JP2017028265A - 発光素子及び発光装置 - Google Patents

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【課題】発光強度分布が改善された発光素子及び発光装置を提供する。【解決手段】発光素子1は、透光性基板と、n型半導体層と、第1p型半導体層と、第1p側電極と、第1n側電極と、第2p型半導体層と、第2p側電極と、第2n側電極と、を有する。発光装置100は、発光素子1を備え、発光素子1の透光性基板とは反対側に外部接続電極が設けられており、外部接続電極は、第1n側電極と第2n側電極に接続されたn側外部接続電極80nと、第1p側電極に接続された第1p側外部接続電極81pと、第2p側電極に接続された第2p側外部接続電極82pと、を有する。【選択図】図5

Description

本開示は、発光素子及び発光装置に関する。
従来から、発光装置に用いられる発光素子の分野では、光取出し面内における発光強度分布を均一にするために様々な開発が行われている。例えば特許文献1に記載された発光装置に用いられる発光素子は、縁部と、縁部の内側の領域と、の少なくとも2つの領域を有している。そして、この発光素子には、縁部と、縁部の内側の領域と、にそれぞれアノード電極が設けられており、かつ、縁部の内側の領域には縁部と共通に用いるカソード電極が設けられている。
国際公開第2009/019836号
一方、発光素子において、アノード電極(p側電極)とカソード電極(n側電極)との距離が近い領域ほど電流密度が高く、発光に偏りが生じ易い傾向にあるため、電極の配置に起因した電流密度の観点からも発光強度分布には改善の余地があると考えられる。
本開示に係る実施形態は、発光強度分布が改善された発光素子及び発光装置を提供することを課題とする。
前記した課題を解決するため、本開示の実施形態に係る発光素子は、透光性基板と、前記透光性基板の一部の上方に設けられた第1n型半導体層と、前記第1n型半導体層の上方に設けられた第1p型半導体層と、を有しており、前記第1p型半導体層には第1孔が設けられている第1半導体積層体と、前記第1p型半導体層上に設けられた第1p側電極と、前記第1p側電極の一部の上方及び前記第1孔内に設けられ、かつ前記第1n型半導体層と接続された第1n側電極と、前記透光性基板の上方であって平面視で前記第1半導体積層体の周囲に設けられた第2n型半導体層と、前記第2n型半導体層の上方に設けられた第2p型半導体層と、を有しており、前記第2p型半導体層には第2孔が設けられている第2半導体積層体と、前記第2p型半導体層上に設けられた第2p側電極と、前記第2p側電極の一部の上方及び前記第2孔内に設けられ、かつ前記第2n型半導体層と接続された第2n側電極と、を有する。
また、前記した課題を解決するため、本開示の他の実施形態に係る発光素子は、透光性基板と、前記透光性基板の上方に設けられた1つのn型半導体層と、前記n型半導体層の一部の上方に設けられ、第1孔を有する第1p型半導体層と、前記第1p型半導体層上に設けられた第1p側電極と、前記第1p側電極の一部の上方及び前記第1孔内に設けられ、かつ前記n型半導体層と接続された第1n側電極と、前記n型半導体層の上方であって平面視で前記第1p型半導体層の周囲に設けられ、第2孔を有する第2p型半導体層と、前記第2p型半導体層上に設けられた第2p側電極と、前記第2p側電極の一部の上方及び前記第2孔内に設けられ、かつ前記n型半導体層と接続された第2n側電極と、を有する。
また、本開示の実施形態に係る発光装置は、前記発光素子において、前記透光性基板とは反対側に外部接続電極が設けられており、前記外部接続電極が、前記第1n側電極と前記第2n側電極に接続されたn側外部接続電極と、前記第1p側電極に接続された第1p側外部接続電極と、前記第2p側電極に接続された第2p側外部接続電極と、を有する。
また、本開示の他の実施形態に係る発光装置は、前記発光素子において、前記透光性基板とは反対側に外部接続電極が設けられており、前記外部接続電極が、前記第1n側電極に接続された第1n側外部接続電極と、前記第2n側電極に接続された第2n側外部接続電極と、前記第1p側電極と前記第2p側電極とに接続されたp側外部接続電極と、を有する。
さらに、本開示の他の実施形態に係る発光装置は、前記発光素子において、前記透光性基板とは反対側に外部接続電極が設けられており、前記外部接続電極が、前記第1n側電極に接続された第1n側外部接続電極と、前記第2n側電極に接続された第2n側外部接続電極と、前記第1p側電極に接続された第1p側外部接続電極と、前記第2p側電極に接続された第2p側外部接続電極と、を有する。
本開示の実施形態に係る発光素子によれば、電流密度の偏りを軽減することができるため、発光強度分布を改善することができる。
本開示の実施形態に係る発光装置によれば、発光素子における電流密度の偏りを軽減することができるため、発光強度分布を改善することができる。
実施形態に係る発光素子、発光装置及び光源を模式的に示す分解斜視図である。 実施形態に係る発光装置上の波長変換部材を模式的に示す平面図である。 図2のIII−III線における断面図である。 第1実施形態に係る発光素子及び発光装置を模式的に示す上面図である。 第1実施形態に係る発光素子及び発光装置を模式的に示す下面図である。 図5のVI−VI線における断面図である。 図5のVII−VII線における断面図である。 図5のVIII−VIII線における断面図である。 第1実施形態に係る発光装置におけるカバー電極の配置領域を模式的に示す説明図である。 第1実施形態に係る発光装置における層間絶縁膜の配置領域を模式的に示す説明図である。 第1実施形態に係る発光装置におけるn側電極及びp側電極の配置領域を模式的に示す説明図である。 第1実施形態に係る発光装置における絶縁保護膜の配置領域を模式的に示す説明図である。 第2実施形態に係る発光素子及び発光装置を模式的に示す下面図である。 図13のXIV−XIV線における断面図である。 第3実施形態に係る発光素子及び発光装置を模式的に示す下面図である。 図15のXVI−XVI線における断面図である。 第4実施形態に係る発光装置を模式的に示す下面図である。 第5実施形態に係る発光装置を模式的に示す下面図である。
以下、本発明の実施形態に係る発光素子及び発光装置について説明する。
なお、以下の説明において参照する図面は、本発明を概略的に示したものであるため、各部材のスケールや間隔、位置関係などが誇張、あるいは、部材の一部の図示が省略されている場合がある。また、平面図、断面図の間において、各部材のスケール、厚み、間隔が一致しない場合もある。また、以下の説明では、同一の名称及び符号については原則として同一又は同質の部材を示しており、詳細な説明を適宜省略することとする。
(第1実施形態)
[発光装置の構成]
まず、図1〜図4を参照して、本発明の第1実施形態に係る発光素子及び発光装置の構成について説明する。図1に示す光源2は、発光装置100と、発光装置100の透光性基板10側に設けられた波長変換部材9と、波長変換部材9の透光性基板10とは反対の面側に設けられたフレネルレンズ6と、を備えている。この光源2は、照明用途のほか、例えばカメラのフラッシュモジュール等の外部の装置ユニットに組み込むことができる。外部の装置ユニットとして、例えば、スマートフォン等のカメラ付き携帯端末機等を挙げることができる。
[発光装置]
発光装置100は、発光素子1と、外部接続電極8と、を備え、周囲を光反射部材で覆ってパッケージ化される。
発光素子1としては、例えば発光ダイオードチップ等の半導体発光素子を用いることができる。発光素子1は、上面を発光面とし、発光面の反対側である下面に外部接続電極8が設けられている。発光素子1は、例えば、発光面側に位置する透光性基板10と、透光性基板10の発光面の反対側の面に設けられた半導体積層体20とを含み、半導体積層体20の表面に外部接続電極8が形成されている。なお、ここでは、発光素子1の概略を説明し、詳細は後記する。
半導体積層体20は、例えば、透光性基板10の側から順にn型半導体層、活性層およびp型半導体層を含む。半導体層は、例えば、III−V族化合物半導体、II−VI族化合物半導体等の半導体材料から形成することができる。具体的には、InXAlYGa1-X-YN(0≦X、0≦Y、X+Y≦1)等の窒化物系の半導体材料(例えばInN、AlN、GaN、InGaN、AlGaN、InGaAlN等)を用いることができる。
