JP2017007527A - ハブユニット - Google Patents

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    • F16C37/00Cooling of bearings
    • F16C37/007Cooling of bearings of rolling bearings

Abstract

【課題】内方部材からの放熱を促進し、円錐ころの大径側の端面が摺動する鍔部の過熱を抑制することが可能なハブユニットを提供する。【解決手段】ハブユニット1は、内周に第2外側軌道面2bが形成され、車体側に取り付けられる外方部材2と、外周に第2内側軌道面3bが形成され、車輪11を取り付けるためのハブボルト12が挿通されるボルト挿通孔33aが形成された車輪取付フランジ部33、及び車輪11を位置決めする円筒状のインロー部35を有する内方部材3と、第2外側軌道面2bと第2内側軌道面3bとの間に配置された複数の第2円錐ころ42とを備える。内方部材3には、インロー部35の内側に開口310aを有して軸方向に窪む凹穴310が形成され、この凹穴310内に、開口310aから入り込んだ水を貯える貯水構造部311を形成する。【選択図】図2

Description

本発明は、車体に対して車輪を回転可能に支持するハブユニットに関する。
従来、車体側に取り付けられる外方部材と、車輪取付フランジ部を有する内方部材と、外方部材と内方部材との間に配置された複数の転動体とを備えたハブユニットが、車輪を支持するために用いられている。このようなハブユニットには、転動体として円錐ころを用いたものがある(例えば、特許文献1参照)。このような円錐ころを有するハブユニットは、所謂オフロードカー等の比較的重量が嵩む車両に用いられることが多い。
特許文献1に記載のハブユニット(車輪用軸受装置)は、それぞれが複数の円錐ころからなる複列の転動体列を有している。外方部材には、複数の円錐ころが転動する一対のテーパ状の外側軌道面が形成されている。内方部材には、一対の外側軌道面にそれぞれ対向する一対のテーパ状の内側軌道面が形成されている。また、内方部材には、円錐ころの大径側の端面に対向する鍔部が、一対の内側軌道面のそれぞれに対応して設けられている。
特開2010−137624号公報
円錐ころは、外方部材の外側軌道面から車両重量による荷重を受け、大径側の端面が内方部材の鍔部に押し付けられる。この状態で車輪が回転すると、円錐ころの大径側の端面が鍔部を摺動して摩擦熱が発生する。この摩擦熱によって鍔部の温度が過度に高くなると、鍔部における円錐ころの大径側の端面との対向面の面性状に悪影響を及ぼすおそれがある。
そこで、本発明は、内方部材からの放熱を促進し、円錐ころの大径側の端面が摺動する鍔部の過熱を抑制することが可能なハブユニットを提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、内周に外側軌道面が形成され、車体側に取り付けられる外方部材と、外周に内側軌道面が形成され、車輪を取り付けるためのボルトが挿通されるボルト挿通孔が形成された車輪取付フランジ部、及び前記車輪を位置決めする円筒状のインロー部を有する内方部材と、前記外側軌道面と前記内側軌道面との間に配置された複数の円錐ころとを備え、前記内方部材には、前記インロー部の内側に開口を有して軸方向に窪む凹穴が形成され、前記凹穴内に、前記開口から入り込んだ水を貯える貯水構造部が形成された、ハブユニットを提供する。
本発明に係るハブユニットによれば、内方部材からの放熱を促進し、円錐ころの大径側の端面が摺動する鍔部の過熱を抑制することが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係るハブユニットが車両の懸架装置に固定された状態を示す断面図である。 ハブユニットの全体を示す断面図である。 貯水リングと共に示すハブ輪の正面図である。 貯水リングの一部を示す断面斜視図である。 第1の実施の形態の作用について示すハブユニットの一部を拡大して示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るハブユニットを示す断面図である。
