JP2017009319A - 検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】搬送中の連包体の画像を取得し、画像に基づいて検査を行う検査装置であって、搬送速度の変動の検査への影響を抑制できる検査装置を提供する。
【解決手段】X線検査装置10は、X線画像生成部22aと、検査部22bと、を備える。画像生成部は、搬送中の、複数の物品が連なった連包体のX線画像を取得する。検査部は、X線画像に基づき、各物品について検査を行う。検査部は、第1量演算部22baと、変動量演算部22bbとを有する。第1量演算部は、X線画像上の、連包体の搬送方向の各物品の長さに関係する第1量を演算する。変動量演算部は、第1量の変動を演算する。検査部は、第1量の変動に基づき、検査を行う。
【選択図】図5
【解決手段】X線検査装置10は、X線画像生成部22aと、検査部22bと、を備える。画像生成部は、搬送中の、複数の物品が連なった連包体のX線画像を取得する。検査部は、X線画像に基づき、各物品について検査を行う。検査部は、第1量演算部22baと、変動量演算部22bbとを有する。第1量演算部は、X線画像上の、連包体の搬送方向の各物品の長さに関係する第1量を演算する。変動量演算部は、第1量の変動を演算する。検査部は、第1量の変動に基づき、検査を行う。
【選択図】図5
Description
本発明は、検査装置、特に、搬送中の連包体の画像を取得し、画像に基づいて検査を行う検査装置に関する。
従来、搬送中の、複数の物品が連なった連包体の画像を取得し、画像に基づいて、連包体の各物品について検査を行う検査装置が知られている。例えば、特許文献1(実用新案登録第3175930号公報)には、連包体についてX線画像を取得し、X線画像に基づいて、シール不良の検査や異物検査を行う検査装置が開示されている。
このような検査装置には、処理能力の向上、すなわち高速で搬送される連包体を検査することが求められている。
ところで、このような検査装置を用いた検査において、各種要因により、検査中に連包体の搬送速度が変動する場合がある。
このように、検査対象物の搬送速度が変動する場合、検査装置が同じ検査対象物の画像を取得したとしても、その搬送速度によって検査装置が取得する画像が異なる。例えば、具体的には、検査装置は、検査対象物の搬送速度が所定速度に比べて遅くなった場合、所定速度で検査対象物が搬送される場合に比べ、搬送方向に沿って検査対象物が延びた画像を取得する。
そのため、搬送速度が変動しているにも関わらず、連包体の各物品の画像に基づき、その物品の検査を行おうとすると、誤った検査結果が得られる可能性がある。特に、検査装置の処理能力を向上させ、高速で搬送される連包体について検査を行おうとする場合には、比較的小さな搬送速度の変動であっても、検査に大きな影響を与えるおそれがあるため、これまで検査装置の処理能力を十分に向上させられていなかった。
本発明の課題は、搬送中の連包体の画像を取得し、画像に基づいて検査を行う検査装置であって、搬送速度の変動の検査への影響を抑制できる検査装置を提供することにある。
本発明の第1観点に係る検査装置は、画像取得部と、検査部と、を備える。画像取得部は、搬送中の、複数の物品が連なった連包体の画像を取得する。検査部は、画像に基づき、各物品について検査を行う。検査部は、第1演算部と、第2演算部とを有する。第1演算部は、画像上の、連包体の搬送方向の各物品の長さに関係する第1量を演算する。第2演算部は、第1量の変動を演算する。検査部は、第1量の変動に基づき、検査を行う。
第1観点に係る検査装置では、画像における、搬送方向の各物品の長さに関係する第1量の変動が把握され、第1量の変動に基づいて検査が実行されるため、搬送速度の変動が検査に与える影響を抑制できる。
本発明の第2観点に係る検査装置は、第1観点に係る検査装置であって、検査部は、第1量の変動に基づいて連包体の搬送速度の変動を検出し、検出した搬送速度の変動に基づき、検査を行う。
第2観点に係る検査装置では、第1量の変動に基づいて連包体の搬送速度の変動が検出され、検出された搬送速度の変動に基づいて検査が行われるため、搬送速度の変動が検査に与える影響を抑制することができる。
本発明の第3観点に係る検査装置は、第2観点に係る検査装置であって、各物品は、被収容物が内部に収容される包装体を有する。各物品についての検査には、包装体の内部への異物混入検査、被収容物の重量検査、被収容物の割れ欠け検査、および該物品と隣接する物品との間に配置される包装体のシール部の噛み込み検査、の少なくとも1つを含む。
第3観点に係る検査装置では、連包体の搬送速度の変動に基づき、異物混入検査や、重量検査や、割れ欠け検査や、シール部の噛み込み検査が行われるため、搬送速度の変動がこれらの検査に与える影響を抑制することができる。
本発明の第4観点に係る検査装置は、第1観点に係る検査装置であって、各物品は、被収容物が内部に収容される包装体を有する。各物品についての検査には、被収容物の有無の確認検査、および、該物品と隣接する物品との間に配置される包装体のシール部の噛み込み検査、の少なくとも一方を含む。
第4観点に係る検査装置では、第1量の変動に基づき、被収容物の有無の確認検査(空袋検査)や、シール部の噛み込み検査が行われるため、搬送速度の変動がこれらの検査に与える影響を抑制することができる。
本発明の第5観点に係る検査装置は、第1観点から第4観点のいずれかに係る検査装置であって、連包体を搬送する搬送部を更に備える。連包体は、搬送部と、外部搬送装置と、により搬送される。搬送部による連包体の搬送速度と、外部搬送装置による連包体の搬送速度との間に、少なくとも一時的にずれが生じる。
第5観点に係る検査装置では、連包体が搬送部と外部搬送装置との両方の働きで搬送され、搬送部の搬送速度と外部搬送装置の搬送速度との間に少なくとも一時的にずれが生じるため、搬送部による連包体の搬送にすべりが生じ、検査装置では把握できない連包体の搬送速度の変動が生じるおそれがある。しかし、検査装置は、搬送速度の変動が検査に与える影響を抑制するよう構成されているため、搬送部の搬送速度と外部搬送装置の搬送速度との間のずれにより生じる連包体の搬送速度の変動の影響を受けずに、検査を行うことができる。
本発明に係る検査装置では、画像における、搬送方向の各物品の長さに関係する第1量の変動が把握され、第1量の変動に基づいて検査が実行されるため、搬送速度の変動が検査に与える影響を抑制できる。
以下、図面を参照して、本発明の検査装置の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
<第1実施形態>
(1)全体概要
図1は、本発明の検査装置の第1実施形態に係るX線検査装置10の概略正面図である。図2は、X線検査装置10の外観斜視図である。
(1)全体概要
図1は、本発明の検査装置の第1実施形態に係るX線検査装置10の概略正面図である。図2は、X線検査装置10の外観斜視図である。
X線検査装置10は、搬送中の、搬送方向Dに沿って複数の物品Bが連なった連包体CBのX線画像を取得し、X線画像に基づいて連包体CBの各物品Bについて検査を行う検査装置である(図1参照)。
例えば、X線検査装置10は、食品や医薬品等の生産ラインに組み込まれる検査装置である。X線検査装置10がX線画像を取得する対象の連包体CBは、物品Bとしての食品や医薬品等の個包装が複数連なって構成されるものである。各物品B(各個包装)は、被収容物Aである食品や医薬品が内部に収容された包装体Pとしての袋を有している(図3参照)。
X線検査装置10は、連包体CBを製造する図示しない製袋包装機の、工程下流側に配置される。製袋包装機は、包装体Pである袋を製袋しながら、その袋の内部に被収容物Aを投入することで各物品Bを製造し、これを連続的に行って、物品B(個包装)の連なった連包体CBを製造する。
