JP2017019406A - 車輪連結構造及び自動車 - Google Patents

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Abstract

【課題】スモールオーバーラップ衝突がフロントサイドフレームよりも外側で生じるような場合を含めて、より広い衝突形態でキャビン内の乗員の安全性を向上することが可能な車輪連結構造、自動車を提供すること。
【解決手段】車輪WHを車体に支持する車輪連結構造1であって、前記車輪WHを車体の前進方向に対して回動可能に支持するとともに前記車輪WHをスピンドル111によって回転可能に支持するナックル11と、前記スピンドル111よりも前方で前記ナックル11と連結されるとともに前記車体の幅方向に延在するタイロッド15と、押圧支持部材16とを備え、前記車体が衝突した際に、前記タイロッド15が延伸されて前記車輪WHの後方部を前記車体幅方向外方に押し出すように構成されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、スモールオーバーラップ衝突時における乗員の安全性を向上することが可能な車輪連結構造及びこの車輪連結構造を用いた自動車に関する。
周知のように、自動車等の車両が対向車や障害物と衝突した場合に、キャビン内にいる乗員の安全性を向上するために、車体構造のフロントサイドフレームに、衝突時の衝突エネルギーを吸収するためのクラッシュボックス等のエネルギー吸収構造部材を設置することが広く行われている。
また、近年、車両衝突のなかでも、対向車との部分的な衝突や車両の前面端部が電柱等の構造物と衝突することによって生じるオフセット衝突時における安全性の向上が重要視されている。
特に、オフセット衝突のなかでも、車両前面端部の25%が重なって衝突することを対象とするいわゆるスモールオーバーラップ衝突時における乗員の安全性向上が求められている。
そこで、スモールオーバーラップ衝突時における乗員の安全性を向上するために、種々の技術が開示されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
例えば、特許文献1に記載された発明は、サイドシルとフロントサイドフレームとの間に、閉断面部が形成された補強部材を配置することによって乗員の安全性を向上させようとするものである。
また、特許文献2に記載された発明は、サイドシルとフロントサイドフレームとの間に閉断面部が形成された補強部材を配置することによって安全性を向上させようとするものである。
また、特許文献3に記載された発明は、アッパーフレームとメインフレームとを架橋する補強部材を設けた構成とすることによって乗員の安全性を向上させるものであるさせようとするものである。
これら特許文献1〜3に記載の発明は、フロントサイドフレーム等を含む車体構造を補強部材等で強化することに着目して、スモールオーバーラップ衝突時における乗員の安全性を向上させようとする発明である。
一方、特許文献4に記載された発明は、車体構造を補強することに優先させて、キャビンに車輪が押し込まれることを抑制することにより、スモールオーバーラップ衝突時にキャビン内の乗員の安全性を確保しようとするものである。
特開2013−203111号公報 特開2013−212757号公報 特開2014−196007号公報 特開2013−203112号公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載された発明は、車体構造を補強することから、車体構造が複雑となり、車体重量が増加する可能性がある。
また、スモールオーバーラップ衝突時が車体構造に及ぼす影響は容易に予測することが困難であるうえ、スモールオーバーラップ衝突がフロントサイドフレームよりも外側で生じた場合には、クラッシュボックス等による衝突エネルギーの吸収が充分にできない可能性があり、フロントサイドフレーム等に設けられた補強部材も充分に機能しない可能性がある。
一方、特許文献4に記載された発明は、スモールオーバーラップ衝突が生じた場合には、車輪がキャビンに押し込まれることを抑制する発明であるが、キャビンに対する車輪の押し込みは、スモールオーバーラップ衝突の形態によって異なるうえ、車輪がどのような方向からキャビンに押し込まれるかを完全に予測することは困難であり、スモールオーバーラップ衝突がフロントサイドフレームよりも外側で生じた場合には、充分に機能を発揮できない可能性がある。
そこで、スモールオーバーラップ衝突時が生じた場合に、より多くの衝突形態を対象として、車輪がキャビン内に押し込まれるのを抑制してキャビン内の乗員の安全性を向上する技術が求められている。
本発明は、スモールオーバーラップ衝突がフロントサイドフレームよりも外側で生じるような場合を含めて、より広い衝突形態でキャビン内の乗員の安全性を向上することが可能な車輪連結構造、自動車を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に記載の発明は、車輪を車体に支持する車輪連結構造であって、前記車輪を車体の前進方向に対してキングピン軸線周りに回動可能に支持するとともに回転支持部によって前記車輪を回転可能に支持する車輪支持部材と、前記キングピン軸線よりも後方で前記車輪支持部材と連結され、前記車輪支持部材に連結される車輪後方部押出し機構と、を備え、前記車輪後方部押出し機構は、前記車体が衝突した際に、前記車輪の後方部を前記車体幅方向外方に押し出すように構成されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、自動車であって、請求項1〜6のいずれか1項に記載の車輪連結構造を備えることを特徴とする。
