以下に添付図面を参照して、この発明に係るシャッター側制御装置及びシャッターの制御システムの実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念について説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、最後に、〔III〕実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、建物の開口部の開閉を行うためのシャッターカーテンの状態を切り替えるための制御を行うシャッター側制御装置、及びシャッターの制御システムに関するものである。
ここで、「建物」とは、その具体的な構造や種類は任意であるが、例えば、戸建て住宅、アパートやマンションの如き集合住宅、オフィスビル、商業施設、及び公共施設等を含む概念である。また、「建物の開口部」とは、建物の躯体の一部分(例えば、壁、天井、又は床等)において窓や入り口を設置するために形成された開口部である。また、「シャッター」とは、防犯や防火のために、建物の開口部に取り付けられる巻上げ戸であり、例えば、電動式の窓シャッター等のシャッターカーテンを電動駆動可能な全ての形式のシャッターを含む概念である。また、シャッターの開閉方向は任意であり、例えば上下方向、左右方向等を含む概念である。また、シャッターカーテンの種類は任意であり、例えば、「スクリーン式のシャッターカーテン」、「ブラインド式のシャッターカーテン」、「スリット式のシャッターカーテン」等を含む概念である。また、「シャッターカーテンの状態」とは、例えば、シャッターカーテンによって開口部を全閉した「全閉状態」と、シャッターカーテンによって開口部を全開した「全開状態」と、全閉状態とも全開状態とも異なる「非全開閉状態」とを含む概念である。ここで、「全閉」とは、開口部を隙間なく閉じることを意味する。また、「非全開閉状態」とは、「半開状態」、「スラット傾斜状態」、「スリット開放状態」を意味するが、例えば、上記3つのシャッターカーテン以外の他の種類のシャッターカーテンが適用される場合には、「半開状態」、「スラット傾斜状態」、及び「スリット開放状態」以外の状態も含み得るものとする。また、「半開状態」とは、シャッターカーテンによって、開口部の一部を開いて、当該開口部の他の一部を閉じている状態を意味し、例えば、開口部を0%より大きく100%未満の範囲で開いた状態を含む概念である。また、「スラット傾斜状態」とは、ブラインド式のシャッターカーテンの後述するスラットを閉鎖方向(実施の形態では、「上下方向」とする)に対して非平行にした状態にすることを意味し、例えば、後述するスラットを0度よりも大きく90度以下の範囲(ここで、スラットの傾斜角は、閉鎖方向とスラットとがなす角度を意味しスラットが閉鎖方向と平行となる角度を0度とする)で傾斜させた状態を含む概念である。また、「スリット開放状態」とは、スリット式のシャッターカーテンの後述するスリットを外部に開放していることを意味し、例えば、後述するスリットを0%より大きく100%以下の範囲で開放させた状態を含む概念である。また、これら「半開状態」、「スラット傾斜状態」、及び「スリット開放状態」は、シャッターカーテンの種類に応じて組み合わせることができ、例えば、ブラインド式のシャッターカーテンの場合には、「半開状態」及び「スラット傾斜状態」を組み合わせることができ、スリット式のシャッターカーテンの場合には、「半開状態」及び「スリット開放状態」を組み合わせることができる。以下、実施の形態では、シャッターが、戸建て住宅の如き建物の壁であって窓を有する壁に設けられた上下開閉式且つ電動式の窓シャッターである場合について説明する。
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
(構成)
最初に、実施の形態に係るシャッター側制御装置が適用される管理システムの構成について説明する。以下の説明では、図1のX方向をシャッターの左右方向(+X方向をシャッターの左方向、−X方向をシャッターの右方向)、図3のY方向をシャッターの前後方向(+Y方向をシャッターの前方向(建物の外側の方向)、−Y方向をシャッターの後方向(建物の内側の方向))、図1のZ方向をシャッターの上下方向(+Z方向をシャッターの上方向、−Z方向をシャッターの下方向)と称する。
図1に示すように、管理システム70は、シャッター1の管理を行うためのシステムであり、概略的に、シャッター1、シャッター側制御装置80、中継装置90、中央制御装置100、及び端末装置110を備えて構成されている。ここで、この管理システム70の構成については、具体的には、中央制御装置100が1台設けられ、この1台の中央制御装置100に対して、シャッター1、シャッター側制御装置80、及び中継装置90からなる組が少なくとも1つ以上設けられていると共に、端末装置110が少なくとも1台以上設けられている。ただし、この管理システム70の構成については、上述した構成に限られず、例えば、この1台の中央制御装置100に対して、これら組及び装置に加えて、シャッター1に関する装置以外の装置からなる組を少なくとも1つ以上設けることで、中央制御装置100が当該組に関する制御も行ってもよい。ここで、「シャッター1に関連する装置以外の装置からなる組」とは、例えば、太陽光電池パネル(図示省略)、分電盤(図示省略)、及び中継装置(図示省略)からなる組や、照明器具等の家電機器(図示省略)、及び中継装置(図示省略)からなる組等が該当する。以下、実施の形態では、管理システム70においては、1台の中央制御装置100に対して、シャッター1、シャッター側制御装置80、及び中継装置90からなる組が1つ設けられると共に、1台の端末装置110が設けられているものとして説明する。また、実施の形態における後述するシャッターカーテン30においては、「スクリーン式のシャッターカーテン30」、「ブラインド式のシャッターカーテン30」、「スリット式のシャッターカーテン30」のいずれも適用可能であることから、以下の説明では、これら3つのシャッターカーテン30のそれぞれが適用された場合を想定して説明する。なお、上述した「シャッター側制御装置80」、「中央制御装置100」、及び「端末装置110」は、特許請求の範囲の「制御システム」を構成する構成要素に対応する。
また、この管理システム70のうち、シャッター側制御装置80、中継装置90、中央制御装置100、及び端末装置110の設置位置については任意であるが、実施の形態においては、シャッター側制御装置80及び端末装置110は、建物の壁において、建物にいる人が操作可能な位置(例えば、建物の床面から1m程度離れた位置等)に設置されており、中継装置90及び中央制御装置100は、建物の壁又は天井に設置されている。
また、各装置の接続形態については、以下に示す通りに設定されている。具体的には、後述する電源装置60は、3本の電源線(図示省略)を有する第1ケーブル3を介して商用電源と接続され、3本の電源線(図示省略)を有する第2ケーブル4を開閉機40を介して接続され、且つ、2本の電源線(図示省略)を有する第3ケーブル5を介して後述するシャッター側制御装置80と接続されている。また、シャッター側制御装置80は、2本の信号線(図示省略)及び2本の電源線(図示省略)を有する第4ケーブル6を介して後述する開閉機40と接続されていると共に、2本の信号線(図示省略)及び2本の電源線(図示省略)を有する第5ケーブル7を介して中継装置90と接続されている。また、中央制御装置100は、少なくとも1本以上の信号線(図示省略)を有する第6ケーブル8を介して中継装置90と接続されていると共に、少なくとも1本以上の信号線(図示省略)を有する第7ケーブル9を介して端末装置110と接続されている。このような接続により、シャッター側制御装置80と、開閉機40又は中継装置90との相互間で通信及び電力供給を行うことができると共に、中央制御装置100と、中継装置90又は端末装置110との相互間で通信を行うことができる。また、第5ケーブル7、第6ケーブル8、及び第7ケーブル9の各々に含まれる信号線が、ホームエネルギーマネジメントシステム(HEMS)の通信規格(例えば、ECHONET Lite(登録商標)規格等)に準拠した信号線を用いて構成されているので、従来のJEM規格に準拠した信号線に比べて、シャッター側制御装置80が中央制御装置100から送信された後述する制御信号に基づいて複雑な制御を行うことが可能となる。なお、この中央制御装置100は、第6ケーブル8を介して中継装置90と接続されていると共に、第7ケーブル9を介して端末装置110と接続されていると説明したが、これに限られない。例えば、第6ケーブル8及び第7ケーブル9が電源線を有していないことから、第6ケーブル8及び第7ケーブル9を省略して、中継装置90と中央制御装置100との相互間、又は中央制御装置100と端末装置110との相互間で、無線にて通信を行ってもよい。
(構成−シャッター)
このシャッター1は、枠体10、シャッター収納部20、シャッターカーテン30、開閉機40、第1検知部50、第2検知部51、電源装置60、及び巻取り軸(図示省略)を備えて構成されている。このシャッター1は、上述のように窓シャッターであって、図1に示すように、建物の躯体(図示省略)に形成された開口部2には窓(図示省略)が設けられており、この開閉式の窓(図示省略)の屋外側にシャッターカーテン30が設けられている。このため、シャッターカーテン30は、開口部2を、当該開口部2の開口面内ではなく当該開口部2の開口面よりも屋外側において開閉することになるが、このような開閉であっても、開口部2を介した人や物の出入りを制限するための開閉を行う点において同様であるため、「開口部2を開閉する」ものとして説明する。ただし、窓には公知の開閉式のサッシ窓等を採用することができるので、その説明は省略する。
(構成−シャッター−枠体)
枠体10は、建物の躯体に形成された開口部2に設けられるものである。この枠体10は、複数の枠材を相互に組み合わせることによって構成されている。具体的には、複数の枠材は、左縦枠11、右縦枠12、及び下枠13から構成されている。そして、これら左縦枠11、右縦枠12、及び下枠13は、それぞれ開口部2の周縁における建物の躯体の外面に公知の方法で直接的に固定されている。
また、左縦枠11と右縦枠12の各々には、ガイドレール(図示省略)が設けられている。ガイドレールは、シャッターカーテン30を開口部2の開閉方向(実施の形態においては、上下方向)に沿って移動するように案内するものである。このガイドレールは、横断面形状が略コ字状となるように形成された長尺体であり、左縦枠11又は右縦枠12の前面(実施の形態においては、建物の躯体の外面)において、当該ガイドレールの長手方向が左縦枠11と右縦枠12の長手方向に略沿う方向で配置され、左縦枠11又は右縦枠12に対して固定具等によって固定されている。
