JP2017006333A - ナースコールシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】センサーが所定の状態を検出した際に、報知を受けた医療事業者が対応の必要性を判断して迅速に対応できるようにする。
【解決手段】センサー5が所定の状態を検出したときに、当該センサー5が設置されている病室において、読取装置9が医療従事者が携帯する記憶媒体6から識別情報を読み取った状態である場合、当該センサー5に対応する患者を担当する複数の医療従事者の各々の携帯端末8に対して、読取装置9が読み取った識別情報に対応する医療従事者を特定可能な情報と、センサー5に対応する患者を特定可能な情報と、所定の状態の検出がなされた病室を特定可能な情報とを表示内容に含んだ報知を報知部26に行わせる報知制御部25を備えることにより、各医療従事者が、自身の携帯端末8に表示された各情報に基づいて、自身がその病室に駆けつけて対応する必要があるか否かを判断することができるようにする。
【選択図】図2

Description

本発明は、ナースコールシステムに関し、特に、ベッドの近傍に設置されたセンサーが患者の所定の状態を検出すると医療従事者に対してナースコールの呼び出しがなされるように構成されたナースコールシステムに関する。
一般に、病院や介護施設などでは、患者や被介護者(以下、単に「患者」と言う)と医師や看護師、介護師(以下、単に「医療従事者」と言う)との連絡に、ナースコールシステムが用いられている。この種のナースコールシステムにおいて、患者がナースコール子機の呼出ボタンを押下して呼び出しを行うと、呼び出しが行われたことがナースコール親機にて報知される。
また、この種のナースコールシステムにおいて、ベッドの近傍に患者の所定の状態を検知するマットセンサーを設置し、このマットセンサーが患者の所定の状態(例えば、患者の離床、転倒、転落等)を検知すると、その患者を担当する複数の医療従事者の各々の携帯端末に対し、自動的にナースコールの呼び出しの報知を行うように構成される場合がある。
しかしながら、このように構成されたナースコールシステムでは、マットセンサーが患者の所定の状態を誤って検出した場合(例えば、医療従事者が処置を行っているときに誤ってマットセンサーを踏んでしまった場合等)であっても、その患者を担当する複数の医療従事者の各々の携帯端末にナースコールの呼び出しが報知されてしまい、複数の医療従事者が現場に駆けつけてしまうといった問題が生じていた。
そこで、下記特許文献1には、患者のベッドの近傍に設置されたセンサーが所定の状態を検出すると呼出信号を出力するようになされたナースコールシステムにおいて、上述のような問題を解決するための技術が開示されている。特許文献1に記載のナースコールシステムでは、病室の出入り口近傍に設置された識別情報読取装置が、医療従事者が携行している識別情報発信装置から識別情報を読み取ってから、センサーによる検出が行われた場合、タイマーによる計時を開始する。そして、タイマーによって計測された時間が所定時間になるまでは、センサーによる検出が行われても、識別情報読取装置が読み取った識別情報に関連付けて記憶されている携帯端末に対してのみ呼び出しを行うようになされている。この技術によれば、既に病室にて医療従事者が患者の看護をしている場合には、他の医療従事者への報知が停止されるため、全ての医療従事者が現場に駆けつけてしまうといった問題が生じないようにすることができる。
特開2011−92519号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術では、タイマーによって計測された時間が所定時間になるまでは、患者自身による所定の状態がセンサーで検出された場合であっても、センサーの検出が行われたことを他の医療従事者に通知することができない。このため、センサーによって所定の状態が検出された患者に対し、複数の医療従事者で対応する必要がある場合や、同一の病室内で複数の患者に対応する必要がある場合等には、病室にいる医療従事者が他の医療従事者を呼び出す必要があるため、迅速に対応することができないといった問題が生じていた。
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、センサーが所定の状態を検出した際に、報知を受けた医療事業者が対応の必要性を判断して迅速に対応できるようにすることを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明では、患者のベッドの近傍に設置されたセンサーが所定の状態を検出したときに、当該検出がなされた病室において、医療従事者が携帯する記憶媒体から読取装置が識別情報を読み取った状態である場合、当該センサーに対応する患者を担当する複数の医療従事者の各々の携帯端末に対して、読取装置が読み取った識別情報に対応する医療従事者を特定可能な情報と、所定の状態を検出したセンサーに対応する患者を特定可能な情報と、所定の状態の検出がなされた病室を特定可能な情報とを表示内容に含んだ報知を行うようにしている。
