JP2017019533A - 展示体及びこれを備えるパッケージ製品 - Google Patents
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Description
図8〜図12は、本実施形態に係るパッケージ製品5を様々な方向から見た図である。これらの図に示すように、パッケージ製品5は、ゲル状の薬剤2入りの空気清浄器100と、これを展示用に支持する展示体6とを備えている。ただし、展示体6は、このような空気清浄器100以外の商品を展示する用途にも利用可能である。本実施形態に係るパッケージ製品5は、空気清浄器100を販売するに当たり、販売促進のため、展示体6により空気清浄器100を支持することで、空気清浄器100を美しく展示できるように構成したものである。パッケージ製品5は、陳列棚等の展示面上に自立させた状態で設置するのに適した構成を備えている。以下、空気清浄器100について説明した後、これを支持する展示体6について説明する。
図1は、空気清浄器100の斜視図、図2はその平面図、図3はその断面図である。図1〜図3に示すように、この空気清浄器100は、上部に開口111を有し、ゲル状の薬剤2が収容される容器1を備えている。また、この空気清浄器100には、容器1の上部開口111を塞ぐようにカバーシート3が取り付けられ、さらに、このカバーシート3を覆うようにガス不透過性の遮水シート4が取り付けられている。以下、各部材について説明する。
容器1は、上部に矩形状の開口111を有する直方体状の容器本体11と、この容器本体11の開口111の周縁から周方向外方に延びるフランジ部12とを備えており、これらが一体的に形成されている。なお、容器1の説明時における「上下」とは、特に断らない限り、容器1の底壁112を水平面上に載置した状態を基準に定義される。従って、底壁112側が下方であり、開口111側が上方である。容器本体11は、矩形状の底壁112(底面部)と、この底壁112の各辺から上方に延びる4つ側壁113(側面部)とを備え、これら底壁112と側壁113とは一体的に形成されている。上記開口111は、底壁112の反対側において、側壁113により規定される。各側壁113は、上方にいくにしたがって、外方に向ってやや傾斜するように底壁112から起立している。そして、各側壁113の上端部には、水平方向に延びるフランジ部12が形成されており、平面視において容器1が矩形状になるように一体的に連結されている。また、フランジ部12の4つの角部は円弧状に形成されている。なお、本実施形態では、フランジ部12は、周方向全体に亘って形成されているが、周方向に亘って局所的に形成されていてもよい。
次に、カバーシート3について説明する。カバーシート3は、吸水性及び通気性を有するシートで形成され、例えば、多孔性のシートや不織布により形成することができる。不織布としては、例えば、シルク、麻、羊毛、コットン、パルプ、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、アセテート、ナイロン、アクリル、ビニロン、キュプラ、エチレン酢酸ビニル、レーヨン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニルなどからなる繊維、又はこれらを組み合わせた複合繊維により形成することができる。
遮水シート4は、上述したカバーシート3を外側から覆うものであり、液不透過性であれば特には限定されない。例えば、ポリエチレン等を主成分とする樹脂製のシートで構成することができるが、その他、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリプロピレン、ナイロン、セロファン、ビニロン、塩化ビニルなどを用いることもできる。また、複数の層で形成することでき、後述するように、カバーシート3への取付を考慮すると、カバーシート3と同種の材料を含む複数の層で形成することができる。例えば、図3に示すように、下から、ポリエチレンからなる第1層41、ナイロンからなる第2層42、及びポリエチレンテレフタレートからなる第3層43を積層した3層構造のシートで形成することができる。図3の例では、遮水シート4においてカバーシートと対向する第1層41と、カバーシート3とが同種の材料であるため、両シート3,4の溶着が容易になる。また、溶着を容易にするという観点からすると、カバーシート3と接する層は、他の層と比べ、融点が最も低い材料であることが好ましい。但し、遮水シート4の層構造は、これ以外でもよい。
