JP2016530471A - 駐車ブレーキ - Google Patents

Abstract

駐車ブレーキ（１）は、車両の車輪に同軸に固定可能なディスク（２）と；ディスク（２）と関連付けられたロック手段（４）とを備え、ディスク（２）は縁部（２ａ）上に形成された少なくとも１つの着座部（３）を有し；ロック手段（４）は、ディスク（２）と関連付けられたピン（５）を備え、ピン（５）が着座部（３）に干渉するロック構成と、ピン（５）が着座部（３）から取り外されるロック解除構成との間で切り替え可能である。【選択図】図１

Description

本発明は、駐車ブレーキ、具体的には車両用の駐車ブレーキに関する。さらに好ましくは、本発明は自動車用の駐車ブレーキに関する。本発明による駐車ブレーキは、具体的にはどのタイプの自動車にも、特にレース用オートバイおよびオンロード用オートバイ、スクータ、モペットなどに利用することができる。より概略的には、本発明による駐車ブレーキは、車輪を有するどの車両にも、またはディスクブレーキシステムを使用できるいずれの事例にも、取り入れることができる。

現行の技術では、駐車ブレーキが車両の車輪に同軸に固定可能なディスクを備える。このようなディスクは通常、ディスクタイプの場合に「常用」ブレーキシステムで用いられるディスクと同じである。１対のあごを備えるキャリパが、ディスクと関連付けられ、あご間にディスクをロックするようにディスクを締め付けることができる。具体的には、キャリパは１対のパッドを備え、各パッドはそれぞれのあごに配置される。言い換えると、キャリパはブレーキシステムのキャリパと同様に動作する。

駐車ブレーキは、機械的なケーブルまたは油圧回路によってキャリパに連結された操作レバーをさらに備える。レバーは、車両の走行が可能にされる動作不能位置から、言及した車両を駐車ブレーキがブロックする起動位置に切り替わることができる。レバーが起動位置に移動されると、キャリパのあごは閉じる。このようなあごは、ディスクを締め付け、したがって、それに連結された車両の車輪をロックする。

不利なことに、こうしたタイプの駐車ブレーキには、制動作用の漸進的な低下が起きる。実際に、このような制動作用は、キャリパのあご（具体的にはその上に配置されたパッド）と、ディスクの表面との間の摩擦に基づく。時間の経過と共にパッドは摩耗し、その後、制動作用が低下する。したがって、ブレーキを有効に保つために所定の時間間隔で調節することが必要とされる。

パッドは、着座しているときはディスクを擦り、それに応じて摩耗するので、車両の走行中に摩耗して使用不能になる：駐車キャリパが車両性能を低下させ燃費を上昇させると明言することは間違っていない。

既知のタイプの駐車ブレーキに影響を及ぼす別の欠点は、あごによって与えられる制動作用がユーザによってレバーに加えられる作用、具体的には力から独立していないことにある。

さらに、既知のタイプのブレーキは大きくて重く、このことは、バネ下質量の負荷のせいで車両性能にとって不利である。バネ下質量は、車両の懸架装置および衝撃装置の応答に慣性を与えるので有害であると考えられ、そうなると、このような慣性により車輪が地面から離れる場合もあるので、路面のグリップが低下する場合がある。こうした理由から、目標の１つはバネ下質量を可能な限り最小限に抑えることである。

この文脈内では、本発明の根底にある技術的課題は、上記で言及した既知の技術の欠点を克服する駐車ブレーキを提案することである。

具体的には、本発明の目的は、最低限のメンテナンス要件で利用できる駐車ブレーキを作製することである。

本発明の別の目的はより頑丈な駐車ブレーキを提案することである。

説明した技術的課題および明記した目的は、添付の請求項のうち１つまたは複数の請求項に説明する技術的特徴を備える駐車ブレーキによって実質的に実現される。

具体的には、本発明による駐車ブレーキは、ディスクの縁部に形成された着座部に挿入できるピンを備える。このようなピンは、ディスクの回転を妨げるように着座部に干渉するロック構成と、ディスクの回転を可能にするように着座部から取り外されるロック解除構成との間で切り替え可能である。

