JP2017009411A - 回転検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロータに対する検出可能ギャップを拡大することができる回転検出装置を提供する。
【解決手段】各磁気抵抗素子対31〜35は、バイアス磁石21のうちロータ10側の端部21aよりもロータ10から離れて配置されている。また、各磁気抵抗素子対31〜35のうちの第1〜第3磁気抵抗素子対31〜33は、第4、第5磁気抵抗素子対34、35よりも端部21aから離れて配置されている。第2磁気抵抗素子対32は、第1磁気抵抗素子対31、第3磁気抵抗素子対33、第4磁気抵抗素子対34、及び第5磁気抵抗素子対35に囲まれた範囲に配置されている。そして、検出部30は、第1〜第3磁気抵抗素子対31〜33の出力に基づいてメイン信号S1を生成すると共に、第4、第5磁気抵抗素子対34、35の出力に基づいてサブ信号S2を生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ロータの回転態様を検出する回転検出装置に関する。
従来より、ロータの回転態様を検出するように構成された回転検出装置が、例えば特許文献1で提案されている。具体的には、複数の磁気抵抗素子が形成されたセンサチップと、各磁気抵抗素子にバイアス磁界を印加するバイアス磁石と、各磁気抵抗素子の出力に基づく信号処理を行う処理回路と、を備えた回転検出装置の構成が提案されている。各磁気抵抗素子は、ロータに対向する位置に配置され、ハーフブリッジ回路を形成する磁気抵抗素子対を複数構成している。そして、各磁気抵抗素子対の中点電位がロータの回転に応じて変化する。
特許第4466355号公報
ここで、3個の磁気抵抗素子対の出力から2つの第1差動信号及び第2差動信号を生成する構成が考えられる。各磁気抵抗素子対の出力をA、B、Cと定義すると、第1差動信号は(A−B)−(B−C)から得られる。第1差動信号は、ロータの山/谷中心検出用の信号である。また、第2差動信号は(A−C)から得られる。第2差動信号は山谷判別用の信号である。したがって、各磁気抵抗素子対の出力のうちのA、Cが2つの差動信号に共通のパラメータになっている。
上記の構成において、回転検出装置とロータとのギャップが大きくなると、ロータの歯に対するバイアス磁石の磁界の変化が鈍くなる。このため、第1差動信号及び第2差動信号の各信号振幅が小さくなるので、ロータの歯の長さ中心に対応した出力信号の精度の低下が問題となる。そこで、センサチップにおいて3個の磁気抵抗素子対のいずれかの位置を変更することで第1差動信号及び第2差動信号の信号振幅を大きくすることが考えられる。
しかし、3個のうちの1個の磁気抵抗素子対の出力が2つの差動信号に共通のパラメータになっているので、2つの差動信号の信号振幅はトレードオフの関係になる。すなわち、3個の磁気抵抗素子対のうちのいずれかの位置を変更したことによって第1差動信号及び第2差動信号のうちの一方の信号振幅が大きくなるが、他方の信号振幅は小さくなってしまう。このように、第1差動信号及び第2差動信号の各信号振幅には制約があるので、ロータに対する回転検出装置の検出可能ギャップの拡大が困難になっている。
本発明は上記点に鑑み、ロータに対する検出可能ギャップを拡大することができる回転検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、凸部(12)と凹部(13)とが回転方向に交互に設けられた歯車型のロータ(10)の回転に伴って抵抗値が変化する複数の磁気抵抗素子対(31〜35)と、複数の磁気抵抗素子対にバイアス磁界を印加するバイアス磁石(21)と、を有し、ロータが回転することに伴う複数の磁気抵抗素子対の抵抗値の変化に基づいて、凸部及び凹部の凹凸構造に対応した波形のメイン信号と、メイン信号に対して位相を持った波形のサブ信号と、をそれぞれ生成する検出部(30)を備えている。
また、メイン信号及びサブ信号を2値化するための2値化閾値を有し、検出部からメイン信号及びサブ信号を入力し、メイン信号と2値化閾値とを比較してメイン信号を2値化した位置信号を生成すると共に、サブ信号と2値化閾値とを比較して位相信号を2値化した位相信号を生成し、位置信号を凸部の中心通過情報とする一方、位相信号をロータの回転態様情報とする判定回路部(40)を備えている。
