JP6528244B2 - 水素処理装置および水素処理方法 - Google Patents

水素処理装置および水素処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6528244B2
JP6528244B2 JP2015198581A JP2015198581A JP6528244B2 JP 6528244 B2 JP6528244 B2 JP 6528244B2 JP 2015198581 A JP2015198581 A JP 2015198581A JP 2015198581 A JP2015198581 A JP 2015198581A JP 6528244 B2 JP6528244 B2 JP 6528244B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydrogen
gas
reaction
cross
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015198581A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017072445A (ja
Inventor
敏浩 吉井
敏浩 吉井
大悟 橘高
大悟 橘高
基茂 柳生
基茂 柳生
雅人 岡村
雅人 岡村
重広 味森
重広 味森
雅士 田邊
雅士 田邊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Energy Systems and Solutions Corp
Original Assignee
Toshiba Energy Systems and Solutions Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Energy Systems and Solutions Corp filed Critical Toshiba Energy Systems and Solutions Corp
Priority to JP2015198581A priority Critical patent/JP6528244B2/ja
Publication of JP2017072445A publication Critical patent/JP2017072445A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6528244B2 publication Critical patent/JP6528244B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Gas Separation By Absorption (AREA)

Description

本発明の実施形態は、ガス中に含まれる水素を除去する水素処理装置および水素処理方法に関する。
原子力プラントでは、原子炉炉心を収容する原子炉圧力容器を原子炉格納容器に格納している。原子炉格納容器には、原子炉圧力容器を包囲する上部ドライウェルと下部ドライウェル、および、上部ドライウェルとベント管を介して接続され内部に水を貯蔵したサプレッションプールを備えたウェットウェルが形成されている。また、原子炉圧力容器を包囲して生体遮蔽壁が設置されている。
上記のような構成の原子炉格納容器において、原子炉事故が発生すると、原子炉格納容器内に水素が発生する。例えば、原子炉圧力容器に接続された主蒸気管等が万一破断した場合、原子炉格納要容器内の上部ドライウェルに高温・高圧の原子炉一次冷却材(水)が放出され、上部ドライウェル内の圧力・温度が急激に上昇する。
放出された原子炉一次冷却材は、上部ドライウェル内の気体と混合して、ベント管を通してサプレッションプールにおいて吸収される。原子炉圧力容器内には非常用炉心冷却系によりサプレッションプールの水が注入されて炉心が冷却されるが、この冷却水は長期的には炉心から崩壊熱を吸収し、破断した配管の破断口からドライウェルへ流出される。このため、上部ドライウェル内の圧力・温度は常にウェットウェルよりも高い状態となる。
このような長期的な事象下で、軽水炉型原子力発電所の原子炉内では冷却材である水が放射分解され、水素ガスと酸素ガスが発生する。さらに、燃料被覆管の温度が上昇する場合には水蒸気と燃料被覆管材料のジルコニウムとの間で反応(Metal−Water反応)が生じ、短時間で水素ガスが発生する。
こうして発生する水素ガスが破断した配管の破断口から原子炉格納容器内に放出され、原子炉格納容器内の水素ガス濃度は次第に上昇する。また、水素ガスは非凝縮性であるから、原子炉格納容器内の圧力も上昇する。
このような水素ガスが発生し、原子炉格納容器内の水素濃度が上昇する事態に対して、何等有効な対策を採ることができずに水素ガス濃度が4vol%かつ酸素濃度が5vol%以上に上昇した場合、すなわち可燃性ガスとしての水素ガスの濃度が可燃限界を超えた場合、気体は可燃状態となる。
可燃性ガスである水素ガスが可燃状態となる等の事態を防止する有効な対策としては、例えば、従来の沸騰水型原子力発電設備の場合には、圧力抑制式の原子炉格納容器内を窒素ガスで置換し酸素濃度を低く維持することがある。このような対策を実践可能な装置等を導入することにより、Metal−Water反応により短時間で大量に発生する水素ガスに対しても原子炉格納容器内が可燃性雰囲気となることが防止される。
また、他の対策例としては、再結合器およびブロアを有する可燃性ガス濃度抑制装置を原子炉格納容器外に設置することである。可燃性ガス濃度抑制装置は、原子炉格納容器内の気体を原子炉格納容器外に吸引し、昇温させて水素ガスと酸素ガスを再結合させて水に戻し、残りの気体を冷却してから原子炉格納容器内へ戻すように動作する装置である。このように動作する可燃性ガス濃度抑制装置を設置することで、原子炉格納容器内の可燃性ガス濃度上昇が抑制される。
さらに、上述の対策(装置)とは異なる別の対策例としては、外部電源を必要とせず、静的に可燃性ガス濃度を抑制する装置が提案されている。外部電源を必要とせず、静的に可燃性ガス濃度を抑制する技術の例として、例えば、水素の酸化触媒を用いて再結合反応を促進させる触媒式再結合装置を原子炉格納容器内に複数設置する技術や、活性金属を用いて水素を処理する技術等がある。
特開2005−3371号公報
