JP2017005643A - 通信システム、通信装置、及び、通信方法 - Google Patents

通信システム、通信装置、及び、通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】半二重通信方式によるデータ通信と全二重通信方式による音声通信とで共用される通信線を介して通信する通信システムにおいて、搬送波の周波数を予め定められた上限周波数以下に抑えつつ、通信速度を高める。
【解決手段】ASK送信回路206は、予め定められた上限周波数以下である第1周波数の搬送波をデジタルデータ信号で変調することにより生成された被変調データ信号をリモコン装置300に送信する。音声信号送信回路216は、無変調のアナログ音声信号をリモコン装置300に送信する。ASK送信回路306は、被変調データ信号をリモコン装置200に送信する。FM送信回路316は、第1周波数よりも低く無変調のアナログ音声信号の周波数よりも高い第2周波数の搬送波をアナログ音声信号で変調することにより生成された被変調音声信号をリモコン装置200に送信する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半二重通信方式によるデータ通信と全二重通信方式による音声通信とで共用される通信線を介して通信する通信システム、通信装置、及び、通信方法に関する。
現在、半二重通信方式によるデータ通信と全二重通信方式による音声通信とで共用される通信線を介して通信する通信システムが知られている。このような通信システムでは、例えば、ASK(Amplitude Shift Keying)変調を用いたデータ通信が採用され、FM(Frequency Modulation)を用いた音声通信が採用される。そして、混信を防止するため、ASK変調で用いられる搬送波の周波数とFMで用いられる搬送波の2つの周波数との3つの周波数間には、十分な差が設けられる。
例えば、特許文献1には、運転信号の変調に用いる搬送波の周波数が200kHzであり、音声信号の変調に用いる搬送波の周波数が150kHz及び250kHzである給湯装置が開示されている。ここで、他の無線通信システムに対する電磁波の影響等を考慮して、使用可能な周波数の範囲が制限されることがある。例えば、長波ラジオ、AM(Amplitude Modulation)ラジオ、船舶・航空用通信等の無線通信システムに与える影響を考慮して、150kHz以上の周波数帯域の信号レベルを許容値以下に抑えることが強く要望される場合がある。
特開2000−283559号公報
しかしながら、特許文献1に開示された給湯装置は、このような要望に対応した設計ではない。ここで、このような要望に対応するため、例えば、上述した3つの周波数を、150kHzを超えない範囲で互いに近づける方法が考えられる。しかしながら、この方法の場合、実際には、150kHzという上限値のみならず、30kHz程度の下限値も考慮する必要がある。この下限値は、データ信号や音声信号のベースバンド信号と搬送波との混信を避けるために考慮すべき下限値であり、ベースバンド信号の周波数の上限値(例えば、3kHz程度)の10倍程度の値である。
ここで、30kHzから150kHzという狭い範囲内で上述した3つの周波数を設定する場合、Q値や次数が高い受信フィルタで信号を分離する必要が生じる。しかしながら、Q値や次数が高い受信フィルタを採用すると、遅延時間が大きくなり、通信速度が低下することになる。このため、半二重通信方式によるデータ通信と全二重通信方式による音声通信とで共用される通信線を介して通信する通信システムにおいて、搬送波の周波数を予め定められた上限周波数以下に抑えつつ、通信速度を高める技術が望まれている。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、半二重通信方式によるデータ通信と全二重通信方式による音声通信とで共用される通信線を介して通信する通信システムにおいて、搬送波の周波数を予め定められた上限周波数以下に抑えつつ、通信速度を高める通信システム、通信装置、及び、通信方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る通信システムは、
半二重通信方式によるデータ通信と全二重通信方式による音声通信とで共用される通信線を介して相互に通信する第1通信装置及び第2通信装置を備える通信システムであって、
前記第1通信装置は、
予め定められた上限周波数以下である第1周波数の搬送波をデジタルデータ信号で変調することにより生成された被変調データ信号を前記第2通信装置に送信するデータ信号送信回路と、
前記第2通信装置により送信された被変調データ信号を受信するデータ信号受信回路と、
無変調のアナログ音声信号を前記第2通信装置に送信する音声信号送信回路と、
前記第2通信装置により送信され、前記第1周波数よりも低く前記無変調のアナログ音声信号の周波数よりも高い第2周波数の搬送波をアナログ音声信号で変調することにより生成された被変調音声信号を受信する音声信号受信回路と、を備え、
前記第2通信装置は、
前記第1通信装置が備えるデータ信号受信回路により受信される被変調データ信号を前記第1通信装置に送信するデータ信号送信回路と、
前記第1通信装置が備えるデータ信号送信回路により送信された被変調データ信号を受信するデータ信号受信回路と、
前記被変調音声信号を前記第1通信装置に送信する音声信号送信回路と、
前記無変調のアナログ音声信号を受信する音声信号受信回路と、を備える。
本発明では、第1通信装置と第2通信装置との間のデータ通信は、予め定められた上限周波数以下である第1周波数の搬送波をデジタルデータ信号で変調することにより生成された被変調データ信号により実現し、第1通信装置から第2通信装置への音声通信は、無変調のアナログ音声信号により実現し、第2通信装置から第1通信装置への音声通信は、第1周波数よりも低く無変調のアナログ音声信号の周波数よりも高い第2周波数の搬送波をアナログ音声信号で変調することにより生成された被変調音声信号により実現する。従って、本発明によれば、搬送波の周波数を予め定められた上限周波数以下に抑えつつ、通信速度を高めることができる。
本発明の実施形態1に係る通信システム1000の構成図である。 第1周波数と第2周波数と第3周波数との大小関係を示す図である。 変換テーブルを示す図である。 本発明の実施形態1に係るリモコン装置200が実行する第1通話処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態1に係るリモコン装置300が実行する第2通話処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る通信システム1100の構成図である。 本発明の実施形態3に係る通信システム1200の構成図である。
(実施形態1)
まず、図1を参照して、本発明の実施形態1に係る通信システム1000について説明する。本実施形態では、通信システム1000は、通信線401と通信線402とを介して相互に接続された、給湯器100とリモコン装置200とリモコン装置300とが、相互に、データ通信と音声通信とを実行する給湯システムであるものとする。
データ通信は、半二重通信であり、ASK(Amplitude Shift Keying)変調を利用するデジタル通信である。データ通信は、給湯器100とリモコン装置200との間、給湯器100とリモコン装置300との間、リモコン装置200とリモコン装置300との間で実行される。
一方、音声通信は、全二重通信であり、無変調のアナログ通信、又は、FM(Frequency Modulation)を利用するアナログ通信である。音声通信は、リモコン装置200とリモコン装置300との間で実行される。ここで、リモコン装置200からリモコン装置300への音声通信は、無変調のアナログ通信であり、リモコン装置300からリモコン装置200への音声通信は、FMを利用するアナログ通信である。
以下、ASK変調に用いられる搬送波の周波数を第1周波数と呼び、FMに用いられる搬送波の周波数を第2周波数と呼び、無変調のアナログ音声信号の周波数の上限値を第3周波数と呼ぶ。本実施形態では、通信に使用可能な周波数の上限値が150kHzであるものとし、無変調のアナログ音声信号の周波数の上限値(音声の周波数の上限値)が3kHzであるものとする。そこで、後述するように、第1周波数は、150kHzよりも低い120kHzとし、第2周波数は、3kHzの10倍の30kHzとする。
通信システム1000は、給湯器100と、リモコン装置200と、リモコン装置300とを備える。給湯器100は、水を湯に変えて供給する器具であり、リモコン装置200とリモコン装置300との双方により操作される。リモコン装置200は、給湯器100を操作する装置である。リモコン装置300は、給湯器100を操作する装置である。給湯器100と、リモコン装置200と、リモコン装置300とは、通信線401と通信線402とを介して相互に接続される。通信線401と通信線402とは、電力を供給する電源線としての機能と、データ通信や音声通信のための通信線としての機能とを有する。例えば、通信線401は、電源電位が印加される電源線であり、通信線402は、接地電位が印加される接地線である。
