JP2017012426A - 移乗支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】移乗に伴う被介護者及び介護者の負担増を軽減することが可能な移乗支援システムの提供を目的とする。
【解決手段】この移乗支援システムは、被介護者Pが寝台110から移乗装置へ移乗する動作を支援するシステムであって、前記移乗に先立つ被介護者Pの動作及び音声の少なくとも一方と、前記移乗に先立つ介護者の動作及び音声の少なくとも一方と、の何れか一方もしくは両方を入力として検知する検知手段と;前記検知手段で前記入力が検知された場合に、被介護者Pの動作補助、被介護者Pの移乗経路確保、被介護者Pの移乗先案内、のうちの少なくとも一つを行う支援手段と;を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、寝台上の被介護者が移乗先に移乗する際の動作を支援する移乗支援システムに関する。
病院、介護施設又は在宅において療養中の被介護者が移動する際の動作を補助する目的で、各種の動作補助機能を備えた寝台装置や移動装置などが提案されている。例えば、特許文献1には、横臥状態から座位状態に移行するのを支援する機能を備えた介護用ベッドが開示されている。また、特許文献2には、被介護者の移乗を支援する移乗支援装置が開示されている。
特開平11−267159号公報 特開2011−147522号公報
一般的に、ベッドから車いすまでの間には10cm〜15cmの隙間がどうしても生じるが、これを乗り越えるためには介護者及び被介護者双方の負担増を避けることが出来ない。その対策として、上記特許文献1,2に例示される各種対策が講じられてきたが、決して十分かつ効果的なものではなかった。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、移乗に伴う被介護者及び介護者の負担増を軽減することが可能な移乗支援システムの提供を目的とする。
本発明は、上記課題を解決して係る目的を達成するために以下の手段を採用している。
(1)本発明の一態様に係る移乗支援システムは、被介護者が寝台から移乗装置へ移乗する動作を支援するシステムであって、前記移乗に先立つ前記被介護者の動作及び音声の少なくとも一方と、前記移乗に先立つ介護者の動作及び音声の少なくとも一方と、の何れか一方もしくは両方を入力として検知する検知手段と;前記検知手段で前記入力が検知された場合に、前記被介護者の動作補助、前記被介護者の移乗経路確保、前記被介護者の移乗先案内、のうちの少なくとも一つを行う支援手段と;を備える。
(2)上記(1)に記載の移乗支援システムにおいて、前記移乗装置の位置または向きを変更するための駆動手段を設けてもよい。また、前記移乗装置の位置及び向きの両方を変更するための駆動手段を設けてもよい。
(3)上記(1)または(2)に記載の移乗支援システムにおいて、前記移乗装置の接近または遠退を検知したら、前記寝台の高さまたは傾斜ないしは背ボトムの傾斜を変更するようを制御してもよい。または、前記寝台の高さまたは傾斜と、背ボトムの傾斜との双方を変更するようを制御してもよい。
(4)上記(1)〜(3)の何れか一項に記載の移乗支援システムにおいて、前記寝台のボトム高さまたは傾斜ないしは背ボトムの傾斜大きさの変更を検知したら、前記移乗装置の移動を制御するようにしてもよい。または、前記寝台のボトム高さまたは傾斜及び背ボトムの傾斜大きさの双方の変更を検知したら、前記移乗装置の移動を制御するようにしてもよい。
(5)上記(1)〜(4)の何れか一項に記載の移乗支援システムにおいて、前記寝台の側柵に前記被介護者の接近または接触を検知するセンサーを設け、前記被介護者の前記側柵への接近または接触を検知した場合に、前記寝台の高さまたは傾斜ないしは前記移乗装置の位置または向きを変更してもよい。または、前記寝台の高さまたは傾斜と前記移乗装置の位置または向きとの双方を変更してもよい。
(6)本発明の他の態様に係る移乗支援システムは、寝台上及び移乗先機器間における被介護者の移乗を支援するシステムであって、前記移乗に先立つ前記被介護者の動作及び音声の少なくとも一方と、前記移乗に先立つ介護者の動作及び音声の少なくとも一方と、の何れか一方もしくは両方を入力として検知する検知手段と;前記検知手段で前記入力が検知された場合に、前記被介護者の動作補助、前記被介護者の移乗経路確保、前記被介護者の移乗先案内、のうちの少なくとも一つを行う支援手段と;を備える。
(7)上記(6)に記載の移乗支援システムにおいて、前記支援手段が、前記寝台の寝台面の上下動及び傾動の少なくとも一方により前記動作補助を行う第1の駆動部を備えてもよい。
(8)上記(6)または(7)に記載の移乗支援システムにおいて、前記寝台と前記移乗先機器との間で、前記移乗の進行過程のうち、既に完了した工程、現在進行中の工程、そして次に行う予定の工程、のうちの少なくとも一つに関する情報を送受信する通信手段をさらに備えてもよい。
(9)上記(6)〜(8)の何れか一項に記載の移乗支援システムにおいて、前記支援手段が、前記被介護者の移乗経路上に在る介在物の待避動作、及び、前記被介護者が体重を預ける支持器の接近動作、の少なくとも一方により前記移乗経路確保を行う第2の駆動部を備えてもよい。
(10)上記(6)〜(9)の何れか一項に記載の移乗支援システムにおいて、前記支援手段が、前記被介護者の移乗先経路の少なくとも一部の照明、及び、前記被介護者への音声案内提供の少なくとも一方により前記移乗先案内を行うガイド部を備えてもよい。
(11)上記(1)〜(10)の何れか一項に記載の移乗支援システムにおいて、前記入力の出所が前記被介護者と前記介護者の何れであるかを判別する入力判別手段をさらに備えてもよい。
(12)上記(1)〜(11)の何れか一項に記載の移乗支援システムにおいて、前記検知手段が、圧力センサー、圧電センサー、温度センサー、撮像装置、赤外線センサー、光センサー、磁気センサー、超音波センサー、位置センサー、角度センサー、力センサー、角速度センサー、距離センサー、加速度センサー、ジャイロセンサー、音声入力センサー、のうちの少なくとも一つを備えてもよい。
(13)上記(1)〜(12)の何れか一項に記載の移乗支援システムにおいて、前記被介護者の生体情報を得る生体情報取得手段をさらに備え;前記支援手段による前記動作補助、前記移乗経路確保、及び前記移乗先案内の各支援行為うちの少なくとも一つを開始してから、前記寝台上で前記生体情報が得られなくなった後に、前記支援行為のうちの少なくとも一つを停止する;構成を採用してもよい。
本発明の上記各態様によれば、移乗に伴う被介護者及び介護者の負担増を軽減することができる移乗支援システムの提供が可能となる。
本発明の第1実施形態に係る移乗支援システムの構成を説明するための側面図である。 同移乗支援システムによる移乗動作の流れを示す平面図である。 同移乗支援システムの構成を説明するためのブロック図である。 同移乗支援システムのベッドの動作を説明するための部分斜視図である。 同移乗支援システムのベッドの他の変形例を示す平面図である。 同移乗支援システムのベッドの他の変形例を示す平面図である。 同移乗支援システムの移乗シーケンスを示す図であって、介護者無しの場合を示すフロー図である。 同移乗支援システムの他の移乗シーケンスを示す図であって、介護者有りの場合を示すフロー図である。 本発明の第2実施形態に係る移乗支援システムの構成を説明するためのブロック図である。 同移乗支援システムによる移乗動作の流れを示す平面図である。 同移乗支援システムのベッドの動作を説明するための部分斜視図である。 同移乗支援システムのベッドの変形例を示す平面図である。 同移乗支援システムのベッドの他の変形例を示す平面図である。 同移乗支援システムの移乗器による移乗動作を説明するための側面図である。 同移乗支援システムの同移乗器による移乗動作の続きを説明するための側面図である。 同移乗支援システムの同移乗器を説明するための平面図である。 同移乗支援システムの移乗シーケンスを示す図であって、介護者無しの場合を示すフロー図である。 同移乗支援システムの他の移乗シーケンスを示す図であって、介護者有りの場合を示すフロー図である。 同移乗支援システムで移乗ロボットを利用する場合の典型例を示すフロー図である。 同移乗支援システムで移乗ロボットを利用する場合の典型例を示すフロー図である。
本発明の移乗支援システムの各実施形態について、図面を参照しながら以下に説明する。なお、本発明における移乗とは、ベッド(寝台装置)と、車いすや移乗器や移乗ロボットやトイレ等を含む移乗先機器との間で行き来する被介護者の、双方向の乗り移り動作を含むものとする。そして、本発明の移乗支援システムは、ベッドから移乗先機器に移乗する際、及び移乗先機器からベッドに移乗する際、の少なくとも一方において、ベッド及び移乗先機器間で連携をとることにより、被介護者、又は被介護者及び介護者の双方を支援して両者の負担を軽減する。以下、移乗ロボットを使用した移乗支援システムとして第1実施形態を説明し、続いて、移乗ロボットの代わりに移乗器を使用した場合の変形例の移乗支援システムとして第2実施形態を説明する。なお、移乗支援動作としては、最低限、ベッド上での横臥状態から端座位に移行するまでにおける被介護者の動作を支援するものとする。なお第1実施形態では、移動可能な移乗ロボットを例に実施形態を説明するが、移乗ロボットは被介護者のベッドからの移乗をサポートすることができれば良く、必ずしもロボットが移動可能である必要は無い。また移動可能な移乗ロボットは、介護者の操作によりロボットに備えられた駆動手段を用いて移動可能な例を実施形態として説明するが、介護者の操作無しに自律的に移動可能な(あるいは自律移動可能な動作モードを有する)形態のロボットでも良い。また介護者のサポート(押す、引くなど)によって移動するタイプの移乗ロボットでも良い。
[第1実施形態]
図1〜図3に示すように、本実施形態の移乗支援システムは、ベッド110(寝台装置)に設けられた制御部111,通信部112,入力部113,駆動部114,音声案内部115,照明部116と;移乗ロボット130に設けられた制御部131,通信部132,入力部133,駆動部134,音声案内部135,照明部136と;トイレ170に設けられた制御部171,通信部172,入力部173,駆動部174,音声案内部175,照明部176と;を備えている。
[ベッド110]
まず、ベッド110の主要構成について説明すると、図1及び図2に示すように、被介護者Pが横臥する寝台120と;この寝台120の側方に設けられた柵体121と;寝台120を上下動(昇降サポート)させたり、寝台120を軸線CL101,CL102のそれぞれを中心として谷折り(背上げサポート)、山折り(膝上げサポート)に寝台の床面(ボトム)を回動させたり、寝台120を、軸線CL103を中心として傾動させたり、さらには柵体121を介護者が取り外したり、駆動機構により昇降させたりするベッド駆動機構(第1の駆動部)114と;を備えている。駆動機構114は、操作手段(有線または無線でベッド本体と接続されたリモコン装置)により、被介護者Pまたは介護者により操作される。さらに、ベッド110は、移乗支援システムを構成するものとして前述の各機器も具備している。