半導体積層体20において、n型半導体層には外部接続電極8のカソード端子が接続され、p型半導体層には外部接続電極8のアノード端子が接続される。この半導体積層体20は、平面視で、図4に示すように、第1半導体領域21と、この第1半導体領域21の周囲に設けられた第2半導体領域22と、を備えている。
第1半導体領域21にはp型半導体層を貫通してn型半導体層を露出させる第1孔21h(図6参照)が設けられており、第2半導体領域22にはp型半導体層を貫通してn型半導体層を露出させる第2孔22h(図7参照)が設けられている。第1孔21h及び第2孔22hは、透光性基板10の上から、p型半導体層、活性層及びn型半導体層の一部を除去して形成されている。第1半導体領域21にあるp型半導体層と、第2半導体領域22にあるp型半導体層とは分離されており、第1半導体領域21と第2半導体領域22とを独立に発光させることができる。発光素子1において、第1半導体領域21は第1発光部として機能し、第2半導体領域22は第2発光部として機能する。
以下では、第1半導体領域21にあるp型半導体層を第1p型半導体層21pという。同様に、第2半導体領域22にあるp型半導体層を第2p型半導体層22pという。なお、第1半導体領域21と第2半導体領域22とにおいて、n型半導体層は連続的に形成されており、単にn型半導体層21nという。
外部接続電極8は、発光素子1の半導体積層体20に対して、透光性基板10とは反対側に設けられている。この外部接続電極8は、n側外部接続電極80nと、第1p側外部接続電極81pと、第2p側外部接続電極82pと、を有する。n側外部接続電極80nは、第1半導体領域21と第2半導体領域22とに共通のカソード端子である。このような共通のカソード端子を用いることによって、発光装置100の実装を簡便にできると共に、実装基板との接合面積も広く確保することができるため放熱性を改善することができる。また、第1p側外部接続電極81pは、第1半導体領域21のためのアノード端子である。第2p側外部接続電極82pは、第2半導体領域22のためのアノード端子である。
[波長変換部材9]
波長変換部材9は、下面が発光素子1の発光面に対向し、発光素子1の発光面の少なくとも一部を覆うように設けられている。波長変換部材9は、発光素子1が発する光の一部により励起され、発光素子1からの光と異なる波長の光を発する。波長変換部材9は、図2に示すように、発光素子1の発光面全体を覆いかつ波長変換部材9の外周面(外側面)が発光素子1の外側面の外側に位置するように設けられる。波長変換部材9は、第1蛍光体層91と、第2蛍光体層92と、光透過部材93と、を含む。
第1蛍光体層91は、平面視において、発光素子1の第1半導体領域21を覆うように設けられている。すなわち、第1蛍光体層91は、平面視において、発光素子1の第1p型半導体層21pを覆うように設けられている。この第1蛍光体層91は、当該第1蛍光体層91によって発光素子1の光を変換した光の波長が、第2蛍光体層92によって発光素子1の光を変換した光の波長よりも短くなるような蛍光体(以下、第1蛍光体という)と、光透過部材と、を有している。
第1蛍光体の一例として、以下に述べる希土類元素を含有する蛍光体を挙げることができる。具体的には、Y、Lu,Sc、La,Gd、TbおよびSmの群から選択される少なくとも1つの元素と、Al、Ga、およびInの群から選択される少なくとも1つの元素とを有するガーネット(石榴石)型蛍光体が挙げられる。特に、アルミニウム・ガーネット系蛍光体は、AlとY、Lu、Sc、La、Gd、Tb、Eu、Ga、In及びSmから選択された少なくとも一つの元素を含み、かつ希土類元素から選択された少なくとも一つの元素で付活された蛍光体であり、発光素子1から出射された可視光や紫外線で励起されて発光する蛍光体である。例えば、イットリウム・アルミニウム酸化物系蛍光体(YAG系蛍光体)の他、Tb2.95Ce0.05Al512、Y2.90Ce0.05Tb0.05Al512、Y2.94Ce0.05Pr0.01Al512、Y2.90Ce0.05Pr0.05Al512等が挙げられる。これらのうち、特に本実施の形態において、Yを含み、かつCeあるいはPrで付活され組成の異なる2種類以上のイットリウム・アルミニウム酸化物系蛍光体が利用される。
第2蛍光体層92は、平面視において、第1蛍光体層91の周囲に円環状に設けられ、かつ、発光素子1の第2半導体領域22を覆うように設けられている。すなわち、第2蛍光体層92は、平面視において、発光素子1の第2p型半導体層22pを覆うように設けられている。この第2蛍光体層92は、当該第2蛍光体層92における蛍光の波長が、第1蛍光体層91における蛍光の波長よりも長くなるような蛍光体(以下、第2蛍光体という)と、光透過部材と、を有している。
第2蛍光体層92は、第2蛍光体として例えば窒化物系蛍光体を含むことが好ましい。窒化物系蛍光体は、Nを含み、かつBe、Mg、Ca、Sr、Ba、及びZnから選択された少なくとも一つの元素と、C、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、及びHfから選択された少なくとも一つの元素とを含み、希土類元素から選択された少なくとも一つの元素で付活された蛍光体である。窒化物系蛍光体として、例えば、(Sr0.97Eu0.032Si58、(Ca0.985Eu0.0152Si58、(Sr0.679Ca0.291Eu0.032Si58、等が挙げられる。
<光透過部材93>
光透過部材93は、第1蛍光体層91と第2蛍光体層92との間、及び、第2蛍光体層92の周囲に設けられている。これにより、第1蛍光体層91と第2蛍光体層92から取り出された光のそれぞれをフレネルレンズ6で有効に利用することができる。光透過部材93を構成する透光性樹脂としては、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メチルペンテン樹脂、ポリノルボルネン樹脂などの熱可塑性樹脂を用いることができる。特に、耐光性、耐熱性に優れるシリコーン樹脂が好適である。また、光透過部材93を用いる代わりに金属膜などの遮光部材を設けても良く、各蛍光体層91,92からの光を個別に取り出すことができる。さらに、光透過部材93を設けずに、第1蛍光体層91と第2蛍光体層92、第2蛍光体層92と後述する光反射部材7aとがそれぞれ接していても良い。
波長変換部材9の周りには光反射部材7aが設けられる。光反射部材7aは、波長変換部材9の外周を覆うように設けられ、好ましくは波長変換部材9に接して設けられる。これにより波長変換部材9の側面からの光の漏れが抑制される結果、第1蛍光体層91と第2蛍光体層92とから取り出される光の出力差を減らすことができる他、波長変換部材9を保持することができる。このため、光反射部材7aは、波長変換部材9の側面全体に接して設けられることが好ましく、これにより、波長変換部材9の側面からの光の漏れを効果的に抑制しかつ波長変換部材9を確実に保持することができる。
図2及び図3に示す例では、光反射部材7bは、発光素子1の側面および下面の一部を覆うように設けられ、外部接続電極8の表面を露出するように設けられている。光反射部材7bは、波長変換部材9の第2蛍光体層92の周縁部301における透光性基板10側の面と接している。この光反射部材7bは、光反射部材7aの下面に接して設けられ、光反射部材7aと共に発光素子1を保護している。また、光反射部材7bと光反射部材7aとの界面で、発光素子1の側面から出射された光を反射して波長変換部材9を介して取り出すことができるので、光の取り出し効率を高くできる。光反射部材7bの底面は、実質的に平坦に形成されて、その底面に外部接続電極8の表面を露出させている。光反射部材7bの底面が、発光装置100の実装面側となる。なお、第2蛍光体層92の周縁部301から透光性基板10の側面に跨るように、透光性部材を設けてもよい。これにより、この透光性部材と光反射部材7bとの界面で、発光素子1の側面から出射された光を波長変換部材9側に反射させることができるため、光取り出し効率をより向上させることができる。
<光反射部材7a,7b>