上記のように構成した本発明によれば、所定の状態がセンサーによって検出されたときに、その検出がなされた病室に医療従事者が在室している場合、そのセンサーに対応する患者を担当する複数の医療従事者の各々の携帯端末において、患者を特定可能な情報、病室を特定可能な情報、および、その病室に在室している医療従事者を特定可能な情報が表示されるようになる。これにより、当該報知を受けた複数の医療従事者の各々は、所定の状態が検出された可能性のある患者と、その患者の病室と、その病室に医療従事者が在室しているか否かとを把握することができるため、これらの情報に基づいて、自身がその病室に駆けつけて対応を行うべきか否かを判断することができる。このため、本発明によれば、センサーが所定の状態を検出した際に、報知を受けた医療事業者が対応の必要性を判断して迅速に対応することができる。
本発明の一実施形態に係るナースコールシステムの全体構成例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るナースコール親機の機能構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るナースコール親機による処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るナースコールシステムにおける読取装置の配置例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るナースコールシステムによるナースコールの呼び出しの具体例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るナースコールシステムにおける読取装置の配置例(変形例)を示す図である。 本発明の一実施形態に係るナースコールシステムによるナースコールの呼び出しの具体例(変形例)を示す図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
〔ナースコールシステムの全体構成〕
図1は、本発明の一実施形態に係るナースコールシステムの全体構成例を示す図である。なお、ここでは病院に設置される看護支援用のナースコールシステムの例を説明するが、本実施形態のナースコールシステムは、これに限定されない。例えば、本実施形態のナースコールシステムは、介護施設等に設置されるナースコールシステムであってもよい。
図1に示すように、本実施形態に係るナースコールシステムは、ナースコール親機1、制御機2、廊下灯3、壁埋込形子機4、センサー5、ハンディナースコール主装置6、無線基地局7、携帯端末8、読取装置9、および記憶媒体10を備えて構成されている。
ナースコール親機1は、患者(ナースコール子機)からの呼び出しを受けて所定の報知処理を行うものであり、例えばナースセンタに設置される。制御機2は、ナースコール親機1と廊下灯3との間に配置され、通話やデータの送受信に関する制御を行う。廊下灯3は、病室内の患者名が表示されるとともに、病室内の患者が看護師の呼び出しを行うと、呼び出しが行われたことが表示されるようになっている。
壁埋込形子機4は、病室の各ベッドサイドの壁に埋め込み設置される。この壁埋込形子機4は、廊下灯3に接続されている。壁埋込形子機4は、患者が看護師を呼び出すための呼出ボタン、患者が看護師と会話を行う際に使用するマイクおよびスピーカ、センサー5を接続するための接続端子を備えている。
センサー5は、各ベッドの近傍に設けられており、患者の所定の状態を検出する。本実施形態では、センサー5として、ベッドの周囲の床面に設置されるマットセンサーを用いている。すなわち、センサー5は、患者によって踏まれることにより、患者の所定の状態(例えば、患者の離床、転倒、転落等)を検出することができる。
センサー5は、壁埋込形子機4に接続されている。センサー5は、患者の所定の状態を検出すると、壁埋込形子機4、廊下灯3および制御機2を介して、自身のセンサーIDをナースコール親機1へ送信する。これに応じて、ナースコール親機1は、ハンディナースコール主装置6および無線基地局7を介して、受信したセンサーIDによって特定される患者を担当する複数の看護師の各々の携帯端末8に対して、ナースコールの呼び出しを報知する。
