JP2017021126A - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

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健太 浦山
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純 安部
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Abstract

【課題】現像スリーブ上における規制部の回転方向下流側の現像剤の保持量の変動幅を小さくする。【解決手段】複数の磁極が周方向に付された磁気発生部244が内部に設けられ、トナーGBと体積平均径が25μm以上で35μm以下の磁性キャリアGAとを含む現像剤Gを外周面246Aに保持し、回転駆動される現像スリーブ246と、現像スリーブ246の外周面246Aと隙間TGをあけて配置され、磁性板304を備えた規制部300と、を有し、磁性板304と対向する位置に配置された規制極磁S2のピーク位置の角度が、磁性板304に対して回転方向下流側に7°以以下で上流側に+6°以下の範囲に設定され、規制磁極S2の半値幅の角度が、41°以上で52°以下の範囲に設定された現像装置。【選択図】図3

Description

本発明は、現像装置及び画像形成装置に関する。
特許文献1には、非磁性トナーと磁性キャリアからなる現像剤を担持搬送し内部に固定された磁界発生手段を有する現像剤担持体と、該現像剤担持体上の現像剤の層厚を規制する現像剤層厚規制部材とを有する現像装置に関する技術が開示されている。この先行技術では、現像剤層厚規制部材は現像剤担持体と非接触で、磁界発生手段の磁極上に配置されると共に、磁界発生手段の磁極の極性と逆極性の磁極を有する磁石で構成している。
特許文献2には、像担持体上に形成された静電潜像を可視画像に現像するために、像担持体に対向してトナーと磁性キャリアからなる二成分現像剤を担持し搬送する回転可能な現像剤担持体と、該現像剤担持体の内部に固定して設けられた磁界発生手段とを有する現像装置を具備し、且つ現像剤担持体の直径が8〜20mmである画像形成装置に関する技術が開示されている。この先行技術では、磁界発生手段の複数の磁極のうち、現像剤量を規制する領域に近接している磁極の半値幅αと、該磁極に対向して配置され現像剤量を所望の値に規制する磁性規制ブレードの周方向の厚さYと、現像剤担持体の直径Lとの関係がL×π×(α/360)×Y≧3.5を満たしている。
特許文献3には、円筒状の現像剤担持体と、現像剤担持体の外周に近接配置され、現像剤の搬送量を規制する現像剤規制部材と、を備えた現像装置に関する技術が開示されている。この先行技術では、現像剤規制極の法線方向の磁束密度の最大値が現像主極の50〜70%であり、半値幅が39度以下であり、現像剤規制部材の対向する位置における法線方向の磁束密度が35mT以下に設定されている。
特開平07―2615471号公報 特開平11―024407号公報 特開2013―200547号公報
トナーと体積平均径が25μm以上で35μm以下の磁性キャリアとを含む現像剤を用いた場合、体積平均径が35μmよりも大きい磁性キャリアを含む現像剤よりも、現像スリーブ上における規制部の回転方向下流側の現像剤の保持量(現像剤量)の変動幅が大きくなる。
本発明は、規制部と対向する位置の極磁のピーク位置が磁性板に対して回転方向の上流で7°以下で上流側に6°以下の範囲外で且つ半値幅が41°以上で52°以下の範囲外の場合と比較し、トナーと体積平均径が25μm以上で35μm以下の磁性キャリアとを含む現像剤を用いた場合の現像スリーブ上における規制部の回転方向下流側の現像剤の保持量の変動幅を小さくすることが目的である。
請求項1の現像装置は、複数の磁極が周方向に付された磁気発生部が内部に設けられ、トナーと体積平均径が25μm以上で35μm以下の磁性キャリアとを含む現像剤を外周面に保持し、回転駆動される現像スリーブと、前記現像スリーブの前記外周面と隙間をあけて配置され、磁性板を備えた規制部と、を有し、前記磁性板と対向する位置に配置された極磁のピーク位置と前記現像スリーブの軸中心とを結ぶ第一線分が、前記磁性板と前記軸中心とを結ぶ第二線分に対して、前記現像スリーブの回転方向の下流側方向に7°以下で上流側方向に6°以下の範囲に設定され、前記磁極の半値幅の角度が、41°以上で52°以下の範囲に設定されている。