薬剤2は、ゲル状である。また、薬剤2の形状は、種々の形状とすることができ、例えば、球状、直方状、星型等の幾何学体であってもよく、また動物、植物、アニメキャラクター等の特殊形状であってもよいが、本実施形態では、ビーズのような玉状に形成される。また、本実施形態では、このようなビーズ状の薬剤2の多数の玉が、容器1内に収容される。なお、個々の薬剤の形状については、同じ形状であっても、異なる形状であっても構わない。また、薬剤2の形状を、容器1の内部空間の形状と概ね等しい直方体状とすることもできる。
カバーシート3は、容器1のフランジ部12に取り付けられる。このときの取付方法は、特には限定されないが、例えば、ヒートシールにより取り付けることができる。以下、ヒートシールにより、カバーシート3及び遮水シート4を容器1へ取り付ける方法の一例について、図4及び図5を参照しつつ、説明する。図4は、フランジ部12の一部平面図(a)及び断面図(b)、図5は、フランジ部12の拡大断面図である。
続いて、上記のように構成された空気清浄器100の使用方法について説明する。まず、図6に示すように、遮水シート4をカバーシート3から取り外す。これにより、カバーシート3が外部に露出する。カバーシート3は、通気性を有するため、外部からカバーシート3を介して、容器1内に空気が流入可能となる。そして、流入した空気に含まれる臭気は、ゲル状成形体に含まれる消臭成分と反応することにより浄化され、カバーシート3から外部へ排出される。このような空気の流入、浄化、及び排出を繰り返すことで、空気清浄器100が配置された周囲の空気が浄化されていく。また、空気清浄器100は、図7のような傾けた状態でも使用することができる。
次に、図8〜図17を参照しつつ、展示体6の構成について説明する。図8〜図11は、陳列棚等の展示面上で自立した状態のパッケージ製品5をそれぞれ前方、後方、左側方、右側方から見た図である。また、図12は、パッケージ製品5の底面図である。図13〜図16は、組立途中の展示体6を示す図である。なお、以下の説明において「前後」「上下」「左右」とは、図8〜図12に示すとおりに定義され、特に断らない限り、この定義に従うものとする。
展示体6は、概ね一定の厚みを有する厚紙を図13に示す形状に切り取ったものであり、後述される展示体6の各部位は、一体的に形成されている。展示体6は、矩形状の表面部材60と、矩形状の裏面部材70とを有する。表面部材60には、特に開口は形成されていない一方、裏面部材70には、後述する開口75が形成されているが、両者の外形は概ね一致する。表面部材60と裏面部材70とは、最終的なパッケージ製品5の展示状態でのそれぞれの上部61,71において連結されており、この上部61,71どうしの境界線L1に沿ってミシン目が形成されている。そして、この境界線L1に沿って一方を他方に対して折り返したとき、表面部材60の後面60bと、裏面部材70の前面70aとが対面する。
以上の手順により、図8〜図12に示すパッケージ製品5が作成される。パッケージ製品5は、図8〜図11に示すとおり、台座部材80を下方に向けた状態で、水平な展示面上に安定的に起立することができる。これは、1つには、台座部材80により支持される表面部材60、裏面部材70及び左右の押え面部91,92が立体的な多層構造を形成しており、これらの複合体としての厚みが確保されるからである。その結果、特に空気清浄器100に由来するパッケージ製品5の重みにより、これらの複合体の矩形形状が崩壊してしまうことがない。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、以下の変更が可能である。また、以下の変形例の要旨は適宜組み合わせることができる。
上記実施形態では、展示体6の境界線L1〜L3,L6,L7に沿ってミシン目が形成され、境界線L4,L5に沿って折罫線が形成されていたが、境界線L1〜L3,L6,L7の少なくとも1つに沿って折罫線を形成してもよいし、境界線L4,L5の少なくとも一方にミシン目を形成してもよい。或いは、これらの線L1〜L7の少なくとも1つにおいてミシン目や折罫線を形成しないことも可能である。ただし、上記のとおり、パッケージ製品5を容易に開封する観点からは、境界線L2,L3の少なくとも一方に沿ってミシン目を形成しておくことが好ましい。
上記実施形態では、空間S1は、下方が完全に開口していたが、部分的に底面部材で塞いでもよい。空間S1の下方が完全に埋められるように底面部材が敷かれてしまうと、底面部材が湾曲等の変形を起こすことで、当該底面部材が展示面に触れてしまい、パッケージ製品5の自立状態の安定性が損なわれかねない。しかしながら、部分的に底面部材を形成する限りにおいては、底面部材に外力が掛かり難く、底面部材の湾曲の程度も著しくはならない。そのため、部分的に底面部材を形成したとしても、底面部材が展示面に触れることは全くないか、或いは殆どなく、パッケージ製品5の自立状態の安定性が保たれる。なお、パッケージ製品5の展示状態において、空間S1の最下端での断面積のうち、底面部材により覆われていない面積の割合は、30%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、70%以上であることがさらに好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがより好ましい。
