JP2022144570A - エポキシ樹脂組成物、およびプリプレグ - Google Patents

エポキシ樹脂組成物、およびプリプレグ Download PDF

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Abstract

【課題】成形品の厚みによらず難燃性を発現できるエポキシ樹脂組成物及びプリプレグを提供することを目的とする。また、厚みによらず難燃性に優れた成形品を提供する。【解決手段】下記(A)成分、(B)成分、および(C)成分を含むエポキシ樹脂組成物であって、前記(A)成分のレーザー回折法による体積累積分布が90%の粒子径が15μm以下、且つ体積累積分布が10%の粒子径が3μm以下である、エポキシ樹脂組成物。(A)成分:リン系難燃剤(B)成分:エポキシ樹脂(C)成分:硬化剤【選択図】なし

Description

本発明は、エポキシ樹脂組成物、およびプリプレグに関する。
樹脂と強化繊維とを組み合わせた繊維強化複合材料(FRP)は、軽量性、剛性、耐衝撃性等に優れることから様々な用途に用いられている。特に炭素繊維強化複合材料は、軽量かつ高強度、高剛性であるため、釣り竿やゴルフシャフト等のスポーツ・レジャー用途、自動車用途や航空機用途等の幅広い分野で用いられている。また近年では、炭素繊維強化複合材料の機械的特性に加え、炭素繊維の電磁波遮蔽性といった特長を生かし、ノートパソコンなどの電子・電気機器の筐体としても使用されている。
繊維強化複合材料は、様々な用途の中で、難燃性能を求められることがある。例えば、繊維強化複合材料を電子・電気機器や航空機用の構造体などに用いる場合、発熱による発火が火災の原因となる可能性があるため、難燃性能が求められる。繊維強化複合材料に難燃性能を付与する方法としては、マトリックス樹脂組成物に臭素化エポキシ樹脂を添加する方法が広く用いられていた。しかし近年では、ハロゲンを含む樹脂組成物が燃焼時に発生する物質の人体や環境への負荷を考慮して、リン系難燃剤を含むエポキシ樹脂組成物が用いられるようになってきた(特許文献1および2参照)。リン系難燃剤を含むエポキシ樹脂組成物としては、リン酸金属塩とノボラック型エポキシ樹脂および多官能エポキシ樹脂と金属水酸化物でT otal Heat ReleaseおよびPeak Heat Releaseがとも に65以下を達成している(特許文献3参照)。
特開2007-106978号公報 特開2017-218573号公報 特開2017-2202号公報
本発明の目的の一つは、成形品の厚みによらず難燃性を発現できるエポキシ樹脂組成物、及びプリプレグを提供することを目的とする。また、厚みによらず難燃性に優れた成形品を提供することを目的とする。
本発明は以下の形態を有する。
[1]下記(A)成分、(B)成分、および(C)成分を含むエポキシ樹脂組成物であって、前記(A)成分のレーザー回折法による体積累積分布が90%の粒子径が15μm以上、且つ体積累積分布が10%の粒子径が3μm以下である、エポキシ樹脂組成物。
(A)成分:リン系難燃剤
(B)成分:エポキシ樹脂
(C)成分:硬化剤
[2]前記リン系難燃剤が、リン酸エステル、有機ホスフィン酸金属塩、および赤燐の群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する、[1]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[3]前記リン系難燃剤が、有機ホスフィン酸金属塩である、[1]又は[2]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[4]前記有機ホスフィン酸金属塩が、下記式(1)で表される有機ホスフィン酸金属塩である、[1]~[3]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
Figure 2022144570000001

…式(1)
(式(1)中、RおよびRは各々独立に、アルキル基またはアリール基であり、Mは、Mg、Ca、Al、Sb、Sn、Ge、Ti、Zn、Fe、Zr、Ce、Bi、Sr、Mn、Ni、Li、K、Naからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、m は1~4の整数を表す。)
[5]前記式(1)中、RおよびRがアルキル基であり、MがAl、mは3である、[4]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[6]前記(A)成分が第一の粒子および第一の粒子とレーザー回折法によるメジアン径(D50)の異なる第二の粒子を含む、[1]~[5]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[7]前記第一の粒子のレーザー回折法によるメジアン径(D50)と前記第二の粒子のレーザー回折法によるメジアン径(D50)の差の絶対値が10μm以上である、[6]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[8]前記第一の粒子のレーザー回折法によるメジアン径(D50)が1~10μmである、[6]または[7]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[9]前記第二の粒子のレーザー回折法によるメジアン径(D50)が15~30μmである、[6]~[8]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。[10]前記第一の粒子と前記第二の粒子が同一種である、[6]~[9]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[11]前記硬化剤が尿素化合物を含む、[1]~[10]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[12]前記硬化剤がジシアンジアミドまたはジシアンジアミド誘導体を含む、[1]~[11]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[13]前記エポキシ樹脂がノボラック型エポキシ樹脂含む、[1]~[12]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[14]前記エポキシ樹脂組成物100質量部に対し、前記(A)成分を1~25質量部含む、[1]~[13]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[15]前記エポキシ樹脂組成物100質量部に対し、前記(C)成分を1~30質量部含む、[1]~[14]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[16][1]~[15]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物を強化繊維基材に含浸させてなる、プリプレグ。
[17]前記強化繊維基材が炭素繊維からなる、[16]に記載のプリプレグ。
[18][16]または[17]に記載のプリプレグを硬化して得られる、成形品。
