JP2016538862A - パーム加工副産物を用いた繊維質発酵飼料の製造設備及び製造方法 - Google Patents

パーム加工副産物を用いた繊維質発酵飼料の製造設備及び製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、パーム種実脱着副産物とセルロースを使用して破砕工程を経て破砕切断し、水分を添加し、可溶性糖分とタンパク質を添加し、適切な比率で混合した後、圧搾して空気を除去し、密封した後、25℃内外の温度で30日間以上放置し、処理が完了したことを反芻動物のセルロースおよびエネルギー飼料に供給しようとするものである。【選択図】図1

Description

本発明は、パーム加工工程中に発生するパーム種実脱着副産物(EFB)と種実内に含有されているパームセルロース(Palm fiber)を使用して家畜に供給できる発酵セルロース飼料を開発するものであり、パーム種実脱着副産物(EFB)とパームセルロース(Palm fiber)の物理化学的な特性を分析し、微生物が容易に成長するようにして、有益な微生物の発酵が行われるようになることによって、家畜に必要なセルロース供給源を提供することができるし、セルロース内に含まれているポリフェノール(poly phenol)の利用を極大化させて家畜の下痢防止および蛋白質の利用効率も改善することができるし、発酵セルロース飼料を生産して給与することができるように連続処理が可能なパーム加工副産物を用いた繊維質発酵飼料の製造設備及び製造方法に関するものである。
パームはスチーム加工工程を経へて種実を脱着して採油をするようになる。この時、種実を脱着した後、大量の副産物が発生され、これをパーム種実脱着副産物(EFB:Empty Fruit Bunch)と称して、種実から発生されることをパーム種実セルロース(PF:Palm fiber)という。
現在まで、このような物質の処理に難しさがあって、ほとんど堆肥や燃料として投入して蒸気の生成に使用されているのが実情であるが、発生量が多く、これを堆肥として使用する時に保存するスペースが必要になるだけでなく、一定時間の間、腐熟期間を経なければならないので、さらに多くのスペースと時間が必要であり、運搬するためにも、多くの費用がかかるので、その活用に多くの困難があるのが実情である。
特に、これを再生可能エネルギーとして活用するための方策が多く検討されているが、燃料として使用するには、水分含有量が高くて低位発熱量が低下するため、焼却するために多くの量が必要であり、これを管理するための費用投入が容易でなくて多くの問題を抱えている。
パーム油抽出工程の廃棄物の処理のための技術として、「パーム油抽出工程の廃棄物を用いた生肥料の製造方法」(特許文献1)には、カーネルの皮を炭化させ、EFBを焼却し、パーム油生産加工の最終工程排水(palm oil mill effluent:POME)を微細気泡として処理し、濾過して脱水ケーキを得て、これらを混合した後、熟成させて生肥料を製造する工程が公開されている。
しかしながら、前記技術は、EFBを炭化及び焼却するので、これに伴うエネルギー源の消費が発生する問題点がある。
パーム油の抽出工程での廃棄物の活用方法に関する別の技術として、本出願人が出願して登録された「パーム油の生産加工工程から最終的に排出される排出水とパーム副産物とを用いた処理設備及び処理方法」(特許文献2)には、パーム油の生産加工の最終工程排水(palm oil mill effluent:POME)とパーム種実皮(palm kernel shell:PKS)のほか、パーム加工工程水脱水ケーキ(palm oil decanter cake:PODC)とパーム種実脱油ケーキ(palm kernel cake:PKC)などを統合的に処理してエネルギー源及び飼料などに活用できる技術が開示されている。
しかしながら、特許文献2の場合、統合的な処理方法で、POMEやPODC、PKCなどの処理に適しており、パーム種実脱着副産物(EFB)やパーム種実セルロース(PF)を処理していないという問題点がある。