そうすることにより、既知のタイプの駐車ブレーキにキャリパを使用させないようにし、したがって、メンテナンスの必要を限定することが可能になる。

さらに、ディスクへのピンの干渉によって制動作用が与えられるので、ディスクを締め付けることを必要とし摩擦力を用いることによってその機能を実行するキャリパの場合には起こるような大きな力を加える作動機構の必要が無くなる。このタイプの作動により、ブレーキがより頑丈に、より単純に、より軽量になり、大きくなくなる；走行中に摩擦が無いと、車両の性能が向上しその燃費が低下する。

本発明のさらなる特徴および利点が、添付の図面に開示されるような好ましいが排他的でない駐車ブレーキの実施形態の例示的な、したがって非限定的な記述からより明らかになるであろう。

本発明による駐車ブレーキの斜視図である。 非動作構成にある、図１の駐車ブレーキの詳細斜視図である。 動作構成にある、図１の駐車ブレーキの詳細斜視図である。 動作構成にある、図１の駐車ブレーキの詳細斜視図である。 別の動作構成にある、図１の駐車ブレーキの詳細斜視図である。

添付の図面を参照すると、符号１が本発明による駐車ブレーキを指している。

ブレーキ１はディスク２を備える。このようなディスク２は、ブレーキシステムのために起こるときは車両の車輪に同軸に固定可能である。有利には、ディスク２は常用ブレーキとして働くこともできる。

具体的には、ディスク２は縁部２ａを有し、その縁部２ａ上には少なくとも１つの着座部３が形成されている。好ましい実施形態では、ディスク２は、言及した縁部２ａ上に形成された着座部３を複数有する。好ましくは、着座部３はディスク２の中央に対して角度的に均等に離間される。

さらに詳細には、ディスク２の縁部２ａは、複数の山部および谷部を有するプロフィルを有する。各谷部はそれぞれの着座部３を画定する。好ましい実施形態では、谷部は円周の一部分である。代替の実施形態では、縁部２ａおよび／またはピン５は他のプロフィル、例えば正弦波形を有することができる。

ブレーキ１はディスク２と関連付けられたロック手段４を備える。このようなロック手段４はディスク２の回転を妨げるために働く。

詳細には、ロック手段４はディスク２と関連付けられたピン５を備える。このようなピン５はロック構成とロック解除構成との間で切り替え可能である。図２ｂに示すロック構成では、ピン５はディスク２の回転を、したがって、ディスク２に連結された車両の車輪の回転を妨げるように着座部３に干渉する。図２ａに示すように、ロック解除構成では、ピン５は、着座部３から取り外され、したがって、ディスク２の回転を可能にする。言い換えると、ピン５はロック構成ではディスク２と接触しており、ロック解除構成ではディスク２から離れている。

さらに詳細には、ピン５は着座部３内部に少なくとも部分的に挿入することができる。言い換えると、ピン５は、具体的にはロック構成では着座部３によって受けられる。再度言い換えると、ピン５は着座部３内部に収容することができる。

ピン５は、回転軸「Ａ」を有し、それに対して回転するように構成される。そうすることで、ピン５は、その回転軸「Ａ」を中心に回転することによって、ロック構成からロック解除構成に切り替わり、逆も同様である。

具体的には、ピン５は両側の１対の端部５ａ、５ｂを有する。端部５ａと５ｂとの間を外面５ｃが延びる。第１の端部５ａはディスク２と離接するように移動可能であり、第２の端部５ｂは回転軸「Ａ」の近くに配置される。言い換えると、ピンは端部５ａ、５ｂを貫通する長手方向軸「Ｂ」に沿って延びる。長手方向軸「Ｂ」は、好ましくは、回転軸「Ａ」を横切り、より好ましくは、回転軸「Ａ」に対して垂直である。言い換えると、ピン５は回転軸「Ａ」から離れる方（ａｗａｙｏｎ）に延びる。ピン５が円筒形の横断面を有することに注目されたい。言い換えると、好ましい実施形態では、ピン５の外面５ｃは円筒形である。そうすることで、有利には、摩擦が最小限の状態でピン５が着座部３内部に摺動するのでピン５とディスク２の縁部２ａとの間の相互作用が最適になり、したがってロック解除構成からロック構成に切り替わる。

ピン５の回転軸「Ａ」がディスク２の敷設平面に平行な平面に配置されることにも注目されたい。本発明の一実施形態（図示せず）では、ピン５の回転軸「Ａ」はディスク２の敷設平面を横切るように配置することもできる。好ましくは、ピン５の回転軸「Ａ」はディスク２の平面に垂直ではない。

