JP2017018905A - 水素処理装置 - Google Patents

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敏浩 吉井
基茂 柳生
Motoshige Yagyu
基茂 柳生
美香 田原
Mika Tawara
美香 田原
雅人 岡村
Masahito Okamura
雅人 岡村
重広 味森
Shigehiro Mishin
重広 味森
雅士 田邊
Masashi Tanabe
雅士 田邊
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Abstract

【課題】反応材からの酸素遊離を抑えつつ被処理ガスに含まれる水素をスムーズに処理し、反応熱に起因する熱損傷を低減可能な水素処理装置を提供する。
【解決手段】水素処理装置50は、導入されたガスが水素と反応する反応部80を通過することで、ガスに含まれる水素を除去する装置であって、反応部80で生じる反応を制御する制御因子を調整する反応調整手段を、反応部80に設定した。
【選択図】 図2

Description

本発明の実施形態は、ガス中に含まれる水素を除去する水素処理装置に関する。
原子力プラントでは、原子炉炉心を収容する原子炉圧力容器を原子炉格納容器に格納している。原子炉格納容器には、原子炉圧力容器を包囲する上部ドライウェルと下部ドライウェル、および、上部ドライウェルとベント管を介して接続され内部に水を貯蔵したサプレッションプールを備えたウェットウェルが形成されている。また、原子炉圧力容器を包囲して生体遮蔽壁が設置されている。
上記のような構成の原子炉格納容器において、原子炉事故が発生すると、原子炉格納容器内に水素が発生する。例えば、原子炉圧力容器に接続された主蒸気管等が万一破断した場合、原子炉格納要容器内の上部ドライウェルに高温・高圧の原子炉一次冷却材(水)が放出され、上部ドライウェル内の圧力・温度が急激に上昇する。
上部ドライウェル内の気体と混合して、ベント管を通してサプレッションプールにおいて吸収される。原子炉圧力容器には内には非常用炉心冷却系によりサプレッションプールの水が注入されて炉心が冷却されるが、この冷却水は長期的には炉心から崩壊熱を吸収し、破断した配管の破断口からドライウェルへ流出される。このため、上部ドライウェル内の圧力・温度は常にウェットウェルよりも高い状態となる。
このような長期的な事象下で、軽水炉型原子力発電所の原子炉内では冷却材である水が放射分解され、水素ガスと酸素ガスが発生する。さらに、燃料被覆管の温度が上昇する場合には水蒸気と燃料被覆管材料のジルコニウムとの間で反応(Metal−Water反応)が生じ、短時間で水素ガスが発生する。
こうして発生する水素ガスが破断した配管の破断口から原子炉格納容器内に放出され、原子炉格納容器内の水素ガス濃度は次第に上昇する。また、水素ガスは非凝縮性であるから、原子炉格納容器内の圧力も上昇する。
このような水素ガスが発生し、原子炉格納容器内の水素濃度が上昇する事態に対して、何等有効な対策を採ることができずに水素ガス濃度が4vol%かつ酸素濃度が5vol%以上に上昇した場合、すなわち可燃性ガスとしての水素ガスの濃度が可燃限界を超えた場合、気体は可燃状態となる。さらに、水素ガス濃度が上昇すると過剰な反応が発生する可能性が生じる。
可燃性ガスである水素ガスが可燃状態となる等の事態を防止する有効な対策としては、例えば、従来の沸騰水型原子力発電設備の場合には、圧力抑制式の原子炉格納容器内を窒素ガスで置換し酸素濃度を低く維持することがある。このような対策を実践可能な装置等を導入することにより、Metal−Water反応により短時間で大量に発生する水素ガスに対しても原子炉格納容器内が可燃性雰囲気となることを防止し、固有の安全性が達成される。
また、他の対策例としては、再結合器およびブロアを有する可燃性ガス濃度抑制装置を原子炉格納容器外に設置することである。可燃性ガス濃度抑制装置は、原子炉格納容器内の気体を原子炉格納容器外に吸引し、昇温させて水素ガスと酸素ガスを再結合させて水に戻し、残りの気体を冷却してから原子炉格納容器内へ戻すように動作する装置である。このように動作する可燃性ガス濃度抑制装置を設置することで、原子炉格納容器内の可燃性ガス濃度上昇が抑制される。
さらに、上述の対策(装置)とは異なる別の対策例としては、外部電源を必要とせず、静的に可燃性ガス濃度を抑制する装置が提案されている。外部電源を必要とせず、静的に可燃性ガス濃度を抑制する技術の例として、例えば、水素の酸化触媒を用いて再結合反応を促進させる触媒式再結合装置を原子炉格納容器内に複数設置する技術や、活性金属を用いて水素を処理する技術等がある。
特開2005−3371号公報
Metal−Water反応によって大量の水素が発生する事象下において、上述の水素と酸素の再結合による従来の水素処理技術では、低酸素状態で水素の除去を行うことが困難である。水素除去ができない場合、格納容器内圧力を低減することができず、事故を収束に導くことが困難となる。この場合、現行のシステムでは格納容器内雰囲気を環境に放出して格納容器内圧力を低減し、事故を収束することが計画されているが、同時に放射性廃棄物を環境に放出するリスクを少なからず負うことになる。そこで、酸素濃度が低く再結合を行うのが難しい低酸素状態下においても、水素除去処理される水素を含有するガス(以下、「被処理ガス」と称する。)から水素を除去する方法として、水素吸蔵合金を利用する技術が提案されている。
しかしながら、水素吸蔵合金が吸蔵する水素の重量は、例えば、Ti−Feの場合、合金重量の約1.8%と低く、吸蔵量は高々その合金重量の数%程度にすぎない。そのため、水素吸蔵合金を利用する水素除去技術を用いて、原子炉の過酷事故発生時のような大量に水素が発生する事態に対処するためには、膨大な量の水素吸蔵合金が必要となり、現実的には適用が困難という点で課題がある。
また、被処理ガスから水素を除去する別な方法として、水素/酸素反応を促進する触媒を下段に、水素/窒素反応を促進する触媒を上段に設置して、水素を除去する方法も提案されている。
しかしながら、原子炉の過酷事故発生から数時間では、原子炉格納容器内は酸素が少ないため、触媒を処理材とする水素除去技術は必ずしも十分な効果を発揮し得ない点で課題がある。
一方、水素を除去処理する処理材(水素との反応材)として、例えば、酸化銅(CuO)、過酸化マンガン(Mn)、酸化コバルト(Co)等の金属酸化物、過酸化物イオン(O 2−)と金属とで構成される塩である金属過酸化物等の複数の酸化数を取り得る金属酸化物中の高次の酸化数を持つ材料を用い、水素を酸化させることによって水素を除去する技術も提案されている。この技術では、反応材として金属過酸化物を用いる場合にはもちろんのこと、金属酸化物を用いる場合においても、金属酸化物に含まれるOと水素ガスとが結合して水(HO)を生成することできるため、外部からの酸素を必要とすることなく水素を除去することができる利点がある。
