JP7049932B2 - 移乗支援システム、移乗支援装置およびプログラム - Google Patents

移乗支援システム、移乗支援装置およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、移乗支援システム、移乗支援装置およびプログラムに関する。
病院、介護施設又は在宅において療養中の被介護者が移動する際の動作を補助する目的で、各種の動作補助機能を備えた寝台装置や移動装置などが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2017-12426号公報
被介護者の身体状況に応じて必要な補助機能は異なるが、被介護者の身体状況では補助不要な動作を補助すると、被介護者が補助に頼りきりになることで、被介護者の残存機能の低下に繋がる可能性がある。
本発明は、被介護者の身体状況に応じた支援を提供することができる移乗支援システム、移乗支援装置およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、第1の対象と第2の対象との間での被介護者の移乗を支援する移乗支援システムであって、前記被介護者の身体状況に応じて、前記第1の対象又は前記第2の対象に前記被介護者の動作補助をさせる制御部と、を備えることを特徴とする移乗支援システムである。
また、本発明の一態様は、第1の対象と第2の対象との間での被介護者の移乗を支援する移乗支援装置であって、前記被介護者の身体状況に応じて、前記第1の対象又は前記第2の対象に前記被介護者の動作補助をさせる制御部と、を備えることを特徴とする移乗支援装置である。
また、本発明の一態様は、第1の対象と第2の対象との間での被介護者の移乗を支援する移乗支援装置のコンピュータに、前記被介護者の身体状況に応じて、前記第1の対象又は前記第2の対象に前記被介護者の動作補助をさせる制御処理、を実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、被介護者の身体状況に応じた支援を提供することができる移乗支援システム、移乗支援装置およびプログラムを提供する。
第1の実施形態における移乗支援システムのシステム構成を示す斜視図である。 第1の実施形態における移乗支援システムに係るベッドの側面図である。 第1の実施形態における移乗支援システムに係るベッドの平面図である。 第1の実施形態における移乗支援システムの制御ブロック図である。 第1の実施形態における移乗支援システムに係るベッドを、下方から見た斜視図である。 第1の実施形態における移乗支援システムに係るベッドの背ボトムおよび脚ボトムが移動した状態を示す図である。 第1の実施形態における入力部が手元スイッチである場合の一例を示すイメージ図である。 第1の実施形態における入力部がタブレット端末である場合の一例を示すイメージ図である。 第1の実施形態における移乗支援システムが実行する移乗支援処理の流れを示すフローチャートである。 第2の実施形態における移乗支援システムのシステム構成を示す斜視図である。 第2の実施形態における移乗支援システムの制御ブロック図である。 第2の実施形態における移乗支援システムが実行する移乗支援処理の流れを示すフローチャートである。 第3の実施形態における移乗支援システムのシステム構成を示す斜視図である。 第3の実施形態における移乗支援システムの制御ブロック図である。 第3の実施形態における移乗支援システムが実行する移乗支援処理の流れを示すフローチャートである。 第3の実施形態における移乗支援システムが実行するリフト移乗支援処理の流れを示すフローチャートである。 各実施形態における被介護者の症状に応じた移乗支援処理の流れを示すフローチャートである。 各実施形態における被介護者の症状に応じた移乗支援処理の流れを示すフローチャートである。 各実施形態における被介護者の回復状況に応じた移乗支援処理の流れを示すフローチャートである。 各実施形態における行動可能レベル情報の一例を示す図である。 各実施形態における目的行動情報の一例を示す第1の図である。 各実施形態における目的行動情報の一例を示す第2の図である。 各実施形態における目的行動情報の一例を示す第3の図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
まず、第1の実施形態について説明する。図1は、本実施形態における移乗支援システム1のシステム構成を示す斜視図である。移乗支援システム1は、第1の対象と第2の対象との間での移乗を支援する。本実施形態では、第1の対象がベッド10であり、第2の対象が車椅子50である。第1の対象および第2の対象はこれらに限られない。第1の対象や第2の対象は、例えば、ベッド、トイレ、車椅子、歩行装置、介護リフト、ストレッチャー等の被介護者Pの身体を支持する装置であってもよい。なお、ベッド10に関しては、例えば特願2016-009816号(発明の名称:連結フレームおよびこれを備えるベッド装置、出願日:2016年1月21日)の内容を援用する。この特許出願は、この援用によりその全体が組み込まれる。
なお、移乗とは、第1の対象と第2の対象との間で行き来する被介護者Pの双方向の乗り移り動作を含む。本実施形態では、移乗支援システム1が、ベッド10から車椅子50に移乗する際、及び車椅子50からベッド10に移乗する際、の少なくとも一方において、ベッド10および車椅子50が連携をとることにより、被介護者Pや介護者の負担を軽減する。
<ベッド10>
本実施形態のベッド10は、例えば、医療環境下(介護環境下を含む)において、一般床ベッドやICU(Intensive Care Unit)ベッド等として利用できるベッドであり、床面上に設置されている。各図において、符号Xはベッド10の長手方向に沿った第1方向Xを示し、符号Yはベッド10の幅方向に沿った第2方向Yを示し、符号Zはベッド10の高さ方向(鉛直方向)に沿った第3方向Zを示す。
ベッド10を第3方向Zに沿って平面視した場合に、ベッド10は、第1方向Xよりも、第1方向Xに直交する第2方向Yに短い。第1方向Xは、ベッド10上に横たわる被介護者Pの身長の方向となる。
図1から図4に示すように、ベッド10は、被介護者Pを支持するボトム11と、ボトム11を支持する架台12と、架台12に支持された介助バー13と、架台12の動きを制御する制御部14と、を備えている。ベッド10は、電力を動力源として動作する電動ベッドである。
<ボトム11>
図2および図3に示すように、ボトム11は、背ボトム(Back section)21と、腰ボトム(Seat section)22と、脚ボトム(Leg section)23と、を備えている。これらの背ボトム21、腰ボトム22および脚ボトム23は、第1方向Xに沿ってこの順に並んでいる。背ボトム21は、被介護者Pの背を支える。腰ボトム22は、被介護者Pの腰を支える。脚ボトム23は、被介護者Pの脚を支える。
脚ボトム23は、膝ボトム(Upper leg section)24と、足ボトム(Lower leg section)25と、を備えている。これらの膝ボトム24および足ボトム25は、第1方向Xに沿ってこの順に並んでいる。膝ボトム24は、被介護者Pの膝から腰を支える。足ボトム25は、被介護者Pの膝から足先を支える。
ボトム11上に、マットレス26が配置される。マットレス26上に被介護者Pが横たわる。
<架台12>
図4から図6に示すように、架台12は、床面に設置されるベースフレーム31と、ボトム11を支持するメインフレーム32と、ベースフレーム31に対してメインフレーム32を昇降させる昇降機構33と、背ボトム21を移動させる背上げ機構34と、脚ボトム23を移動させる膝上げ機構35と、メインフレーム32を第2方向Yに挟んで配置されたオプション受け37と、を備えている。
<昇降機構33>
昇降機構33には、例えば、特願2016-009816号(発明の名称:連結フレームおよびこれを備えるベッド装置、出願日:2016年1月21日)に記載のリンク式昇降機構を援用できる。昇降機構33は、第1駆動部33aを備えている(図4参照)。第1駆動部33aは、直動アクチュエータである。メインフレーム32の上昇前の状態で第1駆動部33aが伸長すると、メインフレーム32がベースフレーム31に対して上昇する。
第1駆動部33aには、ポテンショメータ36が設けられている(図4参照)。第1駆動部33a内の図示しないモータが回転することで第1駆動部33aが伸縮する。ポテンショメータ36は、前記モータの回転角を検出する。昇降機構33では、メインフレーム32の高さ位置が伸縮量(モータの回転角)に応じて算出されることから、ポテンショメータ36は、メインフレーム32の高さ位置を検出する機器として機能する。
<背上げ機構34>
背上げ機構34には、例えば、特願2016-009816号(発明の名称:連結フレームおよびこれを備えるベッド装置、出願日:2016年1月21日)に記載の背上げ機構を援用できる。背上げ機構34は、JIS T9254:2015に記載された背上げ機能を、ベッド10に実装させている。背上げ機構34は、背ボトム21を図6に示すように傾斜させる。背上げ機構34は、直動アクチュエータである第2駆動部34aを備えている(図4参照)。背上げ前の状態で第2駆動部34aが伸長して背上げ機構34が作動すると、背ボトム21が水平面に対して傾斜する図6に示すような背上げ状態となる。
<膝上げ機構35>