展示体6により支持されるべき商品は、空気清浄器100に限られない。商品の容器の形状は特には限定されず、直方体状以外にも、円筒状など種々の形状にすることができる。また、展示体により支持されるべき商品の数も、複数である必要はなく、1つであってもよい。
100 空気清浄器(商品)
111 開口
112 底壁(底面部)
113 側壁(側面部)
12 フランジ部
2 薬剤(商品本体)
5 パッケージ製品
6 展示体
60 表面部材
61 上部
62 下部
62a,62b 突起
63 左側部(第1側部)
64 右側部(第2側部)
70 裏面部材
75 開口(引っ掛け孔)
80 台座部材(台座)
81 左側壁部(第1側壁部)
82 右側壁部(第2側壁部)
83 後壁部
S1,S2 空間
Claims (9)
- 商品を展示状態で展示しつつ、展示面上に自立可能な展示体であって、
第1側部、第2側部及び下部を有する表面部材と、
前記展示状態で、前記表面部材と対面するように配置され、前記商品を前記表面部材の反対側に突出する態様で支持する裏面部材と
前記展示状態で、前記表面部材及び前記裏面部材を起立させる台座と、
を備え、
前記台座は、前記展示状態で、前記裏面部材との間に前記展示面に面する空間を形成するように、前記表面部材の前記第1側部から前記表面部材の前記第2側部まで延びる、
展示体。 - 前記台座は、前記展示状態で、前記裏面部材に支持された状態の前記商品の少なくとも一部を囲むように、前記表面部材の前記第1側部から前記表面部材の前記第2側部まで延び、前記第1側部側から前記第2側部側に向かって前記商品を押しつつ、前記第2側部側から前記第1側部側に向かって前記商品を押すように、前記商品に当接する、
請求項1に記載の展示体。 - 前記第1側部及び前記第2側部の少なくとも一方と、前記台座とは、ミシン目が形成された境界線を挟んで一体的に構成されている、
請求項1又は2に記載の展示体。 - 前記台座は、前記第1側部に連結される第1側壁部と、前記第2側部に連結される第2側壁部と、前記展示状態で、前記第1側壁部と前記第2側壁部とを連結し、前記裏面部材に前記空間を挟んで対面する後壁部とを有し、
前記後壁部は、前記展示状態で、前記展示面に接触し、
前記表面部材の前記下部には、前記後壁部とともに前記展示面に接触して、当該展示体を起立させる突起が形成されている、
請求項1から3のいずれかに記載の展示体。 - 前記商品は、商品本体と、前記商品本体を収容する容器とを有し、
前記容器は、底面部と、前記底面部から起立する側面部と、前記側面部における前記底面部の反対側の端部から周方向外方へ延びるフランジ部とを含み、
前記裏面部材は、前記側面部を前記底面部側から前記底面部の反対側の端部側まで通すことのできる形状の引っ掛け孔を有し、
前記商品は、前記裏面部材における前記引っ掛け孔の周辺の部位に前記フランジ部を引っ掛けることにより、前記表面部材の反対側に突出する態様で前記裏面部材に支持される、
請求項1から4のいずれかに記載の展示体。 - 前記裏面部材の端部に連結され、前記展示状態で、前記裏面部材に対面するように折り返されて、前記裏面部材に対し前記フランジ部を押えるように、前記裏面部材と前記表面部材との間に配置される押え面部
をさらに備える、
請求項5に記載の展示体。 - 前記裏面部材の端部に連結され、前記展示状態で、前記裏面部材に対面するように折り返されて、前記裏面部材と前記表面部材との間に配置される押え面部
をさらに備え、
前記押え面部は、前記展示状態で、前記裏面部材の反対側に膨出する湾曲面を描き、前記裏面部材との間に一定の空間を形成するように構成される、
請求項1から6のいずれかに記載の展示体。 - 前記台座は、前記展示状態で、前記表面部材及び前記裏面部材を前記裏面部材側に傾くように起立させる、
請求項1から7のいずれかに記載の展示体。 - 請求項1から8のいずれかに記載の展示体と、
前記展示体に支持された状態の前記商品と
を備える、パッケージ製品。
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JP2015139222A JP2017019533A (ja) | 2015-07-10 | 2015-07-10 | 展示体及びこれを備えるパッケージ製品 |
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