JP2016514597A - 注射デバイス - Google Patents

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Abstract

本発明は、第1のアパーチャ(11)または窓を有するハウジング(10)と、ハウジング(10)内に位置するとともに用量設定中および用量投薬中にはハウジング(10)に対して回転可能である用量インジケータ(120)と、ハウジング(10)と用量インジケータ(120)との間に介在するゲージ要素(110)とを含む、注射デバイスに言及する。ゲージ要素(110)は、用量インジケータ(120)の少なくとも一部が第1および第2のアパーチャ(11、111)または窓を通して見えるように、ハウジング(10)の第1のアパーチャ(11)または窓に対して位置する、第2のアパーチャ(111)または窓を有する。さらに、ゲージ要素(110)は、ハウジング(10)内において軸方向にガイドされ、用量インジケータ(120)の回転によってゲージ要素(110)が軸方向で変位するように、用量インジケータ(120)とねじ係合される。注射デバイスは、用量を注射デバイスから排出するのに必要な力を提供するように適用された、弾性部材(90)をさらに含む。

Description

本発明は、注射デバイス、すなわち多数のユーザ可変用量の薬剤を選択し投薬するための薬物送達デバイスに関する。
ペン型薬物送達デバイスは、正式な医療訓練を受けていない人による規則的な注射が行われる用途を有する。これは、糖尿病患者の間でますます一般的になっており、自己治療によってかかる患者が自身の疾患の効果的な管理を行うことが可能になる。実際には、かかる薬物送達デバイスによって、ユーザは多数のユーザ可変用量の薬剤を個々に選択し投薬することができる。本発明は、設定用量を増加または減少させる可能性がない、所定の用量の投薬のみが可能な、いわゆる固定用量デバイスは対象としない。
基本的に、再設定可能なデバイス(すなわち、再使用可能)と再設定不能なもの(すなわち、使い捨て)との、2つのタイプの薬物送達デバイスが存在する。たとえば、使い捨てのペン型送達デバイスは内蔵式デバイスとして供給される。かかる内蔵式デバイスは取外し可能な充填済みカートリッジを有していない。より正確に言えば、充填済みカートリッジは、デバイス自体を破壊することなく、これらのデバイスから除去し交換することができない。したがって、かかる使い捨てデバイスは再設定可能な用量設定機構を有する必要がない。本発明は、両方のタイプのデバイスに、すなわち使い捨てのデバイスならびに再使用可能なデバイスに適用可能である。
薬物送達デバイスのタイプのさらなる違いとして駆動機構を参照する。手動で、たとえばユーザが注射ボタンに力を加えることによって駆動されるデバイス、ばねなどによって駆動されるデバイス、これら2つの概念を組み合わせたデバイス、すなわち、ユーザが注射力を及ぼすことを依然として要する、ばね利用のデバイスが存在する。ばねタイプのデバイスは、事前荷重されたばね、および用量選択中にユーザによって荷重されるばねを含む。いくつかの蓄積エネルギーデバイスは、ばねの事前荷重と、たとえば用量設定中にユーザによって提供される、追加のエネルギーとの組合せを使用する。
これらのタイプのペン型送達デバイス(大型の万年筆にしばしば似ているのでそのように呼ばれる)は、一般に、しばしばハウジングまたはホルダに収容されるカートリッジを含むカートリッジセクションと、カートリッジセクションの一端に連結されるニードルアセンブリと、カートリッジセクションの他端に連結される投薬セクションとの、3つの主要要素で構成される。カートリッジ(しばしばアンプルと呼ばれる)は、一般的に、薬物(たとえば、インスリン)が充填されたリザーバと、カートリッジリザーバの一端にある可動のゴムタイプの栓もしくはストッパと、しばしば絞られている他端にある、穿孔可能なゴムシールを有する頂部とを含む。圧着式の環状金属バンドが、一般的に、ゴムシールを適所で保持するのに使用される。カートリッジハウジングは一般的にプラスチック製とすることができ、カートリッジリザーバは、従来、ガラスで作られてきた。
ニードルアセンブリは一般的に、交換可能な両頭針アセンブリである。注射の前に、交換可能な両頭針アセンブリがカートリッジアセンブリの一端に取り付けられ、用量が設定され、次に設定用量が投与される。かかる取外し可能なニードルアセンブリは、カートリッジアセンブリの穿孔可能な封止端部上にねじ止めされるか、または押し付けられる(すなわち、カチッと留められる)。
投薬セクションまたは用量設定機構は、一般的に、用量を設定(選択)するのに使用されるペン型デバイスの部分である。注射の間、用量設定機構内に収容されたスピンドルまたはピストンロッドが、カートリッジの栓またはストッパに押し付けられる。この力によって、カートリッジ内に収容された薬物が、取り付けられたニードルアセンブリを通して注射される。注射後、ほとんどの薬物送達デバイスおよび/またはニードルアセンブリのメーカーならびに供給業者によって一般に推奨されるように、ニードルアセンブリが除去され廃棄される。
本発明による多数のユーザ可変用量の薬剤を選択し投薬する使い捨ての薬物送達デバイスは、一般的に、ハウジングと、カートリッジを受けるカートリッジホルダと、親ねじまたはピストンロッドと、用量投薬中にピストンロッドを駆動する手段とを含む。かかる使い捨ての薬物送達デバイスは、特許文献1によって知られており、そこでは、カートリッジホルダがデバイスハウジングに堅く取り付けられている。カートリッジ栓に作用するピストンロッドは、用量投薬中にドライバによって進められる。カートリッジ内に残っている用量は、栓の位置、およびカートリッジ内におけるピストンロッドの遠位端によってユーザに示される。特に視覚障害のあるユーザは、カートリッジ内に残っている用量を特定することが困難であると感じることがある。
さらに、特許文献2は、ハウジングと、弾性部材と、ハウジング内に位置する用量インジケータ筒に動作可能に接続された用量設定部材とを含む、注射デバイスを開示している。弾性部材は、用量を注射デバイスから排出するのに必要な力を、注射デバイスの軸方向で提供するように適用されたつる巻きばねである。用量設定部材および用量インジケータ筒は、互いに対して可動であり、協働して注射デバイスから排出される用量を設定する。用量インジケータ筒はハウジングのねじ付き部分と係合する。用量インジケータ筒は、用量設定の間、ハウジング内におけるハウジングに対する回転および並進運動の組合せを受けるように適用される。用量インジケータ筒の回転および並進運動の組合せは、ハウジングとのねじ込みインターフェースによって引き起こされる。一般に、用量設定中の用量インジケータ筒の並進運動によって、設定用量の量に応じてインジケータ筒がハウジングから突出するか、あるいは、設定用量とは独立して筒がハウジング内で被覆されることが好ましい場合、これには比較的長いハウジングを要する。
特許文献3は、請求項1のプリアンブルに記載の注射デバイスを開示している。この注射デバイスは、用量を注射デバイスから排出する(すなわち、ばねなどの助けを借りずに)のに必要な手動の力を要する。このデバイスは、ハウジングと、容器から注射液を押し出す第1の構成要素と、第1の構成要素とねじ係合された投薬構成要素とを含む。投薬構成要素は、所望の注射投薬を選択する目的で、ハウジングに対して第1の構成要素とともに回転することができる。さらに、投薬構成要素は、投薬構成要素を回転させると、ハウジング内において軸方向で、かつ投薬構成要素に対して動く窓スリーブとねじ係合されている。投薬構成要素上に設けられた数字スケールは、この窓スリーブを通して見える。用量設定中に回転し、また用量設定中に窓スリーブが並進してハウジングから出るにつれて、ハウジングから離れる方向に軸方向で同時に動く、ノブが設けられる。このように、投薬構成要素は用量設定中に並進運動を行わないが、用量が設定されるとハウジングから突出する構成要素(窓スリーブを備えたノブ)が依然として存在する。類似の手動式のデバイスが、窓スリーブが透明ではないが投薬構成要素上における視界を歪ませる構造を有する、特許文献4によって知られている。ハウジングの窓は、窓スリーブの歪ませる効果を部分的に反転させてもよい、それに対応した歪ませる構造を有する。
WO2004/078241A1 EP1 804 858 B1 WO2008/145171A1 WO2010/020311A1
本発明の1つの目的は、ユーザによって加えられる必要な投薬力が小さく、また設定用量のインジケーションが改善された、薬物送達デバイスを提供することである。さらなる目的は、好ましくは用量設定中に構成要素が並進してハウジングから外れることなく、薬物送達デバイスのサイズをコンパクトにすることである。
この目的は請求項1で定義されるデバイスによって解決される。
本発明の第1の実施形態によれば、注射デバイスは、第1のアパーチャまたは窓を有するハウジングと、ハウジング内に位置するとともに用量設定中および用量投薬中にはハウジングに対して回転可能である用量インジケータと、ハウジングと用量インジケータとの間に介在するゲージ要素とを含む。ゲージ要素は、用量インジケータの少なくとも一部が第1および第2のアパーチャまたは窓を通して見えるように、ハウジングの第1のアパーチャまたは窓に対して位置する、第2のアパーチャまたは窓を有する。換言すれば、ゲージ要素は、好ましくはハウジングの長穴である第1のアパーチャまたは窓を通して見え、用量インジケータは、重なり合う第1および第2のアパーチャまたは窓を通して見える。さらに、ゲージ要素は、ハウジング内において軸方向でガイドされ、用量インジケータの回転によってゲージ要素が軸方向で変位するように、用量インジケータとねじ係合される。注射デバイスは、用量を注射デバイスから排出するのに必要な力を提供するように適用された、弾性部材をさらに含む。
したがって、ゲージ要素の位置は、実際に設定および/または投薬された用量を特定するのに使用される。ゲージ部材の異なる色のセクションは、ディスプレイ上の数字、記号などを読むことなく、設定および/または投薬された用量を特定するのを容易にする。ゲージ要素は用量インジケータとねじ係合されているので、用量インジケータが回転すると、ゲージ要素が用量インジケータに対して、またハウジングに対して軸方向で変位する。好ましくは、第1のアパーチャまたは窓は、対比要素を被覆しかつ露出させるゲージ範囲を見せるとともに、用量インジケータ上の用量数字も見せる。ゲージ要素は、デバイスの長手方向で延びるシールドまたはストリップの形態を有する。代替例として、ゲージ要素はスリーブである。本発明の一実施形態では、用量インジケータは一連の数字または記号で印を付けられ、ゲージ要素はアパーチャまたは窓を含む。用量インジケータをゲージ要素の径方向内側に位置させると、これによって、用量インジケータ上の数字または記号の少なくとも1つがアパーチャまたは窓を通して見えるようになる。換言すれば、ゲージ要素は、用量インジケータの一部分を遮蔽または被覆し、用量インジケータの限定された部分のみを見せるのに使用される。この機能は、ゲージ要素自体に加えて、実際に設定および/または投薬された用量を特定もしくは示すのに適している。
