JP2017019378A - 保護制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両と二輪移動体とが一次衝突した場合において、二輪移動体の乗員を保護する上で不必要な保護装置の動作を抑制できる保護制御装置を提供する。【解決手段】二次衝突位置推定部15は、車両と衝突した自転車の相対速度や、一次衝突位置に基づいて、その自転車の乗員の二次衝突位置を推定する。動作装置選択部16は、二次衝突位置推定部15が推定した二次衝突位置に基づいて定まる、二輪移動体の乗員が車両と二次衝突する恐れがある領域に対応する外部保護装置5を、動作させるべき装置として選択する。そして、動作指示部17は、動作装置選択部16によって選択された外部保護装置5を動作させる。【選択図】図1
Description
本発明は、車両と衝突する人間を保護するための保護装置の動作を制御する保護制御装置に関する。
フロントバンパ等といった車両の前端部と歩行者とが衝突(一次衝突とする)した場合、歩行者が車両側に倒れこむことによって頭部や胸部が車両のボディとが衝突(二次衝突とする)する場合がある。
このような二次衝突による歩行者への被害を軽減するための技術として、車両外部の所定領域に展開するエアバッグ等の保護装置を、歩行者との一次衝突を検出した場合に動作させるシステムが知られている(例えば特許文献1)。このようなシステムによれば、二次衝突によって歩行者に付与される衝撃を緩和することができる。
なお、歩行者を二次衝突から保護するための保護装置としては、ウインドシールドや、ピラー部分、カウルトップ等のといった種々の領域に展開するエアバッグの他、フード後方を持ち上げるポップアップフード装置等がある。
乗員が乗車している自転車等の二輪車(二輪移動体とする)と車両とが一次衝突した場合、その二輪移動体の乗員もまた、車両側に倒れこんで、車両のボディと二次衝突する恐れがある。すなわち、二輪移動体の乗員(二輪車乗員とする)もまた、車両との衝突時において保護すべき対象であって、二輪移動体との衝突を検知した場合にもこれらの保護装置を動作させるべきである。
しかしながら、車両が一次衝突した移動体(衝突物とする)が二輪移動体の場合、二輪車とその乗員とは分離する物体であることや、二輪移動体の乗員の重心位置は歩行者の重心位置に比べて高い位置にあること、二輪移動体の移動速度は歩行者に比べて大きいこと等に起因して、車両と一次衝突した二輪車の乗員の挙動は、車両と一次衝突した歩行者の挙動と異なる。
その結果、衝突物が二輪移動体の場合、車両の保護装置が対応している領域に、二輪車乗員が倒れこんでくるとは限らない。また、二輪車乗員が二次衝突しない領域に対応する保護装置を動作させることは、不経済と言える。仮に車両が、車両外面のそれぞれ異なる領域を対応領域とする複数の保護装置を備えている場合、それら複数の保護装置のうち、二輪車乗員が二次衝突する恐れのある領域に対応する保護装置を動作させる一方、二輪車乗員が二次衝突する恐れのない領域に対応する保護装置は動作させないことが好ましい。
本発明は、上記事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、車両と二輪移動体とが一次衝突した場合において、二輪移動体の乗員を保護する上で不必要な保護装置の動作を抑制できる保護制御装置を提供することにある。
その目的を達成するための本発明は、二輪車の乗員を保護するための外部保護装置が少なくとも1つ搭載された車両で用いられ、車両周辺の所定の検知エリアに存在する物体についての情報を取得する物体認識部(12、13)と、物体認識部が取得している情報に基づいて、乗員が乗車している二輪車である二輪移動体と車両とが一次衝突したことを検出する一次衝突検出部(141)と、物体認識部が取得している情報に基づいて、車両と一次衝突した二輪移動体の、一次衝突時点における車両に対する相対的な移動ベクトルを推定する相対ベクトル推定部(142)と、車両と二輪移動体とが一次衝突した時点における、車両に対する二輪移動体の相対的な位置である一次衝突位置を取得する一次衝突位置特定部(143)と、相対ベクトル推定部が推定した相対ベクトルと、一次衝突位置特定部が取得した一次衝突位置に基づいて、二輪移動体の乗員が車両と二次衝突する位置である二次衝突位置を推定する二次衝突位置推定部(15)と、外部保護装置を動作させる動作指示部(17)と、二次衝突位置推定部が推定した二次衝突位置に対応する外部保護装置を、動作させるべき外部保護装置として選択する動作装置選択部(16)と、を備え、動作指示部は、動作装置選択部によって選択されている外部保護装置を作動させることを特徴とする。
以上の構成では、二次衝突位置推定部が、車両と衝突した二輪移動体の乗員の二次衝突位置を推定し、動作装置選択部は、二次衝突位置推定部が推定した二次衝突位置に対応する外部保護装置を選択する。そして、動作指示部が、動作装置選択部によって選択された外部保護装置を動作させる。なお、二次衝突位置推定部が推定した二次衝突位置に対応する外部保護装置とは、二輪移動体の乗員が車両と二次衝突する恐れがある領域に対応する外部保護装置に相当する。つまり、上記保護制御装置は、車両と衝突した自転車の乗員が二次衝突する恐れがある領域に対応する外部保護装置を選択的に動作させる。
以上の構成によれば、二輪移動体の乗員が車両と二次衝突する恐れがない場合には、外部保護装置を動作させない。また、二輪移動体の乗員が車両と二次衝突する恐れがある場合であっても、二次衝突する恐れがない部分に対応する外部保護装置については動作させない。したがって、二輪移動体の乗員を保護しつつ、二輪移動体の乗員の保護に寄与しない外部保護装置の不要な作動を抑制することができる。
すなわち、以上の構成によれば、車両と二輪移動体とが一次衝突した場合において、二輪移動体の乗員の保護する上で不要な保護装置の動作を抑制できる。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
以下、本発明の実施形態について図を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る保護装置制御システム100の概略的な構成の一例を示す図である。この保護装置制御システム100は、車両に搭載されている。便宜上、この保護装置制御システム100が搭載された車両を自車両とする。
この保護装置制御システム100は、主として、自転車や原動機付き自転車、バイク等といった二輪移動体の乗員を保護するためのシステムである。以降では一例として、自車両の左側方から飛び出してきた自転車と、自車両とが、自車両の前端部(前端コーナー付近を含む)において一次衝突する場合を想定した態様を例示する。
