JP2017005007A - 半導体装置、および半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置、および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】焼結性金属接合材が接合部材から剥離して導電性異物となるのを抑制することにより、接合信頼性が高い、半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】絶縁基板の表面に形成された導体層に、焼結性金属を焼結させて形成された接合層を介して接合された半導体素子を備えた半導体装置において、半導体素子の外周部に樹脂部材が配置されており、樹脂部材は一部が半導体素子と導体層の間に入り込み、接合層が樹脂部材に囲まれている構成とした。【選択図】図1

Description

本発明は、焼結接合を用いて基板に半導体素子を接合する半導体装置及びその製造方法に関する。
パワーモジュール(電力用半導体装置)には、スイッチング素子あるいは整流素子としてIGBTあるいはダイオードなどの半導体素子が搭載されている。これらの縦型半導体素子は、メタライズを裏面全域に施した裏面電極と、これに対向する表面の一部分にメタライズを施した表面電極とを設けている。そして、大電流を流すための配線構造として、裏面電極は絶縁基板の表面に形成された導体層に接合するとともに、表面電極は配線金属板を介して外部端子と接続している。
一方、電力損失低減の観点から、近年、例えば、炭化ケイ素(SiC)、窒化ガリウムのようなワイドバンドギャップ半導体材料を用いた半導体素子が開発されている。こうしたワイドバンドギャップの半導体素子では、素子自身の耐熱性が高いことから大電流による高温での動作も可能である。このような特性を発揮させるためには、上述の配線・接合構造を形成するために、高耐熱性の接合材料が必要とされる。しかしながら、鉛フリーでかつ高耐熱性能を有するはんだ材は、現状、見出されていない。そこで、はんだ材に代わり、金属微粒子の焼結現象を利用した焼結性金属接合材を用いたパワーモジュールが検討されている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
焼結性金属接合材は、金属微粒子及び有機溶剤成分を含むペースト状の接合材であり、金属微粒子がその金属の融点よりも低い温度で焼結する現象を利用して、被接合部材との金属接合を達成するものである。接合後の状態は、金属微粒子間が拡散接合されるとともに、半導体素子におけるメタライズ及び半導体素子を搭載する基板表面との間においても拡散接合がなされ、接合後の融点は、本来の金属における融点にまで高まる。そのため、接合時の温度よりも高い耐熱性能を有することができる。また、焼結性金属接合材として一般的によく知られている金(Au)、銀(Ag)及び銅(Cu)は、はんだに比べて熱伝導率が大きく、かつはんだに比べて高強度であることから、必要な接合層を薄くすることができ、高い放熱性能も有する。
特開2007−214340号公報 特開2007−44754号公報
このように、焼結現象を利用した焼結性金属接合材は、高耐熱性能が要求されるパワーモジュールに好適な性質を有する。ここで、一般的な焼結性金属接合において良好な接合部を形成するためには、焼結性金属接合材を接合する部材(接合部材)又は接合される部材(被接合部材)の一方に均一な厚みで供給した後、接合を阻害する溶剤成分を揮発させ、さらに接合部材に被接合部材を搭載した後、加熱及び加圧する必要がある。
また、被接合部材を搭載する際には、焼結性金属接合材は既に乾燥された状態であり、被接合部材を保持するタック性を保有していない。ここで、接合のために加圧力は不要、もしくは低加圧で良いのであれば、接合部材と被接合部材との位置合わせと同時に加熱を実施する方法も選択可能である。しかしながら、焼結反応を促進させるためには、通常10〜30MPaにおよぶ高い加圧力が必要である。よって、接合部材と被接合部材との高精度な位置合わせを行うとともに加熱及び高加圧を行うことは、設備的に容易ではなく、位置合わせと加熱及び加圧とをそれぞれ異なる装置で行うことが一般的である。したがって被接合部材を搭載位置に保持する手段が必要となる。
また、被接合部材に相当する搭載部品の面積と全く同じ面積で焼結性金属接合材を接合部材に供給することは困難であり、通常、接合部材において、被接合部材よりも広めに供給した焼結性金属接合材上に被接合部材が搭載される。搭載後の接合工程では、被接合部材を加圧及び加熱しながら接合を完了させるため、焼結性金属接合材において被接合部材の面積を超えた部分は、加圧されないままとなる。この非加圧の焼結性金属接合材は、接合力が弱く、接合部材から剥離して導電性異物となることがある。このため、電気的短絡異常による不良損失や、煩雑な検査工程が必要になる等の問題が発生していた。