図示しない製袋包装機から排出された連包体CBは、外部搬送装置90を介して、X線検査装置10へと、より具体的には、X線検査装置10の後述するシールドボックス11内へと導かれる(図1参照)。外部搬送装置90は、図示しないモータによって回転させられる上下一対のピンチローラ91,92を有する。例えば、図1の状態では、ピンチローラ91は時計方向に、ピンチローラ92は反時計方向に、それぞれ回転させられる。外部搬送装置90は、ピンチローラ91,92で連包体CBを挟み込むことで、連包体CBをX線検査装置10へと導く。なお、外部搬送装置90から、外部搬送装置90と共に連包体CBを搬送する、X線検査装置10の後述するコンベアユニット12へは、概ね水平に連包体CBが搬送される(図1参照)。言い換えれば、コンベアユニット12の搬送面と、下方側のピンチローラ92の上面の位置とが一致するように、外部搬送装置90のピンチローラ91,92は配置されている。このような構成とすることで、コンベアユニット12の搬送面と、ピンチローラ92の上面の位置とが一致しないことに起因する、外部搬送装置90とコンベアユニット12との搬送速度ずれ(外部搬送装置90とコンベアユニット12とが同じ速度で連包体CBを搬送していない状態)の発生や、連包体CBの各物品Bが検査のしにくい変形した状態でX線検査装置10に導かれることを防止できる。また、コンベアユニット12の搬送面と、下方側のピンチローラ92の上面の位置とを一致させ、外部搬送装置90からX線検査装置10のシールドボックス11へと水平に連包体CBを搬送することで、シールドボックス11の開口11aに設けられた後述する遮蔽ノレン19(図2参照)が不必要に押し開けられにくくなり、シールドボックス11からのX線の漏洩を抑制することができる。
X線検査装置10による検査後の連包体CB(検査後の各物品B)は、工程におけるX線検査装置10の下流側の図示しない折り畳み箱詰装置や巻取り装置へと搬送される。なお、連包体CBは、製袋包装機から、X線検査装置10の下流側の折り畳み箱詰装置や巻取り装置まで連なった状態で搬送される。
X線検査装置10は、ここでは、各物品Bの包装体Pの内部の被収容物Aの有無の確認検査(この検査を、以下では空袋検査とも呼ぶ)、および、ある物品Bとこれに隣接する物品Bとの間に配置される包装体Pのシール部Sの噛み込み検査を行う。
(2)詳細説明
X線検査装置10は、主として、シールドボックス11(図2参照)、コンベアユニット12(図3参照)、X線照射器13(図3参照)、ラインセンサ14(図3参照)、タッチパネル式ディスプレイ30(図1参照)、および制御コンピュータ20(図5参照)を備える。
X線検査装置10は、主として、シールドボックス11(図2参照)、コンベアユニット12(図3参照)、X線照射器13(図3参照)、ラインセンサ14(図3参照)、タッチパネル式ディスプレイ30(図1参照)、および制御コンピュータ20(図5参照)を備える。
(2−1)シールドボックス
シールドボックス11は、X線検査装置10のケーシングである。シールドボックス11の中には、コンベアユニット12、X線照射器13、ラインセンサ14、および、制御コンピュータ20が収容される。シールドボックス11の正面上部には、タッチパネル式ディスプレイ30や、キーの差し込み口や電源スイッチ等が配置されている(図2参照)。
シールドボックス11は、X線検査装置10のケーシングである。シールドボックス11の中には、コンベアユニット12、X線照射器13、ラインセンサ14、および、制御コンピュータ20が収容される。シールドボックス11の正面上部には、タッチパネル式ディスプレイ30や、キーの差し込み口や電源スイッチ等が配置されている(図2参照)。
シールドボックス11の、コンベアユニット12の搬送方向D(図1参照)の上流側および下流側の側面には、連包体CBを搬出入するための開口11aが形成されている(図2参照)。開口11aは、シールドボックス11の外部へのX線の漏洩を抑制する遮蔽ノレン19により塞がれている(図2参照)。遮蔽ノレン19は、タングステンを含有するゴム製である。遮蔽ノレン19は、連包体CBがシールドボックス11の内部に搬入される時、又は、連包体CBがシールドボックス11の外部に搬出される時に、コンベアユニット12により搬送される連包体CBによって押しのけられる。
(2−2)コンベアユニット
コンベアユニット12は、連包体CBを搬送する搬送部の一例である。コンベアユニット12は、図2に示すように、シールドボックス11の両側面に形成された開口11aを貫通するように配置されている。
コンベアユニット12は、連包体CBを搬送する搬送部の一例である。コンベアユニット12は、図2に示すように、シールドボックス11の両側面に形成された開口11aを貫通するように配置されている。
コンベアユニット12は、主として、インバータ式のコンベアモータ12a(図5参照)と、エンコーダ12b(図5参照)と、コンベアローラ12c(図3参照)と、無端状のベルト12d(図3参照)と、を有する。エンコーダ12bは、コンベアモータ12aに装着されている。コンベアローラ12cは、コンベアモータ12aによって駆動される。コンベアローラ12cが駆動されることで、ベルト12dが回転し、ベルト12d上の連包体CBが下流に搬送される。
後述する制御コンピュータ20は、コンベアユニット12の搬送速度が、オペレータによりタッチパネル式ディスプレイ30に入力された設定速度になるように、コンベアモータ12aをインバータ制御により細かく制御する。エンコーダ12bは、コンベアモータ12aの回転数を検出し、検出結果を制御コンピュータ20に送信する。
なお、連包体CBを搬送する、コンベアユニット12および外部搬送装置90は、原則、同じ速度で連包体CBを搬送しようとするが、実際には、図示しない製袋包装機の処理速度と、X線検査装置10との処理速度とのずれ等により、コンベアユニット12による連包体CBの搬送速度と、外部搬送装置90による連包体CBの搬送速度との間にずれが生じる場合がある。そのため、コンベアユニット12のベルト12d上では、連包体CBのすべり(コンベアユニット12が連包体CBを搬送しようとする速度と、連包体CBの実際の移動速度とが一致しない状態)が発生する場合がある。
(2−3)X線照射器
X線照射器13は、コンベアユニット12により搬送される連包体CBにX線を照射する。X線照射器13は、図3に示すように、コンベアユニット12のベルト12dの上方に配置されている。X線照射器13は、ベルト12dの下方に配置されるラインセンサ14に向けて、扇状の照射範囲YにX線を照射する。X線照射器13の照射範囲Yは、図3に示すように、コンベアユニット12の搬送面に対して垂直に延びる。また、照射範囲Yは、コンベアユニット12の搬送方向Dに直交する方向(ベルト12dの幅方向)に広がる。
X線照射器13は、コンベアユニット12により搬送される連包体CBにX線を照射する。X線照射器13は、図3に示すように、コンベアユニット12のベルト12dの上方に配置されている。X線照射器13は、ベルト12dの下方に配置されるラインセンサ14に向けて、扇状の照射範囲YにX線を照射する。X線照射器13の照射範囲Yは、図3に示すように、コンベアユニット12の搬送面に対して垂直に延びる。また、照射範囲Yは、コンベアユニット12の搬送方向Dに直交する方向(ベルト12dの幅方向)に広がる。
(2−4)ラインセンサ
ラインセンサ14は、コンベアユニット12のベルト12dの下方に配置されている。ラインセンサ14は、X線照射器13から照射され、ベルト12d上を搬送される連包体CBや、ベルト12dを透過したX線を検出する。
ラインセンサ14は、コンベアユニット12のベルト12dの下方に配置されている。ラインセンサ14は、X線照射器13から照射され、ベルト12d上を搬送される連包体CBや、ベルト12dを透過したX線を検出する。
ラインセンサ14は、主として、多数のX線検出素子14aから構成されている(図3参照)。X線検出素子14aは、コンベアユニット12の搬送方向Dに直交する向きに、水平に、直線上に設置されている。
ラインセンサ14は、連包体CBの各物品Bやベルト12dを透過したX線を検出し、検出したX線量(透過X線量)に応じたX線透過信号を出力する。言い換えれば、ラインセンサ14は、連包体CBやベルト12dを透過したX線の強度に応じたX線透過信号を出力する。
図4は、ラインセンサ14のX線検出素子14aによって検出された透過X線量の例を示すグラフである。図4のグラフの横軸は、各X線検出素子14aの位置に対応する。つまり、グラフの横軸は、コンベアユニット12の搬送方向Dに直交する方向(ベルト12dの幅方向)の距離に対応する。グラフの縦軸は、X線検出素子14aで検出された透過X線量を示す。
X線画像生成部22aにより生成されるX線画像では、X線検出素子14aによって検出された透過X線量の多いところが明るく表示され、X線検出素子14aによって検出された透過X線量が少ないところが暗く表示される。すなわち、X線画像生成部22aにより生成されるX線画像の明暗(輝度)は、透過X線量に対応する。