[第1実施の形態]
本発明の第1の実施の形態について、図1乃至図5を参照して説明する。
(ハブユニットの全体構成及びその使用状態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るハブユニット1が車両の懸架装置10に固定された状態を示す断面図である。図2は、ハブユニット1の全体を示す断面図である。
図1に示すように、ハブユニット1は、車体に対して車輪11を回転可能に支持するために用いられる。車輪11は、エンジン等の駆動源の駆動力が伝達されない従動輪である。ハブユニット1は、外方部材2と、内方部材3と、複数の円錐ころ4とを備えている。外方部材2は、車体側に非回転に取り付けられる。内方部材3は、外方部材2に対して回転可能に配置されている。複数の円錐ころ4は、外方部材2と内方部材3との間に配置されている。
図1において、ハブユニット1の図面右側は車体のホイールハウジング側にあたる。以下の説明では、ハブユニット1の車輪11が取り付けられる側(図1,図2の左側)を車両アウタ側とし、その反対側(図1,図2の右側)車両インナ側とする。
図2に示すように、複数の円錐ころ4は、内方部材3の周方向に沿って、第1転動体列4a及び第2転動体列4bからなる複列に配置されている。第1転動体列4aと第2転動体列4bとは、内方部材3の回転軸線Oに平行な軸方向に所定の距離を以って離間している。複数の円錐ころ4のうち、第1転動体列4aを構成する複数の第1円錐ころ41は、車両インナ側が大径となるように保持器401に保持されている。第2転動体列4bを構成する複数の第2円錐ころ42は、車両アウタ側が大径となるように保持器402に保持配置されている。
外方部材2は、略円筒状の本体部20と、懸架装置10を構成するナックル100に固定される車体取付フランジ部21とを有している。車体取付フランジ部21には、ボルト101を挿通させるボルト挿通孔21aが形成されている。外方部材2は、車体取付フランジ部21のボルト挿通孔21aを挿通したボルト101がナックル100に螺合することにより、ナックル100に回転不能に固定される。
図2に示すように、本体部20の内周には、複数の第1円錐ころ41を転動させる第1外側軌道面2a、及び複数の第2円錐ころ42を転動させる第2外側軌道面2bが形成されている。第2外側軌道面2bは、第1外側軌道面2aよりも車両アウタ側に形成されている。第1外側軌道面2aは、車両インナ側の端部ほど内径が大きくなるテーパ状の内面である。第2外側軌道面2bは、車両アウタ側の端部ほど内径が大きくなるテーパ状の内面である。外方部材2及び複数の円錐ころ4(第1円錐ころ41及び第2円錐ころ42)は、例えば高炭素クロム軸受鋼からなる。
内方部材3は、ハブ輪31と、ハブ輪31に固定されたリング状の内輪部材30とを有している。内輪部材30は、例えば高炭素クロム軸受鋼からなる。ハブ輪31は、例えば中炭素鋼を鍛造して成形され、胴部32と、車輪取付フランジ部33と、連結部34と、インロー部35とを有している。胴部32は、外方部材2の内側に配置されている。内輪部材30は、胴部32における車両インナ側の端部に外嵌され、胴部32に形成された加締め部321によって固定されている。車輪取付フランジ部33には、車輪11を取り付けるためのハブボルト12が挿通させる複数のボルト挿通孔33aが形成されている。連結部34は、胴部32と車輪取付フランジ部33とを一体に連結している。
内輪部材30には、第1外側軌道面2aに向かい合う第1内側軌道面3aが外周に形成されている。ハブ輪31の胴部32には、第2外側軌道面2bに向かい合う第2内側軌道面3bが外周に形成されている。第1内側軌道面3aは、車両インナ側の端部ほど外径が大きくなるテーパ状の外面である。第2内側軌道面3bは、車両アウタ側の端部ほど外径が大きくなるテーパ状の外面である。