本発明は、上述したような問題点を解決するためになされたもので、焼結性金属による接合材を用いて半導体素子を接合する場合において、焼結性金属接合材が接合部材から剥離して導電性異物となるのを抑制することにより、接合信頼性が高い半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、絶縁基板の表面に形成された導体層に焼結性金属を焼結させて形成された接合層を介して接合された半導体素子を備えた半導体装置において、半導体素子の外周部に樹脂部材が配置されており、樹脂部材は一部が半導体素子と前記導体層の間に入り込み、接合層が樹脂部材に囲まれている構成とした。
本発明に係る半導体装置によれば、接合材が半導体素子の周辺に露出することがないため、半導体素子の接合に寄与しない接合材が形成されず、導電性異物の生成を抑制あるいは防止でき、接合信頼性が高い半導体装置を提供することができる。
本発明の実施の形態1による半導体装置の構成を示す側面断面図および上面図である。 本発明の実施の形態1による半導体装置の製造工程を側面断面図により示す図である。 本発明の実施の形態1による半導体装置の製造工程を上面図により示す図である。 本発明の実施の形態1による半導体装置の製造工程を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2による半導体装置の製造工程を上面図により示す図である。 本発明の実施の形態2による半導体装置の別の構成を示す上面図である。 本発明の実施の形態4による半導体装置の製造工程を断面図により示す図である。 本発明の実施の形態4による半導体装置の製造工程を示すフローチャートである。 従来の半導体装置の製造工程を断面図により示す図である。
本発明による半導体装置及びその製造方法について、図を参照しながら以下に説明する。尚、各図において、同一又は同様の構成部分については同じ符号を付している。また、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け当業者の理解を容易にするため、既によく知られた事項の詳細説明及び実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。また、以下の説明及び添付図面の内容は、特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
また、以下に示す各実施の形態では、半導体装置の一例として、高耐圧で大電流を扱うスイッチング素子あるいは整流素子としてIGBTあるいはダイオードなどの、いわゆる電力用半導体素子を備えた電力用半導体装置つまりパワーモジュールを例に採る。しかしながら、本発明はこのようなパワーモジュールへの適用に限定されず、通常電圧及び電流を扱う一般的な半導体装置にも適用可能である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による半導体装置の構成を示す模式図である。図1(A)は側面断面図、図1(B)は上面図である。また、図2は本発明の実施の形態1による半導体装置の製造工程を側面断面図により示す図、図3は本発明の実施の形態1による半導体装置の製造工程を上面図により示す図、図4は本発明の実施の形態1による半導体装置の製造工程を説明するフローチャートである。本発明に係る半導体装置は、その基本的構成部分として、導体層2を形成したセラミックなどからなる絶縁基板1と半導体素子5とを備え、焼結性金属を含む接合材を焼結させた接合層3を介して半導体素子5を導体層2に接合した半導体装置である。また、半導体素子5および接合層3の周囲は樹脂部材4が取り囲んでいる。本実施の形態1では、絶縁基板1の導体層2上に2つの半導体素子5を接合しているものを例とするが、1つの絶縁基板1上に接合する半導体素子5の個数は問わない。また本実施の形態1では、半導体素子5の寸法を10×10mmとして説明するが、半導体素子5やその他の部材の寸法は限られない。このような半導体装置について、図2、図3、および図4を用いて、主に製造方法を具体的に説明する。