なおラインセンサ14は、連包体CBがX線の照射範囲Y(図3参照)を通過するタイミングを検知するセンサとしても機能する。具体的には、搬送される連包体CBがラインセンサ14の上方位置(照射範囲Y)に来たとき、ラインセンサ14のX線検出素子14aのいずれかが所定の閾値以下の電圧を示すX線透過信号(第1信号)を出力する。また、連包体CBが照射範囲Yを通過し終えると、ラインセンサ14の全てのX線検出素子14aは、所定の閾値を上回る電圧を示すX線透過信号(第2信号)を出力する。後述する制御コンピュータ20は、第1信号および第2信号に基づいて、照射範囲Yに連包体CBが存在するタイミングを検出する。
(2−5)タッチパネル式ディスプレイ
タッチパネル式ディスプレイ30は、タッチパネル機能を有する液晶ディスプレイである。タッチパネル式ディスプレイ30は、制御コンピュータ20と電気的に接続されており、制御コンピュータ20と信号の授受を行う。
タッチパネル式ディスプレイ30は、タッチパネル機能を有する液晶ディスプレイである。タッチパネル式ディスプレイ30は、制御コンピュータ20と電気的に接続されており、制御コンピュータ20と信号の授受を行う。
タッチパネル式ディスプレイ30は、表示部および入力部として機能する。タッチパネル式ディスプレイ30には、例えば、X線画像や検査結果等を表示する。また、タッチパネル式ディスプレイ30は、オペレータによる各種設定や各種情報の入力を受け付ける。
(2−6)制御コンピュータ
制御コンピュータ20は、X線検査装置10の各部の動作を制御する。また、制御コンピュータ20は、ラインセンサ14のX線透過信号に基づいて、検査対象の連包体CBの、各物品Bの包装体Pの内部の被収容物Aの有無の確認検査(空袋検査)、および、ある物品Bとこれに隣接する物品Bとの間に配置される包装体Pのシール部Sの噛み込み検査を行う。なお、シール部Sは、隣接する物品B間で被収容物Aが移動することがないよう、包装体Pを形成するシートの内面同士が熱シールされた部分である。シール部Sの噛み込みとは、本来、被収容物Aが存在してはならないシール部Sに、シール不良のため被収容物Aが存在している状態をいう。
制御コンピュータ20は、X線検査装置10の各部の動作を制御する。また、制御コンピュータ20は、ラインセンサ14のX線透過信号に基づいて、検査対象の連包体CBの、各物品Bの包装体Pの内部の被収容物Aの有無の確認検査(空袋検査)、および、ある物品Bとこれに隣接する物品Bとの間に配置される包装体Pのシール部Sの噛み込み検査を行う。なお、シール部Sは、隣接する物品B間で被収容物Aが移動することがないよう、包装体Pを形成するシートの内面同士が熱シールされた部分である。シール部Sの噛み込みとは、本来、被収容物Aが存在してはならないシール部Sに、シール不良のため被収容物Aが存在している状態をいう。
制御コンピュータ20は、主として、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、記憶メディア等を挿入するドライブによって主に構成されている。CPU、ROM、RAM、HDD、および、ドライブは、アドレスバスやデータバス等のバスラインを介して相互に接続されている。
制御コンピュータ20は、図5に示すように、記憶部21および制御部22を有する。また、制御コンピュータ20は、図示しない表示制御回路、キー入力回路、通信ポート等を有する。表示制御回路は、タッチパネル式ディスプレイ30のデータ表示を制御する回路である。キー入力回路は、タッチパネル式ディスプレイ30のタッチパネルを介してオペレータにより入力されたキー入力データを取り込む回路である。通信ポートは、プリンタや、上流側の製袋包装機や、下流側の折り畳み箱詰装置等の外部機器やLAN等のネットワークとの接続を可能にする。
制御コンピュータ20は、コンベアモータ12a、エンコーダ12b、X線照射器13、ラインセンサ14、およびタッチパネル式ディスプレイ30に電気的に接続されている(図5参照)。
(2−6−1)記憶部
記憶部21は、主に、ROM、RAM、HDD等によって構成されている。記憶部21は、制御部22により実行される各種プログラムや、X線検査装置10の各部を制御するための各種設定や各種情報を記憶する。
記憶部21は、主に、ROM、RAM、HDD等によって構成されている。記憶部21は、制御部22により実行される各種プログラムや、X線検査装置10の各部を制御するための各種設定や各種情報を記憶する。
記憶部21は、情報の記憶領域として、図5のように、第1量記憶領域21aを有する。
(2−6−1−1)第1量記憶領域
第1量記憶領域21aには、後述する制御部22の検査部22bの第1量演算部22baの演算結果、具体的には、X線画像上の連包体CBの搬送方向Dの各物品Bの長さに関係する第1量の演算結果を記憶する。X線画像上の連包体CBの搬送方向Dの各物品Bの長さに関係する第1量については後述する。
第1量記憶領域21aには、後述する制御部22の検査部22bの第1量演算部22baの演算結果、具体的には、X線画像上の連包体CBの搬送方向Dの各物品Bの長さに関係する第1量の演算結果を記憶する。X線画像上の連包体CBの搬送方向Dの各物品Bの長さに関係する第1量については後述する。
(2−6−2)制御部
制御部22は、主にCPUによって構成され、記憶部21に記憶されたプログラムを実行することにより、X線検査装置10の各部の動作を制御する。また、制御部22は、記憶部21に記憶されたプログラムを実行することにより、ラインセンサ14の検知した透過X線量に基づき、連包体CBの検査を行う。
制御部22は、主にCPUによって構成され、記憶部21に記憶されたプログラムを実行することにより、X線検査装置10の各部の動作を制御する。また、制御部22は、記憶部21に記憶されたプログラムを実行することにより、ラインセンサ14の検知した透過X線量に基づき、連包体CBの検査を行う。
制御部22は、検査に関連する機能部として、X線画像生成部22aおよび検査部22bを主に有する(図5参照)。
(2−6−2−1)X線画像生成部
X線画像生成部22aは、連包体CBの画像を取得する画像取得部の一例である。X線画像生成部22aは、ラインセンサ14から出力されるX線透過信号に基づいてX線画像を生成することで、X線画像を取得する。例えば、X線画像生成部22aは、図6(a)のような連包体CBについて、図6(b)のようなX線画像を生成する。
X線画像生成部22aは、連包体CBの画像を取得する画像取得部の一例である。X線画像生成部22aは、ラインセンサ14から出力されるX線透過信号に基づいてX線画像を生成することで、X線画像を取得する。例えば、X線画像生成部22aは、図6(a)のような連包体CBについて、図6(b)のようなX線画像を生成する。
具体的には、X線画像生成部22aは、連包体CBがX線の照射範囲Y(図3参照)を通過する時に、ラインセンサ14の各X線検出素子14aから出力されるX線透過信号を細かい時間間隔(一定時間間隔)で取得し、取得したX線透過信号に基づいてX線画像を生成する。X線画像生成部22aは、各X線検出素子14aから得られるX線の強度に関する細かい時間間隔毎のデータをマトリクス状に時系列につなぎ合わせてX線画像を生成する。
X線画像生成部22aにより生成されるX線画像では、X線検出素子14aが検出した透過X線量の多いところが明るく(淡く、輝度が大きく)表示され、透過X線量が少ないところが暗く(濃く、輝度が小さく)表示される。X線画像は、例えば256階調の画像である。
(2−6−2−2)検査部
検査部22bは、X線画像生成部22aが取得した画像に基づき、連包体CBの各物品Bについて検査を行う。特に、検査部22bは、X線画像生成部22aが取得した画像に基づき、検査対象の連包体CBの、各物品Bの包装体Pの内部の被収容物Aの有無の確認検査(空袋検査)、および、ある物品Bとこれに隣接する物品Bとの間に配置される包装体Pのシール部Sの噛み込み検査を行う。
検査部22bは、X線画像生成部22aが取得した画像に基づき、連包体CBの各物品Bについて検査を行う。特に、検査部22bは、X線画像生成部22aが取得した画像に基づき、検査対象の連包体CBの、各物品Bの包装体Pの内部の被収容物Aの有無の確認検査(空袋検査)、および、ある物品Bとこれに隣接する物品Bとの間に配置される包装体Pのシール部Sの噛み込み検査を行う。
検査部22bは、サブ機能部として、主に、第1量演算部22ba、変動量演算部22bb、変動率演算部22bc,および、判断部22bdを有する。
(2−6−2−2−1)第1量演算部
第1量演算部22baは、第1演算部の一例である。第1量演算部22baは、X線画像生成部22aが生成したX線画像に基づいて、X線画像上の連包体CBの搬送方向Dの各物品Bの長さに関する第1量を演算する。
