JP2017008429A - 極細炭素繊維の製造方法及び極細炭素繊維並びにこの極細炭素繊維を含む炭素系導電助剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来と比較してより簡便に良好な特性の極細炭素繊維及び極細炭素繊維の製造方法を提供することである。
【解決手段】
(1)熱可塑性樹脂100質量部とメソフェーズピッチ1〜150質量部とからなる組成物を溶融状態で成形することにより前記メソフェーズピッチを繊維化して樹脂複合繊維を得る工程と、
(2)前記樹脂複合繊維の表面に気相状態の酸化性物質を流通させ、前記樹脂複合繊維と前記酸化性物質とを接触させて安定化し、樹脂複合安定化繊維を得る安定化工程と、
(4)前記樹脂複合安定化繊維中の安定化繊維を不活性雰囲気下で加熱して炭素化乃至黒鉛化し、極細炭素繊維を得る炭化焼成工程と、
を含む方法により極細炭素繊維を製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は極細炭素繊維の製造方法及び極細炭素繊維並びにこの極細炭素繊維を含む炭素系導電助剤に関する。
カーボンナノ材料、特に、平均繊維径が1μm以下である極細炭素繊維は、高結晶性、高導電性、高強度、高弾性率、軽量等の優れた特性を有していることから、高性能複合材料のナノフィラーとして使用されている。その用途は、機械的強度向上を目的とした補強用ナノフィラーに留まらず、炭素材料に備わった高導電性を生かし、各種電池やキャパシタの電極への添加材料、電磁波シールド材、静電防止材用の導電性ナノフィラーとして、あるいは樹脂向けの静電塗料に配合するナノフィラーとしての用途が検討されている。また、炭素材料としての化学的安定性、熱的安定性、微細構造の特徴を生かし、フラットディスプレー等の電界電子放出材料としての用途も期待されている。
例えば、特許文献1には、(1)熱可塑性樹脂100質量部並びにピッチ、ポリアクリロニトリル、ポリカルボジイミド、ポリイミド、ポリベンゾアゾール及びアラミドよりなる群から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性炭素前駆体1〜150質量部からなる混合物から前駆体成型体を形成する工程、(2)前駆体成型体を安定化処理に付して前駆体成形体中の熱可塑性炭素前駆体を安定化して安定化樹脂組成物を形成する工程、(3)安定化樹脂組成物から熱可塑性樹脂を、減圧下で除去して繊維状炭素前駆体を形成する工程、(4)繊維状炭素前駆体を炭素化もしくは黒鉛化する工程、を経る炭素繊維の製造方法が開示されている。
国際公開第2009/125857号公報
特許文献1に記載された方法は、前駆体成形体中の炭素前駆体繊維を不融化して安定化する工程において、炭素前駆体繊維の原料によっては高温かつ長時間の処理が必要になるため、工程として煩雑化する。さらには、安定化処理の際には炭素前駆体繊維だけでなく、前駆体成形体に含まれる熱可塑性樹脂が酸化され、その後の工程で熱可塑性樹脂の一部が除去できずに残存する場合がある。その結果、得られる極細炭素繊維中に、熱可塑性樹脂由来のアモルファスカーボンが異物として残存することがあり、導電性や強度、弾性率の低下が生じている。
本発明の目的は、従来と比較してより簡便に良好な特性の極細炭素繊維及びその極細炭素繊維の製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記の従来技術に鑑みて鋭意検討を重ねた結果、前駆体繊維を安定化する工程において、気相状態の酸化性物質を流通させながら反応させることにより、前駆体成形体表面の酸化性物質が更新され、安定化処理を効率的に行うことができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、上記課題を解決する本発明は以下に記載するものである。
〔1〕 (1)熱可塑性樹脂100質量部とメソフェーズピッチ1〜150質量部とからなる組成物を溶融状態で成形することにより前記メソフェーズピッチを繊維化して樹脂複合繊維を得る工程と