現在まで、パーム種実脱着副産物(EFB)やパーム種実セルロース(PF)の処理は、燃料として使用したり、最近では、製紙業界でこれを利用して製紙を生産しているが、莫大な量の廃水が発生するため、処理に多くの費用がかかり、経済性が低くなるなどの問題点を抱えている。
その他にもボードの生産や圧搾ペレットを製造し、燃料として生産する方法などが開発されているが、経済性が低く、処理工程が複雑で普遍化されていない。
特に、パーム種実セルロース(PF)は、体積が大きく、ポリフェノールの含有量が高くて利用効率が大幅に減少し、腐敗が速くて効果的な活用が難しい。
また、パーム種実脱着副産物とセルロースを乾燥、粉砕した後、圧搾してペレットに製造して再生可能エネルギー燃料として使うこともあるが、これを製造するための電気の使用量が増加し、乾燥するカロリーが投入されるなど、生産コストが大幅に増加するので、実効性が大幅に減少しているのが実情である。
即ち、パーム産業で、パーム種実脱着副産物及びパーム種実セルロースの処理は、最も困難な廃棄物処理の問題として残っているのが実情である。
しかしながら、パーム種実脱着副産物とセルロースは、ポリフェノール(Polyphenol:Ligninなど)の含有量が高い欠点がある反面、セルロース含有量が高く、いくつかの油脂類が含有されていて、これを効果的に加工して使用する場合は、利用率を大幅に増加させることができるし、良い飼料の原料として活用することができる利点を持っている。
したがって、パーム種実脱着副産物およびセルロースの効果的な処理は、パーム産業において非常に重要な意味を持っており、持続可能であり、経済的であり、活用範囲を安定的に維持することができる方案を開発することは非常に重要な課題である。
韓国登録特許第10−0938490号公報(2010年1月21日) 韓国登録特許第10−1265740号公報(2013年5月13日)
本発明は、上記のような従来技術で発生する問題を解消するためのもので、パーム種実脱着副産物(EFB)とセルロース(PF)の生化学的な特徴を分析し、その議問題を大幅に改善してセルロース飼料原料として使用できるために効果的に生成することができる方法と装置を提供しようとするものである。
より具体的には、種実が含まれている新鮮なパーム果実(FFB:Fresh Fruit Bunch)からパーム果実の脱着後に発生するパーム種実脱着副産物(EFB:Empty Fruit Bunch)とセルロース(EFB:Empty Fruit Bunch)を使用して破砕工程を経てセルロースのサイズを10〜50mmで破砕切断し、含水率を75%前後に調整するために水分を添加し、可溶性糖分(固形分基準:3〜15%)とタンパク質(固形分基準5〜25%)を添加し、適切な比率で混合した後、圧搾して空気を除去し、密封した後、25℃内外の温度で30日間以上放置し、処理が完了したことを反芻動物のセルロースおよびエネルギー飼料に供給しようとするものである。
特に、細菌の増殖を促進して微生物から生産される溶解性蛋白質と結合させてポリフェノールの毒性を減らすために、細菌の効果的な増殖条件を設定し、タンパク質原料を投入することによって、不足しているタンパク質の供給能力を増加させようとするものである。
本発明のパーム加工副産物を用いた繊維質発酵飼料の製造設備は、前記ような課題を解決するために、パーム種実脱着副産物及びパーム種実セルロースの中から選択されたいずれか一つが含まれている処理原料が一側から供給されるように構成されており、供給された処理原料を一定の大きさに切断するカッター2と;前記カッター2から切断された処理原料を保存する処理原料貯蔵槽3と;清水が保存されている清水タンク15と;可溶性糖分が保存されている糖分貯蔵庫7と;前記清水タンク15及び糖分貯蔵庫7と連結されて清水と可溶性糖分が内部に供給されて糖分を溶解させる糖分溶解タンク8と;前記処理原料貯蔵槽3及び糖分溶解タンク8からそれぞれ切断された処理原料及び清水に溶解された糖分が供給され、前記処理原料貯蔵槽3及び糖分溶解タンク8から供給された処理原料及び清水に溶解された糖分を混合する1