第1量演算部22baは、第1演算部の一例である。第1量演算部22baは、X線画像生成部22aが生成したX線画像に基づいて、X線画像上の連包体CBの搬送方向Dの各物品Bの長さに関する第1量を演算する。
第1量演算部22baによる処理について、具体的に説明する。
まず、初めに、検査の対象である連包体CBについて詳細に説明する。連包体CBは、上記のように、物品Bが、コンベアユニット12の搬送方向Dに連なって構成されている(図1参照)。各物品Bは、フィルム状のシートが袋状に形成された包装体Pを有する(図3参照)。包装体Pは、被収容物Aが収容される空間を内部に形成する。また、隣接する物品B間には、包装体Pのシール部Sが配置される。シール部Sは、隣接する物品B間で被収容物Aが移動することがないよう、包装体Pを形成するシートの内面同士が熱シールされた部分である。なお、シール部Sの中央部には、図示しないミシン目が形成されており、物品Bを、隣接する物品Bから切り離すことが可能に構成されている。
図6(a)のような連包体CBについて、X線画像生成部22aが生成するX線画像は、例えば図6(b)のようなX線画像である。図6(b)のX線画像には、画像の明るさに応じて、大きく分けて3つの領域R1〜R3が形成されている。
領域R1は、X線画像の中で最も明るい領域である。領域R1は、連包体CBの背景領域であり、連包体CBを通過していないX線を検知したX線検出素子14aが出力するX線透過信号に対応する領域である。領域R2は、領域R1よりやや暗い領域である。領域R2は、物品Bの被収容物Aの存在しない部分を通過したX線を検知したX線検出素子14aが出力するX線透過信号に対応する領域である。領域R3は、X線画像の中で最も暗い領域である。領域R3は、被収容物Aが存在する部分を通過したX線検出素子14aが出力するX線透過信号に対応する領域である。
第1量演算部22baは、X線画像の各領域R3の、連包体CBの搬送方向Dにおける先頭(搬送方向Dにおける下流側の端部)を検出し、隣接する領域R3の先頭間の距離(図6(b)中の、K1,K2,K3,K4・・・)を、X線画像上の、連包体CBの搬送方向Dの各物品Bの長さに関係する第1量として演算する(図6(b)参照)。第1量演算部22baは、X線画像生成部22aにより次々と生成されるX線画像について、連包体CBの搬送方向Dにおける下流側から順に、第1量の演算を行う。なお、隣接する領域R3の先頭は、X線画像において、連包体CBの搬送方向Dと直交する方向に沿って、X線画像の明るさの値の代表値(例えば平均値)を演算し、この値がある閾値より大きい値から、閾値以下に変化する位置を把握することで検出可能である。第1量演算部22baの演算結果は、第1量記憶領域21aに記憶される。
連包体CBに空袋がなく、包装体Pの内部の収容空間の連包体CBの搬送方向Dにおける長さと、被収容物Aの搬送方向Dにおける長さとの間に大きな差が無ければ、第1量演算部22baが演算する第1量は、X線画像上の連包体CBの搬送方向Dの各物品Bの長さと概ね等しい値となる。また、このような場合には、連包体CBの搬送方向Dにおける被収容物Aの先頭間の距離は概ね等しくなる。X線透過信号はラインセンサ14の各X線検出素子14aから一定時間間隔で取得されるので、空袋のない連包体CBが、X線検査装置10のX線の照射範囲Yの下方を常に一定速度で移動するとすれば、X線画像上の、隣接する領域R3の先頭間の距離(図6(b)中の、K1,K2,K3,K4・・・)は概ね等しい値となる。
しかし、例えば、連包体CBのすべり(コンベアユニット12が連包体CBを搬送しようとする速度と、連包体CBの実際の移動速度とが一致しない状態)の発生等の影響で、実際には、コンベアユニット12のベルト12d上の連包体CBの搬送速度は、タイミングによって変化する。そのため、第1量演算部22baに第1量として算出される、X線画像上の隣接する領域R3の先頭間の距離(図6(b)中の、K1,K2,K3,K4・・・)は、空袋のない連包体CBであっても変動し得る。
(2−6−2−2−2)変動量演算部
変動量演算部22bbは、第2演算部の一例である。変動量演算部22bbは、第1量記憶領域21aに記憶された第1量の値に基づいて、第1量の変動量を演算する。
変動量演算部22bbは、第2演算部の一例である。変動量演算部22bbは、第1量記憶領域21aに記憶された第1量の値に基づいて、第1量の変動量を演算する。
具体的には、変動量演算部22bbは、第1量演算部22baにより隣接する領域R3の先頭間の距離が演算されると、この距離と、直前に演算された隣接する領域R3の先頭間の距離との差を、第1量の変動量として演算する。より具体的には、変動量演算部22bbは、第1量演算部22baにより隣接する領域R3の先頭間の距離が第1量として演算されると、この値と、第1量記憶領域21aに記憶されている1つ前の隣接する領域R3の先頭間の距離との差を、第1量の変動量として演算する。例えば、図6(b)のようなX線画像が得られた場合を例に説明すれば、変動量演算部22bbは、第1量演算部22baが隣接する領域R3の先頭間の距離としてK3という値を算出した場合、この値(K3)と、第1量記憶領域21aに1つ前の隣接する領域R3の先頭間の距離として記憶されているK2との差(K3−K2)を、第1量の変動量として演算する。
(2−6−2−2−3)変動率演算部
変動率演算部22bcは、第1量演算部22baにより演算された第1量と、変動量演算部22bbにより演算された第1量の変動量と、に基づいて、第1量の変動率を演算する。第1量の変動率は、第1量の変動量が新たに演算された第1量と前回演算された第1量との差として算出される場合、第1量の変動量の前回演算された第1量に対する割合の百分率で表される。例えば、図6(b)のようなX線画像が得られた場合を例に説明すれば、第1量演算部22baが、隣接する領域R3の先頭間の距離として新たにK3という値を演算し、変動量演算部22bbが(K3−K2)という値を第1量の変動量として演算した場合、変動率演算部22bcは、(K3−K2)/K2を百分率で表した値を、第1量の変動率として演算する。
変動率演算部22bcは、第1量演算部22baにより演算された第1量と、変動量演算部22bbにより演算された第1量の変動量と、に基づいて、第1量の変動率を演算する。第1量の変動率は、第1量の変動量が新たに演算された第1量と前回演算された第1量との差として算出される場合、第1量の変動量の前回演算された第1量に対する割合の百分率で表される。例えば、図6(b)のようなX線画像が得られた場合を例に説明すれば、第1量演算部22baが、隣接する領域R3の先頭間の距離として新たにK3という値を演算し、変動量演算部22bbが(K3−K2)という値を第1量の変動量として演算した場合、変動率演算部22bcは、(K3−K2)/K2を百分率で表した値を、第1量の変動率として演算する。
(2−6−2−2−4)判断部
判断部22bdは、変動量演算部22bbにより演算される第1量の変動量に基づいて、言い換えれば、変動量演算部22bbにより演算される第1量の変動に基づいて、検査対象の連包体CBの、各物品Bの包装体Pの内部の被収容物Aの有無の判断(空袋の判断)、および、ある物品Bとこれに隣接する物品Bとの間に配置される包装体Pのシール部Sの噛み込みの有無の判断、を行う。
判断部22bdは、変動量演算部22bbにより演算される第1量の変動量に基づいて、言い換えれば、変動量演算部22bbにより演算される第1量の変動に基づいて、検査対象の連包体CBの、各物品Bの包装体Pの内部の被収容物Aの有無の判断(空袋の判断)、および、ある物品Bとこれに隣接する物品Bとの間に配置される包装体Pのシール部Sの噛み込みの有無の判断、を行う。
第1量演算部22baにより第1量として算出される、X線画像上の隣接する領域R3の先頭間の距離は、上述したように、空袋のない連包体CBであっても連包体CBの速度変動によって、変動する値である。しかし、通常運転時には、連包体CBの搬送速度は、急激に変化するわけではない。連包体CBの、ある物品BがX線の照射範囲Yの下方を通過するタイミングにおける連包体CBの搬送速度と、その物品Bと隣接する、連包体CBの搬送方向Dにおける上流方向の物品BがX線の照射範囲Yの下方を通過するタイミングにおける連包体CBの搬送速度とは、所定の範囲内(例えば、±10%程度)でしか変動しない。言い換えれば、連包体CBのある物品BがX線の照射範囲Yの下方を通過した際のX線透過信号に基づくX線画像の連包体CBの搬送方向Dにおける長さと、その物品Bと隣接する、連包体CBの搬送方向Dにおける上流方向の物品BがX線の照射範囲Yの下方を通過した際のX線透過信号に基づくX線画像の連包体CBの搬送方向Dにおける長さとは、所定の範囲内でしか変動しない。そのため、連包体CBに空袋がない場合に、X線画像上の連包体CBの搬送方向Dの各物品Bの長さと概ね等しい値となる、第1量演算部22baが演算する第1量は、所定の範囲内でしか変動しないはずである。