(2)前記樹脂複合繊維の表面に気相状態の酸化性物質を流通させ、前記樹脂複合繊維と前記酸化性物質とを接触させて安定化し、樹脂複合安定化繊維を得る安定化工程と、
(4)前記樹脂複合安定化繊維中の安定化繊維を不活性雰囲気下で加熱して炭素化乃至黒鉛化し、極細炭素繊維を得る炭化焼成工程と、
を含むことを特徴とする極細炭素繊維の製造方法。
〔2〕 前記酸化性物質の流通速度が、0.0001〜0.01m/sである〔1〕に記載の極細炭素繊維の製造方法。
〔3〕 前記酸化性物質が、空気、酸素、オゾン、窒素酸化物、硫黄酸化物及びハロゲン化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含む〔1〕又は〔2〕に記載の極細炭素繊維の製造方法。
〔4〕 前記熱可塑性樹脂が、JIS K 7210に準拠して測定されるメルトマスフローレート(MFR)が0.1〜25g/10min.のポリエチレンである〔1〕乃至〔3〕のいずれかに記載の極細炭素繊維の製造方法。
〔5〕 前記メソフェーズピッチのメソフェーズ率が、90%以上である〔1〕乃至〔4〕のいずれかに記載の極細炭素繊維の製造方法。
〔6〕 前記安定化工程の後であって前記炭化焼成工程の前に、
(3)前記樹脂複合安定化繊維から前記熱可塑性樹脂を除去する熱可塑性樹脂除去工程
をさらに含む〔1〕乃至〔5〕のいずれかに記載の極細炭素繊維の製造方法。
〔7〕 〔1〕乃至〔6〕のいずれかに記載の製造方法により得られる極細炭素繊維。
〔8〕 前記極細炭素繊維が、分岐を有さない直線構造であって、かつ、平均繊維径が10〜900nmである〔7〕に記載の極細炭素繊維。
〔9〕 前記極細炭素繊維のX線回折法により測定した(002)面の平均面間隔d002が、0.335〜0.340nmである〔7〕又は〔8〕に記載の極細炭素繊維。
〔10〕 〔7〕乃至〔9〕のいずれかに記載の極細炭素繊維を含んで構成される炭素系導電助剤。
本発明によれば、従来の極細炭素繊維の製造方法よりも効率的な工程で良好な特性の極細炭素繊維を得ることができる。
実施例1の繊維状炭素前駆体のSEM写真(2000倍)である。 実施例2の繊維状炭素前駆体のSEM写真(2000倍)である。 実施例4の繊維状炭素前駆体のSEM写真(2000倍)である。 実施例5の繊維状炭素前駆体のSEM写真(2000倍)である。 実施例6の極細炭素繊維のSEM写真(2000倍)である。 実施例7の極細炭素繊維のSEM写真(2000倍)である。 図1のSEM写真を白黒2値で出力した参考図である。 図2のSEM写真を白黒2値で出力した参考図である。 図3のSEM写真を白黒2値で出力した参考図である。 図4のSEM写真を白黒2値で出力した参考図である。 図5のSEM写真を白黒2値で出力した参考図である。 図6のSEM写真を白黒2値で出力した参考図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の極細炭素繊維の製造方法は、
(1)熱可塑性樹脂及びメソフェーズピッチから成る組成物を溶融状態で成形することにより前記メソフェーズピッチを繊維化して樹脂複合繊維を得る工程と、
(2)前記樹脂複合繊維の表面に気相状態の酸化性物質を流通させ、前記樹脂複合繊維と前記酸化性物質とを接触させて安定化し、樹脂複合安定化繊維を得る安定化工程と、
(4)前記樹脂複合安定化繊維中の安定化繊維を不活性雰囲気下で加熱して炭素化乃至黒鉛化し、極細炭素繊維を得る炭化焼成工程と、
を含む。
本発明の極細炭素繊維の製造方法は、上記(2)と(4)との間に以下の(3)の工程、
(3)前記樹脂複合安定化繊維から前記熱可塑性樹脂を除去する熱可塑性樹脂除去工程
を含むことが好ましい。
<熱可塑性樹脂>
本発明で使用する熱可塑性樹脂は、樹脂複合安定化繊維を製造後、容易に除去される必要がある。このような熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン、ポリメタクリレート、ポリメチルメタクリレート等のポリアクリレート系ポリマー、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリエステルカーボネート、ポリサルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリケトン、ポリ乳酸等が好ましく使用される。これらの中でも、ポリオレフィンが好ましく用いられる。