次ミキサー6と;パームカーネルケーキ及びパーム油デカンターケーキの中から選択されたいずれか一つが含まれているタンパク質源が内部に保存されているタンパク質貯蔵槽9と;内部に鉱物質が保存されている鉱物質貯蔵槽12と;前記1次ミキサー6、タンパク質貯蔵槽9、及び鉱物質貯蔵槽12から排出された原料を混合する2次ミキサー17と;前記2次ミキサー17で混合された原料を受けて二重に圧搾する二重圧搾器19と;前記二重圧搾器19で圧搾された二重圧搾原料を包装する包装機20と;前記包装機20から包装された原料を保存する熟成貯蔵庫22と;を含んで構成される。
この時、前記2次ミキサー17は、リボン及びペタルミキサーの中選択されたいずれか一つであることを特徴とする。
本発明のパーム加工副産物を用いた繊維質発酵飼料の製造方法は、前記製造設備を利用して、パーム種実脱着副産物及びパーム種実セルロースの中から選択されたいずれか一つが含まれている処理原料を前記カッター2を用いて10〜50mmの長さに切断した後、前記処理原料貯蔵槽3に保存する切断段階と;前記清水タンク15に保存されている清水及び前記糖分貯蔵庫7に保存されている可溶性糖分を前記糖分溶解タンク8で混合させて、可溶性糖分を清水に溶解させる糖分溶解段階と;前記処理原料貯蔵槽3に保存されている切断された処理原料と、前記糖分溶解タンク8で可溶性糖分が溶解された清水とを前記1次ミキサー6を用いて混合させて、1次混合物を製造する1次混合段階と;前記タンパク質貯蔵槽9に保存されているパームカーネルケーキ及びパーム油デカンターケーキの中から選択されたいずれか一つが含まれているタンパク質源、前記鉱物質槽12に保存されている鉱物質及び前記1次混合物を前記2次ミキサー17で混合させて2次混合物を製造する2次混合段階と;前記2次混合物を前記二重圧搾器19で二重に圧搾させる圧搾段階と;前記圧搾段階を経た2次混合物を前記包装機20で包装する包装段階と;前記包装段階を経た2次混合物を前記熟成貯蔵庫22で熟成させる熟成段階と;を含んで構成される。
この時、前記糖分溶解段階での溶解濃度は、22〜28%であり、前記1次混合段階で可溶性糖分が溶解された清水は、切断された処理原料100重量部あたり、3〜15重量部混合され、前記2次混合段階でのタンパク質源は、切断された処理原料100重量部あたり、5〜25重量部混合され、前記熟成段階は、23〜35℃の温度で30〜90日間熟成させることを特徴とする。
本発明により、パーム業界で最も困難な処理問題であるパーム種実脱着副産物及びパーム種実セルロースを飼料として製造することにより、安定的であり、継続的に処理することができるし、長期間保存することができて高い経済性を維持することができるし、収納スペースを大幅に削減ことができるようになる。
特に、微生物の活性を大幅に増加させて、パーム種実脱着副産物とパーム種実繊維が含有しているポリフェノールの毒性を大幅に軽減することができるし、乳酸菌発酵を介して味と嗜好性を向上させることができるようになる。
より具体的には、パーム種実脱着副産物及びパーム種実セルロースの活用度は非常に低くて堆肥やパーム加工工場(Palm Oil Mill)で必要とする蒸気を生成するための燃料として使用するのに活用されたが、本発明を介して飼料としての活用を大きく高めることはもちろん、パーム産業の収益に大きく貢献するものと予測される。
特に、パーム種実脱着副産物及びパーム種実セルロースを飼料として活用する場合、パーム業界で最も困難な問題であるパーム種実脱着副産物とパーム種実セルロースを安定的及び継続的に処理することができるし、長期間保存できる方法を確保することができるだけでなく、高い経済性を維持することができるし、収納スペースを大幅に削減できるようになる。
また、本発明は、微生物の活性を大幅に増加させてパーム種実脱着副産物とパーム種実繊維が含有しているポリフェノールの毒性を大幅に軽減させることができるし、乳酸発酵が起きて風味を改善させるし、嗜好性も高くなる。
