JP2017002202A - エポキシ樹脂組成物、成形品、プリプレグ、繊維強化複合材料および構造体 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物、成形品、プリプレグ、繊維強化複合材料および構造体 Download PDF

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Abstract

【課題】難燃性および耐熱性に優れた繊維強化複合材料を得ることができ、硬化性に優れるエポキシ樹脂組成物、成形品、プリプレグ、該プリプレグを用いて得られる繊維強化複合材料および構造体の提供。
【解決手段】下記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分および(E)成分を含む、エポキシ樹脂組成物。
(A)成分:リン化合物
(B)成分:エポキシ樹脂
(C)成分:ジシアンジアミドまたはその誘導体
(D)成分:ジメチルウレイド基を有する硬化促進剤
(E)成分:イミダゾールアダクト、包接イミダゾール、マイクロカプセル型イミダゾール、安定化剤を配位させたイミダゾール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の硬化促進剤
【選択図】なし

Description

本発明は、エポキシ樹脂組成物、成形品、プリプレグ、繊維強化複合材料および構造体に関する。特に、一般産業用途をはじめとして、航空機用材料用途にも好適な繊維強化複合材料を得るためのエポキシ樹脂組成物およびその用途に関するものである。
樹脂と強化繊維とを組み合わせた繊維強化複合材料(FRP)は、軽量性、剛性、耐衝撃性等に優れることから様々な用途に用いられている。特に炭素繊維強化複合材料は、軽量かつ高強度、高剛性であるため、釣り竿やゴルフシャフト等のスポーツ・レジャー用途、自動車用途や航空機用途等の幅広い分野で用いられている。また近年では、炭素繊維強化複合材料の機械的特性に加え、炭素繊維の電磁波遮蔽性といった特長を生かし、ノートパソコンなどの電子・電気機器の筐体としても使用されている。
繊維強化複合材料は、様々な用途の中で、難燃性能を求められることがある。例えば、繊維強化複合材料を電子・電気機器や航空機用の構造体などに用いる場合、発熱による発火が火災の原因となる可能性があるため、難燃性能が求められる。
繊維強化複合材料を難燃化する方法としては、マトリックス樹脂組成物に臭素化エポキシ樹脂を添加する方法が広く用いられていた。しかし近年では、ハロゲンを含む樹脂組成物が燃焼時に発生する物質の人体や環境への負荷を考慮し、臭素化エポキシ樹脂添加に代わる難燃化方法として、リン系の難燃剤を含むエポキシ樹脂組成物が用いられるようになってきた。このようなエポキシ樹脂組成物において、硬化剤としては、例えばジシアンジアミドとイミダゾールが併用されることがある(特許文献1参照)。
特開2012−241179号公報
しかし、特許文献1の樹脂組成物は、硬化するために高温と長時間を要することが問題であった。また、特許文献1の樹脂組成物を用いて得られる繊維強化複合材料は、必ずしも難燃性および耐熱性の全てを満足するものではなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、難燃性および耐熱性に優れた繊維強化複合材料を得ることができ、硬化性に優れるエポキシ樹脂組成物、成形品、プリプレグ、該プリプレグを用いて得られる繊維強化複合材料および構造体の提供を課題とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、難燃剤としてリン化合物を含むエポキシ樹脂組成物において、硬化剤としてジシアンジアミドまたはその誘導体と、硬化促進剤としてジメチルウレイド基を有する化合物および特定のイミダゾールを併用することにより、硬化速度が速いエポキシ樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の態様を有する。
[1] 下記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分および(E)成分を含む、エポキシ樹脂組成物。
(A)成分:リン化合物
(B)成分:エポキシ樹脂
(C)成分:ジシアンジアミドまたはその誘導体
(D)成分:ジメチルウレイド基を有する硬化促進剤
(E)成分:イミダゾールアダクト、包接イミダゾール、マイクロカプセル型イミダゾール、安定化剤を配位させたイミダゾール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の硬化促進剤
[2] 前記(D)成分が、フェニルジメチルウレア、メチレンビス(フェニルジメチルウレア)、トリレンビス(ジメチルウレア)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である、[1]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[3] 前記(B)成分100質量部に対し、前記(C)成分を1〜15質量部、前記(D)成分を1〜30質量部、前記(E)成分を1〜30質量部含む、[1]または[2]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[4] エポキシ樹脂組成物100質量%(但し、当該エポキシ樹脂組成物が金属水酸化物を含む場合は、金属水酸化物を除いたエポキシ樹脂組成物100質量%)中、前記(A)成分をリン原子含有量が0.3〜5.0質量%となる量含む、[1]〜[3]のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物。
[5] 前記(A)成分が、リン含有エポキシ樹脂、赤燐、ホスファゼン化合物、ポリホスホネート、リン酸塩、リン酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも1種のリン化合物である、[1]〜[4]のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物。
[6] 下記(F)成分をさらに含む、[1]〜[5]のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物。
(F)成分:熱可塑性樹脂
[7] 前記(F)成分が、フェノキシ樹脂およびポリビニルホルマール樹脂の少なくとも一方である、[6]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[8] 下記(G)成分をさらに含む、[1]〜[7]のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物。