もちろん、衝突の対象とする移動体の種別や、衝突の態様はここで例示するもの限らない。他の態様としての保護装置制御システム100は、例えば車両の側部や後端部において衝突する場合を想定したシステムであってもよい。その場合には、ここで例示する保護装置制御システム100を、想定する衝突方向に応じて適宜変形して援用すればよい。また、衝突の対象とする二輪移動体は、乗員が乗車している自転車に限らない。乗員が乗車した自動二輪車等、自転車以外の二輪移動体であってもよい。保護装置制御システム100は、想定する二輪移動体の種別に応じて適宜変形して援用されればよい。
本実施形態における保護装置制御システム100は、図1に示すように、制御装置1、ミリ波レーダ2、カメラ3、衝突センサ4、及び外部保護装置5を備えている。制御装置1と、ミリ波レーダ2、カメラ3、衝突センサ4、及び外部保護装置5のそれぞれとは、車両内に構築された通信ネットワークを介して接続されている。
制御装置1は、ミリ波レーダ2、カメラ3、及び衝突センサ4から提供されるデータに基づいて、外部保護装置5の作動を制御する。この制御装置1が請求項に記載の保護制御装置に相当する。制御装置1については、ミリ波レーダ2、カメラ3、衝突センサ4、及び外部保護装置5について述べた後に改めて説明する。
ミリ波レーダ2は、ミリ波又は準ミリ波を送受信することで、自車両前方の所定範囲(レーダ検知エリア21とする)に存在する物体についての情報を取得する。具体的には、レーダ検知エリア21内に存在する物体を検出するとともに、その検出した物体が存在する方向や、距離、相対速度、種別等を推定する。ミリ波レーダ2の検出結果は、逐次、制御装置1に提供される。
なお、検出物の種別は、その検出物に対応する反射波の受信レベル等に基づいて識別されればよい。また、検出物の種別の識別には、受信レベルの他、検出した物体の大きさや、自車両の移動速度と検出している相対速度から求まる検出物の移動速度等の情報も用いても良い。検出物の種別を特定する方法は、周知の方法を援用することができるため、ここではその詳細な説明は省略する。
図2に、レーダ検知エリア21を概念的に表す。レーダ検知エリア21は、ミリ波レーダ2の設置位置や、指向性、最大検出距離に応じた範囲となる。ミリ波レーダ2の設置位置や搭載姿勢は、所望のレーダ検知エリア21を形成するように、適宜決定されればよく、例えば指向性の中心方向が自車両正面を向くように、フロントグリルやフロントバンパ等に設けられればよい。また、ここではミリ波レーダ2の水平方向における指向角は45度、最大検出距離は車両前端から35mまでとする。
なお、ここでは一例としてミリ波レーダ2が、反射波の受信結果を解析することで検出物が存在する方向や距離、相対速度、種別などを推定する態様とするが、これに限らない。他の態様として、ミリ波レーダ2は反射波の受信結果を制御装置1に提供し、制御装置1が、ミリ波レーダ2から提供される反射波の受信結果を解析することで検出物が存在する方向や距離、相対速度、種別などを推定する態様としてもよい。
また、他の態様として、自車両前方に存在する物体を検出するレーダ装置として、ミリ波レーダ2に代えてレーザレーダを採用してもよい。さらに、ミリ波レーダ2とレーザレーダを併用してもよい。高性能なミリ波レーダやレーザレーダを用いて、レーダ検知エリア21に存在する物体の輪郭や大きさを相対的に精度よく検出できる場合には、検出物の種別をより細かく判定することが好ましい。例えば、検出物の輪郭や大きさから、周知のパターンマッチング処理によって、検出物が歩行者、二輪移動体、四輪車両の何れに該当するかを識別できることが好ましい。
カメラ3は、光学式のカメラであって、例えばCMOSカメラやCCDカメラ等を用いることができる。カメラ3は、図2に示す自車両前方の所定範囲(撮影範囲31とする)を撮影するように、ウインドシールド上端部近傍(例えばルームミラー付近)に設置されればよい。カメラ3が撮影した画像データは逐次制御装置1に提供される。
もちろん、カメラ3の設置位置は、ルームミラー付近に限らず、車両前方に対するドライバの視界を遮らない位置に取り付けられればよい。また、他の態様としてカメラ3は、赤外線カメラや近赤外線カメラなどであってもよい。さらに、カメラ3はステレオカメラであってもよい。
衝突センサ4は、自車両の前端部と、自車両以外の物体との最初の衝突(一次衝突とする)を検出するためのセンサであり、車両のフロントバンパに設けられている。衝突センサ4は、衝突の衝撃の大きさに応じた値を制御装置1に出力する。
この衝突センサ4は、例えばフロントバンパに配されたチューブ(或いはチャンバ)内の圧力を感知するための圧力センサを用いて実現されればよい。もちろん、衝突センサ4は、圧力式のセンサに限らない。例えば、車両のボディに沿って配された光ファイバから出力される光量の変化に基づいて衝突を検知するタイプのものであってもよい。また、衝突センサ4として加速度センサを用いてもよい。
外部保護装置5は、自車両と二次衝突する人間に与える衝撃を緩和することで、当該人間を保護するための装置である。外部保護装置5としては、フード後方を瞬時に持ち上げるポップアップフードや、車両外部の所定領域に展開するエアバッグ等がある。なお、ここでの二次衝突とは、自車両と一次衝突した二輪移動体の乗員が、一次衝突の衝撃によって、自車両や路面と衝突することを指す。
ここでは外部保護装置5として、ポップアップフード5A、右側ピラーエアバッグ5B、車両左側のフロントピラーに沿って展開されるエアバッグである左側ピラーエアバッグ5C、ウインドシールドエアバッグ(以降、WSエアバッグと記載)5Dが搭載されているとする。ポップアップフード5Aが対応する領域は、フード部分である。右側ピラーエアバッグ5Bは、車両右側のフロントピラーに沿って展開されるエアバッグであって、その対応領域は、車両右側のフロントピラーに沿った所定範囲となる。左側ピラーエアバッグ5Cは、車両左側のフロントピラーに沿って展開されるエアバッグであって、その対応領域は、車両左側のフロントピラーに沿った所定範囲となる。WSエアバッグ5Dは、カウルトップ及びウインドシールドを覆うように展開されるエアバッグであって、その対応領域は、カウルトップからウインドシールドの上端部までの範囲である。
外部保護装置5の対応領域とは、その外部保護装置5が動作することで、自車両に衝突する人間に与える衝撃を緩和することができる領域を指す。これら種々の外部保護装置5は、制御装置1からの指示に基づいて動作する。なお、ここでは自車両が複数の外部保護装置5を備える態様を例示しているが、これに限らない。自車両に備えられている外部保護装置5は1つでもよい。
制御装置1は、ミリ波レーダ2、カメラ3、及び衝突センサ4から入力される種々の信号に基づいて、動作させるべき外部保護装置5を選択し、動作させる。この制御装置1は、通常のコンピュータとして構成されており、CPUや、主記憶装置(いわゆるメモリ)としてのRAM、補助記憶装置(いわゆるストレージ)としてのフラッシュメモリ、I/O、及びこれらの構成を接続するバスラインなどを備えている。