請求項2の現像装置は、前記現像スリーブの前記外周面はブラスト処理されている。
請求項3の画像形成装置は、請求項1又は請求項2に記載の現像装置によって像保持体にトナー像を形成し、前記像保持体に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する像形成部と、前記記録媒体に転写された前記トナー像を定着させる定着装置と、を備えている。
請求項1に記載の発明によれば、規制部と対向する位置の極磁のピーク位置が磁性板に対して回転方向の下流側に7°以下で上流側に6°以下の範囲外で且つ半値幅が41°以上で52°以下の範囲外の場合と比較し、トナーと体積平均径が25μm以上で35μm以下の磁性キャリアとを含む現像剤を用いた場合の現像スリーブ上における規制部の回転方向下流側の現像剤の保持量の変動幅を小さくすることができる。
請求項2に記載の発明によれば、現像スリーブの外周面にV溝が形成されている場合と比較し、現像スリーブの外周面の経時変化による現像剤の保持量の減少を小さくすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の現像装置を有しない場合と比較し、現像剤の保持量の変動幅が大きいことに起因する画質不良を抑制することができる。
本実施形態に係る画像形成装置の構成を示す構成図である。 本実施形態に係るトナー画像形成部の構成を示す構成図である。 図2のトナー画像形成部の現像装置の構成を示す構成図である。 規制磁極のピーク位置を示す構成図である。 規制磁極の半値幅を示す構成図である。 現像剤の保持量(MOS)と隙間TGとの関係を示すグラフである。 現像剤の保持量(MOS)と規制磁極のピーク位置との関係を示すグラフである。 現像剤の保持量(MOS)と規制磁極の半値幅との関係を示すグラフである。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の一例を説明する。なお、各図に示す矢印Hは鉛直方向を示し、矢印Wは、水平方向であって装置幅方向を示す。
<画像形成装置の構成>
図1は、画像形成装置10を正面側から見た場合の概略構成を示す概略図である。この図に示されるように、画像形成装置10は、電子写真方式により用紙等のシート状の記録媒体(シート部材)Pの紙面(シート面)に画像を形成する画像形成部12と、記録媒体Pを搬送する搬送装置50と、画像形成装置10の各部の動作を制御する制御部70と、各構成要素に電力を供給する電源部80と、を含んで構成されている。
[搬送装置]
図1に示されるように、搬送装置50は、記録媒体Pが収容される収容器51と、収容器51から後述する二次転写位置NTへ記録媒体Pを搬送する複数の搬送ロール52と、を有している。さらに、搬送装置50は、二次転写位置NTから定着装置40へ記録媒体Pを搬送する複数の搬送ベルト58と、定着装置40から記録媒体Pの排出部(図示省略)へ向けて記録媒体Pを搬送する搬送ベルト54と、を有している。
[画像形成部]
画像形成部12は、トナー画像を形成するトナー画像形成部20と、トナー画像形成部20で形成されたトナー画像を記録媒体Pに転写する転写装置30と、記録媒体Pに転写されたトナー画像を加熱及び加圧して記録媒体Pに定着する定着装置40と、を有している。
トナー画像形成部20は、色ごとにトナー画像を形成するように複数備えられている。この実施形態では、第一特別色(V)、第二特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の計6色のトナー画像形成部20V、20W、20Y、20M、20C、20Kが設けられている。図1に示す(V)、(W)、(Y)、(M)、(C)、(K)は、上記各色を示している。
なお、本実施形態では、第一特別色(V)及び第二特別色(W)は、ユーザ特有のコーポレート色である。
〔トナー画像形成部〕