ブレーキ１は、ピン５の支持要素６をさらに備える。具体的には、支持要素６は車両のシャーシ（図示せず）に固定可能である。単なる例であるが、支持要素６は自動車のフォークに固定することができる。

ピン５は支持要素６に対して回転することができる。具体的には、ピン５と支持要素６との間にヒンジ７が配置される。ヒンジ７の軸はピン５の回転軸「Ａ」を画定する。

ブレーキ１は、ユーザがロック構成からロック解除構成にピン５を移動させ、逆にも同様に移動させることができるように、このようなユーザによって制御されるよう構成された作動手段１１を備える。

さらに詳細には、作動手段１１はピン５に固定されたアーム１０を備える。具体的には、アーム１０はピン５の長手方向軸「Ｂ」に沿って配置される。言い換えると、アーム１０はピン５に対して同軸である。アーム１０が回転軸「Ａ」に対してピン５の反対の位置にあることに注目されたい。

作動手段１１はリンク機構１２を備え、そのリンク機構１２は、好ましい実施形態では、１つまたは複数のケーブル１３を備えることができる。リンク機構１２、具体的にはケーブル１３は、アーム１０を通してピン５に作動させる動きを加えるように、ピン５の回転軸「Ａ」から所定の距離の位置でアーム１０に接続される。

具体的には図３ａおよび図３ｂに示すように、リンク機構１２にはレバー１４が連結されている。具体的には、レバー１４はその回転軸「Ｃ」を中心に回転することができる。作動手段はカム１５をさらに備え、そのカム１５は、レバー１４の回転軸「Ｃ」を中心に回転するようにレバー１４に固定される。さらに詳細には、カムはレバー１４の回転軸「Ｃ」に対してに垂直に配置される。具体的には、リンク機構１２は、レバー１４がその回転軸「Ｃ」を中心に回転するとリンク機構１２が移動するように、レバー１４の回転軸「Ｃ」に対して所定の距離の位置でカム１５に固定される。このようなリンク機構１２は上で説明したようにピン５を制御する。

最後に、代替の実施形態（図示せず）の作動手段１１は電気機械式のものでもよいことに注目されたい。

ブレーキ１は、ピン５と支持要素６との間に配置されたリンク手段８をさらに備える。このようなリンク手段８は、具体的には、ピン５の回転軸「Ａ」に垂直な方向に少なくとも沿って作用するように構成される。言い換えると、このようなリンク手段８は、上で説明した作動手段１１の作用とは反対の作用を加えるように構成される。さらに詳細には、リンク手段８は、ロック構成からロック解除構成にさせる傾向があるリンクの動きをピン５に加えるように、回転軸「Ａ」から所定の距離の位置でピン５に連結される。したがって、ピン５をロック構成にさせるように所定の力を加えることが必要である。有利には、そのことにより、偶発的なまたは一様でないブレーキ１の作動が妨げられる。

好ましい実施形態では、このようなリンク手段８は弾性タイプのものである。代替の実施形態（図示せず）では、リンク手段８はどんなタイプのものでもよく、例えば電気機械式のものでよい。

さらに詳細には、リンク手段８はピン５に固定されたばね９を備える。このようなばね９は１対の端部９ａ、９ｂを有する。第１の端部９ａは支持要素６に連結され、第２の端部９ｂはピン５に連結される。

ブレーキ１は安全装置１６をさらに備え、その安全装置１６は作動手段１１、具体的にはカム１５によって起動される。さらに詳細には、カム１５は少なくとも１つの側面１５ａを有する。安全装置１６はさらなるピン１７を備え、そのさらなるピン１７は、カム１５の前記少なくとも１つの側面１５ａに干渉し、したがってカム１５の回転およびピン５の作動を妨げるように構成される。

好ましくは、前記カムは、前記さらなるピン１７に干渉するように適合された側面１５ａを２つ有する。具体的には、さらなるピン１７は、ロック構成からロック解除構成に切り替わることができ、逆も同様である。図３ａに示すロック解除構成では、さらなるピン１７が引っ込んでおり、カム１５はレバー１４の回転軸「Ｃ」を中心に自由に回転し、したがって、ブレーキ１の作動を可能にする。図３ｂに示すロック構成では、ピンは、カム１５の回転を妨げるように、したがって、２つの側面１５ａのうちのどちらが前記さらなるピン１７によって係合されるかによってユーザがブレーキ１を起動するかまたは動作不能にすることを妨げるように、カム１５の側面１５ａの一方に干渉する。有利には、さらなるピン１７は、盗難防止装置および／または安全装置の機能を実行するように、キー（図示せず）によって作動することができ、したがって、駐車ブレーキが適切に係合された場合にのみ、キーがインストルメントパネルから取り外されることが可能になる。