一般的には、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、モリブテン(Mo)、テクネチウム(Tc)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、カドミウム(Cd)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、ニオブ(Nb)等から選択される金属過酸化物が反応材として有効である。
しかしながら、上述した金属過酸化物等を反応材として用いる水素除去技術を原子炉格納容器内の雰囲気に含まれる水素ガスを除去するために適用する場合、低温での水素との反応が良好なマンガン(Mn)系の酸化物は、約280度(℃)になると酸素の遊離が生じる性質がある。従って、酸素の遊離が生じる酸素遊離温度(約280℃)以上の環境下では、Mn系の酸化物が不活性化されている原子炉格納容器内に酸素を供給することとなるため、好ましくない。
酸素が供給される事態を回避するためには、温度が上昇しても酸素の遊離を生じない反応材の適用が有効である。温度が上昇しても酸素の遊離を生じない材料としては、銅(Cu)の酸化物がある。ところが、Cuの酸化物は、低温での反応速度が低くいため、水素との反応材の全てをCuの酸化物とすることは、大量の水素除去を必要とする環境下での装置適用を想定した場合に不利となる。
また、Cuの酸化物は、水素との反応熱が大きいため、水素と反応すると処理材(反応材)の温度が高くなる性質がある。従って、低温での反応速度の低さを補うために、低温での反応が良好な材料としてMn系の酸化物を用いる場合には、前記酸素の遊離を如何に抑制するかが重要である。
さらに、処理材(反応材)が水素と反応し、水素が酸化して水となる際には、反応熱が生じるため、処理材を封入した容器自体の温度が上昇する。処理材を封入した容器の温度上昇は当該容器の構造安全性を低下させ得るため、好ましくない。
一方、容器に封入される処理材を効率的に使用するためには、処理材と反応させる被処理ガスが容器内に流入する流入口から急峻に温度を上昇させることが求められる。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、反応材からの酸素遊離を抑えつつ被処理ガスに含まれる水素をスムーズに処理し、反応熱に起因する熱損傷を低減可能な水素処理装置を提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係る水素処理装置は、上述した課題を解決するため、導入されたガスが水素と反応する反応材で構成される反応部を通過することで前記ガスに含まれる水素を除去する水素処理装置であり、前記反応部で生じる反応を制御する制御因子を調整する反応調整手段を、前記反応部に設定したことを特徴とする。
また、本発明の別の実施形態に係る水素処理装置は、上述した課題を解決するため、導入されたガスが水素と反応する反応材で構成される反応部を通過することで前記ガスに含まれる水素を除去する水素処理装置であり、前記反応部は、前記反応材に水素と反応しないダミー材を混在させた状態で配置して構成されることを特徴とする。
さらに、本発明の別の実施形態に係る水素処理装置は、上述した課題を解決するため、導入されたガスが水素と反応する反応材で構成される反応部を通過することで前記ガスに含まれる水素を除去する水素処理装置であり、前記反応材は、水素と反応する物質で構成される純粋反応材に、形態を安定化させるとともに水素と反応しない結合材を添加して構成される加工反応材であることを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、反応材からの酸素遊離を抑えつつ被処理ガスに含まれる水素をスムーズに処理し、反応熱に起因する熱損傷を低減することができる。
本発明の実施形態に係る水素処理装置の適用例を示す概略図。 本発明の実施形態に係る水素処理装置の構成例を示す概略図。 本発明の実施形態に係る水素処理装置が具備する反応材モジュールの反応材収容体の構成例(第1の構成例)を示す概略図。 本発明の実施形態に係る水素処理装置に適用し得る反応材と、反応速度、酸素遊離の有無、および反応時の発熱量との関係を示す説明図(表)。 本発明の実施形態に係る水素処理装置に適用し得る反応材と反応速度との関係を示す説明図(グラフ)。 本発明の実施形態に係る水素処理装置が具備する反応材モジュールの反応材収容体の構成例(第2の構成例)を示す概略図。 本発明の実施形態に係る水素処理装置が具備する反応材モジュールの反応材収容体の構成例(第3の構成例)を示す概略図。
以下、本発明の実施形態に係る水素処理装置について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明においては、上、下、左、右等の方向を示す言葉は、図示した状態または通常の使用状態を基準とする。
本発明の実施形態に係る水素処理装置では、水素を除去する技術として、金属酸化物または過酸化物イオン(O 2−)と金属とで構成される塩である金属過酸化物等の複数の酸化数を取り得る金属酸化物中の高次の酸化数を持つ材料を反応材として用い、水素を酸化させることによって水素を消費(除去)する技術を採用する。反応材として金属過酸化物を用いて被処理ガスに含有する水素を除去する技術は、金属過酸化物自体に含まれる酸素を利用するため、外部の酸素を必要とすることなく被処理ガスから水素を除去することができるという利点がある。なお、反応材として金属酸化物を用いる場合においても、金属酸化物に含まれるOと水素ガスとが結合して水(HO)を生成することできる。
続いて、本発明の実施形態に係る水素処理装置について、本発明の実施形態に係る水素処理装置を原子炉格納容器1(図1)の雰囲気から水素を除去する際に適用する場合を例示して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る水素処理装置の一例である水素処理装置50の適用例(原子炉格納容器1の雰囲気から水素を除去するために水素処理装置50を適用する場合の一例)を示す概略図である。
ここで、図1に示される各構成は、それぞれ、原子炉格納容器1、炉心2、原子炉圧力容器3、生体遮蔽壁4、上部ドライウェル5、下部ドライウェル6、ウェットウェル7、ベント管8、サプレッションプール9、主蒸気管11、安全弁12、および真空破壊弁13である。
水素処理装置50は、例えば、原子炉格納容器1と供給配管51および戻り配管52を介して連結される。また、供給配管51には水素除去処理される雰囲気ガス(被処理ガス)15を水素処理装置50内に導くと共に水素処理装置50内で水素除去処理後の雰囲気ガス(以下、「処理済ガス」と称する。)16を水素処理装置50外へ送出するポンプ53が設けられる。
