JP2016514970A - メッセンジャーrnaのキャップ効率の定量的評価 - Google Patents
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Abstract
本発明は、とりわけ、mRNA、特にインビトロで合成されたmRNAのキャップ形成効率を定量化する方法を提供する。いくつかの実施形態において、本方法は、キャップ形成効率及びキャップのメチル化状態を定量化するクロマトグラフ法を含む。本発明は、クロマトグラフィーによるキャップされた及びキャップのないフラグメントの産生及び定量化に、部分的に基づく。したがって、本発明は、mRNAキャップ形成効率を評価するための単純で信頼のできる効率的で定量的な方策を提供する。本発明は、mRNAの製造中及び最終治療製品中の活性医薬成分(API)としてのmRNAの特徴付けのための品質管理のために特に有用である。【選択図】図1
Description
関連出願の相互参照
本出願は、2013年3月14日に出願された米国仮特許出願第61/784,337号の優先権を主張し、この開示の全体が本明細書に組み込まれる。
本出願は、2013年3月14日に出願された米国仮特許出願第61/784,337号の優先権を主張し、この開示の全体が本明細書に組み込まれる。
メッセンジャーRNA(「mRNA」)治療は、様々な疾患の処置に対する益々重要な方策となりつつある。効果的なmRNA治療は、患者への効果的なmRNAの送達及び患者の身体内のmRNAによってコードされたタンパク質の効率的な産生を必要とする。mRNA送達及びインビボのタンパク質産生を最適化するために、適切なキャップは、典型的には、構築物の5’末端で必要とされ、それは、mRNAを、分解から保護し、好結果のタンパク質翻訳を促進する。したがって、キャップ形成効率の正確な特性は、治療用途のためのmRNAの品質を決定するために特に重要である。
本発明は、mRNA、特に、インビトロで合成されたmRNAのキャップ形成効率を正確及び定量的に判定する改善された方法を提供する。上で考察した通り、適切なキャップ形成は、インビボでの好結果のタンパク質産生において重要である。しかしながら、本発明に先立って、ほとんどのキャップアッセイは、定性的であり、それは、mRNA系治療製品の質及び関連する安全性及びインビボでの使用の有効性を評価するのに十分でない。実際には、本発明に先立って、サンプル中のmRNAの永久的な変化を伴わないキャップ形成効率の定量化を可能にする利用可能な方法はない。
下に詳細が記載される通り、本発明は、クロマトグラフィーによるキャップされた及びキャップのないフラグメントの産生及び定量化に、部分的に基づく。したがって、本発明は、mRNAキャップ形成効率を評価するための単純で信頼のできる効率的で定量的な方策を提供する。本発明は、mRNAの製造中及び最終治療製品中の活性医薬成分(API)としてのmRNAの特徴付けのための品質管理のために特に有用である。
一態様において、本発明は、(1)キャップされたmRNA及びキャップのないmRNAを含むmRNAサンプルを提供するステップと、(2)mRNAサンプルを、mRNAのキャップまたはキャップのない最後から2番目の塩基に隣接するmRNAの5’非翻訳領域における配列に対して優遇されるDNAオリゴヌクレオチドと、配列へのDNAオリゴヌクレオチドアニールを可能にする条件下で接触させるステップと、(3)キャップされた及びキャップのないフラグメントをもたらすDNA/RNAハイブリッド及び/またはアニールされていないmRNAを選択的に分解する1つ以上のヌクレアーゼを提供するステップと、(4)クロマトグラフィーによってキャップされたフラグメントとキャップのないフラグメントとを分離するステップと、(5)キャップされた及びキャップのないフラグメントの相対量を判定し、それによりmRNAキャップ形成効率を定量化するステップと、を含む、mRNAキャップ形成効率を定量化する方法を提供する。
いくつかの実施形態において、本発明の発明的方法を使用して、式Iの構造を有するキャップを定量化し得、
式中、
Bは、核酸塩基であり、
R1は、ハロゲン、OH、及びOCH3から選択され、
R2は、H、OH、及びOCH3から選択され、
R3は、CH3、CH2CH3、CH2CH2CH3であるか、または欠失しており、
R4は、NH2であり、
R5は、OH、OCH3、及びハロゲンから選択され、
nは、1、2、または3であり、
Mは、mRNAのヌクレオチドである。
Bは、核酸塩基であり、
R1は、ハロゲン、OH、及びOCH3から選択され、
R2は、H、OH、及びOCH3から選択され、
R3は、CH3、CH2CH3、CH2CH2CH3であるか、または欠失しており、
R4は、NH2であり、
R5は、OH、OCH3、及びハロゲンから選択され、
nは、1、2、または3であり、
Mは、mRNAのヌクレオチドである。
いくつかの実施形態において、核酸塩基はグアニンである。
いくつかの実施形態において、本発明の発明的方法を使用して、式IIの構造を持つm7Gキャップまたは式IIIの構造を持つメチル化されていないキャップを定量化し得、
式中、
R2は、HまたはCH3であり、
R4は、NH2であり、
R5は、OHまたはOCH3であり、
R6は、HまたはCH3であり、
Mは、mRNAのヌクレオチドであり、
式中、MはmRNAのヌクレオチドである。
R2は、HまたはCH3であり、
R4は、NH2であり、
R5は、OHまたはOCH3であり、
R6は、HまたはCH3であり、
Mは、mRNAのヌクレオチドであり、
いくつかの実施形態において、ステップ(4)はメチル化されたキャップされたRNAとメチル化されていないキャップされたRNAとをさらに分離する。いくつかの実施形態において、メチル化されたキャップは、式Iに示される通り、R3及び/またはR5位置でのメチル化を含む。いくつかの実施形態において、本発明に従う発明的方法は、キャップされたRNAのメチル化割合を定量的に判定するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態において、好適なDNAオリゴヌクレオチドは、約10〜80ヌクレオチド長(例えば、約10〜75、10〜70、10〜65、10〜60、10〜55、10〜50、10〜45、10〜40、10〜35、10〜30、10〜25、10〜20、または10〜15ヌクレオチド長)である。いくつかの実施形態において、好適なDNAオリゴヌクレオチドは、約10以上、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、または80ヌクレオチド長である。いくつかの実施形態において、好適なDNAオリゴヌクレオチドは、1つ以上のRNAヌクレオチドと(例えば、1、2、3、4、5、またはそれ以上のRNAヌクレオチドによって)一方または両側で隣接する。
いくつかの実施形態において、好適なDNAオリゴヌクレオチドは、mRNAのキャップまたはキャップのない最後から2番目の塩基からの1、2、3、4、または5塩基内のmRNAの5’非翻訳領域における配列に対して優遇される。
いくつかの実施形態において、DNA/RNAハイブリッド及び/またはアニールされていないRNAを選択的に分解する1つ以上のヌクレアーゼは、リボヌクレアーゼHを含む。いくつかの実施形態において、DNA/RNAハイブリッド及び/またはアニールされていないRNAを選択的に分解する1つ以上のヌクレアーゼは、平滑末端化されたキャップされた及びキャップのないフラグメントを産生するヌクレアーゼを含む。いくつかの実施形態において、1つ以上のヌクレアーゼは、ヌクレアーゼS1及び/またはリボヌクレアーゼH、または別の5’エクソヌクレアーゼを含む。
いくつかの実施形態において、ステップ(3)からのキャップされた及びキャップのないフラグメントは、mRNAの5塩基以下(例えば、4以下、3、2、または1)を含む。いくつかの実施形態において、ステップ(3)からのキャップされた及びキャップのないフラグメントは、mRNAの2個以下の塩基を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される発明的方法のステップ(4)は、キャップされた及びキャップのないフラグメントをクロマトグラフカラムに適用するステップを含む。いくつかの実施形態において、好適なクロマトグラフカラムは、陰イオン交換HPLCカラム、陽イオン交換HPLCカラム、逆相HPLCカラム、疎水性相互作用カラム、超高性能液体クロマトグラフィーカラム、またはサイズ排除カラムからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される発明的方法のステップ(5)は、キャップされた及びキャップのないフラグメントの相対的ピーク領域を判定することを含む。
いくつかの実施形態において、本発明に従う発明的方法を使用して、インビトロで合成されたmRNAサンプルのmRNAキャップ形成効率を定量化する。
とりわけ、本発明は、本明細書に記載される発明的方法を実施するための組成物及びキットをさらに提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、(1)mRNAのキャップまたはキャップのない最後から2番目の塩基に隣接して定量化されるべきmRNAの5’非翻訳領域における配列に対して優遇されるDNAオリゴヌクレオチド、(2)DNAとRNAとの間のアニーリングのための1つ以上の試薬、(3)DNA/RNAハイブリッド及び/またはアニールされていないmRNAを選択的に分解する1つ以上のヌクレアーゼ(例えば、リボヌクレアーゼH及び/またはヌクレアーゼS1)、及び(4)クロマトグラフィー(例えば、クロマトグラフカラム)を実施するための1つ以上の試薬のうちの1つ以上を含む、mRNAキャップ形成効率を定量化するキットを提供する。
さらに別の態様において、本発明は、本明細書に記載される発明的方法に従って、mRNAキャップ形成効率を定量化するステップを含む、mRNAを製造する方法を提供する。いくつかの実施形態において、本発明に従う製造方法は、mRNAキャップ形成効率を定量化することからの結果に基づいた製造条件を調節するステップを含む。いくつかの実施形態において、定量化ステップはmRNAロットを解放する前に実行される。
とりわけ、本発明は、本明細書に記載される方法に従って製造されたmRNAをさらに提供する。
本出願で使用される場合、用語「約」及び「およそ」は、等価物として使用される。約/およそを伴いまたは伴わずに、本出願で使用される任意の数字は、関連技術分野の当業者によって理解される任意の正常な変動を網羅することを意味する。
他の特徴、目的、及び本発明の利点は、以下の詳細な記載において明らかである。しかしながら、本発明の実施形態を示しながら、詳細な記載が、限定ではなく、例示としてのみ、与えられることを理解するべきである。本発明の範囲内での様々な変更及び修正は、詳細な記載から当業者に明らかになるであろう。
図面は、例示目的のためであり、決して制限するものではない。
本発明が、より容易に理解されるために、特定の用語を最初に定義する。以下の用語及び他の用語のさらなる定義は、本明細書全体にわたって記載される。
親和性:当該技術分野において既知の通り、「親和性」は、特定のリガンドが結合する(例えば、非共有結合的に関連する)機密度の尺度及び/またはそれがそのパートナーから分離する速度または頻度である。当該技術分野において既知の通り、任意の様々な技術を利用して、親和性を判定し得る。多くの実施形態において、親和性は、特異的結合の尺度を表す。
アニールまたはハイブリダイゼーション:本明細書で使用する場合、用語「アニール」、「ハイブリダイゼーション」、及び文法的等価物は、ワトソン−クリック塩基対または非標準塩基対を介して、複合体を形成するために十分相補的であるヌクレオチド配列の間の複合体(二重鎖またはハイブリッドとも称される)の形成を指す。アニーリングまたはハイブリッド形成配列は、安定したハイブリッドを提供するために完全に相補的である必要はないと理解されるであろう。多くの場合、安定したハイブリッドは、塩基の約10%未満が不適正塩基対である場合に形成されるであろう。したがって、本明細書で使用する場合、用語「相補的」は、約90%以上の相同性(例えば、約95%以上、約98%以上、または約99%以上の相同性)がある場合に、特定の条件下で、その補体を伴い安定した二重鎖を形成する核酸分子を指す。当業者は、より低い相補性を有するものはハイブリタイズしないが、少なくとも所望のレベルの相補性を有する配列が、安定してハイブリダイズするようなハイブリダイゼーション条件のストリンジェンシーの推定及び調節の仕方を理解する。ハイブリダイゼーション条件及びパラメータの例については、例えば、Sambrook et al.,“Molecular Cloning:A Laboratory Manual”,1989,Second Edition,Cold Spring Harbor Press:Plainview,NY及びAusubel,“Current Protocols in Molecular Biology”,1994,John Wiley&Sons:Secaucus,NJを参照されたい。2つの核酸分子の間の相補性は、全ての核酸の塩基が一致した場合に、「完全」、「絶対的」、「完璧」であると言われ、それ以外は、「部分的」であると言われる。
およそ:本明細書で使用する場合、1つ以上の対象の値に適用される通り、用語「およそ」または「約」は、述べられた基準値と類似する値を指す。特定の実施形態において、用語「およそ」または「約」は、別途記載のない限りまたは別途内容から明らかでない限り(かかる数が可能な値の100%を超え得る場合を除く)、述べられた基準値のいずれかの方向(上回るまたは下回る)において、25%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%以下に含まれる値の範囲を指す。