ハンディナースコール主装置6は、看護師が携帯する携帯端末8を用いた通話やデータの送受信に関する制御を行う。このハンディナースコール主装置6は、例えば病院内の通信センタに設置され、ナースコール親機1と接続されている。無線基地局7は、携帯端末8との間で通話やデータの無線通信をするためのものであり、ハンディナースコール主装置6と接続されている。
読取装置9は、病室において、看護師が携帯する記憶媒体10から、その看護師の看護師IDを読み取る。例えば、読取装置9は、無線タグ読取装置(記憶媒体10が無線タグの場合)、磁気カード読取装置(記憶媒体10が磁気カードの場合)等を用いることができる。本実施形態では、読取装置9は、図4にて後述するように、病室毎に設置されている。
読取装置9は、廊下灯3に接続されている。読取装置9は、記憶媒体10から看護師IDを読み取ると、この看護師IDと、自身の設置場所の識別番号(部屋番号)とを、廊下灯3を介してナースコール親機1へ送信する。ナースコール親機1は、受信した看護師IDと部屋番号とを対応付けて状態記憶部27(図2参照)に記憶させておく。これにより、ナースコール親機1は、ある病室にてセンサー5が患者の所定の状態を検出したときに、その病室の部屋番号と看護師IDとが対応付けて状態記憶部27に記憶されていれば、この看護師IDにより、その病室に在室している看護師を特定することができるようになっている。
〔ナースコール親機1の機能構成〕
図2は、本発明の一実施形態に係るナースコール親機1の機能構成例を示すブロック図である。図2に示すように、本実施形態に係るナースコール親機1は、ディスプレイ20、スピーカ21、患者情報記憶部22および看護師情報記憶部23を備えている。また、本実施形態に係るナースコール親機1は、その機能構成として、受信部24、報知制御部25、報知部26および状態記憶部27を備えている。
なお、上記各機能ブロック24〜27は、ハードウェア構成、DSP、ソフトウェアの何れによっても実現することが可能である。例えばソフトウェアによって実現する場合、上記各機能ブロック24〜27は、実際にはコンピュータのCPUあるいはMPU、RAM、ROMなどを備えて構成され、RAM、ROM、ハードディスク、半導体メモリ等に記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。
患者情報記憶部22は、各患者の患者情報が示された患者情報テーブルを記憶する。患者情報は、例えば、患者ID、患者名、部屋番号、ベッド番号、センサーID、その患者を担当する複数の看護師の看護師ID等を含んで構成されている。
看護師情報記憶部23は、各看護師の看護師情報が示された看護師情報テーブルを記憶する。看護師情報は、例えば、看護師ID、看護師名、携帯端末番号等を含んで構成されている。
受信部24は、センサー5が所定の状態を検出したとき、そのセンサー5から送信されたセンサーIDと、廊下灯3にて追加された部屋番号とを受信する。また、受信部24は、読取装置9が記憶媒体10から看護師IDを読み取ったとき、その読取装置9から送信された看護師IDと、その読取装置9の設置場所の識別番号(部屋番号)とを受信する。
例えば、受信部24は、看護師が病室に入室する際に、読取装置9がその看護師の記憶媒体10から看護師IDを読み取ったとき、看護師IDと部屋番号とを受信する。その後、受信部24は、看護師が病室から退室する際に、読取装置9がその看護師の記憶媒体10から看護師IDを再び読み取ったとき、看護師IDと部屋番号とを再び受信する。
状態記憶部27は、看護師IDおよび部屋番号を受信部24が受信した場合、当該看護師IDと部屋番号とを対応付けて記憶する。これにより、その部屋番号の病室にその看護師IDの看護師が在室していることを特定することが可能となる。また、状態記憶部27は、すでに状態記憶部27に記憶されている看護師IDおよび部屋番号を受信部24が再び受信した場合、当該看護師IDおよび部屋番号を状態記憶部27から消去する。これにより、その部屋番号の病室からその看護師IDの看護師が退室したことを特定することが可能となる。
報知制御部25は、報知部26によるナースコールの呼び出しの報知を制御する。具体的には、報知制御部25は、センサー5が所定の状態を検出して、そのセンサー5から送信されたセンサーIDを受信部24が受信すると、ディスプレイ20およびスピーカ21からのナースコールの呼び出しの報知を報知部26に行わせる。
加えて、報知制御部25は、患者情報記憶部22および看護師情報記憶部23を参照することにより、受信したセンサーIDによって特定される患者を担当する複数の看護師を特定する。そして、報知制御部25は、特定した複数の看護師の各々の携帯端末8に対するナースコールの呼び出しの報知を報知部26に行わせる。
