JP2016516705A - 植物における低温障害反応の防止または遅延 - Google Patents

植物における低温障害反応の防止または遅延 Download PDF

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Abstract

低温障害反応を示す植物または植物部位の低温障害反応を防止または遅延するための方法及び組成物が提供される。方法は、1つ以上の細菌、1つ以上の酵素、及び/または1つ以上の細菌から単離された酵素抽出物に、植物または植物部位を曝露させることを含む。1つ以上の細菌、1つ以上の酵素、及び/または1つ以上の細菌から単離された酵素抽出物は、植物または植物部位の低温障害反応を防止または遅延するのに十分な量で、植物または植物部位に曝露される。

Description

関連出願の相互参照
本願は、2013年3月14日出願の米国仮出願第61/783,047号の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
植物における低温障害は、分子反応を引き起こし、それは、植物により寒い温度への曝露にすると反応を示させる、植物カスケード系の一部としての機能を果たす、植物シグナル化合物(エチレン、シアン化水素(HCN)、及び二酸化炭素)の生成をもたらす。低温障害反応を示す植物の例としては、果実、野菜、及び花が挙げられる。
低温障害反応は、植物において好ましくない場合がある。果実及び野菜において、低温障害反応は、果実または野菜への回復不可能な損傷をもたらす可能性がある。果実及び野菜における低温障害反応は、果実または野菜の発酵した風味、発酵した匂い、変色、水浸し状の外観、しおれ、穴あけ、褐変症、軟化、褐斑、及び腐朽など、望ましくない結果を引き起こす可能性がある。花における低温障害反応は、黒ずみ及び水浸し状の外観;茎、萼片、及び花弁の変色;または花のしおれを引き起こす可能性がある。低温障害反応を引き起こす植物信号伝達系への干渉は、より寒い温度への増加した及び長期の曝露を可能にし、それは、果実、野菜、及び花が一般的に出荷中冷蔵保存されるため、それらの輸送に対して重要である。
低温障害反応を示す植物または植物部位の低温障害反応を防止または遅延するための方法が、本明細書に提供される。方法は、植物または植物部位の低温障害反応を防止または遅延するのに十分な量で、1つ以上の細菌、1つ以上の酵素、1つ以上の細菌から単離された酵素抽出物、またはこれらの任意の組み合わせに、植物または植物部位を曝露することを含む。
1つ以上の態様の詳細は、添付の図面及び以下の発明を実施するための形態に記載される。他の特徴、目的、及び利点は、発明を実施するための形態及び図面から、かつ特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
3週間4℃で保存された対照のモモの画像を示す。 3週間4〜7℃で保存され、次いで、7日間触媒に曝露させたモモの画像を示し、触媒細胞をコバルト、尿素、及びアスパラギンを用いて培地上で増殖した。 3週間4〜7℃で保存され、次いで、7日間触媒に曝露させたモモの画像を示し、触媒細胞をコバルト及び尿素を用いて培地上で増殖した。 図4Aは、3週間4〜7℃で保存された対照のモモの画像を示す。図4Bは、3週間4〜7℃で保存され、次いで、触媒に曝露させたモモの画像を示し、触媒細胞をコバルト及び尿素で誘導した。図4Cは、3週間4〜7℃で保存され、次いで、触媒に曝露させたモモの画像を示し、触媒細胞をコバルト、尿素、及びアスパラギンで誘導した。 低温障害を防止または遅延するための三層装置の限定されない図を示す。外層は、装置に構造的完全性を提供する。本明細書で以下に定義されるような触媒層は、開示された酵素のうちの1つ以上を含み、外層の間に位置する。 低温障害を防止または遅延するための種々の装置の限定されない図を提供する。これらの装置は、触媒層、構造的完全性を提供することを目的とする1つ以上の層、及び装置の使用前に取り外しされることを目的とする1つ以上の層を備える。これらの層のうちの1つ以上の取り外しは、例えば、別の物理的構造に、装置の取り付けのための接着剤を曝露してもよい。 低温障害を防止または遅延するための装置の限定されない図を示す。装置は、フィルムの層上に固定化され、物理的構造(例えば、果実の保存/輸送に好適な箱)に取り付けられた触媒を含む。 低温障害を防止または遅延するための種々の装置の限定されない図を提供する。装置は、以下に定義されるように、1つ以上の触媒モジュール要素の挿入及び交換を可能にする、スロット付きチャンバ構造を備える。物理的構造の外層は、空気が触媒に流入することを可能にする材料からなってもよい。
本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が別途明確に指示していない限り、複数の指示対象を含む。
本明細書全体を通して、用語「備える(comprising)」及びこの変化形は、オープンな非限定的な用語であり、任意の他の要素、整数、もしくはステップ、または要素、整数もしくはステップの群の排除ではなく、記載された要素、整数、もしくはステップ、または要素、整数もしくはステップの群の包含を暗示すると理解される。本明細書で使用される場合、用語「含む(including)」及びこの変化形は、「備える」及びこの変化形を意味する。
低温障害反応を示す植物または植物部位の低温障害反応を防止または遅延するための方法及び組成物が、本明細書に提供される。方法は、1つ以上の細菌に植物または植物部位を曝露することを含み、1つ以上の細菌は、植物または植物部位の低温障害反応を防止または遅延するのに十分な量で、植物または植物部位に曝露される。いくつかの実施形態では、方法は、1つ以上の細菌から単離された酵素抽出物に、植物または植物部位を曝露することを含み、酵素抽出物は、植物または植物部位の低温障害反応を防止または遅延するのに十分な量で、植物または植物部位に曝露される。いくつかの実施形態では、方法は、本明細書に記載されるような1つ以上の酵素に、植物または植物部位を曝露することを含み、1つ以上の酵素は、植物または植物部位の低温障害反応を防止または遅延するのに十分な量で、植物または植物部位に曝露される。任意に、方法は、冷蔵デバイスで実施される。
本明細書で使用される場合、「植物」または「植物部位」は、果実、野菜、花、種子、葉、堅果、胚、花粉、胚珠、枝、仁、穂、穂軸、殻、柄、根、根端、葯などを含むがこれらに限定されない、無傷植物及び植物の任意の部位を含むように広く定義される。特定の実施形態では、植物部位は、果実、野菜、または花(切り花を含む)である。ある特定の態様では、植物部位は、果実、野菜、または花である。
低温障害反応を示す植物または植物部位の低温障害反応を防止または遅延するための方法及び組成物が図示される。低温障害反応は概して、植物におけるエチレン、HCN、及び二酸化炭素などの植物シグナル化合物の生成と関連し、植物が成長する通常の気候上の温度よりも低いが、植物または植物部位の細胞を凍結させるほど低くはない温度への植物の曝露によって引き起こされる。いくつかの実施形態では、低温障害反応は概して、増加したエチレン生合成と関連する。本明細書に定義されるように、「低温障害反応を防止または遅延する」及びこの文法上の変化形は、低温障害反応を示す植物または植物部位の低温障害反応の任意の遅延、遮断、抑制、または阻害を指す。例えば、果実または野菜における低温障害反応を防止または遅延することは、果実または野菜の発酵した風味、発酵した匂い、変色、水浸し状の外観、しおれ、穴あけ、褐変症、軟化、褐斑、及び/または腐朽を防止または遅延することを含み得る。別の例として、花における低温障害反応の防止または遅延することは、黒ずみ及び水浸し状の外観;茎、萼片、及び花弁の変色;またはしおれを含み得る。
ある特定の実施形態では、果実及び/または野菜における低温障害反応を遅延するための方法及び組成物が提供される。低温障害反応を示す「果実」または「野菜」としては、リンゴ、アプリコット、アスパラガス、アボカド、バナナ、マメ、カンタロープ、キュウリ、ナス、グレープフルーツ、ハネデューメロン、レモン、ライマメ、ライム、マンゴー、ネクタリン、オクラ、オレンジ、パパイヤ、モモ、ペッパー、パイナップル、ジャガイモ、カボチャ、大豆、ホウレン草、夏カボチャ、サツマイモ、トマト、スイカ、冬カボチャ、及びズッキーニが挙げられ得るがこれらに限定されない。いくつかの実施形態では、果実は、クリマクテリック型果実である。いくつかの実施形態では、果実は、非クリマクテリック型果実である。理論によって限定されることを意図しないが、非クリマクテリック型植物はエチレンを生成しないが、非クリマクテリック型植物は、エチレンに反応する。したがって、非クリマクテリック型植物が寒さに曝露されるとき、それらは低温障害を示す可能性がある。非クリマクテリック型植物は、低温障害反応を遅延するために、1つ以上の酵素、酵素抽出物、または1つ以上の細菌に曝露され得る。
ある特定の実施形態では、花における低温障害反応を遅延するための方法及び組成物が提供される。低温障害反応を示す「花」としては、アンスリウム、バジル、カトレア、ラン、及びポインセチアが挙げられ得るがこれらに限定されない。いくつかの実施形態では、方法及び組成物は、観賞植物における低温障害反応を遅延するために使用される。観賞植物の例としては、アカシア、ノコギリソウ、アフリカンボックスウッド、アフリカンリリー、セントポーリア、アガパンサス、カッコウアザミ、アゲラタム、アリウム、アルピナ、アルストロメリア、アマランサス、アマリリス、マユス、トリカブト(Anconitum)、アネモネ、アニゴザンサス、ラークスパー、アンスリウム、キンギョソウ、アスパラガス、アスター属、ショウマ、ツツジ、シュッコンカスミソウ、ヤグルマソウ、バンクシア、ベゴニア、ホタルブクロ、カイガラサルビア、ビッグフラックス、ビリーボタン、ブレイジングスター、ケマンソウ、ボロニア、ブバルディア、エニシダ、フジウツギ、ミシマサイコ、ブッドレア、オンシジウム、カリフォルニアペッパーベリー、カラーリリー、カンパニュル(Campanul)、キャンディータフト、フウリンソウ、カーネーション、カーサマス、カスピア、カトレア、ケイトウ、ノゲイトウ、セントーラシアナス、カメラウキウム、チムニーベル、キク、スプレーギク、サンジソウ、チドリソウ、コンバラリア、コーラルベル、コルディリネ、ハルシャギク、ヤグルマソウ、クラスペディア、カーリーウィロー、シクラメン、シンビジウム、シンビジウムラン、ラッパズイセン、デイジー、デイジーマム、ワスレグサ、デルフィニウム、デンドロビウム、デンドロビウムラン、アメリカナデシコ、カーネーション(Dianthus caryophyllus)、ミニチュアカーネーション(Dianthus caryophyllus nana)、リュウゼツラン、ナンバンサイカチ、エンスージアズム、エリカ属、トルコギキョウ、ヘリコニア、ホザキナナカマド、イロマツヨイグサ、ベニウチワ、アゲラタム、フリージア、フリージアハイブリダ(Freesia x hybrida)、フジまたはスパイダーマム、ゲイフェザー、ヒトツバエニシダ属、ゼラニウム、ガーベラ、ガーベラ属、ジンジャー、グラジオラス、グラジオラスハイブリッドナヌス、ゴーツビアード、ゴデチア、アキノキリンソウ、ガーンジーリリー(Guersney Lily)、ギプ(Gyp)、シュッコンカスミソウ、ヘリコーニア、ヒース、ヘザー、ヘリアンサスアナス、ヘリコニア属、ヒッペアストラム、ギボウシ、アジサイ、イベリスアマラ、ツリフネソウ、インカリリー、アイリス、アイリス属、アイボリーリリー、クラッスラ植物、ジャフェットオーキッド(Japhette