図2(a)および図3(a)に示すように絶縁基板1の両面に導体層2が形成された基板を準備する。まず、図2(b)および図3(b)に示すように、絶縁基板1の導体層2上に、例えばスクリーンマスクを用いて半導体素子5の外周寸法より少し大きい外枠10.5mm×10.5mm、少し小さい内枠9.5mm×9.5mmの枠形状の範囲に印刷にて樹脂材40を供給する(図4のステップS1)。樹脂材40の供給範囲は、使用する半導体素子5のサイズに対応して決定されるが、後に供給する接合材が半導体素子5の外側に露出することがないように、本実施の形態1では半導体素子の外周部となる位置に沿って樹脂材40を供給している。ここで、硬化させる前の樹脂材料を樹脂材と称し、樹脂材が硬化して半導体装置の部材となったものを樹脂部材と称することにする。また、焼結後に半導体装置の部材としての接合層となる、焼結前の状態の焼結性金属接合材を接合材と称することにする。
ここで樹脂材40として、半硬化(Bステージ化)可能な樹脂材料であるエポキシ系の樹脂材料を用いている。本実施の形態1で半硬化可能な樹脂材料を用いているのは、後で供給する接合材30を供給する際に比較的安価な供給方法である印刷による供給を実現するためである。他の接合材30の供給方法、例えばディスペンスやインクジェットによる供給方法とする場合は、必ずしも半硬化可能な樹脂である必要はない。また、本実施の形態1では、樹脂材40としてエポキシ系の熱硬化性樹脂材を用いたが、樹脂材40はこれに限定されるものでなく、熱硬化性樹脂材であればよく、アクリル系あるいはウレタン系の熱硬化性樹脂材であってもよい。
印刷後の樹脂材40の厚みは、例えば0.08±0.01mmである。なお、ここで供給する樹脂材40の厚みに関しては後に供給する接合材30の供給・乾燥後の半導体素子5の配置前の厚みに対応した厚みに供給する。これは半導体素子5を配置した際に、樹脂の粘着性によって半導体素子5を保持するためであって、接合材30の乾燥後の厚みよりも樹脂材の厚みを高くする必要があるためである。本実施の形態1では接合材30の供給・乾燥後の厚みが、硬化後の樹脂部材4の厚みよりも薄くなる0.06mmに対応した樹脂材40供給用のスクリーンマスクを設計した。
樹脂材40を半硬化状態まで乾燥した後、図2(c)および図3(c)に示すように接合材30をスクリーン印刷にて供給する(図4のステップS2)。本実施の形態1では接合材30の供給範囲を9.7×9.7mmとし後述する半導体素子5の搭載後に接合材30が露出しない範囲とした。また印刷後の接合材30の厚みは0.10±0.02mmである。供給時点での接合材30の高さは樹脂材40よりも高くなっているが、不要な溶剤を揮発させる工程を経て接合材30の厚みは減少し、0.06±0.01mmとなり、接合層3の高さは周囲の樹脂部材4の高さよりも低くなる。こうすることで半導体素子5を搭載する際に樹脂材40の粘着性によって半導体素子5を保持可能になる。
尚、半導体素子5の外形に対して接合材30の供給範囲は、半導体素子5の搭載精度、樹脂材40のにじみ等による、ばらつきの影響を考慮して選定すべきである。本実施の形態1では、後述の加熱及び加圧処理を経た接合プロセス処理の完了後においては、図3(d)に示すように、樹脂部材4の内枠、及び接合層3は半導体素子5に隠れて外側から見えない。一方、接合材30に対する樹脂材40の供給範囲は、後述する他の実施の形態に示すように、本実施の形態1における枠形状に限定するものではない。本実施の形態1において、接合材30の周囲のみに選択的に樹脂材40を供給した理由は、接合層3と半導体素子5との金属接合を可能な限り阻害しないためである。
ここで、接合材30である焼結性金属接合材は、以下のような材料である。即ち、焼結性金属接合材に含まれるナノメーターレベルの金属微粒子は、非常に大きな表面積を有し、表面エネルギーを多く有することから反応性が高くなっており、その金属がバルクで示す融点よりも低い温度で金属接合が拡散により進む、という特性を有する。焼結性金属接合材は、このような特性を利用した接合材である。また、金属微粒子は、その反応性の高さから、常温で接触するだけでも焼結すなわち拡散接合が進行する。そのため、一般的に焼結性金属接合材では、金属微粒子同士が凝集して焼結反応が進行するのを抑制するため、金属微粒子は、独立した状態で分散保持するための有機分散材によって保持されている。さらに焼結性金属接合材には、接合工程において焼結反応を生じさせるため、加熱により上述の有機分散材と反応して金属微粒子を裸にする分散材捕捉材、さらに有機分散材と分散材捕捉材との反応物質を捕捉して揮散させる揮発性有機成分等が添加されている。
このように焼結性金属接合材は、骨材たる金属微粒子が各種の有機成分中に分散されてペースト状になった材料である。よって、接合材30を印刷後、接合材30に含まれる、上述した、接合を阻害する不要な溶剤を揮発させるため、接合材30は乾燥される。乾燥条件は、使用するペーストの材料特性に合わせて最適な条件を選択する。