(構成−シャッター−シャッター収納部)
シャッター収納部20は、シャッター1の各部を収納するための中空体であり、建物における開口部2の上端近傍位置に取り付けられている。このシャッター収納部20の内部には、開閉機40、第1検知部50、第2検知部51、電源装置60、及び巻取り軸が収納されている。この巻取り軸にてシャッターカーテン30が巻装されている状態では、シャッターカーテン30も、シャッター収納部20の内部に収納される。このシャッター収納部20は、例えば、折り曲げ成形された複数のスチール製の板状体を、ビスや取付ネジ等の取付具によって相互に接続して形成することができる。
(構成−シャッター−シャッターカーテン)
シャッターカーテン30は、巻取り軸によって巻上げ又は巻出しされることで、開口部2を全開した全開状態、開口部2を全閉した全閉状態、あるいは半開状態とする遮蔽手段である。このシャッターカーテン30の左右方向の両端部の各々は、ガイドレールのコ字状の開放端部を介してガイドレールの内部に挿入されており、上下方向においてはガイドレールの内部をスライド移動可能であり、かつ、前後方向においてはガイドレールの外部に脱落しないように規制されている。また、シャッターカーテン30の上端部には、連結スラット(図示省略)が接続されている。この連結スラットは、シャッターカーテン30を後述する巻取り軸の巻取りシャフト(図示省略)に連結するためのものであり、シャッターカーテン30の上端部の左右方向全長にわたって形成されている。また、シャッターカーテン30の下端部には、座板31が接続されている。この座板31は、シャッターカーテン30によって開口部2を全閉した状態において建物の床面と近接し、又は接触するように配置されたものであり、シャッターカーテン30の下端部の左右方向全長にわたって形成されている。
ここで、シャッターカーテン30の構成については、シャッターカーテン30の種類に応じて以下に示す特徴を有する。
具体的には、まず、図2に示すように、スクリーン式のシャッターカーテン30は、複数のスラット32を備えて構成されており、各スラット32の上下の両端部には嵌合部(図示省略)が設けられている。この嵌合部は、複数のスラット32を相互に嵌合接続するために各スラット32の上下の両端部に設けられたもので、これら両端部を屈曲させることによって形成されている。また、このように構成されたスクリーン式のシャッターカーテン30の動作については、公知のスクリーン式のシャッターカーテン30の動作と同様に、以下に示す通りとなる。具体的には、図2に示すように、シャッターカーテン30の状態が全閉状態(図2(a)参照)からシャッターカーテン30を上昇させると、半開状態(図2(b)参照)、全開状態(図2(c)参照)の順に切り替えることが可能となる。また、シャッターカーテン30の状態が全開状態からシャッターカーテン30を下降させると、半開状態、全閉状態の順に切り替えることが可能となる。
また、図3に示すように、ブラインド式のシャッターカーテン30は、スクリーン式のシャッターカーテン30と同様に、複数のスラット32を備えて構成されている。この各スラット32は、当該各スラット32の左右の両端部側に設けられたリンク部材であって、巻取り軸の回動に伴って上下方向に向けて移動可能な前側リンク部材(図示省略)及び後側リンク部材(図示省略)の各々に対して回動可能に接続されている。このような構成されたブラインド式のシャッターカーテン30の動作については、公知のブラインド式のシャッターカーテン30の動作と同様に、以下に示す通りとなる。具体的には、図3に示すように、シャッターカーテン30の状態が全閉状態(図3(a)参照)からシャッターカーテン30を所定高さまで上昇させると、前側リンク部材の上方移動及び後側リンク部材の下方移動に伴って各スラット32が回動することにより、スラット傾斜状態(図3(b)、図3(c)参照)に切り替えることができる。このスラット傾斜状態については、具体的には、スラット32の傾斜角度が0度から90度に至るように切り替えることが可能となる(なお、図3(b)の状態は、スラット32を20度傾斜させた状態を示し、図3(c)の状態は、スラット32を90度傾斜させた状態を示す)。そしてさらに、スラット傾斜状態からシャッターカーテン30を上昇させると、前側リンク部材及び後側リンク部材が下方側から縮められることで、複数のスラット32が下方側から順次重ね合わせられていくことにより、スラット傾斜状態及び半開状態(図3(d)参照)、全開状態(図3(e)参照)に切り替えることができる。また、シャッターカーテン30の状態が全開状態からシャッターカーテン30を下降させると、シャッターカーテン30の状態を全閉状態からシャッターカーテン30を上昇させた場合とは逆の順に、スラット傾斜状態及び半開状態、スラット傾斜状態、全閉状態の順に切り替えることが可能となる。
また、図4に示すように、スリット式のシャッターカーテン30は、スクリーン式のシャッターカーテン30と同様に、複数のスラット32を備えて構成されている。この各スラット32の上端部には、他のスラット32と接続するための接続部であって、各スラット32の左右方向の全長にわたって形成された板状の接続部(図示省略)が設けられており、この接続部には、左右方向に沿って相互に間隔を隔てて配置された複数のスリット33が形成されている。また、各スラット32の下端部には、他のスラット32の接続部と係合可能な被接続部であって、当該接続部のスリット33が外部から見え隠れするように、上下方向に向けてスライド移動可能な被接続部が設けられている。このように構成されたスリット式のシャッターカーテン30の動作については、公知のスリット式のシャッターカーテン30の動作と同様に、以下に示す通りとなる。具体的には、図4に示すように、シャッターカーテン30の状態が全閉状態(図4(a)参照)からシャッターカーテン30を所定高さまで上昇させると、複数の被接続部のうち上方側に位置する被接続部が上方に向けてスライド移動して、当該上方側に位置する被接続部と係合された接続部のスリット33を外部に開放することにより、スリット開放状態(図4(b)、図4(c)参照)、スリット開放状態及び半開状態、全開状態の順に切り替えることが可能となる。このスリット開放状態については、具体的には、スリット33の開放が0%から100%に至るように切り替えることが可能となる(なお、図4(b)の状態は、スリット33を20%開放させた状態を示し、図4(c)の状態は、スリット33を100%開放させた状態を示す)。また、シャッターカーテン30の状態が全開状態からシャッターカーテン30を下降させると、シャッターカーテン30の状態が全閉状態からシャッターカーテン30を上昇させた場合とは逆の順に、すなわちスリット開放状態及び半開状態、スリット開放状態、全閉状態の順に切り替えることが可能となる。
(構成−シャッター−開閉機)
開閉機40は、巻取り軸を回転駆動することによって電動でシャッターカーテン30を昇降させる昇降手段であり、操作スイッチ若しくはリモコン(図示せず)を介して操作される。
(構成−シャッター−第1検知部、第2検知部)
第1検知部50は、シャッターカーテン30の下端部の位置が、開口部2の下端部近傍に設定された位置(以下、「下限位置」と称する。)に達しているか否かを検出する検知手段である。第2検知部51は、シャッターカーテン30の下端部の位置が、開口部2の上端部近傍に設定された位置(以下、「上限位置」と称する。)に達しているか否かを検出する検知手段である。これら第1検知部50及び第2検知部51は、例えば、1台のロータリーエンコーダー等の公知の検知センサを用いて構成されており、開閉機40の近傍位置に設置されている。また、これら第1検知部50、第2検知部51がロータリーエンコーダーである場合の検知動作については、例えば、第1検知部50においては、開閉機40の出力軸の回転に応じて出力されるパルス数を第1検知部50のカウント手段(図示省略)にてカウントし、当該カウントされたカウント値が、シャッターカーテンの下端部を原点位置(上限位置)から下限位置まで移動させた場合のカウント値と一致した場合には、検知信号を出力する(なお、第2検知部51の検知動作についても同様とする)。
(構成−シャッター−電源装置)
電源装置60は、商用電源(図示省略)から供給された電力を開閉機40、並びに、開閉システムの後述するシャッター側制御装置80、及び後述する中継装置90に供給するための電力供給手段である。この電源装置60は、商用電源から第1ケーブル3を介して供給された電力を第2ケーブル4を介して開閉機40に供給する。また、この電源装置60は、商用電源から第1ケーブル3を介して供給された供給された電力を所定の電圧に変圧し、当該変圧した電力を第3ケーブル5を介してシャッター側制御装置80に供給すると共に、シャッター側制御装置80及び第5ケーブル7を介して中継装置90に供給する。
(構成−シャッター−巻取り軸)
巻取り軸は、シャッターカーテン30を巻上げ又は巻出すための回動軸である。この巻取り軸は、例えば公知の巻取り軸等を用いて構成されており、左右方向に沿って設けられ、シャッター収納部20に対して固定具等を介して回動可能に接続されている。また、この巻取り軸には、シャッターカーテン30の上端に連結された連結スラット(図示省略)が接続されていて、この巻取り軸を回転させることで、連結スラットを介してシャッターカーテン30を巻上げ又は巻出すことができる。
(構成−シャッター側制御装置)
シャッター側制御装置80は、シャッターカーテン30の状態を切り替えるための制御を行う装置であり、図5に示すように、操作部81、通信部82、出力部83、制御部84、及びデータ記録部85を備えている。
操作部81は、シャッター側制御装置80に対する操作入力を受け付けるものであり、上昇ボタン81aと、下降ボタン81b、及び停止ボタン81cを備えている。ここで、上昇ボタン81aは、開閉機40に対してシャッターカーテン30の巻上げを指示するボタンである。また、下降ボタン81bは、開閉機40に対してシャッターカーテン30の巻出しを指示するボタンである。また、停止ボタン81cは、シャッターカーテン30の巻上げ又は巻出しの停止を指示するボタンである。
通信部82は、開閉機40との間で第4ケーブル6を介して通信し、且つ、中継装置90との間で第5ケーブル7を介して通信するための通信手段であると共に、後述する制御信号を中央制御装置100から受信する受信手段であり、例えば、上記HEMSの通信規格に準拠した通信を行うことが可能な公知の通信手段を用いて構成されている。