複数の磁気抵抗素子対は、バイアス磁石のうちロータ側の端部(21a)よりもロータから離れて配置されていると共に、複数の磁気抵抗素子対のうちの第1磁気抵抗素子対(31)、第2磁気抵抗素子対(32)、及び第3磁気抵抗素子対(33)は、複数の磁気抵抗素子対のうちの第4磁気抵抗素子対(34)及び第5磁気抵抗素子対(35)よりも端部から離れて配置されている。
第2磁気抵抗素子対は、第1磁気抵抗素子対、第3磁気抵抗素子対、第4磁気抵抗素子対、及び第5磁気抵抗素子対に囲まれた範囲に配置されている。
検出部は、第1磁気抵抗素子対、第2磁気抵抗素子対、及び第3磁気抵抗素子対の出力に基づいて位置信号を生成すると共に、第4磁気抵抗素子対及び第5磁気抵抗素子対の出力に基づいて位相信号を生成することを特徴とする。
これによると、メイン信号は第1磁気抵抗素子対及び第3磁気抵抗素子対がロータから離れるほど信号振幅が大きくなる。一方、サブ信号は第4磁気抵抗素子対及び第5磁気抵抗素子対がロータに近づくほどメイン信号から独立して信号振幅が大きくなる。すなわち、メイン信号及びサブ信号の信号振幅が両方とも大きくなるように各磁気抵抗素子対が配置されることでメイン信号及びサブ信号の両方の信号振幅を最大化することができる。このため、ロータに対するギャップが大きくなっても、メイン信号及びサブ信号の信号振幅を確保することができる。したがって、ロータに対する検出可能ギャップを拡大することができる。
なお、この欄及び特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の一実施形態に係る回転検出装置と歯車型のロータとの配置関係を示した図である。 図1に示された回転検出装置の回路構成を示した図である。 各磁気抵抗素子対の位置に応じたメイン信号(S1)及びサブ信号(S2)の信号振幅を示した図である。 回転検出装置の作動を説明するためのタイミングチャートである。 ロータの回転方向の判定条件を示した図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。本発明に係る回転検出装置は、例えば内燃機関のクランク角判定装置として用いられる。図1に示されるように、内燃機関であるエンジンのクランク軸に固定された歯車型のロータ10の外周部11に対向するように回転検出装置20が配置されている。ロータ10の外周部11には凸部12と凹部13とが回転方向に交互に設けられているなお、図1ではロータ10の外周部11の一部を直線状に展開して示している。
回転検出装置20は、ロータ10の回転態様を検出するように構成されている。回転検出装置20は、円筒状のバイアス磁石21と、このバイアス磁石21に対して所定の位置に配置されたセンサチップ22と、を備えて構成されている。
バイアス磁石21は、センサチップ22にバイアス磁界を印加することによりセンサチップ22の磁界の検出感度を一定分だけ上昇させる役割を果たす。バイアス磁石21の中空部にはセンサチップ22が配置されている。
センサチップ22は、半導体チップとして構成されている。センサチップ22は、ロータ10の回転に伴って凸部12の位置すなわちクランク角に応じた信号を出力するように構成された検出部30を備えている。検出部30は、ロータ10の回転に伴って抵抗値が変化する第1磁気抵抗素子対31、第2磁気抵抗素子対32、第3磁気抵抗素子対33、第4磁気抵抗素子対34、及び第5磁気抵抗素子対35を備えている。
各磁気抵抗素子対31〜35は、ハーフブリッジ回路として構成されている。具体的には、図2に示されるように、第1磁気抵抗素子対31は、電源(Vcc)とグランド(GND)との間に直列接続された2つの磁気抵抗素子31a、31bによって構成されている。第1磁気抵抗素子対31は、ロータ10の回転に伴って各磁気抵抗素子31a、31bが磁場の影響を受けたときの抵抗値の変化を検出する。また、第1磁気抵抗素子対31は、当該抵抗値の変化に基づいて、各磁気抵抗素子31a、31bの中点31cの電圧を波形信号として出力する。
第2〜第5磁気抵抗素子対32〜35についても第1磁気抵抗素子対31と同じ構成である。第2磁気抵抗素子対32は、2つの磁気抵抗素子32a、32bによって構成されている。そして、各磁気抵抗素子32a、32bの中点32cの電圧を波形信号として出力する。第3磁気抵抗素子対33は、2つの磁気抵抗素子33a、33bによって構成されている。そして、第3磁気抵抗素子対33は、各磁気抵抗素子33a、33bの中点33cの電圧を波形信号として出力する。
