JP2017014433A - ポリエチレンフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ポリオレフィンのブロックと体積固有抵抗値が1×105〜1×1011Ω・cmの親水性ポリマーのブロックとが、繰り返し交互に結合した構造を有するブロックポリマーを含有してなり、示差走査熱量測定法による融点が50〜130℃である帯電防止剤とポリエチレン樹脂とを含む樹脂組成物を成形してなるポリエチレンフィルム該ポリオレフィンが、メタロセン触媒を用いて製造されたポリオレフィンの熱減成物であることが好ましい。
【選択図】 なし
Description
しかしながら、フィルム等に成形された高分子型永久帯電防止剤を含有する熱可塑性樹脂は、そのヒートシール性が著しく低下することが知られている。従って、ヒートシール性を確保するためにはヒートシール温度やヒートシール圧力を上げる必要があり、エネルギー効率の低下や、樹脂の劣化の原因となる。
この問題を解決しようと、熱可塑性樹脂に、高分子型永久帯電防止剤および脂環族飽和炭化水素を配合した樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献1)。
本発明は、帯電防止性が良好で、かつヒートシール性に優れるポリエチレンフィルムを提供することを目的とする。
(1)帯電防止性に優れる。
(2)ヒートシール性に優れる。
本発明におけるポリオレフィン(a)としては、カルボニル基(好ましくはカルボキシル基、以下同じ。)をポリマーの両末端に有するポリオレフィン(a1)、水酸基をポリマーの両末端に有するポリオレフィン(a2)、アミノ基をポリマーの両末端に有するポリオレフィン(a3)、およびイソシアネート基をポリマーの両末端に有するポリオレフィン(a4)等が使用できる。 さらに、カルボニル基をポリマーの片末端に有するポリオレフィン(a5)、水酸基をポリマーの片末端に有するポリオレフィン(a6)およびアミノ基をポリマーの片末端に有するポリオレフィン(a7)およびイソシアネート基をポリマーの片末端に有するポリオレフィン(a8)等が使用できる。
これらのうち、変性のし易さからカルボニル基を有するポリオレフィン(a1)および(a5)が好ましい。
熱減成法による低分子量ポリオレフィンでは、Mnが800〜6,000の範囲で、1分子当たりの平均末端二重結合量が1.5〜2個のものが得られる〔村田勝英、牧野忠彦、日本化学会誌、p.192(1975)〕。
熱減成法による低分子量ポリオレフィンは、例えば特開平3−62804号公報記載の方法により得ることができる。
(a00)は、炭素数1,000当たり0.3〜20個、好ましくは0.5〜15個、特に好ましくは0.7〜10個の二重結合を有するものである。
変性のしやすさの点で、熱減成法による低分子量ポリオレフィン(特にMnが2,000〜20,000のポリエチレンおよび/またはポリプロピレン)が好ましい。
熱減成法による低分子量ポリオレフィンでは、Mnが5,000〜30,000の範囲で、1分子当たりの平均末端二重結合量が1〜1.5個のものが得られる。
変性に用いられるα,β−不飽和カルボン酸(無水物)としては、C3〜10の、モノ−およびジカルボン酸、およびこれらの無水物、例えば(メタ)アクリル酸、マレイン酸(無水物)、フマル酸、イタコン酸(無水物)およびシトラコン酸(無水物)等が挙げられる。これらのうち好ましいのはマレイン酸(無水物)およびフマル酸、特に好ましいのはマレイン酸(無水物)である。
変性に使用するα、β−不飽和カルボン酸(無水物)の量は、ポリオレフィン(a0)の重量に基づき、通常0.5〜40%、好ましくは1〜30%である(上記および以下において、%は重量%を表わす)。
α,β−不飽和カルボン酸(無水物)による変性は、(a0)の末端二重結合に、溶液法または溶融法のいずれかの方法で、α,β−不飽和カルボン酸(無水物)を熱的に付加(エン反応)させることにより行うことができる。(a0)にα,β−不飽和カルボン酸(無水物)を反応させる温度は、通常170〜230℃である。
二次変性に用いるラクタムとしては、C6〜12のラクタム、例えば、カプロラクタム、エナントラクタム、ラウロラクタムおよびウンデカノラクタム等が挙げられる。
また、アミノカルボン酸としては、C2〜12のアミノカルボン酸、例えば、アミノ酸(グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシンおよびフェニルアラニン等)、ω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノペルゴン酸、ω−アミノカプリン酸、11−アミノウンデカン酸、および12−アミノドデカン酸が挙げられる。これらのうち好ましいのは、カプロラクタムおよび12−アミノドデカン酸である。
二次変性に用いるラクタムまたはアミノカルボン酸の量は、(a11)中のα、β−不飽和カルボン酸(無水物)の残基1個当たり0.1〜50個、好ましくは0.3〜20個、特に好ましくは0.5〜10個、最も好ましくは1個である。
また、該(a1)の酸価は、通常4〜280(mgKOH/g、以下、数値のみを記載する。)、好ましくは4〜100、特に好ましくは5〜50である。酸価がこの範囲であると、後述する親水性ポリマー(b)との反応性の点で好ましい。