クロマトグラフィー:本明細書で使用する場合、用語「クロマトグラフィー」は、混合物の分離のための技法を指す。典型的には、混合物は「移動相」と称される流体中に溶解し、それは、「固定相」と称される別の材料を保持する構造を通ってそれを運搬する。カラムクロマトグラフィーは、固定床がチューブ、すなわち、カラム内にある分離技法である。
化合物及び薬剤:用語「化合物」及び「薬剤」は、本明細書において互換的に使用される。それらは、任意の天然に存在するまたは天然に存在しない(すなわち、合成または組み換え)分子、例えば、生体高分子(例えば、核酸、ポリペプチド、またはタンパク質)、有機もしくは無機分子、または生物材料から作製された抽出物、例えば、細菌、植物、真菌、または動物(特に、ヒトを含む哺乳類)細胞もしくは組織を指す。化合物は、単一の分子または少なくとも2つの分子の混合物または複合体であり得る。
対照:本明細書で使用する場合、用語「対照」は、結果が比較される標準であるという当該技術分野で既知の意味を有する。典型的には、対照は、変数についての結論を出すためにかかる変数を分離することによって実験における完全性を増強するために使用される。いくつかの実施形態において、対照は、比較器を提供するための試験反応またはアッセイと同時に実施される反応またはアッセイである。1つの実験において、「試験」(すなわち、試験される変数)が適用される。第2の実験において、「対照」は、試験される変数が適用されない。いくつかの実施形態において、対照は、既存対照(すなわち、既に実施された試験もしくはアッセイ、または既に知られている量もしくは結果の)である。いくつかの実施形態において、対照は、印刷または別の方法で保存された記録であるか、またはそれを含む。対照は、正の対照または負の対照であり得る。
キット:本明細書で使用する場合、用語「キット」は、材料を送達するための任意の送達系を指す。かかる送達系は、ある場所から別の場所への様々な診断もしくは治療試薬(例えば、適切な容器におけるオリゴヌクレオチド、抗体、酵素など)、及び/または支持材料(例えば、緩衝液、アッセイを実施するための指示書など)の保存、輸送、または送達を可能にする系を含み得る。例えば、キットは、関連性のある試薬及び/または支持材料を含有する1つ以上の同封物(例えば、箱)を含む。本明細書で使用する場合、用語「フラグメント化キット」は、それぞれが全キット構成要素のサブ部分を含有する2つ以上の別個の容器を含む送達系を指す。容器は、意図する受容者に一緒にまたは別々に送達されてもよい。例えば、第1の容器は、アッセイにおいて使用するための酵素を含有し得、第2の容器は、オリゴヌクレオチドを含有する。用語「フラグメント化キット」は、米連邦食品医薬品化粧品法の第520(e)節に規定される分析物特異的試薬(ASR’s)を含有するキットを包含することが意図されるが、それに限定されない。実際、それぞれが全キット構成要素のサブ部分を含有する2つ以上の別個の容器を含む送達系は、用語「フラグメント化キット」に含められる。その一方、「複合キット」は、単一容器(例えば、所望の構成要素それぞれを収容する単一箱中に)中に全ての構成要素を含有する送達系を指す。用語「キット」は、フラグメント化キット及び複合キットの両方を含む。
ヌクレオシド:用語「ヌクレオシド」または「核酸塩基」は、本明細書で使用する場合、アデニン(「A」)、グアニン(「G」)、シトシン(「C」)、ウラシル(「U」)、チミン(「T」)、及び炭水化物のアノマー炭素(炭水化物の1’−炭素原子)と核酸塩基との間のN−グリコシド結合によって炭水化物に結合するそれらの類似体、例えば、D−リボース(RNAにおける)または2’−デオキシ−D−リボース(DNAにおける)を指す。核酸塩基がプリン、例えば、AまたはGであるとき、リボース糖は、一般的に、プリンの複素環のN9位置に付着している。核酸塩基がピリミジン、例えば、C、T、またはUであるとき、糖は、一般的に複素環のN1位置に付着している。炭水化物は置換または非置換であり得る。置換リボース糖は、炭素原子のうちの1つ以上、例えば、2’−炭素原子が、各Rが、独立して、H、C1〜C6アルキル、またはC5〜C14アリールである、同じもしくは異なるCl、F、−−R、−−OR、−−NR2、またはハロゲン基のうちの1つ以上で置換されるものを含むが、これらに限定されない。リボースの例としては、リボース、2’−デオキシリボース、2’,3’−ジデオキシリボース、2’−ハロリボース、2’−フルオロリボース、2’−クロロリボース、及び2’−アルキルリボース、例えば、2’−O−メチル、4’−α−アノマーヌクレオチド、1’−α−アノマーヌクレオチド(Asseline et al.,Nucl.Acids Res.,19:4067−74[1991])、2’−4’−及び3’−4’−結合及び他の「ロックされた」または「LNA」、二環式糖修飾が挙げられる(国際公開第98/22489号、国際公開第98/39352号、国際公開第99/14226号)。
ヌクレオチド:用語「ヌクレオチド」は、本明細書で使用する場合、モノマー単位として、またはポリヌクレオチドポリマー内で、リン酸化形態(ヌクレオシドのリン酸エステル)におけるヌクレオシドを意味する。「ヌクレオチド5’−三リン酸」は、5’位置に三リン酸エステル基を有するヌクレオチドを指し、リボース糖の構造的特徴を具体的に指摘するために、時折、「NTP」、または「dNTP」、及び「ddNTP」として示される。三リン酸エステル基は、様々な酸素の部分のための硫黄置換、例えば、α−チオ−ヌクレオチド5’−三リン酸を含み得る。ヌクレオチドは、モノ−、ジ−、またはトリ−リン酸化形態において存在し得る。ヌクレオチド中に存在するリボースの炭素原子は、塩基の骨格鎖番号と区別するためにプライム記号(’)で示される。ポリヌクレオチド及び核酸の化学的性質の概説について、Shabarova,Z.and Bogdanov,A.Advanced Organic Chemistry of Nucleic Acids,VCH,New York,1994を参照されたい。
核酸:用語「核酸」、「核酸分子」、「ポリヌクレオチド」、または「オリゴヌクレオチド」は、本明細書において、互換的に使用され得る。それらは、ヌクレオチドモノマーのポリマー、またはその類似体、例えば、デオキシリボ核酸(DNA)及びリボ核酸(RNA)、ならびにそれらの組み合わせを指す。ヌクレオチドは、起源が、ゲノム、合成または半合成であり得る。別途記載のない限り、用語は、合成骨格鎖を有する核酸様構造、ならびに増幅産物を包含する。当業者によって理解されるであろう通り、これらのポリマーの長さ(すなわち、それが含有するヌクレオチドの数)は、しばしば、それらの意図された機能や用途に応じて、広く変化し得る。ポリヌクレオチドは、直鎖状、分枝状直鎖状、または環状分子であり得る。ポリヌクレオチドはまた、関連した対イオン、例えば、H+、NH4 +、トリアルキルアンモニウム、Mg+、Na+等を有する。ポリヌクレオチドは、全てデオキシリボヌクレオチドから、全てリボヌクレオチドから、またはそれらのキメラ混合物から構成され得る。ポリヌクレオチドは、ヌクレオチド間核酸塩基及び糖類似体から構成され得る。
いくつかの実施形態において、用語「オリゴヌクレオチド」は、約5〜約150ヌクレオチド、例えば、約10〜約100ヌクレオチド、約15〜約75ヌクレオチド、または約15〜約50ヌクレオチドを含むポリヌクレオチドを指すように本明細書で使用される。本明細書全体を通して、オリゴヌクレオチドが、文字の配列(例えば、アデノシン、グアノシン、及びチミジンそれぞれを指す4つの基礎文字、A、C、G、及びTから選択される)によって表されるときはいつでも、ヌクレオチドは、左から右に5’〜3’の順序で表される。「ポリヌクレオチド配列」は、ポリマーに沿ったヌクレオチドモノマーの配列を指す。別途示されない限り、ポリヌクレオチド配列が表されるときはいつでも、ヌクレオチドが、左から右に5’〜3’の方向にあることが理解されるであろう。
核酸、ポリヌクレオチド、及びオリゴヌクレオチドは、標準ヌクレオチド塩基からなり得るか、またはイソ−C及びイソ−G塩基を含むがこれらに限定されないヌクレオチドアイソフォーム類似体で置換され得、それは、標準塩基よりも多少許されて、ハイブリダイズされ得、相補的アイソフォーム類似体塩基と優先的にハイブリダイズされる。多くのかかるアイソフォーム塩基は、例えば、Benner et al.,(1987)Cold Spring Harb.Symp.Quant.Biol.52,53−63に記載される。天然に存在するヌクレオチドモノマーの類似体は、例えば、7−デアザアデニン、7−デアザグアニン、7−デアザ−8−アザグアニン、7−デアザ−8−アザアデニン、7−メチルグアニン、イノシン、ネブラリン、ニトロピロール(Bergstrom,J.Amer.Chem.Soc.,117:1201−1209[1995])、ニトロインドール、2−アミノプリン、2−アミノ−6−クロロプリン、2,6−ジアミノプリン、ヒポキサンチン、プソイドウリジン、擬似シトシン、擬似イソシトシン、5−プロピニルシトシン、イソシトシン、イソグアニン(Seela、米国特許第6,147,199号)、7−デアザグアニン(Seela、米国特許第5,990,303号)、2−アザプリン(Seela、国際公開第01/16149号)、2−チオピリミジン、6−チオグアニン、4−チオチミン、4−チオウラシル、0−6−メチルグアニン、N−6−メチルアデニン、O−4−メチルチミン、5,6−ジヒドロチミン、5,6−ジヒドロウラシル、4−メチルインドール、ピラゾロ[3,4−D]ピリミジン、「PPG」(Meyer、米国特許第6,143,877号及び同第6,127,121号、Gall、国際公開第01/38584号)、及びエテノアデニン(Fasman(1989)in Practical Handbook of Biochemistry and Molecular Biology,pp.385−394,CRC Press,Boca Raton,Fla.)を含む。
用語「3’」は、同じポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドにおける別の領域または位置から、ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド3’(すなわち、下流)における領域または位置を指す。用語「5’」は、同じポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドにおける別の領域または位置から、ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド5’(すなわち、上流)における領域または位置を指す。用語「3’末端」及び「3’終端」は、核酸分子に関連して本明細書で使用される場合、終端ペントース糖の3’炭素に付着する遊離ヒドロキシル基を含有する核酸の末端を指す。用語「5’末端」及び「5’終端」は、核酸分子に関連して本明細書で使用される場合、終端ペントース糖の5’炭素に付着する遊離ヒドロキシル基またはリン酸基を含有する核酸分子の末端を指す。本発明のいくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドプライマーは、その5’終端にポリアデノシンの管を含む。
標的:本明細書で使用する場合、用語「標的」は、対象の分子を指す。
本発明は、とりわけ、mRNAキャップ形成効率を定量化するための改善された方法を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、キャップされた及びキャップのないフラグメントを産生し、クロマトグラフィーによってキャップされた及びキャップのないフラグメントを分離し、かつキャップされた及びキャップのないフラグメントの相対量を判定することに基づいてmRNAキャップ形成効率を定量化する方法を提供する。いくつかの実施形態において、キャップされた及びキャップのないフラグメントは、mRNAサンプルを、mRNAのキャップまたはキャップのない最後から2番目の塩基に隣接するmRNAの5’非翻訳領域における配列に対して優遇されるDNAオリゴヌクレオチドと、DNAオリゴヌクレオチドを配列へアニールさせる条件下で接触させ、かつ1つ以上のヌクレアーゼ(例えば、ヌクレアーゼS1、リボヌクレアーゼH、及び/または他の5’エクソヌクレアーゼ)によって、DNA/RNAハイブリッド及び/またはアニールされていないmRNAを選択的に分解することによって産生され得る。いくつかの実施形態において、クロマトグラフィーに基づく方法は、メチル化されたキャップされたmRNAとメチル化されていないキャップされたmRNAとをさらに分離し、メチル化状態及びキャップされたmRNAの割合を判定し得る。
本発明の様々な実施形態は、インビトロのmRNA合成の間のキャップ形成効率を定量化するのに有用である。したがって、本発明は、mRNAを製造するため、及び、特に、治療用途でのmRNAの安全性、有効性、及び商業的実行可能性を評価するための重要な品質管理方策を提供する。
本発明の様々な態様は、以下の節において詳細に記載される。節の使用は、本発明を限定するものではない。各節は、本発明の任意の態様に適用できる。本出願において、「または」の使用は、別途記載のない限り、「及び/または」を意味する。
mRNAキャップ形成及び/またはメチル化