ストレージには、通常のコンピュータを、本実施形態における制御装置1として機能させるためのプログラムや、各外部保護装置5の対応領域を示す対応領域データ、後述する推定用データ等が格納されている。
制御装置1は、上記プログラムを実行することで実現する機能ブロックとして、衝突検知部11、レーダ情報取得部12、画像認識部13、衝突物情報取得部14、二次衝突位置推定部15、動作装置選択部16、及び動作指示部17を備える。なお、制御装置1が備える種々の機能ブロックは、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に実現されてもよい。
また、制御装置1は、以降で述べる種々のデータを記憶するデータ記憶部1Mを備える。データ記憶部1Mは、制御装置1が備える記憶媒体(RAMやフラッシュメモリ)を用いて実現されればよい。ここでは一例として、データ記憶部1Mは、RAMによって実現されるものとする。また、推定用データや対応領域データは、制御装置1の起動に伴ってフラッシュメモリから読み出されてデータ記憶部1MとしてのRAMに保持される。図1に示す符号1Maは、RAM推定用データが保持されている記憶領域を表しており、符号1Mbは、対応領域データを保持している記憶領域を表している。推定用データを記憶している記憶領域1Maが請求項に記載の推定用データ記憶部に相当し、対応領域データを記憶している記憶領域1Mbが請求項に記載の対応領域記憶部に相当する。
衝突検知部11は、衝突センサ4の出力値を取得し、その出力値に基づいて自車両の前端部と物体との一次衝突を検知する。具体的には、衝突センサ4の出力値が、物体と衝突したか否かを判定するための衝突判定閾値以上となっている場合に、一次衝突が発生したと判定する。そして、前端部における衝突が生じた旨を示す衝突検知信号を、衝突物情報取得部14に提供する。
レーダ情報取得部12は、ミリ波レーダ2の検出結果、すなわち、レーダ検知エリア21内に存在する物体についての情報を取得する。レーダ情報取得部12が取得した検出結果は衝突物情報取得部14に提供される。
画像認識部13は、カメラ3から入力される画像データを解析し、検出対象として予め設定されている物体の検出、及び、その種別の特定を実施する。例えば画像認識部13は、画像データに対してエッジ検出などの公知の画像処理を行い、画像に含まれている全ての物体の輪郭を抽出する。そして、画像処理を施した画像データに対して、パターンマッチング処理を行うことによって、検出対象となっている物体を検出するとともに、その物体の種別を特定する。
検出対象とする物体は適宜設計されれば良いが、少なくとも移動体としての自転車は、検出対象として登録されている。移動体としての自転車とは、乗員が乗車している自転車(乗員付き自転車とする)を指す。もちろん、検出対象とする物体は、自転車に限らない。他の種別の二輪移動体や、歩行者、四輪車両、電柱などの構造物なども検出対象として設定されていても良い。ここではより好ましい態様として、画像認識部13は、上述した種々の物体を検出するものとする。なお、画像データからこれらの検出対象とする物体を検出するために用いられるデータ(画像認識用データとする)は、図示しない記憶媒体に格納されていればよい。画像認識用データとは、例えば検出対象とする物体の形状パターンを表すデータなどが該当する。
また、画像認識部13は、画像データ内における検出物の位置や大きさから、検出物と自車両との相対距離を推定する。さらに、一旦検出した物体については、周知の物体追跡手法を援用して追尾する。これにより、複数の連続するフレーム間における位置や大きさの変化度合いから、検出物の相対的な移動方向や移動速度を推定する。
なお、仮にカメラ3がステレオカメラである場合には、それぞれの画像データ内における同一物体の位置の差に基づいて相対位置を推定してもよい。画像認識部13による画像認識処理の結果は、衝突物情報取得部14に提供される。レーダ情報取得部12及び画像認識部13が請求項に記載の物体認識部に相当する。
衝突物情報取得部14は、レーダ情報取得部12が取得しているミリ波レーダの検出結果と、画像認識部13の認識結果を相補的に用いることで、自車両前方の所定範囲(前方検知エリアとする)に存在する物体についての情報を取得する。具体的には、前方検知エリア内に存在する移動体の種別や、相対位置、相対速度などを取得する。
なお、相対位置は、車両前後方向をX軸、車幅方向をY軸とする平面座標系(XY座標系とする)の座標によって表されればよい。XY座標系の原点は、例えば車両前端部のうち、車幅方向において中央となる点とすればよい。また、X軸は、車両前端部から後端部に向かう方向を正方向とし、Y軸は、車両左側から右側に向かう方向を正方向とする。
ここでの前方検知エリアとは、レーダ検知エリア21と撮影範囲31とを足しあわせた領域である。前方検知エリアが請求項に記載の検知エリアに相当する。ミリ波レーダの検出結果と、画像認識部13の認識結果を相補的に用いる技術は、センサ・フュージョン技術として周知であるため、ここではその詳細な説明は省略する。
また、この衝突物情報取得部14は、より細かい機能ブロックとして衝突物特定部141、相対速度取得部142、及び、一次衝突位置特定部143を備える。
衝突物特定部141は、衝突検知部11が衝突の発生を検知した場合に、逐次収集している前方検知エリアに存在する物体についての情報に基づき、衝突物を特定する。仮に衝突物が乗員付き自転車である場合には、この衝突物特定部141は、乗員付き自転車と自車両とが衝突したことを検出することになる。すなわち、この衝突物特定部141が請求項に記載の一次衝突検出部に相当する。
ここでは一例として、衝突物特定部141は、前方検知エリアに存在する検出物のうち、衝突発生時点(又はその直前)において最も自車両に近い位置に存在している検出物が衝突物であると判定する。ただし、自車両から最も近い物体が、自車両から一定距離(例えば3m)以上離れている場合には、その検出物以外の物体と接触している可能性がある。したがって、最も自車両に近い位置に存在している検出物と自車両との距離が一定距離以上となっている場合には、衝突物は、ミリ波レーダ2やカメラ3で捕捉できていない別の物体であると判定する。
相対速度取得部142は、衝突物特定部141によって衝突物は乗員付き自転車であると判定された場合に、その衝突物としての乗員付き自転車の、衝突する直前における相対速度を取得する。ここでの相対速度とは、相対的な移動方向の概念を含むものであり、相対速度取得部142は、相対速度を、X軸方向(すなわち車両前後方向)の成分であるX軸方向速度Vxと、Y軸方向(すなわち車幅方向)の成分であるY軸方向速度Vyとに分解して取得する。衝突物としての乗員付き自転車の、衝突する直前における相対速度が、請求項に記載の相対ベクトルに相当する。また、相対速度取得部142が請求項に記載の相対ベクトル推定部に相当する。