ベッド110に備えられた通信部112は、同ベッド110が収容された室外に設置された主端末であるサーバー200との間で通信可能に接続されている。なお、本実施形態においては各通信部112,132,172間の通信ラインが無線である場合を例に説明するが、無線接続のみに限らず、必要に応じて少なくとも一部に有線接続を採用してもよい。同様に、通信部112とサーバー200との間における通信ラインも無線接続を例に説明するが、必要に応じて有線接続としてもよい。また、通信部112は、図示しない生体計測装置や生体計測データ表示装置と通信可能に接続されていてもよい。
ベッド110に備えられた入力部113(図2及び図3参照)は、(1)移乗に先立つ被介護者Pの動作及び音声の少なくとも一方と、(2)移乗に先立つ介護者の動作及び音声の少なくとも一方と、上記(1)及び(2)の何れか一方もしくは両方を入力として検知するとともにこれを制御部111に伝える検知手段として機能する。
具体的に言うと、被介護者Pまたは介護者による動作としては、ベッド110に備えられた背ボトムや脚ボトムの傾動やボトムの昇降などのベッド操作手段を兼ねるコントローラ(入力部113)の操作、ベッド110のサイドレールなどの柵体121の把持、所定のジェスチャー(身振り)、またはこれらの組み合わせなどを、入力部113への入力とすることができる。例えば前記コントローラの操作を入力とする場合には、ベッド110の端座位ポジションへの位置形状変更指示やベッドサイドに腰掛ける移乗ポジションへの変更指示(「降りる」ボタンを備えても良い)に加えて、コントローラ上に表示された移動先(例えば「車いす」や「トイレ」など)に関するボタンを被介護者Pまたは介護者が選んで押下することで、移動先に関する入力を入力部113に対して行うこともできる。「車いす」が指示された場合には、被介護者Pの移乗のため、車いす(不図示)が位置やブレーキロック解除など、スタンバイ動作を開始しても良い。また「トイレ」が指示された場合には、トイレ170の蓋182が開くなど、スタンバイ動作を開始しても良い。
図2に示すように、被介護者Pまたは介護者が発する音声を入力とする場合は、ベッド110に備えられたマイク(入力部113)で前記音声を取得し、その音圧(音の大きさ)を捉えて入力部113への入力とすることも可能であるし、または、その音声内容(「車いすに乗りたい」等の会話内容)を汲み取って入力部113への入力とすることも可能である。
一方、被介護者Pの動作を入力とする場合には、例えば図4に示すように、ベッド110の柵体121を把持する動作を入力とする構成も採用可能である。この場合、柵体121の所定箇所にセンサー(入力部113)を設けておき、被介護者Pまたは介護者が前記所定箇所を把持した際の手によって加えられる圧力や体温などを前記センサーで検出することで、入力部113への入力がなされたと判断することができる。
上記の各種入力を受け入れる入力部113としては、圧力センサー、圧電センサー、温度センサー、撮像装置、赤外線センサー、光センサー、磁気センサー、超音波センサー、位置センサー、角度センサー、力センサー、角速度センサー、距離センサー、加速度センサー、ジャイロセンサー、音声入力センサー、などから選択したものをベッド110に設けることが出来る。例えば、被介護者Pまたは介護者が前記所定箇所を把持した際の手によって加えられる圧力は圧力センサーで、また体温は温度センサーで、さらには前記所定のジェスチャー(身振り)は、赤外線センサーや超音波センサーあるいは撮像装置により撮像された画像をパターン認識することなどにより検知することができる。
なお、各センサー等は単独で使用することを前提としても良いし、または、複数を組み合わせて設け、複数のセンサーを通じて入力が確認されたことをもって入力部113への入力完了とみなすように構成してもよい。
さらには、被介護者Pの生体情報を取得することを目的として、生体情報取得手段として、ベッド110の寝台120上または寝台120側に上記各種センサーを設けてもよい。この場合、本実施形態の移乗支援システムによる支援行為(動作補助、移乗経路確保、及び移乗先案内)のうちの少なくとも一つを開始してから、寝台120上で一定期間前記生体情報が得られなくなった後に、前記支援行為のうちの少なくとも一つを停止するようにしてもよい。この場合、無駄な支援動作を減らすことが出来ると共に安全な移乗プロセスを実現できる。さらには、生体情報とは別に、荷重センサーをベッド110に設けて、ベッド110上の荷重の変化量を検知し、支援行為のうちの少なくとも一つを停止するように構成してもよい。
ベッド110における駆動部114は、入力部113で前記入力が検知された場合に、被介護者Pの動作補助、被介護者Pの移乗経路確保、被介護者Pの移乗先案内、のうちの少なくとも一つを行う支援手段として機能する。
具体的に言うと、前記動作補助としては、ベッド110上に横臥状態にある被介護者Pが端座位に移行する際のベッド110の本体の傾動またはエアマットレスのエアセルの膨張、収縮などによる動作補助や、端座位状態の被介護者Pが例えば移乗ロボット130等の移乗先に移乗する際のベッド110の本体またはエアマットレスなどの動作補助などが含まれる。
ベッド110上で横臥状態にある被介護者Pが端座位に移行する際の動作補助としては、駆動部114(第1の駆動部)による、ベッド110の寝台面の背ボトム、腰ボトム、膝ボトムの上下動作、ベッド長手方向または幅方向の傾斜動作、屈曲動作のうちの少なくとも一つや、ベッド110上に載置されたエアマットレスのエアセルの膨張、収縮動作、エアマットレスの長手方向または幅方向の傾斜動作、ベッド110の柵体121の開閉動作または昇降動作などが挙げられる。
すなわち、駆動部114により、まず柵体121の開き動作または下降動作を行う。そして、図2に示すように寝台120を平面視した場合の形状が一方向に長い長方形状の場合には、寝台120の長手方向の複数箇所のそれぞれにおいて、前記長手方向に直交する軸線CL101,CL102回りに寝台120を回動させることで、被介護者Pを横臥状態から、背中と膝とを立てた座位状態に移行させることができる。続いて、寝台120を前記長手方向に沿った軸線CL103回りに傾動させることで、ベッド110の端に被介護者Pが移動して端座位に移行する際の動作を補助することができる。さらに続けて、ベッド110の高さを上昇させることで、端座位状態にある被介護者Pの腰位置を持ち上げて、端座位から立位、さらには移乗に移行する際の動作を補助することができる。ボトムの回動、傾動に先行してベッド110を昇降して高さ調整することも可能である。
なお、ベッド110の寝台面の上下動作、傾斜動作、屈曲動作を行う駆動部114としては、上記の形態の他、例えば図6に示す形態も採用可能である。
すなわち、図6に示す形態のベッド110は、前記寝台120の上面に、平面視して6箇所の領域a〜fに区画されたエアマットレス120Aを載置している。このエアマットレス120Aの各領域a〜fは、前記駆動部114の代わりに用いられるポンプ及び排気バルブ(不図示)により各エアセルに空気を送気または排気することで、個別に膨張または収縮させることが可能となっている。そして、例えば被介護者Pがエアマットレス120A上に横臥している状態で、領域a〜cに対してのみ、前記ポンプにより空気を供給して膨張させる。すると、横臥状態の被介護者Pの身体が、横たわったまま移乗ロボット130に向けて傾けられる。介護者が被介護者Pをサポートする場合には介護者の移乗サポートの負担を軽減することができる。さらに、今度は領域dに対して前記ポンプにより空気を供給して膨張させる。すると、被介護者Pの上半身が持ち上げられるので、被介護者Pはその押し上げ力を受けることで起き上がりながら足をエアマットレス120Aの外に降ろすことで、端座位に移行できる。また領域a〜cの代わりにマットレスと寝台上面との間に、ベッド110方向の左右に長手方向に延伸するエアセルを挿入して同エアセルを膨張・収縮することにより、幅方向の傾斜を実現してもよい。
また、ベッド110上に横臥状態にある被介護者Pが端座位に移行する際の他の動作補助として、ベッド110の柵体121の開閉動作及び昇降動作を行う場合には、例えば図4に示す形態が考えられる。すなわち、柵体121の回転柵121aにセンサー(入力部113)を設けるとともに、前記駆動部114として、回転柵121aの開閉動作を行う第1のモーター(不図示)と、昇降柵121bの昇降動作を行う第2のモーター(不図示)とを設けておく。
そして、上記構成のもと、ベッド110上の被介護者Pが回転柵121aを把持した際に前記センサーに触れることで、入力部113への入力がなされたと判断する。この入力を受けた制御部111は、前記第2のモーターを駆動させることで昇降柵121bを図4の二点鎖線に示すように降ろし、これにより、被介護者Pの移動経路上にある介在物である昇降柵121bを一時的に被介護者Pの移乗の妨げにならないような位置まで移動させる。または介護者が柵を一時的に取り外す。
続いて、制御部111は、前記第1のモーターを駆動させて回転柵121aを図4に示すように回転させて開く。これにより、被介護者Pの移動経路上にある他の介在物である回転柵121aも一時的に被介護者Pの移乗の妨げにならないような位置まで移動させ、移乗時の手すりとして利用することができる。さらには、回転柵121aが回転して外方に開く際、被介護者Pが回転柵121aを把持し続けることで、この回転柵121aの回転動作による力を受けて、被介護者Pがその身を引っ張ってもらいながら端座位へと移行することができる。
また、ベッド110上に端座位状態にある被介護者Pが移乗ロボット130に移乗する際、被介護者Pが立ち上がるのを補助するために、例えば図5に示す形態を採用することも考えられる。すなわち、ベッド110に対して、鉛直軸線回りに回動自在なアーム部125と、このアーム部125を端座位状態の被介護者Pに対して接近離間させるアーム駆動部(不図示)と、アーム部125の先端に対して所定高さ位置に固定されたグリップ部126と、寝台120の端座位位置に設けられた感圧検出部127と、被介護者Pが端座位状態に在るときにその両足が配置される床面上位置に設けられた感圧検出部128と、を備える構成を採用してもよい。
この場合、感圧検出部127,128の双方で圧力を検知した場合に、これを制御部111に取り込むことで、被介護者Pが端座位にあると判断できる。そして、制御部111は、前記アーム駆動部を起動させることで、グリップ部126を被介護者Pの近傍に接近させる。その結果、被介護者Pは端座位姿勢からグリップ部126を把持して容易に立ち上がることができる。また感圧検出部127、128のいずれかが圧力を検知した場合に制御部111が端座位を判定することも可能である。
感圧検出部127,128の代わりに、ベッド110の脚部(4箇所)に設けられた歪みセンサーや背ボトム、脚ボトムを駆動するアクチュエータに内蔵されたセンサーにより、被介護者Pの端座位を検出するようにしてもよい。
ベッド110に備えられた音声案内部115は、被介護者Pや介護者に対して音声案内を提供することにより移乗先案内を行うガイド部として機能する。
具体的に言うと、ベッド110上の被介護者Pが横臥状態から端座位を経て移乗する移乗シーケンスを開始する際に、「これより移乗ロボットに乗ってトイレへの移動を開始します」、「まず背中と膝を立てます」、「続いてベッドサイドに移動します」、「腰を持ち上げます」、といった動作前予告や進行状況についての音声案内の他、「移動を継続しますか」、「よろしいですか」といった意思確認も行う。このような音声案内や意思確認を音声案内部115が行うことで、被介護者Pが正しい手順を確認しつつ安心して身を任せることが可能になる。また、介護者においても、音声案内や意思確認を聞くことで、被介護者Pの介護補助を正しい手順に沿って間違いなく行うことが出来る。