さらに、本発明は、パーム種実脱着副産物及びパーム種実セルロースに対する既存の活用方法(堆肥と燃料化)よりも付加価値の高い製品を生産することができるだけでなく、処理空間を縮小させることができるし、従来方式の圧搾ペレット燃料を製造するための消費電力を大幅に削減することができるだけでなく、保存性が良く、生産時期別に応じて、影響を受けなくなる。
本発明のパーム加工副産物を用いた繊維質発酵飼料の製造設備を示す構成図である。 本発明のパーム加工副産物を用いた繊維質発酵飼料の製造方法を示した工程図である。
一般的に、パーム油の生産時にパーム果実(FFB:Fresh Fruit Bunch)に高い温度の蒸気を投入して殺菌し、パーム脱着工程を経て排出されるパーム種実脱着副産物(EFB)と、パーム果実(Palm)から採油後に発生されるパーム種実セルロース(PF)は、約100℃内外の高温状態で排出され、採油量を増加させるために追加搾油工程を経て最終排出されることになる。
このようにパーム油搾油過程から発生するパーム種実脱着副産物及びパーム種実セルロースは、その水分含有量が60%前後として低く、微生物活性化を維持するのは非常に難しい。
また、微生物が容易に利用できる非構造化糖(not structural carbohydrate)の含有量が低い。
また、ポリフェノール(リグニン系統)の含有量が高くて、家畜が摂取した場合、嗜好性(Paratability)が減少され、ポリフェノールとタンパク質が結合してタンパク質としての機能を無力化させる結果を招いて、タンパク質利用率(Protein availability)を大きく制限させるだけでなく、消化率(Digestibility)を減少させる否定的な結果を招いて、生産性を減少させることになる。
これにより、従来は、これらを飼料より燃料や堆肥としての利用に多くの関心を持ってきた。
しかしながら、処理原料であるパーム種実脱着副産物とパーム種実セルロースは発生量が多く、燃料として活用するには、水分含有量が高くて、低位発熱量が減少するにつれて、効率が低下し、堆肥としての使用は腐熟に多くの面積が必要であり、体積が大きくて活用の難しさがある。
しかしながら、維持含有量が高く、セルロース中の中性洗剤セルロースおよび酸洗剤セルロースの含有量が高くて、乳酸発酵を達成する場合、飼料としての価値が大幅に増加することができる。
韓国の場合、気候などの違いで、このような油脂類種実を生産しないから、これに対する研究が皆無であり、熱帯性の地域でも、このような研究が不足しているのが実情である。
本発明では、このような問題を解決するために、物理化学的特性を検討して採油後に発生するパーム種実着脱副産物とパーム種実セルロースを飼料資源としての活用が可能になる。
このため、パーム種実脱着副産物及びパーム種実セルロースは、発生直後に腐敗を防止するために、発生直後に、すぐに切断(cutting)し、短時間で処理原料貯蔵槽3に保存し、定量を1次ミキサー6に投入するが、水分含有量を70%前後に調整するために、清水に糖蜜添加濃度を25%前後に溶解して、水分と可溶性糖を供給して、微生物の発酵を促進させることができるように噴射して添加する。
加えて、飼料の製造に必要な多量の鉱物質(Ca、Mg、Kなど)を添加して混合し、パーム種実脱着副産物及びパーム種実セルロース内に不十分な蛋白質を供給するためにパームカーネルケーキ(PKC)と乾燥されたパーム油デカンターケーキ(PODC)粉末を投入して、栄養バランスを合わせることができるようしており、これを十分に混合した後、真空包装して保管し、30日以上経過した後、飼料として利用できるようにする。
即ち、微生物の活性を最大化することができる水分条件を調整して安定した状態を維持させることができるようにし、微生物が活性化される場合、微生物から分泌される1次または2次溶解性タンパク質中心の代謝物質からポリフェノールと優先結合させて毒性を最小限に抑えることができるようにし、不十分な蛋白質は、パームカーネルケーキ(Palm Kernel Cake:PKC)などを活用して供給することができるし、可溶性糖を供給して、微生物の成長を促進させることができるようにする。