給湯器100は、通信線401と通信線402とを介して、リモコン装置200とリモコン装置300とに電力を供給する。給湯器100とリモコン装置200とは、通信線401と通信線402とを介して、相互にデータ通信が可能である。また、給湯器100とリモコン装置300とは、通信線401と通信線402とを介して、相互にデータ通信が可能である。リモコン装置200とリモコン装置300とは、通信線401と通信線402とを介して、相互にデータ通信と音声通信とが可能である。
ここで、給湯器100の構成について説明する。給湯器100は、データ通信のための構成を備える。給湯器100は、フィルタ回路101と、ASK受信回路102と、ASK復調回路103と、制御部104と、ASK変調回路105と、ASK送信回路106と、直流電源107と、給電回路108とを備える。
フィルタ回路101は、通信線401と通信線402とから供給された信号から無変調のアナログ音声信号とFM信号とを除去することによりASK信号を抽出し、抽出されたASK信号をASK受信回路102とASK送信回路106とに供給する。また、フィルタ回路101は、ASK受信回路102とASK送信回路106とから供給された信号から、無変調のアナログ音声信号とFM信号とを除去することによりASK信号を抽出し、抽出されたASK信号を通信線401と通信線402とに供給する。
ここで、ASK信号は、第1周波数の搬送波をデジタルデータ信号でASK変調することにより生成される被変調データ信号である。無変調のアナログ音声信号は、周波数の上限値が第3周波数である無変調のアナログ音声信号である。FM信号は、第2周波数の搬送波をデジタルデータ信号で周波数変調することに生成される被変調音声信号である。なお、ASK信号を抽出することは、第1周波数の信号成分を抽出することを意味し、第2周波数の信号成分と第3周波数の信号成分とを除去することを意味する。
フィルタ回路101は、例えば、第1周波数を中心周波数とするバンドパスフィルタである。また、フィルタ回路101のQ値や次数は、ASK受信回路102によるASK信号の受信に影響を与えないように第2周波数の信号成分と第3周波数の信号成分とを十分に減衰させる程度の値に設定される。フィルタ回路101は、例えば、LCフィルタ回路を備える。
ASK受信回路102は、フィルタ回路101を介して、リモコン装置200やリモコン装置300から送信されたASK信号を受信する。ASK受信回路102は、ASK復調回路103においてASK信号の復調が可能となるように、ASK信号を増幅する。ASK受信回路102は、例えば、トランジスタ回路を備える。
ASK復調回路103は、ASK受信回路102から供給されたASK信号を復調することにより、デジタルデータ信号を生成する。このデジタルデータ信号は、例えば、ASK信号が搬送波を有する間、第1レベル(例えば、5V)となり、ASK信号が搬送波を有さない間、第1レベルとは異なる第2レベル(例えば、0V)となる信号である。デジタルデータ信号は、例えば、電圧信号である。ASK復調回路103は、例えば、ダイオード検波回路やマイクロコントローラを備える。
制御部104は、給湯器100全体の動作を制御する。制御部104は、リモコン装置200やリモコン装置300との間で、データ通信する機能を有する。具体的には、制御部104は、ASK復調回路103から供給されたデジタルデータ信号により示される受信データを取得する。また、制御部104は、送信データを示すデジタルデータ信号を生成し、ASK変調回路105に供給する。なお、送信データや受信データは、第1の値と第2の値との組み合わせにより表されるデータである。例えば、第1の値は「1」であり、第2の値は「0」である。
制御部104は、例えば、受信したデジタルデータ信号が1つのビット期間の間、第1のレベル(例えば、5V)を維持したときに、第1の値(例えば、「1」)を取得し、受信したデジタルデータ信号が1つのビット期間の間、第2のレベル(例えば、0V)を維持したときに、第2の値(例えば、「0」)を取得する。また、制御部104は、例えば、送信するデジタルデータ信号として、送信データが第1の値(例えば、「1」)であるとき、1つのビット期間の間、第1のレベル(例えば、5V)を維持し、送信データが第2の値(例えば、「0」)であるとき、1つのビット期間の間、第2のレベル(例えば、0V)を維持するデジタルデータ信号を生成する。制御部104は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、RTC(Real Time Clock)などを備える。このCPUは、例えば、RAMを一時記憶領域として使用しながら、ROMに記憶されているプログラムを実行する。
ASK変調回路105は、制御部104から供給されたデジタルデータ信号により第1周波数の搬送波を変調することにより、ASK信号を生成する。ASK変調回路105は、例えば、デジタルデータ信号が第1のレベル(例えば、5V)である間、搬送波を有し、デジタルデータ信号が第2のレベル(例えば、0V)である間、搬送波を有さないASK信号を生成する。ASK変調回路105は、例えば、デジタルデータ信号と搬送波とを乗算する乗算器やマイクロコントローラを備える。
ASK送信回路106は、ASK変調回路105から供給されたASK信号を、送信可能となる程度に増幅する。ASK送信回路106は、例えば、トランジスタ回路を備える。
直流電源107は、給湯器100を動作させるための直流電力を供給する。直流電源107は、給電回路108を介して、リモコン装置200とリモコン装置300とにも、直流電力を供給する。直流電源107は、電源端子と接地端子との間に、容量が大きいバイパスコンデンサを備える。このバイパスコンデンサの影響により、直流電源107は、ASK信号やFM信号や無変調のアナログ音声信号に対するインピーダンスが低くなる。このため、直流電源107は、給電回路108を介さず、直接、通信線401と通信線402とに接続されると、通信線401と通信線402とを用いたデータ通信や音声通信ができなくなる。そこで、直流電源107は、給電回路108を介して、通信線401と通信線402とに接続される。
給電回路108は、直流電源107から供給された直流電力を、通信線401と通信線402とを介して、リモコン装置200とリモコン装置300とに供給する。給電回路108は、ASK信号やFM信号や無変調のアナログ音声信号に対するインピーダンスを上昇させる回路である。給電回路108は、例えば、チョークコイルを備える。
次に、リモコン装置200の構成について説明する。リモコン装置200は、データ通信のための構成と、音声通信のための構成と、を備える。リモコン装置200が備えるデータ通信のための構成は、基本的に、給湯器100が備えるデータ通信のための構成と同様である。音声通信のための構成は、リモコン装置300に音声信号を送信するための構成と、リモコン装置300から音声信号を受信するための構成とを備える。リモコン装置200は、フィルタ回路201と、ASK受信回路202と、ASK復調回路203と、制御部204と、ASK変調回路205と、ASK送信回路206と、電源回路207と、受電回路208と、ボタン209と、フィルタ回路211と、FM受信回路212と、FM復調回路213と、インターフォン回路214と、レベル検出回路215と、音声信号送信回路216と、フィルタ回路217と、マイク218と、スピーカ219とを備える。
フィルタ回路201は、通信線401と通信線402とから供給された信号から無変調のアナログ音声信号とFM信号とを除去することによりASK信号を抽出し、抽出したASK信号をASK受信回路202とASK送信回路206とに供給する。フィルタ回路201は、例えば、第1周波数を中心周波数とするバンドパスフィルタである。また、フィルタ回路201のQ値や次数は、ASK受信回路202によるASK信号の受信に影響を与えないように第2周波数の信号成分と第3周波数の信号成分とを十分に減衰させる程度の値に設定される。フィルタ回路201は、例えば、LCフィルタ回路を備える。
ASK受信回路202は、フィルタ回路201を介して、給湯器100やリモコン装置300から送信されたASK信号を受信する。ASK受信回路202は、ASK復調回路203においてASK信号の復調が可能となるように、ASK信号を増幅する。ASK受信回路202は、例えば、トランジスタ回路を備える。
ASK復調回路203は、ASK受信回路202から供給されたASK信号を復調することにより、デジタルデータ信号を生成する。ASK復調回路203は、ASK信号の搬送波の周波数が第1周波数であるものとして、ASK信号を復調する。ASK復調回路203は、例えば、ダイオード検波回路やマイクロコントローラを備える。
