JP2017027927A - 非水電解液二次電池の製造方法 - Google Patents

非水電解液二次電池の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 製造コストが低減されているとともに,内部抵抗の低い非水電解液二次電池を製造することのできる非水電解液二次電池の製造方法を提供すること。【解決手段】 本発明に係る非水電解液二次電池の製造方法は,正極ペースト製造工程,正極板製造工程,組立工程,初期充電工程を有する。正極ペースト製造工程では,正極活物質,バインダー,金属リン酸塩を溶媒中に分散させて正極ペーストを製造する。そして,金属リン酸塩として,第1の金属リン酸塩と,平均粒径が第1の金属リン酸塩の平均粒径よりも1.3μm以上,大きい第2の金属リン酸塩とを含むものを用いる。【選択図】図4

Description

本発明は,非水電解液二次電池の製造方法に関する。より詳細には,正極活物質層に高電位な正極活物質を含む非水電解液二次電池の製造方法に関するものである。
リチウムイオン二次電池には,高出力化や高容量化など,さらなる性能の向上が求められている。また,高性能なリチウムイオン二次電池を製造するため,正極活物質として,例えばNiMnスピネル系などの高電位なものが注目されている。高電位である正極活物質を用いることにより,リチウムイオン二次電池の作動電圧を高くすることができるからである。
ところで,高電位な正極活物質を用いて製造されたリチウムイオン二次電池では,作動電圧が高くなることにより,充放電に伴って電解液の分解が生じることがある。また,電解液の分解により酸が生じたリチウムイオン二次電池においては,その酸により正極活物質の遷移金属が溶出してしまうことがある。そして,正極活物質の遷移金属が溶出した場合には,リチウムイオン二次電池の容量維持率が低下してしまうおそれがある。
例えば,特許文献1には,正極活物質層に,高電位である正極活物質とともに,添加剤としてのリン酸トリリチウム(LiPO)を含んだ非水電解液二次電池が記載されている。そして,正極活物質層にリン酸トリリチウムが含まれていることにより,非水電解液二次電池の充放電に伴う正極活物質の遷移金属の溶出を防止することができるとされている。具体的には,リン酸トリリチウムを,電解液中に生成されたフッ酸(HF)と反応させることで酸消費材として機能させることができるとされている。そして,これにより,正極活物質の遷移金属の溶出を抑制し,非水電解液二次電池の耐久性を高めることができるとされている。
特開2014−103098号公報
ここで,正極活物質層内に添加剤としてのリン酸トリリチウムが含まれている場合,リチウムイオン二次電池の初期充電工程では,リン酸トリリチウムとフッ酸とが反応することにより,正極活物質の表面に被膜が形成される。被膜は正極活物質の表面に形成されるため,その被膜が導電性の低いものである場合,リチウムイオン二次電池においては,内部抵抗が高くなってしまうことがあった。また,リン酸トリリチウムなどの添加剤は,安価なものであることが好ましい。正極板の製造コストを低くすることができるため,その正極板を用いた電池の製造コストを低減することができるからである。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点の解決を目的としてなされたものである。すなわちその課題とするところは,製造コストが低減されているとともに,内部抵抗の低い非水電解液二次電池を製造することのできる非水電解液二次電池の製造方法を提供することである。
この課題の解決を目的としてなされた本発明の非水電解液二次電池の製造方法は,正極板と,負極板と,フッ素を有するイオン化合物を含有する非水電解液と,正極板および負極板を電解液とともに内部に収容する電池ケースとを有し,正極板が,正極集電箔と,正極集電箔の表面に形成された正極活物質層とを有するものである非水電解液二次電池の製造方法であって,正極活物質と,バインダーと,金属リン酸塩とを溶媒中に分散させることにより正極ペーストを製造する正極ペースト製造工程と,正極ペーストを集電箔の表面に塗布し,塗布した正極ペーストを乾燥させることにより正極活物質層を形成して正極板を製造する正極板製造工程と,電池ケース内に,非水電解液と,正極板および負極板とを収容して非水電解液二次電池を組み立てる組立工程と,組立工程後の非水電解液二次電池に対して初期充電を行う初期充電工程とを有し,正極ペースト製造工程では,金属リン酸塩として,金属リン酸塩の粒子よりなる粒子群である第1の金属リン酸塩と,金属リン酸塩の粒子よりなる粒子群であるとともに,その粒子群における粒子の平均粒径が,第1の金属リン酸塩における粒子の平均粒径よりも1.3μm以上,大きい第2の金属リン酸塩とを含むものを用いることを特徴とする非水電解液二次電池の製造方法である。
本発明に係る非水電解液二次電池の製造方法では,初期充電工程において,金属リン酸塩とフッ酸とが反応することにより,正極活物質の表面に保護被膜が形成される。その保護被膜は,金属リン酸塩として粒子の小さいものを用いたときほど,導電性の高いものとなる傾向にある。粒子の小さい金属リン酸塩ほど,正極ペースト中における分散性が高いため,正極活物質層内に均一に分布させることができる。そして,金属リン酸塩のフッ酸との反応頻度を高めることにより,その反応を短時間で行わせ,正極活物質の表面に形成される保護被膜を薄いものとすることができるからである。つまり,第1の金属リン酸塩により,正極活物質の表面に形成される保護被膜を,導電性の高いものとすることができる。これにより,製造される非水電解液二次電池の内部抵抗を低減することができる。
また,非水電解液二次電池では,製造後の通常使用時にもフッ酸が発生する。そして,金属リン酸塩は,通常使用時に発生したフッ酸に対して酸消費剤として機能することにより,非水電解液二次電池の充電容量の低下を抑制することができる。この金属リン酸塩の酸消費剤としての機能は,金属リン酸塩の粒子の大きさに依存することなく発揮される。また,金属リン酸塩は,粒子の小さいものほど高価なものである傾向にある。つまり,粒子が大きい安価な第2の金属リン酸塩であっても,酸消費剤として適切に機能させることができる。よって,第1の金属リン酸塩と第2の金属リン酸塩とをともに用いることにより,内部抵抗が低い非水電解液二次電池を安価に製造することができる。