ポリオレフィンの具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチルペンテン−1及びこれらを含む共重合体が挙げられる。熱可塑性樹脂除去工程において除去し易いという観点からは、ポリエチレンを用いることが好ましい。ポリエチレンとしては、高圧法低密度ポリエチレン、気相法・溶液法・高圧法直鎖状低密度ポリエチレンなどの低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなどの単独重合体又はエチレンとα−オレフィンとの共重合体;エチレン・酢酸ビニル共重合体などのエチレンと他のビニル系単量体との共重合体が挙げられる。
本発明で使用する熱可塑性樹脂は、JIS K 7210(1999年度)に準拠して測定されたメルトマスフローレート(MFR)が0.1〜25g/10minであることが好ましく、0.1〜15g/10minであることがより好ましく、0.1〜10g/10minであることが特に好ましい。MFRが上記範囲であると、熱可塑性樹脂中にメソフェーズピッチを良好にミクロ分散することができる。また、樹脂複合繊維を成形する際に、繊維が引き延ばされることにより、得られる炭素繊維の繊維径をより小さくすることができる。本発明で使用する熱可塑性樹脂は、メソフェーズピッチと容易に溶融混練できるという点から、非晶性の場合はガラス転移温度が250℃以下、結晶性の場合は融点が300℃以下であることが好ましい。
<メソフェーズピッチ>
メソフェーズピッチとは溶融状態において光学的異方性相(液晶相)を形成しうるピッチである。本発明で使用するメソフェーズピッチとしては、石炭や石油の蒸留残渣を原料とするものや、ナフタレン等の芳香族炭化水素を原料とするものが挙げられる。例えば、石炭由来のメソフェーズピッチは、コールタールピッチの水素添加・熱処理を主体とする処理、水素添加・熱処理・溶剤抽出を主体とする処理等により得られる。
メソフェーズピッチの光学的異方性含有量(メソフェーズ率)は、80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。
また、上記メソフェーズピッチは、軟化点が100〜400℃であることが好ましく、150〜350℃であることがより好ましい。
<メソフェーズピッチ組成物>
本発明の製造方法において用いられる、熱可塑性樹脂とメソフェーズピッチとから成る組成物(以下、メソフェーズピッチ組成物ともいう)は、熱可塑性樹脂100質量部とメソフェーズピッチ1〜150質量部とを含んで成る。メソフェーズピッチの含有量は5〜100質量部であることが好ましい。メソフェーズピッチの含有量が150質量部を超えると所望の分散径を有する樹脂複合繊維が得られず、1質量部未満であると目的とする炭素繊維を安価に製造することができない等の問題が生じるため好ましくない。
繊維径が2μm未満である炭素繊維を製造するためには、熱可塑性樹脂中におけるメソフェーズピッチの分散径を0.01〜50μmとすることが好ましく、0.01〜30μmとすることがより好ましい。メソフェーズピッチの熱可塑性樹脂中への分散径が0.01〜50μmの範囲を逸脱すると、所望の炭素繊維を製造することが困難となることがある。なお、メソフェーズピッチ組成物中において、メソフェーズピッチは球状又は楕円状の島相を形成するが、本発明における分散径とは、島成分が球状の場合はその直径を意味し、楕円状の場合はその長軸径を意味する。
上記0.01〜50μmの分散径は、メソフェーズピッチ組成物を300℃で3分間保持した後において維持していることが好ましく、300℃で5分間保持した後において維持していることがより好ましく、300℃で10分間保持した後において維持していることが特に好ましい。一般に、メソフェーズピッチ組成物を溶融状態で保持しておくと、熱可塑性樹脂中においてメソフェーズピッチが時間と共に凝集する。メソフェーズピッチが凝集してその分散径が50μmを超えると、所望の炭素繊維を製造することが困難となることがある。熱可塑性樹脂中におけるメソフェーズピッチの凝集速度は、使用する熱可塑性樹脂及びメソフェーズピッチの種類により変動する。