また、必須鉱物質を供給して、パーム種実着脱副産物とセルロースに不足している鉱物質を供給できるようにし、真空包装を介して腐敗することができる環境を最小限に抑えることによって、改善された飼料資源を確保することができる。
以下、本発明のパーム加工副産物を用いた繊維質発酵飼料の製造設備について、添付された図面を介して詳細に説明することにする。
本発明のパーム加工副産物を用いた繊維質発酵飼料の製造設備は、大きくカッター2、処理原料貯蔵槽3、清水タンク15、糖分貯蔵庫7、糖溶解タンク8、1次ミキサー6、タンパク質貯蔵槽9、鉱物質貯蔵槽12、2次ミキサー17、二重圧搾器19、包装機20、及び熟成貯蔵庫22を含んで構成されている。
本発明の構成要素であるカッター2は、パーム種実脱着副産物及びパーム種実セルロースの中から選択されたいずれか一つが含まれている処理原料100が一側から供給されるように構成されており、供給された処理原料を一定の大きさに切断するように成っている。
前記パーム種実脱着副産物及びパーム種実セルロースは、搾油工程の後に排出されるときに、その長さが長くて混合および取り扱いが難しいため、発生直後に図示された移送コンベヤー1を介してカッター2へ投入される。
併せて、カッター2で切断されているサイズは、30〜50mmが望ましい。
そのためカッター2は、2段細切機で構成されるのが望ましい。
このように切断過程を経るとしたら、混合及び取り扱いが容易な物理的なサイズに変化され、反芻動物にとってセルロースの利用効率を向上させることができるようにセルロース機能(Roughage factor)を付与できるようになる。
本発明の構成要素である処理原料貯蔵槽3は、図示されたように、下部にスクリューコンベヤーが付着されるのが好ましく、カッター2から切断された処理原料を短時間の間、保存する役割をする。
処理原料貯蔵槽3の下部のスクリューコンベヤーは、保存された処理原料の移送を容易にしてくれる。
併せて、処理原料貯蔵槽3から以後の第1ミキサー6へ定量移送のために図示されたように、定量測定器4と移送コンベヤー5とを設置して定量測定器4で定量を測定した後、連設された移送コンベヤー5を介して第1ミキサー6へ定量供給するようになっている。
本発明の構成要素である清水タンク15は、糖分を溶解させて、第1ミキサー6へ移動されるようにするとともに、処理原料の水分含量を一定に調節してくれるために清水200が保存されるものである。
このため、清水タンク15と糖分溶解タンク8との間には、清水の移送のための清水供給ポンプ16が図のように設置されるのが望ましい。
本発明の構成要素である糖分貯蔵庫7は、可溶性糖分、例えば糖蜜が保存されている。
本発明の構成要素である糖分溶解タンク8は、図示されたように、糖分貯蔵庫7及び清水タンク15と配管連結されており、内部に糖蜜などの糖分300と清水が流入するように構成され、糖分を清水に溶解させてくれる役割をする。
このため、糖分溶解タンク8は、上部二箇所に投入口が形成され、下部には溶解された液状の排出されるように排出口が形成される。
併せて、内部には攪拌刃が設置されて、まんべんなく糖分が清水に溶解されることができる。
本発明の構成要素である1次ミキサー6は、図示されたように、前記処理原料貯蔵槽3及び糖分溶解タンク8と配管または移送コンベヤー5によって連結されており、内部へ処理原料と清水に溶解された糖分が流入されるように構成されており、内部には処理原料と清水に溶解された糖分を混合するように構成されている。
混合を1次ミキサー6及び後述する2次ミキサー17に分けて進めるのは、1次ミキサー6で、処理原料が適正な水分含有量になるように誘導させるとともに、糖分が均等に混合されるようにするためである。
1次ミキサー6で糖分が溶解された清水が混合された処理原料、すなわち、1次ミキサー6から製造された1次混合物は、処理原料の水分含量が70%前後になるように混合されるのが望ましい。
本発明の構成要素であるタンパク質貯蔵槽9は、内部にタンパク質源400が保存されている。