用量インジケータの読み間違いを回避するため、ゲージ要素は、好ましくは、実際の設定用量に相当する数字または同様の記号のみがゲージ要素を通して見え、さらなる数字または同様の記号は少なくとも部分的にゲージ要素によって被覆され、したがって読取り不能であるように、用量インジケータを遮蔽する。数字または記号を含む用量インジケータの範囲がデバイスの長手方向で長さを有し、ゲージ要素が用量インジケータに対して軸方向で移動することを考慮して、用量インジケータ上の数字または記号のほとんど(またはいくつか)を被覆するには、ゲージ要素がその窓またはアパーチャの両側に遮蔽部分を含むことを要する。換言すれば、ゲージ要素は、好ましくは細長い構成要素部材であり、たとえば主にデバイスの長手方向で延び、窓またはアパーチャを有するとともに、窓またはアパーチャの両側にフランジもしくは類似の遮蔽部分を有する。好ましい一実施形態では、フランジまたは遮蔽部分それぞれの軸方向長さ、および窓またはアパーチャの軸方向長さの合計は、用量インジケータ上の数字または記号を備えた範囲の軸方向長さに等しい。このことは、主に実際の設定用量がゲージ要素の窓またはアパーチャを通して見え、他の数字または記号のすべてもしくはほとんどが被覆されているという条件で、フランジまたは遮蔽部分が、用量インジケータ上の数字もしくは記号を備えた範囲と比べてある程度短いかまたは長いという実施形態を除外しない。
ゲージ要素は、ハウジングと用量インジケータとの間に直接介在する径方向位置で、すなわちハウジングとゲージ要素の間またはゲージ要素と用量インジケータの間のどちらかに介在する、追加の構成部品を有さずに、ハウジング内に配置することができる。
好ましくは、ゲージ要素の窓またはアパーチャは透明であり、すなわち、用量ディスプレイ上の数字または記号を、読取り不能であるような形で歪ませない。これは、ハウジングおよびゲージ要素の窓またはアパーチャの一方もしくは両方の拡大効果を除外しない。ハウジングの窓またはアパーチャ、およびゲージ要素の窓またはアパーチャは、好ましくは、他方の窓またはアパーチャの有無にかかわらず、用量ディスプレイ上の数字または記号を見るのにそれぞれ適している。
用量インジケータは、好ましくは、外表面に螺旋ねじ山を備えた第1の部分と、外表面の螺旋状経路上に配置された数字または記号を備えた第2の部分とを有し、第1および第2の部分は、デバイスの長手方向で前後に位置し、重なり合わない。対応する雌ねじ山または雌ねじ山セグメントを、ゲージ要素のフランジまたは遮蔽部分の1つに配置することができる。
用量投薬に要する力またはトルクを発生させる、ばねなどの弾性部材を提供することで、用量投薬のためにユーザが加える力が低減される。これは、器用さに障害があるユーザにとって特に有用である。それに加えて、必要な投薬行程の結果である、既知の手動で駆動されるデバイスにおけるダイヤルの延長は、弾性部材を解放するのに要するのは小さい始動行程のみなので、弾性部材を提供することによって省略される。
一般に、ゲージ要素および用量インジケータの概念は、駆動ばねを有するまたは有さない、様々なタイプのデバイスに適用可能である。本発明の好ましい実施形態では、弾性部材は、予荷重されたばね、または用量選択中にユーザによって荷重されるばねである。これは、ばねの予荷重と、たとえば用量設定中に、ユーザによって提供される追加のエネルギーとの組合せを使用するデバイスを含む。好ましくは、弾性部材は、用量設定中に好ましくは緊張されるねじりばねである。たとえば、ねじりばねは、一端がハウジングに、またその他端が用量インジケータに固定される。代替例として、弾性部材は、駆動部材に対して軸方向および回転方向で制約された、たとえばピストンロッドに対して回転方向で制約された、第1のスプールに取り付けられた第1の端部および第2のスプールに取り付けられた第2の端部を有する、動力リザーバとしての、逆方向に巻かれた板状の渦巻ばねを含む。
好ましい一実施形態では、用量インジケータは、用量設定中、ハウジング内でハウジングに対する回転運動のみを受けるように適用される。換言すれば、用量インジケータは用量設定中には並進運動を行わない。これにより、用量インジケータがハウジングから巻き出されることがなく、または用量インジケータをハウジング内で被覆するためにハウジングを延長しなくてもよくなる。
注射デバイスは、用量設定中には回転せず用量投薬中には回転する、駆動部材をさらに含む。この駆動部材は、たとえば、用量設定中または用量設定後のねじりばねが緊張した状態で、デバイスをロックするのに使用される。駆動部材の解放は、ねじりばねのような弾性部材を解放するのに使用される。
クラッチは、好ましくは駆動部材と用量インジケータとの間に配置されて、注射デバイスに提供される。たとえば、クラッチは、用量設定中には駆動部材および用量インジケータの相対回転を可能にし、用量投薬中には駆動部材および用量インジケータを回転方向で制約する。かかるクラッチは、駆動部材の一連の歯と、それに対応する、たとえば用量インジケータに対して回転方向で制約された、別個のクラッチ板のクラッチ歯とを含む。駆動部材が用量設定中には回転不能に保持される場合、駆動部材に対する用量インジケータの相対回転によってこのクラッチがスリップする。戻しばねの圧縮は、クラッチの摩擦力を増加させて、投薬中にそれがスリップするのを防ぐ助けとするとともに、ドライバが用量インジケータと同じ量回転するのを担保するのに使用される。好ましくは、これに加えて、投薬中には用量インジケータと駆動部材との間のスプラインが係合されて、相対回転を防ぐ。
デバイスが、薬剤の可変のユーザ選択可能な用量を投薬するのに適していることが好ましい。デバイスは、使い捨てのデバイス、すなわち空のカートリッジの交換に備えていないデバイスである。
好ましい一実施形態によれば、薬物送達デバイスは、最大設定可能用量および最小設定可能用量を規定するリミッタ機構を含む。一般的に、最小設定可能用量はゼロ(インスリン製剤0IU)なので、リミッタは用量投薬の終わりにデバイスを停止させる。最大設定可能用量は、たとえばインスリン製剤60、80、または120IUであり、過剰投与を回避するように制限される。好ましくは、最小用量および最大用量の限界はハードストップ機能によって提供される。
リミッタ機構は、最小用量(ゼロ)位置で当接する、用量インジケータ上の第1の回転止め具およびゲージ要素上の第1のカウンタ止め具と、最大用量位置で当接する、用量インジケータ上の第2の回転止め具およびゲージ要素上の第2のカウンタ止め具とを含む。用量設定中および用量投薬中に用量インジケータがゲージ要素に対して回転する際、これらの2つの構成要素は、信頼性が高く堅牢なリミッタ機構を形成するのに適している。好ましくは、リミッタ機構は、用量ディスプレイ上の螺旋ねじ山の端部として設けられる最小用量(ゼロ)位置止め具と、ゲージ要素上の螺旋ねじ山の端部として設けられる最小用量(ゼロ)位置カウンタ止め具、および/または用量ディスプレイ上の螺旋ねじ山の端部として設けられる最大用量位置止め具と、ゲージ要素上の螺旋ねじ山の端部として設けられる最大用量位置カウンタ止め具を含む。たとえば、用量インジケータは、一端または両端にハードストップを有する雌ねじ山を備え、ゲージ要素は、一端または両端にハードストップを有する(雄)ねじ山セグメントを備える。
過少投与または誤動作を防ぐため、薬物送達デバイスは、カートリッジに残っている液体の量を超える用量の設定を防ぐための最終用量保護機構を含んでもよい。好ましい一実施形態では、この最終用量保護機構は単に、カートリッジが最大用量(たとえば、120IU)未満を収容しているとき、カートリッジに残っている薬剤を検出する。
たとえば、最終用量保護機構は、駆動部材と、用量設定および用量投薬中に回転する構成要素との間に介在して位置するナット部材を含む。用量設定および用量投薬中に回転する構成要素は、用量インジケータに対して回転方向で制約された用量インジケータまたはダイヤルスリーブであってもよい。好ましい一実施形態では、用量インジケータおよび/またはダイヤルスリーブは、用量設定中および用量投薬中に回転するが、駆動部材は、用量投薬中にのみ、用量インジケータおよび/またはダイヤルスリーブとともに回転する。したがって、この実施形態では、ナット部材は用量設定中にのみ動き、用量投薬中にはこれらの構成要素に対して静止したままである。好ましくは、ナット部材は、駆動部材にねじ止めされ、用量インジケータおよび/またはダイヤルスリーブにスプライン接続される。代替例として、ナット部材は、用量インジケータおよび/またはダイヤルスリーブにねじ止めされ、駆動部材にスプライン接続することができる。ナット部材は、フルナットまたはその一部、たとえば半割りナットであってもよい。
さらなる代替例として、最終用量保護機構は、ハウジングに対して回転方向で制約されるクリッカスリーブと、用量設定中および用量キャンセル中のみ回転するダイヤルスリーブとの間に介在して位置する、ナット部材を含む。やはり、用量設定中および用量キャンセル中のみ、クリッカスリーブとダイヤルスリーブとの間で相対回転が生じ、それによって最終用量ナットが動き、用量投薬中には、クリッカスリーブとダイヤルスリーブとの間で相対運動が生じないので、最終用量ナットはクリッカスリーブおよびダイヤルスリーブに対するその相対位置を維持する。上述の実施形態と同様に、ナットは、フルナットまたはその一部であり、クリッカスリーブおよびダイヤルスリーブの一方にスプライン接続され、クリッカスリーブおよびダイヤルスリーブの他方にねじ止めされる。
注射デバイスは、触覚および/または可聴フィードバックを発生させる、少なくとも1のクリッカ機構を含んでもよい。好ましくは、クリッカ機構は用量投薬の終了を知らせる。本発明の好ましい一実施形態では、デバイスは少なくとも、用量設定および/または用量投薬中に可聴および/または触覚の第1のフィードバックを生成する第1のクリッカと、用量投薬中に、デバイスがその最小用量(ゼロ)位置に達すると、第1のフィードバックとは別個の可聴および/または触覚の第2のフィードバックを生成する第2のクリッカとを含む。注射デバイスは、用量設定中および用量投薬中に活性である異なるクリッカを有してもよい。
ばね荷重式の注射デバイスは、弾性部材(たとえば、ばね)に蓄積されたエネルギーを解放するための作動要素を含む場合が多い。一般的に、ユーザは、用量が設定された後にこの作動要素を押すかまたは起動して、用量投薬を開始する。第1の実施形態によれば、作動要素は、ハウジングの近位端に、すなわち針から離れる方向に面する端部に位置するボタンを含んでもよい。代替例として、好ましくはデバイスの遠位領域で、ハウジングの側面に位置するトリガを設けてもよい。作動要素は、用量投薬中に駆動部材および用量インジケータを回転方向で制約するため、クラッチに対して作用してもよい。
薬物送達デバイスは薬剤を収容したカートリッジを含んでもよい。本明細書で使用する用語「薬剤」は、少なくとも1つの薬学的に活性な化合物を含む医薬製剤を意味し、