図1に示すように、各色のトナー画像形成部20は、用いるトナーを除き基本的に同様の構成とされている。具体的には、各色のトナー画像形成部20は、図2に示されるように、図2における時計周り方向に回転する感光体ドラム21と、感光体ドラム21を帯電させる帯電器22と、を有している。さらに、各色のトナー画像形成部20は、帯電器22によって帯電された感光体ドラム21を露光して感光体ドラム21に静電潜像を形成する露光装置23と、露光装置23によって感光体ドラム21に形成された静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像装置24と、清掃装置25と、除電装置26と、を有している。
(現像装置)
図2に示すように、現像装置24は、現像剤Gを収容する容器241と現像ロール242とを含んで構成されている。現像ロール242に現像バイアス電圧を印加することによって、現像ロール242と感光体ドラム21との間に生じる電位差により、感光体ドラム21の外周面に形成された静電潜像がトナー像として現像される。
なお、現像装置24の構造及び現像剤Gについての説明は後述する。
(清掃装置)
清掃装置25は、転写装置30へのトナー像の転写後に感光体ドラム21の表面に残留したトナーを該感光体ドラム21の表面から掻き取るブレード251を備えている。
〔転写装置〕
転写装置30は、各色の感光体ドラム21のトナー画像を、各一次転写位置Tで転写ベルト31(中間転写体)に一次転写して重畳し、該重畳されたトナー画像を二次転写位置NTで記録媒体Pに二次転写する。具体的には、転写装置30は、転写ベルト31と、一次転写ロール33と、転写部材の一例としての二次転写ロール34と、を備えている。
(転写ベルト)
図1に示すように、転写ベルト31は、無端状を成し、複数のロール32に巻き掛けられている。複数のロール32のうち、ロール32Dは、図示しないモータの動力により転写ベルト31を矢印A方向に周回させる駆動ロールとして機能する。そして、転写ベルト31は、矢印A方向に周回することで、各一次転写位置Tで一次転写され重畳されたトナー画像を二次転写位置NTへ搬送する。
また、複数のロール32のうち、ロール32Tは、転写ベルト31に張力を付与する張力付与ロールとして機能する。複数のロール32のうち、ロール32Bは、二次転写ロール34の対向ロール32Bとして機能する。
転写ベルト31を清掃する清掃装置35は、転写ベルト31の周回方向(矢印A方向)において、二次転写位置NTの下流側で、かつ一次転写位置T(V)の上流側に配置されている。清掃装置35は、転写ベルト31の表面に残留したトナーを転写ベルト31の表面から掻き取るブレード351を備えている。
(一次転写ロール)
各一次転写ロール33は、各感光体ドラム21のトナー画像を転写ベルト31に転写させるロールであり、転写ベルト31の内側に配置されている。各一次転写ロール33は、転写ベルト31を挟んで対応する色の感光体ドラム21に対して対向配置されている。また、各一次転写ロール33にトナー極性とは逆極性の一次転写電圧が印加されることで、感光体ドラム21に形成されたトナー画像が、一次転写位置T(図2も参照)で転写ベルト31に転写される。
(二次転写ロール)
二次転写ロール34は、転写ベルト31に重畳されたトナー画像を記録媒体Pに転写するロールである。二次転写ロール34は、前述した対向ロール32Bとの間に転写ベルト31を挟むように配置されており、二次転写ロール34と転写ベルト31とは予め定められた荷重にて接触している。そして、このように接触する二次転写ロール34と転写ベルト31の間が二次転写位置NTとされる。この二次転写位置NTには、収容器51から適時に記録媒体Pが供給されるように構成されている。
[定着装置]
定着装置40は、トナー像が転写された記録媒体Pにトナー像を定着させる。具体的には、定着装置40は、複数のロール413に巻き掛けられた定着ベルト411と加圧ロール42とで形成される定着ニップNFにおいて、トナー像を加熱しつつ加圧することで、トナー像を記録媒体Pに定着する構成とされている。
[画像形成動作]
つぎに、画像形成装置10による記録媒体Pへの画像形成工程、及び後処理工程の概要を説明する。
画像形成指令を受けた制御部70は、トナー画像形成部20、転写装置30、定着装置40を作動させる。また、これらの動作に同期して、制御部70は、搬送装置50等を作動させる。
