JP2017003506A - 光学式エンコーダ - Google Patents

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Abstract

【課題】パターンスケールが金属製であっても接着強度と長期信頼性を高めることができる、ハブ部材に光硬化型接着剤で接着されるパターンスケールを備えた光学式エンコーダを提供する。【解決手段】リング状の変調パターン22が設けられた金属製パターンスケール16の接着面に貫通穴21を設け、この貫通孔穴21に入り込んで硬化した接着材23がパターンスケール16に錨のように引っ掛かる力により、ハブ部材17に固定する。【選択図】図2

Description

本発明は、パターンスケールをハブ部材に接着した光学式エンコーダに関する。
モータなどの回転角度、回転速度を検出するため用いられる光学式エンコーダでは、モータの回転軸に角度検出用のパターンスケールを接合するのが一般的である。従来の光学式エンコーダのパターンスケールは、ガラスや透明樹脂に金属を蒸着して製造されていた。このようなパターンスケールは、生産の効率化と高精度の組み立てのため、硬化時間が短い光硬化型接着剤により固定部材に接着し、固定部材をモータの回転軸に固定することが多かった。
近年、金属板に形成されたパターンスケールやガラス全面に金属を蒸着したパターンスケールが開発されたが、光がパターンスケールを透過しないために光硬化型接着剤を用いることができず、生産の効率化と高精度の組立が困難であった。
この問題に対し、特許文献1では、全面に金属が蒸着されたガラス製パターンスケールとハブ部材を光硬化型接着剤により接着する際、接着界面の斜め方向から紫外線を照射させている。接着剤内部に入射した紫外線は金属蒸着膜とハブ部材により反射され、接着剤内部を伝搬するので、接着界面全体の接着剤を硬化させることができる。
特開2008−2970号公報
特許文献1では、接着剤内部に紫外線を伝搬させるには接着面が平滑である必要があるため、被接着部材の表面を粗くして接着剤の投錨効果を得ることができず、接着強度と長期的信頼性が低いという問題があった。また、狭い接着界面から紫外線を入射するので、紫外線の利用効率が低く、紫外線が接着界面を伝搬する間に減衰するので、接着剤の硬化時間が長いという問題があった。時間短縮のため紫外線の照度を上げれば、接着部周辺の樹脂部品が紫外線劣化を起こし、機械的強度が低下するという問題が生じた。
本発明は、接着強度と長期的信頼性が高い光学式エンコーダを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、パターンスケールの接着面に穴を設け、この穴に入り込んで硬化した接着剤による引っ掛かり力により、パターンスケールをハブ部材に固定する。
本発明に係る光学式エンコーダは、穴の内部で硬化した接着剤が、パターンスケールに錨のように引っ掛かる構造となっているため、接着強度と長期信頼性を向上させることができる。
この発明に係る光学式エンコーダの全体構造を説明する断面図である。 実施の形態1におけるパターンスケールの接着構造18の拡大断面図である。 実施の形態1〜2におけるパターンスケールのパターン面側の平面図である。 実施の形態1における網目状に配置された貫通穴の正面拡大図である。 図4のA―A線に沿った断面図であり、貫通穴の断面を示す図である。 実施の形態2におけるパターンスケールの接着構造の断面図である。 実施の形態2における網目状に配置された貫通穴の正面拡大図である。 図7のB−B線に沿った断面図であり、貫通穴の断面を示す図である。 実施の形態3におけるパターンスケールの接着構造の断面図である。 実施の形態3における蜂の巣状に配置された貫通穴の正面拡大図である。 図10のC−C線に沿った断面図であり、貫通穴の断面を示す図である。 実施の形態4におけるパターンスケールの接着構造の断面図である。 実施の形態5におけるパターンスケールの接着面側の正面図である。 図13のD−D線に沿った断面図であり、非貫通穴の断面を示す図である。 実施の形態6におけるパターンスケールの接着面側の正面図である。 図15のE−E線に沿った断面図であり、非貫通穴の断面を示す図である。
実施の形態1.