メソフェーズピッチ組成物は、熱可塑性樹脂とメソフェーズピッチとを溶融状態において混練することにより製造することができる。熱可塑性樹脂とメソフェーズピッチとの溶融混練は公知の装置を用いて行うことができる。例えば、一軸式混練機、二軸式混練機、ミキシングロール、バンバリーミキサーからなる群より選ばれる1種類以上を用いることができる。これらの中でも、熱可塑性樹脂中にメソフェーズピッチを良好にミクロ分散させるという目的から、二軸式混練機を用いることが好ましく、特に各軸が同方向に回転する二軸式混練機を用いることが好ましい。
混練温度としては、熱可塑性樹脂とメソフェーズピッチとが溶融状態であれば特に制限されないが、100〜400℃であることが好ましく、150〜350℃であることが好ましい。混練温度が100℃未満であると、メソフェーズピッチが溶融状態にならず、熱可塑性樹脂中にミクロ分散させることが困難であるため好ましくない。一方、400℃を超える場合、熱可塑性樹脂及びメソフェーズピッチの分解が進行するため好ましくない。また、溶融混練の時間としては、0.5〜20分間であることが好ましく、1〜15分間であることがより好ましい。溶融混練の時間が0.5分間未満の場合、メソフェーズピッチのミクロ分散が困難であるため好ましくない。一方、20分間を超える場合、炭素繊維の生産性が著しく低下するため好ましくない。
溶融混練は、酸素ガス含有量10体積%未満の不活性雰囲気下で行うことが好ましく、酸素ガス含有量5体積%未満の不活性雰囲気下で行うことがより好ましく、酸素ガス含有量1%体積未満の不活性雰囲気下で行うことが特に好ましい。本発明で使用するメソフェーズピッチは、溶融混練時に酸素と反応することにより変性してしまい、熱可塑性樹脂中へのミクロ分散を阻害することがある。このため、不活性雰囲気下で溶融混練を行い、酸素とメソフェーズピッチとの反応を抑制することが好ましい。
<樹脂複合繊維>
上記のメソフェーズピッチ組成物から樹脂複合繊維を製造する方法としては、所望の炭素繊維が作製できれば限定されないが、メソフェーズピッチ組成物を紡糸口金より溶融紡糸する方法、メソフェーズピッチ組成物を矩形口金より溶融製膜する方法を例示することができる。これにより、樹脂複合繊維に含まれるメソフェーズピッチの初期配向性を高くすることができる。
メソフェーズピッチ組成物から樹脂複合繊維を製造する際の温度は、メソフェーズピッチの溶融温度よりも高いことが必要であり、150〜400℃であることが好ましく、180〜350℃であることがより好ましい。400℃を超える場合、メソフェーズピッチの変形緩和速度が大きくなり、繊維の形態を保つことが難しくなる。
また、樹脂複合繊維の製造工程は冷却工程を有していてもよい。冷却工程としては、例えば、溶融紡糸の場合、紡糸口金の下流の雰囲気を冷却する方法が挙げられる。溶融製膜の場合、矩形口金の下流に冷却ドラムを設ける方法が挙げられる。冷却工程を設けることにより、メソフェーズピッチが伸長により変形する領域を調整でき、ひずみの速度を調整することができる。また、冷却工程を設けることにより、紡糸又は製膜後の樹脂複合繊維を直ちに冷却固化させて安定した成形を可能とする。
<樹脂複合安定化繊維>
上記のようにして得られた樹脂複合繊維は、該樹脂複合繊維に含まれるメソフェーズピッチ繊維を安定化(不融化ともいう)して樹脂複合安定化繊維が作製される。安定化は、該樹脂複合繊維の表面に気相状態の酸化性物質を流通させて接触させることにより行う。酸化性物質としては、空気、酸素、オゾン、窒素酸化物、硫黄酸化物又はハロゲンが例示される。
