされている。そして、第3フランジ104は、車両上側面が第2フランジ102の車両下側面と当接した状態で溶接によって接合されている。なお、第3フランジ104は第2フランジ102と略全面に亘って当接されている。
対比例の構成によると、車両衝突時、特にオブリーク衝突の場合、車両10に衝突荷重が入力されると、フロントピラー100が車両前方から車両後方へ向けて圧縮されるように変形する。これによって、図6(B)に示されるように、第3フランジ104及び第2フランジ102がフランジ面直方向(板厚方向)に変形する。この際、第2フランジ102に接合されている第1フランジ24は、第2フランジ102におけるフランジ面直方向上方へ凸に変形した部分Uの影響を受けてフランジ面直方向上方へと変形する。これにより、第1フランジ24の車両上側面に接着剤28を介して固定されたフロントウィンドシールドガラス12がフランジ面直方向上方、すなわちフロントウィンドシールドガラス12の剥離方向へと変位することでフロントウィンドシールドガラス12は第1フランジ24から剥離する可能性がある。また、第1フランジ24と第2フランジ102と第3フランジ104とは、それぞれ略全面に亘って当接されているため、衝突荷重が入力された際の変形位置が一定の位置とならない。
これに対し、本実施形態では、図2に示されるように、サイメンアウタ16とピラーアウタ18とピラーインナ20とでフロントピラー14が構成されている。ピラーインナ20の第3フランジ40は、前側部41と、傾斜壁部42と、後側部43とを含んで構成されており、前側部41は第1フランジ24に接合されていると共に後側部43は第2フランジ34に接合されている。つまり、前側部41と後側部43との間の傾斜壁部42は、フランジ面直方向で第2フランジ34の板厚分の段差が形成されている。したがって、オブリーク衝突時に衝突荷重が車両へ入力されると、この傾斜壁部42をきっかけとして変形する。この際、第2フランジ34の前端部36は、第3フランジ40の傾斜壁部42より車両後方側に離間して配置されていることから、第2フランジ34の前端部36と第3フランジ40の傾斜壁部42との間には空間Sが形成されている。このため、衝突時に車両後方へ圧縮されるように変形するピラーインナ20の第3フランジ40は、図5に示されるように、傾斜壁部42を中心に空間S内をストロークしながらフランジ面直方向下方へ凸となるように変形する。また、第3フランジ40における前側部41にはサイメンアウタ16の第1フランジ24が接合されていることから、この第1フランジ24も一緒にフランジ面直方向下方へ凸となるように変形する。つまり、第1フランジ24がフランジ面直方向下方へと変形することで、第1フランジ24に接合されたフロントウィンドシールドガラス12がフランジ面直方向上方、すなわちフロントウィンドシールドガラス12の剥離方向へと変位するのを抑制できる。
また、傾斜壁部42は、第2フランジ34の前端部36よりも車両前方に配置されている。つまり、オブリーク衝突時、フロントピラー14は車両前方側で変形する。したがって、衝突荷重がフロントピラー14からルーフレール(不図示)に伝達してルーフレールにおけるフロントピラー14とセンターピラー(不図示)との中間の部位で折れるのを避けることができるため、フロントピラー14の変形量を抑制することができる。このため、フロントウィンドシールドガラス12を保持した状態を維持することができる。これにより、オブリーク衝突時におけるフロントウィンドシールドガラス12の離脱を抑制させることができる。
なお、第2フランジ34の前端部36と傾斜壁部42の後端部44との間は、20mm離間された構成とされている。これによって、サイメンアウタ16及びピラーインナ20の変形モードを一定にさせることが可能となる。すなわち、20mm以上離間した場合では、サイメンアウタ16及びピラーインナ20の変形代が大きくなるため、変形モードが一定とならずにフランジ面直方向上方へ凸となるように変形する可能性がある。しかし、20mm離間された構成とすることで、変形代が大きくならずに変形モードを一定にさせることができる。
(第2実施形態)
次に、図7を用いて、本発明の第2実施形態に係るフロントピラー骨格構造について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図7に示されるように、この第2実施形態に係るフロントピラー骨格構造は、基本的な構成は第1実施形態と同様とされ、傾斜壁部48と後側部50との間に変形促進部52が形成されている点に特徴がある。
すなわち、ピラーインナ54に形成された第3フランジ58は、前側部41と後側部50と段差部としての傾斜壁部48と変形促進部52とを含んで構成されている。
後側部50は、上端部38(図2参照)から車両幅方向内側へ延設されており、車両平面視で車両前後方向を長手方向とする略矩形板状に形成されている。そして、後側部50は、第3フランジ58における車両後部を構成している。さらに、傾斜壁部48は、第3フランジ58の一部を構成しており、前側部41と後側部50との間に配置されている。第3フランジ58における第2フランジ34の前端部36と対応した位置には、後側部50が設けられている。また、第3フランジ58における第2フランジ34の前端部36と対応した位置から20mm車両前方には、傾斜壁部48の後端部57が配置されている。この第3フランジ58における第2フランジ34の前端部36と対応した位置と傾斜壁部48の後端部57との間には、フランジ面直方向下方へ凸となるように湾曲された変形促進部52が形成されている。つまり、傾斜壁部48と第2フランジ34の前端部36との間には、第2フランジ34等の延設方向に所定のストローク(20mm)を持った空間Sが設けられている。そして、傾斜壁部48の前端部59より車両前方には、前側部41が形成されている。
後側部50は、車両上側面が第2フランジ34の車両下側面と当接した状態で溶接によって接合されている。したがって、前側部41と後側部50とは、フランジ面直方向で第2フランジ34の板厚分の段差が形成される。本実施形態では、前側部41の車両下側面と後側部50の車両下側面とは、フランジ面直方向で1mm離間されている。そして、傾斜壁部48は、第3フランジ58の前側部41と後側部50との間を車両後方に向かうに連れて第1フランジ24と離間するように傾斜されている。