出力部83は、制御部84の制御に基づいて各種の情報を出力する出力手段であり、例えばLED等の公知の表示手段やスピーカー等の公知の音声出力手段等を用いて構成されている。また、この出力部83の具体的な動作については任意であるが、例えば、上昇ボタン81a及び下降ボタン81bの各々に対応する位置にLEDを配置し、シャッターカーテン30の状態又は動作に応じて出力することにより、当該シャッターカーテン30の状態又は動作を報知してもよい(具体的には、シャッターカーテン30の状態が所定状態から全閉状態になった直後に、上昇ボタン81aに対応する位置のLEDを表示する等)。また、上昇ボタン81a、下降ボタン81b、又は停止ボタン81cのいずれかが操作された場合に、受付音(例えば「ピッ」等)をスピーカーにて出力することにおり、操作が受付けられた旨を報知してもよい。
制御部84は、シャッター側制御装置80の各部を制御する制御手段である。この制御部84は、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである(なお、中央制御装置100の制御部103、端末装置110の制御部115の構成についても同様とする)。
また、この制御部84は、機能概念的に、作動時間特定部84a、第1判定部84b、第2判定部84c、及び設定部84dを備えている。このうち、作動時間特定部84aは、シャッターカーテン30の作動時間を特定する作動時間特定手段である。ここで、「シャッターカーテン30の作動時間」とは、シャッターカーテン30の状態が基準状態から所望の非全開閉状態に切り替えられるまでに要する時間を意味する。また、「基準状態」とは、シャッターカーテンを制御するための基準となる状態を意味する。この「基準状態」は、例えば、全閉状態、全開状態、所望でない非全開閉状態等を含む概念であるが、実施の形態では、全閉状態を基準状態として説明する。また、第1判定部84bは、シャッターカーテン30の状態が基準状態(全閉状態)であるか否かを判定する第1判定手段である。また、第2判定部84cは、通信部82にて後述する制御信号が受信された場合に、当該制御信号に含まれる後述する状態情報が設定部84dにて設定された後述する第1種類情報に対応する情報であるか否かを判定する第2判定手段である。また、設定部84dは、操作部81を介して後述する第1種類情報の設定指示が受け付けられた場合に、当該受け付けられた後述する第1種類情報を設定する設定手段である。なお、上述した「第1検知部50」と、「第1判定部84b」とは、特許請求の範囲における「第1判定手段」に対応する。また、この制御部84によって実行される処理の詳細については後述する。
データ記録部85は、シャッター側制御装置80の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記憶する記憶手段であり、書き換え可能な記録媒体を用いて構成され、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性記録媒体を用いることができる(なお、中央制御装置100のデータ記録部104、端末装置110のデータ記録部116の構成についても同様とする)。
また、このデータ記録部85は、第1制御情報テーブル85aを備えている。第1制御情報テーブル85aは、第1制御情報を格納する第1制御情報格納手段である。ここで、「第1制御情報」とは、シャッターカーテン30の種類に応じた制御内容を特定する情報である。図6に示すように、この第1制御情報テーブル85aは、項目「第1種類」、項目「シャッターカーテンの状態」、及び項目「作動時間」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。また、項目「シャッターカーテンの状態」は、さらに、シャッターカーテン30の状態に関する項目として、項目「カーテン開度」、項目「スラット傾斜角」、項目「スリット開度」等を含んで構成されている。ここで、項目「第1種類」に対応する情報は、第1種類情報(種類情報)である。ここで、「第1種類情報」とは、シャッターカーテン30の種類を特定する情報である。また、項目「シャッターカーテンの状態」に対応する情報は、状態情報である。ここで、「状態情報」とは、シャッターカーテン30の状態を特定する状態情報であり、例えば、シャッターカーテン30によって開口部2が開閉されている度合い(例えば、全開状態時の開口部2の開きに対する割合等。以下、「カーテン開度」と称する。)を特定するカーテン開度情報、シャッターカーテン30の各スラット32の傾斜角(以下、「スラット傾斜角」と称する)を特定するスラット傾斜角情報、スリット式のシャッターカーテン30のスリット33を外部に開放している度合い(例えば、全部のスリット33に対する外部に開放されているスリット33の割合等。以下、「スリット開度」と称する。)を特定するスリット開度情報等を含む概念である。このうち、項目「カーテン開度」に対応する情報は、カーテン開度情報である。また、項目「スラット傾斜角」に対応する情報は、スラット傾斜角情報である。また、項目「スリット開度」に対応する情報は、スリット開度情報である。また、項目「作動時間」に対応する情報は、シャッターカーテン30の作動時間を特定する作動時間情報である。なお、この作動時間情報については、実施の形態では、図2から図4に示すように、シャッターカーテン30の種類に応じて動作が異なると共に、開閉機40の駆動速度を一定速度とする場合には、シャッターカーテン30の種類に応じて作動時間が異なるものとする。例えば、図6に示すように、第1種類=スクリーン式のシャッターカーテン30におけるカーテン開度=20%である場合には、作動時間=4secであるのに対して、第1種類=ブラインド式のシャッターカーテン30におけるカーテン開度=20%である場合には、作動時間=10secであるので、カーテン開度が同じであっても、スクリーン式のシャッターカーテン30の作動時間とブラインド式のシャッターカーテン30の作動時間とがそれぞれ異なることになる。ただし、シャッターカーテン30の種類に応じて異なる開閉機40が使用される場合において、これら開閉機40の駆動速度がシャッターカーテン30の種類に応じて異なる場合のように、シャッターカーテン30の種類に関わらず、作動時間を同一にすることができる場合には、シャッターカーテン30の種類に関わらず同一の作動時間を設定してもよい。
(構成−中継装置)
中継装置90は、シャッター側制御装置80と中央制御装置100との相互間の通信を中継するための装置であり、例えば上記HEMSの通信規格に対応した公知のアダプタ等を用いて構成されている。なお、「中継装置90」と「シャッター側制御装置80の通信部82」とは、特許請求の範囲における「通信手段」及び「第2通信手段」に対応する。
(構成−中央制御装置)
中央制御装置100は、管理システム70(制御システム)を管理するための装置である。この中央制御装置100は、例えば上記HEMSの通信規格に対応した公知の管理装置等を用いて構成されており、図7に示すように、通信部101、電源部102、制御部103、及びデータ記録部104を備えている。
通信部101は、中継装置90との間で第6ケーブル8を介して通信し、且つ、端末装置110との間で第7ケーブル9を介して通信するための第1通信手段であると共に、後述する制御信号をシャッター側制御装置80に送信する第1通信手段であり、例えば、上記HEMSの通信規格に準拠した通信を行うことが可能な公知の通信手段を用いて構成されている。
電源部102は、商用電源(図示省略)から供給された電力又は当該電源部102に蓄電された電力を、中央制御装置100の各部に供給する電力供給手段である。
制御部103は、中央制御装置100の各部を制御する制御手段である。なお、この制御部103によって実行される処理の詳細については後述する。
データ記録部104は、中央制御装置100の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記憶する記憶手段であり、状態情報テーブル104aを備えている。ここで、状態情報テーブル104aは、相互に状態が異なる少なくとも3つ以上の状態情報を格納する状態情報格納手段である。図8に示すように、この状態情報テーブル104aは、項目「指定ID」、及び項目「シャッターカーテンの状態」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。また、項目「シャッターカーテンの状態」は、図6の第1制御情報テーブル85aと同様に、シャッターカーテン30の状態に関する項目として、項目「カーテン開度」、項目「スラット傾斜角」、項目「スリット開度」等を含んで構成されている。ここで、項目「指定ID」に対応する情報は、後述する指定情報を一意に識別するための識別情報(例えば、指定情報に対応するID)である。また、項目「シャッターカーテンの状態」に対応する情報は、図6の第1制御情報テーブル85aの同一項目名に対応して格納される情報と同じであるので、説明を省略する。
(構成−端末装置)
端末装置110は、シャッター側制御装置80を遠隔操作するための装置である。この端末装置110は、例えば上記HEMSの通信規格に対応した公知のモニター装置等を用いて構成されており、図9に示すように、操作部111、通信部112、出力部113、電源部114、制御部115、及びデータ記録部116を備えている。
操作部111は、シャッター側制御装置80に対する操作入力を受け付ける操作手段であり、例えば、タッチパネル、リモートコントローラの如き遠隔操作手段、あるいはハードスイッチ等の公知の操作手段を用いて構成されている。
通信部112は、中央制御装置100との間で第7ケーブル9を介して通信するための第3通信手段であると共に、中央制御装置100から送信された後述する報知信号を受信する第3通信手段であり、例えば、上記HEMSの通信規格に準拠した通信を行うことが可能な公知の通信手段を用いて構成されている。
出力部113は、制御部115の制御に基づいて各種の情報を出力する出力手段であり、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの如きフラットパネルディスプレイ等の公知の表示手段やスピーカー等の公知の音声出力手段等を用いて構成されている。
電源部114は、商用電源(図示省略)から供給された電力又は当該電源部114に蓄電された電力を、端末装置110の各部に供給する電力供給手段である。
制御部115は、端末装置110の各部を制御する制御手段であり、機能概念的に、設定部115aを備えている。ここで、設定部115aは、通信部112にて後述する報知信号が受信された場合に、当該報知信号に含まれる後述する第2種類情報を設定する設定手段である。なお、この制御部115によって実行される処理の詳細については後述する。
データ記録部116は、端末装置110の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記憶する記憶手段であり、指定情報テーブル116a及び第2制御情報テーブル116bを備えている。