(G)成分:金属水酸化物
[9] [1]〜[8]のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物を成形してなる、成形品。
[10] [1]〜[8]のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物を強化繊維集合体に含浸させてなる、プリプレグ。
[11] [10]に記載のプリプレグを硬化して得られる、繊維強化複合材料。
[12] [11]に記載の繊維強化複合材料で一部または全部が構成された、構造体。
本発明によれば、難燃性および耐熱性に優れた繊維強化複合材料を得ることができ、硬化性に優れるエポキシ樹脂組成物、成形品、プリプレグ、該プリプレグを用いて得られる繊維強化複合材料および構造体を提供できる。
一定の温度における硬化発熱のヒートフロー曲線の一例を示すグラフである。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本発明において、「エポキシ樹脂」とは、1分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物を意味する。
また、「エポキシ樹脂組成物」という用語は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、硬化促進剤と、場合により他の添加剤とを含む組成物を意味する。
また、本発明において、平均粒子径とはレーザー回折式粒度分布測定法で測定した体積基準での累積分布の50%に相当する粒子径を意味する。
また、本発明において、エポキシ樹脂組成物を硬化して得られる硬化物を「樹脂硬化物」と称し、その中でも特に板状の硬化物を「樹脂板」と称することがある。
「エポキシ樹脂組成物」
本発明のエポキシ樹脂組成物は、下記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分および(E)成分を含む。また、エポキシ樹脂組成物は、下記(F)成分、(G)成分を含むことが好ましい。
(A)成分:リン化合物
(B)成分:エポキシ樹脂
(C)成分:ジシアンジアミドまたはその誘導体
(D)成分:ジメチルウレイド基を有する硬化促進剤
(E)成分:イミダゾールアダクト、包接イミダゾール、マイクロカプセル型イミダゾール、安定化剤を配位させたイミダゾール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の硬化促進剤
(F)成分:熱可塑性樹脂
(G)成分:金属水酸化物
<(A)成分>
(A)成分は、リン化合物である。
リン化合物としては特に制限されないが、例えばリン含有エポキシ樹脂、赤燐、ホスファゼン化合物、ポリホスホネート、リン酸塩、リン酸エステルなどが挙げられる。これらの中でも、エポキシ樹脂組成物やこれを含むプリプレグの加工時の圧力や熱により、ブリードアウトが起こりにくい点で、リン含有エポキシ樹脂が好ましい。
これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、(A)成分としては市販品を用いてもよいし、公知の製造方法により合成したものを用いてもよい。
リン含有エポキシ樹脂の市販品としては、例えばFX−289FA、FX−289−Z1(以上、新日鉄住金化学株式会社製);XEN−0230、XEN−0140(以上、SHIN−A社製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
赤燐の市販品としては、例えばノーバレッド120、ノーバエクセル140、ノーバクエルST100(以上、燐化学工業株式会社製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ホスファゼン化合物の市販品としては、例えばラビトルFP−110、FP−120(以上、株式会社伏見製薬所製);SPB−100(以上、大塚化学株式会社製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ポリホスホネートの市販品としては、例えばNofia HM1100、OL5000(以上、FRX社製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
リン酸塩の市販品としては、例えばMELAPUR200(以上、BASFジャパン株式会社製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
リン酸エステルの市販品としては、例えばTPP、CDP、PX−200、CR−733S(以上、大八化学工業株式会社製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(A)成分の含有量は、エポキシ樹脂組成物100質量%(但し、当該エポキシ樹脂組成物が(G)成分を含む場合は、(G)成分を除いたエポキシ樹脂組成物100質量%)中、リン原子含有量が0.3〜5.0質量%となる量が好ましく、0.5〜4.5質量%となる量がより好ましい。リン原子含有量が0.3質量%以上であれば、樹脂硬化物の難燃性がより向上し、難燃性により優れた繊維強化複合材料が得られやすくなる。一方、リン原子含有量が5.0質量%以下であれば、硬化速度の速いエポキシ樹脂組成物が得られやすくなるとともに、樹脂硬化物の耐熱性がより向上し、耐熱性により優れ、硬化速度の速い繊維強化複合材料が得られやすくなる。
<(B)成分>
(B)成分は、エポキシ樹脂(ただし、リン含有エポキシ樹脂を除く。)である。
エポキシ樹脂としては特に制限されないが、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、あるいはこれらを変性したエポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェニルメタン型エポキシ樹脂(トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂)、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルアミノフェノールのようなグリシジルアミン型エポキシ樹脂、テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタンやトリス(グリシジルオキシ)メタンのような上記以外のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、およびこれらを変性したエポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