この発明に係る車輪連結構造、自動車によれば、車輪を車体の前進方向に対してキングピン軸線周りに回動可能に支持するとともに回転支持部によって前記車輪を回転可能に支持する車輪支持部材と、キングピン軸線よりも後方で車輪支持部材と連結され、車輪支持部材に連結される車輪後方部押出し機構とを備えていて、車体が衝突した際に、車輪後方部押出し機構が車輪の後方部を車体幅方向外方に押し出すので、車両が正面衝突やスモールオーバーラップ衝突した場合に、車輪がキャビンに押し込まれることが抑制される。
その結果、スモールオーバーラップ衝突がフロントサイドフレームよりも外側で生じるような場合を含めて、より広い衝突形態においてキャビン内の乗員の安全性を向上することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車輪連結構造であって、前記車輪後方部押出し機構は、前記車体幅方向の内方側の少なくとも一部が前記車輪支持部材との連結部より後方に変位する押出し作用部が形成された車輪後方部押出し部材と、前記車輪後方部押出し部材の後方側を支持可能に形成された押圧支持部材と、を備え、前記車体が衝突して前記車輪が進行方向後方に移動した場合に、前記押圧支持部材が前記車輪後方部押出し部材の変形力入力部と当接して、前記押し出し変形部を押圧することによって前記車輪後方部押出し部材の前記車体幅方向長さを延伸して、前記車輪後方部を前記車体幅方向外方に押し出すように構成されていることを特徴とする。
この発明に係る車輪連結構造によれば、車輪後方部押出し機構が、車体幅方向の内方側の少なくとも一部が車輪支持部材との連結部より後方に変位する押出し作用部が形成された車輪後方部押出し部材と、車輪後方部押出し部材の後方側を支持可能に形成された押圧支持部材と、を備え、車体が衝突して車輪が進行方向後方に移動した場合に、押圧支持部材が車輪後方部押出し部材の変形力入力部と当接して、押し出し変形部を押圧することによって車輪後方部押出し部材の車体幅方向長さを延伸して、車輪後方部を車体幅方向外方に押し出すので、車輪の後方部が車体幅方向内方に向くのを抑制する。
その結果、車輪の後方部を効率的に車体幅方向外方に向かせることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車輪連結構造であって、前記車輪後方部押出し部材は、タイロッドであることを特徴とする。
この発明に係る車輪連結構造によれば、車輪後方部押出し部材がタイロッドであるので、車輪連結構造の複雑化、重量増加を抑制することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の車輪連結構造であって、前記車輪後方部押出し部材は、前記車両進行方向に対する前記車輪の向きに応じて、所定範囲内で前記車体幅方向に進退可能とされた車輪方向制御ロッドであることを特徴とする。
この発明に係る車輪連結構造によれば、前記車輪後方部押出し部材が、車両進行方向に対する車輪の向きに応じて、所定範囲内で前記車体幅方向に進退可能とされた車輪方向制御ロッドであるので、車輪の後方における支持長さを確実に延伸して、車輪の後方を車体幅方向外方に向かせることができる。
また、車輪方向制御ロッドを用いることにより、タイロッドが前輪(回転軸)よりも後方に配置される車両や、車輪に直接駆動源が設けられて機械式のタイロッドを備えていない電気自動車等の車両に対しても有効に適用することができる。
また、タイロッドが前輪(回転軸)よりも後方に配置されている場合に、タイロッドよりもさらに後方に配置させて適用することができる。
また、タイロッドを車輪後方部押出し部材として用いる必要がないので、ステアリング操作に影響を及ぼすことがなく、車輪支持部材に対する取付位置をレバー長等により調整することで、スモールオーバーラップ衝突の際に、車輪前側を早いタイミングで引き寄せることができる。
なお、タイロッドが車輪(回転軸)よりも前方に配置される場合には、タイロッドが破断しやすい構成とすることが好適である。
また、タイロッドが前輪(回転軸)よりも後方に位置される車輪連結構造に適用する場合には、タイロッドを破断しやすい構成とすることが好適である。
請求項5に記載の発明は、請求項2〜4のいずれか1項に記載の車輪連結構造であって、前記押出し作用部は、前記車体幅方向外方から内方に向かうにしたがって後方に傾斜する突張部と、前記突張部に接続される押出し変形部と、を備えていることを特徴とする。
この発明に係る車輪連結構造によれば、押出し作用部が、車体幅方向外方から内方に向かうにしたがって後方に傾斜する突張部と、突張部に接続される押出し変形部とを備えているので、押出し変形部が変形して突張部を車体幅方向外方に向かって変位させることにより車輪の後方部を効率的に押し出すことができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5のいずれか1項に記載の車輪連結構造であって、前記押出し変形部は、屈曲部又は湾曲部により形成されていることを特徴とする。
この発明に係る車輪連結構造によれば、押出し変形部が、押出し変形部が屈曲部又は湾曲部により形成されているので、簡単な構成により車輪後方部押出し部材に押出し作用部を形成することができる。
本発明に係る車輪連結構造、自動車によれば、車体が衝突した際に、車輪後方部押出し機構が車輪の後方部を車体幅方向外方に押し出すので、車両が正面衝突やオーバーラップ衝突した場合に、車輪がキャビンに押し込まれることが抑制される。
その結果、スモールオーバーラップ衝突がフロントサイドフレームよりも外側で生じるような場合を含めて、より広い衝突形態においてキャビン内の乗員の安全性を向上することができる。