典型的には、真核生物のmRNAは、それらの5’終端で「キャップ」構造を有し、それは翻訳において重要な役割を果たす。例えば、キャップは、mRNA代謝において重要な役割を果たしており、核内のRNA転写物の処理及び成熟、核から細胞質へのmRNAの輸送、mRNA安定性、及びタンパク質へのmRNAの効率的な翻訳の様々な度合を変えるために必要とされる。5’キャップ構造は、真核生物細胞及び真核生物ウイルスmRNAのタンパク質合成の開始及びインビボでのmRNA処理及び安定性に関与する(例えば、Shatkin,A.J.,Cell,9:645−653(1976);Furuichi,et al.,NATURE,266:235(1977);FEDERATION OF EXPERIMENTAL BIOLOGISTS SOCIETY LETTER 96:1−11(1978);Sonenberg,N.,Prog.Nuc.Acid Res Mol Biol,35:173−207(1988)を参照されたい)。mRNAの翻訳の開始に必要な仕組みの構成要素である特異的キャップ結合タンパク質が存在する(例えば、Shatkin,A.J.,CELL,40:223−24(1985);Sonenberg,N.,PROG.NUC.ACID RES MOL BIOL,35:173−207(1988)を参照されたい)。mRNAのキャップは、翻訳開始因子eIF4Eによって認識される(Gingras,et al.,ANN.REV.BIOCHEM.68:913−963(1999);Rhoads,R.E.,J.BIOL.CHEM.274:30337−3040(1999))。5’キャップ構造はまた、5’−エクソヌクレアーゼ活性への耐性を提供し、その不在はmRNAの急速分解をもたらす(例えば、Ross,J.,MOL.BIOL.MED.5:1−14(1988);Green,M.R.et al.,CELL,32:681−694(1983)を参照されたい)。多くの真核細胞遺伝子及び真核生物ウイルス遺伝子の一次転写物は、これらの転写物のコード領域内に介在配列(イントロン)を除去するための処理を必要とするので、キャップの利点はまた、かかるプレmRNAの安定化にも及ぶ。
典型的には、真核生物のmRNAは、それらの5’終端で「キャップ」構造を有し、それは翻訳において重要な役割を果たす。例えば、キャップは、mRNA代謝において重要な役割を果たしており、核内のRNA転写物の処理及び成熟、核から細胞質へのmRNAの輸送、mRNA安定性、及びタンパク質へのmRNAの効率的な翻訳の様々な度合を変えるために必要とされる。5’キャップ構造は、真核生物細胞及び真核生物ウイルスmRNAのタンパク質合成の開始及びインビボでのmRNA処理及び安定性に関与する(例えば、Shatkin,A.J.,Cell,9:645−653(1976);Furuichi,et al.,NATURE,266:235(1977);FEDERATION OF EXPERIMENTAL BIOLOGISTS SOCIETY LETTER 96:1−11(1978);Sonenberg,N.,Prog.Nuc.Acid Res Mol Biol,35:173−207(1988)を参照されたい)。mRNAの翻訳の開始に必要な仕組みの構成要素である特異的キャップ結合タンパク質が存在する(例えば、Shatkin,A.J.,CELL,40:223−24(1985);Sonenberg,N.,PROG.NUC.ACID RES MOL BIOL,35:173−207(1988)を参照されたい)。mRNAのキャップは、翻訳開始因子eIF4Eによって認識される(Gingras,et al.,ANN.REV.BIOCHEM.68:913−963(1999);Rhoads,R.E.,J.BIOL.CHEM.274:30337−3040(1999))。5’キャップ構造はまた、5’−エクソヌクレアーゼ活性への耐性を提供し、その不在はmRNAの急速分解をもたらす(例えば、Ross,J.,MOL.BIOL.MED.5:1−14(1988);Green,M.R.et al.,CELL,32:681−694(1983)を参照されたい)。多くの真核細胞遺伝子及び真核生物ウイルス遺伝子の一次転写物は、これらの転写物のコード領域内に介在配列(イントロン)を除去するための処理を必要とするので、キャップの利点はまた、かかるプレmRNAの安定化にも及ぶ。
インビトロで、キャップされたRNAは、ウサギ網状赤血球溶解物またはコムギ胚芽翻訳系などの様々なインビトロの翻訳系におけるキャップのない転写物より効率的に翻訳されると報告された(例えば、Shimotohno,K.,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,74:2734−2738(1977);Paterson and Rosenberg,NATURE,279:692(1979)を参照されたい)。この作用はまた、ある程度、インビトロの翻訳系に存在するエキソリボヌクレアーゼからのRNAの保護、ならびに他の要因に起因すると考えられる。
天然に存在するキャップ構造は、三リン酸架橋を介して第1の転写されたヌクレオチドの5’−末端に結合される7−メチルグアノシンを含み、Nが任意のヌクレオシドであるm7G(5’)ppp(5’)Nのジヌクレオチドキャップをもたらす。インビボで、キャップは酵素的に付加される。キャップは、核に付加され、酵素のグアニリルトランスフェラーゼによって触媒される。RNAの5’終端末端へのキャップの付加は、転写の開始直後に起こる。終端ヌクレオシドは、典型的には、グアノシンであり、全ての他のヌクレオチド、すなわち、G(5’)ppp(5’)GpNpNpに対して逆方向である。
インビトロの転写によって産生されるmRNAの一般的なキャップは、m7G(5’)ppp(5’)Gであり、それは、その5’終端におけるキャップ構造を有するRNAを得るためにインビトロのT7またはSP6RNAポリメラーゼでの転写におけるジヌクレオチドキャップとして使用された。キャップされたmRNAのインビトロの合成のための一般的な方法は、転写の開始剤としての形態m7G(5’)ppp(5’)G(「m7GpppG」)の予め形成されたジヌクレオチドを用いる。m7G(5’)ppp(5’)G、擬対称性ジヌクレオチドを使用する欠点は、転写伸長のために、Gまたはm7G部分のいずれかの3’−OHの開始求核剤として機能する性質である。言い換えると、m7G及びG部分の両方上の3’−OHの存在は、不適切な方向における最大半分のキャップを組み込むmRNAを引き起こす。これは、転写反応のイオン条件に応じて、およそ同等な比率における、形態m7G(5’)pppG(pN)n及びG(5’)pppm7G(pN)nの2つの異性体のRNAの合成を引き起こす。異性体形態における変化は、インビトロの翻訳に悪影響を及ぼし得、均質な治療製品には望ましくない。
現在までに、インビトロの翻訳実験において使用される合成ジヌクレオチドキャップの通常形態は、アンチリバースキャップ類似体(「ARCA」)であり、それは、一般的に、2’または3’OH基が−OCH3で置換される修飾されたキャップ類似体である。ARCA及び三重メチル化されたキャップ類似体は、正方向に組み込まれる。リボース環の2’または3’OH基のいずれかでのm7Gの化学修飾は、2’OH基がホスホジエステル結合に関与しないにも関わらず、キャップが単独で、正方向に組み込まれることをもたらす。(Jemielity,J.et al.,“Novel‘anti−reverse’cap analogs with superior translational properties”,RNA,9:1108−1122(2003))。N7でのグアノシンのメチル化及び3’O−メチル化及び5’二リン酸合成のための選択的な手順が確立された(Kore,A.and Parmar,G.Nucleosides,Nucleotides,and Nucleic Acids,25:337−340,(2006)and Kore,A.R.,et al.Nucleosides,Nucleotides,and Nucleic Acids25(3):307−14,(2006)。
RNAの転写は、通常、ヌクレオシド三リン酸(通常、プリン、A、またはG)で開始する。インビトロの転写は、典型的には、T7、T3、またはSP6などのファージRNAポリメラーゼ、ファージポリメラーゼプロモーターを含有するDNAテンプレート、ヌクレオチド(ATP、GTP、CTP、及びUTP)、及びマグネシウム塩を含有する緩衝液を含む。キャップされたRNAの合成は、転写反応におけるキャップ類似体(例えば、m7GpppG)の組み込みを含み、いくつかの実施形態において、それは、組み換えグアニリルトランスフェラーゼの付加によって組み込まれる。過剰なm7GpppG対GTP(4:1)は、各転写物が5’キャップを有するであろう機会を増加させる。インビトロで転写されたmRNAのキャップ形成のためのキットは、市販されており、mMESSAGE mMACHINE(登録商標)キット(Ambion,Inc.,Austin,Tex.)を含む。GTPが、転写物の伸長のために必要とされるときに、GTP濃度が比率を制限するようになるので、合計RNA収率は、低いが、これらのキットは、典型的には、20%のキャップのないRNAに80%のキャップされたRNAを与えるであろう。しかしながら、現在、サンプル中のmRNAの永久的な変化を伴わないキャップ形成効率の定量化を可能にする利用可能な技術/方法はない。
キャップ形成効率を推定する方法は当該技術分野において既知である。例えば、T7RNAポリメラーゼは、ジヌクレオチド、全ての4つのリボヌクレオチド三リン酸、[α−32P]GTP、及びGが、プロモーターの後に特定された第1のリボヌクレオチドである短いDNAテンプレートと共にインキュベートされ得る(Grudzien,E.et al.“Novel cap analogs for in vitro synthesis of mRNA with high translation efficiency”,RNA,10:1479−1487(2004)を参照されたい)。G残基の5’側上の任意のヌクレオチドは、最近接の転移によるリボヌクレアーゼT2消化後に、32P−標識付き3’−リン酸基を得る。次いで、陰イオン交換クロマトグラフィーは、5’−終端産物から、RNAにおける内部位置に起因する標識付きヌクレオシド3’−一リン酸を溶解するために、使用される。5’終端産物は、2つの種類がある。キャップのないRNAは、標識付きグアノシン5’−三リン酸3’−一リン酸を生じさせる(p3Gp*、*は標識付きリン酸基を示す)。キャップされたRNAは、使用されるキャップ類似体の性質に応じて、様々な5’終端構造を生じさせる(キャップ類似体がm7Gp3Gであるとき、m7Gp3Gp*及びGp3m7Gp*)。
しかしながら、これらの方法の主な欠点は、全サンプルは、放射性にされるか、または別途破壊され、したがって、その後の治療用途には使用できない。理論的には別個の定量化反応は治療合成反応と共に実行され得るが、かかる取り合わせは不適切である。同時であるが、別個のサンプルは、内部オペレーターエラー及び反応条件における微小な変化のため、本質的に可変である。これは、ある所与の日の標準曲線上の点の値が翌日のものと同じでない可能性がある標準曲線を使用する定量化において特に当てはまる。キャップ形成効率を計算することにおいて正確な結果を得るために、治療合成反応から得られた代表的なサンプル、キャップ形成効率が対照と比較して評価され得るサンプルを使用するのが望ましく、それは、治療合成反応におけるキャップ形成効率を表す。
したがって、本発明は、サンプル中のmRNAキャップ形成効率を直接定量化する改善された方法を提供する(例えば、インビトロの合成反応からの代表的な一定分量サンプル)。本発明のいくつかの実施形態は、mRNAキャップ形成効率を定量化するクロマトグラフ法を含む。これらの方法は、酵素的操作の多様性を使用してポリヌクレオチドのクロマトグラフ分離の分解能を増加させ得る。(図1)したがって、酵素的操作によりクロマトグラフ分離の能力を増幅することによって、本発明の実施形態は、定量化の効率、質、及び処理量を増加させる。例えば、本明細書に記載されるクロマトグラフ法は、キャップ形成効率を定量化し得るだけでなく、キャップの修飾上の情報(例えば、特定のキャップ位置でのメチル化状態)も提供し得る。したがって、本発明の実施形態は、キャップ形成効率及びキャップ修飾の効率(例えば、メチル化効率)を同時に定量化し得る。この定量化は、タンパク質産生に著しい影響を有するmRNA医薬品の重要な特徴付けを提供する。
本発明のクロマトグラフ実施形態を使用して、本明細書に記載のキャップ構造及びキャップ類似体のうちのいずれか、ならびに、キャップ内の様々な修飾を定量化し得る。特定の実施形態は、特異的なヌクレアーゼの天然の生物学的活性を利用して、キャップ形成効率及びキャップグアニン塩基のメチル化の効率(例えば、N−7位置)の定量的情報を提供する。追加の実施形態はまた、最後から2番目の塩基(キャップ1構造、図2を参照されたい)のリボース環の2’−O位置のメチル化を同時に定量化し得る。本発明の実施形態を使用して、インビトロの転写されたmRNA、単離された真核生物mRNA、及びウイルスRNAを含む幅広い種類のRNA種のキャップ形成効率を定量化し得る。