Metal−Water反応によって大量の水素が発生する事象下において、上述の水素と酸素の再結合による従来の水素処理技術では、低酸素状態で水素の除去を行うことが困難である。水素除去ができない場合、格納容器内圧力を低減することができず、事故を収束に導くことが困難となる。この場合、現行のシステムでは格納容器内雰囲気を環境に放出して格納容器内圧力を低減し、事故を収束することが計画されているが、同時に放射性廃棄物を環境に放出するリスクを少なからず負うことになる。そこで、酸素濃度が低く再結合を行うのが難しい低酸素状態下においても、水素除去処理される水素を含有するガス(以下、「被処理ガス」と称する。)から水素を除去する方法として、水素吸蔵合金を利用する技術が提案されている。
しかしながら、水素吸蔵合金が吸蔵する水素の重量は、例えば、Ti−Feの場合、合金重量の約1.8%と低く、吸蔵量は高々その合金重量の数%程度にすぎない。そのため、水素吸蔵合金を利用する水素除去技術を用いて、原子炉の過酷事故発生時のような大量に水素が発生する事態に対処するためには、膨大な量の水素吸蔵合金が必要となり、現実的には適用が困難という点で課題がある。
また、被処理ガスから水素を除去する別な方法として、水素/酸素反応を促進する触媒を下段に、水素/窒素反応を促進する触媒を上段に設置して、水素を除去する方法も提案されている。
しかしながら、原子炉の過酷事故発生から数時間では、原子炉格納容器内は酸素が少ないため、触媒を処理材とする水素除去技術は必ずしも十分な効果を発揮し得ない点で課題がある。
一方、水素を除去処理する処理材(水素との反応材)として、例えば、酸化銅(CuO)、過酸化マンガン(Mn)、酸化コバルト(Co)等の金属酸化物、過酸化物イオン(O 2−)と金属とで構成される塩である金属過酸化物等の複数の酸化数を取り得る金属酸化物中の高次の酸化数を持つ材料を用い、水素を酸化させることによって水素を除去する技術も提案されている。この技術では、反応材として金属過酸化物を用いる場合にはもちろんのこと、金属酸化物を用いる場合においても、金属酸化物に含まれるOと水素ガスとが結合して水(HO)を生成することできるため、外部からの酸素を必要とすることなく水素を除去することができる利点がある。
一般的には、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、モリブテン(Mo)、テクネチウム(Tc)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、カドミウム(Cd)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、ニオブ(Nb)等から選択される金属過酸化物が反応材として有効である。
上述した金属過酸化物等を反応材として用いる水素除去技術を原子炉格納容器内の雰囲気に含まれる水素ガスを除去するために適用する場合において、反応材の温度が上昇しても酸素の遊離を生じない反応材の適用が有効であることに鑑み、例えば、銅(Cu)の酸化物が選択されることがある。
しかしながら、Cuの酸化物は、例えば、約230度未満の温度域である低温域での反応速度が低くいため、水素との反応材の全てをCuの酸化物とすることは、大量の水素除去を必要とする環境下での装置適用を想定した場合に不利となる。そこで、低温域での反応速度の低さを補うために、低温域で水素との反応が良好な材料としてマンガン(Mn)系の酸化物が併用される場合がある。
ところが、Mn系の酸化物には、Cuの酸化物にはない、約280度(℃)以上の温度域で酸素を遊離する性質がある。反応材で酸素の遊離が生じてしまうと、不活性化されている原子炉格納容器内に酸素を供給することとなるため、低温域での反応が良好な材料としてMn系の酸化物を用いる場合には、酸素の遊離を如何に抑制するかについて十分に検討する必要がある。
また、処理材(反応材)が水素と反応し、水素が酸化して水となる際には、反応熱が生じるため、処理材を封入した容器自体の温度が上昇する。反応材として選択され得るCuの酸化物は、水素との反応熱が大きいため、水素と反応すると処理材の温度が高くなる性質があるため、処理材を封入した容器自体の温度がより高くなりやすい。このような処理材を封入した容器の温度上昇は、当該容器の構造安全性を低下させ得るため、極力回避したい。
さらに、容器に封入される処理材(反応材)をより効率的に使用するためには、処理材と反応させる被処理ガスが容器内に流入する処理材(反応材)を配置しておくとともに、当該流入口から急峻に温度を上昇させることが好ましい。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、装置内で生じる反応熱に起因する熱損傷をより低減可能とでき、あるいは被処理ガスが低温であっても被処理ガスに含まれる水素をスムーズに処理することができる水素処理装置および水素処理方法を提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係る水素処理装置は、上述した課題を解決するため、導入されたガスが水素と反応する反応材で構成される反応部を通過することで前記ガスに含まれる水素を除去する水素処理装置であって、前記反応部は、前記ガスが通過する方向に垂直な断面の面積が、流入口の側から流出口の側へ向かって縮小するように構成され、さらに前記反応部は、前記ガスが通過する収容容器と、前記収容容器の内部に設けられ、前記収容容器の前記ガスが通過する方向に垂直な断面の面積を前記流入口の側から前記流出口の側に向かって縮小させる断面積調整体と、を備え、前記反応材が、前記収容容器と前記断面積調整体との隙間に収容されることを特徴とする。
さらに実施形態に係る水素処理装置は、上述した課題を解決するため、導入されたガスが水素と反応する反応材で構成される反応部を通過することで前記ガスに含まれる水素を除去する水素処理装置であって、前記反応部は、前記ガスが通過する方向に垂直な断面の面積が、流入口の側から流出口の側へ向かって縮小するように構成され、らに前記反応部は、前記反応材を収容するとともに前記ガスが通過する収容容器を備え、前記収容容器の壁面の厚さは、前記ガスの前記流入口の側から前記流出口の側へ向かって大きくなるように構成されることを特徴とする。