ベッド110における照明部116は、被介護者Pの移乗先経路の少なくとも一部を照明することにより移乗先案内を行うガイド部として機能する。
具体的に言うと、横臥状態にある被介護者Pが座位状態に移行する際に、ベッド110の柵体121で把持すべき箇所を明滅させたり、被介護者Pへのメッセージを光学的な文字列として室内の天井面、壁面、床面などに照射したり、または被介護者Pの移動先を示す矢印形状等の図形の光を室内の天井面、壁面、床面などに照射したりする。このような照明表示を照明部116が行うことで、耳が遠い被介護者Pであっても正しい手順を確認しつつ安心して身を任せることが可能になる。また、介護者においても、照明表示を確認することで、被介護者Pの介護補助を正しい手順に沿って間違いなく行うことが出来る。
ベッド110における通信部112は、前述した通り、移乗ロボット130の通信部132やトイレ170の通信部172のそれぞれと無線接続されており、これら移乗先機器との間で、移乗の進行過程のうち、既に完了した工程、現在進行中の工程、そして次に行う予定の工程、のうちの少なくとも一つに関する情報を送受信する通信手段として機能する。また、以降に説明するように、各通信部は、ベッド110と移乗ロボット130との距離を定期的に監視するために用いることもできる。また、ベッド110または移乗ロボット130のいずれか一方または双方に磁気センサーを備え、相対的な位置関係を把握することも可能である。
ベッド110に備えられた制御部111は、被介護者P及び介護者による入力を入力部113より得た場合に、この入力の出所が被介護者Pと介護者の何れであるかを判別する入力判別手段を兼ねている。もし、被介護者Pの介護状態が比較的軽度である場合には、介護者の介添え無しに自ら移乗できるので、被介護者Pの音声指示を前記入力として採用することができる。一方、被介護者Pが重度の要介護状態であると、被介護者Pの音声指示を前記入力として採用するのは好ましくない場合が有る。このような場合においては、被介護者Pの音声指示をスキップして、介護者の音声指示のみを前記入力として採用することが好ましい。被介護者Pの音声指示と介護者の音声指示とを区別するためには、例えば、介護者の声紋を予め登録しておき、複数の音声の中から一致する声紋を持つ音声指示のみをピックアップして前記入力として取り扱うことが考えられる。
また、音声以外の判別方法としては、例えば、介護者と被介護者Pとで柵体121のうちの接触可能な部分を異ならせたり、介護者のみが使用できるボタンをベッド110に設けたりするなどの手段を採用することが可能である。
制御部111は、前記入力を得た場合、同入力の指示内容に応じて、駆動部114,音声案内部115,照明部116の各部を制御する。また、並行して、移乗ロボット130やトイレ170も制御する必要がある場合には、通信部112を介して、移乗ロボット130やトイレ170にも指示を与える。
さらに制御部111は、移乗動作の進行状況をリアルタイムでナースセンターに伝えるとともに、詳細な記録をサーバー200に記録する。
[移乗ロボット130]
まず、移乗ロボット130の主要構成要素について説明すると、図1及び図2に示すように、車体140と;車体140を走行駆動する駆動輪141と;車体140の走行方向を司る操舵輪142と;車体140上に設けられた座椅子143と;被介護者Pが手で把持した際に被介護者Pの身体を支える一対のアーム144と;を備えている。さらに、移乗ロボット130は、移乗支援システムを構成するものとして、前述した通り、制御部131,通信部132,入力部133,駆動部134,音声案内部135,照明部136を備えている。
以下、移乗ロボット130の主に移乗支援システムについて図3等を参照しながら説明を行うが、基本的な構成はベッド110に備わる各機器と重複する部分も有るため、以下の説明においては相違点のみを中心に説明し、その他についてはベッド110に備わる各対応機器と同じであるとしてその重複説明を省略する。
入力部133は、被介護者Pの動作及び音声の少なくとも一方と、介護者の動作及び音声の少なくとも一方と、の何れか一方もしくは両方を入力として検知するとともにこれを制御部131に伝える検知手段として機能する。
具体的に言うと、入力部133としてマイクを移乗ロボット130に備え、そして被介護者Pまたは介護者が発する音声を入力としてマイクで取得してもよい。例えば、移乗ロボット130に移乗した被介護者Pがトイレ170に向かう途中で気分が悪くなったためにベッド110に戻りたい場合、「ベッドに戻る」、「中止」などの被介護者Pの音声指示をマイクに入力することができる。
または、音声指示の代わりに、被介護者Pまたは介護者の動作を入力としてもよい。この場合、例えば、移乗ロボット130に停止ボタンを入力部133として設けておき、被介護者Pがこれに触れることで入力を検知する形態が考えられる。
その他、座椅子143に圧力センサーを設けておき、移乗ロボット130に移乗した際に被介護者Pが腰で座椅子143を押圧する力を入力として取得し、この入力をもって、被介護者Pが移乗ロボット130に乗り移ったと検知するようにしてもよい。
また、入力部133は、移乗ロボット130の傾斜動作及び回動動作を自動で行うか、または人力で行うかの指示を入力することも可能となっている。この切り替えのための入力に関しては、誤動作を避けるために、介護者からの入力のみを受け付ける一方、被介護者Pからの入力は受け付けないようにしてもよい。
駆動部134は、入力部133で前記入力が検知された場合に被介護者Pの動作補助を行う。
具体的に言うと、駆動部134は、被介護者Pを受け入れるために座椅子143を昇降させる動作、アーム144を被介護者Pに対して接近離間させる動作、そして車体140を被介護者Pに向かって傾ける動作、を行う。また、この一連の動作を逆の手順で行うことにより、トイレ170から移乗ロボット130への移乗、さらには移乗ロボット130からベッド110への移乗も可能である。
音声案内部135は、被介護者Pや介護者に対して音声案内の提供により移乗先案内を行う。
具体的に言うと、ベッド110上で端座位にある被介護者Pを迎えに行って乗せた後、トイレ170に向かって走行移動し、さらに被介護者Pをトイレ170に乗せる際に、「これから移乗器をそちらに傾けます」、「アームを掴んで下さい」、「トイレに向かって移動します」、「トイレに対して正しく位置合わせが完了しました」、「トイレに向かってゆっくり降ろします」、といった動作前予告や進行状況についての音声案内の他、「移動を継続しますか」、「よろしいですか」といった意思確認も行う。移乗ロボット130は、音声案内後に動作することが安全上好ましい。
照明部136は、被介護者Pの移乗先経路の少なくとも一部を照明することにより移乗先案内を行うガイド部として機能する。
具体的に言うと、被介護者Pが座椅子143に身を預けて顔が進行方向を向いている状態において、移乗ロボット130に備えた照明部136より床面に対して移乗ロボット130の進行方向を矢印で示したり、トイレ170との位置合わせの完了やトイレ170に向かっての傾動開始などを光学的な文字列で示したりする。このような照明表示を照明部136が行うことで、耳が遠い被介護者Pであっても正しい手順を確認しつつ安心して身を任せることが可能になる。また、介護者においても、照明表示を確認することで、被介護者Pの介護補助を正しい手順に沿って間違いなく行うことが出来る。
制御部131は、被介護者Pが端座位へ移行完了したことをベッド110の制御部111より通信部112,132を経由して確認した後、入力部133からの入力有無を監視しつつ、駆動部134,音声案内部135,照明部136の各部を制御する。また、並行して、ベッド110やトイレ170も制御する必要が有る場合には、通信部132を介して、ベッド110やトイレ170にも指示を与える。
[トイレ170]
まず、トイレ170の主要構成要素について説明すると、図1及び図2に示すように、便器180と便座181と蓋182とを備えている。さらに、トイレ170は、移乗支援システムを構成するものとして、前述した通り、制御部171,通信部172,入力部173,駆動部174,音声案内部175,照明部176を備えている。
以下、トイレ170の主に移乗支援システムについて図3を参照しながら説明を行うが、基本的な構成はベッド110に備わる各機器と重複する部分も有るため、以下の説明においては相違点のみを中心に説明し、その他についてはベッド110に備わる各対応機器と同じであるとしてその重複説明を省略する。
入力部173は、被介護者Pの動作及び音声の少なくとも一方と、介護者の動作及び音声の少なくとも一方と、の何れか一方もしくは両方を入力として検知するとともにこれを制御部171に伝える検知手段として機能する。
具体的に言うと、入力部173としてマイクをトイレ170に備え、そして、被介護者Pまたは介護者が発する音声を入力としてマイクで取得してもよい。例えば、トイレ170に移乗した被介護者Pがベッド110に戻りたい場合、「ベッドに戻る」などの被介護者Pの音声指示を入力部173に入力することができる。または、音声指示の代わりに、被介護者Pまたは介護者の動作を入力としてもよい。この場合、例えば、ベッド110に戻るためのボタンを入力部173としてトイレ170に設けておき、被介護者Pがこれに触れることで入力を検知する形態が考えられる。
その他、便座181に圧力センサーを設けておき、トイレ170に移乗した際に被介護者Pが腰で前記圧力センサーを押圧する力を入力として用い、この入力をもって、被介護者Pがトイレ170に乗り移ったことを検知するようにしてもよい。
駆動部174は、蓋182の開閉動作を行う。すなわち、これから被介護者Pがトイレ170に向かってくるとの情報が通信部172経由で制御部171に伝えられた場合、駆動部174が蓋182を開き、被介護者Pを受け入れ可能な状態とする。
音声案内部175は、被介護者Pや介護者に対しての音声案内の提供により、移乗動作の進行状況案内などを行う。具体的に言うと、例えば便座181に座った被介護者Pがベッド110へ戻る旨の指示をした場合、「移乗ロボットを呼びますのでお待ち下さい」、「移乗ロボットが着きました。乗り移りますか」、「よろしいですか」といった音声確認も行うこともできる。
照明部176は、例えば被介護者Pの耳が不自由な場合に、移乗動作の進行状況を光学的な文字列として床面に表示して伝えることが出来る。
制御部171は、入力部173に与えられた入力などを元に、駆動部174,音声案内部175,照明部176の各部を制御する。また、並行して、ベッド110や移乗ロボット130も制御する必要が有る場合には、通信部172を介して、ベッド110や移乗ロボット130にも指示を与える。
以上説明の構成を有する本実施形態の移乗支援システムの移乗シーケンスの一例について、図7及び図8を参照しながら以下に説明する。
まず、被介護者Pが介護者の介助無しで移乗を行う場合の一例について、図7を参照しながら説明する。
まず、ステップS1で、被介護者Pが柵体121を把持したことを検知することで移乗シーケンスが開始する。なお、柵体121の把持以外に、「トイレに行きたい」など、移乗や移動を希望する旨の音声を被介護者Pが発したことをもって認識する構成も採用可能である。