膝上げ機構35には、例えば、特願2016-009816号(発明の名称:連結フレームおよびこれを備えるベッド装置、出願日:2016年1月21日)に記載の膝上げ機構を援用できる。膝上げ機構35は、JIS T9254:2015に記載された膝上げ機能を、ベッド10に実装させている。膝上げ機構35は、脚ボトム23を図6に示すように移動させる。膝上げ機構35は、直動アクチュエータである第3駆動部35aを備えている(図4参照)。膝上げ前の状態で第3駆動部35aが伸長して膝上げ機構35が作動すると、脚ボトム23の全体が上方に屈曲する図6に示す膝上げ状態となる。
<介助バー13>
図1に示すように、介助バー13は、ボトム11を第2方向Yに挟んで一対配置されている。各介助バー13は、本体41と、スイングアーム42と、を備えている。
本体41およびスイングアーム42は、第1方向Xにこの順に配置されている。図2に示すように、本体41の第1方向Xの位置は、背ボトム21の第1方向Xの位置と同等である。すなわち、本体41は背ボトム21の隣に設けられており、複数の本体41で背ボトム21を挟むように配置される。本体41は、オプション受け37に取り付けられている。本体41は、架台12から取り外しできる。スイングアーム42の第1方向Xの位置は、腰ボトム22の第1方向Xの位置と同等である。すなわち、スイングアーム42は腰ボトム22の隣に設けられており、複数のスイングアーム42で腰ボトム22を挟むように配置される。スイングアーム42は、本体41に連結されている。スイングアーム42は、本体41に対して鉛直軸回りに回転する。
図1および図3に示すように、スイングアーム42は、自身の正面視において矩形状をなす。前記平面視した場合に、スイングアーム42は直線状をなす。スイングアーム42は、前記平面視した場合にオプション受け37に沿って配置された第1の位置(図3参照)と、前記平面視した場合にオプション受け37に垂直に配置された第2の位置(図1参照)と、の間を移動する。スイングアーム42が第2の位置に位置するとき、被介護者Pが、腰ボトム22上でスイングアーム42に邪魔されることなく端座位となれる。
<制御部14>
図4に示す制御部14は、各駆動部33a、34a、35aを制御する。制御部14には、被介護者Pからベッド10の動作に関する指令が入力される入力部15と、制御部14がベッド10を制御するために必要な情報が記憶された記憶部16と、他の装置と通信するために必要な通信部17と、が接続されている。
制御部14は、第1の対象と第2の対象との間での被介護者Pの移乗を支援する移乗支援装置(ベッド10)の制御部である。制御部14は、被介護者Pの身体状況に応じて、ベッド10又は車椅子50に被介護者Pの動作補助をさせる。例えば、制御部14は、被介護者Pの身体状況に応じて、ベッド10の背ボトム21の傾斜を変更する。具体的には、制御部14は、被介護者Pがベッド10から車椅子50に移乗する際に、被介護者Pに起き上がりの支援が必要な場合に、背ボトム21の傾斜を上げる。また、制御部14は、被介護者Pの身体状況に応じて、ベッド10の高さを変更する。具体的には、制御部14は、被介護者Pがベッド10から車椅子50に移乗する際に、被介護者Pが端座位になったことを検知すると、被介護者Pに立ち上がりの支援が必要な場合に、ベッド10の高さを上げる。また、制御部14は、被介護者Pの身体状況に応じてベッド10から車椅子50へ移乗する移乗位置を決定し、当該決定した移乗位置に車椅子50を移動させる。また、制御部14は、記憶部16が保持する被介護者Pの身体状況情報に基づいて、被介護者Pの移乗の際に使用する機器や機器の動作を設定する。例えば、制御部14は、被介護者Pの症状又は回復状況に基づいて移乗の際に使用する機器や機器の動作を設定する。制御部14は、被介護者Pの症状と回復状況の組合せに基づいて移乗の際に使用する機器や機器の動作を設定してもよい。
入力部15は、例えば、制御部14に有線接続や無線接続されている。入力部15は、移乗の開始および終了についての入力を受け付ける。入力部15は、前記入力を受け付けたことを示す信号を制御部14に送る。なお入力部15は、被介護者Pが手を使って操作する構成であってもよく、声を使って操作する構成であってもよい。
図7に入力部15が手元スイッチである場合の一例を示す。本図に示す例では、入力部15には、車椅子ボタンB11と、トイレに行くことを入力するトイレボタンB12と、お風呂に入りたいことを入力するお風呂ボタンB13とが備えられている。車椅子ボタンB11は車椅子50への移乗の開始および終了を入力する。このように、機能毎ではなく、目的毎に入力部15にボタンを設けることにより、操作者が直観的に理解することができ操作性を向上させることができる。
なお、入力部15が手元スイッチである場合、入力部15(手元スイッチ)に、移乗の開始および終了の入力を別々に受け付ける2種類のボタンがあってもよい。またこの場合、ボタンを2種類でなく1種類のみ設け、同一のボタンの操作により、移乗の開始および終了の入力を兼ねてもよい。
図8に入力部15がタブレット端末である場合の一例を示す。本図に示す例では、タブレット端末にはベッド10を上方からカメラで撮像した画像が表示されている。また、当該画像には車椅子50がイラストや写真等で示されており、指等によりその位置を変更することができる。被介護者Pは、タブレット端末において表示された車椅子50を指等で移動させることにより、車椅子50への移乗及び車椅子50をベッド10に寄せる移乗位置を指示する。図示する例では、被介護者Pは、タブレット端末において被介護者Pの頭部側の位置P11にある車椅子50を被介護者Pに対して左手側の位置P12に移動させることで、車椅子を位置P12に寄せて移乗することを入力している。なお、入力部15として画像を表示する機器はタブレット端末に限らず、タッチパネルを備えた他の表示装置であってもよい。また、表示する画像は撮像したものに限らず、ベッド10を上方から見たイラスト等であってもよい。
記憶部16には、例えば、制御部14を機能させるプログラムや、ベッド10の識別番号や、被介護者Pの身体状況情報が記憶されている。識別番号は、ベッド10の自らの種別を示す。ここで言う「種別」には、自らが「ベッド」であることを示す機器名、自らの型番、自らの識別符号(ID)、等の情報が含まれている。被介護者Pの身体状況情報は、被介護者Pに必要な支援を示し、そのパラメータの1つに被介護者Pの身体状況を含む。身体状況は、例えば、症状や回復状況である。症状の一例として、麻痺の状態を示す、単麻痺、左半身麻痺(右半身可動)、右半身麻痺(左半身可動)、対麻痺、四肢麻痺等がある。例えば、単麻痺の場合には、移動に車椅子50等の機器は不要である。また、左半身麻痺、右半身麻痺、対麻痺及び四肢麻痺は、移動に車椅子50等の機器が必要である。また、四肢麻痺は、移乗に介護リフトが必要である。また、回復状況の一例として、上体支持が不安定であることを示すステージ1、立ち上がる動作が不安定であることを示すステージ2、自力での立位訓練が可能であることを示すステージ3等がある。
通信部17は、後述する車椅子50の通信部52やサーバ150との間で無線通信を行う。なお、必要に応じて、無線通信の代わりに有線通信を採用してもよい。また、通信部17は、ベッド10に対して着脱できてもよく、ベッド10に後付けされる構成であってもよい。
感圧センサー19(例えば、パラマウントベッド株式会社の離床CATCH(登録商標)、眠りSCAN(登録商標)等)は、ベッド10上の被介護者Pの荷重の変化、体動等を検出する。感圧センサー19は、例えば、ボトム11とマットレス26との間に配置されている。感圧センサー19の検出結果は、ベッド10の制御部14に送られる。
制御部14は、感圧センサー19からの検出結果を処理する。これにより制御部14は、被介護者Pの生体情報(例えば、心拍数や心拍周期、呼吸回数や呼吸周期、体動など)を取得(推定)したり、被介護者Pの姿勢(例えば、長座位と端座位とのいずれであるか等)を検出したり、在床しているか離床しているかを検出したりする。生体情報は、例えば、被介護者Pの呼吸に基づいて感圧センサー19に作用する体動の情報に基づいて取得できる。制御部14は、生体信号に基づいて、被介護者Pが睡眠しているか覚醒しているかを検出することもできる。なお感圧センサー19とは異なる手段により、被介護者Pの生体情報、被介護者Pの姿勢の変化、被介護者Pの在床および離床を検出してもよい。感圧センサー19及び制御部14が、被介護者Pがベッド10で端座位になったことを検知する検知部として機能する。
<車椅子50>
車椅子50は、図1に示すような移動用の車輪501と、図4に示すような駆動部56、制御部51、入力部53、記憶部54、および通信部52と、を備えている。
駆動部56は、車輪501を動かし車椅子50を移動させる。制御部51は、車椅子50を統括して制御する。例えば、制御部51は、駆動部56を制御する。
通信部52は、ベッド10の通信部17やサーバ150との間で無線通信を行う。なお、必要に応じて、通信部52は、無線通信の代わりに有線通信を採用してもよい。また、通信部52は、車椅子50に対して着脱できてもよく、車椅子50に後付けされる構成であってもよい。
入力部53は、例えば、制御部51に有線接続や無線接続されている。入力部53は、例えば車椅子50の移動などについての入力を受け付ける。入力部53は、前記入力を受け付けたことを示す信号を制御部51に送る。なお入力部53は、被介護者Pが手を使って操作する構成(例えば、手元スイッチ)であってもよく、声を使って操作する構成であってもよい。