本発明の第1の実施形態に係る車輪連結構造の概略構成の一例を説明する図であり、前輪駆動車における例を示す図である。 本発明の第1の実施形態を説明する図であり、タイロッドの一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る車輪後方部押出し機構の概略構成の一例を説明する図である。 本発明の第1の実施形態に係る車輪連結構造を説明する図であり、スモールオーバーラップ衝突後における状態を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る車輪連結構造の概略構成の一例を説明する図であり、後輪駆動車における例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る車輪連結構造を説明する図であり、スモールオーバーラップ衝突後における状態を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る車輪連結構造の概略構成の一例を説明する図であり、後輪駆動車における例を示す図である。 本発明の第3の実施形態を説明する図であり、車輪後方部押出し部材の一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る車輪後方部押出し機構の概略構成の一例を説明する図であり、図7において矢視IXで示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る車輪連結構造を説明する図であり、スモールオーバーラップ衝突後における状態を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る車輪連結構造の概略構成の一例を説明する図であり、後輪駆動車における例を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る車輪連結構造を説明する図であり、スモールオーバーラップ衝突後における状態を示す図である。
<第1の実施形態>
以下、図1〜図4を参照して、本発明の第1の実施形態に係る車輪連結構造について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る車輪連結構造の概略構成の一例を説明する図であり、前輪駆動車における例を示している。また、図2は、第1の実施形態に係るタイロッドの一例を示す概略構成図であり、図3は第1の実施形態に係る車輪後方部押出し機構の概略構成の一例を説明する図である。図1において、符号1は車輪連結構造を、符号15はタイロッドを示している。
車輪連結構造1は、図1に示すように、例えば、車輪WHと、ナックル(車輪支持部材)11と、タイロッド15と、車輪後方部押出し機構とを備え、フロントサイドフレームFFの車体幅方向側方に配置されている。
また、第1の実施形態において、車輪後方部押出し機構は、例えば、タイロッド(車輪後方部押出し部材)15と、押圧支持部材16とを備えた構成とされている。
ナックル11は、例えば、スピンドル(回転支持部)111と、タイロッド取付部112と、キングピン取付部113とを備えている。
また、スピンドル111の中央部には、スピンドル111と同軸とされた貫通孔111Hが形成されている。
スピンドル111は、軸受部材(不図示)を介して、車輪WHを回転可能に支持するようになっている。
また、スピンドル111に支持された車輪WHは、貫通孔111Hを通じて挿入されたアクスルシャフト(車軸)12が連結されており、トランスアクスル等の駆動源から入力される回転力が、アクスルシャフト12を通じて車輪WHに伝達されるように構成されている。
また、ナックル11は、キングピン取付部113を介して、サスペンションリンク機構(不図示)によりキングピン軸線O1周りに回動可能に支持されるとともに、タイロッド取付部112を介してタイロッド15に連結されている。
また、タイロッド15は、左右のナックル11を、例えば、キングピン軸線O1よりも後方で連結していて、ステアリング操作によって、タイロッド15が矢印T方向に進退されると、左右のナックル11がキングピン軸線O1周りに連動して回動されて、車両進行方向Fに対する車輪WHの向きが変位するように構成されている。
また、タイロッド15は、図2に示すように、例えば、断面円形状の中実な鋼材からなり、ストレート部150と、突張部151と、変形力入力部152と、屈曲部(押出し変形部)155とを備えている。そして、平面視したときに、突張部151が、車両幅方向内方に向かうにしたがって車両進行方向Fの後方に向かって直線的に変位する略バスタブ状に形成されていている。
なお、突張部151と、屈曲部(押出し変形部)155は、押出し作用部を構成している。
突張部151は、ナックル11のタイロッド取付部112と連結されて、車体幅方向内方で屈曲部(押出し変形部)155を介してストレート部150に接続されている。
屈曲部155は、衝突時に塑性変形して、突張部151とストレート部150の交差角度を変化させるようになっている。
ストレート部150は、ステアリング操作によりタイロッドが矢印T方向に進退する際に、スムースな進退をするために形成されている。
変形力入力部152は、例えば、ストレート部150に形成されていて、屈曲部(押出し変形部)155よりも硬さが高く設定されていて、変形力入力部152の後方側が押圧支持部材16と当接して押圧された場合に、屈曲部155が優先して変形するようになっている。