複数の第1円錐ころ41は、第1外側軌道面2aと第1内側軌道面3aとの間に配置され、第1外側軌道面2a及び第1内側軌道面3aを転動する。複数の第2円錐ころ41は、第2外側軌道面2bと第2内側軌道面3bとの間に配置され、第2外側軌道面2b及び第2内側軌道面3bを転動する。
内輪部材30には、第1円錐ころ41の大径側の端面41aが摺動する鍔部301が形成されている。鍔部301は、第1内側軌道面3aよりも外方に突出して形成されている。また、ハブ輪31の胴部32には、第2円錐ころ42の大径側の端面42aが摺動する鍔部322が形成されている。鍔部322は、第2内側軌道面3bよりも外方に突出して形成されている。
外方部材2の本体部20における車両インナ側の端部には、カバー部材51が嵌着されている。カバー部材51は、外方部材2の本体部20における車両インナ側の開口を覆っている。また、外方部材2の本体部20における車両アウタ側の端部には、シール部材52が固定されている。シール部材52は、ハブ輪31の外面に摺接し、外方部材2と内方部材3との間の空間からのグリースの漏出、及びこの空間への異物の侵入を抑止している。
ハブユニット1には、車輪11の回転速度を検出するためのパルサリング61及び磁気センサ62が取り付けられている。パルサリング61は、ハブ輪31の胴部32に外嵌され、ハブ輪31と一体に回転する。パルサリング61の外周面には、周方向に沿って複数のN極及びS極からなる磁極が交互に設けられている。磁気センサ62は、外方部材2に形成されたセンサ取付孔2cに取り付けられ、パルサリング61の回転に伴う磁界の変化を検出する。磁気センサ62の検出信号は、ケーブル621によって図略のABS(Antilock Brake System)コントローラに送信される。
車輪11は、鉄等の金属からなるホイール111と、ゴム製のタイヤ112と、ホイールカバー113とを有している。ホイール111には、ハブ輪31のインロー部35に嵌合される嵌合穴111a、及びハブボルト12が挿通される複数のボルト挿通孔111bが形成されている。嵌合穴111aは、ホイール111の中心部に形成され、複数のボルト挿通孔111bは、嵌合穴111aを囲む位置に形成されている。ホイールカバー113は、樹脂からなる円板状の本体114と、本体114をホイール111に取り付けるための取付部115とを有している。本体114には、ホイール111の内側で発生する熱を放熱する空気を循環させる複数の窓部114aが形成されている。
ハブ輪31には、車輪11のホイール111と共にブレーキロータ7が固定されている。ブレーキロータ7は、車輪取付フランジ部33に取り付けられる取付部71と、円筒状の延出部72と、制動力を発生させる摩擦部73とを一体に有している。取付部71には、ハブ輪31のインロー部35に嵌合される嵌合穴71a、及びハブボルト12が挿通される複数のボルト挿通孔71bが形成されている。延出部72は、取付部71の外周端部から車両インナ側に延出されている。摩擦部73は、延出部72における車両インナ側の端部から外方に突出している。
摩擦部73は、車両インナ側及び車両アウタ側の両側面が図略のブレーキキャリパーに組み込まれたブレーキパッドによって挟まれることにより摩擦力を発生させる。この摩擦力は車輪11を制動する制動力となる。ブレーキロータ7の摩擦部73とブレーキパッドとの摩擦によって発生した熱は、ホイール111に伝導して大気中に放熱される。
ブレーキロータ7は、取付部71の嵌合穴71aがハブ輪31のインロー部35に嵌合することによりハブ輪31に対して同心に位置決めされる。また、車輪11は、ホイール111の嵌合穴111aがハブ輪31のインロー部35に嵌合することによりハブ輪31に対して同心に位置決めされる。ブレーキロータ7及び車輪11は、ボルト挿通孔71b,111bを挿通したハブボルト12の先端部にハブナット13が螺合することにより、車輪取付フランジ部33に固定される。
ハブ輪31には、インロー部35の内側に開口310aを有して軸方向に窪む凹穴310が形成されている。凹穴310は、ハブ輪31の鍛造成型の過程で形成されるものであり、車両アウタ側から車両インナ側に向うにつれて内径が小さくなるすり鉢状である。凹穴310の最奥部にあたる底部310bは、胴部32における第2内側軌道面3bよりも車両インナ側に位置している。