[19]エポキシ樹脂、リン系難燃剤粒子、および硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物の製造方法であって、第一のリン系難燃剤粒子と、第一のリン系難燃剤粒子とはレーザー回折法によるメジアン径(D50)が異なる第二のリン系難燃剤粒子と、エポキシ樹脂と、硬化剤とを混合する、エポキシ樹脂組成物の製造方法。
[20]前記第一の粒子のレーザー回折法によるメジアン径(D50)が1~10μmである、[19]に記載のエポキシ樹脂組成物の製造方法。
[21]前記第二の粒子のレーザー回折法によるメジアン径(D50)が15~30μmである、[19]または[20]に記載のエポキシ樹脂組成物の製造方法。
[22]前記硬化剤がジシアンジミド、イミダゾール化合物、及び尿素化合物を含む、[19]~[21]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物の製造方法。
[23]前記第一のリン系難燃剤粒子および前記第二のリン系難燃剤粒子が、いずれも有機ホスフィン酸金属塩である、[19]~[22]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物の製造方法。
[24]炭素繊維基材およびマトリックス樹脂組成物からなるプリプレグの製造方法であって、前記炭素繊維基材中の炭素繊維の平均繊維径以下のレーザー回折法によるメジアン径(D50)を有する難燃剤粒子1および炭素繊維の平均繊維径を超えるレーザー回折法によるメジアン径(D50)を有する難燃剤粒子2を混合したマトリックス樹脂組成物を炭素繊維基材に含浸する、プリプレグの製造方法。
[25]前記炭素繊維基材が一方向に引き揃えられた炭素繊維基材である、[24]に記載のプリプレグの製造方法。
[26]前記炭素繊維の平均繊維径が5~12μmである、[24]または[25]に記載のプリプレグの製造方法。
[27]前記難燃剤粒子1と前記難燃剤粒子2のレーザー回折法によるメジアン径(D50)の差の絶対値が10μm以上である、[24]~[26]のいずれかに記載のプリプレグの製造方法。
[28]前記難燃剤粒子1および前記難燃剤粒子2が、いずれも有機ホスフィン酸金属塩である、[24]~[27]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物の製造方法。
[29]下記(A)成分、(B)成分、および(C)成分を含むエポキシ樹脂組成物であって、前記(A)成分のレーザー回折法により得られる体積頻度分布において粒径が1μm以上10μm以下の範囲に一つ以上のピーク、粒径が10μmを超え35μm以下の範囲に一つ以上のピークを有する、エポキシ樹脂組成物。
(A)成分:リン系難燃剤
(B)成分:エポキシ樹脂
(C)成分:硬化剤
本発明によれば、厚みによらず難燃性に優れた成形品を提供できる。
実施例1で用いた成分(A)の粒度分布を示す図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
[エポキシ樹脂組成物]
エポキシ樹脂組成物の形態の一つは、(A)成分、(B)成分、および(C)成分を含むエポキシ樹脂組成物である。(A)成分のレーザー回折法による体積累積分布(積算フルイ下分布)が90%の粒子径(D90)が15μm以上、且つ体積累積分布(積算フルイ下分布)が10%の粒子径(D10)が3μm以下である。
(A)成分:リン系難燃剤
(B)成分:エポキシ樹脂
(C)成分:硬化剤
D90は、表面付近に粒子を局在化させる観点から、20μm以上が好ましく、30μm以上がより好ましい。表面外観を良好にする観点から、50μm以下が好ましく、40μm以下がより好ましい。D10は、粒子分散性の観点から、2.8μm以下が好ましく、2.0μm以下がより好ましい。粒子を樹脂へ分散する工程を簡便にできるから、0.5μm以上が好ましく、1.0μm以上がより好ましい。(A)成分のレーザー回折法により得られる体積頻度分布において粒径が1μm以上15μm以下の間に一つ以上のピーク、粒径が15μmを超え35μm以下の間に一つ以上のピークを有することが好ましい。厚みの違いによる難燃性の差を少なくするため、2.0μm以上10μm以下の範囲に一つ以上のピーク、粒径が17μm以上33μm以下の範囲に一つ以上のピークを有することが好ましい。(A)成分のメジアン径(D50)は、4μm以上が好ましく、6μm以上がより好ましい。(A)成分のメジアン径(D50)は、12μm以下が好ましく、10μm以下がより好ましい。粒度分布は、(A)成分として混合する粒子をすべて混合して測定することにより得ることができる。すべての成分を混合した後のエポキシ樹脂組成物に含まれる(A)成分を取り出して測定してもよい。粒子がパッキングされやすいことから、(A)成分が第一の粒子および第一の粒子とレーザー回折法によるメジアン径(D50)の異なる第二の粒子を含むことが好ましい。さらにメジアン径(D50)の異なる第三の粒子を含有していてもよい。第一の粒子のレーザー回折法によるメジアン径(D50)と第二の粒子のレーザー回折法によるメジアン径(D50)の差の絶対値が10μm以上であることが好ましく、15μm以上であることがより好ましい。表面平滑性の観点から、50μm以下が好ましい。プリプレグ中心部に難燃剤を分散させる観点からは、第一の粒子のレーザー回折法によるメジアン径(D50)は1~10μmであることが好ましく、3~7μmがより好ましい。プリプレグ表面付近に難燃剤を分散させる観点からは、第二の粒子のレーザー回折法によるメジアン径(D50)が15~30μmであることが好ましく、20~50μmがより好ましい。粒子径は、予めビーズミル等により粉砕したり、液状のエポキシ樹脂成分等との配合時に3本ロール等により粉砕したりすることで、調製できる。成形品の均一な難燃性の観点から、第一の粒子と第二の粒子が同一種であることが好ましい。
<(A)成分>
(A)成分は、リン系難燃剤である。リン系難燃剤としては、リン酸エステル、有機ホスフィン酸塩、赤燐、リン含有エポキシ樹脂などが挙げられる。リン酸エステルとしては、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、1,3-フェニレンビス(ジフェニルホスフェート)、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェートなどが挙げられる。リン含有エポキシ樹脂としては、ビス(3-ヒドロキシプロピル)イソブチルホスフィンオキシドのジグリシジルエーテル(IHPOGly)、ビス-フェノキシ(3-ヒドロキシ)フェニルホスフィンオキシド(BPHPPO)のエポキシ化物、9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-ホスファフェナントレン10-オキシド(DOPO)のエポキシ化物などが挙げられる。リン系難燃剤は、リン含有量を高めて、難燃性を効率的に付与できることから、リン酸エステル、有機ホスフィン酸金属塩、および赤燐の群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことが好ましい。加水分解性、熱安定性が優れているため、加工時の圧力や熱による硬化剤等の粒子のブリードアウト現象が起こりにくいことから、有機ホスフィン酸金属塩がより好ましい。DSC測定で観測される有機ホスフィン酸金属塩の分解温度は、250℃以上が好ましく、300℃以上がより好ましい。