なお、タイロッド15のストレート部150、突張部151、変形力入力部152、屈曲部155の断面形状や形成範囲、その他の特性については、機能を発揮する範囲で、任意に設定することが可能である。
押圧支持部材16は、例えば、図1、図3に示すように、例えば、チャネル状の鋼材からなり、チャネル形状部の底壁部に当接押出し部16Sが形成されている。
そして、押圧支持部材16は、ステアリング操作された際に、矢印T方向に進退するタイロッド15を案内するように構成されている。
また、押圧支持部材16は、フロントサイドフレームFFの衝突時に車両進行方向に変位しない位置に設けることが好適である。
なお、タイロッド15とナックル11の連結部位については、キングピン軸線O1よりも後方位置を基準とするのに代えて、例えば、衝突時にストラットの曲りが生じた場合に、ストラットの曲り部分よりも下方に位置されるナックル11の近傍におけるストラットの軸線を基準としてもよい。
また、車体を平面視視したときにおける車輪WHの回転軸よりも車両進行方向後方を基準としてもよい。
次に、図4を参照して、車輪連結構造1の作用について説明する。
図4は、第1の実施形態に係る車輪連結構造1の作用を説明する図であり、スモールオーバーラップ衝突後における車輪連結構造1の状態の一例を示す概念図である。
車輪連結構造1は、車両が正面衝突した場合や、スモールオーバーラップ衝突した場合に、図4に示すように、例えば、フロントサイドフレームFFの車両進行方向Fの外側前端部が破壊されて、車輪連結構造1を構成する車輪WH等の構成部材が矢印Cで示す衝突時移動方向に移動する。
車輪WH等が衝突時移動方向に移動すると、タイロッド15の変形力入力部152が押圧支持部材16の当接押出し部16Sと当接する。
そして、タイロッド15の変形力入力部152は、押圧支持部材16の当接押出し部16Sと当接することで車両進行方向Fの後方側に移動することが阻止される。
そして、タイロッド15の屈曲部155の屈曲の度合いが小さく(車両進行方向Fに対する傾斜が大きく)なって突張部151が拡がり、タイロッド15の車体幅方向における長さが延伸される。
その結果、車輪WHの後方部が車体幅方向外方の押出し力が発生して、車輪WHに矢印R方向のモーメントが発生して車輪WHの後方部が車体幅方向外方を向くこととなる。
第1の実施形態に係る車輪連結構造1によれば、スモールオーバーラップ衝突時に、タイロッド15の屈曲部155の屈曲が小さくなって、車輪WHの後方部が車体幅方向外方を向くので、車輪WHがキャビンに押し込まれることが抑制される。
その結果、スモールオーバーラップ衝突がフロントサイドフレームFFよりも外側で生じるような場合を含めて、より広い衝突形態においてキャビン内の乗員の安全性を向上することができる。
また、第1の実施形態に係る車輪連結構造1によれば、スモールオーバーラップ衝突して、タイロッド15が車両進行方向後方に移動させと、小さな変位量でも車輪WHの後方部を車体幅方向外方に向けることができ、しかも車輪WHの後方部が車体内方に向くのがタイロッド15により阻止されるので、車輪WHの後方部を車体幅方向外方に効率的かつ安定して行うことができる。
<第2の実施形態>
以下、図5、図6を参照して、本発明の第2の実施形態に係る車輪連結構造について説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る車輪連結構造の概略構成の一例を説明する図であり、後輪駆動車における例を示している。
図5において、符号2は車輪連結構造を、符号15はタイロッドを示している。
車輪連結構造2は、図5に示すように、例えば、車輪WHと、ナックル(車輪支持部材)21と、タイロッド15と、車輪後方部押出し機構とを備え、フロントサイドフレームFFの車体幅方向側方に配置されている。
また、第1の実施形態において、車輪後方部押出し機構は、例えば、タイロッド(車輪後方部押出し部材)15と、押圧支持部材16とを備えた構成とされている。
ナックル21は、例えば、スピンドル(回転支持部)211と、タイロッド取付部212と、キングピン取付部213とを備えている。
スピンドル211は、軸受部材(不図示)を介して、車輪WHを回転可能に支持しており、車輪WHは車両が進行する際に、路面から入力される摩擦力によって回転(従動)されるようになっている。
また、ナックル21は、キングピン取付部213を介してサスペンションリンク機構(不図示)にキングピン軸線O1周りに回動可能に支持されるとともに、タイロッド取付部212を介してタイロッド15に連結されている。
また、タイロッド15は、左右のナックル21をキングピン軸線O1よりも後方で連結していて、ステアリング操作によって、タイロッド15が矢印T方向に進退されると、左右のナックル21がキングピン軸線O1周りに連動して回動されて、車両進行方向Fに対する車輪WHの向きが変位するように構成されている。
なお、タイロッド15及び押出し部材については、図2、図3に示すとおりであり、上記第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
次に、図6を参照して、車輪連結構造2の作用について説明する。
図6は、第2の実施形態に係る車輪連結構造2の作用を説明する図であり、スモールオーバーラップ衝突後における車輪連結構造1の状態の一例を示す概念図である。
車輪連結構造2は、車両が正面衝突した場合や、スモールオーバーラップ衝突した場合に、図6に示すように、例えば、フロントサイドフレームFFの車両進行方向Fの外側前端部が破壊されて、車輪連結構造2を構成する車輪WH等の構成部材が矢印Cで示す衝突時移動方向に移動する。
車輪WH等が衝突時移動方向に移動すると、タイロッド15の変形力入力部152が押圧支持部材16の当接押出し部16Sと当接する。