変性に使用できるヒドロキシルアミンとしては、C2〜10のヒドロキシルアミン、例えば、2−アミノエタノール、3−アミノプロパノール、1−アミノ−2−プロパノール、4−アミノブタノール、5−アミノペンタノール、6−アミノヘキサノール、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノール等が挙げられる。これらのうち好ましいのは、2−アミノエタノールである。
変性に用いるヒドロキシルアミンのヒドロキシル基の量は、(a1)中のα、β−不飽和カルボン酸(無水物)の残基1個当たり0.1〜2個、好ましくは0.3〜1.5個、特に好ましくは0.5〜1.2個、最も好ましくは1個である。
また、(a2)の水酸基価は、通常4〜280(mgKOH/g、以下、数値のみを記載する。)、好ましくは4〜100、特に好ましくは5〜50である。水酸基価がこの範囲であると、後述する親水性ポリマー(b)との反応性の点で好ましい。
この変性に用いるジアミン(Q13)としては、C2〜18(好ましくは2〜12)のジアミン、例えば、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、デカメチレンジアミン等が挙げられる。これらのうち好ましいのは、エチレンジアミンである。
変性に用いるジアミンのアミノ基の量は、(a1)中のα、β−不飽和カルボン酸(無水物)の残基1個当たり0.1〜2個、好ましくは0.3〜1.5個、特に好ましくは0.5〜1.2個、最も好ましくは1個である。
PIとしては、C(NCO基中のCを除く、以下同様)6〜20の芳香族PI、C2〜18の脂肪族PI、C4〜15の脂環式PI、C8〜15の芳香脂肪族PI、これらのPIの変性体およびこれらの2種以上の混合物が含まれる。
これらのうち、好ましいのはTDI、MDIおよびHDI、さらに好ましいのはHDIである。
イソシアネート変性ポリオレフィンを形成する際の、PIと(a2)との当量比(NCO/OH比)は、通常1.8/1〜3/1、好ましくは2/1である。
(a)の融点は、原料となる前記(a0)および(a00)について、該融点を有するものを選択することにより上記範囲に調整することができる。例えば融点が50〜140℃の高分子量ポリオレフィンを熱減成して得られる低分子量ポリオレフィン(a0)および/または(a00)を使用することにより融点を上記範囲に調整することができる。
(a)は、融点および熱減成のしやすさの観点から、メタロセン触媒を用いて製造されたポリオレフィンが好ましい。
測定に用いられる示差走査熱量計(DSC)としては、例えばDSC2910[商品名、ティー・エイ・インスツルメント(株)製]が挙げられ、本発明における融点は、JIS K7121記載の「プラスチックの転移温度測定方法」に準じ、融解ピーク温度に基づいて求めることができる。
[測定条件]
試料をJIS K 7100記載の標準温度状態2級および標準湿度状態2級において24時間以上状態調節した後、約5mg秤量し、加熱速度毎分10℃で240℃まで加熱し、10分保持した後、冷却速度毎分10℃で−50℃まで冷却する。さらに−50℃で10分保持した後、加熱速度毎分10℃で240℃まで加熱して得られたDSC曲線から、加熱による転移温度(融解ピークの頂点)を求め、これを融点とする。
親水性ポリマー(b)としては、特許第3488163号に記載の親水性ポリマー(b)に含まれるものが挙げられる。すなわち、(b)としては、ポリエーテル(b1)、ポリエーテル含有親水性ポリマー(b2)、カチオン性ポリマー(b3)およびアニオン性ポリマー(b4)が使用できる。
06〜1×109である。体積固有抵抗値が1×105未満のものは存在せず、1×1011
を超えると後述する成形品の帯電防止性が低下する。
ここにおいて、親水性とは、上記範囲の体積固有抵抗値を有することを意味するものとする。
ポリエーテル含有親水性ポリマー(b2)としては、ポリエーテルセグメント形成成分としてポリエーテルジオール(b11)のセグメントを有するポリエーテルエステルアミド(b21)、同じく(b11)のセグメントを有するポリエーテルアミドイミド(b22)、同じく(b11)のセグメントを有するポリエーテルエステル(b23)、同じく(b12)のセグメントを有するポリエーテルアミド(b24)および同じく(b11)または(b12)のセグメントを有するポリエーテルウレタン(b25)が使用できる。
カチオン性ポリマー(b3)としては、非イオン性分子鎖(c1)で隔てられた2〜80個、好ましくは3〜60個のカチオン性基(c2)を分子内に有するカチオン性ポリマーが使用できる。
アニオン性ポリマー(b4)としては、スルホニル基を有するジカルボン酸(e1)と、ジオール(b0)またはポリエーテル(b1)とを必須構成単位とし、かつ分子内に2〜80個、好ましくは3〜60個のスルホニル基を有するアニオン性ポリマーが使用できる。
(b1)のうち、ポリエーテルジオール(b11)は、ジオール(b0)にアルキレンオキサイド(以下AOと略記)を付加反応させることにより得られる構造のものであり、一般式:H−(OA1)m−O−E1−O−(A1O)m'−Hで示されるものが挙げられる。
式中、E1はジオール(b0)から水酸基を除いた残基、A1は炭素数(以下Cと略記)2〜4のアルキレン基、mおよびm’はジオール(b0)の水酸基1個当たりのAO付加数を表す。m個の(OA1)とm’個の(A1O)とは、同一でも異なっていてもよく、また、これらが2種以上のオキシアルキレン基で構成される場合の結合形式はブロックもしくはランダムまたはこれらの組合せのいずれでもよい。mおよびm’は、通常1〜300、好ましくは2〜250、特に好ましくは10〜100の整数である。また、mとm’とは、同一でも異なっていてもよい。