有機ホスフィン酸金属塩としては、例えば下記式(1)で表される構造を有することが好ましい。
Figure 2022144570000002

…式(1)
上記式(1)中、RおよびRは各々独立に、アルキル基またはアリール基であり、Mは、Mg、Ca、Al、Sb、Sn、Ge、Ti、Zn、Fe、Zr、Ce、Bi、Sr、Mn、Ni、Li、K、Naからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、mは1~4の整数を表す。
およびRのアルキル基およびアリール基は、直鎖状であってもよいし、分岐していてもよい。RおよびRとしては、難燃性の観点からアルキル基が好ましい。アルキル基としては、難燃性の観点から炭素数1~20であることが好ましく、炭素数1~6であることがより好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、t-ブチル基等が挙げられ、メチル基またはエチル基が特に好ましい。アリール基としては、難燃性の観点から炭素数1~20であることが好ましく、炭素数1~8であることがより好ましい。具体的には、フェニル基、キシリル基、トリル基、ナフチル基などが挙げられ、フェニル基が特に好ましく、Mとしては、難燃性の観点からAl、Zn、またはTiが好ましく、Alがより好ましい。
上記式(1)で表される化合物としては、例えばトリスジエチルホスフィン酸アルミニウム、トリスメチルエチルホスフィン酸アルミニウム、トリスジフェニルホスフィン酸アルミニウム、ビスジエチルホスフィン酸亜鉛、ビスメチルエチルホスフィン酸亜鉛、ビスジフェニルホスフィン酸亜鉛、ビスジエチルホスフィン酸チタニル、ビスメチルエチルホスフィン酸チタニル、ビスジフェニルホスフィン酸チタニルなどが挙げられる。これらの中でも、高い難燃性や耐湿性を有するエポキシ樹脂組成物が得られる点で、トリスジエチルホスフィン酸アルミニウム、トリスメチルエチルホスフィン酸アルミニウムが好ましい。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。市販品としては、例えばExolit OP930、OP935、OP945、OP1230(いずれも商品名、クラリアントジャパン株式会社製)が挙げられる。
(A)成分の含有量は、硬化物の難燃性がより向上し、難燃性により優れた成形品が得られやすくなることから、エポキシ樹脂組成物100質量部に対して1質量部以上が好ましく、3質量部以上がより好ましい。硬化速度の速く、成形品の機械的特性や良好な外観が得られやすくなることから、エポキシ樹脂組成物100質量部に対して25質量部以下が好ましく、15質量部以下がより好ましく、10質量部以下がさらに好ましい。(A)成分と(B)成分の含有比率((A)成分の質量/(B)成分の質量)は、難燃性の観点から、0.05以上が好ましく、0.1以上がより好ましい。硬化性の観点から、0.5以下が好ましく、0.3以下がより好ましい。(A)成分と(C)成分の含有比率((A)成分の質量/(C)成分の質量)は、硬化性の観点から、0.1以上が好ましく、0.3以上がより好ましい。機械物性の観点から15以下が好ましく、10以下がより好ましい。
<(B)成分>
(B)成分は、エポキシ樹脂である。エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、オキサゾリドン環骨格を有するエポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、トリグリシジルアミノフェノール、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、ヒドロフタル酸型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、ヒドロキノン型エポキシ樹脂、ビスフェノキシエタノールフルオレン型エポキシ樹脂、ビスフェノールフルオレン型エポキシ樹脂、ビスクレゾールフルオレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、オキサゾリドン環骨格を有するエポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、トリグリシジルアミノフェノール、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンから選ばれる1種以上のエポキシ樹脂が好ましい。
(B)成分の含有量は、機械物性の観点から、エポキシ樹脂組成物100質量部に対して70質量部以上が好ましく、80質量部以上がより好ましい。エポキシ樹脂組成物100質量部に対して95質量部以下とすることができる。
ノボラック型エポキシ樹脂は、組成物の硬化速度を高めることができる。ノボラック型エポキシ樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂が挙げられる。フェノールノボラック型エポキシ樹脂の市販品としては、jER(登録商標)の152、154(いずれも商品名、三菱ケミカル株式会社製);エピクロン(登録商標)のN-740、N-775(いずれも商品名、DIC株式会社製)などが挙げられる。クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の市販品としては、エピクロン(登録商標)のN-660、N-665(いずれも商品名、DIC株式会社製);EOCN-1020、EOCN-102S(いずれも商品名、日本化薬株式会社製);YDCN-700、YDCN-701(いずれも商品名、日鉄ケミカル&マテリアル株式会社製)などが挙げられる。1種を単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。ノボラック型エポキシ樹脂の含有量は、エポキシ樹脂組成物100質量部に対して5~35質量部が好ましく、10~30質量部がより好ましく、20~30質量部は特に好ましい。
オキサゾリドン環骨格を有するエポキシ樹脂は、(A)成分の組成物中の分散が良好にできる。オキサゾリドン環骨格を有するエポキシ樹脂としては、例えば、下記式(1)で表される構造を有する樹脂が挙げられる。
Figure 2022144570000003

…式(1)
(式(1)中、n、mはそれぞれ独立に0以上の整数であり、Yは置換基を有していてもよい2価の基を示す。Zは炭素数1~8のアルキル基、炭素数6~10のアリール基及び炭素数6~10のアラルキル基から選ばれる置換基を少なくとも1個有する環員数5~8のシクロアルキリデン基を示す。Rはそれぞれ独立して炭素数1~8のアルキル基、炭素数1~8のアルコキシ基、炭素数6~10のアリール基、炭素数6~10のアラルキル基、炭素数6~10のアリールオキシ基、または炭素数6~10のアラルキルオキシ基を示す。)