そこで、判断部22bdは、変動率演算部22bcにより演算される第1量の変動率が所定範囲内(例えば、±10%の範囲内)である場合、物品Bの包装体Pの内部に被収容物Aが存在すると判断する。一方、判断部22bdは、変動率演算部22bcにより演算される第1量の変動率が所定範囲より大きい場合(例えば、図7(a)に示すように被収容物Aが収容されていない包装体Pが存在し、図7(b)に示すようなX線画像が作成される場合)には、その原因は連包体CBの速度変動によるものではないと推定されるので、各物品Bの包装体Pの内部に被収容物Aが存在しないと判断する。また、判断部22bdは、変動率演算部22bcにより演算される第1量の変動率が所定範囲より小さい場合(例えば、図8(a)に示すように被収容物Aが包装体Pのシール部Sに入り込んでおり、図8(b)に示すようなX線画像が作成される場合)には、その原因は連包体CBの速度変動によるものではないと推定されるので、物品B間のシール部Sに噛み込みがあると判断する。
(3)特徴
(3−1)
第1実施形態に係るX線検査装置10は、画像取得部の一例としてのX線画像生成部22aと、検査部22bと、を備える。X線画像生成部22aは、搬送中の、複数の物品Bが連なった連包体CBのX線画像を生成して取得する。検査部22bは、X線画像に基づき、各物品Bについて検査を行う。検査部22bは、第1演算部の一例としての第1量演算部22baと、第2演算部の一例としての変動量演算部22bbとを有する。第1量演算部22baは、X線画像上の、連包体CBの搬送方向Dの各物品Bの長さに関係する第1量を演算する。変動量演算部22bbは、第1量の変動を演算する。検査部22bは、第1量の変動に基づき、検査を行う。
(3−1)
第1実施形態に係るX線検査装置10は、画像取得部の一例としてのX線画像生成部22aと、検査部22bと、を備える。X線画像生成部22aは、搬送中の、複数の物品Bが連なった連包体CBのX線画像を生成して取得する。検査部22bは、X線画像に基づき、各物品Bについて検査を行う。検査部22bは、第1演算部の一例としての第1量演算部22baと、第2演算部の一例としての変動量演算部22bbとを有する。第1量演算部22baは、X線画像上の、連包体CBの搬送方向Dの各物品Bの長さに関係する第1量を演算する。変動量演算部22bbは、第1量の変動を演算する。検査部22bは、第1量の変動に基づき、検査を行う。
ここでは、X線画像における、搬送方向Dの各物品Bの長さに関係する第1量の変動が把握され、第1量の変動に基づいて検査が実行されるため、搬送速度の変動が検査に与える影響を抑制できる。
(3−2)
第1実施形態に係るX線検査装置10では、連包体CBの各物品Bは、被収容物Aが内部に収容される包装体Pを有する。X線検査装置10は、各物品Bについての検査として、被収容物Aの有無の確認検査、および、ある物品Bとこれに隣接する物品Bとの間に配置される包装体Pのシール部Sの噛み込み検査を行う。
第1実施形態に係るX線検査装置10では、連包体CBの各物品Bは、被収容物Aが内部に収容される包装体Pを有する。X線検査装置10は、各物品Bについての検査として、被収容物Aの有無の確認検査、および、ある物品Bとこれに隣接する物品Bとの間に配置される包装体Pのシール部Sの噛み込み検査を行う。
ここでは、第1量の変動に基づき、被収容物Aの有無の確認検査(空袋検査)や、シール部Sの噛み込み検査が行われるため、搬送速度の変動がこれらの検査に与える影響を抑制することができる。
(3−3)
第1実施形態に係るX線検査装置10は、連包体CBを搬送する搬送部としてのコンベアユニット12を備える。連包体CBは、コンベアユニット12と、外部搬送装置90と、により搬送される。コンベアユニット12による連包体CBの搬送速度と、外部搬送装置90による連包体CBの搬送速度との間に、少なくとも一時的にずれが生じる。
第1実施形態に係るX線検査装置10は、連包体CBを搬送する搬送部としてのコンベアユニット12を備える。連包体CBは、コンベアユニット12と、外部搬送装置90と、により搬送される。コンベアユニット12による連包体CBの搬送速度と、外部搬送装置90による連包体CBの搬送速度との間に、少なくとも一時的にずれが生じる。
ここでは、連包体CBがコンベアユニット12と外部搬送装置90との両方の働きで搬送され、コンベアユニット12の搬送速度と外部搬送装置90の搬送速度との間に少なくとも一時的にずれが生じるため、コンベアユニット12による連包体CBの搬送にすべりが生じ、X線検査装置10側では把握できない連包体CBの搬送速度の変動が生じるおそれがある。しかし、X線検査装置10は、搬送速度の変動が検査に与える影響を抑制するよう構成されているため、コンベアユニット12の搬送速度と外部搬送装置90の搬送速度との間のずれにより生じる連包体CBの搬送速度の変動の影響を受けずに、検査を行うことができる。
(4)変形例
以下に、第1実施形態の変形例を示す。以下の変形例は、互いに矛盾しない範囲で、他の変形例と組み合わされてもよい。
以下に、第1実施形態の変形例を示す。以下の変形例は、互いに矛盾しない範囲で、他の変形例と組み合わされてもよい。
(4−1)変形例1A
上記実施形態では、X線検査装置を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、物品Bの包装体Pが、近赤外線が透過可能なものである場合、本発明に係る検査装置は、ラインセンサ14の代わりに近赤外線カメラを備え、連包体CBを通過した近赤外線を撮像して画像を取得し、画像に基づき、各物品Bについて検査を行う近赤外線検査装置であってもよい。この場合にも、画像上で、暗く写る被収容物Aに対応する領域の、連包体CBの搬送方向Dにおける先頭側の距離を第1量とすることで、上記と同様に、連包体CBの搬送速度の変動の影響を受けずに検査を行うことができる。
上記実施形態では、X線検査装置を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、物品Bの包装体Pが、近赤外線が透過可能なものである場合、本発明に係る検査装置は、ラインセンサ14の代わりに近赤外線カメラを備え、連包体CBを通過した近赤外線を撮像して画像を取得し、画像に基づき、各物品Bについて検査を行う近赤外線検査装置であってもよい。この場合にも、画像上で、暗く写る被収容物Aに対応する領域の、連包体CBの搬送方向Dにおける先頭側の距離を第1量とすることで、上記と同様に、連包体CBの搬送速度の変動の影響を受けずに検査を行うことができる。
(4−2)変形例1B
上記実施形態では、X線検査装置10は、連包体CBの各物品Bについて、被収容物Aの有無の確認検査およびシール部Sの噛み込み検査を行うが、これに限定されるものではない。例えば、X線検査装置10は、この一方のみを実行するものであってもよい。
上記実施形態では、X線検査装置10は、連包体CBの各物品Bについて、被収容物Aの有無の確認検査およびシール部Sの噛み込み検査を行うが、これに限定されるものではない。例えば、X線検査装置10は、この一方のみを実行するものであってもよい。
(4−3)変形例1C
上記実施形態では、検査部22bでは、判断部22bdが、変動率に基づいて検査結果の判断を行うが、これに限定されるものではない。例えば、判断部22bdは、変動率ではなく、変動量が所定の範囲内にあるか否かに基づいて、検査結果の判断を行ってもよい。
上記実施形態では、検査部22bでは、判断部22bdが、変動率に基づいて検査結果の判断を行うが、これに限定されるものではない。例えば、判断部22bdは、変動率ではなく、変動量が所定の範囲内にあるか否かに基づいて、検査結果の判断を行ってもよい。
(4−4)変形例1D
上記実施形態では、変動量演算部22bbは、新たに演算された第1量から、前回演算された第1量を減じることで変動量を算出するがこれに限定されるものではない。例えば、変動量演算部22bbは、新たに演算された第1量から、過去何回かに演算された第1量の平均値や重み付けされた平均値を減じることで変動量を算出するものであってもよい。