本発明の実施形態に係る水素処理方法は、上述した課題を解決するため、導入されたガスが水素と反応する反応材で構成される反応部を通過することで前記ガスに含まれる水素を除去する水素処理装置を用いた水素処理方法であって、前記ガスが通過する方向に垂直な断面の面積が流入口の側から流出口の側へ向かって縮小するように構成される前記反応部の内部に前記ガスを通気させ、記反応部は、前記ガスが通過する収容容器と、前記収容容器の内部に設けられ、前記収容容器の前記ガスが通過する方向に垂直な断面の面積を前記流入口の側から前記流出口の側に向かって縮小させる断面積調整体と、を備え、前記反応材が、前記収容容器と前記断面積調整体との隙間に収容されることを特徴とする。
さらに実施形態に係る水素処理方法は、上述した課題を解決するため、導入されたガスが水素と反応する反応材で構成される反応部を通過することで前記ガスに含まれる水素を除去する水素処理装置を用いた水素処理方法であって、前記ガスが通過する方向に垂直な断面の面積が流入口の側から流出口の側へ向かって縮小するように構成される前記反応部の内部に前記ガスを通気させ、前記反応部は、前記反応材を収容するとともに前記ガスが通過する収容容器を備え、前記収容容器の壁面の厚さは、前記ガスの前記流入口の側から前記流出口の側へ向かって大きくなるように構成されることを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、被処理ガスに含まれる水素をスムーズに処理することができる。
本発明の実施形態に係る水素処理装置の適用例を示す概略図。 本発明の実施形態に係る水素処理装置の構成例を示す概略図。 本発明の第1実施形態に係る水素処理装置が具備する反応材モジュールの反応材収容体の構成例を示す概略図。 本発明の実施形態に係る水素処理装置に適用し得る反応材と反応速度との関係を示す説明図(グラフ)。 本発明の実施形態に係る水素処理装置に適用し得る反応材を収容した反応収容体の入口からの長さとの関係を示す説明図(グラフ)。 本発明の第2実施形態に係る水素処理装置が具備する反応材モジュールの反応材収容体の構成例を示す概略図であり、(A)が反応材収容体の縦断面図、(B)がVIB−VIB断面図。 本発明の第3実施形態に係る水素処理装置が具備する反応材モジュールの反応材収容体の構成例を示す概略図。
以下、本発明の実施形態に係る水素処理装置について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明においては、上、下、左、右等の方向を示す言葉は、図示した状態または通常の使用状態を基準とする。
本発明の実施形態に係る水素処理装置では、水素を除去する技術として、金属酸化物または過酸化物イオン(O 2−)と金属とで構成される塩である金属過酸化物等の複数の酸化数を取り得る金属酸化物中の高次の酸化数を持つ材料を反応材として用い、水素を酸化させることによって水素を消費(除去)する技術を採用する。反応材として金属過酸化物を用いて被処理ガスに含有する水素を除去する技術は、金属過酸化物自体に含まれる酸素を利用するため、外部の酸素を必要とすることなく被処理ガスから水素を除去することができるという利点がある。なお、反応材として金属酸化物を用いる場合においても、金属酸化物に含まれるOと水素ガスとが結合して水(HO)を生成することできる。
続いて、本発明の実施形態に係る水素処理装置について、本発明の実施形態に係る水素処理装置を原子炉格納容器1(図1)の雰囲気から水素を除去する際に適用する場合を例示して説明する。
なお、第1の実施形態に係る水素処理装置の一例である水素処理装置50A、および後述する第2および第3の実施形態に係る水素処理装置の一例である水素処理装置50Bおよび50Cの実質的な相違は、水素除去手段として具備する反応材モジュール(より詳細には反応材収容体)の構成の相違であり、その他の点については実質的な相違はない。そこで、説明の重複を回避し簡略化する観点等から、以下の説明では、各実施形態間で実質的に相違しない構成については、末尾のA,B,Cの符号を適宜省略して説明している。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の実施形態に係る水素処理装置の一例である水素処理装置50(50A〜50C)の適用例(原子炉格納容器1の雰囲気から水素を除去するために水素処理装置50を適用する場合の一例)を示す概略図である。
また、図1に示される各構成は、それぞれ、原子炉格納容器1、炉心2、原子炉圧力容器3、生体遮蔽壁4、上部ドライウェル5、下部ドライウェル6、ウェットウェル7、ベント管8、サプレッションプール9、主蒸気管11、安全弁12、および真空破壊弁13である。
水素処理装置50(50A〜50C)は、例えば、原子炉格納容器1と供給配管51および戻り配管52を介して連結される。また、供給配管51には水素除去処理される雰囲気ガス(被処理ガス)15を水素処理装置50内に導くと共に水素処理装置50内で水素除去処理後の雰囲気ガス(以下、「処理済ガス」と称する。)16を水素処理装置50外へ送出するポンプ53が設けられる。
さらに、供給配管51および戻り配管52には、それぞれ、流路の開閉状態を切り替える開閉弁54が設けられる。開閉弁54は、水素除去が不要な場合、すなわち、原子炉が通常に運用されている場合には閉じており、Metal−Water反応によって大量の水素が発生する事象が生じた場合等、水素処理装置50を稼動させる必要が生じた場合に開かれる。
図2は水素処理装置50(50A〜50C)の構成例を示す概略図である。
水素処理装置50(50A〜50C)は、水素除去手段として、供給配管51および戻り配管52と連結される筐体55内に反応材モジュール60(60A〜60C)を具備する。
反応材モジュール60(60A〜60C)は、反応材を通気可能に収容し、各々が独立した1個の流路を形成する反応材収容体70(70A〜70C)を複数個備えており、反応材モジュール60内のガス流入側(図2において下側)とガス流出側(図2において上側)には、それぞれ、筐体55内で反応材収容体70を支持する下部支持板63および上部支持板64が設けられる。
下部支持板63および上部支持板64は、例えば、筐体55の側壁の内周面と接する複数の貫通孔が設けられた多孔板であり、各貫通孔の箇所に管状の反応材収容体70が配設される。また、各反応材収容体70と下部支持板63(各貫通孔)との間は適宜シール部材が取り付けられる。従って、筐体55の内部に導入される被処理ガス15は、漏れなく反応材モジュール60(より詳細には反応材収容体70)の内部に導入される。
上部支持板64は、下部支持板63と同様の多孔板であるが、各貫通孔には、各反応材収容体70が加熱されて熱膨張した際に、熱膨張を逃がせるようクリアランス(隙間)が設定されている。