市販品としては、AER4152、AER4151、LSA3301、LSA2102(いずれも商品名、旭化成イーマテリアルズ株式会社製);ACR1348(商品名、株式会社ADEKA製);DER(登録商標。以下同様。)の852、858(いずれも商品名、ダウ・ケミカル日本株式会社製);TSR-400(商品名、DIC株式会社製);YD-952(商品名、日鉄ケミカル&マテリアル株式会社製)などが挙げられる。1種を単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。オキサゾリドン環骨格を有するエポキシ樹脂の含有量は、エポキシ樹脂組成物100質量部に対して5~35質量部が好ましく、10~30質量部がより好ましく、20~30質量部は特に好ましい。
<(C)成分>
(C)成分は、硬化剤である。エポキシ樹脂組成物を硬化できればよく、硬化剤としては、尿素化合物、ジシアンジアミド、ジシアンジアミド誘導体、イミダゾール化合物、イミダゾール化合物誘導体、アミン化合物などが挙げられる。硬化速度と難燃性の観点から、イミダゾール化合物、イミダゾール化合物誘導体、尿素化合物、ジシアンジアミド、またはジシアンジアミド誘導体が好ましい。
(C)成分全体の含有量は、硬化促進の観点から、エポキシ樹脂組成物100質量部に対して1質量部以上が好ましく、3質量部以上がより好ましい。難燃性、耐熱性、機械的特性により優れた樹脂硬化物が得られることから、エポキシ樹脂組成物100質量部に対して30質量部以下が好ましく、15質量部以下がより好ましい。
<尿素化合物>
尿素化合物は、高温で加熱することによりイソシアネート基とジメチルアミンを生成し、これらがエポキシ基と反応することで生じた熱により、-NHとエポキシ基の反応をさらに促進する。尿素化合物としては、例えば、ジメチルウレイド基が芳香環に結合した芳香族ジメチルウレア、ジメチルウレイド基が脂肪族化合物に結合した脂肪族ジメチルウレアが挙げられる。これらの中でも、硬化速度が速くなる点で、芳香族ジメチルウレアが好ましい。
芳香族ジメチルウレアとしては、例えば、フェニルジメチルウレア、メチレンビス(フェニルジメチルウレア)、およびトリレンビス(ジメチルウレア)が挙げられる。具体例としては、4,4’-メチレンビス(フェニルジメチルウレア)(MBPDMU)、3-フェニル-1,1-ジメチルウレア(PDMU)、3-(3,4-ジクロロフェニル)-1,1-ジメチルウレア(DCMU)、3-(3-クロロ-4-メチルフェニル)-1,1-ジメチルウレア、2,4-ビス(3,3-ジメチルウレイド)トルエン(TBDMU)等が挙げられる。これらの中でも、硬化促進の観点から、フェニルジメチルウレア、メチレンビス(フェニルジメチルウレア)、およびトリレンビス(ジメチルウレア)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であることがより好ましい。脂肪族ジメチルウレアとしては、例えば、イソホロンジイソシアネートとジメチルアミンとから得られるジメチルウレア、m-キシリレンジイソシアネートとジメチルアミンとから得られるジメチルウレア、ヘキサメチレンジイソシアネートとジメチルアミンとから得られるジメチルウレアが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
市販品としては、Omicure(オミキュア)94、Omicure(オミキュア)52、Omicure(オミキュア)24(以上、ピイ・ティ・アイ・ジャパン株式会社製)、DYHARD UR200、DYHARD UR300、DYHARD UR400、DYHARD UR500(以上、AlzChem社製)などが挙げられる。
尿素化合物の含有量は、硬化促進の観点から、エポキシ樹脂組成物100質量部に対して0.5質量部以上が好ましく、1質量部以上がより好ましい。難燃性、耐熱性、機械的特性により優れた樹脂硬化物が得られることから、エポキシ樹脂組成物100質量部に対して10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましく、3質量部以下がさらに好ましい。
<ジシアンジアミドまたはジシアンジアミド誘導体>
ジシアンジアミドおよびその誘導体は融点が高く、低温領域におけるエポキシ樹脂との相溶性が低いことから、優れたポットライフを有するエポキシ樹脂組成物が得られるとともに、高い機械的特性を有する硬化物が得られる。
ジシアンジアミドの誘導体としては、例えば、ジシアンジアミドと、エポキシ樹脂やビニル化合物、アクリル化合物、9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナ ントレン-10-オキサイド等の各種化合物を結合させたものが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、ジシアンジアミドと併用してもよい。
反応性の観点からは、ジシアンジアミドが好ましい。ジシアンジアミドの市販品としては、例えばDICY7、DICY15(以上、三菱ケミカル株式会社製);DICYANEX1400F(エボニックジャパン株式会社製)などが挙げられる。
ジシアンジアミドまたはジシアンジアミド誘導体の含有量は、硬化促進の観点から、エポキシ樹脂組成物100質量部に対して1質量部以上が好ましく、5質量部以上がより好ましい。硬化物の靱性の観点から、エポキシ樹脂組成物100質量部に対して15質量部以下が好ましく、12質量部以下がより好ましい。
<イミダゾール化合物またはイミダゾール化合物誘導体>
保存安定性と成形における硬化速度を向上させる観点から、硬化開始温度が100℃以上のイミダゾール化合物またはイミダゾール化合物誘導体であることが好ましい。硬化開始温度は、次の方法で測定された値である。エポキシ当量が180~220のビスフェノールA型エポキシ樹脂100質量部に、イミダゾール系硬化促進剤10質量部を加えて混合し試料樹脂組成物を調製する。該試料樹脂組成物につき、昇温速度10℃/分で示差走査熱量計(DSC)により発熱量を測定し、得られたDSC曲線の変曲点における接線とベースラインとの交点の温度を硬化開始温度とする。イミダゾール化合物またはイミダゾール化合物誘導体は、その構造の中に非共有電子対を有する窒素原子を有し、これがエポキシ基を活性化し、硬化を促進する。硬化開始温度は110℃以上であることがより好ましい。イミダゾール誘導体としては、イミダゾール化合物のイミダゾールアダクト、包接イミダゾール、マイクロカプセル型イミダゾール、及び安定化剤を配位させたイミダゾール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の誘導体であってもよい。
イミダゾール化合物としては、例えば、2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、及び2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾールが挙げられる。