また、第4磁気抵抗素子対34は、2つの磁気抵抗素子34a、34bによって構成されている。そして、各磁気抵抗素子34a、34bの中点34cの電圧を波形信号として出力する。第5磁気抵抗素子対35は、2つの磁気抵抗素子35a、35bによって構成されている。そして、第5磁気抵抗素子対35は、各磁気抵抗素子35a、35bの中点35cの電圧を波形信号として出力する。
さらに、検出部30は、各磁気抵抗素子対31〜35の他に、第1〜第4オペアンプ36〜39を備えている。第1磁気抵抗素子対31の中点31cの中点電位をAと定義すると共に、第2磁気抵抗素子対32の中点32cの中点電位をBと定義すると、第1オペアンプ36は、A−Bを演算してその結果を出力するように構成された差動増幅器である。また、第3磁気抵抗素子対33の中点33cの中点電位をCと定義すると、第2オペアンプ37は、B−Cを演算してその結果を出力するように構成された差動増幅器である。
第3オペアンプ38は、第1オペアンプ36からA−Bを入力すると共に第2オペアンプ37からB−Cを入力し、(A−B)−(B−C)を演算してその結果をS1(=A+C−2B)として出力するように構成された差動増幅器である。このS1の信号は、ロータ10の凸部12及び凹部13の凹凸構造に対応した波形のメイン信号である。例えば、メイン信号S1は、ロータ10の凹部13と凸部12とエッジ部分で振幅が最大または最小となる波形の信号である。
メイン信号S1は、−2Bの影響が大きく反映される信号である。これは、第1磁気抵抗素子対31及び第3磁気抵抗素子対33の各フリー磁性層の磁化方向がロータ10の凹凸構造に対して小さく振れる一方、第2磁気抵抗素子対32のフリー磁性層の磁化方向がロータ10の凹凸構造に対して大きく振れるためである。
第4磁気抵抗素子対34の中点34cの中点電位をLと定義すると共に、第5磁気抵抗素子対35の中点35cの中点電位をRと定義すると、第4オペアンプ39は、L−Rを演算してその結果をS2として出力するように構成された差動増幅器である。このS2の信号は、メイン信号S1に対して位相差を持った波形のサブ信号である。例えば、サブ信号S2は、ロータ10の凸部12の回転方向中心で振幅が最大となり、凹部13の回転方向中心で振幅が最小となる波形の信号である。
このように、検出部30は、第1磁気抵抗素子対31、第2磁気抵抗素子対32、及び第3磁気抵抗素子対33の出力に基づいてメイン信号S1(=(A−B)−(B−C))を生成する。また、検出部30は、第4磁気抵抗素子対34及び第5磁気抵抗素子対35の出力に基づいてサブ信号S2(=L−R)を生成する。なお、各オペアンプ36〜39は、信号をオフセット調整して出力するように構成されている。
そして、回転検出装置20は、検出部30で検出されたロータ10の回転態様に応じた信号を生成する判定回路部40を備えている。判定回路部40は、上述のセンサチップ22に形成されていても良いし、図示しない別の半導体チップに形成されていても良い。
判定回路部40は、閾値生成部41、第1コンパレータ42、第2コンパレータ43、及び制御部44を備えている。閾値生成部41は、電源(Vcc)とグランド(GND)との間に直列接続された2つの抵抗41a、41bによって構成されている。各抵抗41a、41bの中点41cの電位が2値化閾値とされる。2値化閾値はメイン信号S1及びサブ信号S1を2値化するための閾値として用いられる。
第1コンパレータ42は、検出部30の第3オペアンプ38からメイン信号S1を入力すると共に閾値生成部41から2値化閾値を入力する。そして、第1コンパレータ42は、メイン信号S1と2値化閾値とを比較してメイン信号S1を2値化した位置信号を生成する。
第2コンパレータ43は、検出部30の第4オペアンプ39からサブ信号S2を入力すると共に閾値生成部41から2値化閾値を入力する。そして、第2コンパレータ43は、サブ信号S2と2値化閾値とを比較してサブ信号S2を2値化した位相信号を生成する。