ここで、一実施形態において、薬学的に活性な化合物は、最大1500Daまでの分子量を有し、および/または、ペプチド、タンパク質、多糖類、ワクチン、DNA、RNA、酵素、アンチハウジングもしくはそのフラグメント、ホルモンもしくはオリゴヌクレオチド、または上述の薬学的に活性な化合物の混合物であり、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、または糖尿病性網膜症などの糖尿病関連の合併症、深部静脈血栓塞栓症または肺血栓塞栓症などの血栓塞栓症、急性冠症候群(ACS)、狭心症、心筋梗塞、がん、黄斑変性症、炎症、枯草熱、アテローム性動脈硬化症および/または関節リウマチの処置および/または予防に有用であり、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病または糖尿病性網膜症などの糖尿病に関連する合併症の処置および/または予防のための少なくとも1つのペプチドを含み、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、少なくとも1つのヒトインスリンもしくはヒトインスリン類似体もしくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)もしくはその類似体もしくは誘導体、またはエキセンジン−3もしくはエキセンジン−4もしくはエキセンジン−3もしくはエキセンジン−4の類似体もしくは誘導体を含む。
インスリン類似体は、たとえば、Gly(A21),Arg(B31),Arg(B32)ヒトインスリン;Lys(B3),Glu(B29)ヒトインスリン;Lys(B28),Pro(B29)ヒトインスリン;Asp(B28)ヒトインスリン;B28位におけるプロリンがAsp、Lys、Leu、Val、またはAlaで置き換えられており、B29位において、LysがProで置き換えられていてもよいヒトインスリン;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28−B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリン、およびDes(B30)ヒトインスリンである。
インスリン誘導体は、たとえば、B29−N−ミリストイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−パルミトイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイルヒトインスリン;B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(N−リトコリル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)−des(B30)ヒトインスリン、およびB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
エキセンジン−4は、たとえば、H−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH2配列のペプチドであるエキセンジン−4(1−39)を意味する。
エキセンジン−4誘導体は、たとえば、以下のリストの化合物:
H−(Lys)4−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)5−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);または
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
(ここで、基−Lys6−NH2が、エキセンジン−4誘導体のC−末端に結合していてもよい);
または、以下の配列のエキセンジン−4誘導体:
desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2(AVE0010)、
H−(Lys)6−desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
desAsp28Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
H−desAsp28Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
desMet(O)14,Asp28Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2;
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Lys6−desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
H−desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2;
または前述のいずれか1つのエキセンジン−4誘導体の薬学的に許容される塩もしくは溶媒和化合物
から選択される。
ホルモンは、たとえば、ゴナドトロピン(フォリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロピン(ソマトロピン)、デスモプレシン、テルリプレシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、ロイプロレリン、ブセレリン、ナファレリン、ゴセレリンなどの、Rote Liste、2008年版、50章に列挙されている脳下垂体ホルモンまたは視床下部ホルモンまたは調節性活性ペプチドおよびそれらのアンタゴニストである。
多糖類としては、たとえば、グルコサミノグリカン、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリン、もしくは超低分子量ヘパリン、またはそれらの誘導体、または上述の多糖類の硫酸化形態、たとえば、ポリ硫酸化形態、および/または、薬学的に許容されるそれらの塩がある。ポリ硫酸化低分子量ヘパリンの薬学的に許容される塩の例としては、エノキサパリンナトリウムがある。
抗体は、基本構造を共有する免疫グロブリンとしても知られている球状血漿タンパク質(約150kDa)である。これらは、アミノ酸残基に付加された糖鎖を有するので、糖タンパク質である。各アンチハウジングの基本的な機能単位は免疫グロブリン(Ig)単量体(1つのIg単位のみを含む)であり、分泌型抗体はまた、IgAなどの2つのIg単位を有する二量体、硬骨魚のIgMのような4つのIg単位を有する四量体、または哺乳動物のIgMのように5つのIg単位を有する五量体でもあり得る。
Ig単量体は、4つのポリペプチド鎖、すなわち、システイン残基間のジスルフィド結合によって結合された2つの同一の重鎖および2本の同一の軽鎖から構成される「Y」字型の分子である。それぞれの重鎖は約440アミノ酸長であり、それぞれの軽鎖は約220アミノ酸長である。重鎖および軽鎖はそれぞれ、これらの折り畳み構造を安定化させる鎖内ジスルフィド結合を含む。それぞれの鎖は、Igドメインと呼ばれる構造ドメインから構成される。これらのドメインは約70〜110個のアミノ酸を含み、そのサイズおよび機能に基づいて異なるカテゴリー(たとえば、可変すなわちV、および定常すなわちC)に分類される。これらは、2つのβシートが、保存されたシステインと他の荷電アミノ酸との間の相互作用によって一緒に保持される「サンドイッチ」形状を作り出す特徴的な免疫グロブリン折り畳み構造を有する。
α、δ、ε、γおよびμで表される5種類の哺乳類Ig重鎖が存在する。存在する重鎖の種類によりアンチハウジングのアイソタイプが定義され、これらの鎖はそれぞれ、IgA、IgD、IgE、IgGおよびIgM抗体中に見出される。
異なる重鎖はサイズおよび組成が異なり、αおよびγは約450個のアミノ酸を含み、δは約500個のアミノ酸を含み、μおよびεは約550個のアミノ酸を有する。各重鎖は、2つの領域、すなわち定常領域(C)と可変領域(V)を有する。1つの種において、定常領域は、同じアイソタイプのすべての抗体で本質的に同一であるが、異なるアイソタイプの抗体では異なる。重鎖γ、α、およびδは、3つのタンデム型のIgドメインと、可撓性を加えるためのヒンジ領域とから構成される定常領域を有し、重鎖μおよびεは、4つの免疫グロブリン・ドメインから構成される定常領域を有する。重鎖の可変領域は、異なるB細胞によって産生された抗体では異なるが、単一B細胞またはB細胞クローンによって産生された抗体すべてについては同じである。各重鎖の可変領域は、約110アミノ酸長であり、単一のIgドメインから構成される。
哺乳類では、λおよびκで表される2種類の免疫グロブリン軽鎖がある。軽鎖は2つの連続するドメイン、すなわち1つの定常ドメイン(CL)および1つの可変ドメイン(VL)を有する。軽鎖のおおよその長さは、211〜217個のアミノ酸である。各アンチハウジングは、常に同一である2本の軽鎖を有し、哺乳類の各アンチハウジングにつき、軽鎖κまたはλの1つのタイプのみが存在する。
すべての抗体の一般的な構造は非常に類似しているが、所与のアンチハウジングの固有の特性は、上記で詳述したように、可変(V)領域によって決定される。より具体的には、各軽鎖(VL)について3つおよび重鎖(HV)に3つの可変ループが、抗原との結合、すなわちその抗原特異性に関与する。これらのループは、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる。VHドメインおよびVLドメインの両方からのCDRが抗原結合部位に寄与するので、最終的な抗原特異性を決定するのは重鎖と軽鎖の組合せであり、どちらか単独ではない。
「アンチハウジングフラグメント」は、上記で定義した少なくとも1つの抗原結合フラグメントを含み、そのフラグメントが由来する完全アンチハウジングと本質的に同じ機能および特異性を示す。パパインによる限定的なタンパク質消化は、Igプロトタイプを3つのフラグメントに切断する。1つの完全なL鎖および約半分のH鎖をそれぞれが含む2つの同一のアミノ末端フラグメントが、抗原結合フラグメント(Fab)である。サイズが同等であるが、鎖間ジスルフィド結合を有する両方の重鎖の半分の位置でカルボキシル末端を含む第3のフラグメントは、結晶可能なフラグメント(Fc)である。Fcは、炭水化物、相補結合部位、およびFcR結合部位を含む。限定的なペプシン消化により、Fab片とH−H鎖間ジスルフィド結合を含むヒンジ領域の両方を含む単一のF(ab’)2フラグメントが得られる。F(ab’)2は、抗原結合に対して二価である。F(ab’)2のジスルフィド結合は、Fab’を得るために切断することができる。さらに、重鎖および軽鎖の可変領域は、縮合して単鎖可変フラグメント(scFv)を形成することもできる。
薬学的に許容される塩は、たとえば、酸付加塩および塩基性塩である。酸付加塩としては、たとえば、HClまたはHBr塩がある。塩基性塩は、たとえば、アルカリまたはアルカリ土類、たとえば、Na+、またはK+、またはCa2+から選択されるカチオン、または、アンモニウムイオンN+(R1)(R2)(R3)(R4)(式中、R1〜R4は互いに独立に:水素、場合により置換されたC1〜C6アルキル基、場合により置換されたC2〜C6アルケニル基、場合により置換されたC6〜C10アリール基、または場合により置換されたC6〜C10ヘテロアリール基を意味する)を有する塩である。薬学的に許容される塩のさらなる例は、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」17版、Alfonso R.Gennaro(編)、Mark Publishing Company、Easton、Pa.、U.S.A.、1985およびEncyclopedia of Pharmaceutical Technologyに記載されている。
薬学的に許容される溶媒和物は、たとえば、水和物である。
本発明の非限定的な例示の実施形態について、添付図面を参照して以下に記載する。