ここで、報知制御部25は、受信部24がセンサーIDおよび部屋番号を受信したとき、その部屋番号が看護師IDとともに状態記憶部27に記憶されているか否かを判断する。
そして、報知制御部25は、受信部24が受信した部屋番号が看護師IDとともに状態記憶部27に記憶されている(すなわち、センサー5による検出がなされた病室に看護師が在室している)と判断した場合、その看護師IDに対応する看護師名を看護師情報記憶部23から読み出す。また、報知制御部25は、受信部24が受信したセンサーIDに対応する患者の患者名およびベッド番号を患者情報記憶部22から読み出す。そして、報知制御部25は、看護師情報記憶部23から読み出した看護師名(医療従事者を特定可能な情報の一例)と、患者情報記憶部22から読み出した患者名およびベッド番号(患者を特定可能な情報の一例)と、受信部24が受信した部屋番号(病室を特定可能な情報の一例)とを表示内容に含んだナースコールの呼び出しの報知を報知部26に行わせる。
一方、報知制御部25は、受信部24が受信した部屋番号が看護師IDとともに状態記憶部27に記憶されていない(すなわち、センサー5による検出がなされた病室に看護師が在室していない)と判断した場合、受信部24が受信したセンサーIDに対応する患者の患者名およびベッド番号を患者情報記憶部22から読み出す。そして、報知制御部25は、患者情報記憶部22から読み出した患者名およびベッド番号と、受信部24が受信した部屋番号とを表示内容に含んだナースコールの呼び出しの報知を報知部26に行わせる。
〔ナースコール親機1による処理の手順〕
図3は、本発明の一実施形態に係るナースコール親機1による処理の手順を示すフローチャートである。図3に例示する処理は、例えば、センサー5が壁埋込形子機4に接続され、当該センサー5によって患者の所定の状態の監視が開始されたとき、ナースコール親機1によって実行される。
まず、受信部24が、読取装置9から送信された看護師IDおよび部屋番号を受信したか否かを判断する(ステップS302)。ここで、看護師IDおよび部屋番号を受信していないと受信部24が判断した場合(ステップS302:No)、ナースコール親機1は、ステップS306へ処理をすすめる。
一方、看護師IDおよび部屋番号を受信したと受信部24が判断した場合(ステップS302:Yes)、状態記憶部27が、受信部24が受信した看護師IDと部屋番号とを対応付けて記憶する(ステップS304)。そして、ナースコール親機1は、ステップS306へ処理をすすめる。
ステップS306では、受信部24が、センサー5から送信されたセンサーIDおよび廊下灯3から送信された部屋番号を受信したか否かを判断する(ステップS306)。ここで、センサーIDおよび部屋番号を受信していないと受信部24が判断した場合(ステップS306:No)、受信部24は、ステップS302の判断処理を再度実行する。
一方、センサーIDおよび部屋番号を受信したと受信部24が判断した場合(ステップS306:Yes)、報知制御部25が、受信部24が受信したセンサーIDに対応する患者名およびベッド番号を患者情報記憶部22から読み出す(ステップS308)。そして、報知制御部25が、受信部24が受信した部屋番号が看護師IDと対応付けて状態記憶部27に記憶されているか否かを判断する(ステップS310)。
ここで、受信部24が受信した部屋番号が看護師IDと対応付けて状態記憶部27に記憶されていないと報知制御部25が判断した場合(ステップS310:No)、報知制御部25の制御により、報知部26が、ステップS308で読み出した患者名およびベッド番号と、受信部24が受信した部屋番号とをディスプレイ20による表示内容に含んだ、通常のナースコールの呼び出しの報知を、ディスプレイ20およびスピーカ21に行わせる(ステップS312)。
また、報知制御部25の制御により、報知部26が、受信部24が受信したセンサーIDに対応する患者を担当する複数の看護師の各々の携帯端末8に対し、ステップS308で読み出した患者名およびベッド番号と、受信部24が受信した部屋番号とを表示内容に含んだ、通常のナースコールの呼び出しの報知を行う(ステップS314)。そして、ナースコール親機1は、図3に示す一連の処理を終了する。
一方、受信部24が受信した部屋番号が看護師IDと対応付けて状態記憶部27に記憶されていると報知制御部25が判断した場合(ステップS310:Yes)、報知制御部25が、その看護師IDに対応する看護師名を看護師情報記憶部23から読み出す(ステップS316)。