前記タンパク質源としては、公知の様々なタンパク質剤を使用することもあるが、パーム油の搾油過程から発生するパームカーネルケーキ(Palm Kernel Cake、PKC)やパーム油デカンターケーキ(Palm Oil Decanter Cake、PODC)粉末の中から選択されたいずれか一つでなるか、これらが含まれるように構成されるのが望ましい。
この時、タンパク質源は、処理原料100重量部あたり、6〜10重量部添加されるのが望ましい。
このため、タンパク質貯蔵槽9に続いて供給コンベヤー10及び定量測定器11が連続的に設置されるのが望ましい。
本発明の構成要素である鉱物貯蔵槽12は、図示されたように、飼料の原料として必要な必須鉱物質のような成分を提供するためのもので、いくつかの種類の鉱物質500を混合して保存することができるし、鉱物質が主に含まれ成分は、Macro mineral、Ca、Mg、およびKなどの成分であるのが望ましい。
この時、鉱物質は処理原料100重量部あたり、0.2〜0.7重量部添加されるのが望ましい。
このため、鉱物質貯蔵槽12に続いて供給コンベヤー13及び定量測定14が連続的に設置されるのが望ましい。
本発明の構成要素である2次ミキサー17は、前記1次ミキサー6、タンパク質貯蔵槽9、鉱物質貯蔵槽12から排出された原料を混合する役割をする。
このとき、前記2次ミキサーは処理原料、水分、糖分、タンパク質、鉱物質が物質ごとに分離されないように十分な時間の間、混合されるようにするのが望ましい。
このため、リボンミキサーやペタルミキサーとなるのが望ましい。
前記2次ミキサー17に続いては、後述する二重圧搾器19に2次混合物を供給するように混合物移送コンベヤー18が設置されるのが望ましい。
本発明の構成要素である二重圧搾器19は、前記2次ミキサー17から混合された原料を受けて二重に圧搾するように構成されている。
前記二重圧搾方式を選択するのは、圧搾過程で酸素を最大に削除できるようにするためである。
本発明の構成要素である包装機20は、図示された二重圧搾器19から二重圧搾された原料を包装するように構成されている。
この時、前記包装機20は、圧搾された原料が外部の空気と遮断されるように、真空包装方式の包装機でなるのが望ましい。
本発明の構成要素である熟成貯蔵庫22は、図示されたように、包装機20から排出された原料が包装物移送コンベヤー21に沿って内部に流入するように構成されており、内部で包装された原料を熟成及び保存するように構成される。
前記熟成貯蔵庫22は、熱線等により内部の温度を一定に維持させるのが好ましく、熟成貯蔵庫22の内部温度は、23〜35℃程度に維持されるようにするのが望ましい。
前記のように構成された本発明のパーム加工副産物を用いた繊維質発酵飼料の製造設備を用いた発酵飼料の製造方法についてより具体的に説明すれば、次の通りである。
1.切断段階
パーム種実脱着副産物及びパーム種実セルロースの中から選択されたいずれか一つが含まれている処理原料を前記カッター2を用いて10〜50mmの長さに切断した後、処理原料貯蔵槽3に保存する。
2.糖分溶解段階
前記清水タンク15に保存されている清水と糖分貯蔵庫7に保存されている可溶性糖分を糖分溶解タンク8で混合させて、可溶性糖分を清水に溶解させる。
このとき、搾油プロセスの後に排出される処理原料の水分含量が約60〜65%程度であるので、1次混合後の処理原料の水分含量が70%になるようにし、嗜好度や栄養を勘案して糖分溶解段階で清水に対する糖分の溶解濃度は、22〜28%であるのが望ましい。
また、可溶性糖分が溶解された清水は、切断された処理原料100重量部あたり、3〜15重量部混合されるのが望ましい。
この時、糖の供給を増加させる必要がある場合は、ふすまを糖分貯蔵庫7やタンパク質貯蔵槽9に添加して保存することができる。
3.1次混合段階
前記処理原料貯蔵槽3に保存されている切断された処理原料と、糖分溶解タンク8で可溶性糖分が溶解された清水を前記1次ミキサー6を用いて混合させて1次混合物を製造する。
4.2次混合段階
前記タンパク質貯蔵槽9に保存されているパームカーネルケーキ及びパーム油デカンターケーキの中から選択されたいずれか一つが含まれているタンパク質源と、前記鉱物質貯蔵槽12に保存されている鉱物質と、前記1次混合物とを前記2次ミキサー17で混合させて2次混合物を製造する。