各色の感光体ドラム21は、回転しながら帯電器22によって帯電される。また、制御部70は、画像信号処理部で画像処理が施された画像データを、各露光装置23に送る。各露光装置23は、画像データに応じて各露光光L(図2参照)を出射して、帯電した各感光体ドラム21に露光する。これにより、各感光体ドラム21の外周面に静電潜像が形成される。各感光体ドラム21に形成された静電潜像は、現像装置24によって現像され、各色の感光体ドラム21には、第一特別色(V)、第二特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナー像が形成される。
各色の感光体ドラム21に形成された各色のトナー像は、各一次転写位置Tにおいて各色の一次転写ロール33によって、周回する転写ベルト31に順次一次転写される。これにより、転写ベルト31には、6色分のトナー像が重畳された重畳トナー像が形成される。この重畳トナー像は、転写ベルト31の周回によって二次転写位置NTに搬送される。この二次転写位置NTには、搬送ロール52によって重畳トナー像の搬送にタイミングを合わせて記録媒体Pが供給される。そして、この二次転写位置NTにおいて、転写ベルト31から重畳トナー像が記録媒体Pに二次転写される。
トナー像が二次転写された記録媒体Pは、搬送ベルト58によって定着装置40に向けて、負圧吸引されながら搬送される。定着装置40は、定着ニップNFを通過する記録媒体Pに熱及び加圧力を付与する。これにより、記録媒体Pに転写されたトナー像が該記録媒体Pに定着される。
定着装置40でトナー像が定着された記録媒体Pは、搬送ベルト54によって搬送され、排出部(図示省略)に排出される。
<要部構成>
つぎに、本実施形態の要部構成について説明する。
[現像装置]
図3に示すように、現像装置24は現像ロール242を有しており、現像装置24の容器241の内部には現像剤Gが収容されている。なお、図3では、後述する現像剤Gを構成する磁性キャリアGA及びトナーGBと磁気ブラシGCは、実際よりも大きく図示されている。
現像ロール242は、円筒状の現像スリーブ246に複数の磁極が周方向に付された磁気発生部材244が内蔵された構造とされている。
現像ロール242は、回転駆動される感光体ドラム21に対向して配置されていると共に感光体ドラム21の回転方向R1に対して逆回転方向である矢印R2方向に回転する。なお本実施形態の現像ロール242は、現像スリーブ246のみが回転し、現像スリーブ246内の磁気発生部材244は固定されており、回転しない。
現像剤Gは、磁性キャリアGAと、対応する色に着色されたトナーGBと、を含む所謂2成分現像剤とされている。
現像ロール242は、前述したように、現像スリーブ246の内部に磁気発生部材244が内蔵されているので、現像剤Gを、より詳しくはトナーGBが付着した磁性キャリアGAを、磁力によって現像スリーブ246(現像ロール242)の外周面246Aに保持する。
現像装置24には、現像スリーブ246(現像ロール242)の外周面246Aに保持された現像剤Gの保持量(後述するMOS)を規制するための規制部300が設けられている。なお、規制部300についての説明は後述する。
このような構成の現像装置24では、現像スリーブ246(現像ロール242)に保持された現像剤Gが規制部300に当たって保持量が規制され、保持量が規制された現像剤Gが、現像剤Gが感光体ドラム21に接触する部位である現像部位NGに搬送される。
そして、現像装置24では、現像部位NGにおいて、感光体ドラム21上の静電潜像を所謂反転現像方式にて現像し、トナー像として現像する。なお、現像ロール242には、電源部80(図1参照)によって現像バイアスが印加される。
[規制部]
規制部300は、現像ロール242の軸方向に延在している。また、規制部300の先端部300Aは、現像ロール242の現像スリーブ246の外周面246Aと予め定められた隙間TG(Trimer Gap)をあけて配置されている。なお、本実施形態では隙間TGは、0.64±0.07mmに設定されている。
規制部300は、容器241に接合された支持部302と、この支持部302に接合された金属製の磁性板304と、で構成されている。なお、支持部302の先端部と磁性板304の先端部とは、面一又は略面一とされているので、これらを区別することなく、前述したように先端部300Aとする。
[現像剤]