図9の指定情報テーブル116aは、指定情報と識別情報とを相互に関連づけて格納する指定情報格納手段である。ここで、「指定情報」とは、中央制御装置100の状態情報テーブル104aに格納されている3つ以上の状態情報の中から、切替対象候補となる状態情報を端末装置110を介して指定するために、出力部113によって出力される情報である。図10に示すように、この指定情報テーブル116aは、項目「指定」、及び項目「指定ID」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。ここで、項目「指定」に対応する情報は、指定情報である。ここで、図10に示す指定情報のうち、「全閉する」とは、全閉状態にすることを意味する。また、「スクリーン式のシャッターカーテンを〜%開く」とは、スクリーン式のシャッターカーテン30の半開状態のうち、シャッターカーテン30を〜%開いた状態にすることを意味する(ただし、「・・・100%開いた状態」は、シャッターカーテン30を全開状態にすることを意味する。なお、他の指定情報についても同様とする)。また、「ブラインド式のシャッターカーテンのブラインドを〜度開く」とは、ブラインド式のシャッターカーテン30のスラット傾斜状態のうち、スラット32を〜度傾斜した状態にすることを意味する。また、「ブラインド式のシャッターカーテンを〜%開く」とは、ブラインド式のシャッターカーテン30の半開状態及びスラット傾斜状態のうち、シャッターカーテン30を〜%開き、且つスラット32を90度傾斜した状態にすることを意味する。また、「スリット式のシャッターカーテンのスリットを〜%開放させる」とは、スリット式のシャッターカーテン30のスリット開放状態のうち、スリット33を〜%開放させた状態にすることを意味する。また、「スリット式のシャッターカーテンを〜%開く」とは、スリット式のシャッターカーテン30の半開状態及びスリット開放状態のうち、シャッターカーテン30を〜%開き、且つスリット33を100%開放させた状態にすることを意味する。また、項目「指定ID」に対応する情報は、図8の状態情報テーブル104aの同一項目名に対応して格納される情報と同じであるので、説明を省略する。
図9の第2制御情報テーブル116bは、第2制御情報を格納する第2制御情報格納手段である。ここで、「第2制御情報」とは、シャッターカーテン30の種類に応じた制御内容を特定する情報である。図11に示すように、この第2制御情報テーブル116bは、項目「第1種類」、及び項目「第2種類」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。ここで、項目「第1種類」に対応する情報は、図6の第1制御情報テーブル85aの同一項目名に対応して格納される情報と同じであるので、説明を省略する。また、項目「第2種類」に対応する情報は、第2種類情報である。ここで、「第2種類情報」とは、端末装置110の出力部113に関する出力制御を行うための情報であり、例えば、スクリーン式のシャッターカーテン30の出力制御を行うための情報(以下、「スクリーン出力制御」と称する)、ブラインド式のシャッターカーテン30の出力制御を行うための情報(以下、「ブラインド出力制御」と称する)、スリット式のシャッターカーテン30の出力制御を行うための情報(以下、「スリット出力制御」と称する)等を含む概念である。
(処理)
次に、このように構成された管理システム70によって実行される処理について説明する。この管理システム70によって実行される処理は、設定処理と、切替処理とに大別される。以下、設定処理と、切替処理とのそれぞれについて説明する。以下の説明では、図12から図14に示す各処理の説明ではステップを「S」と略記する。
(処理−設定処理)
まず、設定処理について説明する。設定処理は、シャッターカーテン30の種類に応じた切替処理を行うための設定を行う処理である。この設定処理においては、概略的には、第1種類情報をシャッター側制御装置80に設定すると共に、第2種類情報を端末装置110に設定する処理が行われる。また、この設定処理を実行するタイミングは任意であるが、実施の形態においては、シャッター側制御装置80、中継装置90、中央制御装置100、及び、端末装置110に電源が投入された後に起動されるものとして説明する。
設定処理が起動されると、図12に示すように、第1種類情報をシャッター側制御装置80に設定するために、シャッター側制御装置80の制御部84は、SA1からSA3の処理を行う。
まず、SA1においてシャッター側制御装置80の制御部84は、操作部81を介して第1種類情報の設定指示が受け付けられたか否かを判定する。例えば、建物にいる人が操作部81を介して所定操作することにより、第1種類情報が設定された場合には、シャッター側制御装置80の制御部84は、第1種類情報の設定指示が受け付けられたと判定する。ここで、「所定操作」とは、シャッター側制御装置80の上昇ボタン81aと、下降ボタン81b、又は停止ボタン81cの操作を2つ以上組み合わせたものを意味する。この「所定操作」は、例えば、操作部81の停止ボタン81cを押しながら上昇ボタン81a及び下降ボタン81bを同時押した後、第1種類=スクリーン式のシャッターカーテン30を設定する場合には下降ボタン81b及び停止ボタン81cを順に押し、第1種類=ブラインド式のシャッターカーテン30を設定する場合には上昇ボタン81a及び停止ボタン81cを順に押し、第1種類=スリット式のシャッターカーテン30を設定する場合には停止ボタン81cを2回押す等の操作が該当する。そして、シャッター側制御装置80の制御部84は、第1種類情報の設定指示が受け付けられたと判定されるまで待機し(SA1、No)、第1種類情報の設定指示が受け付けられたと判定された場合に(SA1、Yes)、SA2移行する。
SA2においてシャッター側制御装置80の設定部84dは、SA1にて設定指示された第1種類情報を設定する。この第1種類情報の設定については任意であるが、実施の形態においては、後述する切替処理において、第1制御情報テーブル85aに格納されている状態情報及び作動時間情報のうち、上記設定された第1種類情報に対応する状態情報及び作動時間情報のみを用いて処理が行われることを指示するコマンドを、シャッター側制御装置80のデータ記録部85に記録すること等が該当する。
SA3においてシャッター側制御装置80の制御部84は、SA2にて第1種類情報が設定されたことを報知するために、当該第1種類情報を含む信号(以下、「報知信号」と称する)を通信部82、第5ケーブル7、中継装置90、及び第6ケーブル8を介して中央制御装置100に送信する。ここで、この報知信号を送信するタイミングは任意であるが、例えば、SA2の処理直後に報知信号を送信してもよい。あるいは、SA2の処理後、公知の方法によってシャッター側制御装置80と中央制御装置100との相互間の通信が可能であるか否かを確認し、当該通信が可能であると確認されてから所定時間経過後に報知信号を送信してもよい。これにて、シャッター側制御装置80の設定処理が終了する。なお、SA3の処理後、中央制御装置100の制御部103は、シャッター側制御装置80から送信された報知信号が第5ケーブル7、中継装置90、第6ケーブル8、及び通信部101を介して受信された場合には、所定のタイミングで、当該受信された報知信号を通信部101及び第7ケーブル9を介して端末装置110に送信する。
次に、図12に示すように、第2種類情報を端末装置110に設定するために、端末装置110の制御部115は、SA4、SA5の処理を行う。
SA4において端末装置110の制御部115は、SA3にてシャッター側制御装置80から送信された報知信号が第5ケーブル7、中継装置90、第6ケーブル8、中央制御装置100、第7ケーブル9、及び通信部112を介して受信されたか否かを判定する。そして、端末装置110の制御部115は、報知信号が受信されたと判定されるまで待機し(SA4、No)、報知信号が受信されたと判定された場合に(SA4、Yes)、SA5に移行する。
SA5において端末装置110の設定部115aは、SA4にて受信された報知信号に含まれる第1種類情報に基づいて、当該第1種類情報に応じた第2種類情報を設定する。具体的には、端末装置110の設定部115aは、第2制御情報テーブル116bに格納されている第2種類情報の中から、SA4にて受信された第1種類情報に対応する第2種類情報を抽出し、当該抽出した第2種類情報を設定する(例えば、SA4にて受信された第1種類情報である第1種類=スクリーン式のシャッターカーテン30の場合に、第2種類=スクリーン出力制御が設定される)。この第2種類情報の設定については任意であるが、実施の形態においては、端末装置110の出力部113に表示される情報のうち、SA4にて受信された第1種類情報に対応する情報のみを表示するように設定すること(例えば、第1種類=スクリーン式のシャッターカーテン30である場合において、切替処理にて指定情報を端末装置110の出力部113に表示する場合に、指定情報テーブル116aの格納されている指定情報のうち、スクリーン式のシャッターカーテン30に対応する指定情報(例えば、「全閉する」、「スクリーン式のシャッターカーテンを10%開く」など)のみを表示するように設定すること)等が該当する。このような処理により、端末装置110の出力部113をSA5にて設定された第2種類情報に基づいて出力制御することができ、例えば、切替処理において、制御対象としたシャッターカーテン30の種類に対応する情報のみを出力部113に表示させることで、端末装置110の操作性を向上させることが可能となる。これにて、端末装置110の設定処理が終了する。
(処理−切替処理)
次に、切替処理について説明する。切替処理は、シャッターカーテン30の状態を切り替えるための処理である。この切替処理においては、概略的には、シャッターカーテン30の状態を所望の状態に切り替えるために、シャッターカーテン30を昇降させる処理が行われる。また、この切替処理を実行するタイミングは任意であるが、実施の形態においては、開閉機40、第1検知部50、第2検知部52、電源装置60、シャッター側制御装置80、中継装置90、中央制御装置100、及び、端末装置110に電源が投入された後に起動されるものとして説明する。また、この切替処理の前提としては、具体的には、シャッターの状態が全開状態であるものとして説明する。
切替処理が起動されると、図13に示すように、中央制御装置100の制御部103は、端末装置110によって指定された状態情報をシャッター側制御装置80に送信するために、中央制御装置100の制御部103は、SB1からSB3の処理を行う。