そして、タイロッド15の変形力入力部152は、押圧支持部材16の当接押出し部16Sと当接することで車両進行方向Fの後方側に移動することが阻止される。
そして、タイロッド15の屈曲部155の屈曲の度合いが小さく(車両進行方向Fに対する傾斜が大きく)なって、タイロッド15の車体幅方向における長さが延伸される。
その結果、車輪WHの後方部が車体幅方向外方の押出し力が発生して、車輪WHに矢印R方向のモーメントが発生して車輪WHの後方部が車体幅方向外方を向くこととなる。
第2の実施形態に係る車輪連結構造2によれば、スモールオーバーラップ衝突時に、タイロッド15の屈曲部155の屈曲が小さくなって、車輪WHの後方部が車体幅方向外方を向くので、車輪WHがキャビンに押し込まれることが抑制される。
その結果、スモールオーバーラップ衝突がフロントサイドフレームFFよりも外側で生じるような場合を含めて、より広い衝突形態においてキャビン内の乗員の安全性を向上することができる。
また、第2の実施形態に係る車輪連結構造2によれば、スモールオーバーラップ衝突して、タイロッド15が車両進行方向後方に移動させと、小さな変位量でも車輪WHの後方部を車体幅方向外方に向けることができ、しかも車輪WHの後方部が車体内方に向くのがタイロッド15により阻止されるので、車輪WHの後方部を車体幅方向外方に効率的かつ安定して行うことができる。
<第3の実施形態>
以下、図7〜図10を参照して、本発明の第3の実施形態に係る車輪連結構造について説明する。
図7は、本発明の第3の実施形態に係る車輪連結構造の概略構成の一例を説明する図であり、前輪駆動車における例を示している。また、図8は、第3の実施形態に係る車輪後方部押出しロッドの一例を示す概略構成図であり、図8は第1の実施形態に係る車輪後方部押出し機構の概略構成の一例を説明する図である。図7において、符号3は車輪連結構造を、符号35は車輪後方部押出しロッド(車輪後方部押出し部材)を示している。
車輪連結構造3は、図7に示すように、例えば、車輪WHと、ナックル(車輪支持部材)31と、タイロッド34と、車輪後方部押出し機構とを備え、フロントサイドフレームFFの車体幅方向側方に配置されている。
また、第3の実施形態において、車輪後方部押出し機構は、例えば、車輪後方部押出しロッド(車輪後方部押出し部材)35と、押圧支持スリーブ(押圧支持部材)36とを備えている。
ナックル31は、例えば、スピンドル(回転支持部)311と、押出しロッド取付部312と、キングピン取付部313と、タイロッド取付部314と、を備えている。
また、スピンドル311の中央部には、スピンドル311と同軸とされた貫通孔311Hが形成されている。
スピンドル311は、軸受部材(不図示)を介して、車輪WHを回転可能に支持するようになっている。
また、スピンドル311に支持された車輪WHは、貫通孔311Hを通じて挿入されたアクスルシャフト(車軸)32が連結されており、トランスアクスル等の駆動源から入力される回転力が、アクスルシャフト32を通じて車輪WHに伝達されるように構成されている。
また、ナックル31は、キングピン取付部313を介して、サスペンションリンク機構(不図示)にキングピン軸線O1周りに回動可能に支持されている。
また、ナックル31は、車輪後方部押出しロッド35を介して押出しロッド取付部312と連結されるとともに、タイロッド取付部314を介してタイロッド34に連結されている。
押出しロッド取付部312は、車輪後方部押出しロッド35により、キングピン軸線O1の後方でナックル31と連結されている。
タイロッド34は、例えば、鋼材からなり直線状に形成された形態とされていて、例えば、左右のナックル31をキング軸線O1よりも前方でタイロッド取付部314を介して連結していて、ステアリング操作によって、タイロッド34が矢印T1方向に進退されると、左右のナックル31がキングピン軸線O1周りに連動して回動されて、車両進行方向Fに対する車輪WHの向きが変位するように構成されている。
車輪後方部押出しロッド(車輪後方部押出し部材)35は、図8に示すように、例えば、断面円形状の中実な鋼材からなり、ストレート部350と、突張部351と、変形力入力部352と、屈曲部(押出し変形部)355と、ストッパ(係止部)35Pとを備えている。
なお、突張部351と、屈曲部(押出し変形部)355は、押出し作用部を構成している。
また、車輪後方部押出しロッド35は、ステアリング操作によって、タイロッド34が矢印T1方向に進退されて、左右のナックル31がキングピン軸線O1周りに連動して回動されると矢印T2方向に進退するように構成されている。
また、車輪後方部押出しロッド35は、ステアリング操作によって、タイロッド34が矢印T1方向に進退されて、左右のナックル31がキングピン軸線O1周りに連動して回動されると矢印T2方向に進退するように構成されている。
ストレート部350は、ステアリング操作によって、車輪後方部押出しロッド35が矢印T2方向に進退する際に、スムースな進退をするために形成されている。
突張部351は、ナックル31の押出しロッド取付部312と連結されて、車体幅方向内方で屈曲部(押出し変形部)355を介してストレート部350に接続されている。
屈曲部355は、衝突時に塑性変形して、突張部351とストレート部350の交差角度を変化させるようになっている。
変形力入力部352は、例えば、押出し作用部351よりも車体幅方向中央側に位置されていて、押出し作用部351よりも硬さが高く設定されていて、車両進行方向後方側が押圧支持スリーブ36と当接して押圧された場合に、押出し作用部351の屈曲部355の近傍が優先して変形するようになっている。