図1〜5は本発明の実施の形態1に関する説明図である。図1は本発明による光学式エンコーダの全体構成図である。モータ12の回転軸13にはハブ部材である固定部材17を介してパターンスケール16が取りつけられている。電子回路基板11には、LED(Light Emitting Diode)、LD(Laser Diode)、面発光レーザー素子などの発光素子14と、PD(Photo Diode)、CCD(Charge Coupled Device)などの受光素子15が搭載されている。発光素子14から出た光はパターンスケール16で反射し、受光素子15へ入射する。パターンスケール16には回転軸13の回転角度に応じて光の反射強度が変化するように、図3に記載のリング状の変調パターン22が設けられている。
受光素子15で検知した反射光強度を演算処理することで、モータの回転角度、回転速度を算出することができる。なおパターンスケール16には、回転軸13との接触を避けるため円板中心穴32が設けられている。固定部材17は、回転軸13とは別部材で構成しても良いし、回転軸13を加工して形成しても良い。
固定部材17は金属でできている。金属の種類としてはアルミ合金、鉄、ステンレス鋼、黄銅などを使用する。固定部材17が接着剤23と接する面は平坦であるが、接着剤23による投錨効果を得るためにブラスト処理をして面を粗くしても良い。
パターンスケール16は厚み0.1mm〜0.5mmの金属(たとえばステンレスのSUS303、SUS304、鋳鉄F45C2、クロムなど)で構成される。パターンスケール16の電子回路基板11に対向する面(以降、パターン面と呼ぶ。)は光を反射させる目的で光の反射率を高くするため鏡面のように平滑になっている。パターンスケール16の接着剤23に接する面(以降、接着面と称する。)は平滑であっても良いし、投錨効果による接着強度の向上を狙い、粗くしても良い。パターンスケール16は、ガラス板の表面に金属を蒸着して構成することもできる。
図2は、図1のパターンスケールの接着構造18の拡大断面図である。パターン面にはエッチング加工などにより反射率を低下させる処理をした領域が形成されている。反射率が高いステンレス表面と、反射率低下処理領域を交互に配置することで変調パターン22を構成し、変調パターン22から反射する光の強度は回転軸13の回転角度に応じて変化する。
パターンスケール16には接着補強用の貫通穴21が設けられている。貫通穴21は、接着面に開口した第一の穴42とパターン面(非接着面)に開口した第二の穴41とが連通して形成されている。第二の穴41は、第一の穴42より断面積が広く容積も大きい。これらの穴は、パターン面と接着面の両面からウェットエッチングすることにより製作できる。
図4、図5に示すように、貫通穴のパターン面側の開口と接触面側開口とは異なる形状になっており、接着面側の開口形状が円形で、パターン面側の開口形状は接着面側の開口を包括する大きさの長方形となっている。よって貫通穴21は円筒型の穴42と長方形型の穴41が連通した形状になっている。穴41と穴42の連通部の面積は穴41の断面積より狭く形成されている。
パターンスケール16には、図3に示す縦線と横線の交点に網目状に複数の貫通穴21が配置されている。縦線と横線は、仮想的な補助線であり、実際にパターンスケール16に縦線と横線が刻まれているわけではない。図3では変調パターン22の内周と外周に貫通穴21を網目状に配置しているが、内周だけもしくは外周だけに配置しても良い。
パターンスケール16はスクリーン印刷用の紫外線嫌気硬化タイプの接着剤23により固定部材17に接着されている。接着剤23はパターンスケール16と固定部材17の間にあるだけでなく、パターンスケールの貫通穴21の長方形の穴41にまで入り込んでいる。穴41と穴42の連通部より断面積が広い長方形の穴41に接着剤23が入り込んでいることで、パターンスケール16が固定部材17から遠ざかる方向の力に対して、硬化後の接着剤23が錨の役目を果たし、接着強度を向上させることができる。
パターンスケール16を固定部材17に接着する製造方法としては、固定部材17の接着面に接着剤23をスクリーン印刷により塗布する。次にパターンスケール16の接着面を固定部材17の接着面に組立装置で押し当てる。組立装置の円板を押し当てる部品をガラスなど光が透過する部材で製作しておき、パターンスケール16の変調パターン部分22と接着補強用の貫通穴21が設けられた全面に押し当て、接着剤硬化用の紫外光を照射すれば、貫通穴21を通過した光により、紫外線嫌気硬化型接着剤が硬化する。パターンスケール16全体を均一に押し当てるので、パターンスケール16と固定部材17を高精度に組み立てることができる。