まず、SB1において中央制御装置100の制御部103は、端末装置110から送信された指定信号が第7ケーブル9、中継装置90、第6ケーブル8、及び通信部101を介して受信されたか否かを判定する。ここで、「指定信号」は、中央制御装置100の状態情報テーブル104aに格納された状態情報のうち、いずれか1つを指定するための信号である。この指定信号の送信方法については任意であるが、実施の形態においては、端末装置110の出力部113に表示された複数の指定情報であって、設定処理にて設定された第2種類情報に対応する複数の指定情報の中から、1つの指定情報が端末装置110の操作部111を介して指定されると、当該指定された指定情報に対応する識別情報を指定情報テーブル116aから抽出し、当該抽出した識別情報を含む指定信号を送信する。例えば、第2種類=スクリーン出力制御が設定されている場合において、指定=「全閉する」、「スクリーン式のシャッターカーテンを10%開く」、「スクリーン式のシャッターカーテンを20%開く」等を、端末装置110の出力部113に表示する。次いで、この表示された指定情報の中から、指定=「スクリーン式のシャッターカーテンを10%開く」が端末装置110の操作部111を介して指定された場合に、指定ID=1001を含む指定信号を送信する。そして、この中央制御装置100の制御部103は、指定信号が受信されたと判定されるまで待機し(SB1、No)、指定信号が受信されたと判定された場合に(SB1、Yes)、SB2に移行する。
SB2において中央制御装置100の制御部103は、SB1にて受信された指定信号に含まれる識別情報に基づいて、切替対象候補となる状態情報(具体的には、カーテン開度情報、スラット傾斜角情報、及びスリット開度情報)を特定する。具体的には、中央制御装置100の制御部103は、中央制御装置100の状態情報テーブル104aに格納された、相互に状態が異なる少なくとも3つ以上の状態情報の中から、この指定信号に含まれる識別情報に対応する状態情報を抽出し、当該抽出した状態情報を切替対象候補となる状態情報として特定する。
SB3において中央制御装置100の制御部103は、SB2にて特定された状態情報を含む信号(以下、「制御信号」と称する)を通信部101、第6ケーブル8、中継装置90、第5ケーブル7を介してシャッター側制御装置80に送信する。その後、中央制御装置100の制御部103は、SB1に移行し、以降同様に、SB1からSB3の処理を行う。
次に、図14に示すように、シャッターカーテン30の状態を、SB3にて送信された状態情報に対応する状態に切り替えるように、シャッターカーテン30の制御を行うために、シャッター側制御装置80の制御部84は、SC1からSC9の処理を行う。
まず、SC1においてシャッター側制御装置80の制御部84は、SB3にて中央制御装置100から送信された制御信号が第6ケーブル8、中継装置90、及び第5ケーブル7、及び通信部82を介して受信されたか否かを判定する。そして、シャッター側制御装置80の制御部84は、制御信号が受信されたと判定されるまで待機し(SC1、No)、制御信号が受信されたと判定された場合に(SC1、Yes)、SC2に移行する。
SC2においてシャッター側制御装置80の第2判定部84cは、SC1にて受信された制御信号に含まれている状態情報が設定処理のSA2にて設定された第1種類情報に対応しているか否かを判定する。この上記状態情報が第1種類情報に対応しているか否かの判定については、実施の形態においては、シャッター側制御装置80の第1制御情報テーブル85aに格納されている状態情報であって、SA2にて設定された第1種類情報に対応する状態情報の中に、SC1にて受信された制御信号に含まれている状態情報のうちのカーテン開度情報、スラット傾斜角情報、及びスリット開度情報と全て合致する状態情報があるか否かに基づいて判定する。ここで、SC1にて受信された制御信号に含まれている状態情報におけるカーテン開度情報、スラット傾斜角情報、及びスリット開度情報と全て合致する状態情報がある場合に、上記状態情報がSA2にて設定された第1種類情報に対応していると判定し、SC1にて受信された制御信号に含まれている状態情報におけるカーテン開度情報、スラット傾斜角情報、及びスリット開度情報と全て合致する状態情報がない場合に、上記状態情報がSA2にて設定された第1種類情報に対応していないと判定する。そして、シャッター側制御装置80の第2判定部84cは、上記状態情報がSA2にて設定された第1種類情報に対応していないと判定された場合(SC2、No)、SC1にて受信された制御信号に基づいてシャッターカーテン30の制御を行わないように、SC1に移行し、上記状態情報がSA2にて設定された第1種類情報に対応していると判定された場合(SC2、Yes)、SC1にて受信された制御信号に基づいてシャッターカーテン30の制御を行うように、SC3に移行させる。このような処理により、第1種類情報に対応する状態情報を含む制御信号のみに基づいてシャッターカーテン30の制御を行うことができる。よって、例えば、何らかの理由により設定処理が行われなかった端末装置110から、制御対象としないシャッターカーテン30の種類に対応する制御信号が受信された場合でも、当該制御信号に基づいてシャッターカーテン30の制御を行うことができないので、シャッターカーテン30の誤操作を防止することが可能となる。なお、上記状態情報がSA2にて設定された第1種類情報に対応していないと判定された場合には、例えば、その旨を端末装置110の使用者に対して報知するために、シャッター側制御装置80の制御部84は、その旨を示す応答信号を通信部82、第5ケーブル7、中継装置90、第6ケーブル8、中央制御装置100、及び第7ケーブル9を介して端末装置110に送信してもよい。そして、端末装置110の制御部84は、通信部112によって応答信号が受信された場合に、データ記録部116に記録された情報のうち、応答信号に対応する情報(例えば、「端末装置から送られた信号が適切ではないので、シャッターカーテンの状態を切り替えることができませんでした。」等の定型メッセージ)を出力部113に出力させてもよい。
SC3においてシャッター側制御装置80の制御部84は、SC1にて受信された制御信号に含まれている状態情報に基づいて、当該状態情報に対応するシャッターの状態が全開状態であるか否かを判定する。この上記状態情報に対応するシャッターの状態が全開状態であるか否かの判定については、実施の形態においては、上記状態情報が全開状態を示す情報(すなわち、上記状態情報のうち、カーテン開度=100%)であるか否かに基づいて判定する。ここで、上記状態情報が全開状態を示す情報である場合に、上記状態情報に対応するシャッターの状態が全開状態であると判定され、上記状態情報が全開状態を示す情報でない場合に、上記状態情報に対応するシャッターの状態が全開状態でないと判定される。そして、シャッター側制御装置80の制御部84は、上記状態情報に対応するシャッターの状態が全開状態であると判定された場合に(SC3、Yes)、SC4に移行し、シャッターカーテン30の状態が全開状態でないと判定された場合に(SC3、No)、SC5に移行する。
SC4においてシャッター側制御装置80の制御部84は、シャッターカーテン30の状態が全開状態となるように、シャッターカーテン30を上昇させる制御を行う。具体的には、シャッター側制御装置80の制御部84は、シャッターカーテン30の下端部の位置が、第2検知部51にてシャッターカーテン30の下端部の位置が上限位置に達したと検出されることにより、第2検知部51から検知信号が受信されるまで、シャッターカーテン30を上昇させ、第2検知部51から検知信号が受信された場合には、シャッターカーテン30の上昇を停止させる制御を行う。ただし、シャッターカーテン30の下端部の位置が既に上限位置に達している場合には、シャッターカーテン30を上昇させる制御を行わない。その後、シャッター側制御装置80の制御部84は、SC1に移行する。
SC5においてシャッター側制御装置80の作動時間特定部84aは、SC1にて受信された制御信号に含まれている状態情報に基づいて、作動時間を特定する。具体的には、シャッター側制御装置80の作動時間特定部84aは、シャッター側制御装置80の第1制御情報テーブル85aに格納された作動時間情報であって、設定処理のSA2にて設定された第1種類情報に対応する作動時間情報の中から、SC1にて受信された制御信号に含まれている状態情報のうちのカーテン開度情報、スラット傾斜角情報、及びスリット開度情報と合致する作動時間情報を抽出し、当該抽出した作動時間情報を作動時間として特定する。例えば、設定処理のSA2にて第1種類=スクリーン式のシャッターカーテン30が設定されている場合において、SC1にて受信された制御信号に含まれている状態情報のうち、カーテン開度=20%、スラット傾斜角=0度、スリット開度=0%であった場合には、作動時間=4secが特定される。このような処理により、シャッターカーテン30の種類が複数ある場合でも、制御対象としたいシャッターカーテン30の種類に応じた作動時間を特定でき、当該シャッターカーテン30の種類に応じたシャッター1の制御を正確に行うことが可能となる。
SC6においてシャッター側制御装置80の第1判定部84bは、シャッターカーテン30の状態が全閉状態であるか否かを判定する。このシャッターカーテン30の状態が全閉状態であるか否かの判定については、第1検知部50から検知信号が制御部84に入力されたか否かに基づいて判定する。ここで、第1検知部50によってシャッターカーテン30の下端部の位置が下限位置に達していないと検知されることにより、当該第1検知部50から検知信号が出力されないことで、当該検知信号が制御部84に入力されていない場合には、シャッターカーテン30の状態が全閉状態でないと判定する。一方、第1検知部50によってシャッターカーテン30の下端部の位置が下限位置に達していると検知されることにより、当該第1検知部50から検知信号が出力されたことで、当該検知信号が制御部84に入力された場合には、シャッターカーテン30の状態が全閉状態であると判定する。そして、シャッター側制御装置80の第1判定部84bは、シャッターカーテン30の状態が全閉状態でないと判定された場合に(SC6、No)、SC7に移行し、シャッターカーテン30の状態が全閉状態であると判定された場合に(SC6、Yes)、SC8に移行する。