アダクト処理、異分子による包接処理、マイクロカプセル処理、あるいは安定化剤を配位させる前のイミダゾールの具体例としては、上記の他に、2-メチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、2-ヘプタデシルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-フェニルイミダゾール、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾリウムトリメリテイト、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾ リウムトリメリテイト、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾリウムトリメリテイト 、2,4-ジアミノ-6-(2’-メチルイミダゾリル-(1’))-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-(2’-ウンデシルイミダゾリル-(1’))-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-(2’-エチル-4-メチルイミダゾリル-(1’))-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-(2’-メチルイミダゾリル-(1’))-エチル-s-トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2-フェニルイミダゾール・イソシアヌル酸付加物、2-メチルイミダゾール・イソシアヌル酸付加物、1-シアノエチル-2-フェニル-4,5-ジ(2-シアノエトキシ)メチルイミダゾール、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾールなどが挙げられる。
市販品としては、2MZ-A、2MZA-PW、2E4MZ-A、2MZ、2PZ、2E4MZ、2PHZ(いずれも商品名、四国化成株式会社製)などが挙げられる。エポキシ樹脂のエポキシ基にイミダゾール化合物が開環付加した構造を有するイミダゾールアダクトの市販品としては、PN-50、PN-50J、PN-40、PN-40J、PN-31、PN-23、PN-H(いずれも商品名、味の素ファインテクノ株式会社製)などが挙げられる。包接イミダゾールの市販品としては、TIC-188、KM-188、HIPA-2P4MHZ、NIPA-2P4MHZ、TEP-2E4MZ、HIPA-2E4MZ、NIPA-2E4MZ(いずれも商品名、日本曹達株式会社製)などが挙げられる。マイクロカプセル型イミダゾールの市販品としては、ノバキュアHX3721、HX3722、HX3742、HX3748(商品名、旭化成イーマテリアルズ株式会社製 );LC-80(商品名、A&C Catalysts社製)などが挙げられる。
イミダゾール化合物またはイミダゾール化合物誘導体の含有量は、硬化促進の観点から、エポキシ樹脂組成物100質量部に対して1質量部以上が好ましく、5質量部以上がより好ましい。難燃性、耐熱性、機械的特性により優れた樹脂硬化物が得られることから、エポキシ樹脂組成物100質量部に対して25質量部以下が好ましく、15質量部以下がより好ましい。
<アミン化合物>
アミン化合物としては、例えば、鎖状脂肪族ポリアミン、脂環式ポリアミン、芳香族ポリが挙げられる。具体的には、アミンジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、ヘキサメチレンジアミン、1,3-ペンタンジアミン、2-メチルペンタメチレンジアミン、イソホロンジアミン、4,4’-メチレンビスシクロヘキシルアミン、4,4’-メチレンビス(2-メチルシクロヘキシルアミン)、ビス(アミノメチル)ノルボルナン、1,2-シクロヘキサンジアミン、1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサン、m-キシリレンジアミン、4,4’- メチレンジアニリン、4,4’-メチレンビス(2-メチルアニリン)、4,4’-メチレンビス(2-エチルアニリン)、4,4’-メチレンビス(2-イソプロピルアニリン)、4,4’-メチレンビス(2- クロロアニリン)、4,4’-メチレンビス(2,6-ジメチルアニリン)、4,4’-メチレンビス(2,6-ジエチルアニリン)、4,4’-メチレンビス(2-イソプロピル-6-メチルアニリン)、4,4’-メチレンビス(2-エチル-6-メチルアニリン)、4,4’-メチレンビス(2-ブロモ-6-エチルアニリン)、4,4’-メチレンビス(N-メチルアニリン)、4,4’-メチレンビス(N-エチルアニリン)、4,4’-メチレンビス(N-sec-ブチルアニリン)、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-シクロヘキシリデンジアニリン、4,4’-(9-フルオレニリデン)ジアニリン、4,4’-(9-フルオレニリデン)ビス(N-メチルアニリン)、4,4’-ジアミノベンズアニリド、4,4’-オキシジアニリン、2,4-ビス(4-アミノフェニルメチル)アニリン、4-メチル-m-フェニレンジアミン、2-メチル-m-フェニレンジアミン、N,N’-ジ-sec-ブチル-p-フェニレンジアミン、2-クロロ-p-フェニレンジアミン、2,4,6-トリメチル-m-フェニレンジアミン、2,4-ジエチル-6-メチル-m-フェニレンジアミン、4,6-ジエチル-2-メチル-m-フェニレンジアミン、4,6-ジメチル-m-フェニレンジアミン、トリメチレンビス(4-アミノベンゾエート)などが挙げられる。
アミン化合物の含有量は、硬化促進の観点から、エポキシ樹脂組成物100質量部に対して1質量部以上が好ましく、5質量部以上がより好ましい。難燃性、耐熱性、機械的特性により優れた樹脂硬化物が得られることから、エポキシ樹脂組成物100質量部に対して25質量部以下が好ましく、15質量部以下がより好ましい。
<任意成分>
任意成分としては、熱可塑性樹脂、添加剤などが挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテル、ポリオレフィン、液晶ポリマー、ポリアリレート、ポリスルフォン、ポリアクリロニトリルスチレン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル-エチレン-プロピレン-ジエン-スチレン共重合体(AES樹脂)、アクリロニトリル-スチレン-アルキル(メタ)アクリレート共重合体(ASA樹脂)、ポリ塩化ビニル、ポリビニルホルマール、フェノキシ樹脂、ブロックポリマーなどが挙げられるが、これらに限定されない。これら熱可塑性樹脂は1種を単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
熱可塑性樹脂の中でも、樹脂フロー制御性等に優れる観点から、フェノキシ樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリビニルホルマール、ブロックポリマーが好ましい。特に、フェノキシ樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミドを用いれば、樹脂硬化物の耐熱性や難燃性がより高まる。