脂肪族二価アルコールとしては、例えば、アルキレングリコール[エチレングリコール、プロピレングリコール(以下それぞれEG、PGと略記)]、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール(以下それぞれ1,4−BD、1,6−HD、NPGと略記)、1,12−ドデカンジオールが挙げられる。
脂環含有二価アルコールとしては、例えば、シクロヘキサンジメタノールが挙げられ、芳香環含有二価アルコールとしては、例えば、キシリレンジオール等が挙げられる。
二価フェノールとしては、例えば、単環二価フェノール(ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、ウルシオール等)、ビスフェノール(ビスフェノールA、−Fおよび−S、4,4’−ジヒドロキシジフェニル−2,2−ブタン、ジヒドロキシビフェニル等)および縮合多環二価フェノール(ジヒドロキシナフタレン、ビナフトール等)が挙げられる。
これらのうち好ましいのは、脂肪族二価アルコールおよびビスフェノール、特に好ましくはEGおよびビスフェノールAである。
AOとしては、C2〜4のAO[エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2−、1,4−、2,3−および1,3−ブチレンオキサイド(以下それぞれEO、PO、BOと略記)、およびこれらの2種以上の併用系が用いられるが、必要により他のAOまたは置換AO(以下、これらも含めてAOと総称する。)、例えばC5〜12のα−オレフィン、スチレンオキサイド、エピハロヒドリン(エピクロルヒドリン等)を少しの割合(例えば、全AOの重量に基づいて30%以下)で併用することもできる。
2種以上のAOを併用するときの結合形式はランダムおよび/またはブロックのいずれでもよい。AOとして好ましいのは、EO単独およびEOと他のAOとの併用(ランダムおよび/またはブロック付加)である。AOの付加数は、ジオール(b0)の水酸基1個当り、通常1〜300、好ましくは2〜250、特に好ましくは10〜100の整数である。
ポリオキシアルキレン鎖中のオキシエチレン単位の含量は、通常5〜100%、好ましくは10〜100%、さらに好ましくは50〜100%、特に好ましくは60〜100%である。
−(A1O)m'−A2−NH2(式中の記号E1、A1、mおよびm’は前記と同様であり、
A2はC2〜4のアルキレン基である。A1とA2とは同じでも異なってもよい。)で示さ
れるものが使用できる。
(b12)は、(b11)の水酸基を公知の方法によりアミノ基に変えることにより得ることができ、例えば、(b11)の水酸基をシアノアルキル化して得られる末端を還元してアミノ基としたものが使用できる。
例えば(b11)とアクリロニトリルとを反応させ、得られるシアノエチル化物を水素添加することにより製造することができる。
アミノカルボン酸変性物は、(b11)または(b12)と、アミノカルボン酸またはラクタムとを反応させることにより得ることができる。
イソシアネート変性物は、(b11)または(b12)と、後述のようなポリイソシアネートとを反応させるか、(b12)とホスゲンとを反応させることにより得ることができる。
エポキシ変性物は、(b11)またHは(b12)と、ジエポキシド(ジグリシジルエーテル、ジグリシジルエステル、脂環式ジエポキシドなどのエポキシ樹脂:エポキシ当量85〜600)とを反応させるか、(b11)とエピハロヒドリン(エピクロルヒドリン等)とを反応させることにより得ることができる。
溶 媒 :オルトジクロロベンゼン
基準物質 :ポリスチレン
サンプル濃度:3mg/ml
カラム温度 :135℃
(Q1)としては、C4〜20のラクタム(Q11)(前記のもの)の開環重合体;C2〜20のアミノカルボン酸(Q12)(前記のもの)の重縮合体;ジアミン(Q13)(前記のもの)(C2〜20の脂肪族ジアミン、C6〜15の脂環式ジアミン、C8〜15の芳香脂肪族ジアミンおよびC6〜15の芳香族ジアミン等)とC2〜20のジカルボン酸(Q14)(前記のもの)〔脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸およびこれらのエステル形成性誘導体[低級アルキル(C1〜6)エステル、無水物等]等〕とのポリアミド(Q15);およびこれらの混合物が挙げられる。
(Q1)として帯電防止性の観点から好ましいのは、カプロラクタムの開環重合体、12−アミノドデカン酸の重縮合体およびアジピン酸とヘキサメチレンジアミンとのポリアミド、さらに好ましいのはカプロラクタムの開環重合体である。
(Q2)としては、C4〜20のラクタム(Q11)と少なくとも1個のイミド環を形成しうる3価または4価の芳香族ポリカルボン酸(Q21)とからなる重合体;C2〜20のアミノカルボン酸(Q12)と(Q21)とからなる重合体;ポリアミド(Q15)と(Q21)とからなる重合体;およびこれらの混合物が挙げられる。
(Q3)としては、C2〜20のジカルボン酸(Q14)とグリコール[前記ジオール(b0)中の二価アルコール等]とのポリエステル;C6〜12のラクトン(前記のもの)もしくはC2〜20のヒドロキシカルボン酸のポリエステル;およびこれらの混合物が挙げられる。
ポリエーテルアミド(b24)は、ポリアミド(Q1)とポリエーテルジアミン(b12)とから構成される。