光反射部材7a及び光反射部材7bは、光反射性樹脂により構成することができる。光反射性樹脂とは、発光素子1からの光に対する反射率が高く、例えば、反射率が70%以上の樹脂を意味する。光反射性樹脂としては、例えば透光性樹脂に、光反射性物質を分散させたものが使用できる。光反射性物質としては、例えば、酸化チタン、二酸化ケイ素、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、チタン酸カリウム、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、ムライトなどが好適である。光反射性物質は、粒状、繊維状、薄板片状などが利用できるが、特に、繊維状のものは光反射部材7a及び光反射部材7bの熱膨張率を低くして、例えば、発光素子1との間の熱膨張率差を小さくできるので、好ましい。反射性樹脂に含まれる樹脂材料としては、特に、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性の透光性樹脂であるのが好ましい。
[フレネルレンズ6]
フレネルレンズ6は、凸レンズと同様の屈折特性を有した薄型軽量のレンズである。このフレネルレンズ6は、一方の面(平坦面)から入射される光線を他方の面(同心円状に形成された面)から出射して前方に集光させる。フレネルレンズ6は、そのレンズの中心が、波長変換部材9の第1蛍光体層91の中心、及び、発光素子1の第1半導体領域21の中心と略一致するように取り付けられる。フレネルレンズ6は、図1に示すように、波長変換部材9の第1蛍光体層91及び第2蛍光体層92の光出射面全体を覆うように設けられる。なお、フレネルレンズ6の外周縁は第2蛍光体層92の外側に位置するように配置されている。
フレネルレンズ6、発光装置100及び波長変換部材9を一体化した光源2をその外部の装置ユニットに組み込むことができる。又は、光源2を設置する装置ユニットにフレネルレンズ6を予め設けておき、その装置ユニットに対して、発光装置100及び波長変換部材9を装着して光源2を構成することもできる。
次に、図4〜図8を参照して発光素子1の詳細について説明する。
[発光素子1]
図4〜図8に示すように、発光素子1は、透光性基板10と、第1半導体領域21と、第2半導体領域22と、第1p側光反射層31pと、第2p側光反射層32pと、カバー電極40と、層間絶縁膜50と、第1p側導電層61pと、第1n側電極61nと、第2p側導電層62pと、第2n側電極62nと、絶縁保護膜70と、を備えている。
絶縁保護膜70の上には、n側外部接続電極80n、第1p側外部接続電極81p及び第2p側外部接続電極82p(以下、まとめて外部接続電極8ともいう)が設けられる。
発光素子1は、図4〜図6及び図11に示すように、第1半導体領域21に、第1n側電極61nを備えると共に、第1p型半導体層21p上に設けられた第1p側電極として第1p側光反射層31pを備えている。
発光素子1は、図4、図5、図7、図8及び図11に示すように、第2半導体領域22に、第2n側電極62nを備えると共に、第2p型半導体層22p上に設けられた第2p側電極として第2p側光反射層32pを備えている。
<透光性基板10>
透光性基板10には、例えば、サファイア(Al23)のような透光性の絶縁性材料や、窒化ガリウム(GaN)のような半導体材料を用いることができる。この透光性基板10を研磨により薄肉化してもよい。
<第1半導体領域21>
第1半導体領域21は、図6に示すように、透光性基板10の上方に、n型半導体層21nと、第1活性層21aと、第1p型半導体層21pとを、備えている。また、これらの半導体層は、それぞれ単層構造でもよいが、組成及び膜厚等の異なる層の積層構造、超格子構造等であってもよい。特に、第1活性層21aは、量子効果が生ずる薄膜を積層した単一量子井戸又は多重量子井戸構造であることが好ましい。
図4に示すように、第1p型半導体層21pは、フレネルレンズ6を有効に利用できるため、平面視における外縁の形状が円形であるのが好ましい。
図6に示すように、第1p型半導体層21pは、n型半導体層21nの一部の上方に設けられ、第1孔21hが形成されている。第1p型半導体層21pには、複数の第1孔21hが形成されている。これら複数の第1孔21hは、第1p型半導体層21pの外縁部に沿って配列されているため、第1半導体領域21に供給される電流をより均一にすることができる。さらに、複数の第1孔21hが円状に配列されることによって、フレネルレンズ6をより有効に利用することができる発光を得ることができる。また、複数の第1孔21hは、実質的に等間隔に配列されていてもよい。
第1孔21hでは、n型半導体層21nの上から、第1p型半導体層21pと、第1活性層21aと、一部のn型半導体層21nとが除去されている。第1孔21hの底面は、n型半導体層21nの露出面である。第1孔21hの側面は、層間絶縁膜50によって被覆されている。第1孔21hの底面には、層間絶縁膜50の円形のn側開口51nが設けられている。このn側開口51nにて、第1n側電極61nとn型半導体層21nとは、接触し電気的に接続されている。なお、第1孔21hの形状は、上面視で例えば円形状や楕円形状となるように形成されていてもよい。
第1孔21hの直径は、半導体積層体20のサイズに合わせて適宜設定することができる。第1孔21hの直径を小さくすれば、第1活性層21a等を部分的に除去する領域を低減できるため、発光領域を増加させることができる。第1孔21hの直径を大きくすれば、第1n側電極61nとn型半導体層21nとの接触面積を増加させることができるので順方向電圧の上昇を抑制することができる。
<第2半導体領域22>
第2半導体領域22は、第1半導体領域21と同様の構成を備えているが、第1半導体領域21とは配置場所が異なっている。図4に示すように、平面視で第1半導体領域21の面積と、第2半導体領域22の面積とは、電流密度の観点から同等であることが好ましい。図7及び図8に示すように、第2半導体領域22は、透光性基板10の上方に、n型半導体層21nと、第2活性層22aと、第2p型半導体層22pとを、備えている。
図4に示すように、第2p型半導体層22pは、平面視における外縁の形状が円形である。ここでは、第2p型半導体層22pは、平面視における内縁の形状が円形であり、フレネルレンズ6をより有効に利用できる円環形状であるものとした。
図7及び図8に示すように、第2p型半導体層22pは、n型半導体層21nの一部の上方に設けられ、第2孔22hが形成されている。第2p型半導体層22pには、複数の第2孔22hが形成されている。これら複数の第2孔22hは、第2p型半導体層22pの内縁部に沿って配列されている。このため、第2半導体領域22に供給される電流をより均一にすることができる。さらに複数の第2孔22hは、第1半導体領域21に隣接して配列されることになるため、第1半導体領域21における電流拡散にも寄与させることができる。また、複数の第2孔22hは、実質的に等間隔に配列されていてもよい。また、配列された複数の第2孔22hは、第2p型半導体層22pの外縁部よりも内縁部に近い側に配置されているのが好ましい。これにより、複数の第2孔22hを一体的に接続する第2n側電極62nの全長を最小限にとどめることができるため、配線抵抗に起因する順方向電圧の上昇を抑制することができる。
第2孔22hでは、n型半導体層21nの上から、第2p型半導体層22pと、第2活性層22aと、一部のn型半導体層21nとが除去されている。第2孔22hの底面は、n型半導体層21nの露出面である。第2孔22hの側面は、層間絶縁膜50によって被覆されている。第2孔22hの底面には、層間絶縁膜50の円形のn側開口52nが設けられている。このn側開口52nにて、第2n側電極62nとn型半導体層21nとは、接触し電気的に接続されている。なお、第2孔22hの形状は、上面視で例えば円形状や楕円形状となるように形成されていてもよい。第2孔22hの直径は、半導体積層体20のサイズに合わせて適宜設定することができる。
図7に示すように、n型半導体層21nの外縁部22sと第2p型半導体層22pとの境界は、第2n側電極62n及び層間絶縁膜50によって被覆され、且つカバー電極40には被覆されていない。
<第1p側光反射層31p>
第1p側光反射層31pは、図6に示すように、第1p型半導体層21pの上面の略全面に接続されている。この第1p側光反射層31pは、n型半導体層21nの第1孔21hに対応した位置には第1孔21hと同心円の開口を有している(図9参照)。ここで略全面とは、第1p型半導体層21pの上面における外縁及び第1孔21h近傍である内縁以外の領域をいう。例えば、第1p側光反射層31pは、第1p型半導体層21pの上面のうち90%以上の面に設けられているのが好ましい。