また,上記に記載の非水電解液二次電池の製造方法において,正極ペースト製造工程では,金属リン酸塩として,第1の金属リン酸塩の質量と第2の金属リン酸塩の質量とを合わせた合計質量に対する第2の金属リン酸塩の質量の比が,1/3以上であるものを用いることが好ましい。内部抵抗の低い非水電解液二次電池を,より安価に製造することができるからである。
また,上記に記載の非水電解液二次電池の製造方法において,正極ペースト製造工程では,金属リン酸塩として,第1の金属リン酸塩の質量と第2の金属リン酸塩の質量とを合わせた合計質量に対する第1の金属リン酸塩の質量の比が,1/6以上であるものを用いることが好ましい。非水電解液二次電池の内部抵抗を確実に低くすることができるからである。
また,上記に記載の非水電解液二次電池の製造方法において,正極ペースト製造工程では,金属リン酸塩として,第1の金属リン酸塩の粒度分布と第2の金属リン酸塩の粒度分布とを合わせた合成粒度分布における微粒子側からの積算値10%での粒径が,0.4μm以下であるものを用いることが好ましい。金属リン酸塩のうち,正極活物質に導電性の高い保護被膜を形成するために必要な分を粒子の小さいものとすることで,電池を安価に製造することができる。
本発明によれば,製造コストが低減されているとともに,内部抵抗の低い非水電解液二次電池を製造することのできる非水電解液二次電池の製造方法が提供されている。
実施形態に係る電池の断面図である。 実施形態に係る電池に用いる正極板等を説明するための断面図である。 実施形態に係る電池の製造手順を説明するための図である。 実施形態に係る正極ペースト製造工程を説明するための図である。 リン酸トリリチウムの平均粒径と初期内部抵抗比との関係を示す図である。 リン酸トリリチウムの平均粒径と容量維持率との関係を示す図である。 第1の実験における実施例および比較例の電池の初期内部抵抗比を示す図である。 小粒径のリン酸トリリチウムの粒度分布と大粒径のリン酸トリリチウムの粒度分布とを合わせた合成粒度分布の一例を示す図である。 第2の実験における実施例および比較例の電池の初期内部抵抗比を示す図である。
以下,本発明を具体化した最良の形態について,図面を参照しつつ詳細に説明する。
まず,本形態に係る電池100(図1参照)について説明する。図1に,本形態に係る電池100の断面図を示す。電池100は,図1に示すように,電極体110および電解液120を電池ケース130の内部に収容してなるリチウムイオン二次電池である。また,電池ケース130は,ケース本体131と封口板132とを備えている。封口板132は,絶縁部材133を備えている。
本形態の電解液120は,リチウム塩を溶解させた有機溶剤よりなる非水電解液である。具体的には,本形態の電解液120では,非水溶媒である有機溶剤として,フルオロエチレンカーボネート(FEC)とメチル2,2,2−トリフルオロエチルカーボネート(MTFEC)を1:1の割合で混合した混合有機溶媒を用いている。なお,電解液120には,その他の非水溶媒であるエチレンカーボネート(EC),ジメチルカーボネート(DMC),エチルメチルカーボネート(EMC)などを用いることもできる。また,上記の非水溶媒を組み合わせて用いてもよい。
また,本形態の電解液120には,リチウム塩として,フッ素を有する化合物である六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を用いている。すなわち,電解液120は,フッ素を有するイオン化合物を含有する非水電解液である。なお,リチウム塩としては,LiPFの他,LiBF,LiAsF,LiCFSO,LiCSO,LiN(CFSO,LiC(CFSOなどを用いることもできる。また,上記のリチウム塩を複数,組み合わせて用いてもよい。あるいは,上記のリチウム塩に加えて,LiClO,LiIを用いることも可能である。なお,本形態の電解液120は,上記の混合有機溶媒に,LiPFを添加し,Liイオンを1.0mol/lの濃度としたものである。
図2は,電極体110を構成する正極板160,負極板170,セパレータ180の断面図である。正極板160,負極板170,セパレータ180はいずれも,図2において紙面奥行き方向に長いシート状のものである。電極体110は,正極板160,負極板170,セパレータ180を,図2に示すように重ね合わせつつ,図2における左右方向を捲回軸の方向として,扁平形状に捲回したものである。
図2に示すように,正極板160は,正極集電箔161の両面に,正極活物質層162を形成してなるものである。正極集電箔161としては,アルミニウム箔を用いることができる。また,本形態に係る正極活物質層162は,正極活物質165,導電材166,バインダー167,リン酸トリリチウム168を含んでいる。
正極活物質165は,電池100において充放電に寄与する成分であり,リチウムイオンを吸蔵および放出することができるものである。本形態では,正極活物質165として,金属リチウム(Li)を基準としたときの作動電位の上限が,4.3V以上のものを用いている。このような正極活物質165として,例えば,ニッケル(Ni)とマンガン(Mn)とを含むスピネル構造を有するものが挙げられる。そして,本形態では,具体的に,正極活物質165として,LiNi0.5Mn1.5を用いている。
導電材166は,正極活物質層162の導電性を高めることのできるものである。バインダー167は,正極活物質層162内に含まれている材料を互いに結着させることにより正極活物質層162を形成するとともに,正極活物質層162を正極集電箔161の表面に結着させることができるものである。導電材166としては,例えば,アセチレンブラック(AB)を用いることができる。バインダー167としては,例えば,ポリフッ化ビニリデン(PVDF)を用いることができる。
また,リン酸トリリチウム168は,正極活物質165の表面に保護被膜を形成することができるとともに,電池100の通常の充放電が行われる通常使用時には酸消費剤として機能する添加剤である。この点については,後述する。