さらに、供給配管51および戻り配管52には、それぞれ、流路の開閉状態を切り替える開閉弁54が設けられる。開閉弁54は、水素除去が不要な場合、すなわち、原子炉が通常に運用されている場合には閉じており、Metal−Water反応によって大量の水素が発生する事象が生じた場合等、水素処理装置50を稼動させる必要が生じた場合に開かれる。
図2は水素処理装置50の構成例を示す概略図である。
水素処理装置50は、水素除去手段として、供給配管51および戻り配管52と連結される筐体55内に反応材モジュール60を具備する。
また、反応材モジュール60は、反応材を通気可能に収容し、各々が独立した1個の流路を形成する反応材収容体70(70A,70B,70C等)を複数個備えており、ガス流入側(図2において下側)とガス流出側(図2において上側)には、それぞれ、筐体55内で反応材収容体70を支持する下部支持板63および上部支持板64が設けられる。
反応材収容体70は、管状の収容容器の両端面(上面および下面)に通気可能な蓋が取り付けられており、内部に水素と反応する反応材で構成される反応部が収容されている。水素処理装置50において、反応材収容体70は、下面を流入口とし上面を流出口とする1個の流路を形成する。
下部支持板63および上部支持板64は、例えば、筐体55の側壁の内周面と接する複数の貫通孔が設けられた多孔板であり、各貫通孔の箇所に反応材収容体70が配設される。また、各反応材収容体70と下部支持板63(各貫通孔)との間は適宜シール部材が取り付けられる。従って、筐体55の内部に導入される被処理ガス15は、漏れなく反応材モジュール60(より詳細には反応材収容体70)の内部に導入される。
上部支持板64は、下部支持板63と同様の多孔板であるが、各貫通孔には、各反応材収容体70が加熱されて熱膨張した際に、熱膨張を逃がせるようクリアランス(隙間)が設定されている。
続いて、反応材モジュール60の反応材収容体70(70A〜70C等)を幾つか例示し、より詳細に説明する。
図3は、水素処理装置50が具備する反応材モジュール60(図2)の反応材収容体70の構成例を示す概略図であり、より詳細には、反応材収容体70の第1構成例である第1の反応材収容体70Aを示す概略図である。
反応材収容体70としての反応材収容体70Aは、管状の収容容器71の内部に水素と反応する反応部80が収容されており、収容容器71の両端面(上面および下面)に通気可能な蓋72が取り付けられている。反応部80は、水素と反応する反応材を包含する反応層をガスの流れ方向(軸方向)に少なくとも1層有して構成される。収容容器71内に設けられている仕切部73は、反応部80が多層構造の場合に各反応層(または反応層内の各領域)を仕切るとともにガスを通気させる役割を担う。仕切部73は、例えば、多孔板、網目等で構成される。
反応材収容体70では、反応部80で生じる水素との反応を制御する反応調整手段が反応部80に設定されている。反応調整手段が有する少なくとも一つの制御因子を調整することによって、反応部80で生じる水素との反応は活性化されたり抑制化されたりして制御される。
反応部80の制御因子としては、例えば、反応部80を構成する反応材81,82,83の配置構成(大きさ、材料種類、並び等)、反応材81,82,83と共に収容される水素と反応しない非反応材(以下、「ダミー材」と称する。)84の混合率(全体に対してダミー材の占める比率)、反応材81,82,83に添加され形態を安定化させる結合材(水素とは反応しない)の全体に対する割合等がある。
反応材収容体70Aでは、例えば、3個の通気可能な仕切部73が設けられており、1個は、第1の反応層85を、ガスの通気方向(収容容器71の軸方向)に対して、上流(流入口)側に位置する第1の領域85aと、第1の領域85aの下流(流入口)側に位置する第2の領域85bとに仕切る一方、残りの2個は、それぞれ、第1の反応層85(85a,85b)と第2の反応層86、および第2の反応層86と第3の反応層87とを仕切っている。
このような仕切部73を設けることによって、第1の反応材収容体70Aの内部では仕切部73が各反応層85(85a,85b),86,87の境界を形成し、反応部80が多層状に維持される。また、第1の反応層85においては、第1の領域85aと第2の領域85bとの境界を形成し、第1の反応層85に設けられる二つの領域85a,85bが区分けされたまま(それぞれ粒径の異なる第1の反応材81a,81bが混ざり合うことなく)維持される。
このようにして、図3に例示される第1の反応材収容体70A内には、それぞれ、第1,2,3の反応材81,82,83で構成される第1,2,3の反応層85,86,87をガスの通気方向(収容容器71の軸方向)に対して積層した3層構造の反応部80が収容される。すなわち、図3に例示される第1の反応材収容体70Aでは、反応部80が多層化されて構成されている。
なお、反応部80が多層状に構成されるのは、各反応層85(85a,85b),86,87で役割(機能)を分担するためであり、反応部80で生じる水素との反応具合を調整可能にするためである。反応部80で生じる水素との反応具合は、例えば、各反応層85(85a,85b),86,87における反応材81,82,83の選択や各反応層85(85a,85b),86,87のガス通気方向(収容容器71の軸方向)に対する長さ等、各反応層85(85a,85b),86,87が反応に関与する程度を調整することによって調整することができる。
従って、第1,2,3の反応層85,86,87で多層化される構成等の第1,2,3の反応材81,82,83の順で積層される反応部80の配置構成は、反応部80の制御因子の一つとなる。
反応部80を構成する反応材81,82,83は、それぞれ、異なる物質からなる金属過酸化物の反応材である。反応材81,82,83は、安定的な反応の再現性や反応材収容体70内の反応の調整容易性等の観点から略同形状に形成される。反応材81,82,83は、例えば、球、柱体、錐体、多面体等の加工が容易で形状再現性の良好な略同形状に形成される。本実施形態では、一例として、球状に造粒された金属過酸化物の粒子に、反応材81,82,83は形成される。
なお、第1,2,3の反応層85,86,87を構成する第1,2,3の反応材81,82,83は、各反応層85,86,87において被処理ガス15が通風するための適度な通気性(一つの目安として各反応層85,86,87の空隙率が30%未満とならない程度)を確保する必要があるため、必ずしも全てを同形状にする必要はない。一部異なる形状の反応材81,82,83を混在させてもよい。