一次衝突位置特定部143は、衝突物特定部141によって衝突物が乗員付き自転車であると判定された場合に、その衝突物としての乗員付き自転車の重心の、衝突する直前における相対位置を一次衝突位置として取得する。乗員付き自転車における重心位置とは、自転車の前輪と後輪の中間となる位置とすればよい。他の態様として、運転者が乗車している位置(例えば運転者の腰の位置)を、乗員付き自転車における重心位置と見なしてもよい。
また、本実施形態では、一次衝突位置特定部143は、車両前端部及びその側方を含む領域を、図3に示すように左側方部Z1、左側前端部Z2、中央部Z3、右側前端部Z4、及び右側方部Z5の5つの区域を定義し、一次衝突位置が何れの区域に属するかを判定するものとする。
ここでの左側方部Z1とは、車両前端部の左側コーナーよりもさらに左側の区域を指し、左側前端部Z2とは、左側コーナーから前端部の中央へ向かう方向へ一定距離(例えば0.4m)までの区域とする。また、右側方部Z5とは、車両前端部の右側コーナーよりもさらに右側の区域を指し、右側前端部Z4とは、右側コーナーから前端部の中央へ向かう方向へ一定距離(例えば0.4m)までの区域とする。中央部Z3は、左側前端部Z2と右側前端部Z4に挟まれる区域である。
なお、自車両の左側方から飛び出してきた乗員付き自転車と自車両の前端部とが一次衝突した状況において、一次衝突位置が左側方部Z1となっている場合とは、自転車の前輪部分と車両前端部(例えば左側前端部Z2)とが衝突している場合を意味する。また、一次衝突位置が右側方部Z5となっている場合とは、自転車の後輪部分と車両前端部(例えば右側前端部Z4)とが衝突している場合を意味する。
なお、左側前端部Z2、中央部Z3、右側前端部Z4とする区域は適宜設計されればよい。また、ここでは一例として、車幅方向を5つの区域に分割する態様を例示しているが、7つや9つなど、更に細かく分割してもよい。さらに、他の態様として一次衝突位置は、XY座標系の座標で表されてもよい。
そして、衝突物特定部141によって衝突物は乗員付き自転車であると判定されている場合、相対速度取得部142が取得した相対速度と、一次衝突位置特定部143が特定した一次衝突位置は、二次衝突位置推定部15に提供される。
二次衝突位置推定部15は、衝突物情報取得部14から提供される衝突物としての乗員付き自転車の相対速度及び一次衝突位置と、データ記憶部1Mが記憶している推定用データとに基づいて、自車両と衝突した乗員付き自転車の乗員の頭部や胸部といった所定の保護対象部位が自車両のボディと衝突(二次衝突とする)する位置(二次衝突位置とする)を推定する。
ここでは頭部と胸部が保護対象部位として設定されているものとし、二次衝突位置推定部15は、衝突物としての乗員付き自転車の相対速度と、一次衝突位置と、推定用データに基づいて、車体外面において頭部が二次衝突する位置と、車体外面において胸部が二次衝突する位置のそれぞれを推定する。二次衝突位置推定部15が推定した二次衝突位置は、動作装置選択部16に提供される。なお、推定用データは、後述するように、衝突物としての乗員付き自転車の相対速度と、一次衝突位置と、各保護対象部位の二次衝突位置との対応関係を示すデータである。
動作装置選択部16は、自車両に搭載されている複数の外部保護装置5のうち、二次衝突位置推定部15が推定した二次衝突位置に対応する外部保護装置5を、動作させるべき装置(動作装置とする)として選択する。例えば、頭部の二次衝突位置がウインドシールドであって、胸部の二次衝突位置がフード部分である場合には、ポップアップフード5AとWSエアバッグ5Dをそれぞれ動作装置として選択する。
なお、二次衝突位置推定部15が推定した二次衝突位置に対応する外部保護装置5とは、二輪移動体の乗員が二次衝突する恐れがある領域に対応する外部保護装置5に相当する。つまり、二次衝突位置に対応する外部保護装置5とは、自車両と一次衝突した二輪移動体の乗員を、二次衝突から保護可能な外部保護装置5である。言い換えれば、動作装置選択部16は、自車両と二次衝突する二輪移動体の乗員の保護に寄与しない(つまり保護不能な)外部保護装置は選択しない。
動作指示部17は、動作装置選択部16によって選択された外部保護装置5に対して、動作するように指示する動作指示信号を出力し、動作させる。このような態様によれば、自車両と一次衝突した二輪移動体の乗員を保護可能な外部保護装置5を動作させることになる。
<推定用データ>
次に、推定用データD1について述べる。推定用データD1は、二次衝突位置推定部15が、衝突物としての乗員付き自転車の相対速度と、一次衝突位置とに基づいて、保護対象部位の二次衝突位置を推定するためのデータである。
次に、推定用データD1について述べる。推定用データD1は、二次衝突位置推定部15が、衝突物としての乗員付き自転車の相対速度と、一次衝突位置とに基づいて、保護対象部位の二次衝突位置を推定するためのデータである。
推定用データは、例えば図4に示すように、各一次衝突位置Z1〜Z5に対応するデータD11〜D15をリスト形式で備えるデータとすればよい。一次衝突位置Z1〜Z5に対応するデータD11〜D15のそれぞれは、さらに保護対象部位毎のデータを備えており、その保護対象部位毎のデータは、その一次衝突位置における、保護対象部位の二次衝突位置と相対速度との対応関係を示すデータとなっている。
例えば、データD11は、一次衝突位置が左側方部Z1である場合における、保護対象部位毎の二次衝突位置と相対速度との対応関係を示すデータ(以降、左側方用データとする)となっている。そして、左側方用データD11は、一次衝突位置が左側方部Z1である場合の、頭部の二次衝突位置と相対速度との対応関係を示す頭部用データD111と、胸部の二次衝突位置と相対速度との対応関係を示す胸部用データD112を備える。
図5は、左側方用データD11が備える頭部用データD111の構成を示す図である。この図5を用いて、保護対象部位毎の二次衝突位置と相対速度の対応関係を示すデータの概略的な構成を説明する。
頭部用データD111は、図5に示すように、自車両に対する乗員付き自転車のY軸方向速度VyとX軸方向速度Vxに応じた頭部の二次衝突位置を示すデータとなっている。なお、ここでは一例として頭部用データD111は、X軸方向速度及びY軸方向速度を、それぞれが取りうる範囲を所定の幅を有する複数の速度区間に区分し、Y軸方向速度VyとX軸方向速度Vxと二次衝突位置との対応関係をテーブル形式で表したデータとする。