接着剤23のうち光が当たらない部分は、光照射時点では硬化しないが、嫌気性接着剤を用いるので放置すれば自然に硬化が進展する。これにより、未硬化部分を無くすることができる。嫌気性接着剤の自然硬化にはある程度の時間を要するが、その前に光照射により貫通穴21に入り込んだ接着剤23が短時間で硬化し、その後の工程で位置ずれが生じない程度の接着強度が得られている。したがって、高精度の組み立てや生産効率が妨げられることはない。
また、スクリーン印刷により接着剤塗布厚みを一定に保つことができるので、パターンスケール16を固定部材17に押し当てる際、接着剤23は円筒型の穴42を越えて容積がより大きい長方形型の穴41の途中まで浸入するように調整できる。これにより接着剤23が貫通穴21からはみ出すことは無いので、組立装置に接着剤が付着しないので清掃する必要が無い、パターンスケール16の全面を押し当てることができる、という利点がある。スクリーン印刷は、塗布時間が短いため、連続的かつ効率的生産が可能である。
特許文献1は、接着剤の硬化度合いを確認するには、破壊試験が必要となるという問題があるが、本実施の形態によれば、パターン形成部の貫通穴21の接着剤の硬度を計測することで破壊せずに硬化の度合いを判定することができる。
実施の形態2.
図1、図3、及び図6〜8は、本発明の実施の形態2に関する説明図である。光学式エンコーダとしての基本構成は図1に示すとおり、実施の形態1と同様である。パターンスケール16の材質や変調パターン22の構成は実施の形態1と同様である。パターンスケール16には貫通穴21が設けられており、パターン面、接着面の両面からウェットエッチングすることにより製作できる。
本実施形態の特徴として、貫通穴21はパターン面側の開口も接着面の開口も同じ直径の円である。ただしパターン面側の開口形状の中心と接触面側の開口形状の中心、つまり互いの円の中心がずれており、貫通穴21は中心がずれた円筒の穴61と62が繋がって形成されている。したがって、第一の穴62と第二の穴61の連通部の面積は第二の穴61の断面積より狭くなっている。パターンスケール16には複数の貫通穴21が配置されている。図3では変調パターン22の内周と外周に貫通穴21を網目状に配置しているが、内周だけ、もしくは外周だけに配置しても良い。また配置パターンは放射状やランダムパターンでも良く、網目状に限定せずどのようなパターンでも良い。
パターンスケール16は可視光嫌気硬化タイプの接着剤23により、固定部材17に接着されている。接着剤23はパターンスケール16と固定部材17の間にあるだけでなく、パターンスケール16の貫通穴21に入り込んでおり、接着面側の円筒の穴62を越えてパターン面側の円筒穴61の途中まで入り込んでいる。円筒の穴61、62に接着剤が入り込んでいることで、パターンスケール16が固定部材17から遠ざかる方向の力に対しても、また固定部材17がパターンスケールから遠ざかる方向の力に対しても硬化後の接着剤23が錨の役目を果たし、接着強度を向上させることができる。
ハブ部材である固定部材17は、モータ回転軸13の一部を加工して形成されており、接着面には接着剤23を溜めるための溝が、回転軸13と同軸に設けられている。
パターンスケール16を固定部材17に接着する製造方法としては、固定部材17の接着剤を溜めるための溝に接着剤用ディスペンサなどの液体吐出装置により、接着剤を塗布する。ディスペンサの機能により、接着剤を溜めるための溝には一定の容積の接着剤を吐出することができ、また溝の位置によらず均一な厚みで吐出することができる。
その後、パターンスケール16の変調パターン22部分を組立装置で押し当て、貫通穴21部分は押し当てない。パターンスケール16と固定部材17を押し当てれば、固定部材17とパターンスケール16の界面に接着剤23が濡れ広がると共に、パターンスケール16の貫通穴21に接着剤23が浸入する。組立装置でパターンスケール16を固定部材17に押し当てた状態で、貫通穴21に可視光を照射して可視光嫌気硬化型の接着剤23を硬化させることで、高精度組立が可能である。
本実施形態によれば、貫通穴21がある部分は組立装置で押し当てないので、仮に接着剤23が貫通穴21からパターン面側に溢れてしまったとしても、組立装置に接着剤が付着する懸念がない。したがって、清掃する必要が無く、連続的かつ効率的な生産が可能である。
本実施の形態によれば、接着剤をディスペンサで塗布しているので、接着剤選定の自由度が広がる利点がある。
実施の形態3.