記憶部54には、制御部51を機能させるプログラムや、車椅子50の識別番号が記憶されている。識別番号は、車椅子50の自らの種別を示す。ここで言う「種別」には、自らが「車椅子」であることを示す機器名、自らの型番、自らの識別符号(ID)、等の情報が含まれている。
<移乗支援システム1>
移乗支援システム1は、図4に示すようなベッド10と、車椅子50と、サーバ150と、位置検出器91と、発光体111と、を備えている。
位置検出器91は、ベッド10と車椅子50との位置関係を検出する(前記位置関係は、ベッド10及び車椅子50間における水平方向の位置関係だけでなく、鉛直方向の位置関係、互いの向きの関係を含む)。位置検出器91は、ベッド10に固定されている。位置検出器91は、ベッド10から取り外しできる。
位置検出器91は、車椅子50がベッド10の所定位置に接触したときにONになるスイッチ93を備えている。スイッチ93は、ベッド10の制御部14に接続される。制御部14は、スイッチ93がONであることを検出したときに、車椅子50がベッド10に対して位置決めされていることを検出できる。位置検出器91によれば、その検出結果に基づいて、ベッド10と車椅子50とが、予め設定された位置関係にあるかないかを判定することができる。言い換えると、ベッド10と車椅子50との位置関係が、適切か不適切かを判定することができる。
発光体111は、ベッド10と車椅子50との位置関係に応じて、表示をすることを実施する。言い換えると、発光体111は、ベッド10と車椅子50との位置関係に応じて、その位置関係に関する情報を発信する。
発光体111は、発光の態様を変化できる。発光体111は、例えば、ベッド10と車椅子50との位置関係が、予め設定された所定の位置関係となった場合と、所定の位置関係にならなかった場合とで、発光するタイミングを変化させたり、発光する色を変化させたりできる。
なお、発光体111に代えて或いは加えて、例えば、点字表示器やスピーカ、振動発生器など、ベッド10と車椅子50との位置関係に応じて、表示をすること、音を発生させること、振動を発生させること、の少なくとも1つを実施する機器を備えてもよい。
サーバ150は、ベッド10の通信部17および車椅子50の通信部52との間で通信を行う。通信は無線通信でも有線通信でもよい。サーバ150には、例えば、ベッド10の識別番号と、その識別番号のベッド10に対応する車椅子50の識別番号と、を関連付けた情報が記憶されている。これにより、例えば、医療施設など、複数台の車椅子50を所有する施設においても、サーバ150がベッド10から識別番号を受信したときに、そのベッド10に対応する車椅子50を選別することができる。
サーバ150には、車椅子50の識別番号と、その識別番号の車椅子50にベッド10から被介護者Pが移乗する際に好ましいベッド10の高さ(以下、「第1の高さ」という。)と、を関連付けた情報が記憶されている。さらにサーバ150には、車椅子50の識別番号と、その識別番号の車椅子50からベッド10に被介護者Pが移乗する際に好ましいベッド10の高さ(以下、「第2の高さ」という。)と、を関連付けた情報が記憶されている。
なお一般的に、移乗に際しては、移乗元が移乗先と同等の高さか、移乗元が移乗先よりも高いことが好ましい。そのため、第1の高さは、車椅子50の高さと同等か、車椅子50の高さよりも高く設定されている。また第2の高さは、車椅子50の高さと同等か、車椅子50の高さよりも低く設定されている。
サーバ150が記憶した各情報は、例えば、サーバ150ではなくベッド10の記憶部16に記憶されていてもよい。
<被介護者Pによる移乗の流れ>
本実施形態に係る移乗支援システム1を利用した被介護者Pによる移乗の流れを、図9のフローチャートに示す。この一連の流れにおいて、移乗支援システム1は、ベッド10で仰臥位の姿勢をとっている被介護者Pが車椅子50に移乗することを支援する。
まず、ベッド10上の被介護者Pが入力部15を用い、移乗の支援を開始する操作をする。このとき、ベッド10の制御部14が入力部15から支援を開始する信号を受け付け、図9に示す移乗支援処理を実行する。
まず、ベッド10の制御部14が、入力部15から入力された入力情報又は被介護者Pの身体状態情報に基づいて車椅子50をベッド10に寄せる移乗位置を決定する(ステップS101)。具体的には、制御部14は、入力部15において移乗位置が指定された場合には、当該指定された位置に車椅子50を寄せると決定する。一方、制御部14は、入力部15において移乗位置が指定されていない場合には、被介護者Pの身体状態情報に基づいて車椅子50を寄せる移乗位置を決定する。例えば、制御部14は、被介護者Pの症状が左半身麻痺である場合には、被介護者Pに対してベッド10右手の脚側を移乗位置に決定する。また、例えば、制御部14は、被介護者Pの症状が右半身麻痺である場合には、被介護者Pに対してベッド10左手の脚側を移乗位置に決定する。
続いて、制御部14は、車椅子50を遠隔操作し車椅子50をベッド10に接近させる。このとき、まず制御部14は、通信部17を通してベッド10の識別番号及び決定した移乗位置を示す位置情報をサーバ150に送る(ステップS102)。サーバ150は、ベッド10の識別番号に関連付けられた車椅子50の識別番号を読み出す(ステップS103)。続いて、サーバ150は、読み出した識別番号の車椅子50に、ベッド10の位置及びベッド10に寄せる移乗位置を示す位置情報を送信し、車いす50の移動を指示する(ステップS104)。車椅子50の制御部51は、サーバ150から位置情報を受信すると、駆動部56を制御して当該位置情報が示す位置に車椅子50を移動させる(ステップS105)。さらに、サーバ150は、車椅子50の識別番号に関連付けられた第1の高さおよび第2の高さを読み出してベッド10に送る(ステップS106)。
なお、サーバ150がベッド10の位置情報を取得する方法は特に限定されない。ベッド10が一定の期間、位置を固定して使用される場合には、ベッド10の位置情報が、ベッド10の識別番号と関連付けて予めサーバ150に記憶されていてもよい。ベッド10の位置が頻繁に変わる場合、サーバ150は、ベッド10の識別番号を取得するときに、ベッド10の位置情報も取得してもよい。
また、ステップS102において、制御部14は車椅子50の識別番号をサーバ150に送信し、ステップS103において、サーバ150は受信した識別番号に基づいて車椅子50を識別してもよい。これにより、ベッド10に複数の機器が関連付けられている場合も対象の車椅子50を識別することができる。
その後、ベッド10の制御部14は、車椅子50の移乗位置への移動が完了したか否かを判定する(ステップS107)。例えば車椅子50の制御部51は、移動が完了するとその旨を示す移動完了信号を通信部52からベッド10に送信する。ベッド10の制御部14は、通信部17が車椅子50から移動完了信号を受信すると、車椅子50の移動が完了したと判定する。或いは制御部14は、位置検出器91からベッド10と車椅子50との位置関係について取得して車椅子50の移動が完了したか否かを判定してもよい。
ベッド10の制御部14は、車椅子50の移動が完了したと判定した後、サーバ150から受信した高さ情報に基づいてベッド10の高さを調整する(ステップS108)。ベッド10から車椅子50に移乗する場合、まずベッド10の高さを、被介護者Pがベッド10上から車椅子50に移乗し易い高さ位置にして停止させる。なお一般的に、被介護者Pが就寝している際のベッド10の高さは、安全面の観点より最小床高さになっていることが多いが、その低い状態からでは被介護者Pが車椅子50に移乗し難いだけでなく、立ち上がりにくい。そのため、この場合には、ボトム11を前述した第1の高さまで上昇させて被介護者Pの腰の位置を上げておくことが好ましい。このとき、ベッド10の高さは、車椅子50の座位の高さと同等か、座位の高さより若干高くなる。また、制御部14は、ベッド10の高さを調整する際に、脚をベッド上から降ろしやすくするためにベッド10を傾斜させてもよい。また、制御部14は、ベッド10を傾斜させる際に、被介護者Pの膝の位置を変更させてもよい。例えば、ベッド10を傾斜させる際に、被介護者Pの膝の位置を上げてアンカーをつけることで、ずり落ちを防止することができる。
具体的には、まず、ベッド10の制御部14は、ポテンショメータ36の検出結果に基づいて、ベッド10の高さを取得する。その後、制御部14は、ポテンショメータ36から取得したベッド10の高さと、サーバ150から取得した第1の高さとの差分を求め、その差分に対応するように第1駆動部33aを制御する。
その後、制御部14は、被介護者Pの身体状況情報に基づいて被介護者Pが自力で起き上がれるか否かを判定する(ステップS109)。例えば、制御部14は、被介護者Pの回復状況がステージ1である場合には、自力で起き上がれないと判定する。一方、制御部14は、被介護者Pの回復状況がステージ2又はステージ3である場合には、自力で起き上がれると判定する。制御部14は、被介護者Pが自力で起き上がれると判定した場合には、ステップS111の処理に進む。
一方、制御部14は、被介護者Pが自力で起き上がれないと判定した場合には、第2駆動部34aを制御して背ボトム21を背上げして起き上がりの動作を補助し(ステップS110)、被介護者Pを長座位の姿勢にする。ここで、背上げの動作には、単独での背上げと、膝・傾斜等との連動を活用した連動背上げとが含まれる。