制御部44は、第1コンパレータ42から位置信号を凸部12の中心通過情報として入力すると共に、第2コンパレータ43から位相信号をロータ10の回転態様情報として入力する制御回路である。また、制御部44は、中心通過情報及び回転態様情報に基づいてロータ10の回転方向が正転であるかまたは逆転であるかを判定する機能を有している。制御部44は、位置信号及びロータ10の回転方向の情報を出力端子23(Vout)を介して図示しない外部機器に出力する。
以上が、本実施形態に係る回転検出装置20の全体構成である。なお、回転検出装置20は外部機器に接続される電源端子24(Vcc)及びグランド端子25(GND)を備えている。そして、回転検出装置20は、これらの端子24、25を介して外部機器から電源供給される構成となっている。
次に、センサチップ22における各磁気抵抗素子対31〜35の配置関係について説明する。図1に示されるように、各磁気抵抗素子対31〜35は、バイアス磁石21のうちロータ10側の端部21aよりもロータ10から離れて配置されている。つまり、全ての磁気抵抗素子対31〜35がバイアス磁石21の中空部に配置されている。
また、各磁気抵抗素子対31〜35のうちの第1磁気抵抗素子対31、第2磁気抵抗素子対32、及び第3磁気抵抗素子対33は、複数の磁気抵抗素子対31〜35のうちの第4磁気抵抗素子対34及び第5磁気抵抗素子対35よりもバイアス磁石21の端部21aから離れて配置されている。すなわち、メイン信号S1を生成するための各磁気抵抗素子対31〜33が、サブ信号S2を生成するための各磁気抵抗素子対34、35よりもバイアス磁石21の端部21aから遠ざけられている。
そして、第2磁気抵抗素子対32は、第1磁気抵抗素子対31、第3磁気抵抗素子対33、第4磁気抵抗素子対34、及び第5磁気抵抗素子対35に囲まれた範囲に配置されている。当該範囲は、センサチップ22を構成する半導体チップの一面において、各磁気抵抗素子対31、33〜35を結ぶことによって形成される最大の範囲である。
さらに、第2磁気抵抗素子対32は、第1磁気抵抗素子対31及び第3磁気抵抗素子対33よりも第4磁気抵抗素子対34及び第5磁気抵抗素子対35側に配置されている。これにより、メイン信号S1は−2Bの影響が大きく反映される。すなわち、−X方向においては歯の中心配置での精度が向上する。また、−Y方向においては各磁気抵抗素子対34、35側で振幅が向上する。このため、回転検出装置20の検出可能ギャップの拡大を図ることができる。
ここで、第4磁気抵抗素子対34、第2磁気抵抗素子対32、及び第5磁気抵抗素子対35は、バイアス磁石21の中空部のうちの端部21a側に形成される磁界の磁束密度が一定以上の位置に配置されることが好ましい。これにより、第4磁気抵抗素子対34、第2磁気抵抗素子対32、及び第5磁気抵抗素子対35の検出感度を向上させることができる。
そして、回転検出装置20がロータ10の影響を受けない状況では、第2磁気抵抗素子対32にはバイアス磁石21の中心軸に沿ったバイアス磁界が印加される。一方、他の各磁気抵抗素子対31、33〜35にはバイアス磁石21の端部を巻き込むバイアス磁界が印加される。
具体的には、他の各磁気抵抗素子対31、33〜35ではバイアス磁石21の中心軸から外側を向く磁界が印加される。第1磁気抵抗素子対31と第3磁気抵抗素子対33とでは、バイアス磁石21の中心軸を中心として対称のバイアス磁界が印加される。さらに、第4磁気抵抗素子対34と第5磁気抵抗素子対35とでは、バイアス磁石21の中心軸を中心として対称のバイアス磁界が印加される。
上記の各磁気抵抗素子対31〜35の配置は、以下の発明者らの検討に基づいている。まず、バイアス磁石21の端部21aを基準としてロータ10の径方向の距離をYと定義する。なお、Yに垂直な方向をXとする。
そして、発明者らは、第1磁気抵抗素子対31及び第3磁気抵抗素子対33のYの値を変化させたときのメイン信号S1の信号振幅の変化を調べた。また、発明者らは、第4磁気抵抗素子対34及び第5磁気抵抗素子対35のYの値を変化させたときのサブ信号S2の信号振幅の変化を調べた。
その結果、図3に示されるように、メイン信号S1についてはYが大きくなるほど、すなわち第1磁気抵抗素子対31及び第3磁気抵抗素子対33がバイアス磁石21の端部21aから遠ざかるほど信号振幅が大きくなった。一方、サブ信号S2についてはYが小さくなるほど、すなわち第4磁気抵抗素子対34及び第5磁気抵抗素子対35がバイアス磁石21の端部21aに近づくほど信号振幅が大きくなった。