図1、図3、及び図9〜11は本発明の実施の形態3に関する説明図である。光学式エンコーダとしての基本構成、パターンスケール16の材質や変調パターン22の構成は実施の形態1及び2と同様である。
ハブ部材である固定部材17はプラスチック磁石から成る中空円筒であり、接着面には接着剤23を溜めるための溝が設けられている。本実施の形態のエンコーダは、モータ回転数を磁界の向きでカウントする機能を達成するためにプラスチック磁石を備えている。角度検出方式は実施の形態1及び2と同様である。
本実施形態の特徴として、パターンスケール16に設けられた貫通穴21はパターン面側の開口も接着面の開口も同じ直径の円であり、パターン面側からエッチングした第二の穴91と接着側からエッチングした第一の穴92との軸中心も一致している。ただしパターン面側の穴91と接触面側の穴92はウェットエッチングのアンダーカットと呼ばれる現象により、穴が深い部分の方が浅い部分よりも穴径が小さい。このため図10、11に示すように、貫通穴21の断面はパターンスケールの厚みの中心に面積の狭いくびれ部93を持つ。パターンスケールには複数の貫通穴21が図10に示すように蜂の巣状に配置されている。
パターンスケールは紫外線好気硬化タイプの接着剤23により、固定部材17に接着されている。接着剤23はパターンスケール16と固定部材17の間にあるだけでなく、パターンスケール16の接着面側の穴92に入り込んでおり、その一部がパターン面側の穴91にまで入り込んでいる。穴91,92の連通部は断面積の狭いくびれ部93となっており、ここに接着剤が入り込んでいる。こで、パターンスケール16が固定部材17から遠ざかる方向の力に対しても、また固定部材17がパターンスケール16から遠ざかる方向の力に対しても硬化後の接着剤23が錨の役目を果たし、接着強度を向上させることができる。
パターンスケール16を固定部材17に接着する製造方法としては、固定部材17に設けられた接着剤23を溜めるための溝に接着剤用ディスペンサなどの液体吐出装置によりの接着剤23を塗布する。次にパターンスケール16の接触面を固定部材17の接着面に組立装置で押し当てる。この時ガラスなど光を透過する部品でパターンスケール16の変調パターン22部分と貫通穴21が設けられた部分の全面に押し当て、接着剤硬化用の紫外光を照射すれば、パターンスケール16と固定部材17を高精度に組み立てることができる。
アンダーカットによるくびれ部分93があっても、くびれ部分93で光が回折することにより、貫通穴21の接着剤のほぼ全てに紫外光を照射できるので、紫外線好気硬化型の接着剤を使用できる。本実施形態では貫通穴21を蜂の巣状に配置しており、また穴91と円筒穴92の軸が一致しているので、接着剤の未硬化部分を無くすことができる。
なお本実施形態の貫通穴21は、ウェットエッチングによらずレーザー加工により製作しても良い。パターン面側からレーザー加工によりパターンスケールの厚みの半分を超える深さの凹部を形成する。この凹部は穴が深い部分の方が浅い部分よりも穴径が小さく形成される。その後接触面側からパターン面凹部に対応する箇所をレーザー加工し、貫通穴21を形成できる。
実施の形態4.