酵素的操作は、mRNAのキャップまたはキャップのない最後から2番目の塩基に隣接するmRNAの5’非翻訳領域における配列に対して優遇されるDNAオリゴヌクレオチドの使用によって促進される。(図1)DNAオリゴヌクレオチドは、DNAオリゴヌクレオチドに、非翻訳領域における特定された配列へアニールさせる条件下で、キャップされたmRNA及びキャップのないmRNAを含むmRNAサンプルに添加される。次いで、キャップされた及びキャップのない5’フラグメントをもたらすDNA/RNAハイブリッド及び/またはアニールされていないmRNAを選択的に分解するヌクレアーゼが提供される。(図1)いくつかの実施形態において、フラグメントの少なくとも一部は2本鎖である。いくつかの実施形態において、2本鎖部分は少なくとも部分的にRNA:RNAハイブリッドである。いくつかの実施形態において、2本鎖部分は少なくとも部分的にDNA:RNAハイブリッドである。ヌクレアーゼ処置によって生じるフラグメントは平滑末端化されたまたはねじれ型であり得る。いくつかの実施形態において、フラグメントは、2〜20の間のヌクレオチド(存在する場合、キャップヌクレオチドを含む)であり、すなわち、ヌクレアーゼ処置によって生じるフラグメントは、20ヌクレオチド、19ヌクレオチド、18ヌクレオチド、17ヌクレオチド、16ヌクレオチド、15ヌクレオチド、14ヌクレオチド、13ヌクレオチド、12ヌクレオチド、11ヌクレオチド、10ヌクレオチド、9ヌクレオチド、8ヌクレオチド、7ヌクレオチド、6ヌクレオチド、5ヌクレオチド、4ヌクレオチド、3ヌクレオチド、または2ヌクレオチドであり得る。いくつかの実施形態において、キャップされた及びキャップのないフラグメントは、mRNAの5個以下の塩基を含む。いくつかの実施形態において、キャップされた及びキャップのないフラグメントは、mRNAの2個以下の塩基を含む。
キャップされた及びキャップのないフラグメントは、次いで、クロマトグラフィーによって分解される(すなわち、互いから分離される)。キャップされた及びキャップのないフラグメントの量は、次いで、標準定量的クロマトグラフィー技法、例えば、HPLCピーク統合によって定量化され得る。
本発明の実施形態はDNAオリゴヌクレオチドの型またはサイズによって制限されない。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、10〜80の間のヌクレオチド、例えば、10ヌクレオチド、15ヌクレオチド、20ヌクレオチド、25ヌクレオチド、30ヌクレオチド、35ヌクレオチド、40ヌクレオチド、45ヌクレオチド、50ヌクレオチドまたはそれ以上を含む。DNAオリゴヌクレオチドのサイズを選択して、所望の長さのキャップされたフラグメント(存在する場合)を産生し得る。DNAオリゴヌクレオチドはまた、切断が所望される場所によって、5’非翻訳領域の任意の領域にハイブリダイズするように設計され得、すなわち、5’非翻訳領域内に配置されて、任意のサイズのキャップされたフラグメント(存在する場合)を産生し得る。特に、各側(すなわち、「ギャップマー」)でRNA塩基(例えば、1〜15)と隣接されるDNA塩基(例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、または20ヌクレオチド)の小さな区間を含む好適に設計されたオリゴヌクレオチドは、mRNA分析物にアニールされ得る。かかるオリゴヌクレオチドがmRNAの5’非翻訳領域の相補的塩基に結合するように設計することは、リボヌクレアーゼHのDNA/RNAハイブリッド認識を介する切断を選択することを可能にする。同様に、好適に設計されたオリゴヌクレオチドは、RNA塩基(例えば、1〜15)と、1つの末端(例えば、5’または3’末端)でのみ隣接されるDNA塩基(例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、または20ヌクレオチド)の小さな区間を含み得る。
好ましい実施形態において、オリゴヌクレオチドは、キャップ及び/またはmRNAコンストラクトの最後から2番目の塩基に隣接して直接結合されるように設計され、結果として生じる切断された塩基が、mRNAコンストラクトの初期の2個(または少数)の塩基から構成されることを可能にする。いかなる特定の理論に束縛されるものではないが、クロマトグラフィー分解能を改善するために、すなわち、キャップされた及びキャップのないフラグメントの分離を改善し、相対量を定量化するために、小さなキャップされた及びキャップのないフラグメントを産生することが望ましいと思われる。一般的に言えば、フラグメントが小さいほど、分離及び定量化が良好になる。いくつかの実施形態において、DNAオリゴヌクレオチドの第1の塩基は、mRNAの最後から2番目の塩基で結合する。いくつかの実施形態において、DNAオリゴヌクレオチドの第1の塩基はmRNAの最後から2番目の塩基と隣接して結合する(すなわち、式1のMで)。いくつかの実施形態において、DNAオリゴヌクレオチドの第1の塩基は、mRNAの最後から2番目の塩基からの、少なくとも2ヌクレオチド、少なくとも3ヌクレオチド、少なくとも4ヌクレオチド、少なくとも5ヌクレオチド、少なくとも6ヌクレオチド、少なくとも7ヌクレオチド、少なくとも8ヌクレオチド、少なくとも9ヌクレオチド、または少なくとも10ヌクレオチドと結合する。
本発明の実施形態は、ヌクレアーゼの同一性によって制限されない。DNA:RNAハイブリッドの少なくとも1つの鎖を切断または消化することができる任意のヌクレアーゼが使用され得る。上述の通り、複数のヌクレアーゼが、単一反応において使用されて、キャップされたフラグメントの産生に影響を与えるか、またはキャップされたフラグメント(存在する場合)及び平滑末端化されたキャップされたフラグメントの両方を産生し得る。いくつかの実施形態において、好適なヌクレアーゼは、リボヌクレアーゼHまたはリボヌクレアーゼH様生物化学的活性を伴う酵素である。リボヌクレアーゼHは、2つの明確な系統的亜型、1型及び2型に分類される遍在性酵素ファミリーであり、そのいずれかが特定の実施形態において使用され得る。リボヌクレアーゼHは、一般的な能力によって統一されて、相補的DNA単鎖にハイブリダイズし、次いで、RNA:DNAハイブリッドのRNA部分を分解する単鎖(ss)RNAと結合する。リボヌクレアーゼHはDNA複製及び組み換え、ならびに修復に関わっているが、その生理学的役割は完全には理解されていない。インビトロで、酵素はまた、RNA:DNAハイブリッドに結合するよりも低い親和性を伴うにも関わらず、2本鎖(ds)DNA、ssDNA、ssRNA、及びdsRNAと結合するであろう。酵素の偏在性に起因して、文献において既知のリボヌクレアーゼHのいくつかの配列が存在し、それぞれがそのアミノ酸配列において幾分異なる。米国特許第5,268,289号は、米国特許第5,500,370号と同様に、熱安定性リボヌクレアーゼHを開示する。米国特許第6,376,661号は、ヒトリボヌクレアーゼH及び組成物ならびにそれらの使用を開示する。米国特許第6,001,652号は、ヒト2型リボヌクレアーゼHを開示する。米国特許第6,071,734号は、HBVポリメラーゼからのリボヌクレアーゼHを開示する。これらのリボヌクレアーゼHの全ては、本発明のもう1つの実施形態において使用され得る。
いくつかの実施形態において、好適なヌクレアーゼはS1ヌクレアーゼである。いくつかの実施形態において、複数のヌクレアーゼ、例えば、リボヌクレアーゼH及びS1ヌクレアーゼが使用される。本発明の実施形態において、単独または組み合わせてのいずれかで利用され得る追加のヌクレアーゼは、Benzonase(登録商標)ヌクレアーゼP1、ホスホジエステラーゼII、リボヌクレアーゼA、及びリボヌクレアーゼT1を含む。いくつかの実施形態は、単鎖DNAヌクレアーゼの付加をさらに含んで、フラグメントを最終的に産生または修飾する。いくつかの実施形態において、キャップされたフラグメントの産生を実現するために、サンプルを加熱するか(例えば、約60℃に)、またはサンプルを加熱済みクロマトグラフカラムに適用することが所望され得る。
次いで、ヌクレアーゼ処置されたサンプルをクロマトグラフカラムに適用して、キャップのないフラグメントからキャップされたフラグメントを分離する。キャップのないフラグメントからキャップされたフラグメントを分離することに加えて、クロマトグラフィーは、メチル化されていないグアニンキャップからメチル化されたキャップを分解及び定量化し得る。いくつかの実施形態において、メチル化された最後から2番目の塩基(2’−O−メチル化された塩基)は、その位置でメチル化されていないキャップから分離(分解)及び定量化され得る。現在のクロマトグラフィープロトコルは、インビボ合成過程から生じ得る種の任意の組み合わせとして分化し得る。クロマトグラフの実施形態の様々な態様は以下でより詳細が考察される。
mRNAキャップ
本明細書に記載される発明的方法は、一般的に、mRNAキャップのいかなる種類の定量化にも適している。いくつかの実施形態において、キャップは、式Iの構造を有し、
式中、Bは核酸塩基であり、R1は、ハロゲン、OH、及びOCH3から選択され、R2は、H、OH、及びOCH3から選択され、R3は、CH3、CH2CH3、CH2CH2CH3であるか、または欠失しており、R4はNH2であり、R5は、OH、OCH3、及びハロゲンから選択され、nは、1、2、または3であり、Mはヌクレオチド、すなわち、mRNAの第3塩基である。特定の実施形態において、Bはグアニンであるが、任意の核酸塩基であり得る。いくつかの実施形態において、キャップは、2’−O−メチル残基が、塩基1のリボース環の2’OH基に(すなわち、式1のR5位置に)存在するm7G(5’)ppp(5’)Gである。
本明細書に記載される発明的方法は、一般的に、mRNAキャップのいかなる種類の定量化にも適している。いくつかの実施形態において、キャップは、式Iの構造を有し、
式中、Bは核酸塩基であり、R1は、ハロゲン、OH、及びOCH3から選択され、R2は、H、OH、及びOCH3から選択され、R3は、CH3、CH2CH3、CH2CH2CH3であるか、または欠失しており、R4はNH2であり、R5は、OH、OCH3、及びハロゲンから選択され、nは、1、2、または3であり、Mはヌクレオチド、すなわち、mRNAの第3塩基である。特定の実施形態において、Bはグアニンであるが、任意の核酸塩基であり得る。いくつかの実施形態において、キャップは、2’−O−メチル残基が、塩基1のリボース環の2’OH基に(すなわち、式1のR5位置に)存在するm7G(5’)ppp(5’)Gである。
キャップ類似体は、任意の修飾された「G」塩基(例えば、1つ以上の修飾されたグアニンヌクレオチド)であるか、またはそれを含み得る。好適なキャップ類似体は、m7GpppG、m7GpppA、m7GpppCからなる群から選択される化学的構造、メチル化されていないキャップ類似体(例えば、GpppG)、ジメチル化されたキャップ類似体(例えば、m2,7GpppG)、トリメチル化されたキャップ類似体(例えば、m2,2,7GpppG)、ジメチル化された対称的キャップ類似体(例えば、m7Gpppm7G)、またはアンチリバースキャップ類似体(例えば、ARCA、m7,2’OmeGpppG、m7,2’dGpppG、m7,3’OmeGpppG、m7,3’dGpppG及びそれらの四リン酸誘導体)(例えば、Jemielity,J.et al.,“Novel‘anti−reverse’cap analogs with superior translational properties”,RNA,9:1108−1122(2003)を参照されたい)を含むが、これらに限定されない。
好ましい実施形態において、キャップは、三リン酸架橋を介して第1の転写されたヌクレオチドの5’末端に結合される7−グアニル酸メチル(「m7G」)であり、Nが任意のヌクレオシドであるm7G(5’)ppp(5’)Nをもたらす。本発明の実施形態において使用されるm7Gキャップの好ましい実施形態は、m7G(5’)ppp(5’)Gである。
いくつかの実施形態において、mRNAはキャップがない。(図2A)キャップのないmRNAは、サンプル中に存在し得(すなわち、インビトロの転写反応における不完全なキャップ形成の結果として)、かつ/または使用され得、サンプル中のキャップのない種の定量的レベルに対する対照。いくつかの実施形態において、キャップはキャップ0構造である。(図2B)。キャップ0構造は、塩基1及び2に付着されたリボースの2’−O−メチル残基を欠いている。いくつかの実施形態において、キャップはキャップ1構造である。(図2C)キャップ1構造は塩基1に2’−O−メチル残基を有する。いくつかの実施形態において、キャップはキャップ2構造である。キャップ2構造は、塩基1及び2に付着された2’−O−メチル残基を有する。
様々なm7Gキャップ類似体は、当該技術分野において既知であり、その多くは市販されている。これらは、上述のm7pppG、ならびにARCA3’−OCH3及び2’−OCH3キャップ類似体を含む(Jemielity,J.et al.,RNA,9:1108−1122(2003))。本発明の実施形態において使用される追加のキャップ類似体は、N7−ベンジル化ジヌクレオシド四リン酸類似体(Grudzien,E.et al.,RNA,10:1479−1487(2004)に記載)、ホスホロチオエートキャップ類似体(Grudzien−Nogalska,E.,et al.,RNA,13:1745−1755(2007)に記載)、及び参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8,093,367号及び同第8,304,529号に記載されるキャップ類似体(ビオチン化されたキャップ類似体を含む)を含む。
キャップされたmRNAの産生
本明細書に記載される定量的方法に好適なキャップされたmRNAは、当該技術分野において既知の任意の方法によって産生され得る。
本明細書に記載される定量的方法に好適なキャップされたmRNAは、当該技術分野において既知の任意の方法によって産生され得る。