凹穴310内には、開口310aから入り込んだ水を貯える貯水構造部311が形成されている。本実施の形態では、この貯水構造部311が、円環状の貯水リング8によって構成されている。貯水リング8は、凹穴310の内面の一部に形成された嵌合面310cの内側に圧入されている。嵌合面310cは、内方部材3の回転軸線Oと平行で、かつ回転軸線Oを中心とする環状に形成されている。
凹穴310内には、ホイールカバー113の本体114に形成された窓部114aから水飛沫が浸入する。また、凹穴310内には、雨等で湿った路面の走行時に、タイヤ112によって跳ね上げられた水がホイール111とブレーキロータ7の取付部71との隙間を介して浸入する。本実施の形態では、このようにして凹穴310内に浸入した水が貯水リング8によって凹穴310内に貯えられる。
(貯水リング8及び凹穴310の構成)
図3は、ハブ輪31を凹穴310内に固定された貯水リング8と共に車両アウタ側から見た正面図である。図4は、貯水リング8の一部を示す断面斜視図である。
貯水リング8は、外壁部81と、第1側壁部82と、内壁部83と、第2側壁部84とを一体に有している。貯水リング8は、例えばステンレス等の防錆性に優れたステンレス等の金属からなる板状の素材をプレスして成形されている。また、貯水リング8は、外壁部81が凹穴310の嵌合面310cに嵌合することによってハブ輪31に固定されている。
第1側壁部82は、外壁部81の一端部(車両アウタ側の端部)から内方に延出して形成されている。内壁部83は、外壁部81と平行に向かい合い、第1側壁部82の内周端部から軸方向に沿って延出されている。第2側壁部84は、第1側壁部82と平行に向かい合い、内壁部83の一端部(車両インナ側の端部)から外方に延出して形成されている。
貯水リング8の軸方向における内壁部83の幅は、貯水リング8の軸方向における外壁部81の幅よりも狭い。また、貯水リング8の径方向における第2側壁部84の幅は、貯水リング8の径方向における第1側壁部82の幅よりも狭い。この構成により、第2側壁部84と外壁部81との間には、環状の開口8aが形成されている。開口8aは、凹穴310の底部310b側を指向して、周方向の全体に形成されている。
凹穴310における貯水リング8よりも底部310b側に浸入した水は、第1側壁部82によって堰き止められ、凹穴310の開口310aから流出することが抑止される。すなわち、第1側壁部82は、凹穴310の奥側から開口310a側への水の流れを規制する堰部として機能する。換言すれば、貯水構造部311は、凹穴310の奥側から開口310a側への水の流れを規制する堰部として、貯水リング8の第1側壁部82を有している。
車両が例えば40km/h以上の速度で走行すると、第1側壁部82によって堰き止められた水は、遠心力によって外壁部81の内周面に張り付くように層状となる。この状態から車両が減速又は停止すると、貯水リング8の上部における水は内壁部83及び第2側壁部84に案内されて下方へ移動する。下方へ移動した水は、第1側壁部82よりも凹穴310の奥側における下部に貯留される。
なお、本実施の形態では、内壁部83が外壁部81と平行に対向しているが、内壁部83は、車両インナ側の端部ほど大径となるようにテーパ状に傾斜していてもよい。このように内壁部83が傾斜していると、内壁部83の内周面に付着した水滴が遠心力によって凹穴310の奥側に流れて貯留される。
また、貯水リング8の内壁部83及び第2側壁部84は、必ずしもなくてもよい。すなわち、貯水リング8が外壁部81及び第1側壁部82のみによって構成されていてもよい。この場合、第1側壁部82は、外壁部81の車両インナ側の端部から内方に延出されていてもよい。このような構成によっても、凹穴310における第1側壁部82よりも奥側に水を貯留することができる。またさらに、本実施の形態では、第1側壁部82が外壁部81に対して垂直に形成されているが、これに限らず、第1側壁部82が外壁部81に対して鈍角又は鋭角に傾斜していてもよい。