また,図2に示すように,負極板170は,負極集電箔171の両面に,負極活物質層172を形成してなるものである。負極集電箔171としては,銅箔を用いることができる。また,本形態に係る負極活物質層172は,負極活物質175,バインダー176を含んでいる。
負極活物質175は,電池100において充放電に寄与する成分であり,リチウムイオンを吸蔵および放出することができるものである。バインダー176は,負極活物質層172内に含まれている材料を互いに結着させることにより負極活物質層172を形成するとともに,負極活物質層172を負極集電箔171の表面に結着させることができるものである。負極活物質175としては,例えば,天然黒鉛などを用いることができる。バインダー176としては,例えば,スチレンブタジエンゴム(SBR)などを用いることができる。
また,図2に示すように,正極板160には,正極活物質層162が形成されておらず,正極集電箔161が露出している部分がある。負極板170についても,負極活物質層172が形成されておらず,負極集電箔171が露出している部分がある。
そして,図1に示す捲回後の電極体110において,右側の端部は,正極板160における正極集電箔161の露出部分のみからなる部分である。また,図1に示す電極体110の左側の端部は,負極板170における負極集電箔171の露出部分のみからなる部分である。
さらに,図1に示すように,電極体110の正極集電箔161からなる右側の端部には,正極端子140が接続されている。電極体110の負極集電箔171からなる左側の端部には,負極端子150が接続されている。正極端子140および負極端子150は,それぞれ電極体110と接続されていない側の端を,絶縁部材133を介し,電池ケース130の外部に突出させている。
一方,図1における電極体110の中央部分は,図2に示すように,正極板160の正極活物質層162の形成されている部分,および,負極板170の負極活物質層172が形成されている部分が,セパレータ180を介して重なっている部分である。そして,電池100は,正極端子140および負極端子150を介し,電極体110の中央部分において,充電および放電を行うものである。
次に,本形態の電池100の製造方法について説明する。本形態の電池100の製造手順を,図3に示す。図3に示すように,本形態では,電池100を,正極ペースト製造工程(S101),正極板製造工程(S102),組立工程(S103),初期充電工程(S104)により製造する。
まず,正極ペースト製造工程(S101)より説明する。正極ペースト製造工程では,正極板160の正極活物質層162の形成に用いる正極ペーストを製造する。正極ペーストの製造には,前述した正極活物質層162に含まれている成分である正極活物質165,導電材166,バインダー167,リン酸トリリチウム168を用いる。そして,これらを溶媒中に分散させることにより正極ペーストを製造する。なお,正極ペースト製造工程の詳細については,後に説明する。
次に,正極板製造工程(S102)を行う。正極板製造工程では,正極ペースト製造工程において製造した正極ペーストにより,正極活物質層162を形成する。すなわち,正極集電箔161の表面に正極活物質層162を形成することにより正極板160を製造する。
具体的には,まず,正極集電箔161の表面のうち,正極活物質層162を形成する領域に正極ペーストを塗布する。次に,塗布した正極ペーストを乾燥させ,正極ペースト中の溶媒成分を除去する。これにより,正極集電箔161の表面に,正極活物質層162を形成することができる。
すなわち,正極ペーストを乾燥させることにより,正極ペーストに含まれていた正極活物質165などの各材料がバインダー167によって互いに結着されることで,正極活物質層162が形成される。また,バインダー167により,正極活物質層162は,正極集電箔161の表面に結着される。これにより,正極板160が製造される。
続いて,組立工程(S103)を行う。組立工程では,まず,電極体110を製造する。具体的には,正極板製造工程において製造した正極板160を負極板170とともに,これらの間にセパレータ180を挟み込みつつ扁平形状に捲回することにより製造する。セパレータ180としては,ポリプロピレン(PP),ポリエチレン(PE)等を単体で,あるいは,これらが複数積層された複合材料を用いることができる。
負極板170は,正極板160とは異なる材料を用い,同様の方法により製造することができる。すなわち,負極活物質175とバインダー176とを溶媒中に分散させることにより負極ペーストを製造し,その負極ペーストを負極集電箔171に塗布する。
そして,塗布した負極ペーストを乾燥させることにより負極活物質層172を形成することができる。これにより,負極集電箔171の表面に負極活物質層172を有する負極板170を製造することができる。
次に,電極体110を,ケース本体131の開口よりその内部に収容する。また,ケース本体131の開口を封口板132によって塞ぐとともに,これらを接合する。正極端子140や負極端子150については,電極体110をケース本体131の内部に収容する前に,電極体110に接続しておけばよい。電池ケース130の接合や,正極端子140および負極端子150と電極体110との接合は,溶接などにより行うことができる。
さらに,組立工程では,電解液120についても,電池ケース130の内部に収容する。電解液120は,例えば,電池ケース130の接合前に,ケース本体131の開口よりその内部に収容することができる。あるいは,電池ケース130の内部と外部とに連通する注液口を設けておき,その注液口より電池ケース130内に注液してもよい。注液口は,電解液120の注液後,塞げばよい。よって,組立工程により,電池100を組み立てることができる。
次いで,初期充電工程(S104)を行う。本工程は,組立工程により構成された電池100の最初の充電である初期充電を行う工程である。この初期充電工程を行うことにより,電池100が製造される。
ここで,本形態における正極ペースト製造工程(図3のステップS101)について,さらに説明する。図4には,正極ペースト製造工程の詳細を示している。図4に示すように,正極ペースト製造工程では,まず,正極ペーストに使用する正極活物質165,導電材166,バインダー167,リン酸トリリチウム168,溶媒169を準備する。溶媒169としては,N−メチルピロリドン(NMP)を用いることができる。