制御部204は、リモコン装置200全体の動作を制御する。制御部204は、給湯器100やリモコン装置300との間で、データ通信する機能を有する。また、制御部204は、リモコン装置300との間で、音声通信する機能を有する。具体的には、制御部204は、インターフォン回路214を制御して、FM復調回路213から供給されたアナログ音声信号を、スピーカ219に出力させる。また、制御部204は、インターフォン回路214を制御して、マイク218から供給されたアナログ音声信号を、音声信号送信回路216に供給させる。なお、アナログ音声信号は、例えば、アナログ電圧信号である。
また、制御部204は、ボタン209から供給される操作信号に基づいて、各種の処理を実行する。制御部204が実行する処理は、例えば、インターフォン回路214の電源をオン・オフする処理や、給湯器100やリモコン装置300とデータ通信する処理である。
更に、制御部204は、レベル検出回路215から供給されたアナログ電圧信号に基づいて、音声信号送信回路216のゲインを調整する。例えば、制御部204は、制御部204が備える記憶部2041に記憶された変換テーブルにより示されるゲインのうち、アナログ電圧信号により示される信号レベルに対応するゲインを特定し、特定したゲインを音声信号送信回路216に設定する。制御部204は、アナログ電圧信号をA/D(Analog/Digital)変換することにより得られたデジタル値を、アナログ電圧信号により示される信号レベルとして特定する。制御部204は、例えば、マイクロコントローラを備える。
ASK変調回路205は、制御部204から供給されたデジタルデータ信号により第1周波数の搬送波を変調することにより、ASK信号を生成する。ASK変調回路205は、例えば、デジタルデータ信号と搬送波とを乗算する乗算器やマイクロコントローラを備える。
ASK送信回路206は、ASK変調回路205から供給されたASK信号を、送信可能となる程度に増幅する。ASK送信回路206は、例えば、トランジスタ回路を備える。
電源回路207は、リモコン装置200を動作させるための直流電力を供給する。電源回路207は、受電回路208を介して、給湯器100から直流電力を受電する。電源回路207は、電源端子と接地端子との間に、容量が大きいバイパスコンデンサを備える。このバイパスコンデンサの影響により、電源回路207は、ASK信号や無変調のアナログ音声信号やFM信号や無変調のアナログ音声信号に対するインピーダンスが低くなる。このため、電源回路207は、受電回路208を介さず、直接、通信線401と通信線402とに接続されると、通信線401と通信線402とを用いたデータ通信や音声通信ができなくなる。そこで、電源回路207は、受電回路208を介して、通信線401と通信線402とに接続される。
受電回路208は、通信線401と通信線402とを介して、給湯器100から供給された直流電力を、電源回路207に供給する。受電回路208は、ASK信号や無変調のアナログ音声信号やFM信号や無変調のアナログ音声信号に対するインピーダンスを上昇させる回路である。受電回路208は、例えば、チョークコイルを備える。
ボタン209は、ユーザから各種の操作を受け付ける。ボタン209は、受け付けられた操作に応じた操作信号を制御部204に供給する。なお、ボタン209が受け付ける操作は、例えば、インターフォン回路214の電源のオン・オフを指示する操作や、給湯器100の動作を指示する操作である。
フィルタ回路211は、通信線401と通信線402とから供給された信号からASK信号と無変調のアナログ音声信号とを除去することによりFM信号を抽出し、抽出したFM信号をFM受信回路212に供給する。また、フィルタ回路211は、FM受信回路212から供給された信号からASK信号と無変調のアナログ音声信号とを除去することによりFM信号を抽出し、抽出したFM信号を通信線401と通信線402とに供給する。フィルタ回路211は、例えば、第2周波数を中心周波数とするバンドパスフィルタである。また、フィルタ回路211のQ値は、FM受信回路212によるFM信号の受信に影響を与えないように第1周波数や第3周波数の成分を十分に減衰させる程度の値に設定される。フィルタ回路211は、例えば、LCフィルタ回路を備える。
FM受信回路212は、フィルタ回路211を介して、リモコン装置300から送信されたFM信号を受信する。FM受信回路212は、FM復調回路213においてFM信号の復調が可能となるように、FM信号を増幅する。FM受信回路212は、例えば、トランジスタ回路を備える。
FM復調回路213は、FM受信回路212から供給されたFM信号を復調することにより、アナログ音声信号を生成する。FM復調回路213は、FM信号の搬送波の周波数が第2周波数であるものとして、FM信号を復調する。FM復調回路213は、例えば、PLL(Phase Locked Loop)回路を備える。
インターフォン回路214は、制御部204による制御に従って、リモコン装置300との間で音声通信する。具体的には、インターフォン回路214は、FM復調回路213から供給されたアナログ音声信号をスピーカ219に供給し、マイク218から供給されたアナログ音声信号を音声信号送信回路216に供給する。インターフォン回路214は、電源が投入されると、FM復調回路213から供給されたアナログ音声信号をスピーカ219に供給する処理や、マイク218から供給されたアナログ音声信号を音声信号送信回路216に供給する処理を開始する。インターフォン回路214の電源は、制御部204によりオン・オフされる。
レベル検出回路215は、FM受信回路212により受信された第2周波数の搬送波又はFM信号の信号レベルを検出し、検出した信号レベルを示すアナログ電圧信号を制御部204に供給する。第2周波数の搬送波又はFM信号の信号レベルは、第2周波数の搬送波又はFM信号の振幅の大きさに応じた信号レベルであり、第2周波数の搬送波又はFM信号を整流したときに得られる電圧レベルであるものとする。ここで、第2周波数の搬送波又はFM信号は、FM送信回路316により送信されてからFM受信回路212により受信されるまでの間に減衰する。従って、FM受信回路212により受信される第2周波数の搬送波又はFM信号の信号レベルは、FM送信回路316により送信される第2周波数の搬送波又はFM信号の信号レベルの理想値よりも小さくなる。本実施形態では、この理想値は、5Vであるものとする。
なお、本実施形態では、通信線401と通信線402とによる音声信号のドロップが支配的であり、通信線401と通信線402とに接続される負荷(例えば、フィルタ回路211、フィルタ回路317、FM送信回路316)よりも通信線401と通信線402とにより音声信号が大きく減衰するものとする。ここで、第2周波数の搬送波又はFM信号の減衰の程度と、無変調のアナログ音声信号の減衰の程度とは、基本的に相関関係がある。言い換えれば、第2周波数の搬送波又はFM信号が通信線401と通信線402とを通過する間に大きく減衰する場合、無変調のアナログ音声信号も通信線401と通信線402とを通過する間に大きく減衰する。そこで、本実施形態では、第2周波数の搬送波又はFM信号の減衰の程度から無変調のアナログ音声信号の減衰の程度を推定し、推定された程度に応じて無変調のアナログ音声信号を増幅させる。レベル検出回路215は、例えば、ダイオード検波回路を備える。
音声信号送信回路216は、アナログ音声信号の信号レベルを必要な信号レベルまで増幅する回路である。音声信号送信回路216の増幅率は、外部からの制御信号により可変である。音声信号送信回路216は、制御部204により設定されたゲインに従ってインターフォン回路214から供給されたアナログ音声信号を増幅し、増幅したアナログ音声信号をフィルタ回路217に供給する。音声信号送信回路216は、例えば、AGC(Automatic Gain Control)を備えたアンプ回路を備える。
フィルタ回路217は、通信線401と通信線402とから供給された信号からASK信号とFM信号とを除去することにより無変調のアナログ音声信号を抽出し、抽出した無変調のアナログ音声信号を音声信号送信回路216に供給する。また、フィルタ回路211は、音声信号送信回路216から供給された信号からASK信号とFM信号とを除去することにより無変調のアナログ音声信号を抽出し、抽出した無変調のアナログ音声信号を通信線401と通信線402とに供給する。フィルタ回路217は、例えば、第3周波数を超える周波数の成分を大きく減衰させるローパスフィルタである。或いは、フィルタ回路217は、例えば、第3周波数以下の周波数を中心周波数とするバンドパスフィルタであってもよい。また、フィルタ回路217のQ値や次数は、音声信号送信回路216による無変調のアナログ音声信号の送信に影響を与えないように第1周波数や第2周波数の成分を十分に減衰させる程度の値に設定される。フィルタ回路217は、例えば、LCフィルタ回路を備える。
マイク218は、音声をアナログ音声信号に変換し、アナログ音声信号をインターフォン回路214に供給する。