ユーザが駐車ブレーキ１を解放するために作動手段１１に、特にレバー１４に介入したいときは、このことは、ユーザが必要なときにイグニッションキーによってさらなるピン１７を挿入およびロック解除した場合にのみ可能になり、同一のさらなるピン１７が他方の側面１５ａに干渉して、走行中に、カム１５、したがって、作動手段１１はピン５のロック解除位置に確実にロックされる。

本発明は、有意な利点が加えられる、上で論じるように提案される目的を達成する。

具体的には、ディスクは、車両のブレーキシステムのディスクとして動作するように構成される。したがって、キャリパ（本発明の一部ではない）が、ディスクが固定された車輪を制動するように、車両の走行中にディスクに作用することができる。

さらに、ディスクの縁部に形成された着座部は「ホニック車」と同じものを用いることが可能になり、したがって、着座部の通過を検出できる、ディスクの側面上に配置されたセンサを用いる。単位時間の間にセンサを通過した着座部の数から、ディスクの回転速度、したがって、車両の速度を突き止めることが可能である。

Claims (10)

1. 車両の車輪に同軸に固定可能であり、縁部（２ａ）を有する、ディスク（２）と；前記ディスク（２）の回転を妨げるための、前記ディスク（２）と関連付けられたロック手段（４）とを備える、駐車ブレーキ（１）であって、前記ディスク（２）は前記縁部（２ａ）上に形成された少なくとも１つの着座部（３）を有し；前記ロック手段（４）は、前記ディスク（２）と関連付けられたピン（５）を備え、前記ディスク（２）の回転を妨げるために前記ピン（５）が前記着座部（３）に干渉するロック構成と、前記ディスク（２）の回転を可能にするために前記ピン（５）が前記着座部（３）から取り外されるロック解除構成との間で切り替え可能であることを特徴とする、駐車ブレーキ（１）。
2. 前記ピン（５）は前記着座部（３）内部に少なくとも部分的に挿入され得ることを特徴とする、請求項１に記載の駐車ブレーキ（１）。
3. 前記ピン（５）は回転軸（Ａ）を有し、前記ピン（５）は、前記ロック構成から前記ロック解除構成に可逆的に切り替わるために前記回転軸（Ａ）に対して回転するように構成されることを特徴とする、請求項１または２のいずれか一項に記載の駐車ブレーキ（１）。
4. 前記ピン（５）の前記回転軸（Ａ）は前記ディスク（２）の平面に平行な平面に配置されることを特徴とする、請求項３に記載の駐車ブレーキ（１）。
5. 前記ピン（５）の支持要素（６）を備え、前記支持要素（６）は車両のシャーシに固定可能であり、前記ピン（５）は、前記ピン（５）と前記支持要素（６）との間に配置されたヒンジ（７）によって前記支持要素（６）に対して回転可能であることを特徴とする、請求項４に記載の駐車ブレーキ（１）。
6. 前記ピン（５）と前記支持要素（６）との間に配置されたリンク手段（８）を備えることを特徴とする、請求項５に記載の駐車ブレーキ（１）。
7. 前記リンク手段（８）は、少なくとも前記回転軸（Ａ）に垂直な方向に沿って作用するように構成されることを特徴とする、請求項６に記載の駐車ブレーキ（１）。
8. 前記ディスク（２）は車両のブレーキシステムのブレーキディスクであることを特徴とする、請求項１から７のいずれか一項に記載の駐車ブレーキ（１）。
9. 前記ディスク（２）の前記縁部（２ａ）は、複数の山部および谷部を有するプロフィルを有し、各谷部は前記ピン（５）のためのそれぞれの着座部（３）を画定し、前記山部および／または前記谷部は好ましくは円周の一部分である、ことを特徴とする、請求項１から８のいずれか一項に記載の駐車ブレーキ（１）。
10. 前記ピン（５）は円筒形の横断面を有することを特徴とする、請求項９に記載の駐車ブレーキ（１）。

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