いくつかの実施形態において、キャップされたmRNAは、インビトロの転写によって産生され、本来、RNAファージポリメラーゼを使用するRNAの合成のため、Krieg及びMelton(Methods Enzymol.,1987,155:397−415)によって開発された。典型的には、これらの反応は、少なくともファージRNAポリメラーゼ(T7、T3、またはSP6)、ファージポリメラーゼプロモーターを含有するDNAテンプレート、ヌクレオチド(ATP、CTP、GTP、及びUTP)、及びマグネシウム塩を含有する緩衝液を含む。RNA合成収率は、ヌクレオチド濃度を増加させ、マグネシウム濃度を調節し、無機ピロホスファターゼを含めることによって最適化され得る(米国特許第5,256,555号;Gurevich,et al.,Anal.Biochem.195:207−213(1991);Sampson,J.R.and Uhlenbeck,O.C.,PROC.NATL.ACAD.SCI.USA.85,1033−1037(1988);Wyatt,J.R.,et al.,BIOTECHNIQUES,11:764−769(1991)。いくつかの実施形態は、インビトロの転写物の大規模合成のための市販のキットを使用する(例えば、MEGAscript(登録商標)Ambion)。これらの反応で合成されたRNAは、通常、リボースの5’位置に三リン酸を有する5’終端ヌクレオチドを特徴とする。典型的には、RNAポリメラーゼ及び使用されるプロモーターの組み合わせに応じて、このヌクレオチドは、グアノシンであるが、アデノシンである可能性もある(例えば、Coleman,T.M.,et al.,Nucleic Acids Res.,32:e14(2004)を参照されたい)。これらの反応において、全ての4つのヌクレオチドは、典型的に、等モル濃度で含まれ、それらのいずれも制限されない。
本発明のいくつかの実施形態は、回分式反応であり、つまり、全ての構成要素を組み合わせ、次いで、反応が終了するまでRNAの重合を促進するために、約37℃でインキュベートする。典型的には、回分式反応は便宜上使用され、それらの実験のために、かかる反応から必要な量のRNAを得る。いくつかの実施形態において、「供給回分式」システム(例えば、Jeffrey A.Kern,Batch and Fed−batch Strategies for Large−scale Production of RNA by in Vitro Transaction(University of Colorado)(1997)を参照されたい)を使用して、インビトロの転写反応の効率を増加させる。全ての構成要素を組み合わせ、しかしまた一方で、ヌクレオチド及びマグネシウムなどの追加量のいくつかの試薬を経時的に添加して、一定の反応条件を維持しようと試みる。その上、いくつかの実施形態において、反応のpHは、それを経時的に監視し、必要に応じてKOHを添加することによって7.4に保持され得る。
キャップされたRNAをインビトロの転写によって合成するために、キャップ類似体(例えば、N−7メチルGpppG、すなわち、m7GpppG)は、転写反応に含められる。いくつかの実施形態において、RNAポリメラーゼは、他のヌクレオチドのいずれかのように容易にキャップ類似体を組み込み、つまり、キャップ類似体に対する偏りはない。いくつかの実施形態において、キャップ類似体は、グアニリルトランスフェラーゼによって5’終端で組み込まれるであろう。いくつかの実施形態において、キャップ類似体は、5’三リン酸を有しないので、5’終端でのみ組み込まれるであろう。T7、T3、及びSP6RNAポリメラーゼを使用するいくつかの実施形態において、それらのそれぞれのプロモーターの+1ヌクレオチドは、通常G残基であり、GTP及びm7GpppGの両方が転写反応において同等の濃度存在する場合、それらは、それぞれ+1位置に組み込まれる同等の機会を有する。いくつかの実施形態において、m7GpppGは、GTPよりも数倍高い濃度でこれらの反応において存在して、転写物が5’キャップを有するであろう機会を増加させる。いくつかの実施形態において、mMESSAGE mMACHINE(登録商標)キット(Cat.#1344,Ambion,Inc.)は、製造業者の指示に従って使用され、そこでは、キャップとGTPとの比率が4:1(6mM:1.5mM)であることが推奨される。いくつかの実施形態において、反応におけるキャップ類似体とGTPとの比率が増加するにつれ、キャップされたRNAとキャップのないRNAとの比率も比例して増加する。キャップ形成効率の考慮事項は、収率の考慮事項と均衡をとらなければならない。転写反応におけるキャップ類似体とGTPとの比率の増加は、キャップ及びGTP定数の合計濃度を保持するときにGTPの濃度が制限されるので、合計RNAのより低い収率をもたらす。したがって、最終RNA収率は、転写物の伸長に必要であるGTP濃度に依存する。他のヌクレオチド(ATP、CTP、UTP)は過剰に存在する。
特定の実施形態において、mRNAは、選択の遺伝子をコードするプラスミドDNAテンプレートからのインビトロの転写によって合成される。いくつかの実施形態において、インビトロの転写は、グアニリルトランスフェラーゼを介したGTPの酵素共役によって、塩基1のリボース環の2’OH基に2’−O−メチル残基を有する5’キャップ構造、キャップ1(図2C)の付加を含む。いくつかの実施形態において、インビトロの転写は、グアニリルトランスフェラーゼを介したGTPの酵素共役によって、2’−O−メチル残基を欠いている5’キャップ構造、キャップ0(図2B)の付加を含む。いくつかの実施形態において、インビトロの転写は、グアニリルトランスフェラーゼを介したGTPの酵素共役によって、本明細書に記載されるキャップ構造のいずれかの5’キャップの付加を含む。いくつかの実施形態において、およそ200ヌクレオチド長の3’ポリ(A)尾部(ゲル電気泳動法によって判定される)は、ポリAポリメラーゼと共にATPの付加によって組み込まれた。いくつかの実施形態において、ポリ(A)尾部はおよそ100〜250ヌクレオチド長である。いくつかの実施形態において、ポリ(A)尾部は約50〜300ヌクレオチド長である。いくつかの実施形態において、インビトロの転写産物は、5’及び3’非翻訳領域を含む。
クロマトグラフ分離
本発明の実施形態は、クロマトグラフィーを利用して、高度に分解された(例えば、単一塩基分解能)キャップされた及びキャップのないフラグメントを提供する。フラグメントは、薄層クロマトグラフィー(「TLC」)または高速液体クロマトグラフィー(「HPLC」)によって効率的に分解され得る。本発明の文脈において、用語「HPLC」は、様々なHPLC法、ならびに低圧または標準圧液体クロマトグラフィー法を含み、それは本発明のいくつかの実施形態を実行するのに使用され得る。いくつかの実施形態において、フラグメントは、サイズ排除クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー(SEC−HPLC)、及び/または逆相高速液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)(例えば、オクタデシル(C18)結合シリカのカラムを使用して、対イオンとしてTFAを伴い酸性pHで実行される)のうちの1つ以上によって分解され得る。本発明のいくつかの実施形態において、クロマトグラムにおける主要なピークはキャップされたmRNAフラグメントである。分解能を増加させるために変更されるか、または最適化され得るパラメータは、勾配条件、有機修飾剤、対イオン、温度、カラム孔径及び粒径、溶媒組成、ならびに流量を含む。
本発明の実施形態は、クロマトグラフィーを利用して、高度に分解された(例えば、単一塩基分解能)キャップされた及びキャップのないフラグメントを提供する。フラグメントは、薄層クロマトグラフィー(「TLC」)または高速液体クロマトグラフィー(「HPLC」)によって効率的に分解され得る。本発明の文脈において、用語「HPLC」は、様々なHPLC法、ならびに低圧または標準圧液体クロマトグラフィー法を含み、それは本発明のいくつかの実施形態を実行するのに使用され得る。いくつかの実施形態において、フラグメントは、サイズ排除クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー(SEC−HPLC)、及び/または逆相高速液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)(例えば、オクタデシル(C18)結合シリカのカラムを使用して、対イオンとしてTFAを伴い酸性pHで実行される)のうちの1つ以上によって分解され得る。本発明のいくつかの実施形態において、クロマトグラムにおける主要なピークはキャップされたmRNAフラグメントである。分解能を増加させるために変更されるか、または最適化され得るパラメータは、勾配条件、有機修飾剤、対イオン、温度、カラム孔径及び粒径、溶媒組成、ならびに流量を含む。
本明細書に記載される定量的方法は、イオン交換クロマトグラフィーHPLC(例えば、陰イオン交換HPLC及び/または陽イオン交換HPLC)の1つ以上のステップを含み得る。当業者には既知であろう通り、イオン交換体(例えば、陰イオン交換体及び/または陽イオン交換体)は、マトリックスならびに付着した荷電基に対して様々な材料に基づき得る。例えば、以下のマトリックスが使用され得、そこで、述べられた材料が幾分架橋されたアガロース系(Sepharose(商標)CL−6B、Sepharose(商標)Fast Flow、及びSepharose(商標)High Performanceなど)、セルロール系(DEAE Sephacel(登録商標)など)、デキストラン系(SEPHADEX(登録商標)など)、シリカ系、及び合成ポリマー系であり得る。
イオン交換樹脂は既知の方法に従って調製され得る。典型的には、樹脂をその対イオンと結合させる平衡化緩衝液は、樹脂上にポリペプチド及び1つ以上混入物を含むサンプルまたは組成物を充填する以前に、イオン交換樹脂を通過させられ得る。好都合なことに、平衡化緩衝液は充填緩衝液と同一であり得るが、これは必須ではない。本発明の随意の実施形態において、イオン交換樹脂は、カラムが再利用できるように、ポリペプチドの溶出後に再生緩衝液で再生され得る。一般的に、塩濃度及び/または再生緩衝液のpHは、実質的に全ての混入物及び対象のポリペプチドがイオン交換樹脂から溶出するようになり得る。一般的に、再生緩衝液は、イオン交換樹脂から混入物及びフラグメントを溶出するために非常に高い塩濃度を有する。
本発明のいくつかの実施形態は、例えば、サンプルに陰イオン交換クロマトグラフィーを受けさせることを含む。ヌクレオチドフラグメントの高分解能分析は、参照により本明細書に組み込まれるAusser,W.A.,et al.,“High−resolution analysis and purification of synthetic oligonucleotides with strong anion−exchange HPLC”,Biotechniques,19:136−139(1995)に記載される通り、実行され得る。陰イオン交換樹脂では、マトリックスに共有結合的に付着された荷電基は、例えば、ジエチルアミノエチル(DEAE)、四級アミノエチル(QAE)、及び/または四級アンモニウム(Q)であり得る。いくつかの実施形態において、用いられた陰イオン交換樹脂はQ Sepharoseカラムである。陰イオン交換クロマトグラフィーは、例えば、例えば、Q Sepharose(商標)Fast Flow、Q Sepharose(商標)High Performance、Q Sepharose(商標)XL、Capto(商標)Q、DEAE、TOYOPEARL Gigacap(登録商標)Q、Fractogel(登録商標)TMAE(トリメチルアミノエチル、四級アンモニア樹脂)、Eshmuno(商標)Q、Nuvia(商標)Q、またはUNOsphere(商標)Qを使用して、実施され得る。四級アミン樹脂または「Q−樹脂」(例えば、Capto(商標)−Q、Q−Sepharose(登録商標)、QAE Sephadex(登録商標))、ジエチルアミノエタン樹脂(例えば、DEAE−Trisacryl(登録商標)、DEAE Sepharose(登録商標)、ベンゾイル化ナフトイル化DEAE、ジエチルアミノエチルSephacel(登録商標))、Amberjet(登録商標)樹脂、Amberlyst(登録商標)樹脂、Amberlite(登録商標)樹脂(例えば、Amberlite(登録商標)IRA−67、Amberlite(登録商標)強塩基性、Amberlite登録商標)弱塩基性)、コレスチラミン樹脂、ProPac(登録商標)樹脂(例えば、ProPac(登録商標)SAX−10、ProPac(登録商標)WAX−10、ProPac(登録商標)WCX−10)、TSK−GEL(登録商標)樹脂(例えば、TSKgel DEAE−NPR、TSKgel DEAE−5PW)、及びAcclaim(登録商標)樹脂を含むがこれらに限定されない他の陰イオン交換体が、本発明の範囲内で使用され得る。
陰イオン交換クロマトグラフィーの典型的な移動相は、水、アセトニトリルなどの比較的極性溶液、メタノール、エタノール、及びイソプロパノールなどの有機アルコール、または2−(N−モルホリノ)−エタンスルホン酸(MES)を含有する溶液を含む。したがって、特定の実施形態において、移動相は、約0%、1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または約100%極性溶液である。特定の実施形態において、移動相は、一連の分離の間、任意の所与の時間で、約1%〜約100%、約5%〜約95%、約10%〜約90%、約20%〜約80%、約30%〜約70%、または約40%〜約60%極性溶液を含む。
いくつかの実施形態において、サンプルは、陽イオン交換クロマトグラフィー、例えば、スルホプロピル(SP)陽イオン交換クロマトグラフィーを受ける。典型的な実施形態において、陽イオン交換クロマトグラフィーは、スルホプロピル(SP)陽イオン交換クロマトグラフィーを含むが、他の陽イオンクロマトグラフィー膜または樹脂、例えば、MUSTANG(商標)S膜、S−Sepharose(商標)樹脂、またはBlue Sepharose(商標)樹脂が使用され得る。陽イオン交換クロマトグラフィーは、最適化された温度で実施されて、標的結合を向上させ、かつ/または不純物結合を減少させ得る。