本発明の第1の実施形態による注射デバイスの構成要素を示す分解組立図である。 図1のデバイスの斜視図である。 図1のデバイスの断面図である。 図1のデバイスの詳細を示す拡大図である。 図1のデバイスの詳細を示す拡大図である。 図1のデバイスの詳細を示す拡大断面図である。 休止状態の図1のデバイスを示す断面図である。 起動状態の図1のデバイスを示す断面図である。 図1のデバイスの詳細を示す拡大断面図である。 本発明の第2の実施形態による注射デバイスの構成要素を示す分解組立図である。 図10のデバイスの斜視図である。 図10のデバイスの断面図である。 図10のデバイスの詳細を示す拡大図である。 図10のデバイスの詳細を示す拡大断面図である。 a、bは、図10のデバイスの詳細を示す拡大図である。 a、bは、図10のデバイスの詳細を示す拡大図である。 休止状態の図10のデバイスを示す断面図である。 起動状態の図10のデバイスを示す断面図である。 休止状態にある本発明の第3の実施形態による注射デバイスを示す断面図である。 起動状態の図19のデバイスを示す断面図である。 本発明の第4の実施形態による注射デバイスの構成要素を示す分解組立図である。 図21のデバイスを示す一部切欠き側面図である。
図2は、注射ペンの形態である薬物送達デバイスを示す。デバイスは、遠位端(図2の上端部)および近位端(図2の下端部)を有する。薬物送達デバイスの構成部品は図1に示されている。薬物送達デバイスは、ハウジング10と、カートリッジホルダ20と、親ねじ(ピストンロッド)30と、ドライバ40と、ナット50と、ダイヤルスリーブ60と、ボタン70と、用量セレクタ80と、ねじりばね90と、ロッキングアーム100と、ゲージ要素110と、用量インジケータ(数字スリーブ)120と、クラッチ板130と、クラッチばね140と、戻しばね150と、支承部160と、カートリッジ170とを含む。針ハブおよび針カバーを備えた針装置(図示せず)を、上述のように交換することができる、追加の構成要素として提供することができる。
ハウジング10または本体は全体的に管状の要素である。図面に示される実施形態では、ハウジング10は、液体薬物カートリッジ170およびカートリッジホルダ20のための位置、ロッキングアーム100を回転方向で制約するインターフェース、スロット11またはレンズであって、そこを通して、用量インジケータ120上の用量数字、および対比要素を好ましくは被覆しかつ露出させるゲージ要素110のゲージ範囲を見ることができる、スロット11またはレンズ、ならびに用量セレクタ80を軸方向で保持する外表面上の機能、たとえば周溝を提供する。フランジ状の内壁12は、ピストンロッド30と係合する雌ねじ山を含む。さらに、ドライバ40との相互作用のため、クリッカアーム13またはビームがハウジング10に統合される。
カートリッジホルダ20はハウジング10の遠位面に位置する。カートリッジホルダは、カートリッジ170を受ける管状の透明または半透明の構成要素であってもよい。カートリッジホルダ20の遠位端(図2の上端部)は、針構成を取り付けるための手段を備えてもよい。取外し可能なキャップ(図示せず)を、カートリッジホルダ20の上に嵌合するように設けてもよく、クリップ機能を介して保持してもよい。
親ねじ30は、スプライン接続インターフェースを介してドライバ40に対して回転方向で制約される、雄ねじ山31を備えた細長い部材である。インターフェースは、少なくとも1つの長手方向溝またはトラック32と、それに対応するドライバ40の突出部またはスプライン44とを含む。回転させると、親ねじ30は、ハウジング10とのそのねじ込みインターフェースによって、ドライバ40に対して軸方向で動かされる。
ドライバ40は、ダイヤルスリーブ60とのインターフェースから、クラッチ板130を介して、ロッキングアーム100とのスプライン歯インターフェース41まで延びるスリーブである。これにより、用量設定中にドライバ40に対してロッキングアーム100が回転方向で制約される。用量ボタン70が押されると、これらのスプライン歯が係合解除されて、ドライバ40が回転できるようになる。さらに、クラッチ板130との係合のため、ドライバ40の近位側端面に歯42が設けられる。ドライバ40は、ナット50のための螺旋状トラックを提供するねじ付きセクション43を有する。それに加えて、ねじ山43トラックの端部、または好ましくはねじ山43上におけるナット50の動きを制限する回転ハードストップであってもよい、最終用量アバットメントが設けられる。
ナット50は、最終用量リミッタ機構の一部である。ナット50は、ダイヤルスリーブ60とドライバ40との間に位置する。スプライン接続インターフェースを介して、ダイヤルスリーブ60に対して回転方向で制約される。ダイヤル中にダイヤルスリーブ60とドライバ40との間で相対回転が生じると、ねじ込みインターフェースを介して、ドライバ40に対して螺旋状経路に沿って動く。代替例として、ナット50は、ドライバ40にスプライン接続され、ダイヤルスリーブ60にねじ止めすることができる。図1〜9の例示的な実施形態では、ナット50は半割りナット、すなわちデバイスの中心軸を中心にして約180°延びる構成要素である。好ましい代替例として、たとえば、ドライバ40を、組立て中にしっかりと係合される2つの別個の構成要素から形成した場合、ナット50は完全なナットであることもできる。
ダイヤルスリーブ60は筒状の要素である。クラッチ板130、およびクラッチ板を介して連結されるドライバ40の近位端を受ける。ダイヤルスリーブ60の遠位端は、用量インジケータ120に恒久的に制約される。製造上の理由から、ダイヤルスリーブ60および用量インジケータ120は別個の構成要素である。しかしながら、統合して単一の構成部品とすることができる。この実施形態では、用量インジケータ120およびダイヤルスリーブ60は、組立て後に単一部材として作用する。
好ましい代替例によれば、配置は、組立て後に単一部材として作用してもよい、上側および下側部材から形成される、用量インジケータ120と類似している。本明細書に記載するような用量インジケータ120の機能は、上側または下側の用量インジケータによって達成される。また、ダイヤルスリーブ60の機能は、かかる分割された用量インジケータの上側または下側どちらの部材によって達成される。
ボタン70はデバイスの近位端を形成する。ボタン70は、用量セレクタ80内に受けられる環状スカートを有する。さらに、ボタン70は、図1に示されるように、ボタンカバーがその上に位置してもよい、近位端プレートを有する。用量ボタン70は用量セレクタ80に恒久的にスプライン接続され、ボタン70が押されていないとき、それぞれのスプライン機能71、72によってダイヤルスリーブ60にスプライン接続される。用量ボタン70が押されると、このスプラインインターフェース71、72は分離される。用量投薬は用量ボタン70の作動によって開始される。図6は、歯としてのスプライン機能72と、ボタンスカートのスプライン機能71とを類似の方法で設計することができることを示し、それにより、これらの歯71、72がそれぞれ、ダイヤルスリーブ60の外表面の対応する歯と係合または係合解除することができる。
用量セレクタ80または用量ダイヤルグリップは、鋸歯状の外側スカートを有するスリーブ状の構成要素である。用量セレクタ80は、ハウジング10に対して軸方向で制約される。スプライン接続インターフェースを介して、用量ボタン70に対して回転方向で制約される。このスプライン接続インターフェースは、用量ボタン70の軸方向位置にかかわらず係合されたままである。
ねじりばね90は、一端でハウジング10に、他端で用量インジケータ120に取り付けられる。ねじりばね90は組立ての際に予め巻かれ、それによって、機構がゼロ単位でダイヤルされると、用量インジケータ120に対してトルクを加える。用量セレクタ80を回転させるという動作によって、用量が設定され、用量インジケータ120がハウジング10に対して回転し、ねじりばね90が装荷される。ねじりばね90は、用量インジケータ120の内部に位置し、ドライバ40の遠位部分を取り囲む。
ロッキングアーム100は、ハウジング10に対して回転方向で固定されるが、軸方向で並進運動することができる。軸方向運動は、用量ボタン70の遠位面がロッキングアーム100の近位面に当接することによって達成される。ロッキングアーム100は、その遠位端付近に、ロッキングアーム100を介して、ドライバ40の歯インターフェース41をハウジング10に解放可能に連結する歯101を有する。
ゲージ要素110は、スプライン接続インターフェースを介して、ハウジング10に対する回転は防ぐが並進運動は可能にするように制約される、窓要素である。また、用量インジケータ120の回転によってゲージ要素110の軸方向並進運動が引き起こされるように、用量インジケータ120に対してねじ係合されている。ゲージ要素110はその内表面に、ゲージ要素110が数字スリーブの回転中に軸方向で横断する際に、用量インジケータ120上の停止機能の遊びを提供する、螺旋状の切れ目を有する。ゲージ要素110は、スロット11内にガイドされてそれを閉じるように、ハウジング10内に位置する。中央アパーチャ111または窓と、アパーチャの両側を延びる2つのフランジ112、113とを有する、全体的にプレートまたはバンド状の構成要素である。フランジ112、113は好ましくは透明ではなく、したがって用量インジケータ120を遮蔽または被覆するが、アパーチャ111または窓は、数字スリーブの一部分を見ることを可能にする。さらに、ゲージ要素110は、用量投薬の終了時に用量インジケータ120と相互作用するアーム114を有する。ゲージ要素110は、用量インジケータ120とともに、図5により詳細に示される。
用量インジケータ120は、スプライン接続インターフェースを介して、ダイヤルスリーブ60に対して回転方向で制約された数字スリーブである。それらは、回転できるが並進運動できないように、ハウジング10に対して制約される。用量インジケータ120は、ゲージ要素110の中央アパーチャ111およびハウジング10のスロット11を通して見える、ダイヤルされた薬剤の用量を示す一連の数字で印を付けられる。ロックリング121は、用量インジケータ120に対して堅く制約される。このリングは、数字スリーブの金型工作を単純化する別個の構成要素にすぎない。用量インジケータ120は、ゼロ単位の用量がダイヤルされる位置(最小用量位置)でゲージ要素110の側面に当接する、傾斜状の回転止め具122を有する。最大用量超過、たとえば120単位超過の用量の設定を防ぐため、類似の止め具が用量インジケータ120の対向面上に設けられる。好ましい一実施形態では、止め具機能は、ゲージ要素110上のねじ山の端部と相互作用する、用量インジケータ120のねじ山の端部に形成される。用量投薬の終了時にゲージ要素110のアーム114と相互作用する、可撓性アーム123が提供される。図1〜20の実施形態では、用量インジケータは、数字または類似の記号を含むその外表面の範囲と重なり合う、ねじ山を含む。代替実施形態では、用量インジケータは、用量インジケータが、その外表面に螺旋ねじ山を備えた第1の部分と、その外表面の螺旋状経路上に配置された数字または記号を備える第2の部分とを有し、第1および第2の部分がデバイスの長手方向で前後に位置し、重なり合わない、図21と同様の構成を有してもよい。