Orchid)、キズイセン、カランコエ、カンガルーポー、ヤグルマギク、ヒエンソウ、スイートピー(Lathyrus odoratus)、ラヴァンデュラ、ラベンダー、リアトリス、ライラック、ユリ属、スズラン、リリー、ステルンベルギア、アガパンサス、リモニウム、リモニウム属、リシアンサス、ロブスタークロウ、ニゲラ、アマランス、ストック、ミモザ(Memosa)、ミニチュア(Minature)カーネーション、ミニカーネーション、ミニチュアグラジオラス、モルセラ、ヨウシュトリカブト、マザーインロータン、バショウ、ミルシネ、マートル、ミルタス、ナルキスス、ネフロレピス、ネリネ、ネリネリリー、ニゲラ、ラン、アリウム・クリストフィー、オーニソガラム、ボタン、サルメンバナ、シャクヤク、ペルビアンリリー、ペチュニア、コチョウラン、フィロデンドロン、フロックス、ピンクッションフラワー、ピット、ピットスポラム、ピクシーカーネーション、ポインセチア(Pointsettia)、ゲッカコウ、ポンポンギク、ポピーアネモネ、ポリウム、プロテア属、パープルコーンフラワー、ネコヤナギ、クイーンアンズレース、ラナンキュラス、ラトルスネーク、レッドリボン、ローザ属、バラ、オオハンゴンソウ、ベニバナ、ヤナギ、サルビア、サンセベリア、サテンフラワー、マツムシソウ、シヌス、イソマツ、セダム、ゲットウ、スネークプラント、スナップドラゴン、ソリダゴ、ソリダスター属、クワガタソウ、スパイダーリリー、スパイダーマム、スプレーカーネーション、スターオブベツレヘム、スターチス、ステンアメゾン、ストック、サマーズダーリン、ヒマワリ、スイートピー、アメリカナデシコ、ソードファーン、シリンガブルガリス、オオベニウチワ、タッセルフラワー、ツキヌキサイコ(Thouroughwax)、スロートウォート、トラケリウム、ツリーファーン、トランペットリリー、チューベローズ、チューリップ、トゥーリパ、ベロニカ、ワトル、ワックスフラワー(Waxftower)、ワイルドプランテーン、ウィンドフラワー、ウルフスベイン、ヒャクニチソウ、オランダカイウ、ジニア(Zinna)、ジニアエレガンス、及びジゴカクタスが挙げられるがこれらに限定されない。
ある特定の実施形態では、植物における低温障害反応を防止または遅延するための方法及び組成物は、ロドコッカス属、ブレビバクテリウム・ケトグルタミカム、シュードモナス・クロロラフィス、ノカルジア、シュードノカルジア、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の細菌に、植物または植物部位を曝露することを含む。1つ以上の細菌は、例えば、ロドコッカス属を含み得る。ロドコッカス属は、例えば、ロドコッカス・ロドクラウスDAP96253株、ロドコッカス・ロドクラウスDAP96622株、ロドコッカス・エリスロポリス、またはこれらの組み合わせを含み得る。例示的な生物としては、シュードモナス・クロロラフィス(ATCC43051)(グラム陰性)、シュードモナス・クロロラフィス(ATCC13985)(グラム陰性)、ロドコッカス・エリスロポリス(ATCC47072)(グラム陽性)、及びブレビバクテリウム・ケトグルタミカム(ATCC21533)(グラム陽性)が挙げられるがこれらに限定されない。ノカルジア及びシュードノカルジア種の例は、欧州特許第0790310号;Collins and Knowles J.Gen.Microbiol.129:711−718(1983);Harper Biochem.J.165:309−319(1977);Harper Int.J.Biochem.17:677−683(1985);Linton and Knowles J Gen.Microbiol.132:1493−1501(1986);及びYamaki et al.,J.Ferm.Bioeng.83:474−477(1997)に記載れている。
いくつかの実施形態では、1つ以上の細菌は、ロドコッカス属、ブレビバクテリウム・ケトグルタミカム、及びシュードモナス・クロロラフィスからなる群から選択されるが、植物または植物部位に曝露されたときに低温障害反応を防止または遅延する任意の細菌が、本方法で使用され得る。例えば、ノカルジア属に属する細菌(日本特許出願第54−129190号を参照されたい)、ロドコッカス(日本特許出願第2−470号を参照されたい)、リゾビウム(日本特許出願第5−236977号を参照されたい)、クレブシエラ(日本特許出願第5−30982号)、アエロモナス(日本特許出願第5−30983号)、アグロバクテリウム(日本特許出願第8−154691号)、バチルス(日本特許出願第8−187092号)、シュードノカルジア(日本特許出願第8−56684号)、バークホルデリア、コリネバクテリア、及びシュードモナスが、使用され得る細菌の限定されない例である。所与の属内の全ての種が同じ種類の酵素活性及び/または生成を示すわけではない。したがって、所望の活性を示すことが可能な株を含むが、所望の活性を自然に示さない1つ以上の株、またはこの活性を示す種と同じ培地上で増殖されるとき、活性を示さない1つ以上の株を有することが概して既知の属を有することが可能である。したがって、宿主微生物は、所望の活性を有することが特に既知ではないが、所望の活性を生成することが可能な特定の株を有することが既知の属からの細菌株を含むことができる。そのような株は、所望の活性を引き起こすのに有用な、それに導入された1つ以上の遺伝子を有することができる。そのような株の限定されない例としては、ロドコッカス・エクイ及びロドドッカス・グロベルルス(Rhododoccus globerulus)PWD1が挙げられる。
さらに、細菌の特定の例としては、ノカルジア種、ロドコッカス種、ロドコッカス・ロドクラウス、クレブシエラ種、アエロモナス種、シトロバクター・フレウンディ、アグロバクテリウム・リゾゲネス、アグロバクテリウム・ツメファシエンス、キサントバクター・フラバス、エルウィニア・ニグリフルエンス、エンテロバクター種、ストレプトミセス種、リゾビウム種、リゾビウム・ロティ、リゾビウム・レグミノサルム、リゾビウム・メリオティ、パントエア・アグロメランス、クレブシエラ・ニューモニエ亜種ニューモニエ、アグロバクテリウム・ラジオバクター、バチルス・スミシー、シュードノカルジア・サーモフィラ、シュードモナス・クロロラフィス、ロドコッカス・エリスロポリス、ブレビバクテリウム・ケトグルタミカム、及びシュードノカルジア・サーモフィラが挙げられるがこれらに限定されない。任意に、使用される微生物は、例えば、ロドコッカス・ロドクラウスDAP96253、及びロドコッカス・ロドクラウスDAP96622、ならびにこれらの組み合わせを含み得る。
本明細書で使用される場合、1つ以上の細菌に植物または植物部位を曝露することは、例えば、無傷細菌細胞、細菌細胞溶解物、酵素活性を有する細菌抽出物(すなわち、「酵素抽出物」)、またはこれらの任意の組み合わせへの曝露を含む。細菌細胞を含む、細胞から溶解物及び酵素抽出物を調製するための方法は、当該技術分野において日常的である。任意に、1つ以上の細菌または酵素抽出物は、グルタルアルデヒドで固定され、架橋される。任意に、架橋されたグルタルアルデヒド固定細菌または抽出物は、担体でプレーに製剤化される。
ある特定の実施形態では、植物または植物部位における低温障害反応を防止または遅延するための方法及び組成物は、酵素に植物または植物部位を曝露することを含む。酵素は、ニトリルヒドラターゼ、アミダーゼ、アスパラギナーゼ、ACC(1−アミノシクロプロパン−1−カルボン酸)デアミナーゼ、シアノアラニンシンターゼ様酵素、アルカンモノオキシゲナーゼ、アンモニウムモノオキシゲナーゼ、メタンモノオキシゲナーゼ、トルエンジオキシゲナーゼ、シアニダーゼ、及び/またはこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。酵素は、植物または植物部位への曝露のための組成物内で提供され得る。酵素はまた、精製された酵素であってもよく、または上記のような酵素抽出物として提供され得る。任意に、植物または植物部位における低温障害反応を防止または遅延するための方法は、酵素を含む組成物に植物または植物部位を曝露することを含み、酵素は、ニトリルヒドラターゼ、アミダーゼ、アスパラギナーゼ、ACCデアミナーゼ、シアノアラニンシンターゼ様酵素、アルカンモノオキシゲナーゼ、アンモニウムモノオキシゲナーゼ、メタンモノオキシゲナーゼ、トルエンジオキシゲナーゼ、及びシアニダーゼのうちの1つ以上から選択される。方法で使用される1つ以上の細菌、酵素抽出物、または酵素は、本明細書において、時にまたはより一般に「触媒」と称される場合がある。
本明細書に提供される方法において、植物または植物部位は、低温障害反応を遅延するのに十分な量で、1つ以上の細菌、1つ以上の酵素、1つ以上の細菌から単離されるもしくは抽出される酵素抽出物、またはこれらの任意の組み合わせに曝露される。いくつかの実施形態では、植物または植物部位は、1つ以上の外因性酵素及び/または酵素抽出物と組み合わせた1つ以上の細菌に曝露される。「外因性」とは、実験施設内で単離及び/または精製される酵素または酵素抽出物を指し、元の位置での細菌によって生成される酵素と区別される。この組み合わされた曝露は、同時または連続的に行われ得る。例えば、植物は、細菌の曝露の1〜60分後、1〜24時間後、または1〜7日後に外因性酵素及び/または酵素抽出物に曝露され得る。
1つ以上の細菌、1つ以上の酵素、及び/または酵素抽出物に、植物または植物部位を「曝露すること」は、植物または植物部位に細菌、酵素、及び/または抽出物を提示する任意の方法を含む。任意に、植物または植物部位は、1つ以上の細菌、1つ以上の酵素、及び/または酵素抽出物に間接的に曝露される。間接的な曝露方法は、例えば、植物または植物部位の全大体近くに、1つ以上の細菌、1つ以上の酵素、及び/または酵素抽出物を配置すること(すなわち、間接的曝露)を含む。任意に、植物または植物部位は、1つ以上の細菌、1つ以上の酵素、及び/または酵素抽出物に直接曝露され、それにより、1つ以上の細菌、1つ以上の酵素、及び/または酵素抽出物は、植物または植物部位と直接接触している。
ある特定の実施形態では、細菌、酵素、及び/または細菌から単離される酵素抽出物の曝露は、例えば、液体形態で細菌、酵素、及び/または酵素抽出物を提供し、それを植物または植物部位上または付近に噴霧することによって生じ得る。細菌、酵素、及び/または酵素抽出物は、例えば、液体担体をさらに含むことができる。液体担体は、芳香族炭化水素、置換ナフタレン、フタル酸エステル、脂肪族炭化水素、アルコール、及びグリコールからなる群から選択され得る。任意に、液体担体は、液体として植物に適用され得るが、周囲温度またはより低い温度で固体である、ワックスまたは同様の種類の材料であってもよい。
ある特定の実施形態では、1つ以上の細菌、1つ以上の酵素、及び/または細菌から単離される酵素抽出物の曝露は、例えば、固体形態で細菌、酵素、及び酵素抽出物を提供し、それを植物または植物部位上または付近に分散することによって生じ得る。細菌、酵素、及び/または酵素抽出物は、例えば、固体担体を含むことができる。固体担体は、細粉、湿潤性粉末、水分散性顆粒、及び無機充填剤からなる群から選択され得る。任意に、固体担体は、無機物充填剤である。無機充填剤は、例えば、カルサイト、シリカ、タルク、カオリン、モンモリロナイト、及びアタパルジャイトからなる群から選択され得る。細菌、酵素、及び/または酵素抽出物と使用するための他の固体支持体は、本明細書に記載される。