スピーカ219は、インターフォン回路214から供給されたアナログ音声信号により示される音声を出力する。
次に、リモコン装置300の構成について説明する。リモコン装置300は、フィルタ回路301と、ASK受信回路302と、ASK復調回路303と、制御部304と、ASK変調回路305と、ASK送信回路306と、電源回路307と、受電回路308と、ボタン309と、フィルタ回路311と、音声信号受信回路312と、インターフォン回路314と、FM変調回路315と、FM送信回路316と、フィルタ回路317と、マイク318と、スピーカ319とを備える。
フィルタ回路301は、通信線401と通信線402とから供給された信号から無変調のアナログ音声信号とFM信号とを除去することによりASK信号を抽出し、抽出したASK信号をASK受信回路302とASK送信回路306とに供給する。フィルタ回路301は、例えば、第1周波数を中心周波数とするバンドパスフィルタである。また、フィルタ回路301のQ値や次数は、ASK受信回路302によるASK信号の受信に影響を与えないように第2周波数の信号成分と第3周波数の信号成分とを十分に減衰させる程度の値に設定される。フィルタ回路301は、例えば、LCフィルタ回路を備える。
ASK受信回路302は、フィルタ回路301を介して、給湯器100やリモコン装置200から送信されたASK信号を受信する。ASK受信回路302は、ASK復調回路303においてASK信号の復調が可能となるように、ASK信号を増幅する。ASK受信回路302は、例えば、トランジスタ回路を備える。
ASK復調回路303は、ASK受信回路302から供給されたASK信号を復調することにより、デジタルデータ信号を生成する。ASK復調回路303は、ASK信号の搬送波の周波数が第1周波数であるものとして、ASK信号を復調する。ASK復調回路303は、例えば、ダイオード検波回路やマイクロコントローラを備える。
制御部304は、リモコン装置300全体の動作を制御する。制御部304は、給湯器100やリモコン装置200との間で、データ通信する機能を有する。また、制御部304は、リモコン装置200との間で、音声通信する機能を有する。具体的には、制御部304は、インターフォン回路314を制御して、音声信号受信回路312から供給されたアナログ音声信号を、スピーカ319に出力させる。また、制御部304は、インターフォン回路314を制御して、マイク318から供給されたアナログ音声信号を、FM変調回路315に供給させる。
制御部304は、ボタン309から供給されるボタン信号に基づいて、各種の処理を実行する。制御部304が実行する処理は、例えば、インターフォン回路314の電源をオン・オフする処理や、給湯器100やリモコン装置200とデータ通信する処理である。制御部304は、例えば、マイクロコントローラを備える。
ASK変調回路305は、制御部304から供給されたデジタルデータ信号により第1周波数の搬送波を変調することにより、ASK信号を生成する。ASK変調回路305は、例えば、デジタルデータ信号と搬送波とを乗算する乗算器やマイクロコントローラを備える。
ASK送信回路306は、ASK変調回路305から供給された送信ASK信号を、送信可能となる程度に増幅する。ASK送信回路306は、例えば、トランジスタ回路を備える。
電源回路307は、リモコン装置300を動作させるための直流電力を供給する。電源回路307は、受電回路308を介して、給湯器100から直流電力を受電する。電源回路307は、受電回路308を介して、通信線401と通信線402とに接続される。
受電回路308は、通信線401と通信線402とを介して、給湯器100から供給された直流電力を、電源回路307に供給する。受電回路308は、ASK信号や無変調のアナログ音声信号やFM信号に対するインピーダンスを上昇させる回路である。受電回路308は、例えば、チョークコイルを備える。
ボタン309は、ユーザから各種の操作を受け付ける。ボタン309は、受け付けられた操作に応じた操作信号を制御部304に供給する。なお、ボタン309が受け付ける操作は、例えば、インターフォン回路314の電源のオン・オフを指示する操作や、給湯器100の動作を指示する操作である。
フィルタ回路311は、通信線401と通信線402とから供給された信号からASK信号とFM信号とを除去することにより無変調のアナログ音声信号を抽出し、抽出した無変調のアナログ音声信号を音声信号受信回路312に供給する。また、フィルタ回路311は、音声信号受信回路312から供給された信号からASK信号とFM信号とを除去することにより無変調のアナログ音声信号を抽出し、抽出した無変調のアナログ音声信号を通信線401と通信線402とに供給する。フィルタ回路311は、例えば、第3周波数を超える周波数の成分を大きく減衰させるローパスフィルタである。或いは、フィルタ回路311は、例えば、第3周波数以下の周波数を中心周波数とするバンドパスフィルタであってもよい。また、フィルタ回路311のQ値や次数は、音声信号受信回路312による無変調のアナログ音声信号の受信に影響を与えないように第1周波数や第2周波数の成分を十分に減衰させる程度の値であることが望ましい。フィルタ回路311は、例えば、LCフィルタ回路を備える。
音声信号受信回路312は、フィルタ回路311を介して、リモコン装置200から送信された無変調のアナログ音声信号を受信する。音声信号受信回路312は、スピーカ319において適切な大きさの音声が再生されるように、無変調のアナログ音声信号を増幅する。音声信号受信回路312は、例えば、トランジスタ回路を備える。
インターフォン回路314は、制御部304による制御に従って、リモコン装置200との間で音声通信する。具体的には、インターフォン回路314は、音声信号受信回路312から供給されたアナログ音声信号をスピーカ319に供給し、マイク318から供給されたアナログ音声信号をFM変調回路315に供給する。インターフォン回路314は、電源が投入されると、音声信号受信回路312から供給されたアナログ音声信号をスピーカ319に供給する処理や、マイク318から供給されたアナログ音声信号をFM変調回路315に供給する処理を開始する。インターフォン回路314の電源は、制御部304によりオン・オフされる。
FM変調回路315は、インターフォン回路314から供給されたアナログ音声信号の電圧レベルに応じて、第2周波数の搬送波の周波数を変化させることにより、FM信号を生成する。FM変調回路315は、例えば、入力電圧により発振周波数をコントロール可能な、RC発振回路やLC発振回路を備える。
FM送信回路316は、FM変調回路315から供給されたFM信号を、送信可能となる程度に増幅する。FM送信回路316は、例えば、トランジスタ回路を備える。
マイク318は、音声をアナログ音声信号に変換し、アナログ音声信号をインターフォン回路314に供給する。
スピーカ319は、インターフォン回路314から供給されたアナログ音声信号により示される音声を出力する。
次に、図2を参照して、第1周波数と第2周波数と第3周波数との大小関係について説明する。第1周波数は、給湯器100とリモコン装置200とリモコン装置300との間で送受信されるASK信号の搬送波の周波数である。第2周波数は、リモコン装置200がリモコン装置300から受信するFM信号の搬送波の周波数である。第3周波数は、リモコン装置300がリモコン装置200から受信する無変調のアナログ音声信号の周波数の上限値である。
本実施形態では、規格により、150kHzから30MHzまでの周波数の使用が制限されているものとする。この場合、30MHz以上の周波数を使用することは現実的ではないため、150kHz以下の周波数を使用することになる。このように、本実施形態では、搬送波の周波数として使用可能な周波数の上限値(以下「上限周波数」という。)が、150kHzであるものとする。この場合、0Hzから150kHzまでの範囲で、第1周波数と第2周波数と第3周波数とを選択することになる。ただし、所望の周波数成分が適切に抽出・分離可能となるように、第1周波数と第2周波数と第3周波数とは相互に十分な差があることが要求される。
本実施形態では、ASK信号のベースバンド信号であるデジタルデータ信号は、3kHz程度の周波数であるものとする。このため、ASK信号とデジタルデータ信号とを分離可能とするため、第1周波数は3kHzの10倍である30kHz以上であることが好適である。また、第3周波数は、無変調のアナログ音声信号の周波数の上限値であり、3kHz程度の値である。このため、FM信号と無変調のアナログ音声信号とを分離可能とするため、第2周波数は3kHzの10倍である30kHz以上であることが好適である。
ここで、ASK変調では、搬送波の周波数が高くなる程、送信されるデジタルデータ信号が立ち下がってから受信されるデジタルデータ信号が立ち下がるまでの遅延時間が短くなる。この遅延時間が短くなるほど通信エラーが減少し、その結果、通信速度が向上する。このため、通信速度を向上させるためには、ASK変調用の周波数は、できるだけ高い周波数であることが望ましい。そこで、ASK変調用の周波数である第1周波数を、第2周波数よりも高くすることが好適である。本実施形態では、第1周波数は、120kHzに設定されるものとする。