本発明の製造方法において、気相状態の酸化性物質の流通速度とは、酸化性物質を含む気体が樹脂複合繊維の表面に接触しながら移動する際の該気体の移動速度をいう。気相状態の酸化性物質の上限流通速度としては1m/s以下であることが好ましく、0.1m/s以下であることがより好ましく、0.01m/s以下であることがさらに好ましい。下限流通速度としては、0.0001m/s以上であることが好ましく、0.001m/s以上であることがより好ましい。上記上限流通速度を超える場合、安定化時の発熱を制御するのが困難になる。また、上記下限流通速度未満である場合、酸化性物質とメソフェーズピッチ繊維との接触頻度が小さくなり、安定化のための反応時間が長くなり、生産性が低下する。より好ましい流通速度は、0.0001〜0.01m/sの範囲である。この範囲であれば、反応性と生産性とのバランスを高くすることができる。
本発明の製造方法においては、酸化性物質は単独で使用しても良いし、他の酸化性物質と併用しても良い。また、酸化性物質以外の気体と混合しても良い。酸化性物質以外の気体としては、二酸化炭素、窒素、アルゴンなどの不活性ガスを挙げることができる。
安定化の反応温度は、25〜350℃が好ましく、安定化の処理時間は、10〜300分間が好ましい。安定化における雰囲気の圧力としては特に制限はないが、大気圧(常圧)又はそれより高い圧力で行うと反応が早く進行するので好ましい場合がある。
上記安定化処理によりメソフェーズピッチの軟化点は著しく上昇するが、所望の炭素繊維を得るという目的から、メソフェーズピッチの軟化点は400℃以上となることが好ましく、500℃以上となることがさらに好ましい。
樹脂複合繊維の形態は、繊維状であれば50〜350dtexであることが好ましく、シート状であれば厚みが10μm〜2mmであることが好ましい。
<熱可塑性樹脂除去工程>
次に、上述のようにして得られる樹脂複合安定化繊維は、その中に含まれる熱可塑性樹脂が除去されて安定化繊維が分離される。この工程では、安定化繊維の熱分解を抑制しながら、熱可塑性樹脂を分解・除去する。熱可塑性樹脂を分解・除去する方法としては、例えば、熱可塑性樹脂を溶剤を用いて除去する方法や、熱可塑性樹脂を熱分解して除去する方法が挙げられる。
熱可塑性樹脂の熱分解は、不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。ここでいう不活性ガス雰囲気とは、二酸化炭素、窒素、アルゴン等のガス雰囲気をいい、その酸素濃度は30体積ppm以下であることが好ましく、20体積ppm以下であることがより好ましい。本工程で使用する不活性ガスとしては、コストの関係から二酸化炭素及び窒素を用いることが好ましく、窒素を用いることが特に好ましい。
熱可塑性樹脂を熱分解によって除去する場合、減圧下で行うこともできる。減圧下で熱分解することにより、熱可塑性樹脂を十分に除去することができる。その結果、安定化繊維を炭素化又は黒鉛化して得られる炭素繊維又は黒鉛化繊維の繊維間における融着を少なくすることができる。雰囲気圧力は低いほど好ましいが、50kPa以下であることが好ましく、30kPa以下であることがより好ましく、10kPa以下であることがさらに好ましく、5kPa以下であることが特に好ましい。一方、完全な真空は達成が困難であるため、圧力の下限は一般に0.01kPa以上である。
熱可塑性樹脂を熱分解によって除去する場合、上記の雰囲気圧力が保たれれば、微量の酸素や不活性ガスが存在してもよい。特に微量の不活性ガスが存在すると、熱可塑性樹脂の熱劣化による繊維間の融着が抑制される利点があり好ましい。なお、ここでいう微量の酸素雰囲気下とは、酸素濃度が30体積ppm以下であることをいい、微量の不活性ガス雰囲気下とは、不活性ガス濃度が20体積ppm以下であることをいう。用いる不活性ガスの種類は、上述したとおりである。
熱分解の温度は、350〜600℃であることが好ましく、380〜550℃であることがより好ましい。熱分解の温度が350℃未満である場合、安定化繊維の熱分解は抑えられるものの、熱可塑性樹脂の熱分解を十分行うことができない場合がある。一方、600℃を超える場合、熱可塑性樹脂の熱分解は十分行うことができるものの、安定化繊維までが熱分解される場合があり、その結果、炭素化時の収率が低下し易い。熱分解の時間としては、0.1〜10時間であることが好ましく、0.5〜10時間であることがより好ましい。