上記実施形態では、変動量演算部22bbは、新たに演算された第1量から、前回演算された第1量を減じることで変動量を算出するがこれに限定されるものではない。例えば、変動量演算部22bbは、新たに演算された第1量から、過去何回かに演算された第1量の平均値や重み付けされた平均値を減じることで変動量を算出するものであってもよい。
(4−5)変形例1E
上記実施形態では、第1量演算部22baは、X線画像上の、物品Bの連包体CBの搬送方向Dにおける先頭間の距離を第1量として算出するが、これに限定されるものではなく、物品Bの連包体CBの搬送方向Dにおける後端間の距離を第1量として算出するものであってもよい。
上記実施形態では、第1量演算部22baは、X線画像上の、物品Bの連包体CBの搬送方向Dにおける先頭間の距離を第1量として算出するが、これに限定されるものではなく、物品Bの連包体CBの搬送方向Dにおける後端間の距離を第1量として算出するものであってもよい。
(4−6)変形例1F
上記実施形態では、外部搬送装置90は、X線検査装置10の上流側に配置されているが、これに限定されるものではなく、X線検査装置10の下流側に配置されていてもよい。つまり、外部搬送装置90は、X線検査装置10から出てくる連包体CBを引っ張るように力を及ぼすものであってもよい。
上記実施形態では、外部搬送装置90は、X線検査装置10の上流側に配置されているが、これに限定されるものではなく、X線検査装置10の下流側に配置されていてもよい。つまり、外部搬送装置90は、X線検査装置10から出てくる連包体CBを引っ張るように力を及ぼすものであってもよい。
<第2実施形態>
本発明の検査装置の第2実施形態に係るX線検査装置110について説明する。なお、X線検査装置110は、第1実施形態に係るX線検査装置10と同様な点も多いので、主にX線検査装置10との相違点について説明する。
本発明の検査装置の第2実施形態に係るX線検査装置110について説明する。なお、X線検査装置110は、第1実施形態に係るX線検査装置10と同様な点も多いので、主にX線検査装置10との相違点について説明する。
(1)全体概要
第2実施形態に係るX線検査装置110は、第1実施形態に係るX線検査装置10と、検査内容が、被収容物Aの重量検査である点で主に相違する。その他の構成については同様であるため、全体概要の説明は省略する。
第2実施形態に係るX線検査装置110は、第1実施形態に係るX線検査装置10と、検査内容が、被収容物Aの重量検査である点で主に相違する。その他の構成については同様であるため、全体概要の説明は省略する。
(2)詳細説明
X線検査装置110は、制御コンピュータ120により行われる処理が、第1実施形態に係るX線検査装置10と主に相違する。その他の構成については同様であるため、制御コンピュータ120(図9参照)以外の説明は省略する。
X線検査装置110は、制御コンピュータ120により行われる処理が、第1実施形態に係るX線検査装置10と主に相違する。その他の構成については同様であるため、制御コンピュータ120(図9参照)以外の説明は省略する。
(2−1)制御コンピュータ
制御コンピュータ120は、第1実施形態のX線検査装置10の制御コンピュータ20と、実行する検査の内容が異なる。そして、制御コンピュータ120の記憶部121に記憶される情報の内容は、制御コンピュータ20の記憶部21に記憶される情報の内容と異なる。また、制御コンピュータ120では、制御部122の検査部122bの構成が、制御コンピュータ20の制御部22の検査部22bの構成と異なる。ここでは、主に、記憶部121と検査部122bとについて説明する。
制御コンピュータ120は、第1実施形態のX線検査装置10の制御コンピュータ20と、実行する検査の内容が異なる。そして、制御コンピュータ120の記憶部121に記憶される情報の内容は、制御コンピュータ20の記憶部21に記憶される情報の内容と異なる。また、制御コンピュータ120では、制御部122の検査部122bの構成が、制御コンピュータ20の制御部22の検査部22bの構成と異なる。ここでは、主に、記憶部121と検査部122bとについて説明する。
(2−1−1)記憶部
記憶部121は、情報の記憶領域として、図9のように、基準量記憶領域121aと、第1量記憶領域121bを有する。
記憶部121は、情報の記憶領域として、図9のように、基準量記憶領域121aと、第1量記憶領域121bを有する。
(2−1−1−1)基準量記憶領域
基準量記憶領域121aには、コンベアユニット12においてすべり等が発生しておらず、連包体CBが基準速度で搬送されている状態において、後述する制御部122の検査部122bの第1量演算部122baにより演算される、X線画像上の連包体CBの搬送方向Dの各物品Bの長さに関係する第1量が基準量として記憶される。第2実施形態におけるX線画像上の連包体CBの搬送方向Dの各物品Bの長さに関係する第1量については後述する。
基準量記憶領域121aには、コンベアユニット12においてすべり等が発生しておらず、連包体CBが基準速度で搬送されている状態において、後述する制御部122の検査部122bの第1量演算部122baにより演算される、X線画像上の連包体CBの搬送方向Dの各物品Bの長さに関係する第1量が基準量として記憶される。第2実施形態におけるX線画像上の連包体CBの搬送方向Dの各物品Bの長さに関係する第1量については後述する。
なお、基準量記憶領域121aには、計算により求められる第1量の基準量(理論値)が記憶されてもよいし、試運転等に第1量演算部122baに実際に計算された第1量の基準量が記憶されてもよい。
(2−1−1−2)第1量記憶領域
第1量記憶領域121bには、後述する制御部122の検査部122bの第1量演算部22baの演算結果、具体的には、X線画像上の連包体CBの搬送方向Dの各物品Bの長さに関係する第1量の演算結果が記憶される。第2実施形態におけるX線画像上の連包体CBの搬送方向Dの各物品Bの長さに関係する第1量については後述する。
第1量記憶領域121bには、後述する制御部122の検査部122bの第1量演算部22baの演算結果、具体的には、X線画像上の連包体CBの搬送方向Dの各物品Bの長さに関係する第1量の演算結果が記憶される。第2実施形態におけるX線画像上の連包体CBの搬送方向Dの各物品Bの長さに関係する第1量については後述する。
(2−1−2)制御部
制御部122の、制御部22との主な相違点である、検査部122bについて以下に説明する。
制御部122の、制御部22との主な相違点である、検査部122bについて以下に説明する。
(2−1−2−1)検査部
検査部122bは、X線画像生成部22aが取得した画像に基づき、連包体CBの各物品Bについて検査を行う。特に、検査部122bは、X線画像生成部22aが取得した画像に基づき、検査対象の連包体CBの、各物品Bの包装体Pの内部の被収容物Aの重量検査を行う。
検査部122bは、X線画像生成部22aが取得した画像に基づき、連包体CBの各物品Bについて検査を行う。特に、検査部122bは、X線画像生成部22aが取得した画像に基づき、検査対象の連包体CBの、各物品Bの包装体Pの内部の被収容物Aの重量検査を行う。
検査部122bは、サブ機能部として、主に、第1量演算部122ba、変動倍率演算部122bb、速度演算部122bc、重量検査部122bd、および、検査条件変更部122beを有する。
(2−1−2−1−1)第1量演算部
第1量演算部122baは、第1演算部の一例である。第1量演算部122baは、X線画像生成部22aが生成したX線画像に基づいて、X線画像上の連包体CBの搬送方向Dの各物品Bの長さに関する第1量を演算する。
第1量演算部122baは、第1演算部の一例である。第1量演算部122baは、X線画像生成部22aが生成したX線画像に基づいて、X線画像上の連包体CBの搬送方向Dの各物品Bの長さに関する第1量を演算する。
第1実施形態との主な違いとして、第2実施形態では、連包体CBの各物品Bの包装体Pのシール部Sに切り欠きFが形成されている(図10参照)。第1量演算部22baは、X線画像上で、X線画像の画素の明るさの変化から、この切り欠きFの位置を特定し(X線画像中の領域R2内の領域R1の位置を特定し)、切り欠きF間の距離(つまり物品Bの長さに相当)を第1量として算出する。第1量演算部122baは、X線画像生成部22aにより次々と生成されるX線画像について、連包体CBの搬送方向における下流側から順に、第1量の演算を行う。第1量演算部122baにより算出された第1量は、記憶部121の第1量記憶領域121bに記憶される。