このような推定用データを用いる場合には、二次衝突位置推定部15は、相対速度取得部142が取得したX軸方向速度Vx及びY軸方向速度Vyのそれぞれが属する速度区間の組み合わせに基づいて、頭部の二次衝突位置を推定する。例えば一次衝突位置が左側方部Z1であって、Y軸方向速度Vyが10km/h、X軸方向速度Vxが20km/hである場合には、頭部の二次衝突位置は車両左側のAピラーであると推定する。
なお、図5中における「WS」はウインドシールドを、「−」は路面(つまり二次衝突しない)を、「*」は自車両のボディにおいて外部保護装置5が対応していない部分を、それぞれ表している。このようなデータによれば、二次衝突位置だけでなく、二次衝突が発生するか否かなども判定することができる。
便宜上、ここでは左側方用データD11、及び左側方用データD11が備える頭部用データD111について述べたが、他の一次衝突位置に対応するデータについても同様の構成となっている。
以上で述べた推定用データD1は、シミュレーションや実車試験を実施することで生成されればよい。なお、二次衝突位置は、相対速度と一次衝突位置だけで一意に定まるものではなく、当該保護装置制御システム100が搭載される車両の形状や、衝突物としての乗員付き自転車の大きさ、衝突時における自転車の進行方向、乗員の重心の高さによっても変化しうる。したがって、推定用データD1は、上述した種々の要素を鑑みたデータとしてもよい。
ところで、ここでは制御装置1が備えるCPUの処理負荷軽減の観点から、予め設計された推定用データに基づいて、頭部や胸部といった保護対象部位の二次衝突位置を推定する態様を例示したが、これに限らない。発明者らは、上記推定用データを設計するための種々の試験を実施した結果、自車両と一次衝突した後の自転車の乗員の挙動について下記の知見(詳細は後述)を得た。
二次衝突位置推定部15は、その知見に基づいて一次衝突後の乗員の挙動をモデル化した挙動パターンに基づいて、二次衝突位置を算出する態様としてもよい。なお、挙動パターンは、一次衝突位置や、相対速度などをパラメータとする関数などで表されればよい。
<一次衝突後の自転車の乗員の挙動>
ここで、乗員付き自転車と車両前端部とが衝突した場合の、自転車の乗員が車両と二次衝突するまでの挙動の一例について図6、図7、図8を用いて説明する。なお、ここでは、乗員付き自転車が速度Vα(例えば10km/h)でX軸方向に走行し、かつ、自車両の速度Vβ(例えば30km/h)で前進している場合において、車両の前端部の中央部Z3と乗員の脚部とが衝突した状況を想定する。
ここで、乗員付き自転車と車両前端部とが衝突した場合の、自転車の乗員が車両と二次衝突するまでの挙動の一例について図6、図7、図8を用いて説明する。なお、ここでは、乗員付き自転車が速度Vα(例えば10km/h)でX軸方向に走行し、かつ、自車両の速度Vβ(例えば30km/h)で前進している場合において、車両の前端部の中央部Z3と乗員の脚部とが衝突した状況を想定する。
以上の想定状況において車両の前端部と乗員の脚部とが衝突すると、まずは、乗員の腰部が車体と接触するまで、乗員の体のうち腰より上の部分(すなわち上半身)が、慣性の法則に従って車両側に略平行に移動する。また、脚部等の下半身は、車両の形状に沿った姿勢となる。なお、自転車には、車両前端部によって車両前方に押しだす力が作用する一方、自転車の上部は乗員の体と接触していることによって車両側に引っ張られるため、自転車もまた車両側に倒れこむ姿勢となる。
そして、図8に示すように車両のボディと乗員の腰部とが衝突すると、乗員は、頭部を含む上半身が車両に倒れこむように回転運動し始める。その際の乗員の頭部の軌跡は、腰部と車体とが接触した位置を中心とする楕円形に近似することができる。なお、楕円軌道の中心としての腰部と車体との接触位置は、車両の前端部の高さ等の車両形状と、乗員の腰部の高さに応じて定まる。また、楕円軌道の長軸や短軸の長さは、相対速度や、乗員の腰部から頭部までの長さに応じて定まる。
したがって、二次衝突位置推定部15は、車両形状や、乗員の姿勢、相対速度、衝突位置などに基づいて定まる、頭部の軌跡としての楕円軌道と、車両のボディが形成されている領域を照らし合わせることによって、頭部の二次衝突位置を推定することができる。言い換えれば、二次衝突位置推定部15は、上述した乗員の挙動に対応する関数を定義することによって、図5に示すテーブルを用いなくても頭部の二次衝突位置を推定することができる。
なお、ここでは一例として頭部の二次衝突位置を推定する態様を例示したが、胸部やその他の部位についても同様に推定すればよい。また、推定される頭部の二次衝突位置と一次衝突位置から、胸部や手足などの二次衝突位置を推定してもよい。
<保護装置制御処理>
次に、図9に示すフローチャートを用いて、制御装置1が実施する、自転車の乗員を二次衝突から保護するための処理(保護装置制御処理とする)について述べる。この図9に示すフローチャートは、例えば衝突検知部11が一次衝突を検知した場合に開始されればよい。
次に、図9に示すフローチャートを用いて、制御装置1が実施する、自転車の乗員を二次衝突から保護するための処理(保護装置制御処理とする)について述べる。この図9に示すフローチャートは、例えば衝突検知部11が一次衝突を検知した場合に開始されればよい。
まず、ステップS1では衝突物特定部141が、衝突物を特定する。このステップS1の特定処理の結果、衝突物が乗員付き自転車である場合にはステップS2がYESとなって、ステップS3に移る。一方、衝突物が乗員付き自転車ではない場合にはステップS2がNOとなって本フローを終了する。
また、ステップS1において衝突物特定部141によって衝突物が乗員付き自転車であると判定された場合には、相対速度取得部142がその衝突物としての乗員付き自転車のX軸方向速度Vx及びY軸方向速度Vyを取得するとともに、一次衝突位置特定部143が一次衝突位置を特定する。そして、衝突物情報取得部14は、衝突物としての乗員付き自転車のX軸方向速度Vx、Y軸方向速度Vy、及び一次衝突位置を二次衝突位置推定部15に提供する。
ステップS3では二次衝突位置推定部15が、自車両と一次衝突した乗員付き自転車の相対速度、一次衝突位置、及び、推定用データに基づいて、自車両と衝突した自転車の乗員の頭部及び胸部の二次衝突位置を推定してステップS4に移る。
ステップS4では動作装置選択部16が、二次衝突位置推定部15が推定した二次衝突位置に基づいて、種々の外部保護装置5のうち、動作装置を選択する。具体的には、二次衝突位置推定部15が推定した二次衝突位置に対応する外部保護装置5を、動作させるべき外部保護装置5として選択する。ここで、自車両が備える何れの外部保護装置5も二次衝突位置に対応していない場合や、自車両との二次衝突が発生しないと推定される場合には、何れの外部保護装置5も動作装置として選択しない。このステップS4での処理が完了するとステップS5に移る。