いくつかの実施形態において、サンプルは疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)を受ける。疎水性相互作用クロマトグラフィーは、極性または非極性環境の所与の分子の誘引を利用し、核酸に関して、この性質はヌクレオチドの疎水性または親水性及びそれらの修飾によって制御される。したがって、核酸は、疎水性マトリックス、典型的には、鎖長における2〜18炭素のアルキルリンカーアームを有する不活性担体へのそれらの変動する誘引度合に基づいて、分画される。固定相は、親水性ポリマー骨格鎖(例えば、架橋Sepharose(商標)、デキストラン、またはアガロース)に付着した小さな非極性基(ブチル、オクチル、またはフェニル)から構成される。いくつかの実施形態において、疎水性相互作用クロマトグラフィーはフェニルクロマトグラフィーを含む。他の実施形態において、疎水性相互作用クロマトグラフィーはブチルクロマトグラフィーまたはオクチルクロマトグラフィーを含む。
いくつかの実施形態において、フラグメントは逆相HPLCによって分解される。逆相HPLCは、非極性固定相及び適度に極性な移動相から構成される。いくつかの実施形態において、固定相は、例えば、RがC18H37またはC8H17などの直鎖アルキル基であるRMe2SiClで処置されたシリカである。それ故、保持時間は、性質がより非極性である分子ではより長く、極性分子をより容易に溶出させる。保持時間は、移動相への極性溶媒の添加によって増加し、より疎水性である溶媒の添加によって減少する。分析物としての特異的なRNA分子の特徴がその保持特徴において重大な役割を果たし得る。一般に、より非極性である官能基(例えば、メチル基)を有する分析物は、分子の疎水性を増加させるので、より長い保持時間をもたらす。本発明の実施形態で使用するのに適している可能性のある逆相HPLCを使用するRNA種の高分解能のためのプロトコルは、当該技術分野において既知である(例えば、米国付与前公開第2010/0048883号;Gilar,M.,“Analysis and purification of synthetic oligonucleotides by reversed−phase high−performance liquid chromatography with photodiode array and mass spectrometry detection”,Anal.Biochem.,298:196−206(2001)を参照されたい)。
本発明の特定の実施形態は、本明細書に開示される様々なクロマトグラフ分離の組み合わせを利用する。例えば、本発明の特定の実施形態は、逆相イオン対クロマトグラフィーを利用し得、それによって、分離は、疎水性及び分子に関する陰イオンの数の両方に基づき、それは単一HPLCステップにおいてフラグメントを精製するために使用され得る。マトリックスはシリカ系であり得る(例えば、Murray et al.,Anal.Biochem.,218:177−184(1994))。非多孔性の不活性ポリマー樹脂が特定の実施形態において使用され得る(例えば、Huber,C.G.,“High−resolution liquid chromatography of oligonucleotides on nonporous alkylated styrene−divinylbenzene copolymers”,Anal.Biochem.,212:351−358(1993)を参照されたい)。他の組み合わせは、均等に有効であり得、分解されるよう努めるフラグメントのサイズ及び修飾の観点から評価されなければならない。
いくつかの実施形態において、キャップ形成効率特性及び/またはメチル化特性は、HPLCシステムを使用する強陰イオン交換クロマトグラフィーによって判定され得る。一般的に、キャップのないmRNAは、強陰イオン交換カラムの固定正電荷上に吸着し、所定の流量で移動相を使用して増加するイオン強度の勾配は、正の電荷を帯びたカラムとのそのイオン相互作用の強度に比例して、カラムからキャップされた種(正電荷を帯びているキャップ)を溶出する。より負の電荷を帯びた(より酸性の)キャップのない種は、あまり負の電荷を帯びていない(あまり酸性でない)キャップされた種より遅く溶出する。
特定の実施形態において、キャップされたフラグメントは、フラグメントに関するメチル化特性を特徴とする。典型的には、メチル化特性は、キャップグアニン塩基(N−7位置)のメチル化の効率を反映及び定量化する。追加の実施形態はまた、最後から2番目の塩基(キャップ1構造)のリボース環の2’−O位置のメチル化を同時に定量化し得る。いくつかの実施形態において、メチル化特性は、逆相HPLCを、単独で、またはイオン交換クロマトグラフィーと組み合わせて実施することによって判定され得る。いくつかの実施形態において、「メチル化特性」は、移動相のカラムに添加した後のある時点でカラムから溶出されるメチル化キャップされたフラグメントの量を表す一連の値を指す。上述された通り、性質がより非極性であるメチル化されたキャップ及び最後から2番目のヌクレオチドの保持時間は、より容易に溶出する極性分子と比較して、増加する。保持時間は、移動相への極性溶媒の添加によって増加し、より疎水性である溶媒の添加によって減少し得る。
いくつかの実施形態において、超高性能液体クロマトグラフィー(「UPLC」)を使用して、キャップされた及びキャップのないフラグメントを分解し、随意に、メチル化状態に関する追加の定量的情報を提供する。UPLCは、一般的に、2.5μm未満の樹脂粒径を使用するHPLC技法を指し、それは増加した流量及び線速度でさえ効率の著しい獲得を提供する。小さな分子を使用することによって、速度及びピーク能力(単位時間当たり分解されるピークの数)が拡張され得る。かかる技法は、クロマトグラフ原則を利用して、優れた分解能及び感応性を伴い、より小さな分子で充填されたカラム、及び/または増加した速度のためより高い流量を使用して分離を行う。(例えば、Swartz, M.E.,“Ultra Performance Liquid Chromatography(UPLC):an introduction”,Separation Science Redefined(2005)を参照されたい。)
特定の実施形態において、クロマトグラフ分解能(例えば、HPLC)は、質量分析(「MS」)と組み合わされ得る。LC−MS方法は、MS検出と互換性がある水性トリエチルアンモニウム−ヘキサフルオロイソプロピルアルコール(TEA HFIP)緩衝液を使用して、オリゴヌクレオチド分離及び識別のために当該技術分野において既知である(Apffel,A.,et al.,“New procedure for the use of HPLC−ESI MS for the analysis of nucleotides and oligonucleotides”,J.Chromatogr.A,777:3−21(1997))。代替的には、重炭酸トリエチルアンモニウム移動相は、溶出液へのポストカラムアセトニトリルの添加を伴う、オリゴヌクレオチド分離のために使用され得る。イオン対緩衝液は最良のMS検出感応性を与えるために選択され得る。
キャップされたフラグメントの定量的分析はまた、Gilar,M.,Anal.Biochem.,298:196−206(2001)に記載される通り、2.5μmの完全に多孔性のC18吸着剤で充填された逆相HPLCカラムを使用して実施され得る。固定相におけるオリゴヌクレオチド質量移動を向上させるために最適化され得るパラメータは、高温、小さな吸着剤粒径、及び遅い移動相流量を含む。UV検出及び最適化されたTEA−HFIP移動相を伴うトリエチルアンモニウムアセテート(TEAA)緩衝液は、LC−MS分離及びキャップされたフラグメントの特徴付けのために使用され得る。
いくつかの実施形態において、キャップされたフラグメントの定量化及びそのメチル化状態は、HPLCクロマトグラムにおけるそれぞれのピーク領域の自動統合によって達成される。データは領域割合値として表され得、それは、全クロマトグラフの合計統合ピーク領域と比較して、特定の種の統合ピーク領域の割合を指す。
いくつかの実施形態において、キャップされた及びキャップのないフラグメントの定量化は、他の適切な方法、例えば、質量分析(MS)に基づく検出によって達成され得る。当業者は、本明細書に記載される通り、キャップされた及びキャップのないフラグメントを定量化する追加の適用可能な方法を認識し得ることが意図される。
キット
本発明は、本発明に従い発明的方法を実行するのに有用な様々な試薬及び材料を含むキットをさらに提供する。本明細書に記載される定量的な手順は、診断研究所、実験室、または民間試験所によって実施され得る。本発明は、これらの異なる設定で使用することができるキットを提供する。
本発明は、本発明に従い発明的方法を実行するのに有用な様々な試薬及び材料を含むキットをさらに提供する。本明細書に記載される定量的な手順は、診断研究所、実験室、または民間試験所によって実施され得る。本発明は、これらの異なる設定で使用することができるキットを提供する。
例えば、酵素的操作及びクロマトグラフ分離によって、mRNAサンプルにおけるmRNAキャップ形成効率を定量化するための材料及び試薬がキット中に共に組み立てられ得る。特定の実施形態において、発明的キットは、クロマトグラフカラム、及び随意にカラム上のキャップされたmRNAフラグメントを分離するための薬剤、及び本発明の方法に従ってキットを使用するための指示書を含む。
各キットは、好ましくは、手順を特異的にさせる試薬を含み得る。したがって、mRNAキャップ形成効率を検出/定量化するために、キットは、標的のmRNAキャップに隣接して特にアニールする設計された配列の核酸試薬を含み得る。キットは、キャップされたフラグメントの産生のため、ヌクレアーゼ、例えば、リボヌクレアーゼH及び/またはS1ヌクレアーゼも含み得る。キットは、インビトロの転写及びキャップ形成試薬、酵素及びそれを使用するための指示書をさらに含み得る。
本発明に従うキットまたは他の製造品は、様々な試薬を保持するために1つ以上の容器を含み得る。好適な容器は、例えば、ボトル、バイアル、シリンジ(例えば、プレフィルドシリンジ)、アンプルを含む。容器は、ガラスまたはプラスチック等の様々な材料から形成されてもよい。
いくつかの実施形態において、本発明のキットは、本明細書に記載される対照レベルを判定するための好適な対照レベルまたは対照サンプルを含み得る。いくつかの実施形態において、本発明のキットは、本発明の1つ以上の方法に従ってキットを使用するための指示書を含み得、インビトロの転写及びキャップ形成のための指示書を含み得る。
実施例1:mRNAの合成
ホタルルシフェラーゼ(FFL)及びヒトエリスロポエチン(EPO)mRNAを、各それぞれの遺伝子をコードするプラスミドDNAテンプレートからインビトロ転写によって合成した。インビトロの転写は、グアニリルトランスフェラーゼを介したGTPの酵素的接合によって、塩基1のリボース環の2’OH基に2’−O−メチル残基を有する5’キャップ構造、キャップ1の付加を含んだ。およそ200ヌクレオチド長の3’ポリ(A)尾部(ゲル電気泳動法によって判定される)を、ポリAポリメラーゼと共に、ATPの付加によって組み込んだ(以下の詳細な反応条件を参照されたい)。インビトロの転写産物は、以下の配列において、それぞれ、X及びYとして表される5’及び3’非翻訳領域を含んだ。
ホタルルシフェラーゼ(FFL)及びヒトエリスロポエチン(EPO)mRNAを、各それぞれの遺伝子をコードするプラスミドDNAテンプレートからインビトロ転写によって合成した。インビトロの転写は、グアニリルトランスフェラーゼを介したGTPの酵素的接合によって、塩基1のリボース環の2’OH基に2’−O−メチル残基を有する5’キャップ構造、キャップ1の付加を含んだ。およそ200ヌクレオチド長の3’ポリ(A)尾部(ゲル電気泳動法によって判定される)を、ポリAポリメラーゼと共に、ATPの付加によって組み込んだ(以下の詳細な反応条件を参照されたい)。インビトロの転写産物は、以下の配列において、それぞれ、X及びYとして表される5’及び3’非翻訳領域を含んだ。
ヒトエリスロポエチン(EPO)mRNA(配列番号1)
コドン最適化ホタルルシフェラーゼ(FFL)mRNA(配列番号2)
X1/Y1及びX2/Y2の5’及び3’UTR配列は以下の通りであった。
X1=GGACAGAUCGCCUGGAGACGCCAUCCACGCUGUUUUGACCUCCAUAGAAGACACCGGGACCGAUCCAGCCUCCGCGGCCGGGAACGGUGCAUUGGAACGCGGAUUCCCCGUGCCAAGAGUGACUCACCGUCCUUGACACG(配列番号3)
X2=GGGAUCCUACC(配列番号4)
Y1=CGGGUGGCAUCCCUGUGACCCCUCCCCAGUGCCUCUCCUGGCCCUGGAAGUUGCCACUCCAGUGCCCACCAGCCUUGUCCUAAUAAAAUUAAGUUGCAUC(配列番号5)
Y2=UUUGAAUU(配列番号6)
mRNAの合成を、完全なリボヌクレアーゼを含まない条件下で実施した。全てのチューブ、バイアル、ピペットチップ、ピペット、緩衝液などがヌクレアーゼを含まない必要があった。メッセンジャーRNAを線状化DNAテンプレートから合成した。所望のmRNA前駆体(IVT)構築物を産生するために、約100ugの線状化DNA、rNTP(3.33mM)、DTT(10mM)、T7RNAポリメラーゼ、リボヌクレアーゼ阻害剤、ピロホスファターゼ、及び反応緩衝液(10×、800mMのヘペス(pH8.0)、20mMのスペルミジン、250mMのMgCl2、pH7.7)の混合物を、2.24mlの最終容量にリボヌクレアーゼを含まない水で調製した。反応混合物を20〜120分間37℃でインキュベートした。完了の際に、混合物をさらに15分間、デオキシリボヌクレアーゼIで処理し、適宜反応を停止させた。