その後、制御部14は、感圧センサー19の検出結果に基づいて被介護者Pが端座位になったことを検知した否かを判定する(ステップS111)。制御部14は、被介護者Pが端座位になったことを検知していない場合には、ステップS111の処理を再度実行する。
一方、制御部14は、被介護者Pが端座位になったことを検知した場合には、被介護者Pの身体状況情報に基づいて被介護者Pが自力で立ち上がれるか否かを判定する(ステップS112)。例えば、制御部14は、被介護者Pの回復状況がステージ1又はステージ2である場合には、自力で立ち上がれないと判定する。一方、制御部14は、被介護者Pの回復状況がステージ3である場合には、自力で起き上がれると判定する。制御部14は、被介護者Pが自力で立ち上がれると判定した場合には、処理を終了する。
一方、制御部14は、被介護者Pが自力で立ち上がれないと判定した場合には、第1駆動部33aを制御してベッド10の高さを上昇させ(ステップS113)、端座位状態にある被介護者Pの腰位置を持ち上げて、端座位から立位、さらには移乗に移行する際の動作を補助する。その後、処理を終了する。
このように、移乗の支援を開始する操作をするだけで、ベッド10及び車椅子50が連動して自動で動作するため、操作者の力量によらず、被介護者Pの身体状況に適した支援を提供することができる。
なお、上述したフローでは、車椅子50の移動が完了した後にベッド10の高さ調整(ステップS108)から背上げ(ステップS110)までの処理を実行しているが、これに限らず、車椅子50の移動と並行してステップS108~S110までの処理を実行してもよい。
また、本実施形態では、車椅子50が移乗位置まで自動で走行する場合を例に示したが、これに限らず、介護者が車椅子50を操作してベッド10の移乗位置まで移動させてもよい。また、本実施形態では、ベッド10から電動の車椅子50に移乗する際の動作を説明したが、移乗先の車椅子50は手動のものであってもよい。車椅子50が自動で走行しない場合には、ベッド10や車椅子50が車椅子50の場所や操作方法を音声や表示等により被介護者Pや介護者に報知してもよい。
また、本実施形態では、第2の対象として車椅子50を例に説明したが、これに限らず、第2の対象はベッド10に隣接されたトイレ等であってもよい。
以上説明したように、ベッド10と車椅子50との間での被介護者Pの移乗を支援する移乗支援システム1は、被介護者Pの身体状況に応じて、ベッド10又は車椅子50に被介護者Pの動作補助をさせる制御部14を備える。上記構成によれば、被介護者Pの身体状況に応じた支援を提供することができる。これにより、ベッド10及び車椅子50を適切な範囲で有効に使うことができるため、過不足無く被介護者Pをサポートすることができ、被介護者Pの残存機能の低下を防止することができる。よって、被介護者Pの機能向上及び機能低下防止等のリハビリ効果も期待でき、被介護者Pの積極的な活動を促すことができる。
また、制御部14は、被介護者Pの身体状況に応じて、ベッド10の背ボトム21の傾斜を変更する。具体的には、制御部14は、被介護者Pがベッド10から車椅子50に移乗する際に、被介護者Pに起き上がりの支援が必要な場合に、背ボトム21の傾斜を上げる。これにより、被介護者Pがベッド10から車椅子50に移乗する際に、自力で起き上がることができない被介護者Pのみに、起き上がりの支援を提供することができる。すなわち、自力で起き上がれる被介護者Pの場合には、移乗の際に背ボトム21の傾斜が変化しないため、被介護者Pは自力で起き上がる必要がある。これにより、被介護者Pの残存機能の低下を防止することができる。
また、制御部14は、被介護者Pの身体状況に応じて、ベッド10の高さを変更する。具体的には、制御部14は、被介護者Pがベッド10から車椅子50に移乗する際に、被介護者Pが端座位になったことを検知すると、被介護者Pに立ち上がりの支援が必要な場合に、ベッド10の高さを上げる。これにより、被介護者Pがベッド10から車椅子50に移乗する際に、自力で立ち上がることができない被介護者Pのみに、起き上がりの支援を提供することができる。すなわち、自力で立ち上がれる被介護者Pの場合には、移乗の際にベッド10の高さが変わらないため、被介護者Pは自力で立ち上がる必要がある。これにより、被介護者Pの残存機能の低下を防止することができる。
また、制御部14は、被介護者Pの身体状況に応じてベッド10から車椅子50へ移乗する移乗位置を決定し、当該決定した移乗位置に車椅子50を移動させる。これにより、被介護者Pにとって最適な移乗位置から車椅子50へ移乗することができる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について説明する。以下、第1の実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図10は、本実施形態における移乗支援システム2のシステム構成を示す斜視図である。本実施形態における移乗支援システム2は、第1の実施形態における移乗支援システム1の車椅子50に代えて第2の対象として被介護者Pのベッド10からの移乗をサポートする移乗ロボット60(移乗装置)を備える。
<移乗ロボット60>
移乗ロボット60は、車体610と、車体610を走行駆動する駆動輪611と、車体610の走行方向を司る操舵輪612と、車体610上に設けられた座椅子613と、被介護者Pが手で把持した際に被介護者Pの身体を支える一対のアーム614と、を備えている。さらに、移乗ロボット60は、図11に示すような制御部61と、通信部62と、入力部63と、記憶部64と、駆動部66と、音声案内部67と、照明部68と、を備えている。
入力部63は、被介護者Pの動作及び音声の少なくとも一方と、介護者の動作及び音声の少なくとも一方と、の何れか一方もしくは両方を入力として検知するとともにこれを制御部61に伝える。具体的に言うと、入力部63としてマイクを移乗ロボット60に備え、そして被介護者P又は介護者が発する音声を入力としてマイクで取得してもよい。または、音声指示の代わりに、被介護者P又は介護者の動作を入力としてもよい。この場合、例えば、移乗ロボット60に停止ボタンを入力部63として設けておき、被介護者Pがこれに触れることで入力を検知する形態が考えられる。その他、座椅子613に圧力センサーを設けておき、移乗ロボット60に移乗した際に被介護者Pが腰で座椅子613を押圧する力を入力として取得し、この入力をもって、被介護者Pが移乗ロボット60に乗り移ったと検知するようにしてもよい。
また、入力部63は、移乗ロボット60の傾斜動作及び回動動作を自動で行うか、人力で行うかの指示を入力することも可能となっている。この切り替えのための入力に関しては、誤動作を避けるために、介護者からの入力のみを受け付ける一方、被介護者Pからの入力は受け付けないようにしてもよい。
駆動部66は、入力部63で前記入力が検知された場合に被介護者Pの動作補助を行う。具体的に言うと、駆動部66は、被介護者Pを受け入れるために座椅子613を昇降させる動作、アーム614を被介護者Pに対して接近離間させる動作、そして車体610を被介護者Pに向かって傾ける動作、を行う。また、この一連の動作を逆の手順で行うことにより、移乗ロボット60からベッド10への移乗も可能である。
音声案内部67は、被介護者Pや介護者に対して音声案内の提供により移乗先案内を行う。具体的に言うと、ベッド10上で端座位にある被介護者Pを迎えに行って乗せた後、トイレ等の目的地に向かって走行移動し、さらに被介護者Pをトイレに乗せる際に、「これから移乗器をそちらに傾けます」、「アームを掴んで下さい」、「トイレに向かって移動します」、「トイレに対して正しく位置合わせが完了しました」、「トイレに向かってゆっくり降ろします」、といった動作前予告や進行状況についての音声案内の他、「移動を継続しますか」、「よろしいですか」といった意思確認も行う。移乗ロボット60は、音声案内後に動作することが安全上好ましい。
照明部68は、被介護者Pの移乗先経路の少なくとも一部を照明することにより移乗先案内を行うガイド部として機能する。具体的に言うと、被介護者Pが座椅子613に身を預けて顔が進行方向を向いている状態において、移乗ロボット60に備えた照明部68より床面に対して移乗ロボット60の進行方向を矢印で示したりする。このような照明表示を照明部68が行うことで、耳が遠い被介護者Pであっても正しい手順を確認しつつ安心して身を任せることが可能になる。また、介護者においても、照明表示を確認することで、被介護者Pの介護補助を正しい手順に沿って間違いなく行うことが出来る。
制御部61は、移乗ロボット60を統括して制御する。例えば、制御部61は、被介護者Pが端座位へ移行完了したことをベッド10の制御部14より通信部17、62を経由して確認した後、入力部63からの入力有無を監視しつつ、駆動部66、音声案内部67、照明部68の各部を制御する。また、並行して、ベッド10も制御する必要が有る場合には、通信部62を介して、ベッド10にも指示を与える。
通信部62は、ベッド10の通信部17やサーバ150との間で無線通信を行う。なお、必要に応じて、通信部62は、無線通信の代わりに有線通信を採用してもよい。また、通信部62は、移乗ロボット60に対して着脱できてもよく、移乗ロボット60に後付けされる構成であってもよい。
記憶部64には、制御部61を機能させるプログラムや、移乗ロボット60の識別番号が記憶されている。識別番号は、移乗ロボット60の自らの種別を示す。ここで言う「種別」には、自らが「移乗ロボット」であることを示す機器名、自らの型番、自らの識別符号(ID)、等の情報が含まれている。