ある特定の実施形態では、1つ以上の細菌、1つ以上の酵素、及び/または酵素抽出物は、疎水性脂肪酸ポリエステルコーティングをさらに含み、疎水性脂肪酸ポリエステルコーティングは、細菌または酵素抽出物を耐水性にする。任意に、疎水性脂肪酸ポリエステルコーティングは、スクロース、ソルビトール、ソルビノース、グリセロール、またはラフィノースから抽出される長鎖脂肪酸ポリエステルである。
また、低温障害反応を示す植物または植物部位の低温障害反応を防止または遅延するための組成物が、本明細書に提供される。組成物は、例えば、低温障害反応を示す植物または植物部位の低温障害反応を遅延することが可能な1つ以上の細菌、1つ以上の酵素、及び/または1つ以上の酵素抽出物を含むことができる。組成物は、上記に開示されるような固体、液体、及びゼラチン状担体、ならびに/または以下に開示されるように、1つ以上の細菌、1つ以上の酵素、及び/または酵素抽出物を誘導及び安定化するための培地及び培地成分をさらに含むことができる。
植物または植物部位における低温障害反応を防止または遅延するための提供された方法及び組成物は、低温障害反応を遅延することが既知の他の薬剤と組み合わされ得る。したがって、例えば、提供された方法は、低温障害反応を遅延または防止する薬剤に、植物または植物部位を曝露することをさらに含むことができる。そのような薬剤は、例えば、植物ホルモンの合成類似体を含む。同様に、提供された組成物は、植物ホルモンの合成類似体など、低温障害反応を遅延または防止する薬剤をさらに含むことができる。
本明細書に定義されるように、細菌、酵素、及び/または酵素抽出物の「十分な」量または有効量は、方法で使用される特定の細菌、酵素、及び/または酵素抽出物、細菌が植物または植物部位に曝露される形態(例えば、上記のような無傷細菌細胞(生または死)、細胞溶解物、酵素抽出物、または酵素として)、細菌、酵素、及び/または酵素抽出物が植物または植物部位に曝露される手段、曝露時間の長さ、ならびに低温障害反応をもたらす植物シグナル化合物の種類及び量を含むがこれらに限定されない、種々の要因によって決まる。任意に、植物または植物部位に曝露される細菌の量は、1〜250mgの範囲内の細胞乾燥重量(1ポンドの植物(すなわち、果実など)当たり)、または酵素抽出物及び酵素に対してその同等量である。1mgの細胞に対して、典型的には、150〜300単位のニトリルヒドラターゼ、10〜25単位のアミダーゼ、7〜15単位のシアニダーゼ、7〜20単位のACCデアミナーゼ、及び7〜20単位のシアノアラニンシンターゼ様酵素がある。他の例として、植物または植物部位に曝露される細菌の量は、0.1〜400mg、1〜200mg、1〜80mg、もしくは1〜10mgの範囲の細胞乾燥重量、または酵素抽出物及び酵素に対してその同等量である。任意に、植物または植物部位に曝露される細菌の量は、1キログラムの植物もしくは植物部位あたり1〜3mgの細胞乾燥重量、または酵素抽出物及び酵素に対してその同等量である。他の例として、植物または植物部位に曝露される細菌の量は、1キログラムの植物もしくは植物部位当たり10μg〜100mg、100μg〜50mg、100μg〜25mg、もしくは1〜10mgの細胞乾燥重量、または酵素抽出物及び酵素に対してその同等量である。低温障害反応を示す植物または植物部位における低温障害反応を遅延するのに必要な1つ以上の細菌、1つ以上の酵素、または酵素抽出物の「十分な」量を決定することは、当業者にとって日常の実験の問題である。
ある特定の実施形態では、1つ以上の細菌は、好適な誘導剤を用いた曝露または処理によって、所望の特徴(例えば、低温障害反応を示す植物または植物部位における低温障害反応を遅延する能力、細菌の酵素の所望の活性レベルの発現、及び/または植物によって生成されるエチレン及び/またはシアン化水素のレベルを減少させる能力)を示すように「誘導される」。誘導剤としては、尿素、カルバミン酸メチル、コバルト、アスパラギン、グルタミン、及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。任意に、1つ以上の細菌は、尿素またはカルバミン酸メチルに曝露されるか、またはそれで処理される。任意に、1つ以上の細菌は、尿素またはカルバミン酸メチル、ならびにアスパラギン及びコバルトのうちの1つ以上を含む、誘導剤の混合物に曝露されるか、またはそれで処理される。誘導剤は、所望の細胞の培養中いつでも添加され得る。例えば、細菌に関して、培養培地は、細菌の培養の開始前に誘導剤が補充され得る。あるいは、細菌は、細菌を増殖するために所定の時間にわたって培地上で培養され得、誘導剤は、細菌中の所望の酵素活性を誘導するために1回以上の所定の時間に添加され得る。さらに、誘導剤は、細菌の増殖が完了した後、または第2の増殖もしくは維持段階中、細菌中の所望の活性を誘導するために、増殖培地に(またはすでに増殖した細菌を含む別個の混合物に)添加され得る。
特定の機構に限定されることを意図しないが、細菌を「誘導すること」は、ニトリルヒドラターゼ、アミダーゼ、アスパラギナーゼ、ACCデアミナーゼ、シアノアラニンシンターゼ様酵素、アルカンモノオキシゲナーゼ、アンモニウムモノオキシゲナーゼ、メタンモノオキシゲナーゼ、トルエンジオキシゲナーゼ、及び/またはシアニダーゼなどの酵素のうちの1つ以上の生成もしくは活性化(または増加した生成もしくは増加した活性)をもたらし得、これらの酵素のうちの1つ以上の誘導は、植物または植物部位における低温障害反応を遅延するのに関与し得る。「ニトリルヒドラターゼ」、「アミダーゼ」、「アスパラギナーゼ」、「ACCデアミナーゼ」、「シアノアラニンシンターゼ様酵素」、「AMO型(アルカンまたはアンモニウム)モノオキシゲナーゼ」、「メタンモノオキシゲナーゼ」、「トルエンジオキシゲナーゼ」、及び「シアニダーゼ」は、細菌、真菌、植物、及び動物が挙げられるがこれらに限定されない、種々の生物からの細胞中に存在する酵素のファミリーを含む。そのような酵素は、よく知られており、酵素の各クラスは、認識された酵素活性を有する。
酵素活性を誘導する方法は、環境にアクリロニトリルなどの有害なニトリルを導入する必要なく達成され得る。以前は、ある特定の微生物中の特定の酵素活性の誘導が、化学誘導物質の添加を必要とすることが考えられていた。例えば、ロドコッカス・ロドクラウス及びシュードモナス・クロロラフィスにおけるニトリルヒドラターゼ活性の誘導において、アセトニトリル、アクリロニトリル、アクリルアミドなどの有害な化学物質を補充することが必要であることが、概して考えられた。しかしながら、ニトリルヒドラターゼ生成微生物における酵素活性は、アミノ酸及びその誘導体を含有するアミドなど、非有害な培地添加剤を用いて誘導され、任意にトレハロースで安定化され得る。任意に、アスパラギン、グルタミン、またはこれらの組み合わせが誘導物質として使用され得る。微生物中の酵素活性を誘導及び安定化する方法は、米国特許第7,531,343号及び米国特許第7,531,344号に記載され、それらは、参照により本明細書に組み込まれる。
酵素活性を誘導する開示された方法は、本明細書に記載されるように、改変培地、固定化、及び安定化技術を使用して、多くの酵素の生成及び安定性を提供する。例えば、酵素活性は、アミド含有アミノ酸またはその誘導体を含む培地を用いて誘導及び安定化され、任意にトレハロースによって安定化され得る。いくつかの実施形態では、誘導及び安定化方法は、1つ以上のアミド含有アミノ酸またはその誘導体、及び任意にトレハロースを含む培地中で、ニトリルヒドラターゼ生成微生物を培養することを含む。任意に、好ましくはアスパラギン、グルタミン、またはこれらの組み合わせを含む、アミド含有アミノ酸またはその誘導体が補充された培地を使用して、ニトリルヒドラターゼを誘導するための方法が開示される。任意に、アスパラギンのみが補充された、栄養的に完全な培地を使用して、ニトリルヒドラターゼを誘導するための方法が開示される。任意に、グルタミンのみが補充された、栄養的に完全な培地を使用して、ニトリルヒドラターゼを誘導するための方法が開示される。任意に、トレハロースのみが補充された、栄養的に完全な培地を使用して、ニトリルヒドラターゼを安定化するための方法が開示される。より具体的には、誘導及び安定化方法は、培地中で微生物を培養し、任意に、培養された微生物または微生物によって生成された酵素を回収することを含む。
酵素の誘導及び安定化は、有害なニトリルを使用することなく達成され得る。しかしながら、誘導方法が酵素活性誘導のための有害な化学物質の必要性を排除する一方で、そのようなさらなる誘導物質の使用は排除されない。例えば、1つ以上のニトリルは、特定の活性発現を補助するために使用され得る。コハク酸ニトリル及びコバルトが補充された培地は、例えば、ニトリルヒドラターゼ、アミダーゼ、アスパラギナーゼI、ACCデアミナーゼ、シアノアラニンシンターゼ様酵素、アルカンモノオキシゲナーゼ、アンモニウムモノオキシゲナーゼ(monoxygenase)、メタンモノオキシゲナーゼ、トルエンジオキシゲナーゼ、及びシアニダーゼを含む、酵素の誘導に有用であり得る。しかしながら、ニトリルの使用は、酵素活性の誘導に必要ではない。ニトリル及び他の有害な化学物質の使用は確実に好ましくないが、任意に、そのような使用は可能である。
酵素活性の安定化は、付着、封入、及び架橋などの固定化方法によって達成され、それにより酵素活性が使用され得る時間を延長することができる。したがって、いくつかの実施形態では、誘導方法及び低温障害反応を遅延する方法は、微生物を少なくとも部分的に固定化することをさらに含む。安定化は、酵素または酵素抽出物を生成する酵素、酵素抽出物、及び/または微生物を固定化することによって提供され得る。例えば、微生物から採取された酵素もしくは酵素抽出物、または誘導された微生物自体は、誘導された活性を安定化する手段として、基質に固定化され得る。任意に、ニトリルヒドラターゼ生成微生物は、少なくとも部分的に固定化される。任意に、酵素または微生物は、少なくとも部分的基質の中に封入されるか、または基質の表面上に位置する。これは、対象とする材料と触媒との反応及び所望の生成物の回収を促進すると同時に反応培地中で、かつ反応性の高い状態で触媒を保持する方法で、誘導された活性を有する固定化された材料(例えば、触媒)の提示を可能にする。
酵素、酵素抽出物、及び/または微生物の付着に概して有用な任意の基質が使用され得る。任意に、基質は、アルギン酸塩またはその塩を含む。アルギン酸塩は、それぞれが異なる配列またはブロックで一緒に共有結合された、(1−4)結合β−D−マンヌロン酸(M)及びそのC−5エピマーα−L−グルロン酸(G)残基のホモポリマーブロックを有する、線状コポリマーである。モノマーは、連続G残基(G−ブロック)、連続M残渣(M−ブロック)、交互M及びG残渣(MG−ブロック)、またはランダムに組織化されたブロックのホモポリマーブロック中に現れ得る。任意に、アルギン酸カルシウムは、基質として使用される。アルギン酸カルシウムは、例えば、硬化アルギン酸カルシウム基質を形成するために、ポリエチレンイミンなどと架橋され得る。そのような固定化技術のさらなる記載は、Bucke,“Cell Immobilization in Calcium Alginate,”Methods in Enzymology,vol.135,Part B(ed.K.Mosbach)pp.175−189(1987)に見られ、それは参照により本明細書に組み込まれる。ポリエチレンイミン架橋アルギン酸カルシウムを使用した固定化の安定化効果は、2007年4月2日出願の米国特許出願第11/695,377号で考察され、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