続くステップS2で、被介護者Pに対し、移乗シーケンス開始の許可を求めると共に移動先を問うための音声案内がなされる。
続くステップS3で、被介護者Pが例えばトイレ170への移乗シーケンスを音声で希望する。
続くステップS4で、ベッド110の寝台120が、軸線CL101,CL102のそれぞれを中心として谷折り山折りに屈曲する。
その結果、ステップS5で、被介護者Pが膝と背を立てた座位になる。
続くステップS6で、被介護者Pが柵体121の回転柵を把持し、これが検知される。
すると、ステップS7でベッド110の足もと側方の柵体121の固定柵が下がり、回転柵が開き、そして寝台120が軸線CL103回りに傾動する。
この傾動に伴い、ステップS8で、被介護者Pがベッド110上の端座位の位置まで誘導されて端座位に移行する。
その結果、ステップS9で、被介護者Pが端座位となり、これが検知される。なお、ベッド110は被介護者Pの端座位を検知したら、直ちに移乗を補助するために、ベッド高さを変更したり、柵体121のサイドレールを下降させたりするなどの動作を行っても良い。
被介護者Pが端座位となったことを受けて、ステップS10で、移乗ロボット130が被介護者Pに向かって移動し、位置決めし、さらに傾動する。
そして、ステップS11で、移乗ロボット130が被介護者Pを受け入れ可能であることを音声で案内する。
また、トイレ170においては、被介護者Pが端座位となったことを受けて、ステップS12で、移乗ロボット130の受け入れ準備として蓋182を開く。
一方、ステップS11に続くステップS13では、ベッド110の寝台120が移乗ロボット130との位置合わせのために上昇または下降し、端座位状態にある被介護者Pの腰を持ち上げる。
その結果、被介護者Pが動作補助を受けながら立ち上がり、ステップS14で移乗ロボット130に移乗する。
移乗に伴い、ベッド110の寝台120上から被介護者Pが不在となるため、ベッド110上で被介護者Pの生体情報が得られなくなる。これにより、ベッド110の制御部111は、移乗が進行したことをステップS15において確認し、そしてステップS15aにおいて寝台120の昇降動作等の支援動作を停止させる。
ステップS14に続くステップS16では、移乗ロボット130が被介護者Pの身体を保持し、駆動輪141の回転による自走と操舵輪142による操舵とを行いながらトイレ170に向かって自動的に移動し、そしてトイレ170に対して位置合わせをする。
続くステップS17で、トイレ170に対して移乗ロボット130が正しく位置合わせされたことを音声案内する。
一方、トイレ170においては、ステップS18で被介護者Pをいつでも受け入れ可能であることを音声案内する。
続くステップS19では、移乗ロボット130がトイレ170に向かって傾動し、被介護者Pを降ろしていく。
続くステップS20では、トイレ170に被介護者Pが乗り移ったことを検知する。
続くステップS21では、トイレ170への移乗が完了したことを検知した後に、移乗ロボット130による被介護者Pの保持を解除する。そして、移乗ロボット130の傾動を元に戻して待避する。
最後に、移乗動作の各ステップを終えたことをもって、移乗シーケンスが終了する(ステップS22)。
続いて、被介護者Pが介護者の介助を受けつつ移乗を行う場合の一例について、図8を参照しながら説明する。
まず、ステップS1で、被介護者Pからの要望を受けた介護者が、ベッド110に備えられたコントローラのボタンを操作して移乗シーケンスを開始する。
続くステップS2で、ベッド110の寝台120が、軸線CL101,CL102のそれぞれを中心として谷折り山折りに屈曲する。
続くステップS3で、被介護者Pが、ベッド110の寝台120上で膝と背を立てた座位になる。
続くステップS4で、ベッド110の柵体121のうちの、足もと側方にある固定柵が下がる。そして、柵体121のうちの回転柵が開く。最後に、寝台120が軸線CL103回りに傾動する。
続くステップS5で被介護者Pが介護者の介助を受けつつ端座位になり、これがステップS6で検知される。
被介護者Pの端座位が確認されると、ステップS7で、移乗ロボット130が被介護者Pに向かって移動し、位置決めし、さらに傾動する。
また、トイレ170においては、被介護者Pが端座位となったことを受けて、ステップS8で、移乗ロボット130の受け入れ準備として蓋182を開く。
先のステップS7,S8に続くステップS9では、ベッド110が、移乗ロボット130の受け入れ体制と、トイレ170の受け入れ体制との双方を確認した後、移乗準備完了の音声案内を介護者に向けて発する。
続くステップS10では、介護者が移乗シーケンスを続行するために、ベッド110のコントローラをボタン操作して指示する。
そして、上記ボタン操作を受けて、ステップS11でベッド110の寝台120が移乗ロボット130との位置合わせのために上昇または下降する。
続くステップS12で、被介護者Pが介護者の介助を受けつつ移乗ロボット130に移乗する。
移乗に伴い、ベッド110の寝台120上から被介護者Pが不在となるため、ベッド110上で被介護者Pの生体情報が得られなくなる(ステップS12a)。これにより、ベッド110の制御部111は、移乗が進行したことを確認し、寝台120の昇降動作等の支援動作を停止させる(ステップS12b)。
一方、ステップS13で、移乗ロボット130が被介護者Pの身体を保持し、駆動輪141の回転による自走と操舵輪142による操舵とを行いながらトイレ170に向かって自動的に移動し、そしてトイレ170に対して位置合わせをする。
続くステップS14で、トイレ170に対して移乗ロボット130が正しく位置合わせされたことを介護者に向かって音声案内する。
続くステップS15で、上記音声案内を確認した介護者は、移乗シーケンスを続行しても良いかを確認するためのボタンを操作する。なお、前記ボタンは、ベッド110、移乗ロボット130、そしてトイレ170何れかに設けられている。
続くステップS16では、移乗ロボット130がトイレ170に向かって傾動し、被介護者Pを降ろしていく。
続くステップS17では、トイレ170において被介護者Pが乗り移ったことを検知する。
続くステップS18では、トイレ170への移乗が完了したことを検知した後に、移乗ロボット130による被介護者Pの保持を解除する。そして、移乗ロボット130の傾動を元に戻して待避する。
最後に、移乗動作の各ステップを終えたことをもって、移乗シーケンスが終了する(ステップS19)。
以上が移乗ロボット130を利用した移乗シーケンスの一例であるが、移乗に際してロボットを用いる場合の典型例を図19に例示する。
図19のステップS101に示すように、被介護者Pが柵体121の固定柵を把持したことで、移乗ステップ開始となる。
この移乗ステップ開始を受けて、ベッド110では、ステップS102において、背上げ、膝上げなどのボトム状態を解除し、寝台のボトムをフラットにするよう制御する。
続くステップS103で、移乗ロボットへの移乗に向けて、ベッド110の寝台高さ調整及び寝台・エアマットの傾動の少なくとも一方を実施する。
一方、ステップS104では、移乗ロボット130が、ベッド110側方の移乗ポジションに移動する。
続くステップS105においては、移乗ロボット130が移乗面の高さ調整や傾動を実施する。
そして、ベッド110と移乗ロボット130の双方が準備完了した後、ステップS106において被介護者が端座位姿勢に移行する。
続くステップS107では、被介護者Pがベッド110から移乗ロボット130に移乗する。
続くステップS108では、車いすとトイレのどちらに移乗するのかを確認する。
続くステップS109では、移乗ロボット130が、指定された移乗先に移動する。
そして、最後に、ステップS110で移乗ロボット130が、移乗先に被介護者Pを降ろし、移乗シーケンスが終了する(ステップS111)。
逆に、移乗ロボット130からベッド110に戻る際の典型例を図20に示す。
図20のステップS201に示すように、まず、移乗ロボット130に乗っている被介護者Pが移乗ロボット130の入力部133に対して「ベッドに戻る」などの音声入力や前述の各種入力を与える。
すると、続くステップS202において、前記入力が通信部132,112を経てベッド110の制御部111に伝えられる。そして、制御部111がベッド110の寝台120をフラットにする。
加えて、ステップS203においては、ベッド110の寝台高さが、例えば通常よりも低めとなるように調整する。
一方、移乗ロボット130においては、前記入力を受けた制御部131が、ステップS204で移乗ロボット130を移乗ポジションに向かって移動し、そしてステップS205でベッドサイドに対して位置決めする。
以上の動作により、ベッド110及び移乗ロボット130の双方の移乗準備が完了するので、ステップS206で被介護者Pが移乗ロボット130からベッド110に移乗する。
移乗後の被介護者Pは、ステップS207において、ベッド110のベッドサイドで端座位になる。被介護者Pが端座位になったことを検知した移乗ロボット130がステップS208で退避する。
そして、ステップS209で被介護者Pが横になり、続くステップS210でベッド110のボトムマットレスが傾動することで、被介護者Pのセンタリングを行う。
以上により、被介護者Pが移乗ロボット130からベッド110に戻る際のシーケンスが終了する。
移乗シーケンスにおいては寝台高さ合わせのステップは必要であるが、被介護者Pの状態に応じて、寝台120をフラットにするステップは必ずしも必須ではない。この場合には、背ボトムを回動させたチェアポジションで、ベッド110への移動を行うことも可能である。
なお、本実施形態の移乗支援システムの移乗シーケンスについては、以下のような、変更や修正が可能である。
音声案内を提供するステップは必須ではなく、音声案内を省略することも可能である。また、音声入力するステップも省略することができる。その場合はそれぞれ、チャイム、アラームなどの音を出力することにより、被介護者Pの動作を誘導することが可能である。
また、被介護者Pの移乗装置への移乗前に膝と背を立てた座位になるステップは、被介護者Pの必要な介護の程度に併せて、適宜変更可能であり、背や膝を立てることなくベッド110のボトムをフラットな状態にしてから、介護者の介助により、端座位姿勢をとるようにすることも可能である。
また被介護者Pの移乗装置への移乗前(端座位に移る前)に、移乗ロボット130は予め被介護者Pが移乗しやすい位置まで移動することも可能である。あるいは、端座位姿勢をとった後に移乗ロボット130が移動を開始して、移乗位置に最適な位置まで移動することも可能である。
以上、本発明の第1実施形態について説明してきたが、本発明の技術的範囲は前記実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
また、移乗ロボット130とベッド110との干渉や接近を防止するため、以下の対策を施すことが可能である。例えば、ベッド110上に被介護者Pの生体情報を検知しないときは、ベッド110を動作停止させることができる。また、ベッド110の昇降動作中や背ボトム、脚ボトムなどの昇降動作中には、移乗ロボット130の接近を禁止するエリアSAを例えば図2に示すように設けることも可能である。移乗ロボット130はベッド110に近接する移動の際に、この接近禁止エリアSAに侵入する際には、一旦停止する。その後、ベッド110の制御部からまたは介護者・被介護者の指示等により、接近禁止エリアSAへの進入が許可された場合に、エリアSAへ移動する。この接近禁止制御に反してエリアSA内に移乗ロボット130が接近する場合には、ベッド110側の各種動作(昇降動作など)を緊急停止させることも可能である。また、移乗ロボット130がこのエリアSA内に移動する前に、音声等で接近許可を求めたり、又はベッド110の制御部111に対して無線で接近許可を求めたりしてもよい。