反応部80において、最も上流側に配置される第1の反応層85は、仕切部73によって、その領域が第1,2の領域85a,85bの二つ等の複数領域に分けられている。第1,2の領域85a,85bを有する第1の反応層85は、第1の領域85aに第1の反応材81aが収容され、第2の領域85bに第1の反応材81bが収容されて構成される。第1の領域85aに収容される第1の反応材81aは、第2の領域85bに収容される第1の反応材81bに対して、同じ物質で同じ多孔率であるが、その大きさが小さい反応材で構成される。
このように、第1の反応材81(81a,81b)の大きさを変えることで、第1の反応層85における水素との反応時に生じる熱(発熱)による温度上昇速度を変えることができる。より詳細には、第1の反応材81の大きさが小さいほど温度上昇が速く、大きいほど温度上昇が遅くなる。
例示の反応材収容体70Aでは、上流側に小さい第1の反応材81aが配置され、続いて、(第1の反応材81aよりも)大きい第1の反応材81bが配置されて第1の反応層85が構成されており、第1の反応材81bだけで第1の反応層85を構成した場合と比較して、第1の反応層85の上流側(第1の領域85a)で素早く温度を上昇させることができる。
このように、第1の反応層85の配置構成、すなわち、反応部80において、大きさを変えた第1の反応材81(81a,81b)を配置する反応材81〜83の配置構成は、反応部80で生じる水素との反応を制御する制御因子の一つである。また、上流側に相対的に小さい第1の反応材81aを配置し下流側に相対的に大きい第1の反応材81bを配置する反応材81〜83の配置構成も反応部80で生じる水素との反応を制御する制御因子の一つとなる。
なお、ここで使用する反応材81,82,83の大きさとは、体積に相当するものであるが、断面積や底面積等の面積や一辺の長さ等の長さが一義的に決まると必然的に体積も一義的に決まる場合には、面積や長さに置き換えてもよい。例えば、球の場合、半径(または直径)が一義的に決まると体積も一義的に決まるため、半径をもって球状に形成された反応材の大きさを規定してもよい。また、正多面体では、一辺の長さが一義的に決まると必然的に体積も一義的に決まるので、一辺の長さをもって正多面体の大きさを規定してもよい。
第2の反応層86は、第2の反応材82によって構成され、例示の反応材収容体70Aでは、第1の反応層85(より詳細には第2の領域85b)および第3の反応層87との境界となる仕切部73間に第2の反応材82が収容されて構成される。
第3の反応層87は、第3の反応材83と、水素と反応しない材料(非反応材)であるダミー材84とによって構成され、例示の反応材収容体70Aでは、第2の反応層86との境界となる仕切部73と収容容器71の蓋72との間に、第3の反応材83およびダミー材84が収容されて構成される。
ダミー材84は、水素との再結合反応を生じない材料であり、設計上想定される反応部80の最高温度(例えば、約300〜500℃の範囲で設定される)を考慮した温度環境下で物理的に安定的な材料から選択され、例えば、耐熱性の樹脂材料、耐熱性や耐火性に優れたガラス(例えば、二酸化ケイ素(SiO)を主成分とするもの)等から選択される。
このように、第3の反応材83とダミー材84とで構成される第3の反応層87は、ダミー材84が水素と反応しないため、第3の反応層87内のダミー材84の含有率、すなわち、第3の反応材83およびダミー材84の合計量に対するダミー材84の量の比率を変えることで、第3の反応層87で生じる反応熱量を変えることができる。
従って、第3の反応層87で生じる反応熱量を調整することで、第3の反応層87の温度を調整することができる。より詳細には、ダミー材84の含有率が高くなる程、第3の反応層87で生じる水素との反応熱量を減らすことができ、第3の反応層87の温度上昇を抑えることができる。
なお、ダミー材84の形状は、ガスの流れに伴う圧損等の条件がなるべく変わらないように、混在させる反応材(図3に例示される第1の反応材収容体70Aでは第3の反応材83)と略同形状に形成されることが好ましい。
また、上述した第1の反応材収容体70Aは第3の反応層87にダミー材84が混在している場合を説明した例であるが、他の反応層85,86にダミー材84が混在していてもよい。反応部80の各反応層85,86,87におけるダミー材84の含有率が、ガスの流れ方向に対して上流側から下流側に向かうほど高くなるようにダミー材84を混在させて配置すれば、反応部80の終端側(下流側)での過剰な温度上昇を抑制する効果を高めることができる。
このように、ダミー材84の含有率を調整可能な第3の反応層87の配置構成、すなわち、反応部80において、第3の反応材83にダミー材84を所望の割合で混在させる反応材81〜83の配置構成は、反応部80で生じる水素との反応を制御する制御因子の一つとなる。なお、ダミー材84の材料や大きさも、第1,2,3の反応材81,82,83の材料や大きさと同様に反応部80で生じる水素との反応を制御する制御因子の一つとなる。
続いて、反応部80における、例えば、第1,2,3の反応材81,82,83等で多層化された反応材の配置構成と水素との反応との関係について、図3に示される反応部80を例に説明する。
図4は水素処理装置50に適用し得る反応材と、反応速度、酸素遊離の有無、および反応時の発熱量(水素ガス1kgを処理するに当たり発生する熱量MJ)との関係を示す説明図(表)であり、図5は水素処理装置50(図1,2)に適用し得る反応材と反応速度との関係を示す説明図(グラフ)である。
なお、図4に示される記号「×」、「○」および「◎」は、水素との反応速度を表しており、それぞれ、「遅い」、「普通」および「速い」ことを示す。また、「−」は酸素遊離が生じない(酸素非遊離性の物質である)ことを示す。
図4に示されるように、反応部80に適用する第1〜3の反応材81〜83の種類によって、水素との反応速度、酸素遊離の有無、および反応時の発熱量等、水素処理の性能が異なる。
また、図5に示されるように、水素と金属酸化物中の酸素と水素とが再結合する再結合反応の速度は、常温では微少であるが、温度が上昇するにつれて2次関数的に上昇することが知られていることから、常温付近で水素処理を行うよりも、常温よりも高い温度域で水素処理する方がより多くの水素を除去処理することができる点で有利である。
その一方で、再結合反応は一般に発熱反応であり、当該反応により生じる反応熱に起因する過剰な温度上昇や急激な温度上昇は、構造物の熱損傷を招き、構造物健全性の観点から好ましくない。また、約280℃以上の温度環境下では、Mn系の酸化物を反応材として使用する場合には酸素の遊離を招き得る。従って、構造物健全性や酸素の遊離を防止する観点から、反応時の温度を必要以上に上昇させることは回避したい要請もある。
これらの事情を考慮すれば、水素処理装置50を設計するにあたり、例えば、反応部80の温度が常温から400℃程度までの範囲内が想定される場合、反応部80は、出来るだけ上流側から(ガス導入口にできるだけ近い位置で)温度を400℃まで上昇させるように構成し、温度が280℃以上となる反応部80内の領域では酸素を遊離しないことが求められる。