エポキシ樹脂としては、2官能エポキシ樹脂、3官能以上のエポキシ樹脂が好ましい。2官能エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂がより好ましい。なお、特に優れた難燃性が得られる点、具体的にはFAR 25.853 Appendix F,Part IVに記載のTotal Heat ReleaseとPeak Heat Releaseがともに65以下という、非常に優れた難燃性を有する繊維強化複合材料を容易に得ることができるため、2官能エポキシ樹脂としてはビスフェノールF型エポキシ樹脂が特に好ましい。
3官能以上のエポキシ樹脂としては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂が特に好ましい。中でも、より優れた難燃性が得られる点から、分子量およびエポキシ当量が比較的小さいエポキシ樹脂が好ましい。具体的には、エポキシ当量は350以下が好ましく、300以下がより好ましく、250以下が特に好ましい。 これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
2官能エポキシ樹脂の含有量は、(B)成分100質量%中、10質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましい。また、上限値は95質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましく、85質量%以下がさらに好ましく、80質量%以下が特に好ましい。2官能エポキシ樹脂の含有量が、10質量%以上であれば樹脂硬化物が脆くなることを防止でき、95質量%以下であれば耐熱性がより良好な樹脂硬化物を得ることができる。
3官能エポキシ樹脂の含有量は、(B)成分100質量%中、10質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましい。また、上限値は95質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましく、85質量%以下がさらに好ましい。3官能エポキシ樹脂の含有量が、10質量%以上であれば耐熱性がより良好な樹脂硬化物を得ることができ、95質量%以下であれば樹脂硬化物が脆くなることを防止できる。
なお、エポキシ樹脂としては分子内に芳香環を含有しない脂環式エポキシ樹脂も存在するが、芳香環を有するエポキシ樹脂の方が、これを含むエポキシ樹脂組成物の難燃性が高くなる傾向にある。よって、(B)成分としては、芳香環を有するエポキシ樹脂が好ましい。
また、(B)成分としては市販品を用いてもよい。
エポキシ樹脂の市販品としては、例えばjER807、jER828、jER604、jER630、jER1032H60、jER152、YX−7700、YX−4000(以上、三菱化学株式会社製);GAN、NC−2000、NC−3000(以上、日本化薬株式会社製);YDPN−638、TX−0911(以上、新日鉄住金化学株式会社製)、Epon165(以上、モメンティブスペシャリティケミカルズ社製);MY−0500、MY−0600、ECN−1299(以上、ハンツマンジャパン株式会社製);HP−4032、HP−4700、HP−7200(以上、DIC株式会社製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(B)成分の含有量は、エポキシ樹脂組成物100質量%中、18〜93質量%が好ましく、24〜88質量%がより好ましい。(B)成分の含有量が18質量%以上であれば、難燃性、耐熱性、機械的特性により優れた樹脂硬化物が得られる。一方、(B)成分の含有量が93質量%以下であれば、エポキシ樹脂の硬化促進作用が十分に得られる。
<(C)成分>
(C)成分は、ジシアンジアミドまたはその誘導体である。
ジシアンジアミドおよびその誘導体は融点が高く、低温領域でエポキシ樹脂との相溶性が抑えられる。また、エポキシ樹脂組成物が(C)成分を含むことで、優れたポットライフが得られるとともに、樹脂硬化物の力学特性が向上する。
ジシアンジアミドの誘導体としては、例えばジシアンジアミドと、エポキシ樹脂やビニル化合物、アクリル化合物、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−フォスファフェナントレン−10−オキサイド等の各種化合物を結合させたものなどが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、ジシアンジアミドと併用してもよい。
(C)成分としては、反応性の点からジシアンジアミドが好ましい。
また、(C)成分としては市販品を用いてもよい。
ジシアンジアミドの市販品としては、例えばDICY7、DICY15(以上、三菱化学株式会社製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(C)成分の含有量は、エポキシ樹脂組成物中のエポキシ基1mol当量に対する(C)成分中の活性水素が0.4〜1.2molとなる量が好ましく、0.5〜0.9molとなる量がより好ましい。(C)成分中の活性水素が上記範囲内であれば、十分に硬化反応が進行して樹脂硬化物の耐熱性がより向上する。特に、エポキシ基1molに対して活性水素が0.4mol以上であれば、エポキシ樹脂組成物中に含まれるエポキシ樹脂を十分に硬化することができる。一方、エポキシ基1molに対して活性水素が1.2mol以下であれば、樹脂硬化物の靱性を高くできる。
また、(C)成分の含有量は、(B)成分100質量部に対し、1〜15質量部が好ましく、2〜14質量部がより好ましい。(C)成分の含有量が1質量部以上であれば、エポキシ樹脂組成物中に含まれるエポキシ樹脂を十分に硬化することができる。一方、(C)成分の含有量が15質量部以下であれば、樹脂硬化物の靱性を高くできる。
<(D)成分>
(D)成分は、ジメチルウレイド基を有する硬化促進剤である。
ジメチルウレイド基を有する硬化促進剤としては、高温で加熱することによりイソシアネート基とジメチルアミンを生成し、これらが(B)成分のエポキシ基((A)成分としてリン含有エポキシ樹脂を用いる場合は、そのエポキシ基も含む)や(C)成分を活性化するものであれば、特に制限されないが、例えばジメチルウレイド基が芳香環に結合した芳香族ジメチルウレア、ジメチルウレイド基が脂肪族化合物に結合した脂肪族ジメチルウレアなどが挙げられる。これらの中でも、硬化速度が速くなる点で、芳香族ジメチルウレアが好ましい。