反応材収容体70は、管状の収容容器の両端面(上面および下面)に通気可能な蓋が取り付けられており、内部に水素と反応する反応材が収容されている。水素処理装置50において、反応材収容体70は、下面を流入口とし上面を流出口とする1個の流路を形成し、水素との反応部を形成する。
なお、図2に例示される反応材収容体70(70A〜70C)は、円管状に構成されている例であるが、反応材収容体70は、横断面が円形状となるものに限らず、矩形等の他の形状となる管状の構成でもよい。
続いて、水素処理装置50Aにおける反応材モジュール60Aの反応材収容体70Aについて、より詳細に説明する。
図3は、反応材モジュール60Aが備える反応材収容体70Aの構成例を示す概略図である。
反応材収容体70Aは、例えば、管状の収容容器71の内部に水素と反応する反応材72が収容されており、収容容器71の両端面(上面および下面)に通気可能な蓋73が取り付けられている。蓋73は、反応材収容体70Aにおいて、下面を流入口とし上面を流出口とする一方向にガスが流れる流路を形成する。
また、反応材収容体70Aの収容容器71内には、例えば、収容容器71の管軸(すなわち、被処理ガスが通過する方向)と垂直方向の断面(横断面)の形状と同じ管軸および同じ横断面形状を有する錐台等の立体形状に形成され、中実(中空でない)の構造体である断面積調整体75が、当該錐台の平行な二面のうち、面積の小さい面が流入口側(図3において下側)となる方向で配設される。
断面積調整体75は、収容容器71の横断面の断面積を流入口側から流出口側へ向かって縮小させる役割を担っており、例えば、金属等の水素と反応材72との反応が活性化して反応材72の温度が上昇しても溶融しない程度に高い融点を有し、かつ、熱伝導の良好な物質で構成される。
反応材収容体70Aでは、収容容器71の内壁と収容容器71内に配設される断面積調整体75との間に形成される空間、すなわち、被処理ガス15の流路に、反応材72が収容(充填)される。水素処理装置50Aでは、収容容器71、反応材72、および断面積調整体75によって水素と反応する反応部としての反応材収容体70Aが形成される。
なお、断面積調整体75の形状は、反応材収容体70Aにおける被処理ガス15の流路の横断面積を流入口側から流出口側へ向かって縮小させる立体形状であれば、錐台に限定されず、どのような立体形状でもよい。
このように、反応材収容体70A等の反応材収容体70において、収容容器71の横断面の断面積を流入口側から流出口側へ向かって縮小させているのは、一般に発熱反応である再結合反応によって生じる反応熱に起因する過剰な温度上昇や急激な温度上昇を抑制し、構造物健全性や酸素の遊離を防止するためである。
図4は水素処理装置50(図1,2)に適用し得る反応材の温度と反応速度との関係(被処理ガスの通気する速度および断面積は一定)を示す説明図(グラフ)であり、図5は反応収容体の入口からの長さと反応材の温度との関係(被処理ガスの通気する速度および断面積は一定)を示す説明図(グラフ)である。
なお、図4および図5の説明図のどちらも、被処理ガスの通気条件は同じであることを前提としている。すなわち、図4および図5は、被処理ガスが単位時間あたりに通気する量(通気する速度および断面積)は同じである場合を想定した内容である。
反応材収容体70(図3,6,7)の内部で生じる水素と金属酸化物中の酸素とが再結合する再結合反応の反応速度は、図4に示されるように、常温では微少であるが、温度が上昇するにつれて2次関数的に上昇することが知られている。従って、常温付近で水素処理を行うよりも、常温よりも高い温度域で水素処理する方がより多くの水素を除去処理することができる点で有利である。
その一方で、再結合反応は一般に発熱反応であり、当該反応により生じる反応熱に起因する過剰な温度上昇や急激な温度上昇は、構造物健全性の観点から好ましくない。また、使用する反応材の種類によっては酸素の遊離を招き得る。従って、構造物健全性や酸素の遊離を防止する観点から、反応時の温度を、必要以上に上昇させたり、急激に上昇させたりする事態を極力回避したい要請がある。
さらに、反応収容体70(図3,6,7)の流入口からの長さと反応材の温度との関係は、図5に示されるように、入口側が最も低くから流出口側ほど高くなる。これは、反応材収容体70の内部に導入された被処理ガス15(図3,6,7)が、水素と酸素との再結合反応を生じさせて熱を発生させながら、その軸方向に流れていくためである。上述のように、過剰な温度上昇や急激な温度上昇は、構造物健全性の観点から好ましくないため、反応収容体70(図3,6,7)の流出口側における温度上昇をなるべく小さく抑えたい要請がある。
上述した事情に鑑みて、水素処理装置50(50A〜50C)では、被処理ガス15が通気する反応収容体70(70A〜70C)内の流路の断面積が流入口側から流出口側に向かうにつれて縮小するように構成されている。当該流路の構成により、反応収容体70(70A〜70C)は流入口から流出口側へ向かうほど熱容量が大きくなり、かつ発生する反応熱の熱量が小さく抑えられている。
ここで、流入口から流出口側へ向かうほど熱容量が大きくなるのは、反応収容体70Aを、流路の断面積が流入口側から流出口側に向かうにつれて縮小するように構成することで、流出口側ほど被処理ガス15が流れる面積(横断面積)は小さくなる結果、流出口側ほど被処理ガス15の流速が速くなり、流出口側ほど単位時間あたりに反応材72を通過する被処理ガス15の量が多くなるためである。
また、流入口から流出口側へ向かうほど発生する反応熱の熱量が小さくなるのは、単位体積当たりの反応材72の収容量が同じであっても、流路の断面積が流入口から流出口側へ向かうほど小さくなる結果、収容される反応材72の量は流路の断面積と同様に減少するためである。
反応収容体70(70A〜70C)内の流路の断面積が流入口側から流出口側に向かうにつれて縮小するように構成することで、反応収容体70(70A〜70C)は流入口から流出口側へ向かうほど熱容量を大きく、かつ発生する反応熱の熱量を小さく抑えることができる。この結果、水素処理装置50Aでは、流入口から流出口側へ向かうほど温度上昇が小さくなり、反応収容体70A内での過剰な温度上昇や急激な温度上昇を回避し、反応熱に起因する水素処理装置50Aの熱損傷をより低減することができる。
また、水素処理装置50Aでは、反応収容体70Aの流入口付近は相対的に熱容量が小さく発熱量が多くなるので、流入口から急峻に温度を上昇させることができる。従って、被処理ガス15が低温であっても被処理ガス15に含まれる水素をスムーズに処理することができる。