そこで、第1の反応材収容体70Aでは、ガスが通気する上流側からなるべく速やかに温度を400℃程度まで上昇させつつ、温度が280℃以上となる反応部80内の領域で酸素を遊離しないことの要求を満足させるべく、一例として、異なる役割(機能)を有する反応層85(85a,85b),86,87による3層構造の反応部80を採用している。
第1の反応材収容体70A(図3)の一番上流側(図3において下側)に位置する第1の反応層85(85a,85b)としての第1の反応材81(81a,81b)は、被処理ガス15に含まれる水素と反応して水素を消費しつつ、被処理ガス15を昇温する役割を担う。第1の反応層85(85a,85b)に続く第2の反応層86としての第2の反応材82は、昇温された被処理ガス15に含まれる水素と反応して水素を消費しつつ、被処理ガス15をさらに昇温する役割を担う。第2の反応層86に続く第3の反応層87としての第3の反応材83は、昇温された被処理ガス15含まれる水素と反応して水素を消費しつつ、被処理ガス15の過剰な加熱を抑える役割を担う。
第1の反応層85(85a,85b)は、例えば約230度以下の温度域(図4に示される低温に相当)で反応速度が普通以上となる、反応熱を発生させる反応材、すなわち、低温度域で水素との反応が活性で反応熱を発生させる反応材を用いて構成する。
第1の反応層85(85a,85b)を形成する反応材の一例としては、二酸化マンガン(MnO)等のMn系の金属酸化物である。なお、Mn系の金属酸化物は、前述したように、約280℃以上の環境下では酸素を遊離してしまうため、被処理ガス15の流れ方向に対する第1の反応層85(85a,85b)の長さは、第1の反応層85(85a,85b)の最下流部での温度が酸素遊離温度(約280℃)に到達しない長さに設定する。
その一方で、被処理ガス15の流れ方向に対する第1の反応層85(85a,85b)の長さは、第1の反応層85(85a,85b)の最下流部での温度が、Mn系の金属酸化物の反応速度よりも速くなる(逆転する)他の反応材が選択可能な温度まで昇温できる長さに設定することが好ましい。例えば、図4に示される例では、約230℃以上になるとMnOの反応速度よりもCuOの反応速度の方が速くなるため、第1の反応層85(85a,85b)の最下流部での温度が約230℃以上、かつ、酸素遊離温度(約280℃)に到達しない範囲となるように、被処理ガス15の流れ方向に対する第1の反応層85(85a,85b)の長さを設定する。
また、図3に例示される反応部80では、反応部80の最上流側に位置する第1の領域85aには相対的に大きさが小さい第1の反応材81aを配置することによって、相対的に大きさが大きい第1の反応材81bのみで第1の反応層85を構成する場合よりも速やかに第1の反応層85の温度を上昇させることを可能にしている。
第2の反応層86は、例えば約230度以上の温度域(図4に示される高温に相当)で反応速度が普通以上であり、酸素遊離温度(約280℃)以上の温度となっても酸素を遊離しない反応材を用いて構成される。また、第2の反応層86は、例えば、生じる反応熱が第3の反応層87で生じる反応熱よりも高くなる反応材を用いて構成される。
第2の反応層86を形成する反応材は、第1の反応層85(85a,85b)を形成する反応材との関係では、高温域での反応速度が第1の反応層85(85a,85b)を形成する反応材の反応速度を上回る反応材であることが好ましい。
第2の反応層86を形成する反応材の一例としては、酸化銅(CuO)等の銅(Cu)系の金属酸化物である。Cu系の金属酸化物は、高温域において、Mn系の金属酸化物の反応速度よりも速く、上記第2の反応層86を形成する反応材として好ましい反応材である。
なお、被処理ガス15の流れ方向に対する第2の反応層86の長さは、水素との反応時の温度が、収容容器71、仕切部73、および蓋72を備える反応材収容体70を含めた構造物健全性が維持される温度域となるように設定される。また、被処理ガス15の流れ方向に対する第2の反応層86の長さは、水素との反応時の温度が第2の反応層86での反応速度が第1の反応層85(85a,85b)での反応速度よりも速くなる温度域となるように設定されることが好ましい。
第3の反応層87は、例えば、230度以上の温度域(図4に示される高温に相当)で反応速度が普通以上であり、反応熱が第2の反応層86で生じる反応熱に対して低くなる反応材が用いられる。また、過剰な温度上昇を避ける観点から、第3の反応材83の他に適当量のダミー材84を含めることもできる。例示される第3の反応層87では、ダミー材84は、第3の反応材83と同じ領域内に分離されずに配置されている(混在している)が、領域を区切って別々に配置しても良い。
第3の反応層87を形成する反応材の一例としては、四酸化三コバルト(Co)等のコバルト(Co)系の金属酸化物である。Co系の金属酸化物は、高温域でも、Mn系の金属酸化物と反応速度で遜色なく、酸素の遊離を生じない点で高温域での使用に適している。また、高温域の反応速度はCu系の金属酸化物よりもやや劣るものの、Cu系の金属酸化物よりも発熱量が少なく過剰な温度上昇を避けるのに適している。
なお、上述した第1の反応材収容体70Aは、反応材収容体70の一例であり、他にも反応部80の構成等、種々の構成を採用し得る。例えば、反応部80に水素との反応を制御する制御因子を設定するという共通のコンセプトの下においても種々の構成を採用し得る。そこで、第1の反応材収容体70A以外の反応材収容体70例として、第2の反応材収容体70B(図6)および第3の反応材収容体70C(図7)について説明する。
図6,7は、それぞれ、第1の反応材収容体70A(図3)以外の反応材収容体70の一例である第2の反応材収容体70B(図6)および第3の反応材収容体70C(図7)の構成例を示す概略図である。
第2の反応材収容体70B(図6)は、第1の反応材収容体70A(図3)に対して、第1の反応層85および第3の反応層87の構成が相違する。また、第3の反応材収容体70C(図7)は、第1の反応材収容体70A(図3)に対して、第3の反応層87の構成が相違する。しかしながら、第2の反応材収容体70Bおよび第3の反応材収容体70Cは、何れも上記相違以外の点に実質的な相違はないので、第2の反応材収容体70Bおよび第3の反応材収容体70Cの説明では、第1の反応材収容体70Aと実質的に相違しない構成要素に同じ符号を付して、重複する説明を省略する。
まず、第2の反応材収容体70Bについて説明すれば、第1の反応層85は、第1の領域85aと、第1の領域85aの下流側に位置する第3の領域85cとに分けられる。第3の領域85cには、第1の領域85aに収容される第1の反応材81aの他、ダミー材84が混在して収容される。第3の領域85c内のダミー材84は、第1の反応材81aと略同形状に形成されている。