任意に、基質は、アミド含有ポリマーを含む。1つ以上のアミド基を含む任意のポリマーが使用され得る。任意に、基質は、ポリアクリルアミドポリマーを含む。
安定化はさらに、架橋によって達成され得る。例えば、誘導された微生物は、細胞の凝集を形成するために、化学的に架橋され得る。任意に、誘導された微生物は、グルタルアルデヒドを使用して架橋される。例えば、微生物は、脱イオン水及びグルタルアルデヒドの混合物中に懸濁され得、続いて最大凝集が達成されるまで、ポリエチレンイミンが添加され得る。架橋された微生物(典型的には、多くの細胞から形成される粒子の形態で)は、単純な濾過によって採取され得る。そのような技術のさらなる記載は、Lopez−Gallego,et al.,J.Biotechnol.119:70−75(2005)に提供され、それは参照により本明細書に組み込まれる。ある特定の実施形態では、架橋は、微生物を死滅させるか、または不活性化する。したがって、任意に、本方法で使用される誘導された微生物は、死んで(死滅させられて)いるか、または不活性化されているが、なおも触媒活性を示すことが可能である。
任意に、微生物、酵素、及び/または酵素抽出物は、古典的なブラウン運動をしているままにされるよりもむしろ、カプセル化される。そのようなカプセル化は、微生物の回収、保持、及び再使用を促進し、概して、基質への微生物の付着を含む。そのような付着もまた、上記のような微生物、酵素、及び/もしくは酵素抽出物の安定化を促進し得るか、または誘導された微生物、酵素、もしくは酵素抽出物の取り扱いの容易さを促進するためのみであってもよい。
微生物、酵素、及び/または酵素抽出物は、収着、静電結合、共有結合など、微生物、酵素、及び/または酵素抽出物の固定化が概して認識されている任意の方法によって固定化され得る。概して、微生物、酵素、及び/または酵素抽出物は、微生物酵素、または解毒反応混合物などの混合物もしくは溶液からの酵素抽出物の回収を補助する、固体支持体上に固定化または封入される。好適な固体支持体としては、粒状活性炭、堆肥、木材または木材製品(例えば、紙、ウッドチップ、ウッドナゲット、細断されたパレットもしくは木)、ぬか(例えば、ふすま)、金属または金属酸化物粒子(例えば、アルミナ、ルテニウム、酸化鉄)、イオン交換樹脂、DEAEセルロース、DEAE−SEPHADEX(登録商標)ポリマー、ワックス/コーティング材料(果実及び野菜のためのコーティングとして使用されるものであって、任意に殺菌剤または殺虫剤などの微生物防除剤を含む)、セラミックビーズ、架橋ポリアクリルアミドビーズ、キューブ、小球、または他のゲル形態、アルギン酸ビーズ、κ−カラギーナンキューブ、ならびに固有の磁気能力により水溶液から回収され得る固体粒子が挙げられるがこれらに限定されない。触媒の形状は可変である(特定の物体の所望の動的特性が、触媒活性に影響を及ぼす体積/表面積の関係と一体化される点で)。任意に、誘導された微生物は、ポリエチレンイミンと架橋されたアルギン酸ビーズに固定化されるか、またはポリアクリルアミド系ポリマーに固定化される。
いくつかの実施形態では、誘導及び安定化方法で使用される組成物及び培地は、1つ以上のアミド含有アミノ酸またはその誘導体をさらに含む。アミド含有アミノ酸は、例えば、アスパラギン、グルタミン、その誘導体、またはこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。例えば、アミド含有アミノ酸は、それぞれがL−異性体またはD−異性体の形態の、アスパラギン、無水アスパラギン、アスパラギン一水和物の自然形態、グルタミン、無水グルタミン、及び/またはグルタミン一水和物の自然形態を含んでもよい。
培地中のアミド含有アミノ酸またはその誘導体の濃度は、培養の所望の最終結果によって異なり得る。例えば、培養は、特定の酵素活性を有する微生物を生成する目的で実施されてもよい。任意に、培養は、培養された微生物から特定の酵素を形成及び回収する目的で実施されてもよい。任意に、培養は、同じまたは異なる活性及び機能を有する複数の酵素を形成及び回収する目的で実施されてもよい。
増殖培地または混合物に添加されるアミド含有アミノ酸またはその誘導体の量は、培地または混合物の全重量に基づき、概して最大で10,000百万分の一(ppm)(すなわち、1重量%)であってもよい。しかしながら、誘導方法は、酵素活性がさらに少ない量の添加によって誘導され得るという点で、特に有益である。任意に、1つ以上のアミド含有アミノ酸は、少なくとも50ppmの濃度で存在する。他の例として、アミド含有アミノ酸またはその誘導体の濃度は、50ppm〜5,000ppm、100ppm〜3,000ppm、200ppm〜2,000ppm、250ppm〜1500ppm、500ppm〜1250ppm、または500ppm〜1000ppmの範囲内である。
いくつかの実施形態では、誘導方法は、トレハロースの使用を含む。誘導方法で使用される組成物または培地中のトレハロースの濃度は、少なくとも1グラム/リットル(g/L)であってもよい。任意に、トレハロースの濃度は、1g/L〜50g/Lまたは1g/L〜10g/Lの範囲内である。任意に、培地中のトレハロースの濃度は、少なくとも4g/Lである。
アミド含有アミノ酸もしくはその誘導体及び/またはトレハロースは、栄養的に完全な培地に添加される。好適な栄養的に完全な培地は、概して、炭素及び/または窒素源を最小限含む、その増殖のために必要とされる必要な栄養素を微生物に供給することができる、増殖培地である。1つの特定の例は、市販のR2A寒天培地であり、それは典型的には、寒天、酵母抽出物、プロテオースペプトン、カゼイン加水分解物、グルコース、可溶性でんぷん、ピルビン酸ナトリウム、リン酸水素二カリウム、及び硫酸マグネシウムからなる。栄養的に完全な液体培地の別の例は、酵母抽出物麦芽抽出物寒天(YEMEA)であり、それは、グルコース、麦芽抽出物、及び酵母抽出物からなる(が、特に寒天は除く)。また、同様の組成物であるが、野菜由来の培地が、開示された方法のために使用され得る。当該技術分野において既知の任意の栄養的に完全な培地が、開示された方法のために使用され得る、上記の培地は、例示目的のみで記載されている。そのような栄養的に完全な培地は、本明細書に記載される組成物中に含まれ得る。
任意に、開示された組成物及び培地は、さらなる添加剤を含有することができる。典型的には、他の添加物または栄養素は、より大きい細胞増殖、より大きい細胞量、または加速された増殖の補助に有用なものである。例えば、組成物及び培地は、栄養的に完全な培地中にすでに存在している任意の炭水化物源に加えて、炭水化物源を含むことができる。
上記の通り、ほとんどの培地は、典型的には、ある程度の含有量の炭水化物(例えば、グルコース)を含有するが、さらなる炭水化物源(例えば、デキストロースのポリマーであるデキストロース同等物など、マルトースもしくはあまり精製されていない糖、または細胞の増殖及び所望の活性の誘導を支持する、任意の炭水化物)を含むことが有用であり得る。提供される過剰な炭水化物の種類は、培養の所望の結果によって決まり得る。例えば、マルトースまたはマルトデキストリンなどの炭水化物の添加は、アスパラギナーゼIの改善された誘導を提供することがわかっている。加えて、マルトースまたはマルトデキストリンなどの炭水化物の添加は、酵素活性(例えば、ニトリルヒドラターゼ活性)の安定性を潜在的に改善する。
いくつかの実施形態では、組成物及び培地は、コバルトをさらに含む。コバルトまたはその塩は、混合物または培地に添加され得る。例えば、培地へのコバルト(例えば、塩化コバルト)の添加は、培養された微生物によって生成される酵素の質量を増加させるのに特に有用であり得る。コバルトまたはその塩は、例えば、コバルト濃度が最大で400ppmになるように、培養培地に添加され得る。コバルトは、例えば、5ppm〜400ppm、10ppm〜100ppm、10ppm〜80ppm、または10ppm〜25ppmの濃度で存在し得る。
いくつかの実施形態では、組成物及び培地は、尿素をさらに含む。尿素またはその塩は、混合物または培地に添加され得る。尿素またはその塩は、例えば、尿素濃度が最大で10g/Lになるように、培養培地に添加され得る。尿素は、例えば、5g/L〜30g/L、5g/L〜20g/L、5g/L〜12g/L、または7g/L〜10g/Lの濃度で存在し得る。任意に、尿素は、7.5g/Lの濃度で存在する。任意に、尿素及びコバルトの両方が培地に添加される。
組成物及び培地はまた、さらなる成分も含み得る。例えば、他の好適な培地成分は、綿実タンパク質、マルトース、マルトデキストリン、及び他の市販の炭水化物など、市販の添加剤を含んでもよい。任意に、培地は、マルトースまたはマルトデキストリンをさらに含む。マルトースまたはマルトデキストリンは、例えば、マルトースまたはマルトデキストリン濃度が少なくとも1g/Lになるように、培養培地に添加され得る。任意に、組成物及び培地は、任意のニトリル含有化合物を含まない。ニトリル化合物は、2つ以上のニトリル化合物に向かって酵素活性を誘導するために、培養培地中で以前に必要とされた。本明細書に記載される組成物は、完全に安全なトレハロース及び/またはアミド含有アミノ酸もしくはその誘導体を用いて、これを達成する。したがって、培地は、任意のニトリル含有化合物を含まなくてよい。
本明細書で使用される場合、「酵素活性」は、概して、1つの化合物から別の化合物への変換などの過程中に触媒としての機能を果たす、酵素の能力を指す。同様に、本明細書で言及される所望の活性は、1つ以上の微生物によって活発に発現されている1つ以上の酵素の活性を含むことができる。具体的に、ニトリルヒドラターゼは、ニトリル(またはシアノヒドリン)から対応するアミド(またはヒドロキシ酸)への加水分解を触媒する。アミダーゼは、アミドの対応する酸またはヒドロキシ酸への加水分解を触媒する。同様に、アスパラギナーゼIなどのアスパラギナーゼ酵素は、アスパラギンのアスパラギン酸への加水分解を触媒する。ACCデアミナーゼは、1−アミノシクロプロパン−1−カルボキシレートのアンモニア及びα−ケトブチレートへの加水分解を触媒する。シアノアラニン合成酵素は、システイン及びシアン化物からの非タンパク質アミノ酸シアノアラニンの形成を触媒する。シアニダーゼは、シアン化物のアンモニア及びギ酸への加水分解を触媒する。アルカンまたはアンモニウムモノオキシゲナーゼ(AMO)及びメタンモノオキシゲナーゼは、エチレンのエチレンエポキシドへの加水分解を触媒する。トルエンジオキシゲナーゼは、例えば、エチレンを酸化させることができ、AMO様酵素として既知である。エチレン分解活性は、生成されたエチレンの分解をもたらす。エチレン及び/またはHCNの分解において、植物は、通常の方法でエチレンに反応することができない(すなわち、エチレンシグナル伝達のカスケード効果は低減され、エチレンシグナルに反応する植物の能力は中断される)。低温障害の場合、理論によって限定されることを意図しないが、植物は、エチレンの大量発生で低温障害に反応し、加速された熟成/腐敗を模倣する。エチレン及び/またはHCNを分解することによって、植物は、低温障害または温度過渡に反応せず、植物が周囲温度へと戻ると、正常な熟成(すなわち、加速されていない熟成)が経験され得る。