芳香族ジメチルウレアとしては、例えばフェニルジメチルウレア、メチレンビス(フェニルジメチルウレア)、およびトリレンビス(ジメチルウレア)などが好適に用いられる。具体例としては、4,4’−メチレンビス(フェニルジメチルウレア)(MBPDMU)、3−フェニル−1,1−ジメチルウレア(PDMU)、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア(DCMU)、3−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−1,1−ジメチルウレア、2,4−ビス(3,3−ジメチルウレイド)トルエン(TBDMU)などが挙げられる。これらの中でも、硬化促進能力や樹脂硬化物への耐熱性付与といった点から、MBPDMU、TBDMU、PDMUがより好ましい。
これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
脂肪族ジメチルウレアとしては、例えばイソホロンジイソシアネートとジメチルアミンとから得られるジメチルウレア、m−キシリレンジイソシアネートとジメチルアミンとから得られるジメチルウレア、ヘキサメチレンジイソシアネートとジメチルアミンとから得られるジメチルウレアなどが挙げられる。
また、(D)成分としては市販品を用いてもよい。
MBPDMUの市販品としては、例えばTechnicure MDU−11(以上、A&C Catalysts社製);Omicure(オミキュア)52(以上、ピイ・ティ・アイ・ジャパン株式会社製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
PDMUの市販品としては、例えばOmicure(オミキュア)94(以上、ピイ・ティ・アイ・ジャパン株式会社製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
TBDMUの市販品としては、例えばOmicure(オミキュア)24(以上、ピイ・ティ・アイ・ジャパン株式会社製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(D)成分の含有量は、(B)成分100質量部に対し、1〜30質量部が好ましく、2〜25質量部がより好ましい。(D)成分の含有量が1質量部以上であれば、エポキシ樹脂組成物中に含まれるエポキシ樹脂の硬化促進作用が十分に得られる。一方、(D)成分の含有量が30質量部以下であれば、難燃性、耐熱性、機械的特性により優れた樹脂硬化物が得られる。
<(E)成分>
(E)成分は、イミダゾールアダクト、包接イミダゾール、マイクロカプセル型イミダゾール、安定化剤を配位させたイミダゾール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の硬化促進剤である。
これら硬化促進剤は、その構造の中に非共有電子対を有する窒素原子を有し、これが(B)成分のエポキシ基((A)成分としてリン含有エポキシ樹脂を用いる場合は、そのエポキシ基も含む)や(C)成分を活性化し、硬化を促進する。また、これら硬化促進剤は、通常用いられるイミダゾールにアダクト処理、異分子による包接処理、マイクロカプセル処理により、あるいは安定化剤を配位させることで活性を落としていることから、低温領域で優れたポットライフを発現しつつも硬化時の硬化促進能力が高い。
ここでイミダゾール化合物とはイミダゾールであってもよく、イミダゾールアダクトであってもよい。
アダクト処理、異分子による包接処理、マイクロカプセル処理、あるいは安定化剤を配位させる前のイミダゾールの具体例としては、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−(2’−メチルイミダゾリル−(1’))−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−(2’−ウンデシルイミダゾリル−(1’))−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−(2’−エチル−4−メチルイミダゾリル−(1’))−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−(2’−メチルイミダゾリル−(1’))−エチル−s−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾール・イソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾール・イソシアヌル酸付加物、1−シアノエチル−2−フェニル−4,5−ジ(2−シアノエトキシ)メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、(E)成分としては市販品を用いてもよい。
エポキシ樹脂のエポキシ基へイミダゾール化合物が開環付加した構造を有する、イミダゾールアダクトの市販品としては、例えばPN−50、PN−50J、PN−40、PN−40J、PN−31、PN−23、PN−H(以上、味の素ファインテクノ株式会社製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
包接イミダゾールの市販品としては、例えばTIC−188、KM−188、HIPA−2P4MHZ、NIPA−2P4MHZ、TEP−2E4MZ、HIPA−2E4MZ、NIPA−2E4MZ(以上、日本曹達株式会社製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
マイクロカプセル型イミダゾールの市販品としては、例えばノバキュアHX3721、HX3722、HX3742、HX3748(以上、旭化成イーマテリアルズ株式会社製);LC−80(以上、A&C Catalysts社製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、安定化剤を配位させたイミダゾール化合物は、例えば四国化成工業株式会社製のイミダゾールアダクトであるキュアダクトP−0505(ビスフェノールAジグリシジルエーテル/2−エチル−4−メチルイミダゾールアダクト)に、四国化成工業株式会社製の安定化剤であるL−07N(エポキシ−フェノール−ホウ酸エステル配合物)を組み合わせることにより用意できる。前記キュアアダクトP−0505の替わりに、先に挙げた各種イミダゾールやイミダゾールアダクトなどのイミダゾール化合物を用いても同様の効果が得られる。安定化剤を配位させる前のイミダゾール化合物としてはエポキシ樹脂に対する溶解性が低いものが好適に用いられ、この点からキュアアダクトP−0505が好ましい。