次に、第2周波数を30kHzから120kHzまでの範囲において設定する。ここで、ASK信号とFM信号との混信を抑制するため、第1周波数と第2周波数とは十分に差があることが好適である。そこで、本実施形態では、第2周波数は、30kHzに設定されるものとする。この場合、第1周波数と第2周波数とは2オクターブの差となり、十分に混信が抑制される。図2において、f1は第1周波数を表し、f2は第2周波数を表し、f3は第3周波数を表している。また、図2において、BPF1はf1を抽出するためのバンドパスフィルタのゲイン特性を表し、BPF2はf2を抽出するためのバンドパスフィルタのゲイン特性を表し、LPFはf3を抽出するためのローパスフィルタのゲイン特性を表している。
BPF1は、中心周波数がf1であるバンドパスフィルタである。従って、BPF1は、f1の近傍の周波数の信号レベルをあまり減衰させず、f1との差が大きい周波数における信号レベルを大きく減衰させるゲイン特性となる。つまり、BPF1は、ASK信号をあまり減衰させず、FM信号と無変調のアナログ音声信号とを大きく減衰させる。BPF2は、中心周波数がf2であるバンドパスフィルタである。従って、BPF2は、f2の近傍の周波数の信号レベルをあまり減衰させず、f2との差が大きい周波数における信号レベルを大きく減衰させるゲイン特性となる。つまり、BPF2は、FM信号をあまり減衰させず、ASK信号と無変調のアナログ音声信号とを大きく減衰させる。LPFは、f3以上の周波数の信号レベルを大きく減衰させるローパスフィルタである。従って、LPFは、f3よりも小さい周波数の信号レベルをあまり減衰させず、f3よりも大きくf3との差が大きい周波数の信号レベルを大きく減衰させるゲイン特性となる。つまり、LPFは、無変調のアナログ音声信号をあまり減衰させず、ASK信号とFM信号とを大きく減衰させる。
BPF1は、フィルタ回路101、フィルタ回路201、フィルタ回路301のゲイン特性である。BPF2は、フィルタ回路211、フィルタ回路311のゲイン特性である。LPFは、フィルタ回路217、フィルタ回路317のゲイン特性である。ここで、第1周波数と第2周波数との差が大きいほど、BPF1のQ値や次数を低くすることができる。なお、BPF1のQ値や次数が低い程、ASK信号を用いたデータ通信を高速化することが可能となる。また、第1周波数と第2周波数との差が大きく、第2周波数と第3周波数との差が大きいほど、BPF2のQ値や次数を低くすることができる。なお、BPF2のQ値や次数が低い程、FM信号を用いた音声通信を高速化することが可能となる。また、第2周波数と第3周波数との差が大きいほど、LPFのQ値や次数を低くすることができる。なお、LPFのQ値や次数が低い程、無変調のアナログ音声信号を用いた音声通信を高速化することが可能となる。
次に、図3を参照して、変換テーブルについて説明する。変換テーブルは、制御部204が備える記憶部2041に記憶される。変換テーブルは、レベル検出回路215から制御部204に供給されるアナログ電圧信号により示される信号レベルを、音声信号送信回路216に設定すべきゲインに変換するための変換テーブルである。変換テーブルは、大きい信号レベルほど小さいゲインに変換する。図3には、0Vから5Vの信号レベルを、1V毎に区切り、5段階でゲインが設定される例を示している。
具体的には、図3には、信号レベルが5Vから4Vまでの範囲内である場合に1.0倍のゲインが設定され、信号レベルが4Vから3Vまでの範囲内である場合に1.2倍のゲインが設定され、信号レベルが3Vから2Vまでの範囲内である場合に1.6倍のゲインが設定され、信号レベルが2Vから1Vまでの範囲内である場合に2.5倍のゲインが設定され、信号レベルが1Vから0Vまでの範囲内である場合に5.0倍のゲインが設定される例が示されている。
次に、図4に示すフローチャートを参照して、リモコン装置200が実行する第1通話処理について説明する。この第1通話処理は、リモコン装置200の電源が投入されたことに応答して開始される。
まず、制御部204は、通話開始操作があるか否かを判別する(ステップS101)。具体的には、制御部204は、ボタン209から通話の開始を指示する操作信号が供給されたか否かを判別する。なお、操作信号は、ボタン209が押圧されたことに応答して、ボタン209から制御部204に供給される信号である。
制御部204は、通話開始操作がないと判別すると(ステップS101:NO)、通話開始要求を受信したか否かを判別する(ステップS102)。この通話開始要求は、通話を開始することの要求であり、通話開始操作がなされたリモコン装置から他のリモコン装置に通知される要求である。ここでは、制御部204は、リモコン装置300から通話開始要求を受信したか否かを判別する。なお、通話開始要求は、データ通信により通知される。
例えば、リモコン装置300は、第1周波数の搬送波を通話開始要求を示すデジタルデータ信号でASK変調することにより生成されるASK信号を、通信線401及び通信線402を介してリモコン装置200に送信する。この場合、ASK受信回路202は、フィルタ回路201を介して受信したASK信号をASK復調回路203に供給する。ASK復調回路203は、供給されたASK信号を復調してデジタルデータ信号を取得し、取得したデジタルデータ信号を制御部204に供給する。制御部204は、通話開始要求を示すデジタルデータ信号が供給されることにより、リモコン装置300から通話開始要求がなされた旨を検知することができる。
制御部204は、通話開始要求を受信していないと判別すると(ステップS102:NO)、ステップS101に処理を戻す。ここで、制御部204は、通話開始操作があると判別すると(ステップS101:YES)、通話開始要求を送信する(ステップS103)。
例えば、制御部204は、通話開始要求を示すデジタルデータ信号をASK変調回路205に供給する。一方、ASK変調回路205は、第1周波数の搬送波を供給されたデジタルデータ信号でASK変調することによりASK信号を生成し、生成したASK信号をASK送信回路206に供給する。そして、ASK送信回路206は、供給されたASK信号を、フィルタ回路201、通信線401及び通信線402を介して、リモコン装置300に送信する。リモコン装置300は、ASK信号を受信することにより、リモコン装置200から通話開始要求がなされた旨を検知することができる。
制御部204は、通話開始要求を受信したと判別した場合(ステップS102:YES)、又は、ステップS103の処理を完了した場合、FMに用いる搬送波の信号レベルを検出する(ステップS104)。後述するように、リモコン装置300は、通話開始要求を受信した場合、又は、通話開始操作を検出した場合、FMに用いる搬送波の出力を開始する。この搬送波は、FM変調回路315→FM送信回路316→フィルタ回路317→通信線401及び通信線402→フィルタ回路211→FM受信回路212という経路で伝達される。そこで、レベル検出回路215は、FM受信回路212により受信された搬送波の信号レベルを検出し、検出した信号レベルを示すアナログ電圧信号を制御部204に供給する。制御部204は、供給されたアナログ電圧信号に基づいて、搬送波の信号レベルを検出することが可能となる。なお、FM変調では、搬送波の振幅は変化しない。つまり、FMに用いる搬送波の信号レベルは、FM信号の信号レベルと同様である。従って、制御部204は、FMに用いる搬送波の信号レベルに代えて、FM信号の信号レベルを検出してもよい。
制御部204は、ステップS104の処理を完了すると、検出した信号レベルに応じてゲインを調整する(ステップS105)。具体的には、制御部204は、記憶部2041に記憶された変換テーブルを参照して、検出した信号レベルに応じたゲインを特定し、特定したゲインを音声送信回路216に設定する。制御部204は、検出された信号レベルが大きいほど小さなゲインを設定し、検出された信号レベルが小さいほど大きなゲインを設定する。なお、音声送信回路216は、制御部204により設定されたゲインに応じて、インターフォン回路214から供給されたアナログ音声信号を増幅する。
制御部204は、ステップS105の処理を完了すると、インターフォン回路214の電源をオンする(ステップS106)。なお、インターフォン回路214の電源がオンすると、マイク218が生成したアナログ音声信号が音声信号送信回路216に供給され、FM復調回路213が復調したアナログ音声信号がスピーカ219に供給される。そして、インターフォン回路214の電源がオンされ、更に、インターフォン回路314の電源がオンされると、リモコン装置200とリモコン装置300との間で双方向の同時通話が可能となる。双方向の同時通話では、マイク218により収集された音声がスピーカ319から出力され、マイク318により収集された音声がスピーカ219から出力される。