活性は、酵素または細胞の質量当たりの「単位」の観点から言及され得る(典型的には、mgの細胞に基づく。例えば、単位/mg cdw)。「単位」は、概して、時間の関数として、定義された条件のセット下で、特定の含有量の化合物を異なる化合物に変換する能力を指す。任意に、ニトリルヒドラターゼ活性の1「単位」は、7.0のpH及び30℃の温度で、1ミリグラムの細胞(乾燥重量)当たり、1分当たり、1μmolのアクリロニトリルをその対応するアミドに変換する能力を指す。同様に、アミダーゼ活性の1単位は、7.0のpH及び30℃の温度で、1ミリグラムの細胞(乾燥重量)当たり、1分当たり、1μmolのアクリルアミドをその対応する酸に変換する能力を指す。さらに、アスパラギナーゼI活性の1単位は、7.0のpH及び30℃の温度で、1ミリグラムの細胞(乾燥重量)当たり、1分当たり、1μmolのアスパラギンをその対応する酸に変換する能力を指す。さらに、ACCデアミナーゼ活性の1単位は、7.0のpH及び30℃の温度で、1ミリグラムの細胞(乾燥重量)当たり、1分当たり、1μmolの1−アミノシクロプロパン−1−カルボキシレートをアンモニア及びα−ケトブチレートに変換する能力を指す。さらに、シアノアラニン合成酵素活性の1単位は、7.0のpH及び30℃の温度で、1ミリグラムの細胞(乾燥重量)当たり、1分当たり、1μmolのシステイン及びシアン化物をシアノアラニンに変換する能力を指す。さらに、シアニダーゼ活性の1単位は、7.0のpH及び30℃の温度で、1ミリグラムの細胞(乾燥重量)当たり、1分当たり、1μmolのシアン化物をアンモニア及びギ酸に変換する能力を指す。さらに、アルカンもしくはアンモニウムモノオキシゲナーゼ(AMO)またはメタンモノオキシゲナーゼ活性の1単位は、1μmolのエチレンをエチレンエポキシドに変換する能力を指す。さらに、トルエンジオキシゲナーゼの1単位は、1μmolのエチレンをエチレンエポキシドに変換する能力を指す。ニトリルヒドラターゼ活性、アミダーゼ活性、アスパラギナーゼ活性、ACCデアミナーゼ活性、シアノアラニンシンターゼ様酵素活性、アルカンまたはアンモニウムモノオキシゲナーゼ(AMO)活性、メタンモノオキシゲナーゼ活性、トルエンジオキシゲナーゼ(AMO様)活性、及びシアニダーゼ活性を測定するためのアッセイは、当該技術分野において既知であり、例えば、遊離アンモニアの検出を含む。Pathol.13:156−9(1960)を参照されたい。
概して、ニトリルヒドラターゼ、アミダーゼ、アスパラギナーゼ、ACCデアミナーゼ活性、シアノアラニンシンターゼ様酵素活性、アルカンもしくはアンモニウムモノオキシゲナーゼ(AMO)活性、メタンモノオキシゲナーゼ活性、トルエンジオキシゲナーゼ活性、及びシアニダーゼ活性、またはこれらの任意の組み合わせを生成すること、または生成するように誘導されることが可能な、任意の細菌、真菌、植物、または動物細胞が、本明細書で使用され得る。ニトリルヒドラターゼ、アミダーゼ、アスパラギナーゼ、ACCデアミナーゼ、シアノアラニンシンターゼ様酵素、アルカンまたはアンモニウムモノオキシゲナーゼ、メタンモノオキシゲナーゼ、トルエンジオキシゲナーゼ、及び/またはシアニダーゼは、特定の生物からの細胞(例えば、細菌、真菌、植物細胞、または動物細胞)中で構成的に生成されてもよく、あるいは細胞は、好適な誘導剤による「誘導」後にのみ、所望の酵素または複数の酵素を生成し得る。「構成的に」は、本明細書に開示される少なくとも1つの酵素が、特定の細胞型において連続的に生成または発現されることを意味することを目的とする。しかしながら、他の細胞型が、対象となる植物発育過程を遅延させるのに十分な量または酵素活性レベルで、ニトリルヒドラターゼ、アミダーゼ、アスパラギナーゼ、ACCデアミナーゼ、シアノアラニンシンターゼ様酵素、アルカンまたはアンモニウムモノオキシゲナーゼ、メタンモノオキシゲナーゼ、トルエンジオキシゲナーゼ、及びシアニダーゼを発現するために、上記の通り「誘導される」必要がある場合がある。すなわち、本明細書に開示される酵素は、好適な誘導剤への曝露またはそれによる処理後にのみ生成(または十分なレベルで生成)され得る。そのような誘導剤は、既知であり、上記で概説される。例えば、1つ以上の細菌は、アスパラギン、グルタミン、コバルト、尿素、トレハロース、またはこれらの任意の混合物、より具体的にはアスパラギン、コバルト、及び尿素の混合物など、誘導剤で処理される。さらに、“Induction and Stabilization of Enzymatic Activity in Microorganisms”と題する、それら全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第7,531,343号及び同第7,531,344号に開示されるように、アスパラギナーゼI活性は、アミド含有アミノ酸またはその誘導体が補充された培地中で、ロドコッカス・ロドクラウスDAP96622(グラム陽性)またはロドコッカス・ロドクラウスDAP96253(グラム陽性)中で誘導され得る。ロドコッカスの他の株もまた、アミド含有アミノ酸またはその誘導体を利用してアスパラギナーゼI酵素活性を示すように選択的に誘導され得る。
アスパラギン及びACCデアミナーゼの存在下でアスパラギナーゼI活性を生成する、P.クロロアフィス(ATCC寄託番号43051)、ならびに同様にアスパラギナーゼ活性を生成することが示されているグラム陽性細菌である、B.クレトグルタミカム(kletoglutamicum)(ATCC寄託番号21533)もまた、開示された方法で使用される。ニトリルヒドラターゼ、アミダーゼ、及び/またはアスパラギナーゼを発現する、フザリウム属などからの真菌細胞、植物細胞、及び動物細胞もまた、全細胞として、または上記の酵素うちの1つ以上を単離する源のいずれかとして、本明細書で使用され得る。
種々の生物からのいくつかのニトリルヒドラターゼ、アミダーゼ、及びアスパラギナーゼに対するヌクレオチド及びアミノ酸配列は、公的に入手可能な配列データベースに開示される。当該技術分野において既知の代表的なニトリルヒドラターゼ及び脂肪族アミダーゼの限定されないリストは、表1及び2、ならびに配列リストに記載される。表1及び2中で言及される「プロテインスコア」は、質量分析データに基づき、単離されたタンパク質の識別の百分率の信頼区間(%信頼区間)の概要を提供する。
表1:代表的なニトリルヒドラターゼに対するアミノ酸配列情報
Figure 2016516705
表2:代表的な脂肪族アミダーゼに対するアミノ酸配列情報
Figure 2016516705
任意に、トリルヒドラターゼ、アミダーゼ、アスパラギナーゼ、ACCデアミナーゼ、シアノアラニンシンターゼ様酵素、アルカンモノオキシゲナーゼ、トルエンジオキシゲナーゼ、及び/またはシアニダーゼを発現するように遺伝子操作された宿主細胞は、低温障害反応を防止または遅延するために、植物または植物部位に曝露され得る。具体的には、ニトリルヒドラターゼ、アミダーゼ、アスパラギナーゼ、ACCデアミナーゼ、シアノアラニンシンターゼ様酵素、アルカンまたはアンモニウムモノオキシゲナーゼ、メタンモノオキシゲナーゼ、トルエンジオキシゲナーゼ、もしくはシアニダーゼをコード化する、一個のポリヌクレオチド(またはそれぞれがニトリルヒドラターゼ、アミダーゼ、アスパラギナーゼ、ACCデアミナーゼ、シアノアラニンシンターゼ様酵素、アルカンまたはアンモニウムモノオキシゲナーゼ、メタンモノオキシゲナーゼ、トルエンジオキシゲナーゼ、もしくはシアニダーゼをコード化する、複数のポリヌクレオチド)は、酵素のうちの1つ以上を発現する遺伝子導入細胞を生成するために、標準的な分子生物学的技術によって、宿主細胞に導入されてもよい。用語「ポリヌクレオチド」、「ポリヌクレオチド構築物」、「ヌクレオチド」、または「ヌクレオチド構築物」の使用は、DNAを含むポリヌクレオチドまたはヌクレオチドに限定することを意図しない。当業者は、ポリヌクレオチド及びヌクレオチドが、リボヌクレオチド、ならびにリボヌクレオチド及びデオキシリボヌクレオチドの組み合わせを含むことができることを認識するであろう。そのようなデオキシリボヌクレオチド及びリボヌクレオチドは、自然発生分子及び合成類似体の両方を含む。本明細書に記載されるポリヌクレオチドは、一本鎖形態、二本鎖形態などを含むがこれらに限定されない、全ての形態の配列を包含する。
所望の酵素活性(すなわち、ニトリルヒドラターゼ、アミダーゼ、アスパラギナーゼ、ACCデアミナーゼ、シアノアラニンシンターゼ様酵素、アルカンまたはアンモニウムモノオキシゲナーゼ、メタンモノオキシゲナーゼ、トルエンジオキシゲナーゼ、またはシアニダーゼ活性)を保持するポリペプチドをコード化する、ポリヌクレオチドの変異体及びフラグメントもまた、本明細書で使用され得る。「フラグメント」とは、ポリヌクレオチドの一部分を意味し、したがって、対応するタンパク質の一部分もコード化する。酵素ヌクレオチド配列のフラグメントであるポリヌクレオチドは、概して、少なくとも10、15、20、50、75、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、800、900、1,000、1,100、1,200、1,300、もしくは1,400個の連続ヌクレオチド、または最大で完全長酵素ポリヌクレオチド配列中に存在するヌクレオチドの数を含む。ポリヌクレオチドフラグメントは、所望の酵素活性を有するポリペプチドをコード化し、概して、少なくとも15、25、30、50、100、150、200、もしくは250個の連続アミノ酸、または最大で完全長酵素アミノ配列中に存在するアミノの総数をコード化する。「変異体」は、実質的に同様の配列を意味することを目的とする。概して、特定の酵素配列の変異体は、標準的な配列アライメントプログラムによって決定されるように、参照酵素配列に対して少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、またはそれ以上の配列同一性を有する。本明細書に記載される変異体ポリヌクレオチドは、所望の酵素活性を有するポリペプチドをコード化する。一例として、2つのポリヌクレオチドまたは2つのポリペプチドの間の関係は、同一性として記載され得る。2つの配列間の同一性は、EMBOSSパッケージのニードルプログラム(EMBOSS:The European Molecular Biology Open Software Suite,Rice et al.,2000,Trends Genet.16:276−7)で実行されるように、ニードルマン−ウンシュアルゴリズム(Needleman and Wunsch,1970,J.Mol.Biol.48:443−453)を使用して決定され得る。ニードル標識された「最長同一性」の出力は、パーセント同一性として使用され、以下の通り計算される:(同一残基(すなわち、ヌクレオチドまたはペプチド)×100)/(アライメントの長さ−アライメント中のギャップの総数)。
遺伝子導入細胞の生成の文脈で使用される場合、用語「導入すること」は、ニトリルヒドラターゼ、アミダーゼ、アスパラギナーゼ、ACCデアミナーゼ、シアノアラニンシンターゼ様酵素、アルカンまたはアンモニウムモノオキシゲナーゼ、メタンモノオキシゲナーゼ(monooxygenase)、トルエンジオキシゲナーゼ、及び/またはシアニダーゼをコード化するポリヌクレオチドを用いて、宿主細胞、特に大腸菌などの微生物に提示することを意味することを目的とする。任意に、ポリヌクレオチドは、配列が、宿主細胞のゲノムへのその潜在的な挿入を含む、宿主細胞の内部へのアクセスを得るような方法で提示される。開示された方法は、宿主細胞に配列を導入するための特定のプロトコルに依存しないが、ただし、ポリヌクレオチドは、少なくとも1つの宿主細胞の内部へのアクセスを得る。安定導入方法、一過性導入方法、及びウイルス媒介方法を含むがこれらに限定されない、宿主細胞にポリヌクレオチドを導入するための方法はよく知られている。「安定導入」は、宿主細胞に導入されるポリヌクレオチド構築物が、宿主のゲノムに統合し、その子孫によって遺伝されることが可能であることを意味することを目的とする。「一過性導入」または「一過性発現」は、ポリヌクレオチドが宿主細胞に導入されるが、宿主のゲノムに統合しないことを意味することを目的とする。