第1p側光反射層31pは、第1p側導電層61pを介して供給される電流を、第1p型半導体層21pの全面に均一に拡散するための層である。また、第1p側光反射層31pは、良好な光反射性を有し、発光素子1が発光する光を、光取り出し面である下方向に反射する層としても機能する。
<第2p側光反射層32p>
第2p側光反射層32pは、第1p側光反射層31pと同様の構成を備えているが、第1p側光反射層31pとは配置場所が異なっている。
第2p側光反射層32pは、図7及び図8に示すように、第2p型半導体層22pの上面の略全面に接続されている。この第2p側光反射層32pは、n型半導体層21nの第2孔22hに対応した位置には第2孔22hと同心円の開口を有している(図9参照)。
第1p側光反射層31p及び第2p側光反射層32pは、良好な導電性と光反射性とを有する金属材料を用いることができる。特に可視光領域で良好な反射性を有する金属材料としては、Ag、Al、Pt、Rh、Ir又はこれらの金属を主成分とする合金を好適に用いることができる。また、第1p側光反射層31p及び第2p側光反射層32pは、これらの金属材料を単層で、又は積層したものが利用できる。
<カバー電極40>
カバー電極40は、図9に示すように、第1p側光反射層31p及び第2p側光反射層32pを被覆するように設けられている。詳細には、カバー電極40は、図6に示すように、第1p側光反射層31p(第1p側電極)の上面の一部及び側面を被覆するように設けられている。また、カバー電極40は、図7及び図8に示すように、第2p側光反射層32pの上面の一部及び側面を被覆するように設けられている。カバー電極40は、第1p側光反射層31p及び第2p側光反射層32pを構成する金属材料のマイグレーションを防止するためのバリア層である。カバー電極40としては、バリア性を有する金属酸化物や金属窒化物を用いることができ、例えば、Si、Ti、Zr、Nb、Ta、Alからなる群より選択された少なくとも一種の酸化物又は窒化物を用いることができる。また、カバー電極40は、これらの金属材料を単層で、又は積層したものが利用できる。
<層間絶縁膜50>
層間絶縁膜50は、半導体積層体20の上方に設けられ、n型半導体層21nと電気的に接続された第1n側電極61n及び第2n側電極62nを、それぞれ各p型半導体層21p,22pの上方に延在させるための絶縁膜である。このため、層間絶縁膜50は、図10に示すように、半導体積層体20のほぼ全面の上方に設けられている。このうち第1半導体領域21の上方では、層間絶縁膜50は、図6に示すように、カバー電極40の上面及び側面と、n型半導体層21nの側面とに、設けられている。第1半導体領域21において、層間絶縁膜50は、p側開口51pを有すると共に、n型半導体層21n上の第1孔21hの底面にn側開口51nを有している。図10に示すように、n側開口51nは例えば円形状に形成されている。また、p側開口51pは、第1p側導電層61pが配置される領域に設けられている。
一方、第2半導体領域22の上方では、層間絶縁膜50は、図7及び図8に示すように、カバー電極40の上面及び側面と、n型半導体層21nの側面とに、設けられている。第2半導体領域22において、層間絶縁膜50は、p側開口52pを有すると共に、n型半導体層21n上の第2孔22hの底面にn側開口52nを有している。ここでは、n側開口52nが例えば円形状に形成されている。p側開口52pは例えば矩形状に設けられている。p側開口52pは、第2p側導電層62pが配置される領域に設けられている。ここでは、複数のp側開口52pが設けられている。
層間絶縁膜50としては、金属酸化物や金属窒化物を用いることができ、例えば、Si、Ti、Zr、Nb、Ta、Alからなる群より選択された少なくとも一種の酸化物又は窒化物を好適に用いることができる。また、層間絶縁膜50として、屈折率の異なる2種以上の透光性誘電体を用いて積層し、DBR(Distributed Bragg Reflector)膜を構成するようにしてもよい。
<第1n側電極61n>
第1n側電極61nは、発光素子1の第1半導体領域21におけるn側のパッド電極である。第1n側電極61nは、図6に示すように、層間絶縁膜50の一部の領域の上に設けられており、各第1孔21hまで延在している。第1n側電極61nは、各第1孔21hを介してn型半導体層21nと接続されている。第1n側電極61nは、図11に示すように、第1半導体領域21に配列された複数の第1孔21hに沿って延在し、複数の第1孔21hを一体的に接続している。
第1n側電極61nは、各第1孔21h内において層間絶縁膜50の各n側開口51nを通じてn型半導体層21nと導通している。このように第1n側電極61nが、第1半導体領域21の面内において、広範囲に亘る箇所でn型半導体層21nと接続することにより、第1n側電極61nを介して供給される電流を、第1半導体領域21のn型半導体層21nに均等に拡散できるため、発光効率を向上させることができる。
<第1p側導電層61p>
第1p側導電層61pは、発光素子1の第1半導体領域21におけるp側のパッド電極である。第1p側導電層61pは、図6に示すように、層間絶縁膜50の一部の領域の上に設けられており、カバー電極40の開口に延在するように形成されている。
第1p側導電層61pは、第1p側光反射層31p上に設けられ、カバー電極40の開口を通じて第1p側光反射層31pと電気的に接続され、第1p側光反射層31pを介して第1p型半導体層21pと導通している。このように、第1p側導電層61pは、第1p側光反射層31pと共に第1p側電極を形成しているとみなすこともできる。
第1p側導電層61pは、絶縁保護膜70のp側開口71pを通じてシード層85を介して第1p側外部接続電極81pと電気的に接続されている。
<第2n側電極62n>
第2n側電極62nは、発光素子1の第2半導体領域22におけるn側のパッド電極である。第2n側電極62nは、図7に示すように、層間絶縁膜50の一部の領域の上に設けられており、各第2孔22hまで延在している。第2n側電極62nは、各第2孔22hを介してn型半導体層21nと接続されている。第2n側電極62nは、図11に示すように、第2半導体領域22に配列された複数の第2孔22hに沿って延在し、複数の第2孔22hを一体的に接続している。
第2n側電極62nは、各第2孔22h内において層間絶縁膜50の各n側開口52nを通じてn型半導体層21nと導通している。このように第2n側電極62nが、第2半導体領域22の面内において、広範囲に亘る箇所でn型半導体層21nと接続することにより、第2n側電極62nを介して供給される電流を、第2半導体領域22のn型半導体層21nに均等に拡散できるため、発光効率を向上させることができる。
<第2p側導電層62p>
第2p側導電層62pは、発光素子1の第2半導体領域22におけるp側のパッド電極である。第2p側導電層62pは、図8に示すように、層間絶縁膜50の一部の領域の上に設けられており、層間絶縁膜50のp側開口52pに延在するように形成されている。また、第2p側導電層62pは、p側開口52pを通じて第2p側光反射層32pと電気的に接続され、第2p側光反射層32pを介して第2p型半導体層22pと導通している。このように、第2p側導電層62pは、第2p側光反射層32pと共に第2p側電極を形成しているとみなすこともできる。さらに、第2p側導電層62pは、絶縁保護膜70のp側開口72pを通じてシード層85を介して第2p側外部接続電極82pと電気的に接続されている。
パッド電極(第1n側電極61n、第2n側電極62n、第1p側導電層61p及び第2p側導電層62p)としては、金属材料を用いることができ、例えば、Ag、Al、Ni、Rh、Au、Cu、Ti、Pt、Pd、Mo、Cr、Wなどの単体金属又はこれらの金属を主成分とする合金を好適に用いることができる。さらに好ましくは、光反射性に優れたAg、Al、Pt、Rhなどの単体金属又はこれらの金属を主成分とする合金を用いることができる。なお、合金を用いる場合は、例えば、AlSiCu合金のように、組成元素としてSiなどの非金属元素を含有するものであってもよい。また、各導電層には、これらの金属材料を単層で、又は積層したものを利用することができる。
<絶縁保護膜70>