ポリエーテルウレタン(b25)は、前記ポリイソシアネートのうちのジイソシアネートと、ポリエーテルジオール(b11)またはポリエーテルジアミン(b12)および必要により鎖伸長剤[前記ジオール(b0)中の二価アルコール、ジアミン(Q13)等]とから構成される。
(b2)中のオキシエチレン基の含量は、帯電防止性および成形性の観点から、(b2)の重量に基づいて30〜80%、さらに好ましくは40〜70%である。
(b2)のMnは、耐熱性の観点から好ましい下限は800、さらに好ましくは1,000、ポリオレフィン(a)との反応性の観点から好ましい上限は50,000、さらに好ましくは30,000である。
カチオン性基(c2)としては、4級アンモニウム塩またはホスホニウム塩を有する基が挙げられる。(c2)の対アニオンとしては、超強酸アニオンおよびその他のアニオンが挙げられる。
超強酸アニオンとしては、プロトン酸(d1)とルイス酸(d2)との組み合わせから誘導される超強酸(四フッ化ホウ酸、六フッ化リン酸等)のアニオン、トリフルオロメタンスルホン酸等の超強酸のアニオンが挙げられる。
その他のアニオンとしては、例えばハロゲンイオン(F-、Cl-、Br-、I-等)、OH-、PO4 -、CH3OSO4 -、C2H5OSO4 -、ClO4 -等が挙げられる。
超強酸を誘導する上記プロトン酸(d1)の具体例としては、フッ化水素、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素等が挙げられる。
また、ルイス酸(d2)の具体例としては、三フッ化ホウ素、五フッ化リン、五フッ化アンチモン、五フッ化ヒ素、五フッ化タンタル等が挙げられる。
これらの(c1)のうち好ましいのは、二価の炭化水素基およびエーテル結合を有する二価の炭化水素基である。
ジカルボン酸(e1)としては、スルホニル基を有する芳香族ジカルボン酸、スルホニル基を有する脂肪族ジカルボン酸およびこれらのスルホニル基のみが塩となったものが使用できる。
スルホニル基を有する脂肪族ジカルボン酸としては、例えばスルホコハク酸及びそのエステル形成性誘導体[低級アルキル(C1〜4)エステル(メチルエステル、エチルエステルなど)、酸無水物等]が挙げられる。
これらのスルホニル基のみが塩となったものとしては、例えばアルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム等)の塩、アルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム等)の塩、アンモニウム塩、ヒドロキシアルキル(C2〜4)基を有するモノ−、ジ−もしくはトリ−アミン(モノ−、ジ−もしくはトリ−エチルアミン、モノ−、ジ−もしくはトリ−エタノールアミン、ジエチルエタノールアミン等の有機アミン塩)等のアミン塩、これらアミンの四級アンモニウム塩およびこれらの2種以上の併用が挙げられる。
これらのうち好ましいのは、スルホニル基を有する芳香族ジカルボン酸、さらに好ましいのは5−スルホイソフタル酸塩、とくに好ましくは5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩および5−スルホイソフタル酸カリウム塩である。
(b4)の製法としては、通常のポリエステルの製法がそのまま適用できる。ポリエステル化反応は、通常減圧下150〜240℃の温度範囲で行われ、反応時間は0.5〜20時間である。また、該エステル化反応においては、必要により通常のエステル化反応に用いられる触媒を用いてもよい。
エステル化触媒としては、例えばアンチモン触媒(三酸化アンチモン等)、錫触媒(モノブチル錫オキサイド、ジブチル錫オキサイド等)、チタン触媒(テトラブチルチタネート等)、ジルコニウム触媒(テトラブチルジルコネート等)、酢酸金属塩触媒(酢酸亜鉛等)等が挙げられる。
ブロックポリマー(A)は、上記ポリオレフィン(a)のブロックと、親水性ポリマー(b)のブロックとが、エステル結合、アミド結合、エーテル結合、イミド結合およびウレタン結合からなる群から選ばれる少なくとも1種の結合を介して繰り返し交互に結合したものである。
これらのうち帯電防止性の観点から好ましいのは、(b)がポリエーテル(b1)であるブロックポリマー(A1)、(b)がカチオン性ポリマー(b3)であるブロックポリマー(A3)、および(b)がアニオン性ポリマー(b4)であるブロックポリマー(A4)である。
本発明における帯電防止剤(X)は、前記ブロックポリマー(A)を含有してなる。該(X)の示差走査熱量測定法による融点は、50〜130℃であり、好ましくは60〜125℃、さらに好ましくは70〜120℃である。該融点が50℃未満では耐熱性が不十分となり、130℃超ではヒートシール性が不十分となる。
また、(X)のメルトフローレート(以下MFRと略記、測定条件:温度190℃、荷重2.16kgf)は、成形性およびヒートシール性の観点から、好ましくは0.5〜150、好ましくは1〜130、さらに好ましくは1.5〜100である。
上記範囲のMFRは、(A)のMnを前記範囲とすることにより調整することができる。
本発明における樹脂組成物(Y)は、前記帯電防止剤(X)とポリエチレン樹脂(B)とを含有してなる。
(B)としては高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)(B1)、直鎖状短鎖分岐ポリエチレン(LLDPE)(B2)およびこれらの混合物が挙げられる。