図3に示すように、現像剤Gは、磁性キャリアGAとトナーGBとを含んで構成されている。本実施形態のトナーGBは結着樹脂と結着樹脂中に分散される内添剤と結着樹脂表面に分散される外添剤とを含んで構成されている。
本実施形態の磁性キャリアGAは、トナーGBよりも粒径が大きく、フェライト粒子などの磁性体で構成されている。
本実施形態で用いる磁性キャリアGAの体積平均径は25μm以上で35μm以下の範囲の小径キャリアである。なお、本実施形態の磁性キャリアGAの体積平均径は30μmである。また、磁性キャリアGAの質量磁化は、外部磁場が65mT(後述する規制磁極S2の設計中心)のときに、41.8〜45.7emu/gである。
[現像剤の保持量(現像剤量)]
本実施形態における規制部300に当たって規制された現像剤Gの保持量(現像剤量、MOS(Mass of sleeve))の設計値(所望の保持量)、別言すると現像スリーブ246上における規制部300の回転方向(R2方向)の下流側の現像剤Gの保持量の設計値は、300g/mである。
[現像ロール]
現像ロール242は、現像スリーブ246と、現像スリーブ246に内蔵されている磁気発生部材244と、を有している。なお、前述したように本実施形態の現像ロール242は、現像スリーブ246のみが回転し、現像スリーブ246内の磁気発生部材244は固定され、回転しない。
現像ロール242を構成する現像スリーブ246は、金属製のパイプとされ、本実施形態はSUS(ステンレス鋼)で構成されている。また、現像スリーブ246の外周面246Aは、サンドブラスト処理されており、外周面246Aの10点平均粗Rzは、14μm〜22μmの範囲に設定されている。
現像ロール242を構成する磁気発生部材244は、フェライトや希土類磁石合金などの磁性材料の粉末を円柱状または円筒状に成形したマグネットロールであり、N極とS極とが予め定めたパターンで配置されるように着磁しつつ燒結することにより、形成されている。
現像磁極S1は現像部位NGに対応する位置に配置され、現像ロール242(現像スリーブ246)の回転方向R2に沿って、この現像磁極S1の回転方向下流側に、ピックオフ磁極N3、ピックアップ磁極N2、規制磁極S2及び搬送磁極N1の順で磁極が配置されている。
規制磁極S2は規制部300に対向する位置に配置されている。また、規制磁極S2の磁束密度は、65mT±5mTに設定されている。
図4に示すように、規制磁極S2は磁束密度のピーク位置SPと現像スリーブ246(現像ロール242)の軸中心Jとを結ぶ第一線分K1と、磁性板304の下端部における支持部302側の角部304Bと軸中心Jとを結ぶ第二線分K2と、の成す角度θが、−7°以上で+6°以下の範囲に設定されている(図3も参照)。回転方向R2側が−(マイナス)側である。別言すると、第二線分K2は第一線分K1に対して回転方向の下流側に7°以下で上流側に6°以下の範囲に設定されている。なお、本実施形態ではピーク位置SPの角度θは2.0°に設定されている。
なお、図4では、実際の軸中心Jの位置及び角度θは正確に図示されていない。
図5に示すように、規制磁極S2の半値幅SHの角度αが、41°以上で52°以下の範囲に設定されている。なお、本実施形態では、半値幅SHの角度αは48.0°に設定されている。
半値幅SHは、磁極(本実施形態では規制磁極S2)における法線方向の磁束密度分布曲線の最高法線磁束密度(頂点)の半分の値を指す部分の角度幅のことである。
ここで、図7は、規制磁極S2のピーク位置SPの角度θと、現像剤Gの保持量(MOS)との関係を示すグラフである。なお、半値幅SHの角度αは48.0°である。
前述したように、本実施形態における現像スリーブ246(現像ロール242)に保持された現像剤Gが規制部300に当たって規制された現像剤Gの保持量の設計値(所望の保持量)は、300g/mである。そして、保持量(MOS)が300g/m以上となる規制磁極S2のピーク位置SPの角度θは−7°以上で+6°以下の範囲である。よって、このことから図4を用いて説明したように規制磁極S2のピーク位置SPの角度θは−7°以上で+6°以下の範囲に設定されている。
図8は、規制磁極S2の半値幅SHの角度αと、現像剤Gの保持量(MOS)との関係を示すグラフである。ピーク位置SPの角度θは2.0°である。