絶縁保護膜70は、半導体積層体20の上方に設けられ、パッド電極間の短絡から発光素子1を保護する絶縁膜である。絶縁保護膜70は、図12に示すように、外部接続電極8を配置する領域かつ第1半導体領域21の上方において、第1孔21hを避けた位置にn側開口71nを有すると共に、層間絶縁膜50のp側開口51pの一部に重なるようにp側開口71pを有する。
絶縁保護膜70は、図12に示すように、外部接続電極8を配置する領域かつ第2半導体領域22の上方において、第2孔22hを含む位置にn側開口72nを有すると共に、層間絶縁膜50のp側開口52pを含むようにp側開口72pを有する。
絶縁保護膜70としては、層間絶縁膜50と同様に、金属酸化物や金属窒化物を用いることができる。
[外部接続電極8]
n側外部接続電極80nは、図5に示すように、平面視で矩形の発光素子1の一方の辺の側(図5において左)に設けられている。また、第1p側外部接続電極81pは、前記一方の辺に対向した他方の辺の側(図5において右上)に設けられている。さらに、第2p側外部接続電極82pも、他方の辺の側(図5において右下)に設けられている。
発光素子1の表面において、第1p側外部接続電極81pは、n側外部接続電極80nから所定距離だけ離間して設けられており、同様に、第2p側外部接続電極82pは、n側外部接続電極80nから所定距離だけ離間して設けられている。
ここでは、平面視で、n側外部接続電極80nの形状は、略長方形であり、第1p側外部接続電極81p及び第2p側外部接続電極82pの形状は、略正方形である。また、p側の電極のサイズはn側の電極の半分よりも小さくなるように形成されている。
また、発光素子1の表面において、第1p側外部接続電極81p及び第2p側外部接続電極82pは、n側外部接続電極80nに対して対称に配置されている。
さらに、発光素子1の表面において、第1p側外部接続電極81pと第2p側外部接続電極82pとは、対称に配置されている。
このように、外部接続電極8は、発光素子1の第1半導体領域21及び第2半導体領域22の配置や、パッド電極の配置とは独立に所望の位置に自由に配置されている。ただし、n側外部接続電極80nは、第1n側電極61nと第2n側電極62nとに接続されている。また、第1p側外部接続電極81pは、第1p側導電層61pに接続されている。さらに、第2p側外部接続電極82pは、第2p側導電層62pに接続されている。
外部接続電極8の材料としては、Cu、Au、Niなどの金属を好適に用いることができる。外部接続電極8は、電解メッキ法により形成することができる。
実装時に、外部接続電極8と外部の配線パターンとの間に、接着部材を設け、接着部材が溶融した後、冷却されることにより、外部接続電極8と外部の配線パターンとが強固に接合される。ここで、接着部材としてSn−Au、Sn−Cu、Sn−Ag−Cuなどの半田を用いることもできる。その場合は、外部接続電極8の最上層を、用いる接着部材と良好な密着性が得られる材料で構成することが好ましい。
[発光装置の動作]
次に、図1〜図8を参照して、発光装置100の動作について説明する。
発光装置100は、第1p側外部接続電極81p及びn側外部接続電極80nに、実装基板を介して外部電源が接続されると、発光素子1の第1p側電極(第1p側光反射層31p)及び第1n側電極61n間に電流が供給される。これにより、発光素子1の第1活性層21aが発光する。この光は、半導体積層体20の第1半導体領域21内を伝播して、発光素子1の上面又は側面(図3参照)から出射して、外部に取り出される。なお、発光素子1内を下方向に伝播する光は、第1p側光反射層31pによって反射され、発光素子1の上面から出射して、外部に取り出される。
発光装置100は、第2p側外部接続電極82p及びn側外部接続電極80nに、実装基板を介して外部電源が接続されると、発光素子1の第2p側電極(第2p側光反射層32p)及び第2n側電極62n間に電流が供給される。これにより、発光素子1の第2活性層22aが発光する。この光は、半導体積層体20の第2半導体領域22内を伝播して、発光素子1の上面又は側面(図3参照)から出射して、外部に取り出される。なお、発光素子1内を下方向に伝播する光は、第2p側光反射層32pによって反射され、発光素子1の上面から出射して、外部に取り出される。
発光装置100に青色発光ダイオードを用いて、波長変換部材9の第1蛍光体層91がYAG系蛍光体を含む場合、発光素子1の第1半導体領域21からの光は第1蛍光体層91を通じて白色光に変換される。また、波長変換部材9の第2蛍光体層92が窒化物系蛍光体を含む場合、発光素子1の第2半導体領域22からの光は第2蛍光体層92を通じて赤みがかった光に変換される。
よって、光源2において、発光素子1の第1半導体領域21のみを発光させた場合、波長変換部材9から、白色光が出射され、第2半導体領域22のみを発光させた場合、波長変換部材9から、赤みがかった光が出射される。そして、フレネルレンズ6が入射光を集光する。
また、光源2において、発光素子1の第1半導体領域21と第2半導体領域22とを同時に発光させた場合、波長変換部材9から、白色光と赤みがかった光との両方が出射され、フレネルレンズ6がこれらの入射光を集光する。これにより、光源2は、異なる蛍光体で調光された演色性の優れた、より自然な光を発光することができる。
また、光源2では、図1に示すように、波長変換部材9の同心円上に形成された第1蛍光体層91及び第2蛍光体層92の光出射面全体を1枚のフレネルレンズ6で覆うように設けられる。したがって、光源2は、例えば2つの集光レンズを蛍光体層毎に設けて並べて配置した従来の光源と比べて、小型で、美観の優れたものとすることができる。
[発光装置の製造方法]
図3〜図8を参照(適宜図9〜図12参照)して、発光装置100の製造方法の概略について説明する。まず、サファイアなどからなる透光性基板10の上面に、前記した半導体材料を用いて、n型半導体層、活性層及びp型半導体層を順次積層して半導体積層体20を形成する(工程101)。
そして、半導体積層体20の全面に、リフトオフ法により光反射層を形成する(工程102)。すなわち、フォトリソグラフィ法により、第1p側光反射層31p、第2p側光反射層32pを配置する領域に開口を有するレジストパターンを形成した後、ウエハ全面にスパッタリング法や蒸着法などによりAgなどの前記した反射性の良好な金属膜を成膜する。そして、レジストパターンを除去することにより、金属膜がパターニングされ、開口を有した第1p側光反射層31p、第2p側光反射層32pが形成される。
次に、第1p側光反射層31pと第2p側光反射層32pとの上面及び側面を被覆するように、カバー電極40を形成する(工程103)。カバー電極40は、例えばSiNを用いて、スパッタリング法や蒸着法などによりウエハ全面にSiN膜を成膜した後、フォトリソグラフィ法により、カバー電極40を配置する領域以外に開口を有するレジストパターンを形成する。そして、当該レジストパターンをマスクとしてエッチングすることによりSiN膜がパターニングされ、その後にレジストパターンを除去することで開口を有したカバー電極40が形成される。
そして、半導体積層体20の一部の領域について、p型半導体層、活性層及びn型半導体層の一部をドライエッチングにより除去して、n型半導体層21nが露出する第1孔21h、第2孔22h及び外縁部22sを形成する(工程104:図9参照)。
次に、所定の絶縁材料を用いて、層間絶縁膜50を形成する(工程105:図10参照)。
ここで、第1半導体領域21の上方では、p側開口51を有する層間絶縁膜50を形成する際に、p側開口51pが形成される領域下に配置されたカバー電極40に開口を形成する。したがって、p側開口51pとカバー電極40の開口は略同じ大きさになる。
また、第2半導体領域22の上方では、p側開口52を有する層間絶縁膜50を形成する際に、p側開口52pが形成される領域下に配置されたカバー電極40に開口を形成する。したがって、p側開口52pとカバー電極40の開口は略同じ大きさになる。
なお、この層間絶縁膜50は、スパッタリング法などによりウエハ全面に絶縁膜を形成した後に、前記した所定領域に開口を有するレジストパターンを形成し、絶縁膜をエッチングすることによってパターニングすることができる。