制御部204は、ステップS106の処理を完了すると、通話終了操作があるか否かを判別する(ステップS107)。具体的には、制御部204は、ボタン209から通話の終了を指示する操作信号が供給されたか否かを判別する。
制御部204は、通話終了操作がないと判別すると(ステップS107:NO)、通話終了要求を受信したか否かを判別する(ステップS108)。この通話終了要求は、通話を終了することの要求であり、通話終了操作がなされたリモコン装置から他のリモコン装置に通知される要求である。ここでは、制御部204は、リモコン装置300から通話終了要求を受信したか否かを判別する。なお、通話終了要求は、データ通信により通知される。
制御部204は、通話終了要求を受信していないと判別すると(ステップS108:NO)、ステップS107に処理を戻す。ここで、制御部204は、通話終了操作があると判別すると(ステップS107:YES)、通話終了要求を送信する(ステップS109)。制御部204は、通話開始要求と同様に、データ通信により通話終了要求をリモコン装置300に送信する。
制御部204は、通話終了要求を受信したと判別した場合(ステップS108:YES)、又は、ステップS109の処理を完了した場合、インターフォン回路214の電源をオフする(ステップS110)。なお、インターフォン回路214の電源がオフすると、マイク218が生成したアナログ音声信号が音声信号送信回路216に供給されなくなり、FM復調回路213が復調したアナログ音声信号がスピーカ219に供給されなくなる。そして、インターフォン回路214の電源がオフされ、又は、インターフォン回路314の電源がオフされると、リモコン装置200とリモコン装置300との間で双方向の同時通話が可能でなくなる。制御部204は、ステップS110の処理を完了すると、ステップS101に処理を戻す。
次に、図5に示すフローチャートを参照して、リモコン装置300が実行する第2通話処理について説明する。この第2通話処理は、リモコン装置300の電源が投入されたことに応答して開始される。
まず、制御部304は、通話開始操作があるか否かを判別する(ステップS201)。具体的には、制御部304は、ボタン309から通話の開始を指示する操作信号が供給されたか否かを判別する。
制御部304は、通話開始操作がないと判別すると(ステップS201:NO)、通話開始要求を受信したか否かを判別する(ステップS202)。例えば、制御部204は、リモコン装置200から通話開始要求を受信したか否かを判別する。なお、通話開始要求は、データ通信により通知される。
例えば、リモコン装置200は、第1周波数の搬送波を通話開始要求を示すデジタルデータ信号でASK変調することにより生成されるASK信号を、通信線401及び通信線402を介してリモコン装置300に送信する。この場合、ASK受信回路302は、フィルタ回路301を介して受信したASK信号をASK復調回路303に供給する。ASK復調回路303は、供給されたASK信号を復調してデジタルデータ信号を取得し、取得したデジタルデータ信号を制御部304に供給する。制御部304は、通話開始要求を示すデジタルデータ信号が供給されることにより、リモコン装置200から通話開始要求がなされた旨を検知することができる。
制御部304は、通話開始要求を受信していないと判別すると(ステップS202:NO)、ステップS201に処理を戻す。ここで、制御部304は、通話開始操作があると判別すると(ステップS201:YES)、通話開始要求を送信する(ステップS203)。
例えば、制御部304は、通話開始要求を示すデジタルデータ信号をASK変調回路305に供給する。一方、ASK変調回路305は、第1周波数の搬送波を供給されたデジタルデータ信号でASK変調することによりASK信号を生成し、生成したASK信号をASK送信回路306に供給する。そして、ASK送信回路306は、供給されたASK信号を、フィルタ回路301、通信線401及び通信線402を介して、リモコン装置200に送信する。リモコン装置200は、ASK信号を受信することにより、リモコン装置300から通話開始要求がなされた旨を検知することができる。
制御部304は、通話開始要求を受信したと判別した場合(ステップS202:YES)、又は、ステップS203の処理を完了した場合、FMに用いる搬送波の出力を開始する(ステップS204)。例えば、制御部304は、FM変調回路315を制御して、FMに用いる搬送波の出力を開始させる。すると、この搬送波は、FM変調回路315→FM送信回路316→フィルタ回路317→通信線401及び通信線402→フィルタ回路211→FM受信回路212という経路で伝達される。
制御部304は、ステップS204の処理を完了すると、インターフォン回路314の電源をオンする(ステップS205)。なお、インターフォン回路314の電源がオンすると、マイク318が生成したアナログ音声信号がFM変調回路315に供給され、音声信号受信回路312が受信したアナログ音声信号がスピーカ319に供給される。そして、インターフォン回路314の電源がオンされ、更に、インターフォン回路214の電源がオンされると、リモコン装置200とリモコン装置300との間で双方向の同時通話が可能となる。
制御部304は、ステップS205の処理を完了すると、通話終了操作があるか否かを判別する(ステップS206)。具体的には、制御部304は、ボタン309から通話の終了を指示する操作信号が供給されたか否かを判別する。
制御部304は、通話終了操作がないと判別すると(ステップS206:NO)、通話終了要求を受信したか否かを判別する(ステップS207)。具体的には、制御部304は、リモコン装置200から通話終了要求を受信したか否かを判別する。なお、通話終了要求は、データ通信により通知される。
制御部304は、通話終了要求を受信していないと判別すると(ステップS207:NO)、ステップS206に処理を戻す。ここで、制御部304は、通話終了操作があると判別すると(ステップS206:YES)、通話終了要求を送信する(ステップS208)。制御部304は、通話開始要求と同様に、データ通信により通話終了要求をリモコン装置200に送信する。
制御部304は、通話終了要求を受信したと判別した場合(ステップS207:YES)、又は、ステップS208の処理を完了した場合、FMに用いる搬送波の出力を停止する(ステップS209)。例えば、制御部304は、FM変調回路315を制御して、FMに用いる搬送波の出力を停止させる。
制御部304は、ステップS209の処理を完了すると、インターフォン回路314の電源をオフする(ステップS210)。なお、インターフォン回路314の電源がオフすると、マイク318が生成したアナログ音声信号がFM変調回路315に供給されなくなり、音声信号受信回路312が受信したアナログ音声信号がスピーカ319に供給されなくなる。そして、インターフォン回路214の電源がオフされ、又は、インターフォン回路314の電源がオフされると、リモコン装置200とリモコン装置300との間で双方向の同時通話が可能でなくなる。制御部304は、ステップS210の処理を完了すると、ステップS201に処理を戻す。
以上説明したように、本実施形態では、リモコン装置200とリモコン装置300との間のデータ通信は、予め定められた上限周波数以下である第1周波数の搬送波をデジタルデータ信号で変調することにより生成された被変調データ信号により実現し、リモコン装置200からリモコン装置300への音声通信は、無変調のアナログ音声信号により実現し、リモコン装置300からリモコン装置200への音声通信は、第1周波数よりも低く無変調のアナログ音声信号の周波数よりも高い第2周波数の搬送波をアナログ音声信号で変調することにより生成された被変調音声信号により実現する。このため、本実施形態によれば、データ通信と音声通信とにおいて使用される周波数を上限周波数以下に抑えつつ、データ通信と音声通信とにおいて使用される周波数の間隔を広くすることが可能となる。このため、Q値と次数とが低いフィルタを用いて信号を分離することが可能となる。その結果、本実施形態によれば、信号の遅延時間が小さくなり、データ通信と音声通信とを高速化することができる。
なお、150kHz以上の周波数帯域の信号レベルを許容値以下に抑えることが強く要望される場合において、例えば、信号レベルを許容値以下に抑える方法が考えられる。しかしながら、この方法では、外来ノイズに弱くなるばかりか、受信感度の高い受信回路を用いるためにコストが増大する。本実施形態では、信号レベルを許容値以下に抑える必要がないため、ノイズ耐性や低コスト化が期待できる。
また、本実施形態では、被変調音声信号又は第2周波数の搬送波の信号レベルに応じて、無変調のアナログ音声信号の信号レベルが補正される。従って、本実施形態によれば、通信線401や通信線402の配線長や、通信線401や通信線402に接続される負荷の大きさに依存せず、無変調のアナログ音声信号の信号レベルを予め定められた信号レベルに補正することができ、出力される音圧を予め定められた音圧に保つことができる。また、無変調のアナログ音声信号は送信前に増幅されるため、ノイズ耐性の向上が期待できる。