<被介護者Pによる移乗の流れ>
本実施形態に係る移乗支援システム2を利用した被介護者Pによる移乗の流れを、図12のフローチャートに示す。この一連の流れにおいて、移乗支援システム2は、ベッド10で仰臥位の姿勢をとっている被介護者Pが移乗ロボット60に移乗することを支援する。
まず、ベッド10上の被介護者Pが入力部15を用い、移乗の支援を開始する操作をする。このとき、ベッド10の制御部14が入力部15から支援を開始する信号を受け付け、図12に示す移乗支援処理を実行する。
本図に示すステップS201~S212までの処理は、第1の実施形態におけるステップS101~S112までの処理と同様であるため、その説明を省略する。
制御部14は、ステップS212において被介護者Pが自力で立ち上がれないと判定した場合には、通信部17から制御信号を移乗ロボット60に送信して移乗の補助動作をさせる(ステップS213)。例えば移乗の補助動作として、移乗ロボット60の制御部61は、駆動部66を制御して被介護者Pを受け入れるために座椅子613を昇降させ、アーム614を被介護者Pに対して接近離間させ、そして車体610を被介護者Pに向かって傾ける。
なお、ベッド10と移乗ロボット60とはサーバ150を介して通信してもよく、ピアツーピア接続してもよい。
その後、制御部14は、第1駆動部33aを制御してベッド10の高さを上昇させ(ステップS214)、端座位状態にある被介護者Pの腰位置を持ち上げて、端座位から立位、さらには移乗に移行する際の動作を補助する。その後、処理を終了する。
なお、本実施形態では、移乗ロボット60が移乗位置まで自動で走行する場合を例に示したが、これに限らず、介護者が移乗ロボット60を操作してベッド10の移乗位置まで移動させてもよい。移乗ロボット60が自動で走行しない場合には、ベッド10や移乗ロボット60が移乗ロボット60の場所や操作方法を音声や表示等により被介護者Pや介護者に報知してもよい。また、本実施形態では、第2の対象として移乗ロボット60を例に説明したが、これに限らず、第2の対象は他の移乗器であってもよい。
以上説明したように、ベッド10と移乗ロボット60との間での被介護者Pの移乗を支援する移乗支援システム2は、被介護者Pの身体状況に応じて、ベッド10又は移乗ロボット60に被介護者Pの動作補助をさせる制御部14を備える。上記構成によれば、被介護者Pの身体状況に応じた支援を提供することができる。これにより、ベッド10及び移乗ロボット60を適切な範囲で有効に使うことができるため、過不足無く被介護者Pをサポートすることができ、被介護者Pの残存機能の低下を防止することができる。よって、被介護者Pの機能向上及び機能低下防止等のリハビリ効果も期待でき、被介護者Pの積極的な活動を促すことができる。
また、制御部14は、被介護者Pの身体状況に応じて、ベッド10の背ボトム21の傾斜を変更する。具体的には、制御部14は、被介護者Pがベッド10から移乗ロボット60に移乗する際に、被介護者Pに起き上がりの支援が必要な場合に、背ボトム21の傾斜を上げる。これにより、被介護者Pがベッド10から移乗ロボット60に移乗する際に、自力で起き上がることができない被介護者Pのみに、起き上がりの支援を提供することができる。すなわち、自力で起き上がれる被介護者Pの場合には、移乗の際に背ボトム21の傾斜が変化しないため、被介護者Pは自力で起き上がる必要がある。これにより、被介護者Pの残存機能の低下を防止することができる。
また、制御部14は、被介護者Pの身体状況に応じて、ベッド10の高さを変更する。具体的には、制御部14は、被介護者Pがベッド10から移乗ロボット60に移乗する際に、被介護者Pが端座位になったことを検知すると、被介護者Pに立ち上がりの支援が必要な場合に、ベッド10の高さを上げる。これにより、被介護者Pがベッド10から移乗ロボット60に移乗する際に、自力で立ち上がることができない被介護者Pのみに、起き上がりの支援を提供することができる。すなわち、自力で立ち上がれる被介護者Pの場合には、移乗の際にベッド10の高さが変わらないため、被介護者Pは自力で立ち上がる必要がある。これにより、被介護者Pの残存機能の低下を防止することができる。
また、制御部14は、被介護者Pの身体状況に応じてベッド10から移乗ロボット60へ移乗する移乗位置を決定し、当該決定した移乗位置に移乗ロボット60を移動させる。これにより、被介護者Pにとって最適な移乗位置から移乗ロボット60へ移乗することができる。
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態について説明する。以下、第1の実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図13は、本実施形態における移乗支援システム3のシステム構成を示す斜視図である。本実施形態における移乗支援システム3は、第1の実施形態における移乗支援システム1の構成に加えて介護リフト70を備える。
<介護リフト70>
介護リフト70は、床走行式電動介護リフトであり、介護リフト70を走行駆動する車輪701と、被介護者Pの身体の少なくとも一部を電動で吊り上げるハンガー702と、を備えている。さらに、介護リフト70は、図14に示すような制御部71と、通信部72と、入力部73と、記憶部74と、駆動部76と、を備えている。
駆動部76は、車輪701を動かし介護リフト70を移動させる。また、駆動部76は、ハンガー702の高さを調整する。制御部71は、介護リフト70を統括して制御する。例えば、制御部71は、駆動部76を制御する。
通信部72は、ベッド10の通信部17やサーバ150との間で無線通信を行う。なお、必要に応じて、通信部72は、無線通信の代わりに有線通信を採用してもよい。また、通信部72は、介護リフト70に対して着脱できてもよく、介護リフト70に後付けされる構成であってもよい。
入力部73は、例えば、制御部71に有線接続や無線接続されている。入力部73は、例えば介護リフト70の移動などについての入力を受け付ける。入力部73は、前記入力を受け付けたことを示す信号を制御部71に送る。なお入力部73は、被介護者Pが手を使って操作する構成(例えば、手元スイッチ)であってもよく、声を使って操作する構成であってもよい。
記憶部74には、制御部71を機能させるプログラムや、介護リフト70の識別番号が記憶されている。識別番号は、介護リフト70の自らの種別を示す。ここで言う「種別」には、自らが「床走行式電動介護リフト」であることを示す機器名、自らの型番、自らの識別符号(ID)、等の情報が含まれている。
<被介護者Pによる移乗の流れ>
本実施形態に係る移乗支援システム3を利用した被介護者Pによる移乗の流れを、図15のフローチャートに示す。この一連の流れにおいて、移乗支援システム3は、ベッド10で仰臥位の姿勢をとっている被介護者Pが車椅子50に移乗することを支援する。
まず、ベッド10上の被介護者Pが入力部15を用い、移乗の支援を開始する操作をする。このとき、ベッド10の制御部14が入力部15から支援を開始する信号を受け付け、図15に示す移乗支援処理を実行する。
まず、ベッド10の制御部14が、被介護者Pの身体状況情報に基づいて、被介護者Pが自力で車椅子50に移乗できるか否かを判定する(ステップS301)。例えば、制御部14は、被介護者Pの症状が四肢麻痺である場合に自力で移乗できないと判定し、被介護者Pの症状が四肢麻痺以外である場合に自力で移乗できると判定する。
制御部14は、被介護者Pが自力で車椅子50に移乗できると判定した場合には、被介護者Pが自力で車椅子50に移乗する自力移乗支援処理を実行する(ステップS302)。自力移乗支援処理は、第1の実施形態における移乗支援処理と同様であるため、その説明を省略する。
一方、制御部14は、被介護者Pが自力で車椅子50に移乗できないと判定した場合には、図16に示す介護リフト70を利用したリフト移乗支援処理を実行する(ステップS303)。
リフト移乗支援処理において、まずベッド10の制御部14が、被介護者Pの身体の一部を包み込み介護リフト70に吊り下げるためのスリングシートを敷きやすくするために、ベッド10の高さを上昇させる(ステップS401)。
また、制御部14は、ベッド10の高さを上昇させるとともに、通信部17から介護リフト70に高さ制御信号を送信することにより、介護リフト70のハンガー702の高さを調整する(ステップS402)。介護リフト70の制御部71は、当該高さ制御信号をベッド10から受信すると、駆動部76を制御して介護者がスリングシートを吊り下げ易い位置にハンガー702の高さを調整する。当該ハンガー702の高さは固定値に設定されていてもよく、被介護者P毎に異なる値が設定されていてもよい。
なお、ベッド10と介護リフト70とはサーバ150を介して通信してもよく、ピアツーピア接続してもよい。
続いて、制御部14は、介護リフト70を遠隔操作し介護リフト70をベッド10に接近させる。このとき、まず制御部14は、通信部17を通してベッド10の識別番号をサーバ150に送る(ステップS403)。サーバ150は、ベッド10の識別番号に関連付けられた介護リフト70の識別番号を読み出す(ステップS404)。続いて、サーバ150は、読み出した識別番号の介護リフト70に、ベッド10の位置情報を送り(ステップS405)、介護リフト70をベッド10に向けて移動させる(ステップS406)。介護リフト70の制御部71は、サーバ150から位置情報を受信すると、駆動部76を制御して当該位置情報が示す位置に介護リフト70を移動させる。