次に、図2(d1)に示すように、半導体素子5の位置決めを行い半導体素子5を所定の位置に搭載する(図4のステップS3)。樹脂材40が上述したような供給範囲に配置され、かつ半導体素子5のサイズは10×10mmであることから、半導体素子5の端部つまり周囲が必ず樹脂材40上に位置するように、半導体素子5は搭載される。このとき、半硬化状態の樹脂材40を再度軟化させて粘着性を発揮させるため、半導体素子5を搭載するヘッド側の温度を100℃とし、半導体素子5を樹脂材40と接触させた状態で数秒保持する。このように配置することで、樹脂材40の粘着性により半導体素子5は位置決めされた位置に保持することができる。尚、本実施の形態1では、樹脂材40の供給位置は、半導体素子5のサイズよりも1mm内側(周囲の各辺から0.5mm内側)からと
したが、半導体素子5の下に配置される樹脂材は、半導体素子5を保持することが可能な範囲において少ない方が好ましい。
次に、図2(d2)に示すように、載置した半導体素子5に対して加熱及び加圧6を加えて、接合材30を焼結させることにより接合層3を形成し、半導体素子5の導体層2との金属焼結接合を完了させると共に樹脂材40の硬化を行い樹脂部材4を形成する(図4のステップS4)。この加熱・加圧を加えることで、乾燥後、接合材30内に残存していた空間は消失し、最終的な導体層2と半導体素子5の間の間隔、すなわち接合層3の厚みは0.03±0.005mmとなり、あわせて供給した樹脂材40は半導体素子5の外周に流動した後に硬化して樹脂部材4となる。以上の工程により、半導体装置の製造工程の一部、つまり絶縁基板1の導体層2上への半導体素子5の接合に関する工程が完了し、図1(図2(d3)、図3(d)と同じ)で示される半導体装置となる。
ここで接合材30である焼結性金属接合材を用いた接合動作について説明する。接合材30による焼結接合では、接合温度、加圧力、接合時間が接合力を決定する主なパラメータとなる。一方、樹脂材40は、熱硬化性樹脂材であるため加圧の必要はなく、加熱により硬化する。つまり接合材30は半導体素子5の外側に露出することはなく、樹脂材40は半導体素子5の周囲領域を覆って硬化する。これによって図2(d2)に示すように、接合層3全体を加圧することが可能となるため、加圧力不足による接合が不十分な接合層3が発生しない。また、例え半導体素子5の周辺部の加圧力が加圧方法等の影響により、弱くなった場合においても接合層3は、周囲の樹脂部材4によって硬化及び保持がなされる。よって、接合材が周辺に露出し、導体層から剥離して導電性異物となることを防止することができる。この点について詳しく説明する。
上述のように、半導体素子は接合材上に載置され、加圧される。よって、半導体素子5の周囲外側へ未加圧の接合材が発生する理由としては、接合材が未硬化の間の加圧により、半導体素子の下に位置した接合材が押し出され半導体素子5の周辺へ流動する場合、あるいは半導体素子の位置決め精度の制約から半導体素子よりも面積の大きい領域に接合材を供給した場合などがある。
図9を参照して従来の接合、すなわち樹脂材を配置しない場合の問題点を説明する。接合材30を焼結させて半導体素子5を導体層2に接合する際に、上述の理由から、周辺接合材3aが存在した場合には、周辺接合材3aの導体層2との接合強度は、十分に高くならないという問題が生じる。したがって、図9(a)、(b)に示すように熱硬化性樹脂材がない場合には、図9(c)に示すように、周辺接合材3aは導体層2から剥離して導電性異物となり、例えばその後の工程で脱落することも考えられる。脱落した導電性異物が、例えば、電圧差の大きい絶縁材料に付着した場合には、当該絶縁材料の絶縁性を劣化させる危険性があり、検査工程が非常に煩雑になるという問題が生じる。
本実施の形態1の半導体装置では、接合層3を囲むように樹脂部材4が配置されており、接合層3が半導体素子5の内側にのみ配置されており、かつ樹脂部材4の材料である樹脂材40の硬化が接合層3の材料である接合材30の硬化と共に生じる。よって、樹脂材40を通り抜けて周辺接合材が発生することを確実に防止でき、導電性異物の発生を抑制しあるいは防止でき、煩雑な検査工程を省くことができる。
また、図9に示すように樹脂材を配置しない場合に生じる、加圧が行われて形成される接合層31と加圧されない周辺接合材3aとの境界部分は、クラックが発生し易い箇所である。本実施の形態1によれば、この境界部分となる位置には樹脂材40が供給されており、加圧が行われて形成される接合層3と加圧されない周辺接合材との境界自体が発生しない。よって、加圧力が不足する箇所のない安定した接合層3による接合が実施できる。
また、導電性異物の発生が抑制あるいは防止可能なことから、半導体装置の製造工程において歩留まりの向上を図ることもできる。
実施の形態2.