クラッチ板130はダイヤルスリーブ60にスプライン接続される。また、ラチェットインターフェース42、131を介してドライバ40に連結されるが、これは軸方向で当接する際に生じる。ラチェット42、131は、各用量単位に対応する、ダイヤルスリーブ60とドライバ40との間の戻り止め位置を提供し、時計方向および反時計方向の相対回転中に、異なる傾斜した歯の角度で係合する。図6は、デバイスの近位端と併せてクラッチ板130をより詳細に示す。
クラッチばね140は、ボタン70とクラッチ板130との間に介在して位置する。クラッチ板に対して作用して、ラチェット歯42、131が、ばねの軸方向力に対抗して用量設定中に互いを乗り越えることができる。
戻しばね150は、ロッキングアーム100に対抗して作用して、スプライン歯101をドライバ40の歯41と係合させる。
支承部160は、親ねじ30に対して軸方向で制約され、液体薬剤カートリッジ170内の栓に作用する。
カートリッジ170はカートリッジホルダ20内に受けられる。カートリッジ170は、その近位端に可動のゴム栓171を有するガラス製アンプルであってもよい。カートリッジ170の遠位端は、圧着式の環状金属バンドによって適所で保持される、穿孔可能なゴムシールが提供される。図面に示される実施形態では、カートリッジ170は標準の1.5mlカートリッジである。デバイスは、ユーザまたは医療従事者がカートリッジ170を交換することができないという点で、使い捨てであるように設計されている。しかしながら、カートリッジホルダ20を取外し可能にし、親ねじ30の巻き戻しおよびナット50の再設定を可能にすることによって、デバイスの再使用可能な変形例を提供することができる。
ロッキングアーム100、クラッチ板130、および用量ボタン70の軸方向位置は、ロッキングアーム100および用量ボタン70に対して近位方向の力を加える、戻しばね150およびクラッチばね140の作用によって規定される。「休止」位置(図2に示される)では、これによって、用量ボタン70のスプラインがダイヤルスリーブ60と係合され、ドライバ40の歯41がロッキングアーム100と係合されることが担保される。
以下、使い捨ての薬物送達デバイスおよびその構成要素の機能について、より詳細に説明する。
デバイスが図4に示されるような休止状態のとき、用量インジケータ120は、ゲージ要素110とのゼロ用量アバットメント(図4)に接して位置し、用量ボタン70は押し下げられない。用量インジケータ120上の用量マーキング「0」は、ハウジング10の窓およびゲージ要素110の中央アパーチャ111を通して見える。デバイスの組立て中に数回の事前巻回が加えられたねじりばね90は、用量インジケータ120にトルクを加え、ゼロ用量アバットメント122に対して回転しないようにされる。また、わずかには、ゼロ用量止め具122とドライバ40のスプライン歯41の角度ずれとの間のずれによって、機構を「巻き戻す」ことが可能であってもよい。これには、用量がダイヤルされ、ゼロ用量アバットメントが係合解除されたときに、起こり得るにじみ(weepage)を防ぐ効果がある。
ユーザは、用量セレクタ80を時計方向に回転させ、それによってダイヤルスリーブ60における、およびしたがって用量インジケータ120における同一の回転を発生させることにより、液体薬剤の可変用量を選択する。用量インジケータ120の回転によって、ねじりばね90の装荷が引き起こされて、内部に蓄積されたエネルギーが増加する。用量インジケータ120が回転するにつれて、ゲージ要素110はそのねじ係合によって軸方向で並進し、それによってダイヤルされた用量の値が示される。好ましい一実施形態では、ねじ山の一部分のみがゲージ要素110上に存在する。上述のように、ゲージ要素110は中央アパーチャ111の両側に、ダイヤルされた/送達された用量値に対する追加のフィードバックを提供する視覚的な違いを有してもよい、フランジ112、113を有する。中央アパーチャ111は、対比要素を被覆しかつ露出させるとともに用量数字を示す、ゲージ範囲を示す。図1〜9の実施形態は、ダイヤル設定を支援する、ハウジング10に対して増加した直径を有する用量セレクタ80を利用する。ドライバ40は、そのスプライン歯41とロッキングアーム100との係合によって、回転しないようにされる。したがって、ラチェットインターフェース42、131を介して、クラッチ板130とドライバ40との間で相対回転が生じるはずである。
用量セレクタ80を回転させるのに要するユーザトルクは、ねじりばね90を巻き上げるのに要するトルクと、ラチェット機能42、141をオーバーホールするのに要するトルクとの合計である。クラッチばね140は、ラチェット機能に軸方向力を提供し、クラッチ板130をドライバ40上へと付勢するように設計される。この軸方向荷重は、クラッチ板130およびドライバ40のラチェット歯係合を維持するように作用する。ラチェット42、131をオーバーホールするのに要するトルクは、クラッチばね140、ラチェット42、131の時計方向の傾斜角、噛み合う表面間の摩擦係数、およびラチェット機能の平均半径によって加えられる、軸方向荷重から得られる。
ユーザが機構を1単位ずつ漸増するのに十分に、用量セレクタ80を回転させると、ダイヤルスリーブ60はドライバ40に対してラチェット歯1つ分回転する。この時点で、ラチェット歯42、131は次の戻り止め位置へと再係合する。可聴のクリック音は、ラチェットの再係合によって発生し、触覚フィードバックは必要なトルク入力の変化によって与えられる。
ダイヤルスリーブ60およびドライバ40の相対回転によってさらに、ナット50がそのねじ込み経路に沿って、ドライバ40上のその最終用量アバットメントに向かって移動する。
用量セレクタ80に対してユーザトルクが加えられない状態で、ダイヤルスリーブ60は、ねじりばね90によって加えられるトルクの作用によって、単にラチェット42、131がクラッチ板130とドライバ40との間で係合することによって、回転しないようにされる。ラチェット42、131を反時計方向でオーバーホールするのに必要なトルクは、クラッチばね90、ラチェットの反時計方向傾斜角、噛み合う表面間の摩擦係数、およびラチェット機能の平均半径によって加えられる、軸方向荷重から得られる。ラチェット42、131をオーバーホールするのに必要なトルクは、ねじりばね90によってダイヤルスリーブ60に、およびしたがってクラッチ板130に加えられるトルクよりも大きくなければならない。したがって、ラチェットの傾斜角は反時計方向で増加し、これにより、その一方でダイヤルアップトルクが可能な限り低いことが担保されるという事実が担保される。
ユーザはここで、用量セレクタ80を時計方向で回転させ続けることによって、選択された用量を増加させることを選択してもよい。ダイヤルスリーブ60とドライバ40との間のラチェットインターフェースをオーバーホールするプロセスは、各用量単位に対して繰り返される。追加のエネルギーは、各用量単位に対してねじりばね90内に蓄積され、可聴および触覚のフィードバックは、ラチェット歯42、131の再係合によってダイヤルされる各単位に対して提供される。用量セレクタ80を回転させるのに要するトルクは、ねじりばね90の巻上げに要するトルクの増加に伴って増加する。したがって、ラチェット42、131を反時計方向でオーバーホールするのに要するトルクは、最大用量に達しているときにねじりばね90によってダイヤルスリーブ60に加えられるトルクよりも大きくなければならない。
最大用量限界に達するまで、ユーザが選択された用量を増加させ続けた場合、用量インジケータ120は、ゲージ要素110上のその最大用量アバットメントと係合する。これにより、用量インジケータ120、ダイヤルスリーブ60、クラッチ板130、および用量セレクタ80はそれ以上回転できなくなる。機構によってすでに送達されているのが何単位であるかに応じて、用量の選択中、ナット50はその最終用量アバットメントをドライバ40と接触させてもよい。アバットメントは、ダイヤルスリーブ60およびドライバ40のさらなる相対回転を防ぎ、したがって、選択することができる用量を制限する。ナット50の位置は、ユーザが用量を設定するごとに生じた、ダイヤルスリーブ60とドライバ40との間の相対回転の合計数によって決定される。
用量が選択されている状態の機構を用いて、ユーザは、この用量から任意の単位数の選択を取り消すことができる。用量の選択取消しは、ユーザが用量セレクタ80を反時計方向で回転させることによって達成される。ユーザによって用量セレクタ80に加えられるトルクは、ねじりばね90によって加えられるトルクと組み合わせると、クラッチ板130とドライバ40との間のラチェット42、131を反時計方向でオーバーホールするのに十分である。ラチェットをオーバーホールするとき、反時計回転は、クラッチ板130を介してダイヤルスリーブ60において生じ、それによって用量インジケータ120がゼロ用量位置に向かって戻り、ねじりばね90が巻き戻される。ダイヤルスリーブ60とドライバ40との間の相対回転によって、その螺旋状経路(ねじ山43)に沿って、ドライバ40上の最終用量アバットメントから離れる方向でナット50が戻される。
用量が選択されている状態の機構を用いて、ユーザは、機構を起動して用量の送達を始めることができる。用量の送達は、デバイスの近位端でユーザが用量ボタン70を押し下げることによって開始される。図7および8は、用量ボタン70が休止状態にある(図7)、またボタン70が押し下げられている(図8)、2つの位置にあるデバイスを示す。用量ボタン70が押し下げられると、ダイヤルスリーブ60および用量ボタン70に対するスプライン71、72が係合解除されて、用量セレクタ80が送達機構から回転方向で分離されるので、用量セレクタ80は投薬中に回転しない。好ましい一実施形態では、用量ボタンとハウジングとの間のスプラインが係合され、用量ボタンと用量インジケータとの間のスプラインが係合解除されると、投薬中、用量セレクタ80は駆動部材40から分離される。用量ボタン70はロッキングアーム100に対して作用し、それが軸方向で移動して、ドライバ40に対するスプライン歯係合41、101を分離する。ここで、ドライバ40は回転することができ、用量インジケータ120、ダイヤルスリーブ60、およびクラッチ板130を介してねじりばね90によって駆動される。戻しばねの圧縮によってクラッチの摩擦力が増加して、投薬中にスリップするのを防ぐ助けとなり、それによってドライバが、用量インジケータと同じ量回転することが担保される。好ましい一実施形態では、これは依然として事実であり、またこれに加えて、投薬中には用量インジケータと駆動部材との間のスプラインが係合されて、相対回転しないようにされる。ドライバ40の回転によって親ねじ30が、それらのスプライン係合によって回転し、次に親ねじ30は、ハウジング10に対するねじ係合によって前進する。また、数字スリーブの回転によってゲージ要素110がそのゼロ位置へと軸方向で横断して戻り、それによってゼロ用量アバットメント122が機構を停止させる。
送達中の触覚のフィードバックは、ハウジング10に統合された従順なカンチレバービーム13を介して提供され、カンチレバービームは、ドライバ40のスプライン歯41と軸方向でインターフェース接続し、それによってスプライン歯の間隔が、単一単位の投薬に要するドライバ40の回転に相当する。投薬中、ドライバ40が回転するにつれて、スプライン機能41はクリッカアーム13と係合して、各用量単位が送達されると可聴のクリック音を生成する。用量の送達は、ユーザが用量ボタン70を押し下げ続けている間、上述の機械的相互作用を介して継続する。