ベッド110側の柵体121に歪みセンサーを設ける場合には、歪みセンサーにより被介護者Pの側柵把持を検知することにより、ベッド110の背ボトム、脚ボトムの傾斜をゼロにすると共に、ベッド110の高さを変更する「端座位モード」に切り替わるようベッド110を制御することも可能である。
また、ベッド110には被介護者Pの重心位置を検知するセンサ(例えば荷重センサ、歪みセンサなど)を設けることも可能である。この場合は検知された被介護者Pの重心位置に基づいてベッドまたはマットレスに傾斜を設けることにより、被介護者Pの移乗をサポートすることができる。
[第2実施形態]
図9に示すように、本実施形態の移乗支援システムは、ベッド10(寝台装置)に設けられた制御部11,通信部12,入力部13,駆動部14,音声案内部15,照明部16と;移乗器30に設けられた制御部31,通信部32,入力部33,駆動部34,音声案内部35,照明部36と;車いす50に設けられた制御部51,通信部52,入力部53,駆動部54,音声案内部55,照明部56と;トイレ70に設けられた制御部71,通信部72,入力部73,駆動部74,音声案内部75,照明部76と;を備えている。
[ベッド10]
まず、ベッド10の主要構成について説明すると、図10に示すように、被介護者Pが横臥する寝台20と;この寝台20の側方に設けられた柵体21と;寝台20を上下動させたり、寝台20を軸線CL1,CL2のそれぞれを中心として谷折り山折りに屈曲させたり、寝台20を、軸線CL3を中心として傾動させたり、さらには柵体21を昇降させたりするベッド駆動機構(第1の駆動部)14と;を備えている。さらに、ベッド10は、移乗支援システムを構成するものとして前述の各機器も具備している。
ベッド10に備えられた通信部12は、同ベッド10が収容された室外に設置された主端末であるサーバー100との間で通信可能に接続されている。なお、本実施形態においては各通信部12,32,52,72間の通信ラインが無線である場合を例に説明するが、無線接続のみに限らず、必要に応じて少なくとも一部に有線接続を採用してもよい。同様に、通信部12とサーバー100との間における通信ラインも無線接続を例に説明するが、必要に応じて有線接続としてもよい。また、上記通信部12は、図示しない生体計測装置や生体計測データ表示装置と通信可能に接続されていてもよい。
ベッド10に備えられた入力部13(図9及び図10参照)は、(1)移乗に先立つ被介護者Pの動作及び音声の少なくとも一方と、(2)移乗に先立つ介護者の動作及び音声の少なくとも一方と、上記(1)及び(2)の何れか一方もしくは両方を入力として検知するとともにこれを制御部11に伝える検知手段として機能する。
具体的に言うと、被介護者Pまたは介護者による動作としては、ベッド10に備えられた背ボトムや脚ボトムの傾動やボトムの昇降などのベッド操作手段を兼ねるコントローラ(入力部13)の操作、ベッド10のサイドレールなどの柵体21の把持、所定のジェスチャー(身振り)、またはこれらの組み合わせなどを、入力部13への入力とすることができる。例えば前記コントローラの操作を入力とする場合には、ベッド10の端座位ポジションへの位置形状変更指示やベッドサイドに腰掛ける移乗ポジションへの変更指示に加えて、コントローラ上に表示された移動先(例えば「車いす」や「トイレ」など)に関するボタンを被介護者Pまたは介護者が選んで押下することで、移動先に関する入力を入力部13に対して行うこともできる。
図10に示すように、被介護者Pまたは介護者が発する音声を入力とする場合は、ベッド10に備えられたマイク(入力部13)で前記音声を取得し、その音圧(音の大きさ)を捉えて入力部13への入力とすることも可能であるし、または、その音声内容(「車いすに乗りたい」等の会話内容)を汲み取って入力部13への入力とすることも可能である。
一方、被介護者Pの動作を入力とする場合には、例えば図11に示すように、ベッド10の柵体21を把持する動作を入力とする構成も採用可能である。この場合、柵体21の所定箇所にセンサー(入力部13)を設けておき、被介護者Pまたは介護者が前記所定箇所を把持した際の手によって加えられる圧力や体温などを前記センサーで検出することで、入力部13への入力がなされたと判断することができる。
上記の各種入力を受け入れる入力部13としては、圧力センサー、圧電センサー、温度センサー、撮像装置、赤外線センサー、光センサー、磁気センサー、超音波センサー、位置センサー、角度センサー、力センサー、角速度センサー、距離センサー、加速度センサー、ジャイロセンサー、音声入力センサー、などから選択したものをベッド10に設けることが出来る。例えば、被介護者Pまたは介護者が前記所定箇所を把持した際の手によって加えられる圧力は圧力センサーで、また体温は温度センサーで、さらには前記所定のジェスチャー(身振り)は、赤外線センサーや超音波センサーあるいは撮像装置により撮像された画像をパターン認識することなどにより検知することができる。
なお、各センサー等は単独で使用することを前提としても良いし、または、複数を組み合わせて設け、複数のセンサーを通じて入力が確認されたことをもって入力部13への入力完了とみなすように構成してもよい。
さらには、被介護者Pの生体情報を取得することを目的として、生体情報取得手段として、ベッド10の寝台20上または寝台20側に上記各種センサーを設けてもよい。この場合、本実施形態の移乗支援システムによる支援行為(動作補助、移乗経路確保、及び移乗先案内)のうちの少なくとも一つを開始してから、寝台20上で一定期間、前記生体情報が得られなくなった後に、前記支援行為のうちの少なくとも一つを停止するようにしてもよい。この場合、無駄な支援動作を減らすことが出来ると共に安全な移乗プロセスを実現できる。さらには、生体情報とは別に、ベッド10上の荷重の変化量を検知して、支援行為のうちの少なくとも一つを停止するように構成してもよい。
ベッド10における駆動部14は、入力部13で前記入力が検知された場合に、被介護者Pの動作補助、被介護者Pの移乗経路確保、被介護者Pの移乗先案内、のうちの少なくとも一つを行う支援手段として機能する。
具体的に言うと、前記動作補助としては、ベッド10上に横臥状態にある被介護者Pが端座位に移行する際のベッド本体またはエアマットレスなどによる動作補助や、端座位状態の被介護者Pが例えば移乗器30等の移乗先に移乗する際のベッド本体またはエアマットレスなどによる動作補助などが含まれる。
ベッド10上で横臥状態にある被介護者Pが端座位に移行する際の動作補助としては、駆動部14(第1の駆動部)による、ベッド10の寝台面の背ボトム、腰ボトム、膝ボトムの上下動作、ベッド長手方向または幅方向の傾斜動作、屈曲動作のうちの少なくとも一つや、ベッド10上に載置されたエアマットレスのエアセルの膨張、収縮動作、エアマットレスの長手方向または幅方向の傾斜動作、ベッド10の柵体21の開閉動作または昇降動作などが挙げられる。
すなわち、駆動部14により、まず柵体21の開き動作または下降動作を行う。そして、図10に示すように寝台20を平面視した場合の形状が一方向に長い長方形状の場合には、寝台20の長手方向の複数箇所のそれぞれにおいて、前記長手方向に直交する軸線CL1,CL2回りに寝台20を屈曲させることで、被介護者Pを横臥状態から、背中と膝とを立てた座位状態に移行させることができる。続いて、寝台20を前記長手方向に沿った軸線CL3回りに傾動させることで、ベッド10の端に被介護者Pが移動して端座位に移行する際の動作を補助することができる。さらに続けて、ベッド10の高さを上昇させることで、端座位状態にある被介護者Pの腰位置を持ち上げて、端座位から立位、さらには移乗に移行する際の動作を補助することができる。
なお、ベッド10の寝台面の上下動作、傾斜動作、屈曲動作を行う駆動部14としては、上記の形態の他、例えば図13に示す形態も採用可能である。
すなわち、図13に示す形態のベッド10は、前記寝台20の上面に、平面視して6箇所の領域a〜fに区画されたエアマットレス20Aを載置している。このエアマットレス20Aの各領域a〜fは、前記駆動部14の代わりに用いられるポンプ及び排気バルブ(不図示)により各エアセルに空気を送気または排気することで、個別に膨張または収縮させることが可能となっている。そして、例えば被介護者Pがエアマットレス20A上に横臥している状態で、領域a〜cに対してのみ、前記ポンプにより空気を供給して膨張させる。すると、横臥状態の被介護者Pの身体が、横たわったまま移乗器30に向けて傾けられる。さらに、今度は領域dに対して前記ポンプにより空気を供給して膨張させる。すると、被介護者Pの上半身が持ち上げられるので、被介護者Pはその押し上げ力を受けることで起き上がりながら足をエアマットレス20Aの外に降ろすことで、端座位に移行できる。また領域a〜cの代わりにマットレスと寝台上面との間に、ベッド10方向の左右にエアセルを挿入して同エアセルを膨張・収縮することにより、幅方向の傾斜を実現してもよい。
また、ベッド10上に横臥状態にある被介護者Pが端座位に移行する際の他の動作補助として、ベッド10の柵体21の開閉動作及び昇降動作を行う場合には、例えば図11に示す形態が考えられる。すなわち、柵体21の回転柵21aにセンサー(入力部13)を設けるとともに、前記駆動部14として、回転柵21aの開閉動作を行う第1のモーター(不図示)と、昇降柵21bの昇降動作を行う第2のモーター(不図示)とを設けておく。
そして、上記構成のもと、ベッド10上の被介護者Pが回転柵21aを把持した際に前記センサーに触れることで、入力部13への入力がなされたと判断する。この入力を受けた制御部11は、前記第2のモーターを駆動させることで昇降柵21bを図11の二点鎖線に示すように降ろし、これにより、被介護者Pの移動経路上にある介在物である昇降柵21bを一時的に被介護者Pの移乗の妨げにならないような位置まで移動させる。
続いて、制御部11は、前記第1のモーターを駆動させて回転柵21aを図11に示すように回転させて開く。これにより、被介護者Pの移動経路上にある他の介在物である回転柵21aも一時的に被介護者Pの移乗の妨げにならないような位置まで移動させ、移乗時の手すりとして利用することができる。さらには、回転柵21aが回転して外方に開く際、被介護者Pが回転柵21aを把持し続けることで、この回転柵21aの回転動作による力を受けて、被介護者Pがその身を引っ張ってもらいながら端座位へと移行することができる。
また、ベッド10上に端座位状態にある被介護者Pが移乗器30に移乗、または直接的に車いす50に移乗する際、被介護者Pが立ち上がるのを補助するために、例えば図12に示す形態を採用することも考えられる。すなわち、ベッド10に対して、鉛直軸線回りに回動自在なアーム部25と、このアーム部25を端座位状態の被介護者Pに対して接近離間させるアーム駆動部(不図示)と、アーム部25の先端に対して所定高さ位置に固定されたグリップ部26と、寝台20の端座位位置に設けられた感圧検出部27と、被介護者Pが端座位状態に在るときにその両足が配置される床面上位置に設けられた感圧検出部28と、を備える構成を採用してもよい。