前述したように、本実施形態における現像スリーブ246(現像ロール242)の現像剤Gの保持量の設計値(所望の保持量)は300g/mである。そして、保持量(MOS)が300g/m以上となる規制磁極S2の半値幅SHの角度αは41°以上で52°以下の範囲である。よって、このことから図5を用いて説明したように規制磁極S2の半値幅SHの角度αは41°以上で52°以下の範囲に設定されている。
<作用>
次に、本実施形態の作用について説明する。
図6に示すグラフの実線M1は、本実施形態の現像装置24において、規制部300と現像ロール242の現像スリーブ246の外周面246Aとの隙間TGと、現像剤Gの保持量(MOS)と、の関係を示すグラフである。このように現像剤Gの保持量は、隙間TGが広がるに従って増加していくが、所定の隙間TGになると保持量が急激に増加する変曲点MS1を有している。なお、この隙間をTGM1とする。
この変曲点MS1の隙間TG以下における隙間TGの変動に対する現像剤Gの保持量の変動幅は小さいが、変曲点MS1の隙間TGよりも広い場合の隙間TGの変動に対する保持量の変動幅が大きくなる。そして、現像剤Gの保持量(MOS)の変動幅が大きいと、画質不良(波状の濃淡)が発生することがある。
ここで、このように変曲点MS1を有する原因について説明する。
規制部300に磁性板304を設けることで、磁性板304と規制磁極S2との間に磁力線が生じ、この磁力線に沿って磁性キャリアGAが連続して繋がった状態となり、シールド効果を発揮する。しかし、隙間TGが広がるにつれて磁力が低下し、所定の隙間TG(TGM1)よりも広くなると、磁性キャリアGAは連続して繋がった状態が維持されなくなり、シールド効果が低下する。このため、現像剤Gの保持量(MOS)の変動幅が大きくなると考えられる。
本実施形態では、図4に示すように、規制磁極S2のピーク位置SPと現像スリーブ246(現像ロール242)の軸中心Jとを結ぶ第一線分K1と、磁性板304と軸中心Jとを結ぶ第二線分K2と、の成す角度θを−7°以上で+6°以下の範囲に設定すると共に、図5に示すように規制磁極S2の半値幅SHの角度αが、41°以上で52°以下の範囲に設定している。
そして、現像剤Gの保持量(MOS)の設計値の300g/mとなる隙間TGは0.64mmであり、図6に示すように、変曲点MS1の隙間TGM1以下であるので隙間TGの変動に対する保持量の変動幅は小さい。よって、現像剤Gの保持量の変動幅が大きいことに起因する画質不良(波状の濃淡)の発生が抑制される。
ここで、図6の一点鎖線M2は、ピーク位置SPの角度θが−7°以上で+6°以下の範囲外で且つ規制磁極S2の半値幅SHの角度αが41°以上で52°以下の範囲外の第一比較例における隙間TGと現像剤Gの保持量(MOS)との関係を示すグラフである。なお、磁性キャリアGAの体積平均径等の他の条件は本実施形態と同様である。
また、図6の二点鎖線M3は、ピーク位置SPの角度θが−7°以上で+6°以下の範囲外で且つ規制磁極S2の半値幅SHの角度αが41°以上で52°以下の範囲外で、更に磁性キャリアGAの体積平均径が35μmよりも大きい大径キャリアを使用した第二比較例における隙間TGと現像剤Gの保持量(MOS)との関係を示すグラフである。
第一比較例(M2)の場合は、現像剤Gの保持量(MOS)の設計値は、300g/mとなる隙間TG0.64mmは、変曲点MS2となるTGM2よりも大きく、隙間TGの変動に対する保持量の変動幅が大きい。
第二比較例(M3)の場合は、現像剤Gの保持量(MOS)の設計値は、300g/mとなる隙間TG0.64mmは、変曲点MS3となるTGM3以下であり、隙間TGの変動に対する保持量の変動幅が小さい。
第二比較例のように現像剤Gの磁性キャリアGAが35μmよりも大きい大径キャリアの場合では、規制磁極S2のピーク位置SPの角度θが−7°以上で+6°以下の範囲外で且つ規制磁極S2の半値幅SHの角度αが41°以上で52°以下の範囲外であっても、変曲点MS3の隙間TG3は、本実施形態の変曲点MS1の隙間TG1と略同じである。
しかし、第一比較例のように現像剤Gの磁性キャリアGAが本実施形態と同じ小径キャリアの場合は、変曲点MS2の隙間TG2は、規制磁極S2のピーク位置SPの角度θが−7°以上で+6°以下の範囲外で且つ規制磁極S2の半値幅SHの角度αが41°以上で52°以下の範囲外では、300g/mとなる隙間TG0.64mmは、変曲点MS2となるTGM2よりも大きくなる