前述のIVTステップからの精製されたmRNA産物を65℃で10分間変性させた。別々に、一部のGTP(20mM)、S−アデノシルメチオニン、リボヌクレアーゼ阻害剤、2’−O−メチルトランスフェラーゼ、及びグアニリルトランスフェラーゼを、8.3mlの最終濃度へと反応緩衝液(10×、500mMのトリス−HCl(pH8.0)、60mMのKCl、12.5mMのMgCl2)と共に混合した。変性の際に、mRNAを氷上で冷却し、次いで、反応混合物に添加した。組み合わせた溶液を20〜90分間37℃でインキュベートした。完了の際に、一定分量のATP(20mM)、ポリAポリメラーゼ、及び尾引き反応緩衝液(10×、500mMのトリス−HCl(pH8.0)、2.5MのNaCl、100mMのMgCl2)を添加し、合計反応混合物を約20〜45分間、37℃でさらにインキュベートした。完了の際に、最終反応混合物は反応を停止し、適宜精製される。
実施例2:キャップ形成効率のクロマトグラフ定量化
この実施例は、キャップ形成のクロマトグラフ定量化ならびにメチル化を実証する。特に、20個の塩基DNAオリゴヌクレオチドを、インビトロで合成されたキャップされたmRNAの5’UTRに対して相補的であるように設計及び合成し、5’キャップからの1個または2個の塩基内で特に結合し、好ましくは、最後から2番目のmRNAと隣接して結合する(すなわち、5’末端から第3のヌクレオチドで、その最後の2つのヌクレオチドがキャップヌクレオチドである。DNAオリゴヌクレオチドのキャップと隣接する5’UTRとの結合は、リボヌクレアーゼH介在性切断を起こしやすいDNA:RNAハイブリッドの明確な領域を確立する。いくつかの実施形態において、DNAオリゴヌクレオチドは、1〜15RNAヌクレオチドといずれかの末端で隣接する。いくつかの実施形態において、DNAオリゴヌクレオチドは、1〜15RNAヌクレオチドと3’末端で隣接する。
この実施例は、キャップ形成のクロマトグラフ定量化ならびにメチル化を実証する。特に、20個の塩基DNAオリゴヌクレオチドを、インビトロで合成されたキャップされたmRNAの5’UTRに対して相補的であるように設計及び合成し、5’キャップからの1個または2個の塩基内で特に結合し、好ましくは、最後から2番目のmRNAと隣接して結合する(すなわち、5’末端から第3のヌクレオチドで、その最後の2つのヌクレオチドがキャップヌクレオチドである。DNAオリゴヌクレオチドのキャップと隣接する5’UTRとの結合は、リボヌクレアーゼH介在性切断を起こしやすいDNA:RNAハイブリッドの明確な領域を確立する。いくつかの実施形態において、DNAオリゴヌクレオチドは、1〜15RNAヌクレオチドといずれかの末端で隣接する。いくつかの実施形態において、DNAオリゴヌクレオチドは、1〜15RNAヌクレオチドと3’末端で隣接する。
リボヌクレアーゼHを、ハイブリダイズされたインビトロで合成されたmRNAを含むサンプルRNA溶液に添加する。リボヌクレアーゼHは、DNA:RNAハイブリッドの領域においてインビトロで合成されたキャップされたmRNAを切断し、それによりキャップされたフラグメントを産生する。特定の実施形態において、この切断は、S1ヌクレアーゼまたは他のヌクレアーゼを使用して達成されて、選択のキャップ分析物によって5’末端で標識された平滑末端フラグメントを産生する。フラグメントは、好ましくは、キャップヌクレオチドを含む2〜10ヌクレオチド長である。全体としては、この過程は、キャップ存在及びキャップ修飾両方の増加した分解能を有するより小さな分子を提供する。
切断後、RNA溶液を、キャップされたmRNA対キャップのないmRNAの定量的分析のため、好適なクロマトグラフカラム上に充填する。例示的な一実施形態において、カラムは陰イオン交換HPLCカラムであり、フラグメントを、当業者に既知の方法の適用によって精製する(例えば、Wincott,F.et al,“Synthesis,deprotection,analysis and purification of RNA and ribozymes)、NUCLEIC ACIDS RES23:2677−2684(1995);Anderson,A.C.,et al.,“HPLC purification of RNA for crystallography and NMR”,RNA,2:110−117,(1996))を参照されたい)。サンプル中のキャップされたフラグメントの量を、キャップされた及びキャップのない種に対応するクロマトグラフピークを統合することによって判定する。データは、ピーク領域の形態またはキャップされたピーク領域とキャップのないピーク領域との比率で提供され得る。
同時に、分析のために同一の方法を使用して、N−7位置でのグアニンキャップのメチル化割合を評価する。さらにもっと、「キャップ1」構造モチーフを合成するとき、1つは最後から2番目の塩基のリボース環の2’−O位置でメチル化される種を分離し得る(図2)。HPLCによるメチル化されたヌクレオチドの測定は、電気化学検出を組み込む方法を含む様々な方法によって達成され得、例えば、参照により本明細書に組み込まれるPark and Ames(PROC.NATL.ACAD.SCI.USA,85:7467−7470(1988))を参照されたい。この方法は、定量的キャップ評価ならびに定量的メチル化評価の強力な組み合わせを提供する。
実施例3:インビボのタンパク質産生上のmRNA5’キャップ形成の評価
この実施例において、我々は、インビボのタンパク質産生上のmRNA5’キャップ形成の影響及びmRNA系治療の有効性に対するその潜在的影響を評価する。具体的には、我々は、ファブリ病で欠乏しているα−ガラクトシダーゼA(α−GalA)のインビボの産生上の5’キャップ形成の影響を評価する。ファブリ病は、重度の腎機能障害、角化血管腫、及び心室拡大及び僧帽弁閉鎖不全を含む循環障害を特徴とするX結合遺伝性リソソーム蓄積症である。ファブリ病はまた、抹消神経系に影響を及ぼし、四肢における苦悶の灼熱痛の発症を引き起こす。ファブリ病は、酵素α−ガラクトシダーゼA(α−GalA)の欠乏によって引き起こされる。α−GalAは、様々な複合糖質の終端α−ガラクトシル部分を切断するリソソームグリコヒドロラーゼである。ファブリ病は、中性スフィンゴ糖脂質、セラミドトリヘキソシド(CTH)の異化の遮断、ならびに細胞内及び血流中の酵素基質の蓄積をもたらす。
この実施例において、我々は、インビボのタンパク質産生上のmRNA5’キャップ形成の影響及びmRNA系治療の有効性に対するその潜在的影響を評価する。具体的には、我々は、ファブリ病で欠乏しているα−ガラクトシダーゼA(α−GalA)のインビボの産生上の5’キャップ形成の影響を評価する。ファブリ病は、重度の腎機能障害、角化血管腫、及び心室拡大及び僧帽弁閉鎖不全を含む循環障害を特徴とするX結合遺伝性リソソーム蓄積症である。ファブリ病はまた、抹消神経系に影響を及ぼし、四肢における苦悶の灼熱痛の発症を引き起こす。ファブリ病は、酵素α−ガラクトシダーゼA(α−GalA)の欠乏によって引き起こされる。α−GalAは、様々な複合糖質の終端α−ガラクトシル部分を切断するリソソームグリコヒドロラーゼである。ファブリ病は、中性スフィンゴ糖脂質、セラミドトリヘキソシド(CTH)の異化の遮断、ならびに細胞内及び血流中の酵素基質の蓄積をもたらす。
ヒトα−GalA、GLAをコードするcDNA及び遺伝子を単離し、配列決定した。ヒトα−GalAは、N終端31アミノ酸がシグナルペプチドである429アミノ酸ポリペプチドとして発現される。ヒト酵素は、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞において発現された(Desnick et al.,米国特許第5,356,804号;Ioannou et al.,J.CELL BIOL.119:1137(1992));及びinsect cells(Calhoun et al.,国際公開第90/11353号)。
ファブリ病を患っている個体は、ヒトα−GalAを用いた酵素補充療法によって処置され得る(例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,458,574号を参照されたい)。α−GAlA欠乏の発現を調節し、または補い、ひいては、根底にある欠乏を改善するさらなる方策が、関連する障害のための適切な治療法の開発に有用であり得る。かかる方策は、現存の遺伝子欠陥を補正することが可能であり、かつ/または1つ以上の標的細胞に有益な機能を提供することが可能である核酸の細胞内送達(例えば、GLAmRNA)の方法を含む。標的組織及び細胞への成功裏の送達後、組成物及び核酸は標的細胞をトランスフェクトし、核酸(例えば、GLA mRNA)は、対象の遺伝子産物(例えば、α−GALA)へと翻訳され得るか、さもなければ、対象の遺伝子産物の存在または発現を調節/制御し得る。かかる方法は、以前に記載された。例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国付与前公開第2011/0244026号を参照されたい。
この実施例において、我々は、インビボのタンパク質産生上の5’キャップ形成の影響を評価した。ヒトGLA mRNAを、遺伝子をコードするプラスミドDNAテンプレートからのインビトロの転写によって合成し、それは、続いて、キャップ0またはキャップ1のいずれかの5’キャップ構造を付加した(Fechter,P. et al.,J.GEN.VIROLOGY,86:1239−1249(2005))。ゲル電気泳動法によって判定されたおよそ200ヌクレオチド長の3’ポリ(A)尾部も付加された。GLA mRNA中に存在する5’及び3’不飽和領域は、以下に示される配列番号7におけるX及びYとして表される。
α−ガラクトシダーゼ(GLA)mRNA(配列番号7):
X=GGGAUCCUACC(配列番号4)
Y=UUUGAAUU(配列番号6)
ポリA挿入物(CO−GLA−ポリA)を有するコドン最適化α−ガラクトシダーゼも、いくつかの実施形態において利用される(配列番号8):
GLA mRNAを、使用時まで−80℃で1mg/mLの最終濃度で水中に保存した。全てのmRNA濃度を、吸収(260nmのγmax)により判定した。
GLAキャップ0mRNA、GLAキャップ1mRNA、GLA mRNA、及び他の対照のインビボの送達のために好適な配合物は、1つ以上のカチオン性脂質、ヘルパー脂質、及びペグ化脂質を用いる変化する比率の多成分脂質混合物を含む。カチオン性脂質は、(排他的ではないが)DOTAP(1,2−ジオレイル−3−トリメチルアンモニウムプロパン)、DODAP(1,2−ジオレイル−3−ジメチルアンモニウムプロパン)、DOTMA(1,2−ジ−O−オクタデセニル−3−トリメチルアンモニウムプロパン)、DLinDMA(Heyes,J.;Palmer,L.;Bremner,K.;MacLachlan,I.“Cationic lipid saturation influences intracellular delivery of encapsulated nucleic acids”,J.Contr.Rel.107:276−287(2005))、DLin−KC2−DMA(サンプル、S.C.et al.“Rational Design of Cationic Lipids for siRNA Delivery”,NATURE BIOTECH.,28:172−176(2010))、C12−200(Love,K.T.et al.“Lipid−like materials for low−dose in vivo gene silencing”,PROC NATL ACAD SCI.USA,107:1864−1869(2010))、HGT4003、ICE、ジアルキルアミノ系、イミダゾール系、グアニジウム系などを含み得る。ヘルパー脂質は、(排他的ではないが)DSPC(1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン)、DPPC(1,2−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン)、DOPE(1,2−ジオレイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン)、DPPE(1,2−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン)、DMPE(1,2−ジミリストイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン)、DOPG(,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホ−(1’−rac−グリセロl))、コレステロールなどを含み得る。ペグ化脂質は、(排他的ではないが)C6〜C20長さのアルキル鎖(複数可)を有する脂質に共有結合的に付着した最大5kDa長のポリ(エチレン)グリコール鎖を含み得る。mRNAの脂質カプセル化を、0.1%のTriton−X100の存在を伴う及び伴わないRibogreenアッセイを実施することによって計算した。粒径(動的光散乱(DLS))及びゼータ電位を、1×PBS及び1mMのKClの溶液中それぞれでMalvern Zetasizer機器を用いて判定した。