この場合、感圧検出部27,28の双方で圧力を検知した場合に、これを制御部11に取り込むことで、被介護者Pが端座位にあると判断できる。そして、制御部11は、前記アーム駆動部を起動させることで、グリップ部26を被介護者Pの近傍に接近させる。その結果、被介護者Pは端座位からグリップ部26を把持して容易に立ち上がることができる。
感圧検出部127,128の代わりに、ベッド110の脚部(4箇所)に設けられた歪みセンサーや背ボトム、脚ボトムを駆動するアクチュエータに内蔵されたセンサーにより、被介護者Pの端座位を検出するようにしてもよい。
ベッド10に備えられた音声案内部15は、被介護者Pや介護者に対して音声案内の提供により移乗先案内を行うガイド部として機能する。
具体的に言うと、ベッド10上の被介護者Pが横臥状態から端座位を経て移乗する移乗シーケンスを開始する際に、「これより車いすへの移動を開始します」、「まず背中と膝を立てます」、「続いてベッドサイドに移動します」、「腰を持ち上げます」、といった動作前予告や進行状況についての音声案内の他、「移動を継続しますか」、「よろしいですか」といった意思確認も行う。このような音声案内や意思確認を音声案内部15が行うことで、被介護者Pが正しい手順を確認しつつ安心して身を任せることが可能になる。また、介護者においても、音声案内や意思確認を聞くことで、被介護者Pの介護補助を正しい手順に沿って間違いなく行うことが出来る。
ベッド10における照明部16は、被介護者Pの移乗先経路の少なくとも一部を照明することにより移乗先案内を行うガイド部として機能する。
具体的に言うと、横臥状態にある被介護者Pが座位状態に移行する際に、ベッド10の柵体21で把持すべき箇所を明滅させたり、被介護者Pへのメッセージを光学的な文字列として室内の天井面、壁面、床面などに照射したり、または被介護者Pの移動先を示す矢印形状等の図形の光を室内の天井面、壁面、床面などに照射したりする。このような照明表示を照明部16が行うことで、耳が遠い被介護者Pであっても正しい手順を確認しつつ安心して身を任せることが可能になる。また、介護者においても、照明表示を確認することで、被介護者Pの介護補助を正しい手順に沿って間違いなく行うことが出来る。
ベッド10における通信部12は、前述した通り、移乗器30の通信部32,車いす50の通信部52,そしてトイレ70の通信部72のそれぞれと無線接続されており、これら移乗先機器との間で、移乗の進行過程のうち、既に完了した工程、現在進行中の工程、そして次に行う予定の工程、のうちの少なくとも一つに関する情報を送受信する通信手段として機能する。
ベッド10に備えられた制御部11は、被介護者P及び介護者による入力を入力部13より得た場合に、この入力の出所が被介護者Pと介護者の何れであるかを判別する入力判別手段を兼ねている。もし、被介護者Pの介護状態が比較的軽度である場合には、介護者の介添え無しに自ら移乗できるので、被介護者Pの音声指示を前記入力として採用することができる。一方、被介護者Pが重度の要介護状態であると、被介護者Pの音声指示を前記入力として採用するのは好ましくない場合が有る。このような場合においては、被介護者Pの音声指示をスキップして、介護者の音声指示のみを前記入力として採用することが好ましい。被介護者Pの音声指示と介護者の音声指示とを区別するためには、例えば、介護者の声紋を予め登録しておき、複数の音声の中から一致する声紋を持つ音声指示のみをピックアップして前記入力として取り扱うことが考えられる。
また、音声以外の判別方法としては、例えば、介護者と被介護者Pとで柵体21のうちの接触可能な部分を異ならせたり、介護者のみが使用できるボタンをベッド10に設けたりするなどの手段を採用することが可能である。
制御部11は、前記入力を得た場合、同入力の指示内容に応じて、駆動部14,音声案内部15,照明部16の各部を制御する。また、並行して、移乗器30,車いす50,トイレ70も制御する必要がある場合には、通信部12を介して、移乗器30,車いす50,トイレ70にも指示を与える。
さらに制御部11は、移乗動作の進行状況をリアルタイムでナースセンターに伝えるとともに、詳細な記録をサーバー100に記録する。
[移乗器30]
まず、移乗器30の主要構成要素について説明すると、図10及び図14に示すように、床面上に載置される基台40と;基台40上に揺動自在に立設された支持棒41と、支持棒41上に固定された胸パッド42と;人力操作を選択した場合に、介護者によって踏まれることで支持棒41を揺動させるステップ43と;電動を選択した場合に、支持棒41をモーターの力で揺動させるとともに鉛直軸線回りの向きの回動も行える前記駆動部34と;基台40より床面に沿って端座位状態の被介護者Pの足もとに向かって滑り込んでくるスライド板45(図10では図示を省略)と;を備えている。さらに、移乗器30は、移乗支援システムを構成するものとして、前述した通り、制御部31,通信部32,入力部33,駆動部34,音声案内部35,照明部36を備えている。
以下、主に移乗支援システムについて図9を参照しながら説明を行うが、基本的な構成はベッド10に備わる各機器と重複する部分も有るため、以下の説明においては相違点のみを中心に説明し、その他についてはベッド10に備わる各対応機器と同じであるとしてその重複説明を省略する。
入力部33は、被介護者Pの動作及び音声の少なくとも一方と、介護者の動作及び音声の少なくとも一方と、の何れか一方もしくは両方を入力として検知するとともにこれを制御部31に伝える検知手段として機能する。
具体的に言うと、入力部33としてマイクを移乗器30に備え、そして被介護者Pまたは介護者が発する音声を入力としてマイクで取得してもよい。例えば、移乗器30に移乗した被介護者Pが車いす50に向かう途中で気分が悪くなったためにベッド10に戻りたい場合、「ベッドに戻る」、「中止」などの被介護者Pの音声指示をマイクに入力することができる。
または、音声指示の代わりに、被介護者Pまたは介護者の動作を入力としてもよい。この場合、例えば、移乗器30に停止ボタンを入力部33として設けておき、被介護者Pがこれに触れることで入力を検知する形態が考えられる。
その他、胸パッド42に圧力センサーを設けておき、移乗器30に移乗した際に被介護者Pが胸で胸パッド42を押圧する力を入力として取得し、この入力をもって、被介護者Pが移乗器30に乗り移ったと検知するようにしてもよい。
また、入力部33は、移乗器30の傾斜動作及び回動動作を自動で行うか、または人力で行うかの指示を入力することも可能となっている。この切り替えのための入力に関しては、誤動作を避けるために、介護者からの入力のみを受け付ける一方、被介護者Pからの入力は受け付けないようにしてもよい。
駆動部34は、入力部33で前記入力が検知された場合に被介護者Pの動作補助を行う。
具体的に言うと、駆動部34は、被介護者Pを受け入れるために支持棒41及び胸パッド42を被介護者Pに向かって傾動させる動作、胸パッド42上に被介護者Pを乗せたまま支持棒41を鉛直方向に起立させるとともに支持棒41の軸線回りに被介護者Pの向きを回転させて車いす50の向きに合わせる動作、そして、支持棒41及び胸パッド42を車いす50に向かって傾動させて被介護者Pを降ろす動作を行う。また、この一連の動作を逆の手順で行うことにより、車いす50から移乗器30への移乗、さらには移乗器30からベッド10への移乗も可能である。
なお、移乗器30は、移乗動作支援をよりスムーズに行うために、前記スライド板45や歪みゲージ46a,46bを備えている。これらについて、図14〜図16を用いて説明する。
まず、スライド板45について説明すると、図14に示す端座位状態では、スライド板45上の位置F上に被介護者Pの両足が乗っているが、被介護者Pの重心位置G1との間に、側面視して水平方向に距離差Dが生じている。被介護者Pが移乗器30に向かって立ち上がるには、前記距離差Dが無くなるように被介護者Pが前傾姿勢をとる必要があるが、一般的に、被介護者Pにとってそれは容易な動作ではない。人は成人後、加齢とともにバランス感覚が徐々に衰えていく傾向にあり、特に介護を要する者にとっては立ち上がるという基本動作すら難しい場合が多々ある。
そこで、図15に示すように、スライド板45がさらに迫り出すことで被介護者Pの重心位置G1の真下近くまで前記位置Fを移動させる。これにより、あたかも被介護者Pに前傾姿勢をとらせて重心バランスをとったような形となり、被介護者Pの立ち上がり動作を極めて容易なものにすることができる。よって、移乗器30への移乗動作をよりスムーズに行うことが可能となる。なお、スライド板45の上面には滑り止めが設けておくことが好ましい。また、本実施形態では、スライド板45を移乗器30側に設けたが、反対に、ベッド10側から移乗器30側に延伸するようにスライド板45を設けても良い。
また、図16に示すように、移乗器30の支持棒41の周面のうちの傾動方向Iの位置と、前記傾動方向Iに対して交差する方向の位置との2箇所に、前記歪みゲージ46a,46bがそれぞれ1枚ずつ貼り付けられている。
歪みゲージ46aは、支持棒41に対して傾動方向Iに作用する荷重の大きさを支持棒41のたわみ量に基づいて検出する。一方、歪みゲージ46bは、支持棒41に対して、傾動方向Iに交差する方向に作用する荷重の大きさを、支持棒41のたわみ量に基づいて検出する。そして、これら歪みゲージ46a,46bにより、支持棒41に対してどの方向にどれだけの大きさのモーメントが被介護者Pにより与えられているのかを検出することができる。支持棒41に作用するモーメントは、支持棒41の鉛直方向に対する傾き角度が大きいほど大きくなる。よって、移乗器30による移乗動作をより安定させるために、移乗動作時における支持棒41の傾斜動作速度を2段階に分けるのが好ましい。すなわち、胸パッド42上に被介護者Pを乗せた状態での重心位置G2が、平面視した場合に、基台40の基底面(床面上での据え付け面)外に在る場合の傾動作速度v1を、重心位置G2が基底面内に在る場合の傾動速度v2よりも遅くする(v1<v2)。これにより、支持棒41に対して加わるモーメントが比較的大きい基底面外における支持棒41の傾斜動作をより安定させることが可能となる。
音声案内部35は、被介護者Pや介護者に対して音声案内の提供により移乗先案内を行う。
具体的に言うと、ベッド10上で端座位にある被介護者Pを迎えに行って乗せた後、被介護者Pの向きを回転させてから車いす50に乗せる際に、「これから移乗器をそちらに傾けます」、「胸パッドに胸を当てて覆い被さって下さい」、「車いすに向かって回転します」、「車いすに対して正しく位置合わせが完了しました」、「車いすに向かってゆっくり降ろします」、といった動作前予告や進行状況についての音声案内の他、「移動を継続しますか」、「よろしいですか」といった意思確認も行う。移乗器30は音声案内後に動作に移行することが安全上好ましい。
照明部36は、被介護者Pの移乗先経路の少なくとも一部を照明することにより移乗先案内を行うガイド部として機能する。
具体的に言うと、被介護者Pが胸パッド42に身を預けて顔が床面を向いている状態において、移乗器30に備えた照明部36より床面に対して移乗器30の回転方向を矢印で示したり、車いす50との位置合わせの完了や車いす50に向かっての傾動開始を光学的な文字列で示したりする。このような照明表示を照明部36が行うことで、耳が遠い被介護者Pであっても正しい手順を確認しつつ安心して身を任せることが可能になる。また、介護者においても、照明表示を確認することで、被介護者Pの介護補助を正しい手順に沿って間違いなく行うことが出来る。