また、本実施形態では、無変調のアナログ音声信号を送信するリモコン装置200がレベル検出回路215とレベル補正回路(制御部204)とを備える。このため、本実施形態によれば、リモコン装置200は、信号レベルの検出や信号レベルの補正のためにリモコン装置300とデータ通信しなくてもよい。
また、本実施形態では、リモコン装置300からリモコン装置200への音声通信では第2周波数の搬送波を用いた周波数変調が用いられる。このため、本実施形態によれば、音声通信におけるノイズ耐性の向上が期待できる。また、周波数変調では、被変調音声信号の振幅が変化しない。このため、リモコン装置200は、被変調音声信号の信号レベルに基づいて、通信線401や通信線402の配線長や、通信線401や通信線402に接続される負荷の大きさを容易に推定することができ、無変調のアナログ音声信号の信号レベルを適切に補正することができる。
(実施形態2)
実施形態1では、制御部204が、レベル検出回路215により検出された信号レベルに基づいて、音声信号送信回路216にゲインを設定する例を示した。実施形態2では、制御部304が、レベル検出回路215により検出された信号レベルに基づいて、音声信号受信回路312にゲインを設定する例について説明する。
図6に、本発明の実施形態2に係る通信システム1100の構成を示す。通信システム1100は、給湯器100とリモコン装置220とリモコン装置320とを備える。リモコン装置220は、基本的に、リモコン装置200と同様の構成を備え、各構成の接続関係や各構成の動作がリモコン装置200と異なる。また、リモコン装置320は、基本的に、リモコン装置300と同様の構成を備え、各構成の接続関係や各構成の動作がリモコン装置300と異なる。以下、実施形態1と異なる部分を中心に説明する。
制御部204は、レベル検出回路215から供給されたアナログ電圧信号により示される信号レベルに基づいて、音声信号受信回路312に設定するゲインを特定する。例えば、制御部204は、図3に示す変換テーブルを参照して、信号レベルに対応するゲインを特定する。なお、制御部204は、信号レベルが高いほどゲインが低くなり、信号レベルが低いほどゲインが高くなるようにゲインを特定する。
制御部204は、特定したゲインをデータ通信によりリモコン装置300に送信する。例えば、制御部204は、特定したゲインを示すデジタルデータ信号を生成し、生成したデジタルデータ信号をASK変調回路205に供給する。一方、ASK変調回路205は、第1周波数の搬送波を供給されたデジタルデータ信号でASK変調することによりASK信号を生成する。ASK送信回路206は、ASK変調回路205から供給されたASK信号を、フィルタ回路201と通信線401及び通信線402とを介して、リモコン装置300に送信する。
一方、リモコン装置300は、リモコン装置200から送信されたASK信号を受信する。具体的には、ASK受信回路302は、フィルタ回路301を介してASK信号を受信する。そして、ASK復調回路303は、ASK受信回路302が受信したASK信号を復調して、デジタルデータ信号を生成する。ここで、制御部304は、ASK復調回路303により生成されたデジタルデータ信号を取得して、デジタルデータ信号により示されるゲインを特定する。そして、制御部304は、特定したゲインを音声信号受信回路312に設定する。音声信号受信回路312は、制御部304により設定されたゲインに従って、フィルタ回路311から供給された無変調のアナログ音声信号を増幅し、増幅した無変調のアナログ音声信号をインターフォン回路314に供給する。
以上説明したように、本実施形態では、被変調音声信号又は第2周波数の搬送波の信号レベルに応じて、受信後の無変調のアナログ音声信号の信号レベルが補正される。従って、本実施形態によれば、通信線401や通信線402の配線長や、通信線401や通信線402に接続される負荷の大きさに依存せず、受信後の無変調のアナログ音声信号の信号レベルを予め定められた信号レベルに補正することができ、出力される音圧を予め定められた音圧に保つことができる。
(実施形態3)
実施形態1では、リモコン装置200がレベル検出回路215を備える例について説明した。実施形態3では、リモコン装置300がレベル検出回路215を備える例について説明する。
図7に、本発明の実施形態3に係る通信システム1200の構成を示す。通信システム1200は、給湯器100とリモコン装置230とリモコン装置330とを備える。リモコン装置230は、レベル検出回路215を備えない点を除き、基本的に、リモコン装置200と同様の構成である。また、リモコン装置330は、レベル検出回路215を備える点を除き、基本的に、リモコン装置300と同様の構成である。以下、実施形態1と異なる部分を中心に説明する。なお、本実施形態は、FM送信回路316による音声信号のドロップが支配的であり、通信線401や通信線402よりもFM送信回路316で大きく音声信号が減衰する場合に適用することが好適である。
レベル検出回路215は、FM送信回路316から出力された第2周波数の搬送波又はFM信号の信号レベルを検出し、検出した信号レベルを示すアナログ電圧信号を制御部304に供給する。なお、FM送信回路316の出力インピーダンスが大きい場合、FM送信回路316から出力される第2周波数の搬送波又はFM信号が大きく減衰することになる。
制御部304は、レベル検出回路215から供給されたアナログ電圧信号により示される信号レベルをデータ通信によりリモコン装置230に送信する。例えば、制御部304は、アナログ電圧信号により示される信号レベルを示すデジタルデータ信号を生成し、生成したデジタルデータ信号をASK変調回路305に供給する。一方、ASK変調回路305は、第1周波数の搬送波を供給されたデジタルデータ信号でASK変調することによりASK信号を生成する。ASK送信回路306は、ASK変調回路305から供給されたASK信号を、フィルタ回路301と通信線401及び通信線402とを介して、リモコン装置230に送信する。
一方、リモコン装置230は、リモコン装置330から送信されたASK信号を受信する。具体的には、ASK受信回路202は、フィルタ回路201を介してASK信号を受信する。そして、ASK復調回路203は、ASK受信回路202が受信したASK信号を復調して、デジタルデータ信号を生成する。ここで、制御部204は、ASK復調回路203により生成されたデジタルデータ信号を取得して、デジタルデータ信号により示される信号レベルを特定する。
ここで、制御部204は、特定した信号レベルに基づいて、音声信号送信回路216に設定するゲインを特定する。例えば、制御部204は、図3に示す変換テーブルを参照して、信号レベルに対応するゲインを特定する。なお、制御部204は、信号レベルが高いほどゲインが低くなり、信号レベルが低いほどゲインが高くなるようにゲインを特定する。そして、制御部204は、特定したゲインを音声信号送信回路216に設定する。音声信号送信回路216は、制御部204により設定されたゲインに従って、インターフォン回路214から供給された無変調のアナログ音声信号を増幅し、増幅した無変調のアナログ音声信号をフィルタ回路217に供給する。
以上説明したように、本実施形態では、被変調音声信号又は第2周波数の搬送波の信号レベルに応じて、受信前の無変調のアナログ音声信号の信号レベルが補正される。従って、本実施形態によれば、通信線401や通信線402の配線長や、通信線401や通信線402に接続される負荷の大きさに依存せず、受信前の無変調のアナログ音声信号の信号レベルを予め定められた信号レベルに補正することができ、出力される音圧を予め定められた音圧に保つことができる。また、無変調のアナログ音声信号は送信前に増幅されるため、ノイズ耐性の向上が期待できる。
(変形例)
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明を実施するにあたっては、種々の形態による変形及び応用が可能である。
本発明において、上記実施形態において説明した構成、機能、動作のどの部分を採用するのかは任意である。また、本発明において、上述した構成、機能、動作のほか、更なる構成、機能、動作が採用されてもよい。上記実施形態において説明した構成、機能、動作を、適宜、組み合わせることができる。
例えば、実施形態1では、制御部204が変換テーブルを記憶する例について説明した。本発明において、制御部304が変換テーブルを記憶してもよい。この場合において、例えば、リモコン装置200がレベル検出回路215を備える場合、リモコン装置200は、レベル検出回路215により検出された信号レベルをデータ通信によりリモコン装置300に送信する。また、例えば、ゲインが調整される回路をリモコン装置200が備える場合、リモコン装置300は、信号レベルと変換テーブルとに基づいて特定したゲインをデータ通信により、リモコン装置200に送信する。