添加剤としては、例えば、エポキシ樹脂の硬化促進剤、無機質充填材、内部離型剤、有機顔料、無機顔料が挙げられる。エポキシ樹脂組成物は、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、添加剤を含有してもよい。添加剤としては、(A)成分以外のリン系難燃剤(リン含有エポキシ樹脂や赤燐、ホスファゼン化合物、リン酸塩類、リン酸エステル類等)、無機系難燃化剤として水和金属化合物系(水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等)、無機酸化物その他助剤系(アンチモン化合物、硼酸亜鉛,錫酸亜鉛,Mo化合物,ZrO,硫化亜鉛,ゼオライト,酸化チタンナノフィラー系等)、シリコーンオイル、湿潤分散剤、消泡剤、脱泡剤、天然ワックス類、合成ワックス類、直鎖脂肪酸の金属塩、酸アミド、エステル類、パラフィン類等の離型剤、結晶質シリカ、溶融シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナ、炭酸カルシウム、タルク、硫酸バリウム等の粉体やガラス繊維、炭素繊維等の無機充填剤、カーボンブラック、ベンガラ等の着色剤、シランカップリング剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[エポキシ樹脂組成物の製造方法]
エポキシ樹脂組成物は、例えば、エポキシ樹脂、第一のリン系難燃剤粒子、第二のリン系難燃剤粒子、および硬化剤を混合することにより得られる。各成分の混合方法としては、三本ロールミル、プラネタリミキサー、ニーダー、ホモジナイザー、ホモディスパー等の混合機を用いる方法が挙げられる。エポキシ樹脂組成物は、例えば、後述するように、強化繊維の集合体に含浸させてプリプレグの製造に用いることができる。他にも、エポキシ樹脂組成物を離型紙等に塗布して硬化することで、エポキシ樹脂組成物のフィルムを得ることができる。また、30℃におけるエポキシ樹脂組成物の粘度は、100~1,000,000Pa・sであると、プリプレグ表面のタックの調整や作業性に優れる。
[プリプレグおよびプリプレグの製造方法]
プリプレグは、例えば、上述したエポキシ樹脂組成物を強化繊維基材に含浸させることで得られる。一方向に引き揃えられた炭素繊維基材にマトリックス樹脂を含有したUDプリプレグ、クロスプリプレグなどが挙げられる。エポキシ樹脂組成物を強化繊維基材に含浸させる方法としては、エポキシ樹脂組成物をメチルエチルケトン、メタノール等の溶媒に溶解して低粘度化してから、強化繊維の集合体に含浸させるウェット法;エポキシ樹脂組成物を加熱により低粘度化してから、強化繊維の集合体に含浸させるホットメルト法(ドライ法)が挙げられる。プリプレグの製造方法の形態としては、炭素繊維基材およびマトリックス樹脂組成物からなるプリプレグの製造方法であって、前記炭素繊維基材中の炭素繊維の平均繊維径以下のレーザー回折法によるメジアン径(D50)を有する難燃剤粒子1および炭素繊維の平均繊維径を超えるレーザー回折法によるメジアン径(D50)を有する難燃剤粒子2を混合したマトリックス樹脂組成物を炭素繊維基材に含浸するプリプレグの製造方法がある。難燃剤粒子1のメジアン径(D50)が炭素繊維の平均繊維径以下であることによってプリプレグ厚みの中央部にも難燃剤を配置することができ、難燃剤粒子2のメジアン径(D50)が炭素繊維の平均繊維径を超えることによってプリプレグ厚みの中央部より表面側にも難燃剤を配置することができる。炭素繊維基材が一方向に引き揃えられた炭素繊維基材である場合にはプリプレグの繊維層と樹脂層の両方に難燃剤を配置できることから特に効果が得られやすい。難燃剤粒子1および難燃剤粒子2としては、例えば、リン系難燃剤及び無機系難燃化剤が挙げられ、具体例としては前述したものが例示できる。
ウェット法は、強化繊維の集合体をエポキシ樹脂組成物の溶液に浸漬した後、引き上げ、オーブン等を用いて溶媒を蒸発させる方法である。ホットメルト法には、加熱により低粘度化したエポキシ樹脂組成物を直接、強化繊維の集合体に含浸させる方法と、一旦エポキシ樹脂組成物を離型紙等の基材の表面に塗布してフィルムを作製しておき、次いで強化繊維の集合体の両側または片側から前記フィルムを重ね、加熱加圧することにより強化繊維の集合体に樹脂を含浸させる方法がある。離型紙等の基材の表面に塗布して得られる塗布層は、未硬化のままでホットメルト法に用いてもよいし、塗布層を硬化させた後にホットメルト法に用いてもよい。ホットメルト法によれば、プリプレグ中に残留する溶媒が実質上存在しないため好ましい。
プリプレグ中のエポキシ樹脂組成物の含有量(以下、「樹脂含有量」という)は、プリプレグの総質量に対して、15~50質量%が好ましく、20~45質量%がより好ましく、25~40質量%がさらに好ましい。樹脂含有量が、上記下限値以上であれば強化繊維とエポキシ樹脂組成物との接着性を確保することができ、上記上限値以下であれば成形品の機械物性がより高まる。
<強化繊維>
強化繊維の材質としては、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ボロン繊維などが挙げられる。成形体の機械物性および軽量化の観点から、強化繊維としては炭素繊維が好ましい。強化繊維は、プリプレグ中で強化繊維基材(強化繊維の集合体)として存在することが好ましい。強化繊維が単一方向に配列したものであってもよく、ランダム方向に配列したものであってもよい。強化繊維の形態としては強化繊維の織物、強化繊維の不織布、強化繊維の長繊維が一方向に引き揃えられたシートなどが挙げられる。強化繊維は、比強度や比弾性率が高い繊維強化複合材料を成形することができるという観点からは、長繊維が単一方向に引き揃えられた強化繊維の束からなるシートであることが好ましく、取り扱いが容易であるという観点からは、強化繊維の織物であることが好ましい。
炭素繊維の繊維径は、5~12μmが好ましい。炭素繊維束における炭素繊維の本数は、1,000~70,000本が好ましい。成形品の剛性の観点から、炭素繊維のストランド引張強度は1.5~9GPaが好ましく、炭素繊維のストランド引張弾性率は150~260GPaが好ましい。炭素繊維のストランド引張強度およびストランド引張弾性率は、JISR7601:1986に準拠して測定される値である。
[成形品]
成形品は、プリプレグの硬化物であり、2枚以上のプリプレグが積層された積層体の硬化物であることが好ましい。成形品は、プリプレグに含まれるエポキシ樹脂組成物の硬化物と、強化繊維とを含む。成形品は、例えば、前述のプリプレグを2枚以上積層した後、得られた積層体に圧力を付与しながら、エポキシ樹脂組成物を加熱硬化させる方法等により成形して得られる。
成形方法としては、プレス成形法、オートクレーブ成形法、バッギング成形法、ラッピングテープ法、内圧成形法、シートラップ成形法や、強化繊維のフィラメントやプリフォームにエポキシ樹脂組成物を含浸させて硬化し成形品を得るRTM(Resin Transfer Molding)、VaRTM(Vacuum assisted Resin Transfer Molding:真空樹脂含浸製造法)、フィラメントワインディング、RFI(Resin Film Infusion)などが挙げられるが、これらの成形方法に限られるものではない。これらの中でも、生産性が高く、良質な成形品が得られやすいという観点から、プレス成形法が好ましい。