上記(B)のうち、ヒートシール性および帯電防止性の観点から、好ましいのは(B1)と(B2)との混合物であり、その(B1)と(B2)の重量比[(B1)/(B2)]は、好ましくは90/10〜40/60、さらに好ましくは80/20〜60/40である。
該(B)のメルトフローレート(MFR)(温度190℃、荷重2.16kgで測定)は好ましくは0.1〜5.0g/10分である。
(C11)としては、金属[アルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム等)もしくはアルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム等)]または第4級アンモニウム[アミジニウム(1−エチル−3−メチルイミダゾリウム等)もしくはグアニジウム(2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム等)]の、有機酸(C1〜7のモノ−およびジ−カルボン酸、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、コハク酸;C1〜7のスルホン酸、例えば、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸;チオシアン酸)の塩、および無機酸(ハロゲン化水素酸、例えば塩酸、臭化水素酸;過塩素酸;硫酸;硝酸;リン酸)の塩が使用できる。
これらのうち帯電防止性の観点から好ましいのは、ハライド、過塩素酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、ビストリフルオロメタンスルホンイミド塩、酢酸塩、さらに好ましいのは塩化リチウム、−カリウムおよび−ナトリウム、過塩素酸リチウム、−カリウムおよび−ナトリウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、−カリウムおよび−ナトリウム、酢酸カリウム、並びに、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムの、ハライド、過塩素酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、ビストリフルオロメタンスルホンイミド塩および酢酸塩である。
(C11)を添加する方法については特に限定はないが、組成物中への効果的な分散のさせ易さから、ブロックポリマー(A)中に予め分散させておくことが好ましい。
また、(A)中へ(C11)を分散させる場合、(A)の製造(重合)時に予め(C11)を添加し分散させておくのが特に好ましい。(C11)を(A)の製造時に添加するタイミングは特に制限なく、重合前、重合中および重合後のいずれでもよい。
非イオン性界面活性剤としては、例えばEO付加型非イオン性界面活性剤[例えば高
級アルコール(C8〜18、以下同じ)、高級脂肪酸(C8〜24、以下同じ)または高級アルキルアミン(C8〜24)のEO付加物(分子量158以上かつMn200,000以下);グリコールのEO付加物であるポリアルキレングリコール(分子量150以上かつMn6,000以下)の高級脂肪酸エステル;多価アルコール(C2〜18の2価〜8価またはそれ以上、例えばEG、PG、グリセリン、ペンタエリスリトールおよびソルビタン)高級脂肪酸エステルのEO付加物(分子量250以上かつMn30,000以下);高級脂肪酸アミドのEO付加物(分子量200以上かつMn30,000以下);および多価アルコール(上記のもの)アルキル(C3〜60)エーテルのEO付加物(分子量120以上かつMn30,000以下)]、および多価アルコ−ル(上記のもの)(C3〜60)型非イオン性界面活性剤[例えば多価アルコールの脂肪酸(C3〜60)エステル、多価アルコールのアルキル(C3〜60)エーテルおよび脂肪酸(C3〜60)アルカノールアミド]が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩等の(C11)を除く第4級アンモニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、高級アルキルアミノプロピオン酸塩等のアミノ酸型両性界面活性剤、高級アルキルジメチルベタイン、高級アルキルジヒドロキシエチルベタイン等のベタイン型両性界面活性剤等が挙げられる。これらの界面活性剤は単独でも2種以上を併用してもよい。
(C12)を添加する方法については、前記(C11)の場合と同様である。
(C2)の使用量は、(A)、(B)の合計重量に基づいて通常20%以下、相溶化効果および成形品の機械物性の観点から、好ましくは0.1〜15%、さらに好ましくは1〜10%、特に好ましくは1.5〜8%である。
(C2)を添加する方法については、前記(C11)の場合と同様である。
核剤としては、有機核剤[1,3,2,4−ジ−ベンジリデン−ソルビトール、アルミニウム−モノ−ヒドロキシ−ジ−p−t−ブチルベンゾエート、安息香酸ナトリウム等]および無機核剤[グラファイト、カーボンブラック、酸化マグネシウム、タルク、カオリン、炭酸カルシウム、アルミナ、硫酸カルシウム等];
滑剤としては、ワックス(カルナバロウワックス、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス等)、高級脂肪酸(C8〜24、例えばステアリン酸、オレイン酸)、高級アルコール(C8〜18、例えばステアリルアルコール、ラウリルアルコール)および高級脂肪酸アミド(C8〜24、例えばステアリン酸アミド、オレイン酸アミド)等;