以上の結果から、メイン信号S1を生成する第1磁気抵抗素子対31及び第3磁気抵抗素子対33をバイアス磁石21の端部21aから遠ざけることでメイン信号S1の信号振幅を拡大することができる。また、サブ信号S2を生成する第4磁気抵抗素子対34及び第5磁気抵抗素子対35をバイアス磁石21の端部21aに近づけることで、メイン信号S1の信号振幅に関係なくサブ信号S2の信号振幅を拡大することかできる。つまり、サブ信号S2の信号振幅を、メイン信号S1の信号振幅から独立して調整することができる。
次に、回転検出装置20の作動について説明する。まず、ロータ10が回転すると、図4に示されるように、検出部30とロータ10の外周部11とのギャップの変化に基づいて、検出部30ではメイン信号S1及びサブ信号S2が取得される。
メイン信号S1は、ロータ10の凸部12の回転方向中心で2値化閾値を超えるような波形の信号となっている。一方、サブ信号S2は、メイン信号S1に対して位相差を持った波形、具体的にはロータ10の凸部12の回転方向中心で振幅が最大となる波形の信号となっている。
そして、検出部30で取得されたメイン信号S1は、判定回路部40の第1コンパレータ42によって2値化閾値と比較される。メイン信号S1の信号振幅が2値化閾値より大きい場合は例えばHi、メイン信号S1の信号振幅が2値化閾値より小さい場合は例えばLoの位置信号が第1コンパレータ42で生成される。
検出部30で取得されたサブ信号S2は、判定回路部40の第2コンパレータ43によって2値化閾値と比較される。サブ信号S2の振幅が2値化閾値より大きい場合は例えばHi、サブ信号S2の振幅が2値化閾値より小さい場合は例えばLoの位相信号が第2コンパレータ43で生成される。
上記のように、随時、ロータ10の回転に伴ってメイン信号S1、サブ信号S2、位置信号、及び位相信号が生成され、位置信号及び位相信号が制御部44に入力される。これに伴い、判定回路部40では、位置信号を出力信号として外部機器に出力するための処理が行われる。
また、制御部44は、位置信号の中心通過情報及び位相信号の回転態様情報に基づいてロータ10の回転方向が正転であるかまたは逆転であるかを判定する。
まず、ロータ10の回転方向が正転の場合、時点T1の前後では、メイン信号S1の振幅が2値化閾値よりも小さくなる。このため、位置信号はHiからLoになる。また、サブ信号S2の信号振幅は2値化閾値よりも大きいので、2値化された位相信号はHiとなる。したがって、制御部44は、位置信号がHiからLoに立ち下がること、及び、位相信号がHiであることの両方を満たすことから、ロータ10は正転していると判定する。
一方、ロータ10の回転方向が逆転の場合、時点T1の前後では、メイン信号S1の振幅が2値化閾値よりも大きくなる。このため、位置信号はLoからHiになる。また、サブ信号S2の信号振幅は2値化閾値よりも大きいので、2値化された位相信号はHiとなる。したがって、制御部44は、位置信号がLoからHiに立ち上がること、及び、位相信号がHiであることの両方を満たすことから、ロータ10は逆転していると判定する。
上記の判定は、時点T2の前後においても同じである。つまり、制御部44は、図5に示された条件を満たすか否かを判定することにより、ロータ10の回転方向を判定している。
以上説明したように、メイン信号S1の生成に必要な第1〜第3磁気抵抗素子対31〜33と、サブ信号S2の生成に必要な第4磁気抵抗素子対34及び第5磁気抵抗素子対35と、をそれぞれ分けた構成になっている。このため、メイン信号S1及びサブ信号S2の信号振幅が両方とも大きくなるように各磁気抵抗素子対31〜35を配置することができる。これに伴い、メイン信号S1及びサブ信号S2の両方の信号振幅を最大化することができる。
上記のように、メイン信号S1及びサブ信号S2の両方の信号振幅を大きくすることができるので、ロータ10に対する回転検出装置20のギャップが大きくなっても、メイン信号S1及びサブ信号S2の信号振幅が小さくならずに済む。したがって、ロータ10に対する回転検出装置20の検出可能ギャップを拡大することができる。
(他の実施形態)
上記各実施形態で示された回転検出装置20の構成は一例であり、上記で示した構成に限定されることなく、本発明を実現できる他の構成とすることもできる。例えば、コンパレータ42、43毎に2値化閾値が設定されていても良い。