制御部31は、入力部33に与えられた入力を元に、移乗器30の傾斜動作及び回動動作を自動で行うか、または人力で行うかを判別する。そして、自動で行う場合には、被介護者Pが端座位へ移行完了したことをベッド10の制御部11より通信部12,32を経由して確認した後、入力部33からの入力有無を監視しつつ、駆動部34,音声案内部35,照明部36の各部を制御する。また、並行して、ベッド10,車いす50,トイレ70も制御する必要が有る場合には、通信部32を介して、ベッド10,車いす50,トイレ70にも指示を与える。
[車いす50]
まず、車いす50の主要構成要素について説明すると、図10に示すように、車いす本体51Aと、この車いす本体51Aに設けられた走行用の駆動部54とを備えている。さらに、車いす50は、移乗支援システムを構成するものとして、前述した通り、制御部51,通信部52,入力部53,駆動部54,音声案内部55,照明部56を備えている。
以下、主に移乗支援システムについて図9を参照しながら説明を行うが、基本的な構成はベッド10に備わる各機器と重複する部分も有るため、以下の説明においては相違点のみを中心に説明し、その他についてはベッド10に備わる各対応機器と同じであるとしてその重複説明を省略する。
入力部53は、被介護者Pの動作及び音声の少なくとも一方と、介護者の動作及び音声の少なくとも一方と、の何れか一方もしくは両方を入力として検知するとともにこれを制御部51に伝える検知手段として機能する。
具体的に言うと、入力部53としてマイクを車いす50に備え、そして、被介護者Pまたは介護者が発する音声を入力としてマイクで取得してもよい。例えば、車いす50に移乗した被介護者Pがベッド10に戻りたい場合、「ベッドに戻る」などの被介護者Pの音声指示を入力部53に入力することができる。
または、音声指示の代わりに、被介護者Pまたは介護者の動作を入力としてもよい。この場合、例えば、ベッド10に戻るためのボタンを車いす50に設けておき、被介護者Pがこれに触れることで入力を検知する形態が考えられる。
その他、車いす本体51Aの座面に圧力センサーを設けておき、車いす50に移乗した際に被介護者Pが腰で前記圧力センサーを押圧する力を入力として用い、この入力をもって、被介護者Pが車いす50に乗り移ったことを検知するようにしてもよい。
また、入力部53は、駆動部54の駆動(すなわち、車いす50の移動走行)を自動で行うか、または人力で行うかの指示を入力することも可能となっている。この切り替えのための入力に関しては、誤動作を避けるために、介護者からの入力のみを受け付ける一方、被介護者Pからの入力は受け付けないようにしてもよい。
駆動部54は、自動走行を要する旨の入力が入力部53で検知された場合や、ベッド10の制御部11などから自動走行を要する旨の指示を受けた場合に、車いす50の車輪を駆動して目的場所まで走行させる。その他、被介護者Pが車いす50から再び移乗器30に移乗するに際し、車いす50の車輪をロックするとともに座面を昇降させる機構を駆動部54の一部として車いす50に設けておき、入力部53に対して被介護者Pからの移乗開始を求める音声指示が入力された場合に前記座面を上昇させるようにしてもよい。この場合、移乗器30への被介護者Pの移乗をスムーズに行うことが出来る。
音声案内部55は、被介護者Pや介護者に対しての音声案内の提供により、移動先案内や移乗動作の進行状況案内などを行う。
具体的に言うと、車いす50に乗った被介護者Pが入力部53を介して移動先Xへの移動を指示した場合、「Xに向かって移動しますがよろしいですか」といった意思確認を行う。
また、移乗器30から車いす50への移乗動作を行う場合、車いす50を位置決めした後に、「車いすの位置決めが完了しました。いつでも受け入れ可能です」との音声案内を行うことが出来る。逆に、車いす50から移乗器30への移乗動作を行う場合も、車いす50を位置決めした後に、「車いすの位置決めが完了しました。移乗器への移動を継続しますか」、「よろしいですか」といった意思確認も行うこともできる。
照明部56は、被介護者Pの移乗先経路の少なくとも一部を照明することにより移乗先案内を行うガイド部として機能する。
具体的に言うと、被介護者Pが移動する際の進行方向や右折方向や左折方向を床面に対して矢印形状の光として照射したり、移乗動作の進行状況を光学的な文字列で示したりする。
制御部51は、入力部53に与えられた入力を元に、車いす50の移動走行を自動で行うか、または人力で行うかを判別する。そして、自動で行う場合には、被介護者Pが入力部53に対して入力した指示内容に従い、駆動部54,音声案内部55,照明部56の各部を制御する。また、並行して、ベッド10,移乗器30,トイレ70も制御する必要が有る場合には、通信部52を介して、ベッド10,移乗器30,トイレ70にも指示を与える。
[トイレ70]
まず、トイレ70の主要構成要素について説明すると、図10に示すように、便器80と便座81と蓋82とを備えている。さらに、トイレ70は、移乗支援システムを構成するものとして、前述した通り、制御部71,通信部72,入力部73,駆動部74,音声案内部75,照明部76を備えている。
以下、主に移乗支援システムについて図9を参照しながら説明を行うが、基本的な構成はベッド10に備わる各機器と重複する部分も有るため、以下の説明においては相違点のみを中心に説明し、その他についてはベッド10に備わる各対応機器と同じであるとしてその重複説明を省略する。
なお、ベッド10及びトイレ70間における被介護者Pの移動は、例えば、移乗器30またはロボット(不図示)により行うことが出来る。移乗器30で被介護者Pを移動させる場合には、介護者が移乗器30を人力で引っ張って移動させてもよいし、または、移乗器30の基台40に自走機構を設けておいて自動走行させるように構成してもよい。また、ロボットで移動させる場合には、移乗器30の代わりにベッド10から被介護者Pを持ち上げて保持し、そのままトイレ70へ移動し、そして便座81上に被介護者Pをゆっくり降ろすまでの動作を自動的に行う構成が考えられる。いずれの場合においても、トイレ70からベッド10に戻る場合には、上記手順を逆に行えばよい。
入力部73は、被介護者Pの動作及び音声の少なくとも一方と、介護者の動作及び音声の少なくとも一方と、の何れか一方もしくは両方を入力として検知するとともにこれを制御部71に伝える検知手段として機能する。
具体的に言うと、入力部73としてマイクをトイレ70に備え、そして、被介護者Pまたは介護者が発する音声を入力としてマイクで取得してもよい。例えば、トイレ70に移乗した被介護者Pがベッド10に戻りたい場合、「ベッドに戻る」などの被介護者Pの音声指示を入力部73に入力することができる。または、音声指示の代わりに、被介護者Pまたは介護者の動作を入力としてもよい。この場合、例えば、ベッド10に戻るためのボタンを入力部73としてトイレ70に設けておき、被介護者Pがこれに触れることで入力を検知する形態が考えられる。
その他、便座81に圧力センサーを設けておき、トイレ70に移乗した際に被介護者Pが腰で前記圧力センサーを押圧する力を入力として用い、この入力をもって、被介護者Pがトイレ70に乗り移ったことを検知するようにしてもよい。
駆動部74は、蓋82の開閉動作を行う。すなわち、これから被介護者Pがトイレ70に向かってくるとの情報が通信部72経由で制御部71に伝えられた場合、駆動部74が蓋82を開き、被介護者Pを受け入れ可能な状態とする。
音声案内部75は、被介護者Pや介護者に対しての音声案内の提供により、移乗動作の進行状況案内などを行う。具体的に言うと、例えば便座81に座った被介護者Pがベッド10へ戻る旨の指示をした場合、「移乗器を呼びますのでお待ち下さい」、「移乗器が着きました。乗り移りますか」、「よろしいですか」といった音声確認も行うこともできる。
照明部76は、例えば被介護者Pの耳が不自由な場合に、移乗動作の進行状況を光学的な文字列として床面に表示して伝えることが出来る。
制御部71は、入力部73に与えられた入力などを元に、駆動部74,音声案内部75,照明部76の各部を制御する。また、並行して、ベッド10,移乗器30,車いす50も制御する必要が有る場合には、通信部72を介して、ベッド10,移乗器30,車いす50にも指示を与える。
以上説明の構成を有する本実施形態の移乗支援システムの移乗シーケンスの一例について、図17及び図18を参照しながら以下に説明する。
まず、被介護者Pが介護者の介助無しで移乗を行う場合の一例について、図17を参照しながら説明する。
まず、ステップS1で、被介護者Pが柵体21を把持したことを検知することで移乗シーケンスが開始する。なお、柵体21の把持以外に、「トイレに行きたい」など、移乗や移動を希望する旨の音声を被介護者Pが発したことをもって認識する構成も採用可能である。
続くステップS2で、被介護者Pに対し、移乗シーケンス開始の許可を求めると共に移動先を問うための音声案内がなされる。
続くステップS3で、被介護者Pが例えば車いす50への移乗シーケンスを音声で希望する。
続くステップS4で、ベッド10の寝台20が、軸線CL1,CL2のそれぞれを中心として谷折り山折りに屈曲する。
その結果、ステップS5で、被介護者Pが膝と背を立てた座位になる。
続くステップS6で、被介護者Pが柵体21の回転柵を把持し、これが検知される。
すると、ステップS7でベッド10の足もと側方の柵体21の固定柵が下がり、回転柵が開き、そして寝台20が軸線CL3回りに傾動する。
この傾動に伴い、ステップS8で、被介護者Pがベッド10上の端座位の位置まで誘導されて端座位に移行する。
その結果、ステップS9で、被介護者Pが端座位となり、これが検知される。なお、ベッドは被介護者Pの端座位を検知したら、直ちに移乗を補助するために、ベッド高さを変更したり、柵体21のサイドレールを下降させたりするなどの動作を行っても良い。
被介護者Pが端座位となったことを受けて、ステップS10で、移乗器30が被介護者Pに向かって傾動する。
そして、ステップS11で、移乗器30が被介護者Pを受け入れ可能であることを音声で案内する。
一方、被介護者Pが端座位となったことを受けて、ステップS12で、車いす50が移乗器30に向かって自走し、移乗器30に対する相対的な位置決めを行った後、停止する。
一方、ステップS11に続くステップS13では、ベッド10の寝台20が移乗器30との位置合わせのために上昇し、端座位状態にある被介護者Pの腰を持ち上げる。
その結果、被介護者Pが動作補助を受けながら立ち上がり、ステップS14で移乗器30に移乗する。
移乗に伴い、ベッド10の寝台20上から被介護者Pが不在となるため、ベッド10上で被介護者Pの生体情報が得られなくなる。これにより、ベッド10の制御部11は、移乗が進行したことをステップS15において確認する。そして、続くステップS15aにおいて、寝台20の昇降動作等の支援動作を停止させる。
ステップS14に続くステップS16では、移乗器30が被介護者Pの身体を保持し、支持棒41を鉛直に立てた後、鉛直軸線回りに回動して被介護者Pを車いす50に向ける。
続くステップS17で、車いす50に対して移乗器30が正しく位置合わせされたことを音声案内する。