さらに、反応収容体70Aの流入口から急峻に温度を上昇させることができるので、被処理ガス15の温度を流入口付近から約230度以上にすることができ、約230度未満では他の金属酸化物よりも反応速度が速いものの酸素を遊離する性質があるMn系の酸化物を反応材72として使用しなくても十分な水素除去処理量を確保することができる。また、反応材72としてMn系の酸化物を使用する必要性を排除することができれば、酸素の遊離を如何に抑制するかについての検討が不要となるので、水素処理装置50Aの設計労力等を軽減することができる。
次に、図1に示される適用例における水素処理装置50(50A〜50C)の作用、および水素処理装置50(50A〜50C)を用いた水素処理方法について説明する。
図1に示される適用例に係る原子炉において、何らかの原因により、燃料被覆管の温度が上昇し、水蒸気と燃料被覆管材料であるジルコニウムとの間で反応(Metal−Water反応)が生じて水素が発生すると、大量の蒸気とともに発生した水素が原子炉圧力容器3から漏洩する。Metal−Water反応が始まり、原子炉圧力容器3から原子炉格納容器1内に多量の蒸気と水素とが漏れ出た直後のタイミングで水素処理装置50(50A〜50C)を稼働させる。すなわち、通常時には閉じている開閉弁54を開いてポンプ53を起動させる。
水素処理装置50(50A〜50C)においてポンプ53が起動すると、供給配管51、水素処理装置50、戻り配管52、および原子炉格納容器1内を循環する気流が生じる。ポンプ53の起動に伴い生じる気流によって、原子炉格納容器1内の雰囲気は、被処理ガス15として供給配管51を介して水素処理装置50内に導入される。
図2に例示されるように、水素処理装置50内では、内部に導入される被処理ガス15が、複数の反応材収容体70(70A〜70C)が林立する反応材モジュール60(60A〜60C)内に流入する。反応材モジュール60内では、被処理ガス15が通過し、その過程で被処理ガス15に含まれる水素と反応材としての金属酸化物に含まれる酸素が反応して水(水蒸気)が生成される。
従って、被処理ガス15は、反応材モジュール60の内部を通過すると、反応材に含まれる酸素との反応で被処理ガス15に含まれる水素が消費され、水素が除去された処理済ガス16となって反応材収容体70(70A〜70C)の外部へ流出する。
反応材収容体70(70A〜70C)の外部へ流出した処理済ガス16は、水素処理装置50から戻り配管52へ流入する。戻り配管52へ流入した処理済ガス16は、戻り配管52を通って原子炉格納容器1の内部へ戻る。
上述したように、水素処理装置50Aおよび水素処理装置50Aを用いた水素処理方法によれば、反応収容体70Aにおける収容容器71の内部に断面積調整体75が配設されており、反応収容体70Aの流路の断面積が流入口側から流出口側に向かうにつれて縮小するように反応収容体70Aが構成されているので、反応収容体70Aは流入口から流出口側へ向かうほど熱容量を大きく、かつ発生する反応熱の熱量を小さく抑えることができる。この結果、水素処理装置50Aでは、流入口から流出口側へ向かうほど温度上昇が小さくなり、反応収容体70A内での過剰な温度上昇や急激な温度上昇を回避し、内部で生じる反応熱に起因する水素処理装置50Aの熱損傷をより低減することができる。
また、水素処理装置50Aでは、反応収容体70Aの流入口付近は相対的に熱容量が小さく発熱量が多くなるので、流入口から急峻に温度を上昇させることができる。従って、水素処理装置50Aおよび水素処理装置50Aを用いた水素処理方法によれば、反応収容体70Aの流入口から急峻に温度を上昇させることができ、被処理ガス15が低温であっても被処理ガス15に含まれる水素をスムーズに処理することができる。
さらに、水素処理装置50Aおよび水素処理装置50Aを用いた水素処理方法によれば、反応収容体70Aの流入口から急峻に温度を上昇させることができるので、低温の反応領域が小さく反応速度の遅さによる水素処理量への悪影響を抑制することができる。すなわち、低温域(例えば、約230度未満の温度域)での反応速度の低さを補う必要はなく、Mn系の酸化物を反応材72として使用しなくても十分な水素除去処理量を確保することができる。反応材72としてMn系の酸化物を使用する必要性を排除することができれば、酸素の遊離を如何に抑制するかについての検討が不要となるので、水素処理装置50Aの設計労力等を軽減することができる。
また、水素処理装置50Aでは、反応収容体70Aにおいて、収容容器71内に断面積調整体75が熱伝導の良好な中実の構造体であるので、反応材72で生じる熱を分散させることができ、反応収容体70Aにおける熱的な偏りを小さくし、局部的な温度上昇を抑制することができる。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態に係る水素処理装置は、第1の実施形態に係る水素処理装置に対して、具備する水素除去手段の構成が相違する。すなわち、図2に例示されように、第2の実施形態に係る水素処理装置の一例である水素処理装置50Bは、水素処理装置50Aに対して、反応材収容体70Aを複数備える反応材モジュール60Aの代わりに、反応材収容体70Bを複数備える反応材モジュール60Bを具備する点で相違するが、その他の点では実質的に相違しない。そこで、本実施形態では、反応材収容体70Bを中心に説明し、水素処理装置50Aと実質的に相違しない構成要素については同じ符号を付して重複する説明を省略する。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る水素処理装置の一例である水素処理装置50Bが具備する水素除去手段としての反応材モジュール60Bの反応材収容体70Bの構成例を示す概略図であり、図6(A)が反応材収容体70Bの縦断面図、図6(B)が図6(A)に示されるVIB−VIB線を切断線とする切断面の断面図(VIB−VIB断面図)である。
反応材収容体70Bは、反応材収容体70Aに対して、伝熱体としての伝熱フィン76をさらに備えて構成されるが、その他の点については実質的に相違しない。伝熱フィン76は、例えば、断面積調整体75と同様に、金属等の水素と反応材72との反応が活性化して反応材72の温度が上昇しても溶融しない程度に高い融点を有し、かつ、熱伝導の良好な物質で構成され、反応材72で発生した熱を反応材収容体70Bの主に横方向に伝熱する役割を果たす。すなわち、伝熱フィン76は、反応材収容体70B内の横断面における温度分布を均一化する役割を果たす。