本発明の製造方法では、安定化工程及び熱可塑性樹脂除去工程は、樹脂複合繊維又は樹脂複合安定化繊維を、支持基材上に目付け2kg/m以下で保持して行うことが好ましい。支持基材に保持することによって、安定化処理時又は熱可塑性樹脂除去時の加熱処理による樹脂複合繊維又は樹脂複合安定化繊維の凝集を抑制することができ、通気性を保つことが可能となる。
支持基材の材質としては、溶剤や加熱によって変形や腐食を生じないことが必要である。また、支持基材の耐熱温度としては、上記の熱可塑性樹脂除去工程の熱分解温度で変形しないことが必要であることから、600℃以上の耐熱性を有していることが好ましい。このような材質としては、ステンレスなどの金属材料やアルミナ、シリカなどのセラミックス材料を挙げることができる。
また、支持基材の形態としては、面垂直方向への通気性を有する形状であることが好ましい。このような形状としては網目構造が好ましい。網目の目開きは0.1〜5mmであることが好ましい。目開きが5mmよりも大きい場合、加熱処理によって網目の線上に繊維が凝集し易くなり、メソフェーズピッチの安定化や熱可塑性樹脂の除去が不十分となる場合があり好ましくない。一方、網目の目開きが0.1mm未満である場合、支持基材の開孔率の減少により、支持基材の面垂直方向への通気性が低下する場合があり好ましくない。
<炭化焼成工程>
上記安定化繊維を不活性ガス雰囲気下で炭素化及び/又は黒鉛化することにより、本発明の極細炭素繊維が得られる。その際に使用する容器としては、黒鉛製のルツボ状のものが好ましい。ここで、炭素化とは比較的低温(好ましくは1000℃程度)で加熱することをいい、黒鉛化とはさらに高温で加熱(好ましくは3000℃程度)することにより黒鉛の結晶を成長させることをいう。
上記安定化繊維の炭素化及び/又は黒鉛化時に使用される不活性ガスとしては、窒素、アルゴン等が挙げられる。不活性ガス中の酸素濃度は、20体積ppm以下であることが好ましく、10体積ppm以下であることがより好ましい。炭素化及び/又は黒鉛化時の焼成温度は、500〜3500℃が好ましく、800〜3000℃がより好ましい。特に黒鉛化の際の焼成温度としては、2000〜3500℃が好ましく、2400〜3000℃がより好ましい。焼成時間は、0.1〜24時間が好ましく、0.2〜10時間がより好ましい。
<粉砕処理>
本発明の炭素繊維の製造方法は、粉砕処理工程を有していても良い。粉砕処理は、熱可塑性樹脂除去工程、及び/又は、炭化焼成工程において実施するのが好ましい。粉砕方法としては、ジェットミル、ボールミル、ビーズミル、インペラーミル、カッターミル等の微粉砕機を適用することが好ましく、粉砕後に必要に応じて分級を行ってもよい。湿式粉砕の場合、粉砕後に分散媒体を除去するが、この際に2次凝集が顕著に生じるとその後の取り扱いが非常に困難となる。このような場合は、乾燥後、ボールミルやジェットミル等を用いて解砕操作を行うことが好ましい。
<本発明の極細炭素繊維>
本発明の製造方法によって製造される極細炭素繊維は、例えば非水電解質二次電池用の電極を構成する導電助剤として有用である。
本発明の極細炭素繊維は、実質的に分岐構造を有さない直線構造であって、かつ、10〜900nm、好ましくは100〜600nmの平均繊維径を有する。ここで、分岐構造を実質的に有さないとは、分岐度が0.01個/μm以下であることをいう。
なお、この極細炭素繊維は、全体として繊維状の形態を有していればよく、例えば、上記アスペクト比の好ましい範囲未満のものが接触したり結合したりして一体的に繊維形状を持っているもの(例えば、球状炭素が数珠状に連なっているもの、極めて短い少なくとも1本または複数本の繊維が融着等によりつながっているものなど)も含む。
また、本発明の極細炭素繊維は、結晶性が高く、X線回折法により測定した(002)面の平均面間隔d002は、0.335〜0.340nmの範囲である。このように、本発明の極細炭素繊維は結晶性が非常に高いので、電気伝導性や熱伝導性に優れている。
<本発明の炭素系導電助剤>
本発明の炭素系導電助剤は、上述した本発明の極細炭素繊維を含んで構成される。本発明の炭素系導電助剤は、本発明の極細炭素繊維のみからなるものであってもよく、本発明の極細炭素繊維とアセチレンブラック等の公知の導電助剤とを併用して複合化したもの等であってもよい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。実施例中の各種測定や分析は、それぞれ以下の方法に従って行った。