(E)成分の含有量は、(B)成分100質量部に対し、1〜30質量部が好ましく、2〜25質量部がより好ましい。(E)成分の含有量が1質量部以上であれば、エポキシ樹脂組成物中に含まれるエポキシ樹脂の硬化促進作用が十分に得られる。一方、(E)成分の含有量が30質量部以下であれば、難燃性、耐熱性、機械的特性により優れた樹脂硬化物が得られる。
<(F)成分>
(F)成分は、熱可塑性樹脂である。
(F)成分は、成形時の樹脂フロー制御や樹脂硬化物への靱性付与を目的として、エポキシ樹脂組成物に配合される。
(F)成分としては、例えばポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテル、ポリオレフィン、液晶ポリマー、ポリアリレート、ポリスルフォン、ポリアクリロニトリルスチレン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート、ABS、AES、ASA、ポリ塩化ビニル、ポリビニルホルマール樹脂、フェノキシ樹脂などが挙げられる。これらの中でも、樹脂フロー制御性等に優れることから、フェノキシ樹脂、ポリビニルホルマール樹脂が好ましい。また、フェノキシ樹脂は樹脂硬化物の難燃性をより高める点でも好ましく、ポリビニルホルマール樹脂は得られるプリプレグのタックを適切な範囲に容易に制御できる点からも好ましい。
これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(F)成分の含有量は、(B)成分100質量部に対し、1〜50質量部が好ましく、2〜40質量部がより好ましい。(F)成分の含有量が1質量部以上であれば、物性改良効果が良好に発揮される。一方、(F)成分の含有量が50質量部以下であれば、樹脂硬化物の耐熱性やプリプレグのドレープ性が良好に保たれやすくなる。
<(G)成分>
(G)成分は、金属水酸化物である。
金属水酸化物としては特に制限されないが、無機系難燃化剤が挙げられ、具体的には水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどが挙げられる。これらの中でも、熱分解温度および分解時の吸熱量の点から、水酸化アルミニウムが好ましい。
これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
金属水酸化物としては、通常、粒状のものが用いられる。金属水酸化物の平均粒子径は、難燃性や分散性の観点から、15μm以下が好ましく、2.5μm以下がより好ましい。ただし、平均粒子径が小さくなるとエポキシ樹脂組成物の粘度が高くなりすぎて調製しにくくなる場合がある。よって、作業性の観点から金属水酸化物の平均粒子径は0.01μm以上が好ましく、0.05μm以上がより好ましい。
金属水酸化物には、必要に応じて表面処理が施されていてもよい。表面処理としては、ステアリン酸による表面処理、カップリング剤による表面処理などが挙げられる。
また、(G)成分としては市販品を用いてもよく、公知の製造方法により合成したものを用いてもよい。
水酸化アルミニウムの市販品としては、例えばC−303、C−301N、C−300GT(以上、住友化学株式会社製);ハイジライトH−42、H−43(以上、昭和電工株式会社製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
水酸化マグネシウムの市販品としては、例えばマグスター#5、#4、#2、エコーマグPZ−1、Z−10(タテホ化学工業株式会社製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(G)成分の含有量は、エポキシ樹脂組成物100質量%中、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。また、上限値は70質量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましい。(G)成分の含有量が5質量%以上であれば、エポキシ樹脂組成物の難燃性がより向上する。一方、(G)成分の含有量が70質量%以下であれば、エポキシ樹脂組成物の粘度を適切な範囲に調整しやすく、プリプレグの生産性が高まる。また、繊維強化複合材料の機械的物性が良好に保たれる。
<任意成分>
エポキシ樹脂組成物は、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、公知の様々な添加剤を含有してもよい。
添加剤としては、シリコーンオイル、湿潤分散剤、消泡剤、脱泡剤、天然ワックス類、合成ワックス類、直鎖脂肪酸の金属塩、酸アミド、エステル類、パラフィン類等の離型剤、結晶質シリカ、溶融シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナ、炭酸カルシウム、タルク、硫酸バリウム等の粉体やガラス繊維、炭素繊維等の無機充填剤、カーボンブラック、ベンガラ等の着色剤、シランカップリング剤などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
<エポキシ樹脂組成物の物性>
本発明のエポキシ樹脂組成物は、例えば後述するように、強化繊維集合体に含浸させてプリプレグの製造に用いられる。
60℃におけるエポキシ樹脂組成物の粘度は、得られるプリプレグ表面のタック性の調整や、成形時の樹脂の流動性制御(強化繊維の乱れの抑制)の観点から、10Pa・s以上が好ましく、20Pa・s以上がより好ましく、30Pa・s以上がさらに好ましい。また、強化繊維集合体への含浸性や、プリプレグの成形加工性の観点から、3000Pa・s以下が好ましく、2900Pa・s以下がより好ましく、2800Pa・s以下がさらに好ましい。
なお、60℃におけるエポキシ樹脂組成物の粘度は、例えば回転粘度計で25mmφパラレルプレートを用いて、プレートギャップ500μm、昇温速度2℃/分で昇温、角速度10rad/sec、ストレス300Paで測定することにより求められる。
<エポキシ樹脂組成物の製造方法>
本発明のエポキシ樹脂組成物は、例えば上述した各成分を混合することにより得られる。
各成分の混合方法としては、三本ロールミル、プラネタリミキサー、ニーダー、ホモジナイザー、ホモディスパーなどの混合機を用いる方法が挙げられる。
<作用効果>
以上説明した本発明のエポキシ樹脂組成物は、上述した(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分および(E)成分を含むので、硬化性に優れる。また、本発明のエポキシ樹脂組成物を用いれば、難燃性および耐熱性に優れた繊維強化複合材料を得ることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は硬化性に優れていることから、例えば150℃で20分間以内の条件で、十分に硬化させることができる。