ステップS5では動作指示部17が、動作装置選択部16によって選択された外部保護装置5に対し、動作指示信号を出力して動作させて、本フローを終了する。
<本実施形態のまとめ>
以上の構成では、二次衝突位置推定部15が、自車両と衝突した自転車の乗員の二次衝突位置を推定し、動作装置選択部16は、その乗員が二次衝突する部分に対応する外部保護装置5を選択する。そして、動作指示部17が、その選択された外部保護装置5を動作させる。つまり、自車両と衝突した自転車の乗員の二次衝突位置に対応する外部保護装置5を動作させる。
以上の構成では、二次衝突位置推定部15が、自車両と衝突した自転車の乗員の二次衝突位置を推定し、動作装置選択部16は、その乗員が二次衝突する部分に対応する外部保護装置5を選択する。そして、動作指示部17が、その選択された外部保護装置5を動作させる。つまり、自車両と衝突した自転車の乗員の二次衝突位置に対応する外部保護装置5を動作させる。
このような構成によれば、衝突センサ4の出力値が衝突判定閾値以上となっている場合であっても、二次衝突する恐れがない外部保護装置5は動作させない。つまり、以上の構成によれば、自車両と乗員付き自転車が一次衝突した場合に、その自転車の乗員の保護に不必要な保護装置の動作を抑制できる。
ところで、自車両が一次衝突した対象が、歩行者である場合と、乗員が乗車している自転車である場合とでは、自転車とその乗員とは分離する物体であることや、乗員付き自転車は歩行者に比べて移動速度が大きいこと、自転車の乗員の重心は、歩行者よりも高い位置にあること等に起因して、一次衝突後の自車両に対する自転車の乗員の挙動は、歩行者の挙動と異なってくる。
例えば自車両と一次衝突した時点の乗員付き自転車のY軸方向速度Vyが十分に大きい場合、その自転車の乗員は、自車両と二次衝突せずに、慣性の法則によって自転車の進行方向側に存在する車両側方の路面まで流されるケースも生じうる。
具体的には、発明者らは種々の試験の結果、図10に示すように自転車との一次衝突位置が、車両の前端部の中央Pよりも自転車の進行方向側となる領域であって、且つ、乗員付き自転車のY軸方向速度が10km/h以上となっている場合、自車両と一次衝突した自転車の乗員は、自車両と二次衝突せずに、自転車の進行方向側の路面と衝突する傾向があるという知見を得た。なお、車両の前端部の中央Pよりも自転車の進行方向側となる領域とは、自転車が車両にとって車幅方向右側に進行している場合には、中央Pよりも右側の領域である。
また、歩行者とは異なり、自転車は進行方向に対して前輪や後輪といったボディ部分が存在している。そのため、自車両と乗員付き自転車とが衝突したからといって、自転車の乗員が、車両の正面に存在するとは限らない。特に、自転車の前輪のみや後輪のみが車両の前端部と接触した場合には、自転車の乗員は車両の側方に弾かれる傾向がある。そのような場合もやはり自転車の乗員と自車両との二次衝突は発生しない。
つまり、一次衝突した移動体が歩行者であるか乗員付き自転車であるかによって、保護対象とする人間の挙動は大きく異なり、衝突物が乗員付き自転車の場合には、その自転車の乗員が自車両と二次衝突しないケースが、衝突物が歩行者である場合に比べて相対的に多い。言い換えれば、衝突物が乗員付き自転車の場合には、一次衝突が発生した場合であっても、外部保護装置5を動作させる必要がないケースが、衝突物が歩行者である場合に比べて相対的に多い。
従来、歩行者との一次衝突を検知した場合に、外部保護装置5を動作させるシステムが種々検討されているが、上述した相違点については考慮されていない。このような事情に対し、本実施形態の構成では、自転車の乗員が自車両と二次衝突する恐れがない場合には、何れの外部保護装置5も動作させない。また、自転車の乗員と自車両とが二次衝突する恐れがある場合であっても、自車両のボディのうち、二次衝突する恐れがない部分に対応する外部保護装置5は動作させない。したがって、以上の構成によれば、自転車の乗員を保護しつつ、外部保護装置5の不要な作動を抑制できる。また、外部保護装置5の不要な作動に起因する不経済を低減することができる。
なお、二次衝突位置推定部15は、上記知見に鑑み、乗員付き自転車の一次衝突位置が、車両の前端部の中央Pよりも当該自転車の進行方向側となる領域であって、且つ、そのY軸方向速度が10km/h以上となっている場合には、二次衝突なしと推定してもよい。その場合、動作装置選択部16は、動作させるべき外部保護装置5は存在しないと見なす。
つまり、一次衝突位置が、車両の前端部の車幅方向の中央Pよりも自転車の進行方向側となる領域であって、且つ、そのY軸方向速度が10km/h以上となっている場合には、自車両が備える何れの外部保護装置5も動作させない。これによって、外部保護装置5の不要な作動を抑制できる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
[変形例1]
以上では、自車両前端部において、左側方から飛び出してきた乗員付き自転車と一次衝突する場合を想定した態様を記載した。右側方から飛び出してきた乗員付き自転車と一次衝突する場合も、上述の実施形態と同様に、衝突の態様に応じた推定用データ(又は挙動パターン)を用いて二次衝突位置を推定して、動作させるべき外部保護装置5を選択し、動作させればよい。また、上記の実施形態は、自車両の斜め前方や斜め後方から接近してきた乗員付き自転車と自車両の前端部との衝突にも適用することができる。さらに、自車両の正面方向から接近する乗員付き自転車との衝突に適用してもよい。
以上では、自車両前端部において、左側方から飛び出してきた乗員付き自転車と一次衝突する場合を想定した態様を記載した。右側方から飛び出してきた乗員付き自転車と一次衝突する場合も、上述の実施形態と同様に、衝突の態様に応じた推定用データ(又は挙動パターン)を用いて二次衝突位置を推定して、動作させるべき外部保護装置5を選択し、動作させればよい。また、上記の実施形態は、自車両の斜め前方や斜め後方から接近してきた乗員付き自転車と自車両の前端部との衝突にも適用することができる。さらに、自車両の正面方向から接近する乗員付き自転車との衝突に適用してもよい。
[変形例2]
以上では、保護対象部位として頭部と胸部を採用し、二次衝突位置推定部15は、それぞれの二次衝突位置を推定する態様を例示したが、これに限らない。二次衝突位置推定部15によって推定される体の部位は、頭部だけであってもよいし、胸部だけであっても良い。また、保護対象部位とする部分は、頭部や胸部に限らない。腕部や、腰部などを保護対象部位としてもよい。つまり、二次衝突位置推定部15は、腕部や、腰部などの二次衝突位置を推定し、動作装置選択部16は、その推定結果に基づいて、動作装置を選択する態様としてもよい。