また、各コンパレータ42、43は、それぞれヒステリシス特性を有していても良いこの場合、第1コンパレータ42は、メイン信号S1が2値化閾値よりも小さくなったときに2値化閾値が第1の値になり、メイン信号S1が2値化閾値よりも大きくなったときに2値化閾値が第1の値よりも小さい第2の値になるように設定される。つまり、第1コンパレータ42は、メイン信号S1に応じて2値化閾値を第1の値または第2の値に切り替える。これにより、メイン信号S1にノイズ等が入ったとしてもメイン信号S1が2値化閾値を超えにくくなるので、ノイズ耐性が向上する。
同様に、第2コンパレータ43は、サブ信号S2が2値化閾値よりも小さくなったときに2値化閾値が第1の値になり、サブ信号S2が2値化閾値よりも大きくなったときに2値化閾値が第1の値よりも小さい第2の値になるように設定される。
上記の実施形態では、第2磁気抵抗素子対32は、第1磁気抵抗素子対31及び第3磁気抵抗素子対33よりも第4磁気抵抗素子対34及び第5磁気抵抗素子対35側に配置されていたが、これは配置の一例である。したがって、第2磁気抵抗素子対32の位置は他の位置でも良い。
上記の実施形態では、ロータ10は内燃機関であるエンジンのクランク軸に固定されるものであったが、回転検出装置20の適用は内燃機関に限られない。
上記の実施形態では、ロータ10の回転態様情報を示す位相信号はロータ10の回転方向の判定に用いられていたが、これは位相信号の利用の一例である。したがって、例えば、位相信号は、制御部44が位置信号を外部装置に出力する際の許可または禁止の判定に用いられても良い。
10 ロータ
12 凸部
13 凹部
21 バイアス磁石
30 検出部
31〜35 磁気抵抗素子対
40 判定回路部

Claims (3)

  1. 凸部(12)と凹部(13)とが回転方向に交互に設けられた歯車型のロータ(10)の回転に伴って抵抗値が変化する複数の磁気抵抗素子対(31〜35)と、前記複数の磁気抵抗素子対にバイアス磁界を印加するバイアス磁石(21)と、を有し、前記ロータが回転することに伴う前記複数の磁気抵抗素子対の抵抗値の変化に基づいて、前記凸部及び前記凹部の凹凸構造に対応した波形のメイン信号と、前記メイン信号に対して位相を持った波形のサブ信号と、をそれぞれ生成する検出部(30)と、
    前記メイン信号及び前記サブ信号を2値化するための2値化閾値を有し、前記検出部から前記メイン信号及び前記サブ信号を入力し、前記メイン信号と前記2値化閾値とを比較して前記メイン信号を2値化した位置信号を生成すると共に、前記サブ信号と前記2値化閾値とを比較して前記位相信号を2値化した位相信号を生成し、前記位置信号を前記凸部の中心通過情報とする一方、前記位相信号を前記ロータの回転態様情報とする判定回路部(40)と、
    を備え、
    前記複数の磁気抵抗素子対は、前記バイアス磁石のうち前記ロータ側の端部(21a)よりも前記ロータから離れて配置されていると共に、前記複数の磁気抵抗素子対のうちの第1磁気抵抗素子対(31)、第2磁気抵抗素子対(32)、及び第3磁気抵抗素子対(33)は、前記複数の磁気抵抗素子対のうちの第4磁気抵抗素子対(34)及び第5磁気抵抗素子対(35)よりも前記端部から離れて配置されており、
    前記第2磁気抵抗素子対は、前記第1磁気抵抗素子対、前記第3磁気抵抗素子対、前記第4磁気抵抗素子対、及び前記第5磁気抵抗素子対に囲まれた範囲に配置されており、
    前記検出部は、前記第1磁気抵抗素子対、前記第2磁気抵抗素子対、及び前記第3磁気抵抗素子対の出力に基づいて前記メイン信号を生成すると共に、前記第4磁気抵抗素子対及び前記第5磁気抵抗素子対の出力に基づいて前記サブ信号を生成することを特徴とする回転検出装置。
  2. 前記第2磁気抵抗素子対は、前記第1磁気抵抗素子対及び前記第3磁気抵抗素子対よりも前記第4磁気抵抗素子対及び前記第5磁気抵抗素子対側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の回転検出装置。
  3. 前記判定回路部は、前記中心通過情報及び前記回転態様情報に基づいて前記ロータの回転方向が正転であるかまたは逆転であるかを判定することを特徴とする請求項1または2に記載の回転検出装置。
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