そして、報知制御部25の制御により、報知部26が、ステップS308で読み出した患者名およびベッド番号と、受信部24が受信した部屋番号と、ステップS316で読み出した看護師名とをディスプレイ20による表示内容に含んだ、ナースコールの呼び出しの報知を、ディスプレイ20およびスピーカ21に行わせる(ステップS318)
また、報知制御部25の制御により、報知部26が、受信部24が受信したセンサーIDに対応する患者を担当する複数の看護師の各々の携帯端末8に対し、ステップS308で読み出した患者名およびベッド番号と、受信部24が受信した部屋番号と、ステップS316で読み出した看護師名を表示内容に含んだ、ナースコールの呼び出しの報知を行う(ステップS320)。
その後、受信部24が、読取装置9から送信された看護師IDおよび部屋番号(ステップS302で受信したものと同じもの)を受信したか否かを判断する(ステップS322)。ここで、看護師IDおよび部屋番号を受信したと受信部24が判断した場合(ステップS322:Yes)、状態記憶部27が、受信部24が受信した看護師IDと部屋番号とを状態記憶部27から削除する(ステップS324)。そして、ナースコール親機1は、図3に示す一連の処理を終了する。
一方、看護師IDおよび部屋番号を受信していないと受信部24が判断した場合(ステップS322:No)、受信部24が、センサー5から送信されたセンサーIDおよび廊下灯3から送信された部屋番号を受信したか否かを判断する(ステップS326)。
ここで、センサーIDおよび部屋番号を受信していないと受信部24が判断した場合(ステップS326:No)、受信部24が、ステップS322の判断処理を再度実行する。一方、センサーIDおよび部屋番号を受信したと受信部24が判断した場合(ステップS326:Yes)、ナースコール親機1は、ステップS308以降の処理を再度実行する。
〔読取装置9の配置例〕
図4は、本発明の一実施形態に係るナースコールシステムにおける読取装置の配置例を示す図である。図4では、病室毎に読取装置9を設置する例を表している。
図4に示すように、病室(部屋番号:101)には、4つのベッド(ベッド番号:101−1〜101−4)が配置されている。この病室(部屋番号:101)の入り口には、読取装置9が設置されている。この読取装置9は、看護師が病室(部屋番号:101)に入室および退室する際に、その看護師が携帯する記憶媒体10から、その看護師の看護師IDを読み取る。そして、読取装置9は、記憶媒体10から読み取った看護師IDと、当該読取装置9が設置されている病室の部屋番号(101)とを、ナースコール親機1へ送信する。
看護師が入室したときに読取装置9が読み取った看護師IDが部屋番号とともにナースコール親機1へ送信されると、ナースコール親機1では、その看護師IDと部屋番号とが対応付けられて状態記憶部27に記憶される。一方、看護師が退室したときに読取装置9が読み取った看護師IDが部屋番号とともにナースコール親機1へ送信されると、ナースコール親機1では、その看護師IDと部屋番号とが状態記憶部27から削除される。
また、図4に示すように、病室(部屋番号:101)の各ベッド(ベッド番号:101−1〜101−4)の周囲の床面には、センサー5(マットセンサー)が設置されている。センサー5は、患者によって踏まれることによって患者の所定の状態(例えば、患者の離床、転倒、転落等)を検出すると、自身のセンサーID(101−1〜101−4のいずれか)をナースコール親機1へ送信するようになっている。
〔ナースコールの呼び出しの具体例〕
図5は、本発明の一実施形態に係るナースコールシステムによるナースコールの呼び出しの具体例を示す図である。図5では、図4に示した病室(部屋番号:101)において、当該病室(部屋番号:101)に設置されている読取装置9が、看護師(看護師名:Xさん)の記憶媒体10から看護師ID(0001)を読み取った後に、患者(患者名:Aさん)のベッド(ベッド番号:101−1)に対応するセンサー5(センサーID:101−1)が、所定の状態を検出した例を表している。図5(a)は各装置間のデータの流れを示している。図5(b)は、ディスプレイ20および携帯端末8にて表示される呼出画面の一例を示している。
まず、図5(a)に示すように、病室(部屋番号:101)の入り口において、読取装置9が記憶媒体10から看護師ID(0001)を読み取ると、読取装置9は、読み取った看護師ID(0001)と、自身が設置されている病室の部屋番号(101)とをナースコール親機1へ送信する。ナースコール親機1では、部屋番号(101)と看護師ID(0001)とを対応付けて状態記憶部27に記憶させておく。