実施形態1では、変換テーブルを用いて、検出された信号レベルを設定すべきゲインに変換する例について説明した。本発明において、検出された信号レベルから設定すべきゲインを求める方法は、この例に限定されない。例えば、検出された信号レベルの逆数に予め定められた係数を乗じることにより、設定すべきゲインを求めてもよい。この方法によれば、メモリの節約が期待できる。この方法は、例えば、第2周波数の信号成分の減衰の程度と第3周波数の信号成分の減衰の程度とが同じである場合に特に有効である。この場合、例えば、レベル検出回路215に、設定すべきゲインを出力する演算器(除算器、乗算器)を設け、レベル検出回路215が制御部204を介さずに音声信号送信回路216のゲインを設定してもよい。
実施形態1では、音声通信のために用いる変調方式として、FMが採用される例について説明した。本発明において、音声通信のために用いる変調方式として、種々のアナログ変調方式を採用することができる。例えば、音声通信のために用いる変調方式として、AM(Amplitude Modulation)を採用することができる。この場合、FM受信回路212、FM復調回路213、FM変調回路315、FM送信回路316に代えて、それぞれ、AM受信回路、AM復調回路、AM変調回路、AM送信回路を設ける。そして、信号レベルを検出するときは、AM送信回路から予め定められた振幅を有するAM信号を送信し、AM受信回路により受信されたAM信号の信号レベルを検出する。
実施形態1では、データ通信のために用いる変調方式として、ASK変調が採用される例について説明した。本発明において、データ通信のために用いる変調方式として、種々のデジタル変調方式を採用することができる。例えば、データ通信のために用いる変調方式として、FSK(Frequency Shift Keying)を採用することができる。
上記実施形態では、本発明を、給湯システムに適用する例について説明した。本発明は、半二重通信方式によるデータ通信と全二重通信方式による音声通信とで共用される通信線を介して通信するあらゆる通信システムに適用することができる。
本発明に係る給湯器100、リモコン装置200、リモコン装置300の動作を規定する動作プログラムを既存のパーソナルコンピュータや情報端末装置に適用することで、当該パーソナルコンピュータ等を本発明に係る給湯器100、リモコン装置200、リモコン装置300として機能させることも可能である。
また、このようなプログラムの配布方法は任意であり、例えば、CD−ROM(Compact Disk Read-Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、メモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布してもよいし、インターネットなどの通信ネットワークを介して配布してもよい。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。つまり、本発明の範囲は、実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。
本発明は、半二重通信方式によるデータ通信と全二重通信方式による音声通信とで共用される通信線を介して通信する通信システムに適用可能である。
100 給湯器、101、201、211、217、301、311、317 フィルタ回路、102、202、302 ASK受信回路、103、203、303 ASK復調回路、104、204、304 制御部、105、205、305 ASK変調回路、106、206、306 ASK送信回路、107 直流電源、108 給電回路、200、220、230、300、320、330 リモコン装置、207、307 電源回路、208、308 受電回路、209、309 ボタン、212 FM受信回路、213 FM復調回路、214、314 インターフォン回路、215 レベル検出回路、216 音声信号送信回路、218、318 マイク、219、319 スピーカ、312 音声信号受信回路、315 FM変調回路、316 FM送信回路、1000、1100、1200 通信システム、2041 記憶部

Claims (7)

  1. 半二重通信方式によるデータ通信と全二重通信方式による音声通信とで共用される通信線を介して相互に通信する第1通信装置及び第2通信装置を備える通信システムであって、
    前記第1通信装置は、
    予め定められた上限周波数以下である第1周波数の搬送波をデジタルデータ信号で変調することにより生成された被変調データ信号を前記第2通信装置に送信するデータ信号送信回路と、
    前記第2通信装置により送信された被変調データ信号を受信するデータ信号受信回路と、
    無変調のアナログ音声信号を前記第2通信装置に送信する音声信号送信回路と、
    前記第2通信装置により送信され、前記第1周波数よりも低く前記無変調のアナログ音声信号の周波数よりも高い第2周波数の搬送波をアナログ音声信号で変調することにより生成された被変調音声信号を受信する音声信号受信回路と、を備え、
    前記第2通信装置は、
    前記第1通信装置が備えるデータ信号受信回路により受信される被変調データ信号を前記第1通信装置に送信するデータ信号送信回路と、
    前記第1通信装置が備えるデータ信号送信回路により送信された被変調データ信号を受信するデータ信号受信回路と、
    前記被変調音声信号を前記第1通信装置に送信する音声信号送信回路と、
    前記無変調のアナログ音声信号を受信する音声信号受信回路と、を備える、
    通信システム。
  2. 前記被変調音声信号又は前記第2周波数の搬送波の信号レベルを検出するレベル検出回路と、
    前記レベル検出回路により検出された信号レベルに応じて、前記無変調のアナログ音声信号の信号レベルを補正するレベル補正回路と、を更に備える、
    請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記第1通信装置は、前記レベル検出回路と前記レベル補正回路とを備える、
    請求項2に記載の通信システム。
  4. 前記被変調音声信号は、前記第2周波数の搬送波を前記アナログ音声信号で周波数変調することにより生成される信号である、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の通信システム。
  5. 半二重通信方式によるデータ通信と全二重通信方式による音声通信とで共用される通信線を介して他の通信装置と相互に通信する通信装置であって、
    予め定められた上限周波数以下である第1周波数の搬送波をデジタルデータ信号で変調することにより生成された被変調データ信号を前記他の通信装置に送信するデータ信号送信回路と、
    前記他の通信装置により送信された被変調データ信号を受信するデータ信号受信回路と、
    無変調のアナログ音声信号を前記他の通信装置に送信する音声信号送信回路と、
    前記他の通信装置により送信され、前記第1周波数よりも低く前記無変調のアナログ音声信号の周波数よりも高い第2周波数の搬送波をアナログ音声信号で変調することにより生成された被変調音声信号を受信する音声信号受信回路と、を備える、
    通信装置。
  6. 半二重通信方式によるデータ通信と全二重通信方式による音声通信とで共用される通信線を介して他の通信装置と相互に通信する通信装置であって、
    予め定められた上限周波数以下である第1周波数の搬送波をデジタルデータ信号で変調することにより生成された被変調データ信号を前記他の通信装置に送信するデータ信号送信回路と、
    前記他の通信装置により送信された被変調データ信号を受信するデータ信号受信回路と、
    前記第1周波数よりも低く無変調のアナログ音声信号の周波数よりも高い第2周波数の搬送波をアナログ音声信号で変調することにより生成された被変調音声信号を前記他の通信装置に送信する音声信号送信回路と、
    前記他の通信装置により送信された無変調のアナログ音声信号を受信する音声信号受信回路と、を備える、
    通信装置。
  7. 半二重通信方式によるデータ通信と全二重通信方式による音声通信とで共用される通信線を介して相互に通信する第1通信装置及び第2通信装置を備える通信システムが実行する通信方法であって、
    前記第1通信装置と前記第2通信装置とは、予め定められた上限周波数以下である第1周波数の搬送波をデジタルデータ信号で変調することにより生成された被変調データ信号を用いて相互にデータ通信し、
    前記第1通信装置は、無変調のアナログ音声信号を前記第2通信装置に送信し、
    前記第2通信装置は、前記第1周波数よりも低く前記無変調のアナログ音声信号の周波数よりも高い第2周波数の搬送波をアナログ音声信号で変調することにより生成された被変調音声信号を前記第1通信装置に送信する、
    通信方法。
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