(1)安定化繊維及び極細炭素繊維の形状の確認
走査型電子顕微鏡(株式会社日立製作所製S−2400)を用いて観察及び写真撮影を行った。極細炭素繊維等の平均繊維径は、得られた電子顕微鏡写真から無作為に300箇所を選択して繊維径を測定し、それらのすべての測定結果(n=300)の平均値である。平均繊維長についても同様に算出した。
(2)極細炭素繊維のX線回折測定
X線回折測定はリガク社製RINT−2100を用いてJIS R7651法に準拠し、格子面間隔(d002)及び結晶子大きさ(Lc)(六角網面積層方向)を測定した。
[参考例1](メソフェーズピッチの製造方法)
キノリン不溶分を除去した軟化点80℃のコールタールピッチを、Ni−Mo系触媒存在下、圧力13MPa、温度340℃で水添し、水素化コールタールピッチを得た。この水素化コールタールピッチを常圧下、480℃で熱処理した後、減圧して低沸点分を除き、メソフェーズピッチを得た。このメソフェーズピッチをフィルターを用いて温度340℃でろ過を行い、ピッチ中の異物を取り除き、精製されたメソフェーズピッチを得た。
[参考例2](樹脂複合繊維の製造例(i))
熱可塑性樹脂として直鎖状低密度ポリエチレン(MFR=2g/10min)90質量部及び熱可塑性炭素前駆体として参考例1で得られたメソフェーズピッチ(メソフェーズ率90.9%、軟化点303.5℃)10質量部を同方向二軸押出機(東芝機械(株)製「TEM−26SS」、バレル温度300℃、窒素気流下)で溶融混練してメソフェーズピッチ組成物を調製した。このメソフェーズピッチ組成物をシリンダー式単孔紡糸機を用いて、380℃の紡糸口金より紡糸し、樹脂複合繊維(メソフェーズピッチ繊維を島成分とする海島型複合繊維)を作製した。
[参考例3](樹脂複合繊維の製造例(ii))
熱可塑性樹脂として直鎖状低密度ポリエチレン(MFR=1g/10min)84質量部及び熱可塑性炭素前駆体として参考例1で得られたメソフェーズピッチ(メソフェーズ率90.9%、軟化点303.5℃)16質量部を同方向二軸押出機(東芝機械(株)製「TEM−26SS」、バレル温度300℃、窒素気流下)で溶融混練してメソフェーズピッチ組成物を調製した。上記メソフェーズピッチ組成物をシリンダー式単孔紡糸機を用いて、330℃の紡糸口金より紡糸し、樹脂複合繊維(メソフェーズピッチ繊維を島成分とする海島型複合繊維)を作製した。
[実施例1]
参考例2で得られた樹脂複合繊維を、反応容器に仕込み、気相状態の酸化性物質として酸素を0.7体積%含む窒素との混合ガスを流速0.0025m/sで吹き込みながら180分間保持することにより、メソフェーズピッチを安定化させ、樹脂複合安定化繊維を得た。その際の反応系内の温度は340℃であった。
次に、上記樹脂複合安定化繊維を、真空ガス置換炉中で窒素置換を行った後に1kPaまで減圧し、減圧状態下で、5℃/分の昇温速度で500℃まで昇温し、500℃で1時間保持することにより、熱可塑性樹脂を除去して安定化繊維を得た。
得られた安定化繊維をエタノール/イオン交換水混合溶媒(体積比=1/1)中に加え、ミキサーで10分間粉砕することにより分散させた。得られた分散液はろ過した。ここで撮影した電子顕微鏡写真を図1に示した。
[実施例2]
参考例3で得られた樹脂複合繊維を用い、酸化性物質として、空気92体積%と二酸化窒素8体積%との混合ガスを用いて流速を0.00043m/sで260分間保持したこと以外は実施例1と同様に操作を行った。その際の反応系内の温度は55℃であった。ここで撮影した電子顕微鏡写真を図2に示した。
[実施例3]
参考例3で得られた樹脂複合繊維を用い、流速を0.00085m/sで160分間保持したこと以外は実施例2と同様に操作を行った。その際の反応系内の温度は60℃であった。
[実施例4]
実施例1の酸化性物質を空気100%に変更し、流速を2m/sに変更したこと以外は実施例1と同様に操作を行った。その際、酸化性物質を吹き込んでから保持時間が300分間以上必要であり、反応系内の温度は340℃であった。ここで撮影した電子顕微鏡写真を図3に示したが、安定化繊維に熱可塑性樹脂由来の異物が多少残っていることが確認された。