その後、制御部14は、介護者によるスリングシートの設置が完了したか否かを判定する(S407)。例えば、介護者はスリングシートの設置が完了すると、ベッド10の入力部15にその旨入力する。制御部14は、入力部15からの入力信号に基づいてスリングシートの設置が完了したことを判定する。制御部14は、スリングシートの設置が完了していない場合には、ステップS407の処理を再度実行する。
制御部14は、スリングシートが設置されると、被介護者Pの上体を起こすためにベッド10をギャッチアップさせる(ステップS408)。例えば、制御部14は、第3駆動部35aを制御して脚ボトム23全体を上方に屈曲させて被介護者Pを膝上げ状態にした後、第2駆動部34aを制御して背ボトム21を背上げするとともに脚ボトム23を元に戻して被介護者Pを背上げ状態にする。なお、背上げのパターンとして、例えば、連動背上げの途中状態(背を30度上げ、膝も上げた状態等)、背のみ30度上げた状態、長坐位等が含まれてもよい。
その後、制御部14は、介護リフト70の移動が完了したか否かを判定する(ステップS409)。例えば介護リフト70の制御部71は、移動が完了するとその旨を示す移動完了信号を通信部72からベッド10に送信する。ベッド10の制御部14は、通信部17が介護リフト70から移動完了信号を受信すると、介護リフト70の移動が完了したと判定する。或いは制御部14は、位置検出器91からベッド10と介護リフト70との位置関係について取得して介護リフト70の移動が完了したか否かを判定してもよい。制御部14は、介護リフト70の移動が完了していない場合には、ステップS409の処理を再度実行する。
制御部14は、介護リフト70の移動が完了したと判定すると、介護者がスリングシートを介護リフト70のハンガー702に掛けたか否かを判定する(ステップS410)。例えば、介護者はスリングシートをハンガー702に掛けると、ベッド10の入力部15にその旨入力する。制御部14は、入力部15からの入力信号に基づいてスリングシートがハンガー702に掛けられたことを判定する。制御部14は、スリングシートがハンガー702に掛けられていない場合には、ステップS410の処理を再度実行する。
制御部14は、スリングシートがハンガー702に掛けられた場合には、通信部17から制御信号を介護リフト70に送信してハンガー702の高さを上昇させる(ステップS411)とともに、ベッド10の高さを下降させる(ステップS412)。介護リフト70の制御部71は、駆動部76を制御してハンガー702の高さを上昇させる。なお、このとき制御部14は、予め車椅子50を移乗する位置に移動させておく。その後、処理を終了する。
なお、本実施形態では、介護リフト70が移乗位置まで自動で走行する場合を例に示したが、これに限らず、介護者が介護リフト70を操作してベッド10の移乗位置まで移動させてもよい。また、本実施形態では、介護リフト70が床走行式電動介護リフトである場合を例に説明したが、これに限らず、介護リフト70は電動で走行するものでなくともよいし、固定式であってもよい。介護リフト70が自動で走行しない場合には、ベッド10や介護リフト70が介護リフト70の場所や操作方法を音声や表示等により被介護者Pや介護者に報知してもよい。
以上説明したように、ベッド10と車椅子50との間での被介護者Pの移乗を支援する移乗支援システム3は、被介護者Pの身体状況に応じて、ベッド10又は車椅子50に被介護者Pの動作補助をさせる制御部14を備える。上記構成によれば、被介護者Pの身体状況に応じた支援を提供することができる。これにより、ベッド10及び車椅子50を適切な範囲で有効に使うことができるため、過不足無く被介護者Pをサポートすることができ、被介護者Pの残存機能の低下を防止することができる。よって、被介護者Pの機能向上及び機能低下防止等のリハビリ効果も期待でき、被介護者Pの積極的な活動を促すことができる。
また、制御部14は、被介護者Pの身体状況に応じて、介護リフト70を利用した移乗支援を提供する。これにより、介護リフト70が必要な被介護者Pにのみ介護リフト70を利用した移乗支援を提供することができ、被介護者Pの残存機能の低下を防止することができる。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
例えば、上述した実施形態では、第1の対象であるベッド10から第2の対象への移乗を支援する場合を例に説明したが、第2の対象から第1の対象へ移動する場合にも本発明を適用できる。例えば、制御部14は、対麻痺のように被介護者Pが立ち上がりの動作が不安定である場合であって、被介護者Pが車椅子50からベッド10に前方移乗(足先から長座位姿勢でベッド10に移動)する場合には、ベッド10の高さを車椅子50の座位と同じ高さにするとともに、車椅子50をベッド10の第1方向X(長手方向)に対して垂直になる位置で接触するよう移動させる。また、制御部14は、対麻痺のように被介護者Pが立ち上がりの動作が不安定である場合であって、被介護者Pが車椅子50からベッド10に側方移乗する場合には、ベッド10の高さを車椅子50の座位と同じ高さにするとともに、車椅子50をベッド10の第1方向X(長手方向)に対して水平(或いは、第1方向に対して15~30度の角度をつける)になる位置で横付けするよう移動させる。この場合には、被介護者Pの身体状況情報には、被介護者Pが車椅子50からベッド10に移乗する際の移乗方法として前方移乗であるか側方移乗であるかを示す情報が含まれる。
また、上述した実施形態では、ベッド10と車椅子50又は移乗ロボット60との間の移乗を支援する場合を例に説明したが、これに限らない。例えば、制御部14は、被介護者Pが杖を利用する場合には、被介護者Pの端座位を検知したときや入力部15からその旨操作されたときに、杖の置き場所や使用方法を報知してもよい。例えば、杖に予め付けられた小型モジュールが音声や光等によりその場所を報知してもよい。この場合には、被介護者Pの身体状況情報には杖を使用することを示す情報が含まれる。
また、制御部14は、被介護者Pの症状が単麻痺であってリハビリに下肢装具を使用する場合には、使用する下肢装具に応じてベッド10の高さを変更してもよい。この場合には、被介護者Pの身体状況情報には長下肢装具を使用するか短下肢装具を使用するかを示す情報が含まれる。例えば、制御部14は、被介護者Pが長下肢装具を使用する場合には、被介護者Pは座位状態で脚を伸ばして下肢装具を取り付けるため、ベッド10の高さを端座位より低い位置にする。また、制御部14は、被介護者Pが短下肢装具を使用する場合には、被介護者Pは脚を曲げて取り付けるため、ベッド10の高さを端座位の位置にする。
また、上述した実施形態では、ベッド10の制御部14がベッド10、車椅子50、移乗ロボット60及び介護リフト70を制御しているが、これに限らず、サーバ150又は他の機器が制御部14の機能を備え、ベッド10、車椅子50、移乗ロボット60及び介護リフト70を制御してもよい。すなわち、ベッド10以外の機器が移乗支援装置として動作してもよい。移乗支援装置は、各ベッド10を使用する被介護者Pそれぞれの身体状況情報を予め記憶している。
また、上述した実施形態では、ベッド10に介助バー13が有る場合を例に説明したが、これに限らず、介助バー13は無くてもよい。制御部14は、介助バー13が無い場合には、被介護者Pの頭側を移乗位置として決定してもよい。具体的には、制御部14は、介助バー13が無い場合であって、被介護者Pの症状が左半身麻痺である場合には、被介護者Pに対してベッド10右手の頭側を移乗位置に決定する。これにより、左半身麻痺である被介護者Pは、右手で車椅子50の手すりを保持して移乗することができ、移乗しやすくなる。なお、介助バーがある場合は、左半身麻痺である被介護者Pは、右手で介助バーを保持して移乗するため、車椅子50の移乗位置は、ベッド10右手の脚側に設定されることが好ましい。また、制御部14は、介助バー13が無い場合であって、被介護者Pの症状が右半身麻痺である場合には、被介護者Pに対してベッド10左手の頭側を移乗位置に決定する。これにより、右半身麻痺である被介護者Pは、左手で車椅子50の手すりを使って移乗することができ、移乗しやすくなる。なお、介助バーがある場合は、右半身麻痺である被介護者Pは、左手で介助バーを保持して移乗するため、車椅子50の移乗位置は、ベッド10左手の脚側に設定されることが好ましい。
また、制御部14は、上述した移乗支援処理の開始直前や処理中や終了直後のいずれかのタイミングで、外部装置に通知してもよい。例えば、制御部14は、被介護者Pが端座位になったことを検知した場合に、アラートを出力させてもよい。また、制御部14は、自動動作中に何れかの機器にエラーが発生すると、アラートを出力させてもよい。通知先の外部装置は、介護者の持つスマートフォン等の携帯端末であってもよいし、介護者のいる部屋に設置されたコンピュータ等であってもよい。
また、上述した移乗支援処理では、入力部15において移乗の支援を開始する操作をすると、自動的に全ての機器が動作するが、これに限らず、被介護者P又は介護者の操作の後に、各機器がそれぞれ動作してもよい。また、操作方法は、押下している間動くホールドトゥランでもよいし、1又は複数のアクションであってもよい。また、操作をする度に、各機器が音声等で操作案内や警告等をしてもよい。
