JP6917686B2 - ウェットシート包装体 - Google Patents
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Description
しかし、ポップアップ式のウェットシートは、シートを引き出す際に、次に続くシートが付着した状態で取り出され、複数枚同時に取り出されることがある。
そこで、ウェットシート自体のポップアップ性を改善する新たな方法が求められていた。
基材シートにウェットシート用薬液が含浸されて複数枚が交互に折り重ねられたウェットシート積層体が本体部に収容されたウェットシート包装体において、
前記基材シートは、エンボス加工部によって形成された高繊維密度領域と、当該高繊維密度領域よりも繊維密度の小さい低繊維密度領域と、を有し、
前記高繊維密度領域と前記低繊維密度領域とによって、杉綾模様又は格子模様が形成され、
前記ウェットシート用薬液は、シリコーンオイルを0.1〜5.0質量%の範囲内で含有し、
前記本体部は、シート材により袋状に構成され、上面の一部に開口部を備え、
前記開口部からポップアップ式で前記ウェットシート積層体の最上面のウェットシートを取り出し可能に構成されていることを特徴とする。
前記基材シートは、前記ウェットシート用薬液が、前記基材シートの乾燥質量に対して150〜500質量%の範囲内で含浸されていることを特徴とする。
なお、以下の説明では、ウェットシート包装体1において、開口部11が形成された面を上面、開口部11が形成された面と反対側の面を底面とする。
また、本体部10を構成するシート材は、本体部10の底面側(図示略)で本体部10の長手方向に沿って接合されるとともに、本体部10の長手方向の両端部で対向する面同士が接合されている。
また、蓋材20の裏面には、ポリエステル系、アクリル系、ゴム系等の感圧接着剤が塗布されており、蓋材20は、開口部11を開閉自在に覆うように本体部10に接着されるようになっている。
なお、基材シートSは、紙で形成されていてもよい。
本明細書でいう「高繊維密度領域22」とは、低繊維密度領域21よりも繊維密度が大きい領域であることを意味し、密度は低繊維密度領域21よりも大きければ特に限定されない。
また、「低繊維密度領域21」とは、高繊維密度領域22よりも繊維密度が小さい領域であることを意味し、密度は高繊維密度領域22よりも小さければ特に限定されない。
基材シートSに、これらの杉綾模様、縞模様又は格子模様を形成することによって、シートが重なっている際に、シート間の接触面積を減らし、摩擦力を抑えることができる。そのため、ポップアップ式で折り重ねられたウェットシートWを取り出す際に、次のシートが付着した状態で取り出されにくくなるため、一枚ずつ取り出しやすくなる。
また、図3〜図5では、説明の便宜のため、高繊維密度領域22の部分に網点を付している。
線本数が3本/cm未満であると、基材シートSの表面が平坦に近づくため、シートが重なった際のシート間の摩擦力が大きくなるとともに、一旦捕捉された汚れが転着し易くなる。また、線本数が9本/cmを超えると、低繊維密度領域21と高繊維密度領域22とで形成される空間の容積が小さくなり過ぎるため、低繊維密度領域21に所望の量の汚れを確保できないようになる。
また、エンボス加工部は、平坦な基材シートSに対して設けることとしても良く、上述した杉綾模様、縞模様又は格子模様が形成された基材シートSに対して、さらにエンボス加工部を設けることとしても良い。また、エンボス加工部自体が、杉綾模様、縞模様又は格子模様を形成するように設けてもよい。
ここで、シリコーンオイルの濃度は、本発明の効果発現の観点から、薬液中に0.1質量%以上としている。また、シリコーンオイルの濃度が5.0質量%を超える場合、薬液が泡立つことによってシートに気泡が付着し、かつウェットシートWに触れると手が汚れる(白くなる)ことがあったため、5.0質量%以下としている。
また、ウェットシート用薬液には、エタノール、安息香酸ナトリウム、フェノシキエタノール等の防腐剤、塩化ベンザルコニウム等の抗菌剤、プロピレングリコール等の保湿剤、クエン酸、クエン酸ナトリウム等のpH調整剤等が含浸されていてもよい。
本実施形態のウェットシートWは、基材シートSにウェットシート用薬液が含浸されたウェットシートWであって、当該ウェットシート用薬液には、シリコーンオイルを0.1〜5.0質量%の範囲内で含有する。シリコーンオイルが、0.1〜5.0質量%の範囲内で含有されていることによって、基材シートSに含浸させると、シート間の摩擦力を効果的に抑え、ウェットシートW自体のポップアップ性を改善することができる。そのため、ポップアップ式で折り重ねられたウェットシートWを取り出す際に、次のシートが付着した状態で取り出されにくくなるため、一枚ずつ取り出しやすくなる。
これらにより、シートが重なっている際に、シート間の接触面積が減らし、摩擦力を抑えることができる。そのため、ポップアップ式で折り重ねられたウェットシートWを取り出す際に、次のシートが付着した状態で取り出されにくくなるため、一枚ずつ取り出しやすくなる。
<実施条件>
ウェットシートWの基材シートSとして、以下のような不織布を準備した。
・不織布の種類
レーヨン:PET(ポリエチレンテレフタレート):PP(ポリプロピレン)・PE(ポリエチレン)=40:40:20