以上では、保護対象部位として頭部と胸部を採用し、二次衝突位置推定部15は、それぞれの二次衝突位置を推定する態様を例示したが、これに限らない。二次衝突位置推定部15によって推定される体の部位は、頭部だけであってもよいし、胸部だけであっても良い。また、保護対象部位とする部分は、頭部や胸部に限らない。腕部や、腰部などを保護対象部位としてもよい。つまり、二次衝突位置推定部15は、腕部や、腰部などの二次衝突位置を推定し、動作装置選択部16は、その推定結果に基づいて、動作装置を選択する態様としてもよい。
[変形例3]
なお、変形例2に関連し、二次衝突位置推定部15が頭部の二次衝突位置を推定し、胸部の二次衝突位置を推定しない態様とする場合、動作装置選択部16は、頭部の二次衝突位置に対応する外部保護装置5だけでなく、一次衝突位置と、頭部の二次衝突位置とを結ぶ線分から一定範囲内となる領域を保護対象とする外部保護装置5も、動作させるべき外部保護装置5として選択してもよい。
なお、変形例2に関連し、二次衝突位置推定部15が頭部の二次衝突位置を推定し、胸部の二次衝突位置を推定しない態様とする場合、動作装置選択部16は、頭部の二次衝突位置に対応する外部保護装置5だけでなく、一次衝突位置と、頭部の二次衝突位置とを結ぶ線分から一定範囲内となる領域を保護対象とする外部保護装置5も、動作させるべき外部保護装置5として選択してもよい。
例えば一次衝突位置が左側前端部Z2であって、頭部の二次衝突位置がカウルトップとなっている場合には、WSエアバッグ5Dだけでなく、ポップアップフード5Aもまた動作させるべき外部保護装置5として選択する。頭部がカウルトップと二次衝突する場合には、胸部はカウルトップよりも一次衝突位置側に存在するフード部分と衝突する可能性が高いからである。
このような態様によれば、二次衝突位置推定部15が胸部の二次衝突位置を推定しない場合であっても、胸部が二次衝突する恐れがある部分に対応する外部保護装置5を動作させることができる。
[変形例4]
また、変形例2に関連し、二次衝突位置推定部15が胸部の二次衝突位置を推定し、頭部の二次衝突位置を推定しない態様とする場合、動作装置選択部16は、胸部の二次衝突位置に対応する外部保護装置5だけでなく、一次衝突位置から胸部の二次衝突位置へ向かう半直線から一定範囲内となる領域を対応領域とする外部保護装置5も、動作させるべき外部保護装置5として選択してもよい。
また、変形例2に関連し、二次衝突位置推定部15が胸部の二次衝突位置を推定し、頭部の二次衝突位置を推定しない態様とする場合、動作装置選択部16は、胸部の二次衝突位置に対応する外部保護装置5だけでなく、一次衝突位置から胸部の二次衝突位置へ向かう半直線から一定範囲内となる領域を対応領域とする外部保護装置5も、動作させるべき外部保護装置5として選択してもよい。
例えば、一次衝突位置が左側前端部Z2であって、胸部の二次衝突位置がフード部分となっている場合には、ポップアップフード5Aだけでなく、WSエアバッグ5Dもまた動作させるべき外部保護装置5として選択する。胸部がフード部分と二次衝突する場合、自転車の乗員の頭部は、フードよりも車両後方側に存在するカウルトップやウインドシールドと二次衝突する可能性が高いからである。
このような態様によれば、二次衝突位置推定部15が頭部の二次衝突位置を推定しない場合であっても、頭部が二次衝突する恐れがある部分に対応する外部保護装置5を動作させることができる。
[変形例5]
衝突物情報取得部14は、図11に示すように、上述した種々の機能に加え、衝突物特定部141によって衝突物が乗員付き自転車であると判定された場合に、その自転車の乗員の頭部の自車両に対する相対的な位置である初期頭部位置を取得する頭部位置取得部144を備えていてもよい。初期頭部位置は、カメラ3が撮影した画像に対して画像認識部13が周知のパターンマッチング処理を施すことで特定されればよい。
衝突物情報取得部14は、図11に示すように、上述した種々の機能に加え、衝突物特定部141によって衝突物が乗員付き自転車であると判定された場合に、その自転車の乗員の頭部の自車両に対する相対的な位置である初期頭部位置を取得する頭部位置取得部144を備えていてもよい。初期頭部位置は、カメラ3が撮影した画像に対して画像認識部13が周知のパターンマッチング処理を施すことで特定されればよい。
そのような態様において二次衝突位置推定部15は、頭部位置取得部144が取得した初期頭部位置と、相対速度取得部が取得した相対速度とに基づいて、自転車の乗員の頭部が自車両と二次衝突する位置である頭部衝突位置を推定する。頭部衝突位置は、種々の試験に基づいて生成された、初期頭部位置と相対速度との対応関係を示すデータを用いて推定されればよい。また、一次衝突後の乗員の頭部の挙動をモデル化した頭部挙動パターンに基づいて推定してもよい。なお、頭部挙動パターンは、初期頭部位置や、相対速度などをパラメータとする関数などで表されればよい。
そして、動作装置選択部16は、二次衝突位置推定部15が推定した頭部衝突位置に対応する外部保護装置5を、動作させるべき外部保護装置5として選択する。このような態様によっても、自車両と衝突した自転車の乗員を保護する事ができる。なお、自転車の乗員の胸部に対しても同様の処理を適用してもよい。
[変形例6]
以上では、衝突物特定部141は、前方検知エリアに存在する検出物のうち、衝突検知部11が一次衝突を検知した時点(又はその直前)において最も自車両に近い位置に存在している検出物が衝突物であると判定する態様としたが、これに限らない。
以上では、衝突物特定部141は、前方検知エリアに存在する検出物のうち、衝突検知部11が一次衝突を検知した時点(又はその直前)において最も自車両に近い位置に存在している検出物が衝突物であると判定する態様としたが、これに限らない。
例えば、衝突物情報取得部14は、検出物の相対位置と相対速度から、検知エリアに存在する検出物毎に、衝突する危険度を示す指標として、衝突までに残された時間である衝突余裕時間(TTC:Time to Collision)を算出してもよい。
そのような態様においては、衝突物特定部141は、TTCが所定の閾値(例えば3秒)以下であって、かつ、最も小さい値となっている検出物を、自車両と衝突する恐れがある物体(衝突物候補とする)として認識する。そして、衝突物候補を認識している状態において、衝突検知部11が一次衝突を検知した場合に、その衝突物候補を衝突物として確定させてもよい。
また、そのような態様において、相対速度取得部142は、衝突物候補の相対速度を逐次推定し、衝突検知部11が一次衝突を検知した場合にその直前に推定していた相対速度を、一次衝突時点における相対速度として採用すればよい。一次衝突位置特定部143も同様に、衝突物候補の相対位置や相対速度から一次衝突が生じる位置を逐次推定し、衝突検知部11が一次衝突を検知した場合にその直前に推定していた位置を一次衝突位置として確定させればよい。