そして,正極活物質165,導電材166,バインダー167,リン酸トリリチウム168の各材料を溶媒169中に投入し,混練を行う。この混練により,正極活物質165,導電材166,バインダー167,リン酸トリリチウム168の各材料を溶媒169中に分散させ,正極ペーストが製造される。
また,本形態の正極ペースト製造工程では,図4に示すように,リン酸トリリチウム168として,第1リン酸トリリチウム168aと第2リン酸トリリチウム168bとを用いる。第1リン酸トリリチウム168aと第2リン酸トリリチウム168bとは,その成分自体は同じものである。しかし,第1リン酸トリリチウム168aと第2リン酸トリリチウム168bとは,それぞれ平均粒径が異なる粒子群である。
具体的に,第1リン酸トリリチウム168aは,平均粒径が0.2μmのものである。一方,第2リン酸トリリチウム168bは,平均粒径が1.5μmのものである。つまり,第2リン酸トリリチウム168bは,第1リン酸トリリチウム168aよりも,平均粒径が1.3μm以上,大きいものである。なお,本形態において,平均粒径は,レーザー回折・散乱法により取得した体積基準の粒度分布における積算値50%での粒径であるメディアン径によるものである。
また,本形態の第1リン酸トリリチウム168aは,図4に示すように,平均粒径が1.5μmのリン酸トリリチウムの粉末について小粒径処理を行うことで,平均粒径を0.2μmまで小さくしたものである。なお,本形態では,第1リン酸トリリチウム168aの小粒径処理前の平均粒径が1.5μmのリン酸トリリチウムの粉末として,第2リン酸トリリチウム168bに用いたものと同じものを用いることができる。
また,小粒径処理は,湿式微粒化装置を用いることにより行うことができる。本形態では,具体的に,湿式ビーズミルを用いた小粒径処理により,平均粒径が0.2μmの第1リン酸トリリチウム168aを作製した。また,湿式で行う本形態の小粒径処理においては,溶媒として,正極ペーストの製造に用いる溶媒169と同様に,NMPを用いた。
そして,第1リン酸トリリチウム168aは,正極ペーストの混練を行う際には,小粒径処理によりNMP中に分散された状態で混入した。一方,第2リン酸トリリチウム168bについては,正極ペーストの混練を行う際には,粉末の状態で混入した。また,正極活物質165,導電材166,バインダー167についてもそれぞれ,正極ペーストの混練を行う際には,粉末の状態で混入した。
そして,混練により,正極活物質165,導電材166,バインダー167,リン酸トリリチウム168がいずれも,NMP中に分散された正極ペーストが製造される。なお,正極ペースト製造工程の混練では,必ずしも上記の各材料を同時に混入する必要はなく,上記の各材料を順に,溶媒169中に混入してもよい。すなわち,先に混入した材料が混練により溶媒169中に適度に分散された後,次の材料を順次混入させつつ混練を行うこととしてもよい。この正極ペースト製造工程における混練には,高速分散機ホモディスパーを用いることができる。
そして,本形態の正極板製造工程では,図4に示す正極ペースト製造工程で製造された正極ペーストを用いて,正極活物質層162を形成する。このため,正極板製造工程で製造された正極板160における正極活物質層162には,第1リン酸トリリチウム168aおよび第2リン酸トリリチウム168bがともに含まれている。
ここで,製造された電池100におけるリン酸トリリチウム168の機能について説明する。リン酸トリリチウム168の機能としては,第1に,正極活物質165の表面に保護被膜を形成することが挙げられる。また第2に,電池100の通常使用時における酸消費剤としての機能が挙げられる。以下,これらリン酸トリリチウム168の機能について順に説明する。
まず,リン酸トリリチウム168の第1の機能である正極活物質165の表面の保護被膜の形成について説明する。本形態では,前述したように,正極活物質165として,金属リチウムを基準としたときの作動電位の上限が4.3V以上であるLiNi0.5Mn1.5を用いている。よって,初期充電工程では,正極活物質165の金属リチウムを基準としたときの作動電位が,4.3V以上となる。
そして,電位が4.3V以上まで上昇した正極活物質層162中の正極活物質165の表面では,電解液120中の溶媒成分が酸化分解され,水素イオンが発生する。さらに,発生した水素イオンが電解液120中のフッ素イオンと反応することにより,フッ酸(HF)が発生する。
また,初期充電工程において発生したフッ酸は,正極活物質層162内に含まれているリン酸トリリチウム168と反応する。リン酸トリリチウム168とフッ酸とが反応することにより,正極活物質165の表面には被膜が形成される。この正極活物質165の表面の被膜は,フッ素元素(F)とリン元素(P)とを含有するものである。具体的には,フッ素元素を有する化合物(より具体的には,フッ素化合物,例えばLiF)と,リン元素を有する化合物(より具体的には,リン酸イオンを有する化合物,例えば,LiPO,LiHPO,LiHPO,HPOなど)とを有する被膜であると考えられる。
そして,この被膜を,正極活物質165の保護被膜として機能させることができる。すなわち,保護被膜が形成された正極活物質165は,その後,フッ酸によって遷移金属が溶出してしまうことが抑制される。
また,本発明者らは,リン酸トリリチウム168とフッ酸との反応により形成される正極活物質165の保護被膜について,リン酸トリリチウム168として粒径の小さいものを用いるほど,導電性の高い良質なものになる傾向があることを見出した。図5は,電池の初期内部抵抗比と,リン酸トリリチウムの平均粒径との関係を示したグラフである。
図5は,リチウムイオン二次電池である試験電池をそれぞれ平均粒径の異なるリン酸トリリチウムを用いて作製し,その初期内部抵抗を測定した結果を示すものである。図5のグラフの取得にも,本形態の電池100と同様の構成のリチウムイオン二次電池を用いている。ただし,図5のグラフの取得に用いた試験電池については,本形態のように平均粒径の異なる2種類のリン酸トリリチウムを用いたものではない。