つまり、規制磁極S2のピーク位置SPと半値幅SHとが、本実施形態の範囲外であっても、大径の磁性キャリアGAであれば、現像剤Gの保持量の変動は小さいが、小径の磁性キャリアGAに変更すると、保持量の変動幅が大きくなる。
そこで、本実施形態では、上述のように、規制磁極S2のピーク位置SPの角度θを−7°以上で+6°以下の範囲とし、且つ規制磁極S2の半値幅SHの角度αを41°以上で52°以下の範囲とすることで、小径の磁性キャリアGAを使用しても現像剤Gの保持量(MOS)の変動を小さくすることを実現している。
なお、規制磁極S2の磁力を大きくすることでも、変曲点を移動させることができる。しかし、本実施形態の現像装置24では、規制磁極S2の磁力を65mTから80mTに上げても変曲点を十分に上げることができなかった。
また、規制磁極S2の磁力を大きくすると現像ロール242の駆動トルクが上昇する。例えば、磁力を80mTまで上げると0.241N・m(2.45kgf・cm)となるが、本実施形態の磁力である65mTであれば0.181N・m(1.85kgf・cm)である。
また、大径の磁性キャリアGAよりも小径の磁性キャリアGAのほうが、低コストである。
よって、前述のように規制磁極S2のピーク位置SP及び半値幅SHを設定することで、小径の磁性キャリアGAを使用しても、現像剤Gの保持量(MOS)の変動を小さくして画質の悪化を抑えつつ、且つ、現像ロール242の駆動トルクの上昇を抑え、更に、ランニングコストを低減させることができる。
また、本実施形態の現像ロール242の現像スリーブ246の外周面246Aは、ブラスト処理されている。よって、現像スリーブ246の外周面246AにV溝が形成されている場合と比較し、現像スリーブ246の外周面246Aの経時変化(摩擦による磨耗等)による現像剤Gの保持量の減少が小さくなる。
<その他>
尚、本発明は、上記実施形態に限定されない。
上記実施形態の現像ロール242の現像スリーブ246の外周面246Aは、ブラスト処理されていたが、これに限定されない。よって、現像スリーブ246の外周面246AにV溝が形成されていてもよいし、未処理であってもよい。
画像形成装置の構成としては、上記実施形態の構成に限られず種々の構成とすることが可能である。更に、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは言うまでもない。
10 画像形成装置
20 トナー画像形成部(像形成部の一例)
40 定着装置
242 現像ロール
244 磁気発生部
246 現像スリーブ
246A 外周面
300 規制部
304 磁性板
G 現像剤
GA 磁性キャリア
GB トナー
J 軸中心
K1 第一線分
K2 第二線分
S2 規制磁極
SP ピーク位置
SH 半値幅
TG 隙間

Claims (3)

  1. 複数の磁極が周方向に付された磁気発生部が内部に設けられ、トナーと体積平均径が25μm以上で35μm以下の磁性キャリアとを含む現像剤を外周面に保持し、回転駆動される現像スリーブと、
    前記現像スリーブの前記外周面と隙間をあけて配置され、磁性板を備えた規制部と、
    を有し、
    前記磁性板と対向する位置に配置された極磁のピーク位置と前記現像スリーブの軸中心とを結ぶ第一線分が、前記磁性板と前記軸中心とを結ぶ第二線分に対して、前記現像スリーブの回転方向の下流側方向に7°以下で上流側方向に6°以下の範囲に設定され、
    前記磁極の半値幅の角度が、41°以上で52°以下の範囲に設定された現像装置。
  2. 前記現像スリーブの前記外周面はブラスト処理されている、
    請求項1に記載の現像装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の現像装置によって像保持体にトナー像を形成し、前記像保持体に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する像形成部と、
    前記記録媒体に転写された前記トナー像を定着させる定着装置と、
    を備える画像形成装置。
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