その後、ベッド(ベッド番号:101−1)に対応するセンサー5が所定の状態を検出すると、当該センサー5は、自身のセンサーID(101−1)を廊下灯3を介してナースコール親機1へ送信する。このとき、廊下灯3からは、部屋番号(101)が追加されてナースコール親機1へ送信される。
ナースコール親機1において、センサー5から送信されたセンサーID(101−1)および廊下灯3にて追加された部屋番号(101)を受信部24が受信すると、報知制御部25が、受信したセンサーID(101−1)に対応する患者の患者名(Aさん)およびベッド番号(101−1)を患者情報記憶部22から読み出す。
このとき、受信部24が廊下灯3から受信した部屋番号(101)には、看護師ID(0001)が対応付けられて状態記憶部27に記憶されている。このため、報知制御部25は、さらに、看護師ID(0001)に対応する看護師名(Xさん)を看護師情報記憶部23から読み出す。
そして、報知制御部25の制御により、報知部26が、受信部24が受信したセンサーID(101−1)に対応する患者(患者名:Aさん)を担当する複数の看護師の各々の携帯端末8に対して、患者情報記憶部22から読み出した患者名(Aさん)およびベッド番号(101−1)と、受信部24が廊下灯3から受信した部屋番号(101)と、看護師情報記憶部23から読み出した看護師名(Xさん)とを表示内容に含んだナースコール呼び出しの報知を行う。
また、報知制御部25の制御により、報知部26が、患者情報記憶部22から読み出した患者名(Aさん)およびベッド番号(101−1)と、受信部24が廊下灯3から受信した部屋番号(101)と、看護師情報記憶部23から読み出した看護師名(Xさん)とを表示内容に含んだナースコール呼び出しの報知を、ディスプレイ20およびスピーカ21に行わせる。
すなわち、スピーカ21および各携帯端末8から、所定の呼出音が出力される。また、ディスプレイ20および各携帯端末8にて、図5(b)に示すように、部屋番号(101)と、ベッド番号(101−1)と、患者名(Aさん)と、看護師名(Xさん)とを表示内容に含んだ呼出画面が表示される。
これにより、携帯端末8によってナースコール呼び出しの報知を受けた複数の看護師の各々は、所定の状態が検出された可能性のある患者(Aさん)と、その患者の病室(部屋番号:101)と、その病室に看護師(Xさん)が在室していることを把握することができる。このため、複数の看護師の各々は、これらの情報に基づいて、例えば患者の病状や看護師の経験度等を鑑み、自身がその病室に駆けつけて対応を行うべきか否かを判断することができる。したがって、本実施形態によれば、センサー5が所定の状態を検出した際に、報知を受けた医療事業者が対応の必要性を判断して迅速に対応することができる。
なお、上記例において、病室(部屋番号:101)に看護師(Xさん)が在室していない場合には、ディスプレイ20および各携帯端末8にて、部屋番号(101)と、ベッド番号(101−1)と、患者名(Aさん)とを表示内容に含んだ呼出画面が表示される。すなわち、看護師名は表示されない。この場合、複数の看護師の各々は、その病室(部屋番号:101)に看護師が在室していないことを把握することができる。これにより、複数の看護師の各々は、自身がその病室に駆けつけて対応を行うべきであると判断することができる。
〔変形例〕
次に、図6および図7を参照して本発明に係る実施形態の変形例について説明する。
〔読取装置9の配置例(変形例)〕
図6は、本発明の一実施形態に係るナースコールシステムにおける読取装置の配置例(変形例)を示す図である。図6では、ベッド毎に読取装置9を設置する例を表している。
図6に示すように、病室(部屋番号:102)には、4つのベッド(ベッド番号:102−1〜102−4)が配置されている。この病室(部屋番号:102)では、4つのベッド(ベッド番号:102−1〜102−4)の各々に対し、読取装置9が設置されている。各読取装置9は、対応する壁埋込形子機4に接続されている。
各読取装置9は、看護師がベッドに近づいて患者に処置を行う際、および、処置が終了してベッドから離れる際に、その看護師が携帯する記憶媒体10から、その看護師の看護師IDを読み取る。または、各読取装置9は、看護師がベッドの近傍(読取装置9による無線通信可能な範囲内)にいる間、その看護師の看護師IDを読み取り続ける。
そして、各読取装置9は、壁埋込形子機4、廊下灯3、制御器2を介して、記憶媒体10から読み取った看護師IDと、当該読取装置9が設置されているベッドのベッド番号(102−1〜102−4のいずれか)とを、ナースコール親機1へ送信する。