つまり,図5のグラフは,平均粒径の異なるリン酸トリリチウムを1種だけ,それぞれに用いて作製した各試験電池について,初期充電工程後の内部抵抗である初期内部抵抗を測定することにより作成したものである。具体的に,各試験電池はそれぞれ,図5に示すように,リン酸トリリチウムとして,平均粒径が0.2μmのもの,平均粒径が1.0μmのもの,平均粒径が1.5μmのもの,平均粒径が3.0μmのものを用いて作製したものである。また,図5の縦軸に示す各試験電池の初期内部抵抗比は,各試験電池の初期内部抵抗値の,平均粒径が3.0μmのリン酸トリリチウムを用いて作製した試験電池の初期内部抵抗値に対する比率により表したものである。
そして,図5に示すように,初期内部抵抗は,リン酸トリリチウムとして平均粒径の小さいものを用いた試験電池ほど,低くなっていることが分かる。これは,粒径の小さいリン酸トリリチウムを用いたときほど,正極活物質165の表面に形成される保護被膜の導電性を高いものとすることができるからであると考えられる。
すなわち,粒径の小さいリン酸トリリチウムほど,分散性が高いため,正極ペースト中に均一に分散させることができる。また,リン酸トリリチウムが均一に分散した正極ペーストを用いたときほど,リン酸トリリチウムが均一に分布した正極活物質層を形成することができる。さらに,リン酸トリリチウムが均一に分布している正極活物質層ほど,リン酸トリリチウムとフッ酸との反応頻度を高めることができる。フッ酸の発生箇所に,リン酸トリリチウムが存在する頻度が高いからである。
そして,リン酸トリリチウムとフッ酸との反応頻度が高いことにより,正極活物質165の表面に保護被膜を短時間で形成することができる。また,正極活物質165の保護被膜を短時間で形成することにより,その保護被膜を,薄く,導電性の高い良質なものとすることができると考えられる。よって,粒径の小さいリン酸トリリチウムを用いるほど,内部抵抗の低いリチウムイオン二次電池を製造できるものと考えられる。
次に,リン酸トリリチウム168の第2の機能である通常使用時における酸消費剤としての機能について説明する。前述したように,電池100の初期充電工程においては,正極活物質165の金属リチウムを基準としたときの作動電位が,4.3V以上となることにより,フッ酸が発生する。このフッ酸の発生は,初期充電工程のみでなく,その後の通常の使用に伴う充電によっても生じ得る。通常使用時の充電によっても,正極活物質165の金属リチウムを基準としたときの作動電位が,4.3V以上となることがあるからである。
そして,通常使用に伴って発生したフッ酸は,保護被膜が形成された後の正極活物質165であっても,遷移金属を溶出させてしまうことがある。つまり,フッ酸が多く発生したままの状態では,正極活物質165から遷移金属が溶出してしまうおそれがある。そして,正極活物質165から遷移金属が溶出することにより,電池100は充電容量が低下してしまうおそれがある。
しかし,本形態の電池100では,正極活物質層162内にリン酸トリリチウム168が含まれていることで,これを酸消費剤として機能させることができる。すなわち,初期充電工程における正極活物質165の保護被膜の形成時に消費されなかったリン酸トリリチウム168は,その後にも,正極活物質層162内に残っている。また,その残っているリン酸トリリチウム168がフッ酸と反応する酸消費剤として機能することにより,正極活物質165から遷移金属が溶出してしまうことを抑制することができる。そして,正極活物質165からの遷移金属の溶出を抑制することにより,電池100の充電容量の低下を抑制することができる。
また,本発明者らは,この通常使用時に酸消費剤として機能するリン酸トリリチウム168については,正極活物質165の保護被膜の形成に寄与するリン酸トリリチウム168とは異なり,粒径の小さいものである必要がないことを見出した。図6は,電池の容量維持率と,リン酸トリリチウムの平均粒径との関係を示したグラフである。
図6は,リチウムイオン二次電池である試験電池をそれぞれ平均粒径の異なるリン酸トリリチウムを用いて作製し,その容量維持率を測定した結果を示すものである。図6のグラフの取得にも,本形態の電池100と同様の構成のリチウムイオン二次電池を用いている。ただし,図6のグラフの取得に用いた試験電池についても,図5と同様,本形態のように平均粒径の異なる2種類のリン酸トリリチウムを用いたものではない。具体的には,各試験電池はそれぞれ,図6に示すように,リン酸トリリチウムとして,平均粒径が0.2μmのもの,平均粒径が1.5μmのもの,平均粒径が3.0μmのものを用いて作製したものである。
そして,図6は,各試験電池について,容量維持率を測定することにより作成したものである。容量維持率は,サイクル試験を行った後の充電容量の,サイクル試験前の初期の充電容量に対する比により表したものである。サイクル試験は,各試験電池について,充電と放電とを複数回,行うことにより実施した。
そして,図6に示すように,リチウムイオン二次電池の容量維持率は,平均粒径が異なるリン酸トリリチウムを用いた場合であっても,同程度であることが分かる。すなわち,リン酸トリリチウムの酸消費剤としての機能は,リン酸トリリチウムの粒子の大きさに依存することなく発揮されることがわかる。
そこで,本形態の正極ペースト製造工程では,前述したように,リン酸トリリチウム168として,平均粒径が0.2μmの第1リン酸トリリチウム168aと,平均粒径が1.5μmの第2リン酸トリリチウム168bとを用いている。
そして,本形態に係る電池100では,初期充電工程において,正極板160の正極活物質層162内に含まれている第1リン酸トリリチウム168aをフッ酸と反応させ,正極活物質165の表面に保護被膜を形成させることができる。第1リン酸トリリチウム168aは,平均粒径が0.2μmであり,粒子の小さいものである。よって,本形態の電池100の初期充電工程において正極活物質165の表面に形成される保護被膜を,導電性の高い良質なものとすることができる。そして,電池100を,内部抵抗の低いものとすることができる。