プレス成形法で成形品を製造する場合、プリプレグ、またはプリプレグを積層して作製したプリフォームを、予め硬化温度に調製した金型に挟んで 加熱加圧して、プリプレグまたはプリフォームを硬化することが好ましい。プレス成形時の金型内の温度は、100~160℃が好ましい。また、1~15MPaの条件下で1~20分間、プリプレグまたはプリフォームを硬化させることが好ましい。
<用途>
成形品は、厚みによらず優れた難燃性を有する。したがって、成形品は、高度な難燃性能が要求される用途、例えば、電気電子筐体材料や航空機内装用材料等において有用である。携帯用電子機器などの電気・電子機器用筐体、航空機や自動車などの内装部材に適用できる。その他にも、スポーツ用途、一般産業用途および航空宇宙用途に好適に用いられる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例および比較例で使用した原料を以下に示す。
[原料]
<(A)成分>
・OP935:トリスジエチルホスフィン酸アルミニウム塩、リン原子含有量23.0質 量%、メジアン径(D50)2~3μm、最大粒径10μm未満、クラリアントジャパン株式会社製 の「Exolit OP935」。
・OP930:トリスジエチルホスフィン酸アルミニウム塩、リン原子含有量23.0質 量%、メジアン径(D50)3~5μm、最大粒径20μm未満、クラリアントジャパン株式会社製 の「Exolit OP930」。
・OP945TP:トリスジエチルホスフィン酸アルミニウム塩、リン原子含有量23.0質 量%、最大粒径5μm未満、クラリアントジャパン株式会社製 の「Exolit OP945TP」。
・OP1230:トリスジエチルホスフィン酸アルミニウム塩、リン原子含有量23.0質 量%、メジアン径(D50)20~30μm、最大粒径40μm未満、クラリアントジャパン株式会社製 の「Exolit OP1230」。
<(B)成分>
・YD-952:オキサゾリドン型エポキシ樹脂、日鉄ケミカル&マテリアル株式会社製の「YD-952」。
・YDPN―638:フェノールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量180g/eq、日鉄ケミカル&マテリアル株式会社製の「YDPN―638」
・YD―128:液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量189g/eq、日鉄ケミカル&マテリアル株式会社製の「YD―128」。
・jER828:液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量189g/eq、 三菱化学株式会社製の「jER828」。
<(C)成分>
・2MZA-PW:2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]- エチル-s-トリアジン、四国化成工業株式会社製の「2MZA-PW」。
・Omicure94:フェニルジメチルウレア、ピイ・ティ・アイ・ジャパン株式会社 製の「Omicure(オミキュア)94」。
・DICY15:ジシアンジアミド、三菱化学株式会社製の 「jERキュア DICY15」。
<炭素繊維>
・炭素繊維:三菱レイヨン株式会社製の「パイロフィルTR50S15L」。
[実施例1]
(A)成分としてOP935及びOP-1230、(B)成分としてYD-952、YDPN-638、YD-128、jER828、(C)成分として2MZA-PW、Omicure94、DICY15を用い、以下のようにしてエポキシ樹脂組成物を調製した。まず、表1に記載の組成に従い、jER828(液状)と、DICY15(固形)およびOmicure94(固形)および2MZA-PW(固形)とを、固形成分と液状成分の質量比が1:1となるよう容器に計量し、攪拌し、混合した。これを三本ロールミルにてさらに細かく混合し、硬化剤マスターバッチを得た。続けて、表1に記載の組成の内、(A)成分と硬化剤マスターバッチ以外の成分をフラスコに計量し、オイルバスを用いて120℃に加熱し溶解混合した。その後65℃程度まで冷却しつつ、(A)成分を加えて撹拌混合し、65℃程度まで冷却したところで、前記硬化剤マスターバッチを加えて攪拌混合することによりエポキシ樹脂組成物を得た。日機装株式会社製 AEROTRAC SPR (Model:7340)装置によって観測されたOP935及びOP-1230の混合物の粒度分布は図1に示す通りであり、体積頻度分布の2.3μmに第一のピークが、31μmに第二のピークが確認された。それぞれ体積累積分布が90%の粒子径が32.0μm、及び体積累積分布が10%の粒子径が1.4μm、メジアン径(D50)が8.0μmであった。得られたエポキシ樹脂組成物を用い、後述するプリプレグ作製方法に従って、プリプレグを作製し、それを硬化させることで繊維強化複合材料板を作製した。また後述の評価方法に従って、各種測定および評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例2、比較例1~5]
表1に示す配合組成に変更した以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を調製し、樹脂板、プリプレグおよび繊維強化複合材料板を作製し、各種測定および評価を行った。結果を表1に示す。
[プリプレグの作製方法]
樹脂組成物を一方向に引き揃えた炭素繊維へ含浸させて、プリプレグを得た。得られたプリプレグは、適当なタックと硬さを有しており作業性に優れていた。プリプレグの炭素繊維目付は125g/m、樹脂含有率は40質量%であった。
[繊維強化複合材料からなる板の作製]
プリプレグを300mm×300mmで裁断し、ハンドレイアップ法で積層した。強化繊維の長手方向が各プリプレグ層で直交するように積層した。硬化条件はオートクレーブにより130℃で90分(昇温速度は2℃/分)とした。厚さ0.5mmと2mmの繊維強化複合材料からなる板(繊維強化複合材料板)を作製した。
[評価方法]
UL-94V燃焼試験
繊維強化複合材料からなる板の作製で得られた厚さ0.5mmおよび2mmの2種類の繊維強化複合材料板を、長さ127mm×幅12.7mmに加工して試験片とした。該試験片について、燃焼試験機(スガ試験機株式会社製)を用いて、UL-94V規格に従って燃焼試験を実施した。具体的には、試験片をクランプに垂直に取付け、20mm炎による接炎を10秒間行い、燃焼時間を測定した。5個の試験片について燃焼試験を行い、クランプまで燃焼したサンプルの数、各燃焼時間のうちの最大値(max)、および5個の燃焼時間の合計(総燃焼時間:total)を記録した。また、その結果に基づいて判定[V-0、V-1、V-2、fail]を行った。難燃性はV-0が最も優れており、V-1、V-2、failの順に劣っていく。
Figure 2022144570000004
表1の結果から明らかなように、実施例1のエポキシ樹脂組成物は、燃焼試験がV-0であった。一方、比較例1~6は厚みが異なる場合には難燃性にばらつきがあった。

Claims (29)

  1. 下記(A)成分、(B)成分、および(C)成分を含むエポキシ樹脂組成物であって、前記(A)成分のレーザー回折法による体積累積分布が90%の粒子径が15μm以上、且つ体積累積分布が10%の粒子径が3μm以下である、エポキシ樹脂組成物。