ユーザが用量ボタン70を解放すると、クラッチばね140および戻しばね150は協働して、用量ボタンをその休止位置に戻す。戻しばね150は、ロッキングアーム100を介して用量ボタン70に作用するので、これも軸方向で並進される。ロッキングアーム100がその休止位置に向かって戻るにつれて、スプライン101がドライバ40のスプライン機能41と係合して、ドライバ40をハウジング10に対して回転方向で制約し、用量の送達を中止させる。
用量の送達中、ドライバ40およびダイヤルスリーブ60はともに回転するので、ナット50内において相対運動は生じない。したがって、ナット50はダイヤル設定の間のみ、ドライバ40上のそのアバットメントに向かって移動する。
一旦用量の送達が停止されると、用量インジケータ120がゼロ用量アバットメントに戻ることによって、ユーザは用量ボタン70を解放してもよく、それによってロッキングアーム100のスプライン歯はドライバ40と再係合される。ここで、機構は休止状態に戻る。
スプライン歯41、101をドライバ40およびロッキングアーム100の一方または両方で角度を付けて、用量ボタン70が解放されたとき、スプライン歯の再係合によってドライバ40がわずかに「巻き戻り」、それによって、ゲージ要素110のゼロ用量停止アバットメント122に対する用量インジケータ120の係合が除去されることが可能である。これにより、デバイスを後に続く用量のためにダイヤルしたときに、それがなければ親ねじ30のわずかな前進および薬剤の投薬に結び付く場合がある、機構の(たとえば、許容差による)遊びの影響が取り除かれる(用量インジケータ120のゼロ用量止め具122が機構をもう制約しなくなり、その代わりに、駆動スリーブとロッキングアーム100との間のスプラインの制約に戻ることによる)。
用量の終了時、追加の可聴および/または触覚のフィードバックが、投薬中に提供されるクリック音とは異なるクリック音の形態で提供されて、デバイスがそのゼロ位置に戻っていることがユーザに通知される。これは、3つの構成要素、すなわち用量インジケータ120、ゲージ要素110、およびロッキングアーム100の相互作用によって達成される。この実施形態により、フィードバックを用量送達の終了時にのみ作成し、デバイスがゼロ位置に戻る方向または離れる方向でダイヤルされた場合には作成しないことが可能になる。図4は、用量がダイヤルされたときの機能の位置を示す。ロッキングアーム100が用量インジケータ120の可撓性アーム123に接触しておらず、したがってダイヤル中、可撓性アーム123は偏向されないことが分かる。しかしながら、用量送達中、ロッキングアーム100は軸方向で前進した(遠位側)位置にあり、それによって数字スリーブの可撓性アーム123が軸方向で偏向される。図4で分かるように、ロッキングアーム100は、ボタン70の押下げの際にロッキングアーム100が遠位方向で変位した場合、アーム123の突出部124と相互作用する、遠位面102を有するカットアウトまたはスロットを有する。したがって、用量ボタン70を押し下げたときにのみ、すなわち、用量設定中または用量キャンセル中ではなく用量投薬中、用量インジケータ120上の可撓性アーム123はロッキングアーム100によって軸方向で偏向される。用量インジケータ120がそのゼロ位置に戻ると、可撓性アーム123は、ゲージ要素110の半可撓性アーム114のさらなる突出部125と接触する。ゼロ位置では、可撓性アーム123は、ゲージ要素110のアーム114を乗り越えて、別個のクリック音フィードバックを作成する。図4の実施形態では、アーム114は、ゼロ位置における可聴および/または触覚のフィードバックを増加させる、突出部125がカチッと留まる陥凹部115を有する。
第2の実施形態が図10〜18に示される。このデバイスの全体的な機能は第1の実施形態に類似している。したがって、同一のまたは非常に類似した構成要素は、第1の実施形態と同じ参照番号を付されている。図10の構成部品の概観から理解することができるように、この実施形態は、トリガインナー210と呼ばれる内部作動要素を用いてドライバ40を変位させるトリガ200を有する。トリガ200は、トリガハウジング220を用いてハウジング10上で枢動可能に保持される。それに加えて、内側ハウジング190およびグリップカバー180が提供される。すべての構成要素は、トリガ200およびトリガハウジング220を除いて、機構の共通の主軸を中心にして同心的に位置する。
ハウジング10は、液体薬物カートリッジ170のための位置、トリガハウジング220の取付け地点、内側ハウジング190を堅く制約するインターフェース、用量インジケータ120の用量数字を見ることができるスロット11、およびその外表面上で用量セレクタ80を軸方向で保持する機能、たとえば周溝を提供する。
取外し可能なキャップ(図示せず)は、ハウジング10のカートリッジホルダ20の上に適合するように提供され、機構が使用されていないとき、クリップを介してハウジング10上に保持される。キャップがハウジング10上に適合されたとき、機械的インターロックがトリガ200とともに作成され、それによってトリガ200がその休止位置から押し下げられなくなる。
親ねじ30は雄ねじ山31を有し、スプライン接続インターフェースを介してドライバ40に対して回転方向で制約される。インターフェースは、少なくとも1つの長手方向溝またはトラック32と、それに対応するドライバ40の突出部またはスプライン44とを含む。第1の実施形態と同様に、回転させると、親ねじ30は、ハウジング10とのねじ込みインターフェースを通して、ドライバ40に対して軸方向で動かされる。
ドライバ40は、ダイヤルスリーブ60とのインターフェースから、クラッチ板130を介して、軸方向で当接する際に生じる、内側ハウジング190とのスプライン歯インターフェース41、191まで延びる。これによって、用量設定中のドライバ40に対する回転方向の制約が提供される。第1の実施形態と同様に、ナット50用の端部止め具が提供される(図示せず)。
ナット50は、ダイヤルスリーブ60とドライバ40との間に位置する。ナットは、スプライン接続インターフェースを介して、ダイヤルスリーブ60に対して回転方向で制約される。ナットは、ダイヤルスリーブ60とドライバ40との間の相対回転が生じたとき、ねじ込みインターフェースを介して、ドライバ40に対して螺旋状経路に沿って動く。この場合も、ナット50とドライバ40およびダイヤルスリーブ60との係合は逆であってもよい。したがって、ナット50は半割りナットとして示されているが、フルナットの形態を有してもよい。
ダイヤルスリーブ60は、軸方向で当接する際に生じる、クラッチ板130上のラチェットインターフェースを介してドライバ40に連結される。歯42、131によって形成されるラチェットは、各用量単位に対応する、ダイヤルスリーブ60とドライバ40との間の戻り止め位置を提供し、時計回転および反時計回転の相対回転中に異なる傾斜した歯の角度で係合する。
用量セレクタ80は、ハウジング10に対して軸方向で制約される。スプライン接続インターフェース81、132を介して、クラッチ板130に対して回転方向で制約される。グリップカバー180は、用量セレクタ80に対して堅く制約される。
ねじりばね90は、一端で内側ハウジング190に、他端でダイヤルスリーブ60に取り付けられる。ねじりばね90は組立て時に事前巻回され、それによって、ゼロ単位がダイヤルされた位置に機構があるとき、ダイヤルスリーブ60にトルクを加える。用量セレクタ80を回転させて用量を設定する動作は、内側ハウジング190に対してダイヤルスリーブ60を回転させ、ねじりばね90を巻き上げる。
ゲージ要素110は、回転を防ぐが、スプライン接続インターフェースを介してハウジング10に対して軸方向で並進運動できるように制約される。また、用量インジケータ120の回転によってゲージ要素110が軸方向で並進運動するように、用量インジケータ120に対してねじ係合されている。ゲージ窓の設計および機能は第1の実施形態と同じである。
用量インジケータ120は、スプライン接続インターフェースを介して、ダイヤルスリーブ60に対して回転方向で制約される。それらは、内側ハウジング190によって、回転できるが並進運動できないように制約される。用量インジケータ120は、ゲージ要素110およびハウジング10のスロット11を通して見える、ダイヤルされた薬剤の用量を示す一連の数字で印を付けられる。
クラッチばね140は、クラッチ板130とグリップカバー180との間に位置し、クラッチ板130およびドライバ40を機構のカートリッジ端部に向かわせるように作用する。ラチェット歯61、133(実際には、スプライン機能)は、ダイヤルスリーブ60とクラッチ板130との間で恒久的に係合される。クラッチばね140は、クラッチ板130をカートリッジ端部に向かって付勢して、スプライン132、81を用量セレクタ80の内表面上で係合する。図14は、デバイスの近位端とともにクラッチ板130をより詳細に示す。
支承部160は、親ねじ30に対して軸方向で制約され、液体薬剤カートリッジ170内の栓に対して作用する。
内側ハウジング190は、ハウジング10に対して堅く制約される管状要素であり、トリガ200が、歯付きインターフェース41、191によって押し下げられていないとき、ドライバ40をロックする。その遠位端付近に、用量投薬中に駆動スリーブ歯41と相互作用して、可聴および/または触覚のフィードバックを作成する、クリッカアーム192(図15a、b)がある。
トリガ200は、ハウジング10内で枢動するように制約される。トリガ200が押し下げられると、トリガインナー210に作用してトリガインナー210を軸方向で並進運動させ、それによってドライバ40を軸方向で並進させ、ドライバ40を内側ハウジング190に対するそのスプライン歯係合から係合解除する。トリガによるデバイスの作動は、ユーザが投薬力を及ぼさなければならないデバイスと比較して、作動力が低くなる。
トリガインナー210のリング状要素は、トリガ200が押し下げられると、軸方向で動くように制約される。トリガインナー210は、近位方向で延びる2つの突出部211を有する(図15a)。突出部211は、トリガ200が押し下げられると、ドライバ40を内側ハウジング190から係合解除するように、ドライバ40に対して作用する(図15b)。
トリガハウジング220は、ハウジング10内にクリップ留めされ、トリガ200をそのハウジング10との枢動インターフェース内で保持する。
以下、使い捨ての薬物送達デバイスおよびその構成要素の機能について、より詳細に説明する。
ユーザは、用量セレクタ80を時計方向で回転させることによって液体薬剤の可変用量を選択し、それによってダイヤルスリーブ60の、およびしたがって用量インジケータ120の同一の回転が発生する。ダイヤルスリーブの回転によって、ねじりばね90の装荷が引き起こされて、内部に蓄積されたエネルギーが増加する。用量インジケータ120が回転するにつれて、ゲージ要素110はそのねじ係合によって軸方向で並進し、それによってダイヤルされた用量の値が示される。上述のように、ゲージ要素110は窓111のどちらかの側の範囲に、ダイヤルされた/送達された用量値に対する追加のフィードバックを提供する視覚的な違いを有してもよい、フランジ112、113を有する。トリガ機構はまた、ダイヤル中、特に器用さに限界があるユーザを支援する、ダイヤルグリップの特徴的部材であるグリップカバー180上に、人間工学的に先細または扁平な機能181を有する。ドライバ40は、そのスプライン歯41と内側ハウジング190との係合により、回転しないようにされる。したがって、ラチェットインターフェース42、131を介して、クラッチ板130とドライバ40との間で相対回転が生じるはずである。ナット50の動きおよびセット用量のキャンセルは、第1の実施形態に関して説明したのと同じである。