看護師がベッドに近づいたときに読取装置9が読み取った看護師IDがベッド番号とともにナースコール親機1へ送信されると、ナースコール親機1では、その看護師IDとそのベッド番号に対応する部屋番号とが対応付けられて状態記憶部27に記憶される。一方、看護師がベッドから離れたときに読取装置9が読み取った看護師IDがベッド番号とともにナースコール親機1へ送信されると、ナースコール親機1では、その看護師IDとそのベッド番号に対応する部屋番号とが状態記憶部27から削除される。
または、看護師がベッド(読取装置9による無線通信可能な範囲内)から離れたときに、読取装置9が看護師IDを読み取れなくなり、看護師IDがナースコール親機1へ送信されなくなると、ナースコール親機1では、その看護師IDとそのベッド番号に対応する部屋番号とが状態記憶部27から削除される。
また、図6に示すように、病室(部屋番号:102)の各ベッド(ベッド番号:102−1〜102−4)の周囲の床面には、センサー5(マットセンサー)が設置されている。センサー5は、患者によって踏まれることによって患者の所定の状態(例えば、患者の離床、転倒、転落等)を検出すると、自身のセンサーID(102−1〜102−4のいずれか)をナースコール親機1へ送信するようになっている。
〔ナースコールの呼び出しの具体例(変形例)〕
図7は、本発明の一実施形態に係るナースコールシステムによるナースコールの呼び出しの具体例(変形例)を示す図である。図7では、図6に示した病室(部屋番号:102)において、ベッド(ベッド番号:102−2)に設置されている読取装置9が、看護師(看護師名:Yさん)の記憶媒体10から看護師ID(0002)を読み取った後に、患者(患者名:Bさん)のベッド(ベッド番号:102−1)に対応するセンサー5(センサーID:102−1)が、所定の状態を検出した例を表している。図7(a)は各装置間のデータの流れを示している。図7(b)は、ディスプレイ20および携帯端末8にて表示される呼出画面の一例を示している。
まず、図7(a)に示すように、ベッド(ベッド番号:102−2)の近傍において、読取装置9が記憶媒体10から看護師ID(0002)を読み取ると、読取装置9は、読み取った看護師ID(0002)と、自身が設置されているベッドのベッド番号(102−2)とをナースコール親機1へ送信する。ナースコール親機1では、ベッド番号(102−2)に対応する部屋番号(102)と看護師ID(0002)とを対応付けて状態記憶部27に記憶させておく。
その後、ベッド(ベッド番号:102−1)に対応するセンサー5が所定の状態を検出すると、当該センサー5は、自身のセンサーID(102−1)を廊下灯3を介してナースコール親機1へ送信する。このとき、廊下灯3からは、部屋番号(102)が追加されてナースコール親機1へ送信される。
ナースコール親機1において、センサー5から送信されたセンサーID(102−1)および廊下灯3にて追加された部屋番号(102)を受信部24が受信すると、報知制御部25が、受信したセンサーID(102−1)に対応する患者の患者名(Bさん)およびベッド番号(102−1)を患者情報記憶部22から読み出す。
このとき、受信部24が廊下灯3から受信した部屋番号(102)には、看護師ID(0002)が対応付けられて状態記憶部27に記憶されている。このため、報知制御部25は、さらに、看護師ID(0002)に対応する看護師名(Yさん)を看護師情報記憶部23から読み出す。
そして、報知制御部25の制御により、報知部26が、受信部24が受信したセンサーID(102−1)に対応する患者(患者名:Bさん)を担当する複数の看護師の各々の携帯端末8に対して、患者情報記憶部22から読み出した患者名(Bさん)およびベッド番号(102−1)と、受信部24が廊下灯3から受信した部屋番号(102)と、看護師情報記憶部23から読み出した看護師名(Yさん)とを表示内容に含んだナースコール呼び出しの報知を行う。
また、報知制御部25の制御により、報知部26が、患者情報記憶部22から読み出した患者名(Bさん)およびベッド番号(102−1)と、受信部24が廊下灯3から受信した部屋番号(102)と、看護師情報記憶部23から読み出した看護師名(Yさん)とをディスプレイ20による表示内容に含んだナースコール呼び出しの報知を、ディスプレイ20およびスピーカ21に行わせる。
すなわち、スピーカ21および各携帯端末8から、所定の呼出音が出力される。また、ディスプレイ20および各携帯端末8にて、図7(b)に示すように、部屋番号(102)と、ベッド番号(102−1)と、患者名(Bさん)と、看護師名(Yさん)とを表示内容に含んだ呼出画面が表示される。