また、第2の反応材収容体70Bにおける第3の反応層87は、第1の反応材収容体70A(図3)の第3の反応層87に対して、ダミー材84が省かれて(ダミー材84の含有率を0%として)構成されている。つまり、第2の反応材収容体70Bにおいて、第3の反応層87は、ダミー材84を混在させずに第3の反応材83を収容して構成される。
このように第2の反応材収容体70Bにおける反応部80では、第1の反応層85の第3の領域85cが第1の反応層85の温度上昇を抑える役割を果たしており、第1の反応層85(85a,85c)の最下流部での温度が酸素遊離温度(約280℃)に到達しないように構成されている。
なお、第3の反応層87内にダミー材84が混在していないため、ダミー材84による第3の反応層87の温度上昇を抑える効果は弱まっているが、第3の反応層87の温度が設計上許容される上限温度に対して十分な余裕がある等の事情があれば、第3の反応層87内にダミー材84が混在していなくても特に問題にはならない。
続いて、第3の反応材収容体70C(図7)について説明すると、第3の反応層87は、第1の反応材収容体70A(図3)に対して、第3の反応層87内にダミー材84を混在させる代わりに、粒径を所望の寸法に固定する等、反応材全体の形態を安定化させるとともに自身は水素と反応しない結合材(バインダー)を第3の反応材83に添加して構成される反応材(以下、「加工反応材」とする)93を収容して構成される。
第3の反応材収容体70Cにおいて、第3の反応層87を構成する加工反応材93は、結合材が添加されていない純粋な反応材(純粋反応材)である第3の反応材83に結合材を添加して形成される。一般に水素との反応度は、結合材の量が多いほど低下し、少ないほど上昇する。従って、加工反応材93を収容して構成される第3の反応層87(図7)は、機能的には、第3の反応材83にダミー材84を混在させた状態で収容して構成される第3の反応層87(図3)と実質的に同様となる。
故に、加工反応材93に含まれる結合材の比率を調整可能な第3の反応層87の配置構成、すなわち、反応部80において、第3の反応材83に結合材を所望の割合で添加して成形した加工反応材93を配置する反応材81,82,93の配置構成は、第3の反応材83にダミー材84を混在させた状態で収容して構成される第3の反応層87の配置構成と同様に反応部80で生じる水素との反応を制御する制御因子の一つとなる。
以上、反応材収容体70の幾つかの構成例として、第1〜3の反応材収容体70A〜70Cを例に説明したが、上述した反応材収容体70(70A〜70C)は、代表的な一例であり、その構成は、上述した内容に限定されない。例えば、反応部80を構成する反応材81,82,83の配置構成(大きさ、材料種類、並び等)、反応材81,82,83と共に収容するダミー材84の比率、加工反応材93を収容して反応部80を構成する場合の結合材の比率等の水素との反応を制御する上述した制御因子を反応部80に少なくとも一つ設定した構成である限り、他の構成は設計要求等を考慮して任意に設定できる。
例えば、反応部80において、必ずしも多層化されていなくても良く、単層構成でも良い。例えば、反応部80をMn系の反応材で構成される反応層からなる単層構成としたり、Cu系やCo系の反応材で構成される反応層からなる単層構成としたりすることもできる。
第1の反応材81がMn系の反応材である第1の反応層85からなる単層構成の反応部80の場合、反応部80の温度を素早く上昇させつつ、最高温度が酸素遊離温度に到達しないようにする必要あるため、例えば、領域を3つに分割し、最上流側の領域を大きさの小さい第1の反応材81aとし、続く領域を大きさが大きい第1の反応材81bとし、最下流側の領域を大きい第1の反応材81bとダミー材84を混在させる、または第1の反応材81b(純粋反応材)に結合材を添加した加工反応材93とした反応部80の構成等を採用することができる。この場合、大きさとダミー材84の比率(または結合材の比率)との少なくとも二つの制御因子によって反応部80で生じる水素との反応を制御することができる。
第2の反応材82がCu系の反応材で構成される第2の反応層86、または第3の反応材83がCお系の反応材で構成される第3の反応層87からなる単層構成の反応部80の場合、反応部80の温度を素早く上昇させる必要あるため、例えば、領域を複数に分割し、上流側から下流側にかけて順次大きさが大きくなるように配置した構成を採用できる。この場合に、下流側の一部領域で温度が反応材収容体70の温度が構造物の健全性に悪影響を及ぼし(熱損傷を与え)得る温度に到達するのであれば、第2の反応材82または第3の反応材83と共にダミー材84を含めて収容する領域をさらに設けることで、構造物の健全性を維持可能な構成とすることができる。
また、上述した例は、何れも各反応層85(85a,85b),86,87が、それぞれ、同じ(1種類の)金属酸化物で構成される場合の例であるが、必ずしも同じ金属酸化物で構成される場合に限定されない。各反応層85(85a,85b),86,87は、各反応層85(85a,85b),86,87の機能が維持される限り、すなわち、各反応層85(85a,85b),86,87が担う役割が維持される限り、2種類以上の金属酸化物を混合して構成することもできる。
例えば、異なる2種類のMn系金属酸化物を混合して第1の反応層85(85a,85b)を構成したり、異なる2種類のCu系金属酸化物を混合して第2の反応層86を構成したり、異なる2種類のCo系金属酸化物を混合して第3の反応層87を構成したり、Co系金属酸化物にCu系金属酸化物を混合して第3の反応層87を構成してもよい。
次に、図1に示される適用例における水素処理装置50の作用、および水素処理装置50を用いた水素処理方法について説明する。
図1に示される適用例に係る原子炉において、何らかの原因により、燃料被覆管の温度が上昇し、水蒸気と燃料被覆管材料であるジルコニウムとの間で反応(Metal−Water反応)が生じて水素が発生すると、大量の蒸気とともに発生した水素が原子炉圧力容器3から漏洩する。Metal−Water反応が始まり、原子炉圧力容器3から原子炉格納容器1内に多量の蒸気と水素とが漏れ出た直後のタイミングで水素処理装置50を稼働させる。すなわち、通常時には閉じている開閉弁54を開いてポンプ53を起動させる。
水素処理装置50においてポンプ53が起動すると、供給配管51、水素処理装置50、戻り配管52、および原子炉格納容器1内を循環する気流が生じる。ポンプ53の軌道に伴い生じる気流によって、原子炉格納容器1内の雰囲気は、被処理ガス15として供給配管51を介して水素処理装置50内に導入される。