(2−1−2−1−2)変動倍率演算部
変動倍率演算部122bbは、第2演算部の一例である。変動倍率演算部122bbは、第1量演算部122baにより算出された第1量と、基準量記憶領域121aに記憶された第1量の基準値に基づいて、第1量の変動(基準値に対する変動)を演算する。
変動倍率演算部122bbは、第2演算部の一例である。変動倍率演算部122bbは、第1量演算部122baにより算出された第1量と、基準量記憶領域121aに記憶された第1量の基準値に基づいて、第1量の変動(基準値に対する変動)を演算する。
具体的には、変動倍率演算部122bbは、第1量演算部122baにより、隣接する切り欠きF間の距離が第1量として演算されると、この第1量を基準量記憶領域121aに記憶された基準量で割った値を、第1量の変動倍率として演算する。
(2−1−2−1−3)速度演算部
速度演算部122bcは、変動倍率演算部122bbにより演算された第1量の変動倍率に基づいて、連包体CBの搬送速度の変動を検出する。具体的には、基準速度よりも連包体CBの搬送速度が速くなると、変動倍率演算部122bbにより演算される第1量の変動倍率の値は小さくなる。一方、基準速度よりも連包体CBの搬送速度が遅くなると、変動倍率演算部122bbにより演算される第1量の変動倍率の値は大きくなる。速度演算部122bcは、変動倍率演算部122bbにより演算された第1量の変動倍率に基づいて(第1量が基準量に対してどれだけ大きいか/小さいかに基づいて)、第1量が演算されたX線画像の取得時の連包体CBの搬送速度を演算する。
速度演算部122bcは、変動倍率演算部122bbにより演算された第1量の変動倍率に基づいて、連包体CBの搬送速度の変動を検出する。具体的には、基準速度よりも連包体CBの搬送速度が速くなると、変動倍率演算部122bbにより演算される第1量の変動倍率の値は小さくなる。一方、基準速度よりも連包体CBの搬送速度が遅くなると、変動倍率演算部122bbにより演算される第1量の変動倍率の値は大きくなる。速度演算部122bcは、変動倍率演算部122bbにより演算された第1量の変動倍率に基づいて(第1量が基準量に対してどれだけ大きいか/小さいかに基づいて)、第1量が演算されたX線画像の取得時の連包体CBの搬送速度を演算する。
(2−1−2−1−4)重量検査部
重量検査部122bdは、連包体CBの切り欠きF間に存在する被収容物Aの重量値を推定し、この重量値が所定範囲にあるかを検査する。
重量検査部122bdは、連包体CBの切り欠きF間に存在する被収容物Aの重量値を推定し、この重量値が所定範囲にあるかを検査する。
まず、重量検査部122bdは、X線透過画像上においてはX線の照射方向に厚みのある物質ほど暗く写るという性質を利用し、以下の原理に基づいて行われる。
X線透過画像上の厚さtの物質を写す画素の明るさIは、物質の存在しない領域に含まれる画素の明るさをI0とした場合、以下の式(1)によって表される。
I/I0=e-μt ・・・(1)
I/I0=e-μt ・・・(1)
ここで、μは、X線のエネルギーと物質の種類とに応じて定まる線吸収係数である。式(1)を物質の厚さtについて解くと、以下の式(2)のようになる。
t=−1/μ×ln(I/I0) ・・・(2)
t=−1/μ×ln(I/I0) ・・・(2)
また、内容物の微小部位の重量値は、当該微小部位の厚さに比例する。したがって、明るさIの画素の写す内容物の微小部位の重量値mは、適当な定数αを用いて、以下の式(3)によって近似的に算出される。
m=−αln(I/I0) ・・・(3)
m=−αln(I/I0) ・・・(3)
重量検査部122bdは、被収容物Aを構成する全ての画素に対応する重量値mを算出して足し合わせることにより、被収容物A全体の重量値を推定する。
さらに、重量検査部122bdは、被収容物Aの重量値が、後述する検査条件変更部122beにより適宜変更される、被収容物Aの重量値に関する所定範囲、に収まっているか否かをチェックする。そして、重量値が当該範囲内に収まっている場合には、その被収容物Aを有する物品Bを正常と診断し、当該範囲内に収まっていない場合には、その被収容物Aを有する物品Bを重量異常と診断する。
(2−1−2−1−5)検査条件変更部
検査条件変更部122beは、速度演算部122bcにより算出された搬送速度に基づいて、重量検査の検査条件を変更する。つまり、検査部122bは、速度演算部122bcにより算出された連包体CBの搬送速度の変動を検出し、検出した搬送速度の変動に基づき、重量検査を行う。
検査条件変更部122beは、速度演算部122bcにより算出された搬送速度に基づいて、重量検査の検査条件を変更する。つまり、検査部122bは、速度演算部122bcにより算出された連包体CBの搬送速度の変動を検出し、検出した搬送速度の変動に基づき、重量検査を行う。
具体的には、検査条件変更部122beは、速度演算部122bcにより算出された搬送速度に基づき、以下のように重量検査の検査条件を変更する。
物品BのX線画像上の面積、言い換えれば物品Bの被収容物AのX線画像上の面積は、搬送速度により変動する。そのため、連包体CBが基準速度で搬送されている時に重量検査部122bdにより推定される被収容物Aの重量は、搬送速度が基準速度より速ければ軽く、基準速度より遅ければ重く推定される。そこで、このような、搬送速度の変化により重量検査の結果に影響が出ることを抑制するため、検査条件変更部122beは、第1量演算部122baにより、ある切り欠きF間の距離が第1量として演算されると、重量検査部122bdが、その切り欠きF間に存在する被収容物Aの重量値の正常/異常を判断する際に用いる重量の所定範囲(重量検査の検査条件)を、その第1量に対して速度演算部122bcにより算出された連包体CBの搬送速度の変動に基づいて変更する。
(3)特徴
(3−1)
第2実施形態に係るX線検査装置110は、画像取得部の一例としてのX線画像生成部22aと、検査部122bと、を備える。X線画像生成部22aは、搬送中の、複数の物品Bが連なった連包体CBのX線画像を生成して取得する。検査部122bは、X線画像に基づき、各物品Bについて検査を行う。検査部122bは、第1演算部の一例としての第1量演算部122baと、第2演算部の一例としての変動倍率演算部122bbとを有する。第1量演算部122baは、X線画像上の、連包体CBの搬送方向Dの各物品Bの長さに関係する第1量を演算する。変動倍率演算部122bbは、第1量の変動を演算する。検査部122bは、第1量の変動に基づき、検査を行う。
(3−1)
第2実施形態に係るX線検査装置110は、画像取得部の一例としてのX線画像生成部22aと、検査部122bと、を備える。X線画像生成部22aは、搬送中の、複数の物品Bが連なった連包体CBのX線画像を生成して取得する。検査部122bは、X線画像に基づき、各物品Bについて検査を行う。検査部122bは、第1演算部の一例としての第1量演算部122baと、第2演算部の一例としての変動倍率演算部122bbとを有する。第1量演算部122baは、X線画像上の、連包体CBの搬送方向Dの各物品Bの長さに関係する第1量を演算する。変動倍率演算部122bbは、第1量の変動を演算する。検査部122bは、第1量の変動に基づき、検査を行う。
ここでは、X線画像における、搬送方向Dの各物品Bの長さに関係する第1量の変動が把握され、第1量の変動に基づいて検査が実行されるため、搬送速度の変動が検査に与える影響を抑制できる。
(3−2)
第2実施形態に係るX線検査装置110では、検査部122bは、第1量の変動に基づいて連包体CBの搬送速度の変動を検出し、検出した搬送速度の変動に基づき、検査を行う。
第2実施形態に係るX線検査装置110では、検査部122bは、第1量の変動に基づいて連包体CBの搬送速度の変動を検出し、検出した搬送速度の変動に基づき、検査を行う。
ここでは、第1量の変動に基づいて連包体CBの搬送速度の変動が検出され、検出された搬送速度の変動に基づいて検査が行われるため、搬送速度の変動が検査に与える影響を抑制することができる。
(3−3)
第2実施形態に係るX線検査装置110では、各物品Bについての検査は、被収容物Aの重量検査である。
第2実施形態に係るX線検査装置110では、各物品Bについての検査は、被収容物Aの重量検査である。
ここでは、連包体CBの搬送速度の変動に基づき、重量検査が行われるため、搬送速度の変動がこれらの検査に与える影響を抑制することができる。