「成形品」
本発明の成形品は、上述した本発明のエポキシ樹脂組成物を成形してなるものである。
エポキシ樹脂組成物の成形法としては、例えば射出成形法(フィルムやガラス板などのインサート成形を含む。)、射出圧縮成形法、押出法、ブロー成形法、真空成形法、圧空成形法、カレンダー成形法、インフレーション成形法などが挙げられる。これらの中でも、量産性に優れ、高い寸法精度の成形品を得ることができる点から、射出成形法、射出圧縮成形法が好ましい。
本発明の成形品は、本発明のエポキシ樹脂組成物を成形してなるので、難燃性および耐熱性に優れる。
本発明の成形品は、例えばモバイル機器等の筐体、車両用製品、家具用製品、建材用製品などに適用できる。
「プリプレグ」
本発明のプリプレグは、上述した本発明のエポキシ樹脂組成物を強化繊維集合体に含浸させてなるものである。
プリプレグ全質量に対するエポキシ樹脂組成物の含有量(以下、「樹脂含有量」という)は、15〜50質量%が好ましく、20〜45質量%がより好ましく、25〜40質量%がさらに好ましい。樹脂含有量が、15質量%以上であれば、強化繊維集合体とエポキシ樹脂組成物との接着性を十分確保することができ、50質量%以下であれば難燃性がより向上する。
強化繊維集合体を構成する強化繊維としては特に限定されず、繊維強化複合材料を構成する強化繊維として公知のものの中から用途等に応じて適宜選択すればよく、例えば炭素繊維、アラミド繊維、ナイロン繊維、高強度ポリエステル繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、窒化珪素繊維などの各種の無機繊維または有機繊維を用いることができる。これらの中でも、難燃性の観点から、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、窒化珪素繊維が好ましく、比強度、比弾性および電磁波遮蔽性にも優れる点から、炭素繊維が特に好ましい。
これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
詳しくは後述するが、本発明のプリプレグを硬化して得られる繊維強化複合材料を構造体の一部または全部に用いる場合、繊維強化複合材料の剛性の点から、炭素繊維のストランド引張強度は1.0〜9.0GPaが好ましく、1.5〜9.0GPaがより好ましく、炭素繊維のストランド引張弾性率は150〜1000GPaが好ましく、200〜1000GPaがより好ましい。
炭素繊維のストランド引張強度およびストランド引張弾性率は、JIS R 7601(1986)に従って測定される。
強化繊維集合体の形態としては特に制限されず、通常のプリプレグの基材として使用される形態を採用でき、例えば、強化繊維が一方向に引き揃えられたものであってもよく、織物や不織布、またはノンクリンプファブリックでもよい。
本発明のプリプレグは、本発明のエポキシ樹脂組成物を強化繊維集合体に含浸させてなるので、硬化することで難燃性および耐熱性に優れた繊維強化複合材料を得ることができる。
「繊維強化複合材料」
本発明の繊維強化複合材料は、上述した本発明のプリプレグを硬化して得られるものである。
繊維強化複合材料は、難燃性、耐熱性、電磁波遮蔽性、機械特性等に優れることから、強化繊維として炭素繊維を含むことが好ましい。
繊維強化複合材料は、本発明のプリプレグを用いて公知の方法で製造することができ、製造方法としては、オートクレーブ成形法、真空バグ成形法や、プレス成形法などが挙げられる。これらの中でも、本発明のエポキシ樹脂組成物の特徴を十分に生かすことができ、しかも生産性が高く、良質な繊維強化複合材料が得られやすいという観点から、プレス成形法が好ましい。
プレス成形法で繊維強化複合材料を製造する場合、本発明のプリプレグ、または本発明のプリプレグを積層して作製したプリフォームを、予め硬化温度に調製した金型に挟んで加熱加圧して、プリプレグまたはプリフォームを硬化することが好ましい。
プレス成形時の金型内の温度は、100〜160℃が好ましい。また、1〜15MPaの条件下で1〜20分間、プリプレグまたはプリフォームを硬化させることが好ましい。
本発明の繊維強化複合材料は、本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化物を含むので、難燃性および耐熱性に優れる。難燃性については、例えば、1mm厚程度の繊維強化複合材料成形板としたときに、UL−94VでV−0またはV−1レベルの難燃性を達成することが可能である。特に、エポキシ樹脂組成物が(G)成分を含有していれば、より高いレベルの難燃性を達成できる。具体的には、UL−94Vよりもさらに高い難燃性が必要とされるFAR 25.853 Appendix F,Part IV規格に従った燃焼試験に合格することができる。
よって、本発明の繊維強化複合材料は、高度な難燃性能が要求される用途において有用である。かかる用途としては、例えば電気・電子機器用筐体、航空機や自動車の内装用材料などが挙げられる。
また、本発明の繊維強化複合材料は耐熱性にも優れるので、高度な難燃性能に加えて、優れた耐熱性が要求される用途における有用性が高く、特に、電気・電子機器用筐体などに好適に用いられる。
「構造体」
本発明の構造体は、上述した本発明の繊維強化複合材料で一部または全部が構成されたものである。すなわち、本発明の構造体は、本発明の繊維強化複合材料のみからなるものであってもよいし、本発明の繊維強化複合材料と他の材料(例えば金属、インジェクション成形された熱可塑性樹脂製部材等)とから構成されるものであってもよい。
本発明の構造体は、本発明の繊維強化複合材料で一部または全部が構成されているので、難燃性および耐熱性に優れる。
本発明の構造体は、例えば電気・電子機器用筐体、航空機や自動車の内装部材などに適用できる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例および比較例で使用した原料を以下に示す。
「原料」
<(A)成分>
・FX−289FA:リン含有エポキシ樹脂、リン原子含有量7.4質量%、新日鉄住金化学株式会社製の「FX−289FA」。
<(B)成分>
・TX−0911:液状フェノールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量172g/eq、新日鉄住金化学株式会社製の「TX−0911」。
・jER152:液状フェノールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量172g/eq、三菱化学株式会社製の「jER152」。
・jER828:液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量189g/eq、三菱化学株式会社製の「jER828」。