第1の実施形態に関して上述のように用量が設定された後、デバイスは、用量投薬の準備ができている。用量の送達は、デバイスの側面にあるトリガ200をユーザが押し下げることによって開始される。図17および18は、トリガ200が休止状態にある(図17)、またトリガ200が押し下げられている(図18)、2つの位置にあるデバイスを示す。トリガ200が押し下げられると、トリガはトリガインナー210に作用して、それをカートリッジ170から軸方向で離れるように動かす。トリガインナー210は、軸方向で変位させるようにドライバ40に作用し、すなわち、ドライバ40はクラッチ板130を軸方向で動かして、クラッチ板130を用量セレクタ80から係合解除する。次に、駆動スリーブスプライン歯41は、内側ハウジング190の対応する歯191から係合解除される。ここで、ドライバ40は回転することができ、用量インジケータ120、ダイヤルスリーブ60、およびクラッチ板130を介してねじりばね90によって駆動される。ドライバ40の回転によって親ねじ30が、それらのスプライン係合によって回転し、次に親ねじ30は、内側ハウジング190に対するそのねじ係合によって前進する。用量の送達中、ドライバ40およびダイヤルスリーブ60はともに回転するので、ナット50内において相対運動は生じない。したがって、ナット50はダイヤル設定の間のみ、ドライバ40上のそのアバットメントに向かって移動する。
用量の送達は、上述の機械的相互作用を介して継続し、ユーザはトリガ200を押し下げ続ける。ユーザがトリガ200を解放した場合、その休止位置に戻り、ドライバ40は内側ハウジング190に対して回転方向で制約されるので、用量の送達が中止される。
また、用量インジケータ120の回転によって、ゲージ要素110がそのゼロ位置まで軸方向で横断して戻り、それによってゼロ用量アバットメント122が機構を停止させる。一旦用量の送達が停止されると、用量インジケータ120がゼロ用量アバットメント122に戻ることによって、ユーザはトリガ200を解放してもよく、それによって内側ハウジングのスプライン歯191は駆動スリーブの歯41と再係合される。ここで、機構は休止状態に戻る。
送達中の触覚のフィードバックは、内側ハウジング190に統合されたクリッカアーム192を介して提供されるが、それは、トリガ200が押し下げられ、ドライバ40がその軸方向投薬位置に、すなわちその近位位置にあるとき、ドライバ40のスプライン歯41と径方向でインターフェース接続する。スプライン歯41の間隔は、単一単位の投薬に要するドライバ40の回転に対応する。投薬中、ドライバ40が回転するにつれて、スプライン機能41はクリッカアーム192と係合して、各用量単位が送達されるごとに可聴のクリック音を生成する。
スプライン歯41、191をドライバ40および内側ハウジング191の一方または両方で角度を付けて、トリガ200が解放されたとき、スプライン歯41、191の再係合によってドライバ40がわずかに「巻き戻り」、それによって、ゲージ要素110のゼロ用量止め具アバットメント122に対する用量インジケータ120の係合が除去されることが可能である。これにより、デバイスを後に続く用量のためにダイヤルしたときに、それがなければ親ねじ30のわずかな前進および薬剤の投薬に結び付く場合がある、機構の(たとえば、許容差による)遊びの影響が取り除かれる(用量インジケータ120のゼロ用量止め具122が機構をもう制約しなくなり、その代わりに、駆動スリーブと内側ハウジング190との間のスプラインの制約に戻ることによる)。
用量の終了時、追加の触覚のフィードバックが、投薬中に提供される「クリック音」とは異なる「クリック音」の形態で提供されて、3つの構成要素、すなわち用量インジケータ120、ゲージ要素110、およびトリガインナー210の相互作用を介して、デバイスがそのゼロ位置に戻っていることがユーザに通知される。この実施形態により、フィードバックを用量送達の終了時にのみ作成し、デバイスがゼロ位置に戻る方向または離れる方向でダイヤルされた場合には作成しないことが可能になる。図16aは、用量がダイヤルされたときの機能の位置を示す。用量インジケータ120の半可撓性アーム123は、ゲージ要素110の可撓性アーム114に接触せず、したがってダイヤル中、可撓性アーム114は偏向されず、すなわち2つのアームが相互作用することなく半可撓性アーム123の上を通過することが分かる。用量送達中、トリガ200はトリガインナー210を軸方向で押しやるので、用量の終了に向かって、トリガインナー210上のアーム212はゲージ要素110上の可撓性アーム114を軸方向で偏向させ(図16b)、それによって、機構がゼロに戻るにつれて、可撓性アーム114が用量インジケータ120の半可撓性アーム123の突出部125に接触して、機構がゼロ止め具位置に達すると「クリック音」を生成する。アーム114は、その径方向内側に、半可撓性アーム123の突出部125と相互作用する突出部または陥凹部(図示せず)を有してもよい。
第3の代替実施形態が図19および20に示される。第1の実施形態と同様に、この第3の実施形態のデバイスはその近位端に用量ボタン70を有する。デバイスは、用量投薬中にデバイスを起動する、並進する用量インジケータ120を特徴とする。換言すれば、デバイスは、用量ボタン70作動中の用量インジケータ120の軸方向移動を利用して、ドライバ40をハウジング10とのその回転ロックから解放する。これにより、機構の外径および長さが低減される。図19は、休止位置にあるデバイスを示し、図20では、用量ボタン70は押し下げられている。構成要素の機能は主に第1の実施形態に対応する。
この第3の実施形態では、用量ボタン70は、用量インジケータ120との軸方向の当接を有する。用量インジケータ120の長さにより、第1の実施形態の別個のダイヤルスリーブは省略される。その遠位領域では、用量インジケータ120は、ハウジング10にスプライン接続され、ドライバ40の対応する歯41と係合する歯を有する、別個のロッキングアーム230に対して作用する。したがって、用量ボタン70が押し下げられたときに用量インジケータ120が軸方向で動くのにつれて、ロッキングアーム230は軸方向で動かされて、ドライバ40から係合解除され、ねじりばね90が用量を送達するのを可能にする。同様に、用量ボタン70が解放されると、用量インジケータ120およびロッキングアーム230は、軸方向ばね240の作用を受けてそれらの元の軸方向位置に戻り、ドライバ40は回転に対抗して再びロックされる。
ゲージ要素110は用量インジケータ120にねじ止めされるので、用量ボタン70が押し下げられ解放されると、用量インジケータ120とともに軸方向で動き、したがって、ハウジング10のゲージ要素110およびレンズまたはスロット11は常に用量インジケータ120と位置合わせされたままなので、正確な用量が表示される。
追加のばね240は、用量インジケータ120の遠位端に作用して、休止位置で、すなわち数字スリーブの近位側位置で機構を付勢する。製造上の理由から、ドライバ40は、図19および20に示されるような2つの堅く固定された構成部品を含んでもよい。ナット50は、ドライバ40と(拡張された)用量インジケータ120との間に位置する。
用量インジケータ120は用量ボタン70が作動すると軸方向で並進するが、用量設定中も用量投薬中も、用量インジケータ120は軸方向運動しない。
3つの実施形態の上記の記載から理解できるように、本発明の顕著な特徴および利点としては次のものが挙げられる。
設定および/または残り用量は、デバイス内において軸方向で動く窓を通して表示される−「ゲージ」機能。これは追加の視覚的な用量進行フィードバックを提供する。このフィードバックは、この窓111のどちらかの側、すなわちフランジ112、113が、別個の色および/または印などの機能を有する場合に、向上させることができる。
用量インジケータ120は、いずれの実施形態でも螺旋状に並進運動しない。
第2の実施形態は、用量設定を支援するグリップカバー180を備えた、大きいユーザフレンドリーな用量セレクタ80のプロファイルを有する。これは、端部にボタンがない場合にのみ実現可能である。
第1および第3の実施形態の終了ボタン機構は、用量設定を援助する大型の用量セレクタ80を有する。
用量終了クリック音は、用量設定またはキャンセルではなく、用量送達中に動作する、各機構に組み込まれる。
代替の第3の実施形態は、第1の実施形態の終了ボタン機構のために存在し、それによって用量インジケータ120は、用量送達ではなく用量ボタン70の作動および解放中に軸方向で動く。
注射デバイス1の代替の第4の実施形態が図21に分解組立図で示される。注射デバイスは、液体薬剤カートリッジを除いて19個の構成要素を含む。より詳細には、デバイスはハウジング410を含み、それは、主ハウジング411と、近位側キャップ412およびカートリッジホルダ413と、ダイヤルグリップ420と、投薬ボタン430と、ダイヤルチューブ440と、最終用量ナット450と、スリーブ状のクリッカ460と、投薬ばね470と、用量インジケータ(ダイヤルスリーブ)480と、摺動ゲージ490と、駆動スリーブ501および駆動チューブ502を含む駆動部材500と、モータばね510と、収納スプール520と、支承部531を備えたピストンロッド(親ねじ)530と、レンズ(図示せず)と、キャップ(図示せず)とを含む。ほとんどの構成要素は、図22に示されるように、機構の2つの主軸IおよびIIのうち1つを中心にして同軸で位置する。
ピストンロッド530はハウジング510内に位置する。駆動部材500は、ピストンロッド530に恒久的に連結され、駆動部材500は、駆動部材500がハウジング410に対して回転方向で制約される用量設定位置と、駆動部材500がハウジング410から回転方向で脱結合される用量投薬位置との間で、軸方向で可動である。駆動部材500を駆動する動力リザーバ510は、駆動部材500に対して軸方向および回転方向で制約された、第1のスプール520に取り付けられた第1の端部および第2のスプールに取り付けられた第2の端部を有する、動力リザーバとしての、逆方向に巻かれた板状の渦巻ばねを含む。たとえば、第2のスプールは駆動スリーブ501の一体部材である。図面に示される実施形態では、ばね510の第2の端部は、幅が低減された部分と、幅が低減された部分と比べて増加した幅を有する自由端部分とを含み、駆動部材500は、より詳細には駆動スリーブ501は、軸方向スロット503および隣接した幅の狭い陥凹部を有する円筒状のスプール部分を含む。