なお、X線検査装置110の行なう検査は、被収容物Aの重量検査に限られるものではなく、重量検査に加えて、あるいは、重量検査に代えて、包装体Pの内部への異物混入検査、被収容物Aの割れ欠け検査、および物品B間に配置される包装体Pのシール部Sの噛み込み検査(シール部Sにおける被収容物Aの存在の有無の確認検査)の少なくとも1つを実行するものであってもよい。X線検査装置110を、搬送速度の変動に基づいて、これらの検査を実行する構成とすることで、搬送速度の変動がこれらの検査に与える影響を抑制することができる。
なお、本実施形態では、X線検査装置を例に説明したが、これに限定されるものではない。検査装置が、上記の異物混入検査、割れ欠け検査、および、シール部Sの噛み込み検査の少なくとも1つを行うものであって、物品Bの包装体Pが、近赤外線が透過可能なものである場合、検査装置は、ラインセンサの代わりに近赤外線カメラを備え、連包体CBを通過した近赤外線を撮像して画像を取得し、画像に基づき、各物品Bについて検査を行う近赤外線検査装置であってもよい。
なお近赤外線を利用する場合、例えば、包装体Pのシール部Sに切り欠きを設ける代わりに、包装体Pの、各物品Bを区別して認識可能な位置に、近赤外線カメラにより認識可能なマークが付されてもよい。
(3−4)
第2実施形態に係るX線検査装置110は、連包体CBを搬送する搬送部としてのコンベアユニット12を備える。連包体CBは、コンベアユニット12と、外部搬送装置90と、により搬送される。コンベアユニット12による連包体CBの搬送速度と、外部搬送装置90による連包体CBの搬送速度との間に、少なくとも一時的にずれが生じる。
第2実施形態に係るX線検査装置110は、連包体CBを搬送する搬送部としてのコンベアユニット12を備える。連包体CBは、コンベアユニット12と、外部搬送装置90と、により搬送される。コンベアユニット12による連包体CBの搬送速度と、外部搬送装置90による連包体CBの搬送速度との間に、少なくとも一時的にずれが生じる。
ここでは、連包体CBがコンベアユニット12と外部搬送装置90との両方の働きで搬送され、コンベアユニット12の搬送速度と外部搬送装置90の搬送速度との間に少なくとも一時的にずれが生じるため、コンベアユニット12による連包体CBの搬送にすべりが生じ、X線検査装置110側では把握できない連包体CBの搬送速度の変動が生じるおそれがある。しかし、X線検査装置110は、搬送速度の変動が検査に与える影響を抑制するよう構成されているため、コンベアユニット12の搬送速度と外部搬送装置90の搬送速度との間のずれにより生じる連包体CBの搬送速度の変動の影響を受けずに、検査を行うことができる。
(4)変形例
第2実施形態に係るX線検査装置110は、第1実施形態のX線検査装置10の構成と組み合わされてもよい。つまり、X線検査装置110は、第2実施形態で説明した検査を実行するとともに、X線検査装置10のような構成により被収容物Aの有無の検査等を実行するよう構成されてもよい。
第2実施形態に係るX線検査装置110は、第1実施形態のX線検査装置10の構成と組み合わされてもよい。つまり、X線検査装置110は、第2実施形態で説明した検査を実行するとともに、X線検査装置10のような構成により被収容物Aの有無の検査等を実行するよう構成されてもよい。
また、第1実施形態の変形例は、適用可能な範囲で第2実施形態の変形例にも適用されてもよい。
以下に、第2実施形態の変形例を示す。以下の変形例は、互いに矛盾しない範囲で、他の変形例と組み合わされてもよい。
(4−1)変形例2A
上記実施形態では、速度演算部122bcにより連包体CBの搬送速度が演算されているが、これに限定されるものではない。搬送速度を演算することなく、搬送速度の相対的な変動(搬送速度が基準速度に対しどの程度変動しているか)に基づいて検査条件の変更が実行されてもよい。
上記実施形態では、速度演算部122bcにより連包体CBの搬送速度が演算されているが、これに限定されるものではない。搬送速度を演算することなく、搬送速度の相対的な変動(搬送速度が基準速度に対しどの程度変動しているか)に基づいて検査条件の変更が実行されてもよい。
本発明は、搬送中の連包体の画像を取得し、画像に基づいて検査を行う検査装置に適用でき有用である。
10,110 X線検査装置(検査装置)
12 コンベアユニット(搬送部)
22a X線画像生成部(画像取得部)
22b,122b 検査部
22ba,122ba 第1量演算部(第1演算部)
22bb 変動量演算部(第2演算部)
90 外部搬送装置
122bb 変動倍率演算部(第2演算部)
A 被収容物
B 物品
CB 連包体
P 包装体
12 コンベアユニット(搬送部)
22a X線画像生成部(画像取得部)
22b,122b 検査部
22ba,122ba 第1量演算部(第1演算部)
22bb 変動量演算部(第2演算部)
90 外部搬送装置
122bb 変動倍率演算部(第2演算部)
A 被収容物
B 物品
CB 連包体
P 包装体
Claims (5)
- 搬送中の、複数の物品が連なった連包体の画像を取得する画像取得部と、
前記画像に基づき、各前記物品について検査を行う検査部と、
を備えた検査装置であって、
前記検査部は、前記画像上の、前記連包体の搬送方向の各前記物品の長さに関係する第1量を演算する第1演算部と、前記第1量の変動を演算する第2演算部とを有し、前記第1量の変動に基づき、前記検査を行う、
検査装置。 - 前記検査部は、前記第1量の変動に基づいて前記連包体の搬送速度の変動を検出し、検出した前記搬送速度の変動に基づき、前記検査を行う、
請求項1に記載の検査装置。 - 各前記物品は、被収容物が内部に収容される包装体を有し、
各前記物品についての前記検査には、前記包装体の内部への異物混入検査、前記被収容物の重量検査、前記被収容物の割れ欠け検査、および、該物品と隣接する前記物品との間に配置される前記包装体のシール部の噛み込み検査、の少なくとも1つを含む、
請求項2に記載の検査装置。 - 各前記物品は、被収容物が内部に収容される包装体を有し、
各前記物品についての前記検査には、前記被収容物の有無の確認検査、および、該物品と隣接する前記物品との間に配置される前記包装体のシール部の噛み込み検査、の少なくとも一方を含む、
請求項1に記載の検査装置。 - 前記連包体を搬送する搬送部、
を更に備え、
前記連包体は、前記搬送部と、外部搬送装置と、により搬送され、
前記搬送部による前記連包体の搬送速度と、前記外部搬送装置による前記連包体の搬送速度との間に、少なくとも一時的にずれが生じる、
請求項1から4のいずれか1項に記載の検査装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015122018A JP2017009319A (ja) | 2015-06-17 | 2015-06-17 | 検査装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2017009319A true JP2017009319A (ja) | 2017-01-12 |
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ID=57763588
Family Applications (1)
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JP2015122018A Pending JP2017009319A (ja) | 2015-06-17 | 2015-06-17 | 検査装置 |
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JP (1) | JP2017009319A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018197673A (ja) * | 2017-05-23 | 2018-12-13 | 株式会社 システムスクエア | 非破壊検査装置 |
JP2020134352A (ja) * | 2019-02-21 | 2020-08-31 | アンリツインフィビス株式会社 | 物品検査装置 |
JP2020204491A (ja) * | 2019-06-14 | 2020-12-24 | 株式会社イシダ | X線検査装置 |
-
2015
- 2015-06-17 JP JP2015122018A patent/JP2017009319A/ja active Pending
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