この時、タンパク質源は、切断された処理原料100重量部あたり、5〜25重量部、より好ましくは6〜10重量部添加されるのが望ましい。
また、鉱物質は、切断された処理原料100重量部あたり、0.2〜0.7重量部添加されるのが望ましい。
5.圧搾段階
前記2次混合物を前記二重圧搾器19で二重に圧搾させる。
6.包装段階
前記圧搾段階を経た2次混合物を前記包装機20により真空包装する。
7.熟成段階
前記包装段階を経た2次混合物を熟成貯蔵庫22で熟成させる。
熟成が終わった2次混合物は、図示されたように、排出コンベヤー23を介して排出すればよい。
このような熟成段階は、23〜35℃の温度で30〜90日間熟成させるのが望ましい。
好適な一実施により方法によって、処理原料であるパーム種実脱着副産物(EFB)とパーム種実繊維素(PF)は発生直後に、切断工程を経て貯蔵槽に移送し、移送された処理原料は、水分含量を測定して添加すべき水分量を決定する。
分析が完了した処理原料は、清水(water)に糖蜜濃度を25%に調整して投入した後、溶解して水分と一緒にスプレーでよく混合されるように供給し、原料の水分含量を75%前後に調整する。
水分の調整が完了した処理原料は乳酸発酵のための窒素供給源を提供するために、タンパク質含有量が高いパームカーネルケーキ(Palm Kernel Cake、PKC)や、乾燥したパーム油デカンターケーキ(Palm Oil Deanter Cake、PODC)粉末を8%前後で投入し、多量の鉱物質(Macro mineral、Ca、Mg、およびK)の混合物(Pre−mineral mixture)を0.5%投入して2次ミキサーで十分に混合し、混合が完了した原料は、真空包装機で包装して空気が外部から投入されないように密封して保管し、嫌気乳酸発酵がよく起こるようにする。
本発明に係る飼料製造後の処理の直後、熟成1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月の順に微生物の数、有機酸の含有量、溶解性ポリフェノール含有量、pH、風味相対評価を調査して、以下の表に示した。
前記表に示すように、本発明は、微生物活性度を大幅に増加させて、ポリフェノールの毒性を大幅に軽減することができるし、乳酸発酵が起きて風味を改善させて嗜好性が改善されることを知ることができる。
また、乳酸発酵が安定的に発生されるので、腐敗度が大幅に減少し、これに応じて風味が高かった。
特に、ポリフェノールは、嗜好性を減少させ、消化力を低下させ、他の栄養素の利用率を減少させるが、表に示すように、微生物の増殖につれて、ポリフェノールが急減して溶解性毒性が大きく減少したことがわかる。
熟成過程でpHが減少することが示されたが、これは乳酸発酵によるものであり、これにより、腐敗の減少はもちろん、風味及び飼料としての嗜好性が改善されると判断される。
本発明は、産業の重要性が増大し、栽培面積が徐々に世界的に拡大している傾向に基づいてパーム油加工の生産工程から発生する大量のパーム種実脱着副産物(EFB)とパーム種実繊維素(PF)の付加価値を高める製品を生成することができる新しい方法を開発したものであり、その成長が大幅に増加するものと予測している。特に、パーム産業における廃棄物として認識されたパーム種実脱着副産物(EFB)とパーム種実繊維素(PF)を活用した新しい粗飼料(roughage)原として産業的価値が非常に大きく、日本、韓国、および中国での需要が大きく増えるものと判断される。
1 移送コンベヤー
2 カッター
3 処理原料貯蔵槽
4 定量測定器
5 移送コンベヤー
6 1次ミキサー
7 糖蜜貯蔵庫
8 糖蜜溶解タンク
9 タンパク質貯蔵槽
10 供給コンベヤー
11 定量測定器
12 鉱物質貯蔵槽
13 供給コンベヤー
14 定量測定器
15 清水タンク
16 清水供給ポンプ
17 2次ミキサー
18 混合物移送コンベヤー
19 二重圧搾器
20 包装機
21 包装物移送コンベヤー
22 熟成用貯蔵庫