好ましくは、用量インジケータ480は、ハウジング410に対して軸方向で制約され、用量設定中には、第1の方向(用量を増加させる)または第2の反対方向(用量を減少させる)のどちらかで、ハウジングに対して回転し、用量投薬中には、第2の反対方向でハウジングに対して回転する。ゲージ要素490は、ハウジング410と用量インジケータ480との間に少なくとも部分的に介在し、ハウジング410の少なくとも1つのアパーチャまたは窓を通して少なくとも部分的に見える。さらに、ゲージ要素490は、ハウジング410内において軸方向でガイドされ、用量インジケータ480とねじ係合されており、それによって、用量インジケータ480が回転するとゲージ要素490が軸方向で変位する。ハウジング410はアパーチャまたは窓を有し、ゲージ要素490は、用量インジケータ480の少なくとも一部がアパーチャまたは窓を通して見えるように、ハウジングのアパーチャまたは窓に対して位置する、さらなるアパーチャまたは窓を有する。
特に、アパーチャは、用量の投薬中にユーザに見える位置で、主ハウジング411上に位置してもよい。これはデバイスの遠位端に近くてもよい。特に、これは、用量インジケータ480の番号表示を実現可能に位置させることができない位置であってもよい。複数のゲージアパーチャも存在してもよい。特に、デバイスの両側に位置する2つのゲージアパーチャが存在してもよい。これにより、左利きの動作を好むユーザにとって、または代替のグリップでデバイスを保持することを好むユーザにとって、アナログゲージ機能の視認性が向上する。アナログゲージは、用量の投薬中におけるデバイスの用量位置のインジケータとして特に有益である。用量の投薬中、数字の桁の表示が、個々の用量位置の印に対して速く変化しすぎて判読できないことがある。したがって、用量が投薬される速度、およびこれから投薬される薬剤の量をユーザが理解することが困難なことがある。用量が投薬されるにしたがってさらに表面を被覆していく、アナログゲージの軸方向運動によって、投薬イベント中の投薬速度およびこれから投薬される薬剤の量の、単純な目に見えるインジケータが得られる。
注射デバイスは、最大設定可能用量および最小設定可能用量を規定するリミッタ機構を含む。リミッタ機構は、最小用量(ゼロ)位置で当接する、用量インジケータ480上の第1の回転止め具およびゲージ要素490上の第1のカウンタ止め具と、最大用量位置で当接する、用量インジケータ480上の第2の回転止め具およびゲージ要素490上の第2のカウンタ止め具とを含んでもよい。
投薬ボタン430は、軸方向で変位可能であり、ハウジング410に対して軸方向で制約されたダイヤルグリップ420によって取り囲まれて位置する。クリッカスリーブ460は、ハウジング410に対して回転方向で制約され、近位側の用量設定位置と遠位側の用量投薬位置との間で、ハウジングに対して軸方向で変位可能である。さらに、クリッカスリーブ460は、用量設定中には回転可能である、ダイヤルスリーブ440の対応する歯を解放可能に係合する歯を含む。用量インジケータ480は、クリッカスリーブ460によって第1の方向で変位可能であり、用量投薬中のみ、デバイスがその最小用量(ゼロ)位置に達すると、ゲージ要素490の突出したセクションによって第2の反対方向で変位可能である、可撓性のクリッカアームを含んでもよい。
注射デバイスは、カートリッジに残っている液体の量を超える用量の設定を防ぐための最終用量保護機構をさらに含んでもよい。この最終用量保護機構は、クリッカスリーブ460とダイヤルスリーブ440との間に介在して位置するナット部材450を含む。
注射デバイスでは、第1のスプール520は、第1の長手方向軸I上でピストンロッド530と同心で位置し、第2のスプール、すなわち駆動スリーブ501は、第2の長手方向軸II上に位置し、第1の長手方向軸Iは、第2の長手方向軸IIと平行であり、そこから離隔される。上述のように、駆動部材500は、第1の長手方向軸Iを中心にして回転可能な駆動チューブ502と、第2の長手方向軸IIを中心にして回転可能な駆動スリーブ501とを含んでもよい。駆動スリーブ501は、駆動スリーブ501がハウジング410に対して回転方向で制約される用量設定位置と、駆動スリーブ501がハウジング410から回転方向で脱結合される用量投薬位置との間で、軸方向で可動である。駆動チューブ502は、駆動スリーブ501に対して、または少なくとも駆動スリーブ501がその用量投薬位置にあるとき、恒久的に回転方向で連結される。
クラッチ483、505は、用量インジケータ480と駆動部材500との間で介在して提供され、クラッチ483、505は、用量設定中の用量インジケータ480と駆動部材500との間の相対的な回転運動を可能にし、用量投薬中の用量インジケータ480と駆動部材500との間の相対的な回転運動を防ぐ。図21に示されるように、クラッチは、駆動スリーブ501の遠位側にある歯505のリングと、用量インジケータ上の内スプライン483とを含む。駆動スリーブ501はその近位端に、駆動チューブ502上の対応する歯と噛み合う歯506のリングをさらに有する。それに加えて、歯506は、駆動スリーブ501の(近位側)用量設定位置において、ハウジングに対して回転方向で駆動スリーブ501を連結する。
上述の特徴はそれぞれ、他の特徴とは独立しており、また、クラッチ、ラチェット、クリッカ、用量ディスプレイ、または作動手段など、他の構成部品の内部の機能とは独立している。
すべての実施形態のさらなる一般的な特徴は、デバイスがダイヤル延長を有していない点、すなわち、用量がダイヤルされていてもいなくてもデバイスの長さが同じである点である。それに加えて、用量セレクタ80は投薬の間旋回せず、ダイヤル設定をより簡単にするように形作られる(平面状または大きい直径)。ゲージ要素110は、用量の進行中にユーザに対して定性的フィードバックを提供する。これは、数字スリーブ上の個々の数字または記号を識別するのが困難であると感じることがある、視覚障害のあるユーザにとって特に重要である。それらはすべて、ユーザに対して著しい人間工学上の利益を提供すべきである。
第4の実施形態から分かるように、ゲージ機能は、番号ディスプレイの一部またはさらにはその付近もしくは隣だけでなく、多数の位置に位置することができる。

Claims (15)

  1. 注射デバイスであって、
    第1のアパーチャ(11)または窓を有するハウジング(10;410)と、
    ハウジング(10;410)内に位置し、用量設定中および用量投薬中にはハウジング(10;410)に対して回転可能である用量インジケータ(120;480)と、
    ハウジング(10;410)と用量インジケータ(120;480)との間に介在するゲージ要素(110;490)であって、用量インジケータ(120;480)の少なくとも一部が第1および第2のアパーチャ(11、111)または窓を通して見えるように、ハウジング(10;410)の第1のアパーチャ(11)または窓に対して位置する第2のアパーチャ(111)または窓を有し、ハウジング(10;410)内において軸方向にガイドされ、用量インジケータ(120;480)の回転によって該ゲージ要素(110;490)が軸方向で変位するように用量インジケータ(120;480)とねじ係合される該ゲージ要素(110;490)とを含み、
    用量を注射デバイスから排出するのに必要な力を提供するように適用された弾性部材(90;510)をさらに含むことを特徴とする前記注射デバイス。
  2. 弾性部材(90)は、用量設定中には緊張しているねじりばねである、請求項1に記載の注射デバイス。
  3. 弾性部材(510)は、駆動部材(500)に対して軸方向および回転方向で制約された、第1のスプール(520)に取り付けられた第1の端部および第2のスプール(501)に取り付けられた第2の端部を有する、動力リザーバとしての、逆方向に巻かれた板状の渦巻ばねを含む、請求項1に記載の注射デバイス。
  4. 用量設定中および用量投薬中、ゲージ要素(110;490)はハウジング(10;410)の外に突出しない、請求項1〜3のいずれか1項に記載の注射デバイス。
  5. カートリッジ(170)を受けるカートリッジホルダ(20;413)をさらに含み、ゲージ要素(110;490)は、用量設定中にその軸方向位置の少なくとも1つにあるゲージ要素(110;490)がカートリッジ(170)の少なくとも一部と重なり合うように、ハウジング(10;410)内でガイドされる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の注射デバイス。
  6. 用量設定中には回転せず、用量投薬中には回転する、ピストンロッド(30;530)をさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の注射デバイス。
  7. 用量設定中には回転せず、用量投薬中には回転する、駆動部材(40;500)をさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の注射デバイス。
  8. 駆動部材(40;500)と用量インジケータ(120;480)との間に配置されるクラッチ(130;483、505)をさらに含み、該クラッチによって、用量設定中には駆動部材(40;500)および用量インジケータ(120;480)の相対回転が可能になり、用量投薬中には駆動部材(40;500)および用量インジケータ(120;480)が回転方向で制約される、請求項7に記載の注射デバイス。
  9. 最大設定可能用量および最小設定可能用量を規定するリミッタ機構(122、110;480、490)を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の注射デバイス。
  10. カートリッジ(170)に残っている液体の量を超える用量の設定を防ぐための最終用量保護機構(40、50、60;120;440、450、460)を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の注射デバイス。
  11. 最終用量保護機構は、駆動部材(40)と、用量設定中および用量投薬中に回転する構成要素(60;120)との間に介在して位置するナット部材(50)を含む、請求項10に記載の注射デバイス。
  12. 最終用量保護機構は、ハウジング(410)に対して回転方向で制約されるクリッカスリーブ(460)と、用量設定中および用量キャンセル中のみ回転するダイヤルスリーブ(440)との間に介在して位置する、ナット部材(450)を含む、請求項10に記載の注射デバイス。
  13. 用量設定および/または用量投薬中に、可聴および/または触覚の第1のフィードバックを生成する、少なくとも1つの第1のクリッカ(42、131;41、13;41、192)と、デバイスがその最小用量(ゼロ)位置に達したときの用量投薬中に、第1のフィードバックとは別個の可聴および/または触覚の第2のフィードバックを生成する、第2のクリッカ(114、123)とをさらに含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の注射デバイス。
  14. 弾性部材(90;510)を解放するための作動要素(70;200;430)を含み、該作動要素は、ハウジング(10;410)の近位端に位置するボタン(70;430)、またはハウジング(10;410)の側面に位置するトリガ(200)のどちらかを含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の注射デバイス。
  15. 薬剤を収容したカートリッジ(170)をさらに含む、請求項1〜14のいずれか1項に記載の注射デバイス。
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