さらに、ニトリルヒドラターゼ、アミダーゼ、アスパラギナーゼ、ACCデアミナーゼ、シアノアラニンシンターゼ様酵素、アルカンまたはアンモニウムモノオキシゲナーゼ、メタンモノオキシゲナーゼ、トルエンジオキシゲナーゼ、またはシアニダーゼヌクレオチド配列は、例えば、宿主細胞への導入のためのプラスミドに含有されてもよい。対象となる典型的なプラスミドは、定義されたクローニング部位、複製起点、及び選択マーカーを有するベクターを含む。プラスミドは、転写及び翻訳開始配列ならびに転写及び翻訳ターミネータをさらに含んでもよい。プラスミドはまた、少なくとも1つの非依存性ターミネータ配列と、真核生物、原核生物、または両者におけるカセットの複製を可能にする配列(例えば、シャトルベクター)と、原核及び真核細胞系の両方に対する選択マーカーとを含有する遺伝子発現カセットを含むことができる。ベクターは、原核生物、真核生物、または任意に両方における複製及び組み込みに好適である。クローニング、パッケージング、及び発現システム及び方法の一般的な記載については、Giliman and Smith,Gene 8:81−97(1979);Roberts et al.,Nature 328:731−734(1987);Berger and Kimmel,Guide to Molecular Cloning Techniques,Methods in Enzymology,Vol.152(Academic Press,Inc.,San Diego,California)(1989);Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Vols.1−3(2d ed;Cold Spring Harbor Laboratory Press,Plainview,New York)(1989);及びAusubel et al.,Current Protocols in Molecular Biology,Current Protocols(Greene Publishing Associates,Inc.,and John Wiley & Sons,Inc.,New York;1994 Supplement)(1994)を参照されたい。酵素のうちの1つ以上を発現する遺伝子導入宿主細胞が、全細胞として、または1つ以上の酵素が単離され得る生物源として、開示された方法で使用されてもよい。
低温障害反応を防止または遅延するための、及び開示された方法を実施するための装置及び担体が、さらに提供される。特定の実施形態では、ロドコッカス属、シュードモナス・クロロラフィス、ブレビバクテリウム・ケトグルタミカム、及びこれらの混合物からなる群から選択される1つ以上の細菌を含む触媒を含む、低温障害反応を防止または遅延するための装置または担体が、本明細書に開示される。ロドコッカス・ロドクラウスDAP96253株、ロドコッカス・ロドクラウスDAP96622株、ロドコッカス・エリスロポリス、またはこれらの混合物は、ある特定の態様で使用されてもよい。装置または担体の1つ以上の細菌は、本明細書で上記に定義される通り、低温障害反応を防止または遅延するのに十分な量で提供される。他の態様では、触媒は、低温障害反応を防止または遅延するのに十分な量または酵素活性レベルで、1つ以上の酵素(すなわち、ニトリルヒドラターゼ、アミダーゼ、アスパラギナーゼ、ACCデアミナーゼ、シアノアラニンシンターゼ様酵素、アルカンまたはアンモニウムモノオキシゲナーゼ、メタンモノオキシゲナーゼ、トルエンジオキシゲナーゼ、及び/またはシアニダーゼ)を含む。本明細書に開示される装置または担体で触媒として使用するための所望の酵素源もまた、上記に詳述される。例えば、触媒は、本明細書に開示される酵素のうちの1つ以上を生成する(または生成するように誘導もしくは遺伝子操作される)、全細胞の形態で使用されてもよく、または単離、精製、または半精製形態で酵素(複数可)自体を含んでもよい。任意に、装置または担体は、植物または植物部位における低温障害反応を防止または遅延するために、冷蔵デバイス中の十分な量または有効量の触媒を投与する。
低温障害反応を防止または遅延するための組成物に対する担体は、例えば、紙、DEAC、セルロース、ワックス、グルテルアルデヒド(gluteraldehyde)、及び粒状活性炭からなる群から選択され得る。一例として、触媒は、低温障害反応を防止または遅延するために、果実上に配置されるか、または果実に接着される、紙またはプラスチックラベル(例えば、ステッカー)中/上に組み込まれ得る。ステッカーは、果実に接着する表面を有する接着剤層と、触媒を含み、果実に接着する表面とは反対側の表面に接着する紙層とを含むことができる。ステッカーは、裏当て層上に提供され得る。ステッカーは、連続的(例えば、一定放出)または非連続的方法(例えば、第1の時点における放出、続いて第2の時点における放出など)で、触媒を放出するように設計され得る。任意に、ステッカーは、触媒の放出によって色を変化させるように設計され得る。任意に、ステッカーは、ステッカーの色に基づき、果実または野菜の障害を決定するように設計され得る。一例として、ステッカーは、果実または野菜の質を決定または評価する触媒の能力によって決定されるように、果実または野菜が障害をもたらしたとき、色を変化させ得る(例えば、黄色から緑色に)。ステッカーは、ステッカーが果実または野菜の消費前に取り外しされ得るという点で有利であり、それは、消費者が触媒を摂取することを防止し、触媒を洗い流す必要を排除する。加えて、ステッカーは、果実または野菜上に定義された触媒充填を提供する。別の例として、触媒は、所望の生成物上でコーティングされ得る可食性ワックスに組み込まれる。別の例として、触媒は、収穫後保護添加剤(例えば、殺虫剤)に組み込まれ得る。別の例として、触媒は、果実または野菜が触媒注入材料内に入れ子にされるように、果実または野菜を保持するように設計された材料(例えば、ティッシュペーパー、プラスチックカップ、または他のパッケージング)に組み込まれ得る。
本明細書に開示される低温障害反応を防止または遅延するための装置は、種々の好適な形式で提供されてもよく、単回使用または複数回使用(例えば、「再充電可能」)に適していてもよい。さらに、本明細書に開示される装置または担体は、住宅及び商業的環境の両方で使用される。例えば、そのような装置または担体は、果実、野菜、もしくは花の長距離輸送のために、電車、トラック等に含まれる、家庭用もしくは商業用冷蔵庫に組み込まれ得るか、またはそのような植物生成物の保存もしくは輸送のための独立型キャビネットとして使用され得る。例示的な限定されない装置は、本明細書で以下に記載され、図5〜8に示される。
特定の実施形態では、触媒は、固定化された形式で提供される。植物発育過程を遅延または加速する1つ以上の細菌(または酵素)の能力が保持される限り、触媒を固定化するための任意の過程またはマトリクスが使用され得る。例えば、触媒は、アルギン酸塩(例えば、アルギン酸カルシウム)、カラギーナン、DEAE−セルロース、またはポリアクリルアミドを含むマトリクス中で固定化されてもよい。他のそのようなマトリクスは、当該技術分野においてよく知られており、触媒マトリクスの機械的強度を増加させるために、グルタルアルデヒド及び/またはポリエチレンイミンが挙げられるがこれらに限定されない、任意の適切な架橋剤でさらに架橋されてもよい。一態様では、触媒は、グルタルアルデヒドで架橋されたDEAE−セルロースマトリクス中で固定化される。触媒、特に、固定化された形態の触媒は、「触媒モジュール要素」としてさらに提示されてもよい。触媒モジュール要素は、例えば、触媒との潜在的な接触を低減する、触媒の交換を促進する、または触媒にわたる空気流を可能にする、さらなる構造内の固定化された触媒などの触媒を含む。
一実施形態では、マトリクスは、アルギン酸塩またはその塩を含む。アルギン酸塩は、それぞれが異なる配列またはブロックで一緒に共有結合された、(1−4)結合β−D−マンヌロン酸(M)及びそのC−5エピマーα−L−グルロン酸(G)残基のホモポリマーブロックを有する、線状コポリマーである。モノマーは、連続G残基(G−ブロック)、連続M残渣(M−ブロック)、交互M及びG残渣(MG−ブロック)、またはランダムに組織化されたブロックのホモポリマーブロック中に現れ得る。一実施形態では、アルギン酸カルシウム、より具体的には、硬化アルギン酸カルシウム基質を形成するために、ポリエチレンイミンなどと架橋されたアルギン酸カルシウムが、基質として使用される。そのような固定化技術のさらなる記載は、Bucke(1987)“Cell Immobilization in Calcium Alginate”in Methods in Enzymology,vol.135(B)(Academic Press,Inc.,San Diego,California;Mosbach,ed.)に見られ、それは参照により本明細書に組み込まれる。ポリエチレンイミン架橋アルギン酸カルシウムを使用した固定化の例示的な方法はまた、以下の実施例5に記載される。別の実施形態では、マトリクスは、アミド含有ポリマーを含む。1つ以上のアミド基を含む任意のポリマーが使用され得る。一実施形態では、基質は、ポリアクリルアミドポリマーを含む。
固定化された触媒マトリクスの機械的強度の増加は、架橋によって達成され得る。例えば、細胞は、細胞の凝集を形成するために、化学的に架橋され得る。一実施形態では、採取された細胞は、グルタルアルデヒドを使用して架橋される。例えば、細胞は、脱イオン水及びグルタルアルデヒドの混合物中に懸濁され得、続いて最大凝集が達成されるまで、ポリエチレンイミンが添加され得る。架橋された細胞(典型的には、多くの細胞から形成される粒子の形態で)は、単純な濾過によって採取され得る。そのような技術のさらなる記載は、Lopez−Gallego et al.(2005)J.Biotechnol.119:70−75に提供され、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
ある特定の態様では、固定化された触媒または1つ以上の触媒モジュール要素は、「物理的構造」中に配置されるか、その上に配置されるか、またはそれに付着される。物理的構造としては、1つ以上の触媒モジュール要素を保持することが可能なフィルム、シート、コーティング層、箱、パウチ、バッグ、またはスロット付きチャンバが挙げられるがこれらに限定されない。ある特定の実施形態では、物理的構造は、果実、野菜、または花の輸送または保存に好適な容器を含む。物理的構造は、2つ以上の個別の構造をさらに備えてもよく、それにより個別の構造の全てが中央の触媒または触媒モジュール要素に接続される。本明細書で上記に記載される物理的構造は、外部手段によって任意に冷蔵保存されてもよく、または物理的構造自体内に冷蔵を備えてもよい。