水素処理装置50内では、水素処理装置50内に導入される被処理ガス15が複数林立する反応材収容体70内に流入する。反応材収容体70内では、被処理ガス15が反応部80を通過し、その過程で被処理ガス15に含まれる水素と反応部80の反応材としての金属酸化物に含まれる酸素とが反応して水(水蒸気)が生成される。
従って、被処理ガス15は、反応材収容体70の内部を通過すると、反応材に含まれる酸素との反応で被処理ガス15に含まれる水素が消費され、水素が除去された処理済ガス16となって反応材収容体70の外部へ流出する。
水素処理装置50内の反応材収容体70の外部へ流出した処理済ガス16は、水素処理装置50から戻り配管52へ流入する。戻り配管52へ流入した処理済ガス16は、戻り配管52を通って原子炉格納容器1の内部へ戻る。
図3に示される反応部80を例にして、反応部80内で生じる水素との反応をより詳細に説明する。
反応部80は、被処理ガス15の流れ方向に対して、複数の反応層である第1の反応層85(85a,85b)と、第2の反応層86と、第3の反応層87とが積層されている構造のため、反応部80へ導かれる被処理ガス15は、第1の反応層85(85a,85b)、第2の反応層86および第3の反応層87と、順次通過する。被処理ガス15に含まれる水素は、各反応層85(85a,85b),86,87を形成する反応材としての金属酸化物の酸素と反応して水(水蒸気)となる。
第1の反応層85(85a,85b)は、低温域(図4に示される低温)での反応がより良好(図4において反応速度が「◎」)な二酸化マンガン(MnO)を層状に形成した反応層であり、低温域の被処理ガス15であっても被処理ガス15に含まれる水素が消費される。また、MnOが反応時に生じる熱量は、図4に示されるように、水素ガス1kgを処理するに当たり熱量54MJを発生する。第1の反応層85(85a,85b)で生じた熱は、その大部分が被処理ガス15とともに移送されるため、第1の反応層85(85a,85b)を通過する過程で水素が消費されるとともに昇温される。
なお、前述したように、第1の反応層85(85a,85b)の被処理ガス15の流れ方向の長さは、第1の反応層85(85a,85b)の最下流部での温度が酸素遊離温度(約280℃)に到達しない長さに設定されているため、被処理ガス15の温度は酸素遊離温度未満に抑えられる。
第1の反応層85(85a,85b)を通過した被処理ガス15は、第1の反応層85(85a,85b)に続いて第2の反応層86に流入する。第2の反応層86は、高温域(図4に示される高温)での反応がより良好(図4において反応速度が「◎」)な酸化銅(CuO)を層状に形成した反応層であり、第1の反応層85(85a,85b)を通過して理想的には高温域の温度にまで昇温された被処理ガス15に含まれる水素が消費される。
また、図4に示されるように、第2の反応層86を形成するCuOは、水素ガス1kgを処理するに当たり熱量45MJを発生する。第2の反応層86で生じた熱は、大部分が被処理ガス15とともに移送されるため、被処理ガス15はさらに熱量を吸収することになるが、前述したように、水素との反応時の温度が、反応材収容体70を含めた構造健全性が維持される温度域となるように被処理ガス15の流れ方向に対する第2の反応層86の長さが設定されるため、過剰な温度上昇は回避される。
なお、第2の反応層86で生じる熱は、大部分が被処理ガス15とともに移送されるため、第2の反応層86で生じる熱が仕切部73を介して第1の反応層85(85a,85b)へ伝導する熱はごく僅かであり、第1の反応層85(85a,85b)の温度を上昇させることはない。従って、第2の反応層86が発熱したとしても、第1の反応層85(85a,85b)の最下流部での温度が酸素遊離温度(約280℃)に到達していない場合には、第1の反応層85(85a,85b)が酸素遊離温度に到達することはなく第1の反応層85(85a,85b)で生じ得る酸素遊離は抑制される。
第2の反応層86を通過した被処理ガス15は、第2の反応層86に続いて第3の反応層87に流入する。第3の反応層87は、高温域(図4に示される高温)での反応が良好(図4において反応速度が「○」)な四酸化三コバルト(Co)を層状に形成した反応層であり、第2の反応層86で生じる反応熱が小さい反応層である。
図4に示されるように、第3の反応層87を形成するCoの発熱量は8MJ/kgであり、CuOの発熱量45MJ/kgに対して約18%と1/5未満である。故に、被処理ガス15の流れ方向に対して、第3の反応層87の長さを第2の反応層86の長さよりも長く(第2の反応層86の長さを第3の反応層87の長さよりも短く)形成することで、反応部80のピーク温度を抑えつつ水素を効率良く処理することができる。
以上、水素処理装置50によれば、例えば、相対的に大きさが小さい反応材を上流側に配置する、および被処理ガス15が低温であっても水素との反応が良好な反応材を選択する、の少なくとも一方を採用することによって、被処理ガス15が低温であっても、反応材収容体70を通過する過程で素早く昇温することができる。従って、被処理ガス15が低温であっても、反応材収容体70を通過する過程で素早く昇温して反応材収容体70内で生じる水素との反応速度を速めることができ、被処理ガス15に含まれる水素をスムーズに処理することができる。
例えば、水素処理装置50では、水素と反応させる反応部80を被処理ガス15の流れ方向に対して複数の反応層が積層した構成とし、反応部80の最も入口側(被処理ガス15の流れ方向を基準とする最上流側)に低温での水素との反応が良好なMn系の金属酸化物を配置した構成とすれば、被処理ガス15が低温であっても、反応材収容体70を通過する初期過程から昇温することができ、被処理ガス15が反応材収容体70を通過する初期過程から反応速度を速めることができるので、被処理ガス15に含まれる水素をスムーズに処理することができる。
また、水素処理装置50では、Mn系の金属酸化物を配置した部分の被処理ガス15の流れ方向に対する長さを制約したり、温度が上昇する下流側の領域でダミー材84を混在させたり、結合材を添加した加工反応材93を収容することで、Mn系の金属酸化物が酸素遊離温度(約280℃)以上になると生じる酸素遊離を抑止することができ、Mn系の金属酸化物で生じ得る酸素遊離を抑えつつ被処理ガス15に含まれる水素をスムーズに処理することができる。
また、Mn系の金属酸化物を配置した部分の被処理ガス15の流れ方向に対する下流側に高温域(約230℃以上の温度域)での反応速度が普通以上(図4において反応速度が「○」か「◎」)であり、酸素を遊離しない(酸素非遊離性の)Cu系の金属酸化物やCo系の金属酸化物を配置すれば、Mn系の金属酸化物では酸素を遊離させてしまう酸素遊離温度(約280℃)以上の環境下においても酸素遊離を抑止することができる。