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系[2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等]、ベンゾフェノン系[2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等]、サリチレート系[フェニルサリチレート等]、アクリレート系[2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’1−ジフェニルアクリレート等]等;
抗菌剤としては、安息香酸、ソルビン酸、ハロゲン化フェノール、有機ヨウ素、ニトリル(2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル等)、チオシアノ(メチレンビスチアノシアネート)、N−ハロアルキルチオイミド、銅剤(8−オキシキノリン銅等)、ベンズイミダゾール、ベンゾチアゾール、トリハロアリル、トリアゾール、有機窒素硫黄化合物(スラオフ39等)、4級アンモニウム化合物、ピリジン系化合物等、が挙げられる。
溶融混合する方法としては、一般的にはペレット状または粉体状の成分を適切な混合機、例えばヘンシェルミキサー等で混合した後、押出機で溶融混合してペレット化する方法が適用できる。
溶融混合時の各成分の添加順序には特に限定はないが、例えば、
(1)(X)、(B)および必要により(C)を一括して溶融混合する方法、
(2)(X)、および(B)の一部を予め溶融混合して帯電防止剤の高濃度樹脂組成物(マスターバッチ樹脂組成物)を作成し、その後、残りの(B)並びに必要により(C)を溶融混合する方法、が挙げられる。
(2)の方法におけるマスターバッチ樹脂組成物中の本発明の帯電防止剤の濃度は好ましくは40〜80重量%、さらに好ましくは50〜70重量%である。
これらのうち(2)の方法は、マスターバッチ法と呼ばれる方法で、本発明の帯電防止剤(X)の(B)への効率的な分散の観点から好ましい方法である。
本発明のポリエチレンフィルムは、上記樹脂組成物(Y)を成形して得られる。該成形方法としては、フィルム成形(Tダイ成形法、インフレーション成形法)が挙げられるが、ヒートシール性および生産性の観点から好ましいのはインフレーション成形法である。 該成形法における成形温度は、好ましくは150〜210℃である。
また、ポリエチレンフィルム(Z)の厚みは、フィルム強度およびヒートシール性の観点から好ましくは30〜300μm、さらに好ましくは50〜250μmである。
本発明のポリエチレンフィルム(Z)は、帯電防止性とヒートシール性とに優れるため、種々のフィルム用途、とりわけ電子部品等の包材用袋用途に適用できる。
[酸変性ポリオレフィン(a1−1)の製造]
ステンレス製のオートクレーブに、熱減成法〔メタロセン触媒を用いて製造されたポリプロピレン[MFR7(単位はg/10分、190℃、以下数値のみを示す。)、融点(示差走査熱量計による、以下同じ。)130℃]を410±0.1℃、窒素通気下(80mL/分)、16分間で熱減成〕で得られた低分子量ポリプロピレン(Mn3,400、炭素数1,000当たりの二重結合量7.0個、1分子当たりの二重結合の平均数1.8、両末端変性可能なポリオレフィンの含有量90%)90部、無水マレイン酸10部およびキシレン30部を仕込み、均一混合後、窒素ガス雰囲気下(密閉下)、撹拌しながら、200℃で溶融させ10時間反応させた。
その後、過剰の無水マレイン酸とキシレンを減圧下(1.3kPa以下)、200℃、3時間で留去して、酸変性ポリオレフィン(a1−1)95部を得た。(a1−1)の酸価は27.5、Mnは3,600、融点は130℃であった。
[二次変性した酸変性ポリオレフィン(a1−2)の製造]
ステンレス製のオートクレーブに、(a1−1)88部、12−アミノドデカン酸12部を仕込み、窒素ガス雰囲気下、撹拌しながら200℃で溶融し、3時間、減圧下(1.3kPa以下以下)で反応させ、二次変性した酸変性ポリオレフィン(a1−2)96部を得た。(a1−2)の酸価は24.8、Mnは、4,000、融点は130℃であった。
[水酸基を両末端に有する変性ポリオレフィン(a2−1)の製造]
製造例1において、熱減成法で得られた低分子量ポリプロピレン90部および無水マレイン酸10部に代えて、熱減成法[エチレン/プロピレンランダム共重合体(エチレン含量2%、MFR10、融点100℃)を410±0.1℃、窒素通気下(80mL/分)、14分間で熱減成] で得られた低分子量エチレン/プロピレンランダム共重合体(M
n10,000、炭素数1,000当たりの二重結合量2.5個、1分子当たりの二重結合の平均数1.8、両末端変性可能なポリオレフィンの含有量90%)94部および無水マレイン酸6部を用いたこと以外は製造例1と同様にして、酸変性ポリオレフィン(a1−3)98部を得た。(a1−3)の酸価は9.9、Mnは10,200、融点は100℃であった。
次に、(a1−3)97部に対して、エタノールアミン5部を加え、窒素ガス雰囲気下、180℃で溶融し、2時間反応させた。その後、過剰のエタノールアミンを減圧下(1.3kPa以下)、180℃、2時間で留去して、水酸基を両末端に有する変性ポリオレフィン(a2−1)を得た。(a2−1)の水酸基価は9.9、アミン価は0.01、Mnは10,200、融点は100℃であった。
[アミノ基を両末端に有する変性ポリオレフィン(a3−1)の製造]