SC7においてシャッター側制御装置80の制御部84は、シャッターカーテン30の状態が全閉状態になるように、シャッターカーテン30を降下させる制御を行う。具体的には、シャッター側制御装置80の制御部84は、SC6にてシャッターカーテン30の状態が全閉状態であると判定されるまで、開閉機40によって、シャッターカーテン30を電動で降下させ、SC6にてシャッターカーテン30の状態が全閉状態であると判定された場合には、このシャッターカーテン30の降下を停止させる。ここで、例えば、シャッターカーテン30の降下中に、シャッターカーテン30の下端部が障害物と接触することにより、開閉機40に設けられた図示しない障害物検知手段(例えば、公知の過負荷検知センサ等)から障害物が検知された旨を示す障害物検知信号が受信された場合には、シャッター側制御装置80の制御部84は、開閉機40によるシャッターカーテン30の降下を停止させて、切替処理を終了してもよい。この場合において、障害物が検知された旨を端末装置110の使用者に対して報知するために、シャッター側制御装置80の制御部84は、障害物検知信号を通信部82、第5ケーブル7、中継装置90、第6ケーブル8、中央制御装置100、及び第7ケーブル9を介して端末装置110に送信してもよい。そして、端末装置110の制御部84は、通信部112によって障害物検知信号が受信された場合に、データ記録部116に記録された情報のうち、障害物検知信号に対応する情報(例えば、「障害物が検知されたため、シャッターカーテンの状態を切り替えることができませんでした。」等の定型メッセージ)を出力部113に出力させてもよい。
SC8においてシャッター側制御装置80の制御部84は、SC1にて受信された制御信号に含まれている状態情報に基づいて、当該状態情報に対応するシャッターの状態が全閉状態であるか否かを判定する。この上記状態情報に対応するシャッターの状態が全閉状態であるか否かの判定については、実施の形態においては、上記状態情報が全閉状態を示す情報(すなわち、上記状態情報のうち、カーテン開度=0%、スラット傾斜角=0度、スリット開度=0%)であるか否かに基づいて判定する。ここで、上記状態情報が全閉状態を示す情報である場合に、上記状態情報に対応するシャッターの状態が全閉状態であると判定され、上記状態情報が全閉状態を示す情報でない場合に、上記状態情報に対応するシャッターの状態が全閉状態でないと判定される。そして、シャッター側制御装置80の制御部84は、上記状態情報に対応するシャッターの状態が全閉状態であると判定された場合に(SC8、Yes)、SC1に移行し、シャッターカーテン30の状態が全閉状態でないと判定された場合に(SC8、No)、SC9に移行する。このような処理により、上記状態情報に対応するシャッターの状態が全閉状態である場合には、SC9の処理を省略することができ、シャッター側制御装置80の制御の効率化を図ることが可能となる。
SC9においてシャッター側制御装置80の制御部84は、SC5にて特定された作動時間に基づいて、シャッターカーテン30の状態がSC1にて受信された制御信号に含まれている状態情報に対応する状態(すなわち、非全開閉状態)となるように、シャッターカーテン30を上昇させる制御を行う。具体的には、シャッター側制御装置80の制御部84は、開閉機40によって、SC5にて特定された作動時間の間だけシャッターカーテン30を電動で上昇させる。その後、シャッター側制御装置80の制御部84は、SC1に移行し、以降同様に、SC1からSC9の処理を行う。
例えば、切替処理のSA2にて第1種類=スクリーン式のシャッターカーテン30が設定されている場合において、SC1にて受信された制御信号に含まれている状態情報のうち、カーテン開度=20%、スラット傾斜角=0度、スリット開度=0%であり、SC5にて特定された作動時間=4secであった場合には、SC6、SC7にてシャッターカーテン30の状態が全閉状態になるように、当該シャッターカーテン30を降下させた後、SC9にて4secの間だけ当該シャッターカーテン30を上昇させる。これにより、図2(b)に示すように、スクリーン式のシャッターカーテン30の状態を、半開状態における開口部2を20%開いた状態に切り替えることができる。
また、例えば、切替処理のSA2にて第1種類=ブラインド式のシャッターカーテン30が設定されている場合において、SC1にて受信された制御信号に含まれている状態情報のうち、カーテン開度=0%、スラット傾斜角=20度、スリット開度=0%であり、SC5にて特定された作動時間=1.3secであった場合には、SC6、SC7にてシャッターカーテン30の状態が全閉状態になるように、SC9にてシャッターカーテン30を降下させた後、1.3secの間だけ当該シャッターカーテン30を上昇させる。これにより、図3(b)に示すように、ブラインド式のシャッターカーテン30の状態を、スラット傾斜状態におけるスラット32を20度傾斜させた状態に切り替えることができる。
また、例えば、切替処理のSA2にて第1種類情報=スリット式のシャッターカーテン30が設定されている場合において、SC1にて受信された制御信号に含まれている状態情報のうち、カーテン開度=0%、スラット傾斜角=0度、スリット開度=20%であり、SC5にて特定された作動時間=1secであった場合には、SC6、SC7にてシャッターカーテン30の状態が全閉状態になるように、シャッターカーテン30を降下させた後、SC9にて1secの間だけ当該シャッターカーテン30を上昇させる。これにより、図4(b)に示すように、スリット式のシャッターカーテン30の状態を、スリット開放状態におけるスリット33を20%開放させた状態に切り替えることができる。
このように、SC9の処理において、SC5にて特定された作動時間に基づいて、シャッターカーテン30の状態が全閉状態から非全開閉状態又は全開状態になるように、シャッターカーテン30の制御を行うので、シャッターカーテン30の状態を検知するための特殊なセンサの検知結果に基づいて、シャッターカーテン30の状態を非全開閉状態に切り替える場合に比べて、当該特殊なセンサを設けることなく、シャッターカーテン30の状態を非全開閉状態に切り替えることができ、シャッター側制御装置80の設置コストを低減することが可能となる。また、上記「基準状態」が全閉状態であるので、SC6にてシャッターカーテン30の状態が全閉状態であると判定された場合に、SC5にて特定された作動時間に基づいて、シャッターカーテン30の状態が全閉状態から所望の非全開閉状態になるように、シャッターカーテン30を単に上昇させるだけであるから、上記「基準状態」が非全開閉状態である場合におけるシャッターカーテン30の制御に比べて、シャッターカーテン30の制御を簡易に行うことが可能となる。
以上のような切替処理により、シャッター側制御装置80の設定を変えることなく、シャッターカーテン30の状態を少なくとも3つ以上の状態に切り替えることができるので、従来技術に比べて、ユーザのニーズに応じたシャッターの制御を簡易に行うことが可能となる。
(効果)
このように実施の形態によれば、シャッター側制御装置80が、通信部82にて受信された制御信号に含まれる状態情報に基づいて、シャッターカーテン30の状態を、少なくとも3つ以上の状態のうち、中央制御装置100の状態情報テーブル104aに格納された少なくとも3つ以上の状態情報の中から所定方法により指定された状態情報に対応する状態に切り替えるように、シャッターカーテン30の制御を行うので、シャッター側制御装置80の設定を変えることなく、シャッターカーテン30の状態を少なくとも3つ以上の状態に切り替えることができるので、従来技術に比べて、ユーザのニーズに応じたシャッターの制御を簡易に行うことが可能となる。
また、シャッター側制御装置80が、通信部82にて制御信号が受信された場合において、第1判定部84bによってシャッターカーテン30の状態が全閉状態でないと判定された場合には、当該シャッターカーテン30の状態が当該全閉状態であると判定されるまで、当該シャッターカーテン30の状態が当該全閉状態となるように、当該シャッターカーテン30の制御を行い、当該シャッターカーテン30の状態が当該全閉状態であると判定されると、作動時間特定部84aにて特定された作動時間に基づいて、当該シャッターカーテン30の状態が当該全閉状態から非全開閉状態になるように、当該シャッターカーテン30の制御を行い、通信部82にて制御信号が受信された場合において、第1判定部84bによってシャッターカーテン30の状態が全閉状態であると判定された場合には、作動時間特定部84aにて特定された作動時間に基づいて、当該シャッターカーテン30の状態が当該全閉状態から非全開閉状態になるように、当該シャッターカーテン30の制御を行うので、シャッターカーテン30の状態を検知するための特殊なセンサの検知結果に基づいて、シャッターカーテン30の状態を非全開閉状態に切り替える場合に比べて、当該特殊なセンサを設けることなく、シャッターカーテン30の状態を非全開閉状態に切り替えることができ、シャッター側制御装置80の設置コストを低減することが可能となる。
また、基準状態が全閉状態であるので、第1判定部84bによってシャッターカーテン30の状態が全閉状態であると判定された場合に、作動時間特定部84aにて特定された作動時間に基づいて、シャッターカーテン30の状態が全閉状態から所望の非全開閉状態になるように、シャッターカーテン30を単に上昇させるだけであることから、上記「基準状態」が非全開閉状態である場合におけるシャッターカーテン30の制御に比べて、シャッターカーテン30の制御を簡易に行うことが可能となる。
また、シャッター側制御装置80の作動時間特定部84aが、設定部84dにて設定された第1種類情報と、通信部82にて受信された制御信号に含まれる状態情報とに基づいて、作動時間を特定するので、シャッターカーテン30の種類が複数ある場合でも、制御対象としたいシャッターカーテン30の種類に応じた作動時間を特定でき、当該シャッターカーテン30の種類に応じたシャッター1の制御を正確に行うことが可能となる。
また、シャッター側制御装置80が、第2判定部84cによって制御信号に含まれる状態情報が第1種類情報に対応する情報であると判定された場合には、当該制御信号に基づいてシャッターカーテン30の制御を行い、第2判定部84cによって制御信号に含まれる状態情報が第1種類情報に対応する情報でないと判定された場合には、当該制御信号に基づいてシャッターカーテン30の制御を行わないので、シャッターカーテン30の種類が複数ある場合でも、制御対象としたいシャッターカーテン30の種類に応じた制御信号のみに基づいてシャッターカーテン30の制御を行うことができる。よって、例えば、シャッター側制御装置80の設定と対応していない装置から、制御対象としないシャッターカーテン30の種類に対応する制御信号が受信された場合でも、当該制御信号に基づいてシャッターカーテン30の制御を行うことができないので、シャッターカーテン30の誤操作を防止することが可能となる。
また、シャッター側制御装置80の通信部82が、操作部81を介して第1種類情報の設定指示が受け付けられた場合に、当該第1種類情報を含む報知信号を中央制御装置100に送信するので、中央制御装置100に対してシャッター側制御装置80で設定された第1種類情報を送信できる。よって、例えば、中央制御装置100又は当該中央制御装置100に通信可能に接続された端末装置110において、制御対象としたいシャッターカーテン30の種類に応じた制御を行うことが可能となる。