低温障害反応を防止または遅延するための触媒の有効性を監視するための(例えば、触媒もしくは触媒モジュールが交換されるべきときを評価するために)、または空気流、含水量/湿度、及び二酸化炭素レベルを測定もしくは制御するための要素が、本明細書に開示される装置に任意に含まれてもよい。低温障害反応を防止または遅延するための任意の装置は、触媒もしくは触媒モジュール要素への、またはそれを通る空気流を可能にする、1つ以上の要素をさらに備えてもよい。当業者は、触媒、触媒モジュール要素、または物理的構造の大気条件(例えば、空気流、湿度、及び二酸化炭素レベル)を監視及び制御するための本明細書に記載される装置への他の考えられる修正を容易に想定するであろう。温度、大気組成(例えば、相対湿度、O及びCOレベル、物理的ストレス、光、化学的ストレス、放射線、水分ストレス、成長調節因子、及び病原体攻撃)などの条件は、呼吸速度において重要な役割を果たし、果実、野菜、花、及び他の植物関連生成物の保存可能期限に有意な影響を及ぼす。保存のための温度及び大気条件は、対象となる果実、野菜、または他の植物生成物によって異なるが、推奨される保存温度は、典型的には約0〜約20℃の範囲内であり、O及びCOレベルはそれぞれ、1〜10%及び0〜20%の近似範囲内である。約50%〜約100%、具体的には85%〜約95%、より具体的には約90%〜約95%の相対湿度が、概して、果実、野菜、及び関連植物生成物の保存に推奨される。植物生成物の呼吸速度と保存可能期限との間の有意な相関関係を所与として、上記の要因の制御は、そのような生成物の劣化を遅らせるにおいて重要である。したがって、二酸化炭素含有量を低減するために、二酸化炭素捕捉剤が装置中に提供され得る。
特定の実施形態では、複数の層を含む低温障害反応を防止または遅延するための通気性触媒装置が提供される。例えば、図5に示されるように、触媒装置10は、外層12及び14と、外層12と14との間に位置する中間触媒層16とを含むことができる。触媒層16は、1つ以上の細菌(例えば、ロドコッカス属、シュードモナス・クロロラフィス、ブレビバクテリウム・ケトグルタミカム、及びこれらの混合物)、または酵素(ニトリルヒドラターゼ、アミダーゼ、アスパラギナーゼ、ACCデアミナーゼ、シアノアラニンシンターゼ様酵素、アルカンまたはアンモニウムモノオキシゲナーゼ、メタンモノオキシゲナーゼ、トルエンジオキシゲナーゼ、シアニダーゼ、及びこれらの混合物)(1つ以上の細菌または酵素は、低温障害反応を防止または遅延するのに十分な量で提供される)と、第3の層とを含む。本実施形態では、外層12及び14のうちの1つ以上は、触媒装置10に構造的完全性を提供する。外層12及び14は、典型的には、触媒層16への空気流を可能にするが、いくつかの実施形態では、例えば、装置が箱の側面を形成し、箱の最外層が触媒層を環境に曝露させないことが望ましい場合、通気性ではない外層を有することが有利であり得る。触媒装置10は、再利用可能または再利用不可能なバッグまたはパウチで提供され得る。一実施形態では、触媒層16は、ロドコッカス属細胞、具体的には、ロドコッカス・ロドクラウスDAP96253株、ロドコッカス・ロドクラウスDAP96622株、ロドコッカス・エリスロポリス、またはこれらの混合物を含む。本明細書に開示される装置中で触媒として利用される細菌細胞は、上記で詳述されるように、1つ以上の誘導剤(例えば、アスパラギン、グルタミン、コバルト、尿素、またはこれらの混合物)で誘導されてもよい。
図6は、低温障害反応を防止または遅延するための代替の装置を示す。これらの装置は、複数の層を備え、層のうちの1つ以上は、取り外し可能である。図6の一番上の図に示されるように、装置は、通気性構造層22と、触媒層24とを含むことができる。取り外し可能層26及び/または28は、構造層22及び/または触媒層24に沿って提供され得、典型的には、触媒の使用または活性化前に取り外しされることを目的とする。ある特定の態様では、取り外し可能層26及び28の取り外しは、別個の物理的構造に、触媒構造の配置または取り付けを促進する接着剤を曝露する。図6の中央の図は、装置30が2つの通気性構造層32及び34と、中間触媒層36と、取り外し可能層38とを含む、代替の実施形態を示す。図6の一番下の図は、装置40が2つの通気性構造層42及び44と、中間触媒層46と、2つの取り外し可能層48及び50とを含む、さらに別の実施形態を示す。
図7は、触媒が段ボール箱などの容器の内部に付着される、代替の実施形態60を示す。図7の上の図に示されるように、容器の側面62は、接着剤層66を使用してそれに取り付けられた触媒層64を含む。触媒層を環境への曝露から保護するために、剥離可能フィルム68が触媒層64に隣接して提供され得る。剥離可能フィルム68は、触媒を容器中に提供される植物部位に曝露することによって触媒層64中の触媒を活性化し、それにより望ましくない低温障害反応を防止または遅延するために、取り外しされ得る。
図7の下の図は、図7の下の図に示される方法で、容器内部に触媒構造を付着させる前の触媒構造70を示す。触媒層64、接着剤層66、及び剥離可能フィルム68に加えて、触媒構造70は、追加の剥離可能フィルム72を含む。剥離可能フィルム72は、剥離可能フィルム68と同様に、触媒構造70が包装、出荷、または保存されるときにそれを保護する。剥離可能フィルム72は、触媒構造70が図3Aに示される方法で容器内部に付着されることを可能にするために、接着剤層66を曝露するために取り外しされ得る。
図8は、触媒モジュール(例えば、モジュール86)を受容するための2つのスロット82及び84を含む、触媒構造80を示す。触媒モジュール86は、通気性であり、容易にスロット84に挿入、またはそれから取り外しされ得る。したがって、触媒モジュール86は、新しい触媒モジュールが触媒構造80中での使用に望ましい場合、容易に交換され得る。触媒モジュール86は、本明細書に記載されるものなどであり、好ましくはマトリクスに固定化された、触媒を含む。触媒構造80は、触媒モジュール86を通る空気流を可能にするために、メッシュスクリーンなどの対向する通気性表面88及び90を含むことができる。触媒構造80は、代替の実施形態において、当業者に理解され得るように、1つのみの通気性表面、2つの対向しない通気性表面、または3つ以上の通気性表面を含むことができる。図8は、触媒モジュール(例えば、モジュール86)を受容するための2つのスロット82及び84を含むが、触媒構造80がモジュールを受容するための1つまたはそれ以上のスロットを含むことができるが、当業者に理解されるであろう。触媒構造80は、果実もしくは花などの植物部位を輸送するために使用される容器内に提供され得るか、または、例えば、本明細書に考察されるような接着剤層を使用して、容器に付着され得る。
当業者はさらに、本明細書に開示される方法、装置、物理的構造、組成物、または担体のうちのいずれも、植物発育過程、特に、概してエチレン生合成(例えば、低温障害反応)と関連する過程を遅延または加速するための他の既知の方法、装置、物理的構造、組成物、及び担体と組み合わされ得ることを認識するであろう。さらに、上記の通り、増加したエチレン生成は、病原生物による植物または植物部位の攻撃中にも観察されている。したがって、本明細書に開示される方法及び装置は、病原体への植物反応の改善にもさらに使用され得る。
開示された方法及び組成物の生成物のために使用され得る、その生成物と併用され得る、その生成物の調製のために使用され得る、またはその生成物である、材料、組成物、及び成分が開示される。これら及び他の材料が本明細書に開示され、これらの材料の組み合わせ、サブセット、相互作用、群などが開示されるとき、これらの化合物のそれぞれの種々の個々及び集合の組み合わせ及び並べ替えの特定の参照は明示的に開示されない場合があるが、それぞれは、本明細書で具体的に考慮及び記載されることが理解される。例えば、方法が開示及び考察され、その方法を含む、多くの分子に行われ得る多くの修正が考察される場合、その方法のありとあらゆる組み合わせ及び並べ替え、ならびに考えられる修正は、特にそれとは反対の指示がない限り、具体的に考慮される。同様に、これらの任意のサブセットまたは組み合わせもまた、具体的に考慮及び開示される。この概念は、開示された組成物を使用した方法のステップを含むがこれらに限定されない、本開示の全ての態様に適用される。したがって、実施され得る種々の追加のステップがある場合、これらの追加のステップのそれぞれは、開示された方法の任意の特定の方法ステップまたは方法ステップの組み合わせと併せて実施され得ること、及びそれぞれのそのような組み合わせまたは組み合わせのサブセットは、具体的に考慮され、開示されたと見なされるべきであることが理解される。
本明細書に列挙された出版物及びそれらが列挙される資料は、それらの全体が参照により本明細書に具体的に組み込まれる。
実施例
実施例1:モモにおける低温障害反応を遅延する方法。
1ミリリットル(mL)のグリセロールストックを250mLの栄養ブロスに移すことによって、−80℃で保存されたグリセロールストックからロドコッカス種DAP96253培養を開始した。2日間150回転/分(rpm)で撹拌しながら、培養物を30℃でインキュベートした。栄養寒天プレートに接種し、30℃で2日間インキュベートした。これらのプレートからの細胞を擦り取り、グルコースならびに以下の添加剤:コバルト、尿素、及びアスパラギンが補充されたYEMEAプレートのための接種材料として使用した。YEMEAプレートを30℃で1週間インキュベートした。細胞をYEMEAプレートから擦り取り、計量し(5〜10グラム(g)の湿潤充填重量)、細胞試料を採取し、ニトリルヒドラターゼ(NHase)、アミダーゼ、及びACCデアミナーゼ活性を決定した。
ロドコッカス細胞(5g〜10gの湿潤充填重量)を10mLの50ミリモル(mM)のリン酸緩衝液中に懸濁し、ペトリ皿に移し、それを、3週間4℃で保存した6個のモモを含む茶色の紙袋中に配置した。袋を閉じ、7日間室温で放置した。この実験を3回繰り返した。
モモの試料(10g)を曝露後に採取し、50mL管中の10mLの水に移した。試料を氷上で押し潰し、4,000rpmで10分間遠心分離した。1mLの試料を採取し、微小遠心管に移し、13,000rpmで10分間遠心分離した。試料を1:100で希釈し、続いて1:10で希釈した。
グルコースストック溶液を調製し(1mg/mL)、100ug/mLの標準溶液をストックから調製し、基準として使用した。
5mLのアントロン試薬(100mLの75%硫酸中に溶解した200ミリグラム(mg)のアントロン)を1mLの試料に添加することによって、ガラス試験管中の試料、基準、及び陰性対照に対して、アントロン反応を実施した。溶液を混合し、3.5分間100℃で水槽中に配置した。管を冷却し、吸光度を625nmで読み取った。ロドコッカス細胞に対する酵素活性が、表3に提供される。
表3:実験で使用されたロドコッカス細胞の酵素活性。
Figure 2016516705
G:グルコース;Co:コバルト;U:尿素;Asn:アスパラギン
データは、果実が長期間冷蔵保存された後、ロドコッカス触媒が果実の熟成の遅延に有効であったことを示した(図1〜4)。触媒はまた、果実上の低温障害を防止することができた。モモの特性が、表4に提供される。
表4:対照及び触媒処理されたモモの果実熟成の監視
Figure 2016516705
G:グルコース;Co:コバルト;U:尿素;Asn:アスパラギン
実施例2:バナナにおける低温障害反応を遅延する方法。