ストッパ35Pは、例えば、ストレート部150の長手方向の途中に形成されたストレート部150よりも大径の部位であり、車輪後方部押出しロッド35を、車体幅方向の所定範囲で進退可能とするものである。
なお、車輪後方部押出しロッド35のストレート部350、突張部351、変形力入力部352、屈曲部355、ストッパ35Pの断面形状や形成範囲、その他の特性については、機能を発揮する範囲で、任意に設定することが可能である。
押圧支持スリーブ(押圧支持部材)36は、例えば、図7、図9に示すように、例えば、断面円筒形状の鋼材からなり、円筒形状の後方側に当接押出し部36Sが形成されている。
そして、押圧支持スリーブ36は、ステアリング操作された際に、矢印T2方向に進退する車輪後方部押出しロッド35が抜け落ちることがないように案内するとともに係止端部36Tに車輪後方部押出しロッド35のストッパ35Pが当接して、車輪後方部押出しロッド35が車体幅方向に移動し過ぎないように構成されている。
また、押圧支持スリーブ36は、フロントサイドフレームFFの衝突時に車両進行方向に変位しない位置に設けることが好適である。
なお、車輪後方部押出しロッド35とナックル31の連結部位については、キングピン軸線O1よりも後方位置を基準とするのに代えて、例えば、衝突時にストラットの曲りが生じた場合に、ストラットの曲り部分よりも下方に位置されるナックル31の近傍におけるストラットの軸線を基準としてもよい。
また、車体を平面視視したときにおける車輪WHの回転軸よりも車両進行方向後方を基準としてもよい。
また、筒状に形成された押圧支持スリーブ36に代えて、車輪後方部押出しロッド35を、車輪WHの向きに応じて進退させるとともに、車輪後方部押出しロッド35が所定範囲を超えて車体幅方向外方に移動しないようにする、他の構成(筒状以外を含む)の押圧支持部材を用いてもよい。
次に、図10を参照して、車輪連結構造3の作用について説明する。
図10は、第3の実施形態に係る車輪連結構造3の作用を説明する図であり、スモールオーバーラップ衝突後における車輪連結構造3の状態の一例を示す概念図である。
車輪連結構造3は、車両が正面衝突した場合や、スモールオーバーラップ衝突した場合に、図10に示すように、例えば、フロントサイドフレームFFの車両進行方向Fの外側前端部が破壊されて、車輪連結構造3を構成する車輪WH等の構成部材が矢印Cで示す衝突時移動方向に移動する。
車輪WH等が衝突時移動方向に移動すると、車輪後方部押出しロッド35の変形力入力部352が押圧支持スリーブ36の当接押出し部36Sと当接する。
そして、車輪後方部押出しロッド35の変形力入力部352は、押圧支持スリーブ36の当接押出し部36Sと当接することで車両進行方向Fの後方側に移動して車体幅方向することが阻止される。
また、ストッパ35Sが押出し支持スリーブ36の車体方向外方の端面に形成された係止端部36Tと当接して、車輪後方部押出しロッド35が車体幅方向内方に移動することが阻止される。
そして、輪後方部押出しロッド35の屈曲部355の屈曲の度合いが小さく(車両進行方向Fに対する傾斜が大きく)なって、輪後方部押出しロッド35の車体幅方向における長さが延伸される。
その結果、車輪WHの後方部が車体幅方向外方の押出し力が発生して、車輪WHに矢印R方向のモーメントが発生して車輪WHの後方部が車体幅方向外方を向くこととなる。
第3の実施形態に係る車輪連結構造3によれば、スモールオーバーラップ衝突時に、輪後方部押出しロッド35の屈曲部355の屈曲が小さくなって、車輪WHの後方部が車体幅方向外方を向くので、車輪WHがキャビンに押し込まれることが抑制される。
その結果、スモールオーバーラップ衝突がフロントサイドフレームFFよりも外側で生じるような場合を含めて、より広い衝突形態においてキャビン内の乗員の安全性を向上することができる。
また、第3の実施形態に係る車輪連結構造3によれば、スモールオーバーラップ衝突して、車輪後方部押出しロッド35が車両進行方向後方に移動されると、小さな変位量でも車輪WHの後方部を車体幅方向外方に向けることができ、しかも車輪WHの後方部が車体内方に向くのが車輪後方部押出しロッド35により阻止されるので、車輪WHの後方部を車体幅方向外方に効率的かつ安定して行うことができる。
また、第3の実施形態に係る車輪連結構造3によれば、車輪後方部押出しロッド35を用いることにより、タイロッドが前輪WHの回転軸よりも前方に配置される車両や、車輪に直接駆動源が設けられて機械式のタイロッドを備えていない電気自動車等の車両に対しても有効に適用することができる。
なお、第3の実施形態においては、タイロッド34が前輪WHの回転軸よりも前方に配置されているが、例えば、タイロッド34が前輪WHの回転軸よりも後方に配置された車輪連結構造に適用してもよい。なお、前輪WHの回転軸よりも前方にタイロッド34を配置する場合には、車輪後方部押出しロッド35が屈曲する際に支障とならない強度とすることが好適である。
<第4の実施形態>
以下、図11、図12を参照して、本発明の第4の実施形態に係る車輪連結構造について説明する。
図11は、本発明の第4の実施形態に係る車輪連結構造の概略構成の一例を説明する図であり、後輪駆動車における例を示している。図11において、符号4は車輪連結構造を、符号35は車輪後方部押出しロッド(車輪後方部押出し部材)を示している。
車輪連結構造4は、図11に示すように、例えば、車輪WHと、ナックル(車輪支持部材)41と、タイロッド34と、車輪後方部押出し機構とを備え、フロントサイドフレームFFの車体幅方向側方に配置されている。