伝熱フィン76は、反応材収容体70B内において、例えば、所望の間隔をあけて、断面積調整体75の側面に放射状に設置される。また、ガスの流れ方向(図6における縦方向)に対しては、反応材収容体70Bのガスの流れ方向の長さ等を考慮して、所望の間隔をあけて設置される。
水素処理装置50Bの作用および水素処理装置50Bを用いた水素処理方法については、水素処理装置50Aの作用および水素処理装置50Aを用いた水素処理方法と同様である。すなわち、水素処理装置50Bの作用および水素処理装置50Bを用いた水素処理方法の説明は、水素処理装置50Aの作用および水素処理装置50Aを用いた水素処理方法の説明において、水素処理装置50A、反応材モジュール60Aおよび反応材収容体70Aを、水素処理装置50B、反応材モジュール60Bおよび反応材収容体70Bと読み替えればよい。
上述したように、水素処理装置50Bおよび水素処理装置50Bを用いた水素処理方法によれば、水素処理装置50Aおよび水素処理装置50Aを用いた水素処理方法と同様の効果が得られる。すなわち、被処理ガス15が低温であっても被処理ガス15に含まれる水素をスムーズに処理し、内部で生じる反応熱に起因する熱損傷を従来よりも低減することができる。
また、水素処理装置50Bでは、反応収容体70Bが反応収容体70Aに対して、伝熱フィン76をさらに備えているため、断面積調整体75および伝熱フィン76が反応材72で生じる熱を分散させることができ、反応収容体70Bにおける熱的な偏りを小さくし、局部的な温度上昇を抑制することができる。
[第3の実施形態]
本発明の第3実施形態に係る水素処理装置は、第1,2の実施形態に係る水素処理装置に対して、具備する水素除去手段の構成が相違する。すなわち、図2に例示されように、第3の実施形態に係る水素処理装置の一例である水素処理装置50Cは、例えば、水素処理装置50Aに対して、反応材収容体70Aを複数備える反応材モジュール60Aの代わりに、反応材収容体70Cを複数備える反応材モジュール60Cを具備する点で相違するが、その他の点では実質的に相違しない。そこで、本実施形態では、反応材収容体70Cを中心に説明し、水素処理装置50Aと実質的に相違しない構成要素については同じ符号を付して重複する説明を省略する。
図7は、本発明の第3実施形態に係る水素処理装置の一例である水素処理装置50Cが具備する反応材モジュール60Cの反応材収容体70Cの構成例を示す概略図である。
反応材収容体70Cは、反応材収容体70Aに対して、収容容器71および断面積調整体75の代わりに、収容容器81を備える点で相違するが、その他の点では実質的には相違しない。
収容容器81は、壁の厚みが、流入口(図7において下側)から流出口(図7において上側)へ向かうにつれて厚みが増しており、反応材収容体70Cにおいて、被処理ガス15が通気する流路が流入口から流出口へ向けて狭くなるように構成される。すなわち、反応材収容体70Cでは、収容容器81が反応材収容体70Aにおける収容容器71および断面積調整体75の役割を果たしている。
なお、水素処理装置50Cの作用および水素処理装置50Cを用いた水素処理方法については、水素処理装置50Aの作用および水素処理装置50Aを用いた水素処理方法と同様である。すなわち、水素処理装置50Cの作用および水素処理装置50Cを用いた水素処理方法の説明は、水素処理装置50Aの作用および水素処理装置50Aを用いた水素処理方法の説明において、水素処理装置50A、反応材モジュール60Aおよび反応材収容体70Aを、水素処理装置50C、反応材モジュール60Cおよび反応材収容体70Cと読み替えればよい。
上述したように、水素処理装置50Cおよび水素処理装置50Cを用いた水素処理方法によれば、水素処理装置50Aおよび水素処理装置50Aを用いた水素処理方法と同様の効果が得られる。すなわち、被処理ガス15が低温であっても被処理ガス15に含まれる水素をスムーズに処理し、装置内で生じる反応熱に起因する熱損傷を従来よりも低減することができる。
また、水素処理装置50Cでは、反応材収容体70Cに適用される収容容器81が、反応材収容体70Aに適用される収容容器71および断面積調整体75の役割を果たすため、反応材収容体70Aよりも構成部品数が少ないよりシンプルな構成とすることができる。従って、水素処理装置50Cについても、よりシンプルな構成とすることができる。
以上、水素処理装置50(50A〜50C)および水素処理装置50を用いた水素処理方法によれば、反応収容体70(70A〜70C)の流入口から流出口側へ向かうほど温度上昇が小さくなり、反応収容体70内での過剰な温度上昇や急激な温度上昇を回避し、反応熱に起因する水素処理装置50の熱損傷をより低減することができる。
また、水素処理装置50(50A〜50C)および水素処理装置50を用いた水素処理方法によれば、反応収容体70(70A〜70C)の流入口から急峻に温度を上昇させることができ、被処理ガス15が低温であっても被処理ガス15に含まれる水素をスムーズに処理することができる。
さらに、反応収容体70の流入口付近から被処理ガス15の温度を約230度以上にすることができるため、約230度未満での反応速度の遅さによる水素処理量への悪影響はほとんど生じない。従って、約230度未満での反応速度の遅さを補うことなく十分な水素除去処理量を確保することができる。
なお、本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階では、上述した実施例以外にも様々な形態で実施することが可能である。本発明は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、追加、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…原子炉格納容器、2…炉心、3…原子炉圧力容器、4…生体遮蔽壁、5…上部ドライウェル、6…下部ドライウェル、7…ウェットウェル、8…ベント管、9…サプレッションプール、11…主蒸気管、12…安全弁、13…真空破壊弁、15…被処理ガス、16…処理済ガス、50(50A〜50C)…水素処理装置、51…供給配管、52…戻り配管、53…ポンプ、54…開閉弁、55…筐体、60(60A〜60C)…反応材モジュール、63…下部支持板、64…上部支持板、70(70A〜70C)…反応材収容体、71,81…収容容器、72…反応材、73…蓋、75…断面積調整体、76…伝熱フィン(伝熱体)。