バナナを、4週間15℃で冷蔵庫中に配置する。4週間後、バナナを冷蔵庫から取り出し、湿度制御しながら閉じた容器中で25〜27℃で維持する。選択した数のバナナを容器から取り出し、触媒を噴霧するか、または触媒が浸透した紙で包む。いったん触媒に曝露すると、バナナを容器中に戻し、低温障害反応の兆候を観察する。同じ手順は、寒い温度への曝露前及び後の触媒処理でも行われ得る。
実施例3:大豆植物における低温障害反応を遅延する方法。
大豆植物は、定義された数の葉を有した定義されたサイズまで、鉢で育てられる。大豆植物は、2つの群に分けられる。第1の群は、対照群であり、第2の群は、触媒が葉に噴霧された群である。植物は、12時間4℃の温度に曝露される。寒い温度への曝露後、植物は、室温(25〜27℃)で保存される。植物は、低温障害反応の兆候に関して観察される。同じ手順は、寒い温度への曝露前及び後の触媒処理でも行われ得る。

Claims (55)

  1. 低温障害反応を示す植物または植物部位の低温障害反応を防止または遅延するための方法であって、1つ以上の細菌に前記植物または植物部位を曝露することを含み、前記1つ以上の細菌は、前記植物または植物部位の前記低温障害反応を防止または遅延するのに十分な量で、前記植物または植物部位に曝露される、前記方法。
  2. 前記植物または植物部位は、果実、野菜、及び花からなる群から選択される、請求項1に記載の前記方法。
  3. 前記1つ以上の細菌は、ロドコッカス属、ブレビバクテリウム・ケトグルタミカム、シュードモナス・クロラフィス、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1または2に記載の前記方法。
  4. 前記1つ以上の細菌は、ロドコッカス属を含む、請求項3に記載の前記方法。
  5. 前記ロドコッカス属は、ロドコッカス・ロドクラウスDAP96253株、ロドコッカス・ロドクラウスDAP96622株、ロドコッカス・エリスロポリス、またはこれらの組み合わせを含む、請求項4に記載の前記方法。
  6. 前記1つ以上の細菌は、尿素、カルバミン酸メチル、コバルト、アスパラギン、アスパラギン誘導体、グルタミン、グルタミン誘導体、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される誘導剤への曝露によって、1つ以上の酵素を生成するように誘導される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の前記方法。
  7. 前記1つ以上の細菌は、尿素またはカルバミン酸メチルを含む誘導剤への曝露によって、1つ以上の酵素を生成するように誘導される、請求項6に記載の前記方法。
  8. 前記1つ以上の細菌は、コバルト、アスパラギン、またはこれらの混合物を含む誘導剤への曝露によって、1つ以上の酵素を生成するように誘導される、請求項6に記載の前記方法。
  9. 前記1つ以上の細菌は、安定剤で安定化する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の前記方法。
  10. 前記安定剤は、トレハロースである、請求項9に記載の前記方法。
  11. 前記1つ以上の細菌は、グルタルアルデヒドで固定され、架橋される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の前記方法。
  12. 前記グルタルアルデヒド固定細菌は、スプレーに製剤化される、請求項11に記載の前記方法。
  13. 前記植物または植物部位は、前記1つ以上の細菌に間接的に曝露される、請求項1〜12のいずれか1項に記載の前記方法。
  14. 前記植物または植物部位は、前記1つ以上の細菌に直接曝露される、請求項1〜12のいずれか1項に記載の前記方法。
  15. 前記1つ以上の細菌は、液体形態で提供され、前記液体は、前記植物または植物部位上または付近に噴霧される、請求項1〜14のいずれか1項に記載の前記方法。
  16. 前記液体は、液体担体をさらに含む、請求項15に記載の前記方法。
  17. 前記液体担体は、芳香族炭化水素、置換ナフタレン、フタル酸エステル、脂肪族炭化水素、アルコール、及びグリコールからなる群から選択される、請求項16に記載の前記方法。
  18. 前記1つ以上の細菌は、固体形態で提供され、前記固体は、前記植物または植物部位上または付近に分散される、請求項1〜14のいずれか1項に記載の前記方法。
  19. 前記固体は、固体担体をさらに含む、請求項18に記載の前記方法。
  20. 前記固体担体は、細粉、湿潤性粉末、水分散性顆粒、及び無機充填剤からなる群から選択される、請求項19に記載の前記方法。
  21. 前記固体担体は、無機充填剤である、請求項20に記載の前記方法。
  22. 前記無機充填剤は、カルサイト、シリカ、タルク、カオリン、モンモリロナイト、及びアタパルジャイトからなる群から選択される、請求項21に記載の前記方法。
  23. 前記1つ以上の細菌は、疎水性脂肪酸ポリエステルコーティングをさらに含み、前記疎水性脂肪酸ポリエステルコーティングは、前記1つ以上の細菌を耐水性にする、請求項18〜22のいずれか1項に記載の前記方法。
  24. 前記疎水性脂肪酸ポリエステルコーティングは、スクロース、ソルビトール、ソルビノース、グリセロール、またはラフィノースから抽出した長鎖脂肪酸ポリエステルである、請求項23に記載の前記方法。
  25. 1つ以上の外因性酵素に前記植物または植物部位を曝露することをさらに含み、前記1つ以上の外因性酵素は、前記植物または植物部位の前記低温障害反応を防止または遅延するのに十分な量で、前記植物または植物部位に曝露される、請求項1〜24のいずれか1項に記載の前記方法。
  26. 前記1つ以上の外因性酵素は、ニトリルヒドラターゼ、アミダーゼ、アスパラギナーゼ、ACCデアミナーゼ、シアノアラニンシンターゼ様酵素、アルカンモノオキシゲナーゼ、アンモニウムモノオキシゲナーゼ、メタンモノオキシゲナーゼ、トルエンジオキシゲナーゼ、シアニダーゼ、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項25に記載の前記方法。
  27. 低温障害反応を示す植物または植物部位の低温障害反応を防止または遅延するための方法であって、1つ以上の酵素に前記植物または植物部位を曝露することを含み、前記1つ以上の酵素は、前記植物または植物部位の前記低温障害反応を防止または遅延するのに十分な量で、前記植物または植物部位に曝露される、前記方法。
  28. 前記1つ以上の酵素は、ニトリルヒドラターゼ、アミダーゼ、アスパラギナーゼ、ACCデアミナーゼ、シアノアラニンシンターゼ様酵素、アルカンモノオキシゲナーゼ、アンモニウムモノオキシゲナーゼ、メタンモノオキシゲナーゼ、トルエンジオキシゲナーゼ、シアニダーゼ、及び/またはこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項27に記載の前記方法。
  29. 前記植物または植物部位は、果実、野菜、及び花からなる群から選択される、請求項27または28に記載の前記方法。
  30. 前記1つ以上の酵素は、1つ以上の細菌からの酵素抽出物として提供される、請求項27〜29のいずれか1項に記載の前記方法。
  31. 前記1つ以上の酵素は、1つ以上の細菌から単離される、請求項27〜30のいずれか1項に記載の前記方法。
  32. 前記1つ以上の細菌は、ロドコッカス属、ブレビバクテリウム・ケトグルタミカム、シュードモナス・クロラフィス、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項30または31に記載の前記方法。
  33. 前記1つ以上の細菌は、ロドコッカス属を含む、請求項32に記載の前記方法。
  34. 前記ロドコッカス属は、ロドコッカス・ロドコラス(Rhodococcus rhodochrous)DAP96253株、ロドコッカス・ロドクラウスDAP96622株、ロドコッカス・エリスロポリス、またはこれらの組み合わせを含む、請求項33に記載の前記方法。
  35. 前記1つ以上の細菌は、尿素、カルバミン酸メチル、コバルト、アスパラギン、アスパラギン誘導体、グルタミン、グルタミン誘導体、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される誘導剤への曝露によって、1つ以上の酵素を生成するように誘導される、請求項31〜34のいずれか1項に記載の前記方法。
  36. 前記1つ以上の細菌は、尿素またはカルバミン酸メチルを含む誘導剤への曝露によって、1つ以上の酵素を生成するように誘導される、請求項35に記載の前記方法。
  37. 前記1つ以上の細菌は、コバルト、アスパラギン、またはこれらの混合物を含む誘導剤への曝露によって、1つ以上の酵素を生成するように誘導される、請求項35に記載の前記方法。
  38. 前記1つ以上の細菌は、安定剤で安定化する、請求項31〜34のいずれか1項に記載の前記方法。
  39. 前記安定剤は、トレハロースである、請求項38に記載の前記方法。
  40. 前記1つ以上の酵素は、グルタルアルデヒドで固定され、架橋される、請求項27〜39のいずれか1項に記載の前記方法。
  41. 前記1つ以上のグルタルアルデヒド固定酵素は、スプレーに製剤化される、請求項40に記載の前記方法。
  42. 前記植物または植物部位は、前記1つ以上の酵素に間接的に曝露される、請求項27〜41のいずれか1項に記載の前記方法。
  43. 前記植物または植物部位は、前記1つ以上の酵素に直接曝露される、請求項27〜41のいずれか1項に記載の前記方法。
  44. 前記1つ以上の酵素は、液体形態であり、前記液体は、前記植物または植物部位上または付近に噴霧される、請求項27〜43のいずれか1項に記載の前記方法。
  45. 前記液体は、液体担体をさらに含む、請求項44に記載の前記方法。
  46. 前記液体担体は、芳香族炭化水素、置換ナフタレン、フタル酸エステル、脂肪族炭化水素、アルコール、及びグリコールからなる群から選択される、請求項45に記載の前記方法。
  47. 前記1つ以上の酵素は、固体形態であり、前記固体は、前記植物または植物部位上または付近に分散される、請求項27〜43のいずれか1項に記載の前記方法。
  48. 前記固体は、固体担体をさらに含む、請求項47に記載の前記方法。
  49. 前記固体担体は、細粉、湿潤性粉末、水分散性顆粒、及び無機充填剤からなる群から選択される、請求項48に記載の前記方法。
  50. 前記固体担体は、無機充填剤である、請求項49に記載の前記方法。
  51. 前記無機充填剤は、カルサイト、シリカ、タルク、カオリン、モンモリロナイト、及びアタパルジャイトからなる群から選択される、請求項50に記載の前記方法。
  52. 前記1つ以上の酵素は、疎水性脂肪酸ポリエステルコーティングをさらに含み、前記疎水性脂肪酸ポリエステルコーティングは、前記酵素抽出物を耐水性にする、請求項47〜51のいずれか1項に記載の前記方法。
  53. 前記疎水性脂肪酸ポリエステルコーティングは、スクロース、ソルビトール、ソルビノース、グリセロール、またはラフィノースから抽出された長鎖脂肪酸ポリエステルである、請求項52に記載の前記方法。
  54. 前記方法は、低温障害反応を遅延または防止する薬剤に、前記植物または植物部位を曝露することをさらに含む、請求項1〜53のいずれか1項に記載の前記方法。
  55. 前記薬剤は、植物ホルモンの合成類似体である、請求項54に記載の前記方法。
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