[変形例7]
以上では、一例として、自車両と一次衝突する移動体が乗員付き自転車である場合を想定した態様を例示したが、これに限らない。自車両と一次衝突する移動体として、原動機付き自転車や自動二輪車などの、自転車以外の二輪移動体を想定する場合には、その想定する移動体に応じた推定用データ(又は挙動パターン)を用いることで、本実施形態と同様の効果を奏することができる。
以上では、一例として、自車両と一次衝突する移動体が乗員付き自転車である場合を想定した態様を例示したが、これに限らない。自車両と一次衝突する移動体として、原動機付き自転車や自動二輪車などの、自転車以外の二輪移動体を想定する場合には、その想定する移動体に応じた推定用データ(又は挙動パターン)を用いることで、本実施形態と同様の効果を奏することができる。
例えば自動二輪車の乗員を保護の対象とする場合には、乗員が乗車した自動二輪車と車両とが一次衝突した場合の、相対速度と一次衝突位置との対応関係を示す推定用データ(又は挙動パターン)を、種々の試験によって生成すればよい。
つまり、以上の構成によれば自車両と二輪移動体とが一次衝突した場合に、その二輪移動体の乗員の保護に不必要な保護装置の動作を抑制できる。
また、上記保護装置制御システム100の保護対象とする人間は、二輪移動体の乗員に限らない。衝突物が歩行者であれば、歩行者を二次衝突から保護するための処理を実施すればよい。また、自動三輪車(いわゆるトライク)の乗員を保護の対象としてもよい。
100 保護装置制御システム、1 制御装置、2 ミリ波レーダ、3 カメラ、4 衝突センサ、5 外部保護装置、11 衝突検知部、12 レーダ情報取得部(物体認識部)、13 画像認識部(物体認識部)、14 衝突物情報取得部、15 二次衝突位置推定部、16 動作装置選択部、17 動作指示部、141 衝突物特定部(一次衝突検出部)、142 相対速度取得部(相対ベクトル推定部)、143 一次衝突位置特定部、144 頭部位置取得部、1M データ記憶部、D1 推定用データ
Claims (7)
- 二輪車の乗員を保護するための少なくとも1つの外部保護装置が搭載されている車両で用いられ、
前記車両周辺に存在する物体についての情報を取得する物体認識部(12、13)と、
前記物体認識部が取得している情報に基づいて、乗員が乗車している二輪車である二輪移動体と前記車両とが一次衝突したことを検出する一次衝突検出部(141)と、
前記物体認識部が取得している情報に基づいて、前記車両と一次衝突した前記二輪移動体の、一次衝突時点における前記車両に対する相対的な移動速度及び移動方向を表す相対ベクトルを推定する相対ベクトル推定部(142)と、
前記車両と前記二輪移動体とが一次衝突した時点における、前記車両に対する前記二輪移動体の衝突位置である一次衝突位置を特定する一次衝突位置特定部(143)と、
前記相対ベクトル推定部が推定した前記相対ベクトルと、前記一次衝突位置特定部が特定した前記一次衝突位置に基づいて、前記二輪移動体の乗員が二次衝突する位置である二次衝突位置を推定する二次衝突位置推定部(15)と、
前記外部保護装置を動作させる動作指示部(17)と、を備え、
前記動作指示部は、前記二次衝突位置推定部が推定した二次衝突位置に基づいて定まる、前記二輪移動体の乗員を保護可能な前記外部保護装置を動作させることを特徴とする保護制御装置。 - 請求項1において、
前記動作指示部は、前記二次衝突位置推定部が推定した二次衝突位置が、前記二輪移動体の乗員が前記車両と二次衝突する恐れがない領域の場合、前記外部保護装置を動作させないことを特徴とする保護制御装置。 - 請求項1又は2において、
前記二次衝突位置推定部は、前記二輪移動体の乗員の頭部が前記車両と二次衝突する位置である頭部衝突位置を推定し、
前記動作指示部は、前記二次衝突位置推定部が推定した前記頭部衝突位置に対応する前記外部保護装置を動作させることを特徴とする保護制御装置。 - 請求項3において、
前記車両と前記二輪移動体とが一次衝突した時点における、前記二輪移動体の乗員の頭部の前記車両に対する相対的な位置である初期頭部位置を取得する頭部位置取得部(144)を備え、
前記二次衝突位置推定部は、前記頭部位置取得部が取得した前記初期頭部位置と、前記相対ベクトル推定部が推定した前記相対ベクトルとに基づいて、前記頭部衝突位置を推定することを特徴とする保護制御装置。 - 請求項1から4の何れか1項において、
前記相対ベクトル推定部は、前記相対ベクトルとして、前記車両の車幅方向における前記二輪移動体の相対的な移動速度と、前記車両の前後方向における前記二輪移動体の相対的な移動速度のそれぞれを推定するものであって、
前記動作指示部は、前記一次衝突位置が、前記車両の前端部においてその車幅方向の中央よりも前記二輪移動体の進行方向側となっており、且つ、前記車幅方向における前記二輪移動体の相対的な移動速度が10km/h以上となっている場合には、前記車両が備える何れの前記外部保護装置も動作させないことを特徴とする保護制御装置。 - 請求項1から5の何れか1項において、
前記相対ベクトルと、前記一次衝突位置と、前記二輪移動体の乗員の二次衝突位置との対応関係を示す推定用データを記憶する推定用データ記憶部(1Ma)を備え、
前記二次衝突位置推定部は、前記相対ベクトル推定部が推定した前記相対ベクトルと、前記一次衝突位置特定部が取得した前記一次衝突位置と、前記推定用データ記憶部が記憶している前記推定用データに基づいて、前記二輪移動体の乗員の二次衝突位置を推定することを特徴とする保護制御装置。 - 請求項1から6の何れか1項において、
前記車両には、前記車両のそれぞれ異なる領域を対応領域とする複数の前記外部保護装置を備えられてあって、
前記保護制御装置は、複数の前記外部保護装置のそれぞれの対応領域と、前記外部保護装置との対応関係を示すデータを記憶する対応領域記憶部(1Mb)を備え、
前記動作指示部は、
複数の前記外部保護装置のうち、前記二次衝突位置推定部が推定した二次衝突位置に基づいて定まる、前記二輪移動体の乗員が前記車両と二次衝突する恐れがある領域に対応する前記外部保護装置を動作させる一方、
複数の前記外部保護装置のうち、前記二次衝突位置推定部が推定した二次衝突位置に基づいて定まる、前記二輪移動体の乗員が前記車両と二次衝突する恐れがない領域に対応する前記外部保護装置については動作させないことを特徴とする保護制御装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015138054A JP2017019378A (ja) | 2015-07-09 | 2015-07-09 | 保護制御装置 |
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