続いて、図11に示すように、例えば、スパッタリング法などによって、層間絶縁膜50の上から、第1半導体領域21の上方のパッド電極として第1n側電極61n及び第1p側導電層61pを形成すると共に、第2半導体領域22の上方のパッド電極として第2n側電極62n及び第2p側導電層62pを形成する(工程106)。これらパッド電極は、例えば、リフトオフ法によってパターニングすることができる。これにより、発光素子1は、ウエハレベルで作製される。ここでは、続いて、パッド電極の上に、所定の絶縁材料を用いて、絶縁保護膜70を形成する(工程107:図12参照)。この絶縁保護膜70は、層間絶縁膜50と同じように形成することができる。なお、発光素子1にとって絶縁保護膜70は必須ではないが、設けることが好ましい。
次に、外部接続電極8を配置する領域上に開口を有したマスクによって、各パッド電極を被覆する(工程108)。このマスクは、後工程において、外部接続電極8を配置しない領域上に、メッキ成長させないための絶縁性のマスクである。マスクは、フォトレジストやSiOなどの絶縁材料を用いて形成される。
次に、マスクの開口部内に、電解メッキの電流経路となるシード層85(図5参照)を形成し(工程108)、電解メッキ法によってシード層85上にメッキ成長させることで外部接続電極8を形成する(工程109)。
そして、適宜な溶剤や薬剤を用いてマスクを除去する(工程110)。なお、マスクをドライエッチングすることで除去することもできる。
最後に、ダイシング法やスクライビング法によって、境界線に沿ってウエハを切断することにより、発光装置100を個片化する(工程111)。
次に、図2及び図3に示すような波長変換部材9を備える発光装置の製造方法について概略を説明する。
まず、板状の反射部材を準備する(工程201)。この反射部材は、光反射性物質が含有された樹脂を硬化させて形成され、個片化した後の複数の発光装置に対応した大きさを有している。
そして、準備した反射部材に、波長変換部材9の外周縁に対応する形状を有した開口部(例えば貫通孔)をそれぞれ形成する(工程202)。これにより、各波長変換部材9の光反射部材7aが連結された構造の反射部材枠を形成する。ここで、開口部の形成方法としては、例えば、レーザ光の照射、パンチング、エッチング、ブラスト等を挙げることができる。
次に、反射部材枠において各開口部に、例えばポッティングにより、波長変換部材9の光透過部材93を構成する透光性樹脂を充填し、硬化させて、複数の透光性部材を形成する(工程203)。
続いて、反射部材枠において硬化させた各透光性部材において、波長変換部材9の第1蛍光体層91に対応する形状を有した第1開口部を形成すると共に第2蛍光体層92に対応する形状を有した第2開口部を形成する(工程204)。
そして、反射部材枠において、例えばポッティングにより、第1蛍光体を含む樹脂を各第1開口部に充填すると共に、第2蛍光体を含む樹脂を各第2開口部に充填する(工程205)。
その後、例えば遠心分離により、第1蛍光体及び第2蛍光体を沈降させる(工程206)。
さらに、第1蛍光体及び第2蛍光体を沈降させた状態で樹脂を硬化させることで、反射部材枠と各波長変換部材9とからなる複合シートを形成する(工程207)。
続いて、前記複合シートに、各発光装置100を接着する(工程208)。具体的には、各発光素子1の透光性基板10を、例えば透光性樹脂からなるダイボンド樹脂により前記複合シートに接着する。このとき、波長変換部材9を介して光を効果的に取り出すことができるように、発光素子1を波長変換部材9の下面に接合することが好ましい。
そして、この複合シートと接合された各発光装置100を、光反射性物質を含む樹脂で、各外部接続電極8まで覆い、硬化させることで、複合シートの上に反射部材を形成する(工程209)。
次に、各発光装置100を覆うように形成された反射部材の上面から研削することで、各発光素子1の外部接続電極8を露出させる(工程210)。
そして、複合シート及びその上の反射部材を、反射部材枠の分割線に沿ってダイシング等の方法で切断することにより、個々の発光装置に分離する(工程211)。
以上の工程により、波長変換部材9の周囲に光反射部材7aが形成され、かつ、発光装置100の周囲に光反射部材7bが形成された構造を有した発光装置が作製される。
発光装置100では、外部接続電極8が、第1n側電極61nと第2n側電極62nに接続されたn側外部接続電極80nと、第1p側電極(第1p側光反射層31p)に接続された第1p側外部接続電極81pと、第2p側電極(第2p側光反射層32p)に接続された第2p側外部接続電極82pと、を備えている。
また、発光装置100では、第1発光部として機能する第1半導体領域21が、平面視において発光素子1の中心領域に形成されており、この第1半導体領域21には、n側のパッド電極である第1n側電極61nと、p側のパッド電極である第1p側導電層61とが設けられている。
さらに、発光装置100では、第2発光部として機能する第2半導体領域22が、平面視において第1半導体領域21の周辺に形成されており、この第2半導体領域22には、n側のパッド電極である第2n側電極62nと、p側のパッド電極である第2p側導電層62とが設けられている。したがって、発光装置100は、発光部毎にn側及びp側のパッド電極をそれぞれ備えている。
これにより、発光装置100は、n型半導体層21nの上方に第1p型半導体層21pが積層された第1半導体領域21(第1発光部)と、その周囲に設けられ、n型半導体層21nの上方に第2p型半導体層22pが積層された第2半導体領域22(第2発光部)と、のそれぞれに外部接続電極8で電流を供給することができるため、第1発光部と第2発光部とを独立して制御することができる。
一方、特許文献1に記載された従来技術のように、第1発光部(縁部)又は第2発光部(縁部の内側の領域)に、唯一のn側電極(カソード電極)が接続された場合、そのn側電極が接続された発光部に電流が偏ると共に、それぞれの発光部の面内においても、n側電極に近いほど電流密度が高くなる傾向の電流密度分布となる。
これに対して、本実施形態に係る発光装置100では、第1半導体領域21(第1発光部)と第2半導体領域22(第2発光部)とに、異なるn側電極(第1n側電極61n、第2n側電極62n)がそれぞれ接続されている。
これにより、本実施形態に係る発光素子1では、第1半導体領域21における第1n側電極61nから第1p側電極(第1p側光反射層31p)までの電流経路と、第2半導体領域22における第2n側電極62nから第2p側電極(第2p側光反射層32p)までの電流経路と、を揃えることができる。そのため、発光素子1は、従来の発光素子よりも電流の偏りを軽減することができる。したがって、発光素子1における電流密度の偏りを軽減できる結果、この発光素子1を用いた発光装置100は、発光強度分布を改善することができる。
(第2実施形態)
図13及び図14に示すように、第2実施形態に係る発光素子1B及び発光装置100Bでは、層間絶縁膜50の開口が第1実施形態に係る発光素子1及び発光装置100と相違している。以下では、発光装置100と同じ構成には同じ符号を付して説明を省略する。
発光装置100Bは、発光素子1Bと、外部接続電極8(n側外部接続電極80n、第1p側外部接続電極81p、第2p側外部接続電極82p)とを備えている。
発光素子1Bにおいて、層間絶縁膜50は、第2半導体領域22の外周側(図14において左)にn側開口53nを備えている。ここで、n型半導体層21nの外縁部22sは、平面視で第2p型半導体層22pよりも外側にある。図14に示すように、第2n側電極62nは、第2p型半導体層22pの外縁部上からn型半導体層21nの外縁部22s上を覆うように延在している。第2n側電極62nは、n型半導体層21nの外縁部22sに接続されており、第2p型半導体層22pの側面から取り出される光を光取り出し面側に反射することができる。図13に示すように、第2n側電極62nの一部は、平面視で第2p型半導体層22pに沿って配置されている。
第2実施形態に係る発光素子1Bは、第2n側電極62nが、第2孔22h内でn型半導体層21nに接触するように配置されると共に、層間絶縁膜50のn側開口53nを通して半導体積層体20の外縁部22sにも接触するように配置されている。
発光素子1Bは、このように第2n側電極62nが半導体積層体20の外縁部22sでn型半導体層21nに接触しているので、この発光素子1Bを用いた発光装置100Bは、順方向電圧の上昇が抑制され、発光出力を向上させることができる。
(第3実施形態)