一方,第2リン酸トリリチウム168bについては,電池100の通常の使用に伴って発生するフッ酸の酸消費剤として機能させることができる。第2リン酸トリリチウム168bは,平均粒径が1.5μmであり,粒子の大きいものである。しかし,酸消費剤としての機能は粒子の大きさに関係がないため,粒子の大きい第2リン酸トリリチウム168bであっても適切に酸消費剤として機能させ,電池100の充電容量の低下を抑制することができる。
また,粒子の大きい第2リン酸トリリチウム168bは,粒子の小さい第1リン酸トリリチウム168aよりも,安価である。前述したように,第2リン酸トリリチウム168bは,第1リン酸トリリチウム168aのように,小粒径処理を行う必要がないからである。
よって,本形態の電池100は,内部抵抗が低いものであるとともに,使用に伴う充電容量の低下が適切に抑制されている。さらに,電池100は,第1リン酸トリリチウム168aのみを用いた場合よりも,製造コストが低減されている。
また,本発明者らは,以下に説明する実験1および実験2により,本発明の効果の確認を行った。まず,実験1より説明する。実験1には,本発明に係る実施例1,実施例2,実施例3の電池と,これと比較するための比較例1,比較例2の電池とを作製し,これらを用いた。
実験1における実施例の電池と比較例の電池とは,正極ペースト製造工程において使用したリン酸トリリチウムが異なるものである。その他の条件については,実施例の電池および比較例の電池ともに,同様の条件により作製したものである。以下に,実施例および比較例に共通する正極ペースト製造工程の条件を示している。
[正極ペーストに使用した材料]
正極活物質:LiNi0.5Mn1.5
導電材:アセチレンブラック(AB)
バインダー:ポリフッ化ビニリデン(PVDF)
添加剤:リン酸トリリチウム(LiPO
溶媒:N−メチルピロリドン(NMP)
[正極ペーストにおける重量比(重量百分率)]
正極活物質:導電材:バインダー:添加剤=92.1:0.9:4.0:3.0
[混練条件]
ペースト作製装置:高速分散機ホモディスパー
回転数:2000〜4000rpm
つまり,実験1では,実施例および比較例のいずれについても,正極ペーストにおける添加剤であるリン酸トリリチウムの使用量を3.0wt%としている。また,次の表1に,実験1における実施例および比較例についてそれぞれ,正極ペースト製造工程において使用したリン酸トリリチウムの使用量の詳細を示している。
Figure 2017027927
表1に示すように,実施例はいずれも,上記の本形態において説明したように,平均粒径が0.2μmのリン酸トリリチウムと,平均粒径が1.5μmのリン酸トリリチウムとをともに用いている。表1には,平均粒径が0.2μmのリン酸トリリチウムを「小粒径」,平均粒径が1.5μmのリン酸トリリチウムを「大粒径」として示している。一方,比較例1では,平均粒径が1.5μmの「大粒径」のリン酸トリリチウムのみを用いている。また,比較例2では,平均粒径が0.2μmの「小粒径」のリン酸トリリチウムのみを用いている。
また,表1には,実施例および比較例について,小粒径割合を示している。小粒径割合は,平均粒径0.2μmのリン酸トリリチウムの質量と平均粒径1.5μmのリン酸トリリチウムの質量とを合わせた合計質量に対する平均粒径0.2μmのリン酸トリリチウムの質量の比率である。
また,実施例および比較例の正極板は,正極集電箔としてのアルミニウム箔に,それぞれ上記の条件の正極ペースト製造工程により得られた正極ペーストを用いて正極活物質層を形成して作製したものである。なお,実施例および比較例の正極板の作製において,正極ペーストの塗工条件,正極ペーストの乾燥条件などの各条件は同じものとした。また,実施例および比較例の電池は,上記により作製した正極板を用いて作製したものである。正極板以外の負極板や電解液等については,実施例および比較例においていずれも,上記の電池100と同様のものを用いた。
そして,実験1においては,上記の実施例および比較例の電池の,初期充電後に測定した初期内部抵抗について比較した。初期内部抵抗の測定は,実施例および比較例の電池についてそれぞれ,温度25℃の環境で,SOCが60%の状態から一定時間放電させ,その間の電圧の変化量により行った。図7に,実施例および比較例の電池についてそれぞれ,初期内部抵抗比と小粒径割合との関係を示している。
図7の縦軸に示す実施例および比較例の各電池の初期内部抵抗比は,実施例および比較例の各電池の初期内部抵抗値の,比較例1の電池の初期内部抵抗値に対する比率により表したものである。図7からわかるように,実施例の電池はいずれも,比較例1の電池よりも初期内部抵抗値が低いものである。また,比較例2の電池についても,比較例1の電池よりも初期内部抵抗値が低いものである。
これは,比較例1が平均粒径1.5μmのリン酸トリリチウムのみを用いて作製した正極板を有する電池であるのに対し,実施例の電池および比較例2の電池では,正極板を,平均粒径0.2μmのリン酸トリリチウムを用いて作製しているからである。すなわち,実施例の電池および比較例2の電池では,正極活物質の保護被膜が導電性の高いものであることにより,比較例1の電池よりも,電池の内部抵抗が低減されているからである。
また,比較例2の電池の正極板は,平均粒径0.2μmのリン酸トリリチウムのみを用いて作製したものである。このため,比較例2の電池は,内部抵抗が低いものの,その製造コストが高いものである。平均粒径0.2μmのリン酸トリリチウムは,小粒径処理により製造されたものであり,平均粒径1.5μmのリン酸トリリチウムよりも高価だからである。
一方,実施例の電池の正極板はいずれも,平均粒径0.2μmのリン酸トリリチウムを用いつつ,平均粒径1.5μmのリン酸トリリチウムについても用いている。このため,実施例の電池はいずれも,比較例2の電池よりも,製造コストが安いものである。
また,図7に示すように,実験1において,実施例3の電池の内部抵抗は,比較例2の電池の内部抵抗と同程度であることが確認された。このため,正極ペースト製造工程では,平均粒径0.2μmのリン酸トリリチウムの質量と平均粒径1.5μmのリン酸トリリチウムの質量とを合わせた合計質量に対する平均粒径1.5μmのリン酸トリリチウムの質量の比を,1/3以上とすることが好ましいことがわかる。