また、車椅子50、移乗ロボット60及び介護リフト70は、自動で走行する場合には予め設定した経路を走行するようにしてもよいし、操作者の動作アシストをするだけでもよい。また、車椅子50、移乗ロボット60及び介護リフト70は、ベッド10の真横から被介護者Pにとって最適と思われる移乗位置に移動するのみでもよい。
また、被介護者Pの身体状況情報は、そのパラメータを随時変更できるようにしてもよい。例えば、タッチパネルで「端座位の高さOK?(Yes/No)」等のガイドを導入して、被介護者P毎に端座位の高さを変更できるようにしてもよい。また、被介護者Pの身体状況情報は、移乗の利用頻度や過去の移乗時間等を自動学習してそのパラメータを随時変更してもよい。
また、本発明の一態様は、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態や変形例に記載された要素であり、同様の効果を奏する要素同士を置換した構成も含まれる。
例えば、制御部14は、図17及び図18に示すフローチャートのように、被介護者Pの症状に基づいて、移乗する際の各機器の動作を決定してもよい。
より具体的には、まず制御部14は、被介護者Pの症状が単麻痺であるか否かを判定する(ステップS501)。制御部14は、被介護者Pの症状が単麻痺である場合には、麻痺が上肢か下肢かを判定する(ステップS502)。制御部14は、麻痺が上肢である場合には、処理を終了する。一方、制御部14は、麻痺が下肢である場合には、被介護者Pが使用する下肢装具は長下肢装具か短下肢装具かを判定する(ステップS503)。
制御部14は、被介護者Pが長下肢装具を使用する場合には、被介護者Pがベッド10から降りる際に、ベッド10の高さを端座位より低めにする(ステップS504)。一方、制御部14は、被介護者Pが短下肢装具を使用する場合には、被介護者Pがベッド10から降りる際に、ベッド10の高さを端座位の位置にする(ステップS505)。
また、制御部14は、被介護者Pの症状が単麻痺でない場合には、被介護者Pの症状が片麻痺であるか否かを判定する(ステップS506)。制御部14は、被介護者Pの症状が片麻痺である場合には、被介護者Pが杖を使用するか車椅子50を使用するかを判定する(ステップS507)。制御部14は、被介護者Pが杖を使用する場合には、杖の位置を通知する(ステップS508)。
一方、制御部14は、被介護者Pが車椅子50を使用する場合には、被介護者Pが右半身麻痺か左半身麻痺かを判定する(ステップS509)。制御部14は、被介護者Pが左半身麻痺である場合には、ベッド10に介助バー13が有るか否かを判定する(ステップS510)。制御部14は、介助バー13が有る場合には、ベッド10から車椅子50に移乗する際に、ベッド10の高さを車椅子50に合わせるとともに、ベッド10における被介護者Pの右手脚側に車椅子50を寄せる(ステップS511)。一方、制御部14は、介助バー13が無い場合には、ベッド10から車椅子50に移乗する際に、ベッド10の高さを車椅子50に合わせるとともに、ベッド10における被介護者Pの右手頭側に車椅子50を寄せる(ステップS512)。
また、制御部14は、被介護者Pが右半身麻痺である場合には、ベッド10に介助バー13が有るか否かを判定する(ステップS513)。制御部14は、介助バー13が有る場合には、ベッド10から車椅子50に移乗する際に、ベッド10の高さを車椅子50に合わせるとともに、ベッド10における被介護者Pの左手脚側に車椅子50を寄せる(ステップS514)。一方、制御部14は、介助バー13が無い場合には、ベッド10から車椅子50に移乗する際に、ベッド10の高さを車椅子50に合わせるとともに、ベッド10における被介護者Pの左手頭側に車椅子50を寄せる(ステップS515)。
また、制御部14は、被介護者Pの症状が片麻痺でない場合には、被介護者Pの症状が対麻痺であるか四肢麻痺であるかを判定する(ステップS516)。制御部14は、被介護者Pの症状が対麻痺である場合には、被介護者Pが車椅子50からベッド10に移乗する際に前方移乗するか側方移乗するかを判定する(ステップS517)。制御部14は、被介護者Pが前方移乗する場合には、ベッド10の高さを車椅子50の高さと同じにするとともに、車椅子50をベッド10の長手方向の側面(以下、「長手側面」とする。)に対して垂直の位置関係で接触させる(ステップS518)。一方、制御部14は、被介護者Pが側方移乗する場合には、ベッド10の高さを車椅子50の高さと同じにするとともに、車椅子50をベッド10の長手側面に水平に横付けさせる(ステップS519)。また、制御部14は、被介護者Pの症状が四肢麻痺である場合には、介護リフト70を使用して被介護者Pを車椅子50へ移乗させる(ステップS520)。
また、制御部14は、図19に示すフローチャートのように、被介護者Pの回復状況に基づいて、移乗する際の各機器の動作を決定してもよい。本図には、被介護者Pがベッド10から第2の機器(移乗先の機器)に移乗する際の動作を示す。
より具体的には、まず制御部14は、被介護者Pの回復状況がステージ1であるか否かを判定する(ステップS601)。制御部14は、被介護者Pの回復状況がステージ1である場合には、転倒や転落のリスクを軽減させるためにベッド10の高さを移乗先の機器の座高もしくは被介護者Pの端座位の高さに合わせるとともに、ベッド10を背上げまたは連動背上げさせることにより被介護者Pの起き上がりの動作を補助する(ステップS602)。
一方、制御部14は、被介護者Pの回復状況がステージ1でない場合には、被介護者Pの回復状況がステージ2であるかステージ3であるかを判定する(ステップS603)。制御部14は、被介護者Pの回復状況がステージ2である場合には、ベッド10の高さを移乗先の機器の座高もしくは被介護者Pの端座位の高さに合わせ、その後被介護者Pが立ち上がる際にベッド10の高さを上昇させることにより端座位から立位への移行動作を補助する(ステップS604)。
一方、制御部14は、被介護者Pの回復状況がステージ3である場合には、ベッド10の高さを移乗先の機器の座高もしくは被介護者Pの端座位の高さに合わせる(ステップS605)。すなわち、制御部14は、被介護者Pの回復状況がステージ3である場合には、起き上がりの動作や立ち上がりの動作の補助をしない。
なお、制御部14は、上述した図17~図19に示す処理を組み合わせて各機器を制御してもよい。
また、各実施形態において、記憶部16は、入力部15を介して入力された行動可能レベル情報、使用機器の制約情報及び目的行動情報のうちの少なくとも一つを記憶し、制御部14は、行動可能レベル情報、使用機器の制約情報及び目的行動情報のうちの少なくとも一つに、あるいはいずれか二つ以上の組合せ基づいて、被介護者Pへの支援の内容を決定してもよい。
行動可能レベル情報とは、被介護者Pが各行動について、自力での行動が可能か、アシスト(補助)が必要か等を示す情報である。行動可能レベル情報は、図20に示す一例のように、各行動について、「自力不可」、「要アシスト」、「自力で可」のいずれかが入力される。図20の例では、被介護者Pは、「寝返り」、「座位保持」については自力で可能であること、「起き上がり」、「端座位への移行」、「立ち上がりまでの動作」、「着座」についてはアシストが必要であること、「座位中の身体の方向転換」、「立位保持」、「歩行」については自力で不可能であることを示している。
行動可能レベル情報は、看護師やケアマネージャ等の患者の容態観察ができる人が設定し、必要に応じて更新する。このように、各行動に対する自立度を評価することで、複雑な設定を避け、機器の設定を簡易に決定することができる。
なお、行動可能レベル情報として、上記以外の項目を設定してもよい。例えば、行動可能レベル情報として「一部アシスト」を設定してもよい。「一部アシスト」には、例えば、「手すりが自動で利用者の前に出てくることで起上りをサポートする」、「手すりが自動で利用者の前に出てきた後、手すりが動作することで起上りをサポートする」、「手すりが自動で利用者の前に出てきた後、手すりが動作するとともに、ベッドの背上げ又は連動背上げを行うことで起上りをサポートする」等のアシストする動作のパターンが複数含まれてもよい。
使用機器の制約情報とは、ベッド等の機種による使用可能な機能の制約を示す情報である。例えば、床走行リフトであるか天井吊り下げ型リフトであるか等の情報が使用機器の制約情報に該当する。
目的行動情報とは、目的行動について、行動可能レベル情報に応じた、アシストする行動の内容を示す情報である。目的行動は、図7の例のように、入力部15にボタンとして表示されてもよい。
図21は、目的行動がベッドサイドのポータブルトイレに行くことである場合の目的行動情報の一例である。図21の例では、被介護者Pについて「端座位への移行」が「自立不可」である場合、実施するアシストの内容は「(足が下しやすいように)ベッドの傾斜付き連動背上げ」であることを示している。また、「端座位への移行」が「要アシスト」である場合、実施するアシストの内容は「背上げ」又は「連動背上げ」であること、「端座位への移行」が「自力で可」である場合、「何もしない」ことを示している。同様に、「座位保持」、「座位中の身体方向転換」、「立位保持」等について、被介護者Pの行動可能レベル情報に応じた、アシストする行動の内容を示す情報が設定されている。