23 排出コンベヤー
100 処理原料
200 清水
300 糖分
400 タンパク質源
500 鉱物質

Claims (4)

  1. パーム加工副産物を用いた繊維質発酵飼料の製造設備において、
    パーム種実脱着副産物及びパーム種実セルロースの中から選択されたいずれか一つが含まれている処理原料が一側から供給されるように構成されており、供給された処理原料を一定の大きさに切断するカッター2と;
    前記カッター2から切断された処理原料を保存する処理原料貯蔵槽3と;
    清水が保存されている清水タンク15と;
    可溶性糖分が保存されている糖分貯蔵庫7と;
    前記清水タンク15及び糖分貯蔵庫7と連結されて清水と可溶性糖分が内部に供給されて糖分を溶解させる糖分溶解タンク8と;
    前記処理原料貯蔵槽3及び糖分溶解タンク8からそれぞれ切断された処理原料及び清水に溶解された糖分が供給され、前記処理原料貯蔵槽3及び糖分溶解タンク8から供給された処理原料及び清水に溶解された糖分を混合する1次ミキサー6と;
    パームカーネルケーキ及びパーム油デカンターケーキの中から選択されたいずれか一つが含まれているタンパク質源が内部に保存されているタンパク質貯蔵槽9と;
    内部に鉱物質が保存されている鉱物質貯蔵槽12と;
    前記1次ミキサー6、タンパク質貯蔵槽9、及び鉱物質貯蔵槽12から排出された原料を混合する2次ミキサー17と;
    前記2次ミキサー17で混合された原料を受けて二重に圧搾する二重圧搾器19と;
    前記二重圧搾器19で圧搾された二重圧搾原料を包装する包装機20と;
    前記包装機20から包装された原料を保存する熟成貯蔵庫22と;を含んで構成されることを特徴とするパーム加工副産物を用いた繊維発酵飼料の製造設備。
  2. 前記2次ミキサー17は、リボン及びペタルミキサーの中選択されたいずれか一つであることを特徴とする請求項1に記載のパーム加工副産物を用いた繊維質発酵飼料の製造設備。
  3. パーム加工副産物を用いた繊維質発酵飼料の製造方法において、
    請求項2の製造設備を利用して、
    パーム種実脱着副産物及びパーム種実セルロースの中から選択されたいずれか一つが含まれている処理原料を前記カッター2を用いて10〜50mmの長さに切断した後、前記処理原料貯蔵槽3に保存する切断段階と;
    前記清水タンク15に保存されている清水及び前記糖分貯蔵庫7に保存されている可溶性糖分を前記糖分溶解タンク8で混合させて、可溶性糖分を清水に溶解させる糖分溶解段階と;
    前記処理原料貯蔵槽3に保存されている切断された処理原料と、前記糖分溶解タンク8で可溶性糖分が溶解された清水とを前記1次ミキサー6を用いて混合させて、1次混合物を製造する1次混合段階と;
    前記タンパク質貯蔵槽9に保存されているパームカーネルケーキ及びパーム油デカンターケーキの中から選択されたいずれか一つが含まれているタンパク質源、前記鉱物質槽12に保存されている鉱物質及び前記1次混合物を前記2次ミキサー17で混合させて2次混合物を製造する2次混合段階と;
    前記2次混合物を前記二重圧搾器19で二重に圧搾させる圧搾段階と;
    前記圧搾段階を経た2次混合物を前記包装機20で包装する包装段階と;
    前記包装段階を経た2次混合物を前記熟成貯蔵庫22で熟成させる熟成段階と;を含んで構成されることを特徴とするパーム加工副産物を用いた繊維質発酵飼料の製造方法。
  4. 前記糖分溶解段階での溶解濃度は、22〜28%であり、前記1次混合段階で可溶性糖分が溶解された清水は、切断された処理原料100重量部あたり、3〜15重量部混合され、前記2次混合段階でのタンパク質源は、切断された処理原料100重量部あたり、5〜25重量部混合され、前記熟成段階は、23〜35℃の温度で30〜90日間熟成させることを特徴とする請求項3に記載のパーム加工副産物を用いた繊維質発酵飼料の製造方法。
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