リン酸トリリチウムの合計質量に対する平均粒径1.5μmのリン酸トリリチウムの質量の比が1/3未満である場合,1/3である場合と比較して,電池の内部抵抗が低減される効果がそれほど期待できないからである。一方で,平均粒径1.5μmのリン酸トリリチウムの質量の比が少なくなるほど,電池の製造コストが高くなってしまうからである。すなわち,リン酸トリリチウムの合計質量に対する平均粒径1.5μmのリン酸トリリチウムの質量の比を1/3以上とすることにより,内部抵抗の低い電池を,より安価に製造することができるからである。
また,実験1により,正極ペースト製造工程では,リン酸トリリチウムの合計質量に対する平均粒径0.2μmのリン酸トリリチウムの質量の比を,実施例1のように,1/6以上とすることが好ましいことがわかる。平均粒径0.2μmのリン酸トリリチウムの質量の比を,実施例1のように,1/6以上とすることで,電池の内部抵抗を低くする効果を確実に発揮させることができるからである。
次に,実験2について説明する。実験2には,本発明に係る実施例4,実施例5,実施例6の電池と,これと比較するための比較例3,比較例4の電池とを作製し,これらを用いた。
実験2においても,実施例の電池と比較例の電池とは,正極ペースト製造工程において使用したリン酸トリリチウムが異なるものである。実験2においても,その他の条件については,実施例の電池および比較例の電池ともに,同様の条件により作製したものである。なお,実験2においても,実施例および比較例に共通する正極ペースト製造工程の条件については,上記の実験1と同じとした。また,製造した正極ペーストを用いた電池の作製条件についても,上記の実験1と同じとした。
そして,実験2においても,実験1と同様,実施例および比較例のすべてについて,正極ペーストにおけるリン酸トリリチウムの使用量を3.0wt%としている。次の表2に,実験2における実施例および比較例についてそれぞれ,正極ペースト製造工程において使用したリン酸トリリチウムの使用量の詳細を示している。
Figure 2017027927
表2に示すように,実験2の実施例についても,リン酸トリリチウムとして,「小粒径」のものと「大粒径」のものとを用いている。具体的に,実施例4,5,6ではそれぞれ,「小粒径」のリン酸トリリチウムとして,平均粒径が0.2μm,0.4μm,0.6μmのものを用いている。また,実施例4,5,6のいずれにおいても,「大粒径」のリン酸トリリチウムとしては,平均粒径が3.0μmのものを用いている。すなわち実験2の実施例においても,「大粒径」のリン酸トリリチウムとして,「小粒径」のリン酸トリリチウムよりも,平均粒径が1.3μm以上,大きいものを用いている。なお,実験2においても,「小粒径」のリン酸トリリチウムは,「大粒径」のリン酸トリリチウムと同じものについて小粒径処理を行うことにより製造したものである。
一方,比較例3においては,「大粒径」のリン酸トリリチウムのみを用いている。また,比較例4では,「小粒径」のリン酸トリリチウムのみを用いている。具体的に,比較例3では,平均粒径が3.0μmのリン酸トリリチウムのみを用いている。また,比較例4では,平均粒径が0.4μmのリン酸トリリチウムのみを用いている。なお,表2にも,実施例および比較例について,小粒径割合を示している。
さらに,実験2に係る表2には,実施例についてそれぞれ,「D10粒径」を示している。「D10粒径」は,「小粒径」のリン酸トリリチウムの粒度分布と「大粒径」のリン酸トリリチウムの粒度分布とを合わせた合成粒度分布における微粒子側からの積算値10%での粒径である。また,実験2における合成粒度分布は,「小粒径」のリン酸トリリチウムおよび「大粒径」のリン酸トリリチウムのそれぞれの粒子群より個別に粒度分布を取得し,これらを合わせて作成したものである。図8には,「小粒径」および「大粒径」のリン酸トリリチウムの合成粒度分布の一例として,実施例5のものを示している。
なお,実験2の「D10粒径」の取得に用いたリン酸トリリチウムの粒度分布についても,レーザー回折・散乱法により取得した体積基準のものである。また,「小粒径」および「大粒径」のリン酸トリリチウムの合成粒度分布は,「小粒径」および「大粒径」のリン酸トリリチウムを混合した混合粒子群より取得することも可能である。
実験2においても,上記の実施例および比較例の電池の,初期充電後に測定した初期内部抵抗について比較した。初期内部抵抗の測定は,上記の実験1と同様に行った。図9に,実施例および比較例の電池についてそれぞれ,初期内部抵抗比と小粒径割合との関係を示している。図9の縦軸に示す実施例および比較例の各電池の初期内部抵抗比は,実施例および比較例の各電池の初期内部抵抗値の,比較例3の電池の初期内部抵抗値に対する比率により表したものである。
そして,図9からわかるように,実験2においても,実施例の電池はいずれも,比較例3の電池よりも初期内部抵抗値が低いものである。また,比較例4の電池についても,比較例3の電池よりも初期内部抵抗値が低いものである。
これは,比較例3が平均粒径の大きい「大粒径」のリン酸トリリチウムのみを用いて作製した正極板を有する電池であるのに対し,実施例の電池および比較例4の電池では,正極板を,「大粒径」よりも平均粒径が1.3μm以上,小さい「小粒径」のリン酸トリリチウムを用いて作製しているからである。すなわち,実験2においても,「大粒径」よりも平均粒径が1.3μm以上,小さい「小粒径」のリン酸トリリチウムを用いて作製した電池では,正極活物質の保護被膜が導電性の高いものであることにより,電池の内部抵抗が低減されている。
また,実験2において,比較例4の電池の正極板は,「小粒径」のリン酸トリリチウムのみを用いて作製したものである。一方,実施例の電池の正極板はいずれも,「小粒径」のリン酸トリリチウムを用いつつ,「大粒径」のリン酸トリリチウムについても用いている。このため,実施例の電池はいずれも,比較例4の電池よりも,製造コストが安いものである。