また、端末装置110が、設定部115aにて設定された第2制御情報に基づいて、出力部113の出力制御を行うので、シャッターカーテン30の種類が複数ある場合でも、制御対象としたいシャッターカーテン30の種類に応じた端末装置110の出力部113の出力制御を行うことができ、例えば、端末装置110の操作時において、制御対象としたいシャッターカーテン30の種類に応じた情報のみを出力部113に表示させることで、端末装置110の操作性を向上させることが可能となる。
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。例えば、本発明に係るシャッター側制御装置80によって切替可能なシャッターカーテン30の状態の個数が従来と同程度であっても、従来と異なる構造により従来と同程度の上記切替可能なシャッターカーテン30の状態の個数である場合には、本願の課題は解決している。
(分散や統合について)
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。例えば、シャッター側制御装置80を、相互に通信可能に構成された複数の装置に分散して構成し、これら複数の装置の一部に作動時間特定部84aを設けると共に、これら複数の装置の他の一部に設定部84dを設けてもよい。
(形状、数値、構造、時系列について)
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
(作動時間について)
上記実施の形態では、シャッターカーテン30の作動時間は、シャッターカーテン30の状態が全閉状態から所望の非全開閉状態に切り替えられるまでに要する時間であると説明したが、これに限られず、例えば、シャッターカーテン30の状態が全閉状態以外の状態(例えば、所望でない非全開閉状態、全開状態等)から所望の非全開閉状態に切り替えられるまでに要する時間であってもよい。この場合において、切替処理においては、シャッター側制御装置80の制御部84は、シャッターカーテン30の状態が上記全閉状態以外の状態となるように、シャッターカーテン30を上昇又は降下させた後、シャッターカーテン30の状態が所望の非全開閉状態となるように、上記作動時間に基づいて、シャッターカーテン30を上昇又は降下させる。
(端末装置について)
上記実施の形態では、端末装置110は、HEMSの通信規格に対応した公知のモニター装置であると説明したが、これに限られず、例えば、公知の通信ネットワークを介して中央制御装置100との間で通信可能な装置(例えばスマートフォン、パソコン、テレビ等)であってもよい。
(中継装置について)
上記実施の形態では、管理システム70には、中継装置90が設けられていると説明したが、これに限られない。例えば、シャッター側制御装置80の通信部82が、中央制御装置100と直接的に通信可能な通信手段にて構成されている場合には、中継装置90を省略し、シャッター側制御装置80と中央制御装置100とが第6ケーブル8を介して直接的に接続されてもよい。
(第1検知部及び第2検知部について)
上記実施の形態では、第1検知部50及び第2検知部51は、ロータリーエンコーダーであると説明したが、これに限られない。例えば、シャッターカーテン30の下端部の位置が下限位置に達しているか否かを検出できるもの(具体的には、カウンター式のリミットスイッチ、ローラレバー式のリミットスイッチ、光電センサ、音波センサ等)であってもよい。
(設定処理について)
上記実施の形態では、設定処理が行われると説明したが、これに限らない。例えば、切替処理において、特定の種類のシャッターカーテン30の状態のみを切り替える制御(例えば、スクリーン式のシャッターカーテン30の状態のみを切り替える制御等)を行う場合には、設定処理を省略してもよい。この場合には、切替処理のSC2の処理も省略することができる。また、端末装置110の第2制御情報テーブル116bも省略することができる。
また、上記実施の形態では、1台の中央制御装置100に対して、シャッター1、シャッター側制御装置80、及び中継装置90からなる組が1つ設けられていることから、1つのシャッター1に対する設定処理が行われると説明したが、これに限られない。例えば、1台の中央制御装置100に対して、シャッター1、シャッター側制御装置80、及び中継装置90からなる組が複数設けられた場合には、複数のシャッター1に対する設定処理がそれぞれ行われる。この場合に、切替処理において、端末装置110から指定信号を送信する方法については、例えば、設定処理にて設定された複数のシャッター1の各々の第2種類情報に対応する複数の指定情報のみを、端末装置110の出力部113に表示させる。そして、この端末装置110の出力部113に表示された複数の指定情報の中から、端末装置110の操作部111を介して1つの指定情報を指定し、当該指定した指定情報に対応する識別情報を指定情報テーブル116aから抽出し、当該抽出した識別情報を含む指定信号を送信してもよい。
(切替処理について)
上記実施の形態では、SB2の処理において、中央制御装置100の制御部103は、SB1にて受信された指定信号に含まれる識別情報に基づいて、切替対象候補となる状態情報を特定すると説明したが、これに限られない。例えば、建物に設置された温度センサ、照度センサ等の公知のセンサの検知結果に基づいて、切替対象候補となる状態情報を特定してもよい。具体的には、中央制御装置100の状態情報テーブル104aが、項目「指定ID」、項目「温度」、及び項目「シャッターカーテンの状態」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されており、この項目「温度」に対応する情報が建物内の温度を特定する情報である場合には、中央制御装置100の制御部103は、温度センサから所定時間毎に取得した検知結果に対応する状態情報を状態情報テーブル104aの状態情報の中から抽出し、当該抽出した状態情報を切替対象候補となる状態情報として特定してもよい。これにより、中央制御装置100によってシャッターカーテン30の状態を自動的に切り替えることが可能となる。
また、SC5の処理において、シャッター側制御装置80の作動時間特定部84aは、シャッター側制御装置80の第1制御情報テーブル85aに格納された作動時間情報の中から、SC1にて受信された制御信号に含まれている状態情報のうちのカーテン開度情報、スラット傾斜角情報、及びスリット開度情報と合致する作動時間情報を抽出し、当該抽出した作動時間情報を作動時間として特定すると説明したが、これに限られない。例えば、シャッター側制御装置80の第1制御情報テーブル85aに格納されている作動時間情報に代えて作動時間の算定式を特定する算定式情報が格納されている場合には、SC1にて受信された制御信号に含まれている状態情報のうちのカーテン開度情報、スラット傾斜角情報、及びスリット開度情報と合致する算定式情報を抽出し、当該抽出した算定式情報及び当該状態情報に基づいて作動時間を算定し、算定した値を作動時間として特定してもよい。ここで、算定式情報の設定については任意であるが、シャッターカーテン30の種類に応じて異なる算定式を特定する算定式情報が設定されてもよい。例えば、スクリーン式のシャッターカーテン30に関する算定式情報については、作動時間T(sec)=SC1にて受信された制御信号に含まれるカーテン開度情報のカーテン開度A(%)×カーテン開度1%あたりの作動時間α(sec/%)が設定されている。また、ブラインド式のシャッターカーテン30に関する算定式情報については、作動時間T(sec)=SC1にて受信された制御信号に含まれるカーテン開度情報のカーテン開度A(%)×カーテン開度1%あたりの作動時間α(sec/%)+SC1にて受信された制御信号に含まれるスラット傾斜角情報のスラット傾斜角B(度)×スラット傾斜角1度あたりの作動時間β(sec/度)が設定されている。また、スリット式のシャッターカーテン30に関する算定式情報については、作動時間T(sec)=SC1にて受信された制御信号に含まれるカーテン開度情報のカーテン開度A(%)×カーテン開度1%あたりの作動時間α(sec/%)+SC1にて受信された制御信号に含まれるスリット開度情報のスリット開度C(%)×スリット開度1%あたりの作動時間γ(sec/%)が設定されている。このような処理により、シャッター側制御装置80の第1制御情報テーブル85aに作動時間情報を格納する場合に比べて、作動時間情報を算定する手間を省くことが可能となる。
また、シャッターカーテン30の状態を全開状態に切り替える場合には、SC4の処理において、シャッター側制御装置80の制御部84は、第2検知部51にてシャッターカーテン30の下端部の位置が上限位置に達したと検出されることにより、第2検知部51から検知信号が受信されるまで、シャッターカーテン30を上昇させる制御を行うと説明したが、これに限られない。例えば、SC3、SC4の処理を省略すると共に、SC9の処理において、シャッター側制御装置80の制御部84は、シャッターカーテン30の状態が全開状態となるように、SC5にて特定された作動時間に基づいてシャッターカーテン30を上昇させる制御を行ってもよい。この場合には、第2検知部51を省略することができる。
また、SC1にて制御信号が受信された場合には、シャッター側制御装置80の制御部84は、シャッターカーテン30の状態を、この制御信号に含まれる状態情報に対応する状態に切り替えるように、この制御信号に基づいたシャッターカーテン30の制御を行う(すなわち、SC2からSC9の処理を行う)と説明したが、これに限られない。例えば、SC1にて制御信号が受信された後、操作部81を介してシャッターカーテン30の巻上げ指示、シャッターカーテン30の巻出し指示、又は、シャッターカーテン30の巻上げ若しくは巻出しの停止指示の入力が受け付けられた場合には、シャッター側制御装置80の制御部84は、この制御信号に基づいたシャッターカーテン30の制御を行うことなく(又は、当該シャッターカーテン30の制御を中断して)、上記操作部81の指示に基づいたシャッターカーテン30の制御を行ってもよい(あるいは、上記操作部81の指示に基づいたシャッターカーテン30の制御を行うことなく、上記制御信号に基づいたシャッターカーテン30の制御のみを行ってもよい)。また、SC1にて制御信号が受信されたタイミングと、操作部81を介してシャッターカーテン30の巻上げ指示等の入力が受け付られたタイミングとが同じである場合には、シャッター側制御装置80の制御部84は、この制御信号に基づいたシャッターカーテン30の制御を行うことなく、上記操作部81の指示に基づいたシャッターカーテン30の制御のみを行ってもよい。
(付記)