一方、車いす50においては、ステップS18で被介護者Pをいつでも受け入れ可能であることを音声案内する。
続くステップS19では、移乗器30が車いす50に向かって傾動し、被介護者Pを降ろしていく。
続くステップS20では、車いす50において被介護者Pが乗り移ったことを検知する。
続くステップS21では、車いす50への移乗が完了したことを検知した後に、移乗器30による被介護者Pの保持を解除する。そして、移乗器30の傾動を元に戻すことで待避する。
最後に、移乗動作の各ステップを終えたことをもって、移乗シーケンスが終了する(ステップS22)。
続いて、被介護者Pが介護者の介助を受けつつ移乗を行う場合の一例について、図18を参照しながら説明する。
まず、ステップS1で、被介護者Pからの要望を受けた介護者が、ベッド10に備えられたコントローラのボタンを操作して移乗シーケンスを開始する。
続くステップS2で、ベッド10の寝台20が、軸線CL1,CL2のそれぞれを中心として谷折り山折りに屈曲する。
続くステップS3で、被介護者Pが、ベッド10の寝台20上で膝と背を立てた座位になる。
続くステップS4で、ベッド10の柵体21のうちの、足もと側方にある固定柵が下がる。そして、柵体21のうちの回転柵が開く。最後に、寝台20が軸線CL3回りに傾動する。
続くステップS5で被介護者Pが介護者の介助を受けつつ端座位になり、これがステップS6で検知される。
被介護者Pの端座位が確認されると、ステップS7で移乗器30が被介護者Pに向かって自動的に傾動する。
また、このステップS7と並行して、ステップS8で、車いす50が移乗器30に向かって自走し、移乗器30に対する相対的な位置決めを行った後、停止する。
先のステップS7,S8に続くステップS9では、ベッド10が、移乗器30の受け入れ体制と、車いす50受け入れ体制との双方を確認した後、移乗準備完了の音声案内を介護者に向けて発する。
続くステップS10では、介護者が移乗シーケンスを続行するために、ベッド10のコントローラをボタン操作して指示する。
そして、上記ボタン操作を受けて、ステップS11でベッド10の寝台20が移乗器30との位置合わせのために上昇または下降する。
続くステップS12で、被介護者Pが介護者の介助を受けつつ移乗器30に移乗する。
移乗に伴い、ベッド10の寝台20上から被介護者Pが不在となるため、ベッド10上で被介護者Pの生体情報が得られなくなる。これにより、ベッド10の制御部11は、移乗が進行したことをステップS12aにおいて確認する。そして、続くステップS12bにおいて、寝台20の昇降動作等の支援動作を停止させる。
一方、ステップS13で、移乗器30が被介護者Pの身体を保持し、支持棒41を鉛直に立てた後、鉛直軸線回りに回動して被介護者Pを車いす50に向ける。
続くステップS14で、車いす50に対して移乗器30が正しく位置合わせされたことを介護者に向かって音声案内する。
続くステップS15で、上記音声案内を確認した介護者は、移乗シーケンスを続行しても良いかを確認するためのボタンを操作する。なお、前記ボタンは、ベッド10、移乗器30、車いす50の何れかに設けられている。
続くステップS16では、移乗器30が車いす50に向かって傾動し、被介護者Pを降ろしていく。
続くステップS17では、車いす50において被介護者Pが乗り移ったことを検知する。
続くステップS18では、車いす50への移乗が完了したことを検知した後に、移乗器30による被介護者Pの保持を解除する。そして、移乗器30の傾動を元に戻すことで待避する。
最後に、移乗動作の各ステップを終えたことをもって、移乗シーケンスが終了する(ステップS19)。
なお、本実施形態の移乗支援システムの移乗シーケンスについては、以下のような、変更や修正が可能である。
音声案内を提供するステップは必須ではなく、音声案内を省略することも可能である。また、音声入力するステップも省略することができる。その場合はそれぞれ、チャイム、アラームなどの音を出力することにより、被介護者Pの動作を誘導することが可能である。
また、被介護者Pの移乗装置への移乗前に膝と背を立てた座位になるステップは、被介護者Pの必要な介護の程度に併せて、適宜変更可能であり、背や膝を立てることなくベッド10のボトムをフラットな状態にしてから、介護者の介助により、端座位姿勢をとるようにすることも可能である。
以上、本発明の第2実施形態について説明してきたが、本発明の技術的範囲は前記実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、移乗器30は自走機能を有するものでもよい。その場合には、手すりに設けられたセンサーや、ベッド10のリモコン装置に別途設けられた移乗ボタンにより被介護者Pの移乗希望を検知すると、移乗器30がベッドサイドに向かって移動し、被介護者Pを受け入れ可能な向きで停止することができる。
また、移乗器30が自走機能を有する場合に、移乗器30とベッド10との干渉や接近を防止するため、以下の対策を施すことが可能である。例えば、ベッド10上に被介護者Pの生体情報を検知しないときは、ベッド10を動作停止させることができる。また、例えば図10に示すように、ベッド10の昇降動作中や背ボトム、脚ボトムなどの昇降動作中に、移乗器30の接近を禁止するエリアSAを例えば図10に示すように設けることも可能である。この接近禁止制御に反してエリアSA内に移乗器30が接近する場合には、ベッド10側の各種動作(昇降動作など)を緊急停止させることも可能である。また、移乗器30がこのエリアSA内に移動する前に、音声等で接近許可を求めたり、又はベッド10の制御部11に対して無線で接近許可を求めたりしてもよい。
ベッド10側の柵体21に歪みセンサーを設ける場合には、歪みセンサーにより被介護者Pの側柵把持を検知することにより、ベッド10の背ボトム、脚ボトムの傾斜をゼロにすると共に、ベッド10の高さを変更する「端座位モード」に切り替わるようベッド10を制御することも可能である。
また、ベッド10には被介護者Pの重心位置を検知するセンサ(例えば荷重センサ、歪みセンサなど)を設けることも可能である。この場合は検知された被介護者Pの重心位置に基づいてベッドまたはマットレスに傾斜を設けることにより、被介護者Pの移乗をサポートすることができる。
11 制御部(入力判別手段)
12,32,52,72,112,132,152,172 通信部(通信手段)
13,33,53,73,113,133,153,173 入力部(検知手段)
14,34,54,74,114,134,154,174 駆動部(支援手段)
14,114 駆動部(第1の駆動部)
15,115 音声案内部(ガイド部)
16,36,56,76,116,136,156,176 照明部(ガイド部)
20,120 寝台
30,130 移乗器(移乗先機器)
50,150 車いす(移乗先機器)
70,170 トイレ(移乗先機器)
P 被介護者

Claims (13)

  1. 被介護者が寝台から移乗装置へ移乗する動作を支援するシステムであって、
    前記移乗に先立つ前記被介護者の動作及び音声の少なくとも一方と、前記移乗に先立つ介護者の動作及び音声の少なくとも一方と、の何れか一方もしくは両方を入力として検知する検知手段と;
    前記検知手段で前記入力が検知された場合に、前記被介護者の動作補助、前記被介護者の移乗経路確保、前記被介護者の移乗先案内、のうちの少なくとも一つを行う支援手段と;
    を備えることを特徴とする移乗支援システム。
  2. 前記移乗装置の位置または向きを変更するための駆動手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の移乗支援システム。
  3. 前記移乗装置の接近または遠退を検知したら、前記寝台の高さまたは傾斜ないしは背ボトムの傾斜を変更するようを制御することを特徴とする請求項1または2に記載の移乗支援システム。
  4. 前記寝台のボトム高さまたは傾斜ないしは背ボトムの傾斜大きさの変更を検知したら、前記移乗装置の移動を制御することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の移乗支援システム。
  5. 前記寝台の側柵に前記被介護者の接近または接触を検知するセンサーを設け、前記被介護者の前記側柵への接近または接触を検知した場合に、前記寝台の高さまたは傾斜ないしは前記移乗装置の位置または向きを変更することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の移乗支援システム。
  6. 寝台上及び移乗先機器間における被介護者の移乗を支援するシステムであって、
    前記移乗に先立つ前記被介護者の動作及び音声の少なくとも一方と、前記移乗に先立つ介護者の動作及び音声の少なくとも一方と、の何れか一方もしくは両方を入力として検知する検知手段と;
    前記検知手段で前記入力が検知された場合に、前記被介護者の動作補助、前記被介護者の移乗経路確保、前記被介護者の移乗先案内、のうちの少なくとも一つを行う支援手段と;
    を備えることを特徴とする移乗支援システム。
  7. 前記支援手段が、前記寝台の寝台面の上下動及び傾動の少なくとも一方により前記動作補助を行う第1の駆動部を備えることを特徴とする請求項6に記載の移乗支援システム。
  8. 前記寝台と前記移乗先機器との間で、前記移乗の進行過程のうち、既に完了した工程、現在進行中の工程、そして次に行う予定の工程、のうちの少なくとも一つに関する情報を送受信する通信手段をさらに備えることを特徴とする請求項6又は7に記載の移乗支援システム。
  9. 前記支援手段が、前記被介護者の移乗経路上に在る介在物の待避動作、及び、前記被介護者が体重を預ける支持器の接近動作、の少なくとも一方により前記移乗経路確保を行う第2の駆動部を備えることを特徴とする請求項6〜8の何れか一項に記載の移乗支援システム。
  10. 前記支援手段が、前記被介護者の移乗先経路の少なくとも一部の照明、及び、前記被介護者への音声案内提供の少なくとも一方により前記移乗先案内を行うガイド部を備えることを特徴とする請求項6〜9の何れか一項に記載の移乗支援システム。
  11. 前記入力の出所が前記被介護者と前記介護者の何れであるかを判別する入力判別手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜10の何れか一項に記載の移乗支援システム。
  12. 前記検知手段が、圧力センサー、圧電センサー、温度センサー、撮像装置、赤外線センサー、光センサー、磁気センサー、超音波センサー、位置センサー、角度センサー、力センサー、角速度センサー、距離センサー、加速度センサー、ジャイロセンサー、音声入力センサー、のうちの少なくとも一つを備えることを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載の移乗支援システム。
  13. 前記被介護者の生体情報を得る生体情報取得手段をさらに備え;
    前記支援手段による前記動作補助、前記移乗経路確保、及び前記移乗先案内の各支援行為うちの少なくとも一つを開始してから、前記寝台上で前記生体情報が得られなくなった後に、前記支援行為のうちの少なくとも一つを停止する;
    ことを特徴とする請求項1〜12の何れか一項に記載の移乗支援システム。
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