図22は、目的行動がテレビを見る姿勢になることである場合の目的行動情報の一例である。図22の例では、被介護者Pについて「寝返り」が「自立不可」である場合、実施するアシストの内容は「体位交換機能のあるエアマットレスが寝返りを全面サポート」であることを示している。また、「寝返り」が「要アシスト」である場合、実施するアシストの内容は「手すりがベッドから掴める位置に伸びてくる」であること、「寝返り」が「自力で可」である場合、「何もしない」ことを示している。同様に、「起き上がり」、「座位保持」等について、被介護者Pの行動可能レベル情報に応じた、アシストする行動の内容を示す情報が設定されている。
図23は、目的行動が自宅のトイレにいくことである場合の目的行動情報の一例である。図23の例では、被介護者Pについて「端座位への移行」が「自立不可」である場合、実施するアシストの内容は「車椅子移乗で、トイレまで移動」であることを示している。また、「端座位への移行」が「要アシスト」である場合、実施するアシストの内容は「(足が下しやすいように)ベッドの傾斜付連動背上げ」であること、「端座位への移行」が「自力で可」である場合、「何もしない」ことを示している。同様に、「座位保持」、「立ち上がりまでの動作」、「歩行補助」等について、被介護者Pの行動可能レベル情報に応じた、アシストする行動の内容を示す情報が設定されている。
このように、同じベッドから離れるためのアシストであっても、目的により動作は異なる。例えば、同じ排泄行為が目的でも、ポータブルトイレを使う場合は、ベッドサイドで服を脱ぐための立位保持フォローが必要であるが、自宅のトイレを使用する場合は、トイレまでは服を脱ぐ必要がないため、ベッドサイドで立位保持させる必要はない。
制御装置14は、行動可能レベル情報、使用機器の制約情報、目的行動情報のうちの少なくとも一つ、あるいは、いずれか二つ以上の組合せに基づいて、被介護者Pに応じた適切な支援を決定することができ、目的行動別に機器設定が完了する。被介護者P等の利用者は、入力部15に表示される目的行動を示すボタン等押下するだけ等の簡易な操作で適切な支援を受けることができる。
なお、上述のベッド10、サーバ150、車椅子50、移乗ロボット60及び介護リフト70などとしての機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述のベッド10、サーバ150、車椅子50、移乗ロボット60及び介護リフト70などとしての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
[付記]
(1)第1の対象と第2の対象との間での被介護者の移乗を支援する移乗支援システムであって、前記被介護者の身体状況に応じて、前記第1の対象又は前記第2の対象に前記被介護者の動作補助をさせる制御部、を備えることを特徴とする移乗支援システム。
(2)前記第1の対象は寝台であり、前記制御部は、前記被介護者の身体状況に応じて、前記寝台の背ボトムの傾斜を変更することを特徴とする(1)に記載の移乗支援システム。
(3)前記制御部は、前記被介護者が前記寝台から前記第2の対象に移乗する際に、前記被介護者に起き上がりの支援が必要な場合に、前記背ボトムの傾斜を上げることを特徴とする(2)に記載の移乗支援システム。
(4)前記第1の対象は寝台であり、前記制御部は、前記被介護者の身体状況に応じて、前記寝台の高さを変更することを特徴とする(1)から(3)のいずれか一つに記載の移乗支援システム。
(5)
前記被介護者が前記寝台で端座位になったことを検知する検知部を備え、前記制御部は、前記被介護者が前記寝台から前記第2の対象に移乗する際に、前記被介護者が端座位になったことを検知すると、前記被介護者に立ち上がりの支援が必要な場合に、前記寝台の高さを上げることを特徴とする(4)に記載の移乗支援システム。
(6)前記第1の対象は寝台であり、前記制御部は、前記被介護者の身体状況に応じて前記寝台から前記第2の対象へ移乗する移乗位置を決定し、当該決定した移乗位置に前記第2の対象を移動させる(1)から(5)のいずれか一つに記載の移乗支援システム。
(7)第1の対象と第2の対象との間での被介護者の移乗を支援する移乗支援装置であって、前記被介護者の身体状況に応じて、前記第1の対象又は前記第2の対象に前記被介護者の動作補助をさせる制御部、を備えることを特徴とする移乗支援装置。
(8)第1の対象と第2の対象との間での被介護者の移乗を支援する移乗支援装置のコンピュータに、前記被介護者の身体状況に応じて、前記第1の対象又は前記第2の対象に前記被介護者の動作補助をさせる制御処理、を実行させるためのプログラム。
1,2,3…移乗支援システム
10…ベッド(第1の対象)
14…制御部
15…入力部
16…記憶部
17…通信部
19…感圧センサー
21…背ボトム
33a,34a,35a…駆動部
50…車椅子(第2の対象)
51…制御部
52…通信部
53…入力部
54…記憶部
56…駆動部
60…移乗ロボット(第2の対象)
61…制御部
62…通信部
63…入力部
64…記憶部
66…駆動部
67…音声案内部
68…照明部
70…介護リフト
71…制御部
72…通信部
73…入力部
74…記憶部
76…駆動部
150…サーバ

Claims (8)

  1. 第1の対象と第2の対象との間での被介護者の移乗を支援する移乗支援システムであっ
    て、
    前記被介護者の身体状況に応じて、前記第1の対象又は前記第2の対象に前記被介護者
    の動作補助をさせる制御部、
    を備え
    前記第1の対象は寝台であり、
    前記制御部は、前記被介助者の身体状況に基づいて、前記被介助者が自力で前記第2の対象に移乗できるか否かを判定し、
    前記被介助者が自力で前記第2の対象に移乗できると前記制御部が判定したとき、前記制御部は前記被介護者の身体状況に応じて、前記寝台の背ボトムの傾斜を変更し、
    前記被介助者が自力で前記第2の対象に移乗できないと前記制御部が判定したとき、リフトを用いた移乗支援を行うことを特徴とする移乗支援システム。
  2. 前記制御部は、前記被介護者が前記寝台から前記第2の対象に移乗する際に、前記被介
    護者に起き上がりの支援が必要な場合に、前記背ボトムの傾斜を上げる
    ことを特徴とする請求項に記載の移乗支援システム。
  3. 前記被介護者が前記寝台で端座位になったことを検知する検知部を備え、
    前記制御部は、前記被介護者が前記寝台から前記第2の対象に移乗する際に、前記被介
    護者が端座位になったことを検知すると、前記被介護者に立ち上がりの支援が必要な場合
    に、前記寝台の高さを上げる
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の移乗支援システム。
  4. 前記第1の対象は寝台であり、
    前記制御部は、前記被介護者の身体状況に応じて前記寝台から前記第2の対象へ移乗す
    る移乗位置を決定し、当該決定した移乗位置に前記第2の対象を移動させる
    請求項1から請求項のいずれか1項に記載の移乗支援システム。
  5. 前記制御部は、
    前記被介護者の症状が四肢麻痺であるか否かを判定し、
    前記被介護者の症状が四肢麻痺である場合には、リフトを用いた移乗支援を行う、
    ことを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の移乗支援システム。
  6. 前記制御部は、
    前記被介護者の症状が対麻痺であるか否かを判定し、
    前記被介護者の症状が対麻痺である場合には、前記被介護者が前記第2の対象から前記寝台に移乗する際に前方移乗するか側方移乗するかを判定し、
    前記被介護者が前方移乗する場合には、前記寝台の高さを前記第2の対象の高さと同じにするとともに前記第2の対象を前記寝台の長手方向の側面に対して垂直の位置関係で接触させ、
    前記被介護者が側方移乗する場合には、前記寝台の高さを前記第2の対象の高さと同じにするとともに前記第2の対象を前記寝台の長手方向の側面に水平に横付けさせる、
    ことを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の移乗支援システム。
  7. 前記制御部は、
    前記被介護者の回復状況が上体支持が不安定であることを示すステージ1であるか否かを判定し、
    前記被介護者の回復状況が前記ステージ1である場合には、前記寝台の高さを前記第2の対象の座高もしくは前記被介護者の端座位の高さに合わせるとともに、前記寝台を背上げまたは連動背上げさせることにより前記被介護者の起き上がりの動作を補助する、
    ことを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の移乗支援システム。
  8. 前記制御部は、
    前記被介護者の回復状況が、立ち上がる動作が不安定であることを示すステージ2であるか、自力での立位訓練が可能であることを示すステージ3であるかを判定し、
    前記被介護者の回復状況が前記ステージ2である場合には、前記寝台の高さを前記第2の対象の座高もしくは前記被介護者の端座位の高さに合わせ、前記被介護者が立ち上がる際に前記寝台の高さを上昇させることにより端座位から立位への移行動作を補助し、
    前記被介護者の回復状況が前記ステージ3である場合には、前記寝台の高さを前記第2の対象の座高もしくは前記被介護者の端座位の高さに合わせる、
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の移乗支援システム。
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