C12−200、DOPE、Chol、及びDMG−PEG2Kの一定分量の50mg/mLのエタノール溶液を混合し、3mLの最終容量へと、エタノールで希釈した。別々に、CO−GLA mRNA(キャップ0またはキャップ1)の水性緩衝溶液(10mMのクエン酸塩/150mMのNaCl、pH4.5)を、1mg/mL貯蔵物から調製した。脂質溶液を、水性mRNA溶液中に急速に注入し、振盪して、20%のエタノール中に最終懸濁液を生じさせた。結果として生じるナノ粒子懸濁液を濾過し、1×PBS(pH7.4)で透析濾過し、濃縮し、2〜8℃で保管した。最終濃度=0.72mg/mLのGLA mRNA(カプセル化)。Zave=85.5nm(Dv(50)=61.9nm;Dv(90)=113nm)。
mRNAがC12−200系脂質内にカプセル化されたときに、GLA mRNA内に組み込まれたキャップの種類がタンパク質産生に影響を与えたかどうかを判定するために、野生型(CD−1)マウスにキャップされたGLA mRNA種を注射し、その後、ヒトGLAタンパク質産生を監視した実験を実行した。キャップされたmRNA種は、キャップ0(2’−O位置でメチル化されていない)及びキャップ1(2’−Oメチル化)を含んだ。
各研究の開始時におよそ6〜8週間の年齢の雄のCD−1マウスを使用して、前述の研究を実施した。サンプルを、カプセル化されたGLA、EPO、FIX、またはAIAT mRNAの30マイクログラムの等価合計投与量の単回ボーラス尾静脈注射によって導入した。GLAタンパク質の血清濃度を6時間で判定した。全ての動物を、用量投与(±5%)の6時間後にCO2窒息によって安楽死させ、続いて、開胸及び末端心臓血液採取をした。全血液(最大取得可能な容量)を、安楽死させた動物上の心臓穿刺によって、血清分離器チューブ内へ採取し、少なくとも30分間室温で凝血させ、10分間、9300gで、22℃±5℃で、遠心分離し、血清を抽出した。6時間での中間血液採取のために、およそ40〜50μLの全血液を、顔面静脈穿刺または尾部切除によって採取した。未処置動物から採取されたサンプルを、研究動物との比較のためベースラインGLAレベルとして使用する。各マウスの肝臓及び脾臓を採取し、3つの部分に分配し、10%の中性緩衝ホルマリンまたはスナップ冷凍のいずれかで保存し、80℃で保存した。
ヒトGLAタンパク質産生を酵素結合免疫吸収分析アッセイ(「ELISA」)によって測定した。二次(検出)抗体としてウサギ抗ReplagalIgGを伴う、捕捉抗体としてヒツジ抗ReplagalG−188IgGを用いて、標準ELISA手法に従った。西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)接合ヤギ抗ウサギIgGを、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(TMB)基質溶液の活性化のために使用した。20分後、2N H2SO4を使用して反応を停止させた。Molecular Device Flex Station機器上の吸収(450nm)によって、検出を監視した。未処置マウス血清及びヒトReplagal(登録商標)タンパク質を、負及び正の対照、それぞれとして使用した。
図3に示す通り、C12−200系脂質ナノ粒子中に充填されたCO−GLA mRNAのキャップされた種の静脈内注射後、ヒトGLAタンパク質の実質的なレベルは、6時間以内にマウス血清において検出され得る。とりわけ、キャップ0構造のものに対してキャップ1構造を有するmRNAを用いるときにタンパク質生産の劇的で統計的に著しい増加がある。これらの結果は、mRNA合成過程のキャップ形成及びメチル化効率を特徴付け、定量化する能力を有することの重要性を実証した。
等価物及び範囲
当業者は、ほんの日常的な実験を使用して、本明細書に記載される本発明の特定の実施形態に対する多くの等価物を認識するか、または確認することができるであろう。本発明の範囲は、上記説明に限定されることを意図するものでははく、むしろ添付の特許請求の範囲に記載される通りである。
当業者は、ほんの日常的な実験を使用して、本明細書に記載される本発明の特定の実施形態に対する多くの等価物を認識するか、または確認することができるであろう。本発明の範囲は、上記説明に限定されることを意図するものでははく、むしろ添付の特許請求の範囲に記載される通りである。
特許請求の範囲において、「a(1つの)」、「an(1つの)」、及び「the(その)」などの冠詞は、その反対が示されるか、または別途文脈から明白でない限り、1つまたは2つ以上を意味し得る。したがって、例えば、「1つの抗体」への言及は、複数のかかる抗体を含み、「その細胞」への言及は、当業者などに既知の1つ以上の細胞への言及を含む。群の1つ以上の要素の間に「または」を含む請求項または記載は、その反対が示されるか、または別途文脈から明白でない限り、1つ、2つ以上、または全ての群要素が、所与の製品または過程において存在するか、用いられるか、または別途関連している場合に、満たされると考えられる。本発明は、群の正確に1つの要素が、所与の製品または過程において存在するか、用いられるか、または別途関連している実施形態を含む。本発明は、2つ以上、または全ての群要素が、所与の製品または過程を提示するか、それらにおいて用いられるか、または別途それらに関連している実施形態を含む。さらに、本発明は、列挙された請求項のうちの1つ以上からの1つ以上の制限、要素、節、記述用語などが別の請求項に導入される全ての変化形、組み合わせ、及び順列を包含することが理解されるべきである。例えば、別の請求項に従属する任意の請求項は、同一の基本請求項に従属する任意の他の請求項に見出される1つ以上の制限を含むように修正され得る。さらに、請求項が組成物を唱える場合に、別途示されない限り、または矛盾もしくは不一致が生じるであろうことが当業者に明らかでない限り、本明細書に開示の目的のうちのいずれか1つのために組成物を使用する方法が含まれ、本明細書に開示された作製方法のうちのいずれかまたは当該技術分野において既知の他の方法に従い組成物を作製する方法が含まれることが理解されるべきである。
要素が、一覧として、例えば、Markush群形式で提示される場合、要素の各亜群も開示され、いずれの要素(複数可)もこの群から除去され得ることが理解されるべきである。一般的に、本発明、または本発明の態様が特定の要素、特徴などを含むとして見なされる場合、本発明の特定の実施形態または本発明の態様が、かかる要素、特徴などから構成されるか、または本質的に構成されることが理解されるべきである。簡潔さを目的として、それらの実施形態は、本明細書で具体的に逐語的には記載されていない。用語「含む」は開かれており、追加の要素またはステップの包含を許容することが意図されることを留意されたい。
範囲が与えられている場合、終点を含む。さらに、別途示されるか、または別途文脈及び当業者の理解から明白でない限り、範囲として表される値は、文脈が別途明確に指示しない限り、範囲の下限の単位の10分の1まで、本発明の異なる実施形態の状態範囲内の任意の特定の値または部分範囲をとることができることが理解されるべきである。
その上、先行技術範囲内の本発明の任意の特定の実施形態が、請求項のうちのいずれか1つ以上から明らかに除外され得ることが理解されるべきである。かかる実施形態は、当業者に既知であると見なされるので、除外が明らかに本明細書に記載されていない場合でも除外され得る。本発明の組成物のいずれの特定の実施形態も、先行技術の存在に関連するかどうかに関わらず、あらゆる理由により、任意の1つ以上の請求項から除外することができる。
上記及び本文全体を通して考察された出版物は、単にそれらの開示が本出願の出願日以前であるために提供される。本明細書におけるいずれの内容も、本発明者らが、先行開示のためにかかる開示に先行する資格がないことを認めるものとして解釈されるべきではない。
他の実施形態
当業者は、前述のものが単に本発明の特定の好ましい実施形態を表すことを容易に理解するであろう。上述の手法及び組成物に対する様々な変更及び修正が、以下の特許請求の範囲に記載される通り、本発明の精神または範囲から逸脱することなくなされ得る。
当業者は、前述のものが単に本発明の特定の好ましい実施形態を表すことを容易に理解するであろう。上述の手法及び組成物に対する様々な変更及び修正が、以下の特許請求の範囲に記載される通り、本発明の精神または範囲から逸脱することなくなされ得る。
Claims (23)
- mRNAキャップ形成効率の定量化方法であって、
(1)キャップされたmRNA及びキャップのないmRNAを含むmRNAサンプルを提供することと、
(2)前記mRNAサンプルを、前記mRNAのキャップまたはキャップのない最後から2番目の塩基に隣接する前記mRNAの5’非翻訳領域における配列に対して優遇されるDNAオリゴヌクレオチドと、前記配列への前記DNAオリゴヌクレオチドアニールを可能にする条件下で接触させることと、
(3)キャップされた及びキャップのないフラグメントをもたらすDNA/RNAハイブリッド及び/またはアニールされていないmRNAを選択的に分解する1つ以上のヌクレアーゼを提供することと、
(4)クロマトグラフィーによって前記キャップされたフラグメントとキャップのないフラグメントとを分離することと、
(5)前記キャップされた及びキャップのないフラグメントの相対量を判定し、それによりmRNAキャップ形成効率を定量化することと、を含む、前記方法。 - 前記キャップが、式Iの構造を有し、
式中、
Bは、核酸塩基であり、
R1は、ハロゲン、OH、及びOCH3から選択され、
R2は、H、OH、及びOCH3から選択され、
R3は、CH3、CH2CH3、CH2CH2CH3であるか、または欠失しており、
R4は、NH2であり、
R5は、OH、OCH3、及びハロゲンから選択され、
nは、1、2、または3であり、
Mは、前記mRNAのヌクレオチドである、請求項1に記載の前記方法。 - 前記核酸塩基がグアニンである、請求項2に記載の前記方法。
- 前記キャップが式IIの構造を持つm7Gキャップであるか、または式IIIの構造を持つメチル化されていないキャップであり、
R2は、HまたはCH3であり、
R4は、NH2であり、
R5は、OHまたはOCH3であり、
R6は、HまたはCH3であり、
Mは、前記mRNAのヌクレオチドであるか、あるいは
- ステップ(4)がメチル化されたキャップされたRNAとメチル化されていないキャップされたRNAとをさらに分離する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の前記方法。
- 前記メチル化されたキャップがR3及び/またはR5の位置でのメチル化を含む、請求項5に記載の前記方法。
- 前記方法が、前記キャップされたRNAのメチル化割合を定量的に判定するステップをさらに含む、請求項5または6に記載の前記方法。
- 前記DNAオリゴヌクレオチドが10〜80ヌクレオチド長である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の前記方法。
- 前記DNAオリゴヌクレオチドが1つ以上のRNAヌクレオチドと両側で隣接する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の前記方法。
- 前記mRNAの前記5’非翻訳領域における前記配列が、前記mRNAのキャップまたはキャップのない最後から2番目の塩基から1個または2個の塩基内にある、請求項1〜9のいずれか1項に記載の前記方法。
- 前記1つ以上のヌクレアーゼがリボヌクレアーゼHを含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の前記方法。
- 前記1つ以上のヌクレアーゼが、平滑末端化されたキャップされた及びキャップのないフラグメントを産生するヌクレアーゼを含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の前記方法。
- 前記ヌクレアーゼがヌクレアーゼS1、リボヌクレアーゼH、または別の5’エクソヌクレアーゼである、請求項12に記載の前記方法。
- 前記キャップされた及びキャップのないフラグメントが前記mRNAの5個以下の塩基を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の前記方法。
- 前記キャップされた及びキャップのないフラグメントが前記mRNAの2個以下の塩基を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の前記方法。
- ステップ(4)が、前記キャップされた及びキャップのないフラグメントをクロマトグラフカラムに適用するステップを含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の前記方法。
- 前記クロマトグラフカラムが、陰イオン交換HPLCカラム、陽イオン交換HPLCカラム、逆相HPLCカラム、疎水性相互作用カラム、超高性能液体クロマトグラフィーカラム、またはサイズ排除カラムからなる群から選択される、請求項16に記載の前記方法。
- ステップ(5)が前記キャップされた及びキャップのないフラグメントの相対的ピーク領域を判定することを含む、請求項1〜17のいずれか1項に記載の前記方法。
- 前記mRNAサンプルがインビトロで合成される、請求項1〜18のいずれか1項に記載の前記方法。
- 請求項1〜19のいずれか1項に記載の前記方法に従って、mRNAキャップ形成効率を定量化するステップを含む、mRNAの製造方法。
- 前記方法が、mRNAキャップ形成効率を定量化することからの結果に基づいた製造条件を調節するステップを含む、請求項20に記載の前記方法。
- 前記定量化ステップが、mRNAロットを解放する前に実行される、請求項20または21に記載の前記方法。
- 請求項20〜22のいずれか1項に記載の前記方法に従って、製造されたmRNA。
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