製造例1において、熱減成法ステンレス製のオートクレーブに、熱減成法で得られた低分子量ポリプロピレン90部および無水マレイン酸10部に代えて、熱減成法[メタロセン触媒を用いて製造されたポリプロピレン(MFR10、融点60℃)を410±0.1℃、18分間で熱減成]で得られた低分子量ポリプロピレン(Mn1,500、炭素数1,000当たりの二重結合量17.8個、1分子当たりの二重結合の平均数1.94、両末端変性可能なポリオレフィンの含有量98%)80部および無水マレイン酸20部を用いたこと以外は製造例1と同様にして、酸変性ポリオレフィン(a1−4)92部を得た。(a1−4)の酸価は64.0、Mnは1,700、融点は50℃であった。
次に、酸変性ポリオレフィン(a1−4)90部に対して、ビス(2−アミノエチル)エーテル10部を加え、窒素ガス雰囲気下、撹拌しながら、200℃で溶融し、2時間反応させた。その後、過剰のビス(2−アミノエチル)エーテルを減圧下(1.3kPa以下)、200℃、2時間で留去して、アミノ基を両末端に有する変性ポリオレフィン(a3−1)を得た。(a3−1)のアミン価は64.0、Mnは1,700、融点は50℃であった。
[カチオン性ポリマー(b3−1)の製造]
ステンレス製オートクレーブにN−メチルジエタノールアミン41部、アジピン酸49部および酢酸ジルコニル0.3部を仕込み、窒素置換後、2時間かけて220℃まで昇温し、1時間かけて0.13kPaまで減圧してポリエステル化反応させた。反応終了後、50℃まで冷却し、メタノール100部を加えて溶解した。撹拌しながら反応容器中の温度を120℃に保ち、炭酸ジメチル31部を3時間かけて徐々に滴下し、同温度で6時間熟成させた。室温まで冷却後、60%ヘキサフルオロリン酸水溶液100部を加え、室温で1時間撹拌した。次いでメタノールを減圧留去し、4級アンモニウム基を平均12個有するカチオン性ポリマー(b3−1)(水酸基価30.1、酸価0.5、体積固有抵抗値1×105Ω・cm)を得た。
[アニオン性ポリマー(b4−1)の製造]
ステンレス製オートクレーブに、PEG (Mn300)67部、5−スルホイソフタ
ル酸ジメチルエステルのナトリウム塩49部およびジブチルスズオキシド0.2部を仕込み、0.67kPaの減圧下で190℃まで昇温し、メタノールを留去しながら6時間エステル交換反応させ、1分子内にスルホン酸ナトリウム塩基を平均5個有するアニオン性ポリマー(b4−1)(水酸基価29.6、酸価0.4、体積固有抵抗値2×106Ω・
cm)を得た。
[帯電防止剤(X−1)の製造]
ステンレス製オートクレーブに、酸変性ポリオレフィン(a1−1)67.1部、α、ω−ジアミノPEG(Mn2,000、体積固有抵抗値1×107Ω・cm)(b1−1
)32.9部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(C−1)5.0部、酸化防止剤[商品名「イルガノックス1010」、チバスペシャリティーケミカルズ(株)製]0.3部および酢酸ジルコニル0.5部を仕込み、220℃、0.13kPa以下の減圧下で3時間重合させ粘稠なポリマーを得た。このポリマ−をベルト上にストランド状で取り出し、ペレット化することによって(a1−1)のブロックと(b1−1)のブロックからなるブロックポリマー(A−1)(Mn50,000)を含有してなる帯電防止剤(X−1)を得た。(X−1)のMFRは10、融点は130℃、体積固有抵抗値は3×106Ω・cmであった。
[帯電防止剤(X−2)の製造]
製造例7において、(a1−1)67.1部、(b1−1)32.9部に代えて、二次変性した酸変性ポリオレフィン(a1−2)60.1部、PEG(Mn3,000、体積固有抵抗値1×107Ω・cm)(b1−2)39.9部を用いたこと以外は、製造例7
と同様にして、(a1−2)のブロックと(b1−2)のブロックからなるブロックポリマー(A−2)(Mn30,000)を含有してなる帯電防止剤(X−2)を得た。(X−2)のMFRは40、融点は125℃、体積固有抵抗値は4×106Ω・cmであった。
[帯電防止剤(X−3)の製造]
製造例7において、(a1−1)67.1部、(b1−1)32.9部に代えて、水酸基を両末端に有する変性ポリオレフィン(a2−1)48.0部、カチオン性ポリマー(b3−1)48.0部を用い、さらにドデカン二酸4部を加えたこと以外は、製造例7と同様にして、(a2−1)のブロック、(b3−1)のブロックおよびドデカン二酸からなるブロックポリマー(A−3)(Mn100,000)を含有してなる帯電防止剤(X−3)を得た。(X−3)のMFRは0.5、融点は96℃、体積固有抵抗値は5×106Ω・cmであった。
[帯電防止剤(X−4)の製造]
製造例7において、(a1−1)67.1部、(b1−1)32.9部に代えて、アミノ基を両末端に有する変性ポリオレフィン(a3−1)31.6部、アニオン性ポリマー(b4−1)68.4部を用い、さらにドデカン二酸8部を加えたこと以外は、製造例7と同様にして、(a3−1)のブロックと(b4−1)のブロックおよびドデカン二酸からなるブロックポリマー(A−4)(Mn10,000)を含有してなる帯電防止剤(X−4)を得た。(X−4)のMFRは150、融点は50℃、体積固有抵抗値は3×106Ω・cmであった。
[帯電防止剤(X−5)の製造]