図1、図12は本発明の実施の形態4に関する説明図である。光学式エンコーダとしての基本構成、パターンスケール16の材質や変調パターン22の構成は実施の形態1〜3と同様である。
本実施形態の特徴として、パターンスケール16に貫通穴21は無く、接着面に接着補強用の非貫通穴121が設けられている。非貫通穴121はレーザー加工により形成されており、接触面に対し斜め方向からレーザー光を入射させ、第一の非貫通穴122を形成する。その後、第一の非貫通穴122を形成した時とは異なる斜め方向から、第一の非貫通穴122の開口部に向けてレーザー光を入射し、第二の非貫通穴123を形成する。
第二の非貫通穴123を形成する際のレーザー光を照射する角度として、例えば第一の非貫通穴122を形成した際のレーザー光がパターンスケール16の接触面で反射されたと仮定し、反射光の進行経路上から第一の非貫通穴122の開口部に向けてレーザー光を照射すれば良い。非貫通穴121は、網の目状に配置されている。
第一の非貫通穴122と第二の非貫通穴123は、開口部の面積に対し内壁が広がって形成されているので、接着補強用の非貫通穴121に接着剤23が浸入すれば、パターンスケール16が固定部材17から遠ざかる方向の力に対して、硬化後の接着剤23が錨のように引っ掛かり、接着強度を向上させることができる。
パターンスケール16の接触面には接着補強用の非貫通穴121が格子状に、接触面全体に設けられている。実施の形態1、2及び3では、変調パターン22部分に貫通穴21を設けると変調パターン22の反射光強度に影響を与える懸念があるため、変調パターン22部分には貫通穴21を設けていなかった。
本実施の形態では接着剤23が錨のように引っ掛かる構造を、貫通穴ではなく非貫通穴としているため、変調パターン22の裏面を含む接触面全体に接着補強用の非貫通穴121を配置し、変調パターン22の浮き上がりを防止して高精度な組立ができる。
固定部材17は黄銅製の円板であり、パターンスケールを接着する面には接着剤を溜めるための溝が設けられている。
パターンスケール16を固定部材17に接着する製造方法としては、固定部材17に設けられた接着剤23を溜めるための溝に接着剤用ディスペンサなどの液体吐出装置により熱硬化型の接着剤23を塗布する。次にパターンスケール16の接触面をハブ部材である固定部材17の接着面に組立装置で押し当てる。本実施の形態によれば接着剤がパターン面側にはみ出すことが無いので、押さえつける部品を清掃・洗浄する必要がなく、連続的かつ効率的な生産が可能である。
パターンスケール16と固定部材17を、互いに押し当てた状態のまま高周波誘導加熱装置により加熱する。高周波誘導加熱によりパターンスケール16、固定部材17が発熱し、接着剤23に熱が伝わることで加熱硬化型の接着剤23を硬化させることができる。
なお固定部材17と回転軸13の接合方法を、加熱硬化型接着剤による接着としておけば、パターンスケール16と固定部材17を加熱して接着する際、同時に固定部材17と回転軸13の加熱接着が可能であり、製造工程の更なる効率化が可能である。
実施の形態5.
図1、図13〜14は本発明の実施の形態5に関する説明図である。光学式エンコーダとしての基本構成、パターンスケール16の材質や変調パターン22の構成は実施の形態1〜4と同様である。固定部材17は実施の形態4と同じく黄銅製の円板である。
本実施形態の特徴は、パターンスケール16に接着剤23を錨のように引っ掛ける形状として、パターンスケール16の接着面に接着補強用の溝131が放射状に設けられていることである。接着補強用の溝131の断面形状は実施の形態4の接着補強用の非貫通穴121と同様であり、溝の内壁が溝の開口部から広がっている。接着補強用の溝131はパターンスケール16の外縁に達している。
接着補強用の溝131の形成方法としては実施の形態4と同様にレーザー加工により製作することもできるし、ドライエッチングプロセスにより製作することも可能である。パターンスケール16を固定部材17に接着後、回転軸13の軸端に接着固定するように設計しておけば、図3に記載の板中心穴32は不要である。
パターンスケール16を固定部材17に接着する製造方法としては、固定部材17の接着剤を溜める目的の溝に熱硬化型の接着剤23を塗布したのち、パターンスケール16の接触面側を固定部材17に押し当てる。このとき接触面に接着補強用の溝131が放射状に設けられており、また溝の一端がパターンスケール16の外縁に達していることにより、接着補強用の溝131に空気が閉じ込められて接着剤23が溝に入り込まない不具合を解消することができる。
本実施形態によれば接着補強用の溝131が放射状に刻まれているため、回転軸13が急加速・急減速する時にかかるトルクに対し、強い接着強度を有することができる。
実施の形態6.