(第2実施形態の作用・効果)
次に、第2実施形態の作用並びに効果を説明する。
本実施形態においても、前述した第1実施形態と同様に、サイメンアウタ16とピラーアウタ18とピラーインナ54とでフロントピラー55が構成されている。ピラーインナ54の第3フランジ58は、前側部41と、傾斜壁部48と、後側部50とを含んで構成されており、前側部41は第1フランジ24に接合されていると共に後側部50は第2フランジ34に接合されている。つまり、前側部41と後側部50との間の傾斜壁部48は、フランジ面直方向で第2フランジ34の板厚分の段差が形成されている。したがって、オブリーク衝突時に衝突荷重が車両へ入力されると、この傾斜壁部48をきっかけとして変形する。この際、第2フランジ34の前端部36は、第3フランジ58の傾斜壁部48より車両後方側に離間して配置されていることから、第2フランジ34の前端部36と第3フランジ58の傾斜壁部48との間には空間Sが形成されている。このため、衝突時に車両後方へ圧縮されるように変形するピラーインナ54の第3フランジ58は、傾斜壁部48を中心に空間S内をストロークしながらフランジ面直方向下方へ凸となるように変形する。また、第3フランジ58における前側部41にはサイメンアウタ16の第1フランジ24が接合されていることから、この第1フランジ24も一緒にフランジ面直方向下方へ凸となるように変形する。つまり、第1フランジ24がフランジ面直方向下方へと変形することで、第1フランジ24に接合されたフロントウィンドシールドガラス12がフランジ面直方向上方、すなわちフロントウィンドシールドガラス12の剥離方向へと変位するのを抑制できる。
また、傾斜壁部48は、第2フランジ34の前端部36よりも車両前方に配置されている。つまり、オブリーク衝突時、フロントピラー55は車両前方側で変形する。したがって、衝突荷重がフロントピラー55からルーフレール(不図示)に伝達してルーフレールにおけるフロントピラー55とセンターピラー(不図示)との中間の部位で折れるのを避けることができるため、フロントピラー55の変形量を抑制することができる。このため、フロントウィンドシールドガラス12を保持した状態を維持することができる。これにより、オブリーク衝突時におけるフロントウィンドシールドガラス12の離脱を抑制させることができる。
なお、第2フランジ34の前端部36と傾斜壁部48の後端部57との間は、空間Sによって20mm離間された構成とされている。これによって、サイメンアウタ16及びピラーインナ54の変形モードを一定にさせることが可能となる。すなわち、20mm以上離間した場合では、サイメンアウタ16及びピラーインナ54の変形代が大きくなるため、変形モードが一定とならずにフランジ面直方向上方へ凸となるように変形する可能性がある。しかし、20mm離間された構成とすることで、変形代が大きくならずに変形モードを一定にさせることができる。
また、上述した第1実施形態及び第2実施形態では、第2フランジ34の前端部36と傾斜壁部42、48の後端部44、57との間は、空間Sによって20mm離間された構成とされているが、これに限らず、この空間Sの延設方向の寸法は20mm以下の寸法であれば他の寸法としてもよい。また、前側部41の車両下側面と後側部43、50の車両下側面とは、フランジ面直方向で1mm離間された構成とされているが、これに限らず、1mm以上の寸法としてもよい。
さらに、第2フランジ34の前端部36は、ピラーアウタ18の前端部30におけるR形状の終端部(R止まり)の位置に配置されているが、これに限らず、第2フランジ34が成形可能な範囲内での最前部に配置された構成としてもよい。
さらにまた、傾斜壁部42、48は、第3フランジ40、58の前側部41と後側部43、50との間を車両後方に向かうに連れて第1フランジ24と離間するように傾斜されているが、これに限らず、第2フランジ34等の面直方向に沿って略直角に形成されてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
12 フロントウィンドシールドガラス
16 サイメンアウタ(サイドメンバアウタパネル)
18 ピラーアウタ(フロントピラーアウタパネル)
20 ピラーインナ(フロントピラーインナパネル)
24 第1フランジ
34 第2フランジ
36 前端部(第2フランジの前端部)
40 第3フランジ
41 前側部
42 傾斜壁部(段差部)
43 後側部
48 傾斜壁部(段差部)
50 後側部
54 ピラーインナ(フロントピラーインナパネル)
58 第3フランジ

Claims (1)

  1. 車両最側部に配置されると共に、車両平面視で車両前後方向を長手方向とする略矩形板状とされかつフロントウィンドシールドガラスが車両上方から接合された第1フランジが形成されたサイドメンバアウタパネルと、
    前記サイドメンバアウタパネルの車両幅方向内側に設けられると共に、車両平面視で車両前後方向を長手方向とする略矩形板状とされた第2フランジが形成されたフロントピラーアウタパネルと、
    前記フロントピラーアウタパネルの車両幅方向内側に設けられると共に、車両平面視で車両前後方向を長手方向とする略矩形板状とされた第3フランジが形成されたフロントピラーインナパネルと、
    を有し、
    前記第3フランジは、前側部と、当該前側部から段差部を介して車両後方へ延在された後側部と、を備えており、
    前記第1フランジの下面における車両前方側には前記第3フランジの前側部が板厚方向に接合されると共に、前記第1フランジの下面における車両後方側には前記第2フランジが板厚方向に接合されており、
    前記第2フランジの下面には、前記第3フランジの後側部が板厚方向に接合されており、
    前記第2フランジの前端部は、前記第3フランジの段差部よりも車両後方側に離間して配置されている、
    ことを特徴とするフロントピラー骨格構造。
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