これにより、携帯端末8によってナースコール呼び出しの報知を受けた複数の看護師の各々は、所定の状態が検出された可能性のある患者(Bさん)と、その患者の病室(部屋番号:102)と、その病室に看護師(Yさん)が在室していることを把握することができる。このため、複数の看護師の各々は、これらの情報に基づいて、例えば患者の病状や看護師の経験度等を鑑み、自身がその病室に駆けつけて対応を行うべきか否かを判断することができる。したがって、本変形例によれば、センサー5が所定の状態を検出した際に、報知を受けた医療事業者が対応の必要性を判断して迅速に対応することができる。
なお、上記例において、病室(部屋番号:102)に看護師(Yさん)が在室していない場合には、ディスプレイ20および各携帯端末8にて、部屋番号(102)と、ベッド番号(102−1)と、患者名(Bさん)とを表示内容に含んだ呼出画面が表示される。すなわち、看護師名は表示されない。この場合、複数の看護師の各々は、その病室(部屋番号:102)に看護師が在室していないことを把握することができる。これにより、複数の看護師の各々は、自身がその病室に駆けつけて対応を行うべきであると判断することができる。
なお、上記実施形態では、センサー5として、マットセンサーを用いているが、本発明はこれに限らない。例えば、センサー5として、患者の位置を検出する超音波センサまたはドップラーセンサ、患者の声を検出する音圧センサ、患者による接触を検知するタッチセンサ等を用いることもできる。要するに、センサー5は、看護師の所定の状態を誤って検知し得るものであればどのようなものであってもよい。
また、上記実施形態では、所定の状態を検出したセンサー5に対応する複数の携帯端末8に対し、センサー5が所定の状態を検出したことを、呼出音の出力および呼出画面の表示にて報知するようにしているが、本発明はこれに限らない。例えば、所定の状態を検出したセンサー5に対応する複数の携帯端末8に対し、センサー5が所定の状態を検出したことを、呼出画面の表示のみで報知するようにしてもよい。
その他、上記各実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1 ナースコール親機
2 制御機
3 廊下灯
4 壁埋込形子機
5 センサー
6 ハンディナースコール主装置
7 無線基地局
8 携帯端末
9 読取装置
10 記憶媒体
20 ディスプレイ
21 スピーカ
22 患者情報記憶部
23 看護師情報記憶部
24 受信部
25 報知制御部
26 報知部
27 状態記憶部

Claims (3)

  1. 医療従事者が携帯する記憶媒体から識別情報を読み取る読取装置と、
    患者のベッドの近傍に設置され、患者の所定の状態を検出するセンサーと、
    前記センサーが前記患者の所定の状態を検出すると、当該患者を担当する複数の医療従事者の各々の携帯端末に対してナースコールの呼び出しの報知を行う報知部と、
    前記センサーが前記所定の状態を検出したときに、当該検出がなされた病室において、前記読取装置が前記記憶媒体から前記識別情報を読み取った状態である場合、当該センサーに対応する患者を担当する複数の医療従事者の各々の携帯端末に対して、前記読取装置が読み取った前記識別情報に対応する医療従事者を特定可能な情報と、前記所定の状態を検出したセンサーに対応する患者を特定可能な情報と、前記所定の状態の検出がなされた病室を特定可能な情報とを表示内容に含んだ報知を、前記報知部に行わせる報知制御部と
    を備えることを特徴とするナースコールシステム。
  2. 前記読取装置は、病室毎に設置されており、
    前記報知制御部は、前記センサーが前記所定の状態を検出したときに、当該検出がなされた病室に対して設置されている前記読取装置が前記記憶媒体から前記識別情報を読み取った状態である場合、当該センサーに対応する患者を担当する複数の医療従事者の各々の携帯端末に対して、前記医療従事者を特定可能な情報と、前記患者を特定可能な情報と、前記病室を特定可能な情報とを表示内容に含んだ報知を、前記報知部に行わせる
    ことを特徴とする請求項1に記載のナースコールシステム。
  3. 前記読取装置は、ベッド毎に設置されており、
    前記報知制御部は、前記センサーが前記所定の状態を検出したときに、当該検出がなされた病室のいずれかのベッドに対して設置されている前記読取装置が前記記憶媒体から前記識別情報を読み取った状態である場合、当該センサーに対応する患者を担当する複数の医療従事者の各々の携帯端末に対して、前記医療従事者を特定可能な情報と、前記患者を特定可能な情報と、前記病室を特定可能な情報とを表示内容に含んだ報知を、前記報知部に行わせる
    ことを特徴とする請求項1に記載のナースコールシステム。
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