図15及び図16に示すように、第3実施形態に係る発光素子1C及び発光装置100Cでは、2つの半導体積層体を備える点が第1実施形態に係る発光素子1及び発光装置100と相違している。以下では、発光装置100と同じ構成には同じ符号を付して説明を省略する。
発光装置100Cは、発光素子1Cと、外部接続電極8(n側外部接続電極80n、第1p側外部接続電極81p、第2p側外部接続電極82p)とを備えている。
第1実施形態では、第1半導体領域21と第2半導体領域22とにおいて、n型半導体層は連続的に形成されているものとしたが、第3実施形態では、第1半導体領域21と第2半導体領域22とにおいて、n型半導体層は分離されている。そのため、第1半導体領域21を第1半導体積層体21ともいう。また、第2半導体領域22を第2半導体積層体22Cともいう。
第1半導体積層体21は、図16において右側に示すように、透光性基板10の上方に、第1n型半導体層21nと、第1活性層21aと、第1p型半導体層21pと、を備えている。
第2半導体積層体22Cは、図16において左側に示すように、透光性基板10の上方に、第2n型半導体層22nと、第2活性層22aと、第2p型半導体層22pと、を備えている。
図16に示すように、発光素子1Cは、第1半導体積層体21(第1発光部)と、第2半導体積層体22C(第2発光部)との間において、透光性基板10の上から、p型半導体層、活性層及びn型半導体層が除去され、透光性基板10上に、半導体層を介在させずに層間絶縁膜50等が積層されて構成される。
これにより、発光装置100Cは、第1n型半導体層21nの上方であって第1p型半導体層21pが積層された第1半導体積層体21(第1発光部)と、この第1発光部の周囲に設けられ、第2n型半導体層22nの上方であって第2p型半導体層22pが積層された第2半導体積層体22C(第2発光部)と、のそれぞれに外部接続電極8で電流を供給することができるため、第1発光部と第2発光部とを独立して制御することができる。
また、発光装置100Cは、第1半導体積層体21と、第2半導体積層体22Cとが透光性基板10上で分離して設けられているため、各n型半導体層21n,22n内を横方向に伝搬する光を分離端面21e,22e(図16参照)で反射させることができる。これにより、発光素子1Cの光取り出し面側(図16において下側)に第1蛍光体層91及び第2蛍光体層92が設けられた場合、第1蛍光体層91と第2蛍光体層92とをより選択的に発光させることができる。
(第4実施形態)
図17に示すように、第4実施形態に係る発光装置100Dでは、外部接続電極8の構造が第1実施形態に係る発光装置100と相違している。以下では、発光装置100と同じ構成には同じ符号を付して説明を省略する。
発光装置100Dは、発光素子1Dを備え、発光素子1Dに設けられた外部接続電極8として、第1n側外部接続電極81nと、第2n側外部接続電極82nと、p側外部接続電極80pと、を備えている。
発光素子1Dは、発光素子1と同様の構成要素を備えているが、例えばp型の半導体層の貫通孔の位置や絶縁膜の貫通孔の位置等が相違していることがある。例えば、絶縁保護膜70においてp側開口71pやn側開口71nは、その形状、サイズ、配置が第1実施形態に係る発光素子1のものと相違している。特に、絶縁保護膜70のn側開口71nは、第1n側外部接続電極81nを配置する領域かつ第1半導体領域21の上方において、第1孔21hを避けた位置に設けられている。なお、n側開口71n等の形状、サイズ及び配置は図17に示したものに限定されるものではない。このような発光素子1Dの構成であっても、従来の発光素子よりも電流の偏りを軽減することができる。
発光装置100Dの外部接続電極8の配置は、発光装置100の外部接続電極8を平面視で180度回転させたときの配置と同じである。すなわち、第1n側外部接続電極81nは、図17に示すように、平面視で矩形の発光素子1の一方の辺の側(図17において左下)に設けられている。また、第2n側外部接続電極82nも、一方の辺の側(図17において左上)に設けられている。一方、p側外部接続電極80pは、前記一方の辺に対向した他方の辺の側(図17において右)に設けられている。
第1n側外部接続電極81nは、絶縁保護膜70のn側開口71nを通じて第1n側電極61nに接続されている。
第2n側外部接続電極82nは、絶縁保護膜70のn側開口72nを通じて第2n側電極62nに接続されている。
このような発光装置100Dであっても発光素子1Dを用いることで発光強度分布を改善することができる。
(第5実施形態)
図18に示すように、第5実施形態に係る発光装置100Eでは、外部接続電極8の構造が第4実施形態に係る発光装置100Dと相違している。以下では、発光装置100Dと同じ構成には同じ符号を付して説明を省略する。
発光装置100Eは、発光素子1Eを備え、発光素子1Eに設けられた外部接続電極8として、第1n側外部接続電極81nと、第2n側外部接続電極82nと、第1p側外部接続電極81pと、第2p側外部接続電極82pと、を備えている。
なお、発光素子1Eは、図17に示す発光素子1Dと同じものである。
第1p側外部接続電極81pは、絶縁保護膜70のp側開口71pを通じて第1p側導電層61pに接続されている。すなわち、第1p側外部接続電極81pは、第1p側導電層61pを介して第1p側電極(第1p側光反射層31p)に接続されている。
第2p側外部接続電極82pは、絶縁保護膜70のp側開口72pを通じて第2p側導電層62pに接続されている。すなわち、第2p側外部接続電極82pは、第2p側導電層62pを介して第2p側電極(第2p側光反射層32p)に接続されている。
このような4端子型の発光装置100Eであっても発光素子1Eを用いることで発光強度分布を改善することができる。
以上、本発明に係るいくつかの実施形態について例示したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り任意のものとすることができることは言うまでもない。
例えば、発光装置は、波長変換部材9を備える構成としてもよいし、さらに、フレネルレンズ6を備える構成としてもよい。
波長変換部材9の上面の形状は、四角形のほか、円形、楕円形または角丸の四角形としてもよく、用いるレンズ等との二次光学系の組み合わせを考慮して任意にその形状を変更することができる。波長変換部材9の光出射表面は平坦であるものには限定されず、凹面であってもよいし、凸面であってもよい。波長変換部材9の光出射表面に凹凸があってもよい。
例えば発光装置100において、平面視で、半導体積層体20の外縁部22sにおいて、透光性基板10の上から、p型半導体層、活性層及びn型半導体層を除去して構成してもよい。この場合、発光装置は、第2半導体領域22の外周において、透光性基板10上に、半導体層を介在させずに層間絶縁膜50等が積層されて構成されるので、発光装置の外周縁部の厚みが薄くなる。そして、この発光装置を用いて、波長変換部材9を備える発光装置を製造する場合、前記工程209において、複合シートと接合された発光装置を、光反射性物質を含む樹脂で覆う際に、発光装置の外周縁部(図3に示す符号302の領域)の厚みが薄いので、光反射性物質を含む樹脂(光反射部材7bの材料)が回り込み易くなる効果がある。発光装置100B,100D,100Eも同様に変形することができる。
同様に、発光装置100Cにおいて、第2半導体積層体22Cの外縁部22sにおいて、透光性基板10の上から、p型半導体層、活性層及びn型半導体層を除去して構成してもよい。
発光装置100C,100D,100Eにおいて、図13に示す層間絶縁膜50のn側開口53nを備えるように変形することができる。
例えば、発光装置100の外部接続電極8は、複数種類の金属を用いた積層構造としてもよい。特に、上面が実装面となる外部接続電極8は、腐食防止及びAu−Sn共晶半田などのAu合金系の接着部材を用いた実装基板との接合性を高めるために、少なくとも最上層をAuで形成することが好ましい。また、外部接続電極8の下層部がCuなどの、Au以外の金属で形成されている場合は、Auとの密着性を高めるために、上層部をNi/AuやNi/Pd/Auのような、積層構造としてもよい。さらに、外部接続電極8の上面に、凹凸形状を有するようにしてもよい。
100,100B,100C,100D,100E 発光装置
1,1B,1C,1D,1E 発光素子
2 光源
6 フレネルレンズ
7a,7b 光反射部材
8 外部接続電極
80n n側外部接続電極
80p p側外部接続電極
81n 第1n側外部接続電極