図5は本発明の実施の形態2による半導体装置の製造工程を上面図により示す図である。実施の形態1では、樹脂材40を半導体素子5の周囲領域の全周にわたって導体層2の上に配置した。これに対し本実施の形態2では、図5(b)に示すように、半導体素子5が配置される領域の内側と外側との境界に沿って樹脂材41を点在させて分散して配置する。なお、本実施の形態2による半導体装置の製造工程を、樹脂材41が配置されている部分を含む断面図により示す図は、図2と同様である。このように実施の形態2は、樹脂材41の配置のみにおいて実施の形態1と相違する。以下では、この相違点に関する構成についてのみ説明を行い、基本的な構成についての説明は省略する。
樹脂材41について、図5(b)に示すように、後に供給する半導体素子5の周囲の各辺において、1.5mm×1.5mmのサイズにて、1mm間隔で4つ並べて供給する。このような樹脂材41の供給方法は、実施の形態1と同様に例えばスクリーンマスクを用いる方法で行う。このように配置した計16箇所の樹脂材41の内側を結んだ内接線で形成される、樹脂材41を供給しない範囲の方形状の寸法は、9.5×9.5mmである。また、16箇所の樹脂材41の外側を結んだ外接線の方形状の寸法は、11×11mmとなる。よって樹脂材41の内側を結んだ内接線は半導体素子5(10×10mm)の内側に位置し、樹脂材41の外側を結んだ外接線は半導体素子5の外側に位置する。なお、接合材30については、実施の形態1と同様の方法にて9.7×9.7mmの範囲に供給する。
このように樹脂材41を分散配置することで、接合材30の接合時に発生する揮発した有機溶剤の逃げ道を形成することができる。つまり半導体素子5と導体層2との焼結接合反応が進行する際に発生する、接合に不要な有機材料を積極的に排出、放散させることができる。このように揮発した有機材料のガスを逃がすことで、接合層3中に残留する気孔を大幅に減らすことができる。一般的に半導体装置を使用することで、半導体装置には温度変化が生じる。接合層に気泡が存在すると、この温度変化に起因して接合層に亀裂が生じる不具合を発生する可能性がある。よって接合層に多くの気孔が存在する場合には、不具合発生までの耐久サイクル数が小さくなり、パワーモジュールの保証期間が短くなるという懸念がある。これに対して本実施の形態2の構成によれば、接合層3内における気孔を減らすことができ、従来に比べてまた実施の形態1に比べて、耐久サイクル数を大きくでき保証期間を長くできるというメリットがある。また、接合層3内の気泡低減によって、より緻密で良好な接合を形成することもでき、接合信頼性を向上させることもできる。
ここで、図5では樹脂部材44は、上述した形態で分散配置したが、樹脂部材44の配置パターンは、図5に示す形態に限定するものではない。例えば、図6に示すように、半導体素子5の各辺に沿って樹脂部材44を配置し、角部には樹脂部材が無い構成や、各辺の中央の一部に樹脂部材44が無い構成等であっても良い。即ち、樹脂部材44は、半導体素子5の周囲内側から半導体素子5の外側にかけて存在し、かつ接合層3が半導体素子5の外側に露出せず、半導体素子5の内側に供給される形態であればよい。
尚、上述したように樹脂部材44を半導体素子5の外周部に分散配置することで、樹脂部材44による半導体素子5の保持性に関しては、実施の形態1における樹脂部材4の配置に比べると低下するが、半導体素子5の4辺は樹脂部材44と接触し接合しており、保持性自体に何ら問題は生じない。
また、上述したように樹脂部材44を分散配置することで、図5(d)に示すように樹脂部材44で覆われず、かつ半導体素子5と導体層2の間に接合層3が存在しない部分が存在する。しかしながら、接合層3への未加圧部は発生せず、接合層3は半導体素子5と導体層2に良好に接合がなされており、かつ、その周囲は樹脂部材44にて固定されていることから、導体層2から未加圧の接合材30が剥離することはなく、導電性異物は発生しない。
実施の形態3.