    (A)成分:リン系難燃剤
    (B)成分:エポキシ樹脂
    (C)成分:硬化剤
  2. 前記リン系難燃剤が、リン酸エステル、有機ホスフィン酸金属塩、および赤燐の群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する、請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 前記リン系難燃剤が、有機ホスフィン酸金属塩である、請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 前記有機ホスフィン酸金属塩が、下記式(1)で表される有機ホスフィン酸金属塩である、請求項1~3のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
    Figure 2022144570000005
    …式(1)
    (式(1)中、RおよびRは各々独立に、アルキル基またはアリール基であり、Mは、Mg、Ca、Al、Sb、Sn、Ge、Ti、Zn、Fe、Zr、Ce、Bi、Sr、Mn、Ni、Li、K、Naからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、m は1~4の整数を表す。)
  5. 前記式(1)中、RおよびRがアルキル基であり、MがAl、mは3である、請求項4に記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 前記(A)成分が第一の粒子および第一の粒子とレーザー回折法によるメジアン径(D50)の異なる第二の粒子を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. 前記第一の粒子のレーザー回折法によるメジアン径(D50)と前記第二の粒子のレーザー回折法によるメジアン径(D50)の差の絶対値が10μm以上である、請求項6に記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 前記第一の粒子のレーザー回折法によるメジアン径(D50)が1~10μmである、請求項6または7に記載のエポキシ樹脂組成物。
  9. 前記第二の粒子のレーザー回折法によるメジアン径(D50)が15~30μmである、請求項6~8のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  10. 前記第一の粒子と前記第二の粒子が同一種である、請求項6~9のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  11. 前記硬化剤が尿素化合物を含む、請求項1~10のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  12. 前記硬化剤がジシアンジアミドまたはジシアンジアミド誘導体を含む、請求項1~11のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  13. 前記エポキシ樹脂がノボラック型エポキシ樹脂含む、請求項1~12のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  14. 前記エポキシ樹脂組成物100質量部に対し、前記(A)成分を1~25質量部含む、請求項1~13のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  15. 前記エポキシ樹脂組成物100質量部に対し、前記(C)成分を1~30質量部含む、請求項1~14のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  16. 請求項1~15のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物を強化繊維基材に含浸させてなる、プリプレグ。
  17. 前記強化繊維基材が炭素繊維からなる、請求項16に記載のプリプレグ。
  18. 請求項16または17に記載のプリプレグを硬化して得られる、成形品。
  19. エポキシ樹脂、リン系難燃剤粒子、および硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物の製造方法であって、第一のリン系難燃剤粒子と、第一のリン系難燃剤粒子とはレーザー回折法によるメジアン径(D50)が異なる第二のリン系難燃剤粒子と、エポキシ樹脂と、硬化剤とを混合する、エポキシ樹脂組成物の製造方法。
  20. 前記第一の粒子のレーザー回折法によるメジアン径(D50)が1~10μmである、請求項19に記載のエポキシ樹脂組成物の製造方法。
  21. 前記第二の粒子のレーザー回折法によるメジアン径(D50)が15~30μmである、請求項19または20に記載のエポキシ樹脂組成物の製造方法。
  22. 前記硬化剤がジシアンジミド、イミダゾール化合物、及び尿素化合物を含む、請求項19~21のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物の製造方法。
  23. 前記第一のリン系難燃剤粒子および前記第二のリン系難燃剤粒子が、いずれも有機ホスフィン酸金属塩である、請求項19~22のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物の製造方法。
  24. 炭素繊維基材およびマトリックス樹脂組成物からなるプリプレグの製造方法であって、前記炭素繊維基材中の炭素繊維の平均繊維径以下のレーザー回折法によるメジアン径(D50)を有する難燃剤粒子1および炭素繊維の平均繊維径を超えるレーザー回折法によるメジアン径(D50)を有する難燃剤粒子2を混合したマトリックス樹脂組成物を炭素繊維基材に含浸する、プリプレグの製造方法。
  25. 前記炭素繊維基材が一方向に引き揃えられた炭素繊維基材である、請求項24に記載のプリプレグの製造方法。
  26. 前記炭素繊維の平均繊維径が5~12μmである、請求項24または25に記載のプリプレグの製造方法。
  27. 前記難燃剤粒子1と前記難燃剤粒子2のレーザー回折法によるメジアン径(D50)の差の絶対値が10μm以上である、請求項24~26のいずれか1項に記載のプリプレグの製造方法。
  28. 前記難燃剤粒子1および前記難燃剤粒子2が、いずれも有機ホスフィン酸金属塩である、請求項24~27のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物の製造方法。
  29. 下記(A)成分、(B)成分、および(C)成分を含むエポキシ樹脂組成物であって、前記(A)成分のレーザー回折法により得られる体積頻度分布において粒径が1μm以上10μm以下の範囲に一つ以上のピーク、粒径が10μmを超え35μm以下の範囲に一つ以上のピークを有する、エポキシ樹脂組成物。
    (A)成分:リン系難燃剤
    (B)成分:エポキシ樹脂
    (C)成分:硬化剤
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