凹穴310における嵌合面310cよりも奥側の内面には、付着した水滴を貯水リング8の第1側壁部82側へ流動させる螺旋溝310dが形成されている。螺旋溝310dは、ハブ輪31の周方向に対して傾斜して螺旋状に形成された溝である。螺旋溝310dは、ハブ輪31の周方向に対して、車両の前進走行時に水滴が車両アウタ側(開口310a側)へ流動する方向に傾斜している。なお、螺旋溝310dは、例えばボールエンドミル等の切削工具を用いて形成することができる。
螺旋溝310dの条数は、1であってもよく、2以上であってもよい。また、螺旋溝310dは、凹穴310における貯水リング8の第1側壁部82よりも奥側の全体に形成されていてもよく、一部に形成されていてもよい。すなわち、凹穴310における貯水リング8の第1側壁部82よりも奥側の内面には、その少なくとも一部に第1側壁部82側への水の流動を促す溝が形成されていればよい。
(第1の実施の形態の作用及び効果)
次に、図5を参照して本実施の形態の作用及び効果について説明する。
図5は、本実施の形態の作用について示す、ハブユニット1の一部を拡大して示す断面図である。図5では、凹穴310における貯水リング8の第1側壁部82よりも奥側に貯えられた水(以下、この水を「貯留水」といい、符号Wで示す)が、遠心力によって外壁部81の内周面に層状に張り付いた状態を示している。
前述のように、外方部材2の第2外側軌道面2bは、車両アウタ側の端部ほど内径が大きくなるテーパ状である。また、第2円錐ころ42は、第2外側軌道面2bから車体の重量に基づく押し付け荷重Fを受ける。これにより、第2円錐ころ42は、ハブ輪31の鍔部322に向かって車両アウタ側に押し付けられる。すなわち、鍔部322は、第2円錐ころ42から押し付け荷重Fを受ける。この状態で車輪11が回転すると、第2円錐ころ42の大径側の端面42aが鍔部322の側面322aを摺動して摩擦熱が発生する。
この摩擦熱は、ハブ輪31を凹穴310側へ熱伝導し、さらに貯水リング8から貯留水Wに熱伝導する。図5では、ハブ輪31における熱伝導の方向を波線の矢印で示している。この熱伝導により貯留水Wが加熱され、貯留水Wの一部は蒸発する。つまり、第2円錐ころ42の大径側の端面42aが鍔部322の側面322aを摺動することにより発生した摩擦熱の放熱が貯留水Wによって促進される。この結果、鍔部322の過熱が抑えられ、鍔部322の側面322aの面性状に悪影響が及ぶことが抑制される。このため、ハブユニット1の信頼性が向上する。
また、貯留水Wが100℃以上となると、貯留水Wの気化熱によりハブ輪31が冷却されると共に、水蒸気がホイール111の窓部114a等から車輪11の外部に放出される。これにより、車輪11の外部から目視によってハブ輪31の異常過熱を発見することが可能となる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について、図6を参照して説明する。図6は、本発明の第2の実施の形態に係るハブユニット1を示す断面図である。
第1の実施の形態では、貯水構造部311が貯水リング8によって構成された場合について説明した。本実施の形態では、ハブ輪31における凹穴310の内面を旋削して形成された周方向溝360によって貯水構造部311が構成されている。その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるので、第1の実施の形態について説明したものと共通する部材等については、図6において同一の符号を付してその説明を省略する。
周方向溝360に貯留された貯留水Wは、周方向溝360の旋削によって形成された壁状の堰部36によって凹穴310の開口310a側への流れが規制される。堰部36は、周方向溝360の底面360aから凹穴310における径方向の内側に向かって突出している。
図6に示す例では、螺旋溝310dが周方向溝360の底面360aよりも凹穴310の奥側の内面に形成されている。ただし、螺旋溝310dの一部が周方向溝360の底面360aに形成されていてもよい。