付記1のシャッター側制御装置は、建物の開口部の開閉を行うためのシャッターカーテンの状態を切り替えるための制御を行うシャッター側制御装置であり、中央制御装置との間で通信可能に接続されたシャッター側制御装置であって、シャッターカーテンの状態を特定する状態情報であって、相互に状態が異なる少なくとも3つ以上の状態情報の中から、切替対象候補となる前記状態情報であって所定方法によりいずれか1つ指定された前記状態情報を含む制御信号を前記中央制御装置から受信する通信手段を備え、前記通信手段にて受信された前記制御信号に含まれる前記状態情報に基づいて、前記シャッターカーテンの状態を、前記少なくとも3つ以上の状態のうち前記所定方法により指定された前記状態情報に対応する状態に切り替えるように、当該シャッターカーテンの制御を行う。
付記2のシャッター側制御装置は、付記1に記載のシャッター側制御装置において、前記少なくとも3つ以上の状態は、前記シャッターカーテンによって前記開口部を全閉した全閉状態と、前記シャッターカーテンによって当該開口部を全開した全開状態と、前記全閉状態とも前記全開状態とも異なる非全開閉状態とを含み、前記通信手段にて受信された前記制御信号に含まれる前記状態情報に基づいて、前記シャッターカーテンの状態が、当該シャッターカーテンを制御するための基準となる基準状態から所望の前記非全開閉状態に切り替えられるまでに要する当該シャッターカーテンの作動時間を特定する作動時間特定手段と、前記シャッターカーテンの状態が前記基準状態であるか否かを判定する第1判定手段と、を備え、前記通信手段にて前記制御信号が受信された場合において、前記第1判定手段によって前記シャッターカーテンの状態が前記基準状態でないと判定された場合には、当該シャッターカーテンの状態が当該基準状態であると判定されるまで、当該シャッターカーテンの状態が当該基準状態となるように、当該シャッターカーテンの制御を行い、当該シャッターカーテンの状態が当該基準状態であると判定されると、前記作動時間特定手段にて特定された前記作動時間に基づいて、当該シャッターカーテンの状態が当該基準状態から前記所望の非全開閉状態になるように、当該シャッターカーテンの制御を行い、前記通信手段にて前記制御信号が受信された場合において、前記第1判定手段によって前記シャッターカーテンの状態が前記基準状態であると判定された場合には、前記作動時間特定手段にて特定された前記作動時間に基づいて、当該シャッターカーテンの状態が当該基準状態から前記所望の非全開閉状態になるように、当該シャッターカーテンの制御を行う。
付記3のシャッター側制御装置は、付記2に記載のシャッター側制御装置において、前記基準状態は、前記全閉状態である。
付記4のシャッター側制御装置は、付記2又は3に記載のシャッター側制御装置において、前記シャッターカーテンの種類を特定する種類情報の設定指示を受け付ける操作手段と、前記操作手段を介して前記種類情報の設定指示が受け付けられた場合に、当該受け付けられた前記種類情報を設定する設定手段と、を備え、前記作動時間特定手段は、前記設定手段にて設定された前記種類情報と、前記通信手段にて受信された前記制御信号に含まれる前記状態情報とに基づいて、前記作動時間を特定する。
付記5のシャッター側制御装置は、付記4に記載のシャッター側制御装置において、前記通信手段にて前記制御信号が受信された場合には、当該制御信号に含まれる前記状態情報が前記設定手段にて設定された前記種類情報に対応する情報であるか否かを判定する第2判定手段を備え、前記第2判定手段によって前記制御信号に含まれる前記状態情報が前記種類情報に対応する情報であると判定された場合には、当該制御信号に基づいて前記シャッターカーテンの制御を行い、前記第2判定手段によって前記制御信号に含まれる前記状態情報が前記種類情報に対応する情報でないと判定された場合には、当該制御信号に基づいて前記シャッターカーテンの制御を行わない。
付記6のシャッター側制御装置は、付記4又は付記5に記載のシャッター側制御装置において、前記通信手段は、前記操作手段を介して前記種類情報の設定指示が受け付けられた場合に、当該種類情報を含む報知信号を前記中央制御装置に送信する。
付記7のシャッターの制御システムは、建物の開口部の開閉を行うためのシャッターカーテンの状態を切り替えるための制御を行う制御システムであって、前記シャッターカーテンの制御を行うシャッター側制御装置と、前記シャッター側制御装置との間で通信可能に接続された中央制御装置と、を備え、前記中央制御装置は、前記シャッターカーテンの状態を特定する状態情報であって、相互に状態が異なる少なくとも3つ以上の状態情報を格納する状態情報格納手段と、前記状態情報格納手段に格納された前記少なくとも3つ以上の状態情報の中から、切替対象候補となる前記状態情報が所定方法によりいずれか1つ指定された場合、当該指定された前記状態情報を含む制御信号を前記シャッター側制御装置に送信する第1通信手段と、を備え、前記シャッター側制御装置は、前記第1通信手段から送信された前記制御信号を受信する第2通信手段を備え、前記第2通信手段にて受信された前記制御信号に含まれる前記状態情報に基づいて、前記シャッターカーテンの状態を、前記少なくとも3つ以上の状態のうち前記所定方法により指定された前記状態情報に対応する状態に切り替えるように、当該シャッターカーテンの制御を行う。
付記8のシャッターの制御システムは、付記7に記載のシャッターの制御システムにおいて、前記中央制御装置との間で通信可能に接続された端末装置と、を備え、前記シャッター側制御装置の前記第2通信手段は、前記シャッターカーテンの種類を特定する第1種類情報の設定指示が操作手段を介して受け付けられた場合に、当該第1種類情報を含む報知信号を前記中央制御装置に送信し、前記端末装置は、前記中央制御装置から送信された前記報知信号を受信する第3通信手段と、前記第3通信手段にて前記報知信号が受信された場合に、当該報知信号に含まれる前記第1種類情報に応じた当該端末装置の出力手段に関する出力制御を行うための第2種類情報を設定する設定手段と、を備え、前記設定手段にて設定された前記第2種類情報に基づいて、前記出力手段の出力制御を行う。
(付記の効果)
付記1に記載のシャッター側制御装置、及び付記7に記載のシャッターの制御システムよれば、通信手段にて受信された制御信号に含まれる状態情報に基づいて、シャッターカーテンの状態を、少なくとも3つ以上の状態のうち、中央制御装置の状態情報格納手段に格納された少なくとも3つ以上の状態情報の中から所定方法により指定された状態情報に対応する状態に切り替えるように、シャッターカーテンの制御を行うので、シャッター側制御装置の設定を変えることなく、シャッターカーテンの状態を少なくとも3つ以上の状態に切り替えることができるので、従来技術に比べて、ユーザのニーズに応じたシャッターの制御を簡易に行うことが可能となる。
付記2に記載のシャッター側制御装置によれば、通信手段にて制御信号が受信された場合において、第1判定手段によってシャッターカーテンの状態が基準状態でないと判定された場合には、当該シャッターカーテンの状態が当該基準状態であると判定されるまで、当該シャッターカーテンの状態が当該基準状態となるように、当該シャッターカーテンの制御を行い、当該シャッターカーテンの状態が当該基準状態であると判定されると、作動時間特定手段にて特定された作動時間に基づいて、当該シャッターカーテンの状態が当該基準状態から所望の非全開閉状態になるように、当該シャッターカーテンの制御を行い、通信手段にて制御信号が受信された場合において、第1判定手段によってシャッターカーテンの状態が基準状態であると判定された場合には、作動時間特定手段にて特定された作動時間に基づいて、当該シャッターカーテンの状態が当該基準状態から所望の非全開閉状態になるように、当該シャッターカーテンの制御を行うので、シャッターカーテンの状態を検知するための特殊なセンサの検知結果に基づいて、シャッターカーテンの状態を所望の非全開閉状態に切り替える場合に比べて、当該特殊なセンサを設けることなく、シャッターカーテンの状態を所望の非全開閉状態に切り替えることができ、シャッター側制御装置の設置コストを低減することが可能となる。
付記3に記載のシャッター側制御装置によれば、基準状態が全閉状態であるので、第1判定手段によってシャッターカーテンの状態が全閉状態であると判定された場合に、作動時間特定手段にて特定された作動時間に基づいて、シャッターカーテンの状態が全閉状態から所望の非全開閉状態になるように、シャッターカーテンを単に開放方向に向けて移動させるだけであることから、基準状態が非全開閉状態である場合におけるシャッターカーテンの制御に比べて、シャッターカーテンの制御を簡易に行うことが可能となる。
付記4に記載のシャッター側制御装置によれば、作動時間特定手段が、設定手段にて設定された種類情報と、通信手段にて受信された制御信号に含まれる状態情報とに基づいて、作動時間を特定するので、シャッターカーテンの種類が複数ある場合でも、制御対象としたいシャッターカーテンの種類に応じた作動時間を特定でき、当該シャッターカーテンの種類に応じたシャッターの制御を正確に行うことが可能となる。
付記5に記載のシャッター側制御装置によれば、第2判定手段によって制御信号に含まれる状態情報が種類情報に対応する情報であると判定された場合には、当該制御信号に基づいてシャッターカーテンの制御を行い、第2判定手段によって制御信号に含まれる状態情報が種類情報に対応する情報でないと判定された場合には、当該制御信号に基づいてシャッターカーテンの制御を行わないので、シャッターカーテンの種類が複数ある場合でも、制御対象としたいシャッターカーテンの種類に応じた制御信号のみに基づいてシャッターカーテンの制御を行うことができる。よって、例えば、シャッター側制御装置の設定と対応していない装置から、制御対象としないシャッターカーテンの種類に対応する制御信号が受信された場合でも、当該制御信号に基づいてシャッターカーテンの制御を行うことができないので、シャッターカーテンの誤操作を防止することが可能となる。
付記6に記載のシャッター側制御装置によれば、通信手段は、操作手段を介して種類情報の設定指示が受け付けられた場合に、当該種類情報を含む報知信号を中央制御装置に送信するので、中央制御装置に対してシャッター側制御装置で設定された種類情報を送信できる。よって、例えば、中央制御装置又は当該中央制御装置に通信可能に接続された端末装置において、制御対象としたいシャッターカーテンの種類に応じた制御を行うことが可能となる。
付記8に記載のシャッターの制御システムによれば、端末装置は、設定手段にて設定された第2種類情報に基づいて、出力手段の出力制御を行うので、シャッターカーテンの種類が複数ある場合でも、制御対象としたいシャッターカーテンの種類に応じた端末装置の出力手段の出力制御を行うことができ、例えば、端末装置の操作時において、制御対象としたいシャッターカーテンの種類に応じた情報のみを出力手段に表示させることで、端末装置の操作性を向上させることが可能となる。