<(C)成分>
・DICY15:ジシアンジアミド、活性水素当量21g/eq、三菱化学株式会社製の「jERキュア DICY15」。
<(D)成分>
・Omicure94:フェニルジメチルウレア、ピイ・ティ・アイ・ジャパン株式会社製の「Omicure(オミキュア)94」。
<(E)成分>
・PN−50:イミダゾールアダクト、軟化温度115℃、味の素ファインテクノ株式会社製の「PN−50」。
・TIC−188:包接イミダゾール、ホスト分子が1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、日本曹達株式会社製の「TIC−188」。
<(F)成分>
・YP−70:フェノキシ樹脂、新日鉄住金化学株式会社製の「YP−70」。
<炭素繊維>
・炭素繊維:三菱レイヨン株式会社製の「パイロフィルTR50S15L」。
「実施例1」
(A)成分としてFX−289FA、(B)成分としてTX−0911、jER152およびjER828、(C)成分としてDICY15、(D)成分としてOmicure94、(E)成分としてPN−50、(F)成分としてYP−70を用い、以下のようにしてエポキシ樹脂組成物を調製した。
まず、表1に記載の組成に従い、(B)成分(液状)と、(C)成分(固形)、(D)成分(固形)および(E)成分(固形)とを、固形成分と液状成分の質量比が1:1となるよう容器に計量し、攪拌し、混合した。これを三本ロールミルにてさらに細かく混合し、硬化剤マスターバッチを得た。
続けて、表1に記載の組成の内、前記硬化剤マスターバッチ以外の成分をフラスコに計量し、オイルバスを用いて140℃に加熱し溶解混合した。その後65℃程度まで冷却したところで、前記硬化剤マスターバッチを加えて攪拌混合することによりエポキシ樹脂組成物を得た。
得られたエポキシ樹脂組成物を用い、後述する<エポキシ樹脂板作製方法>、<プリプレグ作製方法>および<繊維強化複合材料板作製方法>に従って、樹脂板、プリプレグおよび繊維強化複合材料板を作製した。また後述の<評価方法>に従って、各種測定および評価を行った。結果を表1に示す。
「実施例2、比較例1〜4」
表1に示す配合組成に変更した以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を調製し、樹脂板、プリプレグおよび繊維強化複合材料板を作製し、各種測定および評価を行った。結果を表1に示す。
<エポキシ樹脂板作製方法>
未硬化のエポキシ樹脂組成物をオーブン雰囲気温度150℃×10分(昇温速度は10℃/分)で硬化させて、厚さ2mmの樹脂板を作製した。
<プリプレグ作製方法>
未硬化のエポキシ樹脂組成物を、コンマコーター(株式会社ヒラノテクシード製、「M−500」)でフィルム状にし、樹脂目付け26.8g/mのレジンフィルムを作製した。このレジンフィルムを、炭素繊維を引き揃えて得られた、繊維目付125g/mの炭素繊維シートの両面に張り合わせ、加熱ロールで含浸させて、繊維目付125g/m、樹脂含有量30質量%のプリプレグを得た。
<繊維強化複合材料板作製方法>
前記<プリプレグ作製方法>で得られたプリプレグを298mm×298mmにカットし、繊維方向が[0°/90°/0°/90°/0°/0°/90°/0°/90°/0°]となるように10枚積み重ねて積層体を得た。この積層体を予め150℃に予熱したプレス成形用金型に投入し、150℃×10分、圧力10MPaの条件でプレス成形して、1.1mm厚の繊維強化複合材料板([0°/90°/0°/90°/0°/0°/90°/0°/90°/0°])を得た。
<評価方法>
(1)等温示差走査熱量測定(等温DSC)測定によるエポキシ樹脂組成物の硬化度と硬化時間の算出
未硬化のエポキシ樹脂組成物の硬化反応時の発熱量を等温DSCによって測定し、硬化度と硬化時間を評価した。
図1は一定の温度における硬化発熱のヒートフロー曲線1の一例を模式的に示したものである。セル内の温度曲線3において、昇温過程の温度カーブの近似直線と、等温過程の温度カーブの近似直線の延長からなる交点を等温保持時間の開始点tとする。任意のベースライン2とヒートフロー曲線1で囲まれた部分が硬化反応による発熱を表し、時間tで発熱が始まり(硬化反応開始)、時間tで発熱が終了(硬化反応終了)しているとする。硬化途中の時間tにおける硬化度αは、硬化反応開始点tから時間tまでの発熱量ΔHの全発熱量ΔHtotalに対する比として、下記式(1)より求めることができる。なお、発熱量ΔHは区分求積の台形公式により求める。また、硬化度αに到達するまでの時間は、等温保持時間開始tからの時間とする。
Figure 2017002202
測定したDSCのヒートフロー曲線1から硬化度と、各硬化度に到達するまでの時間を求めるにあたり、以下の様に各時間を定義した。
硬化反応終了時間tは、ヒートフロー曲線1においてピークトップの1000分の1のヒートフロー値となる時間tとした。ベースライン2は、硬化反応終了時間tのヒートフローから水平に引いた線とした。t≧0において、前記ベースライン2とヒートフロー曲線1とが最初に交差する時間を硬化反応開始時間tとした。tとtの区間において、ΔHtotalおよび任意の時間tにおけるΔHを求め、上記式(1)より硬化度αを求めた。
ヒートフロー曲線1は、示差走査熱量計(DSC)(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製、「Q−1000」)を用い、アルミニウム製のハーメチックパンに樹脂組成物を約10mg分取してセル内のサンプル台に、リファレンスとして空のアルミニウム製ハーメチックパンをリファレンス台に配置し、20℃から150℃まで昇温速度200℃/分で加熱し、150℃で保持時間として50分継続して取得した。なお、ヒートフローのサンプリングレートは0.1分とした。硬化度90%の硬化時間が10分以内、硬化度95%の硬化時間が15分以内、硬化度98%の硬化時間が18分以内、硬化度100%の硬化時間が20分以内のものを合格とした。
(2)示差走査熱量測定(DSC)によるエポキシ樹脂組成物のガラス転移温度の測定
未硬化のエポキシ樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)を示差走査熱量計(DSC)(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製、「Q−1000」)を用いて、窒素雰囲気下で測定した。昇温速度は10℃/分とし、測定温度範囲は−20℃から50℃とした。JIS K 7121に記載の方法に基づき、DSC曲線が階段状変化を示す部分の中間点をエポキシ樹脂組成物のTgとした。