車両の停止時には、図6に示すように貯留水Wが周方向溝360の下部に溜まる。一方、車両の走行時には、第1の実施の形態と同様に、貯留水Wが遠心力によって周方向溝360の底面360aに全周に亘って張り付くように層状となる。なお、底面360aを含む周方向溝360の内面には、防錆を目的とした塗装を施すことが望ましい。
本実施の形態によっても、第1の実施の形態と同様の作用及び効果が得られる。また、周方向溝360はハブ輪31を旋削することによって形成されるので、貯水構造部311を構成するための専用の部品を追加する必要がない。これにより、部品点数及び組み付け工数の削減を図ることが可能となる。
(付記)
以上、本発明を第1及び第2の実施の形態に基づいて説明したが、上記に記載した第1及び第2の実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記第1及び第2の実施の形態では、第2内側軌道面3bがハブ輪31の外周面に形成された場合について説明したが、これに限らない。例えば、ハブ輪31の胴部32に上記の内輪部材30と対をなす別の内輪部材が外嵌され、この内輪部材に第2内側軌道面3bが形成されていてもよい。この場合でも、上記と同様の作用及び効果が得られる。
また、第1及び第2の実施の形態では、凹穴310の奥側の内面に螺旋溝310dを形成した場合について説明したが、螺旋溝310dはなくてもよい。螺旋溝310dがない場合でも、前述のように凹穴310はすり鉢状であるので、凹穴310の奥側の内面に付着した水滴は遠心力によって貯水リング8側又は堰部36側に移動する。
1…ハブユニット、10…懸架装置、100…ナックル、101…ボルト、11…車輪、111…ホイール、111a…嵌合穴、111b…ボルト挿通孔、112…タイヤ、113…ホイールカバー、114…本体、114a…窓部、115…取付部、12…ハブボルト、13…ハブナット、2…外方部材、20…本体部、21…車体取付フランジ部、21a…ボルト挿通孔、2a…第1外側軌道面、2b…第2外側軌道面、2c…センサ取付孔、3…内方部材、30…内輪部材、301…鍔部、31…ハブ輪、310…凹穴、310a…開口、310b…底部、310c…嵌合面、310d…螺旋溝、311…貯水構造部、32…胴部、321…加締め部、322…鍔部、322a…側面、33…車輪取付フランジ部、33a…ボルト挿通孔、34…連結部、35…インロー部、36…堰部、360…周方向溝、360a…底面、3a…第1内側軌道面、3b…第2内側軌道面、401,402…保持器、41…第1円錐ころ、42…第2円錐ころ、41a,42a…大径側の端面、4a…第1転動体列、4b…第2転動体列、51…カバー部材、52…シール部材、61…パルサリング、62…磁気センサ、621…ケーブル、7…ブレーキロータ、71…取付部、71a…嵌合穴、71b…ボルト挿通孔、72…延出部、73…摩擦部、8…貯水リング、81…外壁部、82…第1側壁部、83…内壁部、84…第2側壁部、8a…開口、O…回転軸線、W…貯留水

Claims (2)

  1. 内周に外側軌道面が形成され、車体側に取り付けられる外方部材と、
    外周に内側軌道面が形成され、車輪を取り付けるためのボルトが挿通されるボルト挿通孔が形成された車輪取付フランジ部、及び前記車輪を位置決めする円筒状のインロー部を有する内方部材と、
    前記外側軌道面と前記内側軌道面との間に配置された複数の円錐ころとを備え、
    前記内方部材には、前記インロー部の内側に開口を有して軸方向に窪む凹穴が形成され、
    前記凹穴内に、前記開口から入り込んだ水を貯える貯水構造部が形成された、
    ハブユニット。
  2. 前記貯水構造部は、前記凹穴の奥側から前記開口側への水の流れを規制する堰部を有し、
    前記凹穴における前記堰部よりも奥側の内面には、少なくとも一部に前記堰部側への水の流動を促す溝が形成された、
    請求項1に記載のハブユニット。
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