製造例7において、(a1−1)67.1部、(b1−1)32.9部に代えて、二次変性した酸変性ポリオレフィン(a1−2)71.5部、ポリテトラメチレングリコール(Mn1,800、体積固有抵抗値1×1011Ω・cm)(b1−3)28.5部を用いた以外は、製造例7と同様にして、(a1−2)のブロックと(b1−3)のブロックからなるブロックポリマー(A−5)(Mn40,000)を含有してなる帯電防止剤(X−5)を得た。(X−5)のMFRは20、融点は125℃、体積固有抵抗値は4×106Ω・cmであった。
[帯電防止剤(X−6)の製造]
製造例9において、ドデカン二酸4部に代えて、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)3部を用いた以外は製造例9と同様にして、(a2−1)のブロック、(b3−1)のブロックおよびHDIからなるブロックポリマー(A−6)(Mn100,000)を含有してなる帯電防止剤(X−6)を得た。(X−6)のMFRは0.5、融点は90℃、体積固有抵抗値は4×106Ω・cmであった。
製造例1において、熱減成法で得られた低分子量ポリプロピレン90部に代えて、熱減成法[エチレン/プロピレンランダム共重合体(エチレン含量2%、MFR30、融点150℃)を410±0.1℃、窒素通気下(80mL/分)、16分間で熱減成] で得
られた低分子量エチレン/プロピレンランダム共重合体(Mn3,400、炭素数1,000当たりの二重結合量7.0個、1分子当たりの二重結合の平均数1.8、両末端変性可能なポリオレフィンの含有量90%)90部を用い、200℃で10時間に代えて、200℃で20時間反応させたこと以外は、製造例1と同様にして、酸変性ポリオレフィン(a1−5)95部を得た。(a1−5)の酸価は27.5、Mnは3,600、融点は150℃であった。
[帯電防止剤(比X−1)の製造]
製造例7において(a1−1)67.1部に代えて、酸変性ポリオレフィン(a1−5)67.1部を用いたこと以外は、製造例7と同様にして、(a1−5)のブロックとポリエーテルジアミン(b1−1)のブロックからなるブロックポリマー(比A−2)(Mn30,000)を含有してなる帯電防止剤(比X−1)を得た。(比X−1)のMFRは10、融点は150℃、体積固有抵抗値は3×106Ω・cmであった。
以下追加しました。
製造例13で用いたエチレン/プロピレンランダム共重合体(エチレン含量2%、MFR30、融点150℃)をエチレン/プロピレンランダム共重合体(エチレン含量3.0、MFR20、融点140℃)にかえたこと以外は、製造例13と同様にして、酸変性ポリオレフィン(a1−6)95部を得た。(a1−6)の酸価は28.0、Mnは4,000、融点は140℃であった。
[帯電防止剤(比X−2)の製造]
製造例7において(a1−1)67.1部に代えて、酸変性ポリオレフィン(a1−6)67.1部を用いたこと以外は、製造例7と同様にして、(a1−6)のブロックとポリエーテルジアミン(b1−1)のブロックからなるブロックポリマー(比A−2)(Mn20,000)を含有してなる帯電防止剤(比X−2)を得た。(比X−2)のMFRは15、融点は140℃、体積固有抵抗値は5×106Ω・cmであった。
表1に示す配合組成(部)に従って、配合成分をヘンシェルミキサーで3分間ブレンドした後、ベント付き2軸押出機を備えたインフレーション成形機を用いて、100rpm、170℃、滞留時間5分の条件で溶融混練し、各樹脂組成物(Y)を得た後、170℃で温調したダイから押出し成形して得たフィルムを引取速度が10m/min、ブロー比が2.0で空冷した後、巻き取り機により巻き取ることで、厚みが80μmの各ポリエチレンフィルム(Z)を得た。得られた各ポリエチレンフィルムについて、以下の[1]、[2]にしたがって評価を行った。結果を表1に示す。
[1]帯電防止性[ASTM D257(1984年)に準拠]
表面固有抵抗値(単位はΩ)で評価。フィルムから切り出した試験片(100×100mm)を用い、該試験片を23℃、湿度50%RHの条件で48時間静置後、超絶縁計[型番「R8340A」、アドバンテスト(株)製]により同条件の雰囲気下で測定する。
1.5cm巾に裁断したポリエチレンフィルムを重ね合わせ、シール温度:130℃、シール圧力:0.2MPa、シール時間:1.0秒でヒートシールを行い、そのT字剥離強度を、引張試験機にて100mm/分の引張速度、23℃、湿度50%RHの雰囲気下でヒートシール強度を測定した。
B−1:高圧法低密度ポリエチレン
[商品名:ノバテック LF128日本ポリエチレン(株)製]
B−2:直鎖状短鎖分岐ポリエチレン
[商品名:2515HF、宇部興産(株)製]
Claims (5)
- ポリオレフィン(a)のブロックと体積固有抵抗値が1×105〜1×1011Ω・cmの親水性ポリマー(b)のブロックとが、繰り返し交互に結合した構造を有するブロックポリマー(A)を含有してなり、示差走査熱量測定法による融点が50〜130℃である帯電防止剤(X)とポリエチレン樹脂(B)とを含む樹脂組成物(Y)を成形してなるポリエチレンフィルム(Z)。
- (a)が、メタロセン触媒を用いて製造されたポリオレフィンの熱減成物である請求項1記載のポリエチレンフィルム。
- (B)が、高圧法低密度ポリエチレン(B1)と直鎖状短鎖分岐ポリエチレン(B2)との混合物である請求項1または2記載のポリエチレンフィルム。
- (X)と(B)との重量比[(X)/(B)]が5/95〜25/75である請求項1〜3のいすれか記載のポリエチレンフィルム。
- 成形法がインフレーション成形である請求項1〜4のいずれか記載のポリエチレンフィルム。
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