Claims (5)

  1. 導入されたガスが水素と反応する反応材で構成される反応部を通過することで前記ガスに含まれる水素を除去する水素処理装置であって、
    前記反応部は、前記ガスが通過する方向に垂直な断面の面積が、流入口の側から流出口の側へ向かって縮小するように構成され
    さらに前記反応部は、
    前記ガスが通過する収容容器と、
    前記収容容器の内部に設けられ、前記収容容器の前記ガスが通過する方向に垂直な断面の面積を前記流入口の側から前記流出口の側に向かって縮小させる断面積調整体と、を備え、
    前記反応材が、前記収容容器と前記断面積調整体との隙間に収容されることを特徴とする水素処理装置。
  2. 前記断面積調整体に取り付けられ、前記収容容器の前記ガスが通過する方向に垂直な断面の中心から放射状に延びる伝熱フィンをさらに備えることを特徴とする請求項1記載の水素処理装置。
  3. 導入されたガスが水素と反応する反応材で構成される反応部を通過することで前記ガスに含まれる水素を除去する水素処理装置であって、
    前記反応部は、前記ガスが通過する方向に垂直な断面の面積が、流入口の側から流出口の側へ向かって縮小するように構成され、
    さらに前記反応部は、前記反応材を収容するとともに前記ガスが通過する収容容器を備え、
    前記収容容器の壁面の厚さは、前記ガスの前記流入口の側から前記流出口の側へ向かって大きくなるように構成されることを特徴とする水素処理装置。
  4. 導入されたガスが水素と反応する反応材で構成される反応部を通過することで前記ガスに含まれる水素を除去する水素処理装置を用いた水素処理方法であって、
    前記ガスが通過する方向に垂直な断面の面積が流入口の側から流出口の側へ向かって縮小するように構成される前記反応部の内部に前記ガスを通気させ
    前記反応部は、
    前記ガスが通過する収容容器と、
    前記収容容器の内部に設けられ、前記収容容器の前記ガスが通過する方向に垂直な断面の面積を前記流入口の側から前記流出口の側に向かって縮小させる断面積調整体と、を備え、
    前記反応材が、前記収容容器と前記断面積調整体との隙間に収容されることを特徴とする水素処理方法。
  5. 導入されたガスが水素と反応する反応材で構成される反応部を通過することで前記ガスに含まれる水素を除去する水素処理装置を用いた水素処理方法であって、
    前記ガスが通過する方向に垂直な断面の面積が流入口の側から流出口の側へ向かって縮小するように構成される前記反応部の内部に前記ガスを通気させ、
    前記反応部は、前記反応材を収容するとともに前記ガスが通過する収容容器を備え、
    前記収容容器の壁面の厚さは、前記ガスの前記流入口の側から前記流出口の側へ向かって大きくなるように構成されることを特徴とする水素処理方法。
JP2015198581A 2015-10-06 2015-10-06 水素処理装置および水素処理方法 Active JP6528244B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015198581A JP6528244B2 (ja) 2015-10-06 2015-10-06 水素処理装置および水素処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015198581A JP6528244B2 (ja) 2015-10-06 2015-10-06 水素処理装置および水素処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017072445A JP2017072445A (ja) 2017-04-13
JP6528244B2 true JP6528244B2 (ja) 2019-06-12