また,図9に示すように,実験2において,実施例4,5の電池の内部抵抗は,比較例4の電池の内部抵抗と同程度であることが確認された。よって,正極ペースト製造工程では,「小粒径」および「大粒径」のリン酸トリリチウムの合成粒度分布における微粒子側からの積算値10%での「D10粒径」を,0.4μm以下とすることが好ましいことがわかる。電池の内部抵抗を,安価な「大粒径」のリン酸トリリチウムを用いつつ,「小粒径」のリン酸トリリチウムのみを用いた場合と同程度の低いものとすることができるからである。これは,「D10粒径」が0.4μm以下のリン酸トリリチウムの粒子群においては,正極活物質の保護被膜の導電性を高いものとすることができる粒径の小さいリン酸トリリチウム粒子が,十分な量,含まれているためであると考えられる。そして,使用するリン酸トリリチウムのうち,正極活物質に導電性の高い保護被膜を形成するために必要な分を粒子の小さいものとしているため,電池を安価に製造することができる。
なお,前述した電池100では,正極活物質層162の添加剤としてリン酸トリリチウム168を用いた例を示しているが,リン酸トリリチウム168に替えて,その他の金属リン酸塩を用いることもできる。すなわち,正極活物質層162の添加剤である金属リン酸塩としては,金属としてアルカリ金属および第2族元素の少なくとも1つを含有し,リン酸イオン(PO 3−)を含むリン酸塩またはピロリン酸塩を用いることができる。すなわち,正極活物質層162の添加剤としては,リン酸トリリチウム168の他,リン酸ナトリウム(NaPO),リン酸カリウム(KPO),リン酸マグネシウム(Mg(PO),リン酸カルシウム(Ca(PO)などを用いることができる。
このような金属リン酸塩であれば,前述した正極活物質に保護被膜を形成する第1の機能と,通常使用時の酸消費剤としての第2の機能をともに,発揮することができるからである。また,高電圧に対して高い耐電圧性を有するため,本形態の電池100のような高い開放電圧の電池においても,上記の2つの機能を適切に発揮できるからである。なお,上記のような金属リン酸塩を複数種,組み合わせて用いてもよい。
以上詳細に説明したように,本実施の形態の電池の製造方法は,正極ペースト製造工程,正極板製造工程,組立工程,初期充電工程を有する。正極ペースト製造工程では,リン酸トリリチウムとして,第1のリン酸トリリチウム粒子群と,第1のリン酸トリリチウム粒子群よりも平均粒径が1.3μm以上,大きい第2のリン酸トリリチウム粒子群とを用いている。そして,第1のリン酸トリリチウム粒子群により,正極活物質の表面に導電性の高い保護被膜を形成し,電池の内部抵抗を低くすることができる。さらに,安価な第2のリン酸トリリチウム粒子群を,電池の通常使用時に発生したフッ酸の酸消費剤として機能させることができる。これにより,製造コストが低減されているとともに,内部抵抗の低い非水電解液二次電池を製造することのできる非水電解液二次電池の製造方法が実現されている。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。従って本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,扁平形状をした捲回型の電極体110に限らず,円筒形状をした捲回型の電極体を用いることもできる。また例えば,捲回型に限らず,積層型の電極体にも適用することが可能である。
100 電池
110 電極体
120 電解液
130 電池ケース
160 正極板
161 正極集電箔
162 正極活物質層
165 正極活物質
167 バインダー
168 リン酸トリリチウム
168a 第1リン酸トリリチウム
168b 第2リン酸トリリチウム
170 負極板

Claims (4)

  1. 正極板と,負極板と,フッ素を有するイオン化合物を含有する非水電解液と,前記正極板および前記負極板を前記電解液とともに内部に収容する電池ケースとを有し,
    前記正極板が,正極集電箔と,前記正極集電箔の表面に形成された正極活物質層とを有するものである非水電解液二次電池の製造方法において,
    正極活物質と,バインダーと,金属リン酸塩とを溶媒中に分散させることにより正極ペーストを製造する正極ペースト製造工程と,
    前記正極ペーストを前記集電箔の表面に塗布し,塗布した前記正極ペーストを乾燥させることにより前記正極活物質層を形成して前記正極板を製造する正極板製造工程と,
    前記電池ケース内に,前記非水電解液と,前記正極板および前記負極板とを収容して非水電解液二次電池を組み立てる組立工程と,
    前記組立工程後の非水電解液二次電池に対して初期充電を行う初期充電工程とを有し,
    前記正極ペースト製造工程では,
    前記金属リン酸塩として,
    金属リン酸塩の粒子よりなる粒子群である第1の金属リン酸塩と,
    金属リン酸塩の粒子よりなる粒子群であるとともに,その粒子群における粒子の平均粒径が,前記第1の金属リン酸塩における粒子の平均粒径よりも1.3μm以上,大きい第2の金属リン酸塩とを含むものを用いることを特徴とする非水電解液二次電池の製造方法。
  2. 請求項1に記載の非水電解液二次電池の製造方法において,
    前記正極ペースト製造工程では,
    前記金属リン酸塩として,
    前記第1の金属リン酸塩の質量と前記第2の金属リン酸塩の質量とを合わせた合計質量に対する前記第2の金属リン酸塩の質量の比が,1/3以上であるものを用いることを特徴とする非水電解液二次電池の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の非水電解液二次電池の製造方法において,
    前記正極ペースト製造工程では,
    前記金属リン酸塩として,
    前記第1の金属リン酸塩の質量と前記第2の金属リン酸塩の質量とを合わせた合計質量に対する前記第1の金属リン酸塩の質量の比が,1/6以上であるものを用いることを特徴とする非水電解液二次電池の製造方法。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載の非水電解液二次電池の製造方法において,
    前記正極ペースト製造工程では,
    前記金属リン酸塩として,
    前記第1の金属リン酸塩の粒度分布と前記第2の金属リン酸塩の粒度分布とを合わせた合成粒度分布における微粒子側からの積算値10%での粒径が,0.4μm以下であるものを用いることを特徴とする非水電解液二次電池の製造方法。
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