[実施例5]
実施例1の酸化性物質をオゾン0.3体積%と空気99.7体積%の混合ガスに変更し、流速を0.0025m/sで180分間保持したこと以外は実施例1と同様に操作を行った。その際の反応系内の温度は100℃であった。ここで撮影した電子顕微鏡写真を図4に示した。
[実施例6]
実施例1で得られた安定化繊維を流量1l/minの窒素下で室温から1000℃まで5℃/minの条件で昇温し、1000℃到達後30分間保持することで炭素化を行い、さらにアルゴンガス雰囲気下、3時間かけて室温から3000℃まで昇温することで極細炭素繊維を作製した。得られた極細炭素繊維は乾式ジェットミルにて解砕処理を行った。
得られた極細炭素繊維の平均繊維径は400nm、平均繊維長は15μmであり、分岐構造は見られなかった。また、X線回折法により測定した(002)面の平均面間隔d002が0.3374nm、結晶子大きさ(Lc)(六角網面積層方向)は37.1nmであった。ここで撮影した電子顕微鏡写真を図5に示す。
[実施例7]
実施例3で得られた安定化繊維を実施例6と同様に操作して、極細炭素繊維を得た。得られた極細炭素繊維の平均繊維径は234nm、平均繊維長は15μmであり、分岐構造は見られなかった。また、X線回折法により測定した(002)面の平均面間隔d002が0.3372nm、結晶子大きさ(Lc)(六角網面積層方向)は62.3nmであった。ここで撮影した電子顕微鏡写真を図6に示す。

Claims (10)

  1. (1)熱可塑性樹脂100質量部とメソフェーズピッチ1〜150質量部とからなる組成物を溶融状態で成形することにより前記メソフェーズピッチを繊維化して樹脂複合繊維を得る工程と、
    (2)前記樹脂複合繊維の表面に気相状態の酸化性物質を流通させることにより、前記樹脂複合繊維と前記酸化性物質とを接触させて安定化し、樹脂複合安定化繊維を得る安定化工程と、
    (4)前記樹脂複合安定化繊維中の安定化繊維を不活性雰囲気下で加熱して炭素化乃至黒鉛化し、極細炭素繊維を得る炭化焼成工程と、
    を含むことを特徴とする極細炭素繊維の製造方法。
  2. 前記酸化性物質の流通速度が、0.0001〜0.01m/sである請求項1に記載の極細炭素繊維の製造方法。
  3. 前記酸化性物質が、空気、酸素、オゾン、窒素酸化物、硫黄酸化物及びハロゲン化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含む請求項1又は2に記載の極細炭素繊維の製造方法。
  4. 前記熱可塑性樹脂が、JIS K 7210に準拠して測定されるメルトマスフローレート(MFR)が0.1〜25g/10min.のポリエチレンである請求項1乃至3のいずれか1項に記載の極細炭素繊維の製造方法。
  5. 前記メソフェーズピッチのメソフェーズ率が、90%以上である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の極細炭素繊維の製造方法。
  6. 前記安定化工程の後であって前記炭化焼成工程の前に、
    (3)前記樹脂複合安定化繊維から前記熱可塑性樹脂を除去する熱可塑性樹脂除去工程
    をさらに含む請求項1乃至5のいずれか1項に記載の極細炭素繊維の製造方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の製造方法により得られる極細炭素繊維。
  8. 前記極細炭素繊維が、分岐を有さない直線構造であって、かつ、平均繊維径が10〜900nmである請求項7に記載の極細炭素繊維。
  9. 前記極細炭素繊維のX線回折法により測定した(002)面の平均面間隔d002が、0.335〜0.340nmである請求項7又は8に記載の極細炭素繊維。
  10. 請求項7乃至9のいずれか1項に記載の極細炭素繊維を含んで構成される炭素系導電助剤。
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