Family

ID=58537170

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015198581A Active JP6528244B2 (ja) 2015-10-06 2015-10-06 水素処理装置および水素処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6528244B2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6071493B2 (ja) * 2012-12-03 2017-02-01 株式会社東芝 水素除去装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017072445A (ja) 2017-04-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6034165B2 (ja) 水素除去装置
JP7030965B2 (ja) 溶融塩炉
JP2019051518A (ja) 水素処理装置
KR20150046005A (ko) 수소 재결합기
JP6309746B2 (ja) 水素除去装置
JP2013170883A (ja) 加圧抑制システム、原子炉施設および加圧抑制方法
JP2019051519A (ja) 水素処理装置
JP2020041834A (ja) 水素処理システム、原子炉施設および水素処理方法
JP6180981B2 (ja) 水素処理装置
JP5687440B2 (ja) 原子炉格納容器除熱装置及び除熱方法
JP2008241657A (ja) 原子炉格納容器
JP6528244B2 (ja) 水素処理装置および水素処理方法
JP2017018905A (ja) 水素処理装置
JP2015230267A (ja) 水素除去装置
JP4746911B2 (ja) 高速炉および高速炉施設の建設方法
JP4212222B2 (ja) 水素除去装置
JP2009069121A (ja) 原子力プラント
JPH0990092A (ja) 原子炉格納容器
JP2006343321A (ja) 高速炉用燃料要素、高速炉および高速炉施設の建設方法
KR20140067215A (ko) 원자로의 수소 제어 시스템
JP2023055565A (ja) 水素処理装置及び原子力プラント
JP2006322768A (ja) 原子炉格納容器の水素除去装置及びその除去方法
KR102582425B1 (ko) 원전이 구비된 선박
JP7414651B2 (ja) 水素処理装置及び原子力プラント
JP2006162559A (ja) 原子炉格納容器の過圧防止方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180312

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190129

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190401

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190409

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20190417

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190424

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20190417

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6528244

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150