また、第4の実施形態において、車輪後方部押出し機構は、例えば、車輪後方部押出しロッド(車輪後方部押出し部材)35と、押圧支持スリーブ(押圧支持部材)36とを備えている。
ナックル41は、例えば、スピンドル(回転支持部)411と、押出しロッド取付部412と、キングピン取付部413と、タイロッド取付部414と、を備えている。
スピンドル411は、軸受部材(不図示)を介して、車輪WHを回転可能に支持しており、車輪WHは車両が進行する際に、路面から入力される摩擦力によって回転(従動)されるようになっている。
また、ナックル41は、キングピン取付部413を介して、サスペンションリンク機構(不図示)にキングピン軸線O1周りに回動可能に支持されている。
また、ナックル41は、押出しロッド取付部412を介して車輪後方部押出しロッド35に連結されるとともに、タイロッド取付部414を介してタイロッド44に連結されている。
押出しロッド取付部412は、車輪後方部押出しロッド35により、キングピン軸線O1の後方でナックル41と連結されている。
タイロッド34は、例えば、鋼材からなり直線状に形成された形態とされていて、例えば、左右のナックル31をキング軸線O1よりも前方でタイロッド取付部414を介して連結していて、ステアリング操作によって、タイロッド34が矢印T1方向に進退されると、左右のナックル31がキングピン軸線O1周りに連動して回動されて、車両進行方向Fに対する車輪WHの向きが変位するように構成されている。
なお、車輪後方部押出しロッド(車輪後方部押出し部材)35及び押圧支持スリーブ(押圧支持部材)36については、図8、図9に示すとおりであり、上記第3の実施形態と同様であるので説明を省略する。
次に、図12を参照して、車輪連結構造4の作用について説明する。
図12は、第4の実施形態に係る車輪連結構造4の作用を説明する図であり、スモールオーバーラップ衝突後における車輪連結構造4の状態の一例を示す概念図である。
車輪連結構造4は、車両が正面衝突した場合や、スモールオーバーラップ衝突した場合に、図12に示すように、例えば、フロントサイドフレームFFの車両進行方向Fの外側前端部が破壊されて、車輪連結構造4を構成する車輪WH等の構成部材が矢印Cで示す衝突時移動方向に移動する。
車輪WH等が衝突時移動方向に移動すると、車輪後方部押出しロッド35の変形力入力部352が押圧支持スリーブ36の当接押出し部36Sと当接する。
そして、車輪後方部押出しロッド35の変形力入力部352は、押圧支持スリーブ36の当接押出し部36Sと当接することで車両進行方向Fの後方側に移動して車体幅方向することが阻止される。
また、ストッパ35Sが押出し支持スリーブ36の車体方向外方の端面に形成された係止端部36Tと当接して、車輪後方部押出しロッド35が車体幅方向内方に移動することが阻止される。
そして、輪後方部押出しロッド35の屈曲部355の屈曲の度合いが小さく(車両進行方向Fに対する傾斜が大きく)なって、輪後方部押出しロッド35の車体幅方向における長さが延伸される。
その結果、車輪WHの後方部が車体幅方向外方の押出し力が発生して、車輪WHに矢印R方向のモーメントが発生して車輪WHの後方部が車体幅方向外方を向くこととなる。
第4の実施形態に係る車輪連結構造4によれば、スモールオーバーラップ衝突時に、輪後方部押出しロッド35の屈曲部355の屈曲が小さくなって、車輪WHの後方部が車体幅方向外方を向くので、車輪WHがキャビンに押し込まれることが抑制される。
その結果、スモールオーバーラップ衝突がフロントサイドフレームFFよりも外側で生じるような場合を含めて、より広い衝突形態においてキャビン内の乗員の安全性を向上することができる。
また、第4の実施形態に係る車輪連結構造4によれば、スモールオーバーラップ衝突して、輪後方部押出しロッド35が車両進行方向後方に移動されると、小さな変位量でも車輪WHの後方部を車体幅方向外方に向けることができ、しかも車輪WHの後方部が車体内方に向くのが車輪後方部押出しロッド35により阻止されるので、車輪WHの後方部を車体幅方向外方に効率的かつ安定して行うことができる。
また、第4の実施形態に係る車輪連結構造4によれば、車輪後方部押出しロッド35を用いることにより、タイロッドが前輪WHの回転軸よりも前方に配置される車両や、車輪に直接駆動源が設けられて機械式のタイロッドを備えていない電気自動車等の車両に対しても有効に適用することができる。
なお、第4の実施形態においては、タイロッド34が前輪WHの回転軸よりも前方に配置されているが、例えば、タイロッド34が前輪WHの回転軸よりも後方に配置された車輪連結構造に適用してもよい。なお、前輪WHの回転軸よりも前方にタイロッド34を配置する場合には、車輪後方部押出しロッド35が屈曲する際に支障とならない強度とすることが好適である。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更をすることが可能である。
例えば、上記実施の形態においては、前記車輪支持部材と連結され前記車輪支持部材に連結される車輪後方部押出し機構が、タイロッド15と押圧支持部材16、又は車輪後方部押出しロッド35と押圧支持スリーブ36を備えている場合について説明したが、上記構成に代えて、スモールオーバーラップ衝突時に車輪の後方を車体幅方向外方に押し出すことが可能とされる他の構成からなる車輪後方部押出し機構を適用することも可能である。
また、上記実施の形態においては、タイロッド15、車輪後方部押出しロッド35が、キングピン軸線O1よりも前方位置に配置される場合について説明したが、キングピン軸線O1よりも前方位置に代えて、例えば、衝突時にストラットの曲りが生じた場合に、ストラットの曲り部分よりも下方に位置されるナックル11・・・41近傍におけるストラットの軸線を基準とする構成としてもよい。