81p 第1p側外部接続電極
82n 第2n側外部接続電極
82p 第2p側外部接続電極
85 シード層
9 波長変換部材
91 第1蛍光体層
92 第2蛍光体層
93 光透過部材
10 透光性基板
20 半導体積層体
21 第1半導体領域(第1半導体積層体)
21n n型半導体層(第1n型半導体層)
21a 第1活性層
21p 第1p型半導体層
21h 第1孔
22 第2半導体領域
22C 第2半導体積層体
22n 第2n型半導体層
22a 第2活性層
22h 第2孔
22p 第2p型半導体層
22s 外縁部
31p 第1p側光反射層(第1p側電極)
32p 第2p側光反射層(第2p側電極)
40 カバー電極
41n 開口
41p 開口
50 層間絶縁膜
51p,52p p側開口
51n,52n,53n n側開口
61n 第1n側電極
61p 第1p側導電層
62n 第2n側電極
62p 第2p側導電層
70 絶縁保護膜
71n,72n n側開口
71p,72p p側開口

Claims (23)

  1. 透光性基板と、
    前記透光性基板の一部の上方に設けられた第1n型半導体層と、前記第1n型半導体層の上方に設けられた第1p型半導体層と、を有しており、前記第1p型半導体層には第1孔が設けられている第1半導体積層体と、
    前記第1p型半導体層上に設けられた第1p側電極と、
    前記第1p側電極の一部の上方及び前記第1孔内に設けられ、かつ前記第1n型半導体層と接続された第1n側電極と、
    前記透光性基板の上方であって平面視で前記第1半導体積層体の周囲に設けられた第2n型半導体層と、前記第2n型半導体層の上方に設けられた第2p型半導体層と、を有しており、前記第2p型半導体層には第2孔が設けられている第2半導体積層体と、
    前記第2p型半導体層上に設けられた第2p側電極と、
    前記第2p側電極の一部の上方及び前記第2孔内に設けられ、かつ前記第2n型半導体層と接続された第2n側電極と、を有することを特徴とする発光素子。
  2. 透光性基板と、
    前記透光性基板の上方に設けられた1つのn型半導体層と、
    前記n型半導体層の一部の上方に設けられ、第1孔を有する第1p型半導体層と、
    前記第1p型半導体層上に設けられた第1p側電極と、
    前記第1p側電極の一部の上方及び前記第1孔内に設けられ、かつ前記n型半導体層と接続された第1n側電極と、
    前記n型半導体層の上方であって平面視で前記第1p型半導体層の周囲に設けられ、第2孔を有する第2p型半導体層と、
    前記第2p型半導体層上に設けられた第2p側電極と、
    前記第2p側電極の一部の上方及び前記第2孔内に設けられ、かつ前記n型半導体層と接続された第2n側電極と、を有することを特徴とする発光素子。
  3. 前記第2n型半導体層の外縁部は、平面視で前記第2p型半導体層よりも外側にあり、
    前記第2n側電極は、前記第2p型半導体層の外縁部上から前記第2n型半導体層の外縁部上を覆うように延在している請求項1に記載の発光素子。
  4. 前記第2n型半導体層の外縁部上に延在した前記第2n側電極の一部は、平面視で前記第2p型半導体層に沿って、前記第2n型半導体層の外縁部に接続されている請求項3に記載の発光素子。
  5. 前記n型半導体層の外縁部は、平面視で前記第2p型半導体層よりも外側にあり、
    前記第2n側電極は、前記第2p型半導体層の外縁部上から前記n型半導体層の外縁部上を覆うように延在している請求項2に記載の発光素子。
  6. 前記n型半導体層の外縁部上に延在した前記第2n側電極の一部は、平面視で前記第2p型半導体層に沿って、前記n型半導体層の外縁部に接続されている請求項5に記載の発光素子。
  7. 前記第2n側電極は、Ag、Al、Pt及びRhから選択される少なくとも1種を含む請求項3乃至請求項6のいずれか一項に記載の発光素子。
  8. 前記第1孔を複数有し、複数の前記第1孔は、前記第1p型半導体層の外縁部に沿って配列されている請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の発光素子。
  9. 前記第1n側電極は、配列された複数の前記第1孔に沿って延在し、複数の前記第1孔を一体的に接続している請求項8に記載の発光素子。
  10. 前記第2孔を複数有し、複数の前記第2孔は、前記第2p型半導体層の内縁部に沿って配列されている請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の発光素子。
  11. 前記第2n側電極は、配列された複数の前記第2孔に沿って延在し、複数の前記第2孔を一体的に接続している請求項10に記載の発光素子。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の発光素子において、前記透光性基板とは反対側に外部接続電極が設けられており、
    前記外部接続電極は、
    前記第1n側電極と前記第2n側電極とに接続されたn側外部接続電極と、
    前記第1p側電極に接続された第1p側外部接続電極と、
    前記第2p側電極に接続された第2p側外部接続電極と、を有する発光装置。
  13. 請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の発光素子において、前記透光性基板とは反対側に外部接続電極が設けられており、
    前記外部接続電極は、
    前記第1n側電極に接続された第1n側外部接続電極と、
    前記第2n側電極に接続された第2n側外部接続電極と、
    前記第1p側電極と前記第2p側電極とに接続されたp側外部接続電極と、を有する発光装置。
  14. 請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の発光素子において、前記透光性基板とは反対側に外部接続電極が設けられており、
    前記外部接続電極は、
    前記第1n側電極に接続された第1n側外部接続電極と、
    前記第2n側電極に接続された第2n側外部接続電極と、
    前記第1p側電極に接続された第1p側外部接続電極と、
    前記第2p側電極に接続された第2p側外部接続電極と、を有する発光装置。
  15. 前記発光素子の前記第1p側電極は、
    前記第1p型半導体層の上面の略全面に接続された第1p側光反射層と、
    前記第1p側光反射層上に設けられ、かつ前記外部接続電極が接続された第1p側導電層と、
    を含む請求項12乃至請求項14のいずれか一項に記載の発光装置。
  16. 前記第1p側光反射層は、Ag、Al、Pt、Rh及びIrから選択される少なくとも1種を含む請求項15に記載の発光装置。
  17. 前記発光素子の前記第2p側電極は、
    前記第2p型半導体層の上面の略全面に接続された第2p側光反射層と、
    前記第2p側光反射層上に設けられ、かつ前記外部接続電極が接続された第2p側導電層と、
    を含む請求項12乃至請求項16のいずれか一項に記載の発光装置。
  18. 前記第2p側光反射層は、Ag、Al、Pt、Rh及びIrから選択される少なくとも1種を含む請求項17に記載の発光装置。
  19. 前記発光素子の前記第1p型半導体層は、平面視における外縁の形状が円形である請求項12乃至請求項18のいずれか一項に記載の発光装置。
  20. 前記発光素子の前記第2p型半導体層は、平面視における外縁の形状が円形である請求項12乃至請求項19のいずれか一項に記載の発光装置。
  21. 前記発光素子の前記透光性基板側に波長変換部材を備え、
    前記波長変換部材は、平面視において、
    前記第1p型半導体層を覆う第1蛍光体層と、
    前記第1蛍光体層の周囲に設けられ、かつ前記第2p型半導体層を覆う第2蛍光体層と、を含む請求項12乃至請求項20のいずれか一項に記載の発光装置。
  22. 前記第2蛍光体層によって前記発光素子の光を変換した光の波長は、前記第1蛍光体層によって前記発光素子の光を変換した光の波長よりも長い請求項21に記載の発光装置。
  23. 前記波長変換部材の前記透光性基板とは反対の面側に設けられたフレネルレンズを備える請求項21又は請求項22に記載の発光装置。
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