(3)DMA G’−Tgの測定(樹脂板のTgの測定)
エポキシ樹脂板作製方法で得られた厚さ2mmの樹脂板を、長さ55mm×幅12.7mmに加工して試験片とした。該試験片について、レオメーター(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製、「ARES−RDS」)を用いて、測定周波数1Hz、昇温速度5℃/分で、貯蔵弾性率G’を温度に対して対数プロットし、logG’の平坦領域の近似直線と、G’が転移する領域の近似直線との交点から求まる温度をDMA G’−Tgとして記録した。これを樹脂板のTgとする。DMA G’−Tgが高いほど、耐熱性に優れることを意味する。
(4)樹脂板の曲げ特性の評価
エポキシ樹脂板作製方法で得られた厚さ2mmの樹脂板を長さ60mm×幅8mmに加工して試験片とした。該試験片について、3点曲げ治具(圧子、サポートともに3.2mmR、サポート間距離32mm)を設置した万能試験機(インストロン社製)を用い、クロスヘッドスピード2mm/分の条件で、樹脂板の曲げ特性(曲げ強度、曲げ弾性率、最大荷重伸度(曲げ歪み)、破断伸度(破断歪み))を測定した。
(5)樹脂板のUL−94V燃焼試験
エポキシ樹脂板作製方法で得られた厚さ2mmの樹脂板を、長さ127mm×幅12.7mmに加工して試験片とした。該試験片について、燃焼試験機(スガ試験機株式会社製)を用いて、UL−94V規格に従って燃焼試験を実施した。具体的には、試験片をクランプに垂直に取付け、20mm炎による接炎を10秒間行い、燃焼時間を測定した。5個の試験片について燃焼試験を行い、クランプまで燃焼したサンプルの数、各燃焼時間のうちの最大値(max)、および5個の燃焼時間の合計(総燃焼時間:total)を記録した。また、その結果に基づいて判定[V−0、V−1、V−2、fail]を行った。難燃性はV−0が最も優れており、V−1、V−2、failの順に劣っていく。
Figure 2017002202
表1中、「リン原子含有量(質量%)」はエポキシ樹脂組成物100質量%中のリン原子含有量(質量%)を示す。また、「活性水素当量比」はエポキシ樹脂組成物中のエポキシ基1mol当量に対する(C)成分中の活性水素の量(mol)の比率を示す。また、「ウレア当量比」はエポキシ樹脂組成物中のエポキシ基1mol当量に対する(D)成分中のウレア基の量(mol)の比率を示す。
表1の結果から明らかなように、実施例1、2のエポキシ樹脂組成物は、硬化性に優れていた。また、これらエポキシ樹脂組成物を用いて作製した樹脂板のTgは高く、耐熱性に優れていた。また、これら樹脂板は、難燃性および曲げ物性に優れていた。
一方、(D)成分を含まない比較例1、2のエポキシ樹脂組成物は硬化速度が遅かった。また、これらエポキシ樹脂組成物を用いて作製した樹脂板は、Tgが低く、曲げ特性(特に曲げ強度、曲げ歪み、破断歪み)にも劣っていた。
(C)成分を含まない比較例3、4のエポキシ樹脂組成物は硬化速度が遅かった。また、これらエポキシ樹脂組成物を用いて作製した樹脂板は、Tgが低くかった。
1:ヒートフロー曲線
2:ベースライン
3:温度曲線
:等温保持時間の開始点
:硬化反応開始時間
:硬化途中の時間
:硬化反応終了時間
ΔH:時間tまでの発熱量
ΔHtotal:全発熱量

Claims (12)

  1. 下記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分および(E)成分を含む、エポキシ樹脂組成物。
    (A)成分:リン化合物
    (B)成分:エポキシ樹脂
    (C)成分:ジシアンジアミドまたはその誘導体
    (D)成分:ジメチルウレイド基を有する硬化促進剤
    (E)成分:イミダゾールアダクト、包接イミダゾール、マイクロカプセル型イミダゾール、安定化剤を配位させたイミダゾール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の硬化促進剤
  2. 前記(D)成分が、フェニルジメチルウレア、メチレンビス(フェニルジメチルウレア)、トリレンビス(ジメチルウレア)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である、請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 前記(B)成分100質量部に対し、前記(C)成分を1〜15質量部、前記(D)成分を1〜30質量部、前記(E)成分を1〜30質量部含む、請求項1または2に記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. エポキシ樹脂組成物100質量%(但し、当該エポキシ樹脂組成物が金属水酸化物を含む場合は、金属水酸化物を除いたエポキシ樹脂組成物100質量%)中、前記(A)成分をリン原子含有量が0.3〜5.0質量%となる量含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 前記(A)成分が、リン含有エポキシ樹脂、赤燐、ホスファゼン化合物、ポリホスホネート、リン酸塩、リン酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも1種のリン化合物である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 下記(F)成分をさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂組成物。
    (F)成分:熱可塑性樹脂
  7. 前記(F)成分が、フェノキシ樹脂およびポリビニルホルマール樹脂の少なくとも一方である、請求項6に記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 下記(G)成分をさらに含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂組成物。
    (G)成分:金属水酸化物
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂組成物を成形してなる、成形品。
  10. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂組成物を強化繊維集合体に含浸させてなる、プリプレグ。
  11. 請求項10に記載のプリプレグを硬化して得られる、繊維強化複合材料。
  12. 請求項11に記載の繊維強化複合材料で一部または全部が構成された、構造体。
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