実施の形態1では図2(d)に示すように、樹脂材40の高さに対して、供給・乾燥後の接合材30の高さが低い構成となっているが、実施の形態3では樹脂材40の高さに対して供給・乾燥後の接合材30の厚みを高くした構成とする(図示せず)。具体的には樹脂材40の供給高さを0.03±0.01mmとし、接合材30の供給高さは実施の形態1と同様に印刷後は0.10±0.02mmとし、乾燥後は0.06±0.01mmとなり、最終接合後は0.03±0.005mmとなるようにする。
ここで、半導体素子5を搭載する際に、樹脂材40と半導体素子5は接触しないため、本実施の形態3では接合材30と半導体素子5の間の固着力を利用して、半導体素子5を位置決めした位置にて固定する。接合材30と半導体素子5の固着に関して、接合材30に含まれる溶剤の粘着性を利用、または半導体素子5搭載時に熱を加えることによって局所的に焼結反応を進めることによって固着力を発揮させる。よって、接合材30については半導体素子5との固着が実現できる材料を利用する必要がある。
本構成とすることで導体層2と半導体素子5間に存在する樹脂材40の使用量を削減することができるため、接合材30が半導体素子5よりも外側に露出しない供給範囲としながら導体層2と接合材30の接触面積を拡大することができる。よって、接合層3による接合面積を拡大できることから、接合信頼性を向上させることが可能となる。
実施の形態4.
図7は、本発明の実施の形態4による半導体装置の製造工程を断面図により示す図であり、図8はそのフローチャートである。実施の形態1では図1、図2、及び図4のフローチャートに示すように樹脂材40を供給した後に接合材30を供給しているが、実施の形態4では、図7(b)、図7(c)に示すように、接合材30を供給した(図8のS11)後に樹脂材40を供給(図8のS12)する。図7(d1)〜(d3)、図8のS3、S4の工程は、それぞれ図2(d1)〜(d3)、図4のS3、S4の工程と同じである。
接合材30や樹脂材40についてはすでに他の実施の形態で示した方法と同様に印刷やディスペンス等に供給することで実現できる。このように接合材30と樹脂材40の供給順を変えた場合であっても最終的に得られる構成が同じであるため、本発明の効果を得ることができる。
また、上述した各実施の形態を組み合わせた構成を採ることも可能であり、また、異なる実施の形態に示される構成部分同士を組み合わせることも可能である。
1 絶縁基板、2 導体層、3 接合層、30 接合材、4,44 樹脂部材、40,41 樹脂材、5 半導体素子

Claims (8)

  1. 絶縁基板の表面に形成された導体層に、焼結性金属を焼結させて形成された接合層を介して接合された半導体素子を備えた半導体装置において、
    前記半導体素子の外周部に樹脂部材が配置されており、前記樹脂部材は一部が前記半導体素子と前記導体層の間に入り込み、前記接合層が前記樹脂部材に囲まれていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記樹脂部材は、熱硬化性樹脂を硬化させた部材であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記樹脂部材は、前記接合層の周辺を完全に取り囲んでいることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記樹脂部材は、前記半導体素子の外周部に分散配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  5. 前記半導体素子はワイドバンドギャップ半導体により形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 前記ワイドバンドギャップ半導体は、炭化珪素、窒化ガリウム系材料またはダイアモンドの半導体であることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
  7. 絶縁基板の表面に形成された導体層に焼結性金属を焼結させて形成された接合層を介して接合された半導体素子を備えた半導体装置の製造方法において、
    前記導体層の表面の前記半導体素子の外周部となる位置に沿って熱硬化性樹脂材を配置する工程と、
    前記熱硬化性樹脂材が配置された内側に焼結性金属を含む接合材を配置する工程と、
    前記熱硬化性樹脂材が配置されている外周部の内側に前記半導体素子を載置する工程と、
    前記半導体素子を前記絶縁基板に押し付けて加圧しながら、前記半導体素子が載置された前記絶縁基板全体を加熱することにより、前記焼結性金属を含む接合材を焼結させて前記接合層とするとともに、前記熱硬化性樹脂材を硬化させて樹脂部材とする工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 絶縁基板の表面に形成された導体層に焼結性金属を焼結させて形成された接合層を介して接合された半導体素子を備えた半導体装置の製造方法において、
    前記導体層の表面の前記半導体素子が配置される位置に焼結性金属を含む接合材を配置する工程と、
    前記焼結性金属を含む接合材が配置された外周に沿って熱硬化性樹脂材を配置する工程と、
    前記熱硬化性樹脂材が配置されている外周部の内側に前記半導体素子を載置する工程と、
    前記半導体素子を前記絶縁基板に押し付けて加圧しながら、前記半導体素子が載置された前記絶縁基板全体を加熱することにより、前記焼結性金属を含む接合材を焼結させて前記接合層とするとともに、前記熱硬化性樹脂材を硬化させて樹脂部材とする工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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