図1、図15〜16は本発明の実施の形態6に関する説明図である。光学式エンコーダとしての基本構成、パターンスケール16の材質や変調パターン22の構成は実施の形態1〜5と同様である。固定部材17は実施の形態4、5と同じく黄銅製の円板である。
本実施形態の特徴は、パターンスケール16に接着剤23を錨のように引っ掛ける形状として、パターンスケール16の接触面の全体に接着補強用の非貫通穴が設けられており、その形状は実施の形態4に述べた第一の非貫通穴122と第二の非貫通穴123を別々の場所に形成していることである。
図15、図16に示すとおり、第一の非貫通穴122の隣には第二の非貫通穴123を配置する。ここで接着補強用の非貫通穴が第一の非貫通穴122だけで構成されていれば、第一の非貫通穴122の深さ方向と同一の方向に引張り力が作用する場合に、接着剤23がパターンスケール16に引っ掛からない。
このため接着面に対して斜め方向に形成された第一の非貫通穴122と異なる方向から斜めに形成された第二の非貫通穴123を配置し、第一の非貫通穴122の深さ方向もしくは第二の非貫通穴123の深さ方向のうち、どちらか一方と同じ方向に引張り力が作用しても、他方の非貫通穴内の接着剤23がパターンスケール16に引っ掛かるようにしている。
パターンスケール16を固定部材17に接着する製造方法については、実施の形態4と同様である。
11 電子回路基板、12 モータ、13 回転軸、14 発光素子、
15 受光素子、16 パターンスケール、17 固定部材、
18 パターンスケールの接着構造、21 貫通穴、22 変調パターン、
23 接着剤、31 パターンスケールに複数個配置された貫通穴、32 円板中心穴、33 図4にて拡大説明する範囲、41 第二の穴、42 第一の穴、61 第二の穴、62 第一の穴、91 第二の穴、92 第一の穴、93 くびれ部、
121 非貫通穴、122 第一の非貫通穴、123 第二の非貫通穴、
131 非貫通穴の開口。

Claims (9)

  1. 回転軸を中心として回転するハブ部材と、このハブ部材に接着されるパターンスケールとを備えた光学式エンコーダにおいて、前記パターンスケールの接着面には穴が設けられ、この穴に入り込んで硬化した接着剤の引っ掛かり力により前記ハブ部材に固定されることを特徴とする光学式エンコーダ。
  2. 前記穴が、前記接着面に開口した第一の穴と非接着面に開口した第二の穴とが連通して形成された貫通穴であり、連通部の面積が前記第二の穴の断面積より狭く形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  3. 前記接着剤が光硬化型接着剤であり、前記第二の穴に入り込んでいることを特徴とする請求項2に記載の光学式エンコーダ。
  4. 前記光硬化型接着剤が、紫外線嫌気硬化型接着剤、可視光嫌気硬化型接着剤または紫外線好気硬化接着剤であることを特徴とする請求項3に記載の光学式エンコーダ。
  5. 前記穴が前記接着面に開口した非貫通穴であり、かつ、前記接着剤が熱硬化型接着剤であることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  6. 前記非貫通穴の開口の面積が当該穴の他の部分の断面積より狭く形成されていることを特徴とする請求項5に記載の光学式エンコーダ。
  7. 前記非貫通穴の開口が前記接着面に放射状に延長して形成され、前記パターンスケールの周縁に達していることを特徴とする請求項6に記載の光学式エンコーダ。
  8. 前記非貫通穴が、前記接着面に対して互いに異なる方向に傾斜して形成される第一の穴と第二の穴とを備えることを特徴とする請求項5に記載の光学式エンコーダ。
  9. 前記パターンスケールは、少なくともその表面が金属で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の光学式エンコーダ。
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