また、車体を平面視視したときにおける車輪WHの回転軸よりも車両進行方向前方を基準としてもよい。
また、上記実施の形態においては、タイロッド(車輪後方部押出し部材)15、車輪後方部押出しロッド(車輪後方部押出し部材)35が断面円形に形成されている場合について説明したが、車輪後方部押出し部材の断面形状については任意に設定することが可能である。
また、上記実施の形態においては、タイロッド15、車輪後方部押出しロッド35が、押出し変形部として屈曲部155、355を備えている場合について説明したが、屈曲部155、355に代えて、湾曲部や、屈曲部と湾曲部により、又はその他の形状によって押出し変形部を構成してもよい。
また、上記実施の形態においては、タイロッド(車輪後方部押出し部材)15、車輪後方部押出しロッド(車輪後方部押出し部材)35が、車体幅方向にストレート部を有している場合について説明したが、車輪後方部押出し部材の車体幅方向形状については、例えば、一部に凹部を形成する等、ステアリング操作が可能な範囲で任意に設定することが可能である。
また、タイロッド15、車輪後方部押出しロッド35を形成するための工法については、周知の工法を任意に適用することができる。
また、上記実施の形態においては、例えば、タイロッド15、車輪後方部押出しロッド35が鋼材により形成されている場合について説明したが、鋼材以外の金属材料や樹脂材料等により形成してもよい。
また、上記実施の形態においては、車輪連結構造1・・・4を自動車に適用する場合について説明したが、自動車以外の車両に適用してもよい。
この発明に係る車輪連結構造、自動車によれば、スモールオーバーラップ衝突がフロントサイドフレームFFよりも外側で生じるような場合を含めて、より広い衝突形態でキャビン内の乗員の安全性を向上することができるので、産業場利用可能である。
F 車両進行方向
C 衝突時移動方向
FF フロントサイドフレーム
WH 車輪
T、T1 タイロッドの進退方向
T2 車輪後方部押出しロッド(車輪後方部押出し部材)の進退方向
O1 キングピン軸線
1、2、3、4 車輪連結構造
11、21、31、41 ナックル(車輪支持部材)
111、211、311、411 スピンドル(回転支持部)
111H、311H 貫通孔
112、212、314、414 タイロッド取付部
113、213、313、413 キングピン取付部
12、32 アクスルシャフト(車軸)
15 タイロッド(車輪後方部押出し部材)
151、351 突張部(押出し作用部)
152、352 変形力入力部
155、355 屈曲部(押出し変形部、押出し作用部)
16 押圧支持部材
16S 当接押出し部
312、412 押出しロッド取付部
34 タイロッド
35 車輪後方部押出しロッド(車輪後方部押出し部材)
35P ストッパ(係止部)
36 押圧支部スリーブ(押圧支持部材)
36T 係止端部
36S 当接押出し部

Claims (7)

  1. 車輪を車体に支持する車輪連結構造であって、
    前記車輪を車体の前進方向に対してキングピン軸線周りに回動可能に支持するとともに回転支持部によって前記車輪を回転可能に支持する車輪支持部材と、
    前記キングピン軸線よりも後方で前記車輪支持部材と連結され前記車輪支持部材に連結される車輪後方部押出し機構と、
    を備え、
    前記車輪後方部押出し機構は、
    前記車体が衝突した際に、前記車輪の後方部を前記車体幅方向外方に押し出すように構成されていることを特徴とする車輪連結構造。
  2. 請求項1に記載の車輪連結構造であって、
    前記車輪後方部押出し機構は、
    前記車体幅方向の内方側の少なくとも一部が前記車輪支持部材との連結部より後方に変位する押出し作用部が形成された車輪後方部押出し部材と、
    前記車輪後方部押出し部材の後方側を支持可能に形成された押圧支持部材と、
    を備え、
    前記車体が衝突して前記車輪が進行方向後方に移動した場合に、
    前記押圧支持部材が前記車輪後方部押出し部材の変形力入力部と当接して、前記押し出し変形部を押圧することによって前記車輪後方部押出し部材の前記車体幅方向長さを延伸して、前記車輪後方部を前記車体幅方向外方に押し出すように構成されていることを特徴とする車輪連結構造。
  3. 請求項2に記載の車輪連結構造であって、
    前記車輪後方部押出し部材は、タイロッドであることを特徴とする車輪連結構造。
  4. 請求項2に記載の車輪連結構造であって、
    前記車輪後方部押出し部材は、前記車両進行方向に対する前記車輪の向きに応じて、所定範囲内で前記車体幅方向に進退可能とされた車輪方向制御ロッドであることを特徴とする車輪連結構造。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車輪連結構造であって、
    前記押出し作用部は、
    前記車体幅方向外方から内方に向かうにしたがって後方に傾斜する突張部と、前記突張部に接続される押出し変形部と、を備えていることを特徴とする車輪連結構造。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の車輪連結構造であって、
    前記押出し変形部は、
    屈曲部又は湾曲部により形成されていることを特徴とする車輪連結構造。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の車輪連結構造を備えることを特徴とする自動車。
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