・シートサイズ
130mm×185mm
・シート目付
34g/m2
・シートの模様
杉綾模様(図3参照)
高繊維密度領域:目付50g/m2、高さ(厚さ)Hm275μm
低繊維密度領域:目付15g/m2、高さ(厚さ)Hd175μm
線本数:5本/cm
安息香酸ナトリウム 0.125質量%
塩化ベンザルコニウム 0.1質量%
フェノシキエタノール 0.1質量%
クエン酸 0.02質量%
クエン酸ナトリウム 0.01質量%
EDTA−2Na 0.05質量%
IPBC(ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル) 0.005質量%
PG(プロピレングリコール) 0.1質量%
表1の結果より、シリコーンオイルの濃度が、0.10〜5.00質量%であるとき、0.10%未満の比較例と比べて連なり回数が減り、ウェットシートWを取り出す際に、一枚ずつ取り出しやすくなることが分かった。また、5.00質量%を超える場合も実施したが、薬液が泡立つことによってシートに気泡が付着し、かつウェットシートWに触れると手が汚れる(白くなる)ことがあったため、連なり回数をカウントしなかった。
<実施条件>
ウェットシートWの基材シートSとして、以下のような不織布N1〜N5を準備した。
・不織布の種類
レーヨン:PET(ポリエチレンテレフタレート):PP(ポリプロピレン)・PE(ポリエチレン)=40:40:20
・シートサイズ
130mm×185mm
・シートの模様
模様、エンボス加工部なし
・シートの高さ(厚さ)
430μm
・シート目付
40g/m2
(不織布N2)
・シート目付
37g/m2
・シート模様
メッシュ模様(複数の線状の繊維領域23が網目状に交差した模様であり、図8に平面図、図9に断面図を示す。繊維領域23間に、平面視した際に四角形状となるような非繊維領域24が存在する。)
繊維領域:目付37g/m2、高さ(厚さ)H560μm
非繊維領域:縦1mm×横2mm、8個/cm2
・シート目付
34g/m2
・シートの模様
杉綾模様(図3参照)
高繊維密度領域:目付50g/m2、高さ(厚さ)Hm225μm
低繊維密度領域:目付15g/m2、高さ(厚さ)Hd175μm
線本数:5本/cm
・シート目付
37g/m2
・シートの模様
格子模様(図5参照)
高繊維密度領域:目付50g/m2、高さ(厚さ)Hm225μm
低繊維密度領域:目付25g/m2、高さ(厚さ)Hd125μm
線本数:5本/cm
・シート目付
37g/m2
・シートの模様
エンボス加工部あり
1mm×1mmのエンボス加工部がシート全体に対して2個/cm2
・シートの高さ(厚さ)
350μm
(ウェットシート用薬液A)
シリコーンクオタニウム−17 0.5質量%
安息香酸ナトリウム 0.125質量%
塩化ベンザルコニウム 0.1質量%
フェノシキエタノール 0.1質量%
クエン酸 0.02質量%
クエン酸Na 0.01質量%
EDTA−2Na 0.05質量%
IPBC(ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル) 0.005質量%
PG(プロピレングリコール) 0.1質量%
ウェットシート用薬液Aの成分のうちシリコーンクオタニウム−17のみ添加せず、他の成分は同一にして、比較例に係るウェットシート用薬液Bを調整した。
表2の結果より、杉綾模様、格子模様、エンボス加工部が施された基材シートSに、所定濃度のシリコーンオイルが含有されている場合、連なり回数が飛躍的に減り、ウェットシートWを取り出す際に、一枚ずつ取り出しやすくなることが分かった。
また、基材シートSにメッシュ模様が付されているウェットシートWは、連なり回数は0回であったが、シートの落ち込みが2回発生し、ウェットシートWとしては不適であることが分かった。落ち込みが発生したのは、繊維が存在しない箇所がある場合には、シート間の摩擦力が弱くなりすぎるためであると考えられる。
10 本体部
11 開口部
20 蓋材
21 低繊維密度領域
22 高繊維密度領域
W ウェットシート
S 基材シート
L 積層体
Claims (2)
- 基材シートにウェットシート用薬液が含浸されて複数枚が交互に折り重ねられたウェットシート積層体が本体部に収容されたウェットシート包装体において、
前記基材シートは、エンボス加工部によって形成された高繊維密度領域と、当該高繊維密度領域よりも繊維密度の小さい低繊維密度領域と、を有し、
前記高繊維密度領域と前記低繊維密度領域とによって、杉綾模様又は格子模様が形成され、
前記ウェットシート用薬液は、シリコーンオイルを0.1〜5.0質量%の範囲内で含有し、
前記本体部は、シート材により袋状に構成され、上面の一部に開口部を備え、
前記開口部からポップアップ式で前記ウェットシート積層体の最上面のウェットシートを取り出し可能に構成されていることを特徴とするウェットシート包装体。 - 前記基材シートは、前記ウェットシート用薬液が、前記基材シートの乾燥質量に対して150〜500質量%の範囲内で含浸されていることを特徴とする請求項1に記載のウェットシート包装体。
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