さらに、水素処理装置50によれば、反応部80の構成を、例えば、被処理ガス15の流れ方向の上流側から、Mn系の金属酸化物を配置した部分、Cu系の金属酸化物を配置し部分、Co系の金属酸化物を配置した部分の順番で設けたり、温度が上昇する反応部80の下流側等の適当な領域内に発熱(温度上昇)を抑制するダミー材84を混在させたり、結合材を添加した加工反応材93を収容することで、反応部80のピーク温度を水素との反応が良好な高温度域の範囲内、かつ構造物の健全性を維持可能な範囲内に抑えることができ、水素処理の効率をほとんど低下させることなく、反応材収容体70の健全性が損なわれるような過剰な温度上昇(反応材収容体70の熱損傷)を回避することができる。
なお、本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階では、上述した実施例以外にも様々な形態で実施することが可能である。本発明は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、追加、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…原子炉格納容器、2…炉心、3…原子炉圧力容器、4…生体遮蔽壁、5…上部ドライウェル、6…下部ドライウェル、7…ウェットウェル、8…ベント管、9…サプレッションプール、11…主蒸気管、12…安全弁、13…真空破壊弁、15…被処理ガス、16…処理済ガス、50…水素処理装置、51…供給配管、52…戻り配管、53…ポンプ、54…開閉弁、55…筐体、60…反応材モジュール、63…下部支持板、64…上部支持板、70(70A〜70C)…反応材収容体、71…収容容器、72…蓋、73…仕切部、80…反応部、81(81a,81b)…第1の反応材、82…第2の反応材、83…第3の反応材、84…ダミー材(非反応材)、85(85a,85b,85c)…第1の反応層、85a…第1の領域、85b…第2の領域、85c…第3の領域、86…第2の反応層、87…第3の反応層、93…加工反応材。

Claims (14)

  1. 導入されたガスが水素と反応する、大きさが複数段階に分類される同じ物質の反応材で構成される反応部を通過することで前記ガスに含まれる水素を除去する水素処理装置であり、
    前記反応部は、前記ガスの流れ方向に対して、前記大きさの段階が前記複数段階となるように前記反応材を配置して構成されることを特徴とする水素処理装置。
  2. 前記大きさの段階は、前記ガスの流れ方向に対して上流側ほど小さい段階であることを特徴とする請求項1記載の水素処理装置。
  3. 導入されたガスが水素と反応する反応材で構成される反応部を通過することで前記ガスに含まれる水素を除去する水素処理装置であり、
    前記反応部は、前記反応材に水素と反応しないダミー材を混在させた状態で配置して構成されることを特徴とする水素処理装置。
  4. 前記反応部は、前記ガスの流れ方向に対して、それぞれ異なる反応材で構成される複数の反応層を有し、
    前記複数の反応層の少なくとも一つは、前記反応材に前記ダミー材を混在させて構成されることを特徴とする請求項3記載の水素処理装置。
  5. 前記複数の反応層は、前記ガスの流れ方向に対して上流側に前記反応材に前記ダミー材が混在させずに構成される反応層が配置され、その下流側に前記反応材に前記ダミー材を混在させて構成される反応層が配置され、前記反応材に前記ダミー材を混在させて構成される反応層は、前記ガスの流れ方向に対して上流側から下流側に向かうほど前記反応層の全体に占める前記ダミー材の比率が高くなるように配置されることを特徴とする請求項4記載の水素処理装置。
  6. 前記反応部は、前記ガスの流れ方向に対して、同じ物質で構成される反応材と前記ダミー材とを混在させて構成される反応層を有し、
    前記反応層は、前記ガスの流れ方向に対して複数の領域に分割されており、最も下流側に位置する領域内に存在する前記反応材および前記ダミー材の合計に対する前記ダミー材の比率が、他の領域内に存在する前記反応材および前記ダミー材の合計に対する前記ダミー材の比率よりも高くなるように設定されることを特徴とする請求項3から5の何れか1項に記載の水素処理装置。
  7. 前記ダミー材は、耐熱性の樹脂および耐熱性のガラスから選択される何れか一方であることを特徴とする3から6の何れか1項に記載の水素処理装置。
  8. 導入されたガスが水素と反応する反応材で構成される反応部を通過することで前記ガスに含まれる水素を除去する水素処理装置であり、
    前記反応材は、水素と反応する物質で構成される純粋反応材に、形態を安定化させるとともに水素と反応しない結合材を添加して構成される加工反応材であることを特徴とする水素処理装置。
  9. 前記反応部は、前記ガスの流れ方向に対して、前記加工反応材で構成される第1の反応層と、前記純粋反応材で構成される第2の反応層とを有する複数の反応層で構成されることを特徴とする請求項8記載の水素処理装置。
  10. 前記複数の反応層は、前記ガスの流れ方向に対して上流側に前記第2の反応層が配置され、その下流側に前記第1の反応層が配置され、前記第1の反応層は、前記ガスの流れ方向に対して上流側から下流側に向かうほど前記加工反応材に含まれる前記結合材の比率が高くなるように配置されることを特徴とする請求項9記載の水素処理装置。
  11. 前記反応部は、前記ガスの流れ方向に対して、前記加工反応材で構成される反応層を有し、
    前記加工反応材で構成される反応層は、前記ガスの流れ方向に対して複数の領域に分割されており、最も下流側に位置する領域内に存在する前記結合材の比率が、他の領域内に存在する前記結合材の比率よりも高くなるように設定されることを特徴とする8から10の何れか1項に記載の水素処理装置。
  12. 前記反応部は、前記ガスの流れ方向に対して、それぞれ異なる反応材で構成される複数の反応層を有し、
    前記複数の反応層のうち、前記ガスの流れ方向に対して最上流側に位置する反応層は、マンガン系の金属酸化物を含む反応層であることを特徴とする請求項1から11の何れか1項に記載の水素処理装置。
  13. 前記反応部は、前記ガスの流れ方向に対して、それぞれ異なる反応材で構成される複数の反応層を有し、
    前記複数の反応層のうち、前記ガスの流れ方向に対して最上流側に位置するマンガン系の金属酸化物を含む反応層と下流側で接する反応層は、銅系の金属酸化物を含む反応層であることを特徴とする請求項12記載の水素処理装置。
  14. 前記複数は、少なくとも三つであり、前記ガスの流れ方向に対して、最も下流に位置する反応層は、コバルト系の金属酸化物を含む反応層であることを特徴とする請求項12または13記載の水素処理装置。
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